JP2010035472A - Sst−rex法を用いた新規のがん抗原特異的抗体遺伝子スクリーニング方法 - Google Patents

Sst−rex法を用いた新規のがん抗原特異的抗体遺伝子スクリーニング方法 Download PDF

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Abstract

【課題】がん患者由来のB細胞に発現する抗体遺伝子を、培養がん細胞由来のがん抗原ライブラリーを用いてスクリーニングすることにより、B細胞の採取源に限定されない、より普遍的な新規のがん抗原に対する抗体遺伝子を同定すること。
【解決手段】がん患者から得られる末梢血より血清及び末梢血単核球と、シグナルシークエンストラップ(SST−REX)法を用いて作製したがん抗原ライブラリー細胞とを接触させ、ヒト抗体を認識しうる標識化抗体と、トロンボポエチン受容体(MPL)を認識しうる標識化抗体とを用いた2重染色を行い、抗体−SST細胞複合体を検出・回収する。この複合体から、抗原タンパクの遺伝子配列を同定して組換え抗原タンパク質を作製し、このr抗原タンパク質で標識したB細胞を1細胞ずつ分取する。1細胞から全RNAを抽出し、抗体遺伝子の塩基配列を解析する。
【選択図】なし

Description

本発明は、シグナルシークエンストラップ(SST−REX)法を用いたヒト抗体遺伝子スクリーニング方法に関し、より詳しくは、SST−REX法により細胞膜貫通型抗原タンパク質をコードするDNAライブラリーを発現させた細胞を用いて、がん患者由来の血清又はB細胞のスクリーニングを行い、得られたがん抗原に対する新規の抗体を産生するB細胞の1細胞レベルでの抗体遺伝子の解析・同定方法や、1個のB細胞由来の抗体を製造する方法や、1個のB細胞由来の抗体遺伝子を調製する方法等に関する。
人間などの高等脊椎動物の体には、体外から侵入する細菌・ウイルスなどの病原体や、危険物質、がん細胞などの異物から生命を守るために獲得免疫系が存在する。抗体はタンパク質等の相互に類似した物質を特異的に識別できる免疫グロブリンというタンパク質であり、生体内では抗原特異的液性免疫に関与している。抗体は、無数の異物を認識するために、抗体の一部(可変領域)をコードする遺伝子では、DNAレベルでの再編成が起き、多様な抗体遺伝子配列を持つBリンパ球の集団が生じている。このDNA再編成を通じた遺伝子多様化の仕組みは、生物が子孫の遺伝子を多様化しつつ、環境変動に適応して生き残ろうとする性の過程にも見られる。また、それぞれのBリンパ球細胞1個からは必ず一種類の抗体遺伝子がコードする一種類の免疫グロブリンが産生されることが知られている。
従来、抗体遺伝子を取得する方法等としては、ヒト末梢血リンパ球を分離後、CD11c特異的抗体及びマグネチックビーズを用いCD11c陽性細胞を除去し、体外免疫を行い、抗原特異的ヒト抗体産生応答を誘導し、抗原特異的抗体の産生応答が誘導された末梢血リンパ球細胞を、エプスタインバールウィルスにより不死化し、抗原特異的B細胞を単離し、この抗原特異的抗体産生B細胞からRNAを抽出し、抽出されたRNAからcDNAを合成し、合成したcDNAを鋳型とし、VH及びVLのそれぞれに特異的なプライマーを用いたPCRにより抗体可変領域遺伝子の増幅を行う抗原特異的抗体遺伝子の取得方法(例えば、特許文献1参照)や、目的の抗体が認識する抗原を標識化してなる標識化抗原を、前記抗体を産生するターゲット細胞を含む細胞集団に接触させ、前記標識化抗原を前記ターゲット細胞に結合させ、得られる標識化ターゲット細胞を分離し、分離した標識化ターゲット細胞を用いて、それが保有する抗体遺伝子を調製し、調製した抗体遺伝子を、発現ベクターを用いて発現させる抗体作製方法(例えば、特許文献2参照)などが知られている。
株式会社ACTGen社は、分泌タンパク質及び膜タンパク質をコードするDNAを選択的に包含する優れたcDNAライブラリー作製技術(特許文献3及び4)と、シグナルシークエンスを持つタンパク質を特異的に細胞に発現させる技術(特許文献5及び6)を組み合わせた、SST−REX(signal sequence trap by retrovirus-mediated expression screening)法を確立している。図1に示すように、このSST−REX法では、目的の遺伝子ライブラリーをトロンボポエチン受容体の部分長(MPL)との融合蛋白質として発現するよう設計したレトロウイルスベクターを、インターロイキン(IL−3)依存的に増殖するBa/F3細胞に導入することにより、IL−3非依存性細胞増殖を指標してシグナルシークエンスを持つ分泌蛋白質および膜蛋白質の遺伝子を選択的に同定することができる。
特開2004−121237号公報 特開2006−180708号公報 特許第2879303号明細書 特許第3229590号明細書 特許第3904451号明細書 特許第3499528号明細書
近年、がんや自己免疫疾患という病態での免疫細胞の異常クローンが注目されているが、免疫のダイナミックな順応メカニズムを考えれば、個々の細胞の機能的性格が異なることは容易に想像できる。免疫応答の観点からしてもT細胞受容体や抗体遺伝子の変異も最初は1個の細胞から始まる現象であり、免疫細胞の機能研究においては、1細胞レベルでの研究はもはや避けては通れない時代である。特に、がんという病態下での個々の免疫細胞の動態については、未だ詳細な検討はなされておらず、新しい治療を考える上で重要な研究課題となりうる。本発明者らは、ワクチン治療後(特願2007−147525)、又はワクチン治療前(特願2008−146964)のがん患者から採取した末梢血単核球からB細胞を単離し、1細胞ごとにRNAを抽出することにより、B細胞1細胞レベルでのがん特異的な抗体遺伝子について解析・同定する方法を既に提案している。しかし、これらの方法で得られる抗体遺伝子の種類は、B細胞の採取源である患者により限定されるため、普遍的で、より幅広いがん種に対応する抗体遺伝子を得ることは困難であった。
本発明の課題は、がん患者由来のB細胞に発現する抗体遺伝子を、培養がん細胞由来のがん抗原ライブラリーを用いてスクリーニングすることにより、B細胞の採取源に限定されない、より普遍的な新規のがん抗原に対する抗体遺伝子を同定する方法や、該がん抗原に対する抗体を製造する方法等を提供することにある。
本発明者らは、既に、がん患者由来の末梢血単球から作製した不死化B細胞を用いて、MAGE1等の公知のがん抗原に対する抗体を産生するB細胞を1細胞ずつ分取し、その遺伝子解析を行うことにより、抗体遺伝子を効率的にクローニングする実用化技術を確立している。本発明では、培養がん細胞由来のcDNAのうち分泌シグナルを有する遺伝子を選択的に発現させたライブラリー細胞(自己増殖性Ba/F3)を、ACTGen社のシグナルシークエンストラップ(SST−REX)法を用いて作製し、上述の抗体遺伝子クローニング技術と組み合わせて用いることにより、より普遍的、かつ網羅的な抗体遺伝子のスクリーニングを行うことができることを見い出した。
すなわち本発明は、[1](A)がん患者から得られる末梢血より血清及び末梢血単核球を採取する工程;(B)採取された血清と、シグナルシークエンストラップ(SST−REX)法により細胞膜貫通型抗原タンパク質をコードするDNAライブラリーを発現させた細胞(SST細胞)集団とを接触させる工程;(C)ヒト抗体を認識しうる標識化抗体と、この標識化抗体の標識物質とは異なる標識物質により標識された、トロンボポエチン受容体(MPL)を認識しうる標識化抗体とを用いた2重染色を行い、抗体−SST細胞複合体を検出・回収する工程;(D)回収された抗体−SST細胞複合体から、SST細胞表面に発現する抗原タンパクの遺伝子配列を同定し、同定された遺伝子配列に基づき組換え抗原タンパク質を作製する工程;(E)標識物質により標識された上記抗原タンパク質と、前記標識物質とは異なる標識物質により標識された、ヒト抗体を認識しうる抗体とにより、工程(A)により採取された末梢血単核球由来のB細胞を標識化する工程;(F)工程(E)で得られた標識化B細胞である、前記抗原タンパク質を認識する抗体を細胞膜上に発現するB細胞を、1細胞ずつ分取する工程;(G)1細胞から全RNAを抽出し、逆転写反応によりcDNAを合成する工程;(H)合成したcDNAを鋳型として、ヒト抗体重鎖領域遺伝子に特異的なプライマー対を用いたPCR反応、ヒト抗体軽鎖κ領域遺伝子に特異的なプライマー対を用いたPCR反応、又はヒト抗体軽鎖λ領域遺伝子に特異的なプライマー対を用いたPCR反応とにより、それぞれの領域遺伝子断片を増幅する工程;及び(I)増幅された遺伝子断片の塩基配列を解析・決定する工程;の工程を順次備えたことを特徴とする、担がん患者由来の1個のB細胞の抗体遺伝子の解析・同定方法や、[2](A)がん患者から得られる末梢血より末梢血単核球を採取する工程;(B)採取された末梢血単核球由来のB細胞と、シグナルシークエンストラップ(SST−REX)法により細胞膜貫通型抗原タンパク質をコードするDNAライブラリーを発現させた細胞(SST細胞)集団とを接触させ、B細胞膜上の抗体と、該抗体により認識される抗原タンパク質を発現するSST細胞を結合させたB細胞−SST細胞群を形成させる工程;(C)ヒト抗体を認識しうる標識化抗体と、前記標識物質とは異なる標識物質により標識された、トロンボポエチン受容体を認識しうる標識化抗体とを用いた2重染色を行い、B細胞−SST細胞群を回収する工程;(D)工程(C)で得られた標識化B細胞−SST細胞群から1個ずつB細胞−SST細胞を分取する工程;(E)回収されたB細胞−SST細胞からB細胞の全RNAを抽出し、逆転写反応によりcDNAを合成する工程;(F)合成したcDNAを鋳型として、ヒト抗体重鎖領域遺伝子に特異的なプライマー対を用いたPCR反応、ヒト抗体軽鎖κ領域遺伝子に特異的なプライマー対を用いたPCR反応、又はヒト抗体軽鎖λ領域遺伝子に特異的なプライマー対を用いたPCR反応とにより、それぞれの領域遺伝子断片を増幅する工程;及び(G)増幅された遺伝子断片の塩基配列を解析・決定する工程;の工程を順次備えたことを特徴とする、担がん患者由来の1個のB細胞の抗体遺伝子の解析・同定方法や、[3]末梢血単核球由来のB細胞が、エプスタインバールウイルス(EBV)を用いて不死化されている不死化B細胞(EBV−B細胞)であることを特徴とする上記[1]又は[2]記載の解析・同定方法や、[4]DNAライブラリーが、がん細胞のDNA由来であることを特徴とする上記[1]〜[3]記載の抗体遺伝子の解析・同定方法や、[5]がん細胞が、メラノーマ、ヒト脳腫瘍(悪性グリオーマ)又は大腸がん由来の株化培養細胞であることを特徴とする上記[4]記載の抗体遺伝子の解析・同定方法に関する。
また本発明は、[6](A)がん患者から得られる末梢血より血清及び末梢血単核球を採取する工程;(B)採取された血清と、シグナルシークエンストラップ(SST−REX)法により細胞膜貫通型抗原タンパク質をコードするDNAライブラリーを発現させた細胞(SST細胞)集団とを接触させる工程;(C)ヒト抗体を認識しうる標識化抗体と、この標識化抗体の標識物質とは異なる標識物質により標識された、トロンボポエチン受容体(MPL)を認識しうる標識化抗体とを用いた2重染色を行い、抗体−SST細胞複合体を検出・回収する工程;(D)回収された抗体−SST細胞複合体から、SST細胞表面に発現する抗原タンパクの遺伝子配列を同定し、同定された遺伝子配列に基づき組換え抗原タンパク質を作製する工程;(E)標識物質により標識された上記抗原タンパク質と、前記標識物質とは異なる標識物質により標識された、ヒト抗体を認識しうる抗体とにより、工程(A)により採取された末梢血単核球由来のB細胞を標識化する工程;(F)工程(E)で得られた標識化B細胞である、前記抗原タンパク質を認識する抗体を細胞膜上に発現するB細胞を、1細胞ずつ分取する工程;(G)1細胞から全RNAを抽出し、逆転写反応によりcDNAを合成する工程;(H)合成したcDNAを鋳型として、ヒト抗体重鎖領域遺伝子に特異的なプライマー対を用いたPCR反応、ヒト抗体軽鎖κ領域遺伝子に特異的なプライマー対を用いたPCR反応、又はヒト抗体軽鎖λ領域遺伝子に特異的なプライマー対を用いたPCR反応とにより、それぞれの領域遺伝子断片を増幅する工程;及び(J)増幅された遺伝子断片を、発現ベクターを用いて発現させる工程;の工程を順次備えたことを特徴とする、担がん患者由来の1個のB細胞の抗体を製造する方法や、[7](A)がん患者から得られる末梢血より末梢血単核球を採取する工程;(B)採取された末梢血単核球由来のB細胞と、シグナルシークエンストラップ(SST−REX)法により細胞膜貫通型抗原タンパク質をコードするDNAライブラリーを発現させた細胞(SST細胞)集団とを接触させ、B細胞膜上の抗体と、該抗体により認識される抗原タンパク質を発現するSST細胞を結合させたB細胞−SST細胞群を形成させる工程;(C)ヒト抗体を認識しうる標識化抗体と、前記標識物質とは異なる標識物質により標識された、トロンボポエチン受容体を認識しうる標識化抗体とを用いた2重染色を行い、B細胞−SST細胞群を回収する工程;(D)工程(C)で得られた標識化B細胞−SST細胞群から1個ずつB細胞−SST細胞を分取する工程;(E)回収されたB細胞−SST細胞からB細胞の全RNAを抽出し、逆転写反応によりcDNAを合成する工程;(F)合成したcDNAを鋳型として、ヒト抗体重鎖領域遺伝子に特異的なプライマー対を用いたPCR反応、ヒト抗体軽鎖κ領域遺伝子に特異的なプライマー対を用いたPCR反応、又はヒト抗体軽鎖λ領域遺伝子に特異的なプライマー対を用いたPCR反応とにより、それぞれの領域遺伝子断片を増幅する工程;及び(H)増幅された遺伝子断片を、発現ベクターを用いて発現させる工程;の工程を順次備えたことを特徴とする、担がん患者由来の1個のB細胞の抗体を製造する方法や、[8]末梢血単核球由来のB細胞が、エプスタインバールウイルス(EBV)を用いて不死化されている不死化B細胞(EBV−B細胞)であることを特徴とする上記[6]又は[7]記載の抗体を製造する方法や、[9]DNAライブラリーが、がん細胞のDNA由来であることを特徴とする上記[6]〜[8]記載の抗体を製造する方法や、[10]がん細胞が、メラノーマ、ヒト脳腫瘍(悪性グリオーマ)又は大腸がん由来の株化培養細胞であることを特徴とする上記[9]記載の抗体を製造する方法に関する。
さらに本発明は、[11](A)がん患者から得られる末梢血より血清及び末梢血単核球を採取する工程;(B)採取された血清と、シグナルシークエンストラップ(SST−REX)法により細胞膜貫通型抗原タンパク質をコードするDNAライブラリーを発現させた細胞(SST細胞)集団とを接触させる工程;(C)ヒト抗体を認識しうる標識化抗体と、この標識化抗体の標識物質とは異なる標識物質により標識された、トロンボポエチン受容体(MPL)を認識しうる標識化抗体とを用いた2重染色を行い、抗体−SST細胞複合体を検出・回収する工程;(D)回収された抗体−SST細胞複合体から、SST細胞表面に発現する抗原タンパクの遺伝子配列を同定し、同定された遺伝子配列に基づき組換え抗原タンパク質を作製する工程;(E)標識物質により標識された上記抗原タンパク質と、前記標識物質とは異なる標識物質により標識された、ヒト抗体を認識しうる抗体とにより、工程(A)により採取された末梢血単核球由来のB細胞を標識化する工程;(F)工程(E)で得られた標識化B細胞である、前記抗原タンパク質を認識する抗体を細胞膜上に発現するB細胞を、1細胞ずつ分取する工程;(G)1細胞から全RNAを抽出し、逆転写反応によりcDNAを合成する工程;及び(H)合成したcDNAを鋳型として、ヒト抗体重鎖領域遺伝子に特異的なプライマー対を用いたPCR反応、ヒト抗体軽鎖κ領域遺伝子に特異的なプライマー対を用いたPCR反応、又はヒト抗体軽鎖λ領域遺伝子に特異的なプライマー対を用いたPCR反応とにより、それぞれの領域遺伝子断片を増幅する工程;の工程を順次備えたことを特徴とする、担がん患者由来の1個のB細胞の抗体遺伝子を調製する方法や、[12](A)がん患者から得られる末梢血より末梢血単核球を採取する工程;(B)採取された末梢血単核球由来のB細胞と、シグナルシークエンストラップ(SST−REX)法により細胞膜貫通型抗原タンパク質をコードするDNAライブラリーを発現させた細胞(SST細胞)集団とを接触させ、B細胞膜上の抗体と、該抗体により認識される抗原タンパク質を発現するSST細胞を結合させたB細胞−SST細胞群を形成させる工程;(C)ヒト抗体を認識しうる標識化抗体と、前記標識物質とは異なる標識物質により標識された、トロンボポエチン受容体を認識しうる標識化抗体とを用いた2重染色を行い、B細胞−SST細胞群を回収する工程;(D)工程(C)で得られた標識化B細胞−SST細胞群から1個ずつB細胞−SST細胞を分取する工程;(E)回収されたB細胞−SST細胞からB細胞の全RNAを抽出し、逆転写反応によりcDNAを合成する工程;及び(F)合成したcDNAを鋳型として、ヒト抗体重鎖領域遺伝子に特異的なプライマー対を用いたPCR反応、ヒト抗体軽鎖κ領域遺伝子に特異的なプライマー対を用いたPCR反応、又はヒト抗体軽鎖λ領域遺伝子に特異的なプライマー対を用いたPCR反応とにより、それぞれの領域遺伝子断片を増幅する工程;の工程を順次備えたことを特徴とする、担がん患者由来の1個のB細胞の抗体遺伝子を調製する方法や、[13]末梢血単核球由来のB細胞が、エプスタインバールウイルス(EBV)を用いて不死化されている不死化B細胞(EBV−B細胞)であることを特徴とする上記[11]又は[12]記載の抗体遺伝子を調製する方法や、[14]DNAライブラリーが、がん細胞のDNA由来であることを特徴とする上記[11]〜[13]記載の抗体遺伝子を調製する方法や、[15]がん細胞が、メラノーマ、ヒト脳腫瘍(悪性グリオーマ)又は大腸がん由来の株化培養細胞であることを特徴とする上記[14]記載の抗体遺伝子を調製する方法に関する。
本発明によると、より普遍的、かつ網羅的ながん抗原に対する抗体遺伝子のスクリーニングを行うことができるため、新たながん治療のターゲットのスクリーニングや、がん治療薬の開発、さらに、今後のがんのテーラーメイド医療や診断に非常に有効である。
本発明は、担がん患者由来の1個のB細胞の抗体遺伝子の解析・同定方法や、担がん患者由来の1個のB細胞の抗体を製造する方法や、担がん患者由来の1個のB細胞の抗体遺伝子を調製する方法に関し、上記3方法(以下、「本発明の方法」ということがある)においては、血清中の抗体をスクリーニングする方法(以下、「方法I」ということがある)と、末梢血単核球由来のB細胞をスクリーニングする方法(以下、「方法II」ということがある)に大別することができる。
本発明の方法において、末梢血の採取源となるがん患者は、担がん状態にある患者であればどのような患者であってもよく、上記がんとしては、固形がんであっても、血液がんであってもよい。ここで固形がんとは、肉腫および癌腫を含むものであり、具体的には、メラノーマ(黒色腫)、繊維肉腫、粘膜肉腫、脂肪肉腫、軟骨肉腫、骨原性肉腫、脊索腫、血管肉腫、リンパ管肉腫、リンパ管内皮肉腫、滑膜腫、中皮腫、ユーイング腫瘍、平滑筋肉腫、横紋筋肉腫、胃がん、食道がん、大腸がん、結腸がん、直腸がん、膵臓がん、乳がん、卵巣がん、前立腺がん、扁平上皮細胞がん、基底細胞がん、腺がん、汗腺がん、皮脂腺がん、乳頭がん、乳頭腺がん、嚢腺がん、骨髄がん、気管支原性がん、腎細胞がん、尿管がん、肝がん、胆管がん、絨毛がん、精上皮腫、胎生期がん、ウィルムス腫瘍、子宮頚がん、子宮内膜がん、精巣がん、小細胞肺がん、非小細胞肺がん、膀胱がん、上皮がん、神経膠腫、星状細胞腫、骨髄芽種、頭蓋咽頭がん、喉頭がん、舌がん、脳室上衣細胞腫、松果体腫、血管芽細胞腫、聴神経腫瘍、乏突起神経膠腫、髄膜腫、腹膜播腫、奇形腫、神経芽細胞腫、髄芽腫および網膜芽細胞腫等が挙げられ、また、上記血液がんとは、骨髄腫およびリンパ腫が含まれるものであり、具体的には、急性骨髄性白血病、急性前骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、急性リンパ性白血病、慢性リンパ性白血病、Hodgkin病、非Hodgkinリンパ腫、成人T細胞白血病リンパ腫、多発性骨髄腫等が挙げられる。
本発明の方法に用いる、抗原タンパク質をコードするDNAライブラリーを発現させた細胞集団としては、シグナルシークエンストラップ(SST−REX)法を利用して作製されたDNAライブラリーを発現させた細胞(SST細胞)集団であれば特に制限されるものではなく、各種のがん細胞由来cDNAライブラリーを用いることにより、様々ながん抗原タンパク質を細胞膜上に発現させたライブラリーを構築することができる。図1に示すように、上記SST−REX法とは、細胞表面で二量体を形成することにより細胞増殖を誘導する能力を有するペプチドを利用した分泌ペプチドをコードするcDNAを検出・単離する方法であり、より具体的には、タンパク質を分泌シグナルと細胞外領域を除去した恒常活性型トロンボポエチン受容体(MPL)DNAと被検タンパク質をコードするcDNAとを挿入したレトロウイルスベクターを、IL−3依存性Ba/F3細胞に感染させることにより、該Ba/F3細胞膜上に分泌シグナルを有する被検タンパク質のみを発現させることができる。
本発明の方法においては、末梢血単核球から単離した正常(プライマリー)B細胞をそのまま用いることも、末梢血単核球から単離したB細胞をエプスタインバールウイルス(EBV)を用いて不死化して用いることもできる。不死化B細胞(EBV−B細胞)を作製するには、末梢血単核球とEBVをフィーダー細胞の共存下で培養し、末梢血単核球を不死化すればよく、Bリンパ球マーカーである抗CD19抗体、抗ヒトIgG抗体に加えて、標識化抗原ペプチドを用いて、目的とする抗原特異的抗体産生EBV−B細胞株の存在を確認することもできる。
本発明の方法において、患者末梢血由来の抗体又はB細胞と、SST細胞との結合を検出する方法としては、SST細胞膜上の抗原タンパク質と抗体との特異的な結合を検出することのできる方法であれば特に制限されるものではないが、例えば、MPLを認識しうる標識化抗体及びヒト抗体を認識しうる標識化抗体を用いた2重染色により、抗体−SST細胞複合体又はB細胞−SST細胞を検出する方法や、蛍光物質等の標識物質をコードする遺伝子を導入することにより予めSST細胞を標識化し、ヒト抗体を認識しうる標識化抗体による染色を組み合わせて行うことによりSST細胞と抗体又はB細胞との結合を検出する方法や、予め標識化したSST細胞とヒト抗体を認識しうる標識化抗体との共鳴による励起エネルギーの移動(FRET)等の1以上の方法を利用して複合体形成を確認する方法を例として挙げることができる。
本発明の方法に用いる標識物質としては、公知の標識物質であれば特に制限されるものではなく、Alexa Fluor 488、グリーンフルオレセントプロテイン(GFP)、フルオレセインイソチオシアネート(FITC)、フィコエリスリン(PE)、テトラメチルローダミンイソチオシアネート(TRITC)などの蛍光物質、ルミノール、イソルミノール、アクリジニウム誘導体などの化学発光物質、ビオチン、マグネットビーズを挙げることができるほか、例えば、グルタチオンS-トランスフェラーゼ(GST)、c−Myc、HA、FLAG等のエピトープタグを挙げることができ、これらの標識物質による標識化は常法で行うことができ、例えばMolecular Cloning, Third Edition,ColdSpringHarbor Laboratory Press, New Yorkを参照することができる。
上記方法Iの工程(E)「標識物質により標識された上記抗原タンパク質と、前記標識物質とは異なる標識物質により標識された、ヒト抗体を認識しうる抗体とにより、工程(A)により採取された末梢血単核球由来のB細胞を標識化する工程」において、末梢血単核球由来のB細胞を標識化する方法としては、所定の抗原タンパク質に対する抗体タンパク質を発現するB細胞を標識化する方法であれば特に制限されるものではないが、標識物質により標識された抗原タンパク質を用いて標識する方法が好ましく、標識物質により標識された抗原タンパク質と、前記標識物質とは異なる標識物質により標識された、ヒト抗体を認識しうる抗体とを組み合わせて、末梢血単核球由来のB細胞を2重に標識する方法や、あらかじめCD19等の細胞表面特異マーカーに対する抗体を用いてB細胞を分離し、分離したB細胞に標識物質により標識された抗原タンパク質を用いてB細胞を標識する方法や、分離したB細胞に標識物質により標識された抗原タンパク質と、標識されたヒト抗体を認識しうる抗体とを組み合わせて、B細胞を2重に標識する方法がより好ましい。
上記方法Iの工程(F)「工程(E)で得られた標識化B細胞である、前記抗原タンパク質を認識する抗体を細胞膜上に発現するB細胞を、1細胞ずつ分取する工程」及び方法IIの工程(D)「工程(C)で得られた標識化B細胞−SST細胞群から1個ずつB細胞−SST細胞を分取する工程」において、抗原タンパク質を認識する抗体を細胞膜上に発現するB細胞やB細胞−SST細胞を、1個ずつ分取するには、上記B細胞やB細胞−SST細胞の標識化に使用した標識物質の種類に応じて適切な手法が用いられる。例えば、標識物質として蛍光物質を使用した場合には、蛍光を指標としたフローサイトメトリー(シングルセルソーター)によって、B細胞やB細胞−SST細胞を1個ずつ分取することが好ましい。フローサイトメトリーによれば効率的かつ高精度の細胞分離が可能となる。また、標識物質としてビオチンを採用した場合においてもアビジンとの結合反応を利用してB細胞やB細胞−SST細胞を1個ずつ分取することができる。マグネットビーズを採用した場合にも同様に、磁石を用いた良好な分離が可能である。さらに、マイクロマニピュレーターやマイクロメッシュフィルターを用いてB細胞やB細胞−SST細胞を1個ずつ分取することもできる。
上記方法Iの工程(G)「1細胞から全RNAを抽出し、逆転写反応によりcDNAを合成する工程」及び方法IIの工程(E)「回収されたB細胞−SST細胞からB細胞の全RNAを抽出し、逆転写反応によりcDNAを合成する工程」における、全RNAの分離、mRNAの分離や精製、逆転写反応によるcDNAの取得とそのクローニングなどはいずれも常法(例えば、Molecular Cloning: A laboratory Mannual, 2nd Ed., Cold SpringHarbor Laboratory, Cold Spring Harbor, NY.,1989.参照)に従って実施することができ、合成されたcDNAを鋳型として、ヒト抗体重鎖領域遺伝子に特異的なプライマー対を用いたPCR反応、ヒト抗体軽鎖κ領域遺伝子に特異的なプライマー対を用いたPCR反応、又はヒト抗体軽鎖λ領域遺伝子に特異的なプライマー対を用いたPCR反応とを行うことにより、それぞれの領域遺伝子断片を増幅する。ヒト抗体重鎖領域遺伝子、ヒト抗体軽鎖κ領域遺伝子、又はヒト抗体軽鎖λ領域遺伝子に特異的なプライマー対としては、それぞれの領域遺伝子配列に特異的なプライマー対であれば特に制限されないが、例えば、ヒト抗体重鎖領域遺伝子に特異的なプライマー対としては配列番号1〜24に示される塩基配列の1種又は2種以上の配列と、配列番号25又は26に示される塩基配列とからなるプライマー対を挙げることができ、ヒト抗体軽鎖κ領域遺伝子に特異的なプライマー対としては配列番号27〜37に示される塩基配列の1種又は2種以上の配列と、配列番号38に示される塩基配列とからなるプライマー対を挙げることができ、また、ヒト抗体軽鎖λ領域遺伝子に特異的なプライマー対としては配列番号39〜61に示される塩基配列の1種又は2種以上の配列と、配列番号62及び63に示される塩基配列の1種又は2種の配列とからなるプライマー対を挙げることができる。増幅された遺伝子断片の塩基配列は常法により解析・決定することができる。
上記増幅された遺伝子断片を用いて、1個のB細胞由来の抗体遺伝子を調製することができる。すなわち、ヒト抗体重鎖領域遺伝子に特異的なプライマー対を用いたPCR反応により、ヒト抗体重鎖遺伝子を調製することができる。また、ヒト抗体軽鎖κ領域遺伝子に特異的なプライマー対を用いたPCR反応、又はヒトIgG軽鎖λ領域遺伝子に特異的なプライマー対を用いたPCR反応により、ヒト抗体軽鎖遺伝子を調製することができる。さらに、ヒト抗体重鎖可変部領域遺伝子断片に特異的なプライマー対を用いたPCR反応により、ヒト抗体重鎖可変部領域遺伝子断片を調製することができる。また、ヒト抗体軽鎖κ可変部領域遺伝子断片に特異的なプライマー対を用いたPCR反応、又はヒトIgG軽鎖λ可変部領域遺伝子断片に特異的なプライマー対を用いたPCR反応により、ヒト軽鎖可変部領域遺伝子断片を調製することができる。これら調製されたヒト抗体遺伝子をサブクローニングして増幅させることもできる。なお、ゲノムDNAを鋳型にする場合、エクソンが離れているためいるため効果的な増幅が期待できない。
また、ヒト抗体重鎖可変部領域遺伝子断片(重鎖断片)及びヒト軽鎖可変部領域遺伝子断片(軽鎖断片)をPCR法により増幅し、これら重鎖断片と軽鎖断片をPCR法によりそれぞれ重鎖断片−重鎖リンカー配列−制限酵素XbaI認識配列を含む重鎖複合断片と、制限酵素NheI認識配列−軽鎖リンカー配列−軽鎖断片を含む軽鎖複合断片として増幅し、重鎖複合断片を制限酵素XbaIで、前記軽鎖複合断片を制限酵素NheIで、それぞれ消化した後に、ライゲーションにより連結させ、ライゲーション産物を制限酵素XbaIと制限酵素NheIで消化した後、重鎖断片−リンカー配列−軽鎖断片からなるヒト一本鎖抗体遺伝子(ScFv)断片としてPCR法により増幅する本発明者らによる方法(特願2007−92968)を用いると、ヒトScFv断片を大量かつ効率よく製造することができる。
上記増幅された遺伝子断片である、ヒト抗体重鎖遺伝子やヒト抗体軽鎖遺伝子を、発現ベクターを用いて発現させ、1個のB細胞由来の抗体を製造することができる。発現ベクターとしては、抗体遺伝子の発現に適したものであれば特に限定されず、例えば、非分列細胞を含む全ての細胞(血球系以外)での一過性発現に用いられるアデノウイルスベクター(Science, 252, 431-434, 1991)や、分裂細胞での長期発現に用いられるレトロウイルスベクター(Microbiology and Immunology,158, 1-23, 1992)や、非病原性、非分裂細胞にも導入可能で、長期発現に用いられるアデノ随伴ウイルスベクター(Curr. Top. Microbiol. Immunol., 158, 97-129, 1992)の他、SV40ウイルスベクター、EBウイルスベクター、パピローマウイルスベクターを挙げることができる。これらのウイルスベクターには、発現効率を高めるためにプロモータ配列、エンハンサー配列などの制御配列の他、選択マーカー遺伝子を導入しておくこともできる。発現ベクターへの抗体遺伝子の導入は、制限酵素及びDNAリガーゼを用いた周知の方法(例えば、Molecular Cloning, Third Edition, 1.84, Cold Spring Harbor Laboratory Press, New Yorkを参照できる)により行うことができる。
上記ヒト抗体重鎖遺伝子やヒト抗体軽鎖遺伝子は、通常、それぞれ別の発現ベクターに挿入され、これら2つの組換えベクターで宿主を共形質転換し、同一細胞内で重鎖及び軽鎖を発現させることが好ましい。上記宿主としては、組換えベクターで形質転換されることにより、導入された抗体遺伝子を発現可能な状態に保有できるものであれば特に制限されず、例えば、Vero細胞、Hela細胞、CHO細胞、WI38細胞、BHK細胞、COS−7細胞、MDCK細胞等を挙げることができる。組換えベクターにより宿主を形質転換する方法としては、リポフェクチン法、エレクトロポレーション法、リン酸カルシウム法等を例示することができる。このようにして、ハイブリドーマを用いることなく、1個のB細胞から、モノクローナル抗体を製造することができる。また、上記ヒトScFv断片が組み込まれたファージミドベクター又はファージベクターにより大腸菌を形質転換し、この形質転換大腸菌を用いてファージディスプレイヒト一本鎖抗体を作製することもできる。
本発明の1個のB細胞由来の抗体遺伝子の解析・同定方法によって、がん患者の抗体遺伝子を解析・同定することにより、患者個人の体内で産生されているがん抗原特異的抗体の種類の全体像に関する情報を得ることができる。また、本発明の1個のB細胞由来の抗体を製造する方法によって、がん抗原特異的抗体を大量に得ることができ、テイラーメイド的な患者個人の診断や治療が可能となる。また、本発明の1個のB細胞由来の抗体遺伝子を調製する方法によって得られる抗体遺伝子は、がん抗原特異的抗体を大量に製造する場合に有利に用いられる他、テイラーメイド的な患者個人の診断にも利用することができる。特に、従来マウスで免疫してハイブリドーマを作製して得られていた部分的なヒトの抗体を、実際にヒトの体内で増幅した形で、100%ヒトの抗体として獲ることができるという大きな利点がある。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明の技術的範囲はこれらの例示に限定されるものではない。
[末梢血単核球の採取と不死化B細胞株の作製]
樹状細胞ワクチン投与前及び/又は投与後のメラノーマ患者(ワクチン投与前後の同一患者を含む)から末梢血を採取し、血清及び末梢血単核球(peripheral blood mononuclear cell;PBMC)を調製した。なお、治療に使用される樹状細胞ワクチンは、HLA−A24拘束性MAGE1、MAGE2、MAGE3、gp100、及びTyrosinaseの5種類のペプチド、又はHLA−A2拘束性MAGE2、MAGE3、gp100、MART1及びTyrosinaseの5種類のペプチドで処理されたものである。
[不死化B細胞株の作製]
採取したPBMCの一部から、エプスタインバールウイルス(EBV)を用いて、不死化B細胞株(EBV-transformed B cell line;以下EBV−B細胞株という)を作製した。具体的には、フィーダーであるヒト繊維芽細胞株(MRC−5;ATCC cat.CCL−171)を、25cmフラスコにて90%confluencyまで増殖させ(培地:MEM+10%FBS)、30−40Gyのirradiationを実施した。24時間後、実施例1で採取したPBMCを1〜2×10cells/4mlとなるように培地(IMDM+20%FBS)に懸濁し、上記の培養MRC−5に加えた。その後、1mlのEBV溶液(EBV strain B95−8、ATCC cat.VR−1492)を25mlフラスコに添加し、37℃、5%COの気相条件下で培養した。培養開始から48時間後に培地を交換した後、4日ごとに培地交換を行った。3〜4週間後に、B細胞の増殖を確認し、EBVにより不死化したB細胞(EBV−B細胞)を回収した。
さらに、脳腫瘍, 大腸がん患者からも末梢血を採取し、同様に血清及びB細胞を調整する。なお、以上の臨床検体の使用に関しては、臨床研究「悪性黒色腫に対する樹状細胞を用いた腫瘍特異的免疫療法」、「特異的CTL誘導活性を指標としたHLA−A2またはA24拘束性CEAエピトープペプチドの同定」および「悪性グリオーマに対する樹状細胞を用いた腫瘍特異的免疫療法」において静岡がんセンター倫理審査委員会にて研究の承認を受けている。
[ライブラリー細胞]
ACTGen社のシグナルシークエンストラップ(SST−REX)法を使用したメラノーマ培養細胞由来のcDNAを網羅的に発現させたライブラリー細胞(自己増殖性Ba/F3)を新たに作製する(図1及び2)。また、すでに作製済みであるヒト脳腫瘍(悪性グリオーマ)および大腸がん培養細胞由来のcDNAを発現するBa/F3細胞も抗体遺伝子のスクリーニングに提供される。
[血清を用いたライブラリー発現細胞のスクリーニング]
適度に希釈した患者由来の血清を1次抗体、標識マウス抗ヒトMoAbを2次抗体として使用する。同時に標識抗MPL抗体を用いて染色を行い、cDNA発現細胞であることも確認する。陽性に染色された細胞を回収して、PCRクローニング法にてcDNA配列を同定する。同定された配列を基に、組換えタンパク合成系(大腸菌またはCHO細胞)にてcDNA由来のGST融合タンパクを合成し、B細胞株の染色を施行する。陽性に染色されたB細胞をsingle cell sortingし、抗体遺伝子配列を同定する(図2)。
[不死化または正常B細胞を用いたスクリーニング]
個々のcDNAを含むライブラリー細胞のクローンを増やし、プールしておく。同数のライブラリー細胞と不死化B細胞を混ぜて1−2時間培養を行う。PE標識抗ヒトIgG抗体およびFITC標識抗MPL抗体にて同時に染色を行い、二重染色にて陽性となる細胞群をソーテイングを実施する。染色された細胞を2分して抗体遺伝子およびcDNAのクローニング用に使用する(図2)。
SST−REX(シグナルトラップシークエンス)技術の概略を示す図である。 本発明のSST−REX法を用いた完全ヒト型抗体の作製方法を示す図である。

Claims (15)

  1. 以下の(A)、(B)、(C)、(D)、(E)、(F)、(G)、(H)及び(I)の工程を順次備えたことを特徴とする、担がん患者由来の1個のB細胞の抗体遺伝子の解析・同定方法。
    (A)がん患者から得られる末梢血より血清及び末梢血単核球を採取する工程;
    (B)採取された血清と、シグナルシークエンストラップ(SST−REX)法により細胞膜貫通型抗原タンパク質をコードするDNAライブラリーを発現させた細胞(SST細胞)集団とを接触させる工程;
    (C)ヒト抗体を認識しうる標識化抗体と、この標識化抗体の標識物質とは異なる標識物質により標識された、トロンボポエチン受容体(MPL)を認識しうる標識化抗体とを用いた2重染色を行い、抗体−SST細胞複合体を検出・回収する工程;
    (D)回収された抗体−SST細胞複合体から、SST細胞表面に発現する抗原タンパクの遺伝子配列を同定し、同定された遺伝子配列に基づき組換え抗原タンパク質を作製する工程;
    (E)標識物質により標識された上記抗原タンパク質と、前記標識物質とは異なる標識物質により標識された、ヒト抗体を認識しうる抗体とにより、工程(A)により採取された末梢血単核球由来のB細胞を標識化する工程;
    (F)工程(E)で得られた標識化B細胞である、前記抗原タンパク質を認識する抗体を細胞膜上に発現するB細胞を、1細胞ずつ分取する工程;
    (G)1細胞から全RNAを抽出し、逆転写反応によりcDNAを合成する工程;
    (H)合成したcDNAを鋳型として、ヒト抗体重鎖領域遺伝子に特異的なプライマー対を用いたPCR反応、ヒト抗体軽鎖κ領域遺伝子に特異的なプライマー対を用いたPCR反応、又はヒト抗体軽鎖λ領域遺伝子に特異的なプライマー対を用いたPCR反応とにより、それぞれの領域遺伝子断片を増幅する工程;
    (I)増幅された遺伝子断片の塩基配列を解析・決定する工程;
  2. 以下の(A)、(B)、(C)、(D)、(E)、(F)及び(G)の工程を順次備えたことを特徴とする、担がん患者由来の1個のB細胞の抗体遺伝子の解析・同定方法。
    (A)がん患者から得られる末梢血より末梢血単核球を採取する工程;
    (B)採取された末梢血単核球由来のB細胞と、シグナルシークエンストラップ(SST−REX)法により細胞膜貫通型抗原タンパク質をコードするDNAライブラリーを発現させた細胞(SST細胞)集団とを接触させ、B細胞膜上の抗体と、該抗体により認識される抗原タンパク質を発現するSST細胞を結合させたB細胞−SST細胞群を形成させる工程;
    (C)ヒト抗体を認識しうる標識化抗体と、前記標識物質とは異なる標識物質により標識された、トロンボポエチン受容体を認識しうる標識化抗体とを用いた2重染色を行い、B細胞−SST細胞群を検出・回収する工程;
    (D)工程(C)で得られた標識化B細胞−SST細胞群から1個ずつB細胞−SST細胞を分取する工程;
    (E)回収されたB細胞−SST細胞からB細胞の全RNAを抽出し、逆転写反応によりcDNAを合成する工程;
    (F)合成したcDNAを鋳型として、ヒト抗体重鎖領域遺伝子に特異的なプライマー対を用いたPCR反応、ヒト抗体軽鎖κ領域遺伝子に特異的なプライマー対を用いたPCR反応、又はヒト抗体軽鎖λ領域遺伝子に特異的なプライマー対を用いたPCR反応とにより、それぞれの領域遺伝子断片を増幅する工程;
    (G)増幅された遺伝子断片の塩基配列を解析・決定する工程;
  3. 末梢血単核球由来のB細胞が、エプスタインバールウイルス(EBV)を用いて不死化されている不死化B細胞(EBV−B細胞)であることを特徴とする請求項1又は2記載の解析・同定方法。
  4. DNAライブラリーが、がん細胞のDNA由来であることを特徴とする請求項1〜3記載の抗体遺伝子の解析・同定方法。
  5. がん細胞が、メラノーマ、ヒト脳腫瘍(悪性グリオーマ)又は大腸がん由来の株化培養細胞であることを特徴とする請求項4記載の抗体遺伝子の解析・同定方法。
  6. 以下の(A)、(B)、(C)、(D)、(E)、(F)、(G)、(H)及び(J)の工程を順次備えたことを特徴とする、担がん患者由来の1個のB細胞の抗体を製造する方法。
    (A)がん患者から得られる末梢血より血清及び末梢血単核球を採取する工程;
    (B)採取された血清と、シグナルシークエンストラップ(SST−REX)法により細胞膜貫通型抗原タンパク質をコードするDNAライブラリーを発現させた細胞(SST細胞)集団とを接触させる工程;
    (C)ヒト抗体を認識しうる標識化抗体と、この標識化抗体の標識物質とは異なる標識物質により標識された、トロンボポエチン受容体(MPL)を認識しうる標識化抗体とを用いた2重染色を行い、抗体−SST細胞複合体を検出・回収する工程;
    (D)回収された抗体−SST細胞複合体から、SST細胞表面に発現する抗原タンパクの遺伝子配列を同定し、同定された遺伝子配列に基づき組換え抗原タンパク質を作製する工程;
    (E)標識物質により標識された上記抗原タンパク質と、前記標識物質とは異なる標識物質により標識された、ヒト抗体を認識しうる抗体とにより、工程(A)により採取された末梢血単核球由来のB細胞を標識化する工程;
    (F)工程(E)で得られた標識化B細胞である、前記抗原タンパク質を認識する抗体を細胞膜上に発現するB細胞を、1細胞ずつ分取する工程;
    (G)1細胞から全RNAを抽出し、逆転写反応によりcDNAを合成する工程;
    (H)合成したcDNAを鋳型として、ヒト抗体重鎖領域遺伝子に特異的なプライマー対を用いたPCR反応、ヒト抗体軽鎖κ領域遺伝子に特異的なプライマー対を用いたPCR反応、又はヒト抗体軽鎖λ領域遺伝子に特異的なプライマー対を用いたPCR反応とにより、それぞれの領域遺伝子断片を増幅する工程;
    (J)増幅された遺伝子断片を、発現ベクターを用いて発現させる工程;
  7. 以下の(A)、(B)、(C)、(D)、(E)、(F)及び(H)の工程を順次備えたことを特徴とする、担がん患者由来の1個のB細胞の抗体を製造する方法。
    (A)がん患者から得られる末梢血より末梢血単核球を採取する工程;
    (B)採取された末梢血単核球由来のB細胞と、シグナルシークエンストラップ(SST−REX)法により細胞膜貫通型抗原タンパク質をコードするDNAライブラリーを発現させた細胞(SST細胞)集団とを接触させ、B細胞膜上の抗体と、該抗体により認識される抗原タンパク質を発現するSST細胞を結合させたB細胞−SST細胞群を形成させる工程;
    (C)ヒト抗体を認識しうる標識化抗体と、前記標識物質とは異なる標識物質により標識された、トロンボポエチン受容体を認識しうる標識化抗体とを用いた2重染色を行い、B細胞−SST細胞群を検出・回収する工程;
    (D)工程(C)で得られた標識化B細胞−SST細胞群から1個ずつB細胞−SST細胞を分取する工程;
    (E)回収されたB細胞−SST細胞からB細胞の全RNAを抽出し、逆転写反応によりcDNAを合成する工程;
    (F)合成したcDNAを鋳型として、ヒト抗体重鎖領域遺伝子に特異的なプライマー対を用いたPCR反応、ヒト抗体軽鎖κ領域遺伝子に特異的なプライマー対を用いたPCR反応、又はヒト抗体軽鎖λ領域遺伝子に特異的なプライマー対を用いたPCR反応とにより、それぞれの領域遺伝子断片を増幅する工程;
    (H)増幅された遺伝子断片を、発現ベクターを用いて発現させる工程;
  8. 末梢血単核球由来のB細胞が、エプスタインバールウイルス(EBV)を用いて不死化されている不死化B細胞(EBV−B細胞)であることを特徴とする請求項6又は7記載の抗体を製造する方法。
  9. DNAライブラリーが、がん細胞のDNA由来であることを特徴とする請求項6〜8記載の抗体を製造する方法。
  10. がん細胞が、メラノーマ、ヒト脳腫瘍(悪性グリオーマ)又は大腸がん由来の株化培養細胞であることを特徴とする請求項9記載の抗体を製造する方法。
  11. 以下の(A)、(B)、(C)、(D)、(E)、(F)、(G)及び(H)の工程を順次備えたことを特徴とする、担がん患者由来の1個のB細胞の抗体遺伝子を調製する方法。
    (A)がん患者から得られる末梢血より血清及び末梢血単核球を採取する工程;
    (B)採取された血清と、シグナルシークエンストラップ(SST−REX)法により細胞膜貫通型抗原タンパク質をコードするDNAライブラリーを発現させた細胞(SST細胞)集団とを接触させる工程;
    (C)ヒト抗体を認識しうる標識化抗体と、この標識化抗体の標識物質とは異なる標識物質により標識された、トロンボポエチン受容体(MPL)を認識しうる標識化抗体とを用いた2重染色を行い、抗体−SST細胞複合体を検出・回収する工程;
    (D)回収された抗体−SST細胞複合体から、SST細胞表面に発現する抗原タンパクの遺伝子配列を同定し、同定された遺伝子配列に基づき組換え抗原タンパク質を作製する工程;
    (E)標識物質により標識された上記抗原タンパク質と、前記標識物質とは異なる標識物質により標識された、ヒト抗体を認識しうる抗体とにより、工程(A)により採取された末梢血単核球由来のB細胞を標識化する工程;
    (F)工程(E)で得られた標識化B細胞である、前記抗原タンパク質を認識する抗体を細胞膜上に発現するB細胞を、1細胞ずつ分取する工程;
    (G)1細胞から全RNAを抽出し、逆転写反応によりcDNAを合成する工程;
    (H)合成したcDNAを鋳型として、ヒト抗体重鎖領域遺伝子に特異的なプライマー対を用いたPCR反応、ヒト抗体軽鎖κ領域遺伝子に特異的なプライマー対を用いたPCR反応、又はヒト抗体軽鎖λ領域遺伝子に特異的なプライマー対を用いたPCR反応とにより、それぞれの領域遺伝子断片を増幅する工程;
  12. 以下の(A)、(B)、(C)、(D)、(E)及び(F)の工程を順次備えたことを特徴とする、担がん患者由来の1個のB細胞の抗体遺伝子を調製する方法。
    (A)がん患者から得られる末梢血より末梢血単核球を採取する工程;
    (B)採取された末梢血単核球由来のB細胞と、シグナルシークエンストラップ(SST−REX)法により細胞膜貫通型抗原タンパク質をコードするDNAライブラリーを発現させた細胞(SST細胞)集団とを接触させ、B細胞膜上の抗体と、該抗体により認識される抗原タンパク質を発現するSST細胞を結合させたB細胞−SST細胞群を形成させる工程;
    (C)ヒト抗体を認識しうる標識化抗体と、前記標識物質とは異なる標識物質により標識された、トロンボポエチン受容体を認識しうる標識化抗体とを用いた2重染色を行い、B細胞−SST細胞群を検出・回収する工程;
    (D)工程(C)で得られた標識化B細胞−SST細胞群から1個ずつB細胞−SST細胞を分取する工程;
    (E)回収されたB細胞−SST細胞からB細胞の全RNAを抽出し、逆転写反応によりcDNAを合成する工程;
    (F)合成したcDNAを鋳型として、ヒト抗体重鎖領域遺伝子に特異的なプライマー対を用いたPCR反応、ヒト抗体軽鎖κ領域遺伝子に特異的なプライマー対を用いたPCR反応、又はヒト抗体軽鎖λ領域遺伝子に特異的なプライマー対を用いたPCR反応とにより、それぞれの領域遺伝子断片を増幅する工程;
  13. 末梢血単核球由来のB細胞が、エプスタインバールウイルス(EBV)を用いて不死化されている不死化B細胞(EBV−B細胞)であることを特徴とする請求項11又は12記載の抗体遺伝子を調製する方法。
  14. DNAライブラリーが、がん細胞のDNA由来であることを特徴とする請求項11〜13記載の抗体遺伝子を調製する方法。
  15. がん細胞が、メラノーマ、ヒト脳腫瘍(悪性グリオーマ)又は大腸がん由来の株化培養細胞であることを特徴とする請求項14記載の抗体遺伝子を調製する方法。
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