JP2010033433A - 入力装置、医療機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】装置や機器の小型化を図りつつ、汚染された可能性のある操作パネルに接触することによって生じうる汚染の拡大を防止すること。
【解決手段】入力装置であって、表示機能と入力機能を合わせ持つ操作パネルを有し、操作パネルの入力機能は、操作パネル上の空間に存在する操作パネルに対して入力操作を行なうための物体の3次元位置情報を非接触の状態で取得し、取得した物体の3次元位置情報に基づいて物体による入力操作内容を認識し、操作パネルの表示機能は、操作パネルの入力機能にて認識しうる入力操作内容に対応する操作入力用ボタンを表示し、操作パネルに物体が接触したと判定されたときに、物体の3次元位置情報に基づいて物体が操作パネルに接触したと認識される領域を含む汚染領域を設定し、操作入力用ボタンを汚染領域以外の領域に配置させて表示する汚染モード表示を行なう。
【選択図】図11

Description

本発明は入力装置、医療機器に係り、特に、操作パネルからの操作入力による機器の汚染に対応する技術に関する。
特許文献1には、赤外線センサが2次元的に配置され、所定のセンサ領域に指を持っていくことで、非接触の状態で機能操作スイッチにおける操作指示が可能な集中表示パネルや集中制御パネルが設けられた内視鏡システムの制御装置が開示されている。
特許文献2には、リモコン上のスイッチを操作者が押下することにより、送信装置及び受信装置による無線通信を通じて、データをプロセッサ装置または光源装置に入力させる内視鏡システムが開示されている。
特許文献3には、頭上カメラにより手の動きをモニタし、その結果に応じて表示オブジェクトをハンドリングすることにより、平面ディスプレイに表示した文書などを操作する情報処理装置が開示されている。
特開平07−303654号公報 特開2006−061193号公報 特開平07−84715号公報
しかしながら、特許文献1に記載のものでは、内視鏡を用いた手術により汚染された指が接触して操作パネルが汚染された後に、当該汚染された操作パネルに汚染されていない指を接触させてしまった場合には、当該汚染されていない指までもが2次的に汚染されて汚染が拡大してしまうおそれがある。
また、特許文献2,3に記載のものでは、装置に操作入力する際に当該装置のパネルに指を接触させる必要はなく、操作パネルの汚染による汚染されていない指への2次的な汚染は発生するおそれはないが、特許文献2に記載のものでは検査ごとに汚染されたリモコンを洗浄する必要があり手間が掛かってしまい、特許文献3に記載のものでは平面ディスプレイとは別方向の頭上カメラにより手をモニタするので装置全体の構成が大型化してしまう。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、装置や機器の小型化を図りつつ、汚染された可能性のある操作パネルに接触することによって生じうる汚染の拡大を防止することができる入力装置、医療機器を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために請求項1に係る発明は、入力装置において、表示機能と入力機能を合わせ持つ操作パネルを有し、前記操作パネルの入力機能は、当該操作パネル上の空間に存在する当該操作パネルに対して入力操作を行なうための物体の3次元位置情報を非接触の状態で取得し、該取得した前記物体の3次元位置情報に基づいて前記物体による入力操作内容を認識し、前記操作パネルの表示機能は、前記操作パネルの入力機能にて認識しうる前記入力操作内容に対応する操作入力用ボタンを表示し、前記操作パネルに前記物体が接触したと判定されたときに、前記物体の3次元位置情報に基づいて前記物体が前記操作パネルに接触したと認識される領域を含む汚染領域を設定し、前記操作入力用ボタンを前記汚染領域以外の領域に配置させて表示する汚染モード表示を行なうこと、を特徴とする。
本発明によれば、操作パネルには物体が接触した領域以外の領域に操作入力用ボタンが配置された状態で表示されるので、汚染の拡大を防止することができる。
すなわち、一度物体が接触した領域には再び物体が接触しないように操作入力用ボタンを配置するので、汚染された物体が接触して汚染した領域に汚染されていない物体が接触して2次的に汚染することを防止できる。
また、装置構成が簡易であり、装置の小型化を図ることができる。
前記目的を達成するために請求項2に係る発明は、請求項1の入力装置において、前記汚染モード表示には前記汚染領域の表示が含まれること、を特徴とする。
本発明によれば、汚染領域を認識することができ、確実に汚染の拡大を防止することができる。
前記目的を達成するために請求項3に係る発明は、請求項1または2の入力装置において、作業者の汚染度を認識する汚染度認識手段を有し、前記操作パネルの表示機能は、前記汚染度認識手段にて認識した前記汚染度が所定値以上のときに、前記汚染モード表示を行うこと、を特徴とする。
本発明によれば、作業者の汚染度が高いときであっても確実に汚染の拡大を防止することができる。
なお、作業者にはオペレータおよび管理者が含まれるとする。
前記目的を達成するために請求項4に係る発明は、請求項3の入力装置において、前記汚染度認識手段は、前記作業者のIDを認識し当該作業者のIDに対応する汚染度情報をサーバから取得して前記汚染度を認識する手段、または、前記作業者が所持するPDAに記録された汚染度情報から前記汚染度を認識する手段、であること、を特徴とする。
本発明によれば、確実に作業者の汚染度を認識することができる。
前記目的を達成するために請求項5に係る発明は、請求項1乃至4のいずれか1つの入力装置において、前記物体により前記入力操作を行う時に前記操作パネルに向けた前記物体の面を認識する物体面認識手段を有し、前記操作パネルの表示機能は、前記物体面認識手段により前記物体の面が所定の面以外の面であると認識されたときに、前記汚染モード表示を行うこと、を特徴とする。
本発明によれば、物体により入力操作を行う時に操作パネルに向けた物体の面が所定の面以外の面であっても確実に汚染の拡大を防止することができる。
前記目的を達成するために請求項6に係る発明は、請求項1乃至5のいずれか1つの入力装置であって、前記操作パネルの入力機能は、当該操作パネルの表示画面に配置された撮像素子により前記物体を撮像し、前記撮像素子による前記物体の撮像画像から前記物体の3次元位置情報を取得すること、を特徴とする。
本発明によれば、より確実に、コンパクトな装置構成で操作パネルに非接触の状態で操作入力をすることができる。
前記目的を達成するために請求項7に係る発明は、請求項1乃至5のいずれか1つの入力装置であって、前記操作パネルの入力機能は、当該操作パネルに併設された赤外線センサにより前記物体の3次元位置情報を取得すること、を特徴とする。
本発明によれば、より確実に、コンパクトな装置構成で操作パネルに非接触の状態で操作入力をすることができる。
前記目的を達成するために請求項8に係る発明は、医療機器であって、請求項1乃至7のいずれか1つの入力装置を有すること、を特徴とする。
本発明によれば、装置や機器の小型化を図りつつ、汚染された可能性のある操作パネルに接触することによって生じうる汚染の拡大を防止することができる。
以下添付図面に従って本発明の好ましい実施の形態について詳説する。ここでは、本発明の入力装置を適用した医療機器について説明する。
〔医療機器の説明〕
図1は、本発明の入力装置を適用した医療機器の一例である内視鏡洗浄装置の外観を示す斜視図である。同図に示す内視鏡洗浄装置10は箱型に形成され、装置本体12と上蓋14とから構成される。装置本体12の上面には内視鏡16を収納する洗浄槽18が形成され、この洗浄槽18内には、回転型噴射装置20が設けられる。また、洗浄槽18の内側には、内視鏡16の電気信号コネクター(不図示)に装着される防水キャップ22が設けられている。尚、内視鏡16のLGコネクターは防水型に形成されているので、LGコネクター用の防水キャップは省略されている。
装置本体12は、本発明の入力装置を構成する操作パネル24を有し、操作パネル24を操作して洗浄作業の内容に関する各種設定や洗浄開始等の指示を入力することができる。また、操作パネル24には、洗浄作業の残り時間や、作業終了までの時間、トラブル発生時の警告等も表示される。
また、同図には示されていないが、装置本体12は中央処理装置(CPU)を有しており、CPUは洗浄プログラムに従って回転型噴射装置20等の各部の動作を制御し、内視鏡16の洗浄開始から終了までを自動で制御する。
検査に使用された内視鏡16は図示しない光源装置内蔵制御ユニット(以下、プロセッサーという)から取り外され、内視鏡洗浄装置10の洗浄槽18に収納される。そして、電気信号コネクターに防水キャップ22が取り付けられ、上蓋14が閉じられる。その後、操作パネル24からスタートのコマンド入力がなされると、回転型噴射装置20の噴射ノズル20Aから洗浄液が噴射され、内視鏡16の洗浄が行われる。尚、洗浄槽18に溜めた洗浄液や消毒液に内視鏡16を浸漬して洗浄・消毒することも可能である。
次に、上記の如く構成された内視鏡洗浄装置10の作用について説明する。検査に使用していた内視鏡16の電気信号コネクター及びLGコネクターをプロセッサーの接続部から取り外し、内視鏡洗浄装置10の洗浄槽18に載置する。そして、電気信号コネクターに防水キャップ22を装着すると、内視鏡洗浄装置10の主電源がオンし、操作パネル24が点灯するとともに各種コマンド入力が可能になる。その後、上蓋14を閉め、操作パネル24を操作して洗浄作業の内容に関する各種設定を入力し、洗浄開始を指示するコマンド入力がなされると、設定された洗浄プログラムに従って回転型噴射装置20や排水弁等が制御され、内視鏡16の洗浄作業が実施される。
そして、所定の洗浄工程が完了した後、上蓋14を開け、電気信号コネクターから防水キャップ22を外す。防水キャップ22が電気信号コネクターから離脱すると、主電源がオフされる。
図2は、内視鏡洗浄装置10の電気的構成の一例を示すブロック図である。同図に示したように、内視鏡洗浄装置10は、操作パネル24、主電源回路30、中央制御部32などから構成される。なお、後述するように、操作パネル24外に汚染度認識部50を備えていてもよい。
主電源回路30は中央制御部32と接続され、中央制御部32によって主電源のON/OFFが制御される。また、操作パネル24から入力された入力信号は中央制御部32に通知され、また、中央制御部32によって操作パネル24の表示制御が行われる。
中央制御部32は、中央処理装置(CPU)を含み、内視鏡洗浄装置を総括的に制御する。また、中央制御部32にはメモリ34が設けられている。
〔操作パネルの説明〕
次に、操作パネル24の構成と作用について説明する。
図3は、操作パネル24を内視鏡洗浄装置10の正面方向から見た図である。そして、図3に示すように、操作パネル24の平面方向についてXY軸を設定する。図4は、操作パネル24を断面方向(横方向)から見た図である。そして、図4に示すように、操作パネル24の平面方向に対し垂直な方向についてZ軸を設定する。また、図5は、操作パネル24に撮像素子36を内蔵したときの操作パネル24の構成の概略を示したブロック図である。
本実施形態における操作パネル24は、表示機能と入力機能を備えたパネルである。
入力機能としては、スキャナ機能を有し、図3や図4に示すように、液晶画面である表示部24aに非接触でコマンドの入力をすることができる非接触方式を採用している。具体的には、操作パネル24の表示画面の各画素に、フォトダイオードなどの受光素子からなる撮像素子36(図5参照)が内蔵されている。そして、この撮像素子36により、操作パネル24の表示部24a上の空間に存在する作業者の指38などの特定の物体について、非接触の状態で撮像する。そして、3次元位置情報生成部40(図5参照)において、当該撮像画像から3次元位置情報(XYZ軸の座標値など)を生成し、作業者の指38などの特定の物体の3次元位置情報を取得する。そして、入力信号生成部42(図5参照)において、当該3次元位置情報に基づいて選択されたコマンド入力用ボタン(例えば、図3,図4のコマンドA〜H)を特定して入力操作の内容に対応する入力信号を生成し、コマンドの入力内容を認識する。
図3と図4では、操作パネル24に表示され選択する入力操作の内容に対応するコマンドA〜Hのうち、操作パネル24に非接触の状態で作業者の指38によりコマンドGを入力する状態を示している。なお、図3に示すように、操作パネル24とは別に、コマンド入力内容を確認することができる確認表示パネル44を設けておいてもよい。
表示機能としては、バックライトユニット(不図示)を光源として、画像を表示する機能を有している。そして、前記の3次元位置情報に基づいて表示内容を変更することができる。
このような機能を有する操作パネル24について、当該操作パネル24の上に非接触の状態で指38をかざすと、フォトダイオードなどの受光素子からなる撮像素子36(図5参照)により得られる撮像画像において指38の撮像画像が得られる。そして、3次元位置情報生成部40(図5参照)において、この指38の撮像画像から、指38のXY平面上の位置(X座標、Y座標)、操作パネル24と指38の距離L(Z座標)を推定して、指38の3次元位置情報を生成する。そして、入力信号生成部42(図5参照)において、当該3次元位置情報から入力信号を生成し、当該入力信号は中央制御部32に通知され、コマンド入力操作が完了する。
指38のXY平面上の位置(X座標、Y座標)としては、詳しくは指38の先端部38a(図3、図4参照)についてのXY平面上の位置である。また、操作パネル24と指38の距離L(Z座標)とは、詳しくは操作パネル24と指38の最下部38b(図3、図4参照)の距離である。
操作パネル24と指38の距離Lについての推定手法としては、指38の撮像画像における指38のエッジ部分(指と背景の境界部分)の鮮鋭度から距離Lを推定すること、が考えられる。すなわち、指38が操作パネル24に近付くほど指38のエッジ部分における鮮鋭度は高くなって画像が鮮明になる一方、指38が操作パネル24から遠退くほど指38のエッジ部分における鮮鋭度は低くなって画像が不鮮明になることから、指38のエッジ部分の鮮鋭度から距離Lを推定することができる。
そこで、例えば、キャリブレーションを行なって得られた指38のエッジ部分の鮮鋭度と距離Lとの関係を定めたルックアップテーブルなどを中央制御部32(図2参照)のメモリ34に事前に登録しておく。そして、当該ルックアップテーブルを用いて、指38の撮像画像から得られたエッジ部分における鮮鋭度から距離Lを推定すること、が考えられる。
その他、操作パネル24と指38の距離Lについての推定手法としては、指38の撮像画像の明度から距離Lを推定すること、が考えられる。
すなわち、バックライトユニットを光源として所定の時間間隔にて操作パネル24を特定色で発光させて、指38に光を反射させることにより当該反射光に同期した指38の撮像画像から指38の明度を得る。そして、指38が操作パネル24に近付くほど指38の明度は高くなる一方、指38が操作パネル24から遠退くほど指38の明度は低くなることから、撮像画像の指38の明度から距離Lを推定することができる。
あるいは、部屋の照明光を利用して、部屋の照明光を遮る指38の撮像画像における明度を得てもよい。そして、指38が操作パネル24に近付くほど指38の撮像画像における明度は低くなる一方、指38が操作パネル24から遠退くほど指38の撮像画像における明度は高くなることから、指38の撮像画像の明度から距離Lを推定することができる。
そこで、例えば、キャリブレーションを行なって得られた指38の撮像画像の明度と距離Lとの関係を定めたルックアップテーブルなどを中央制御部32のメモリ34に事前に登録しておく。そして、当該ルックアップテーブルを用いて、指38の撮像画像から得られた明度から距離Lを推定する。
なお、図6は、操作パネル24の上に赤外線センサを配置した例を示す図である。また、図7は、操作パネル24の上に赤外線センサを配置したときの操作パネル24の構成の概略を示したブロック図である。
図6に示すように、前記のフォトダイオードなどの受光素子からなる撮像素子36に代えて、操作パネル24の上に、赤外線発光部46と赤外線センサ48を配置してもよい。図6(a)に示すようにXY平面上においてX軸方向およびY軸方向の各々の方向に複数の赤外線発光部46と各々対応する複数の赤外線センサ48を配置し、さらに、図6(b)に示すようにZ軸方向にも複数の赤外線発光部46と各々対応する複数の赤外線センサ48を配置する。そして、Z軸方向にN個の赤外線発光部46と各々対応するN個の赤外線センサ48を配置すれば、操作パネル24と指38の距離LをN段階まで認識することができる。
このように、赤外線発光部46と赤外線センサ48を配置した例においても、Z軸方向に配置した赤外線発光部46と赤外線センサ48により操作パネル24と指38の距離L(Z座標)を推定することができる。また、X軸方向およびY軸方向に配置した赤外線発光部46と赤外線センサ48により、XY平面上における指38の位置(X座標、Y座標)を推定することができる。
なお、赤外線センサ48自体に赤外線の発光機能を備え、赤外線センサ48に対して操作パネル24の上部の空間部分を挟んだ反対側に、赤外線反射部を備える仕様としてもよい。
また、フォトダイオードなどの受光素子からなる撮像素子36や赤外線センサ48などにより、指38以外の物体が検出された場合には、操作パネル24のコマンド入力処理がなされないようにしてもよい。
このように指38の3次元位置情報(X座標、Y座標、Z座標)を取得して、その取得結果を用いて操作パネル24の表示内容の変更およびコマンド入力処理を行う。そこで、具体的な実施例を以下に説明する。
本実施例では、距離Lが適正な距離の範囲内にある場合には、操作パネル24について通常モードとして、通常通りのコマンド表示を行いコマンド入力処理が行えるようにする。一方、距離Lが適正な距離以下である場合には、操作パネル24について警告モードとして、警告表示を行いコマンド入力処理ができないようにする。
具体例として、図8を用いて説明する。図8は、操作パネル24と指38の距離Lを4段階に分けたコマンド入力処理例を示す図である。なお、L1<L2<L3の関係を満たすとする。
図8に示すように、L3≦Lの場合には、操作パネル24から指38までの距離が遠すぎて正確なコマンド入力処理が行えないので、操作パネル24からのコマンド入力処理を行うことができないようにする。
また、L2≦L<L3の場合には、距離Lが適正な距離の範囲内(第1の範囲内)の位置に指38が存在するので、操作パネル24について通常モードとして、コマンド入力を受け付けるコマンド入力用画面の表示(図3参照)を行い、コマンド入力を受け付けるようにする。そして、指38を操作パネル24の平面方向(XY軸方向に)に移動させて、選択したいコマンドをかざすような位置で所定時間だけ指38を静止させると、操作パネル24は当該コマンドの入力を認識する。
また、L1≦L<L2の場合には、指38が所定の距離L2よりも接近しており操作パネル24と指38が近付き過ぎているので、操作パネル24について警告モードとして、指38が操作パネル24に接触するおそれがあるとの警告表示を行い、コマンド入力を受け付けないようにする。操作パネル24の警告表示例を図9に示す。
なお、警告モードは指を遠ざければ解除され、L2≦L<L3となれば通常モードに戻すことができる。
また、L<L1の場合には、実際に操作パネル24に指38が接触した可能性が高くなるので、操作パネル24について接触モードとして、操作パネル24に指38が接触したと判定して接触表示を行い、その後、後述するように、汚染モード表示を行なう。なお、操作パネル24の接触表示例を図10に示す。
また、操作パネル24に、作業者がコマンド入力を行なう前に事前に作業者の最新の汚染度情報を確認する汚染度認識部50(図5,7参照)を備えておいてもよい。これにより、汚染度認識部50にて認識した作業者の汚染度が所定値以上であるときには、前記のように、コマンド入力の際にL1≦L<L2となったときに警告モードとなり、L<L1となった場ときに接触モードになる一方、汚染度認識部50にて認識した作業者の汚染度が所定値未満でありコマンド入力を行なおうとする作業者がクリーン(例えば、クリーンなオペレータや管理者)であれば、コマンド入力の際にL1≦L<L2やL<L1となった場合でも、警告モードや接触モードにはならずに通常モードのままとし、通常通りのコマンド表示を行いコマンド入力処理が行えるようにしてもよい。
あるいは、汚染度認識部50にて認識した作業者の汚染度が所定値未満でありコマンド入力を行なおうとする作業者がクリーン(例えば、クリーンなオペレータや管理者)であれば、操作パネル24について接触式のタッチパネルの機能を持たせておき、操作パネル24に指38を接触させてコマンド入力ができるように変更させてもよい。
なお、汚染度認識部50は、操作パネル24外であって内視鏡洗浄装置10内のいずれかに備えておいてもよい(図2参照)。
汚染度認識部50が作業者の最新の汚染度を確認する手法としては、汚染度認識部50が作業者のRFIDタグを自動認識し洗浄管理サーバ(不図示)にアクセスして当該作業者のRFIDに対応する最新の汚染度情報を取得して作業者の最新の汚染度を確認する手法や、汚染度認識部50が作業者所持のPDAに記録された当該作業者の最新の汚染度情報から作業者の最新の汚染度を確認する手法が考えられる。
なお、作業者の汚染度としては、例えば、作業者の最新の位置が内視鏡検査室の場合は汚染度を大とし、クリーンルームで着替え済みの場合は汚染度を0(クリーン)とする等、作業者のRFIDタグを利用して洗浄管理サーバで一括管理することが可能である。
また、操作パネル24内に手の甲認識部52(物体面認識手段)を備えていてもよい。手の甲認識部52では、撮像素子36で撮像された作業者の手の撮像画像から、作業者は特定の面、例えば、手の甲側(爪が形成されている側)の面を操作パネル24に向けてコマンド入力をしているのか、あるいは、作業者は特定の面以外の面、例えば、作業者は手の平側(指紋が形成されている側)の面を操作パネル24に向けてコマンド入力をしているのか、を認識する。
この手の甲認識部52により作業者は手の平側の面を操作パネル24に向けてコマンド入力をしていると認識されたときには、前記のようにL1≦L<L2となったときに警告モードとなり、L<L1となったときに接触モードになる一方で、操作パネル24に対し手の甲側の面を向けてコマンド入力を行なっていると認識されたときには、L1≦L<L2やL<L1となったときであっても警告モードや接触モードにはならずに通常モードのままとし、通常通りのコマンド表示を行いコマンド入力処理が行えるようにしてもよい。術中などでは内視鏡を手の平側の面で握るので、作業者の手の平側の面は汚染の可能性が高い一方で、手の甲側の面は汚染の可能性が低いからである。
なお、作業者の手を覆う手袋の手の平側の面および手の甲側の面の少なくともいずれか一方に、識別マークを付しておいてもよい。これにより、手の甲認識部52において、撮像素子36による撮像画像から手の平側の面と手の甲側の面のどちらを操作パネル24に向けてコマンド入力を行なっているのか、を容易に認識することができる。
以上のように、操作パネル24について、距離Lが適正な距離の範囲内にある場合には通常通りの表示を行い通常の入力処理が行える一方、距離Lが適正な距離以下である場合には警告表示を行いコマンド入力処理ができないようにするので、操作パネル24に非接触の状態でコマンド入力を行なうことができ、内視鏡洗浄装置10へのコマンド入力操作による内視鏡洗浄装置10の汚染をコンパクトな機器構成により防止することができる。
また、当該操作パネル24をその他の電子機器に採用した場合においても、電子機器へのコマンド入力時に操作パネル24に作業者の指を接触させなくてもよいので、作業者の汚れた指が操作パネル24に接触して機器が汚損することを防止することができる。
〔汚染拡大の防止に関する説明〕
前記のようにL<L1の場合には、実際に操作パネル24に指38が接触した可能性が高くなるので、操作パネル24について接触モードとして、操作パネル24に指38が接触したと判定して接触表示を行う。そこで、このように一旦接触モードになった後に、再び、コマンド入力するときに2次的な汚染により汚染が拡大することを防止するため手法について説明する。
まず、接触モードになった時に、指38が接触した可能性が高い操作パネル24内の領域およびその周辺の領域を汚染領域として設定する。具体的には、接触モードになった時に、操作パネル24内に備わる汚染領域設定部54において、3次元位置情報生成部40からの指38の3次元位置情報(X,Y、Z座標)を取得し、取得した3次元位置情報のX座標とY座標から、指38が接触した可能性が高い領域(実際に指38が接触した領域も含む)およびその周辺の領域からなる汚染領域を操作パネル24の表示部24a内に設定する。
そして、設定された汚染領域を中央制御部32に通知し、中央制御部32によって操作パネル24の表示制御が行なわれ、汚染モード表示として、コマンド入力用ボタンが操作パネル24の表示部24a内の汚染領域を回避して再配置された状態で表示される。例えば、図11に示すように、当初コマンド入力用ボタンF,Gが配置されていた領域が汚染領域に設定されたときには、コマンド入力用ボタンF,Gは汚染領域以外の領域に配置替えする。なお、図11においては、コマンド入力用ボタンFが当初のコマンド入力用ボタンHの位置に再配置された影響で、コマンド入力用ボタンG,Hは次画面において表示されるようにしている。次画面は、操作パネル24の左上の次画面入力用ボタンから入力することにより表示される。
また、中央制御部32によって操作パネル24の表示制御が行なわれ、操作パネル24の表示部24a内の汚染領域において、汚染モード表示として、図11に示すように汚染領域を示す枠の表示および「汚染領域」との文字の表示が行われるようにしてもよい。
このような汚染モード表示から前記の通常モード表示への移行は、汚染度が低くクリーンな管理者が消毒後パスワードを入力することでのみ解除できるようにする。
また、汚染モード表示のときに、作業者が操作パネル24からコマンド入力を行なう際に、XY平面について操作パネル24内に設定された汚染領域に作業者の指38が位置していることを3次元位置情報生成部40にて認識されたときには、操作パネル24に汚染の警告を促す表示を行なうこととしてもよい。これにより、作業者の指38が誤って汚染領域に接触することを確実に防止できる。そのため、例えば、クリーンなオペレータや管理者が指38を誤って汚染領域に接触して汚染が拡大することを確実に防止できる。
なお、前記のように、所定距離内の作業者の汚染度を認識する汚染度認識部50を有していれば、汚染度認識部50にて認識した汚染度が所定値以上のときにL≦L1となれば接触モードになり中央制御部32の制御により表示部24aは汚染モード表示になる一方で、汚染度認識部50にて認識した汚染度が所定値未満のときにはL≦L1となっても接触モードにならないので中央制御部32の制御により表示部24aは汚染モード表示にならない。
また、前記のように、指38によりコマンド入力用ボタンを選択する時に手の甲側の面を認識する手の甲認識部52を有していれば、手の甲認識部52により手の甲側の面が認識されないときにL≦L1となれば接触モードになり中央制御部32の制御により表示部24aは汚染モード表示になる一方で、手の甲認識部52により手の甲側の面が認識されたときにはL≦L1となっても接触モードにならないので中央制御部32の制御により表示部24aは汚染モード表示にならない。
以上のように、操作パネル24の入力機能は、操作パネル24上の空間に存在する作業者の指38の3次元位置情報を非接触の状態で取得し、この3次元位置情報に基づいてコマンド入力内容を認識する。そして、操作パネル24の表示機能は、操作パネル24に指38が接触したと判定されたときに、指38の3次元位置情報に基づいて汚染領域を設定し、コマンド入力用ボタンを汚染領域以外の領域に配置させて表示する汚染モード表示を行なう。
そのため、一度指38が接触したおそれのある領域には再び指38が接触しないようにコマンド入力用ボタンが配置されるので、汚染した領域に指38が接触して2次的に汚染することを防止し、汚染の拡大を防止できる。そして、装置構成は簡易であり、装置の小型化を図りつつこのような効果を得ることができる。
以上、本発明の入力装置、医療機器について詳細に説明したが、本発明は、以上の例には限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変形を行ってもよいのはもちろんである。
本実施例では、医療機器として、内視鏡洗浄装置10を例示したが、その他、オートクレーブ装置、内視鏡装置、X線診断装置、X線CT装置、MRI装置等のなどの操作パネルにも適用できる。また、医療機器以外にも、情報処理装置、OA機器、POS端末装置、自動販売機、家電機器及び携帯端末装置などの電子機器の操作パネルにも適用できる。
本発明の入力装置を適用した医療機器の一例である内視鏡洗浄装置の外観を示す斜視図である。 内視鏡洗浄装置の電気的構成の一例を示すブロック図である。 操作パネルを内視鏡洗浄装置の正面方向から見た図である。 操作パネルを断面方向(横方向)から見た図である。 操作パネルに撮像素子を内蔵したときの操作パネルの構成の概略を示したブロック図である。 操作パネルの上に赤外線センサを配置した例を示す図である。 操作パネルの上に赤外線センサを配置したときの操作パネルの構成の概略を示したブロック図である。 距離Lを4段階に分けたコマンド入力処理例を示す図である。 操作パネルの警告表示例を示す図である。 操作パネルの接触表示例を示す図である。 汚染モード表示例を示す図である。
符号の説明
10…内視鏡洗浄装置、12…装置本体、14…上蓋、16…内視鏡、18…洗浄槽、24…操作パネル、32…中央制御部、36…受光素子、38…指、40…3次元位置情報生成部、42…入力信号生成部、44…確認表示パネル、50…汚染度認識部、52…手の甲認識部、54…汚染領域設定部

Claims (8)

  1. 表示機能と入力機能を合わせ持つ操作パネルを有し、
    前記操作パネルの入力機能は、当該操作パネル上の空間に存在する当該操作パネルに対して入力操作を行なうための物体の3次元位置情報を非接触の状態で取得し、該取得した前記物体の3次元位置情報に基づいて前記物体による入力操作内容を認識し、
    前記操作パネルの表示機能は、前記操作パネルの入力機能にて認識しうる前記入力操作内容に対応する操作入力用ボタンを表示し、前記操作パネルに前記物体が接触したと判定されたときに、前記物体の3次元位置情報に基づいて前記物体が前記操作パネルに接触したと認識される領域を含む汚染領域を設定し、前記操作入力用ボタンを前記汚染領域以外の領域に配置させて表示する汚染モード表示を行なうこと、
    を特徴とする入力装置。
  2. 前記汚染モード表示には前記汚染領域の表示が含まれること、
    を特徴とする請求項1の入力装置。
  3. 作業者の汚染度を認識する汚染度認識手段を有し、
    前記操作パネルの表示機能は、前記汚染度認識手段にて認識した前記汚染度が所定値以上のときに、前記汚染モード表示を行うこと、
    を特徴とする請求項1または2の入力装置。
  4. 前記汚染度認識手段は、前記作業者のIDを認識し当該作業者のIDに対応する汚染度情報をサーバから取得して前記汚染度を認識する手段、または、前記作業者が所持するPDAに記録された汚染度情報から前記汚染度を認識する手段、であること、
    を特徴とする請求項3の入力装置。
  5. 前記物体により前記入力操作を行う時に前記操作パネルに向けた前記物体の面を認識する物体面認識手段を有し、
    前記操作パネルの表示機能は、前記物体面認識手段により前記物体の面が所定の面以外の面であると認識されたときに、前記汚染モード表示を行うこと、
    を特徴とする請求項1乃至4のいずれか1つの入力装置。
  6. 前記操作パネルの入力機能は、当該操作パネルの表示画面に配置された撮像素子により前記物体を撮像し、前記撮像素子による前記物体の撮像画像から前記物体の3次元位置情報を取得すること、
    を特徴とする請求項1乃至5のいずれか1つの入力装置。
  7. 前記操作パネルの入力機能は、当該操作パネルに併設された赤外線センサにより前記物体の3次元位置情報を取得すること、
    を特徴とする請求項1乃至5のいずれか1つの入力装置。
  8. 請求項1乃至7のいずれか1つの入力装置を有すること、を特徴とする医療機器。
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