JP2010022091A - Electric motor - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、例えば、アウタロータにファンブレードが固定された冷却ファン駆動用の電動モータに関するものである。 The present invention relates to an electric motor for driving a cooling fan in which a fan blade is fixed to an outer rotor, for example.
従来から、自動車のラジエータ冷却用として用いられるファンモータには、アウタロータ型のブラシレスモータが使用される場合がある。
この種の電動モータは、ステータベースに設けられた複数のティースにコイルを巻装してステータを構成すると共に、ティースを覆う有底筒状のロータヨークとこのロータヨークの内周面に配置された永久磁石とでロータを構成し、ロータヨークの回転軸をステータベースに回転自在に支持している。ロータヨークの外周壁にはファンブレードが設けられ、コイルに電流が供給されるとステータのティースに磁界が形成され、ロータヨークの永久磁石との間に磁気的な吸引力や反発力が生じてロータが回転しファンブレードによって回転軸の軸方向に冷却風を発生させるものである。
Conventionally, an outer rotor type brushless motor may be used as a fan motor used for cooling a radiator of an automobile.
In this type of electric motor, a coil is wound around a plurality of teeth provided on a stator base to form a stator, and a bottomed cylindrical rotor yoke that covers the teeth and a permanent yoke disposed on the inner peripheral surface of the rotor yoke. The rotor is composed of magnets, and the rotating shaft of the rotor yoke is rotatably supported on the stator base. Fan blades are provided on the outer peripheral wall of the rotor yoke, and when a current is supplied to the coil, a magnetic field is formed on the stator teeth, and a magnetic attraction and repulsive force is generated between the rotor yoke and the permanent magnets. The cooling air is generated in the axial direction of the rotation shaft by rotating and fan blades.
この種の電動モータにあっては、回転子であるロータが固定子であるステータの外側で回転するため、内部の水密性を確保しようとすると、別途カバーが必要となり大型化してしまう。そのため、通常はロータヨークが露出した開放型である場合が多く、結果として必然的に外部から水が浸入し易くなる。
例えば、特許文献1に記載されたものでは、内部を冷却するために設けたロータヨーク前面の空気取り入れ口から水が浸入するのを防止するために防水壁を設けたり、水が浸入した際にこれを外部に排出するための水抜き孔を設けた構造となっている(例えば、特許文献1参照)。
For example, in the device described in
しかしながら、ロータヨークの底面に空気取り入れ孔を形成すると、モータ内部の冷却は可能になるが、その空気取り入れ口からは少なからず水が浸入してきてしまう。
ここで、モータ内部における主な発熱箇所はティースに巻装されたコイルであり、コイルで発生した熱は、ティースからステータ、ステータベース等を伝ってモータの外部へ熱引きされる。そのため、熱引き距離が長くなってしまい、放熱効率が悪くなってしまうという問題がある。
However, if an air intake hole is formed on the bottom surface of the rotor yoke, the inside of the motor can be cooled. However, a considerable amount of water enters from the air intake port.
Here, the main heat generating part in the motor is a coil wound around the teeth, and the heat generated in the coil is drawn from the teeth to the outside of the motor through the stator, the stator base and the like. Therefore, there is a problem that the heat drawing distance becomes long and the heat dissipation efficiency is deteriorated.
そこで、本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、モータ内部への水の侵入を抑えた上で、モータ内部で発生した熱を効率的に放出することができる電動モータを提供するものである。 Therefore, the present invention has been made in view of the above-described circumstances, and an electric motor that can efficiently release the heat generated inside the motor while suppressing the intrusion of water into the motor. It is to provide.
上記の課題を解決するために、請求項1記載の発明は、ステータベース(例えば、実施形態におけるステータベース4)に設けられた複数のティース(例えば、実施形態におけるティース13)にコイル(例えば、実施形態におけるコイル17)を巻装してステータ(例えば、実施形態におけるステータS)を構成すると共に、前記ステータをその前面から覆う有底筒状のロータヨーク(例えば、実施形態におけるロータヨーク60)とこのロータヨークの内周面(例えば、実施形態における周壁61)に配置された永久磁石(例えば、実施形態におけるネオジマグネット62)とでロータ(例えば、実施形態におけるロータR)を構成し、前記ロータの中央部に回転軸(例えば、実施形態における回転軸6)を設け、この回転軸を前記ステータベースの中央部に軸受け(例えば、実施形態における第1ベアリング29、第2ベアリング30)を介して回転自在に支持した電動モータであって、前記ステータベースと前記コイルとの間には、充填剤(例えば、実施形態における樹脂材J)が充填されていることを特徴とする。
In order to solve the above-described problem, the invention according to
請求項2記載の発明は、前記ステータベースの外周側には、前記回転軸に沿うように立ち上がるリング部(例えば、実施形態におけるリング部92)が形成され、前記リング部は、前記ロータヨーク内に臨むように配されるとともに、その先端が前記ティースに巻装された前記コイルに対して側面から視て重なり合うように設けられ、前記充填剤は、前記ステータベースと前記コイルとの間であって前記リング部で囲まれた部分に充填されていることを特徴とする。
According to a second aspect of the present invention, a ring portion (for example, the
請求項3記載の発明は、前記ステータベースと前記コイルとの間であって、前記リング部で囲まれた部分には、前記コイルに電力を供給するための端子(例えば、実施形態における端子24)と前記コイルとを接続するターミナルユニット(例えば、実施形態におけるターミナルユニット22)が配置され、前記充填剤は、少なくとも前記ターミナルユニットを覆うように充填されていることを特徴とする。
According to a third aspect of the present invention, a terminal for supplying power to the coil (for example, the
請求項1に記載した発明によれば、コイルとステータベースとの間に充填剤を充填することで、コイルから発生した熱は充填剤を介して、直接ステータベースに熱引きされることとなる。したがって、熱引き距離を短縮することができるため、放熱効率を向上させて、モータ内部を確実に冷却することができる。 According to the first aspect of the present invention, by filling the filler between the coil and the stator base, the heat generated from the coil is directly drawn to the stator base via the filler. . Therefore, since the heat drawing distance can be shortened, the heat dissipation efficiency can be improved and the inside of the motor can be reliably cooled.
請求項2に記載した発明によれば、ステータベースのリング部の先端がコイルに対して側面から視て重なり合うように形成されているため、充填剤を充填する際、リング部によって充填剤の流出を塞き止めることができる。これにより、コイルとステータベースとの間のリング部で囲まれた部分に充填剤を隙間なく充填することができるため、コイルとステータベースとの間における放熱効率をより向上させて、モータ内部を確実に冷却することができる。 According to the second aspect of the present invention, since the tip of the ring portion of the stator base is formed so as to overlap the coil as viewed from the side, when the filler is filled, the ring portion causes the filler to flow out. Can be blocked. As a result, since the filler can be filled without gaps in the portion surrounded by the ring portion between the coil and the stator base, the heat radiation efficiency between the coil and the stator base is further improved, and the interior of the motor is Cooling can be ensured.
請求項3に記載した発明によれば、ターミナルユニットを覆うように充填材を充填することで、ターミナルユニットとコイルとの接続部や、ターミナルユニットと端子との接続部の防水及び耐振性を向上させることができ、コイルとターミナルユニットとの間や、ターミナルユニットと端子との間を絶縁することができる。また、コイルで発生した熱が、充填材からターミナルユニットや端子を伝ってステータベースまで効率的に熱引きされる。したがって、モータ内部を確実に冷却することができる。
According to the invention described in
次に、この発明の実施形態を図面に基づいて説明する。以下の説明において図1の左側を前側、図1の右側を後側とする。
図1〜図3において、1はファンモータを示し、このファンモータ1は自動車のラジエータを冷却するためのものである。ファンモータ1は、ブラシレス型の電動モータMとこの電動モータMのロータRに支持されたファンブレード3を備えている。ロータRはアウタロータ型であり、ロータR内にステータSが設けられている。このステータSのステータベース4がファンシュラウド91に取り付けられている。
ステータベース4はアルミニウム製であってファンシュラウド91に取り付けられる取付片5を周囲に3箇所備えている。ステータベース4の後面の中央部にはロータRの回転軸6の周囲であって縦壁7により囲まれた部分にセンサユニット8の収納部9が形成され、この収納部9は4個のビス10を介して蓋2によって閉塞されている。
Next, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings. In the following description, the left side of FIG. 1 is the front side, and the right side of FIG. 1 is the rear side.
1 to 3,
The
ステータベース4の前面の中央部にはボス部11が設けられている。ボス部11の周囲には段差部12が形成され、この段差部12には放射方向に12個のティース13を備えたステータコア14が配置されている。ステータコア14は3個の固定ボルト15によってボス部11に回転軸6の軸方向から取り付けられている。ステータコア14は磁性材料からなる金属板を回転軸6の軸方向に積層して形成されたもので、各ティース13には絶縁材であるコの字断面形状のインシュレータ16を介してコイル17が巻装されている。コイル17は、図示しないコーティング材で被覆されることで保護されている。
ここで、各インシュレータ16の内壁18には、この内壁18に沿うようにして回転軸6の軸方向に立ち上がるリング状のインシュレータリング19,20がインシュレータ16の付け根部に係止された状態でステータSの前側と後側に一対装着されている。各インシュレータリング19,20の下部には排水性を高めるために90度の角度範囲で高さを低くするための切除部37が設けられている(図2参照)。前述したステータベース4とコイル17が巻装されたステータコア14とでステータSが構成されている。
A
Here, on the
ステータベース4の前面であってボス部11の周囲には凹部21が形成され、この凹部21に環状のターミナルユニット22が配置されている。ターミナルユニット22には、U相、V相、W相に対応した各コイル17が接続され、ダブルナット23によりU相、V相、W相の端子24が押し付けた状態で固定されている。
図4に示すように、各端子24にはケーブル25が接続されている。このケーブル25は、各端子24を介してコイル17(ターミナルユニット22)に電力を供給するためのものであり、端子24の端末部及びケーブル25の端末部は防水チューブ26によって被覆されている。そして、防水チューブ26内において、ケーブル25の端末部と端子24の端末部との接続部分が、ケーブル25から端子24に電力を供給するための給電部120として構成されている。
A
As shown in FIG. 4, a
ステータベース4のボス部11の中央部にはベアリングホルダ27の装着孔28が形成され、ここにベアリングホルダ27が挿入されている。
図5、図6に示すように、ベアリングホルダ27は鉄製で筒状の部材であって、前端部と後端部に各々第1ベアリング29と第2ベアリング30が嵌着固定される第1保持部31と第2保持部32が有段成形されている。このように第1ベアリング29と第2ベアリング30と同等の鉄製の部材でベアリングホルダ27を形成することで、ベアリングホルダ27と第1、2ベアリング29,30との相対的な熱による伸縮の度合いを同等なものにしている。
したがって、ベアリングホルダ27をアルミニウム製にした場合に比べ、第1ベアリング29と第2ベアリング30の熱による伸縮に基づく内部隙間の変化を大幅に低減し、第1ベアリング29と第2ベアリング30の音振性能を向上すると共に寿命を延ばすことができる。
A mounting hole 28 for the
As shown in FIGS. 5 and 6, the
Therefore, compared with the case where the
ベアリングホルダ27の第1保持部31の首元部の周囲にはフランジ部33が3箇所形成され、このフランジ部33をビス34によってステータベース4のボス部11に固定するようになっている。また、第1保持部31の前端部周縁には外側に延びるウォータシールドリング部35が形成され、このウォータシールドリング部35は排水性を高めるため下部が90度の角度範囲で切除された切除部38となっている。ベアリングホルダ27の中央部には第1保持部31側に回転軸6を遊挿する挿通孔36が形成されている。
Three
ベアリングホルダ27の外周部には縮径部40が全周に亘って形成され、ボス部11の装着孔28との間に環状の隙間部41が形成されるようになっており、縮径部40の下部にはベアリングホルダ27の内部に連通する連通孔42が形成されている。縮径部40はベアリングホルダ27の後端部に周方向で3箇所に形成された連通溝43を介してボス部11の装着孔28の後端側に位置するセンサユニット8の収納部9に連通している。
図1に示すように、ステータベース4のボス部11の下部には隙間部41に連通する位置に連通孔44が下部に向かって形成され、この連通孔44はボス部11の外周壁であってターミナルユニット22の配置部位に開口している。
A reduced
As shown in FIG. 1, a
ボス部11の装着孔28はベアリングホルダ27の後端部よりも後方の部分が前述したセンサユニット8の収納部9として形成されている。この収納部9に回転軸6の後端ネジ部45にナット46により固定され回転軸6と共に回転するリング状のセンサマグネット47が収容されている。そして、図4に示すように、センサマグネット47に対応してステータベース4のビス孔48に扇状のセンサケース49がビス50により固定されている。センサマグネット47とセンサケース49とでセンサユニット8を構成している。
センサケース49は内部に回路部品56が収容された部材であって、図7に示すようにセンサケース49の両端部にはセンサケース49の縦壁58にステータベース4のビス孔48にビス50(図3、4参照)により締め付けられる一対の取付片51が形成されている。この取付片51にはセンサマグネット47の回転周面に沿ってセンサケース49を移動可能とする位置決め用の取付長孔52が形成されている。
The mounting hole 28 of the
The
図1、図3に示すように、ステータベース4の下部には収納部9の縦壁7から径方向に延びるリブ部53が設けられ、このリブ部53内に排水通路54が形成されている。排水通路54の上端は収納部9内に連通し、排水通路54の下端を直線的に開放せずネジで閉塞し開口端55が前側に折り曲げられてステータベース4の前面で開口している。尚、センサケース49内の回路部品56にはハーネス57が接続されている。
As shown in FIGS. 1 and 3, a
図8、図9において、Rはロータを示し、このロータRは主としてステータSを前面から覆う有底円筒状のロータヨーク60とロータヨーク60の周壁61の内面に配置されたネオジマグネット62とで構成されている。
ロータヨーク60の底壁63の中央部には前側に突出するボス64が形成され、ボス64内に回転軸6が挿通されている。回転軸6の先端部はボス64の端面から突出し、この突出部分がネジ部65となっていて、ここにナット66を締め付けてロータヨーク60のボス64に回転軸6が固定されている。回転軸6にはロータヨーク60の底壁63に裏側から当接するフランジ部67が形成され、このフランジ部67に当接するように回転軸6の後端側から第1ベアリング29が圧入固定されている。ロータヨーク60の底壁63には周壁61の接続部近傍に周方向に沿って複数の水抜き孔68が形成されている。
8 and 9, R represents a rotor, and this rotor R is mainly composed of a bottomed
A
ロータヨーク60の周壁61は底壁63よりも厚肉に形成され、周壁61内面にはマグネットカバー69が圧入固定されている。ロータヨーク60の周壁61の開口縁70はステータベース4の前面に対向配置され、ステータベース4の前面との間に隙間71を形成するべく近接する位置まで延出している(図1参照)。
The
図10、図11に示すように、マグネットカバー69は板材を円筒状に形成したもので、後部の開口縁が拡径されて拡径部72として成形され、この拡径部72がロータヨーク60の周壁61の内面に圧入固定されるものである。前部の開口縁には内側に向かう内フランジ部73が形成されている。拡径部72から内フランジ部73に至る周壁74はロータヨーク60の周壁61内面よりもやや小さな直径となっており、この周壁74とロータヨーク60の周壁61内面との間に収容部75が形成され、この収容部75にマグネットホルダ76を介して区画された8箇所にネオジマグネット62が装着されている(図1、図8参照)。
As shown in FIGS. 10 and 11, the
マグネットカバー69には内フランジ部73と周壁74との稜線部分に周方向に複数の水抜き孔59が形成されている。ここで、マグネットカバー69の水抜き孔59はロータヨーク60の水抜き孔68に対して径方向でやや内側に位置しており、ロータヨーク60の水抜き孔68は回転軸6の軸方向後方に位置するネオジマグネット62に対して充填される充填剤Zの注入口として有効利用できるようになっている。
In the
図1、図8、図9に示すように、ロータヨーク60の底壁63のボス64の周囲には取付孔77が3箇所形成され、この取付孔77に底壁63裏面からウォータシールドリング80がリベット81止めされている。
図12に示すように、ウォータシールドリング80は内輪部82と外輪部83と底部84とで構成された環状部材であって、外輪部83は外側に向かうほど直径が大きくなるように立ち上げ形成され、内輪部82は回転軸6の軸方向に沿って立ち上げ形成されている。外輪部83の周縁部はインシュレータリング19の周壁内側であって高さ方向の中途部に近接しており、内輪部82はベアリングホルダ27のウォータシールドリング部35の外側に近接し、ウォータシールドリング部35の周囲を遮る位置まで立ち上がるようになっている。
As shown in FIGS. 1, 8, and 9, three
As shown in FIG. 12, the
したがって、図13に示すように、ウォータシールドリング80の外輪部83とインシュレータリング19の周壁との間には蛇行して長い経路(矢印参照)であるラビリンス部98が形成され、ウォータシールドリング80の内輪部82とベアリングホルダ27のウォータシールドリング部35との間にも、蛇行して長い経路(矢印参照)であるラビリンス部99が形成されることとなる。
Accordingly, as shown in FIG. 13, a
図1に示すように、ロータヨーク60の底壁63の前面には6個のビス85を介してロータRの一部を構成する樹脂製のファンボス86が取り付けられている。ファンボス86はロータヨーク60の底壁63のボス64の周囲に立ち上がる肩部87を備え、ロータヨーク60の底壁63を覆う底壁部88とロータヨーク60の周壁61を中途部まで覆う周壁部89とを備えていて、周壁部89にはファンブレード3が一体形成されている。ここで、ファンボス86の底壁部88の外周部分はロータヨーク60の底壁63に対して離間するべく有段形成され、ロータヨーク60の水抜き孔68を閉塞しないようになっている。
ファンボス86の周壁部89の開口縁の近傍には、断面コの字状で環状の防水リング90が、取付片5に設けられたファンシュラウド91に固定されている。防水リング90は、ロータヨーク60の周壁61の開口縁70とステータベース4の前面との間に形成された隙間71を外側から覆う位置に配置されている。
したがって、ファンボス86の開口縁と防水リング90の前側フランジ部90aとの間には、幅の狭い隙間97が形成されている。
As shown in FIG. 1, a
In the vicinity of the opening edge of the
Therefore, a
ここで、図14に示すように、ステータベース4の前面にはロータヨーク60の周壁61の内面に近接して、ロータヨーク60の開口縁70よりも回転軸6の軸方向前側に延び、周壁60と重なり合うように配置されるリング部92が形成されている。このリング部92の高さHに位置する端縁は、コイル17の高さKに位置する後端縁のよりも前側に延び、側面視で重なり合うように配置されており、ステータベース4とティース13との間は、入り組んだラビリンス状に形成される。なお、リング部92の端末部分には、ロータヨーク60の周壁61の内面近傍に向かう突条93が設けられている。突条93は下部が90度の角度範囲で切除されていて(図2参照)、この部分においてロータヨーク60の周壁61とリング部92との間が水抜き部100として構成されている。
Here, as shown in FIG. 14, the front surface of the
よって、ロータヨーク60の開口縁70とステータベース4の前面との間に、水の浸入経路長さを確保するために、ロータヨーク60の周壁61の開口縁70とステータベース4の前面との間の隙間71に連通するラビリンス部94が形成されることとなる。
ここで、このラビリンス部94はリング部92とロータヨーク60の周壁61の内面との間から突条93により更に外側に回り込んでおり、蛇行して長い経路(矢印参照)となっている。
Therefore, between the opening
Here, the
図1に示すように、コイル17の後端縁とステータベース4のボス部11の周囲に形成された凹部21との間には、熱伝達性に優れた樹脂材(充填剤)Jが充填されている。この樹脂材Jは、上述したコイル17のコーティング材と同様の材料であり、ステータベース4にターミナルユニット22を配した後、コイル17のコーティング工程と同時にステータベース4の凹部21内に充填される。具体的には、ターミナルユニット22と端子24との周り及びコイル17とターミナルユニット22との周りに隙間なく充填されている。
As shown in FIG. 1, a resin material (filler) J excellent in heat transfer is filled between the rear end edge of the
ここで、ステータベース4のリング部92の端縁(高さH)は、ティース13に巻装されたコイル17の後端縁(高さK)よりも前側に延びており、ステータベース4のリング部92の先端がコイル17の後端側に対して側面から視て重なり合うように形成されている。つまり、ステータベース4とティース13との間において入り組んだラビリンス状に形成されている。そのため、樹脂材Jの形成材料を充填する際、その形成材料が凹部21から溢れ出そうとしてもリング部92により塞き止められる。よって、ステータベース4とコイル17との間から樹脂材Jの形成材料が流出することがないため、ターミナルユニット22と端子24との周り及びコイル17とターミナルユニット22との周りに樹脂材Jの形成材料を所定位置に隙間なく充填することができる。
Here, the end edge (height H) of the
したがって、本実施形態によれば、コイル17とステータベース4との間に樹脂材Jを充填することで、電動モータMの作動時にコイル17から発生する熱は、樹脂材Jを介して、直接ステータベース4に熱引きされることとなる。これにより、従来のようにコイルで発生した熱がティースからステータ、ステータベース等を伝ってモータの外部へ熱引きされる場合と比べ、熱引き距離を短縮することができるため、放熱効率を向上させて、電動モータMの内部を確実に冷却することができる。
さらに、上述したようにリング部92によって樹脂材Jの流出を塞き止めることができ、コイル17とステータベース4との間のリング部92で囲まれた部分に樹脂材Jを隙間なく充填することができるため、コイル17とステータベース4との間における放熱効率をより向上させて、電動モータM内部を確実に冷却することができる。
ここで、本実施形態の電動モータMは、ロータRの前面に冷却風の入り口を設けていないため、ファンモータ1の内部に冷却風を取り込むことはできないが、コイル17に発生した熱は熱伝導性能の高い樹脂材Jを介してステータベース4によって熱引きされるため、ロータRの前面からの水が浸入する余地をなくした上で、コイル17の過熱を抑えて効果的に冷却することができる。
Therefore, according to the present embodiment, by filling the resin material J between the
Further, as described above, the
Here, since the electric motor M of the present embodiment does not have an inlet for cooling air in front of the rotor R, the cooling air cannot be taken into the
また、ステータベース4とコイル17との間に樹脂材Jが隙間なく充填されているため、その間に水が浸入することを防ぎ、電動モータMの内部の錆びも防ぐことができる。特に、コイル17とターミナルユニット22との間、及び端子24とターミナルユニット22との間に樹脂材Jが充填されることで、ターミナルユニット22が樹脂材Jで覆われることになる。これにより、ターミナルユニット22とコイル17との接続部や、ターミナルユニット22と端子24との接続部の防水及び耐振性を向上させることができ、コイル17とターミナルユニット22との間や、ターミナルユニット22と端子24との間を絶縁することができる。また、コイル17で発生した熱が、樹脂材Jからターミナルユニット22や端子24を伝ってステータベース4まで効率的に熱引きされる。さらに、樹脂材Jの形成材料が溢れ出てくることがないため、材料のロスも少なくでき、製造コストを低減することができるとともに、溢れ出た材料を除去する必要もないため、作業効率を向上させることができる。
Moreover, since the resin material J is filled between the
また、図15に示すように、ファンボス86の外周部に水が掛かった場合であっても、ファンボス86の開口縁と防水リング90の前側フランジ部90aとの間が幅の狭い隙間97となっているため、ここからは水が浸入し難く防水上有利である。
そして、仮にこの隙間97から流れ込み(以下水の流れを矢印で示す)、ロータヨーク60の周壁61の開口縁70とステータベース4の前面との間の隙間71から内部に浸入したとしても、隙間71の水はロータヨーク60の回転動作により遠心力で外側に排出されると共に、排出されない場合であっても、隙間71を入り口として連なるラビリンス部94が蛇行しており、水が内部に浸入し難くいため、内部への水の浸入が抑制される。よって、浸入した水が第1ベアリング29、第2ベアリング30に至るのを防止できるため、第1ベアリング29、第2ベアリング30における潤滑剤の流出を抑えて、第1ベアリング29、第2ベアリング30の潤滑性能を維持することができる。
Further, as shown in FIG. 15, even when water is splashed on the outer peripheral portion of the
Even if the air flows into the gap 97 (hereinafter, the flow of water is indicated by an arrow) and enters the
ところで、ラビリンス部94において、勢いが弱められた水は、ここからそのまま下側に流れるものと、ステータSの前側に流れるものとに分かれるが、多くが下側に流れることで前側から第1ベアリング29や第2ベアリング30に向かう水の量が少なくなるため、第1ベアリング29と第2ベアリング30にとって被水上有利である。ここで、下側に流れた水の大部分は、そのままリング部92に沿って下側に案内され、突条93が切除されたリング部92とロータヨーク60の周壁61との間の水抜き部100から隙間71を通りファンボス86の開口縁と防水リング90の前側フランジ部90aとの間の隙間97を経て速やかに排水される。
By the way, in the
そして、ラビリンス部94から前側に流れた水はウォータシールドリング80の外輪部83とインシュレータリング19の周壁との間のラビリンス部98によりそれ以上の浸入を阻止され、インシュレータリング19の周壁に沿って下部に案内され、インシュレータリング19の切除部37からマグネットカバー69の水抜き孔59を経て、ロータヨーク60の底壁63の外周側に設けた水抜き孔68へ移動し、ここからファンボス86の周壁部89内を下に案内され、ファンボス86の開口縁と防水リング90の前側フランジ部90aとの間の隙間97を経て速やかに排水される。したがって、ラビリンス部94とラビリンス部98とにより二重に水の浸入を防止できるため、確実に第1ベアリング29と第2ベアリング30への被水を防止することができる。
The water flowing forward from the
また、ラビリンス部98からウォータシールドリング80の外輪部83と内輪部82との間に水が到達しても、勢いを無くしたこの水の大部分は、ウォータシールドリング80の内輪部82とベアリングホルダ27のウォータシールドリング部35との間に形成されたラビリンス部99によりそれ以上の浸入を阻止され、ベアリングホルダ27の周壁に沿って下部に案内され、ウォータシールドリング部35の切除部38からウォータシールドリング80の外輪部83に案内され、マグネットカバー69の水抜き孔59に至る。そして、前述と同様に水抜き孔68へ移動し、ここからファンボス86の周壁部89内を下に案内され、ファンボス86の開口縁と防水リング90の前側フランジ部90aとの間の隙間97を経て速やかに排水される。したがって、ラビリンス部94とラビリンス部98に加えてラビリンス部99も加わり三重に水の浸入を防止でき、とりわけ第1ベアリング29の直前に設けたラビリンス部99により、第1ベアリング29が水に晒されることを確実に防止することができる。
Further, even if water reaches between the
また、ベアリングホルダ27の内部において温度変化により内部の空気が膨張収縮しても、この空気は連通孔42、隙間部41を経て、連通孔44、水抜き部100及び隙間71から逃がし、あるいは連通孔42、隙間部41、連通溝43、収納部9を経て排水通路54、開口端55及び隙間71から逃がすことができる。よって、第1ベアリング29、第2ベアリング30内部が密封されている場合のように、グリスが内圧変化により外部に流出することがなくなり潤滑切れによる音振性能の悪化や耐久性の低下を防止することができる。
そして、このようにベアリングホルダ27の内部空間が外部と連通していることにより、万一、ファンモータ1が冠水、水没した場合であっても、内部の水は前述した経路から速やかに下部の隙間71から排水される。
Even if the air inside the bearing
And since the internal space of the bearing
本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、例えば、ファンボス86にファンブレード3を設けた場合について説明したが、ファンボス86を設けないでロータヨーク60の周壁61に直接ファンブレード3を設けても良い。また、ネオジマグネット62を用いた場合について説明したが、永久磁石であればフェライト磁石であってもよい。
The present invention is not limited to the above-described embodiment. For example, the case where the
3 ファンブレード
4 ステータベース
6 回転軸
13 ティース
17 コイル
29 第1ベアリング(軸受け)
30 第2ベアリング(軸受け)
60 ロータヨーク
61 周壁(内周壁)
62 ネオジマグネット(永久磁石)
70 開口縁
92 リング部
J 樹脂材(充填剤)
S ステータ
R ロータ
3
30 Second bearing (bearing)
60
62 Neodymium magnet (permanent magnet)
70
S Stator R Rotor
Claims (3)
前記ステータベースと前記コイルとの間には、充填剤が充填されていることを特徴とする電動モータ。 A stator is formed by winding a coil around a plurality of teeth provided on the stator base, and a bottomed cylindrical rotor yoke that covers the stator from its front surface and a permanent magnet disposed on the inner peripheral surface of the rotor yoke. An electric motor comprising a rotor, provided with a rotation shaft at a central portion of the rotor, and rotatably supporting the rotation shaft at a central portion of the stator base via a bearing,
An electric motor, wherein a filler is filled between the stator base and the coil.
前記充填剤は、前記ステータベースと前記コイルとの間であって前記リング部で囲まれた部分に充填されていることを特徴とする請求項1記載の電動モータ。 A ring portion that rises along the rotating shaft is formed on the outer peripheral side of the stator base, and the ring portion is arranged so as to face the rotor yoke, and a tip thereof is wound around the teeth. Provided to overlap the coil as viewed from the side,
The electric motor according to claim 1, wherein the filler is filled in a portion between the stator base and the coil and surrounded by the ring portion.
前記充填剤は、少なくとも前記ターミナルユニットを覆うように充填されていることを特徴とする請求項2記載の電動モータ。
A terminal unit for connecting the coil and a terminal for supplying power to the coil is disposed between the stator base and the coil and surrounded by the ring portion.
The electric motor according to claim 2, wherein the filler is filled so as to cover at least the terminal unit.
Priority Applications (1)
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JP2008178189A JP2010022091A (en) | 2008-07-08 | 2008-07-08 | Electric motor |
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2008
- 2008-07-08 JP JP2008178189A patent/JP2010022091A/en active Pending
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