JP2010019938A - 表示装置の外光強度検出方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】使用可能な温度範囲を拡げつつ、外光強度の検出精度を向上した液晶表示装置の外光強度検出方法を提供する。
【解決手段】複数の副画素を有する表示領域の外方に、外光強度を検出する光センサ56を配置する。光センサ56に入射する外光の光路上に、液晶層と同一の液晶材料により形成したシャッタ部55を配置する。シャッタ部55により光センサ56に対する外光Lの透過強度を可変させつつ光センサ56により外光強度を検出するものである。シャッタ部55による透過強度が異なる外光Lに対応する光センサ56での検出外光強度の差分を取る。光センサ56での温度に起因する検出外光強度の変動を打ち消して、使用可能な温度範囲を拡げつつ外光強度の検出精度を向上できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、外光強度を検出する光センサを有する表示素子およびこれを備えた表示装置に関する。
近年、携帯電話などの携帯端末用の表示装置として、液晶表示装置、すなわち液晶ディスプレイが普及しており、この液晶ディスプレイは、さらに高画質化および高輝度化が進んできている。
液晶ディスプレイを高輝度化することにより、明所でも表示を明瞭に視認することができるようになる一方で、逆に暗所では表示が明る過ぎて眩しく、表示を視認しづらくなるという課題が発生する。
そのため、外光強度を検出する光センサを設けることで、この検出した外光強度に応じて面状光源装置であるバックライトの明るさを制御および可変することにより、適切な明るさに自動調整する構成が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2008−65107号公報
ところで、液晶ディスプレイの表示に用いる薄膜トランジスタには光電流が流れるため、この薄膜トランジスタをフォトダイオードとして上記の光センサに用いることが考えられる。しかしながら、フォトダイオードなどの光センサは、温度特性を有しており、特に、暗電流と呼ばれる、光が当たっていないにも拘らず温度によっては電流が流れる現象が発生し、光センサからの出力電圧が温度により変動するという問題点を有している。
すなわち、フォトダイオードが光強度と抵抗との相関を有することを利用して、フォトダイオードと抵抗の直列回路を作り、フォトダイオードと抵抗とで電源電圧を分圧する回路によって光強度を電圧として取り出す場合には、フォトダイオードの温度が上がると光が当たっていなくとも電流が流れてしまうために、フォトダイオードの抵抗値から直接光強度を得ることができなくなる。
また、例えば温度センサを設けて、温度補正することも考えられるものの、温度による変化が大きいと、このような補正も容易でない。
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、使用可能な温度範囲を拡げつつ、外光強度の検出精度を向上した表示装置の外光強度検出方法を提供することを目的とする。
本発明は、互いに対向配置された一対の基板と、これら基板間に介在された光変調層と、複数の画素を有する表示領域の外方に位置し、外光強度を検出する光センサと、この光センサに入射する外光の光路上に前記光変調層と同一の液晶材料により形成されたシャッタ部とを備えた表示素子を有する表示装置の外光強度検出方法であって、前記シャッタ部により前記光センサに対する外光の透過強度を可変させつつ前記光センサにより外光強度を検出するものである。
そして、シャッタ部により光センサに対する外光の透過強度を可変させつつ光センサにより外光強度を検出する。
本発明によれば、シャッタ部による透過強度が異なる外光に対応する光センサでの検出外光強度の差分を取ることで、光センサでの温度に起因する検出外光強度の変動を打ち消して、使用可能な温度範囲を拡げつつ、外光強度の検出精度を向上できる。
以下、本発明の一実施の形態の構成を図1ないし図5を参照して説明する。
図1および図2において、11は表示装置としての液晶表示装置を示し、この液晶表示装置11は、表示素子としての液晶表示素子である液晶パネル12と、この液晶パネル12の背面側に配設され白色光を照射する面状光源装置としてのバックライト13とを備え、バックライト13からの光を透過して利用する、いわゆる透過型のものである。
液晶パネル12は、カラー表示可能なアクティブマトリクス型の液晶パネルであって、基板としての第1基板であるアレイ基板15と基板としての第2基板である対向基板16とを対向配置し、これら基板15,16間に光変調層としての液晶層17および間隙を一定に保持する図示しないスペーサを介在させてその周縁部を図示しない接着層により貼り合わせて構成され、中央部に位置する四角形状の表示領域22に、複数の画素である副画素23が垂直方向(列方向)と水平方向(行方向)とのそれぞれに沿ってマトリクス状に配設されているとともに、表示領域22の周囲を囲む額縁状に遮光部としての非表示領域25が形成されている。また、液晶パネル12には、偏光板26,27がアレイ基板15の表示側および対向基板16の背面(裏面)側に貼り付けられている。さらに、液晶パネル12の表示領域22の外方である非表示領域25には、外光Lの強度を検出する光センサ部28が設けられている。
アレイ基板15は、例えば透光性を有する絶縁性の基板であるガラス基板30を有し、このガラス基板30の液晶層17側の主面上には、複数の配線である走査線(ゲート配線)31と、複数の配線である信号線(ソース配線)32とが互いに略直交するように格子状に配設され、これら走査線31と信号線32とのそれぞれの交差位置に、スイッチング素子である薄膜トランジスタ(TFT)33が設けられ、これらを覆って液晶層17の液晶分子の配向用の図示しない配向膜が形成されている。そして、このアレイ基板15には、外部機器などとの間に接続される接続基板としてのフレキシブル基板36が、例えば異方性導電フィルム(ACF)などを介して電気的および物理的に接続されている。
薄膜トランジスタ33は、ゲート電極が走査線31と接続され、ソース電極が信号線32と接続されているとともに、ドレイン電極に副画素23を形成する画素電極が接続されており、非表示領域25に配置された走査線駆動回路である図示しないゲートドライバからの信号が走査線31を介してゲート電極に印加されることでスイッチング制御され、非表示領域25に配置された信号線駆動回路である図示しないソースドライバから信号線32を介して入力された信号に対応して画素電極に電圧を印加することで、副画素23をそれぞれ独立して点灯/消灯させるものである。
各画素電極は、例えばITO(Indium Tin Oxide)などの透明導電材料により略四角形状に形成されている。
フレキシブル基板36には、ゲートドライバおよびソースドライバなどに外部機器から入力される信号S1、および、光センサ部28から出力される外光Lの強度を示す出力信号S2などが通過するように構成されている。
一方、対向基板16は、透光性を有する第2基板本体としてのガラス基板51を有し、このガラス基板51上に、図示しない着色層であるカラーフィルタ層、対向電極、および、液晶層17の液晶分子の配向用の配向膜などが順次積層されている。
カラーフィルタ層は、混色により白色または黒色を形成可能な複数の原色、例えば赤(R)、緑(G)および青(B)のそれぞれに対応する着色部を有し、これら着色部が表示領域22に対応する部分にストライプ状に形成されている。
対向電極は、表示領域22の画素電極に対応する位置にて、例えばITOなどの透明導電材料により、例えばスパッタリング法などで形成されている。
また、液晶層17は、所定の液晶材料により形成された光変調層である。
そして、光センサ部28は、例えば表示領域22の幅方向の一側に位置しており、基板15,16間に形成されたシャッタ部55と、このシャッタ部55の背面側に配置された光センサ56とを有している。
シャッタ部55は、アレイ基板15に形成された透明電極61と、対向基板16に形成された透明電極62との間に、液晶層17を構成する液晶材料と同一の液晶材料により形成された光変調部としての液晶部であるシャッタ部本体63を介在して構成されている。
透明電極61は、アレイ基板15の画素電極と同一の材料すなわちITOなどの透光性導電部材により、同一の工程で同時に形成されている。
同様に、透明電極62は、対向基板16の対向電極と同一の材料すなわちITOなどの透光性導電部材により、同一の工程で同時に形成されている。
また、これら透明電極61,62には、シャッタ部本体63を駆動させるために図4(a)に示すパルス状の信号波Sを出力する駆動電源部65が電気的に接続されている。
シャッタ部本体63は、駆動電源部65からの供給される信号波Sが透明電極61,62間に印加されることにより、図4(b)に示すように、外光Lの透過率εを可変、ここでは外光Lを交互に透過させたり遮断(非透過)させたりするように駆動される。
駆動電源部65は、表示領域22側の電源部とは独立して駆動するもので、プラス側とマイナス側とに振動するパルス状の電圧を透明電極61,62間に印加する期間が例えば50ms程度、および、電圧を印加しない期間が例えば50ms程度の、計100msの周期で電圧の印加を繰り返すように制御される。この電圧を印加する期間および電圧を印加しない期間は、例えば液晶表示装置11の使用時の想定される最低温度、本実施の形態では−10℃に対応する液晶層17の応答速度である50msと略同等、あるいはより長い周期となるように設定されている。なお、液晶表示装置11の使用時の想定される最低温度が−10℃よりも低い場合、すなわち−10℃よりも低い温度でも液晶表示装置11を使用できるようにする場合には、液晶層17の温度特性によって、シャッタ部本体63の透過/遮断が充分に切り替わらなくなるので、温度補正を併用することが望ましい。
光センサ56は、例えば薄膜トランジスタ33と同工程により形成される薄膜トランジスタをフォトダイオードとして用いるものである。そして、この光センサ56は、図3に示すように、抵抗Rとの直列回路が直流電源Eに対して接続されており、この光センサ56と抵抗Rとにより直流電源Eの電圧を分圧することで光強度を電圧(出力信号S2)として出力可能となっている。そして、この光センサ56は、透光性を有する絶縁膜67により覆われて透明電極61と電気的に絶縁されている。
そして、図1および図2に示すように、バックライト13は、図示しない光源と、この光源からの光を面状光に変換する導光体である導光板71と、この導光板71の液晶パネル12側に貼着された反射体である反射板72とを有している。
導光板71は、例えば合成樹脂などにより略透明に形成されており、液晶パネル12の背面側、すなわちアレイ基板15側に離間されて対向配置されている。
反射板72は、遮光性(反射性)を有する部材により薄板状に形成されており、光センサ56の背面側に対向し、導光板71側からの面状光を光センサ56に対して遮断(反射)するとともに、液晶表示装置11の表示側から入射した外光Lを光センサ56へと反射させるものである。
次に、上記一実施の形態の動作を説明する。
外部機器からフレキシブル基板36を介して液晶パネル12に入力された信号S1は、それぞれ所定の信号に変換された後、ゲートドライバおよびソースドライバを介して、走査線31および信号線32に供給され、薄膜トランジスタ33が駆動されて画素電極に信号線32からの信号を書き込み、画素電極と対向電極との間の電位差(電圧差)により、各副画素23での液晶層17の透過率を可変させる。この結果、バックライト13からの面状光を各副画素23によって変調透過し、画像を階調表示する。
ここで、駆動電源部65では、上記副画素23の駆動とは独立して、透明電極61,62に図4(a)に示すように交流電圧を印加する期間と印加しない期間とを、シャッタ部本体63を構成する液晶材料の応答時間と同等あるいはより長い周期で繰り返すことにより、シャッタ部55のシャッタ部本体63の透過率εが図4(b)に示すように所定時間毎に周期的に切り替えられ、光センサ56に対する外光Lの透過および遮断が周期的に繰り返される。
このとき、光センサ56では、外光Lがシャッタ部55を透過したときには、反射板72により反射された外光Lが入射し、図5に示すように、その温度での外光Lの強度に応じた抵抗値となって、直流電源Eの電圧を抵抗Rと分圧し、出力信号S21として出力する。一方、光センサ56では、外光Lがシャッタ部55を透過しないときには、その温度での初期抵抗値となって、直流電源Eの電圧を抵抗Rと分圧し、出力信号S22として出力する。したがって、出力信号S2として、出力信号S21と出力信号S22との差分(=S21−S22)を取ることにより、出力信号S21に重畳される温度に起因する直流成分、すなわち暗電流に伴う抵抗値による電圧分を打ち消すことができ、外光Lの強度による出力信号のみを取り出すことが可能になる。
そして、このように検出した出力信号S2に応じて、外部機器などがバックライト13からの面状光の発光強度を可変させる。具体的に、光センサ56で検出した外光Lの強度が相対的に大きい場合には、液晶表示装置11が相対的に明るい場所で使用されているものと判断し、バックライト13からの面状光の強度を相対的に大きい状態とすることで、表示領域22での表示を明瞭に視認できるようにする。一方、光センサ56で検出した外光Lの強度が相対的に小さい場合には、液晶表示装置11が相対的に暗い場所で使用されているものと判断し、バックライト13からの面状光の強度を相対的に小さい状態とすることで、液晶表示装置11により表示する画像を明る過ぎない状態として、表示が視認しづらくなることを防止する。
このように、シャッタ部55により光センサ56に対する外光Lの透過強度を可変させつつ光センサ56により外光Lの強度を検出する、具体的にはシャッタ部55により外光Lを交互に透過/遮断させつつ光センサ56により外光Lの強度を検出することで、シャッタ部55による透過強度が異なる2状態(透過/遮断)での外光Lに対応する光センサ56での検出外光強度の差分(=S21−S22)を取ることで、光センサ56での温度に起因する検出外光強度の変動を打ち消して、使用可能な温度範囲を拡げつつ、外光強度の検出精度を向上できる。
すなわち、光センサ56としてフォトダイオードを用いると、温度によって特性が異なり、光が当たっていないにも拘らず電流が流れることがあるため、光強度を電圧として取り出す際に、この電流により外光Lの強度を直接検出することができなくなることがある。このため、シャッタ部55により光センサ56に対して外光Lを繰り返し透過/遮断させることで、光センサ56から出力された出力信号S2が交流となり、温度特性により発生する直流成分を容易に打ち消すことができるので、外光Lの強度による信号のみを取り出すことができる。
この結果、光センサ56を使用可能な温度範囲を拡げることができるとともに、比較的暗い外光Lに対する光センサ56の感度を向上できる。
具体的に、上記光センサ56と同じ素子を単体で使用した場合には、例えば60℃において、入射光1000lx時と同じ暗電流が流れてしまうため、温度補正回路を用いてもSN比が悪化し、20lx程度まで検出可能とするためには、室温での使用がやっとであったのに対して、上記一実施の形態のように構成することで、使用温度70℃で、10lx程度の検出にまで使用することが可能となり、充分な実用レベルとなった。
しかも、シャッタ部55のシャッタ部本体63は、液晶層17を構成する液晶材料と同一の液晶材料により形成されているので、通常の液晶パネル12の製造工程の液晶層17の形成と同時に形成することが可能なため、例えばサークルホイールなどを用いて外光を透過/遮断したり、新たな光シャッタを別途設けたりする場合などと比較して、コストアップや液晶表示装置11の大型化を招くことがなく、温度の影響を抑制した外光強度を検出できる液晶表示装置11を、別部品として負荷する部品を削減しながら低コストで製造できる。
また、光センサ56で検出した出力信号S2に対応して、バックライト13からの面状光の発光強度を可変させることにより、周囲の明るさに対応した明るさで画像を表示することが可能になり、視認性を向上できるとともに、上記のように、温度の影響を抑制した外光強度を光センサ56で精度よく検出できるので、バックライト13からの面状光の強度を、周囲の明るさに、より確実に対応させることができる。
したがって、上記液晶表示装置11は、安価で見やすい表示を得ることができる。
なお、上記一実施の形態において、シャッタ部55では、外光Lの透過/非透過を交互に繰り返す以外でも、外光Lの透過強度を可変させることにより光センサ56で検出した出力信号S2の直流成分を打ち消すことができれば、任意に透過率を変化させてもよい。
また、光変調層としては、液晶層17以外の任意のものを用いることができる。
本発明の一実施の形態の表示装置の光センサおよびシャッタ部近傍を示す説明断面図である。 同上表示装置を一部を切り欠いて示す説明斜視図である。 同上光センサおよびその出力側を示す回路図である。 (a)は同上表示装置のシャッタ部への印加電圧の時間変化を示すグラフ、(b)はシャッタ部の透過率の時間変化を示すグラフである。 同上光センサの光強度と抵抗値との相関を異なる温度毎に示すグラフである。
符号の説明
11 表示装置としての液晶表示装置
12 表示素子としての液晶パネル
13 面状光源装置としてのバックライト
15 基板としてのアレイ基板
16 基板としての対向基板
17 光変調層としての液晶層
22 表示領域
23 画素である副画素
55 シャッタ部
56 光センサ

Claims (3)

  1. 互いに対向配置された一対の基板と、これら基板間に介在された光変調層と、複数の画素を有する表示領域の外方に位置し、外光強度を検出する光センサと、この光センサに入射する外光の光路上に前記光変調層と同一の液晶材料により形成されたシャッタ部とを備えた表示素子を有する表示装置の外光強度検出方法であって、
    前記シャッタ部により前記光センサに対する外光の透過強度を可変させつつ前記光センサにより外光強度を検出する
    ことを特徴とする表示装置の外光強度検出方法。
  2. 前記シャッタ部は、前記光センサに対して外光の透過強度を、透過および非透過を交互に繰り返すことで可変させる
    ことを特徴とする請求項1記載の表示装置の外光強度検出方法。
  3. 前記光センサにより検出した外光強度に対応して、面状光源装置から前記表示素子に照射する面状光の発光強度を可変させる
    ことを特徴とする請求項1または2記載の表示装置の外光強度検出方法。
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