JP2010019776A - Automatic welding/inspection system, inspection robot device, and welding/inspection robot device - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、自動溶接/検査システムおよび検査ロボット装置ならびに溶接/検査ロボット装置に関する。 The present invention relates to an automatic welding / inspection system, an inspection robot apparatus, and a welding / inspection robot apparatus.
自動車の製造工程では、ロボット装置を用いて自動溶接を行う自動溶接システムが広く普及している。しかしながら、溶接箇所において溶接の良否を判定する検査工程は、自動化が進んでいない。このように、溶接の良否を判定する検査工程において、自動化が進んでいない主な理由は、検査に人間(検査員)の熟練度を要するところにある。 In the manufacturing process of automobiles, automatic welding systems that perform automatic welding using a robot apparatus are widely used. However, the inspection process for determining whether welding is good or not at the welding site has not been automated. Thus, in the inspection process for determining the quality of welding, the main reason why automation has not progressed is that inspection requires the skill level of a human (inspector).
本発明に関連する超音波による溶接検査方法について図21から図29を参照して説明する。図21および図22は、本発明に関連する超音波を用いた溶接検査方法を説明するための図であり、超音波プローブ(以下では、単にプローブという)50と被検査材である鋼板51−1および鋼板51−2との位置関係を示す図である。また、図23は、溶接部(ナゲットという)52を示す図である。以下の説明では、スポット溶接について説明を行うが、スポット溶接が連続したものがシーム溶接であると考えることができる。従って、本発明の適用範囲をスポット溶接に限定するものではない。 The ultrasonic welding inspection method related to the present invention will be described with reference to FIGS. 21 and 22 are diagrams for explaining a welding inspection method using ultrasonic waves related to the present invention, and an ultrasonic probe (hereinafter simply referred to as a probe) 50 and a steel plate 51- which is a material to be inspected. It is a figure which shows the positional relationship with 1 and the steel plate 51-2. FIG. 23 is a view showing a welded portion (referred to as a nugget) 52. In the following description, spot welding will be described, but it can be considered that seam welding is a continuous spot welding. Therefore, the application range of the present invention is not limited to spot welding.
プローブ50には探触子53を備えており、探触子53は、超音波の送受信素子を備えている。探触子53は、図外の溶接検査装置に接続され、パルス信号としての超音波の送受信を行う。溶接検査装置は、一つのパルス信号の送信毎に、反射波の受信を行い、その強度を測定する。
The
また、プローブ50は、接触部54を備えており、この接触部54の内部は、水などの液体で満たされている。これにより、探触子53から発射された超音波を効率良く、鋼板51−1に伝えることができる。また、プローブ50の角度が多少変化してもプローブ50と鋼板51−1との密着度が変わらないように、接触部54は弾力性のあるゴムなどにより形成されている。
The
図23に示すように、ナゲット52は、重ね合わされた複数の鋼板51−1および鋼板51−2の境界面に形成される。図23は二枚の鋼板51−1および鋼板51−2が重ね合わされた例である。しかしながら、重ね合わせる枚数は二枚以上であっても同様である。
As shown in FIG. 23, the
図21および図22に示すように、本発明に関連する超音波による溶接検査方法では、ナゲット52の直上、すなわちスポット溶接部位55の直上にプローブ50を当てて検査をする必要がある。
As shown in FIG. 21 and FIG. 22, in the ultrasonic welding inspection method related to the present invention, it is necessary to perform inspection by applying the
その理由は、プローブ50から発射した超音波がナゲット52を通過すると共に、その超音波の反射波を必ず受信しなければ検査が成立しない。そこで、必然的に、スポット溶接部位55の直上にプローブ50を当てることになる。さらに、効率良く反射波を得るためには、超音波の反射面が超音波の進行方向に対してほぼ直角でなければならない。このためプローブ50の角度調整に精度を要する。
The reason is that the inspection is not established unless the ultrasonic wave emitted from the
図24から図29は、本発明に関連する超音波による溶接検査方法の具体例を説明するための図である。図25は、正常なナゲット52に対する検査結果を示す図であり、横軸に時間をとり、縦軸に反射波の強度をとる。
FIGS. 24 to 29 are diagrams for explaining a specific example of the ultrasonic welding inspection method related to the present invention. FIG. 25 is a diagram showing the test results for the
プローブ50から鋼板51−1に向けて発せられた超音波は、ある一定の時間の間に鋼板51−1の表面と、鋼板51−2の裏面との間で何度か往復し、最終的にはエネルギが減衰して消失する。この超音波が鋼板51−1および鋼板51−2内を往復する間に、鋼板51−1の表面と鋼板51−2の裏面との間で反射した超音波の一部はプローブ50に戻る。プローブ50に戻った超音波の波形を検査者が視認できるように画像表示装置(オシロスコープなど)を用いて画像表示した例が図25である。
The ultrasonic waves emitted from the
図25は、ナゲット52の状態が正常である場合の超音波波形であり、鋼板51−1および鋼板51−2の板厚による繰り返し波形が複数本現れ、それらの繰り返し波形が所定の減衰カーブを描くといった波形パターンが出力される。ナゲット52の良否判定では、これらの波形の本数、各波形の波高値、各波形間の距離、本来出現しない波形の有無などを評価することにより行う。
FIG. 25 shows an ultrasonic waveform when the state of the
なお、超音波のナゲット52内を伝搬する速度は一定であるから、鋼板51−2の裏面で反射される複数の反射波は、鋼板51−1および鋼板51−2の板厚に応じた超音波の伝送時間間隔で現れる。よって、横軸は鋼板51−1および鋼板51−2の板厚方向の距離を示す時間軸となっている(例えば、特許文献1参照)。
In addition, since the speed which the ultrasonic wave propagates in the
これに対し、図26は、ナゲット52が正常に形成されず鋼板51−1と鋼板51−2との間に剥がれが生じた状態を示す図である。図27は、剥がれが生じた不完全なナゲット52に対する検査結果を示す図であり、横軸に時間をとり、縦軸に反射波の強度をとる。
On the other hand, FIG. 26 is a diagram illustrating a state in which the
ナゲット52が正常に形成されず、鋼板51−1と鋼板51−2との間に剥がれが生じた状態では、図27に示すように、減衰量の少ない探傷面側の板厚の繰り返し反射波が出現する。すなわち、鋼板51−1と鋼板51−2との間に剥がれが生じた状態では、プローブ50から発した超音波は、鋼板51−1の表面と裏面との間だけで往復する。したがって、図25の例に比べると超音波の伝搬距離が短くなるため、波形間の距離は、図25に比べて短くなる。また、超音波の伝搬距離が短いために、図25に比べて減衰量も少ないので、同じ強度の波形が短い間隔で連続する。このような波形が現れた場合には、鋼板51−1と鋼板51−2との間に剥がれが有ると判定することができる。
In a state in which the
また、図28は、小さなナゲット52が形成された状態を示す図である。図29は、小さなナゲット52に対する検査結果を示す図であり、横軸に時間をとり、縦軸に反射波の強度をとる。
FIG. 28 is a diagram showing a state in which a
正常の場合よりも小さなナゲット52が形成された場合には、プローブ50による検査範囲内に、図25に示した正常なナゲット52が形成された状態と、図27に示した剥がれが生じた状態とが並列に出現したことと等化な状態になる。したがって、図25に示した大きな波形と図27に示した小さな波形とが混在した波形が現れる。特に、大きな波形の間に現れる小さな波形をナポレオンハットと呼ぶ。このようなナポレオンハットが現れた場合には、正常の場合よりも小さなナゲット62が形成されたと判定することができる。
When the
以上説明したように、本発明に関連する超音波による溶接検査方法では、ナゲット52の直上に鋼板51−1に対してほぼ直角にプローブ50を置き、検査を実施している。
As described above, in the ultrasonic welding inspection method related to the present invention, the
本発明に関連する超音波による溶接検査方法では、ナゲットの直上、すなわちスポット溶接部位の直上で鋼板に対して直角にプローブを当てなければ正確に測定できない。これは人間である検査員が行ったとしても熟練度を要する作業である。したがって、自動化は困難である。さらに、スポット溶接部位の直上にプローブを当てるためには、スポット溶接部位の温度が下がるのを待つ必要がある。これも自動化を妨げる要因である。 In the ultrasonic welding inspection method related to the present invention, accurate measurement cannot be performed unless a probe is applied at right angles to the steel plate immediately above the nugget, that is, immediately above the spot welded portion. This is a work that requires skill even if performed by a human inspector. Therefore, automation is difficult. Further, in order to apply the probe directly above the spot welding site, it is necessary to wait for the temperature of the spot welding site to drop. This is also a factor that hinders automation.
また、特許文献1には、溶接の良否を自動的に判定するロボット装置が提案されてはいる。しかしながら、このロボット装置は、既に溶接工程を終えた製品に対して自動的に検査を行う装置である。したがって、溶接工程の中で溶接作業と並行して自動的に検査を行うことを想定した装置ではない。
本発明は、このような課題を解決するために行われたものであって、溶接工程の中で溶接の良否を自動的に検査することができる自動溶接/検査システムおよび検査ロボット装置ならびに溶接/検査ロボット装置を提供することを目的とする。 The present invention has been made to solve such problems, and is an automatic welding / inspection system and inspection robot apparatus capable of automatically inspecting the quality of welding in a welding process, and a welding / An object is to provide an inspection robot apparatus.
本発明の自動溶接/検査システムは、重ね合わせた複数の金属板に対し、自動的に溶接を行う溶接ロボット装置と、この溶接ロボット装置により行われた溶接の良否を検査する検査ロボット装置と、を備える自動溶接/検査システムであって、検査ロボット装置は、超音波を用いて溶接の良否の検査を行うためのプローブと、このプローブを金属板表面の溶接部位近傍に一時的に乗せておく手段と、プローブを介して複数の金属板の境界面に対して斜め方向から超音波を入射させる手段と、を備えることを特徴とする。 An automatic welding / inspection system of the present invention includes a welding robot apparatus that automatically welds a plurality of stacked metal plates, an inspection robot apparatus that inspects the quality of welding performed by the welding robot apparatus, The inspection robot apparatus includes a probe for inspecting the quality of welding using ultrasonic waves, and temporarily places the probe in the vicinity of the welded portion on the surface of the metal plate. And means for causing ultrasonic waves to enter from an oblique direction with respect to the boundary surfaces of the plurality of metal plates via the probe.
また、本発明を検査ロボット装置としての観点から観ることもできる。すなわち、本発明の検査ロボット装置は、重ね合わせた複数の金属板に対し、自動的に溶接を行う溶接ロボット装置により行われた溶接の良否を検査する検査ロボット装置であって、超音波を用いて溶接の良否の検査を行うためのプローブと、このプローブを金属板表面の溶接部位近傍に一時的に乗せておく手段と、プローブを介して複数の金属板の境界面に対して斜め方向から超音波を入射させる手段と、を備えることを特徴とする。 The present invention can also be viewed from the viewpoint of an inspection robot apparatus. That is, the inspection robot apparatus of the present invention is an inspection robot apparatus that inspects the quality of welding performed by a welding robot apparatus that automatically welds a plurality of stacked metal plates, and uses ultrasonic waves. A probe for inspecting the quality of the welding, means for temporarily placing the probe near the welded portion on the surface of the metal plate, and an oblique direction with respect to the boundary surface of the plurality of metal plates via the probe And means for making an ultrasonic wave incident.
この検査ロボット装置は、超音波の反射波の画像を表示する表示処理手段を備えることができる。あるいは、この検査ロボット装置は、超音波の反射波の強度に基づき推定される検査結果の内容を表示する表示処理手段を備えることができる。あるいは、この検査ロボット装置は、超音波の反射波の強度に基づき推定される検査結果を示す情報を外部装置に対して出力する表示処理手段を備えることができる。 This inspection robot apparatus can include display processing means for displaying an image of an ultrasonic reflected wave. Alternatively, the inspection robot apparatus can include display processing means for displaying the contents of the inspection result estimated based on the intensity of the reflected wave of the ultrasonic wave. Alternatively, the inspection robot apparatus can include display processing means for outputting information indicating an inspection result estimated based on the intensity of the reflected wave of the ultrasonic wave to an external apparatus.
また、本発明を溶接/検査ロボット装置としての観点から観ることもできる。すなわち、本発明の溶接/検査ロボット装置は、重ね合わせた複数の金属板に対し、自動的に溶接を行うと共に、この溶接の良否を検査する溶接/検査ロボット装置であって、超音波を用いて溶接の良否を検査するためのプローブと、このプローブを金属板表面の溶接部位近傍に一時的に乗せておく手段と、プローブを介して複数の金属板の境界面に対して斜め方向から超音波を入射させる手段と、を備えることを特徴とする。 The present invention can also be viewed from the viewpoint of a welding / inspection robot apparatus. That is, the welding / inspection robot apparatus according to the present invention is a welding / inspection robot apparatus that automatically welds a plurality of stacked metal plates and inspects the quality of the welding, and uses ultrasonic waves. A probe for inspecting the quality of the welding, means for temporarily placing the probe near the welded portion on the surface of the metal plate, and an oblique direction with respect to the boundary surface of the plurality of metal plates via the probe. And means for making a sound wave incident thereon.
この溶接/検査ロボット装置は、超音波の反射波の画像を表示する表示処理手段を備えることができる。あるいは、この溶接/検査ロボット装置は、超音波の反射波の強度に基づき推定される検査結果の内容を表示する表示処理手段を備えることができる。あるいは、この溶接/検査ロボット装置は、超音波の反射波の強度に基づき推定される検査結果を示す情報を外部装置に対して出力する表示処理手段を備えることができる。 The welding / inspection robot apparatus can include display processing means for displaying an image of an ultrasonic reflected wave. Alternatively, the welding / inspection robot apparatus can include display processing means for displaying the contents of the inspection result estimated based on the intensity of the reflected wave of the ultrasonic wave. Alternatively, the welding / inspection robot apparatus may include display processing means for outputting information indicating an inspection result estimated based on the intensity of the reflected wave of the ultrasonic wave to an external apparatus.
本発明によれば、熟練した検査者の技術を必要としない。また、スポット溶接部位の温度が下がるのを待つ必要が無い。このような効果があるので、溶接工程の中で溶接の良否を自動的に検査することができる。 According to the present invention, no skill of a skilled inspector is required. Moreover, there is no need to wait for the temperature of the spot welded portion to drop. Since there is such an effect, the quality of welding can be automatically inspected during the welding process.
(第一の実施の形態)
本発明の第一の実施の形態の自動溶接/検査システム1の構成を図1を参照して説明する。以下の説明における鋼板2−1および鋼板2−2は、請求項でいう金属板に相当する。鋼板2−1と鋼板2−2との間には、ナゲット3が形成される。図1は、第一の実施の形態の自動溶接/検査システム1の全体構成図である。第一の実施の形態は、図1に示すように、重ね合わせた鋼板2−1および鋼板2−2を被溶接材とし、これに対し、自動的に溶接を行う溶接ロボット装置4と、この溶接ロボット装置4により行われた溶接の良否を検査する検査ロボット装置5とを備えた自動溶接/検査システム1である。
(First embodiment)
The configuration of the automatic welding /
検査ロボット装置5は、超音波を用いて溶接の良否の検査を行うためのプローブ6と、このプローブ6を鋼板2−1表面の溶接部位近傍に一時的に乗せておく手段としての検査ロボット制御装置7とを備える。さらに、プローブ6を介して鋼板2−1および鋼板2−2の境界面に対して斜め方向から超音波を入射させる手段としての探触子8を備える。
The
図2は、プローブ6の取付け機構を説明するための図である。図2は、プローブ6の取付け機構を側面から観た図である。図2に示すように、プローブ6は、角度調節部9を介してプローブ支持部10に取付けられている。角度調節部9は、緩衝機構部11とヒンジ機構部12とから構成される。緩衝機構部11は、例えば、バネや硬質ゴムによって伸縮自在に形成されている。また、ヒンジ機構部12は、軸13に対してプローブ6が所定の角度で回動自在となる機構を有する。これによって、プローブ支持部10の下面と鋼板2−1の上面とが厳密に平行でなくてもプローブ6と鋼板2−1表面との密着を図ることができる。これにより、検査ロボット装置5の検査ロボット制御装置7によるプローブ6を鋼板2−1へ一時的に乗せておく作業の効率化を図ることができる。なお、図2に示した角度調節部9のような機構は無くてもよい。すなわち、検査ロボット装置5によりプローブ6を鋼板2−1の表面へ一時的に乗せておく作業を行う際に、プローブ6の角度調節が検査ロボット装置5のマニピュレータによって十分に可能である場合には図2に示したような角度調節部9は不必要である。
FIG. 2 is a view for explaining the attachment mechanism of the
また、図1に示す接触媒体塗布装置14は、鋼板2−1表面とプローブ6との間の隙間を無くすために接触媒体を噴射する装置である。なお、接触媒体塗布装置14が噴射する接触媒体は、水などの液体であるからこれを溶接部位の冷却用としても利用することができる。
Moreover, the contact
その他の構成要素としては、溶接制御装置15は、溶接ロボット装置4によって行われる溶接作業を制御する装置である。溶接ロボット制御装置16は、溶接ロボット装置4の動作を制御する装置である。工程制御盤17は、溶接工程を制御する制御盤である。検査ロボット制御装置7は、検査ロボット装置5の動作を制御する装置である。これは請求項でいうところの一時的に乗せておく手段である。接触媒体塗布制御装置18は、接触媒体の噴射のタイミングおよび量を制御する装置である。超音波探傷検査装置19は、プローブ6を用いて溶接可否の判定を行う装置である。溶接ガン20は、ワークを挟み込むことができる上部電極21−1および下部電極21−2を備えている。さらに、加圧装置22によって被溶接材を加圧し、溶接制御装置15により適正な電流および通電時間を制御して溶接を実施する。トランス23は、溶接に必要な電流を生成して上部電極21−1および下部電極21−2に供給する。治具24は、ワークである鋼板2−1および鋼板2−2が載置される台である。
As other components, the
ここで、超音波探傷検査装置19について図1および図3を参照して説明する。図3は、超音波探傷検査装置19のブロック構成図である。超音波探傷検査装置19は、図1に示す鋼板2−1の表面の溶接部位近傍に一時的に乗せておくプローブ6と、このプローブ6を介して鋼板2−1および鋼板2−2の境界面に対して斜め方向から超音波を入射させる手段である探触子8とを備える。
Here, the ultrasonic flaw
さらに、超音波の反射波の画像を表示する表示処理手段である表示処理部25を備える。あるいは、表示処理部25は、超音波の反射波の強度に基づき推定される検査結果の内容を表示する表示処理手段であってもよい。また、表示処理部25は、「正常」、「剥がれ有り」、「ナゲット小」などの情報を外部装置26に対して出力することもできる。外部装置26は、例えば、検査結果の記録装置、検査結果の転送装置、検査結果の異常警報装置などである。
Further, a
探触子8は、超音波の送受信素子(図示省略)を備えている。パルス発振器27は、探触子8の超音波の送受信素子に対して電気信号としてのパルス信号を与える。電気信号としてのパルス信号を与えられた超音波の送受信素子は、与えられたパルス信号に応じて超音波を発生させる。また、超音波の送受信素子は、超音波の反射波としてのパルス信号を受信し、電気信号に変換して受信器28に出力する。受信器28は、探触子8の送受信素子から電気信号として入力した超音波の反射波としてのパルス信号を、データ解析部29が入力可能な信号形態に変換してデータ解析部29に出力する。
The probe 8 includes an ultrasonic transmission / reception element (not shown). The
データ解析部29は、受信器28とパルス発振器27とからパルス信号を受け取り、両者からのパルス信号の時間差と強度差とを解析する。これにより、プローブ6から発した超音波が鋼板2−1および鋼板2−2内でどのように反射して減衰したかを解析することができる。
The
データ解析部29の解析結果は、表示制御部30に送られ、表示制御部30は、その解析結果を検査者が目視確認できるような波形画像、あるいは、「正常」、「剥がれ有り」、「ナゲット小」などの文字情報として表示部31に表示する。あるいは、表示制御部け30は、「正常」、「剥がれ有り」、「ナゲット小」などの情報を外部装置26に対して出力する。外部装置26は、例えば、検査結果の記録装置、検査結果の転送装置、検査結果の異常警報装置などである。
The analysis result of the
図4および図5は、本発明の実施の形態の溶接検査方法を説明するための図である。また、図4および図5は、プローブ6と被検査材である鋼板2−1および2−2との位置関係を示す図である。図5の例では、ナゲット3が複数並んでいる。個々のナゲット3は、それぞれスポット溶接によって形成されたものである。しかしながら、さらにナゲット3の間隔を狭めて行き、ナゲット3同士が連結した状態となった場合はシーム溶接となる。よって、以下の説明は、スポット溶接であってもシーム溶接であっても適用できる。
4 and 5 are diagrams for explaining the welding inspection method according to the embodiment of the present invention. 4 and 5 are diagrams showing the positional relationship between the
図4および図5に示すように、本発明の実施の形態の超音波による溶接検査方法では、ナゲット3の直上にプローブ6を当てて検査をする必要がなく、鋼板2−1におけるナゲット3の近傍にプローブ6を一時的に乗せておくことによって検査を行うことができる。
As shown in FIGS. 4 and 5, in the ultrasonic welding inspection method according to the embodiment of the present invention, it is not necessary to inspect the
すなわち、図4に示すように、探触子8から発射された超音波はプローブ6を介して鋼板2−1に入射する。鋼板2−1に入射した超音波は、鋼板2−1と鋼板2−2とが結合していない境界面では鋼板2−2側に入射しない。一方、鋼板2−1に入射した超音波は、鋼板2−1と鋼板2−2とが結合しているナゲット3を通過して鋼板2−2に入射する。鋼板2−2に入射した超音波は、鋼板2−2の端部32にて反射し、鋼板2−2内に戻る。
That is, as shown in FIG. 4, the ultrasonic wave emitted from the probe 8 enters the steel plate 2-1 through the
このように、本発明の実施の形態の超音波による溶接検査方法では、鋼板2−1および鋼板2−2の端部32にて反射した超音波を検出することにより、ナゲット3の状態を知ることができる。したがって、図5に示すように、プローブ6を鋼板2−1へ一時的に乗せておく位置は、必然的に、端部32とプローブ6との間に、ナゲット3(またはスポット溶接部位33)が有る位置となる。また、プローブ6の方向は、ナゲット3(またはスポット溶接部位33)に向けて超音波を発射する方向になる。
As described above, in the ultrasonic welding inspection method according to the embodiment of the present invention, the state of the
また、図5(B)に示すように、プローブ6の超音波発射方向(一点鎖線により図示)は、端部32の面に対して直角となるようにする。これにより、プローブ6から発射された超音波の端部32での反射波が効率良くプローブ6の方向に戻るため、精度の高い検査を実施することができる。
Further, as shown in FIG. 5B, the ultrasonic wave emission direction (shown by a one-dot chain line) of the
なお、図21および図22に示した従来例では、検査に際し、ナゲット52(またはスポット溶接部位55)の直上で鋼板51−1に対して直角にプローブ50を当てるためには、検査者が手でプローブ50を鋼板51−1に対して検査中ずっと直角に保持する必要がある。この際、鋼板51−1に対してプローブ50が直角であるか否かの判断は、検査者の目視によるだいたいの感覚でしか判断できず、検査者の熟練度が要求される。
In the conventional example shown in FIG. 21 and FIG. 22, in order to inspect the
これに対し、本発明の実施の形態では、図5(B)に示すように、プローブ6の超音波発射方向を端部32の面に対して直角となるようにプローブ6を鋼板2−1上に一時的に乗せておく。この際、端部32の面に対するプローブ6の一時的に乗せておく角度は、プローブ6を振ることで最大反射強度の角度を簡単に確認でき、最適な一時的に乗せておく位置への調整が容易にできる。これにより、検査者の熟練度は要求されない。また、従来例と比べて検査作業の作業性も良い。したがって、検査ロボット装置5を用いた自動検査を実現することができる。
On the other hand, in the embodiment of the present invention, as shown in FIG. 5B, the
また、図4に示す探触子8と鋼板2−1との成す角αを調整することにより、鋼板2−1および鋼板2−2の板厚に対する探触子8の角度を最適な角度に調整することができる。すなわち、角度αの調整により鋼板2−1の表面に対するプローブ6から発射された超音波の入射角度を調整することができる。これにより、様々な板厚を有する鋼板2−1および鋼板2−2の検査に対応することができる。
Further, by adjusting the angle α formed by the probe 8 and the steel plate 2-1 shown in FIG. 4, the angle of the probe 8 with respect to the plate thickness of the steel plate 2-1 and the steel plate 2-2 is set to an optimum angle. Can be adjusted. That is, the incident angle of the ultrasonic wave emitted from the
また、プローブ6の大きさは、検査対象となるナゲット3の直径とほぼ等しい、または、小さいことが望ましい。プローブ6の大きさがナゲット3の直径と比べて大きい場合には、ナゲット3の外側にも超音波が入射し、検査に不要な反射波(ノイズ)が生じるためである。
The size of the
このようにして、本発明の実施の形態の溶接検査方法によれば、自動溶接の工程において溶接箇所の自動検査を実施することができる。すなわち、前述したように、スポット溶接部位33の直上で鋼板2−1に対して直角にプローブ6を当てる必要はなく、検査者の熟練度とは無関係に精度の高い検査を行うことができる。
In this way, according to the welding inspection method of the embodiment of the present invention, it is possible to perform an automatic inspection of a welding location in the automatic welding process. That is, as described above, it is not necessary to apply the
また、スポット溶接部位33の直上にプローブ6を当てる必要がないため、スポット溶接部位33の温度が下がるのを待つ必要がなく、検査効率の低下を回避することができる。
Further, since it is not necessary to apply the
また、プローブ6と鋼板2−1とが直接接触する部分であるウェッジは、アクリル等の堅固な材質を用いて制作することができる。このため、図21の接触部54(ゴム等の軟質材使用)のように消耗または破損するということもない。
In addition, the wedge, which is a portion where the
このように、本発明の実施の形態の溶接検査方法によれば、溶接箇所の自動検査を実施する上で、従来問題となっていた要因を取り除くことができる。従って、自動溶接の工程において溶接箇所の自動検査を実施することができる。 As described above, according to the welding inspection method of the embodiment of the present invention, the factor that has been a problem in the past can be removed when the automatic inspection of the welded portion is performed. Therefore, automatic inspection of the welded portion can be performed in the automatic welding process.
次に、本発明の実施の形態の超音波による溶接検査方法の具体例を図6から図11を参照して説明する。図6から図11は、本発明の実施の形態の超音波による溶接検査方法の具体例を説明するための図である。前述したように、図4は、ナゲット3が正常に形成された状態を示す図である。また、図6は、正常なナゲット3に対する検査結果を示す図であり、横軸に時間をとり、縦軸に反射波の強度をとる。
Next, a specific example of the ultrasonic welding inspection method according to the embodiment of the present invention will be described with reference to FIGS. 6 to 11 are diagrams for explaining a specific example of the welding inspection method using ultrasonic waves according to the embodiment of the present invention. As described above, FIG. 4 is a diagram illustrating a state in which the
図5に示すように、プローブ6をナゲット3の近傍の上述したような適当な位置に一時的に乗せておくことにより、鋼板2−1の内部に入射した超音波がナゲット3を介して鋼板2−2の内部に入射する。鋼板2−2の内部に入射した超音波は、鋼板2−2の端部32で反射すると、さらに鋼板2−2の内部で反射を繰り返すものの鋼板2−1には殆ど戻って来ない。これにより、図6に示すように、反射波は殆ど出現しない。
As shown in FIG. 5, by temporarily placing the
したがって、検査手順は以下のとおりである。すなわち、検査ロボット装置5において予め教示されていた鋼板2−1の検査位置に対し、検査ロボット装置5は検査ロボット制御装置7の制御によりプローブ6を一時的に乗せておく。そこで、超音波の反射波がハガレ判定値を超えるように調整を行う。その後、溶接ロボット装置4は、予め教示されていた溶接打点位置を溶接する。溶接完了後、ナゲット3の規格値に対してナゲット3が適正な場合であれば、反射波は最小(最良)の値を示す。このようにして、溶接前にプローブ6を鋼板2−1に一時的に乗せておき、超音波の反射波がハガレ判定値を超えるように設定を行う。これによれば、ハガレ判定値に対して決められた反射強度が得られない場合は溶接の検査前にプローブ6の故障が発見できる。または、検査ロボット装置5が鋼板2−1にプローブ6を一時的に乗せている状態でハガレ判定値を超えた場合は最大強度を求めずにプローブ6の位置の微調整無しで溶接してよい。これにより、検査の効率化を図ることができる。
Therefore, the inspection procedure is as follows. That is, the
図7は、ナゲット3が正常に形成されず鋼板2−1と鋼板2−2との間に剥がれが生じた状態を示す図である。図8は、剥がれが生じた不完全なナゲット3に対する検査結果を示す図であり、横軸に時間をとり、縦軸に反射波の強度をとる。
FIG. 7 is a diagram illustrating a state in which the
図7に示すように、鋼板2−1と鋼板2−2との間に剥がれが生じた状態では、プローブ6から鋼板2−1に入射した超音波は鋼板2−2には入射することなく、鋼板2−1の端部32で反射する。この反射波は、鋼板2−1内でさらに反射を繰り返すため、図8に示すように、強い反射波が出現する。
As shown in FIG. 7, in the state where peeling occurs between the steel plate 2-1 and the steel plate 2-2, the ultrasonic wave incident on the steel plate 2-1 from the
また、図9は、小さなナゲット3が形成された状態を示す図である。図10は、小さなナゲット3に対する検査結果を示す図であり、横軸に時間をとり、縦軸に反射波の強度をとる。
FIG. 9 is a diagram showing a state in which a
図9に示すように、小さなナゲット3が形成された状態では、プローブ6から鋼板2−1に入射した超音波の一部は、小さなナゲット3を介して鋼板2−2に入射する。その一方で、プローブ6から鋼板2−1に入射した残りの超音波は、鋼板2−1の端部32で反射すると、さらに鋼板2−1内で反射を繰り返す。このため、図10に示すように、図6に示した正常なナゲット3の場合よりも強い反射波が出現する。
As shown in FIG. 9, in the state where the
このようにして、ナゲット3が正常に形成された場合、または、ナゲット3が正常に形成されず鋼板2−1と鋼板2−2との間に剥がれが生じた場合、または、ナゲット3が規格よりも小さく形成された場合のそれぞれについて判定を行うことができる。
In this way, when the
なお、表示部31への表示形態については、図6、図8、図10に示したように、反射波の波形そのものを画像表示し、検査者がこれを目視確認することによって判定することができる。あるいは、データ解析部29が解析した反射波強度に基づき、表示制御部30が「正常」、「剥がれ有り」、「ナゲット小」などの文字情報の表示を行うことができる。または、外部装置26に対して「正常」、「剥がれ有り」、「ナゲット小」などの情報の出力を行ってもよい。もちろん、表示部31に表示すると共に外部装置26に対して情報の出力を行うこともできる。外部装置26に対する情報の出力は、検査記録を自動的に行ったり、検査結果を複数箇所に転送したり、検査結果の異常を警報するなどに利用することができる。
In addition, as shown in FIGS. 6, 8, and 10, the display form on the
図11は、後者の場合の表示制御部30の処理手順を示すフローチャートである。すなわち、図11に示すように、表示制御部30は、データ解析部29により解析された反射波強度を監視する(ステップS1)。その結果、反射波強度がナゲット判定値未満の場合には(ステップS2のYes)、表示制御部30は、表示部31に「正常」と表示する、および/または、外部装置32に対して「正常」という情報を出力する(ステップS5)。反射波強度がナゲット小判定値以上であり(ステップS2のNo)、ハガレ判定値未満の場合は(ステップS3のNo)、表示制御部30は、表示部31に「ナゲット小」と表示する、および/または、外部装置32に対して「ナゲット小」という情報を出力する(ステップS4)。また、反射波強度がハガレ判定値以上の場合には(ステップS3のYes)、表示制御部30は、表示部31に「剥がれ有り」と表示する、および/または、外部装置26に対して「剥がれ有り」という情報を出力する(ステップS6)。
FIG. 11 is a flowchart showing a processing procedure of the
以上の実施の形態の説明では、鋼板2−1の端部32と鋼板2−2の端部32とがスポット溶接部位33に対して同じ側にある。その他にも図12〜図15に示すように、鋼板2−1の端部32と鋼板2−2の端部32とがスポット溶接部位33を挟んでそれぞれ反対側にあるような溶接形態についても本発明の実施の形態の溶接検査方法を適用することができる。
In the description of the above embodiment, the
図12は、ナゲット3が正常に形成された状態を示す図である。図13は、プローブ3と被検査材である鋼板2−1および鋼板2−2との位置関係を示す図である。図12および図13に示すように、プローブ6をスポット溶接部位33の近傍の適当な位置に一時的に乗せておくことにより、鋼板2−1の内部に入射した超音波がナゲット3を介して鋼板2−2の内部に入射する。鋼板2−2の内部に入射した超音波は、鋼板2−1には殆ど戻って来ない。これにより、図6に示すように、反射波は殆ど出現しない。なお、検査手順は前述したとおりである。
FIG. 12 is a diagram illustrating a state in which the
図14は、ナゲット3が正常に形成されず鋼板2−1と鋼板2−2との間に剥がれが生じた状態を示す図である。図14に示すように、鋼板2−1と鋼板2−2との間に剥がれが生じた状態では、プローブ6から鋼板2−1に入射した超音波は鋼板2−2には入射することなく、鋼板2−1の端部32で反射する。この反射波は、鋼板2−1内でさらに反射を繰り返す。このため、図8に示すように、強い反射波が出現する。
FIG. 14 is a diagram illustrating a state where the
また、図15は、小さなナゲット3が形成された状態を示す図である。図15に示すように、小さなナゲット3が形成された状態では、プローブ6から鋼板2−1に入射した超音波の一部は、小さなナゲット3を介して鋼板2−2に入射する。その一方で、プローブ6から鋼板2−1に入射した残りの超音波は、鋼板2−1の端部32で反射する。この反射波は、鋼板2−1内でさらに反射を繰り返す。このため、図10に示すように、図6に示した正常なナゲット3の場合よりも強い反射波が出現する。
FIG. 15 is a diagram showing a state in which a
このようにして、ナゲット3が正常に形成された場合、または、ナゲット3が正常に形成されず鋼板2−1と2−2との間に剥がれが生じた場合、または、ナゲット3が規格よりも小さく形成された場合のそれぞれについて判定を行うことができる。
In this way, when the
次に、本発明の実施の形態の自動溶接/検査システムにおける自動検査手順について図16および図17を参照して説明する。図16は、本発明の実施の形態の自動検査手順を説明するためのフローチャートである。図17は、本発明の実施の形態の自動検査手順を説明するためのシーケンス図である。 Next, an automatic inspection procedure in the automatic welding / inspection system according to the embodiment of the present invention will be described with reference to FIGS. FIG. 16 is a flowchart for explaining an automatic inspection procedure according to the embodiment of the present invention. FIG. 17 is a sequence diagram for explaining the automatic inspection procedure according to the embodiment of the present invention.
まず、工程制御盤17は、作業の対象となる生産車型に対応するプログラムを呼び込む(ステップS10)。このプログラムは、溶接ロボット装置4および検査ロボット装置5にもそれぞれ転送される。すなわち、工程制御盤17から溶接ロボット制御装置16にプログラムが転送される。溶接ロボット制御装置16に転送されたプログラムはさらに溶接制御装置15にも転送される。また、工程制御盤17から検査ロボット制御装置7にプログラムが転送される。検査ロボット制御装置7に転送されたプログラムはさらに接触媒体塗布制御装置18および超音波探傷検査装置19にもそれぞれ転送される。
First, the
つぎに、図示していないワーク送り装置などによって、治具24にワークがセットされる(ステップS11)。ここで、溶接ロボット制御装置16は、溶接ガン20を溶接教示位置へ移動する(ステップS12)。これにより、溶接ロボット制御装置16による溶接ガン20の溶接教示位置への移動が完了する(ステップS13)。また、この移動の完了を受け(ステップS13)、溶接制御装置15は、溶接ロボット制御装置16から転送されたプログラムに基づき治具24にセットされたワークに対する溶接条件の呼び込みを完了する(ステップS14)。つぎに、溶接ロボット制御装置16は、溶接ガン20の下部電極21−2をワークである鋼板2−2に当接させる(ステップS15)。
Next, a workpiece is set on the
検査ロボット制御装置7は、プローブ6を検査教示位置へ移動する(ステップS16)。これにより、検査ロボット制御装置7によるプローブ6の検査教示位置への移動が完了する(ステップS17)。この移動の完了を受け(ステップS17)、超音波探傷検査装置19は、検査ロボット制御装置7から転送されたプログラムに基づき生産車種に適合する検査プログラムを呼び込む(ステップS18)。これにより、超音波探傷検査装置19は、検査プログラムの呼び込みを完了する(ステップS19)。接触媒体塗布制御装置18は、超音波探傷検査装置19における検査プログラムの呼び込み完了を受けて鋼板2−1の表面に接触媒体である水を噴霧する(ステップS20)。接触媒体の噴霧が開始されたら、検査ロボット制御装置7は、プローブ6をワークである鋼板2−1に当接させる(ステップS21)。
The inspection robot control apparatus 7 moves the
検査ロボット制御装置7が検査ロボット装置5を制御してプローブ6を鋼板2−1に当接させたら(ステップS21)、超音波探傷検査装置19は、プローブ6の自己診断を行う(ステップS22)。プローブ6の自己診断は、プローブ6から鋼板2−1に入射させた超音波の反射波がハガレ判定値を超えていればプローブ6は正常であると判断する。すなわち、鋼板2−1と鋼板2−2とは重ね合わされて治具24にセットされている。しかしながら、鋼板2−1と鋼板2−2とは未だ加圧されていない。鋼板2−1と鋼板2−2とが加圧されていない状態は、図7、図8、図14で説明した鋼板2−1と鋼板2−2とが剥がれている状態と同じである。従って、プローブ6が正常であるならば、図8に示したように、ハガレ判定値を超えた強い反射波が得られるはずである。このとき、反射波が図8に示したハガレ判定値以下であるならば、プローブ6は異常と判定できる。超音波探傷検査装置19のプローブ6の自己診断の結果は、溶接ロボット制御装置16に検査ロボット制御装置7を経由して通知される(ステップS23)。
When the inspection robot control device 7 controls the
超音波探傷検査装置19からプローブ6の自己診断結果を受け取った溶接ロボット制御装置16は、プローブ6が正常であることを確認したら(ステップS24の正常)、上部電極21−1の鋼板2−1への移動を開始する(ステップS25)。溶接ロボット制御装置16は、上部電極21−1が鋼板2−1に当接したら加圧装置22による加圧を行う(ステップS26)。
When the
溶接制御装置15は、加圧装置22による加圧が完了するスクイズ時間の経過を待つ(ステップS27)。つぎに、溶接制御装置15は、トランス23によって上部電極21−1と下部電極21−2との間の通電を開始して鋼板2−1と鋼板2−2との間に電流を流す(ステップS28)。溶接制御装置15は、トランス23による通電を規定の通電時間行った後に完了する(ステップS29)。溶接制御装置15は、トランス23による通電が完了した後も規定の保持時間の経過を待つ(ステップS30)。これはスポット溶接部位33を冷却するためである。溶接制御装置15は、保持時間が経過したら溶接完了を溶接ロボット制御装置16に通知する(ステップS31)。
The
溶接ロボット制御装置16は、溶接制御装置15から溶接完了の通知を受け取ると、加圧装置22による加圧の解放を開始する(ステップS32)。溶接ロボット制御装置16は、加圧装置22による加圧が完全に解放されて解放端に達したときに、超音波探傷検査装置19に対してその旨を通知する(ステップS33)。
When receiving the notification of the completion of welding from the
超音波探傷検査装置19は、溶接ロボット制御装置16から加圧装置22による加圧が解放端に達した旨の通知を受け取ることにより、溶接作業の終了を確認する(ステップS34)。続いて、超音波探傷検査装置19は、検査を実施し(ステップS35)、検査結果を出力する(ステップS36)。なお、加圧装置22による加圧が解放されず、加圧装置22が加圧を行ったまま検査を行った場合には、鋼板2−1と鋼板2−2とが加圧されて密着した状態であるため溶接の良否に関わらず図6に示したナゲット小判定値未満の弱い反射波しか得られない。検査結果が良好であれば(ステップS37のYes)、処理は、ステップS11の終了時点に戻る(ステップS38)。このように溶接結果が良好である場合の全工程時間は、およそ1秒間くらいである。なお、図17のシーケンス図では、説明を分りやすくするために、ステップS28の通電時間の割合を多くとった。実際には、ステップS28の通電時間は、板厚や材質によって異なるが、一般的に、板厚が0.8mmどおしの鋼板2枚重ねの溶接の場合には、およそ0.2秒間くらいである。
The ultrasonic flaw
また、検査結果が良好でなければ(ステップS37のNo(1回目))、処理は、ステップS24に戻り、再溶接が行われる。このとき、再溶接の検査結果が再び良好でなければ(ステップS37のNo(2回目))、作業を停止し、異常出力を行う(ステップS39)。 If the inspection result is not satisfactory (No in step S37 (first time)), the process returns to step S24, and re-welding is performed. At this time, if the re-welding inspection result is not good again (No in step S37 (second time)), the operation is stopped and an abnormal output is performed (step S39).
異常出力が行われると、オペレータが異常原因を解決し(ステップS40)、異常をリセットし(ステップS41)、装置を再起動して復帰させる(ステップS42)。これにより、処理は、ステップS24に戻る(ステップS43)。なお、ステップS24において、プローブ6が正常であることが確認されなかった場合も(ステップS24の異常)、作業を停止し、異常出力を行う(ステップS44)。この場合も、異常出力が行われると、オペレータが異常原因を解決し(ステップS45)、異常をリセットし(ステップS46)、装置を再起動して復帰させる(ステップS47)。これにより、処理は、ステップS24に戻る(ステップS48)。
When the abnormal output is performed, the operator solves the cause of the abnormality (step S40), resets the abnormality (step S41), restarts the apparatus and returns (step S42). Thereby, a process returns to step S24 (step S43). Even if it is not confirmed in step S24 that the
なお、プローブ6は、図17に示すように、全工程において超音波を発射し続けている。もちろん、超音波の発射が必要な工程のみに限定して超音波の発射をON/OFFしてもよい。しかしながら、超音波のON/OFFのための回路や制御が複雑であるならば、超音波をON/OFFさせる必要はない。
In addition, as shown in FIG. 17, the
(第二の実施の形態)
本発明の第二の実施の形態に係る自動溶接/検査システム1Aの構成を図18を参照して説明する。図18は、自動溶接/検査システム1Aの全体構成図である。この自動溶接/検査システム1Aは、自動溶接/検査システム1とは一部が異なる。以下では、第一の実施の形態と同一または同種の部分は同一または同一系の符号を用いて説明し、その説明を省略または簡略化し、かつ異なる部分について主として説明する。
(Second embodiment)
A configuration of an automatic welding /
第一の実施の形態では、溶接ロボット装置4と検査ロボット装置5とが別装置であったが、第二の実施の形態では、これらのロボット装置を一体化し、溶接/検査ロボット装置34とした。すなわち、第一の実施の形態の検査ロボット装置5におけるプローブ6を鋼板2−1へ一時的に乗せておく役割をプローブ移動部35によって実現する。プローブ移動部35は、基本的に溶接ガン20に付随して移動する。しかしながら、加圧装置22による鋼板2−1および鋼板2−2に対する加圧動作とは独立してプローブ6を鋼板2−1へ一時的に乗せておく作業の動作を実施することができる。例えば、加圧装置22が鋼板2−1および鋼板2−2を加圧する以前に、プローブ6を鋼板2−1に一時的に乗せておきプローブ6の自己診断を実施する必要がある。あるいは、加圧装置22が鋼板2−1および鋼板2−2に対する加圧を解除してもプローブ6を鋼板2−1へ一時的に乗せている状態を継続して溶接の良否検査を実施する必要がある。したがって、加圧装置22の上部電極21−1および下部電極21−2の上下移動とは独立してプローブ6を上下移動させることができる。
In the first embodiment, the
さらに、プローブ6を鋼板2−1に一時的に乗せている方向は、鋼板2−1および鋼板2−2の端部32の方向に依存して決定される。これに対し、加圧装置22が鋼板2−1および鋼板2−2を加圧する際に、鋼板2−1および鋼板2−2の端部32がいずれの方向にあろうとも関係がない。従って、プローブ移動部35は、プローブ6を鋼板2−1に一時的に乗せている方向を端部32の方向によって調整する必要がある。よって、プローブ移動部35は、プローブ6を鋼板2−1に一時的に乗せている方向を調整するために、プローブ6を鋼板2−1の表面に対して平行な面で回転させることができる。すなわち、プローブ移動部35は、溶接ガン20の動きと独立し、プローブ6を上下方向に移動させると共に、プローブ6を鋼板2−1の表面に対して平行な面で回転させることができる。
Further, the direction in which the
また、溶接/検査ロボット装置34は、溶接/検査ロボット制御装置36によって制御される。また、工程制御盤17Aは、作業の対象となる生産車型に対応するプログラムを呼び込み、溶接/検査ロボット制御装置36、接触媒体塗布制御装置18に対して転送する。さらに、溶接/検査ロボット制御装置36は、工程制御盤17Aから転送されたプログラムを溶接制御装置15および超音波探傷検査装置19に対して転送する。
The welding / inspection robot apparatus 34 is controlled by a welding / inspection
(スパッタ対策の実施例)
次に、本発明の第一および第二の実施の形態に共通するスパッタ(火花)対策の実施例を図19および図20を参照して説明する。図19は、保護カバー40とカバー支持部41とを示す概略図である。溶接時に発生するスパッタによってプローブ6またはその周辺部材が焼損することを回避するために保護カバー40を設けることが好ましい。
(Example of spatter countermeasures)
Next, an example of countermeasures against spatter (spark) common to the first and second embodiments of the present invention will be described with reference to FIGS. 19 and 20. FIG. 19 is a schematic view showing the
保護カバー40とカバー支持部41とはバネ42によって連結してある。さらに、バネ42の中心には軸43が設けてある。この軸43は、一端が保護カバー40に固定されており、他端はカバー支持部41に開けられた穴(図示省略)を突き抜けるようになっている。バネ42および軸43の役割は、保護カバー40の位置を鋼板2−1の表面に合わせて上下させることにある。このようにする理由は以下のとおりである。プローブ6には、角度調節部9があり、プローブ支持部10の底面と鋼板2−1の表面とが厳密に平行でなくてもよい。このため、カバー支持部41と保護カバー40との位置関係を固定的とすることは好ましくない。よって、保護カバー40とカバー支持部41との間にバネ42および軸43を介在させることにより、保護カバー40とカバー支持部41との位置関係を流動的にしてある。
The
図20は、保護カバー40の変形例を示す図である。図20(A)は、図19に示した保護カバー40の配置例である。保護カバー40により接触媒体塗布装置14およびプローブ6をスパッタから保護している。また、図20(B)の保護カバー40Aは、その形状をコの字形にしてある。これにより、プローブ6の上部電極21−1と向き合う面以外の側面についてもスパッタから保護することができる。また、図20(C)の例は、プローブ6の上部電極21−1と向き合う面に保護カバー40Bを貼り付けた例である。図20(C)の例では、図19に示したようなカバー支持部41やバネ42、軸43といった機構は必要ではない。また、プローブ6の材質をスパッタに対して耐熱性の高い材質とすることにより保護カバー40、40A、40Bを用いなくてもよいようにしてもよい。あるいは、プローブ6の電極21−1と向き合う面のみの材質をスパッタに対して耐熱性の高い材質としてもよい。
FIG. 20 is a view showing a modification of the
(その他の実施の形態)
本発明の実施の形態は、本発明の要旨を逸脱しない限り、様々に変更可能である。例えば、プローブ検査手段および良否判定手段である超音波探傷検査装置24は、検査ロボット制御装置7あるいは溶接/検査ロボット制御装置36が内包してもよい。さらに、接触媒体塗布制御装置18についても検査ロボット制御装置7あるいは溶接/検査ロボット制御装置36が内包してもよい。
(Other embodiments)
The embodiment of the present invention can be variously modified without departing from the gist of the present invention. For example, the
例えば、斜め方向から超音波を入射させる手段である探触子8は、プローブ6に内包される構成として説明した。ここでのプローブ6の役割は、探触子8の鋼板2−1の表面に対する角度を一定に保つことが重要な役割である。その他には、探触子8の保護の役割も担っている。従って、プローブ6を用いずともその役割が果たせるのであれば、必ずしも探触子8をプローブ6に内包される構成とする必要はない。例えば、探触子8の鋼板2−1の表面に対する角度を保持する支柱のような部材を探触子8が備えれば、プローブ6は不要となる。その他にも探触子8の鋼板2−1の表面に対する角度が保持できればどのような部材を用いてもよい。また、探触子8自体を頑丈な部材で構成すれば、探触子8を保護する役割としてのプローブ6は不要になる。
For example, the probe 8 which is a means for making the ultrasonic wave incident from an oblique direction has been described as being included in the
プローブ6を鋼板2−1の表面に一時的に乗せておく手段は、検査ロボット制御装置7あるいは溶接/検査ロボット制御装置36であるとして説明した。これは、鋼板2−1を一定の位置に固定する治具24に対し、検査ロボット装置5あるいは溶接/検査ロボット装置34がプローブ6の向きを調整して鋼板2−1の表面の適切な位置にプローブ6を一時的に乗せているからである。しかしながら、検査ロボット装置5あるいは溶接/検査ロボット装置34によってプローブ6が一定の位置に固定されており、治具24の方が鋼板2−1の向きを調整してプローブ6が適切な位置となるようにする場合には、治具24の方が一時的に乗せておく手段となる。
The means for temporarily placing the
表示処理手段である表示処理部25については、超音波の反射波の画像を表示する方法、あるいは、超音波の反射波の強度に基づき推定される検査結果の内容を表示する方法、あるいは、「正常」、「剥がれ有り」、「ナゲット小」などの情報を外部装置26に対して出力する方法、を説明した。しかし、その他にも赤、黄、青の表示灯を点灯させることにより、赤であれば「剥がれ有り」、黄色であれば「ナゲット小」、青であれば「正常」をそれぞれ表示してもよい。あるいは、音声やブザー音などの音によって「正常」、「剥がれ有り」、「ナゲット小」の表示を行ってもよい。
For the
本発明は、あらゆる自動溶接システムに利用することができる。 The present invention can be used in any automatic welding system.
1、1A 自動溶接/検査システム、2−1、2−2、51−1、51−2 鋼板、3、52 ナゲット、4 溶接ロボット装置、5 検査ロボット装置、7 検査ロボット制御装置(一時的に乗せておく手段)、8、53 探触子(入射させる手段)、9 角度調節部、10 プローブ支持部、11 緩衝機構部、12 ヒンジ機構部、13 軸、14 接触媒体塗布装置、15 溶接制御装置、16 溶接ロボット制御装置、17、17A 工程制御盤、18 接触媒体塗布制御装置、19 超音波探傷検査装置、20 溶接ガン、21−1 上部電極、21−2 下部電極、22 加圧装置、23 トランス、24 治具、25 表示処理部(表示処理手段)、26 外部装置、27 パルス発振器、28 受信器、29 データ解析部、30 表示制御部、31 表示部、32 端部、33、55 スポット溶接部位、34 溶接/検査ロボット装置、35 プローブ移動部、36 溶接/検査ロボット制御装置、40、40A、40B 保護カバー、41 カバー支持部、42 バネ、43 軸、54 接触部
1, 1A automatic welding / inspection system, 2-1, 2-2, 51-1, 51-2 steel plate, 3, 52 nugget, 4 welding robot device, 5 inspection robot device, 7 inspection robot control device (temporarily 8), 53, probe (means for incidence), 9 angle adjustment unit, 10 probe support unit, 11 buffer mechanism unit, 12 hinge mechanism unit, 13 shafts, 14 contact medium coating device, 15 welding control Device, 16 welding robot control device, 17, 17A process control panel, 18 contact medium application control device, 19 ultrasonic flaw detection inspection device, 20 welding gun, 21-1 upper electrode, 21-2 lower electrode, 22 pressure device, 23 Transformer, 24 Jig, 25 Display processing unit (display processing means), 26 External device, 27 Pulse oscillator, 28 Receiver, 29 Data analysis unit, 30
Claims (9)
この溶接ロボット装置により行われた溶接の良否を検査する検査ロボット装置と、
を備える自動溶接/検査システムであって、
上記検査ロボット装置は、
超音波を用いて溶接の良否の検査を行うための超音波プローブと、
この超音波プローブを上記金属板表面の溶接部位近傍に一時的に乗せておく手段と、
上記超音波プローブを介して上記複数の金属板の境界面に対して斜め方向から超音波を入射させる手段と、
を備えることを特徴とする自動溶接/検査システム。 A welding robot apparatus for automatically welding a plurality of stacked metal plates;
An inspection robot apparatus for inspecting the quality of welding performed by the welding robot apparatus;
An automatic welding / inspection system comprising:
The inspection robot apparatus is
An ultrasonic probe for inspecting the quality of welding using ultrasonic waves;
Means for temporarily placing this ultrasonic probe in the vicinity of the welded portion on the surface of the metal plate;
Means for injecting ultrasonic waves from an oblique direction to the boundary surfaces of the plurality of metal plates via the ultrasonic probe;
An automatic welding / inspection system comprising:
超音波を用いて溶接の良否の検査を行うための超音波プローブと、
この超音波プローブを上記金属板表面の溶接部位近傍に一時的に乗せておく手段と、
上記超音波プローブを介して上記複数の金属板の境界面に対して斜め方向から超音波を入射させる手段と、
を備えることを特徴とする検査ロボット装置。 An inspection robot apparatus that inspects the quality of welding performed by a welding robot apparatus that automatically welds a plurality of superimposed metal plates,
An ultrasonic probe for inspecting the quality of welding using ultrasonic waves;
Means for temporarily placing the ultrasonic probe in the vicinity of the welded portion on the surface of the metal plate;
Means for injecting ultrasonic waves from an oblique direction to the boundary surfaces of the plurality of metal plates via the ultrasonic probe;
An inspection robot apparatus comprising:
超音波を用いて溶接の良否を検査するための超音波プローブと、
この超音波プローブを上記金属板表面の溶接部位近傍に一時的に乗せておく手段と、
上記超音波プローブを介して上記複数の金属板の境界面に対して斜め方向から超音波を入射させる手段と、
を備えることを特徴とする溶接/検査ロボット装置。 A welding / inspection robot apparatus that automatically welds a plurality of stacked metal plates and inspects the quality of the welding,
An ultrasonic probe for inspecting the quality of welding using ultrasonic waves;
Means for temporarily placing this ultrasonic probe in the vicinity of the welded portion on the surface of the metal plate;
Means for injecting ultrasonic waves from an oblique direction to the boundary surfaces of the plurality of metal plates via the ultrasonic probe;
A welding / inspection robot apparatus comprising:
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2008182453A JP2010019776A (en) | 2008-07-14 | 2008-07-14 | Automatic welding/inspection system, inspection robot device, and welding/inspection robot device |
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