JP2010015377A - 環境負荷評価装置、画像形成装置、環境負荷評価方法、環境負荷評価プログラム及び記録媒体 - Google Patents

環境負荷評価装置、画像形成装置、環境負荷評価方法、環境負荷評価プログラム及び記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】製品の使用時の環境負荷だけでなく、素材・製造、流通負荷まで考慮した総合環境負荷がもっとも小さくなるような製品交換時期を算出することが出来る環境負荷評価装置、画像形成装置、環境負荷評価方法、環境負荷評価プログラム及び記録媒体を提供する。
【解決手段】製品の環境負荷を算出する製品環境負荷算出手段と、使用時の環境負荷を算出する使用環境負荷算出手段と、廃棄負荷を算出する廃棄負荷算出手段と、前記算出した製品環境負荷、使用環境負荷、廃棄負荷に基づき、製品機能を所定期間使用する総環境負荷を算出する製品総環境負荷算出手段と、前記総環境負荷が最も小さくなる製品交換時期を算出する製品交換時期算出手段と、を備えることを特徴とする環境負荷評価装置である。
【選択図】図1

Description

本発明は、環境負荷評価装置、画像形成装置、環境負荷評価方法、環境負荷評価プログラム及び記録媒体に関し、特に、総合環境負荷が最も小さくなるような製品交換時期を算出する環境負荷評価装置、画像形成装置、環境負荷評価方法、環境負荷評価プログラム及び記録媒体に関する。
近年、製品の製造から廃棄に至る環境負荷を定量的に評価する手法として、ライフサイクルアセスメント(以下LCAと記す)と呼ばれる手法が利用されている。LCAは製品の製造から廃棄に至るまでのライフサイクルを、原料の採取、材料の製造、部品の製造、製品の製造、製品の使用及び製品の廃棄等の工程に分け、各工程で消費される原料や、排出物の種類や発生量等、各工程において生じる環境負荷の値を求め、これらの総和を求めることによって評価対象となる製品の総環境負荷を算出するものである。
LCAは、評価対象とする製品に関して、生産過程から廃棄過程までの間に投入されるエネルギー及び資源と、生産工程から廃棄工程までの間に発生する環境負荷とを個別に調査し、データを積み上げることによって環境負荷を算出する。特に原材料等については、構成材料質量を調査し、各種原単位や業界で算出したLCI(Life Cycle Inventory)データ、文献値等から消費エネルギー、CO2排出量、NOx等の環境負荷値を算出する。各社ではLCAを用いて素材の製造から流通、使用、廃棄に至る製品の環境負荷を算出し、環境ラベルを取得したり、各社ホームページ等で公開したりしている。部品再使用の環境負荷低減のために、製品の設計時に再使用部品を使用するか新規設計を行うかの判断支援として環境負荷低減効果の高い再使用可能部品を優先順位を付けて示すリサイクル設計支援装置が提案されている(特許文献1参照)。
各社製品は環境負荷削減が進められており、小型軽量化や省エネが進んでいる。特に従来製品に比較し、新製品は省エネが進み、使用時の消費エネルギーが小さくなり、それに伴い使用時の環境負荷も小さくなっている。家電やOA(Office Automation)機器等々の電子機器では所定期間や所定機能の想定使用に対し、省エネによる電気使用量の削減によるコスト削減および環境負荷削減量を算出し、比較公開している。
ここで、製品の環境影響対策をより推進させるために、現時点での環境負荷のみならず、今後の使用条件による環境負荷予想情報を算出し、機器に表示する機能を備えた電子機器が提案されている(特許文献2参照)。具体的には、使用環境負荷を計測し、素材負荷、製造負荷、流通負荷と計測された使用環境負荷の積算値から現時点での全環境負荷を算出する。さらに修理を行った場合、新規購入した場合、オプションを付加した場合、手を加えずに使用し続けた場合を環境負荷算出条件として、各条件ごとに環境負荷予想情報を算出する。使用環境負荷だけでなく、新規購入した場合は現製品の廃棄負荷、新規製品の素材負荷、製造負荷、流通負荷等、オプション付加の場合はオプションの素材・製造・流通等の全負荷等、条件ごとに発生する全負荷を考慮して環境負荷予想情報を算出している。
このように、現時点での全環境負荷と使用条件ごとの環境負荷予想情報を算出し、表示する機能を備えたデジタルカメラ等の電子機器であれば、ユーザは所定枚数の撮影を新規購入して行う場合とそのまま使用して行う場合との環境負荷の比較や、オプション品を負荷した場合の使用時間に応じた環境負荷積算値とオプションを負荷しない場合の使用時間に応じた環境負荷積算値の比較を行うことができ、環境負荷を考慮して電子機器を取り扱うことができる。
特開2007−18405号公報 特開2007−189409号公報
しかしながら、たとえば各社が示す環境負荷値の比較によって、家電製品では1年間の使用エネルギーを比較し、年間削減量等を提示し、買換えを促進しているが、使用エネルギーだけを考えると環境負荷も削減されるが、買換えにより新規製品の素材・製造・流通等の負荷が発生し、また、現製品の廃棄に伴う負荷も発生し、総合的な環境負荷が削減されるか否かは使用エネルギーの表示・比較だけでは十分ではない。
また、現時点での環境負荷のみならず、今後の使用条件による環境負荷予想情報を算出し、機器に表示する技術においては、現時点の“使用負荷”に対して、素材・製造の“製品負荷”が大きい場合は、新規購入して所定機能使用した場合と手を加えずに所定機能使用し続けた場合との環境負荷を算出すると、明らかに新規購入した場合の負荷が大きくなる。オプションを付加した場合も同様にオプションによる素材・製造等の負荷が大きく、使用し続けた場合の負荷に比べてオプションを付加した場合の負荷が大きくなる。
しかしながら、新製品の環境負荷削減は日夜進められており、小型軽量化や省エネが進んでいる。したがって、新製品の省エネによる使用時の消費エネルギーの削減や、経時劣化による消耗品等の交換率の上昇に伴う環境負荷の増加、新規製品を製造するための素材、製造、流通の負荷、旧製品の廃棄負荷まで考慮して、所定機能を使用した場合の総合環境負荷がもっとも小さくなるような製品交換時期を算出することが求められる。上述したような、今後の使用条件による環境負荷予想情報を算出する機能だけでは、新規に購入、付加した場合の環境負荷が常に大きくなってしまい、環境負荷を十分に考慮して取り扱うことができない。
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、製品の使用時の環境負荷だけでなく、素材・製造、流通負荷まで考慮した総合環境負荷が最も小さくなるような製品交換時期を算出することを目的とする。
本発明に係る環境負荷評価装置は、製品の環境負荷を算出する製品環境負荷算出手段と、使用時の環境負荷を算出する使用環境負荷算出手段と、廃棄負荷を算出する廃棄負荷算出手段と、前記算出した製品環境負荷、使用環境負荷、廃棄負荷に基づき、製品機能を所定期間使用する総環境負荷を算出する製品総環境負荷算出手段と、前記総環境負荷が最も小さくなる製品交換時期を算出する製品交換時期算出手段と、を備えることを特徴とする。
本発明に係る画像形成装置は、上記環境負荷評価装置を備えることを特徴とする。
本発明に係る環境負荷評価方法は、製品の環境負荷を算出するステップと、使用時の環境負荷を算出するステップと、廃棄負荷を算出するステップと、前記算出した製品環境負荷、使用環境負荷、廃棄負荷に基づき、製品機能を所定期間使用する総環境負荷を算出するステップと、前記算出した総環境負荷が最も小さくなる製品交換時期を算出するステップと、を備えることを特徴とする。
本発明に係る環境負荷評価プログラムは、製品の環境負荷を算出する処理と、使用時の環境負荷を算出する処理と、廃棄負荷を算出する処理と、前記算出した製品環境負荷、使用環境負荷、廃棄負荷に基づき、製品機能を所定期間使用する総環境負荷を算出する処理と、前記算出した総環境負荷が最も小さくなる製品交換時期を算出する処理と、をコンピュータに実行させることを特徴とする。
本発明に係る記録媒体は、上記環境負荷評価プログラムの処理を記録するコンピュータ読取り可能な記録媒体である。
本発明によれば、製品の使用時の環境負荷だけでなく、素材・製造、流通負荷まで考慮した総合環境負荷がもっとも小さくなるような製品交換時期を算出することが出来る。
以下に、本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に述べる実施形態は、本発明の好適な実施形態であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
図1は本発明の実施形態に係る環境負荷評価装置のブロック構成図である。製品環境負荷情報記憶部1、製品環境負荷算出部2、メンテナンス情報記憶部3、エネルギー情報記憶部5、メンテナンス負荷算出部4及びエネルギー負荷算出部6を含む使用環境負荷算出部7、廃棄情報記憶部8、廃棄環境負荷算出部9、原単位記憶部10、条件情報記憶部11、製品総環境負荷算出部12、年単位の環境負荷記憶部13、製品交換時期算出部14、製品交換時期表示部15から構成される。
製品総環境負荷算出部12は、製品機能を所定期間使用する環境負荷を算出する。条件情報記憶部11は、製品総環境負荷算出部12が製品機能を所定期間使用する環境負荷を算出する際の条件情報を記憶する。
年単位の環境負荷記憶部13は、算出された年単位の各環境負荷を記憶する。製品交換時期算出部14は、総環境負荷が最も小さくなる製品交換時期を算出する。
次に、本発明の実施形態に係る環境負荷評価装置の動作処理について説明する。ここでは、例として環境負荷評価の対象製品を複写機として説明する。
図2は、一定期間を経過した複写機のメンテナンスの環境負荷を説明するための図である。図2に示すように、一定期間を経過した複写機は、メンテナンス回数が沿曲線的に増加し、訪問時のガソリン使用量、消耗品の交換回数も増加し、メンテナンスの環境負荷は大きくなる。その割合はユーザの使用量によって異なり、コピー枚数(以降CVと記す)の多い製品は急傾斜に、CVの少ない製品は緩傾斜になる。CV毎の経過年数とメンテナンスによる負荷の関係はあらかじめ過去の蓄積データから得て、メンテナンス情報記憶部3に記憶しておく。
製品環境負荷算出部2では製品の環境負荷を算出する。製品を構成する素材とその質量、製造工程の環境負荷データ、製品がユーザに届くまでの流通の環境負荷データを製品環境負荷情報記憶部1にあらかじめ記憶しておく。
製品環境負荷情報記憶部1には製品ごとに各々データが記憶される。製品環境負荷情報記憶部1には環境負荷情報以外に製品を識別するための製品名称、製品コード等、また製品質量等々の製品情報も記憶されている。新規製品については図示しないデータ入力部から対象製品の各データを入力することで追加・更新可能である。また、ネットワークに接続し、追加・更新情報を受け取ることも可能である。
原単位記憶部10にはエネルギー原単位、素材ごとの原単位、加工法の原単位、あるいは製造工程負荷も含めた部品原単位等が記憶されている。製品を構成する素材の環境負荷データは構成する素材名称とその質量データで、部品ごとでもユニットごとでもよい。製造工程の環境負荷データは加工法と加工対象物の質量でもよく、部品原単位を利用して素材を含めた製造負荷を算出できる部品名称とその質量でもよい。その場合は素材データには対象部品は含めない。また製造工程で稼動する設備の使用エネルギーと使用量でもよい。その場合は製造工程で消費される消耗品や排出される廃棄物の素材名と質量のデータも記憶してもよい。流通の環境負荷データは製品が製造されてユーザに届くまでの輸送距離もしくは輸送のためのガソリン使用量である。
製品環境負荷算出部2では、各々のデータから素材や加工法あるいは部品に該当する原単位を選択し、原単位と対象質量を積算することで環境負荷を算出する。製品の環境負荷は個々に算出された環境負荷値を加算することで算出される。算出する環境負荷としてはCO2やNOx、SOxという個々の環境負荷物質の値でもよいし、それらを統合化した統合環境影響評価値でもよい。これらは原単位と係数によって算出可能であり、LCAの一般的な計算手法であるため、算出方法の詳細説明は省略する。但し、統合環境影響評価値を算出する場合は原単位記憶部10に統合化環境影響評価係数を記憶しておく。環境影響統合化手法にはスウェーデンで開発されたEPS(Environment Priority Strategies for Product Design)やオランダで開発されたEco-indicator99、日本で開発されたLIME(Life-cycle Impact assessment Method based on Endpoint modeling(日本版被害算定型影響手法))等々複数の手法があり、各々評価係数がある。特定の評価手法の評価係数を記憶してもよいし、複数の評価手法の評価係数を記憶し、選択して算出するようにしてもよい。本実施形態に係る原単位記憶部10は、図示しない入力部から原単位データを入力することで現状に合わせた原単位データに更新可能である。また、ネットワークに接続し、原単位データの追加・更新情報を受け取ることも可能である。
次に使用環境負荷算出部7について説明する。本実施形態では年間エネルギー使用量で説明するが、本発明は年間に限らず、1ヶ月でも半年でも所定の期間で算出して構わない。また本実施形態ではCV値は多、中、少の3段階に分類して説明するが、3段階に限定するものではなく、特徴に合わせて分類することが可能である。
使用環境負荷算出部7は、使用時の消費エネルギーの負荷を算出するエネルギー負荷算出部6と、経時的な変化に対応したメンテナンス負荷を算出するメンテナンス負荷算出部4とを備え、使用時の環境負荷を算出する。年間の使用時負荷は、下記式1となる。紙の使用についてはユーザの使用量に依存し、製品による差異は発生しないため、対象外とする。
使用時負荷=年間エネルギー使用量による負荷+メンテナンス負荷 ・・・式1
エネルギー情報記憶部5には、製品の使用時エネルギー情報が記憶されている。エネルギー情報は製品稼動時のエネルギー消費データ(定格値)あるいは実測したエネルギー消費効率と使用時間から算出した年間エネルギー使用量である。各製品の規定値あるいは蓄積した過去データから算出されたCVごとの年間使用時間である。エネルギー情報は各製品の年間エネルギー使用量として記憶してもいいし、製品稼動時のエネルギー消費データ(定格値)あるいはエネルギー消費効率と使用時間を記憶し、エネルギー負荷算出部6でその都度算出してもよい。またCVごとにデータを記憶してもよいし、CVによる変化割合(比率)を記憶し、CV規定データに異なるCV値の場合はエネルギー負荷算出部6で比率を積算して算出してもよい。
エネルギー負荷算出部6は、エネルギー情報記憶部に記憶されたデータから年間エネルギー使用量と、原単位記憶部10から取得した対応するエネルギー原単位を積算、複数データであれば総和して年間エネルギー負荷を算出する。
使用環境負荷算出部7は、エネルギー負荷算出部6で算出されたエネルギー負荷とメンテナンス負荷算出部4で算出されたメンテナンス負荷を加算して使用時の環境負荷を算出する。年間エネルギー使用量は製品(機種)とユーザタイプによって決まり経過年数によらず一定だが、メンテナンス負荷は経過年数によって変化する。図2に示すように一定期間を過ぎると飛躍的に増加する。前述のようにCV毎の経過年数とメンテナンスによる負荷の関係はあらかじめ過去の蓄積データから得て、メンテナンス情報記憶部3に記憶しておく。メンテナンス負荷には交換する消耗品の素材から製造、流通を含めた消耗品負荷とメンテナンスのためのユーザ訪問時の移動負荷、すなわち移動のためのガソリン使用による負荷を含める。
メンテナンス負荷算出部4では、経過年数及びCV毎にメンテナンス負荷を算出する。負荷算出方法は前述の素材、製造、流通と同等である。CV毎の経過年数とメンテナンス負荷の関係はマトリクスデータとして記憶されていても、関係式で記憶されていてもよい。
メンテナンス情報記憶部3に記憶された経過年数とメンテナンスによる負荷の関係データは新しいデータ情報を追加することによって更新可能である。
CV毎の経過年数と使用時環境負荷の関係の一例を図3に示す。
新製品は次世代製品であり、性能は向上している。環境負荷についても省エネが進み、消費エネルギーが小さくなっている。省エネ、消耗品消費率、素材(廃棄)負荷の削減率の一例を図4に示す。省エネ、消耗品消費率、製品負荷削減率を図4の値とすると、現製品と新製品の使用時環境負荷は図5に示すように、経過年数に対する環境負荷の値が異なる。CV少の使用時環境負荷を比較すると図6に示すように、現製品よりも新製品の方が使用時環境負荷は減少する。
廃棄環境負荷算出部9は製品の廃棄により発生する環境負荷を算出する。製品の廃棄により発生する負荷を実測あるいは自社データから算出できる場合は各製品の廃棄環境負荷データとして廃棄情報記憶部8にあらかじめ記憶しておく。あるいは一般的な産業廃棄物処理原単位を利用して算出してもよい。その場合原単位記憶部10に廃棄原単位を記憶しておく。廃棄環境負荷算出部9は廃棄原単位と製品質量から廃棄負荷を算出する。廃棄原単位は産業廃棄物処理原単位に限定するものではなく、家電廃棄原単位やOA廃棄原単位、破砕原単位等々各種廃棄原単位を記憶していてもよい。その場合は相当する各製品の処理対象データ、破砕原単位を利用するなら破砕対象質量等を廃棄情報記憶部8に記憶しておき、各々環境負荷を算出し、加算してもよい。
製品総環境負荷算出部12は製品機能を所定期間使用する環境負荷を算出する。例えばテレビや冷蔵庫のような家電製品であれば、所定期間、例えば10年間使用した場合の環境負荷となる。故障せずに1代を10年間使用すれば、1代のTVや冷蔵庫の製品環境負荷と10年間使用した場合の使用時環境負荷が製品総環境負荷になる。一方、故障して一度買い換えた場合は、1代目の製品環境負荷と故障するまでの期間の使用時環境負荷と、1台目の製品を廃棄した廃棄環境負荷と2代目の製品環境負荷と1代目からトータルで10年になるまでの2代目の使用期間の製品使用時環境負荷とを加算したものが製品総環境負荷となる。複写機でも同様に所定期間複写機を利用した場合の環境負荷を算出する。
製品総環境負荷を算出するための所定期間は製品の想定最大使用期間とする。これは高速機、中速機、低速機といった製品仕様と使用頻度つまりCV値によって決定される。蓄積された過去データから算出された想定最大使用期間は各製品のCV毎に予め条件情報記憶部11に記憶されている。条件情報記憶部11には予め記憶されている所定期間以外、省エネ率、消耗品消費率の削減率、素材(廃棄)環境負荷削減率が記憶されている。これらの値は図示しない入力部から新製品の省エネ率、消耗品消費率の削減率、製品負荷削減率を入力し、記憶するものである。あるいは開発目標として決められた値でもよい。ここでは廃棄環境負荷削減率は製品負荷削減率と同じとしているが、別に廃棄環境負荷削減率を記憶させてもよい。
算出した各世代の各環境負荷は各々年単位の環境負荷記憶部に記憶され、製品交換時期算出に利用される。
本実施形態では想定最大使用期間をCV多は7年、CV中は10年、CV少は15年とし、CV中の場合について説明する。
素材、製造、流通を対象とする製品環境負荷は製品投入時に加算する。廃棄環境負荷は製品交換により廃棄となった時点で加算する。つまり初年度は1代目の製品の製品環境負荷を加算し、製品交換年度に現製品の廃棄環境負荷と次世代製品(新製品)の製品環境負荷を加算する。製品交換は現製品を交換した間隔で次世代製品、次々世代製品に交換するものとする。これは例えば10年の間に3年目で新製品に交換したユーザが残り7年間を新製品に交換せずに2代目の製品を使用し続けるとは考えにくいからである。
このような条件で年毎の環境負荷を算出して想定最大使用期間分の環境負荷を加算すると製品環境負荷の影響が大きく、製品交換したタイミングで製品総環境負荷に影響が表れる。従って、想定最大使用期間以上で次の交換時期の前年までの環境負荷を加算して年あたりの環境負荷を算出する。算出フローを用いて詳細に説明する。
図7は、本発明の実施形態に係る製品総環境負荷算出の動作処理を示すフローチャートである。製品を想定最大使用期間使用した場合の年単位の環境負荷を算出する。使用開始から想定最大使用期間までのトータルの使用年数(対象製品に依存しない)を総対象年N、現在使用している製品の使用年数を現製品対象年Mとする(図7 ステップS1、S2)。
総対象年N=1年目の製品総環境負荷を算出する(ステップS3)。これは対象機能の使用開始年であるから1世代目の製品総環境負荷となる。算出方法の詳細は後述する。
総対象年Nが想定最大使用期間以下ならば(ステップS4/No)製品総環境負荷を算出する。総対象年Nが製品交換対象の年ならば(ステップS6/Yes)、製品交換年の製品総環境負荷を算出する(ステップS7)。
上述のように製品交換年は新製品(次世代製品)の1年間の使用負荷に加えて、現製品の廃棄環境負荷、新製品の製造環境負荷が加算される。詳細は後述する。
総対象年Nが製品交換対象の年でなければ(ステップS6/No)、現製品M年目の製品総環境負荷を算出する(ステップS11、12)。製品交換しなければ使用環境負荷以外は発生しないので、現製品M年目の製品総環境負荷=現製品M年目の使用環境負荷となり、使用環境負荷のみ算出すればよい。詳細は後述する。総対象年Nを算出し(ステップS10)、ステップS4に戻る。
総対象年Nが想定最大使用期間を超えている場合は(ステップS4/Yes)、使用終了である。但し、前述のようにここで一律に終了とすると製品交換したタイミングで製品総環境負荷に影響が表れるため、次の交換時期の前年までの環境負荷を加算して年あたりの環境負荷を算出する。従って総対象年Nが交換対象年でなければ(ステップS5/No)、現製品M年目の製品総環境負荷を算出する(ステップS11、12)。現製品M年目の製品総環境負荷=現製品M年目の使用環境負荷であるので使用環境負荷のみ算出すればよい。総対象年Nを算出し(ステップS10)、ステップS4に戻る。
総対象年Nが交換対象年ならば(ステップS5/Yes)、製品機能使用終了となり、環境負荷算出は終了となる。
次に、製品総環境負荷を算出するための各環境負荷算出について、各フローチャートを用いて説明する。
図8は、本実施形態に係る総対象年N=1年目の製品総環境負荷の算出動作処理を示すフローチャートである。対象製品の製品情報を製品環境負荷情報記憶部1から取得する(ステップS15)。対象製品の名称、製品コード等から該当するデータを選択し、素材名、質量、製造工程データ、流通データを取得する。
原単位記憶部10から素材、製造等の対応する原単位を選択、取得する(ステップS16)。対象製品の製品環境負荷を算出する(ステップS17)。製品環境負荷は下記式2のように求められる。これは一例であり、前述のように製造負荷は加工原単位と加工対象質量の積算の総和でもよく、部品原単位と部品質量の積算総和でもよい。また廃棄物や消耗品の負荷を含めてもよい。流通負荷は輸送原単位と輸送距離の積算総和でもよい。その場合は積載率を考慮するとなおよい。
製品環境負荷=Σ(素材原単位×質量)+Σ(エネルギー原単位×製造工程エネルギー
使用量)+(ガソリン原単位×輸送ガソリン使用量) ・・・式2
次にエネルギー情報記憶部5から対象製品を選択し、年単位のエネルギー使用量を取得する(ステップS18)。原単位記憶部10から対応するエネルギー原単位を取得し、エネルギー原単位とエネルギー使用量を積算総和してエネルギー負荷を算出する(ステップS19)。エネルギーは基本的に電力だが、それに限るものではなく複数種類を併用していてもよい。各々使用量と積算した総和がエネルギー負荷となる。
次に年単位の環境負荷記憶部13から対象製品の1年目のメンテナンス負荷を取得する(ステップS20)。メンテナンス負荷は前述のようにCV値と経過年数によって異なり、図示しない入力部から入力されたCV値によって該当する対象製品の1年目のメンテナンス負荷を取得する。
エネルギー負荷とメンテナンス負荷から対象製品の1年目の使用環境負荷を算出する(ステップS21)。使用環境負荷は上記式1に示すように、エネルギー負荷と1年目のメンテナンス負荷を加算することで得られる。したがって総対象年N=1年目の製品総環境負荷は下記式3で算出される(ステップS22)。
総対象年N=1年目の製品総環境負荷=1代目製品の製品総環境負荷+1年目の使用環境負荷 ・・・式3
次に、交換年の製品総環境負荷算出について説明する。算出式は下記式4となる。
交換年の製品環境負荷=現製品の廃棄環境負荷+新製品(次世代製品)の製品環境負荷+新製品(次世代製品)の1年目の使用環境負荷 ・・・式4
各環境負荷算出についてフローチャートを用いて説明する。3世代目の製品性能の設定によって算出処理には二つのパターンがある。2世代目の製品は省エネ率、消耗品消費率の削減率、素材(廃棄)負荷削減率等の設定条件によって性能が向上している。3世代目以降の製品は、2世代目と同等の性能とする設定と、同じ省エネ率、消耗品消費率の削減率、素材(廃棄)負荷削減率等の設定条件で性能が向上していく設定との2パターンがある。各々について説明する。
まず、3世代目以降の製品を2世代目と同等の性能とする設定の場合について説明する。本実施形態に係る現製品の廃棄環境負荷の算出処理を示すフローチャートを図9に示す。
現製品が1世代目ならば(ステップS25/1代目)、廃棄情報記憶部8から廃棄質量等の廃棄情報を取得する(ステップS26)。廃棄情報に対応した廃棄原単位を原単位記憶部10から取得する(ステップS27)。取得した廃棄情報(廃棄質量)と対応する廃棄原単位を積算総和して1世代目の廃棄環境負荷を算出する(ステップS28)。前述のように廃棄情報としてあらかじめ算出された廃棄環境負荷が取得できる場合は原単位取得、廃棄負荷算出は行う必要はない。
現製品が2世代目ならば(ステップS25/2世代目)、条件情報記憶部11から廃棄負荷削減率を取得する(ステップS29)。算出した1世代目製品の廃棄環境負荷を取得する(ステップS30)。2世代目製品の廃棄環境負荷は下記式5で算出される。
2世代目製品の廃棄環境負荷=1世代目製品の廃棄環境負荷×廃棄負荷削減率
・・・式5
現製品が3世代目以降ならば(ステップS25/1世代目)、現製品の廃棄環境負荷は2世代目製品の廃棄環境負荷と同じである(ステップS32)。
図10は、新製品(次世代製品)の製品環境負荷の算出処理を示すフローチャートである。現製品が2世代目ならば(ステップS35/2世代目)、条件情報記憶部11から製品負荷削減率を取得する(ステップS36)。総対象年N=1年目の製品総環境負荷算出の工程で算出した1代目製品の製品環境負荷を取得する(ステップS38)。2世代目製品の製品環境負荷は下記式6で算出される。
2世代目製品の製品環境負荷=1世代目製品の製品環境負荷×製品負荷削減率
・・・式6
現製品が3世代目以降ならば(ステップS35/3世代目)、現製品の製品環境負荷は2世代目製品の製品環境負荷と同じである(ステップS39)。
図11は、新製品(次世代製品)の1年目の使用環境負荷の算出処理を示すフローチャートである。現製品が2世代目ならば(ステップS40/2世代目)、条件情報記憶部11から省エネ率及び消耗品消費率削減率を取得する(ステップS41)。総対象年N=1年目の製品総環境負荷算出の工程で算出した1世代目製品の使用エネルギー負荷を取得する(ステップS42)。2世代目製品の使用エネルギー負荷は下記式7で算出される(ステップS43)。
2世代目製品の使用エネルギー負荷=1世代目製品の使用エネルギー負荷×省エネ率 ・・・式7
次に年単位の環境負荷記憶部13から1世代目製品の1年目のメンテナンス負荷を取得する(ステップS44)。2世代目製品の1年目のメンテナンス負荷は下記式8で算出される(ステップS45)。
2世代目製品の1年目のメンテナンス負荷=1世代目製品の1年目のメンテナンス負荷×消耗品消費率削減率 ・・・式8
2世代目製品の1年目の使用環境負荷は下記式9で算出される(ステップS46)。
2世代目製品の1年目の使用環境負荷=2世代目製品の使用エネルギー負荷+2世代目製品の1年目のメンテナンス負荷 ・・・式9
現製品が3世代目以降ならば(ステップS40/3世代目以降)現製品の1年目の使用環境負荷は2世代目製品の1年目の使用環境負荷と同じである(ステップS47)。
図12は、現製品のM年目の製品総環境負荷の算出処理を示すフローチャートである。現製品が1世代目ならば(ステップS50/1世代目)、総対象年N=1年目の製品総環境負荷算出の工程で算出した1世代目製品の使用エネルギー負荷を取得する(ステップS51)。年単位の環境負荷記憶部13から1世代目製品のM年目のメンテナンス負荷を取得する(ステップS52)。1世代目製品のM年目の使用環境負荷は下記式10で算出される(ステップS53)。
1世代目製品のM年目の使用環境負荷=1世代目製品の使用エネルギー負荷+1世代目製品のM年目のメンテナンス負荷 ・・・式10
現製品が2世代目ならば(ステップS50/2世代目)、条件情報記憶部から消耗品消費率削減率を取得する(ステップS54)。新製品(次世代製品)の1年目の使用環境負荷算出工程で算出した2世代目製品の使用エネルギー負荷を取得する(ステップS55)。使用エネルギー負荷は経過年数に影響されないためである。年単位の環境負荷記憶部13から1世代目製品のM年目のメンテナンス負荷を取得する(ステップS56)。2世代目製品のM年目のメンテナンス負荷は下記式11で算出される(ステップS57)。
2世代目製品のM年目のメンテナンス負荷=1世代目製品のM年目のメンテナンス負荷×消耗品消費率削減率 ・・・式11
2世代目製品のM年目の使用環境負荷は下記式12で算出される(ステップS58)。
2世代目製品のM年目の使用環境負荷=2世代目製品の使用エネルギー負荷+2世代目製品のM年目のメンテナンス負荷 ・・・式12
現製品が3世代目以降ならば(ステップS50/3世代目以降)現製品のM年目の使用環境負荷は2世代目製品のM年目の使用環境負荷と同じである(ステップS59)。
次に、2世代目以降同じ省エネ率、消耗品消費率の削減率、素材(廃棄)負荷削減率等の設定条件で性能が向上する設定の場合について説明する。
図13は、現製品の廃棄環境負荷の算出処理を示すフローチャートである。現製品が1世代目ならば(ステップS60/1世代目)、廃棄情報記憶部から廃棄質量等の廃棄情報を取得する(ステップS61)。廃棄情報に対応した廃棄原単位を原単位記憶部から取得する(ステップS62)。取得した廃棄情報(廃棄質量)と対応する廃棄原単位を積算総和して1世代目の廃棄環境負荷を算出する(ステップS63)。前述のように廃棄情報としてあらかじめ算出された廃棄環境負荷が取得できる場合は原単位取得、廃棄負荷算出は行う必要はない。
現製品が2世代目以降ならば(ステップS60/2代目以降)、条件情報記憶部から廃棄負荷削減率を取得する(ステップS64)。算出した1世代前の製品の廃棄環境負荷を取得する(ステップS65)。現製品が2世代目であれば1世代目の廃棄環境負荷、現製品が3世代目であれば2世代目の廃棄環境負荷のようになる。現製品の廃棄環境負荷は下記式13で算出される(ステップS66)。
現製品の廃棄環境負荷=1世代前の製品の廃棄環境負荷×廃棄負荷削減率
・・・式13
図14は、新製品(次世代製品)の製品環境負荷の算出処理を示すフローチャートである。条件情報記憶部から製品負荷削減率を取得する(ステップS70)。1世代前の製品の製品環境負荷を取得する(ステップS71)。現製品が2世代目であれば総対象年N=1年目の製品総環境負荷算出の工程で算出した1世代目製品の製品環境負荷、現製品が3世代目であれば算出した2世代目の製品環境負荷となる。新製品の製品環境負荷は下記式14で算出される(ステップS72)。
新製品の製品環境負荷=1世代前の製品の製品環境負荷×製品負荷削減率
・・・式14
図15は、新製品(次世代製品)の1年目の使用環境負荷の算出処理を示すフローチャートである。条件情報記憶部から省エネ率及び消耗品消費率削減率を取得する(ステップS75)。1世代前の製品の使用エネルギー負荷を取得する(ステップS76)。現製品が2世代目であれば総対象年N=1年目の製品総環境負荷算出の工程で算出した1世代目製品の使用エネルギー負荷、現製品が3世代目であれば2世代目製品の使用エネルギー負荷のようになる。新製品の使用エネルギー負荷は下記式15で算出される(ステップS77)。
新製品の使用エネルギー負荷=1世代前の製品の使用エネルギー負荷×省エネ率
・・・式15
次に年単位の環境負荷記憶部13から1世代前の製品の1年目のメンテナンス負荷を取得する(ステップS78)。現製品の1年目のメンテナンス負荷は下記式16で算出される(ステップS79)。
新製品の1年目のメンテナンス負荷=1世代前の製品の1年目のメンテナンス負荷×消耗品消費率削減率 ・・・式16
新製品の1年目の使用環境負荷は下記式17で算出される(ステップS80)。
新製品の1年目の使用環境負荷=新製品の使用エネルギー負荷+新製品の1年目のメンテナンス負荷 ・・・式17
図16は、現製品のM年目の製品総環境負荷の算出処理を示すフローチャートである。現製品が1世代目ならば(ステップS81/1世代目)、総対象年N=1年目の製品総環境負荷算出の工程で算出した1世代目製品の使用エネルギー負荷を取得する(ステップS82)。年単位の環境負荷記憶部13から1世代目製品のM年目のメンテナンス負荷を取得する(ステップS83)。1世代目製品のM年目の使用環境負荷は下記式18で算出される(ステップS84)。
1世代目製品のM年目の使用環境負荷=1世代目製品の使用エネルギー負荷+1世代目製品のM年目のメンテナンス負荷 ・・・式18
現製品が2世代目以降ならば(ステップS81/2世代目以降)、条件情報記憶部から消耗品消費率削減率を取得する(ステップS85)。新製品(次世代製品)の1年目の使用環境負荷算出工程で算出した現製品の使用エネルギー負荷を取得する(ステップS86)。新製品の1年目の使用環境負荷算出時点の新製品がこの段階での現製品となっているためである。使用エネルギー負荷は経過年数に影響されないため何年目であるかは関係しない。年単位の環境負荷記憶部13から1世代前の製品のM年目のメンテナンス負荷を取得する(ステップS82)。現製品のM年目のメンテナンス負荷は下記式19で算出される(ステップS88)。
現製品のM年目のメンテナンス負荷=1世代前の製品のM年目のメンテナンス負荷×消耗品消費率削減率 ・・・式19
現製品のM年目の使用環境負荷は下記式20で算出される(ステップS89)。
現製品のM年目の使用環境負荷=現製品の使用エネルギー負荷+現製品のM年目のメンテナンス負荷 ・・・式20
算出した各世代の各環境負荷は各々年単位の環境負荷記憶部に記憶され、製品交換時期算出に利用される。
製品交換時期算出部14では上記製品総環境負荷算出部で算出される製品総環境負荷の交換年数をパラメータにして製品機能を想定最大使用期間使用した場合の年あたりの環境負荷をシミュレーションする。CV中クラスの想定最大使用期間は10年である。3世代目以降の製品を2世代目と同等の性能とする場合のシミュレーション結果を図17に、2世代目以降同等の省エネ率、消耗品消費率削減率、製品負荷削減率等の設定条件で性能が向上していく場合のシミュレーション結果を図18に示す。
CV中で使用される対象製品は10年間の使用でもっとも環境負荷が小さくなる新製品の交換時期は3世代目以降の製品を2世代目と同等の性能とすると4年、2世代目以降同等の省エネ率、消耗品消費率削減率、製品負荷削減率等の設定条件で性能が向上するとすると3年であることが得られる。
CV少のシミュレーション結果を図19、図20に、CV多のシミュレーション結果を図21、22に示す。CV少で使用される対象製品は15年間の使用で最も環境負荷が小さくなる新製品の交換時期は3世代目以降の製品を2世代目と同等の性能とすると6年、2世代目以降同等の省エネ率、消耗品消費率削減率、製品負荷削減率等の設定条件で性能が向上する場合は4年若しくは6年であることが得られる。
CV多で使用される対象製品は7年間の使用で最も環境負荷が小さくなる新製品の交換時期は3世代目以降の製品を2世代目と同等の性能とすると4年、2世代目以降同等の省エネ率、消耗品消費率削減率、製品負荷削減率等の設定条件で性能が向上するとすると3年であることが得られる。
3世代目以降の製品を2世代目と同等の性能としてシミュレーションすることにより新製品の削減率を適用しているため確実に削減できる環境負荷値を算出することができる。また企業努力は継続し、環境負荷対策はさらに進んでいくことが予想されるため、2世代目以降同等の省エネ率、消耗品消費率削減率、製品負荷削減率等の設定条件で性能が向上するとしてシミュレーションすることによりさらに環境対策が進んだ場合に削減できる環境負荷値を算出することができる。
なお、本グラフは一例であり、環境負荷値はグラフ表示していないが、環境負荷値は表示してもよい。
製品交換時期算出部14で得られたシミュレーション結果は図示しない記憶部に記憶されると同時に製品交換時期表示部15にてグラフ表示される。必要な条件のグラフのみ表示することもCV値や条件設定の異なるグラフを比較表示することもできる。また総環境負荷が最も小さくなる交換時期を数値表示してもよい。交換時期と同時に環境負荷値を表示してもよい。また最適交換時期と交換せずに使用した場合や毎年新製品に交換した場合との環境負荷の差異を表示してもよい。これにより交換時期によってどのくらい環境負荷を削減できるのかユーザにわかりやすく示すことができる。
今回はシミュレーション条件として、製品交換間隔を、現製品を交換した間隔で、次世代製品、次々世代製品に交換するものとして説明したが、製品交換間隔を変更してシミュレーションすることも可能である。
また、今回は製品負荷削減率として製品負荷全体の負荷の削減率を用いて説明したが、小型化による素材負荷削減率、あるいは製造負荷削減率に限定した削減率でもよい。その場合は製品環境負荷の中の該当する負荷(素材による負荷や製造による負荷)のみ削減率を積算し、流通等該当しない環境負荷は1世代目の値を用いて算出すればよい。
上記実施形態の機能を実現するためのソフトウェアのプログラムコードを供給し、システムのコンピュータ(CPU(Central Processing Unit)あるいはMPU(Microprocessing Unit))に格納されたプログラムにしたがって動作させることによって実施したものも、本発明に含まれる。
この場合、上記ソフトウェアのプログラムコード自体が上述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコード自体、およびそのプログラムコードをコンピュータに供給するための手段、たとえばプログラムコードを格納した記録媒体、プログラムを伝送するインターネット等の伝送媒体も本発明を構成する。
プログラムコードを記憶する記憶媒体としては、例えばフレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM等を用いることができる。
上記実施形態により、使用時の環境負荷だけでなく、素材・製造、流通負荷まで考慮した総合環境負荷が最も小さくなるような製品交換時期を算出し、提示することができ、製品機能を所定期間使用する総環境負荷を最も小さくすることができる。
また、1台乃至複数台の製品を使用して製品機能を所定期間使用する環境負荷を算出し、製品交換時期による環境負荷の差異を算出し、総合環境負荷が最も小さくなる製品交換時期を算出することができ、製品機能を所定期間使用する総環境負荷を最も小さくすることができる。
また、省エネによる効果や経時的に変化するメンテナンス負荷を反映した使用時の環境負荷を算出することができる。
また、複数の製品を交換して製品機能を所定期間使用する環境負荷を確実に削減できる環境負荷値として算出できる。
また、複数の製品を交換して製品機能を所定期間使用する環境負荷を次々世代製品以降さらに環境対策が進んだ場合の環境負荷値として算出できる。
以上、本発明を好適な実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記のものに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
本発明の実施形態に係る環境負荷評価装置のブロック構成図である。 一定期間を経過した複写機のメンテナンスの環境負荷を説明するための図である。 CV毎の経過年数と使用時環境負荷の関係の一例を示す図である。 省エネ、消耗品消費率、素材(廃棄)負荷の削減率の一例を示す図である。 現製品と新製品の使用時環境負荷を示す図である。 現製品と新製品におけるCV少の使用時環境負荷を比較して示す図である。 本発明の実施形態に係る製品総環境負荷の算出動作処理を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係る総対象年N=1年目の製品総環境負荷の算出動作処理を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係る現製品の廃棄環境負荷の算出動作処理を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係る新製品(次世代製品)の製品環境負荷の算出動作処理を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係る新製品(次世代製品)の1年目の使用環境負荷の算出動作処理を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係る現製品のM年目の製品総環境負荷の算出動作処理を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係る現製品の廃棄環境負荷の算出動作処理を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係る新製品(次世代製品)の製品環境負荷の算出動作処理を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係る新製品(次世代製品)の1年目の使用環境負荷の算出動作処理を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係る現製品のM年目の製品総環境負荷の算出処理を示すフローチャートである。 3世代目以降の製品を2世代目と同等の性能とする場合のシミュレーション結果を示す図である。 2世代目以降同等の省エネ率、消耗品消費率削減率、製品負荷削減率等の設定条件で性能が向上していく場合のシミュレーション結果を示す図である。 CV少のシミュレーション結果を示す図である。 CV少のシミュレーション結果を示す図である。 CV多のシミュレーション結果を示す図である。 CV多のシミュレーション結果を示す図である。
符号の説明
1 製品環境負荷情報記憶部
2 製品環境負荷算出部
3 メンテナンス情報記憶部
4 メンテナンス負荷算出部
5 エネルギー情報記憶部
6 エネルギー負荷算出部
7 使用環境負荷算出部
8 廃棄情報記憶部
9 廃棄環境負荷算出部
10 原単位記憶部
11 条件情報記憶部
12 製品総環境負荷算出部
13 年単位の環境負荷記憶部
14 製品交換時期算出部
15 製品交換時期表示部

Claims (9)

  1. 製品の環境負荷を算出する製品環境負荷算出手段と、
    使用時の環境負荷を算出する使用環境負荷算出手段と、
    廃棄負荷を算出する廃棄負荷算出手段と、
    前記算出した製品環境負荷、使用環境負荷、廃棄負荷に基づき、製品機能を所定期間使用する総環境負荷を算出する製品総環境負荷算出手段と、
    前記総環境負荷が最も小さくなる製品交換時期を算出する製品交換時期算出手段と、
    を備えることを特徴とする環境負荷評価装置。
  2. 前記製品総環境負荷算出手段は、少なくとも1台以上の製品を対象とすることを特徴とする請求項1記載の環境負荷評価装置。
  3. 前記使用環境負荷算出手段は、使用時の消費エネルギーの負荷を算出するエネルギー負荷算出手段と、経時的な変化に対応したメンテナンス負荷を算出するメンテナンス負荷算出手段とを備え、
    前記メンテナンス負荷算出手段は、消耗品負荷算出手段と、メンテナンス回数に応じた移動負荷を算出するメンテナンス移動負荷算出手段とを備えることを特徴とする請求項1又は2記載の環境負荷評価装置。
  4. 前記製品総環境負荷算出手段は、次世代以降の複数の製品における環境負荷算出対象性能を同等とすることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の環境負荷評価装置。
  5. 前記製品総環境負荷算出手段は、次世代以降の複数の製品における省エネルギー、消耗品消費率、素材製造・廃棄負荷の削減率を同等とすることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の環境負荷評価装置。
  6. 請求項1から5のいずれか1項記載の環境負荷評価装置を備えることを特徴とする画像形成装置。
  7. 製品の環境負荷を算出するステップと、
    使用時の環境負荷を算出するステップと、
    廃棄負荷を算出するステップと、
    前記算出した製品環境負荷、使用環境負荷、廃棄負荷に基づき、製品機能を所定期間使用する総環境負荷を算出するステップと、
    前記算出した総環境負荷が最も小さくなる製品交換時期を算出するステップと、
    を備えることを特徴とする環境負荷評価方法。
  8. 製品の環境負荷を算出する処理と、
    使用時の環境負荷を算出する処理と、
    廃棄負荷を算出する処理と、
    前記算出した製品環境負荷、使用環境負荷、廃棄負荷に基づき、製品機能を所定期間使用する総環境負荷を算出する処理と、
    前記算出した総環境負荷が最も小さくなる製品交換時期を算出する処理と、
    をコンピュータに実行させることを特徴とする環境負荷評価プログラム。
  9. 請求項8記載の環境負荷評価プログラムの処理を記録するコンピュータ読取り可能な記録媒体。
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