JP2010005054A - 精神病の治癒可能性及び治癒状況の判定法 - Google Patents
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Abstract
【課題】うつ病、統合失調症等の精神病の治癒可能性及び治癒状況を判定する。
【解決手段】精神病であると判断された被験者の大脳辺縁系及びその周辺に神経幹細胞が存在するか否かを指標とする。被験者大脳辺縁系の海馬、扁桃、脳幹及び大脳皮質の断層が全て同一面上に撮影されたT1強調画像、T2強調画像、拡散強調画像を用いる。該画像は、大脳辺縁系の海馬、扁桃に沿って前下方に直線的に伸びる、側脳室下角に沿った面に平行に撮影する。
【選択図】図3
【解決手段】精神病であると判断された被験者の大脳辺縁系及びその周辺に神経幹細胞が存在するか否かを指標とする。被験者大脳辺縁系の海馬、扁桃、脳幹及び大脳皮質の断層が全て同一面上に撮影されたT1強調画像、T2強調画像、拡散強調画像を用いる。該画像は、大脳辺縁系の海馬、扁桃に沿って前下方に直線的に伸びる、側脳室下角に沿った面に平行に撮影する。
【選択図】図3
Description
本発明は精神病の治癒可能性及び治癒状況を判定する方法に関する。さらに詳細には、うつ病、統合失調症、うつ病と統合失調症の混合型又はアルツハイマー病の治癒可能性及び治癒状況を判定する方法に関する。
近年、うつ病、統合失調症、アルツハイマー病などの「こころのやまい」が急増している。
老人性痴呆の80%を占めるアルツハイマー病の増加及びうつ病、統合失調症、その混合型の増加は社会に暗い影を落とし、また経済的にも重くのしかかっている。これらの難事は文明社会全体の共通の問題であるが、その抜本的対策は未だ明らかにされていない。
一方、近年のコンピューター映像科学と技術の進歩は、生きている人間の脳を被験者に侵襲を与えることなくその形態と機能の詳細を「見る」ことを可能にした。本発明者は、これらの装置を用い、更に新しい独自の工夫を加えることで、うつ病、統合失調症、アルツハイマー病などの「こころのやまい」は大脳辺縁系の海馬及び/又は扁桃に左右対称のそれぞれ特有なキズ(wounds)を生ずることを見出した(特許文献1参照)。
WO 02/41775号公報
一般に生きている体に生じたキズは、自然に治る仕組みが存在する。本発明の課題は、精神病であると判断された被験者が、前記の自然に治る仕組みを有しているか否かを判定する方法、すなわち精神病の治癒可能性及び治癒状態を判定する方法を提供することである。
本発明者は鋭意研究の結果、精神病患者においては、上記のキズが自然と治る仕組みが神経幹細胞と密接に関係することをつきとめた。そしてMRIの特殊な撮影方法であるT1強調画像、T2強調画像、拡散強調画像などを用いて患者の大脳辺縁系及びその周辺に神経幹細胞の存否を確認することで、精神病の治癒可能性及び治癒状況を判定できることを見出し、発明を完成させた。
すなわち、本発明は以下に示す通りである。
(1)精神病であると判断された被験者の大脳辺縁系及びその周辺に神経幹細胞が存在するか否かを指標とする精神病の治癒可能性又は治癒状況の判定法。
(2)前記精神病であると判断された被験者の、大脳辺縁系の海馬、扁桃、脳幹及び大脳皮質の断層画像がすべて同一面状に撮影されたT1強調画像、T2強調画像、拡散強調画像のうちの1種又は2種以上の画像を用いることを特徴とする請求項1に記載の精神病の治癒可能性又は治癒状況の判定法。
(3)前記T1強調画像、T2強調画像、拡散強調画像が、側脳室の後端より発し、大脳辺縁系の海馬、扁桃に添って前下方に直線的に伸びる、側脳室後下角に沿った面を基準面として、該基準面に平行に撮影された画像であることを特徴とする請求項2に記載の精神病の治癒可能性又は治癒状況の判定法。
(4)前記精神病が、うつ病、統合失調症、うつ病と統合失調症の混合型又はアルツハイマーである請求項1〜3のいずれか1項に記載の精神病の治癒可能性又は治癒状況の判定
法。
(1)精神病であると判断された被験者の大脳辺縁系及びその周辺に神経幹細胞が存在するか否かを指標とする精神病の治癒可能性又は治癒状況の判定法。
(2)前記精神病であると判断された被験者の、大脳辺縁系の海馬、扁桃、脳幹及び大脳皮質の断層画像がすべて同一面状に撮影されたT1強調画像、T2強調画像、拡散強調画像のうちの1種又は2種以上の画像を用いることを特徴とする請求項1に記載の精神病の治癒可能性又は治癒状況の判定法。
(3)前記T1強調画像、T2強調画像、拡散強調画像が、側脳室の後端より発し、大脳辺縁系の海馬、扁桃に添って前下方に直線的に伸びる、側脳室後下角に沿った面を基準面として、該基準面に平行に撮影された画像であることを特徴とする請求項2に記載の精神病の治癒可能性又は治癒状況の判定法。
(4)前記精神病が、うつ病、統合失調症、うつ病と統合失調症の混合型又はアルツハイマーである請求項1〜3のいずれか1項に記載の精神病の治癒可能性又は治癒状況の判定
法。
本発明の判別法により精神病の治癒可能性及び治癒状況を判定することができる。そして、その後の適切な治療により精神病患者の神経幹細胞の治癒力を引き出すことで、うつ病、統合失調症、うつ病と統合失調症の混合型又はアルツハイマー等の精神病を治療することが可能となる。
本発明により治癒可能性又は治癒状況を判定できる精神病は、精神障害を伴う全ての疾患であるが、特に、うつ病、統合失調症、うつ病と統合失調症の混合型又はアルツハイマーが挙げられる。
被験者が精神病であるか否かは、例えばWO 02/41775号公報で開示されている方法、いわゆる「松澤の断層画像撮影法(Matsuzawa‘s Tomographic Method)」を用いることによって、極めて明確に判断することができる。すなわち、側脳室の後端より発し、大脳辺縁系の海馬、扁桃に添って前下方に直線的に伸びる、側脳室後下角に沿った面を基準面として、該基準面に対して撮影断層面を平行移動し、患者の脳の診断画像を撮影する方法である。上記「松澤の断層画像撮影法」を用いて作成したT1強調画像の画像例を図1に示す。
「松澤の断層画像撮影法」により撮影した画像は、精神病の患者に見られる大脳辺縁系の神経核破壊状態を極めて明瞭に確認することができ、精神病であるか否かの判断を容易に行うことができる。図1中の(a)は、正常者の脳の断層画像、(b)は統合失調症患者の脳の断層画像であり、1は統合失調症であることを示すキズである。(c)はうつ病患者の脳の断層画像であり、2はうつ病であることを示すキズである。(d)は中期のアルツハイマー患者の脳の断層画像であり、3はアルツハイマー病であることを示すキズである。これらのキズは左右対称の形で現れる。これらの「こころのやまい」は、大脳辺縁系の扁桃や海馬に、左右対称にそれぞれ特有のキズを生じている「やまい」である。
上記のようなキズを生じている場合には、その患者が精神病であると判断することができる。さらに具体的には、図1中の1で表されるように、扁桃(図2の6で表示)の上外側(海馬(図2の7で表示)の反対側)に左右対称のキズを生じていた場合には統合失調症と判断することができる。図1中の2で表されるように、左右の扁桃が膨化することにより扁桃の下方(海馬側)に左右対称のキズが生じていた場合にはうつ病と判断することができる。そして、図1中の3で表されるように、扁桃と海馬に同時にキズを生じていた場合にはアルツハイマー病と判断することができる。さらに、実際には、上記のうつ病と統合失調症を併発している患者が殆どである。
本発明の病態判定法は、被験者の大脳辺縁系及びその周辺に神経幹細胞が存在するか否かを指標とする。
上述のとおり、一般に身体にできたキズは、治るのが普通である。それは治る仕組みが我々の体の中に自然に備わっているからである。本発明者らは、うつ病、統合失調症、その混合型及びアルツハイマー等の精神病において、このような治る仕組みが神経幹細胞と密接に関係することをつきとめた。
神経幹細胞(neural stem cell)とは、ニューロン及びグリア細胞へ分化する能力を持つ幹細胞である。神経幹細胞については、若い人ほど神経幹細胞の増生が多く老人は少ないという差はあるものの、誰にでもこの神経幹細胞の増生が見られる。
従来、人間の脳は一旦出来上がってしまうと再生することはなく、脳の神経細胞は減少する一方であると信じられていた。しかし本発明者らは、脳室の周辺、海馬、扁桃、大脳皮質など、至るところから神経幹細胞のコロニー増生がみられることを確認した。
従来、人間の脳は一旦出来上がってしまうと再生することはなく、脳の神経細胞は減少する一方であると信じられていた。しかし本発明者らは、脳室の周辺、海馬、扁桃、大脳皮質など、至るところから神経幹細胞のコロニー増生がみられることを確認した。
本発明では、被験者の大脳辺縁系及びその周辺に神経幹細胞が存在するか否かを指標とするが、発明者らは、被験者の大脳辺縁系及びその周辺に神経幹細胞が存在する場合には、精神病の治癒の可能性が高いことを確認した。すなわち、大脳辺縁系及びその周辺に神経幹細胞が存在する場合には、これらの神経幹細胞を増殖させるための治療を施すことによって大脳辺縁系及びその周辺の神経核破壊状態が修復し、上述したような脳のキズがふさがることを確認し、そして脳のキズがふさがった患者は、それまで発症していた精神病の症状がまったく見られなくなり、精神病が治癒していることを確認した。また、脳のキズがふさがらなくとも、縮小している場合には、精神病の病態が回復に向かっていることを確認した。
なお、本発明でいう大脳辺縁系及びその周辺とは、大脳辺縁系の他に、大脳皮質及び脳室を含むことを意味する。
なお、本発明でいう大脳辺縁系及びその周辺とは、大脳辺縁系の他に、大脳皮質及び脳室を含むことを意味する。
大脳辺縁系について図6にその模式図を示す。大脳辺縁系は人間の脳で情動の表出、意欲そして記憶や自律神経活動に関与している構造物の総称である。
被験者の大脳辺縁系及びその周辺に神経幹細胞が存在するか否かは、例えばT1強調画像やT2強調画像、拡散強調画像を用いることで確認することができ、特に拡散強調画像を用いることが好ましい。拡散強調画像とは、MRIなどにより用いられる画像の一種であり、水分子の拡散運動を画像化したものである。急性期の脳腫瘍や脳梗塞の診断に用いることが有用で救急医療で広く用いられている。しかしながら、うつ病、統合失調症又はアルツハイマー等の精神病の診断に用いられた例はない。拡散強調画像を用いることで、神経幹細胞の増生がよりはっきりと確認することができる。
上記の拡散強調画像は、大脳辺縁系及びその周辺の特に海馬や扁桃に神経幹細胞のコロニー増生を明確に確認することができることから、大脳辺縁系の海馬、扁桃、脳幹及び大脳皮質の断層画像が、すべて同一面状に撮影されていることが好ましい。更に好ましくは、側脳室の後端より発し、大脳辺縁系の海馬、扁桃に添って前下方に直線的に伸びる、側脳室後下角に沿った面を基準面として、該基準面に平行に撮影された画像を用いることである。
これらの画像を取得する方法は、上述の「松澤の断層画像撮影法」を用いることを好ましく例示することができる。拡散強調画像を撮影するための装置は、断層画像撮影法を用いることのできる撮影装置であれば特段制限無く使用することができ、MRI、CT、PETなどの装置を用いることができる。「松澤の断層画像撮影法」を用いて作成した拡散強調画像の画像例を図3に示す。
図3は、うつ病患者及び統合失調症患者のT1強調画像と拡散強調画像を示している。図3中1,2は、統合失調症及びうつ病のキズである。そして図3中の11,12の白く表される部分は、そのキズ付近の神経幹細胞のコロニーである。
本発明では、このようにT1強調画像で認識できる大脳辺縁系のキズ付近に、すなわち大脳辺縁系およびその周辺に神経幹細胞のコロニーが存在している場合には、精神病の治癒の可能性があると判断する。具体的には、神経幹細胞はT1強調画像でもある程度白くあらわれるため、白く表されている箇所が見いだせれば、治癒の可能性があると判断することが可能であるが、上記拡散強調画像を用いた場合には、神経幹細胞が黒い拡散強調画像に白く強調されてあらわれることから、その判別が極めて容易である。図4に、後述の
実施例1で示す、治癒可能性があると判定されたアルツハイマー患者のT1強調画像と拡散強調画像を、図5に、後述の比較例1で示す、治癒可能性がないと判定されたアルツハイマー患者のT1強調画像、T2強調画像及び拡散強調画像を示す。図4と5を比較すると、図5の拡散画像には、大脳辺縁系に神経幹細胞すなわち白く表される部分がないことが理解できる。一方図4の拡散画像には、大脳辺縁系に神経幹細胞すなわち白く表される部分が存在することが明確に理解できる。このように、拡散強調画像を用いることで、明確に神経幹細胞の存在の有無を判断することが可能である。
実施例1で示す、治癒可能性があると判定されたアルツハイマー患者のT1強調画像と拡散強調画像を、図5に、後述の比較例1で示す、治癒可能性がないと判定されたアルツハイマー患者のT1強調画像、T2強調画像及び拡散強調画像を示す。図4と5を比較すると、図5の拡散画像には、大脳辺縁系に神経幹細胞すなわち白く表される部分がないことが理解できる。一方図4の拡散画像には、大脳辺縁系に神経幹細胞すなわち白く表される部分が存在することが明確に理解できる。このように、拡散強調画像を用いることで、明確に神経幹細胞の存在の有無を判断することが可能である。
さらには、被験者の大脳辺縁系の神経幹細胞の増減の程度を確認することで、実際に治療に入った被験者の治療の進捗度合い及び治癒を判定することもできる。
例えば、図4のようにT1強調画像と拡散強調画像を用い、同一人に係る、大脳辺縁系の海馬、扁桃、脳幹及び大脳皮質の断層画像が、すべて同一面上に撮影されたT1強調画像及び拡散強調画像を経時的に比較することで、大脳辺縁系及びその周辺に神経幹細胞のコロニー増生が見られた場合には、精神病が回復に向かっていると判定することができる。また、拡散強調画像におけるコロニーの増殖が見られた被験者の、T1強調画像における扁桃及び/又は海馬にあらわれていたキズが小さくなった場合には、精神病が回復していると判定することができ、そのキズの程度により精神病の治癒の進捗状況を判定することができる。また、扁桃及び/又は海馬にあらわれていたキズがふさがった場合には、精神病が治癒したと判定することができる。
本発明の判別法では、複数のT1強調画像とその対応する複数の拡散強調画像を上下に配置したパネルを用いることで、精神病か否かの診断と精神病の治癒可能性を一度に判別することもできる。また、パネルにはT2強調画像を更に配置してもよい。前記パネルの材質は特に制限されるものではなく、必ずしも1枚のパネル上に配置されなくともよい。また、コンピューター上に映像として配置されていても、本発明のパネルに該当する。
(実施例1)アルツハイマー患者の評価
痴呆が始まった77才の女性に対して「松澤の断層画像撮影法」を用い診断したところ、アルツハイマー病であった。そして同様に拡散強調画像を撮影したところ神経幹細胞のコロニーが存在していることが判明し、治癒可能であると判断した。その画像を図4に示す。
痴呆が始まった77才の女性に対して「松澤の断層画像撮影法」を用い診断したところ、アルツハイマー病であった。そして同様に拡散強調画像を撮影したところ神経幹細胞のコロニーが存在していることが判明し、治癒可能であると判断した。その画像を図4に示す。
この患者に対し、以下の治療方法を施した。
i)薬による治療
抗うつ剤と抗精神病薬を同時に併用することを原則とした。
ii)栄養療法
セロトニンの前駆体であるトリプトファンを大量に含む食物、例えば大豆、バナナ、赤身の魚、豚肉を多く摂取するよう指示した。
iii)運動療法
運動は神経幹細胞の増殖を促すことから、水泳、ジョギングなどの運動を積極的にするよう指示した。
iv)暗示・説得療法
患者に対し病気は治癒すると説明し、脳の断層画像を提示して治る病気であると説得した。
これらの治療方針の説明資料を図7に示す。
i)薬による治療
抗うつ剤と抗精神病薬を同時に併用することを原則とした。
ii)栄養療法
セロトニンの前駆体であるトリプトファンを大量に含む食物、例えば大豆、バナナ、赤身の魚、豚肉を多く摂取するよう指示した。
iii)運動療法
運動は神経幹細胞の増殖を促すことから、水泳、ジョギングなどの運動を積極的にするよう指示した。
iv)暗示・説得療法
患者に対し病気は治癒すると説明し、脳の断層画像を提示して治る病気であると説得した。
これらの治療方針の説明資料を図7に示す。
患者はこれらの治療を実施したところ、6ヶ月後には痴呆の症状が改善した。症状改善後のこの患者の脳画像には、アルツハイマーと判断した傷がふさがっていた。
(比較例1)
他病院でアルツハイマーを発症していると判断された79才の女性に対して「松澤の断層画像撮影法」を用い診断したところ、扁桃と海馬に同時にキズを生じており、アルツハイマー病であった。そして同様に拡散強調画像を撮影したところ神経幹細胞のコロニーの存在を確認できず、治癒可能とは判断できなかった。その画像は図5に示す。
他病院でアルツハイマーを発症していると判断された79才の女性に対して「松澤の断層画像撮影法」を用い診断したところ、扁桃と海馬に同時にキズを生じており、アルツハイマー病であった。そして同様に拡散強調画像を撮影したところ神経幹細胞のコロニーの存在を確認できず、治癒可能とは判断できなかった。その画像は図5に示す。
上記実施例1と同様の治療方法を患者に示し、患者はこれらの治療を実施したが、アルツハイマー病の症状の改善はみられなかった。
(実施例2)アルツハイマー病の治癒統計評価
治癒可能と判別された患者に対して、実施例1と同様な治療方法を指示し治療を行った結果をA,B,C及びDで評価し、統計をとった。Aはアルツハイマー病が治癒し、症状が消えた。Bは、評価Aに向かっているが、時折うつや躁、幻覚等の症状が起こる。Cは回復への変化をみせず、抗鬱剤などの薬を要求する。Dは全く治療による改善がみられないか、悪くなる。
治癒可能と判別された患者に対して、実施例1と同様な治療方法を指示し治療を行った結果をA,B,C及びDで評価し、統計をとった。Aはアルツハイマー病が治癒し、症状が消えた。Bは、評価Aに向かっているが、時折うつや躁、幻覚等の症状が起こる。Cは回復への変化をみせず、抗鬱剤などの薬を要求する。Dは全く治療による改善がみられないか、悪くなる。
その結果、治癒可能と判定された患者数に対して、治癒したと判断されたA評価が55.6%,症状が改善されているB評価もあわせると、79.4%となり、多くのアルツハイマー患者が本発明の判別法により治癒の可能性を判別できることが明らかとなった。
(実施例3)統合失調症・うつ病混合型患者の評価
精神病の疑いがある29才女性に対して「松澤の断層画像撮影法」を用い診断したところ、うつ病と統合失調症を併発していた。そして同様に拡散強調画像を撮影したところ神経幹細胞のコロニーが存在していることが判明し、治癒可能であると判断した。
精神病の疑いがある29才女性に対して「松澤の断層画像撮影法」を用い診断したところ、うつ病と統合失調症を併発していた。そして同様に拡散強調画像を撮影したところ神経幹細胞のコロニーが存在していることが判明し、治癒可能であると判断した。
この患者に対し、以下の治療方法を施した。
i)薬による治療
抗うつ剤と抗精神病薬を同時に併用することを原則とした。
ii)栄養療法
セロトニンの前駆体であるトリプトファンを大量に含む食物、例えば大豆、バナナ、赤身の魚、豚肉を多く摂取するよう指示した。
iii)運動療法
運動は神経幹細胞の増殖を促すことから、水泳、ジョギングなどの運動を積極的にするよう指示した。
iv)暗示・説得療法
患者に対し病気は治癒すると説明し、脳の断層画像を提示して治る病気であると説得した。
i)薬による治療
抗うつ剤と抗精神病薬を同時に併用することを原則とした。
ii)栄養療法
セロトニンの前駆体であるトリプトファンを大量に含む食物、例えば大豆、バナナ、赤身の魚、豚肉を多く摂取するよう指示した。
iii)運動療法
運動は神経幹細胞の増殖を促すことから、水泳、ジョギングなどの運動を積極的にするよう指示した。
iv)暗示・説得療法
患者に対し病気は治癒すると説明し、脳の断層画像を提示して治る病気であると説得した。
患者はこれらの治療を実施したところ、全ての症状が消え、病気が治癒した。この患者の脳画像には、うつ病・統合失調症の併発と判断した傷がふさがっていた。
(実施例4)統合失調症・うつ病の治癒統計評価
治癒可能と判別された患者に対して、実施例1と同様な治療方法を指示した治療結果をA,B,C及びDで評価し、統計をとった。Aは統合失調症・うつ病が治癒し、症状が消えた。Bは、評価Aに向かっているが、時折うつや躁、幻覚等の症状が起こる。Cは回復への変化をみせず、抗鬱剤などの薬を要求する。Dは全く治療による改善がみられないか、悪くなる。
治癒可能と判別された患者に対して、実施例1と同様な治療方法を指示した治療結果をA,B,C及びDで評価し、統計をとった。Aは統合失調症・うつ病が治癒し、症状が消えた。Bは、評価Aに向かっているが、時折うつや躁、幻覚等の症状が起こる。Cは回復への変化をみせず、抗鬱剤などの薬を要求する。Dは全く治療による改善がみられないか、悪くなる。
その結果、2005年の12月から2007年の5月の18ヶ月間の統計で、治癒可能
と判定された患者数に対して、治癒したと判断されたA評価が57.9%,症状が改善されているB評価もあわせると、88.8%となり、多くのうつ病・統合失調症患者が本発明の判別法により治癒の可能性を判別できることが明らかとなった。
と判定された患者数に対して、治癒したと判断されたA評価が57.9%,症状が改善されているB評価もあわせると、88.8%となり、多くのうつ病・統合失調症患者が本発明の判別法により治癒の可能性を判別できることが明らかとなった。
(実施例5)治癒状況の判定
アルツハイマー病と診断された、78才の男性患者の、治療前と治療開始後の脳のT1強調画像を図8に示す。神経幹細胞により治療前にあった脳のキズ部分に神経幹細胞が増殖していることを確認することができ、アルツハイマー病が回復していると判定することができる。
アルツハイマー病と診断された、78才の男性患者の、治療前と治療開始後の脳のT1強調画像を図8に示す。神経幹細胞により治療前にあった脳のキズ部分に神経幹細胞が増殖していることを確認することができ、アルツハイマー病が回復していると判定することができる。
本発明は精神病、特にうつ病、統合失調症、うつ病と統合失調症の混合型及びアルツハイマーの診断分野に有用である。
1 統合失調症を表すキズ
2 うつ病を表すキズ
3 アルツハイマーを表すキズ
6 T1強調画像における扁桃
7 T1強調画像における海馬
11 統合失調症患者に見られる神経幹細胞のコロニー
12 うつ病患者に見られる神経幹細胞のコロニー
2 うつ病を表すキズ
3 アルツハイマーを表すキズ
6 T1強調画像における扁桃
7 T1強調画像における海馬
11 統合失調症患者に見られる神経幹細胞のコロニー
12 うつ病患者に見られる神経幹細胞のコロニー
Claims (4)
- 精神病であると判断された被験者の大脳辺縁系及びその周辺に神経幹細胞が存在するか否かを指標とする精神病の治癒可能性又は治癒状況の判定法。
- 前記精神病であると判断された被験者の、大脳辺縁系の海馬、扁桃、脳幹及び大脳皮質の断層画像がすべて同一面状に撮影されたT1強調画像、T2強調画像、拡散強調画像のうちの1種又は2種以上の画像を用いることを特徴とする請求項1に記載の精神病の治癒可能性又は治癒状況の判定法。
- 前記T1強調画像、T2強調画像、拡散強調画像が、側脳室の後端より発し、大脳辺縁系の海馬、扁桃に添って前下方に直線的に伸びる、側脳室後下角に沿った面を基準面として、該基準面に平行に撮影された画像であることを特徴とする請求項2に記載の精神病の治癒可能性又は治癒状況の判定法。
- 前記精神病が、うつ病、統合失調症、うつ病と統合失調症の混合型又はアルツハイマーである請求項1〜3のいずれか1項に記載の精神病の治癒可能性又は治癒状況の判定法。
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JP7340790B2 (ja) | 2019-07-23 | 2023-09-08 | 国立大学法人滋賀医科大学 | 診断支援装置、機械学習装置、診断支援方法、機械学習方法および機械学習プログラム |
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