JP2010003752A - 光電変換装置及び放射線検出装置 - Google Patents

光電変換装置及び放射線検出装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2010003752A
JP2010003752A JP2008159344A JP2008159344A JP2010003752A JP 2010003752 A JP2010003752 A JP 2010003752A JP 2008159344 A JP2008159344 A JP 2008159344A JP 2008159344 A JP2008159344 A JP 2008159344A JP 2010003752 A JP2010003752 A JP 2010003752A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
photoelectric conversion
light
barrier layer
light barrier
pixels
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2008159344A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasushi Yamazaki
泰志 山崎
Takashi Sato
尚 佐藤
Yukimasa Ishida
幸政 石田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Epson Imaging Devices Corp
Original Assignee
Epson Imaging Devices Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Epson Imaging Devices Corp filed Critical Epson Imaging Devices Corp
Priority to JP2008159344A priority Critical patent/JP2010003752A/ja
Publication of JP2010003752A publication Critical patent/JP2010003752A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】光バリア性能を確保しながら平坦化を図ることができる光電変換装置及び放射線検出装置を提供する。
【解決手段】複数の画素20を備え、前記複数の画素20の各々が基板11上に形成された光電変換素子23を備えた光電変換装置において、前記光電変換素子23は光入射側に受光面を備え、前記複数の画素20間の領域には受光面を露出させて光バリア層46が配置されており、前記受光面は、前記光バリア層46から露出しており、前記光バリア層46は、前記光電変換素子23と前記基板11とで形成される段差に配置されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、基板の表面上に光電変換部及びスイッチング素子部を有する画素が多数形成されたセンサアレイ領域が形成された光電変換装置及び放射線撮像装置に関する。
放射線撮像装置では、シンチレータによって放射線を可視光線に変換し、変換された可視光線をPINフォトダイオード等の光電変換素子で光電変換することにより、放射線画像データを得るようにしている(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1に記載された従来例では、シンチレータ及び光学結合層を介して光センサ配列体を配設し、光学結合層の画素境界位置に光吸収材から構成された画素境界光バリアが設けられ、この画素境界光バリアは隣り合う光感知素子のそれぞれの完全光活性領域相互の合間に位置する光センサ配列体の第1の表面の領域上配置されている。
特開平8−166460号公報
上記特許文献1に記載された従来例にあっては、単結晶Si基板に形成した光センサ配列体の境界部を覆うようにセンサ配列体の上方に光バリア層が配置されている。このとき、センサ配列体の上方に光バリア層か形成されているので、センサ配列体の表面と光バリア層の表面とで大きな段差を生じることになり、センサ配列体の上方に透明なエポキシ等の光学的に透明な光学結合層を配置して平坦化を図っている。
しかしながら、光バリア層は、光センサ配列体の境界部を覆うため、実施質的に、格子上に段差が形成されてしまう。その結果、光学結合層やシンチレータ層を均一に塗布することが困難であるという未解決の課題がある。また、塗布性を優先させるために、光センサ配列体の境界部を完全に覆わずに、一部を開口した格子状に配置するため、光バリア性能が劣るという未解決の課題もある。
そこで、本発明は、上記従来例の未解決の課題に着目してなされたものであり、光バリア性能を確保しながら平坦化を図ることができる光電変換装置及び放射線検出装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明の光電変換装置は、複数の画素を備え、前記複数の画素の各々が基板上に形成された光電変換素子を備えた光電変換装置において、前記光電変換素子は光入射側に受光面を備え、前記複数の画素間の領域には受光面を露出させて光バリア層が配置されており、前記受光面は、前記光バリア層から露出しており前記光バリア層は、前記光電変換素子と前記基板とで形成される段差に配置されてなることを特徴とする。光バリア層は、受光面の周囲を取り囲むように配置すると好ましい。
本発明の光電変換素子においては、基板と光電変換素子とで形成される段差に埋設されて配置される。そのため、基板の光入射側、すなわち、光電変換素子上方に形成される受光面と、光バリア層との間の高低差がなくなり平坦面が形成される。また、受光面の周囲を取り囲むように光バリア層を配置することで、受光面以外、特に光電変換素子側面から入射する光を完全に防止することができる。
また、前記光電変換部を覆う保護絶縁膜を更に備え、前記光バリア層が前記保護絶縁膜上に形成されてなることを特徴とする。
この光電変換装置では、光電変換部が保護絶縁膜で覆われているので、光電変換素子と、光バリア層との間の電流の漏れ電流を防止することができるため、光電変換素子の特性変動を抑制することができる。
また、前記光電変換素子に接続されてなるスイッチング素子を備えており、前記スイッチング素子上に前記光バリア層が形成されてなることを特徴とする。スイッチング素子と光バリア層との間に、前述の保護絶縁膜が形成されていてもよい。
この光電変換装置では、スイッチング素子を光バリア層で遮光するので、シンチレータ光等によるスイッチング素子の誤動作が抑制され、ノイズの少ないクリアな画像信号を得ることができる。また、スイッチング素子を保護絶縁膜で覆えば、スイッチング素子と光バリア層との間での漏れ電流が防止できるため、スイッチング素子部の特性変動を抑制することができる。また、スイッチング素子によって形成される段差を光バリア層、又は光バリア層及び保護絶縁膜によって平坦化することができる。
本発明にあっては、前述の複数の画素によりセンサアレイ領域を定義し、そのセンサアレイ領域においては、画素間、及び画素内における光電変換素子の受光面を除く全域の前記光入射面側に光バリア層を形成するとよい。こうすることにより、センサアレイ領域全域に渡り、受光面に対して平坦面が形成されるので、その平坦となったセンサアレイ領域上に光学結合層や、シンチレータ層を均一に形成することが可能となる。
また、前記光バリア層は、樹脂を含んでなることを特徴とする。樹脂としては感光性の樹脂を利用するとよい。
光バリア層として樹脂を用いれば、樹脂の流動性を利用し、光バリア層の表面を光電変換素子の受光面とが平坦化できるからである。また、露光・現像によりにより光バリア層を形成することができるので、金属製の光バリア層に比較して真空装置を必要とせず、加工が容易となる。樹脂としては、光硬化性の樹脂を使うことができる。その場合は、硬化前の樹脂の流動性により平坦化した後、その平坦性を保ったまま、樹脂を光硬化させればよい。樹脂としては、熱硬化性樹脂を用いることもできる。
光バリア層の遮光性を高めるために、樹脂中に黒色の顔料、又は染料を分散させるとよい。一方、多量の黒色顔料又は染料を樹脂中に含ませることで、現像性に課題が生じるような場合には、黒色以外の黒色顔料又は染料を樹脂に分散させてもよい。その場合においては、光電変換素子の受光面に入射する光の波長を効率的に遮光する色相の顔料又は染料を選択するとよい。
本発明の光電変換装置においては、光電変換素子は、PINダイオードで構成されている。PINダイオードを構成する各層は、基板に対して縦型に積層され、そのアノード又はカソードが前述のスイッチング素子に接続される。基板に対して各層が縦に積層されたPINダイオードを用いることにより、PIN型ダイオードの各層の面積を広くすることができ、したがって受光面の面積も広くすることができる。
また、前記複数の画素同士を接続するバイアス配線を更に有し、そのバイアス配線は、前記光バリア層の上方に形成される。より具体的には、各光電変換素子に形成される受光面としての上部電極同士をバイアス配線で接続して各画素を接続することとなる。
本発明においては、受光面と光バリア層とが平坦化されているため、画素同士を接続するバイアス配線を平坦面に形成することができるため、断線を抑制することができる。
また、前記バイアス配線が遮光性の金属材料を含んでおり、前記複数の画素間の領域を配線されることを特徴とする。
この光電変換装置では、画素間に引き回されるバイアス配線に遮光性があるので、漏れ電流やクロストークをより抑制することができる。バイアス配線とは接続されない他の配線を遮光性の材料で形成し、画素間領域を通過するよう引き回しても同様の効果を得ることができる。
次に、本発明の放射線撮像装置は、複数の画素を含んでなるセンサアレイ領域と、前記センサアレイ領域に配置されるシンチレータ層を含んでなる放射線撮像装置において、前記複数の画素の各々が基板上に形成された光電変換素子を備え、各前記光電変換素子は光入射側に受光面を備え、前記複数の画素間の領域には前記受光面を露出させて光バリア層が配置されており、前記光バリア層は、前記光電変換素子と前記基板とで形成される段差に配置され、前記シンチレータ層が前記受光面および前記光バリア層上に形成されてなることを特徴とする。シンチレータ層は、必ずしも受光面および光バリア層上に直接形成されている必要はなく、光学結合層、又は他の中間層を介して受光面および光バリア層上に形成されていてもよい。シンチレータは受光面および光バリア層上に塗布するとよい。
本発明の放射線撮像装置においては、光電変換素子と基板との間に形成される段差に光バリア層が配置されることにより、光バリア層と光電変換素子の受光面とが平坦化される。そして、その平坦化された面上にシンチレータを配置するため、平坦なシンチレータ層が実現する。また、シンチレータ層を画素間等、光電変換素子の受光面以外の領域に配置したとしても、その部分での発光光は光バリア層で遮光されるため、光電変換素子の受光面以外、特に光電変換素子の側面から入射することがない。したがって、クロストークを抑制することができるとともに、スイッチング素子部の漏れ電流を抑制することもでき、ノイズの少ないクリアな放射線画像信号を得ることができる。
また、光バリア層としては、遮光性の点からは黒色の光バリア層とするのが好ましいが、一方において、光バリア層に黒色顔料や黒色染料を多量に含ませた感光性樹脂を用いると現像性が悪いという課題がある。その場合には、シンチレータの主たる発光波長域において、最大発光波長における透過率が、最大発光波長領域以外の波長域での透過率より低い透過率に設定された光バリア層を用いてもよい。光バリア層は、単層でもよいし、互いに色の異なる複数の層を積層してもよい。シンチレータ層からの発光色が複数の色要素を含む場合には、互いに色の異なる複数層を積層して光バリア層を構成すると効果的である。例えば、赤色感光性樹脂や青色感光性樹脂または両者を積層したもの等を選択することにより、現像性を向上させるとともに製造性も良くなり、散乱光を遮光し、クロストークをより抑制することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明を可搬型放射線撮像装置に適用した場合の第1の実施形態を示す正面図、図2は放射線撮像部を示す側面図、図3は光電変換装置の画素を示す断面図、図4は画素の等価回路図、図5は放射線撮像部の回路構成図である。
図中、1は可搬型放射線撮像装置であって、図1に示すように、把手2を上面に有するケース体3を有し、このケース体3の正面に放射線撮像部4が形成されている。
この放射線撮像部4の概略構成は、図2に示すように、放射線(X線)を可視光に変換して出力するシンチレータ5と、このシンチレータ5の出力側に配置された可視光を電気信号に変換する光電変換装置6、さらにそれをカバーするカバープレート(図示せず)で構成されている。カバープレートは例えばカーボンープレートが使用される。
光電変換装置6は、図5に示すように、ガラス基板11の一方の面となる上面11a側に、幅方向の中央部に多数の画素をマトリックス状に整列させたセンサアレイ領域12が形成され、このセンサアレイ領域12の左右両側に走査部13及び14が配設され、センサアレイ領域の手前側にセンシング制御部15が配設されている。
センサアレイ領域12には例えば4000個の画素20がマトリックス状に配列された構成を有する。これら各画素20は、図3に示すように、ガラス基板11の表面側に形成されたスイッチング素子としてのTFT(Thin Film Transistor)21と、このTFT21の右側に形成された光電変換素子22と、この光電変換素子22の右側に形成された電荷蓄積容量部23とで構成されている。
TFT21は、ガラス基板11の上面に形成されたゲート電極31と、このゲート電極31を覆うゲート絶縁膜32と、このゲート絶縁膜32の上面に形成されたシリコン層33と、このシリコン層33の左右両端に個別に接続されて形成されたソース電極34及びドレイン電極35と、これらソース電極34及びドレイン電極35に連結されて形成されたソース線36及びドレイン線37と、これらソース線36及びドレイン線37を覆う保護膜38とで構成されている。
ここで、ゲート電極31はAl及びMoが積層されて形成され、Alの厚みが約2000Å、Moの厚みが約500Åに設定されている。また、ゲート絶縁膜32は窒化シリコンSiNで形成され、その厚みが約4000Åに設定されている。シリコン層33の厚みがソース電極34及びドレイン電極35の下側で約1200Åに設定され、これら間の中央部で約900Åに設定されている。さらに、ソース電極34及びドレイン電極35の厚みは約500Åに設定されている。さらにまた、ソース線36及びドレイン線37はMo、Al、Moで3層構造とされ、下段Moの厚みが約500Å、Alの厚みが約2500Å、上段Moの厚みが約500Åに設定されている。
そして、ドレイン線37に保護膜38に形成したスルーホール38aを介して光電変換素子22の光電変換下部電極41が接続されている。
光電変換素子22は、ガラス基板11の上面上にTFT21のゲート絶縁膜32及び保護膜38を介して前述したTFT21のドレイン線37に接続された光電変換下部電極41が形成され、この光電変換下部電極41上にPINダイオード(p-intrinsic-n Diode)42が形成され、このPINダイオード42上に光電変換上部電極43が形成された構成を有する。そして、光電変換素子22、TFT部21及び電荷蓄積容量部23が保護絶縁膜45で覆われている。
ここで、PINダイオード42は、保護絶縁膜45で覆われており、光電変換下部電極41上にn層42a、I層42b及びp層42cが順に積層されて構成されている。p層42cの上面に光電変換上部電極43が形成され、この光電変換上部電極43が保護絶縁膜45に形成したスルーホール45aを介してバイアス配線44に接続されている。なお、p層42cの光入射面側の面(上面)は光電変換素子22の受光面として機能する。
また、光電変換下部電極41は例えばMo、Al、Moの3層構造とされ、下段Moの厚みが約500Å、Alの厚みが約2000Å、上段Moの厚みが約500Åに設定されている。さらに、n層42a、I層42b及びp層42cは、例えばアモルファスシリコンを主材料として形成され、n層42a及びp層42cの厚みが約500Å、I層42bの厚みが約5000Åに設定されている。さらにまた、保護膜45及び46は例えば窒化シリコン(SiN)で形成され、それぞれの厚みが約4000Åに設定されている。さらに、光電変換上部電極43は透明なITOで形成され、その厚みは約900Åに設定されている。なおさらに、バイアス配線44はMo、Al、Moの三層構造とされ、下段Moの厚みが約500Å、Alの厚みが約2000Å、上段Moの厚みが約500Åに設定されている。
なお、光電変換部としてはPINダイオードに限定されるものではなく、MIS(Metal Insulator Semiconductor)型受光素子を適用するようにしてもよい。
また、電荷蓄積容量部23は、ガラス基板11の表面に形成されゲート絶縁膜32で覆われた第1の蓄積容量線51と、ゲート絶縁膜32の上面に形成され保護膜38で覆われた第2の蓄積容量線52とで構成されている。ここで、第1の蓄積容量線51はゲート電極31と同時に形成され、第2の蓄積容量線52はソース線36及びドレイン線37と同時に形成される。この電荷蓄積容量部23では、第1の蓄積容量線51及び第2の蓄積容量線52とこれら間に介在するゲート絶縁膜32とで蓄積容量Csを蓄積する。この電荷蓄積容量部23は、第1及び第2の蓄積容量線51及び52でゲート絶縁膜32を挟んで構成する場合に限らず、第1及び第2の蓄積容量線51及び52を、保護膜38を挟んで配置するようにしてもよい。また、図3では第2蓄積容量線52とドレイン線37は分離しているが、1画素の平面図において両者は接続されている。
そして、TFT21、光電変換素子22及び電荷蓄積容量部23を覆う保護絶縁膜45の上面側に光電変換素子22を構成するPINダイオード42の上面の受光面を除いてカーボンブラックやチタンブラック等の黒色顔料又は黒色染料を分散させた感光性樹脂でなる光バリア層46が形成されている。そして、この光バリア層46の上面に透明な保護膜47が形成されている。
ここで、上記TFT部21、光電変換部22及び電荷蓄積容量部23を形成するには、先ず、ガラス基板11上にスパッタリングによってゲート電極31及び蓄積容量線51を形成し、次いでCVD法によってゲート絶縁膜32をゲート電極31及び蓄積容量線51を覆うように形成する。
次いで、ゲート絶縁膜32上にシリコン層33をCVD法によって形成し、シリコン層33の上部にソース電極34及びドレイン電極35をスパッタリングで形成してから同様にスパッタリングによってソース線36及びドレイン線37と蓄積容量線52とを形成する。
次いで、TFT21及び電荷蓄積容量部23を覆うように保護膜38をCVD法で形成し、この保護膜38上に光電変換部22の光電変換下部電極41をスパッタリングで形成し、この光電変換下部電極41上に、CVD法によって順次n層42a、I層42b及びp層42cを形成し、p層42cの上面にスパッタリング、真空蒸着等によってITOでなる光電変換上部電極43を形成し、次いで、TFT部21、光電変換素子22及び電荷蓄積容量部23を覆うように保護絶縁膜45をCVD法によって形成し、次いで、光バリア層46を、露光・現像処理によって形成する。そして、保護絶縁膜45の光電変換素子22の光電変換上部電極43に対向する位置にスルーホール45aを形成してからバイアス配線44をスパッタリングによって形成し、最後に保護膜47をCVD法によって形成する。
上記の構成を有する画素20を等価回路で表すと、図4に示すように、ゲート電極線50にTFT部21のゲート電極31が接続され、このTFT部21のソース電極34がソース線36に接続され、ドレイン電極35が光電変換素子22の光電変換下部電極41及びPINダイオード42を介してソース線36と所定間隔を保って平行なバイアス配線44に接続されると共に、電荷蓄積容量部23を介して接地された第1の蓄積容量線51に接続されている。
そして、各画素20のゲート電極31は、図5に示すように、センサアレイ領域12の左右両側に配設された走査部13及び14に接続され、これら走査部13及び14によって、各画素20のTFT部21が所定の順序でオン・オフ制御されて、各画素20の蓄積電荷Ccがセンサアレイ領域12の手前側に配設されたセンシング制御部15に読出され、このセンシング制御部15で読み出した各画素20の出力信号を放射線画像信号として外部に出力する。
次に、上記第1の実施形態の動作を説明する。
先ず、可搬型放射線撮像装置1を、把手2を把持して所望の放射線被撮像部と放射線撮像部4が対向するように配置し、放射線被撮像部の放射線撮像装置1とは反対側に放射線源(図示せず)を配置する。ここで、放射線被撮像部としては、可搬型放射線撮像装置1を診療用に使用する場合には、人体又は動物の所望の撮像個所に放射線撮像部4を配置すればよく、空港等の手荷物検査に使用する場合には、手荷物の搬送経路に沿って可搬型放射線撮像装置1を配置し、搬送経路の反対側に放射線源を配置する。さらには工業用に使用する場合には、外観検査のできない加工品の内部状況を検査する場合には検査対象の加工品を可搬型放射線撮像装置1と放射線源との間に配置する。なお、診断用以外の場合には、放射線撮像装置1を可搬型とする必要はなく、検査対象の移動経路に固定配置するようにすればよい。
このようにして、放射線源と可搬型放射線撮像装置1との間に検査対象となる放射線被撮像部を配置した状態で、放射線源から放射線を放射線被撮像部に放射することにより、放射線被撮像部を透過した放射線が可搬型放射線撮像装置1の放射線撮像部4に到達する。
放射線撮像部4では、入射される放射線をシンチレータ5で可視光に変換し、変換された可視光がセンサアレイ領域12に照射される。このため、センサアレイ領域12の各画素20では、PINダイオード42がバイアス配線44から供給される電源によって逆バイアス状態とされ、入射光量によってPINダイオード42で誘起される電力が変化し、これに応じて電荷蓄積容量部23の蓄積電荷Ccが変化される。この蓄積電荷Ccの変化が、図5に示すように、TFT部21のソース線36を介してセンサアレイ領域12の外側に配設されたセンシング制御部15で検出される。
このとき、蓄積電荷CcのPINダイオード42の電力による変化分ΔCpはソース線36の電荷Csに対して非常に小さく、センシング制御部15で検出される電圧としてはて数mV以下であり、ノイズの影響を極めて受け易い。また、各画素20のゲート電極31は、図5に示すように、センサアレイ領域12の左右両側に形成された走査部13及び14に接続され、これら走査部13及び14によって順次TFT部21がオン・オフ制御されて画素20の蓄積電荷容量Ccがセンシング制御部15で読み出され、このセンシング制御部15で読み出した画素信号が放射線撮像信号として外部に出力される。
ところで、本実施形態では、TFT21、光電変換素子22及び電荷蓄積容量部23を覆うように保護絶縁膜45が形成されており、この保護絶縁膜45によって、TFT21、光電変換素子22及び電荷蓄積容量部23の特性変動を抑制することができる。
しかも、光電変換素子22を構成するPINダイオード42の上面の受光部を除いて、保護絶縁膜45の上面が光バリア層46によって覆われている。このため、PINダイオード42の側面に入射される散乱光を遮蔽することができるので、PINダイオード42でのクロストークを抑制することができる。また、TFT21でもその上面が保護絶縁膜45を介して光バリア層46で覆われて遮光されているので、シンチレータ5光等によるTFT部21での漏れ電流を抑制するとこができ、ノイズの少ないクリアな放射線画像信号が得られる。
その上、光バリア層46を黒色顔料や黒色染料を分散させた感光性樹脂材を硬化させて形成するので、この感光性樹脂材の硬化前では流動性を有することから、平面の平坦化を容易に行なうことができる。さらに光バリア層46の形成が露光・現像処理を行なうだけでよく、金属バリア層のように真空装置を必要としないので、形成が容易であるとともに、省エネルギーで形成することができる。
このように、光バリア層46によって上面が平坦化されるので、シンチレータ5との結合が容易となり、シンチレータ5とセンサアレイ領域12との間の光伝達を効率よく行なうことができる。
次に、本発明の第2の実施形態を図6〜図8について説明する。
この第2の実施形態では、光バリア層46を黒色顔料又は黒色染料を分散させた感光性樹脂に代えて、シンチレータ5の分光強度に合わせて光バリア層46の特性を設定するようにしたものである。
すなわち、第2の実施形態では、図6に示すように、光バリア層46が赤色感光性樹脂46r及び青色感光性樹脂46bを積層した構成とされている。
ここで、シンチレータ5の分光強度は、CsI(TI)で形成したときに、図7に示すように、最大発光強度が560nm付近であり、この最大発光強度で散乱光も強い光となる。
このため、最大発光強度の光の透過率を低下させることにより、光電変換部22を構成するPINダイオード42の周囲から入射される散乱光を遮光することができ、クロストークを大幅抑制することができる。
このとき、緑色感光性樹脂の分光透過率は、図8の特性曲線Lgで示すように、波長490〜590nmの領域で最大透過率となる。ところが、青色感光性樹脂では、図8の特性曲線Lbで示すように、420〜500nmの領域で最大透過率となり、赤色感光性樹脂では、逆に600〜780nmの領域で最大透過率となる。
このため、光バリア層46として青色感光性樹脂46bと赤色感光性樹脂46rとを積層して形成することにより、シンチレータ5の最大分光強度となる560nmでの透過率を大幅に低下させて、この最大分光強度領域以外の領域での透過率を高めることにより、シンチレータ5で発生する最大分光強度領域の強い散乱光の入射を確実に抑制して光電変換部22でのクロストークの抑制とTFT部21での漏れ電流の抑制との双方を効率よく行なうことができる。
しかも、青色感光性樹脂及び赤色感光性樹脂は、第1の実施形態で使用した黒色顔料又は黒色染料を分散させた黒色感光性樹脂材に比較して現像性が良いので、製造性を向上させることができる。
なお、上記第2の実施形態においては、光バリア層46を赤色感光性樹脂46r及び青色感光性樹脂46bを積層して形成した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、赤色感光性樹脂46r又は青色感光性樹脂46bを単層で形成するようにしてもよい。
また、シンチレータ5としてGSOを適用した場合には、図示しないが最大発光波長が例えば440nmとなるので、緑色感光性樹脂及び赤色感光性樹脂の積層構造とするか緑色感光性樹脂又は赤色感光性樹脂の単層構造とすることが好ましい。
さらに、上記第1及び第2の実施形態においては、光電変換素子22を構成するPINダイオード42の受光面上にバイアス配線44を設けた場合について説明したが、これに限定されるものではなく、バイアス配線44は、読出配線となるソース線36と交差することがないので、図9及び図10に示すように、センサアレイ領域12の各画素20における光電変換素子の受光面(図中、矩形で示された部分)の上面側で中央を通過させることにより、光バリア層46の遮光性能に加えて金属製のバイアス配線44自身による遮光性能も使用することができ、TFT部21や光電変換素子22の周囲での遮光性能をより向上させる。このため、TFT部21での漏れ電流や光電変換素子22でのクロストークを低減し、よりクリアが放射線画像データを得ることができる。
また、上記第1及び第2の実施形態においては、本発明の光電変換装置6を可搬型放射線撮像装置に適用した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、固定型の放射線撮像装置に適用することもできる。さらにはX線以外の光を光電変換装置が検知できる光に変換するシンチレータを用いることにより、X線以外の放射線撮像装置に本発明を適用することができ、さらには、シンチレータ5を省略したイメージセンサなどの任意の光電変換装置に本発明を適用することができる。例えば、光電変換素子をアモルファスセレン等のX線に有感な材料で形成した光電変換装置にも本発明を適用ことができる。
本発明を可搬型放射線撮像装置に適用した場合の第1実施形態を示す正面図である。 図1に適用し得る放射線撮像部の一例を示す側面図である。 放射線撮像部に適用し得る光電変換装置の画素の一例を示す断面図である。 画素の等価回路図である。 放射線撮像部の回路構成図である。 本発明の第2の実施形態を示す断面図である。 シンチレータの分光強度特性を示す特性線図である。 感光性樹脂材の分光透過率を示す特性線図である。 本発明の変形例を示す平面図である。 図9の縦断面図である。
符号の説明
1…可搬型放射線撮像装置、2…把手、3…ケース体、4…放射線撮像部、5…シンチレータ、6…光電変換装置、11…ガラス基板、11a…表面、11b…裏面、12…センサアレイ領域、13,14…走査部、15…センシング制御部、20…画素、21…TFT、22…光電変換素子、23…電荷蓄積容量部、31…ゲート電極、32…ゲート絶縁膜、33…シリコン層、34…ソース電極、35…ドレイン電極、36…ソース線、37…ドレイン線、38…保護膜、41…光電変換下部電極、42…PINダイオード、43…光電変換上部電極、44…光電変換配線、45…保護絶縁膜、46…光バリア層、46r…赤色感光性樹脂、46b…青色感光性樹脂

Claims (10)

  1. 複数の画素を備え、前記複数の画素の各々が基板上に形成された光電変換素子を備えた光電変換装置において、
    前記光電変換素子は光入射側に受光面を備え、
    前記複数の画素間の領域には受光面を露出させて光バリア層が配置されており、
    前記受光面は、前記光バリア層から露出しており、
    前記光バリア層は、前記光電変換素子と前記基板とで形成される段差に配置されてなることを特徴とする光電変換装置。
  2. 前記光電変換素子を覆う保護絶縁膜を更に備え、
    前記光バリア層が前記保護絶縁膜上に形成されてなることを特徴とする請求項1記載の光電変換装置。
  3. 前記光電変換素子に接続されてなるスイッチング素子を備えており、前記スイッチング素子上に前記光バリア層が形成されてなることを特徴とする請求項1又は2に記載の光電変換装置。
  4. 前記スイッチング素子と前記光バリア層との間に前記保護絶縁膜が形成されてなることを特徴とする請求項3に記載の光電変換装置。
  5. 前記光バリア層は、樹脂を含んでなることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の光電変換装置。
  6. 前記光電変換素子は、前記基板上に縦型に積層されたPINダイオードを含んでなることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の光電変換装置。
  7. 前記複数の画素同士を接続するバイアス配線をさらに有し、前記バイアス配線が前記光バリア層の上方に形成されてなることを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の光電変換装置。
  8. 前記バイアス配線が遮光性の金属材料を含んでおり、前記複数の画素間の領域を配線されることを特徴とする請求項7に記載の光電変換装置。
  9. 複数の画素を含んでなるセンサアレイ領域と、前記センサアレイ領域に配置されるシンチレータ層を含んでなる放射線撮像装置において、
    前記複数の画素の各々が基板上に形成された光電変換素子を備え、
    各前記光電変換素子は光入射側に受光面を備え、
    前記複数の画素間の領域には前記受光面を露出させて光バリア層が配置されており、
    前記光バリア層は、前記光電変換素子と前記基板とで形成される段差に配置され、
    前記シンチレータ層が前記受光面および前記光バリア層上に形成されてなることを特徴とする放射線撮像装置。
  10. 前記光電変換装置の光バリア層は、前記シンチレータの主たる発光波長域において、最大発光波長における透過率が、最大発光波長領域以外の波長域での透過率より低い透過率に設定されていることを特徴とする請求項9に記載の放射線撮像装置。
JP2008159344A 2008-06-18 2008-06-18 光電変換装置及び放射線検出装置 Pending JP2010003752A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008159344A JP2010003752A (ja) 2008-06-18 2008-06-18 光電変換装置及び放射線検出装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008159344A JP2010003752A (ja) 2008-06-18 2008-06-18 光電変換装置及び放射線検出装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2010003752A true JP2010003752A (ja) 2010-01-07

Family

ID=41585247

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008159344A Pending JP2010003752A (ja) 2008-06-18 2008-06-18 光電変換装置及び放射線検出装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2010003752A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112018136A (zh) * 2019-05-29 2020-12-01 乐金显示有限公司 数字x射线检测仪、数字x射线检测装置及其制造方法

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0420249U (ja) * 1990-06-13 1992-02-20
JPH0730084A (ja) * 1993-07-14 1995-01-31 Fuji Xerox Co Ltd 2次元密着型イメージセンサ
JP2005176297A (ja) * 2003-11-21 2005-06-30 Canon Inc 放射線撮像装置及び方法、並びに放射線撮像システム
JP2006017742A (ja) * 2005-08-24 2006-01-19 Canon Inc 放射線検出装置
JP2007027691A (ja) * 2005-06-13 2007-02-01 Canon Inc 電磁波検出装置、放射線検出装置、放射線検出システム及びレーザ加工方法

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0420249U (ja) * 1990-06-13 1992-02-20
JPH0730084A (ja) * 1993-07-14 1995-01-31 Fuji Xerox Co Ltd 2次元密着型イメージセンサ
JP2005176297A (ja) * 2003-11-21 2005-06-30 Canon Inc 放射線撮像装置及び方法、並びに放射線撮像システム
JP2007027691A (ja) * 2005-06-13 2007-02-01 Canon Inc 電磁波検出装置、放射線検出装置、放射線検出システム及びレーザ加工方法
JP2006017742A (ja) * 2005-08-24 2006-01-19 Canon Inc 放射線検出装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112018136A (zh) * 2019-05-29 2020-12-01 乐金显示有限公司 数字x射线检测仪、数字x射线检测装置及其制造方法
CN112018136B (zh) * 2019-05-29 2024-04-12 乐金显示有限公司 数字x射线检测仪、数字x射线检测装置及其制造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR102132124B1 (ko) 고체 촬상 장치 및 전자 기기
US8492726B2 (en) Radiation detection apparatus and radiation detection system
US20130264485A1 (en) Method of manufacturing radiation detection apparatus, radiation detection apparatus, and radiation imaging system
JP5448877B2 (ja) 放射線検出器
US7652705B2 (en) Photoelectric conversion film-stacked type solid-state imaging device
US8829447B2 (en) Photoelectric conversion substrate, radiation detector, radiographic image capture device, and manufacturing method of radiation detector
US20090127435A1 (en) Conversion apparatus, radiation detecting apparatus, and radiation detecting system
US20100054418A1 (en) X-ray detecting element
US8785994B2 (en) X-ray detector
US20130048861A1 (en) Radiation detector, radiation detector fabrication method, and radiographic image capture device
US8916833B2 (en) Imaging device and imaging display system
US10979680B2 (en) Image sensors and electronic devices
US8759785B2 (en) Detection apparatus and radiation detection system
US20130048960A1 (en) Photoelectric conversion substrate, radiation detector, and radiographic image capture device
US7804071B2 (en) Image detection device
KR20110139186A (ko) X선 촬상장치
TWI227562B (en) Photoelectric conversion device, image scanning apparatus, and manufacturing method of the photoelectric conversion device
JP2011187725A (ja) 固体撮像装置
JP5191259B2 (ja) 電気光学装置
US20130048862A1 (en) Radiation detector, radiation detector fabrication method, and radiographic image capture device
WO2010058629A1 (ja) 液晶表示装置、電子機器
JPH0990048A (ja) 放射線検出装置
JP2014122903A (ja) 放射線検出器および放射線画像撮影装置
KR20180060769A (ko) 광차단층을 구비한 디지털 엑스레이 검출장치 및 그 제조방법
JP2010003752A (ja) 光電変換装置及び放射線検出装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110316

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20110630

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120925

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121126

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20121218