JP2010002791A - レンズ鏡筒、撮像装置およびレンズ鏡筒の制御方法 - Google Patents

レンズ鏡筒、撮像装置およびレンズ鏡筒の制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】大型化や高コスト化を防止しつつ駆動時間の短縮が可能となる撮像装置を提供する。
【解決手段】レンズ鏡筒3は、直進枠35と、第3レンズ枠38と、を有している。直進枠35は第1被検出部35zを有しており、第3レンズ枠38は第2被検出部38zを有している。フォトインタラプタ27は第1被検出部35zが検出領域27dに配置されているか否かと第2被検出部38zが検出領域27dに配置されているか否かとを異なるタイミングで検出する。マイコン24は、フォトインタラプタ27での検出結果に基づいてズームモータ32およびフォーカスモータ39を制御する。
【選択図】図4

Description

本発明は、レンズ鏡筒、特に、光学系の焦点距離を変更できる撮像装置に用いられるレンズ鏡筒に関する。
近年、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal-oxide Semiconductor)センサなどの撮像素子を用いて、光学像を電気信号に変換し、電気信号をデジタル化して記録する撮像装置が普及している。このような撮像装置は、一般的にデジタルカメラと呼ばれている。
デジタルカメラの分野では、ユーザのニーズに応えるために、焦点距離が変更可能な光学系が採用されている。それに伴い、デジタルカメラでは、光学系を支持する機構として、複数のレンズ枠を有する多段式のレンズ鏡筒が用いられている。
光学系の焦点距離が変更可能な場合、光学系の焦点距離を把握するために、レンズ枠の位置を検出する必要がある。このため、あるレンズ枠の原点位置を検出するための位置センサがレンズ鏡筒には設けられている。例えば、位置センサは検出対象物の有無を検出可能なフォトインタラプタである。レンズ枠には遮光部材が設けられており、この遮光部材をフォトインタラプタが検出することで、レンズ枠が原点位置にあるか否かを判定することができる(例えば、特許文献1および2を参照)。
特開2007−121877号公報 特開第3584088号公報
特許文献1に記載のデジタルカメラは、第1レンズ枠5と、第2レンズ枠6と、フォトインタラプタ16と、を有している。第2レンズ枠6は遮光板15を有している。遮光板15およびフォトインタラプタ16により、第2レンズ枠6が原点位置に配置されているか否かを検出できる。さらに、第2レンズ枠6を介して、第1レンズ枠5が原点位置に配置されているか否かを検出することができる。
しかし、このデジタルカメラでは、第2レンズ枠6にしか遮光板15が設けられていないため、第1レンズ枠5の位置を検出する際には、第1レンズ枠5の駆動時間が余分に必要となる。
また、特許文献2に記載のデジタルカメラは、移動環102aと、移動環104aと、フォトインタラプタ8aと、フォトインタラプタ10aと、を有している。移動環102aは遮光板8bを有しており、移動環104aは遮光板10bを有している。フォトインタラプタ8aは遮光板8bが原点位置に配置されているか否かを検出する。フォトインタラプタ10aは遮光板10bが原点位置に配置されているか否かを検出する。この場合、特許文献1に記載のデジタルカメラとは異なり、2つの遮光板8b、10bおよび2つのフォトインタラプタ8a、10aにより、移動環102aおよび移動環104aが原点位置に配置されているか否かを別々に検出することができる。
しかし、このデジタルカメラでは、2つのフォトインタラプタ8a、10aが設けられているため、本体の大型化や高コスト化を招いてしまう。
このように、従来のレンズ鏡筒では、大型化や高コスト化の防止と駆動時間の短縮とを両立することが困難である。
本発明の課題は、大型化や高コスト化を防止しつつ駆動時間の短縮が可能となるレンズ鏡筒および撮像装置を提供することにある。
第1の発明に係るレンズ鏡筒は光学系を支持するための装置である。このレンズ鏡筒は、静止部材と、第1移動枠と、第2移動枠と、第1駆動部と、第2駆動部と、位置検出部と、制御部と、を有している。第1移動枠は、第1被検出部を有しており、静止部材に対して光学系の光軸の方向に移動可能なように設けられている。第2移動枠は、第2被検出部を有しており、静止部材に対して光学系の光軸の方向に移動可能なように設けられている。第1駆動部は第1移動枠を駆動する。第2駆動部は第2移動枠を駆動する。位置検出部は、物体を検出するための検出領域を有しており、第1被検出部が検出領域に配置されているか否かと第2被検出部が検出領域に配置されているか否かとを異なるタイミングで検出する。制御部は、位置検出部での検出結果に基づいて第1および第2駆動部を制御する。
このレンズ鏡筒では、第1被検出部が検出領域に配置されている否かと第2被検出部が前記検出領域に配置されているか否かとが異なるタイミングで位置検出部により検出できるため、1つの位置検出部により第1および第2移動枠の原点位置を把握することができる。これにより、第1および第2移動枠の原点位置を把握するために、複数のセンサを設ける必要がなくなり、レンズ鏡筒の大型化や高コスト化を防止できる。
さらに、第1および第2移動枠の原点位置を把握できるため、第1移動枠を介して第2移動枠の原点位置を把握する構成、あるいは、第2移動枠を介して第1移動枠の原点位置を把握する構成に比べて、第1移動枠または第2移動枠の駆動を制御する際のタイムラグが短くなる。
このように、このレンズ鏡筒では、大型化や高コスト化を防止しつつ駆動時間の短縮を図ることができる。
ここで、位置検出部は、少なくとも物体の有無を検出できればよく、例えば、非接触式のフォトセンサ(フォトインタラプタ、フォトリフレクタ)および非接触式のエンコーダである。第1および第2駆動部は、例えば、DCモータおよびステッピングモータである。
第2の発明に係るレンズ鏡筒は、第1の発明に係るレンズ鏡筒において、第1被検出部は、第1駆動部により第1移動枠が駆動されている状態で、第1パターンを有する第1検出信号が位置検出部により生成される形状を有している。第2被検出部は、第2駆動部により第2移動枠が駆動されている状態で、第1パターンとは異なる第2パターンを有する第2検出信号が位置検出部により生成される形状を有している。
この場合、第1検出信号の第1パターンと第2検出信号の第2パターンとが異なればよく、第1および第2被検出部の形状が異なる場合の他に、第1および第2被検出部の形状が同じであってもよい。
第3の発明に係るレンズ鏡筒は、第2の発明に係るレンズ鏡筒において、第1駆動量取得部と、第2駆動量取得部と、信号判定部と、をさらに備えている。第1駆動量取得部は第1移動枠の駆動量を第1駆動量として取得する。第2駆動量取得部は第2移動枠の駆動量を第2駆動量として取得する。信号判定部は第1および第2駆動量に基づいて第1および第2パターンを判定する。
第1駆動量取得部は、例えば、DCモータの場合はモータに装着されたエンコーダ、ステッピングモータの場合はモータドライバである。第1および第2駆動量は、例えば、ステッピングモータに入力される制御パルス数、モータエンコーダの出力パルス数、MRセンサの出力信号、駆動時間である。
第4の発明に係るレンズ鏡筒は、第3の発明に係るレンズ鏡筒において、信号判定部は、第1駆動量に基づいて第1検出信号が第1パターンを有しているか否かを判定し、第2駆動量に基づいて第2検出信号が第2パターンを有しているか否かを判定する。
第5の発明に係るレンズ鏡筒は、第1から第4のいずれかの発明に係るレンズ鏡筒において、第1および第2被検出部は光軸回りの円周方向位置が概ね同じである。
「円周方向位置が概ね同じ」は、第1および第2被検出部の円周方向位置が同じ場合の他に、第1および第2被検出部が位置検出部により検出され得る範囲内で第1および第2被検出部の円周方向位置がずれている場合も含んでいる。
第6の発明に係るレンズ鏡筒は、第1から第5のいずれかの発明に係るレンズ鏡筒において、第1被検出部は光軸の方向に検出領域を通過可能な第1部分を有している。第2被検出部は、光軸の方向に検出領域を通過可能な第2部分と、第2部分と光軸の方向に並んで配置され光軸の方向に検出領域を通過可能な第3部分と、を有している。
第7の発明に係るレンズ鏡筒は、第1から第6のいずれかの発明に係るレンズ鏡筒において、第2駆動部は、第2移動枠を光軸の方向に駆動するために光軸の方向に移動可能に設けられた部材であって第2移動枠に当接する駆動部材を有している。静止部材は、第2移動枠を光軸の方向に案内する案内部材と、駆動部材に第2移動枠を押し付ける弾性部材と、を有している。
第8の発明に係るレンズ鏡筒は、第7の発明に係るレンズ鏡筒において、第1移動枠は光軸の方向に第2移動枠と当接可能である。第1駆動部は、第1移動枠を介して第2移動枠を弾性部材の弾性力が作用する方向と反対側に駆動可能である。
第9の発明に係るレンズ鏡筒は、第1から第8のいずれかの発明に係るレンズ鏡筒において、第1移動枠の可動範囲は、第1駆動部により駆動される第1範囲を有している。第2移動枠の可動範囲は、第2駆動部により駆動される第2範囲と、第1移動枠を介して第1駆動部により駆動される第3範囲と、を有している。位置検出部は、第1移動枠が第1範囲内を移動する際に第1被検出部が検出領域を通過するように配置されており、かつ、第2移動枠が第2範囲内を移動する際に第2被検出部が検出領域を通過するように配置されている。
第10の発明に係るレンズ鏡筒は、第9の発明に係るレンズ鏡筒において、第2被検出部は、第2および第3範囲の境界周辺に配置されている状態で、光軸の方向において位置検出部の第1移動枠と反対側に配置されている。
第11の発明に係る撮像装置は、被写体の画像を取得するための装置であって、光学系と、第1から第10のいずれかの発明に係るレンズ鏡筒と、画像取得部と、を備えている。光学系は被写体の光学像を形成する。画像取得部は光学像に対して光電変換を行う。
ここで、撮像装置は、例えば、静止画撮影が可能な装置、動画撮影が可能な装置、静止画撮影および動画撮影が可能な装置である。
第12の発明に係る制御方法は、レンズ鏡筒の制御方法である。このレンズ鏡筒は、第1被検出部を有する第1移動枠と、第2被検出部を有する第2移動枠と、第1移動枠を駆動する第1駆動部と、第2移動枠を駆動する第2駆動部と、第1および第2被検出部が検出領域に配置されているか否かを検出するための位置検出部と、第1および第2駆動部を制御する制御部と、を有している。この制御方法は、位置検出部により第1被検出部を検出する工程と、第1被検出部を検出する工程とは異なるタイミングで位置検出部により第2被検出部を検出する工程と、位置検出部の検出結果に基づいて制御部により第1および第2駆動部を制御する工程と、を備えている。
この制御方法では、1つの位置検出部により第1被検出部および第2被検出部が検出され、この検出結果に基づいて制御部により第1および第2駆動部が制御される。このため、第1および第2移動枠の原点位置を把握するために、複数のセンサを設ける必要がない。また、第1および第2被検出部を用いて第1および第2移動枠の原点位置を把握できるため、第1移動枠を介して第2移動枠の原点位置を把握する構成、あるいは、第2移動枠を介して第1移動枠の原点位置を把握する構成に比べて、第1移動枠または第2移動枠の駆動を制御する際のタイムラグが短くなる。
このように、この制御方法では、大型化や高コスト化を防止しつつ駆動時間の短縮を図ることができる。
本発明に係るレンズ鏡筒、撮像装置およびレンズ鏡筒の制御方法では、大型化や高コスト化を防止しつつ駆動時間の短縮を図ることができる。
以下、本発明に係るレンズ鏡筒および撮像装置について、デジタルカメラを例に図面を参照しながら説明する。
〔1:デジタルカメラの概要〕
図1〜図2を用いて本発明の実施形態に係るデジタルカメラ1について説明する。図1および図2にデジタルカメラ1の概略斜視図を示す。図1はレンズ鏡筒3が初期状態である場合を示している。
デジタルカメラ1(撮像装置の一例)は被写体の画像を取得するためのカメラである。デジタルカメラ1には、高倍率化および小型化のために、多段沈胴式のレンズ鏡筒3が搭載されている。
なお、以下の説明では、デジタルカメラ1の6面を以下のように定義する。
デジタルカメラ1による撮影時に被写体側を向く面を前面、その反対側の面を背面とする。被写体の鉛直方向上下とデジタルカメラ1で撮像される長方形の像(一般には、アスペクト比(長辺対短辺の比)が3:2、4:3、16:9など)の短辺方向上下とが一致するように撮影を行う場合に、鉛直方向上側(被写体像は下側)に向く面を上面、その反対側(被写体像は上側)の面を底面とする。さらに、被写体側から見て左側にくる面を左側面、その反対側の面を右側面とする。なお、以上の定義は、デジタルカメラ1の使用姿勢を限定するものではない。
以上の定義によれば、図1は、前面、上面および右側面を示す斜視図ということになる。
なお、デジタルカメラ1の6面だけでなく、デジタルカメラ1に配置される各構成部材の6面も同様に定義する。すなわち、デジタルカメラ1に配置された状態の各構成部材の6面に対して、上述の定義が適用される。
また、図1に示すように、光学系O(後述)の光軸Aに平行なY軸を有する3次元直交座標系を定義する。この定義によれば、光軸Aに沿って背面側から前面側に向かう方向がY軸方向正側であり、光軸Aに直交し右側面側から左側面側に向かう方向がX軸方向正側であり、X軸およびY軸に直交し底面側から上面側に向かう方向がZ軸方向正側となる。Y軸方向は光学系Oの光軸Aの方向と平行である。
以下、それぞれの図面において、このXYZ座標系を基準として説明を行う。すなわち、それぞれの図面におけるX軸方向正側、Y軸方向正側、Z軸方向正側は、それぞれ同じ方向を示している。
〔2:デジタルカメラの全体構成〕
図1および図2に示すように、デジタルカメラ1は主に、各ユニットを収容するカメラ本体2と、被写体の光学像を形成する光学系Oと、光学系Oを移動可能に支持するレンズ鏡筒3と、を備えている。
光学系Oは複数のレンズ群を有している。複数のレンズ群はY軸方向に並んだ状態で配置されている。レンズ鏡筒3は、多段沈胴式であり、カメラ本体2に支持されている。複数のレンズ群は、レンズ鏡筒3によりY軸方向に相対的に移動可能なように支持されている。レンズ鏡筒3の構成の詳細については後述する。
レンズ鏡筒3には、光学像に対して光電変換を行うCCDユニット21(画像取得部の一例)が設けられている。カメラ本体2には、CCDユニット21により取得された画像を記録する画像記録部16が内蔵されている。カメラ本体2の背面には、CCDユニット21により取得された画像を表示する液晶モニタ15が設けられている。
カメラ本体2の上面には、撮影者が撮像動作などの操作を行えるように、レリーズボタン11と、操作ダイヤル12と、電源スイッチ13と、ズーム調節レバー14と、が設けられている。レリーズボタン11は撮影者が露光のタイミングを入力するためのボタンである。操作ダイヤル12は撮影者が撮影動作に関する各種設定を行うためのダイヤルである。電源スイッチ13は撮影者がデジタルカメラ1のONおよびOFFを操作するためのスイッチである。ズーム調節レバー14は、撮影者がズーム倍率を調節するためのレバーであり、レリーズボタン11を中心として所定の角度の範囲内で回転可能である。
なお、図1および図2は、デジタルカメラ1の主要な構成のみを示している。このため、前述の構成以外の構成がデジタルカメラ1に設けられていてもよい。
〔3:レンズ鏡筒の構成〕
図3および図4を用いて、レンズ鏡筒3の全体構成ついて説明する。図3にレンズ鏡筒3の分解斜視図を示す。図4にレンズ鏡筒3の概略図を示す。
図3に示すように、レンズ鏡筒3は主に、カメラ本体2に固定されるベースプレート31(静止部材の一例)と、ベースプレート31に固定されるズームモータ32(第1駆動部の一例)と、各枠体をベースプレート31との間に収容する固定枠33(静止部材の一例)と、ズームモータ32の駆動力が入力される駆動枠34と、固定枠33によりY軸方向に移動可能に支持される直進枠35(第1移動枠の一例)と、を有している。ベースプレート31にはCCDユニット21のCCD22が取り付けられている。ズームモータ32は、例えばDCモータである。
レンズ鏡筒3はさらに、第1レンズ群G1を支持する第1レンズ枠36と、第2レンズ群G2を支持する第2レンズ枠37と、第3レンズ群G3を支持する第3レンズ枠38(第2移動枠の一例)と、を有している。第1レンズ群G1は、例えば全体として負のパワーを持つレンズ群であり、被写体からの光を取り込む。第2レンズ群G2は、例えば全体として正のパワーを持つレンズ群である。第3レンズ群G3は、例えば焦点を調節するための正のパワーを持つレンズ群である。第1レンズ群G1、第2レンズ群G2および第3レンズ群G3により光学系Oが形成されている。
(3.1:固定枠)
固定枠33は、駆動枠34を案内するための部材であり、ベースプレート31とともにレンズ鏡筒3の静止側の部材を構成している。固定枠33はベースプレート31にねじにより固定されている。固定枠33は主に、主要部を構成する概ね筒状の固定枠本体33aと、固定枠本体33aに回転可能に支持される駆動ギア33bと、を有している。
固定枠本体33aは、ベースプレート31に固定されており、内周側に駆動枠34が配置されている。駆動ギア33bは、ズームモータ32の駆動力を駆動枠34に伝達するための部材であり、ズームモータ32のギア(図示せず)と噛み合っている。固定枠本体33aの内周側には、駆動枠34を案内するための3本のカム溝33cと、直進枠35を案内するための3本の直進溝33dと、が形成されている。カム溝33cは円周方向に概ね等ピッチで配置されている。直進溝33dは、Y軸方向に延びており、円周方向に概ね等ピッチで配置されている。
(3.2:駆動枠)
駆動枠34は、第1レンズ枠36および第2レンズ枠37を案内するための部材であり、固定枠33の内周側に配置されている。駆動枠34は、固定枠本体33aの内周側に配置される概ね筒状の駆動枠本体34aを有している。
駆動枠本体34aの外周側には3本のカムピン43が設けられており、内周側には3本の第1カム溝34cおよび3本の第2カム溝34dが形成されている。第1カム溝34cは第1レンズ枠36を案内するための溝である。第2カム溝34dは第2レンズ枠37を案内するための溝である。3本のカムピン43は、円周方向に概ね等ピッチで配置されており、固定枠33の3本のカム溝33cに挿入されている。すなわち、駆動枠34はカムピン43を介して固定枠33に支持されている。
駆動枠本体34aの外周側にはギア部34eが形成されている。ギア部34eは固定枠33の駆動ギア33bと噛み合っている。これにより、ズームモータ32の駆動力が駆動ギア33bを介して駆動枠34に伝達される。
駆動枠34はズームモータ32の駆動力により光軸A回り(R1方向およびR2方向)に駆動される。例えば、収納状態から初期状態(撮影状態)に移行する場合は、ズームモータ32により駆動枠34はR1側に駆動される。この結果、固定枠33のカム溝33cに沿ってカムピン43が移動し、駆動枠34は固定枠33に対してY軸方向正側に移動する。初期状態から収納状態に移行する場合は、ズームモータ32により駆動枠34はR2側に駆動される。この結果、駆動枠34は固定枠33に対してY軸方向負側に移動する。
このように、カム溝33cの形状に応じて、駆動枠34は固定枠33に対して回転しながらY軸方向に移動可能である。
(3.3:直進枠)
直進枠35は、第1レンズ枠36が固定枠33に対して回転するのを防止するための部材であり、駆動枠34の内周側に配置されている。直進枠35は主に、概ね筒状の直進枠本体35aと、直進枠本体35aの外周側に形成された3本の直進ピン35bと、を有している。
直進ピン35bは、駆動枠34と干渉しないように直進枠本体35aのY軸方向負側に配置されており、固定枠33の直進溝33dに挿入されている。すなわち、直進枠35は固定枠33によりY軸方向に直進可能に支持されている。
また、直進枠本体35aの外周側には、バヨネット溝35eが形成されている。バヨネット溝35eには、駆動枠34の内周側に形成されたバヨネット爪(図示せず)が嵌め込まれている。これにより、直進枠35は、駆動枠34に対して回転可能かつY軸方向に一体で移動可能である。
駆動枠34が固定枠33に対して回転すると、直進枠35は、固定枠33に対して回転することなく(駆動枠34に対して回転しながら)、駆動枠34とともにY軸方向へ移動する。つまり、直進枠35の駆動源は、ズームモータ32であると言える。
直進枠本体35aには、Y軸方向に延びる3本の第1ガイド溝35cおよび3本の第2ガイド溝35dが形成されている。3本の第1ガイド溝35cは円周方向に概ね等ピッチで配置されており、3本の第2ガイド溝35dは円周方向に概ね等ピッチで配置されている。第1ガイド溝35cには第1レンズ枠36のカムピン36bが挿入されている。第2ガイド溝35dには第2レンズ枠37のカムピン37bが挿入されている。すなわち、第1レンズ枠36および第2レンズ枠37の固定枠33に対する回転が、直進枠35により規制されている。なお、第1ガイド溝35cおよび第2ガイド溝35dにより、第1レンズ枠36および第2レンズ枠37のY軸方向への移動は規制されていない。
図4に示すように、直進枠35は、フォトインタラプタ27(後述)により検出される第1被検出部35zを有している。第1被検出部35zは、直進枠本体35aから半径方向外側に突出する第1遮光板35f(第1部分の一例)を有している。第1遮光板35fはフォトインタラプタ27の検出領域27d(後述)を通過可能な位置に設けられている。直進枠35が軸方向に移動し第1遮光板35fがフォトインタラプタ27の検出領域27dに入り込むと、検出光が第1遮光板35fにより遮断され、フォトインタラプタ27が検出信号(H信号)を出力する。第1被検出部35zが第1遮光板35fを有しているため、ズームモータ32により直進枠35が駆動されている状態で、第1パターンを有する検出信号がフォトインタラプタ27により生成される。したがって、フォトインタラプタ27の出力信号に基づいて、ある特定の位置(原点位置)に直進枠35が配置されていることを把握することができる。
(3.4:第1レンズ枠)
第1レンズ枠36は、第1レンズ群G1をY軸方向に移動可能に支持するための部材であり、直進枠35の内周側に配置されている。第1レンズ枠36は主に、第1レンズ群G1を内部に収容する第1レンズ枠本体36aと、第1レンズ枠本体36aの外周側に設けられた3本のカムピン36bと、を有している。カムピン36bは、第1ガイド溝35cを貫通した状態で、駆動枠34の第1カム溝34cに挿入されている。
駆動枠34が固定枠33に対して回転すると、第1ガイド溝35cに沿ってカムピン36bが移動する。このとき、カムピン36bの回転方向の移動は、直進枠35の第1ガイド溝35cにより規制される。このため、第1カム溝34cおよび第1ガイド溝35cに沿ってカムピン36bはY軸方向にのみ移動する。このように、第1レンズ枠36は、固定枠33に対して回転することなく、第1カム溝34cの形状に応じて駆動枠34に対してY軸方向に移動可能である。
(3.5:第2レンズ枠)
第2レンズ枠37は、第2レンズ群G2をY軸方向に移動可能に支持するための部材であり、直進枠35の内周側であって第1レンズ枠36のY軸方向負側に配置されている。第2レンズ枠37は主に、第2レンズ群G2を内部に収容する第2レンズ枠本体37aと、第2レンズ枠本体37aの外周側に設けられた3本のカムピン37bと、を有している。カムピン37bは、第2ガイド溝35dを貫通した状態で、駆動枠34の第2カム溝34dに挿入されている。
駆動枠34が固定枠33に対して回転すると、第2ガイド溝35dに沿ってカムピン37bが移動する。このとき、カムピン37bの回転方向の移動は、直進枠35の第2ガイド溝35dにより規制される。このため、第1レンズ枠36の場合と同様に、第2カム溝34dおよび第2ガイド溝35dに沿ってカムピン37bはY軸方向にのみ移動する。
このように、第2レンズ枠37は、固定枠33に対して回転することなく、第2カム溝34dの形状に応じて駆動枠34に対してY軸方向に移動可能である。
(3.6:第3レンズ枠)
第3レンズ枠38は、第3レンズ群G3をY軸方向に移動可能に支持するための部材であり、ベースプレート31のフォーカスシャフト31a、31b(案内部材の一例)によりY軸方向に移動可能に支持されている。具体的には、第3レンズ枠38は、第3レンズ群G3が固定された第3レンズ枠本体38aと、第3レンズ枠本体38aの端部に設けられた支持部38dと、を有している。フォーカスシャフト31a、31bは支持部38dに形成された孔(図示せず)に挿入されている。
第3レンズ枠38の駆動は、ベースプレート31に固定されたフォーカスモータ39(第2駆動部の一例)により行われる。具体的には図4に示すように、フォーカスモータ39は、モータ本体39aと、モータ本体39aのリードスクリュ39bに螺合したナット39c(駆動部材の一例)と、を有している。ナット39cはベースプレート31に対して回転することなくY軸方向に移動する。このため、リードスクリュ39bが回転すると、リードスクリュ39bの回転量に応じた距離だけナット39cはY軸方向に移動する。
図4に示すように、ナット39cは、支持部38dのY軸方向正側に配置されており、支持部38dとY軸方向に当接している。より詳細には、スプリング31s(弾性部材の一例)がフォーカスシャフト31aに差し込まれており、このスプリング31sにより第3レンズ枠38は常にY軸方向正側に押圧されている。つまり、スプリング31sにより支持部38dはナット39cに押し付けられている。このため、ナット39cがY軸方向に移動すると、ナット39cとともに第3レンズ枠38もY軸方向に移動する。フォーカスモータ39は、例えばステッピングモータであり、第2モータドライバ25(後述)から出力される制御パルスにより駆動される。
図4に示すように、第3レンズ枠38は、フォトインタラプタ27により検出される第2被検出部38zを有している。第2被検出部38zは、フォーカスモータ39により第3レンズ枠38が駆動されている状態で、第1パターンとは異なる第2パターンを有する検出信号がフォトインタラプタ27により生成される形状を有している。具体的には、第2被検出部38zは、第2遮光板38b(第2部分の一例)と、第3遮光板38c(第3部分の一例)と、を有している。第2遮光板38bは第3遮光板38cと概ね同じ形状を有している。第2遮光板38bおよび第3遮光板38cは、第1遮光板35fよりもY軸方向の寸法が小さい。第2遮光板38bおよび第3遮光板38cは、第3レンズ枠本体38aから突出しており、互いに光軸Aの方向に並ぶように配置されている。第3遮光板38cは第2遮光板38bのY軸方向負側(CCD22側)に配置されている。
第2被検出部38zは、第1被検出部35zと光軸A回りの円周方向位置が概ね同じである。このため、第1遮光板35fと同様に、第2被検出部38zは検出領域27dを光軸Aの方向に通過可能である。
第3レンズ枠38が光軸Aの方向に移動し第2遮光板38bまたは第3遮光板38cがフォトインタラプタ27の検出領域27dに入り込むと、検出光が第2遮光板38bまたは第3遮光板38cにより遮断され、フォトインタラプタ27が検出信号(H信号)を出力する。第2被検出部38zは第2遮光板38bおよび第3遮光板38cを有しているため、フォーカスモータ39により第3レンズ枠38が駆動されている状態で、第1被検出部35zとは異なる第2パターンの検出信号がフォトインタラプタ27により生成される。したがって、フォトインタラプタ27の出力信号に基づいて、ある特定の位置(原点位置)に第3レンズ枠38が配置されていることを把握することができる。
〔4:制御装置〕
図4に示すように、デジタルカメラ1はさらに、第1モータドライバ22(第1駆動部の一例)と、ズームエンコーダ23(第1駆動量取得部の一例)と、第2モータドライバ25(第2駆動部の一例)と、フォトインタラプタ27(位置検出部の一例)と、マイコン24と、を有している。レンズ鏡筒3の駆動を制御するために必要な構成であることを考慮すると、これらの構成はレンズ鏡筒3に含まれていると考えることもできる。
第1モータドライバ22は、マイコン24から送られる駆動命令および停止命令に基づいて、ズームモータ32の駆動および停止を切り換える。ズームエンコーダ23は、ズームモータ32のロータ(図示せず)の回転角度を検出するためのセンサであり、例えば、ズームモータ32に設けられている。このズームエンコーダ23は、ロータの回転角度に応じた数のパルスを出力する。つまり、ズームエンコーダ23の出力パルス数をカウントすることで、ズームモータ32のロータの回転角度を算出することができる。ズームモータ32のロータの回転角度に基づいて駆動枠34の回転角度(第1駆動量の一例)を算出することができる。ズームエンコーダ23の出力パルス数のカウントおよび回転角度の算出は、マイコン24により行われる。算出された回転角度に基づいて、マイコン24は第1モータドライバ22の駆動命令および停止命令を送信する。つまり、第1モータドライバ22、ズームエンコーダ23およびマイコン24により、ズームモータ32のフィードバック制御が行われる。
第2モータドライバ25は、マイコン24から送られる駆動命令および停止命令に基づいて、フォーカスモータ39に制御パルスを送信する。第2モータドライバ25から出力される制御パルス数をカウントすることで、フォーカスモータ39のロータ(図示せず)の回転角度(第2駆動量の一例)を算出することができる。第2モータドライバ25の制御パルス数のカウントおよび回転角度の算出は、マイコン24により行われる。本実施形態では、第2モータドライバ25およびマイコン24によりフォーカスモータ39のオープンループ制御が行われる。
フォトインタラプタ27は、直進枠35および第3レンズ枠38の原点位置を検出するためのセンサである。具体的には、フォトインタラプタ27は、発光部(図示せず)と、発光部から射出される光を検出する受光部(図示せず)と、を有している。発光部と受光部との間には、検出対象物を検出するため空間である検出領域27dが形成されている。フォトインタラプタ27は、固定枠33に固定されており、第1遮光板35f、第2遮光板38bおよび第3遮光板38cが検出領域27dをY軸方向に通過可能な位置に配置されている。
検出領域27dに検出対象物が入り込むと、発光部から射出される光が検出対象物により遮られる。光が対象物により遮られている場合、フォトインタラプタ27はH信号を出力する。光が対象物により遮られていない場合は、フォトインタラプタ27はL信号を出力する。つまり、このフォトインタラプタ27は、検出領域27d内の対象物の有無を検出できる1bitのセンサである。フォトインタラプタ27から出力される検出信号に基づいて、マイコン24は直進枠35および第3レンズ枠38が原点位置に配置されているか否かを認識し得る。
図5に示すように、マイコン24には、CPU57と、ROM58と、RAM59と、が搭載されている。ROM58に格納されているプログラムがCPU57に読み込まれ実行されることで、マイコン24は様々な機能を実現し得る。
例えば、マイコン24は、メイン制御部50(制御部の一例)と、第1カウンタ53と、第2カウンタ54と、信号判定部55と、を有している。メイン制御部50、第1カウンタ53、第2カウンタ54および信号判定部55は、プログラムにより実現されている機能ブロックである。
メイン制御部50は、例えば、信号判定部55、第1カウンタ53および第2カウンタ54から出力されるカウント値あるいは判定結果に基づいて、第1モータドライバ22および第2モータドライバ25に駆動命令および停止命令を送信する。メイン制御部50は、各種フラグの監視および判定、各種カウント値の監視および判定を行う。
第1カウンタ53は、メイン制御部50から送信される命令にしたがって、ズームエンコーダ23の出力パルス数をカウントしたり、あるいはカウント値をリセットしたりする。第1カウンタ53は複数のカウント値Nz0、Nz1、Nz2を用いて、ズームエンコーダ23の出力パルス数をカウントすることができる。ズームエンコーダ23の出力パルス数をカウントすることで、駆動枠34の駆動量、さらに直進枠35の駆動量を取得することができる。
第2カウンタ54は、メイン制御部50から送られる命令にしたがって、第2モータドライバ25からフォーカスモータ39に送られる制御パルス数をカウントしたり、あるいはカウント値をリセットしたりする。第2カウンタ54は複数のカウント値Nf1、Nf2、Nf3を用いて、フォーカスモータ39の制御パルス数をカウントすることができる。フォーカスモータ39の制御パルス数をカウントすることで、第3レンズ枠38の駆動量を取得することができる。
信号判定部55は、第1カウンタ53または第2カウンタ54でのカウント値に基づいて、フォトインタラプタ27から出力される検出信号のパターンを識別する。具体的には図6に示すように、フォトインタラプタ27が第1被検出部35zを検出することにより生成される第1パターンは、第1カウンタ53でのカウント値に基づいて信号判定部55により判定される。フォトインタラプタ27が第2被検出部38zを検出することにより生成される第2パターンは、第2カウンタ54でのカウント値に基づいて信号判定部55により判定される。
〔5:位置関係〕
ここで、直進枠35、第3レンズ枠38およびフォトインタラプタ27の位置関係について説明する。図7〜図12は直進枠35、第3レンズ枠38およびフォトインタラプタ27の位置関係を説明するための図である。説明の便宜上、図7〜図12では直進枠35、第3レンズ枠38およびフォトインタラプタ27のみ示している。図7はレンズ鏡筒3の収納状態(電源OFFの状態)を示している。図12はレンズ鏡筒3の初期状態(電源をONした後の初期化が完了した状態)を示している。なお、図7〜図12では、初期位置や収納位置などを第1遮光板35fおよび第3遮光板38cのY軸方向負側の面を基準として決定している。
図7〜図12に示すように、駆動枠34および直進枠35は、電源をONした後の初期化が完了する範囲において、収納位置Pz0および初期位置Pz1の間に設けられた第1範囲RzでY軸方向に移動可能である。具体的には、収納時および初期化時において、第1範囲Rzの範囲内で、駆動枠34および直進枠35は駆動枠34を介してズームモータ32により駆動される。撮影時においては、初期位置Pz1で駆動枠34はズームモータ32により回転駆動され、初期位置Pz1で直進枠35は固定枠33に対して静止している。このとき、第1レンズ枠36および第2レンズ枠37は駆動枠34の回転角度に応じてY軸方向に移動する。
図7〜図12に示すように、第3レンズ枠38は、収納位置Pf0および最至近合焦位置Pf3の間に設けられた領域RfでY軸方向に移動可能である。具体的には、最至近合焦位置Pf3から待機位置Pf1の間に設けられた第2範囲Rf2では、第3レンズ枠38はフォーカスモータ39により駆動される。無限遠合焦位置Pf2および最至近合焦位置Pf3の間の使用領域Rf1は、焦点調節の際に使用される。無限遠合焦位置Pf2は電源ON後の初期化完了時の初期位置に対応している。
また、第3レンズ枠38が第2範囲Rf2および第3範囲Rf3の境界周辺、つまり待機位置Pf1に配置されている状態で、Y軸方向(光軸Aの方向)においてフォトインタラプタ27の直進枠35と反対側に配置されている。直進枠35と第3レンズ枠38との間にフォトインタラプタ27が配置されている、とも言える。
待機位置Pf1および収納位置F0の間に設けられた第3範囲Rf3では、第3レンズ枠38は直進枠35を介してズームモータ32により駆動される。具体的には、この第3範囲Rf3では、直進枠35の当接部35gが第3レンズ枠38と当接した状態で直進枠35がY軸方向負側に移動すると、直進枠35とともに第3レンズ枠38がY軸方向負側に移動する。このとき、スプリング31sにより第3レンズ枠38は当接部35gに押し付けられた状態で、スプリング31sがさらに圧縮される。直進枠35がY軸方向正側に移動すると、直進枠35とともに第3レンズ枠38がY軸方向正側に移動する。
このように、第3範囲Rf3では、ズームモータ32により直進枠35がY軸方向正側および負側に駆動されると、直進枠35とともに第3レンズ枠38もY軸方向正側および負側に移動する。
図7に示す収納状態では、第3レンズ枠38はフォトインタラプタ27のY軸方向負側(CCD21側)に配置されており、直進枠35の第1遮光板35fはフォトインタラプタ27の検出領域27d内に配置されている。図9に示すように、第3レンズ枠38が待機位置Pf1に配置されている状態では、第3レンズ枠38の第2遮光板38bおよび第3遮光板38cはフォトインタラプタ27のY軸方向負側(CCD21側)に配置されており、直進枠35の第1遮光板35fはフォトインタラプタ27のY軸方向正側(被写体側)に配置されている。図12に示す初期状態では、直進枠35および第3レンズ枠38はフォトインタラプタ27のY軸方向正側(被写体側)に配置されている。
図9に示すように、第1遮光板35fと第2遮光板38bとが同時にフォトインタラプタ27により検出されないように、当接部35gが第3レンズ枠38に当接している状態での第1遮光板35fおよび第2遮光板38bのY軸方向の間隔が設定されている。さらに、第2遮光板38bと第3遮光板38cとが同時にフォトインタラプタ27により検出されないように、第2遮光板38bおよび第3遮光板38cの間のY軸方向の間隔が設定されている。
このように、第1被検出部35zおよび第2被検出部38zは、同時にフォトインタラプタ27により検出されることはなく、異なるタイミングでのみフォトインタラプタ27により検出され得る。
〔6:デジタルカメラの動作〕
図1〜図25を用いて、デジタルカメラ1の動作について説明する。図13は電源ON時のタイミングチャートである。図14は電源OFF時のタイミングチャートである。図15〜図20は電源ON時のフローチャートである。図21〜図25は電源OFF時のフローチャートである。図13および図14は、処理が正常に終了する場合のタイミングチャートを示している。図13および図14では、図7〜図12のうち各タイミングに対応する図番が上側に示されている。
(6.1:電源OFF時の状態)
電源スイッチ13がOFFの状態では、レンズ鏡筒3がカメラ本体2のY軸方向の外形寸法内に収まるように、レンズ鏡筒3は収納状態で停止している。この状態では、直進枠35および第3レンズ枠38は図7に示す位置で停止している。直進枠35の当接部35gは第3レンズ枠38とY軸方向に当接している。第3レンズ枠38は直進枠35によりY軸方向負側に押さえつけられている。
(6.2:電源ON/モード切換え処理)
図13および図15〜図20を用いて、電源ON/モード切換え処理について説明する。電源スイッチ13がONに切り換えられた場合、あるいは、電源が入っている状態で操作ダイヤル12によりモードが切り換えられた場合、図15に示す電源ON/モード切換え処理が実行される。例えば、電源スイッチ13がONに切り換えられると、各部に電源が供給され、メイン制御部50により初期化完了フラグがクリアされる(S1、S2、S3)。初期化完了フラグは、初期化処理(収納状態から撮影可能状態にデジタルカメラ1の状態を移行させる処理)が完了していることを示しており、RAM59に記憶されている。電源ON時にレンズ鏡筒3が収納状態であれば、電源ON時の状態は図7に示す状態である。
その後、メイン制御部50により異常終了フラグのステータスが確認される(S4)。異常終了フラグは、レンズ鏡筒3の収納処理や初期化処理が異常な状態で終了していることを示しており、RAM59に記憶されている。異常終了の場合は、メイン制御部50により収納完了フラグがクリアされる(S5A)。正常終了の場合は、メイン制御部50により収納完了フラグがセットされる(S5B)。収納完了フラグは収納処理が完了したことを示しており、RAM59に記憶されている。
次に、メイン制御部50によりモードの確認が行われる(S6)。再生モードの場合、レンズ鏡筒3を駆動する必要がないため、電源ON/モード切換え処理が終了する(S6)。一方、撮影モードの場合は、メイン制御部50により初期化完了フラグのステータスが確認される(S7)。初期化完了フラグがLの場合(フラグがクリアされている場合)、初期化が完了していないため、初期化処理(後述)が実行される(S8)。初期化完了フラグがHの場合(フラグがセットされている場合)、初期化が完了しているため、初期化処理は実行されずに電源ON/モード切換え処理が終了する(S7)。
(6.3:初期化処理)
ここで、初期化処理について説明する。初期化処理とは、収納状態から初期状態にデジタルカメラ1の状態を移行させる処理である。
図13および図16に示すように、メイン制御部50により異常終了フラグおよび収納完了フラグがクリアされる(S11、S12)。その後、フォトインタラプタ27の出力がマイコン24により確認される(S13)。フォトインタラプタ27がH信号を出力している場合、第1初期化処理および第2初期化処理が順次開始される(S14、S15)。
第1初期化処理では、駆動枠34および直進枠35の位置が初期化され、処理が終了したことを示す第1初期化フラグが最終的にセットされる。フォーカス初期化処理では、第3レンズ枠38の位置が初期化され、処理が終了したことを示す第2終了フラグが最終的にセットされる。したがって、第1初期化処理および第2初期化処理が順次起動された後は、第1初期化フラグの監視が行われる(S16)。第1初期化フラグがセットされた場合、第2初期化フラグの監視が行われる(S17)。第2初期化フラグがセットされた場合は、メイン制御部50は初期化処理を終了する。
一方、ステップS13においてフォトインタラプタ27がL信号を出力している場合、レンズ鏡筒3が収納状態でないことが考えられるため、図20に示すリセット処理によりレンズ鏡筒3の状態が収納状態にリセットされる。
(6.3.1:リセット処理)
ここで、図20に示すリセット処理について説明する。リセット処理では、初期化処理を行う前に、レンズ鏡筒3の状態を一旦収納状態にリセットする。具体的には、駆動枠34および直進枠35がY軸方向負側に移動するように、ズームモータ32による駆動枠34の駆動が開始される(S51)。これにより、駆動枠34および直進枠35は固定枠33に対してY軸方向負側に移動する。
次に、ズームエンコーダ23の出力パルス数Nz1、Nz2がリセットされる(S52)。パルス数Nz1はフォトインタラプタ27の検出信号が第1パターンであるか否かを判定するための値である。パルス数Nz2は直進枠35の移動量が異常な場合を判定するための値である。第1カウンタ53によりズームエンコーダ23の出力パルス数Nz2のカウントが開始される(S53)。パルス数Nz2はRAM59に記憶される。
フォトインタラプタ27の出力信号が信号判定部55により確認される(S54)。フォトインタラプタ27がH信号を出力している場合は、第1カウンタ53によりズームエンコーダ23の出力パルス数Nz1のカウントが開始される(S55)。パルス数Nz1はRAM59に格納される。一方、フォトインタラプタ27がL信号を出力している場合は、ズームエンコーダ23のパルス数Nz1をカウントする必要がないため、ステップS55での処理は行われない(S54)。
パルス数Nz2が所定値Xに達したか否かがメイン制御部50により判定される(S56)。パルス数Nz2が所定値X以上である場合は、駆動枠34あるいは直進枠35が物理的に他の部材と干渉する距離を移動していることが予想されるため、メイン制御部50から第1モータドライバ22にズームモータ32の停止命令が送られる。この停止命令により、ズームモータ32が停止する(S57B)。この場合、直進枠35が初期位置で停止していないため、メイン制御部50により異常終了フラグがセットされる(S57C)。
一方、パルス数Nz2が所定値Xに達していない場合は、パルス数Nz1が所定値Dに達したか否かが信号判定部55により判定される(S57A)。所定値Dは、フォトインタラプタ27が第1遮光板35fを検出してから直進枠35が収納位置Pz0に到達するまでに必要なパルス数である。このため、パルス数Nz1が所定値D以上である場合は、直進枠35が収納位置Pz0に位置しているため、信号判定部55がメイン制御部50に判定結果を送信し、メイン制御部50はその判定結果に基づいて、ズームモータ32を停止する(S58A)。パルス数Nf1が所定値Dに達した場合、フォトインタラプタ27の検出信号が図6に示す第1パターンであることを意味している。このため、信号判定部55によりフォトインタラプタ27の検出信号が第1パターンであるか否かが判定されたと言える。駆動停止後、図16に示す初期化処理において、ステップS14から処理が再開される。
パルス数Nz1が所定値Dに達していない場合は、信号判定部55によりフォトインタラプタ27の出力信号が確認される(S58B)。フォトインタラプタ27がH信号を出力している場合は、ステップS57Aでの処理が繰り返される(S57A)。フォトインタラプタ27がL信号を出力している場合、第1カウンタ53によりパルス数Nz1がリセットされ(S58C)、ステップS54以降の処理が行われる。
上記の処理により、レンズ鏡筒3の状態が一旦収納状態にリセットされる。リセット処理が終了すると、図16に示すようにステップS14から初期化処理が再開される。
(6.3.2:第1初期化処理)
図17を用いて、第1初期化処理について説明する。第1初期化処理はズームモータ32により駆動される駆動枠34および直進枠35を初期状態に初期化するための処理である。この実施形態では、光学系Oが広角端の状態が初期状態である。
図17に示すように、駆動枠34および直進枠35が初期位置Pz1に向かってY軸方向正側へ移動するように、ズームモータ32による駆動枠34の駆動が開始される(S21)。駆動開始後、フォトインタラプタ27の出力信号が信号判定部55により監視される(S22)。フォトインタラプタ27がH信号を出力している場合、信号判定部55によりフォトインタラプタ27の出力信号の監視が継続される。フォトインタラプタ27の出力信号がH信号からL信号に切り換わった場合、第1カウンタ53においてズームエンコーダ23の出力パルス数Nz0のカウントが開始される(S23)。パルス数Nz0はRAM59に記憶される。フォトインタラプタ27の出力信号がH信号からL信号に切り換わる前後のレンズ鏡筒3の状態は、図8および図9に示す状態である。
カウント開始後、このパルス数Nz0が所定値Bに達したか否かがメイン制御部50により監視される(S24)。パルス数Nz0が所定値Bに達した時点で、駆動枠34および直進枠35が初期位置Pz1に配置されている。このため、パルス数Nz0が所定値Bに達するまでズームモータ32による駆動が継続され、パルス数Nz0が所定値Bに達した場合に、メイン制御部50から第1モータドライバ22にズームモータ32の停止命令が送られ、ズームモータ32が停止する(S25)。このとき、第1初期化処理が正常に終了したことを意味する第1初期化フラグがメイン制御部50によりセットされる(S26)。この第1初期化フラグはRAM59に記憶されている。
上記の処理により、直進枠35が初期位置Pz1まで駆動される第1初期化処理を実現できる。
(6.3.3:第2初期化処理)
図18を用いて、第2初期化処理について説明する。第2初期化処理は第3レンズ枠38を初期状態に初期化するための処理である。この実施形態では、第3レンズ群G3が無限遠合焦位置Pf2に配置されている状態が初期状態である。
図18に示すように、前述のステップS22と同様に、フォトインタラプタ27の出力信号が信号判定部55により監視される(S31)。フォトインタラプタ27がH信号を出力している場合、信号判定部55によりフォトインタラプタ27の出力信号の監視が継続される。フォトインタラプタ27の出力信号がH信号からL信号に切り換わった場合、信号判定部55からメイン制御部50へ判定結果が送信され、その判定結果に基づいて、メイン制御部50は第2モータドライバ25にフォーカスモータ39の駆動命令を送信する。この結果、第3レンズ枠38が無限遠合焦位置Pf2に向かってY軸方向正側に移動するように、フォーカスモータ39による第3レンズ枠38の駆動が開始される(S32)。駆動開始後、初期化時第2パターン検出処理が実行される(S33)。
ここで、図19を用いて初期化時第2パターン検出処理について説明する。初期化時第2パターン検出処理は、フォトインタラプタ27を用いて第3レンズ枠38の第2遮光板38bおよび第3遮光板38cを検出するための処理である。具体的には図13に示すように、この第2パターン検出処理では、2つの小さな山を形成しているフォトインタラプタ27の出力信号のパターンを検出する。
図19に示すように、初期化時第2パターン検出処理では、各カウント値Cf、Nf1、Nf2、Nf3がリセットされ(S41)、フォーカスモータ39の制御パルス数Nf3のカウントが開始される(S42)。パルス数Nf3はRAM59に記憶される。カウント値Cf、Nf1は第2遮光板38bおよび第3遮光板38cを検出するためのカウント値である。このため、これらのカウント値Cf、Nf1を監視することで、フォトインタラプタ27で検出された枠が直進枠35であるのか第3レンズ枠38であるのかを判定することができる。パルス数Nf2は第3レンズ枠38の原点から無限遠合焦位置Pf2(初期位置)までの距離に対応している。このため、パルス数Nf2を監視することで、第3レンズ枠38が無限遠合焦位置Pf2に到達したか否かを判定することができる。
具体的には、カウント開始後、メイン制御部50により第2パターンフラグがクリアされ(S43)、フォトインタラプタ27の出力信号が信号判定部55により確認される(S44)。フォトインタラプタ27がL信号を出力している場合、フォトインタラプタ27がH信号を出力するまでフォトインタラプタ27の出力信号の監視が信号判定部55により継続される。このとき、パルス数Nf3が所定値P2に達したか否かがメイン制御部50により判定される(S45B)。パルス数Nf3が所定値P2に達していない場合、信号判定部55によりフォトインタラプタ27の出力信号の監視が継続される(S44)。
一方、フォトインタラプタ27がL信号を出力している状態で、パルス数Nf3が所定値P2に達した場合、何らかの異常が発生していると考えられるため、フォーカスモータ39が停止され(S45C)、異常終了フラグがセットされる(S45D)。このとき、図16に示すステップS18から処理が実行され、初期化処理が終了する。
ステップS44においてフォトインタラプタ27の出力信号がL信号からH信号に切り換わった場合、第2カウンタ54によりフォーカスモータ39の制御パルス数Nf1のカウントが開始される(S45A)。パルス数Nf1はRAM59に記憶される。このときのレンズ鏡筒3の状態は、図10に示す状態である。メイン制御部50によりパルス数Nf1が所定値P1に達したか否かが判定される(S46)。
パルス数Nf1が所定値P1に達していない場合、信号判定部55によりフォトインタラプタ27の出力信号が確認され、H信号が出力されている間はメイン制御部50によりパルス数Nf1の監視が継続される(S46B、S46)。フォトインタラプタ27の出力信号がH信号からL信号に切り換わった場合、第2カウンタ54によりパルス数Nf1がリセットされ(S49)、ステップS44から処理が実行される。
ステップS46においてパルス数Nf1が所定値P1に達していると判断された場合は、カウント値Cfに1が加算される(S46A)。このカウント値Cfは検出対象物の数を意味しており、カウント値Cfが2であるか否かがメイン制御部50により判定される(S47)。カウント値Cfが2である場合、第2遮光板38bおよび第3遮光板38cの両方がフォトインタラプタ27により検出されているため、この時点で第3レンズ枠38がフォトインタラプタ27のY軸方向正側(原点)に位置していると判断することができる。この場合は、第2パターンフラグがセットされ(S48)、第2パターン検出処理が終了する。
カウント値Cfが2でない場合は、第2パターンを検出するためにステップS44から処理が実行される。
初期化時第2パターン検出処理が終了すると、図18に示すステップS34から処理が実行される。具体的には、第2カウンタ54によりフォーカスモータ39の制御パルス数のカウントが開始される(S34)。カウント開始後、メイン制御部50によりパルス数Nf2が監視される(S35)。パルス数Nf2が所定値Fに達していない場合、メイン制御部50によりパルス数Nf2の監視が継続される。パルス数Nf2が所定値Fに達した時点で、第3レンズ枠38が無限遠合焦位置Pf2に到達したと考えられるため、パルス数Nf2が所定値Fに達した場合は、メイン制御部50によりフォーカスモータ39が停止される(S36)。駆動停止後、メイン制御部50により第2初期化フラグがセットされ(S37)、第2初期化処理が終了する。
図16に示す初期化処理のメインルーチンでは、前述のようにメイン制御部50により第1初期化フラグが監視されているため(S16)、第1初期化処理において第1初期化フラグがセットされると、メイン制御部50により第2初期化フラグの監視が行われる(S17)。第2初期化処理において第2初期化フラグがセットされると、メイン制御部50により初期化完了フラグがセットされ(S18)、初期化処理が終了する。
以上に説明した初期化処理により、直進枠35および第3レンズ枠38の状態が初期化され、デジタルカメラ1が撮影可能状態(図12に示す状態)となる。
(6.4:電源OFF処理)
図14および図21〜図25を用いて、電源OFF処理について説明する。
図21に示すように、電源スイッチ13がOFFに切り換えられると、レンズ鏡筒3が収納状態となるように、各処理が実行される。具体的には、モードが撮影モードおよび再生モードのいずれであるかがメイン制御部50により確認される(S61)。モードが撮影モードである場合、駆動枠34および直進枠35が初期位置Pz1に配置されているため、レンズ鏡筒3が収納状態となるように収納処理が実行される(S61A)。収納処理が終了した後、各部への電源供給が停止され(S64)、電源OFF処理が終了する。
ステップS61において再生モードと判定された場合、メイン制御部50により収納完了フラグのステータスが確認される(S61B)。収納完了フラグがセットされている場合、レンズ鏡筒3は収納状態であるため、各部への電源供給が停止され(S64)、電源OFF処理が終了する。収納完了フラグがセットされていない場合、初期化完了フラグのステータスが監視される(S62)。初期化完了フラグがセットされている場合、収納処理が実行される(S61A)。
初期化完了フラグがセットされていない場合は、図16〜図20に示す初期化処理が実行される(S63A)。初期化処理により、一旦、レンズ鏡筒3は初期状態にリセットされる。初期化処理が終了した後、収納処理が実行される(S63B)。収納処理が終了すると、各部への電源供給が停止され(S64)、電源OFF処理が終了する。
(6.4.1:収納処理)
ここで、図22〜図25を用いて収納処理について説明する。収納処理は、駆動枠34、直進枠35および第3レンズ枠38を収納状態にするための処理である。収納状態とは、レンズ鏡筒3がカメラ本体2に格納されている状態である。
図22に示すように、収納処理では、フォトインタラプタ27の出力信号が信号判定部55により確認される(S65)。フォトインタラプタ27がL信号を出力している場合、第1収納処理および第2収納処理が順次開始される(S66A、S66B)。第2収納処理が終了すると、第1収納フラグがセットされる。第1収納処理が終了すると、第2収納フラグがセットされる。これら2つの第1および第2収納フラグを監視することで、第1収納処理および第2収納処理が終了したか否かを確認することができる。第1収納処理および第2収納処理については後述する。
第1収納処理および第2収納処理が開始された後は、第1および第2収納フラグのステータスがマイコン24により確認される(S67、S68)。第1および第2収納フラグがともにセットされている場合、収納処理が完了したことを示す収納完了フラグがセットされ(S69)、収納処理が終了する。
一方、ステップS65において、フォトインタラプタ27がH信号を出力している場合、メイン制御部50により異常終了フラグがセットされ(S66B)、収納処理が終了する。
(6.4.2:第1収納処理)
ここで、図23および図24を用いて、第1収納処理について説明する。第1収納処理は第3レンズ枠38を待機位置Pf1に移動させるための処理である。
図23に示すように、第1収納処理では、第3レンズ枠38が待機位置Pf1に向かってY軸方向負側に移動するように、フォーカスモータ39による第3レンズ枠38の駆動が開始される(S71)。駆動開始後、収納時第2パターン検出処理が開始される(S72)。この処理は、フォトインタラプタ27を用いて第3レンズ枠38の第2遮光板38bおよび第3遮光板38cを検出するための処理であり、前述の初期化時第2パターン検出処理とほぼ同じ処理である。
図24に示すように、収納時第2パターン検出処理では、各カウント値Cf、Nf1、Nf2、Nf3がリセットされ(S80)、フォーカスモータ39の制御パルス数Nf3のカウントが開始される(S81)。パルス数Nf3はRAM59に記憶される。カウント値Cf、Nf1は第2遮光板38bおよび第3遮光板38cを検出するためのカウント値である。このため、カウント値Cf、Nf1を監視することで、フォトインタラプタ27で検出された枠が直進枠35であるのか第3レンズ枠38であるのかを判定することができる。パルス数Nf3は、第3レンズ枠38の現在位置から原点位置までの距離に概ね対応しているため、パルス数Nf3を監視することで、第3レンズ枠38が原点位置に到達したか否か判定することができる。
具体的には、カウント開始後、メイン制御部50により第2パターンフラグがクリアされ(S82)、フォトインタラプタ27の出力信号が信号判定部55により確認される(S83)。フォトインタラプタ27がL信号を出力している場合、フォトインタラプタ27がH信号を出力するまでフォトインタラプタ27の出力信号の監視が信号判定部55により継続される。このとき、パルス数Nf3が所定値F3に達したか否かがメイン制御部50により判定される(S84B)。パルス数Nf3が所定値F3に達していない場合、フォトインタラプタ27の出力信号の監視が信号判定部55により継続される(S83)。所定値F3は、電源OFF処理開始時における第3レンズ枠38の位置から原点位置までの駆動に必要なパルス数に、機械的な誤差(ギヤのバックラッシュなど)に対応する余裕パルス数を加えたパルス数である。現在位置から原点位置までの必要パルス数は、フォーカスモータ39の制御パルス数を原点位置からカウントすることで算出できる。余裕パルス数は、機械的な構成に基づいて予め設定されており、ROM58に格納されている。
フォトインタラプタ27がL信号を出力している状態で、パルス数Nf3が所定値F3に達した場合、何らかの異常が発生していると考えられるため、メイン制御部50からの命令に基づいてフォーカスモータ39が停止され(S84C)、メイン制御部50により異常終了フラグがセットされる(S84D)。このとき、図22に示すように収納処理が終了する。
ステップS83においてフォトインタラプタ27の出力信号がL信号からH信号に切り換わった場合、第2カウンタ54によりフォーカスモータ39の制御パルス数Nf1のカウントが開始される(S84A)。パルス数Nf1はRAM59に記憶される。このときのレンズ鏡筒3の状態は、図11に示す状態である。メイン制御部50によりパルス数Nf1が所定値P1に達したか否かが判定される(S85)。
パルス数Nf1が所定値P1に達していない場合、信号判定部55によりフォトインタラプタ27の出力信号が確認され、H信号が出力されている間はメイン制御部50によりパルス数Nf1の監視が継続される(S86B、S85)。フォトインタラプタ27の出力信号がH信号からL信号に切り換わった場合、第2カウンタ54によりパルス数Nf1がリセットされ(S86C)、ステップS83から処理が実行される。
ステップS85においてメイン制御部50によりパルス数Nf1が所定値P1に達していると判断された場合は、第2カウンタ54においてカウント値Cfに1が加算される(S86A)。このカウント値Cfは検出対象物の数を意味しているため、カウント値Cfが2であるか否かがメイン制御部50により判定される(S87)。カウント値Cfが2である場合、第2遮光板38bおよび第3遮光板38cの両方がフォトインタラプタ27により検出されているため、この時点で第3レンズ枠38がフォトインタラプタ27のY軸方向正側(原点)に位置していると判断することができる。この場合、メイン制御部50により第2パターンフラグがセットされ(S88)、第2パターン検出処理が終了する。
カウント値Cfが2でない場合は、第2パターンを検出するためにステップS83から処理が実行される。
初期化時第2パターン検出処理が終了すると、図23に示すステップS73から第1収納処理が実行される。具体的には、第2カウンタ54によりフォーカスモータ39の制御パルス数Nf2のカウントが開始される(S73)。パルス数Nf2はRAM59に記憶される。メイン制御部50によりパルス数Nf2が所定値F4に達したか否かが判定される(S74)。パルス数Nf2が所定値F4に達すると、メイン制御部50からの命令に基づいて、フォーカスモータ39による第3レンズ枠38の駆動が停止される(S75)。駆動停止後、メイン制御部50により第2収納フラグがセットされ(S76)、第1収納処理が終了する。
(6.4.3:第2収納処理)
図25を用いて、第2収納処理について説明する。第2収納処理は駆動枠34および直進枠35を収納位置まで移動させる処理である。
図25に示すように、第2収納処理では、メイン制御部50により第2パターンフラグのステータスが監視される(S90)。第2パターンフラグは、フォトインタラプタ27により第2遮光板38bおよび第3遮光板38cが検出されたことを意味しており、収納時第2パターン検出処理においてセットされる(図24のS88)。第2パターンフラグがセットされた場合、駆動枠34および直進枠35が収納位置Pz0に向かってY軸方向正側に移動するように、ズームモータ32による駆動枠34の駆動が開始される(S91A)。駆動開始後、第1カウンタ53によりズームエンコーダ23の出力パルス数のカウントが開始される(S92)。
次に、信号判定部55によりフォトインタラプタ27の出力信号が監視される(S93)。フォトインタラプタ27がL信号を出力している場合、パルス数Nz2が所定値Xに達したか否かがメイン制御部50により確認される(S94B)。このときのレンズ鏡筒3の状態は、例えば図9に示す状態である。パルス数Nz2が所定値Xに達していない場合、信号判定部55によるフォトインタラプタ27の出力信号の監視およびメイン制御部50によるパルス数Nz2の監視が継続される(S93、S94B)。フォトインタラプタ27がL信号を出力している状態で、パルス数Nz2が所定値Xに達した場合、何らかの異常が発生したことが予想されるため、メイン制御部50からの命令に基づきズームモータ32が停止され(S94C)、メイン制御部50により異常終了フラグがセットされる(S94D)。この場合、図22に示すように収納処理は終了する。
ステップS93においてフォトインタラプタ27がH信号を出力している場合、ズームエンコーダ23の出力パルス数Nz1のカウントが第1カウンタ53により開始される(S94A)。パルス数Nz1はRAM59に記憶される。メイン制御部50によりパルス数Nz1が所定値Dに達したか否かが判定される(S95)。パルス数Nz1が所定値Dに達していない場合、フォトインタラプタ27の出力信号が信号判定部55により監視される(S96B)。このときのレンズ鏡筒3の状態は図8に示す状態である。フォトインタラプタ27がH信号を出力している場合、メイン制御部50によるパルス数Nz1の監視および信号判定部55によるフォトインタラプタ27の出力信号の監視が継続される(S95、S96B)。ステップS96Bにおいて第1カウンタ53によりパルス数Nz1がリセットされ(S96C)、ステップS93から処理が実行される。
パルス数Nz1が所定値Dに達した時点で、直進枠35は収納位置Pz0に到達したと考えられるため、ステップS95においてパルス数Nz1が所定値Dに達した場合は、メイン制御部50からの命令に基づいてズームモータ32が停止される(S96A)。駆動停止後、メイン制御部50により第1収納フラグがセットされ(S97)、第2収納処理が終了する。
図22に示すように、第1収納処理および第2収納処理の開始後、第1および第2収納フラグの監視がメイン制御部50により行われる(S66、S67)。第1および第2収納フラグがセットされている場合、メイン制御部50により収納完了フラグがセットされ(S68)、収納処理が終了する。このときのレンズ鏡筒3の状態は図7に示す状態である。
〔7:比較例〕
ここで、駆動時間の短縮について比較例に基づいて説明する。図26(A)〜(C)は比較例のデジタルカメラ100における位置関係を示す図である。図27(A)および(B)は比較例のデジタルカメラ100における位置関係を示す図である。図26(A)に示す状態が収納状態である。図27(B)に示す状態が初期状態である。
図28は電源ON時のタイミングチャート、図29は電源OFF時のタイミングチャートである。前述の実施形態と実質的に同じ構成には同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。図28および図29では、図26(A)〜(C)、図27(A)および(B)のうち各タイミングに対応する図番が上側に示されている。
図26(A)〜(C)に示すように、デジタルカメラ100は、第1レンズ枠136と、第3レンズ枠138と、フォトインタラプタ127と、を有している。前述の実施形態とは異なり、第1レンズ枠136が第3レンズ枠138とY軸方向に当接する。具体的には、第1レンズ枠136は第3レンズ枠138と当接可能な当接部136gを有している。第3レンズ枠138はフォトインタラプタ127に検出可能に設けられた遮光板138gを有している。前述の実施形態とは異なり、第3レンズ枠138以外の部材は遮光板を有していない。
このデジタルカメラ100では、第1レンズ枠136の原点位置が第3レンズ枠138を介してフォトインタラプタ127により検出される。具体的には、第1レンズ枠136が第3レンズ枠138をY軸方向負側に押していくと、遮光板138gがフォトインタラプタ127の検出領域127dに入り込む(例えば、図26(A)、(B)に示す状態)。このため、フォトインタラプタ127の出力信号を監視することで、第1レンズ枠136および第3レンズ枠138が原点位置に到達したことを検出できる。
しかし、このデジタルカメラ100では、前述のデジタルカメラ1に比べて電源ON時およびOFF時の駆動時間が若干長くなる。
具体的には図28に示すように、電源ON時には、第1レンズ枠136がY軸方向正側に移動し、フォトインタラプタ127の検出信号がH信号からL信号に切り換わった後、第3レンズ枠138の原点位置を再度検出するために、フォーカスモータ39により第3レンズ枠138は一旦Y軸方向負側に駆動される(例えば、図26(C)および図27(A)に示す状態)。遮光板138gがフォトインタラプタ127により検出されると、第3レンズ枠138はY軸方向正側に駆動され、フォトインタラプタ127の検出信号がL信号になってから所定パルス数だけ第3レンズ枠138はフォーカスモータ39により駆動される。
このように、このデジタルカメラ100では、第3レンズ枠138の原点位置を検出するために、第3レンズ枠138を一旦逆方向に駆動する必要がある。このため、逆駆動により電源ONから初期化終了までの駆動時間が長くなる。
また、図29に示すように、電源OFF時には、第3レンズ枠138がY軸方向負側に駆動され、遮光板138gがフォトインタラプタ127により検出されると、遮光板138gがフォトインタラプタ127に検出されない位置まで所定パルス数F5だけ第3レンズ枠138がY軸方向正側に駆動される(例えば、図26(C)に示す状態)。第3レンズ枠138の駆動が終了した後、ズームモータ32により駆動枠34および第1レンズ枠136がY軸方向負側に駆動される。このとき、第1レンズ枠136の当接部136gが第3レンズ枠138に当接すると、第3レンズ枠138は第1レンズ枠136とともにY軸方向負側へ移動する。
フォトインタラプタ27により遮光板138gが検出された時点から所定パルス数Dだけズームモータ32により第1レンズ枠136は駆動される。これにより、第1レンズ枠136および第3レンズ枠138は収納位置まで移動する(例えば、図26(A)および(B)に示す状態)。
このように、このデジタルカメラ100では、第1レンズ枠136の原点位置を検出するために、第3レンズ枠38を逆方向へ駆動する必要がある。このため、電源ON時と同様に、逆駆動により電源OFFから収納終了までの駆動時間が長くなる。
〔8:特徴〕
以上に説明したレンズ鏡筒3およびデジタルカメラ1の特徴を以下にまとめる。
(1)
このレンズ鏡筒3では、直進枠35の第1被検出部35zが検出領域27dに配置されているか否かと第3レンズ枠38の第2被検出部38zが検出領域27dに配置されているか否かとが異なるタイミングでフォトインタラプタ27により検出できるため、直進枠35および第3レンズ枠38の原点位置を1つのフォトインタラプタ27により把握することができる。これにより、直進枠35および第3レンズ枠38の原点位置を把握するために、複数のセンサを設ける必要がなく、レンズ鏡筒3の大型化や高コスト化を防止できる。
さらに、フォトインタラプタ27により直進枠35および第3レンズ枠38の原点位置を把握することができるため、直進枠35を介して第3レンズ枠38の原点位置を把握する構成、あるいは第3レンズ枠38を介して直進枠35を把握する構成に比べて、直進枠35または第3レンズ枠38の駆動を制御する際のタイムラグが短くなる。
例えば、このレンズ鏡筒3では、前述の比較例のように駆動枠を逆方向に駆動する必要がないため、駆動時間の短縮が可能である。
このように、このレンズ鏡筒3では、大型化や高コスト化を防止しつつ駆動時間の短縮を図ることができる。
(2)
このレンズ鏡筒3では、フォトインタラプタ27により第1被検出部35zが検出されると、第1パターンとして信号判定部55により判定される。フォトインタラプタ27により第2被検出部38zが検出されると、第2パターンとして信号判定部55により判定される。具体的には、第1被検出部35zが第1遮光板35fを有しているのに対して、第2被検出部38zが第2遮光板38bおよび第3遮光板38cを有しているため、第1被検出部35zおよび第2被検出部38zが検出された際に異なるパターンの検出信号がフォトインタラプタ27により生成される。この検出信号に基づいて、信号判定部55により検出信号のパターンが判定される。
このように、フォトインタラプタ27の出力信号が第1パターンおよび第2パターンのいずれであるかを判定することで、検出している部材が直進枠35および第3レンズ枠38のいずれであるかを判断することができる。つまり、1つのフォトインタラプタ27を用いて直進枠35および第3レンズ枠38を区別して検出することができる。これにより、直進枠35および第3レンズ枠38を識別するために直進枠35および第3レンズ枠38を余分に移動させる工程を省略することができ、駆動時間をさらに短縮することができる。
(3)
このレンズ鏡筒3では、ズームエンコーダ23の出力パルス数をカウントすることにより直進枠35の駆動量を取得可能である。つまり、ズームエンコーダ23および第1カウンタ53は第1駆動量取得部として機能している。また、フォーカスモータ39の制御パルス数をカウントすることにより第3レンズ枠38の駆動量を取得可能である。つまり、第2モータドライバ25および第2カウンタ54が第2駆動量取得部として機能している。
そして、直進枠35および第3レンズ枠38の駆動量(すなわち、ズームエンコーダ23の出力パルス数およびフォーカスモータ39の制御パルス数)に基づいて、信号判定部55によりフォトインタラプタ27の出力信号のパターンを判定できる。このため、直進枠35および第3レンズ枠38の移動速度に関係なく、検出信号のパターンを判定することができる。
(4)
このレンズ鏡筒3では、第1被検出部35zおよび第2被検出部38zが光軸A回りの円周方向位置が概ね同じであるため、第1被検出部35zおよび第2被検出部38zをフォトインタラプタ27により検出できる構成を簡素な構造で実現することができる。
ここで、「円周方向位置が概ね同じ」とは、円周方向位置が同じ場合の他に、第1被検出部35zおよび第2被検出部38zがフォトインタラプタ27により検出され得る範囲内で、第1被検出部35zの位置と第2被検出部38zの位置とが円周方向にずれている場合も含んでいる。
(5)
このレンズ鏡筒3では、第1被検出部35zが検出領域27dを通過可能な第1遮光板35fを有している。第2被検出部38zは、検出領域27dを通過可能な第2遮光板38bと、第2遮光板38bと光軸Aの方向に並んで配置され検出領域27dを通過可能な第3遮光板38cと、を有している。このため、第1遮光板35fが検出された際の第1検出信号と第2遮光板38bおよび第3遮光板38cが検出された際の第2検出信号とが異なるパターンとなる。すなわち、簡素な構成により異なるパターンの検出信号を生成することができる。
(6)
このレンズ鏡筒3では、第3レンズ枠38が第2範囲Rf2内を移動する際に第2被検出部38zが検出領域27dを通過するように、フォトインタラプタ27が配置されているため、フォトインタラプタ27がH信号を出力している際にズームモータ32およびフォーカスモータ39のうちいずれが駆動しているかを確認することで、第1被検出部35zおよび第2被検出部38zのうちいずれが検出領域27dを通過したかを判定することができる。
(7)
以上に説明したように、レンズ鏡筒3が搭載されたデジタルカメラ1では、大型化や高コスト化を防止しつつ駆動時間の短縮を図ることができる。
〔8:他の実施形態〕
本発明の具体的な構成は、前述の実施形態に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更および修正が可能である。
(1)
前述の実施形態では、撮像装置としてデジタルカメラ1を例に説明しているが、撮像装置は前述の構成に限定されない。例えば、撮像装置としては、静止画撮影が可能な装置(デジタルスチルカメラ)、動画撮影が可能な装置(デジタルビデオカメラ)、静止画撮影および動画撮影が可能な装置(動画撮影が可能なデジタルスチルカメラ、静止画撮影が可能なデジタルビデオカメラ)が考えられる。また、焦点距離が変更可能な光学系が搭載されていれば、他の装置であっても本発明は適用可能である。
(2)
前述の実施形態では、フォトインタラプタ27により生成される検出信号のパターンが第1被検出部35zおよび第2被検出部38zで異なるように、第1被検出部35zと第2被検出部38zとを異なる形状に設定している。
しかし、第1および第2パターンが異なるような検出信号を生成できる形状であれば、第1被検出部35zおよび第2被検出部38zの形状が同じ場合もあり得る。例えば、直進枠35の移動速度と第3レンズ枠38の移動速度が異なる場合は、同じ形状であっても生成される検出信号のパターンは異なる。
(3)
前述の実施形態では、ズームモータ32がDCモータであり、フォーカスモータ39がステッピングモータであるが、直進枠35および第3レンズ枠38を駆動する構成はこれらに限定されない。例えば、ズームモータ32がステッピングモータであってもよいし、フォーカスモータ39がDCモータであってもよい。また、ズームモータ32およびフォーカスモータ39が他の駆動源であってもよい。
また、直進枠35および第3レンズ枠38の駆動量としては、例えばステッピングモータに入力される制御パルス数、モータエンコーダの出力パルス数、MRセンサの出力信号、駆動時間などが考えられる。
(4)
前述の実施形態では、第2被検出部38zを検出するために、第2パターン検出処理が行われるが、第1被検出部35zおよび第2被検出部38zのY軸方向の配置に基づいて、フォトインタラプタ27により検出されている部分が第1被検出部35zおよび第2被検出部38zのいずれであるかを判定してもよい。
また、第1範囲Rzで直進枠35がズームモータ32により駆動される間に第1被検出部35zは検出領域27dを通過する。それに加えて、第2範囲Rf2で第3レンズ枠38がフォーカスモータ39により駆動される間に第2被検出部38zは検出領域27dを通過する。このため、ズームモータ32およびフォーカスモータ39のいずれ一方が動作している場合には、第1被検出部35zおよび第2被検出部38zのいずれがフォトインタラプタ27により検出されたかを駆動しているモータに基づいて判定することもできる。
本発明に係るレンズ鏡筒、撮像装置およびレンズ鏡筒の制御方法では、大型化を防止しつつ駆動時間の短縮を図ることができるため、本発明は撮像装置の分野において有用である。
デジタルカメラの斜視図 デジタルカメラの斜視図 レンズ鏡筒の分解斜視図 レンズ鏡筒の概略図 マイコンおよびその周辺のブロック図 フォトインタラプタの出力信号のパターンを示す図 直進枠、第3レンズ枠およびフォトインタラプタの位置関係を説明する図(収納位置) 直進枠、第3レンズ枠およびフォトインタラプタの位置関係を説明する図 直進枠、第3レンズ枠およびフォトインタラプタの位置関係を説明する図 直進枠、第3レンズ枠およびフォトインタラプタの位置関係を説明する図 直進枠、第3レンズ枠およびフォトインタラプタの位置関係を説明する図 直進枠、第3レンズ枠およびフォトインタラプタの位置関係を説明する図(初期位置) 電源ON時のタイミングチャート 電源OFF時のタイミングチャート 電源ON/モード切換え処理のフローチャート 初期化処理のフローチャート 第1初期化処理のフローチャート 第2初期化処理のフローチャート 初期化時第2パターン検出処理のフローチャート リセット処理のフローチャート 電源OFF時のフローチャート 収納処理のフローチャート 第1収納処理のフローチャート 収納時第2パターン検出処理のフローチャート 第2収納処理のフローチャート (A)〜(C)第1レンズ枠、第3レンズ枠およびフォトインタラプタの位置関係を説明する図(比較例) (A)および(B)第1レンズ枠、第3レンズ枠およびフォトインタラプタの位置関係を説明する図(比較例) 電源ON時のタイミングチャート(比較例) 電源OFF時のタイミングチャート(比較例)
符号の説明
1 デジタルカメラ(撮像装置の一例)
2 カメラ本体
3 レンズ鏡筒
21 CCDユニット(画像取得部の一例)
22 第1モータドライバ(第1駆動部の一例)
23 ズームエンコーダ(第1駆動量取得部の一例)
24 マイコン
25 第2モータドライバ(第2駆動部の一例)
27 フォトインタラプタ(位置検出部の一例)
31 ベースプレート(静止部材の一例)
31a、31b フォーカスシャフト(案内部材の一例)
31s スプリング(弾性部材の一例)
32 ズームモータ(第1駆動部の一例)
33 固定枠(静止部材の一例)
34 駆動枠
35 直進枠(第1移動枠の一例)
35f 第1遮光板(第1部分の一例)
35z 第1被検出部
38 第3レンズ枠(第2移動枠の一例)
38b 第2遮光板(第2部分の一例)
38c 第3遮光板(第3部分の一例)
38z 第2被検出部
39 フォーカスモータ(第2駆動部の一例)
39c ナット(駆動部材の一例)
50 メイン制御部(制御部の一例)
53 第1カウンタ(第1駆動量取得部の一例)
54 第2カウンタ(第2駆動量取得部の一例)
55 信号判定部

Claims (12)

  1. 光学系を支持するためのレンズ鏡筒であって、
    静止部材と、
    第1被検出部を有し、前記静止部材に対して前記光学系の光軸の方向に移動可能なように設けられた第1移動枠と、
    第2被検出部を有し、前記静止部材に対して前記光学系の光軸の方向に移動可能なように設けられた第2移動枠と、
    前記第1移動枠を駆動するための第1駆動部と、
    前記第2移動枠を駆動するための第2駆動部と、
    物体を検出するための検出領域を有し、前記第1被検出部が前記検出領域に配置されているか否かと第2被検出部が前記検出領域に配置されているか否かとを異なるタイミングで検出するための位置検出部と、
    前記位置検出部での検出結果に基づいて前記第1および第2駆動部を制御する制御部と、
    を備えたレンズ鏡筒。
  2. 前記第1被検出部は、前記第1駆動部により前記第1移動枠が駆動されている状態で、第1パターンを有する第1検出信号が前記位置検出部により生成される形状を有しており、
    前記第2被検出部は、前記第2駆動部により前記第2移動枠が駆動されている状態で、前記第1パターンとは異なる第2パターンを有する第2検出信号が前記位置検出部により生成される形状を有している、
    請求項1に記載のレンズ鏡筒。
  3. 前記第1移動枠の駆動量を第1駆動量として取得するための第1駆動量取得部と、
    前記第2移動枠の駆動量を第2駆動量として取得するための第2駆動量取得部と、
    前記第1および第2駆動量に基づいて前記第1および第2パターンを判定する信号判定部と、
    をさらに備えた請求項2に記載のレンズ鏡筒。
  4. 前記信号判定部は、前記第1駆動量に基づいて前記第1検出信号が前記第1パターンを有しているか否かを判定し、前記第2駆動量に基づいて前記第2検出信号が前記第2パターンを有しているか否かを判定する、
    請求項3に記載のレンズ鏡筒。
  5. 前記第1および第2被検出部は、前記光軸回りの円周方向位置が概ね同じである、
    請求項1から4のいずれかに記載のレンズ鏡筒。
  6. 前記第1被検出部は、前記光軸の方向に前記検出領域を通過可能な第1部分を有しており、
    前記第2被検出部は、前記光軸の方向に前記検出領域を通過可能な第2部分と、前記第2部分と前記光軸の方向に並んで配置され前記光軸の方向に前記検出領域を通過可能な第3部分と、を有している、
    請求項1から5のいずれかに記載のレンズ鏡筒。
  7. 前記第2駆動部は、前記第2移動枠を前記光軸の方向に駆動するために前記光軸の方向に移動可能に設けられた部材であって前記第2移動枠に当接する駆動部材を有しており、
    前記静止部材は、前記第2移動枠を前記光軸の方向に案内する案内部材と、前記駆動部材に前記第2移動枠を押し付ける弾性部材と、を有している、
    請求項1から6のいずれかに記載のレンズ鏡筒。
  8. 前記第1移動枠は、前記光軸の方向に前記第2移動枠と当接可能であり、
    前記第1駆動部は、前記第1移動枠を介して前記第2移動枠を前記弾性部材の弾性力が作用する方向と反対側に駆動可能である、
    請求項7に記載のレンズ鏡筒。
  9. 前記第1移動枠の可動範囲は、前記第1駆動部により駆動される第1範囲を有しており、
    前記第2移動枠の可動範囲は、前記第2駆動部により駆動される第2範囲と、前記第1移動枠を介して前記第1駆動部により駆動される第3範囲と、を有しており、
    前記位置検出部は、前記第1移動枠が前記第1範囲内を移動する際に前記第1被検出部が前記検出領域を通過するように配置されており、かつ、前記第2移動枠が前記第2範囲内を移動する際に前記第2被検出部が前記検出領域を通過するように配置されている、
    請求項1から8のいずれかに記載のレンズ鏡筒。
  10. 前記第2被検出部は、前記第2および第3範囲の境界周辺に配置されている状態で、前記光軸の方向において前記位置検出部の前記第1移動枠と反対側に配置されている、
    請求項9に記載のレンズ鏡筒。
  11. 被写体の画像を取得するための撮像装置であって、
    前記被写体の光学像を形成するための光学系と、
    請求項1から10のいずれかに記載のレンズ鏡筒と、
    前記光学像に対して光電変換を行うための画像取得部と、
    を備えた撮像装置。
  12. 第1被検出部を有する第1移動枠と、第2被検出部を有する第2移動枠と、前記第1移動枠を駆動する第1駆動部と、前記第2移動枠を駆動する第2駆動部と、前記第1および第2被検出部が検出領域に配置されているか否かを検出するための位置検出部と、前記第1および第2駆動部を制御する制御部と、を有するレンズ鏡筒の制御方法であって、
    前記位置検出部により前記第1被検出部を検出する工程と、
    前記第1被検出部を検出する工程とは異なるタイミングで前記位置検出部により前記第2被検出部を検出する工程と、
    前記位置検出部の検出結果に基づいて前記制御部により前記第1および第2駆動部を制御する工程と、
    を備えたレンズ鏡筒の制御方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016170393A (ja) * 2015-03-09 2016-09-23 パナソニックIpマネジメント株式会社 撮像装置及びレンズ鏡筒
JP2017138414A (ja) * 2016-02-02 2017-08-10 ソニー株式会社 交換レンズおよび駆動方法、並びに電子機器

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