JP2009542217A - グルカゴン様ペプチドおよびその使用 - Google Patents
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Abstract
本発明は、非哺乳類グルカゴン様ペプチド(nmGLP−1)、そのアナログ、関連する核酸、ならびにかかるペプチドの製造方法に関する。本発明のnmGLP−1ペプチドおよびアナログは、1つ以上のアミノ酸配列修飾を含む。さらに、肥満症を治療および予防するため、体重を減少させるため、血糖を制御するため、食欲を制御するかまたは低下させるため、および食物摂取を低下させるための方法および組成物が開示される。
【選択図】なし
【選択図】なし
Description
本出願は、非哺乳類のグルカゴン様ペプチド、そのアナログおよびアゴニストアナログ、その使用、組成物および投与方法に関する。
摂食の間に消化管から通常分泌されるいくつかのペプチドは、食事の前に与えられると食物摂取を抑制することが示されている。最近の数年のあいだ、食事を終える満腹感の生成における消化管ペプチド(特に、コレシストキニン、ボンベシン様ペプチドおよびグルカゴン様ペプチド)の吸収前放出の役割が、動物において広範囲に研究されてきた。
プロホルモン プログルカゴンの翻訳後の修飾から生じるGLP−1タンパク質の生物学的に活性な形態であるヒトのグルカゴン様ペプチド−1(7−36)アミド(GLP−1)は、食物摂取に応答して、遠位消化管に由来する腸内分泌細胞から放出される。
ヒトのGLP−1はヒトの食欲制御に有効であることが示されているが、ヒトのGLP−1タンパク質の変異体を開発し投与するというニーズが存在する。ヒトのGLP−1タンパク質の変異体についてのさらなる用途を見出すというニーズも存在する。
本出願は、非哺乳類のグルカゴン様ペプチド、そのアナログおよびアゴニストアナログ、その使用、組成物および投与方法に関する。
本発明は、少なくとも一部は、本願明細書において開示される新規な非哺乳類GLP−1(nmGLP−1)ペプチドおよびそれらのアナログ、特に配列番号6〜47および配列番号53〜56に関する。本発明のnmGLP−1アナログは一般に、少なくとも一部は天然の非哺乳類GLP−1と類似の生物学的活性を保持するであろう。すなわち本発明のnmGLP−1アナログは、一般にGLP−1様の活性を有するであろうし、特に、食物摂取および/または食欲を低下させるのに有効である。このように一実施形態において、配列番号6〜配列番号47および配列番号53〜配列番号56からなる群の少なくとも1つから選択されるアミノ酸配列を含む非哺乳類GLP−1(nmGLP−1)アナログペプチドが提供される。ある実施形態において、nmGLP−1ペプチドは単離されたペプチドである。
別の実施形態は、本質的に、配列番号6〜配列番号47および配列番号53〜配列番号56からなる群の少なくとも1つから選択されるアミノ酸配列からなる単離された非哺乳類GLP−1(nmGLP−1)アナログペプチドを提供する。ある実施形態において、nmGLP−1ペプチドは単離されたペプチドである。さらに別の実施形態は、配列番号6〜配列番号47および配列番号53〜配列番号56からなる群の少なくとも1つから選択されるアミノ酸配列からなる非哺乳類GLP−1(nmGLP−1)アナログペプチドを提供する。特定の実施形態において、nmGLP−1ペプチドは単離されたペプチドである。
さらなる実施形態において、単離された非哺乳類GLP−1(nmGLP−1)アナログペプチドが提供される。このnmGLP−1アナログペプチドは、配列番号6〜配列番号47および配列番号53〜配列番号56からなる群の少なくとも1つから選択されるポリペプチドに対して少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含み、このポリペプチドは、哺乳類GLP−1またはエキセンディンではなく、かつ特に配列番号1〜配列番号5または配列番号48〜配列番号52のいずれか1つ、いずれかのサブグループまたはそれらのすべてではない。ある実施形態において、nmGLP−1ペプチドは単離されたペプチドである。
別の態様は、非哺乳類GLP−1または非哺乳類GLP−1アナログと、医薬上許容されるビヒクルまたは担体とを含む医薬組成物を提供する。一実施形態において、非哺乳類GLP−1または非哺乳類GLP−1アナログは、配列番号1、2、および6〜56からなる群の少なくとも1つから選択される。別の実施形態において、非哺乳類GLP−1または非哺乳類GLP−1アナログは、配列番号6〜配列番号47および配列番号53〜配列番号56からなる群の少なくとも1つから選択される。
さらに別の態様は、GLP−1化合物の投与が必要とされる病状を有する被験者、例えば哺乳動物、より具体的にはヒトの治療方法を提供する。この方法は、薬理学的に有効量の配列番号1、配列番号2、および配列番号6〜配列番号56からなる群の少なくとも1つから選択されるnmGLP−1またはそのアナログおよび特にnmGLP−1ペプチドおよびそのアナログを投与することを含む。別の実施形態において、非哺乳類GLP−1または非哺乳類GLP−1アナログは、配列番号6〜配列番号47および配列番号53〜配列番号56からなる群の少なくとも1つから選択される。
なおさらなる態様は、食欲を制御することを必要とする被験者、例えば哺乳動物、より具体的にはヒトにおいて、食欲を制御する方法を提供する。この方法は、有効量の非哺乳類GLP−1(nmGLP−1)またはそのアナログ、例えば、本願明細書において記載されるnmGLP−1ペプチドおよびアナログ、そして特に配列番号1、配列番号2、および配列番号6〜配列番号56のいずれか1つ以上を投与することを含む。別の実施形態において、非哺乳類GLP−1または非哺乳類GLP−1アナログは、配列番号6〜配列番号47および配列番号53〜配列番号56からなる群の少なくとも1つから選択される。
なおさらなる態様は、肥満症を治療することを必要とする被験者、例えば哺乳動物、より具体的にはヒトにおいて、肥満症を治療する方法を提供する。この方法は、患者に有効量のnmGLP−1またはそのアナログ、例えば、本願明細書において記載されるnmGLP−1ペプチドおよびアナログ、特に配列番号1、配列番号2、および配列番号6〜配列番号56の1つ以上を投与することを含む。別の実施形態において、非哺乳類GLP−1または非哺乳類GLP−1アナログは、配列番号6〜配列番号47および配列番号53〜配列番号56からなる群の少なくとも1つから選択される。
別の態様において、本発明は食物摂取を低下させることを必要とする被験者において食物摂取を低下させる方法を提供する。この方法は、有効量のnmGLP−1またはそのアナログ、例えば本願明細書において記載されるnmGLP−1ペプチドおよびアナログ、特に配列番号1、配列番号2および配列番号6〜配列番号56からなる群の少なくとも1つから選択されるいずれか1つ以上を投与することを含む。別の実施形態において、非哺乳類GLP−1または非哺乳類GLP−1アナログは、配列番号6〜配列番号47および配列番号53〜配列番号56からなる群の少なくとも1つから選択される。
本出願の別の実施形態は、哺乳動物、例えばヒトにおいて食物摂取を低下させる方法を含む。この方法は、少なくとも1つの天然に存在するnmGLP−1ペプチドを投与することを含む。さらに本出願の別の実施形態は、哺乳動物、例えばヒトにおいて食物摂取を低下させる方法を含む。この方法は、天然に存在するnmGLP−1ペプチドの少なくとも1つのアナログまたはアゴニストを投与することを含む。一実施形態において、nmGLP−1ペプチドまたはnmGLP−1ペプチドアナログは、配列番号1、配列番号2および配列番号6〜配列番号56からなる群の少なくとも1つから選択される少なくとも1つである。別の実施形態において、非哺乳類GLP−1または非哺乳類GLP−1アナログは、配列番号6〜配列番号47および配列番号53〜配列番号56からなる群の少なくとも1つから選択される。
本出願の別の実施形態は、哺乳動物、例えばヒトにおいて食欲を制御する方法を含む。この方法は、少なくとも1つの天然に存在するnmGLP−1ペプチドを投与することを含む。本出願のさらに別の実施形態は、哺乳動物、例えばヒトにおいて食欲を制御する方法を含む。この方法は、天然に存在するnmGLP−1ペプチドの少なくとも1つのアナログまたはアゴニストを投与することを含む。一実施形態において、nmGLP−1またはnmGLP−1アナログは、配列番号1、配列番号2、および配列番号6〜配列番号56からなる群から選択される少なくとも1つである。別の実施形態において、非哺乳類GLP−1または非哺乳類GLP−1アナログは、配列番号6〜配列番号47および配列番号53〜配列番号56からなる群の少なくとも1つから選択される。
本出願の別の実施形態は、哺乳動物、例えばヒトにおいて体重減少を得るかまたは維持する方法を含む。この方法は、少なくとも1つの天然に存在するnmGLP−1ペプチドを投与することを含む。本出願のさらに別の実施形態は、哺乳動物、例えばヒトにおいて体重減少を得るかまたは維持する方法を含む。この方法は、天然に存在するnmGLP−1ペプチドの少なくとも1つのアナログまたはアゴニストを投与することを含む。一実施形態において、nmGLP−1またはnmGLP−1アナログは、配列番号1、配列番号2、および配列番号6〜配列番号56からなる群から選択される少なくとも1つである。別の実施形態において、非哺乳類GLP−1または非哺乳類GLP−1アナログは、配列番号6〜配列番号47および配列番号53〜配列番号56からなる群の少なくとも1つから選択される。
上述の方法のいずれにおいても、nmGLP−1またはnmGLP−1アナログは、単回の静脈注射、連続静脈内投与、単回の皮下注射、連続皮下投与,複数回皮下注射のレジメン、微小圧注射システム(micropressure injection system)、携帯型ポンプ、デポ型徐放性注射(depot sustained−release injection)、インプラント、肺深部徐放性注入(deep lung sustained−release insufflation)、皮膚用パッチ剤、口腔用パッチ剤および徐放性の経口送達用用量形態によって投与することができる。
これらの方法のいずれも、以下の一般的な様式で実現することができる:必要としている患者を同定すること、望ましい食欲制御、体重減少、食物摂取の低下などを達成するための治療用量を決定すること、所望の結果を達成するのに適切な様式で治療用量を投与すること,必要としている患者をモニターして所望の結果が達成されているかどうかを判断して必要な変更をなすこと、患者への治療用量の投与を止めるかまたは必要に応じて患者への治療用量の投与を維持すること。上記方法は、これらのステップのいくつかまたはすべてを使用してもよく、それをどの順序で行ってもよい。本発明の方法および組成物は、それを必要とする患者とともに使用することができる。
別の実施形態において、概説した方法はさらに、治療を必要とする被験者の同定を含む。任意の有効な基準を使用して、nmGLP−1ペプチドまたはそのアナログの投与が被験者のためになり得るかを判断することができる。例えば肥満症の診断方法、およびこれらの病状の発症の危険がある個体を同定するための手順は、当業者には周知である。かかる手順には、臨床試験、理学的検査、個人面接および家族歴の評価を含めることができる。
哺乳動物においてインスリン分泌を刺激する方法もまた提供される。この方法は、その哺乳動物、例えばヒトに、ある量のインスリン分泌を刺激するのに有効なnmGLP−1またはそのアナログを投与するステップを含む。ある実施形態において、その哺乳動物は、耐糖能異常、インスリン抵抗性、1型糖尿病、2型糖尿病または妊娠性糖尿病に罹患している。具体的な実施形態において、nmGLP−1またはそのアナログは、配列番号1、配列番号2および配列番号6〜配列番号46からなる群から選択される少なくとも1つである。別の実施形態において、nmGLP−1またはそのアナログは、配列番号6〜配列番号47および配列番号53〜配列番号56からなる群から選択される少なくとも1つである。
1つの態様は、配列番号57〜配列番号68のいずれか1つを特に哺乳類のペプチドのC末端に付加することにより、その哺乳類のGLP−1ペプチドよりも高い安定性を有するペプチド、例えばnmGLP−1ペプチドまたはそのアナログを提供する。別の態様は、配列番号57〜配列番号68のいずれか1つを特に上記哺乳類のペプチドのC末端に付加することにより、ペプチドの安定性、とりわけ血液または血清または血漿中で起こるタンパク質による分解に対するペプチドの安定性を高めるための方法を提供する。
インスリン非依存性2型糖尿病、肥満症および1型糖尿病からなる群から選択される病状に罹患したヒトを治療する方法もまた提供される。この方法は、そのヒトに、ある量の上記病状の緩和に有効なnmGLP−1またはそのアナログ、例えば本願明細書において記載されるnmGLP−1ペプチドおよびアナログ、特に配列番号1、配列番号2および配列番号6〜配列番号56を投与するステップを含む。別の実施形態において、nmGLP−1またはそのアナログは、配列番号6〜配列番号47および配列番号53〜配列番号56からなる群から選択される少なくとも1つである。
疾患、病状または障害を治療する方法もまた提供される。この疾患、病状または障害は、GLP−1ペプチドの投与により、これらの疾患、病状または障害を治療または緩和するのに有効なnmGLP−1ペプチドまたはそのアナログを投与することにより、治療または緩和することができる。具体的な実施形態において、nmGLP−1またはそのアナログは、配列番号1、配列番号2および配列番号6〜配列番号46からなる群から選択される少なくとも1つである。別の実施形態において、nmGLP−1またはそのアナログは、配列番号6〜配列番号47および配列番号53〜配列番号56からなる群から選択される少なくとも1つである。例えば、本発明のペプチドおよび医薬組成物は、過敏性腸症候群(WO99/64060を参照)を治療するため、または哺乳動物(例えばヒト)における心筋梗塞(WO93/08531を参照)および脳卒中(WO00/16797を参照)ならびに外科手術後に起こる異化作用の変化(米国特許第6,006,753号を参照)または関連する病状に関連する罹患率および死亡率を下げるため、ならびに呼吸困難に悩む重病患者または呼吸困難につながりそうな病気もしくは病状を有する重病患者に発生する死亡率および罹患率を下げるために使用することができる。呼吸困難が関連する病状の例としては、急性肺損傷、呼吸困難症候群、肺性心、慢性閉塞性肺疾患、および敗血症が挙げられる。前糖尿病を有する被験者のような、インスリン非依存性糖尿病(WO00/07617を参照)を発症する危険がある被験者も含まれる。
「有効量」という用語は、確認された病状(例えば疾患または障害)を治療するか、改善するか、予防するかまたは解消するか、または検出可能な治療効果、予防効果もしくは生理学的効果を呈するために用いる薬剤(例えば、医薬剤)の量をいう。例えば、効果は、化学標識、抗原濃度または測定できる事象(食物摂取または体重減少など)までの時間により検出することができる。被験者のための正確な有効量は、被験者の体重、体格および健康状態、病状の性質および程度、ならびに投与のために選択される治療法または治療法の組合せに依存する。所与の状況のための有効量は、臨床医の技術および判断の範囲内であるルーチン試験により決定することができる。
具体的な実施形態において、「…を必要とする被験者」は、本願明細書において記載される疾患、病状または障害のうちの1つに関連する望ましくないかもしくは有害な症状に罹患しているかまたはそれを有している被験者、例えば体重超過であるか肥満である被験者、あるいは食物摂取またはカロリー摂取を低下させる必要がある被験者、あるいは体重超過であるかまたは肥満でありかつ食物摂取またはカロリー摂取を低下させる必要がある被験者である。本願明細書において使用する場合、「望んでいる」被験者は、例えば本願明細書において記載される疾患、病状または障害に関連する症状または苦痛の少なくとも1つを低下させるか、治療するか、予防するか、またはそれらの発病を遅らせるために、医学的に体重超過または肥満と考えられているかどうかにかかわらず、体重または食物摂取を低下させることを望む被験者、あるいは体重および食物摂取の両方を低下させることを望む被験者である。一実施形態において、その被験者は肥満または体重超過の被験者である。一態様において、「体重超過の被験者」とは、25以上の肥満度指数(BMI)、例えば25〜30の間のBMIを有する被験者を指す。「肥満症」は、一般に30以上の肥満度指数と定義されるが、ある実施形態については、体重を減少させる必要があるかまたは体重の減少を望むあらゆる被験者は「肥満」の範囲に含まれる。一態様では、インスリン抵抗性であるか、ブドウ糖不耐症であるか、または真性糖尿病(例えば、1型糖尿病、2型糖尿病または妊娠性糖尿病)のいずれかの体調を有する被験者は、本願明細書において開示されるnmGLP−1ペプチドおよびアナログ、特に配列番号1、配列番号2および配列番号6〜配列番号56またはさらなる実施形態において、配列番号6〜配列番号47および配列番号53〜配列番号56のいずれか1つの投与から恩恵を受け得る。別の態様において、インスリン抵抗性、耐糖能異常または真性糖尿病に罹患している被験者は、肥満または体重超過でもある。
用語「アミノ酸」は、天然アミノ酸、非天然アミノ酸およびアミノ酸アナログを指し、それらの構造がD体およびL体の立体異性体を許容する場合には、それらのD体およびL体の立体異性体の全てを指す。天然アミノ酸は、アラニン(AlaまたはA)、アルギニン(ArgまたはR)、アスパラギン(AsnまたはN)、アスパラギン酸(AspまたはD)、システイン(CysまたはC)、グルタミン(GlnまたはQ)、グルタミン酸(GluまたはE)、グリシン(GlyまたはG)、ヒスチジン(HisまたはH)、イソロイシン(IleまたはI)、ロイシン(LeuまたはL)、リジン(LysまたはK)、メチオニン(MetまたはM)、フェニルアラニン(PheまたはF)、プロリン(ProまたはP)、セリン(SerまたはS)、トレオニン(ThrまたはT)、トリプトファン(TrpまたはW)、チロシン(TyrまたはY)およびバリン(ValまたはV)を含む。
非天然のアミノ酸は、アゼチジンカルボン酸、2−アミノアジピン酸、3−アミノアジピン酸、β−アラニン、アミノプロピオン酸、2−アミノ酪酸、4−アミノ酪酸、6−アミノカプロン酸、2−アミノヘプタン酸、2−アミノイソ酪酸、3−アミノイソ酪酸、2−アミノピメリン酸、第三級−ブチルグリシン、2,4−ジアミノイソ酪酸、デスモシン、2,2’−ジアミノピメリン酸、2,3−ジアミノプロピオン酸、N−エチルグリシン、N−エチルアスパラギン、ホモプロリン、ヒドロキシリジン、アロヒドロキシリジン、3−ヒドロキシプロリン、4−ヒドロキシプロリン、イソデスモシン、アロイソロイシン、N−メチルアラニン、Nメチルグリシン、N−メチルイソロイシン、N−メチルペンチルグリシン、N−メチルバリン、ナフトアラニン、ノルバリン、ノルロイシン、オクチルグリシン、オルニチン、ペンチルグリシン、ピペコリン酸およびチオプロリンを含むが、これらに限定されるわけではない。アミノ酸アナログとしては、可逆的または不可逆的に化学的にブロックされているか、またはN末端アミノ基またはそれらの側鎖基で修飾されている天然および非天然のアミノ酸、例えばメチオニンスルホキシド、メチオニンスルホン、S−(カルボキシメチル)−システイン、S−(カルボキシメチル)−システインスルホキシドおよびS−(カルボキシメチル)−システインスルホンが挙げられる。
「アミノ酸のアナログ」との用語は、C末端のカルボキシ基、N末端アミノ基または側鎖官能基が他の官能基に化学的に修飾されているアミノ酸を指す。例えば、アスパラギン酸−(βメチルエステル)は、アスパラギン酸のアミノ酸アナログである。N−エチルグリシンはグリシンのアミノ酸アナログであり、アラニンカルボキシアミドはアラニンのアミノ酸アナログである。本願明細書で用いられる「アルキル」は、直鎖または分枝鎖の脂肪族炭化水素基を意味する。置換基の非限定的な例は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、ペンチル、ヘキシルのような直鎖または分枝鎖のアルキル、およびアルケニル、ヒドロキシル、アルコキシ、アミノ、ハロである。
本願明細書において使用する場合、「アシル化」との用語は、アシル(RCO−)基を分子に導入して、一般に−OH基の活性水素を置き換える化学変換をいう。「アシル」との用語は、有機酸からヒドロキシルを取り除いた後の残基によってもたらされるラジカルを表す。 かかるアシルラジカルの例としては、アルカノイルラジカルおよびアロイルラジカルが挙げられる。低級アルカノイルラジカルの例としては、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、バレリル、イソバレリル、ピバロイル、ヘキサノイル、トリフルオロアセチルが挙げられるが、これらに限定されない。
本願明細書においてアルキル基またはアシル基のような有機基に関して言及する「低級」との用語は、約6以下の炭素原子、約4以下の炭素原子、または1個もしくは2個の炭素原子をもつかかる基を定義する。この種の基は、直鎖または分枝鎖でもよい。
「医薬上許容される塩」との用語は、本願明細書において記載されている化合物と有機酸または無機酸との組合せから誘導されるこの種の化合物の塩を含む。実際には、塩の形態の使用は、もとの形態の使用と同じことである。化合物は、遊離塩基および塩の形態で有用である。
「医薬上許容される賦形剤」という用語は、医薬剤の投与のための賦形剤をいう。この用語は、過度の毒性なしで投与することができるいかなる医薬賦形剤をも指す。医薬上許容される賦形剤は、投与されている特定の組成物によって一部は決定され、その組成物を投与するために使用される具体的方法によっても決定される。したがって、本出願の方法に用いられる医薬組成物の多種多様な適切な製剤が存在する(例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciencesを参照)。
本願明細書において使用する場合、「hGLP−1」との用語は、nmGLP−1の定義から特に除外されるヒトのGLP−1(配列番号3)を指す。
「nmGLP−1」は非哺乳類のGLP−1ペプチドを指し、特に明記しない限り、公知のエキセンディン、例えばエキセンディン1−4、特に配列番号4および配列番号5を特に除外する。
「CAN」または「CH3CN」とは、アセトニトリルを意味する。
「Abu」は2−アミノ酪酸を意味する。
「Boc」、「tBoc」または「Tboc」とは、t−ブトキシカルボニルをいう。
「Aib」は2−アミノイソ酪酸を意味する。
「Fmoc」とは、フルオレニルメトキシカルボニルをいう。
「HBTU」は、2−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェートをいう。
「HOBt」とは、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物をいう。
Isocapは、イソカプロン酸または4−メチルペンタン酸を指す。
配列番号3を除いて、表1は、非哺乳類グルカゴン様ペプチド−1(nmGLP−1)ペプチドおよび生物活性のあるnmGLP−1のアナログを提示する。nmGLP−1ペプチドおよびそのアナログ、特にアゴニストアナログは、食欲を抑制すること、および食物を摂取しようとする衝動を低下させることにおいて有効であることが見出されている。本願明細書において提供される方法および組成物で使用するためのnmGLP−1の複数のアナログは、例えば、配列番号6〜配列番号47、配列番号53〜配列番号68に開示されている。一実施形態において、nmGLP−1ペプチドは、天然に存在するnmGLP−1ペプチド、例えば配列番号1、配列番号2、配列番号4、配列番号5および配列番号48〜配列番号52を含まない。別の実施形態においてnmGLP−1ペプチドは配列番号1〜配列番号5を含まない。
別の実施形態は、哺乳動物、例えばヒト用の有効な治療用組成物を提供するための、医薬上許容される担体を伴うnmGLP−1ペプチドおよびnmGLP−1ペプチドのアナログ、例えば配列番号1、配列番号2、および配列番号6〜配列番号56;配列番号6〜配列番号56;または配列番号6〜配列番号47および配列番号53〜配列番号56に関する。この治療用組成物は、例えば、哺乳動物、例えばヒトにおいて、肥満症を予防または軽減する方法、食欲を低下させるか制御する方法、食物摂取を低下させる方法、または食物摂取を低下させる方法、および食欲を制御する方法において使用することができる。
本出願のnmGLP−1ペプチドまたはそのアナログは、表1に開示されるものを含む。本願明細書において開示されるペプチド、特に表1および表2に開示されるもののいずれも、酸形態(OH)またはアミド形態(NH2)のいずれかで存在してもよく、いずれかの形態で使用することができることを理解するべきである。「アナログ」との用語は、本願明細書中で使用する場合、非天然のnmGLP−1ペプチドを意味する。nmGLP−1アナログの例は、ヒトのGLP−1である配列番号3を除いて表1に示されている。具体的なアナログとしては、配列番号6〜配列番号47および配列番号53〜配列番号56または配列番号7〜配列番号47および配列番号53〜配列番号56が挙げられる。nmGLP−1ペプチドまたはそのアナログの活性は、例えば本願明細書において記載されるアッセイによって決定することができる。哺乳動物において、肥満症を予防するかもしくは軽減すること、体重を減少させること、食欲を制御するかもしくは低下させること、食物摂取を低下させること、または食物摂取を低下させること、および食欲を制御することに対するnmGLP−1ペプチドまたはそのアナログの効果は、本願明細書中の実施例において説明する方法または当該技術分野で公知の他の方法を使用して、同定し、評価し、またはスクリーニングすることができる。
nmGLP−1ペプチドまたはそのアナログの機能的変異体も含まれる。nmGLP−1ペプチドまたはそのアナログの機能的変異体としては、関連するnmGLP−1ペプチドまたはそのアナログの受容体結合、食物摂取低下、インスリン分泌の刺激または他の活性をある程度保持する機能的変異体が挙げられる。機能的変異体は、特定のnmGLP−1ペプチドまたはそのアナログの1つ以上の活性に代替できる活性を有する。一実施形態において、機能的変異体は特定のnmGLP−1ペプチドまたはそのアナログの活性のすべてを保持する。
別の実施形態において、その機能的変異体は、例えば本願明細書において開示される機能的アッセイにおいて測定される場合に、定量的に測定するとより強いかより弱い活性を有していてもよい。典型的な機能的変異体は、表1に開示されるnmGLP−1ペプチドまたはそのアナログの活性の約10%〜約500%以内、約5%〜約250%の間、および約5%〜約100%以内にある活性を有する。代表的な機能的変異体としては、例えば本願明細書において開示される機能的アッセイにおいて測定される場合に、定量的に測定すると表1に開示されるnmGLP−1またはアナログの約5、10、もしくは25%よりも大きい程度より強いかより弱い活性を有する機能的変異体が挙げられる。いくつかの実施形態において、機能的変異体は、参照分子、例えば本願明細書において記載される天然に存在する非哺乳類GLP−1と比べて、5個以下、4個以下、3個以下、または2個以下のアミノ酸の置換、欠失または付加を有する。他の実施形態において、機能的変異体は1個以下のアミノ酸の置換、欠失または付加を有する。ある実施形態において、5個以下のアミノ酸の置換、付加または欠失を有するnmGLP−1は哺乳類GLP−1またはエキセンディンではなく、特に配列番号3〜配列番号5のいずれか1つではない。別の実施形態において、5個以下のアミノ酸の置換、付加または欠失を有するnmGLP−1は、配列番号1〜配列番号5および配列番号48〜配列番号52のいずれか1つ、そのいずれかのサブグループまたはそのすべてではない。
ある実施形態において、本願明細書において開示される組成物、方法および使用において有用なnmGLP−1ペプチドとしては、示された任意の時間、すなわち30、60、120もしくは180分間、少なくとも50%の食物摂取の阻害率を示す、表4に列挙されたnmGLP−1ペプチド(配列番号3〜配列番号5ではない)が挙げられる。別の実施形態において、本願明細書において開示される組成物、方法および使用において有用なnmGLP−1ペプチドとしては、示された任意の時間の間、少なくとも25%の食物摂取の阻害率を示す、表4に列挙されたnmGLP−1ペプチド(配列番号3〜配列番号5ではない)が挙げられる。さらに別の実施形態において、本願明細書において開示される組成物、方法および使用において有用なnmGLP−1ペプチドとしては、示された任意の時間の間、少なくとも15%の食物摂取の阻害率を示す、表4に列挙されたnmGLP−1ペプチド(配列番号3〜配列番号5ではない)が挙げられる。なお別の実施形態において、本願明細書において開示される組成物、方法および使用において有用なnmGLP−1ペプチドとしては、示された任意の時間の間、少なくとも10%の食物摂取の阻害率を示す、表4に列挙されたnmGLP−1ペプチド(配列番号3〜配列番号5ではない)が挙げられる。さらなる実施形態において、本願明細書において開示される組成物、方法および使用において有用なnmGLP−1ペプチドとしては、示された任意の時間の間、少なくとも5%の食物摂取の阻害率を示す、表4に列挙されたnmGLP−1ペプチド(配列番号3〜配列番号5ではない)が挙げられる。このように、ある実施形態において、食物摂取を阻害するため、食欲を低下させるためおよび/または肥満症を治療するための組成物ならびに方法は、配列番号29、配列番号31、配列番号37、配列番号39、配列番号41、配列番号46、配列番号47および配列番号51を除外する。
ある実施形態において、本願明細書において開示される組成物、方法および使用において有用なnmGLP−1ペプチドとしては、示されたすべての時間、すなわち30、60、120および180分間、少なくとも50%の食物摂取の阻害率を示す、表4に列挙されたnmGLP−1ペプチド(配列番号3〜配列番号5ではない)が挙げられる。別の実施形態において、本願明細書において開示される組成物、方法および使用において有用なnmGLP−1ペプチドとしては、示されたすべての時間の間、少なくとも25%の食物摂取の阻害率を示す、表4に列挙されたnmGLP−1ペプチド(配列番号3〜配列番号5ではない)が挙げられる。さらに別の実施形態において、本願明細書において開示される組成物、方法および使用において有用なnmGLP−1ペプチドとしては、示されたすべての時間の間、少なくとも15%の食物摂取の阻害率を示す、表4に列挙されたnmGLP−1ペプチド(配列番号3〜配列番号5ではない)が挙げられる。なお別の実施形態において、本願明細書において開示される組成物、方法および使用において有用なnmGLP−1ペプチドとしては、示されたすべての時間の間、少なくとも10%の食物摂取の阻害率を示す、表4に列挙されたnmGLP−1ペプチド(配列番号3〜配列番号5ではない)が挙げられる。さらなる実施形態において、本願明細書において開示される組成物、方法および使用において有用なnmGLP−1ペプチドとしては、示されたすべての時間の間、少なくとも5%の食物摂取の阻害率を示す、表4に列挙されたnmGLP−1ペプチド(配列番号3〜配列番号5ではない)が挙げられる。
nmGLP−1ペプチドまたはそのアナログを修飾してもよい。かかる修飾としては、リン酸化、グルコシル化、架橋、アシル化、アルキル化、タンパク質分解による切断、抗体分子、膜分子または他のリガンドへの連結が挙げられるが、これらに限定されない。nmGLP−1ペプチドまたはnmGLP−1アナログは、カルボキシ末端アミド化形態またはヒドロキシ形態であってよい。nmGLP−1アナログはアゴニストであってもよい。
「アゴニスト」との用語は、参照分子に関連する受容体に対して親和性を有し、その受容体に結合する参照分子に関連する少なくとも1つの活性を刺激する分子をいう。例えば、nmGLP−1アゴニストは、GLP−1ペプチド(例えばnmGLP−1ペプチド)にも結合する受容体に結合し、かつアゴニスト結合の結果として同一の受容体に生来的に結合するGLP−1の結合に関連する少なくとも1つの活性を刺激するが、これに限定されない。具体的な実施形態において、GLP−1受容体アゴニストは、天然に存在するnmGLP−1ペプチドのアナログ、例えば配列番号6〜配列番号47および配列番号53〜配列番号56である。
nmGLP−1またはnmGLP−1アナログは、化学変換(例えば、アミド化、グルコシル化、アシル化、硫酸化、リン酸化、アセチル化、および環化)によって、さらに誘導体化することもできる。かかる化学変換は、化学的方法または生化学的方法、および生体内プロセス、あるいはこれらの組合せによって得ることができる。本願明細書において開示されるnmGLP−1またはnmGLP−1アナログペプチドの誘導体には、1つ以上のポリマーまたは低分子置換基への結合をも含めることができる。ポリマー結合の1つのタイプは、nmGLP−1もしくはnmGLP−1アナログのN末端またはC末端、またはアミノ酸残基側鎖への、種々の長さのポリアミノ酸(例えば、ポリhis、ポリarg、ポリlysなど)および/または脂肪酸鎖の連結または結合である。低分子置換基は、短いアルキル、および拘束されたアルキル(例えば、分枝アルキル、環状アルキル、縮合アルキル、アダマンチル)および芳香族基を含む。
一実施形態において、nmGLP−1ペプチドまたはそのアナログを、いくつかの戦略のうちの1つによってポリエチレングリコール(PEG)に結合することができる。当業者なら、1つ以上のPEGポリマーを本願明細書において記載されるnmGLP−1および/またはnmGLP−1アナログに連結するための周知の技法を利用できるであろう。適切なPEGポリマーは、通常、市販されているか、または当業者に周知の技法によって作製することができる。一実施形態において、ポリエチレングリコールポリマーは500〜20,000の分子量を有し、分枝鎖または直鎖のポリマーであってよい。他の実施形態において、nmGLP−1ペプチドまたはそのアナログは、例えば米国特許第6,552,167号に記載される正確な長さのポリアミド鎖の付加により修飾される。この特許文献の内容は、参照によりその全体を引用したものとする。他の実施形態において、nmGLP−1ペプチドもしくはアゴニストまたはそれらのアナログは米国特許第5,359,030号および同第5,681,811号に記載されるアルキルPEG部分の付加により修飾される。これらの特許文献の内容は、参照によりその全体を引用したものとする。
完全なペプチドまたはタンパク質へのPEGの結合は、アミノ基、カルボキシル基またはチオール基への結合によって達成することができる。かかる基は、通常は、N末端およびC末端であり、そしてリジン、アスパラギン酸、グルタミン酸およびシステインのような天然に存在するアミノ酸の側鎖にある。本発明の化合物は固相ペプチド化学技術により調製することができるため、交差する(orthogonal)保護基をもつジアミノ基およびジカルボキシル基を含んでいる様々な部分が、PEGへの結合のために導入することができる。
nmGLP−1ペプチドまたはそのアナログは、ポリエチレングリコールとは別の1つ以上の高分子に連結することができる。この種のポリマーの例としては、アルブミン、ゼラチンおよび抗体が挙げられる。その高分子が抗体である場合、それは一本鎖抗体であってもよく、完全抗体であってもよく、Fc断片またはFab断片のような抗体の断片であってもよい。具体的な実施形態において、その完全抗体は触媒抗体であり、nmGLP−1は適切なハプテンリンカーを介してその抗体の触媒部位に結合される。
nmGLP−1ペプチドまたはそのアナログは、化学的方法および生物学的方法を含めて、任意の方法または方法の組合せによって合成することができる。nmGLP−1ペプチドまたはそのアナログはまた、生体外もしくは生体内で、または生体外の方法と生体内の方法との組合せによって合成することができる。化学的方法としては、自動ペプチド合成および手作業によるペプチド合成が挙げられる。生物学的方法としては、例えばSambrookら,Molecular Cloning:A Laboratory Manual,第2版,Cold Spring Harbor(1989)に詳細に記載されている慣用的な組換え技術が挙げられる。「組換え体」は、本願明細書において使用する場合、ペプチドが(例えば、微生物または哺乳動物の)組換え体発現系に由来することを意味する。本出願において有用な他の化合物は、当該技術分野で公知の方法によって調製することができる。例えば、リン酸含有アミノ酸およびそのようなアミノ酸を含むペプチドは、当該技術分野で公知の方法を使用して調製することができる。
標準的な固相ペプチド合成技術、例えば、自動化または半自動化されたペプチドシンセサイザーを使用することができる。通常は、かかる技術を使用して、α−N−カルバモイル保護したアミノ酸、および樹脂上の成長ペプチド鎖に結合されたアミノ酸は、カップリング剤(例えばジシクロヘキシルカルボジイミドおよび1−ヒドロキシベンゾトリアゾール)の存在下で、塩基(例えばジイソプロピルエチルアミン)の存在下で、不活性溶剤(例えばジメチルホルムアミド、N−メチルピロリジノンまたは塩化メチレン)中で室温で連結される。α−N−カルバモイル保護基は、試薬(例えばトリフルオロ酢酸またはピペリジン)を使用して、生成したペプチド−樹脂から除去され、カップリング反応は、ペプチド鎖に加えられる次の所望のN保護されたアミノ酸を用いて繰り返される。適切なN保護基は当該技術分野で公知であり、通常はtBocおよびFmocが使用される。
固相ペプチド合成は、キャッピングとともにNMP/HOBt(オプション1)系およびtBocまたはFmoc化学を使用して自動ペプチドシンセサイザ(Model 430A,Applied Biosystems社,Foster City. Calif.)で行うことができる。Boc−ペプチド−樹脂は、HF(−5℃〜0℃、1時間)で切断することができる。ペプチドは水および酢酸を交互に用いて樹脂から抽出することができ、濾液は凍結乾燥される。Fmoc−ペプチド樹脂は、標準方法に従って切断することができる。ペプチドはまた、Advanced Chem Tech Synthesizer(Model MPS 350, Louisville. Ky.)を使用して組立てることもできる。
nmGLP−1ペプチドまたはそのアナログは、天然で精製された産物であってもよく、化学合成手順の生成物であってもよく、原核生物宿主または真核生物宿主から(例えば、培養液中の微生物、酵母、高等植物、昆虫および哺乳動物の細胞によって)組換え技術によって作製されたものであってもよい。組替え体作製手順で用いた宿主に応じて、本出願のペプチドは、グリコシル化されてもよく、グリコシル化されてなくてもよい。本出願のnmGLP−1ペプチドまたはそのアナログは、最初のメチオニンアミノ酸残基を含んでいてもよい。
nmGLP−1ペプチドまたはそのアナログは、全長形で生成されてもよく、または生体外もしくは生体内で組立てられ得る部分長形配列で生成されてもよい。一実施形態において、nmGLP−1ペプチド、アゴニスト、またはそのアナログは、例えば、化学的方法を使用して、より具体的には固相の直接アミノ酸合成のような自動ペプチド合成機を使用して合成される。
nmGLP−1ペプチド、アゴニストまたはそのアナログは、所望の純度を達成するために、任意の手段を使用して単離して精製することができる。単離および精製の方法としては、硫酸アンモニウムまたはエタノールによる沈殿、塩析、酸による抽出、リン酸セルロースクロマトグラフィ、疎水性相互作用クロマトグラフィ、ヒドロキシアパタイトクロマトグラフィ、レクチンクロマトグラフィ、ゲル濾過クロマトグラフィ、イオン(アニオンまたはカチオン)交換クロマトグラフィ、アフィニティクロマトグラフィ、高速液体クロマトグラフィ(HPLC)、カラムクロマトグラフィ、フラッシュクロマトグラフィ、ゲル電気泳動、透析、沈殿、ヒスチジン標識化タンパク質精製、等電点電気泳動、および二次元電気泳動が挙げられる。HPLCを、最終の精製ステップに対して用いることができる。
ペプチドは、Gilsons 分取用HPLCシステムを使用してRP−HPLC(分取用および分析用)により精製することができる。C4、C8またはC18分取用カラム(10μ、2.2×25cm、Vydac,Hesperia,Calif)は、ペプチドを分離するために用いることができ、純度は、C4、C8またはC18分析用カラム(5μ、0.46×25cm、Vydac)を使用して決定することができる。溶媒(A=0.1% TFA/水およびB=0.1%TFA/CH3CN)は、1.0ml/分の流量で分析用カラムに、そして15ml/分で分取用カラムに送達することが可能である。アミノ酸分析は、Waters Pico Tagシステムで実施することができ、Maximaプログラムを使用して処理することができる。ペプチドは、気相酸性加水分解(115℃、20〜24h)によって、加水分解することができる。加水分解物は、標準的方法によって、誘導体化することができ、分析することができる。高速原子衝撃分析は、M−Scan社(West Chester,Pa.)により行うことができる。質量較正は、ヨウ化セシウムまたはヨウ化セシウム/グリセロールを用いて行うことができる。飛行時間型検出を使用するプラズマ脱離イオン化分析は、Applied Biosystems Bio−Ion 20質量分析計で行うことができる。エレクトロスプレー質量分析は、VG−Trio機器で実行することができる。
nmGLP−1ペプチドまたはそのアナログの活性は、標準的な方法により、一般には受容体結合活性スクリーニング手順によって測定することができる。この方法には、インスリノーマ細胞株(例えば、RINmSF細胞またはINS−I細胞)のような、その表面に受容体を発現することができる適切な細胞を準備することが必要である。膜へのトレーサーの特異的結合を測定することに加えて、cAMP活性またはグルコース依存性インスリン産生をも測定することができる。一方法において、機能的GLP−1受容体を発現するように細胞をトランスフェクトするために、GLP−1受容体(例えば、nmGLP−1受容体)をコードするポリヌクレオチドが採用される。このように、例えば、かかるアッセイは、かかる細胞をスクリーニングするべき化合物と接触させて、かかる化合物がシグナルを生成するか(すなわち、受容体を活性化するか)どうかを決定することにより、受容体アゴニストについてスクリーニングするために用いることができる。
他のスクリーニング技法としては、受容体の活性化により引き起こされる細胞外のpH変化またはイオン変化を測定する系内で、GLP−1ペプチド受容体(例えばnmGLP−1受容体)を発現する細胞(例えば、トランスフェクトしたCHO細胞)を使用することが挙げられる。例えば、潜在的なアゴニストをnmGLP−1ペプチド受容体を発現する細胞と接触させることができ、そして二次メッセンジャーの応答(例えば、シグナル伝達またはイオン変化もしくはpH変化)を測定して、その潜在的なアゴニストが有効かどうかを判定することができる。
一実施形態において、nmGLP−1ペプチド、アゴニスト、またはそのアナログは、表1に示す配列に対して約90%〜約97%同一性を示す配列、例えば、約92%〜約97%同一性を示す配列、または約95%以上の同一性を示す配列を含む。かかる配列は、哺乳動物のGLP−1ペプチドおよびエキセンディンを含まず、特に配列番号3〜5を含まない。他の実施形態において、かかる配列はさらに、配列番号1、2および48〜52のいずれか1つ、それらの配列のいずれかのサブグループまたはそれらの配列のすべてを含まない。1個、2個、3個、4個また5個のアミノ酸のうちのいずれか1つだけ表1のペプチド配列とは異なり、かつ配列番号1〜配列番号5および配列番号48〜配列番号52のいずれか1つ、それらの配列のいずれかのサブグループまたはそれらの配列のすべて、ならびにいずれの哺乳類GLP−1またはエキセンディンを含まない配列も提供される。
当該技術分野でよく理解されている配列同一性は、2つ以上のポリペプチド配列または2つ以上のポリヌクレオチド配列の間の関係であり、それらの配列を比較することにより決定される。当該技術分野において、同一性はポリペプチドまたはポリヌクレオチド配列間の配列の類似度を意味することがあり、それはかかる配列の文字列間のマッチ数により決定される。同一性は、公知の方法によって容易に算出することができる。この方法としては、Computational Molecular Biology, Lesk,A.M.編集,Oxford University Press, New York(1988);Biocomputing:Informatics and Genome Projects, Smith,D.W.編集,Academic Press, New York,1993;Computer Analysis of Sequence Data, Part /,Griffin,A.M.およびGriffin,H.G.編集,Humana Press, New Jersey(1994);Sequence Analysis in Molecular Biology, von Heinje,G.,Academic Press(1987);Sequence Analysis Primer, Gribskov,M.およびDevereux,J.編集,Stockton Press, New York(1991);ならびにCarillo,H.およびLipman,D.,SIAM J Applied Math,48:1073(1988)に記載される方法が挙げられるがこれらに限定されない。同一性を決定するための方法は、試験した配列間の最大のマッチ数を与えるように設計されている。さらに、同一性を決定するための方法は、公表されているプログラムとして体系化されている。2つの配列間の配列類似性または配列同一性を決定するために用いることができる一般公開されているコンピュータプログラムとしては、限定はされないが、GCGが挙げられる(Devereux,J.ら,Nucleic Acids Research 12(1):387(1984)。これは、1組の5つのBLASTプログラム(3つはヌクレオチド配列クエリーのために設計され(BLASTN、BLASTXおよびTBLASTX)、2つはタンパク質配列クエリーのために設計されている(BLASTPおよびTBLASTN)からなる(Coulson, Trends in Biotechnology,12:76−80(1994);Birren,ら,Genome Analysis,1:543−559(1997))。BLASTXプログラムは、NCBIおよび他のソースから一般公開されている(BLAST Manual, Altschulら,NCBI NLM NIH,Bethesda, MD 20894;Altschul,S.ら, J.Mol.Biol.,215:403−410(1990))。周知のスミス・ウォーターマン・アルゴリズムは、同一性を決定するために用いることもできる。
ポリペプチド配列比較のパラメータは、通常は以下を含む: アルゴリズム:NeedlemanおよびWunsch, J.Mol.Biol. 48:443−453(1970); 比較マトリクス:HentikoffおよびHentikoff, Proc.Natl.Acad.Sci. USA 89:10915−10919(1992)由来のBLOSSUM62; ギャップペナルティ:12; ギャップ長ペナルティ:4。これらのパラメータとともに用いることが可能であるプログラムは、Genetics Computer Group(「GCG」),Madison, Wisconsinからの「ギャップ」プログラムとして一般公開されている。エンドギャップについてのペナルティを伴わない上記パラメータは、ペプチド比較のデフォルトパラメータである。一実施形態において、NCBIのBLASTPプログラムは、以下のデフォルトパラメータを用いて使用した:組成調整なし(no compositional adjustment)、予想値(expect value)10、文字列長さ(word size)3、BLOSUM62 マトリクス(matrix)、ギャップエクステンションコスト(gap extension cost)11、エンドギャップエクステンションコスト(end gap extension cost)1、blastエクステンションに対するドロップオフ(X)(dropoff (X) for blast extension)(ビット単位)7、ギャップアラインメントに対するXドロップオフ値(X dropoff value for gapped alignment)(ビット単位)15、およびギャップアラインメントに対する最終Xドロップオフ値(final X dropoff value for gapped alignment)(ビット単位)25。
包含される他の配列としては、保存アミノ酸置換を含む配列が挙げられる。「保存アミノ酸置換」は、アミノ酸残基が、類似の側鎖または物理化学的特性(例えば、静電気特性、水素結合特性、等比体積特性、疎水性)を有するアミノ酸残基で置換されているものである。類似の側鎖を有するアミノ酸残基の族は、当該技術分野で公知である。これらの族としては、塩基性側鎖を有するアミノ酸(例えば、リジン、アルギニン、ヒスチジン)、酸性側鎖を有するアミノ酸(例えば、アスパラギン酸、グルタミン酸)、電荷を帯びていない極性の側鎖を有するアミノ酸(例えば、グリシン、アスパラギン、グルタミン、セリン、トレオニン、チロシン、メチオニン、システイン)、非極性の側鎖を有するアミノ酸(例えば、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリン、フェニルアラニン、トリプトファン)、β−分枝した側鎖を有するアミノ酸(例えば、トレオニン、バリン、イソロイシン)および芳香族側鎖を有するアミノ酸(例えば、チロシン、フェニルアラニン、トリプトファン、ヒスチジン)が挙げられる。
本出願の別の実施形態は、本願明細書における新規なnmGLP−1ペプチドアナログをコードするポリヌクレオチドを含む。これらのポリヌクレオチドには、DNA配列およびRNA配列の両方が含まれる。遺伝暗号の縮退に起因して、ポリヌクレオチドには、「暗黙」の変異(すなわち、変異コドンおよび非変異コドンコドンが同一のアミノ酸をコードする)、または保存アミノ酸置換をもたらす変異を含めることができる。
nmGLP−1ペプチドまたはそのアナログは薬理学的特性に照らして有用である。特に、nmGLP−1ペプチドまたはそのアナログは、哺乳動物(例えばヒト)において、食欲を制御するため、食物摂取を低下させるため、そして食欲を制限しかつ食物摂取を低下させるための薬剤としての活性を保有する。それらは、哺乳類の被験者(例えばヒト)において、肥満症を予防するかまたは軽減する、体重を減少させる、食欲を制御する、および/または食物摂取を低下させることにより緩和できる病状または疾患を治療するために使用することができる。一実施形態において、被験者はさらに、耐糖能異常、インスリン抵抗性または真性糖尿病を罹患している。他の実施形態において、nmGLP−1ペプチド、特に配列番号1、配列番号2、および配列番号6〜配列番号56は、インスリン抵抗性、耐糖能異常、真性糖尿病(2型糖尿病および妊娠性糖尿病を含む)またはインスリン分泌を刺激する薬剤により恩恵を受けるであろう他の障害の治療のために使用される。本発明のペプチドおよび医薬組成物は、過敏性腸症候群(WO99/64060を参照)を治療するため、または哺乳動物(例えばヒト)における心筋梗塞(WO93/08531を参照)および脳卒中(WO00/16797を参照)ならびに外科手術後に起こる異化作用の変化(米国特許第6,006,753号を参照)に関連する罹患率および死亡率を低下させるため、ならびに呼吸困難に悩む重病患者または呼吸困難につながりそうな病気もしくは病状を有する重病患者に発生する死亡率および罹患率を下げるために使用することができる。呼吸困難が関与する病状の例としては、急性肺損傷、呼吸困難症候群、肺性心、慢性閉塞性肺疾患、および敗血症が挙げられる。前糖尿病を有する被験者のような、インスリン非依存性糖尿病(WO00/07617を参照)を発症する危険がある被験者も含まれる。一態様において、nmGLP−1ペプチドまたはそのアナログは天然の非哺乳類GLP−1ペプチドを含まない。1つの具体的な態様において、nmGLP−1ペプチドは配列番号3〜配列番号5を含まない。別の態様において、nmGLP−1ペプチドはさらに、配列番号1、配列番号2および配列番号48〜配列番号52のいずれか1つ、それらのいずれかのサブグループ、またはそれらのすべてを含まない。
nmGLP−1ペプチドまたはそのアナログは、さまざまな無機および有機の酸および塩基と塩を形成できる。この種の塩は、有機酸および無機酸(例えばHCl、HBr、H2SO4、H3PO4、トリフルオロ酢酸、酢酸、ギ酸、メタンスルホン酸、トルエンスルホン酸、マレイン酸、フマル酸およびカンファースルホン酸)により調製される塩を含む。塩基により調製される塩は、アンモニウム塩、アルカリ金属塩(例えばナトリウムおよびカリウム塩)、アルカリ土類塩(例えばカルシウムおよびマグネシウム塩)および亜鉛塩を含む。塩は、従来の手段により形成することができる。その手段としては、例えば、塩が不溶性である溶媒または媒体中で、または後に真空下においてもしくは凍結乾燥にすることによって除去される水のような溶媒の中で、遊離酸または遊離塩基の形態の生成物を1当量以上の適当な塩基または酸と反応させること、あるいは既存の塩のイオンを適切なイオン交換樹脂上の他のイオンと交換することが挙げられる。
nmGLP−1ペプチドまたはそのアナログは、医薬上許容される塩(例えば酸付加塩)および/またはその複合体として処方することもできる。医薬上許容される塩は、それらが投与される濃度で非中毒性の塩である。この種の塩を調製すると、組成物がその生理的効果を及ぼすのを妨げることなく組成物の物理化学的特徴を変えることによって、薬理学的使用を容易にすることができる。有用な物理的性質の変更の例としては、経粘膜投与を容易にするために融点を下げること、および薬物のより高い濃度の投与を容易にするために溶解度を高めることが挙げられる。
医薬上許容される塩は、硫酸塩、塩酸塩、リン酸塩、スルファミン酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、乳酸塩、酒石酸塩、コハク酸塩、シュウ酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、シクロヘキシルスルファミン酸塩およびキニン塩酸を含んでいるそれらのような酸付加塩を含む。医薬上許容される塩は、酸(例えば塩酸、硫酸、リン酸、スルファミン酸、酢酸、クエン酸、乳酸、酒石酸、マロン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、シクロヘキシルスルファミン酸およびキナ酸)から得ることが可能である。この種の塩は、例えば、塩が不溶性である溶媒または媒体中で、または後に真空下においてもしくは凍結乾燥にすることによって除去される水のような溶媒の中で、遊離酸または遊離塩基の形態の生成物を1当量以上の適当な塩基または酸と反応させること、あるいは既存の塩のイオンを適切なイオン交換樹脂上の他のイオンと交換することによって調製することができる。
nmGLP−1ペプチドまたはそのアナログは、本開示の方法と合わせて使用するための医薬組成物として処方することができる。本出願において有用な組成物は、非経口(静脈内、筋肉内および皮下を含む)投与または鼻内投与または経口投与に適している製剤の形で、好都合に提供することができる。場合によっては、単一組成物または一緒に投与するための溶液として、nmGLP−1分子ペプチドもしくはそのアナログ、および他の食欲を抑制する薬剤、食物摂取を低下させる薬剤、血漿ブドウ糖を低下させる薬剤または血漿脂質を低下させる薬剤(例えばアミリン、アミリンアゴニスト、CCKまたはレプチン)を提供することは、好都合である。他の場合には、nmGLP−1ペプチドまたはそのアナログとは別に、付加的な薬剤を投与することがより有利である場合がある。適切な投与フォーマットは、個々に各被験者のために開業医によって決定されることが最良であろう。
化合物は、注射または点滴のための非経口組成物として提供することができる。例えばそれらは、不活性油中、適切には植物油(例えばゴマ油、落花生油、オリーブ油)中または他の許容できる担体中に懸濁されてもよい。一実施形態において、それらは水溶性担体中に、例えば、約3.0〜8.0のpHの、約3.0〜7.0のpHの、約3.0〜6.0のpHの、約3.5〜6.0のpHの、または約3.5〜5.0のpHの等張性緩衝液中に懸濁される。別の実施形態において、pHは、約5.0〜約8.0pH範囲に調整することができる。これらの組成物は、従来の殺菌技術により殺菌されてもよく、または無菌フィルターに通されてもよい。この組成物は、生理的状態に近づくために必要とされる医薬上許容される補助物質(例えばpH緩衝剤)を含むことができる。代表的な緩衝液としては、例えば酢酸ナトリウム/酢酸緩衝液が挙げられるが、所望のpH範囲において十分な緩衝能力を提供する任意の緩衝系が使用できる。治療上有効量の製剤が、経皮注入または経皮送達の後に長い時間、日または週にわたって血流に送達されるように、持続製剤または「デポ型」徐放製剤の形態を使用することが可能である。デポ型投与または鼻投与の方法の多くの例は当該技術分野で公知である。
一態様において、肥満症を軽減するかまたは予防するため、体重を減少させるため、食物摂取を制御するかまたは低下させるため、食欲を制御するかまたは低下させるため、自発的な食物摂取を低下させるための方法が提供される。この方法は、有効量のnmGLP−1またはそのアナログをそれを必要とするかまたはそれを望んでいる被験者に慢性投与することを含む。一態様では、nmGLP−1またはそのアナログは持続放出性または徐放性の製剤として投与することができる。一実施形態において、nmGLP−1またはそのアナログは、ポリマーベースの持続放出装置で投与することができる。かかるポリマーベースの持続放出装置は、例えば2005年4月15日出願の米国特許出願番号第11/107,550号、および2005年4月13日出願の米国特許出願番号第11/104,877号(米国特許出願公開第2005/0271702号)に記載されている。これらの特許文献は、参照によりその全体が本願明細書に引用されたものとする。
必要に応じて、等張性は、塩化ナトリウムまたは他の医薬上許容される薬剤(例えばD型ブドウ糖、ホウ酸、酒石酸ナトリウム、プロピレングリコール、多価アルコール(例えばマンニトールおよびソルビトール)または他の無機または有機の溶質)を使用して達成することができる。塩化ナトリウムは、ナトリウムイオンを含んでいる緩衝液に特に有用である。
適切な賦形剤は、大きな、ゆっくり代謝される高分子(例えばタンパク質、多糖類、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、アミノ酸重合体、アミノ酸共重合体および不活性ウイルス粒子)を含む担体分子でもよい。他の典型的な賦形剤は、酸化防止剤(例えばアスコルビン酸)、キレート薬(例えばEDTA)、炭水化物(例えばデキストリン、シクロデキストリン、ヒドロキシアルキルセルロース、ヒドロキシアルキルメチルセルロース、ステアリン酸)、液体(例えば油、水、食塩水、グリセロールおよびエタノール)、湿潤剤または乳化剤、pH緩衝物質などを含む。リポソームも、医薬上許容される賦形剤の定義の中に含まれる。担体および賦形剤の他の例としては、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、さまざまな糖類(乳糖、ブドウ糖、または蔗糖など)、または澱粉類、セルロース誘導体、ゼラチン、植物油、ポリエチレングリコールおよび生理的に適合性の溶媒が挙げられる。
特定のnmGLP−1ペプチドまたはそのアナログは水に実質的に溶解しなくてもよく、ほとんどの医薬上許容されるプロトン性溶媒および植物油にほとんど溶解しなくてもよい。しかしながら、それらの化合物は、中鎖脂肪酸(例えばカプリル酸およびカプリン酸酸)またはトリグリセリドに溶解してもよく、中鎖脂肪酸のプロピレングリコールエステル類への高い溶解性を有してもよい。また、例えばエステル化、糖化、PEG化などによって、組成物を送達により適しているようにする(例えば溶解性、生物活性、おいしさを向上させる、副作用を軽減するなど)化学的部分または生化学的部分の置換または追加により修飾された組成物も含まれる。
nmGLP−1ペプチドまたはそのアナログは、自己乳化型薬物送達システム(SEDDS)の経口投与のために処方することもできる。SEDDSのような脂質ベースの製剤は、特に低溶解性化合物に適しており、通常、この種の化合物の経口バイオアベイラビリティを強化できる。
シクロデキストリンを、水溶性エンハンサとして加えることが可能である。シクロデキストリンは、α−シクロデキストリン、β−シクロデキストリンおよびγ−シクロデキストリンのメチル、ジメチル、ヒドロキシプロピル、ヒドロキシエチル、グルコシル、マルトシルおよびマルトトリオシル誘導体を含む。典型的なシクロデキストリン溶解性エンハンサは、ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン(HPBC)である。これは、nmGLP−1ペプチド、アゴニストまたはそれらのアナログの水溶性を更に改善するために、上記の組成物のいずれかに添加されてもよい。一実施形態において、組成物は、0.1%〜20%のヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン、1%〜15%のヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン、または2.5%〜10%のヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリンを含む。使用される溶解性エンハンサの量は、その組成物中のnmGLP−1ペプチド、アゴニストまたはそれらのアナログの量に依存する。
吸収エンハンサを添加することもできる。吸収エンハンサとしては、カチオン性ポリアミノ酸(例えばポリアルギニン、ポリヒスチジンおよびポリリジン)が挙げられる。他の適切な吸収促進剤としては、キトサンおよびリン脂質(例えばジデカノイルホスファチジルコリン(DDPC))が挙げられる。
必要に応じて、本願明細書において記載されている組成物の溶液は、増粘剤(例えばメチルセルロース)によって粘稠にすることができる。それらは、乳化形態(油中水型または水中油型)で調製することができる。多種多様な医薬上許容される乳化剤のいずれかを使用してもよい。乳化剤としては、例えばアラビアゴム末、非イオン性界面活性剤(例えばTween)またはイオン性界面活性剤(アルカリポリエーテルアルコールの硫酸塩またはスルホン酸塩(例えばトリトン(Triton)))が挙げられる。
組成物は、一般に認められた手順に従い成分を混合することにより調製することができる。例えば、選択された構成成分を、単に、ブレンダまたは他の標準的な装置で混合して濃厚な混合物を得てもよく、次いで水または増粘剤を加えて最終濃度および最終粘度に調整してもよく、pHを制御するための緩衝液または等張性を制御するための付加的な溶質を添加することも可能である。
被験者に対する本出願の化合物の最適製剤および最適の投与様式は、当該技術分野で公知の要因(例えば特定の疾患または障害、所望の効果および被験者のタイプ)に依存する。化合物は概してヒト被験者を治療するために用いられるが、それらは、他の霊長類、家畜(例えばブタ、ヒツジ、ヤギ、ウシおよび家禽)ならびにスポーツ動物およびペット(例えばウマ、イヌおよびネコ)のような他の脊椎動物における類似または同一の疾患、病状もしくは障害を治療するために用いることもできる。
本願明細書において開示した方法によれば、nmGLP−1ペプチドまたはそのアナログは、(1)複合製剤として同時に処方され、投与されまたは送達されてもよく、(2)別々の製剤として交互に、または平行して送達されてもよく、または(3)当該技術分野で公知の他のいかなる併用療法によるものでもよい。交替療法で送達されるとき、本方法は、例えば、別々の液剤、乳剤、懸濁剤、錠剤、丸剤またはカプセルで、または別のシリンジの異なる注射によって逐次活性成分を投与するかまたは送達することを含むことができる。一般に、交替療法の間、各活性成分の有効な投薬量は、順次、すなわち連続的に投与される。他方、同時治療では、2つ以上の活性成分の有効な投薬量は、一緒に投与される。断続的な併用療法のさまざまな順序を使用することもできる。
組成物は、治療上有効量の少なくとも1つのnmGLP−1ペプチドまたはそのアナログと、医薬上許容される担体または賦形剤とを含む。かかる担体としては、生理食塩水、緩衝化生理食塩水、D型ブドウ糖、水、グリセロール、エタノール、乳糖、リン酸塩、マンニトール、アルギニン、トレハロースおよびこれらの組合せが挙げられるが、これらに限定されない。この製剤は、投与様式に適するように処方することができる。以下の範囲には限定されないし、例示として提供するだけであるが、種々の使用のための例示的な用量範囲は、静脈内投与について0.1〜5.0×10−12mol/kg分;単回皮下注射としての任意の形態で0.1〜5.0nmol/kgのnmGLP−1(天然に存在するnmGLP−1および/またはそのアナログまたはアゴニストのうちの少なくとも1つ);連続皮下投与について約0.2〜20×10−12mol/kg分の範囲である。皮下投与の量は、静脈内使用の場合の量の10倍以下またはその量の少なくとも10倍高くすることができると考えられる。
nmGLP−1ペプチド、アゴニストまたはアナログの毎日の有効用量は、例としての70kgの患者に対して約10μg〜約5mg/日、約10μg〜約2mg/日および約10μg〜100μg〜約1mg/日、または約30μg〜約500μg/日とすることができ、単回用量または分割用量で投与される。70kgの患者は、例としての目的のみで言及したのであり、用量は70kgの患者を使用してkgベースで算出することができることに留意するべきである。投与される正確な用量は主治医で決定され、例えば、特定の化合物が本願明細書において提示される範囲内のどこに位置するか、ならびにその個体の年齢、体重および病状に依存する。例えば症状の最初の徴候で、または肥満症の診断の直後に、症状または苦痛の軽減、予防、治療もしくは緩和(食物摂取の抑制、食欲の制御、体重低下または血糖の正常化など)が所望されるときはいつでも、投与が始められる。
任意のnmGLP−1ペプチド、アゴニストまたはそのアナログについて、有効量は、例えば細胞培養分析において、または動物モデル(例えばラットまたはマウスモデル)において、まず最初に推定することができる。動物モデルは、投与の適切な濃度範囲および経路を決定するために用いることもできる。次いで、この種の情報は、ヒトへの投与に有用な用量および経路を決定するために用いることができる。
効力および毒性は、細胞培養または実験動物の標準的な製薬手順により、例えば、ED50(集団の50%にとって治療的に有効な用量)およびLD50(集団の50%にとっての致死量)として測定することができる。毒性および治療効果間の用量比は治療指数であり、そして、それは比(LD50/ED50)として表現することができる。大きい治療指数を呈する医薬組成物は、好ましい。細胞培養分析および動物実験から得られるデータを、ヒトへの使用のための投与量の範囲を策定する際に使うことができる。この種の組成物に含まれる投与量は、ほとんどまたはまったく毒性を示さないED50を含む循環濃度の範囲の中にあることが好ましい。投薬量は、使用される剤形、患者の感受性および投与経路によって、この範囲の中で変化できる。
本出願の方法および使用に従って、nmGLP−1ペプチドまたはそのアナログは、この種の分子を被験者またはサンプルが有効量で生物学上利用できるようにする当該技術分野で公知のいかなる方法でも投与することができる。例えば、nmGLP−1ペプチドまたはそのアナログは、当該技術分野で公知のいかなる中枢経路または末梢経路を介して被験者に投与することが可能である。公知の経路としては、経口経路、非経口経路、経皮経路、経粘膜経路、肺経路を含むがこれに限定されない。
一実施形態において、投与は非経口的である。別の実施形態において、投与様式は、末梢(皮下または静脈内)投与による。投与の特定の経路は、皮下経路である。他の態様として、この末梢投与は、口腔投与、鼻投与、肺投与、経口投与、眼内投与、直腸投与および経皮投与からなる群から選択される。さらに、nmGLP−1ペプチドまたはそのアナログは、注ぎ込み、分注、浸漬、注射、点滴、かん流(perfusing)または当該技術分野において公知の他のいかなる手段によってサンプルに投与することが可能である。適切な投与方法の決定は、通常、治療される病状(例えば疾患または障害)、病状(例えば疾患または障害)の段階、被験者の快適さ、および当業者に公知の他の要因を考慮してなされる。
急性および/または慢性の場合ともに、本願明細書において開示される方法による投与は、断続的であってもよく、連続的であってもよい。急性投与は、一時的な事象の発生の前に、発生の間、および/または発生の後のしばらくの間の一時的な投与を含む。急性投与は、一般に、一時的な事象または病状により必要とされる投与を伴う。
慢性投与または連続投与は、特定の一時的な事象か一時的な症状が確認されない場合に、正当化できる。慢性投与または連続投与は、一般の素因または非一時的である病状を基礎として、不定期間の間、nmGLP−1ペプチドまたはそのアナログを投与することを含む。GLP−1ペプチドまたはそのアナログが慢性的または連続的に投与される場合、投与はいかなる時間の間も継続することができる。しかしながら、慢性投与または連続投与は、しばしば長期間行われる。例えば、一実施形態において、慢性投与または連続投与は4時間、6時間、8時間、24時間、48時間または72時間続く。別の実施形態において、慢性投与または連続投与は、96時間、120時間、144時間、1週間、2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、7週間、8週間、9週間、10週間、11週間、12週間、4ヶ月間、5ヶ月間、6ヶ月間、9ヶ月間、1年、2年またはそれ以上続く。期間は重なってもよいが、慢性投与および連続投与は同じ意味ではない。慢性投与は、習慣的な不連続的な送達方法、例えば注射によるか、または丸剤もしくは連続的な点滴を受けることのいずれかによる長期間にわたる医薬組成物の送達を想定している。連続投与は、例えば、連続静脈内または皮下への点滴としての医薬組成物の連続送達を想定している。
1つの実施形態は、医薬上許容される賦形剤と組合わせて少なくとも1つの天然に存在するnmGLP−1ペプチドを含有する組成物、特に医薬組成物を含む。この組成物は、食欲の抑制、体重減少の制御、血糖の正常化および食物を摂取したいという衝動を低下させることを含めた本願明細書において考察される種々の理由により、哺乳動物、とりわけヒトに投与することができる。本出願の別の実施形態は、医薬上許容される賦形剤と組合わせて少なくとも1つのnmGLP−1またはnmGLP−1アナログを含有する組成物を含む。これらのnmGLP−1またはnmGLP−1アナログは、適切な医薬担体と組合わせて、食欲の制御および/または食物摂取の低下を含めて本願明細書において記載される使用および治療方法のいずれかのためにも使用することができる。
一実施形態において、この方法は、肥満症を軽減するためのnmGLP−1ペプチドまたはそのアナログの投与を含む。肥満症の軽減は、当該技術分野で公知の任意の方法によって測定することができる。本願明細書において使用する場合、肥満症の軽減は被験者の肥満度指数(BMI)の低下として測定される。例として、nmGLP−1ペプチドまたはアゴニストまたはそのアナログを用いた治療の後の肥満症の軽減は、被験者の治療前のBMIからの1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15またはこれより多いBMIポイントの減少であり得る。別の実施形態において、本願明細書において開示される方法および組成物を使用する治療は、30未満へのBMIの低下をもたらす。別の実施形態において、BMIは25未満へ減少する。さらに別の実施形態において、BMIは18.5〜24.9へ減少する。本願明細書において使用する場合、被験者の肥満度指数は、キログラム単位の被験者の体重をメートル単位の被験者の身長の二乗で割った値として算出することができる。
別の実施形態において、nmGLP−1ペプチドまたはそのアナログは、他の肥満症を予防または軽減する化合物と併用して、肥満症を予防または治療するために使用することができる。肥満症を予防または軽減する化合物の例としては、アミリン、アミリンアゴニストアナログ、CCKまたはCCKアゴニスト、またはレプチンもしくはレプチンアゴニスト、またはエキセンディンもしくはエキセンディンアゴニストアナログ、またはPYYもしくはPYYアナログが挙げられる。かかる組合せは、一緒に投与するための単一の組成物または溶液として組合せることができる。他の場合において、nmGLP−1ペプチドまたはそのアナログとは別に付加的な薬剤を投与することがより有利であろう。
別の態様は、被験者の体重を減少させる方法を含む。この方法は、被験者に有効量のGLP−1ペプチドまたはそのアナログを、体重を減少させることを望む被験者または体重を減少させることを必要とする被験者に投与することを含む。一実施形態において、本発明の方法は、肥満の被験者、体重超過の被験者または体重を減少させたいと望む被験者の体重を減少させるために使用される。被験者の体重の減少は、利用できる任意の方法を使用して測定することができる。本願明細書において使用する場合、体重の減少はポンドまたはキログラム単位での被験者の体重の減少として測定される。一実施形態において、被験者の体重は、被験者の治療前の体重から5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100、110、120、130、140、150またはこれより多いポンド分減少する。
別の実施形態において、被験者の体重の減少は、治療前の被験者の体重と比較した被験者の体重の減少率として測定することができる。例えば、被験者の体重は、被験者の治療前の体重から2%、5%、7%、10%、12%、15%、17%、20%、22%、または25%以上減少することがあり得る。
体重減少または肥満症の軽減は、任意の適切な期間(例えば、1週間、1ヶ月間、3ヶ月間、6ヶ月間)にわたって、あるいは例えば1ヶ月、3ヶ月間、6ヶ月間、もしくは1年もしくはそれより長い期間にわたってある特定の周期性(例えば、7、10、15、20、25、30日間)で測定することができる。
別の実施形態において、nmGLP−1ペプチドまたはそのアナログは、他の体重を減少させる化合物と併用して体重を減少させるために使用することができる。体重を減少させる化合物の例としては、アミリン、アミリンアゴニストアナログ、CCKもしくはCCKアゴニスト、またはレプチンもしくはレプチンアゴニスト、またはエキセンディンもしくはエキセンディンアゴニストアナログ、またはPYYもしくはPYYアナログが挙げられる。かかる組合せは、一緒に投与するための単一の組成物または溶液として組合せることができる。他の場合において、nmGLP−1ペプチドまたはそのアナログとは別に付加的な薬剤を投与することがより有利であろう。
別の態様は被験者の食物摂取を低下させるための方法を含む。この方法は、被験者に有効量のnmGLP−1ペプチドまたはそのアナログ(例えば、本願明細書において開示されるもの)を食物摂取を低下させることを望む被験者または食物摂取を低下させるを必要とする被験者に投与することを含む。一実施形態において、本発明の方法は、食物摂取を低下させることを望む被験者を含めて肥満の被験者の食物摂取を低下させるために使用される。被験者の食物摂取の低下は、利用できる任意の方法を使用して測定することができる。一実施形態において、食物摂取の低下は、1日あたりの被験者のカロリー摂取量の低下として測定することができる。一例として、被験者の平均の1日あたりのカロリー摂取量は、被験者の治療前の1日当たりの平均カロリー摂取量から50、75、100、150、200、250、300、350、400、450、500、550、650、700、750、800、850、900、950、1000カロリーまたはこれより多くのカロリー分だけ低下する。本願明細書において使用する場合、カロリーとは、大カロリーまたはキログラムカロリーとしても公知の栄養カロリーをいう。栄養カロリーは、体内で酸化されたときに1大カロリーのエネルギー(1000グラムカロリーまたは3.968 Btu)を放出することができる食物の熱量生成値またはエネルギー生成値を表す単位である。
別の実施形態において、nmGLP−1ペプチドまたはそのアナログ(例えば、本願明細書において記載されるもの)は、他の食物摂取を低下させる化合物と併用して食物摂取を低下させるために使用することができる。食物摂取を低下させる化合物としては、アミリン、アミリンアゴニストアナログ、CCKもしくはCCKアゴニスト、またはレプチンもしくはレプチンアゴニスト、またはエキセンディンもしくはエキセンディンアゴニストアナログ、またはPYYもしくはPYYアナログが挙げられる。かかる組合せは、一緒に投与するための単一の組成物または溶液として組合せることができる。他の場合において、nmGLP−1ペプチドまたはそのアナログとは別に付加的な薬剤を投与することがより有利であろう。
一実施形態において、本方法は栄養素利用性を低下させることを必要とする被験者において、栄養素利用性を低下させることにより緩和することができる病状または障害を治療または予防するために使用される。この方法は、その被験者に治療上または予防上有効量のnmGLP−1またはnmGLP−1アナログ(例えば、本願明細書において開示されるもの)を投与することを含む。かかる病状および障害としては、高血圧、脂質異常症、心疾患、摂食障害、インスリン抵抗性、肥満症、およびあらゆる種類の真性糖尿病が挙げられるが、これらに限定されない。
1つの態様は、哺乳類GLP−1ペプチドに比べてより高い安定性を有するnmGLP−1ペプチドまたはそのアナログを提供する。別の態様は、特に、血液または血清または血漿中で起こる酵素による分解に対するペプチドの安定性を高める方法を提供する。一実施形態において、このペプチドはインスリン分泌促進性ペプチドであるが、別の実施形態において、このペプチドはインクレチンまたはインクレチン模倣薬(例えばGLP−1またはエキセンディン)である。一実施形態において、この分解はジペプチジルペプチダーゼIV(DPPIV)のようなジペプチジルペプチダーゼの作用による。一実施形態において、高められた安定性を有するペプチドは、nmGLP−1ペプチドまたは表2のペプチドのうちのいずれか1つのC末端から位置28までのアミノ酸配列を含むC末端アミノ酸配列を含む。別の実施形態において、高められた安定性を有するペプチドは、本質的に、nmGLP−1ペプチドまたは表2のペプチドのうちのいずれか1つのC末端から位置28までのアミノ酸配列を含むC末端アミノ酸配列からなる。さらに別の実施形態において、高められた安定性を有するペプチドは、nmGLP−1ペプチドまたは表2のペプチドのうちのいずれか1つのC末端から位置28までのアミノ酸配列からなるC末端アミノ酸配列を含む。ペプチド安定性を高めるために使用することができるアミノ酸配列としては、表2に見出されるアミノ酸配列のいずれか1つが挙げられるがこれらに限定されない。一実施形態において、安定性を高めるために使用されるアミノ酸配列は、表2の配列のいずれかの少なくとも5個の連続するアミノ酸を含む。別の実施形態において、安定性を高めるために使用されるアミノ酸配列は、表2の配列のいずれか1つの少なくとも最初の5個のアミノ酸を含む。一実施形態において、このアミノ酸配列は、安定性を高めるためにペプチドのC末端に付加されてよい。別の実施形態において、この安定性を高めるアミノ酸配列は、安定性が高められるはずのペプチドの連続するC末端アミノ酸と1個単位で(one−for−basis)置き換えることができる。例えば、安定性を高めるために使用されるアミノ酸配列が10アミノ酸長である場合、それは安定性が高められるはずのペプチドの10個のC末端アミノ酸と置き換わることになろう。さらに別の実施形態において、安定性を高めるアミノ酸配列は、安定性が高められるはずのペプチドのC末端アミノ酸のいくつかのみが新しいアミノ酸を含む安定性を高める配列の残りのアミノ酸と置き換えられて、それによりペプチドの長さを伸ばすように、前述の方法の組合せを使用して付加される。同様の付加は、N末端に対して行ってもよい。本願明細書において記載される安定性を高めるアミノ酸配列を含むペプチドは、当該技術分野で公知の任意の方法(例えば、本願明細書において開示されるペプチド合成方法または組換え方法のいずれか)によって作製することができる。
従って、一実施形態において、安定化されたペプチドは、nmGLP−1ペプチドまたは表2から得られる本願明細書において教示される安定化するC末端アミノ酸配列が付加された、米国特許第6767887号に教示されるエキセンディンのアミノ酸1−27、1−28、1−29または1−30を有するエキセンディンアナログである。別の実施形態において、安定化されたペプチドは、nmGLP−1ペプチドまたは表2から得られる本願明細書において教示される安定化するC末端アミノ酸配列が付加された、米国特許第7226990号に教示されるエキセンディンのアミノ酸1−27、1−28、1−29、1−30、1−31、1−32、1−33または1−34を有するエキセンディンアナログである。なおさらなる実施形態において、安定化されたペプチドは、nmGLP−1ペプチドまたは表2から得られる本願明細書において教示される安定化するC末端アミノ酸配列が付加された、脂肪酸アシル誘導体(例えばリラグルチド)を含めて米国特許第7226990号に教示されるGLP−1ペプチドのアミノ酸1−27、1−28、1−29、1−30、1−31、1−32、1−33または1−34を有するGLP−1アナログである。
一実施形態において、ペプチドは、そのベースになっている天然のペプチドまたは天然に存在するペプチドよりも高い分解抵抗性を示す場合には、高められた安定性を有すると考えられる。一実施形態において、安定性は、設定された期間のあいだ注目するペプチダーゼと接触した後に未分解(すなわち、無傷)のまま残っているペプチドの割合(%)によって決定される。例えば一実施形態において、ペプチドは、本願明細書において記載されるもののような刷子縁膜(BBM)アッセイにおける37℃、5時間のインキュベーション後に少なくとも90%のペプチドが無傷である(すなわち分解に耐える)場合には、高められた安定性を有すると考えられる。別の実施形態において、ペプチドは、BBMアッセイにおける37℃、5時間のインキュベーション後に少なくとも75%のペプチドが無傷である(すなわち分解に耐える)場合には、高められた安定性を有すると考えられる。別の実施形態において、ペプチドは、本願明細書において記載されるもののようなDDPIVの存在下での37℃、1時間のインキュベーション後に少なくとも90%のペプチドが無傷である(すなわち分解に耐える)場合には、高められた安定性を有すると考えられる。さらに別の実施形態において、ペプチドは、DDPIVの存在下での37℃、1時間のインキュベーション後に少なくとも75%のペプチドが無傷である(すなわち分解に耐える)場合には、高められた安定性を有すると考えられる。
受容体アゴニズムが望まれる本願明細書中の実施形態における各1つのさらなる実施形態において、配列番号29、配列番号30、配列番号37、配列番号39、配列番号46、配列番号および配列番号47のペプチドは除外される。例えば、nmGLP−1ペプチド、またはnmGLP−1ペプチドを使用する方法のいずれかは、配列番号29、配列番号30、配列番号37、配列番号39、配列番号46および配列番号47を除いて配列番号6〜配列番号47および配列番号53〜配列番号56からなる群の少なくとも1つから選択されるポリペプチドを含むかまたは使用するであろう。別の実施形態において、このnmGLP−1ペプチドは、本願明細書において記載されるGLP−1 cAMPアッセイについて100nM未満、50nM未満、10nM未満、1nM未満および0.5nM未満のEC50を有する表2のnmGLP−1ペプチドを含み、公知のGLP−1ペプチドおよびエキセンディンを除外する。
以下の実施例は、本発明の応用を例示することを意図している。以下の実施例は、本発明の範囲を完全に定義するか、あるいは制限することは意図していない。
(実施例1)
(ポリペプチドの合成)
GLP−1ペプチドは標準的なポリペプチド合成方法を使用して合成することができる。かかる方法は、以下ならびに米国特許第6,610,824号および米国特許第5,686,411号ならびに米国特許出願番号第454,533号(1999年12月6日出願)に記載されている。これらの特許文献は、参照によりその全体を本願明細書中に引用したものとする。
(ポリペプチドの合成)
GLP−1ペプチドは標準的なポリペプチド合成方法を使用して合成することができる。かかる方法は、以下ならびに米国特許第6,610,824号および米国特許第5,686,411号ならびに米国特許出願番号第454,533号(1999年12月6日出願)に記載されている。これらの特許文献は、参照によりその全体を本願明細書中に引用したものとする。
ポリペプチドを、0.2mmol/g(0.25mmolスケール)で充填したPAL−PEG−PS樹脂(Applied Biosystems)を使用してPioneer連続流ペプチドシンセサイザー(Applied Biosystems)で合成した。4.0当量のHBTU、4.0当量のHOBT、8.0当量のDIEAを使用してFmocアミノ酸(4.0当量、1.0mmol)残基を活性化し、1時間その樹脂に結合した。Fmoc基を、ジメチルホルムアミド中の20%(v/v)ピペリジンを用いた処理によって除去した。試薬B(93% TFA、3%フェノール、3%水および1%トリイソプロピルシラン)でこの樹脂を2〜3時間処理することによって、最終の脱保護および固体支持体からのペプチドの切断を実施した。切断したペプチドをtert−ブチルメチルエーテルを用いて沈殿させ、遠心分離によりペレット化し、凍結乾燥した。このペレットを水(10〜15mL)に再溶解し、濾過し、C−18カラムおよび0.1%TFAを含むアセトニトリル/水の勾配を使用して、逆相HPLCによって精製した。精製した生成物を凍結乾燥し、ESI−LC/MSおよび分析用HPLCを用いて分析し、純粋(>98%)であることを示した。質量分析の結果はすべて計算値と一致した。
あるいは、0.050〜0.100mmolを0.43〜0.49mmol/gで充填したRinkアミド樹脂(Novabiochem,San Diego,CA)を使用してSymphony(登録商標)ペプチドシンセサイザー(Protein Technologies,Inc.,Woburn,MA)でペプチドを組み立てた。Fmocアミノ酸(Applied Biosystems,Inc. 5.0当量、0.250〜.500mmol)残基を、0.10Mの濃度で1−メチル−2−ピロリジノンに溶解した。すべての他の試薬(HBTU、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン)は、0.55M ジメチルホルムアミド溶液として調製した。次いでFmoc保護したアミノ酸を、HBTU(2.0当量、0.100〜0.200mmol)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(1.8当量、0.090〜0.18mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(2.4当量、0.120〜0.240mmol)を使用して2時間、樹脂に結合したアミノ酸にカップリングした。最後のアミノ酸カップリングの後、ペプチドを、ジメチルホルムアミド中の20%(v/v)ピペリジンを使用して1時間脱保護した。ペプチド配列が完成すると、Symphony(登録商標)ペプチドシンセサイザーを、その樹脂を切断するようにプログラムした。トリフルオロ酢酸(TFA)による樹脂からのペプチドの切断を、93% TFA、3%フェノール、3%水および1%トリイソプロピルシランからなる試薬混合物を使用して実施した。切断したペプチドをtert−ブチルメチルエーテルを使用して沈殿させ、遠心分離によりペレット化し、凍結乾燥した。このペレットを酢酸に溶解し、凍結乾燥し、次いで水に溶解し、濾過し、C−18カラムおよび0.1%TFAを含むアセトニトリル/水の勾配を使用して、逆相HPLCによって精製した。分析用HPLCを使用してペプチドの純度を評価し、そして同一性をLC/MSおよびMALDI−MSによって確認した。
(実施例2)
(GLP−1受容体結合アッセイ)
GLP−1受容体結合活性および親和性は、受容体供給源がRINm5F細胞膜であり、リガンドが[125I]GLP−1である結合置換アッセイを使用して測定することができる。ホモジナイズしたRINm5F細胞膜を、20mM HEPES緩衝液中で40,000cpm[125I]GLP−1トレーサーおよび様々の濃度の試験化合物とともに、一定速度で混合しながら23℃で60分間インキュベーションした。反応混合物を、0.3% PEI溶液に予浸したガラス濾過栓を通して濾過し、氷冷したリン酸緩衝化生理食塩水でリンスした。結合したカウンド数を、シンチレーションカウンタを使用して決定した。結合親和性を、GraphPad Prismソフトウェア(GraphPad Software,Inc.,San Diego,CA)を使用して算出した。
(GLP−1受容体結合アッセイ)
GLP−1受容体結合活性および親和性は、受容体供給源がRINm5F細胞膜であり、リガンドが[125I]GLP−1である結合置換アッセイを使用して測定することができる。ホモジナイズしたRINm5F細胞膜を、20mM HEPES緩衝液中で40,000cpm[125I]GLP−1トレーサーおよび様々の濃度の試験化合物とともに、一定速度で混合しながら23℃で60分間インキュベーションした。反応混合物を、0.3% PEI溶液に予浸したガラス濾過栓を通して濾過し、氷冷したリン酸緩衝化生理食塩水でリンスした。結合したカウンド数を、シンチレーションカウンタを使用して決定した。結合親和性を、GraphPad Prismソフトウェア(GraphPad Software,Inc.,San Diego,CA)を使用して算出した。
さらに、受容体結合は、内在性GLP−1を発現するRINm5f細胞、カルシトニンおよびGIP受容体のコンフルエントな培養物から調製した細胞を使用して測定することができる。細胞、およびペプチドまたは緩衝液を384ウェルプレート中で混合した。空気中、室温で30分間のインキュベーション後、Perkin−Elmer AlphaScreenキット取扱説明書で推奨されるとおりにcAMP含有量を測定した。
これらの結合アッセイの結果を以下の表3に提示する。
(実施例3)
(補助的なGLP−1シクラーゼアッセイ)
内在性GLP−1受容体を発現するラット甲状腺癌6−23クローン6細胞またはRINm5Fインスリノーマ細胞のコンフルエントな培養物から細胞を調製するアッセイを使用して、GLP−1シクラーゼ活性を測定することができる。細胞、およびペプチドまたは緩衝液を384ウェルプレート中で混合し、空気中、室温で30分間インキュベーションした。cAMP含有量は、Perkin−Elmer AlphaScreen(商標)キット取扱説明書の推奨に従って、Perkin Elmer Fusion蛍光光度計を使用して測定することができ、データをXLfitソフトウェア(IDBS)を使用して解析した。
(補助的なGLP−1シクラーゼアッセイ)
内在性GLP−1受容体を発現するラット甲状腺癌6−23クローン6細胞またはRINm5Fインスリノーマ細胞のコンフルエントな培養物から細胞を調製するアッセイを使用して、GLP−1シクラーゼ活性を測定することができる。細胞、およびペプチドまたは緩衝液を384ウェルプレート中で混合し、空気中、室温で30分間インキュベーションした。cAMP含有量は、Perkin−Elmer AlphaScreen(商標)キット取扱説明書の推奨に従って、Perkin Elmer Fusion蛍光光度計を使用して測定することができ、データをXLfitソフトウェア(IDBS)を使用して解析した。
(実施例4)
(カロリー摂取量への影響(FIアッセイ))
食物摂取に対する種々の試験ペプチドの効果を、急性食物摂取アッセイを使用して調べた。このアッセイは、痩せ型の、群れで収容され一晩絶食したNIH/Swissマウスにおける食物消費量を測定する。12匹のマウスを3匹ずつケージに入れた。ポリペプチドを、マウスの腹腔内に注射し、次の2時間のあいだ食物摂取を測定した。食物摂取の低下および増加を測定した。種々の用量のポリペプチドの試験により、ED50を得た。
(カロリー摂取量への影響(FIアッセイ))
食物摂取に対する種々の試験ペプチドの効果を、急性食物摂取アッセイを使用して調べた。このアッセイは、痩せ型の、群れで収容され一晩絶食したNIH/Swissマウスにおける食物消費量を測定する。12匹のマウスを3匹ずつケージに入れた。ポリペプチドを、マウスの腹腔内に注射し、次の2時間のあいだ食物摂取を測定した。食物摂取の低下および増加を測定した。種々の用量のポリペプチドの試験により、ED50を得た。
雌のNIH/Swissマウス(8〜24週齢)を、06:00時に照明が点灯する12:12時間の明:暗サイクルで群れで収容した。水および標準的なペレット状のマウスの食事用飼料は、明記した場合を除き、自由に利用できるようにした。動物を、実験の1日前に、ほぼ15:00時に開始して絶食させた。実験の日の朝、動物を実験グループに分けた。代表的な研究では、3マウス/ケージでn=4ケージであった。
時間=0分で、すべての動物に、約63〜1000μg/kgの範囲の量のビヒクルまたは化合物の腹腔内注射を施し、そして直ちに予め重量を測定した(10−15g)標準的な飼料を与えた。食物を取り除き、30、60、120および180分に重量を測定して消費された食物の量を測定した(Morley,Floodら,Am.J.Physiol.,267:R178−R184,1994)。食物摂取を、時間=0で最初に与えた食物の重量から、例えば30、60、120、および180分後の時間点で残存する食物の重量を差し引くことにより算出し、ビヒクル対照に対する食物摂取の阻害%としてデータを表現した。
食物摂取アッセイの結果を以下の表4に提示する。
(実施例5)
(腎臓刷子縁膜アッセイ(BBM)による安定性の評価)
腎臓膜調製物5μLを、蒸発を防止するためのOリングシール付きの1.5mLポリプロピレン製微小遠心管中で、625μL HEPES緩衝液(25mM)に加えた。ペプチド原液70μL(300μM 50%アセトニトリル溶液)を注意深くこれに加え、短時間手で振盪した。次に、この溶液を6本のチューブに分けた(6×100μl)。1本のチューブは、ペプチドの初期濃度(t=0)を決定するために使用する200μLの停止溶液(50%アセトニトリルおよび1%ギ酸)を含有していた。6本のアリコートすべてを、500RPMで混合しながら、Vortemp 56インキュベータ中で37℃でインキュベーションした。刷子縁膜に対して1時間間隔で200μLの停止溶液を加えることにより、各々所望の時間点で消化を停止した。最後の時間点を代表的には5時間で刷子縁膜について停止するまで、チューブをインキュベータに戻した。溶液を、室温で10分間、19000×gで遠心分離した。上清を取り除き、200μLの上清を分析のためにオートサンプラーバイアルに移した。
(腎臓刷子縁膜アッセイ(BBM)による安定性の評価)
腎臓膜調製物5μLを、蒸発を防止するためのOリングシール付きの1.5mLポリプロピレン製微小遠心管中で、625μL HEPES緩衝液(25mM)に加えた。ペプチド原液70μL(300μM 50%アセトニトリル溶液)を注意深くこれに加え、短時間手で振盪した。次に、この溶液を6本のチューブに分けた(6×100μl)。1本のチューブは、ペプチドの初期濃度(t=0)を決定するために使用する200μLの停止溶液(50%アセトニトリルおよび1%ギ酸)を含有していた。6本のアリコートすべてを、500RPMで混合しながら、Vortemp 56インキュベータ中で37℃でインキュベーションした。刷子縁膜に対して1時間間隔で200μLの停止溶液を加えることにより、各々所望の時間点で消化を停止した。最後の時間点を代表的には5時間で刷子縁膜について停止するまで、チューブをインキュベータに戻した。溶液を、室温で10分間、19000×gで遠心分離した。上清を取り除き、200μLの上清を分析のためにオートサンプラーバイアルに移した。
サンプル分析は、3分間にわたって0.1%トリフルオロ酢酸を含む水中の5−95%アセトニトリルの勾配を使用して、Sciex API 150 EXシングル四重極質量分析計で実施した。無傷のペプチドの最も強度が大きいイオンをモニターし、分解速度を測定し、溶液中に残存する無傷のペプチドの量を定量した。代表的な結果を表5に提示する。
(実施例6)
(PPPIVアッセイによる安定性の評価)
5mM Tris−HCl中の約5ミリ単位のDPP−IVを、蒸発を防止するためのOリングシール付きの1.5mLポリプロピレン製微小遠心管中で、625μL HEPES緩衝液(25mM)に加えた。ペプチド原液70μL(300μM 50%アセトニトリル溶液)を注意深くこれに加え、短時間手で振盪した。次に、この溶液を6本のチューブに分けた(6×100μl)。1本のチューブは、ペプチドの初期濃度(t=0)を決定するために使用する200μLの停止溶液(50%アセトニトリルおよび1%ギ酸)を含有していた。6本のアリコートすべてを、500RPMで混合しながら、Vortemp 56インキュベータ中で37℃でインキュベーションした。200μLの停止溶液を加えることにより、10分間隔で消化を停止した。次いで50分間、チューブをインキュベータに戻した。溶液を、室温で10分間、19000×gで遠心分離した。上清を取り除き、200μLの上清を分析のためにオートサンプラーバイアルに移した。
(PPPIVアッセイによる安定性の評価)
5mM Tris−HCl中の約5ミリ単位のDPP−IVを、蒸発を防止するためのOリングシール付きの1.5mLポリプロピレン製微小遠心管中で、625μL HEPES緩衝液(25mM)に加えた。ペプチド原液70μL(300μM 50%アセトニトリル溶液)を注意深くこれに加え、短時間手で振盪した。次に、この溶液を6本のチューブに分けた(6×100μl)。1本のチューブは、ペプチドの初期濃度(t=0)を決定するために使用する200μLの停止溶液(50%アセトニトリルおよび1%ギ酸)を含有していた。6本のアリコートすべてを、500RPMで混合しながら、Vortemp 56インキュベータ中で37℃でインキュベーションした。200μLの停止溶液を加えることにより、10分間隔で消化を停止した。次いで50分間、チューブをインキュベータに戻した。溶液を、室温で10分間、19000×gで遠心分離した。上清を取り除き、200μLの上清を分析のためにオートサンプラーバイアルに移した。
サンプル分析は、3分間にわたって0.1%トリフルオロ酢酸を含む水中の5−95%アセトニトリルの勾配を使用して、Sciex API 150 EXシングル四重極質量分析計で実施した。無傷のペプチドの最も強度が大きいイオンをモニターし、分解速度を測定し、溶液中に残存する無傷のペプチドの量を定量した。代表的な結果を表5に提示する。
本出願で引用されるすべての刊行物、特許、特許出願、ならびに他の引用文献は、各々個々の刊行物、特許、特許出願、またはたの引用文献が具体的かつ個々に参照により引用されたものとすると示されたかのごとく、参照によりその全体が本願明細書に引用されたものとする。
これまでに提示された発明を実施するための最良の形態および実施例に照らして、本発明のいくつかの態様が実現されることが理解できる。
他の当業者に本発明、その本質およびその実際の適用を理解してもらうために、本発明が説明および実施例によって詳細に説明されていることを理解するべきである。本発明の特定の処方物およびプロセスは、提示された具体的な実施形態の説明に限定されず、むしろ説明および実施例は添付の特許請求の範囲およびその均等物から見て考察されるべきである。上記の実施例および説明のいくつかは、本発明が機能を果たし得る方法について何らかの結論を含んでいるが、本発明者らはそれらの結論および機能に拘束されることは意図しておらず、それらを可能な説明としてのみ提示している。
示された本発明の具体的な実施形態は本発明を網羅するものとも限定するものとも意図されておらず、かつ上述の実施例および詳細な説明を参酌すれば多くの変更、修正およびバリエーションが当業者には明らかであることをさらに理解するべきである。従って、本発明は添付の特許請求の範囲に含まれるすべてのかかる変更、修正、およびバリエーションを包含することが意図されている。
Claims (68)
- 非哺乳類GLP−1(nmGLP−1)アナログペプチドを含む単離されたポリペプチドであって、前記nmGLP−1アナログペプチドは、配列番号6〜配列番号47および配列番号53〜配列番号56からなる群の少なくとも1つから選択されるアミノ酸配列を含む、単離されたポリペプチド。
- 非哺乳類GLP−1(nmGLP−1)アナログペプチドを含む単離されたポリペプチドであって、前記nmGLP−1アナログペプチドは、配列番号6〜配列番号47および配列番号53〜配列番号56からなる群の少なくとも1つから選択されるアミノ酸配列からなる、単離されたポリペプチド。
- 非哺乳類GLP−1(nmGLP−1)アナログペプチドを含む単離されたポリペプチドであって、前記nmGLP−1アナログペプチドは、配列番号6〜配列番号47および配列番号53〜配列番号56からなる群の少なくとも1つから選択されるポリペプチドと少なくとも90%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むが、前記ポリペプチドは配列番号1〜配列番号5または配列番号48〜配列番号52ではない、単離されたポリペプチド。
- 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のnmGLP−1アナログペプチドをコードする、単離されたポリヌクレオチド。
- nmGLP−1またはnmGLP−1アナログと、医薬上許容されるビヒクルまたは担体とを含んでなる医薬組成物であって、前記nmGLP−1またはnmGLP−1アナログは、配列番号1、配列番号2および配列番号6〜配列番号56からなる群の少なくとも1つから選択される配列を有するペプチドである、医薬組成物。
- 前記nmGLP−1またはnmGLP−1アナログが、配列番号6〜配列番号47および配列番号53〜配列番号56からなる群の少なくとも1つから選択される配列を有するペプチドである、請求項5に記載の医薬組成物。
- GLP−1化合物またはエキセンディンの投与が必要とされる病状を有する哺乳動物を治療する方法であって、薬理学的に有効量の請求項5または請求項6に記載の医薬組成物を投与することを含む、方法。
- 前記哺乳動物がヒトである、請求項7に記載の方法。
- 食欲を低下させることを必要とする哺乳類の被験者において食欲を低下させる方法であって、有効量の非哺乳類GLP−1(nmGLP−1)またはそのアナログを投与することを含む、方法。
- 前記nmGLP−1またはそのアナログが、配列番号1、配列番号2および配列番号6〜配列番号56からなる群の少なくとも1つから選択されるアミノ酸配列を含むポリペプチドである、請求項9に記載の方法。
- 前記nmGLP−1またはそのアナログが、配列番号6〜配列番号47および配列番号53〜配列番号56からなる群の少なくとも1つから選択されるアミノ酸配列を含むポリペプチドである、請求項10に記載の方法。
- 前記投与が、単回の静脈注射、連続静脈内投与、単回の皮下注射、連続皮下投与,複数回皮下注射のレジメン、微小圧注射システム、携帯型ポンプ、デポ型徐放性注射、インプラント、肺深部徐放性注入、皮膚用パッチ剤、口腔用パッチ剤および徐放性の経口送達用用量形態からなる群から選択される、請求項9から請求項11のいずれか1項に記載の方法。
- 前記被験者が体重超過にある、請求項9から請求項12のいずれか1項に記載の方法。
- 前記被験者が肥満である、請求項9から請求項12のいずれか1項に記載の方法。
- 前記被験者がヒトである、請求項9から請求項14のいずれか1項に記載の方法。
- 前記被験者が25を超えるBMIを有する、請求項15に記載の方法。
- 前記被験者が30を超えるBMIを有する、請求項15に記載の方法。
- 前記BMIが治療前のBMIに対して少なくとも10%減少する、請求項16または請求項17に記載の方法。
- 前記BMIが治療前のBMIに対して少なくとも25%減少する、請求項16または請求項17に記載の方法。
- 前記BMIが治療前のBMIに対して少なくとも40%減少する、請求項16または請求項17に記載の方法。
- 前記BMIが30未満に低下する、請求項17に記載の方法。
- 前記BMIが25未満に低下する、請求項16に記載の方法。
- 前記BMIが18.5〜24.9の間(両端を含む)まで低下する、請求項16または請求項17に記載の方法。
- 前記被験者がさらに、耐糖能異常、インスリン抵抗性、1型糖尿病および2型糖尿病からなる群から選択される病状を有する、請求項9から請求項23のいずれか1項に記載の方法。
- 肥満症の治療を必要とする哺乳類の被験者において肥満症を治療する方法であって、前記被験者に有効量のnmGLP−1またはそのアナログを投与することを含む、方法。
- 前記nmGLP−1アナログが配列番号1、配列番号2および配列番号6〜配列番号56からなる群の少なくとも1つから選択されるアミノ酸配列を有するポリペプチドである、請求項25に記載の方法。
- 前記nmGLP−1またはそのアナログが、配列番号6〜配列番号47および配列番号53〜配列番号56からなる群の少なくとも1つから選択されるアミノ酸配列を含むポリペプチドである、請求項26に記載の方法。
- 前記投与が、単回の静脈注射、連続静脈内投与、単回の皮下注射、連続皮下投与,複数回皮下注射のレジメン、微小圧注射システム、携帯型ポンプ、デポ型徐放性注射、インプラント、肺深部徐放性注入、皮膚用パッチ剤、口腔用パッチ剤および徐放性の経口送達用用量形態からなる群から選択される、請求項25から請求項27のいずれか1項に記載の方法。
- 前記被験者がヒトである、請求項25〜請求項28のいずれか1項に記載の方法。
- 前記被験者が30を超えるBMIを有する、請求項29に記載の方法。
- 前記被験者がさらに、耐糖能異常、インスリン抵抗性、1型糖尿病および2型糖尿病からなる群から選択される病状を有する、請求項25から請求項30のいずれか1項に記載の方法。
- 前記BMIが治療前のBMIに対して少なくとも約10%減少する、請求項29に記載の方法。
- 前記BMIが治療前のBMIに対して少なくとも約25%減少する、請求項29に記載の方法。
- 前記BMIが治療前のBMIに対して少なくとも約40%減少する、請求項29に記載の方法。
- 前記被験者の前記BMIが30未満の値に低下する、請求項29に記載の方法。
- 前記被験者の前記BMIが25未満の値に低下する、請求項29に記載の方法。
- 前記被験者の前記BMIが18.5〜24.9の間(両端を含む)の値まで低下する、請求項29に記載の方法。
- 食物摂取を低下させることを必要とする哺乳類の被験者において食物摂取を低下させる方法であって、有効量のnmGLP−1またはそのアナログを投与することを含む、方法。
- 前記nmGLP−1またはそのアナログが、配列番号1、配列番号2および配列番号6〜配列番号56からなる群の少なくとも1つから選択されるアミノ酸配列を有するポリペプチドである、請求項38に記載の方法。
- 前記nmGLP−1またはそのアナログが、配列番号6〜配列番号47および配列番号53〜配列番号56からなる群の少なくとも1つから選択されるアミノ酸配列を含むポリペプチドである、請求項39に記載の方法。
- 前記投与が、単回の静脈注射、連続静脈内投与、単回の皮下注射、連続皮下投与,複数回皮下注射のレジメン、微小圧注射システム、携帯型ポンプ、デポ型徐放性注射、インプラント、肺深部徐放性注入、皮膚用パッチ剤、口腔用パッチ剤および徐放性の経口送達用用量形態からなる群から選択される、請求項38から請求項40のいずれか1項に記載の方法。
- 前記被験者が体重超過にある、請求項38から請求項41のいずれか1項に記載の方法。
- 前記被験者が肥満である、請求項38から請求項41のいずれか1項に記載の方法。
- 前記被験者がヒトである、請求項38から請求項43のいずれか1項に記載の方法。
- 前記被験者が30以上のBMIを有する、請求項44に記載の方法。
- 前記被験者が25以上のBMIを有する、請求項44に記載の方法。
- 前記被験者の前記BMIが治療前のBMIに対して少なくとも約10%減少する、請求項45または請求項46に記載の方法。
- 前記被験者の前記BMIが治療前のBMIに対して少なくとも約25%減少する、請求項45または請求項46に記載の方法。
- 前記被験者の前記BMIが治療前のBMIに対して少なくとも約40%減少する、請求項45または請求項46に記載の方法。
- 前記被験者の前記BMIが30未満に低下する、請求項45に記載の方法。
- 前記被験者の前記BMIが25未満に低下する、請求項45または請求項46に記載の方法。
- 前記被験者の前記BMIが18.5〜24.9の間(両端を含む)まで低下する、請求項45または請求項46に記載の方法。
- 前記被験者がさらに、耐糖能異常、インスリン抵抗性、1型糖尿病および2型糖尿病からなる群から選択される病状を有する、請求項38から請求項52のいずれか1項に記載の方法。
- 哺乳動物においてインスリン分泌を刺激する方法であって、前記哺乳動物に、ある量のインスリン分泌を刺激するのに有効なnmGLP−1またはそのアナログを投与するステップを含む、方法。
- 前記哺乳動物が2型糖尿病、耐糖能異常、インスリン抵抗性、または妊娠性糖尿病に罹患している、請求項54に記載の方法。
- 前記哺乳動物がヒトである、請求項54または請求項55に記載の方法。
- 前記nmGLP−1またはそのアナログが、配列番号1、配列番号2および配列番号6〜配列番号56からなる群の少なくとも1つから選択されるアミノ酸配列を有するポリペプチドである、請求項54から請求項56のいずれか1項に記載の方法。
- 前記nmGLP−1またはそのアナログが、配列番号6〜配列番号47および配列番号53〜配列番号56からなる群の少なくとも1つから選択されるアミノ酸配列を含むポリペプチドである、請求項57に記載の方法。
- 前記投与が、単回の静脈注射、連続静脈内投与、単回の皮下注射、連続皮下投与,複数回皮下注射のレジメン、微小圧注射システム、携帯型ポンプ、デポ型徐放性注射、インプラント、肺深部徐放性注入、皮膚用パッチ剤、口腔用パッチ剤および徐放性の経口送達用用量形態からなる群から選択される、請求項54から請求項58のいずれか1項に記載の方法。
- 被験者ペプチドの安定性または分解抵抗性を高める方法であって、配列番号57〜配列番号68からなる群に由来するnmGLP−1ペプチドに由来する5個以上の連続するアミノ酸を含むアミノ酸配列を前記被験者ペプチドのC末端に付加することを含む、方法。
- 被験者ペプチドの安定性または分解抵抗性を高める方法であって、前記被験者ペプチドの5個以上の連続するC末端アミノ酸を配列番号57〜配列番号68からなる群から選択されるnmGLP−1ペプチドに由来する対応する数の連続するアミノ酸で置き換えることを含む、方法。
- 前記被験者ペプチドが哺乳類のペプチドである、請求項60または請求項61に記載の方法。
- 前記被験者ペプチドの天然に存在するC末端が配列番号57〜配列番号68のいずれか1つを含まない、請求項60から請求項62のいずれか1項に記載の方法。
- 請求項60から請求項63に記載の方法のいずれか1つにより作製される、高められた安定性または高められた分解抵抗性を有するペプチド。
- 請求項60から請求項63いずれか1項に記載の方法により作製される、高められた安定性または高められた分解抵抗性を有する修飾されたペプチド。
- 前記nmGLP−1ペプチドは配列番号6〜配列番号47および配列番号53〜配列番号56に対して少なくとも90%の同一性を有するが、ただし配列番号1〜配列番号5、配列番号48〜配列番号52、公知のGLP−1ペプチド、およびエキセンディン1〜4を含めて公知のエキセンディンは除外される、請求項3、請求項6、請求項11、請求項27、請求項40および請求項58のいずれか1項に記載の方法。
- 治療用ポリペプチドであって、nmGLP−1ペプチドまたは表2から得られる本願明細書において教示される安定化するC末端アミノ酸配列が付加された、公知のGLP−1またはエキセンディンアナログのアミノ酸1−27、1−28、1−29、1−30、1−31、1−32、1−33、または1−34を有する安定化されたペプチドを含む、治療用ポリペプチド。
- 請求項67に記載のポリペプチドと、医薬上許容される賦形剤または担体とを含む、医薬組成物。
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