JP2009531130A - 神経電気符号化信号によって摂食障害を治療するための方法及び装置 - Google Patents

神経電気符号化信号によって摂食障害を治療するための方法及び装置 Download PDF

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Abstract

【解決手段】摂食障害を治療するための方法は、体内で生成されかつ体内で満腹効果を発揮する神経電気信号と実質的に対応する神経電気満腹信号を生成する工程と、少なくとも第1時間間隔にわたって患者の摂食行動を検知する工程と、該第1時間間隔の間に患者の摂食行動が所定の閾値レベルを超えると該神経電気満腹信号を患者に送信する工程とを備える。摂食障害を治療するための装置は、体内で生成されかつ前記体内で満腹効果を発揮する神経電気信号と実質的に対応する神経電気満腹信号を生成するよう適応されたプロセッサと、該神経電気満腹信号を患者へ送信するための、患者の体と連絡するよう適応された信号送信機とを備える。
【選択図】図5

Description

本願は、2003年5月16日に提出された米国仮特許出願第60/471,104号に基づく、2004年5月17日に提出された米国特許出願第10/847,738号の一部継続出願である、2005年5月9日に提出された米国特許出願第11/125,480号の一部継続出願である、2005年5月20日に提出された米国特許出願第11/134,767号の一部継続出願である。
本願発明は、概して摂食障害を治療するための医療方法、装置及びシステムに関するものである。特に、本願発明は、神経電気符号化信号によって摂食障害を治療するための方法及び装置に関するものである。
当該技術において周知のように、脳は、神経系を介して伝送される電気信号(すなわち、活動電位)によって摂食行動及び消化器系統機能を調節(または制御)する。本明細書において用いられる限りにおいて、消化器系統機能という用語は、消化管、食道、胃、小腸及び大腸、結腸、直腸、肛門、これらの器官に作用する筋肉、及びそれらに関連した神経系を含む消化過程に関る全ての器官及び器官系の働きを意味するものである。
また、周知のように、生体は摂食行動を調節するために、一回の食事の量を調節する短期キューと、全体体重を調節する長期キューから成る2つの主要なキューを使用する。短期キューは、口の中で摂食行動を刺激するよう作用し、かつ、消化器系及び肝臓で摂食行動を禁止するよう作用する食品の化学的特性から成る。短期キューと関連する短期満腹信号は神経系を通じて伝送され、外側視床下野(または満腹中枢)と連絡する内臓求心性経路を通じて視床下部に達する。
短期キューの効果は体重を反映する長期キューによって変調される。この長期信号は神経系を通じて同様に伝送される。
ひとつの重要な長期信号は、脂肪摂取細胞(すなわち、アディポシート)から分泌されるペプチドレプチンである。この信号により、広範囲の活動及びダイエットに対して、体重は妥当に一定に維持される。
上記したように、短期及び長期信号は神経系を通じて伝達される。以下で詳細に説明するように、迷走神経は、胃から脳の満腹中枢への媒介求心性情報において重要な役割を果たす。
当該技術において既知のように、神経系には、2つの構成要素、すなわち、脳及び脊髄を含む中枢神経系と、神経細胞(すなわちニューロン)の群並びに脳及び脊髄外部にある末梢神経を含む末梢神経系が含まれている。この2つの神経系は、解剖学的には独立しているが、機能的には連係している。
指摘したように、末梢神経系は神経細胞(ニューロン)とニューロンをサポートするグリア細胞(または膠)から構成されている。脳からの信号を伝達する有効なニューロン単位は、“遠心性”神経と呼ばれる。“求心性”神経は、感覚またはステータス情報を脳に伝える神経である。
典型的なニューロンには、形態学的に定義される4つの領域、すなわち、(i)細胞体、(ii)樹状突起、(iii)軸索突起、及び(iv)シナプス前終末が含まれている。細胞体(神経細胞体)は細胞の代謝中枢である。細胞体には、細胞の遺伝子を貯蔵する核と、細胞の蛋白質を合成する粗面及び滑面小胞体が含まれている。
典型的に、細胞体には、2つのタイプの伸長体(または突起)、すなわち、樹状突起及び軸索突起が含まれている。大部分のニューロンは複数の樹状突起を備えており、これらは木のように枝を出し、他の神経細胞からの信号を受信するための主装置の働きをする。
軸索突起は、ニューロンの主伝導単位である。軸索突起は、短くて0.1mm長くて2mに及ぶ距離にわたって電気信号を伝達することが可能である。多くの軸索突起はいくつかの枝に分岐し、それによって、異なる目標に情報を伝達することができる。
軸索突起の末端近くで、軸索突起は他のニューロンと接触する細い枝に分岐する。接触点はシナプスと呼ばれる。信号を送信する細胞はシナプス前細胞と呼ばれる。信号を受信する細胞はシナプス後細胞と呼ばれる。軸索突起の枝上の特殊な膨潤(すなわちシナプス前終末)はシナプス前細胞における送信部位として機能する。
大部分の軸索突起はシナプス後ニューロンの樹状突起付近で終端する。しかし、通信伝達は細胞体でも、あるいは、頻度は低いが、シナプス後細胞の軸索突起の先端部または終端部でも生じ得る。
他の生理系と同様、消化管(“GI”)は神経系を通じて送信された電気信号による調節を受ける。上記したように、摂食行動もまた、神経系を通じて送信される短期及び長期電気信号による調節を受ける。
活動電位と呼ばれる摂食行動及び消化器系統機能を調節するための軸索突起に沿って伝送される電気信号は、高速かつ過渡的な全か無かの神経インパルスである。典型的に、活動電位は、振幅が約100ミリボルト(mV)で持続時間が約1ミリ秒である。活動電位は、約1〜100メートル/秒の範囲の速度で、障害も歪みもなく軸索突起に沿って伝導される。インパルスは軸索突起を横切る際に連続して再生されるため、活動電位の振幅は軸索突起全体を通じて一定のままである。
“神経信号”は多くの活動電位を含む合成信号である。神経信号には、適正に器官及び/または器官系を機能させるための命令セットも含まれている。消化器系統機能を制御する神経信号には、筋肉の最初の張力、筋肉移動の程度(または深さ)等に関する情報を含めた、結腸及び肛門の筋肉が糞便塊の効率のよい排泄または停滞を実行するための命令セットも含まれる。
神経信号または“神経電気符号化信号”は、器官機能の制御のための情報の完全セットを含む符号である。2005年5月9日に出願された同時係属出願第11/125,480号に記載されるように、これらの神経電気信号が分離され、記録され、かつ、標準化されると、特定神経電気信号または命令が生成されかつ送信されて、消化器系統機能を制御し、例えば、便通失調(すなわち大便失禁)、便秘、及び下痢を含む多くの消化器系疾患及び障害を治療することが可能となる。以下で詳細に説明される本発明に従い、神経電気信号もまた生成されかつ送信されて、摂食行動を調節し、やみがたい過食及び肥満、多食症及び神経性食欲不振を含むさまざまな摂食障害を治療することが可能となる。
成人(及び小児)に蔓延する摂食障害のうち、特に、肥満は世界中が直面している最も深刻かつ広範囲にわたる健康問題のひとつである。現在、アメリカの成人の55%が肥満であり、10代の20%が肥満または太り気味であると推定されている。さらに、米国の全人口の6%が病的肥満である。
このデータは、肥満の蔓延を示すだけでなく、さまざまな原因を警告している。多くの健康専門家は、肥満が喫煙の次またはそれを抑えて、予防可能な死因の第1または第2位であると考えている。
ほとんどの警告は、肥満が原因である。米国での成人糖尿病発病の約80%の原因が肥満であり、睡眠無呼吸の約90%の原因が肥満であると主張されている。また、肥満は、冠動脈硬化症、発作、慢性静脈異常、さまざまな整形外科的問題、及び食堂逆流症の実質的な危険要因でもある。最近では、閉経後の乳ガンと同様に、肥満と、不妊症及び流産との間の関連が研究者により発表された。
これらの統計結果にも拘わらず、肥満の人々に対する治療選択は限られている。栄養学的なカウンセリングと運動及び教育を組み合わせた伝統的モデルは、非常に多くの患者にとって長期的な成功には至らなかった。液体ダイエット食品及び薬剤を使用すると体重が減るが、一時的なものに過ぎない。胃の制限または吸収不良を起こさせる外科手術が深刻な肥満に対して最も有効な長期的治療であった。しかし、この種の手術は情緒的問題を引き起こす大きな手術であり、患者の要求または変更に応じて容易に修正することができない。
強迫性過食症及び肥満を治療するために、さまざまな“電気的刺激”装置、装置及び方法が使用されてきた。典型的に、それらの装置及び方法は予めプログラムされた電気パルスまたは信号を患者に送信し、満腹感のような満腹効果を誘導するものである。そのような装置及び方法は、例えば、米国特許第5,263,480号及び第6,587,719号、並びに米国特許出願公開2005/0033376A1及び2004/0024428A1号に開示されている。
多くの既知の装置と同様に、上記した文献に開示される“電気的刺激”装置及び方法に関連した大きな問題は、生成され患者に送信される刺激信号がユーザにより決定され、また多くの例では装置(例えば、神経刺激装置)が決定するという点にある。刺激信号は体内で生成される信号と関連せずまたはそれを代表するものでもないため、所望の満腹効果を達成するのに必要な刺激レベルはしばしば過剰であり、有害な副作用を引き起こす可能性がある。
米国特許第5,263,480号明細書 米国特許第6,587,719号明細書
したがって、体内で生成される神経電気符号化信号と実質的に対応しかつ体内に満腹効果を生成または誘導する神経電気(または満腹)信号を生成しかつ患者の体に送信するための手段を含む、摂食障害を治療するための方法及び装置を与えることが所望される。
よって、本願発明の目的は、摂食障害を治療する従来技術の方法及び装置に関連した欠点を克服した摂食障害を治療するための方法及び装置を与えることである。
本願発明の他の目的は、体内で生成されかつ体内で満腹効果を発揮する神経電気信号を記録するための手段を含む、摂食障害を治療するための方法及び装置を与えることである。
本願発明の他の目的は、体内で生成されかつ体内で満腹効果を発揮する神経電気信号に実質的に対応する神経電気満腹信号を生成するための手段を含む、摂食障害を治療するための方法及び装置を与えることである。
本願発明の他の目的は、患者の摂食または消費をモニターするための手段を含む、摂食障害を治療するために方法及び装置を与えることである。
本願発明の他の目的は、所定の閾値レベルを超える患者の摂食に応答して、体内で生成されかつ体内で満腹効果を発揮する神経電気信号に実質的に対応する神経電気信号を患者の体に送信するための手段を含む、摂食障害を治療するための方法及び装置を与えることである。
本願発明の他の目的は、体内で生成されかつ体内で満腹効果を発揮する神経電気信号に実質的に対応する神経電気満腹信号を患者の体に定期的に送信するための手段を含む、摂食障害を治療するための方法及び装置を与えることである。
本願発明の他の目的は、体内で生成されかつ体内で満腹効果を発揮する神経信号に実質的に対応する神経電気満腹信号を患者の体に手動で送信する手段を含む摂食障害を治療するための方法及び装置を与えることである。
本願発明の他の目的は、空腹を誘発しかつ食べ物に駆り立てる交絡満腹信号を生成しかつ患者の体に送信するための手段を含む摂食障害を治療するための方法及び装置を与えることである。
本願発明の他の目的は、患者の脳の満腹中枢へ求心性情報を伝達するのを制限または制御する交絡満腹信号を生成しかつ患者の体へ送信するための手段を含む摂食障害を治療するための方法及び装置を与えることである。
上記した目的及び以下で明らかとなるその他の目的に従う、本発明のひとつの態様において、摂食障害を治療するための方法は、(i)体内で生成されかつ体内で満腹効果を発揮する神経電気信号に実質的に対応する神経電気満腹信号を生成する工程と、(ii)患者に該神経電気満腹信号を送信する工程とを含む。
好適には、満腹効果は満腹感から成る。
ひとつの態様において、該神経電気満腹信号は所定の時間間隔で送信される。
ひとつの態様において、該神経電気満腹信号は手動で送信される。
他の態様において、該神経電気満腹信号は手動でかつ所定の時間間隔で送信される。
本発明のひとつの態様において、該神経電気満腹信号は、約100〜400マイクロ秒の範囲の第1時間間隔の間に約100〜1500mVの範囲の第1正電圧を有する第1領域と、約200〜800マイクロ秒の範囲の第2時間間隔の間に約−50mVから−750mVの範囲の第1負電圧を有する第2領域を含む。
好適な態様において、該第1正電圧は約800mVであり、該第1時間間隔は約200マイクロ秒であり、該第1負電圧は約−400mVであり、該第2時間間隔は約400マイクロ秒である。
好適には、該神経電気満腹信号は約0.5〜4kHzの範囲の反復率を有する。
本発明の他の態様において、摂食障害を治療するための方法は、(i)交絡満腹信号を生成する工程と、(ii)該交絡満腹信号を患者に送信する工程とを含む。
ひとつの態様において、交絡満腹信号は患者の体内で満腹効果を発揮する。
好適には、満腹効果は空腹感から成る。
ひとつ態様において、交絡満腹信号は、患者の脳の満腹中枢への求心性情報の伝達を制限するよう適応される。
ひとつの態様において、交絡満腹信号は所定の時間間隔で送信される。
ひとつの態様において、交絡満腹信号は手動で送信される。
他の態様において、交絡満腹信号は手動でかつ所定の時間間隔で送信される。
本発明のひとつの態様において、交絡満腹信号は、約100〜400マイクロ秒の範囲の第1時間間隔の間に約100〜1500mVの範囲の第1正電圧を有する第1領域と、約200〜800マイクロ秒の範囲の第2時間間隔の間に約−50mVから−750mVの範囲の第1負電圧を有する第2領域を備える。
好適には、交絡満腹信号は約1000〜2000Hzの範囲の反復率を有する。
本発明の他の態様において、摂食障害を治療するための方法は(i)体内で生成されかつ体内で満腹効果を発揮する神経電気信号と実質的に対応する神経電気満腹信号を生成する工程と、(ii)少なくとも第1時間間隔にわたって患者の摂食行動を検知する工程と、(iii)患者に神経電気満腹信号を送信する工程とを備える。
好適には、満腹効果は満腹感から成る。
ひとつの態様において、患者の摂食行動が第1時間間隔の間に所定の閾値レベルを超えると、神経電気信号が送信される。
ひとつの態様において、神経電気信号は所定の時間間隔で送信される。
他の態様において、神経電気信号は手動で送信される。
ひとつの態様において、患者の摂食行動が第1時間間隔の間に所定の閾値レベルを超えると、神経電気信号が手動で送信される。
他の態様において、患者の摂食行動が第1時間間隔の間に所定の閾値レベルを超えると、神経電気信号が所定の時間間隔で送信される。
他の態様において、患者の摂食行動が第1時間間隔の間に所定の閾値レベルを超えると、神経電気信号が手動でかつ所定の時間間隔で送信される。
本発明の他の態様において、摂食障害を治療するための方法は、(i)交絡満腹信号を生成する工程と、(ii)少なくとも第1時間間隔にわたって患者の摂食行動を検知する工程と、(iii)患者に交絡満腹信号を送信する工程とを備える。
ひとつの態様において、交絡満腹信号は患者の体内で満腹効果を発揮する。
好適には、満腹効果は空腹感から成る。
ひとつの態様において、交絡満腹信号は、患者の脳の満腹中枢への求心性情報の伝達を制限するよう適応される。
ひとつの態様において、患者の摂食行動が第1時間間隔の間に所定の閾値レベルを下回ると神経電気信号が送信される。
ひとつの態様において、神経電気信号は所定の時間間隔で送信される。
他の態様において、交絡満腹信号は手動で送信される。
ひとつの態様において、患者の摂食行動が第1時間間隔の間に所定の閾値レベルを下回ると交絡満腹信号が手動で送信される。
他の態様において、患者の摂食行動が第1時間間隔の間に所定の閾値レベルを下回ると交絡満腹信号が所定間隔で送信される。
他の態様において、患者の摂食行動が第1時間間隔の間に所定の閾値レベルを下回ると、交絡満腹信号が手動でかつ所定の時間間隔で送信される。
本発明の他の態様において、摂食障害を治療するための方法は、(i)体内で生成されかつ体内で満腹効果を発揮する神経電気信号を捕捉する工程と、(ii)捕捉した神経電気信号の少なくともひとつに実質的に対応する神経電気満腹信号を生成する工程と、(iii)患者に神経電気満腹信号を送信する工程とを備える。
好適には、満腹効果は満腹感から成る。
好適には、捕捉した神経電気信号は記憶媒体に格納される。
本発明のひとつの態様において、方法は少なくとも第1時間間隔にわたって患者の摂食行動を検知する工程を含む。
ひとつの態様において、患者の摂食行動が第1時間間隔の間に所定の閾値レベルを超えると神経電気信号が送信される。
ひとつの態様において、神経電気信号は所定の時間間隔で送信される。
他の態様において、神経電気信号は手動で送信される。
ひとつの実施形態において、患者の摂食行動が第1時間間隔の間に所定の閾値レベルを超えると神経電気信号は手動で送信される。
他の態様において、患者の摂食行動が第1時間間隔の間に所定の閾値レベルを超えると神経電気信号が所定の時間間隔で送信される。
他の態様において、患者の摂食行動が第1時間間隔の間に所定の閾値レベルを超えると神経電気信号が手動でかつ所定の時間間隔で送信される。
本発明の他の態様において、摂食障害を治療するための方法は、(i)体内で生成されかつ体内で満腹効果を発揮する神経電気信号を捕捉する工程と、(ii)捕捉した神経電気信号の少なくともひとつに実質的に対応する神経電気満腹信号を生成する工程と、(iii)少なくとも第1の時間間隔にわたって患者の摂食行動を検知する工程と、(iv) 患者の摂食行動が第1時間間隔の間に所定の閾値レベルを超えると神経電気満腹信号を送信する工程とを備える。
好適には、満腹効果は満腹感から成る。
好適には、捕捉した神経電気信号は記憶媒体に格納される。
ひとつの態様において、患者の摂食行動が第1時間間隔の間に所定の閾値レベルを超えると神経電気信号が送信される。
ひとつの態様において、神経電気信号は所定の時間間隔で送信される。
他の態様において、神経電気信号は手動で送信される。
ひとつの態様において、患者の摂食行動が第1時間間隔の間に所定の閾値レベルを超えると神経電気信号は手動で送信される。
他の態様において、患者の摂食行動が第1時間間隔の間に所定の閾値レベルを超えると神経電気信号は所定の時間間隔で送信される。
他の態様において、患者の摂食行動が第1時間間隔の間に所定の閾値レベルを超えると神経電気信号は手動でかつ所定の時間間隔で送信される。
本発明の他の態様において、摂食障害を治療するための方法は、(i)体内で生成されかつ体内で満腹効果を発揮する複数の神経電気信号を捕捉する工程と、(ii)該複数の神経電気信号からベースライン満腹信号を生成する工程と、(iii)体内で生成されかつ体内で満腹効果を発揮する第2の複数の神経電気信号を捕捉する工程と、(iv)該第2の複数の神経電気信号の少なくともひとつとベースライン満腹信号とを比較する工程と、(v)第2の複数の神経電気信号とベースライン満腹信号との比較に基づいて神経電気満腹信号を生成する工程であって、該神経電気満腹信号は体内で満腹効果を発揮するよう適応されるところの工程と、(vi)摂食行動を調節するべく患者の体へ神経電気満腹信号を送信する工程とを備える。
好適には、満腹効果は満腹感から成る。
本発明の上記態様において、生成された神経電気満腹信号及び交絡満腹信号は患者の神経系に送信される。
好適には、生成された神経電気満腹信号及び交絡満腹信号は迷走神経に送信される。
本発明の上記態様において、複数の神経電気満腹信号及び交絡満腹信号が生成されかつ患者に送信される。
本発明のひとつの態様に従う摂食障害を治療するための装置は、概して、(i)体内で生成されかつ体内で満腹効果を発揮する神経電気信号に実質的に対応する少なくとも第1神経電気満腹信号を生成するよう適応されたプロセッサと、(ii)第1神経電気満腹信号を患者の体に送信するための、患者の体と連絡するよう適応された送信機とを備える。
本発明の他の態様において、摂食障害を治療するための装置は、(i)患者の摂食行動をモニターしかつ摂食行動を示す少なくとも第1摂食行動信号を与えるよう適応された少なくとも第1摂食行動センサと、(ii)該第1摂食行動信号を受信するよう適応され、第1摂食行動センサと連絡するプロセッサであって、さらに、体内で生成されかつ体内で満腹効果を発揮する神経電気信号と実質的に対応する少なくとも第1神経電気満腹信号を生成するよう適応されたプロセッサと、(iii)患者の体へ第1神経電気満腹信号を送信するための、患者の体と連絡するよう適応された送信機とを備える。
本発明の他の特徴及び利点は、図面を参照して詳細に説明される以下の好適実施形態の説明から明らかとなる。
本発明について詳述する前に、云うまでもないが、本発明は特に例示される装置、システム、構造、または、方法に限定されるものではなく、従って、もちろん変更が可能である。従って、本発明を実施する上において、本明細書に記載のものと同様または同等のいくつかの装置、システム、及び方法を用いることが可能であるが、ここでは、望ましい装置及び方法について述べることにする。
やはり云うまでもないが、本明細書で用いられる用語は、本発明の特定の実施形態を説明するためのものであって、限定を目的とするものではない。
特に断らない限り、本明細書で用いられる全ての技術及び科学用語は、本発明が関連する技術の当業者に一般に理解されているのと同じ意味を有している。
さらに、上記のものであろうと下記のものであろうと、本明細書において引用される全ての出版物、特許、及び特許出願は、ここに参考文献として組み込まれる。
最後に、本明細書及び特許請求の範囲において用いられる限りにおいて、「1つの」、「ある」、及び「その」といった単数形には、特に断らない限り、複数指示対象が含まれる。従って、例えば「波形信号」への言及には、2つ以上のこうした信号が含まれており、「消化器系障害」には、2つ以上のこうした障害等が含まれることになる。
[定義]
ここで使用される用語“患者”の用語は、人間及び動物を意味しかつ含む。
ここで使用される用語、“神経系”という用語は、脊髄、骨髄、脳橋、小脳、中脳、間脳、及び大脳半球を含む中枢神経系と、ニューロン及びグリアを含む末梢神経系を意味しかつ含む。
ここで使用される用語、“神経叢”という用語は、中枢神経系外部における神経線維の分枝またはもつれを意味しかつ含む。
ここで使用される用語“神経節”という用語は、中枢神経系外部に位置する1つまたは複数の神経細胞体群を意味しかつ含む。
ここで使用される用語、“迷走神経”及び“迷走神経束”は延髄から発する脳神経の12個の対のひとつを意味しかつ含む。
ここで使用される用語、“波形”、“波形信号”、及び“神経電気信号”は、体内で生成されかつ体内のニューロンにより伝搬される合成電気信号を意味しかつ含み、神経符号、神経信号、それらの成分及びセグメント、並びに、それに実質的に対応する生成された神経電気信号を含む。
ここで使用される用語、“満腹”及び“満腹効果”は、摂食行動に関連する性質及び状態を意味し、満腹感及び空腹感を含む。
ここで使用される用語、“満腹信号”は送信されたとき患者に満腹効果を発揮させまたは誘導する神経電気信号を意味する。本発明の好適実施形態において、満腹効果は満腹感を含む。
ここで使用される用語“交絡満腹信号”は患者の体内で、空腹感を含む満腹効果を発揮するよう、または、患者の脳の満腹中枢への求心性情報の伝達を制限するよう適応される神経電気信号を意味しかつ含む。
ここで使用される用語“消化”は、食物から栄養素を抽出しかつ体から排泄物を排泄することに関連した生理的なすべての処理を意味しかつ含む。
ここで使用される用語、“消化器系”は消化処理に関連するすべての器官及び系を意味しかつ含み、消化管、食道、胃、小腸、結腸、直腸、肛門、これらの器官に影響を及ぼす筋肉、及びそれに関連した神経系を含む。
ここで使用される用語“消化器系統機能”は、消化プロセスに関連する消化器系のすべての器官及び構造体の動作を意味しかつ含む。
ここで使用される用語“摂食障害”は、強迫的摂食、肥満症、多食症及び神経性食欲不振症を意味しかつ含む。
ここに参考文献として組み込む、同時係属中の米国特許出願第11/134767号に記載されるように、求心性及び遠心性経路の両方を含む迷走神経束は消化処理を実行させるよう延髄からの神経信号を指揮し、それは、消化酵素の分泌、唾液腺の動作、消化器系統筋肉(例えば、恥骨直腸筋、恥骨尾骨筋及び腸骨尾骨筋)の調節を含む。上記のように、迷走神経束は胃から脳の満腹中枢への求心性情報を媒介するのに重要な役割を果たす。
体内で満腹効果を発揮しまたは誘導して、摂食行動を調節するために、迷走神経に信号を送信しまたは迷走神経を刺激する、さまざまな“電気的刺激”法及び装置が開発されてきた。しかし、この信号は体内で自然に生成された短期または長期信号とは対応していない。
したがって、従来の電気的刺激法及び装置にはいくつかの短所及び欠点が存在する。大きな欠点は、多くの場合、過度な信号レベルである“高”を有するパルスまたは信号が典型的に患者に送信され、それにより、多くの場合、痛み、吐き気、または抑圧及び/または不整な脈若しくは呼吸などの副作用及び/または神経-刺激装置接続の急速な悪化が生じる。
当業者にとって明確なように、本願発明は、摂食障害を治療するための従来の方法及び装置の短所及び欠点を実質的に減少させまたは除去するものである。以下で詳細に説明するように、いくつかの実施形態に従う摂食障害を治療するための方法は、体内で自然に生成されかつ体内で満腹効果を発揮する少なくともひとつの神経電気信号と実質的に対応するかまたはその代表である少なくともひとつの神経電気満腹信号を患者に送信する工程を含む。好適実施形態において、神経電気満腹信号は、満腹感を発揮しまたは誘導する短期満腹信号と実質的に対応する。
ひとつの実施形態において、摂食障害を治療するための方法は患者に交絡満腹信号を送信する工程を含む。本願発明のひとつの実施形態に従い、交絡満腹信号は患者の体内で同様に満腹効果を発揮するよう設定されかつ適応される。しかし、この実施形態において、好適に満腹効果は空腹感から成る。
他の実施形態において、交絡満腹信号は患者の脳の満腹中枢への求心性情報の伝達を制限するよう適応される。
他の実施形態において、摂食障害を治療するための方法は、患者の摂食行動、すなわち摂取する食べ物の量をモニターする工程を含む。摂食行動をモニターまたは確かめるひとつの適当な手段は、食道の内部または外部に患者が飲み込んだ食物が通過するのを検知するためのひとつまたはそれ以上のセンサ電極を埋め込むことである。その後、飲み込んだ量が所定の時間間隔で合計され、その間隔内での食物消費量が推定される。本願発明に従い、推定した食物消費量が所定の閾値レベルを超えた場合には、その後、生成された神経電気満腹信号が患者に送信される。
2つの異なる食物の同じ体積(または量)のカロリー摂取量は大きく異なるため、本発明のひとつの実施形態において、患者の摂食行動をモニターする方法は、おおよそのカロリー摂取量を確かめる工程を含む。複数の選択した食物に関連するカロリーを確かめるひとつの適当な手段は、食物とカロリーとの関連テーブル、より好適には、食物と重量若しくは体積あたりのカロリーのテーブルを制御装置モジュールまたはプロセッサ内に備えることである。
その後、患者は消費されるべき食事(または所望の食物)を装置に入力し、該装置は入力した各食物に関連するカロリー値を決定する。予めプログラムされたカロリー摂取量に基づき、より好適には、患者に対して調節された所定の時間間隔のカロリー摂取量に基づき、装置は入力された食物に対する所望の範囲の摂食行動目標を決定する。
他に、目標カロリー及び摂食量はさまざまな栄養式または標準化されたカロリーテーブルから決定可能である。例として、表1を参照すると、3つの異なる身体動作におけるさまざまな性別及び年齢に対するエネルギーバランスを維持するために必要な推定カロリー量のテーブルを示している。記載したレベルは、基準サイズの人間を対象とした性別、年齢及び活動ごとに計算された、医学食事摂取基準協会の多量栄養素報告2002からの推定必要エネルギー(EER)に基づくものである。
IOMにより決定された“基準サイズ”は、18歳までの年齢に対する伸長及び体重の中央値であり、BMIが成人女性に対して21.5であり、成人男性に対して22.5である伸長と体重の中央値に基づいている。
Figure 2009531130
非活動は、典型的な日常生活程度の軽い身体的活動のみを含むライフスタイルを意味する。
適度に活動は、日常生活程度の軽い身体的活動に加え、時速3から4マイルの速さで一日約1.5から3マイルほど歩くのと同等の運動を含むライフスタイルを意味する。
活動は、日常生活程度の軽い身体的活動に加え、時速3から4マイルより速く、一日3マイル以上歩くのと同等の運動を含むライフスタイルを意味する。
本願発明に従い、カロリー摂取及び食物摂取行動は体重の増減を誘導するよう上下に調節可能である。
したがって、本発明のひとつの実施形態に従う摂食障害を治療するための方法は、(i)体内で生成されかつ体内で満腹効果を発揮する神経電気信号に実質的に対応する神経電気満腹信号を生成する工程と、(ii)少なくとも第1の時間間隔にわたって患者の摂食行動を検知する工程と、(iii)第1の時間間隔の間に摂食行動が所定の閾値を超えた場合、患者に神経電気満腹信号を送信する工程とを備える。好適には、満腹効果は満腹感から成る。
本願発明に従い、神経電気満腹信号が患者に送信されたとき、患者は生理的要求を維持するのに充分であるが減量をサポートする所定レベルの食物消費量において満足のいく満腹感を経験する。本発明の当該方法は肥満を治療しかつ過食を制御するのに効果的に用いることができる。同様の方法は多食症を治療するのにも用いられる。
他の実施形態において、摂食障害を治療する方法は、(i)交絡満腹信号を生成する工程と、(ii)少なくとも第1時間間隔にわたって患者の摂食行動を検知する工程と、(iii)第1時間間隔の間に患者の摂食行動が所定の閾値レベルを下回る場合、患者に交絡満腹信号を送信する工程とを備える。ひとつの好適実施形態において、交絡満腹信号は空腹感を誘導するのに適応される。
本発明に従い、交絡満腹信号が患者に送信されたとき、患者は空腹感を経験し、食べるよう促される。上記方法は神経性食欲不振を治療するのに効果的に用いられる。当該方法はまたさまざまな外科手術後の食物消費を修正または制御するのにも用いられる。
本発明の他の実施形態において、方法は神経電気満腹信号または交絡満腹信号のいずれかの予めプログラムされた、または、時限式の送信を含む。例えば、肥満症または多食症の患者の場合、神経電気満腹信号は満腹感を誘導するべく、食事の時刻に、ほぼその時刻に、及び/または慣習的な食事時刻の間のインターバルの組で送信される。拒食症の患者の場合、空腹感を誘導するよう指定された食事時刻に交絡満腹信号が送信される。
ここで詳細に説明するように、摂食行動を検知しかつそれに応答して神経電気満腹信号または交絡満腹信号を送信すること、及び/または神経電気満腹信号または交絡満腹信号の時限式送信と選択的にまたはそれに加えて、神経電気満腹信号及び交絡満腹信号の送信が手動でも達成可能である。当業者に周知のように、患者が摂食行動を制御したいと強く望んでいるが、意志が弱いために強迫及び/またはダメージを受けることのないサポート手段を要求するような状況において、信号の手動送信は有用である。
本発明のさらに他の実施形態において、摂食障害を治療するための方法は、体内で満腹効果を発揮する患者の体からの神経電気信号を捕捉する工程を含む。本発明にしたがって、捕捉された神経電気信号は、神経電気満腹信号を生成し及び/またはベースライン神経電気信号を生成するのに用いられる。
神経から神経電気信号を捕捉して、神経電気信号を記憶し、処理し、かつ送信するための方法及び装置は、ここに参考文献として組み込む、2005年5月9日に提出された同時係属の米国特許出願第11/125,480号及び2001年11月20日に提出された米国特許出願第10/000,005号に記載されている。上記出願には、人間または動物の器官機能の制御において有効な代表的な波形信号も含む。
本発明に従い、体内で満腹効果を発揮する適当な神経電気信号は迷走神経束から捕捉または収集される。好適な部位は迷走神経により衰弱している胃頚部領域である。
本発明のひとつの実施形態に従い、好適には、捕捉された神経電気信号はプロセッサまたは制御モジュールに送信される。好適には、該制御モジュールは捕捉した信号を格納するよう適応された記憶手段を含む。好適実施形態において、さらに、制御モジュールは、信号成分により実行される機能にしたがって、プロセッサにより抽出された記憶手段内の捕捉信号の成分を格納するよう適応されている。
本発明に従い、格納された神経電気信号は続いてベースライン満腹信号を確立するのに用いられる。その後該モジュールは、患者から捕捉した神経電気信号及びその成分をベースライン満腹信号と比較し、かつ、患者へ送信するための比較結果に基づく神経電気満腹信号を生成するようプログラムされる。
本発明に従い、捕捉された神経電気信号は、体内で満腹効果を発揮しかつ少なくともひとつの捕捉された神経電気信号と実質的に対応しまたはそれを代表する神経電気満腹信号を生成するよう既知の手段により処理される。好適には、生成された神経電気満腹信号は同様に制御モジュールの記憶手段に格納される。
例えば、所定の閾値レベルを超える摂食行動、予めプログラムされた時間間隔若しくは時間インターバルまたは手動動作のような予めプログラムされた事象に応答して、生成された神経電気満腹信号は記憶手段よりアクセスされ、送信機(またはプローブ)により患者に送信される。
本発明に従い、神経電気満腹信号(及び交絡満腹信号)の供給電圧は信号送信中の電圧降下を考慮して20ボルト程度である。好適には、電流は2ミリアンペア以下の出力に維持される。
次に、図1を参照すると、本発明の摂食行動制御装置20Aの実施形態が概略的に示されている。図1に例示するように、制御装置20Aには、患者と連絡している信号センサ(破線で示され、21と表示された)からの神経電気信号を受信するよう適応された制御モジュール22と、少なくとも1つの治療部材24が含まれている。
制御モジュール22はさらに、体内で生成されかつ体内で満腹効果を発揮する神経電気信号と実質的に対応しまたはそれを代表する神経電気満腹信号及び交絡満腹信号を生成するように適応され、かつ、神経電気満腹信号及び交絡満腹信号を所定の時間間隔で治療部材24に送信するよう適応されている。制御モジュールはまた神経電気満腹信号及び交絡満腹信号を治療部材24へ手動スイッチ(図示せず)の作動により手動で送信するよう適応されている。
治療部材24は、身体と連絡し、かつ、制御モジュール22から神経電気満腹信号及び交絡満腹信号を受信するよう適応されている。本発明によれば、治療部材24は、電極、アンテナ、振動変換器、または、患者へ神経電気満腹信号及び交絡満腹信号を送信するための適当な他の伝導アタッチメントを含む。
本発明によれば、治療部材24は、外科的処理により適切な神経に取り付けることが可能である。こうした手術は、例えば、内視鏡手術において「キーホール」入口を通じて実施することが可能である。必要があれば、より侵襲的な手法を用いて、治療部材24をより適切に配置することが可能である。
治療部材24による神経電気満腹信号の送信に適した送信ポイントの例として、胃頚部及び/または該頚部に位置する迷走神経の左若しくは右側の分枝が含まれる。
図1に例示するように、制御モジュール22及び治療部材24は完全に独立した要素とすることが可能であり、これによって、装置20Aの遠隔操作が可能になる。本発明によれば、制御モジュール22は、特定の操作及び/または患者に固有のもの、すなわち、それに合わせたものにすることもでき、または、従来の装置を含むことも可能である。
次に、図2を参照すると、本発明の制御装置の他の実施形態20Bが示されている。図2に例示するように、制御装置20Bは、図1に示す装置20Aと同様である。しかし、この実施形態においては、制御モジュール22及び治療部材24は接続されている。
次に、図3を参照すると、本発明の制御装置のさらに他の実施形態20Cが示されている。図3に例示するように、制御装置20Cには、同様に制御モジュール22及び治療部材24が含まれている。制御装置20Cには、さらに少なくとも1つの信号センサ21が含まれている。
制御装置20Cには、処理モジュール(またはコンピュータ)26も含まれている。本発明に従い、処理モジュール26は、独立したコンポーネントとすることも、あるいは、破線で示す制御モジュール22’のサブシステムとすることも可能である。
上記のように、処理モジュール(または制御モジュール)は、好適に、体内で満腹効果を発揮する捕捉された神経電気信号を格納するよう適応された記憶手段を含む。好適実施形態において、処理モジュール26は、さらに、信号成分により実行される機能に従って捕捉した神経電気信号の成分を抽出しかつ記憶手段に格納するよう適応されている。
次に、図4を参照すると、摂食行動制御装置のさらに他の実施形態30が示されている。図4に例示するように、制御装置30は、患者の摂食行動または食物消費をモニターしかつ摂食構造を示す少なくともひとつの信号(すなわち、摂食行動信号)を生成するよう適応された少なくともひとつの摂食行動センサ32を含む。
本発明の態様の中で、摂食行動をモニターするためのさまざまな検知方法及びセンサを用いることが可能であることは当業者の知るところである。ひとつ実施形態において、摂食行動をモニターするための方法は、患者が飲み込む際に食物の通過を検知するための食道内部または外部にひとつまたはそれ以上の検知電極を埋め込むことを含む。その後、所定の時間間隔にわたって飲み込んだ物が合計され、その時間間隔内で消費された食物の量が推定される。
本発明に従い、動き及び圧力センサ、並びに、胃腸管構造内の圧力または胃腸管構造の拡張若しくは収縮により生じる圧力変化を検知するよう適応された消化器バンドのような他の生理的装置も用いられる。
制御装置30はさらに、摂食行動センサ32から摂食行動信号を受信するよう適応されたプロセッサ36を含む。プロセッサ36はさらに、信号センサ(点線で示された符号34)により記録された神経電気信号を受信するよう適応されている。
本発明の好適実施形態において、プロセッサ36は捕捉した神経電気信号及び摂食行動信号を格納するための記憶手段を含む。プロセッサ36はさらに、神経電気信号の成分を抽出し、かつ、記憶手段に信号成分を格納するよう適応されている。
好適実施形態において、該プロセッサ36は、(i)患者が所定の時間間隔内に摂食行動の所定の閾値を超えたこと、または所定の時間間隔の間に充分な食物が消費されなかったことを摂食行動信号が示す時を検出し、 (ii)体内で生成されかつ体内で満腹効果を発揮する神経電気信号と実質的に対応する神経電気満腹信号及び/または交絡満腹信号を生成するようにプログラムされている。好適には、該プロセッサ36はさらに、所定の時間間隔内で患者が摂食行動の所定の閾値を超えたことを表す摂食行動信号に応答して、所定の時間間隔で、及び/または手動スイッチを作動させる手動で、患者に神経電気満腹信号を送信し、及び/または所定の時間間隔の間に患者が充分な食物を消費しなかったことを表す摂食行動信号に応答して、所定の時間間隔で、及び/または第2手動スイッチを作動させる手動で、患者に交絡満腹信号を送信するよう適応されている。
図4を参照して、神経電気満腹信号及び交絡満腹信号は患者の体と連絡するよう適応された送信機38に達する。送信機38は、上記と同様にして、患者の摂食行動を調節するべく、患者に神経電気満腹信号及び交絡満腹信号を送信するよう適応されている。
次に、図5を参照して、本発明の神経電気満腹信号200のひとつの実施形態が示されている。例示されるように、信号200は、体内で自然に生成されかつ体内で満腹効果を発揮する神経電気信号と実質的に対応するかまたはそれを代表するものである。
図5に示されるように、好適には神経電気満腹信号200は、第1時間間隔(T1)の間に第1正電圧(V1)を有する第1正電圧領域202と、第2時間間隔(T2)の間に第1負電圧(V2)を有する第1負電圧領域204を含む。
第1正電圧V1は、好ましくは約100〜1500mVの範囲であり、より好ましくは約700〜900mVの範囲であり、さらに好ましくは約800mVである。第1時間間隔T1は、好ましくは約100〜400マイクロ秒の範囲であり、より好ましくは約150〜300マイクロ秒の範囲であり、さらに好ましくは約200マイクロ秒である。第1負電圧V2は、好ましくは約−50mV〜−750mVの範囲であり、より好ましくは約−350mVから−450mVの範囲であり、さらに好ましくは約−400mVである。第2時間間隔T2は、好ましくは約200〜800マイクロ秒であり、より好ましくは約300〜600マイクロ秒であり、さらに好ましくは約400マイクロ秒である。
神経電気満腹信号200は、正及び負電圧(または電流)領域の連続シーケンスから成るか、または正及び負電圧(または電流)領域のバーストから成り、好適には実質的にゼロに等しいDC成分信号を示す。
好適には、神経電気満腹信号200は、好ましくは約0.5〜4kHzの範囲、より好ましくは約1〜2kHzの範囲、さらに好ましくは約1.6kHzの反復率(または周波数)を有する。
本発明に従い、神経電気満腹信号200の最大振幅は約500mVである。本発明の好適実施形態において、神経電気満腹信号200の最大振幅は約200mVである。印加電圧に対する有効振幅は、使用電極、電極の配置及び神経の準備を含むいくつかの要因の関数であるということは当業者の知るところである。
本発明に従い、神経電気満腹信号は、複数の神経電気満腹信号を含む“信号列”を構成するよう用いられてもよい。該信号列は神経電気満腹信号の連続から成るか、またはひとつ若しくはそれ以上の神経電気満腹信号間にゼロ電圧及び電流を有する挿入信号または休息間隔を含む。
信号列は実質的に同様の神経電気満腹信号、異なる神経電気満腹信号、またはそれらの組み合わせを含む。本発明に従い、異なる神経電気満腹信号は、異なる第1正電圧V1及び/または第1時間間隔T1及び/または第1負電圧V2及び/または第2時間間隔T2を有する。
本発明の好適実施形態において、交絡満腹信号は神経電気満腹信号と実質的に対応している。しかし、交絡満腹信号の印加周波数は、好ましくは約500〜5000Hzの範囲であり、より好ましくは約1000〜2000Hzの範囲であり、神経電気満腹信号の印加周波数より非常に高い。
本発明に従い、交絡満腹信号は、複数の交絡満腹信号から成る信号列を構成するべく同様に用いられる。該信号列は交絡満腹信号の連続から成るか、ひとつまたはそれ以上の交絡満腹信号間でゼロ電圧及び電流を有する挿入信号または休息時間を含む。
該信号列は、実質的に同様の交絡満腹信号、異なる交絡満腹信号またはそれらの組み合わせを含む。本発明に従い、異なる交絡満腹信号は、異なる第1正電圧V1及び/または第1時間間隔T1及び/または第1負電圧V2及び/または第2時間間隔T2を有する。
本発明のひとつの実施形態に従い、摂食障害を治療するための方法は、(i)体内で生成されかつ体内で満腹効果を発揮する神経電気信号と実質的に対応する神経電気満腹信号を生成する工程と、(ii)該神経電気満腹信号を患者に送信する工程とを備える。
好適に、満腹効果は満腹感から成る。
ひとつの実施形態において、神経電気満腹信号は所定の時間間隔で送信される。
ひとつの実施形態において、神経電気満腹信号は手動で送信される。
他の実施形態において、神経電気満腹信号は手動でかつ所定の時間間隔で送信される。
本発明のひとつの実施形態において、神経電気満腹信号は、約100〜400マイクロ秒の範囲の第1時間間隔の間に約100〜1500mVの範囲の第1正電圧を有する第1領域と、約200〜800マイクロ秒の範囲の第2時間間隔の間に約−50mV〜−750mVの範囲の第1負電圧を有する第2領域を含む。
本発明の好適実施形態において、第1正電圧は約800mVであり、第1時間間隔は約200マイクロ秒であり、第1負電圧は約−400mVであり、第2時間間隔は約400マイクロ秒である。
好適には、神経電気満腹信号は約0.5〜4kHzの反復率を有する。
本発明の他の実施形態において、摂食障害を治療する方法は、(i)交絡満腹信号を生成する工程と、(ii)該交絡満腹信号を患者に送信する工程とを備える。
ひとつの実施形態において、交絡満腹信号は患者の体内で満腹効果を発揮する。
好適には、満腹効果は空腹感から成る。
ひとつの実施形態において、交絡満腹信号は患者の脳の満腹中枢への求心性情報の伝達を制限するよう適応される。
ひとつの実施形態において、交絡満腹信号は所定の時間間隔で送信される。
ひとつの実施形態において、交絡満腹信号は手動で送信される。
他の実施形態において、交絡満腹信号は手動でかつ所定の時間間隔で送信される。
本発明のひとつの実施形態において、交絡満腹信号は、約100〜400マイクロ秒の範囲の第1時間間隔の間に約100〜1500mVの範囲の第1正電圧を有する第1領域と、約200〜800マイクロ秒の範囲の第2時間間隔の間に約−50mV〜−750mVの範囲の第1負電圧を有する第2領域を含む。
好適には、交絡満腹信号は約1000〜2000Hzの反復率を有する。
本発明の他の実施形態において、摂食障害を治療するための方法は、(i)体内で生成されかつ体内で満腹効果を発揮する神経電気信号と実質的に対応する神経電気満腹信号を生成する工程と、(ii)少なくとも第1時間間隔にわたって患者の摂食行動を検知する工程と、(iii)該神経電気満腹信号を患者に送信する工程とを含む。
好適には、満腹効果は満腹感から成る。
ひとつの実施形態において、患者の摂食行動が第1時間間隔中に所定の閾値レベルを超えると、神経電気信号が送信される。
ひとつの実施形態において、神経電気信号は所定の時間間隔で送信される。
他の実施形態において、神経電気信号は手動で送信される。
ひとつの実施形態において、患者の摂食行動が第1時間間隔中に所定の閾値レベルを超えると、神経電気信号が手動で送信される。
他の実施形態において、第1時間間隔中に患者の摂食行動が所定の閾値を超えると、神経電気信号が所定の時間間隔で送信される。
他の実施形態において、第1時間間隔中に患者の摂食行動が所定の閾値を超えると、神経電気信号が手動でかつ所定の時間間隔で送信される。
本発明の他の実施形態において、摂食障害を治療するための方法は、(i)交絡満腹信号を生成する工程と、(ii)少なくとも第1時間間隔にわたって患者の摂食行動を検知する工程と、(iii)患者へ該交絡満腹信号を送信する工程とを備える。
ひとつの実施形態において、交絡満腹信号は患者の体内で満腹効果を発揮する。
好適には、該満腹効果は満腹感から成る。
ひとつの実施形態において、交絡満腹信号は患者の脳の満腹中枢への求心性情報の伝達を制限するよう適応される。
ひとつの実施形態において、第1時間間隔中に患者の摂食行動が所定の閾値を下回ると、神経電気信号が送信される。
ひとつの実施形態において、交絡満腹信号は手動で送信される。
ひとつの実施形態において、第1時間間隔中に患者の摂食行動が所定の閾値レベルを下回ると、交絡満腹信号が手動で送信される。
他の実施形態において、第1時間間隔中に患者の摂食行動が所定の閾値レベルを下回ると、交絡満腹信号が所定の時間間隔で送信される。
他の実施形態において、第1時間間隔中に患者の摂食行動が所定の閾値レベルを下回ると、交絡満腹信号が手動でかつ所定の時間間隔で送信される。
本発明の他の実施形態において、摂食障害を治療するための方法は、(i)体内で生成されかつ体内で満腹効果を発揮する神経電気信号を捕捉する工程と、(ii)捕捉した神経電気信号の少なくともひとつと実質的に対応する神経電気満腹信号を生成する工程と、(iii)患者へ該神経電気満腹信号を送信する工程とを備える。
好適には、満腹効果は満腹感から成る。
好適実施形態において、捕捉した神経電気信号は記憶媒体内に格納される。
ひとつの実施形態において、当該方法は少なくとも第1時間間隔にわたって患者の摂食行動を検知する工程を含む。
ひとつの実施形態において、第1時間間隔中に患者の摂食行動が所定の閾値レベルを超えると、神経電気信号が送信される。
ひとつの実施形態において、神経電気信号は所定の時間間隔で送信される。
他の実施形態において、神経電気信号は手動で送信される。
ひとつの実施形態において、第1時間間隔中に患者の摂食行動が所定の閾値レベルを超えると、神経電気信号は手動で送信される。
他の実施形態において、第1時間間隔中に患者の摂食行動が所定の閾値レベルを超えると、神経電気信号が所定の時間間隔で送信される。
他の実施形態において、第1時間間隔中に患者の摂食行動が所定の閾値レベルを超えると、神経電気信号が手動でかつ所定の時間間隔で送信される。
本発明の他の実施形態において、摂食障害を治療するための方法は(i)体内で生成されかつ体内で満腹効果を発揮する神経電気信号を捕捉する工程と、(ii)捕捉した神経電気信号の少なくともひとつと実質的に対応する神経電気満腹信号を生成する工程と、(iii)少なくとも第1時間間隔にわたって患者の摂食行動を検知する工程と、(iv)第1時間間隔中に患者の摂食行動が所定の閾値レベルを超えると、患者へ該神経電気満腹信号を送信する工程とを備える。
好適には、満腹効果は満腹感から成る。
好適実施形態において、捕捉した神経電気信号は記憶媒体内に格納される。
ひとつの実施形態において、第1時間間隔中に患者の摂食行動が所定の閾値レベルを超えると、神経電気信号が送信される。
ひとつの実施形態において、神経電気信号は所定の時間間隔で送信される。
他の実施形態において、神経電気信号は手動で送信される。
ひとつの実施形態において、第1時間間隔中に患者の摂食行動が所定の閾値レベルを超えると、神経電気信号が手動で送信される。
他の実施形態において、第1時間間隔中に患者の摂食行動が所定の閾値レベルを超えると、神経電気信号が所定の時間間隔で送信される。
他の実施形態において、第1時間間隔中に患者の摂食行動が所定の閾値レベルを超えると、神経電気信号が手動でかつ所定の時間間隔で送信される。
本発明の他の実施形態において、摂食障害を治療するための方法は(i)体内で生成されかつ体内で満腹効果を発揮する複数の神経電気信号を捕捉する工程と、(ii)複数の神経電気信号からベースライン満腹信号を生成する工程と、(iii)体内で生成されかつ体内で満腹効果を発揮する第2の複数の神経電気信号を捕捉する工程と、(iv)第2の複数の神経電気信号の少なくともひとつとベースライン満腹信号とを比較する工程と、(v)ベースライン満腹信号及び第2の複数の神経電気信号の比較に基づいて神経電気満腹振動を生成する工程であって、該神経電気満腹信号は体内で満腹効果を発揮するよう適応されるところの工程と、(vi)摂食行動を調節するべく、該神経電気満腹信号を患者の体へ送信する工程とを備える。
好適には、満腹効果は満腹感から成る。
本発明の上記実施形態において、生成された神経電気満腹信号及び交絡満腹信号は患者の神経系へ送信される。
好適には、生成された神経電気満腹信号及び交絡満腹信号は迷走神経へ送信される。
本発明の上記実施形態において、複数の神経電気満腹信号及び交絡満腹信号もまた生成されかつ患者に送信される。
本発明のひとつの実施形態に従う摂食障害を治療するための装置は、(i)体内で生成されかつ体内で満腹信号を効果を発揮する神経電気信号と実質的に対応する少なくとも第1神経電気満腹信号及び/または交絡満腹信号を生成するよう適応されたプロセッサと、(ii)該第1神経電気満腹信号及び/または交絡満腹信号を患者に送信するための患者の体と連絡するよう適応された信号送信機とを備える。
本発明の他の実施形態において、摂食障害を治療するための装置は、(i)患者の摂食行動をモニターしかつ摂食行動を示す少なくとも第1摂食信号を与えるよう適応された少なくとも第1摂食行動センサと、(ii)該第1摂食行動信号を受信するよう適応された摂食センサと連絡するプロセッサであって、さらに体内で生成されかつ体内で満腹効果を発揮する神経電気信号と実質的に対応する少なくとも第1神経電気満腹信号及び/または第1交絡満腹信号を生成するよう適応されたプロセッサと、(iii)該神経電気満腹信号及び/または交絡満腹信号を患者に送信するための、患者の体と連絡するよう適応された信号送信機とを備える。
本発明のひとつの実施形態において、神経電気満腹信号及び/または交絡満腹信号を患者へ送信する工程は、消化器系の神経、器官または筋肉と連絡するよう適応された部位の未破壊皮膚を通じて送信するかまたは直接的に伝導することにより達成される。好適には、この部位は信号が印加されるべき神経または神経叢に近接した位置にある。
本発明の他の実施形態において、神経電気満腹信号及び/または交絡満腹信号を患者へ送信する工程は、電極を神経または神経叢に取付けることで直接的に伝導することにより達成される。これには、選択した目標神経に対して電極を物理的に取付ける外科手術が必要となる。
本発明の他の実施形態において、神経電気満腹信号及び/または交絡満腹信号を患者に送信する工程は、適当な神経が振動信号の符号化命令を受信しかつ従うことができるような方法で、波形信号を振動信号に置換することにより達成される。
本発明に従い、単一の神経電気満腹信号または複数の神経電気満腹信号が互いとともに患者に送信されてもよい。
同様に、単一の交絡満腹信号または複数の交絡満腹信号が互いとともに患者に送信されてもよい。
本発明の方法及び装置を使用する方法を詳細に説明する。ここで説明する方法は摂食行動を制御及び/または調節する方法及び装置の使用方法の一例に過ぎず、本発明の態様を限定するものではない。
[実施例1]
患者は病的肥満症を患う45歳の女性である。彼女は最初の妊娠から肥満であり、現在彼女の体重は理想体重の200%を超えている。彼女は、高血圧及び睡眠時無呼吸症を患い、医師はその原因が肥満によるものであると考えている。
患者は医師及び栄養士と相談し、長期的減量のために食事制限及びウォーキングをすることとなる。この摂生とともに、患者は体内に本発明の特徴を実施する神経刺激装置を埋め込む。この実施例において刺激装置は、脳に満腹感を誘発する胃頚部から導出した神経電気信号に対応する神経電気満腹信号を生成しかつ送信するよう設計されている。
この実施例において、彼女の体重を毎週測定する。患者は定期的に最初の医者を訪問し、神経電気信号のタイミング及び間隔を調節すること、及び治療中も運動及び食事制限を続けることが望ましい。
[実施例2]
患者は50歳の喫煙する男性であり、慢性的な閉塞性肺疾患を患っている。彼の体重及び肺機能は彼の生活習慣を制限してしまっている。彼の健康状態からして、侵襲的な外科手術は危険が大きく、減量の試みは失敗した。
最初に患者は医師と相談する。患者は多くのカウンセリングを受け、運動するように指導される。彼の治療の一部として、本発明の特徴を実施する神経刺激装置の使用を指示される。該刺激装置は侵襲的手術で設置され、患者の体内で満腹効果(満腹感)を発揮する神経電気満腹信号を生成し、それが頚部に配置された電極により迷走神経に直接送信される。
患者は定期的に最初の医者を訪問し、神経電気信号のタイミング及び間隔を調節すること、及び治療中も運動及び食事制限を続けることが望ましい。
本発明はさまざまな利点をもたらすことは当業者の知るところである。摂食障害を治療するための方法及び装置のもたらす利点には、例えば、
効果の強化、
信号振幅の減少、
有害な副作用の減少、
満腹効果の向上、
ユーザ不快感の減少、
などが含まれる。
本発明の思想及び態様から離れることなく、さまざまな使用方法及び条件に対してさまざまな変更及び修正が可能であることは当業者の知るところである。これらの変更及び修正は特許請求の範囲に記載された発明の態様に包含されるものであることは言うまでもない。
本発明による摂食行動制御装置のひとつの実施形態に関する概略図である。 本発明による摂食行動制御装置の他の実施形態に関する概略図である。 本発明による摂食行動制御装置の他の実施形態に関する概略図である。 本発明による摂食行動制御装置のさらに他の実施形態に関する概略図である。 本発明の処理手段により生成された神経電気満腹信号のひとつの実施形態に関する概略図である。

Claims (26)

  1. 摂食障害を治療するための方法であって、
    体内で生成されかつ前記体内で満腹効果を発揮する神経電気信号と実質的に対応する神経電気満腹信号を生成する工程であって、前記神経電気満腹信号は100〜400マイクロ秒の範囲の第1時間間隔の間に100〜1500mVの範囲の正電圧を有する正電圧領域、及び、200〜800マイクロ秒の範囲の第2時間間隔の間に−50mVから−750mVの範囲の負電圧を有する負電圧領域を含む、ところの工程と、
    前記神経電気満腹信号を患者へ送信する工程と、
    を備えたことを特徴とする方法。
  2. 前記満腹効果は満腹感から成る、ことを特徴とする請求項1記載の方法。
  3. 前記神経電気満腹信号は所定の時間間隔で前記患者へ送信される、ことを特徴とする請求項1記載の方法。
  4. 前記神経電気満腹信号は手動で前記患者へ送信される、ことを特徴とする請求項1記載の方法。
  5. 前記神経電気満腹信号は手動でかつ所定の時間間隔で前記患者へ送信される、ことを特徴とする請求項1記載の方法。
  6. 前記神経電気満腹信号は0.5〜4kHzの範囲の反復率を有する、ことを特徴とする請求項1記載の方法。
  7. 複数の前記神経電気満腹信号が生成される、ことを特徴とする請求項1記載の方法。
  8. 前記複数の神経電気満腹信号が前記患者へ送信される、ことを特徴とする請求項7記載の方法。
  9. 前記患者は人間を含む、ことを特徴とする請求項1記載の方法。
  10. 前記患者は動物を含む、ことを特徴とする請求項1記載の方法。
  11. 摂食障害を治療するための方法であって、
    脳の満腹中枢への求心性情報の伝達を制限するよう適応される交絡満腹信号を生成する工程と、
    前記交絡満腹信号を患者へ送信する工程と、
    を備えたことを特徴とする方法。
  12. 前記交絡満腹信号は患者の体内で満腹効果を発揮する、ことを特徴とする請求項11記載の方法。
  13. 前記満腹効果は空腹感から成る、ことを特徴とする請求項12記載の方法。
  14. 前記交絡満腹信号は、100〜400マイクロ秒の範囲の第1時間間隔の間に100〜1500mVの範囲の正電圧を有する正電圧領域、及び、200〜800マイクロ秒の範囲の第2時間間隔の間に−50mVから−750mVの範囲の負電圧を有する負電圧領域を含む、ことを特徴とする請求項11記載の方法。
  15. 前記交絡満腹信号は1000〜2000kHzの範囲の反復率を有する、ことを特徴とする請求項14記載の方法。
  16. 摂食障害を治療するための方法であって、
    体内で生成されかつ前記体内で満腹効果を発揮する神経電気信号と実質的に対応する神経電気満腹信号を生成する工程であって、前記神経電気満腹信号は100〜400マイクロ秒の範囲の第1時間間隔の間に100〜1500mVの範囲の正電圧を有する正電圧領域、及び、200〜800マイクロ秒の範囲の第2時間間隔の間に−50mVから−750mVの範囲の負電圧を有する負電圧領域を含む、ところの工程と、
    少なくとも第3時間間隔にわたって、患者の摂食行動を検知する工程と、
    前記第3時間間隔の間に前記患者の前記摂食行動が所定の食物閾値レベルを超えたとき、前記患者に前記神経電気満腹信号を送信する工程と、
    を備えたことを特徴とする方法。
  17. 前記満腹効果は満腹感から成る、ことを特徴とする請求項16記載の方法。
  18. 前記神経電気満腹信号は0.5〜4kHzの範囲の反復率を有する、ことを特徴とする請求項16記載の方法。
  19. 摂食障害を治療するための方法であって、
    脳の満腹中枢への求心性情報の伝達を制限するよう適応される交絡満腹信号を生成する工程と、
    少なくとも第1時間間隔にわたって患者の摂食行動を検知する工程と、
    前記第1時間間隔の間に前記患者の前記摂食行動が所定の食物閾値レベルを下回るとき、前記患者へ前記交絡満腹信号を送信する工程と、
    を備えたことを特徴とする方法。
  20. 前記交絡満腹信号は前記患者の体内で満腹効果を発揮する、ことを特徴とする請求項19記載の方法。
  21. 前記満腹効果は空腹感から成る、ことを特徴とする請求項20記載の方法。
  22. 前記交絡満腹信号は、100〜400マイクロ秒の範囲の第2時間間隔の間に100〜1500mVの範囲の正電圧を有する正電圧領域、及び、200〜800マイクロ秒の範囲の第3時間間隔の間に−50mVから−750mVの範囲の負電圧を有する負電圧領域を含む、ことを特徴とする請求項19記載の方法。
  23. 摂食障害を治療するための装置であって、
    少なくとも第1神経電気満腹信号を生成するよう適応されたプロセッサであって、前記第1神経電気満腹信号は、体内で生成されかつ前記体内で満腹効果を発揮する神経電気信号と実質的に対応し、前記第1神経電気満腹信号は、100〜400マイクロ秒の範囲の第1時間間隔の間に100〜1500mVの範囲の正電圧を有する正電圧領域、及び、200〜800マイクロ秒の範囲の第2時間間隔の間に−50mVから−750mVの範囲の負電圧を有する負電圧領域を含む、ところのプロセッサと、
    前記第1神経電気満腹信号を患者へ送信するための、患者の体と連絡するよう適応された信号送信機と、
    を備えたことを特徴とする装置。
  24. 前記第1神経電気満腹信号は0.5から4kHzの範囲の反復率を有する、ことを特徴とする請求項23記載の方法。
  25. 摂食障害を治療するための装置であって、
    患者の摂食行動をモニターしかつ前記患者の摂食行動を示す少なくとも第1摂食行動信号を与えるよう適応された少なくとも第1摂食行動センサと、
    前記摂食行動センサと連絡し前記第1摂食行動信号を受信するよう適応されたプロセッサであって、さらに、体内で生成されかつ前記体内で満腹効果を発揮する神経電気信号と実質的に対応する少なくとも第1神経電気満腹信号を生成するよう適応され、前記第1神経電気満腹信号は100〜400マイクロ秒の範囲の第1時間間隔の間に100〜1500mVの範囲の正電圧を有する正電圧領域、及び、200〜800マイクロ秒の範囲の第2時間間隔の間に−50mVから−750mVの範囲の負電圧を有する負電圧領域を含む、ところのプロセッサと、
    前記第1神経電気満腹信号を患者へ送信するための、前記患者の体と連絡するよう適応された信号送信機と、
    を備えたことを特徴とする装置。
  26. 前記第1神経電気満腹信号は、0.5〜4kHzの範囲の反復率を有する、ことを特徴とする請求項25記載の装置。
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