JP2009530751A - 個別に管理された口座のポートフォリオをリバランスするシステム及び方法 - Google Patents

Abstract

個別に管理された口座をサブモデルを利用してリバランスするシステム及び方法を提供する。サブモデルは、個人口座に存在する制約事項を分析することによって自動で生成されるか、あるいは特定の産業、産業部門、または他の任意の分類の中に含まれるであろう特定の株式を識別することによって手動で作成され得る。口座は１つ以上のサブモデルに属するとして分類され得る。これらのサブモデルは、取引の決定が、各個人口座のレベルにおいてよりも、むしろ特定のサブモデルに従って実行されることを可能にすることにより、更に効率的なリバランス処理を可能にする。サブモデルは、更に、単に口座の制約事項を組み込まない口座のマスタモデルポートフォリオに関連するよりも、むしろ口座に関連付けられた制約事項及び口座のマスタモデルポートフォリオの両方に従う口座動向を分析することを可能にすることにより、多数の口座の更に効率的な監視を可能にする。

Description

本発明は、一般的に、財産を管理するシステム及び方法を対象とする。更に詳しくは、本発明は、１つまたはいくつかの投資決定に応答して、複数の個人投資口座によって保持されたポートフォリオを、能率的及び効果的にリバランスするシステム及び方法に関係する。

この出願は、その全体の内容が参照によってここに組み込まれる、２００６年３月２４日に出願された米国仮特許出願番号第60/785,367号明細書に対する優先権の利益を主張する。

ポートフォリオ管理者及び資産管理者は、他人のために、お金及び資産を管理する。ポートフォリ管理者は、投資管理会社で働くと共に、管理されたポートフォリオに対してエキスパートの投資決定を行うために、金融取引マーケット及び商業部門を研究するのに彼らの時間を費やす。管理されたポートフォリオは、それぞれが、証券、現金、または他の金融商品のような、様々な資産における一連のポジション（position）で構成される所有財産を有する個人口座の任意数の集合体、全く場合によっては、数百または数千の口座、またはそれ以上の口座に対するモデルポートフォリオとして機能することになる。

（ＳＭＡ口座または“ラップ（wrap）”口座とも呼ばれる）管理された口座は、多くの場合、グループにおいて管理される。ポートフォリオ管理者は、個人口座保持者に対して、彼らの口座に関する投資戦略を選択する機会を与えるか、及び／または、口座保持者が彼らの口座に関する規則または制約事項を設定することを可能にする。その結果、実際には、１つ以上の制約事項のために、同じポートフォリオ内の多くの口座は、同一の投資戦略に従うことになり、一方、他の口座は、僅かに、もしくはロット単位で、その戦略と異なることになる。

個別に管理された口座に対するポートフォリオ管理者は、通常、その日その日毎の条件で、各口座に対して個別に意思決定をしない。その代りに、ポートフォリオ管理者は、各口座の個々のポートフォリオのための手本として役立つモデルポートフォリオに対する意思決定をする。そのような決定は、時折“投資見通し（investment insight）”、または単に“見通し（insight）”と呼ばれる。ポートフォリオ管理者は、ポートフォリオ管理者の見通しを代表する最良の候補として役立つ所有財産のリストを決定することになる。一度、証券または金融商品のこのリストが決定されたならば、それは“モデルポートフォリオ”として表される。モデルポートフォリオは、更に、単に“モデル”または“ベンチマーク”または“ベンチマークポートフォリオ”と呼ばれ得る。

ポートフォリオ管理者の見通しは、モデルポートフォリオを示すが、しかし、どのようにポートフォリオの中の個人口座を調整するかを示さない。個人口座を調整することは、“リバランシング（rebalancing）”と呼ばれる。リバランシングは、口座のポートフォリオに関する証券を、それらの証券をできるだけその口座を対象とするモデルポートフォリオにできる限り近い、その口座に関して推奨される照準（アライメント：alignment）に至らせるように、買うかまたは売ることを意味する。各個人口座は、ポートフォリオ管理者の投資見通しに、できる限り密接に対応するようにリバランスされなければならない。しかしながら、各個人口座は、それに課せられた制約事項、及びリバランシング手続きに影響を及ぼすであろう順守事項（compliance rule）を有している。従って、各口座は、それに課せられた制約事項及び順守事項を考慮しながら、見通しを実行するように個別にリバランスされなければならない。その結果、管理されたポートフォリオにおける個人口座のリバランスは、非常に時間がかかると共に、大きな労働力を要し得る。任意の時間スケールで（年１回、半年に１回、四半期に１回、毎月、毎週、毎日、連続して、もしくは不規則に）口座をリバランスすることに価値があり得るので、莫大な量の仕事が口座をリバランスさせることに費やされ得る。

従って、管理されたポートフォリオの中の個人口座をリバランスさせるための、新しくかつ改良されたシステム及び方法の必要性が存在する。

本発明は、個人口座の所有財産のポートフォリオを管理するための財産管理システムの特徴に関係する。

本発明によれば、“サブモデル（sub-models）”は、制約事項を現存するモデルポートフォリオに組み込むことによって、口座のグループに対して生成され得る。サブモデルは、モデルポートフォリオにおいて指定された証券（及び組入れ比率（weighting））が特定の口座レベル（account-level）の制約事項によって調整された後のモデルポートフォリオを表す。その結果、サブモデルは、口座のポートフォリオを能率的かつ迅速にリバランスするために、制約事項の共通のセットを共有する個人口座のグループのモデルの代わりに使用され得る。サブモデルで説明された証券及び／または証券の組入れ比率は、一般的に、親モデルによって示された証券及び／または証券の組入れ比率とは僅かに異なる一方、サブモデルが、モデルに従う口座を表すと共に、制約事項を有していないような場合において、それらは、同様に、実際にはモデルポートフォリオの証券及び／または証券の組入れ比率と同じであり得る。

本発明の実施例によれば、モデルポートフォリオを作り上げる所有財産の特定のセットを定義するためのシステムが、ポートフォリオ管理者に提供される。個々の制約事項及び順守事項を各々の個々のクライアント口座に適用する一方、ポートフォリオ管理者の見通しは、記録されると共に、そのポートフォリオ管理者の特別な戦略またはモデルに明示される多数のクライアント口座に分配される。取引注文は、リバランシングを達成し、そして見通しを実行するために、個人口座のリバランシングに基づいて生成される。

本発明の実施例によれば、システムが、複数の個人投資口座に対するモデルとして機能するポートフォリオをリバランスするために提供されると共に、各個人投資口座は、取引可能な資産及び現金の内の少なくとも１つを含む。データ格納装置は、複数の個人投資口座の各々、及び複数の個人投資口座の各々に関する制約事項を定義するデータを格納するように構成される。モデル化装置は、投資モデル受信すると共に、投資モデル及びデータ格納装置内の制約事項に基づいて１つ以上の調整されたモデルを生成し、そして各調整されたモデルを１つ以上の対応する個人投資口座と関連付けるように構成される。リバランス化装置は、個人投資口座内の口座所有財産を、前記モデル化装置が提供する対応する調整されたモデルに基づいてリバランスするように構成される。

本発明の実施例によれば、方法が、投資モデルに基づいて管理された複数の投資口座をリバランスするために提供されると共に、投資口座の各々は、資産のポートフォリオを含むと共に、それと関連付けられたゼロ個以上の制約事項を有する。方法は、管理された投資口座に共通の（場合により大きさゼロの）制約事項のグループを定義する少なくとも１つのサブモデルを複数の管理された投資口座のグループと関連付ける段階と、マスタポートフォリオを定義する投資モデルを受信する段階と、管理された投資口座のグループの各々を、投資モデル及び少なくとも１つのサブモデルに基づいてリバランスする段階とを有する。

本発明の実施例によれば、サブモデルは、自動的に組み立てられる。一度計算されたならば、サブモデルは、データ格納装置に（例えばデータベース内に、またはファイル内に）格納されるか、または、即座に“オンザフライ（on-the-fly）で”使用され得る。全ての個人口座に対して少なくとも１つのサブモデルがあり得る。しかしながら、一般的に、サブモデルは、共通の制約事項を有する口座の大きなグループに対して生成される。例えば、もし“２０，０００”個の口座が“Ｌａｒｇｅ Ｃａｐ Ｖａｌｕｅ（大型株バリュー）”モデルに従うならば、いわゆる“ｓｉｎ ｓｔｏｃｋ（罪の株）”を所有することに対する制約事項を有する“１０，０００”個の口座があり得る。もしこれらの“ｎｏ−ｓｉｎ−ｓｔｏｃｋ（罪ではない株）”の制約事項がそれらの口座に対する唯一の制約事項であるならば、口座のグループは、全て“Ｌａｒｇｅ Ｃａｐ Ｖａｌｕｅ（大型株バリュー）”モデルの“ｓｉｎ−ｆｒｅｅ（罪が含まれない）”変形に従うと見なされ得る。従って、“ｓｉｎ−ｆｒｅｅ（罪が含まれない）”のサブモデルが１つ生成されると共に、ポートフォリオ内の“１０，０００”個の口座と結合されることになり得る。

本発明の一実施例によれば、サブモデルは、口座レベルの制約事項を検査するシステムによって自動的に組み立てられる。口座に対する制約事項のセットに遭遇する場合に、システムは、制約事項のセットにモデルポートフォリオを足した組み合わせに対応するサブモデルが存在するかどうかを判定するために、最初にデータストア（data store）を捜すことができる。従って、そのシステムは、多くの異なる口座を横断してサブモデルが共有されることを可能にする。実際には、この検索は、固有のインデックス番号を計算すること、またはサブモデルの制約事項のセットを、サブモデル特徴空間を圧縮する符号化されたストリングとして符号化すること、を含む様々な方法で実行され得る。もし必要とされるモデルと制約事項の組み合わせに対するサブモデルが既に存在するならば、その場合に、そのサブモデルがロードされて使用され得る。もしまだそのサブモデルが存在しないならば、それは組み立てられ得る。データストアからそれをロードするよりむしろ、折りにふれて、コンピュータメモリにおいて、動的にサブモデルを再形成する方が、更に速くなり得る。そのような場合に、制約事項の同様のグループの口座の所有財産を横断するサブモデルの共有された性質によって、リバランシングアルゴリズムに対する性能利益が更に生じる。

本発明の別の実施例によれば、調節されたモデルは、単にマスタポートフォリオモデルと比較するよりむしろ、口座の制約事項と比較した口座動向（account drift）を識別するための口座の分析を可能にする。

本発明の様々な実施例の更なる応用及び利点は、図面を参照して以下で論じられる。

本発明は、多くの異なる形式において具体化され得る一方、多くの実例となる実施例が、本開示は、本発明の原理の一例を提供すると考えられるべきであると共に、そのような例は、本発明を、ここで説明され、及び／またはここで例証された好ましい実施例に制限することを意図していない、という理解と共にここで説明される。

財産管理は、多くの場合、主としてアセットアロケーション（asset allocation）に関係する。研究は、適切なアセットアロケーションが、適切に維持されたポートフォリオと共に実行された場合に、危険を減少させると共に、優れた利益を提供することができることを示す。ポートフォリオ管理者システムにおいて、個々の制約事項及び順守事項を各々の個々のクライアント口座に適用する一方、ポートフォリオ管理者の投資見通しは、記録されると共に、そのポートフォリオ管理者の特別な戦略またはモデルに明示される多数のクライアント口座に分配される。取引注文は、リバランシングを達成し、そして見通しを実行するために、個人口座のリバランシングに基づいて生成される。本発明は、ポートフォリオ管理者の見通しに従って口座に対する変更を実施するために、迅速かつ能率的に個人口座をリバランスするためのシステム及び方法を提供する。

モデルポートフォリオは、各証券に対する利益割当（percentage allocation）を示す数字を備えた証券のリストから構成され得る。例えば、モデルは、以下のリストから構成され得る：｛（ＩＢＭ，１０［％］）、（ＧＥ，１０［％］）、（ＭＳＦＴ，１０［％］）、（ＭＯ，１０［％］）、（ＮＫＥ，１５［％］）、（Ｔ，２０［％］）、（ＩＴＧ，２５［％］）｝。証券の識別子は、ティッカー（ticker）である必要はないが、しかし、“CUSIP”、“ISIN”、“Valoren”、“SEDOL”、“Issuer”と“Coupon”の組み合わせ等を含むあらゆる一意識別子であろう。モデルポートフォリオは、単に証券と利益割当を合わせたリストとして説明される必要はなく、更に他に類を見ない特徴によってリストされた証券を含み得る。例えば、１つの資産は、「ムーディーズの格付けが“Ａａ１”かそれ以上の会社によって出された、少なくとも３年以上で５年未満のデュレーション（Duration）を有する、８．６［％］の利札（coupon）付きの社債（bond）」として説明されても良い。モデルポートフォリオは、更に、保持するようにモデルに従う口座に関する資産内容、もしくは特定の投資信託（mutual fund）または代替の投資金融商品の特別な売り抜け（distribution）のための提案を含み得る。

個人口座は、いくつかの理由に対してリバランスされることができる。３つの特別な理由は、（１）ポートフォリオ管理者が、口座のリバランスを誘発する見通しを生成すること、あるいは、（２）制約事項の適用によって、または証券価格の変動によって、または他の証券の特性の変化によって、時間とともに口座がマスタポートフォリオを有する照準の外に流れ出ること、あるいは（３）証券保持者が、現金を引き出すかまたは預けること、もしくはタックスロス（税金損失：tax loss）かまたはタックスゲイン（税金利得：tax gain）の収集のような、特定のサービスを要求すること、である。個別に管理された口座に関して、ポートフォリオリバランシング（portfolio rebalancing）は、各口座がポートフォリオにおける所有財産の種類及び量を制限する、それらに関連付けられた特定の制約事項または規則を有するという事実によって複雑になる。

制約事項は、いくつかの形式をとることができる。可能な制約事項のセットを制限せずに、証券を買わないための必要条件、もっと多くの証券を蓄積しないための必要条件、証券を保持しないための必要条件、特定の証券の所有財産を全く売らないための必要条件、特定の証券の所有財産のタックスロッツ（tax lots）を売らないための必要条件、特定の証券の所有財産を口座の所有財産のある割合以下に減少させないための必要条件、特定の証券の所有財産を口座の所有財産のある割合以上に増加させないための必要条件、のようないくつかの共通のものがここでリストアップされる。同様の制約事項が、特定の証券のグループ（証券のリスト）に関して、口座の証券と関連付けられた特定の産業、または産業のグループに関して、口座の証券と関連付けられた特定の産業部門、または産業部門のグループに関して、もしくは所定の証券と関連付けられたあらゆる数の任意の特性に関して、設定され得る。例えば、確定利付証券（fixed income security）を考察する場合に、信用の質が一定のレベルを越えていなければならないということを要求する制約事項が生成され得る。

制約事項、それら自体は、作成されたときに、制約事項が、制限された額によって何をするかを示す“動作”を有し得るという事実によって複雑になる。もしモデルポートフォリオが証券を保持することを勧めるが、しかしモデルに従うその口座に対する制約事項があるならば、その場合に、その口座をリバランスする時がくると、制限された証券（“組入れ比率”）に最初に割り当てられたモデルの利益は、代替えの証券に再分配されなければならない。

それによって組入れ比率が代替えの証券に再分配されるメカニズムは、一般的に、制約事項そのものにおいて指定される。これらのメカニズムは、“現金を預けること”、“産業部門に対して比例配分すること”、または“産業に対して比例配分すること”、または他の同様の比例配分メカニズムを含み得るが、それに限定されない。

“現金で預けること”は、他の場合は、モデルにおいて指定された現金の組入れ比率に制限された証券に関連付けられたであろう組入れ比率の割合を追加することを意味する。

“産業部門に対して比例配分すること”は、他の場合は、制限された証券に関連付けられた組入れ比率の割合を、制限された証券に関連付けられたモデルと同じ産業部門に存在するモデル内のそれらの証券に割り当てることを意味する。その割当は、比例配分を受け取ることになる証券に対してモデルにおいて指定された割合を使用すること、または、モデルの割合に基づくよりむしろ、一度だけ比例配分を受け取ることになる各証券を集計することに基づいて、平等に割り当てることを含む様々な技術のいずれかに基づいて、重み付けされることができる。

“産業に対して比例配分すること”は、制限された証券の産業がその産業部門の代わりに使用されるということを除けば、“産業部門に対して比例配分すること”に類似している。証券の任意のリストに基づくか、または特定の証券の特性に基づく、いくつかの同様の比例配分の方法がある。

口座をリバランスすることは、瞬間的な処理ではない。一般的に、リバランシングセッションの所望の結果は、何千もの口座がリバランスされることであるが、各口座は、更に一つずつ扱われる。口座の所有財産及び投資戦略は、口座に対する制約事項と共に、ソフトウェアプログラムによって、データベースからコンピュータのダイナミックメモリにロードされなければならない。価格、クーポンのような証券レベルの情報、または危険要因は、同様に、ソフトウェアによってメモリにロードされなければならない。この情報の全ては、その場合に、一般的にソフトウェアプログラムによって一緒にコンパイルされると共に、コンピュータによって、ポートフォリオ管理者によってまとめられた純粋な“モデル”に指定された証券の所有財産と比較される。差異が計算されると共に、モデル内でポートフォリオ管理者によって指定された特定の証券（または、特性で表された証券）より少ない証券を維持する口座のポジション（account position）に関して、コンピュータは、それがデータベースに格納する証券に関して“買い”注文を作成する。モデル内でポートフォリオ管理者によって指定された特定の証券（または、特性で表された証券）より多い証券を維持する口座のポジション（account position）に関して、コンピュータは、特定の証券の“売り”注文を作成すると共に、更に、売り注文に対して、売られるべきである特定のタックスロット（tax lot）またはタックスロッツ（tax lots）に関する指示を追加する。特定のタックスロットは、特定の購入日付（“対購入品”)に基づくか、最小の税金アルゴリズムに基づくか、もしくは取引業者の裁量に任せられる、最高額先出（highest-cost first-out：ＨＣＦＯ）、後入先出（last-in first-out：ＬＩＦＯ）、先入先出（first-in first-out：ＦＩＦＯ）を含む様々なアルゴリズムによって決定され得る。この１つずつのリバランス処理は、以下で示される更に高速の処理と比べると比較的遅い。

一度に何千もの口座をリバランスすると共に、更に、口座レベルの制約事項及び順守事項を順守するために、“サブモデル”と呼ばれるメカニズムが開発された。サブモデルは、サブモデルが個人口座自身に対する制限事項を、サブモデルにおいて説明された実際の証券の組入れ比率に組み込むことを除いて、あらゆる口座がその投資戦略に従い得るモデルまたはベンチマークと類似している。これらの制約事項は、サブモデルの構築の間に組み込まれる。

例えば、投資モデルは、ポートフォリオにおける口座が“１０［％］のＩＢＭ”、“１０［％］のＭＳＦＴ”、“３０［％］のＧＥ”、及び“５０［％］のＭＯ”を保持することを示唆し得る。もし口座があらゆる煙草会社を保持することを防止する口座レベルにおける制約事項があるならば、その口座のために構築されたサブモデルは、“２０［％］のＩＢＭ”、“２０［％］のＭＳＦＴ”、“６０［％］のＧＥ”、及び“０［％］のＭＯ”の所有財産に帰着するであろう。“MO”の割当は、制約事項のために“ゼロ”に設定されると共に、“MO”の割当量は、サブモデルにおける他の所有財産に移し替えられる。所有財産の移し替えは、モデルにおける他の証券に割り当てられた組入れ比率に基づいて、もしくは産業部門、産業、または他の任意のメカニズムに基づいて、比例配分され得る。

何千もの口座は、制約事項の１つのセット（例えば、制約事項の“罪ではない株（no-sin-stock）”のセット）を共有し得ると共に、従って、本発明は、モデルを繰り返してロードし、各個人口座に関する制約事項によってどのようにモデルが変化するかを計算するよりも、むしろサブモデルをロードし、そしてサブモデルを対応する口座に適用することによって、拡張性を達成し得る。

図１は、本発明の実施例による、個人投資口座をリバランスするためにサブモデルを使用するためのシステムの構成図である。システム１００は、各々がインターネット１０８のような電子データネットワークと連結されている、複数のポートフォリオ管理者システム１０２と、財産管理システム１０４と、モデル及びサブモデルデータベースを含み得るデータ格納装置１０６と、実行管理システム１１０とを備える。

ポートフォリオ管理者システム１０２は、本発明に従って、複数のポートフォリオ、個人口座等に関するデータを受け取って管理するための多数の構造から構成されるクライアントグラフィカルユーザインタフェース（ＧＵＩ）であり得る。以下の更なる詳細において示されることになるように、ポートフォリオ管理者システム１０２は、ポートフォリオ管理者によって生成された１つ以上の見通しに従って、複数の個人口座をリバランスするために、財産管理システム１０４と相互に作用するように構成され得る。財産管理システム１０４は、この明細書で説明される機能及び処理を遂行するために必要な関連データを格納するモデル及びサブモデルデータ格納装置１０６と連結され得る。更に、以下の追加の詳細において示されるように、システムは、ポートフォリオのリバランスを達成するために、１つ以上の取引を生み出すことが可能である。従って、取引フォーラム（例えば、ＥＣＮ、ＡＴＳ等（図示せず）に対する注文の生成または伝送のために、財産管理システム１０４またはポートフォリオ管理者システム１０２は、実行または注文管理システム１１０と連結され得る。

本発明の実施例によれば、システムは、データ格納装置１０６が提供するトップレベルのモデルポートフォリオの定義の最初のロードによって、サブモデルを組み立て得る。制約事項は、一つずつ処理され得るか、もしくはグループとして処理され得るかのいずれかである。もし制約事項が一つずつ処理されるならば、重複制約事項（例えば、別の制約事項によって制限された産業部門に割り当てられる制約事項）によって作成される矛盾を防止するために、事前分類が実行され得る。一つずつ処理される場合に、もし制約事項によって制限される証券がモデルに存在するならば、制約事項において指定されたように、その証券に関する組入れ比率は、制約事項において指定されたように調節され、そして、もし適用できるならば、その結果生じる組入れ比率は、制約事項の動作において指定されたように比例配分される。これは、その場合に、事前分類によって指定された順番に処理される全ての制約事項に関して繰り返される。以後、その結果生じるサブモデルは、証券及び組入れ比率の変更されたリストから構成されると共に、必要とされる場合にはどんな場合でも、モデルポートフォリオの代用にされ得る。

もしグループとして処理されるならば、制約事項は、全てがお互いに影響を及ぼす個々のグループにおいて処理され得るか、または制約事項または方程式のセットとして符号化され得ると共に、その場合に、同時に全ての制約事項を満たすアルゴリズム、例えば線形シンプレックスオプティマイザ（linear simplex optimizer）、または他の制約事項解決アルゴリズムを経験する。その場合に、その結果生じるサブモデルは、オリジナルのモデルの証券及び組入れ比率のリストから多分変更される証券及び組入れ比率のリストであると共に、更に、それは、必要とされる場合にはどんな場合でも、モデルポートフォリオの代用にされ得る。

本発明の一実施例によれば、もしサブモデルがモデルから作成され、そしてそのモデルが（例えば、投資見通しのために）その後で変化するならば、サブモデルを復元するための２つの方法がある。サブモデルは、現存するサブモデルを廃棄すると共に、新しいサブモデルを生成するために上で示された概要に従うことによって最初から復元され得るか、またはモデルにおける変更／変化がサブモデルに伝藩され得る。伝藩は、影響を受けた制約事項をロードすることによって機能すると共に、オリジナルのサブモデルを生成するのに使用された処理と類似した方法において、それらを処理すると共に、従って、その後に現存するサブモデルに適用される変化の改正されたリストを作成する。モデルにおける変化をサブモデルに伝藩することは、特定の制約事項の性質に応じて、オリジナルのサブモデルを生成するために使用された正確なプロセスをたどり得るか、あるいはたどらない可能性がある。いくつかの制約事項は、進行中のあらゆるポイントで適用され得ると共に、いくつかは、特定の順番で適用されなければならない。制約事項が適用される順序は、制約事項の結合性及び交換性によって決まると共に、推測的なサブモデルの構成に対して選ばれたアルゴリズムによって決まる。

図２は、本発明の特徴を遂行するための処理のフローチャートである。処理は、個人投資口座がモデルから逸脱するか否かが判定されるステップＳ２−１から始まる。次のステップＳ２−２において、管理された投資口座の各々に設定された制約事項を分析することによって、サブモデルが定義される。サブモデルデータは、例えばリレーショナルデータベースのような、様々なフォーマットにおいて格納され得る。サブモデルは、それらが基づいている１つ以上の口座と関連している。ステップＳ２−３において、モデルの変化によって影響を受けた各々のサブモデルに関して、資産再配分が計算される。このステップの間、個人口座は、サブモデルに基づいて、グループとして集合的にリバランスされると共に、それによって効率が増加する。ステップＳ２−３によって定義された資産再配分を達成するために、次のステップＳ２−４において、複数の取引注文が、生成されると共に、順番に実行される。

図３は、本発明の実施例に基づいたシステムの一部分であり得るモデル及びサブモデルを管理するためのシステムの代表的なインタフェースの動作画面例である。形式（form）３００は、その各々が、例えばサブモデル管理のデータの入力を表示するか、及び／または可能にする形式フィールドを含む異なる詳細なブロックを定義する、上端に沿った多数のタブを含む。この代表的インタフェースは、利用可能な全てのモデルを示すツリー表示３０２、及び同様に、特定のモデルと比較して作成された全ての現存するサブモデルを含む。サブモデルが口座を横断して共有され得るので、（名前のような）サブモデルのプロパティを編集することに関する用意がある。

そのサブモデルを作り上げることに投入される制約事項の表示３１８と同様に、特定のモデルまたはサブモデルを選択することによって、産業部門分析結果３１４及び産業部門差異３１６を表示するグラフが、そのサブモデルを表示するために更新される。証券及び証券の関連する組入れ比率３０６が、同様に表示されると共に、一方がサブモデルを誘導するように変化する。モデル及びサブモデルがシステムの至る所で変わるので、最も最新の情報を常に示すことができるように、最新情報がこのスクリーンに送られる。直接このスクリーンの中でモデルのポジションを編集することが可能であると共に、ユーザは、直接このスクリーンからサブモデルにこれらの変更を伝藩することができる。ユーザは、表示する多数の異なる種類（例えば、産業部門分析結果、産業部門差異、産業分析結果、資産種類分析結果、個人証券等）のグラフを選択することができる。

図４は、本発明のシステム及び方法においてその実施例に基づいて実行される処理を表す論理的処理のフローチャートである。ここで描写された論理的処理フローは、計算処理、データロード処理、及びデータ要素を含む。

データ処理フローは、ステップ４００から始まり、そして問題解析処理４０２に進む。問題解析処理４０２は、規則処理４０４と相互に作用すると共に、規則処理４０４は、同様に、規則データ４０６と相互に作用する。問題解析処理４０２は、モデルロード処理４１０に出力するデータロード分離処理４０８に対して、データを出力する。モデルロード処理４１０からの出力は、バッチ処理４１６に入力される。バッチ処理４１６において、口座４２２、ポジション４２６、及びタックスロッツ（tax lots）４２８は、入力ロード処理４２０を介してリバランスバッチ４１８にロードされる。バッチプロセスは、それによってモデル及びサブモデルを各バッチにおける個人口座に適用すると共に、結果は結果報告処理４２４に出力される。

図５は、コアモデル（例えば、トップレベルのポートフォリオモデル）からの制約事項で調整されたサブモデル（restriction-adjusted sub-model）の生成を例証する。コアモデル５０２は、多数の口座の所有財産を含む。この例において、１つの口座の所有財産の額は、ポートフォリオの４０［％］になると共に、“２０［％］のＩＢＭ”、“１２［％］のＭＳＦＴ”、“５［％］のＭＯ”、及び“３［％］のＮＫＥ”を含む。制約事項５０６は、コアモデルに適用される。制約事項５０６は、ナイキ株（Nike stock）（ＮＫＥ）の購入を許可するが、しかし（ＭＯのような）煙草株（tobacco stock）の購入を禁止する制約事項を含む。従って、ＭＯの獲得は、制約事項５０６によって許可されない。本発明の実施例によれば、コアモデルは、合計がオリジナルの４０［％］になる“ＩＢＭ２２．８６［％］”、“ＭＳＦＴ１３．７１［％］”、及び“ＮＫＥ３．４３［％］”のように定義されたサブモデルに達するために、３つの株式に共通してＭＯの５［％］の所有財産を割当てるように調節される。

図６は、ユーザが本発明の実施例に基づいたそれらのモデル／サブモデルからの偏差によって口座を見ることを可能にするシステムに関する代表的なユーザインタフェースの動作画面例である。様々なクライアント（すなわち、ポートフォリオ管理者）は、非常に異なる数の管理中の口座を有している。この数は、一般的な場合に、特定のシステムに関する範囲外でない１００万以上の口座に関して、２００、３００から７０，０００以上の範囲で変動し得る。ポートフォリオ管理者は、どれほどそれらの全ての口座が利益を生んでいるかを見る鳥瞰的な視点を必要とする。

形式６００スクリーンは、鳥瞰的な視点を提供する。ユーザは、それらのモデル／サブモデルからの偏差によって、ＹＴＤ利益／損失によって、性能によって、そして多くの他の測定基準によって、口座を見ることができる。この図は、主としてグリッド（grid）６０２、及びホットスポットモニタ（HotSpot Monitor）６０４から構成される。ホットスポットモニタ６０４は、ディスプレイのために選択された情報/測定基準のグラフィックの図を示す。このグラフィックの図は、口座の全てまたは口座の部分集合に対する測定基準のヒストグラムまたはスペクトルを提供する。口座の部分集合は、共通の口座の特性を表す特定のフィルタまたは“スライス（slice）”を使用することによって選択され得る。ユーザは、どの口座がグリッドの中にリストアップされるかを選択するために、このディスプレイの様々な部分（赤及び緑の部分）をクリックすることができる。グリッドの中の列は、様々なメカニズム（順方向並べ換え（forward sorting）及び逆方向並べ換え（reverse sorting）、系図の使用、日付範囲またはカテゴリ分類の使用等）によって、並べ換えできると共にグループ化できる。グリッドは、関連する口座情報を表示すると共に、行をダブルクリックするか、もしくは“口座閲覧（View Account）”ボタン６０６をクリックすることによって、単一口座管理（Single Account Management）スクリーンまで掘り下げるためのメカニズムを、ユーザに提供する。ユーザは、更に、モデルの変更を伝藩するために、もしくは他の投資動作または口座保守動作を実行するために、リバランシング、タックスハーベスティング（税金の収穫：tax harvesting）に対する行の範囲を選択することができる。

本発明の一実施例による財産管理システムは、口座に設定され得るＳＭＡ特有の（SMA-specific）制約事項のセットを提供する。制約事項のこのセットは、これらの制約事項に基づくサブモデルの創造を考慮するように、注意深く設計され得る。制約事項管理メカニズムは、システムのインタフェースの中に提供される。

リバランスは、同時に、１つ、ダース、数百、または何千もの口座に対して実行され得る。“違反者”リバランス（"violators" rebalance）、全体リバランス（full rebalance）、財産割当リバランス（asset allocation rebalance）、期間リバランス、もしくは他の口座または証券レベルの特性のリバランスを含むが、それに限定されない、様々な種類のリバランスが、実行され得る。全体リバランスは、口座を完全にモデルと一致する状態に至らせるように試みることになる。“違反者”リバランスは、モデルに関連して測定された特定の“帯域”の外側にある口座に対する修正注文を単に出すことになる。口座監視スクリーン内の特定の口座を選択した後で、ユーザは、リバランスツールを起動することができる。代りに、リバランスは、１つの口座を見ている間に起動され得る。１つの口座をリバランスする場合に、モデルから逸脱するポジションが、スクリーン上のグリッドにおいて表示される。もしユーザが表示する違反者の数を変えるか、または違反者帯域を変えるならば、グリッドは、リバランシングのために考慮されることになるそれらのポジションを表示するために、従って更新されることになる。複数の口座を選択する場合に、１つの口座に関するポジションを示すこのグリッドは、表示されない。リバランスが起動される場合に、進捗モニタは、連続して更新される。情報が戻り、そして特定のバッチが終了するので、リバランスされるべき残存する口座数の減少、及び生成された注文数の（ほぼ確実な）増加を示すために、グラフが更新されることになる。いつでも、ユーザは、進行中のリバランスを停止させ得る。リバランスが終了するか、もしくは停止させられるとき、概略報告が見られ得るか、もしくは現実の生成された注文が見られ得る。本システムにおいて、“元に戻す（undo）”機能はないが、しかしながら、生成された注文は、“提案された（proposed）”状態で生成されると共に、その後キャンセルされ得る。

本発明の実施例によれば、本発明のシステムは、以下のサブシステムの１つ以上を含むことができる。
・バッチ処理及び動的な監視機能−同時に何千もの口座に適用され得る大きな操作を集めるために、リバランス及び複数のタックスハーベスト（税金の収穫：tax harvest）によって使用される。
・ホットスポットモニタ−偏差（divergence）及びリスク資産総額（exposure）の高いレベルからの展望を提供する、何千もの口座を横断する測定基準の要約を表示するために使用される。
・サブモデル−モデルに制約事項を組み込むことによって、事前取引規則順守（pre-trade compliance）を提供するために、これらは効率的メカニズムを提供する。これらは、計算の速度を速めると共に、（ホットスポットモニタを使用して）ユーザが、単にモデルと比較した偏差よりも、むしろ制約事項で調整されたサブモデル（restriction-adjusted sub-model）と比較した偏差を見ることを可能にする。
・注文の束（Order Bundles）−ＸＷＭの中の機能的な動作（例えば、“違反者”リバランス、モデルの変更の伝藩）によって作成され得る大量の注文を受け入れるために、ＸＷＭは、ティッカー、追加注文（side）、日付、及び仲買人を含む注文の様々な特性によって注文を束ねるためのメカニズムを提供する。これらは、その場合に、“総括的な”口座に基づく取引のための取引システムへ送出されると共に、戻ってくる割当額はＸＷＭ内で扱われ、ＸＷＭにおいて、それらは、（口座規模、注文規模、未処理注文量（unfilled order amount）、任意等を含むがそれに限定されない）様々な割当方法によって適切な口座に分配される。
・ビジネスサービス（Business Services）−これらは、リバランス、タックスハーベスト等を含むＸＷＭ特有のビジネス機能である。
・グラフ−本発明では、サードパーティプロバイダによるグラフ作成制御が、全てのバー、ライン、及び円グラフ表示に対して使用された。

「ビジネスサービス優先順位交渉」
異なるビジネスサービスは、事実上特定のユーザに関して優先順位を有している。例えば、トレーダー（trader）は、ポートフォリオ管理者のリバランスを終了させることに関して気にかけることより、彼女の注文フィル（order fill）を取り戻すことを更に気にし得る。しかしながら、もしポートフォリオ管理者が決定を命じる人であるならば、彼らは、リバランスが優先権を得ると期待する。これは、優先順位が各会社のためにセットされる方針によって決定されるという点で、多くの点でスケジューラと類似している。この方針は、その場合に、どのサービスが実行において優先順位を与えられるべきであるかを決定するために、優先順位交渉サービスによって読み込まれて、解釈される。

リバランスによって（及びモデルの変更を伝藩することによって）使用されるタックスロット選択方法は、“LIFO”、“FIFO”、“HCFO”、または我々だけのカスタマイズされたタックスアルゴリズムであり得る。このアルゴリズムは、広くテストされたと共に、標準の内のどれよりも一般的に更に良い結果を提供し、“LIFO／FIFO”のような方法を計算し易い。

「モデル管理」
例のシステムの中のモデル管理は、以下の特徴を備える。
１）証券を追加したり削除すると共に、組入れ比率を変更するための基礎的な編集機能を備える。
２）（産業部門または産業によって組入れ比率を編集するように）集団レベルで組入れ比率を編集すると共に、これらの組入れ比率の変更が基本的なポジションに伝藩されるような、より高いレベルの変更に対するいくらかの対策を備える。

「サブモデル管理」
サブモデルは、このサービスによって作成されて、管理されて、リフレッシュされ得る。サブモデルは、上述された制約事項に基づいていると共に、いくつかの機能をＸＷＭモジュールに提供する。サブモデルは、リバランスアルゴリズムが高速で実行することを可能にする専門の事前取引順守機能（pre-trade compliance capability）を提供する。それらは、同様に、口座モニターが、モデルからの口座偏差を見せること、または制約事項で調整されたサブモデルからの口座偏差を見せること、の間で急速に切り替わることを可能にする。サブモデルは、同様に、特に確定利付証券（fixed income）の処理における使用に関して、より専門のタイプの制限事項の導入に有益である。

「拡張平面／拡張緩和層」
本発明の実施例によれば、“Windows（登録商標） Advanced Server”上の“Network Load Balancing（ＮＬＢ）”を介して利用可能な負荷バランシングによって“.NET remoting”が利用される。もし“.NET remoting”によって提供されない追加のサービスが必要とされるならば、サーバは、この平面を介してアクセスされ得る−“Ul's Base Component Manager”からのコール（call）は、拡張平面を動かしているサーバ側の処理に送られ、それは、順繰りに更にそれらが行く必要があるところにコールを送る。

本発明は、シングル−パス（single-pass）リバランスに限定されない。別の実施例によれば、本発明は、同様に、マルチ−パス（multi-pass）リバランス、またはマルチ−資産クラス（multi-asset class）リバランスに適用され得る。もし、復号資産クラスの場合は、リバランスは、１つのサブモデルよりもむしろ、サブモデルの階層を利用し得る。これは、ポートフォリオの資産クラス（或いは、投資スタイル、または通貨保有高、または他の分類）を指定する利益（percentage）の分配を指定するためにサブモデルを使用することを必要とする。そのような各集団は、“スリーブ（sleeve）”と呼ばれるであろう。その場合に、各スリーブの中で、伝統的な証券記述子（security descriptor）は、（全体のスリーブと比較して）各証券の内のいくらを保有するかを示す利益割当によって使用され得る。口座は、このサブモデルの階層に対してリバランスされ得る（最初にスリーブと、そして次に個人口座の所有財産とリバランスする）か、または、それらは、最終の利益を与えるために、最も高水準の割当利益を取得すると共に、それらにスリーブレベルにおける個人の所有財産を乗算する混合されたサブモデルに対してリバランスされ得る。もしこの後のアプローチが実行されるならば、オーバーラップする異なる“スリーブ”における個人口座の名前は、“混合（blending）”を達成するために、足し合わされなければならない。

一例として、“２０［％］のＬａｒｇｅ Ｃａｐ Ｇｒｏｗｔｈ”、“１０［％］のＬａｒｇｅ Ｃａｐ Ｖａｌｕｅ”、“１０［％］のＭｉｄ Ｃａｐ”、１０［％］のＩｎｔｅｒｎａｔｉｏｎａｌ”、及び５０［％］のＦｉｘｅｄ Ｉｎｃｏｍｅ”を保持する口座を考察する。“Ｌａｒｇｅ Ｃａｐ Ｇｒｏｗｔｈ”スリーブは、順に、“３０％のＭＳＦＴ”、“４０％のＩＢＭ”、“５％のＭＯ”、及び“２５％のＩＴＧ”で構成されると共に、“Ｌａｒｇｅ Ｃａｐ Ｖａｌｕｅ”は、“５０％のＡＡ１”、“１０％のＩＴＧ”、“５％のＣ”、及び“３５％のＴ”で構成されると仮定する。“Ｍｉｄ Ｃａｐ”スリーブ、“Ｉｎｔｅｒｎａｔｉｏｎａｌ”スリーブ、及び“Ｆｉｘｅｄ Ｉｎｃｏｍｅ”スリーブの全てが、１つの投資信託（single mutual fund）を保持する、と仮定する。この場合、“ＩＴＧ”は、“Ｌａｒｇｅ Ｃａｐ Ｇｒｏｗｔｈ”スリーブと“Ｌａｒｇｅ Ｃａｐ Ｖａｌｕｅ”スリーブの両方において保持される。サブモデルは、１）スリーブ（“Ｌａｒｇｅ Ｃａｐ Ｇｒｏｗｔｈ”、“Ｌａｒｇｅ Ｃａｐ Ｖａｌｕｅ”、“Ｍｉｄ Ｃａｐ”、“Ｉｎｔｅｒｎａｔｉｏｎａｌ”、“Ｆｉｘｅｄ Ｉｎｃｏｍｅ”）に対するトップレベルの割当に関して個別に構成され得る、及び各スリーブ（“Ｌａｒｇｅ Ｃａｐ Ｇｒｏｗｔｈ”＝“ＭＳＦＴ”、“ＩＢＭ”、“ＭＯ”、“ＩＴＧ”）に関して個別に構成され得る、の両方か、または２）混合されたサブモデルとして構成され得るか、のいずれかであり得る。ここで、スターの文字（“＊”）は、乗算を示す。
・２０％のＬａｒｇｅ Ｃａｐ Ｇｒｏｗｔｈ＊（ＭＳＦＴ、ＩＢＭ、ＭＯ、ＩＴＧ）
・１０％のＬａｒｇｅ Ｃａｐ Ｖａｌｕｅ＊（ＡＡ、ＩＴＧ、Ｃ、Ｔ）
・１０％のＭｉｄ Ｃａｐ＊（ｍｉｄ−ｃａｐ投資信託（mutual fund））
・１０％のＩｎｔｅｒｎａｔｉｏｎａｌ＊（ｉｎｔｅｒｎａｔｉｏｎａｌ投資信託（mutual fund））
・５０％のＦｉｘｅｄ Ｉｎｃｏｍｅ＊（ｆｉｘｅｄ ｉｎｃｏｍｅ投資信託（mutual fund））

これらは、結果的に以下をもたらす。
・６％のＭＳＦＴ
・８％のＩＢＭ
・１％のＭＯ
・５％のＩＴＧ
・５％のＡＡ
・１％のＩＴＧ
・０．５％のＣ
・３．５％のＴ
・１０％のｍｉｄ−ｃａｐ投資信託
・１０％のｉｎｔｅｒｎａｔｉｏｎａｌ投資信託
・５０％のｆｉｘｅｄ ｉｎｃｏｍｅ投資信託

“ＩＴＧ”が２度繰り返されるので、最後の分配を得るために、利益が加えられる。
・６％のＭＳＦＴ
・８％のＩＢＭ
・１％のＭＯ
・５％のＩＴＧ＋１％のＩＴＧ＝６％のＩＴＧ
・５％のＡＡ
・０．５％のＣ
・３．５％のＴ
・１０％のｍｉｄ−ｃａｐ投資信託
・１０％のｉｎｔｅｒｎａｔｉｏｎａｌ投資信託
・５０％のｆｉｘｅｄ ｉｎｃｏｍｅ投資信託

このように、多くの好ましい実施例が、図面を参照して上で十分に説明された。本発明がこれらの好ましい実施例に基づいて説明されたが、いくらかの修正、変形、及び代替構成が本発明の精神及び範囲の中で説明された実施例に対して実行され得ることは、当業者にとって明白であろう。

サブモデルは、更に、単に口座の制約事項を組み込まない口座のマスタモデルポートフォリオに関連するよりも、むしろ口座に関連付けられた制約事項及び口座のマスタモデルポートフォリオの両方に従う口座動向を分析することを可能にすることによって、多数の口座の更に効率的な監視を可能にする。

本発明の実施例による、個人投資口座をリバランスするためにサブモデルを使用するためのシステムの構成図である。 本発明の実施例による、個人投資口座をリバランスするためにサブモデルを使用するための処理のフローチャートである。 モデル及びサブモデルを管理するためのシステムの代表的なインタフェースの動作画面例である。 本発明の実施例による、個人投資口座をリバランスするためにサブモデルを能率的に使用するための処理のフローチャートである。 本発明の実施例によるモデルとサブモデルとの間の関係を表す図である。 ユーザが対応するモデル／サブモデルからの偏差によって口座を見ることを可能にするシステムの代表的なインタフェースの動作画面例である。

符号の説明

１００ システム
１０２ ポートフォリオ管理者システム
１０４ 財産管理システム
１０６ データ格納装置
１０８ インターネット
１１０ 注文管理システム
３００ 形式（form）
３０２ ツリー表示
３０６ 証券及び証券の関連する組入れ比率
３１４ 産業部門分析結果
３１６ 産業部門差異
３１８ 制約事項の表示
４０２ 問題解析処理
４０４ 規則処理
４０６ 規則データ
４０８ データロード分離処理
４１０ モデルロード処理
４１２ モデル
４１４ サブモデル
４１６ バッチ処理
４１８ リバランスバッチ
４２０ 入力ロード処理
４２２ 口座
４２４ 結果報告処理
４２６ ポジション
４２８ タックスロッツ（tax lots）
５０２ コアモデル
５０６ 制約事項
６０２ グリッド（grid）
６０４ ホットスポットモニタ（HotSpot Monitor）
６０６ 口座閲覧（View Account）ボタン

Claims (21)

1. 複数の個人投資口座を含むポートフォリオのリバランスのためのシステムであって、
   各個人投資口座は、取引可能な資産及び現金の内の少なくとも１つを含み、
   前記システムが、
   前記複数の個人投資口座の各々、及び前記複数の個人投資口座の各々に関する制約事項を定義するデータを格納するように構成されたデータ格納装置と、
   投資モデルを受信すると共に、前記投資モデル及び前記データ格納装置内の前記制約事項に基づいて１つ以上の調整されたモデルを生成し、そして各調整されたモデルを１つ以上の対応する個人投資口座と関連付けるように構成されたモデル化装置と、
   個人投資口座内の口座保有財産を、前記モデル化装置が提供する対応する調整されたモデルに基づいてリバランスするように構成されたリバランス化装置とを備える
   ことを特徴とするシステム。
2. 前記制約事項が、個人口座によって保持され得る資産の名前と量を定義する規則を含む
   ことを特徴とする請求項１に記載のシステム。
3. 前記データ格納装置が、前記個人投資口座の第１のグループに対する規則の共通のセットを定義する投資戦略データを格納し、
   前記モデル化装置が、前記投資モデル及び前記投資戦略に基づいて第１の調整されたモデルを生成すると共に、前記第１の調整されたモデルを前記個人投資口座の第１のグループの各々と関連付けるように更に構成され、
   前記リバランス化装置が、前記第１のグループ内の前記個人投資口座の各々を、前記第１の調整モデルに基づいてリバランスするように構成される
   ことを特徴とする請求項１に記載のシステム。
4. 前記リバランス化装置が、もし実行される場合に、リバランスされる個人投資口座内の所有財産を、対応する調整されたモデルに適合するように調整することになる、リバランスされる個人投資口座に対する１つ以上の取引順序を生成する
   ことを特徴とする請求項１に記載のシステム。
5. 前記制約事項は、対応する個人投資口座に対する税金の制約事項を定義する規則を含む
   ことを特徴とする請求項１に記載のシステム。
6. 前記モデル化装置が、
   個人投資口座に対する第１の制約事項によって制限された前記投資モデルにおいて提案された所有財産を識別するための第１の構成要素と、
   前記第１の構成要素によって識別された提案された所有財産を、前記投資モデル内に残された提案された所有財産の全体にわたって分配することによって、前記調整されたモデルを生成するための第２の構成要素と、
   各々がそれに対して適用された前記第１の制約事項を有する個人投資口座のグループを識別すると共に、前記調整モデルを識別されたグループ内の各個人投資口座と関連付けるための第３の構成要素と
   を更に備えることを特徴とする請求項１に記載のシステム。
7. コンピュータによって実行される、複数の個人投資口座によって保持されるポートフォリオのリバランスのための方法であって、
   各個人投資口座は、取引可能な資産または現金の内の少なくとも１つを含み、
   前記方法が、
   前記複数の個人投資口座の各々を定義するデータを格納する段階と、
   前記複数の個人投資口座の各々に関するゼロ個以上の制約事項を定義するデータを格納する段階と、
   投資モデルを定義するデータを受信する段階と、
   前記投資モデル及び前記制約事項を定義する前記格納されたデータに基づいて１つ以上の調整されたモデルを生成する段階と、
   各調整されたモデルを１つ以上の対応する個人投資口座と関連付ける段階と、
   前記個人投資口座内の所有財産を、サブモデル化装置が提供する対応する調整されたモデルに基づいてリバランスする段階とを有する
   ことを特徴とする方法。
8. 前記制約事項は、個人口座によって保持され得る資産の特徴を定義する規則を含む
   ことを特徴とする請求項７に記載の方法。
9. 前記個人投資口座の第１のグループに対する規則の共通のセットを定義する投資戦略データを格納する段階と、
   前記投資モデル及び前記投資戦略に基づいて第１の調整されたモデルを生成する段階と、
   前記第１の調整されたモデルを前記個人投資口座の第１のグループの各々と関連付ける段階と、
   前記第１のグループ内の前記個人投資口座の各々を、前記第１の調整モデルに基づいてリバランスする段階と
   を更に有することを特徴とする請求項７に記載の方法。
10. もし実行される場合に、リバランスされる個人投資口座内の所有財産を、対応する調整されたモデルに適合するように調整することになる、リバランスされる個人投資口座に対する１つ以上の取引順序を生成する段階を更に有する
    ことを特徴とする請求項７に記載の方法。
11. 前記制約事項は、対応する個人投資口座に対する１つ以上の税金の制約事項を定義する規則を含む
    ことを特徴とする請求項７に記載の方法。
12. 個人投資口座に対する第１の制約事項によって制限された前記投資モデルにおいて提案された所有財産を識別する段階と、
    前記第１の構成要素によって識別された提案された所有財産を、前記投資モデル内に残された提案された所有財産の全体にわたって分配することによって、前記調整されたモデルを生成する段階と、
    各々がそれに対して適用された前記第１の制約事項を有する個人投資口座のグループを識別する段階と、
    前記調整モデルを識別されたグループ内の各個人投資口座と関連付ける段階と
    を更に有することを特徴とする請求項７に記載の方法。
13. 複数の管理された投資口座を投資モデルに基づいてリバランスする方法であって、
    前記投資口座の各々は、資産のポートフォリオを含むと共に、それと関連付けられたゼロ個以上の制約事項を有し、
    前記方法が、
    管理された投資口座に共通の制約事項のグループを定義する少なくとも１つのサブモデルを前記複数の管理された投資口座のグループと関連付ける段階と、
    マスタポートフォリオの調整を定義する投資モデルを受信する段階と、
    前記管理された投資口座のグループの各々を、前記投資モデル及び前記少なくとも１つのサブモデルに基づいてリバランスする段階とを有する
    ことを特徴とする方法。
14. 前記サブモデルが、前記管理された投資口座に関して自動的に定義される
    ことを特徴とする請求項１３に記載の方法。
15. 前記サブモデルが、前記資産の特性に基づいて特定の制約事項を設定することによって定義される
    ことを特徴とする請求項１３に記載の方法。
16. 前記投資モデルに対する変更点は、前記サブモデルに伝藩される
    ことを特徴とする請求項１３に記載の方法。
17. 複数の管理された投資口座を投資モデルに基づいてリバランスためのシステムであって、
    前記投資口座の各々は、資産のポートフォリオを含むと共に、それと関連付けられたゼロ個以上の制約事項を有し、
    前記システムが、
    管理された投資口座に共通の制約事項のグループを定義する少なくとも１つのサブモデルを前記複数の管理された投資口座のグループと関連付けるための手段と、
    マスタポートフォリオの調整を定義する投資モデルを受信するための手段と、
    前記管理された投資口座のグループの各々を、前記投資モデル及び前記少なくとも１つのサブモデルに基づいてリバランスするための手段とを有する
    ことを特徴とするシステム。
18. 前記サブモデルが、前記複数の管理された投資口座を自動的に分析することによって定義される
    ことを特徴とする請求項１７に記載のシステム。
19. 前記サブモデルが、特定の資産の特性に基づいて特定の制約事項を設定することによって定義される
    ことを特徴とする請求項１７に記載のシステム。
20. 前記モデルに対する変更点は、前記サブモデルに伝藩される
    ことを特徴とする請求項１７に記載のシステム。
21. 前記調整されたモデルは、口座の分析が口座の制約事項に対する口座の動向を示すことを可能にする
    ことを特徴とする請求項１７に記載のシステム。

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