JP2009529052A - ホスホジエステラーゼ10阻害剤としてのキナゾリン誘導体 - Google Patents

ホスホジエステラーゼ10阻害剤としてのキナゾリン誘導体 Download PDF

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Abstract

本発明は、PDE10阻害剤であるある種のキナゾリン化合物、該化合物を含有する医薬化合物、及び該化合物を調製するための方法を対象とする。本発明はまた、肥満、インスリン非依存性糖尿病、精神分裂症又は双極性障害、強迫性障害などの、PDE10酵素によって治療可能な疾患を治療する方法を対象とする。
【選択図】なし

Description

(相互参照)
本出願は、2006年3月6日に出願の米国仮出願第60/779,856号(その開示の内容全体を参照により本明細書に組み込む)の利益を主張する。
(本発明の分野)
本発明は、PDE10阻害剤である、ある種のキナゾリン化合物、前記化合物を含有する医薬組成物、並びに前記化合物を調製するための方法を対象とする。本発明はまた、例えば、肥満、インスリン非依存性糖尿病、精神分裂症、双極性障害、強迫性障害などの、PDE10酵素の阻害によって治療可能な障害又は疾患を治療するための医薬品及び方法における、本明細書で提供される化合物の使用を対象とする。
神経伝達物質及びホルモン、並びに光や匂いなどの他のタイプの細胞外シグナルは、細胞内の環状ヌクレオチド一リン酸(cAMP及びcGMP)の量を変化させることによって、細胞内シグナルを発生させる。これらの細胞内メッセンジャーは、多くの細胞内タンパク質の機能を変化させる。環状AMPは、cAMP依存性プロテインキナーゼ(PKA)の活性を調節する。PKAは、イオンチャネル、酵素、及び転写制御因子を含めた多くのタイプのタンパク質の機能をリン酸化及び調節する。cGMPシグナル伝達の下流メディエーターには、キナーゼ及びイオンチャネルも含まれる。キナーゼによって仲介される作用に加えて、cAMP及びcGMPは、ある種の細胞にタンパク質を直接的に結合させ、その活性を直接的に調節する。
環状ヌクレオチドは、ATPをcAMPに、GTPをcGMPに転換させる、アデニリルシクラーゼ及びグアニリルシクラーゼの作用から産生される。細胞外シグナルは、しばしばGタンパク質結合型受容体の作用を介して、シクラーゼの活性を調節する。又は、cAMP及びcGMPの量は、環状ヌクレオチドを分解させる酵素の活性を調節することによって変化する可能性がある。細胞恒常性は、環状ヌクレオチドの、刺激誘発性の増加の後の迅速な分解によって維持される。環状ヌクレオチドを分解させる酵素は、3',5'-環状ヌクレオチド特異的ホスホジエステラーゼ(PDE)と呼ばれる。
11のPDE遺伝子ファミリー(PDE1〜PDE11)が、その異なるアミノ酸配列、触媒及び調節特性、並びに小分子阻害剤に対する感受性に基づいて同定されている。これらのファミリーは、21の遺伝子によってコードされ;これらの遺伝子の多くから、さらなる複数のスプライスバリアントが転写される。各々の遺伝子ファミリーの発現パターンは異なる。各PDEは、cAMP及びcGMPに対するその親和性に関して異なる。異なるPDEの活性は、異なるシグナルによって調節される。例えば、PDE1は、Ca2+/カルモジュリンによって刺激される。PDE2活性は、cGMPによって刺激される。PDE3は、cGMPによって阻害される。PDE4は、cAMP特異的であり、ロリプラムによって特異的に阻害される。PDE5は、cGMP特異的である。PDE6は、網膜中に発現される。
PDE10配列は、他のPDE遺伝子ファミリーからのバイオインフォマティクス及び配列情報を用いて同定された(Fujishigeらの文献, J. Biol. Chem. 274:18438-18445, 1999; Loughney, K.らの文献, Gene 234:109-117, 1999; Soderling, S.らの文献, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 96:7071-7076, 1999)。PDE10遺伝子ファミリーは、そのアミノ酸配列、機能特性、及び組織分布に基づいて区別される。ヒトPDE10遺伝子は、大きく、200kb以上であり、最高24のエクソンが各々のスプライスバリアントをコードする。アミノ酸配列は、2つのGAFドメイン(これらはcGMPと結合する)、触媒領域、選択的スプライシングされるN及びC末端によって特徴づけられる。少なくとも3つの選択的エクソンがN末端をコードし、2つのエクソンがC末端をコードするので、多数のスプライスバリアントが可能である。PDE10A1は、cAMP及びcGMPを加水分解する779アミノ酸のタンパク質である。cAMP及びcGMPに対するKm値は、それぞれ0.05マイクロモル及び3.0マイクロモルである。ヒト変異体に加えて、ラット及びマウスの組織及び配列バンクから、高い相同性をもついくつかの変異体が単離されている。
PDE10のRNA転写物は、ヒト精巣及び脳で最初に検出された。その後の免疫組織化学的分析により、最も高レベルのPDE10が、大脳基底核中で発現されることが示された。特に、嗅結節、尾状核、及び側座核における線条体ニューロンは、PDE10が豊富である。ウェスタンブロットでは、他の脳組織中でのPDE10の発現は示されなかったが、PDE10複合体の免疫沈降反応は、海馬及び皮質組織で可能であった。これは、これらの他の組織におけるPDE10の発現レベルが、線条体ニューロンでの100分の1未満であることを示唆する。PDE10が、線条体ニューロンの末端、樹状突起、及び軸索中で発現されるのに対し、海馬における発現は、細胞体に限定される。
PDE10阻害剤を、PDE10酵素を発現する細胞内の(例えば、大脳基底核を含むニューロンにおける) cAMP及び/又はcGMPのレベルを上昇させるために使用でき、それによって、肥満、インスリン非依存性糖尿病、精神分裂症、双極性障害、強迫性障害などの、大脳基底核に関与する様々な神経精神病学的状態を治療するのに有用であるであろうことが、PDE10の組織分布によって示唆される。
(本発明の要旨)
一態様では、本発明は、式(I)の化合物、あるいは、その個々の立体異性体、立体異性体の混合物、又は医薬として許容し得るそれらの塩を対象とする:
Figure 2009529052
(式中、R1及びR2は、水素、アルキル、又はハロアルキルからそれぞれ独立に選択され;
R3は、以下の(i)、(ii)、(iii)、又は(iv)である:
(i)R4、R5、及びR6で置換されたフェニル、6員のヘテロアリール、又は単環式の6又は7員のヘテロシクリル環:
(ここでは、R4、R5、及びR6のうちの少なくとも1つは水素でないとの条件で、
R4は、水素、アルキル、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アラルキル、ヘテロアラルキル、ヘテロシクリルアルキル、又は-XR7(ここではXは、-O-、-CO-、-C(O)O-、-OC(O)-、-NR8CO-、-CONR9-、-NR10-、-S-、-SO-、-SO2-、-NR11SO2-、又は-SO2NR12-であり、上式で、R8〜R12は、独立に、水素、アルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、アシル、又はヘテロシクリルアルキルであり、R7は、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アラルキル、ヘテロアラルキル、又はヘテロシクリルアルキルである)であり;
R5及びR6は、それぞれ独立に、水素、アルキル、アルコキシ、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドロキシル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルコキシ、アルコキシアルキルオキシ、アミノアルキル、アミノアルコキシ、シアノ、ニトロ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アルキルチオ、スルフィニル、スルホニル、アシル、アミノカルボニル、アミノスルフィニル、アミノスルホニル、一置換アミノ、二置換アミノ、アリール、ヘテロアリール、又はヘテロシクリルであり;
上式で、R4、R5、R6、及びR7中の芳香族又は脂環式環は、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、シクロアルコキシ、シクロアルキルアルキルオキシ、アルコキシ、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドロキシル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルコキシ、アルコキシアルキルオキシ、アミノアルキル、アミノアルコキシ、シアノ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アルキルチオ、スルフィニル、スルホニル、アミノカルボニル、アミノスルフィニル、アミノスルホニル、一置換アミノ、二置換アミノ、任意に置換されたフェニル、任意に置換されたヘテロアリール、又は任意に置換されたヘテロシクリルであるRa、Rb、及びRcから独立に選択される1から3個の置換基で任意に置換され;かつ、Rd及びRe(ここでは、Rd及びReは、水素又はフルオロである)から独立に選択される1又は2個の置換基でさらに置換される);
(ii)R13、R14、及びR15で置換された、ピロリル、ピロリジニル、2,4-ジオキソイミダゾリジニル、又は2-オキソピロリジニル:
(ここでは、R13、R14、及びR15のうちの少なくとも1つは水素でないとの条件で、
R13は、水素、アルキル、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アラルキル、ヘテロアラルキル、ヘテロシクリルアルキル、又は-XR16(ここではXは、-O-、-CO-、-OC(O)-、-C(O)O-、-NR17CO-、-CONR18-、-NR19-、-S-、-SO-、-SO2-、-NR20SO2-、又は-SO2NR21-であり、上式で、R17〜R21は、独立に、水素、アルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、アシル、又はヘテロシクリルアルキルであり、R16は、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アラルキル、ヘテロアラルキル、又はヘテロシクリルアルキルである)であり;
R14及びR15は、それぞれ独立に、水素、アルキル、アルコキシ、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドロキシル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルコキシ、アルコキシアルキルオキシ、アミノアルキル、アミノアルコキシ、シアノ、ニトロ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アルキルチオ、スルフィニル、スルホニル、アシル、アミノカルボニル、アミノスルフィニル、アミノスルホニル、一置換アミノ、もしくは二置換アミノ、アリール、ヘテロアリール、又はヘテロシクリルであり、
上式で、R13、R14、R15、及びR16中の芳香族又は脂環式環は、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、シクロアルコキシ、シクロアルキルアルキルオキシ、アルコキシ、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドロキシル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルコキシ、アルコキシアルキルオキシ、アミノアルキル、アミノアルコキシ、シアノ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アルキルチオ、スルフィニル、スルホニル、アミノカルボニル、アミノスルフィニル、アミノスルホニル、一置換アミノ、もしくは二置換アミノ、任意に置換されたフェニル、任意に置換されたヘテロアリール、又は任意に置換されたヘテロシクリルであるRf、Rg、及びRhから独立に選択される1から3個の置換基で任意に置換され;かつ、Ri及びRj(ここでは、Ri及びRjは、水素又はフルオロである)から独立に選択される1又は2個の置換基でさらに置換される);
(iii)式(a)の環
Figure 2009529052
(ここでは、Aは、単環式の飽和した5、6、又は7員のヘテロシクリル環であり、環(a)は、R22、R23、及びR24で置換される:
ここでは、R22、R23、及びR24のうちの少なくとも1つは水素でないとの条件で、
R22は、水素、アルキル、ハロアルキル、ハロアルコキシ、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アラルキル、ヘテロアラルキル、ヘテロシクリルアルキル、又は-XR25(ここではXは、-O-、-CO-、-C(O)O-、-OC(O)-、-NR26CO-、-CONR27-、-NR28-、-S-、-SO-、-SO2-、-NR29SO2-、又は-SO2NR30-であり、上式で、R26〜R30は、独立に、水素、アルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、アシル、又はヘテロシクリルアルキルであり、R25は、水素、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アラルキル、ヘテロアラルキル、又はヘテロシクリルアルキルである)から選択され、
R23及びR24は、水素、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、シクロアルコキシ、シクロアルキルアルキルオキシ、アルコキシ、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドロキシル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルコキシ、アルコキシアルキルオキシ、アミノアルキル、アミノアルコキシ、シアノ、ニトロ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アルキルチオ、スルフィニル、スルホニル、アシル、アミノカルボニル、アミノスルフィニル、アミノスルホニル、一置換アミノ、もしくは二置換アミノ、アリール、ヘテロアリール、又はヘテロシクリルからそれぞれ独立に選択され;
上式で、R22、R23、R24、及びR25中の芳香族又は脂環式環は、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、シクロアルコキシ、シクロアルキルアルキルオキシ、アルコキシ、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドロキシル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルコキシ、アルコキシアルキルオキシ、アミノアルキル、アミノアルコキシ、シアノ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アルキルチオ、スルフィニル、スルホニル、アミノカルボニル、アミノスルフィニル、アミノスルホニル、一置換アミノ、もしくは二置換アミノ、任意に置換されたフェニル、任意に置換されたヘテロアリール、又は任意に置換されたヘテロシクリルであるRk、Rl、及びRmから独立に選択される1から3個の置換基で任意に置換され;かつ、Rn及びRo(ここでは、Rn及びRoは、水素又はフルオロである)から独立に選択される1又は2個の置換基でさらに置換される);あるいは
(iv)式(b)、(c)、又は(d)の環:
Figure 2009529052
(ここでは、
X1、X2、及びX3のうちの少なくとも2つは炭素以外であるとの条件で、X1、X2、及びX3は、それぞれ独立に、炭素、窒素、酸素、又は硫黄であり;
X4、X5、X6、及びX7のうちの少なくとも2つは炭素以外であるとの条件で、X4、X5、X6、及びX7は、それぞれ独立に、炭素又は窒素であり;
B、C、及びDは、フェニル、5又は6員のヘテロアリール環(該5員のヘテロアリール環は、窒素、酸素、及び硫黄から独立に選択される1又は2個のヘテロ原子を含有し、該6員のヘテロアリール環は、1又は2個の窒素原子を含有し、残りの環原子は炭素である)、あるいは5、6、又は7員のヘテロシクリル環であり;
環(b)及び(c)は、R31、R32、及びR33で置換され:
ここでは、R31、R32、及びR33のうちの少なくとも1つは水素でないとの条件で、
R31は、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アラルキル、ヘテロアラルキル、ヘテロシクリルアルキル、又は-XR34(ここではXは、-O-、-CO-、-OC(O)-、-C(O)O-、-NR35CO-、-CONR36-、-NR37-、-S-、-SO-、-SO2-、-NR38SO2-、又は-SO2NR39-であり、上式で、R35〜R39は、独立に、水素、アルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、アシル、又はヘテロシクリルアルキルであり、R34は、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アラルキル、ヘテロアラルキル、又はヘテロシクリルアルキルである)であり;
R32及びR33は、水素、アルキル、アルコキシ、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドロキシル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルコキシ、アルコキシアルキルオキシ、アミノアルキル、アミノアルコキシ、シアノ、ニトロ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アルキルチオ、スルフィニル、スルホニル、アミノカルボニル、アミノスルフィニル、アミノスルホニル、一置換アミノ、もしくは二置換アミノ、アリール、ヘテロアリール、又はヘテロシクリルからそれぞれ独立に選択され、
上式で、R31、R32、R33、及びR34中の芳香族又は脂環式環は、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、シクロアルコキシ、シクロアルキルアルキルオキシ、アルコキシ、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドロキシル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルコキシ、アルコキシアルキルオキシ、アミノアルキル、アミノアルコキシ、シアノ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アルキルチオ、スルフィニル、スルホニル、アミノカルボニル、アミノスルホニル、一置換アミノ、もしくは二置換アミノ、任意に置換されたフェニル、任意に置換されたヘテロアリール、又は任意に置換されたヘテロシクリルであるRp、Rq及びRrから独立に選択される1から3個の置換基で任意に置換され;かつ、Rs及びRt(ここでは、Rs及びRtは、水素又はフルオロである)から独立に選択される1又は2個の置換基でさらに置換される);
ただし、以下の(i)から(vi)の条件を伴う:
(i)R3は、一方の置換基が、置換又は非置換のアリール又はヘテロアリールであり、他方の置換基が、アルキル、カルボキシ、アルコキシカルボニル、シアノ、ヒドロキシル、アルコキシ、ハロアルコキシ、ピリジン-2-イルオキシ、-COR、-CONRR'、-COOR、-OR又は-NRR'(ここでは、R及びR'は、独立に水素、アルキル、又は非置換のアリールである)、あるいは-NHCOR(ここではRは、アルキル、ハロアルキル、又は非置換のアリールである)である、二置換ピペリジン-1-イルではない;
(ii)R3がピロリジン-1-イルである場合、R13は、Xが-O-であり、R16が置換又は非置換のアリール又はヘテロアリールである-XR16ではない;
(iii)R3は、以下ではない:
(a)置換基が、ヒドロキシ、ニトロ、ハロ、アルコキシ、ハロアルキル、又は非置換のアリールである一置換フェニル;
(b)置換基が、ハロ又はアルコキシから独立に選択される二置換フェニル;
(c)置換基が、ハロ又はアルコキシから選択される一置換ピリジニル;
(d)2,6-ジメチルモルホリニル;又は
(e)5-アミノ-2-フェニルカルボニルアミノピリミジニル;
(iv)R3は、以下ではない:一置換ピペリジニル(式中、置換基は、アルキル、ヒドロキシ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、ヒドロキシアルキル、ハロアルキル、置換又は非置換のアリール又はヘテロアリール、置換又は非置換の飽和又は不飽和のヘテロシクリル又はヘテロシクリルアルキルであり、式中、ヘテロシクリル環は、N、O、又はS(O)nから選択されるヘテロ原子である2つの環原子を含有し(ここでは、nは0から2の整数である)、残りの環原子がCであり、ここでは1又は2個の環炭素原子は、-CO-基で任意に置き換えることができ、複素環は、ヘテロシクリル環が二環式の場合、二環式のヘテロシクリル環が、環の非フェニル部分を介してピペリジニル環に結合されるという条件で、フェニルと任意に縮合される);-COR(ここでは、Rは、アルキル又は非置換のアリールである)、-COOR(ここでは、Rは非置換のアリールである)、-CONRR'(ここでは、Rは、水素、アルキル又は非置換のアリールであり、R'は、非置換のアリールである)、-NRCOR'(ここでは、Rは、水素、アルキル、又は非置換のアリールであり、R'は、アルキル、ハロアルキル、非置換のアリール、4-アセチルアミノフェニル、ピペリジン-1-イル、ピペリジン-1-イルアルキル、又はピリジニルである);-NRSO2R'(ここでは、Rは、水素又はアルキルであり、R'は、アルキル、4-アセチルアミノフェニル、又はピリジニルである);-NRR'(ここでは、Rは、水素、アルキル、又は非置換のアリールであり、R'は、アルキル、2-アミノエチル、2-ベンジルアミノエチル、非置換のアリール、又はピリジニルメチルである);-(アルキレン)NRR'(ここでは、Rは、水素又はアルキルであり、R'は、水素、アルキル、又は-COR''であり、式中、R''は、アルキルである);(ハロアルキル又はアルコキシで任意に置換された)フェニル;置換又は非置換のインドリニル、オキサゾリル、ベンゾ[d]オキサゾリル、オキシラニル、1H-ベンゾ[d]イミダゾリル、1H-ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾリル、ピリジン-2-イルオキシ、テトラヒドロナフタレニル、又は4H-1,2,4-トリアゾリルアルキル;あるいはジアルコキシキナゾリンで置換されたピペリジン-4-イルアルキル;
(v)R3は、置換基の一方がアルキル又はヒドロキシであり、他方の置換基が、ヒドロキシアルキル、ハロアルキル、1,1-ジオキソイソチアゾリジニルアルキル、又は1H-ベンゾ[d]イミダゾリル-2(3H)-オンであり、これらの環の各々が、1又は2個のアルキルで任意に置換され、1H-ベンゾ[d]イミダゾリル-2-(3H)-オンが、環の非フェニル部分を介してピペリジニル環に結合される、二置換ピペリジニルではない;
(vi)R3は、置換基(1つ又は複数)がアルキルである、一置換もしくは二置換ピペラジン-4-イル又はホモピペラジン-4-イルではない;あるいはR3は、R5が水素であり、R6が水素又はアルキルであり、R4が水素以外であり、R4とR6の少なくとも1つが、ピペラジン又はホモピペラジン環のN-1窒素に位置する、ピペラジン-4-イル又はホモピペラジン-4-イルではない。
第2の態様では、本発明は、少なくとも式(I)の化合物、あるいは、その医薬として許容し得る塩、又は混合物と、医薬として許容し得る賦形剤とを含む医薬組成物を対象とする。
第3の態様では、本発明は、患者におけるPDE10の阻害によって治療可能な障害を治療する方法であって、少なくとも式(I)の化合物、あるいは、その個々の立体異性体、立体異性体の混合物、又は医薬として許容し得る塩;あるいはそれらの混合物を含む医薬組成物を患者に投与することを含む前記方法を対象とする:
Figure 2009529052
(式中:
R1及びR2は、水素、アルキル、又はハロアルキルからそれぞれ独立に選択され;
R3は、以下の(i)、(ii)、(iii)、又は(iv)である:
(i)R4、R5、及びR6で置換されたフェニル、6員のヘテロアリール、又は単環式の6又は7員のヘテロシクリル環:
(ここでは、R4、R5、及びR6のうちの少なくとも1つは水素でないとの条件で、
R4は、水素、アルキル、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アラルキル、ヘテロアラルキル、ヘテロシクリルアルキル、又は-XR7 (ここではXは、-O-、-CO-、-C(O)O-、-OC(O)-、-NR8CO-、-CONR9-、-NR10-、-S-、-SO-、-SO2-、-NR11SO2-、又は-SO2NR12-であり、上式で、R8〜R12は、独立に、水素、アルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、アシル、又はヘテロシクリルアルキルであり、R7は、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アラルキル、ヘテロアラルキル、又はヘテロシクリルアルキルである)であり;
R5及びR6は、それぞれ独立に、水素、アルキル、アルコキシ、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドロキシル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルコキシ、アルコキシアルキルオキシ、アミノアルキル、アミノアルコキシ、シアノ、ニトロ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アルキルチオ、スルフィニル、スルホニル、アシル、アミノカルボニル、アミノスルフィニル、アミノスルホニル、一置換アミノ、二置換アミノ、アリール、ヘテロアリール、又はヘテロシクリルであり;
上式で、R4、R5、R6、及びR7中の芳香族又は脂環式環は、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、シクロアルコキシ、シクロアルキルアルキルオキシ、アルコキシ、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドロキシル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルコキシ、アルコキシアルキルオキシ、アミノアルキル、アミノアルコキシ、シアノ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アルキルチオ、スルフィニル、スルホニル、アミノカルボニル、アミノスルフィニル、アミノスルホニル、一置換アミノ、二置換アミノ、任意に置換されたフェニル、任意に置換されたヘテロアリール、又は任意に置換されたヘテロシクリルであるRa、Rb、及びRcから独立に選択される1から3個の置換基で任意に置換され;かつ、Rd及びRe(ここでは、Rd及びReは、水素又はフルオロである)から独立に選択される1又は2個の置換基でさらに置換される);
(ii)R13、R14、及びR15で置換された、ピロリル、ピロリジニル、2,4-ジオキソイミダゾリジニル、又は2-オキソピロリジニル
(ここでは、R13、R14、及びR15のうちの少なくとも1つは水素でないとの条件で、
R13は、水素、アルキル、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アラルキル、ヘテロアラルキル、ヘテロシクリルアルキル、又は-XR16(ここではXは、-O-、-CO-、-OC(O)-、-C(O)O-、-NR17CO-、-CONR18-、-NR19-、-S-、-SO-、-SO2-、-NR20SO2-、又は-SO2NR21-であり、上式で、R17〜R21は、独立に、水素、アルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、アシル、又はヘテロシクリルアルキルであり、R16は、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アラルキル、ヘテロアラルキル、又はヘテロシクリルアルキルである)であり;
R14及びR15は、それぞれ独立に、水素、アルキル、アルコキシ、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドロキシル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルコキシ、アルコキシアルキルオキシ、アミノアルキル、アミノアルコキシ、シアノ、ニトロ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アルキルチオ、スルフィニル、スルホニル、アシル、アミノカルボニル、アミノスルフィニル、アミノスルホニル、一置換アミノ、もしくは二置換アミノ、アリール、ヘテロアリール、又はヘテロシクリルであり、
上式で、R13、R14、R15、及びR16中の芳香族又は脂環式環は、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、シクロアルコキシ、シクロアルキルアルキルオキシ、アルコキシ、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドロキシル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルコキシ、アルコキシアルキルオキシ、アミノアルキル、アミノアルコキシ、シアノ、ニトロ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アルキルチオ、スルフィニル、スルホニル、アミノカルボニル、アミノスルフィニル、アミノスルホニル、一置換アミノ、もしくは二置換アミノ、任意に置換されたフェニル、任意に置換されたヘテロアリール、又は任意に置換されたヘテロシクリルであるRf、Rg、及びRhから独立に選択される1から3個の置換基で任意に置換され;かつ、Ri及びRj(ここでは、Ri及びRjは、水素又はフルオロである)から独立に選択される1又は2個の置換基でさらに置換される);
(iii)式(a)の環
Figure 2009529052
(ここでは、Aは、単環式の飽和した5、6、又は7員のヘテロシクリル環であり、環(a)は、R22、R23、及びR24で置換され:
ここでは、R22、R23、及びR24のうちの少なくとも1つは水素でないとの条件で、
R22は、水素、アルキル、ハロアルキル、ハロアルコキシ、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アラルキル、ヘテロアラルキル、ヘテロシクリルアルキル、又は-XR25(ここではXは、-O-、-CO-、-C(O)O-、-OC(O)-、-NR26CO-、-CONR27-、-NR28-、-S-、-SO-、-SO2-、-NR29SO2-、又は-SO2NR30-であり、上式で、R26〜R30は、独立に、水素、アルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、アシル、又はヘテロシクリルアルキルであり、R25は、水素、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アラルキル、ヘテロアラルキル、又はヘテロシクリルアルキルである)から選択され、
R23及びR24は、水素、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、シクロアルコキシ、シクロアルキルアルキルオキシ、アルコキシ、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドロキシル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルコキシ、アルコキシアルキルオキシ、アミノアルキル、アミノアルコキシ、シアノ、ニトロ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アルキルチオ、スルフィニル、スルホニル、アシル、アミノカルボニル、アミノスルフィニル、アミノスルホニル、一置換アミノ、もしくは二置換アミノ、アリール、ヘテロアリール、又はヘテロシクリルからそれぞれ独立に選択され;
上式で、R22、R23、R24、及びR25中の芳香族又は脂環式環は、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、シクロアルコキシ、シクロアルキルアルキルオキシ、アルコキシ、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドロキシル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルコキシ、アルコキシアルキルオキシ、アミノアルキル、アミノアルコキシ、シアノ、ニトロ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アルキルチオ、スルフィニル、スルホニル、アミノカルボニル、アミノスルフィニル、アミノスルホニル、一置換アミノ、もしくは二置換アミノ、任意に置換されたフェニル、任意に置換されたヘテロアリール、又は任意に置換されたヘテロシクリルであるRk、Rl、及びRmから独立に選択される1から3個の置換基で任意に置換され;かつ、Rn及びRo(ここでは、Rn及びRoは、水素又はフルオロである)から独立に選択される1又は2個の置換基でさらに置換される);あるいは
(iv)式(b)、(c)、又は(d)の環:
Figure 2009529052
(ここでは、
X1、X2、及びX3のうちの少なくとも2つは炭素以外であるとの条件で、X1、X2、及びX3は、それぞれ独立に、炭素、窒素、酸素、又は硫黄であり;
X4、X5、X6、及びX7のうちの少なくとも2つは炭素以外であるとの条件で、X4、X5、X6、及びX7は、それぞれ独立に、炭素又は窒素であり;
B、C、及びDは、フェニル、5又は6員のヘテロアリール環(該5員のヘテロアリール環は、窒素、酸素、及び硫黄から独立に選択される1又は2個のヘテロ原子を含有し、該6員のヘテロアリール環は、1又は2個の窒素原子を含有し、残りの環原子は炭素である)、あるいは5、6、又は7員のヘテロシクリル環であり;
環(b)及び(c)は、R31、R32、及びR33で置換され:
ここでは、R31、R32、及びR33のうちの少なくとも1つは水素でないとの条件で、
R31は、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アラルキル、ヘテロアラルキル、ヘテロシクリルアルキル、又は-XR34(ここではXは、-O-、-CO-、-OC(O)-、-C(O)O-、-NR35CO-、-CONR36-、-NR37-、-S-、-SO-、-SO2-、-NR38SO2-、又は-SO2NR39-であり、上式で、R35〜R39は、独立に、水素、アルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、アシル、又はヘテロシクリルアルキルであり、R34は、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アラルキル、ヘテロアラルキル、又はヘテロシクリルアルキルである)であり;
R32及びR33は、水素、アルキル、アルコキシ、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドロキシル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルコキシ、アルコキシアルキルオキシ、アミノアルキル、アミノアルコキシ、シアノ、ニトロ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アルキルチオ、スルフィニル、スルホニル、アミノカルボニル、アミノスルフィニル、アミノスルホニル、一置換アミノ、もしくは二置換アミノ、アリール、ヘテロアリール、又はヘテロシクリルからそれぞれ独立に選択され、
上式で、R31、R32、R33、及びR34中の芳香族又は脂環式環は、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、シクロアルコキシ、シクロアルキルアルキルオキシ、アルコキシ、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドロキシル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルコキシ、アルコキシアルキルオキシ、アミノアルキル、アミノアルコキシ、シアノ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アルキルチオ、スルフィニル、スルホニル、アミノカルボニル、アミノスルホニル、一置換アミノ、もしくは二置換アミノ、任意に置換されたフェニル、任意に置換されたヘテロアリール、又は任意に置換されたヘテロシクリルであるRp、Rq及びRrから独立に選択される1から3個の置換基で任意に置換され;かつ、Rs及びRt(ここでは、Rs及びRtは、水素又はフルオロである)から独立に選択される1又は2個の置換基でさらに置換される);
ただし、以下の(i)から(ii)の条件を伴う:
(i)R3は、一方の置換基が、置換又は非置換のアリール又はヘテロアリールであり、他方の置換基が、アルキル、カルボキシ、アルコキシカルボニル、シアノ、ヒドロキシル、アルコキシ、ハロアルコキシ、ピリジン-2-イルオキシ、-COR、-CONRR'、-COOR、-OR又は-NRR'(ここでは、R及びR'は、独立に水素、アルキル、又は非置換のアリールである)、あるいは-NHCOR(ここではRは、アルキル、ハロアルキル、又は非置換のアリールである)である、二置換ピペリジン-1-イルではない;あるいは
(ii)R3がピロリジン-1-イルである場合、R13は、Xが-O-であり、R16が置換又は非置換のアリール又はヘテロアリールである-XR16ではない。
一実施態様では、該疾患は、肥満、インスリン非依存性糖尿病、ハンチントン病、精神分裂症、双極性障害及び強迫性障害である。
第4の態様では、本発明は、患者におけるPDE10の阻害によって治療可能な障害を治療するための医薬品の製造における、上に述べた通りの式(I)の化合物又はその医薬として許容し得る塩の使用を対象とする。この態様内の一実施態様では、障害は、肥満、インスリン非依存性糖尿病、ハンチントン病、精神分裂症、双極性障害、又は強迫性障害である。
(発明の詳細な説明)
(定義)
特に明記しない限り、本明細書及び特許請求の範囲に使用される以下の用語は、本出願のために定義され、以下の意味を有する。
「アルキル」は、1から6個の炭素原子の線状の飽和した一価の炭化水素ラジカル、又は3から6個の炭素原子の分枝状の飽和した一価の炭化水素ラジカル、例えば、メチル、エチル、プロピル、2-プロピル、(すべての異性体の形を含めて)ブチル、(すべての異性体の形を含めて)ペンチルなどを意味する。
「脂環式化合物」は、非芳香族環、例えばシクロアルキル又はヘテロシクリル環を意味する。
「アルキレン」は、特に明記しない限り、1から6個の炭素原子の線状の飽和した二価の炭化水素ラジカル、又は3から6個の炭素原子の分枝状の飽和した二価の炭化水素ラジカル、例えば、メチレン、エチレン、プロピレン、1-メチルプロピレン、2-メチルプロピレン、ブチレン、ペンチレンなどを意味する。
「アルキルチオ」は、-SRラジカル(ここではRは、上で定義した通りのアルキルである)、例えば、メチルチオ、エチルチオなどを意味する。
「アルキルスルホニル」は、-SO2Rラジカル(ここではRは、上で定義した通りのアルキルである)、例えば、メチルスルホニル、エチルスルホニルなどを意味する。
「アミノ」は、-NH2を意味する。
「アルキルアミノ」は、-NHRラジカル(ここではRは、上で定義した通りのアルキルである)、例えば、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、又は2-プロピルアミノなどを意味する。
「アルコキシ」は、-ORラジカル(ここではRは、上で定義した通りのアルキルである)、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、又は2-プロポキシ、n-、iso-、又はtert-ブトキシなどを意味する。
「アルコキシカルボニル」は、-C(O)ORラジカル(ここではRは、上で定義した通りのアルキルである)、例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニルなどを意味する。
「アルコキシアルキル」は、上で定義した通りの少なくとも1つのアルコキシ基、好ましくは1又は2個のアルコキシ基で置換された、1から6個の炭素原子の線状の一価の炭化水素ラジカル、又は3から6個の炭素の分枝状の一価の炭化水素ラジカル、例えば、2-メトキシエチル、1-、2-、又は3-メトキシプロピル、2-エトキシエチルなどを意味する。
「アルコキシアルキルオキシ」は、-ORラジカル(ここではRは、上で定義した通りのアルコキシアルキルである)、例えば、メトキシエトキシ、2-エトキシエトキシなどを意味する。
「アミノアルキル」は、少なくとも1つ、好ましくは1又は2個の-NRR'(ここではRは、水素、アルキル、又は-CORaであり、Raは、アルキルであり、R'は、それぞれ本明細書で定義する通りの、水素、アルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、又はハロアルキルから選択される)で置換された、1から6個の炭素原子の線状の一価の炭化水素ラジカル、又は3から6個の炭素の分枝状の一価の炭化水素ラジカル、例えば、アミノメチル、メチルアミノエチル、2-エチルアミノ-2-メチルエチル、1,3-ジアミノプロピル、ジメチルアミノメチル、ジエチルアミノエチル、アセチルアミノプロピルなどを意味する。
「アミノアルコキシ」は、-ORラジカル(ここではRは、上で定義した通りのアミノアルキルである)、例えば、2-アミノエトキシ、2-ジメチルアミノプロポキシなどを意味する。
「アミノカルボニル」は、-CONRR'ラジカル(ここでは、Rは、独立に、それぞれ上で定義した通りの、水素、アルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、又はアミノアルキルであり、R'は、水素、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、又はアミノアルキルである)、例えば、-CONH2、メチルアミノカルボニル、2-ジメチルアミノカルボニルなどを意味する。
「アミノスルフィニル」は、-SONRR'ラジカル(ここでは、Rは、独立に、それぞれ上で定義した通りの、水素、アルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、又はアミノアルキルであり、R'は、水素、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、又はアミノアルキルである)、例えば、-CONH2、メチルアミノスルフィニル、2-ジメチルアミノスルフィニルなどを意味する。
「アミノスルホニル」は、-SO2NRR'ラジカル(ここでは、Rは、独立に、それぞれ上で定義した通りの、水素、アルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、又はアミノアルキルであり、R'は、水素、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、又はアミノアルキルである)、例えば、-SO2NH2、メチルアミノスルホニル、2-ジメチルアミノスルホニルなどを意味する。
「アシル」は、-CORラジカル(ここではRは、それぞれ上で定義した通りの、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、ヘテロシクリル、又はヘテロシクリルアルキルである)、例えば、アセチル、プロピオニル、ベンゾイル、ピリジニルカルボニルなどを意味する。
「アシルアミノ」は、-NHCORラジカル(ここではRは、それぞれ上で定義した通りの、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、ヘテロシクリル、又はヘテロシクリルアルキルである)、例えば、アセチルアミノ、プロピオニルアミノなどを意味する。
「アリール」は、6から12の環原子の、一価の単環式又は二環式の芳香族炭化水素ラジカル、例えば、フェニル又はナフチルを意味する。
「アラルキル」は、-(アルキレン)-Rラジカル(ここではRは、上で定義した通りのアリールである)を意味する。
「シクロアルキル」は、3から10個の炭素原子の、飽和した一価の架橋又は非架橋環状炭化水素ラジカル、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、又はアダマンチルを意味する。
「シクロアルキルアルキル」は、-(アルキレン)-Rラジカル(ここではRは、上で定義した通りのシクロアルキルである)、例えば、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチル、シクロペンチルエチル、又はシクロヘキシルメチルなどを意味する。
「シクロアルキルオキシ」は、-ORラジカル(ここではRは、定義した通りのシクロアルキルである)を意味する。例示的なシクロアルキルオキシ基としては、例えば、シクロプロピルオキシ、シクロブチルオキシ、シクロペンチルオキシ、シクロヘキシルオキシなどが挙げられる。
「シクロアルキルアルキルオキシ」は、-ORラジカル(ここではRは、定義した通りのシクロアルキルアルキルである)を意味する。例示的なシクロアルキルアルキルオキシ基としては、例えば、シクロプロピルメチルオキシ、シクロブチルメチルオキシ、シクロペンチルエチルオキシ、シクロヘキシルメチルオキシなどが挙げられる。
「カルボキシ」は、-COOHを意味する。
「二置換アミノ」は、-NRR'ラジカル(ここでは、R及びR'は、独立に、それぞれ上で定義した通りの、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アシル、スルホニル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、又はアミノアルキルである)、例えば、ジメチルアミノ、フェニルメチルアミノなどを意味する。R及びR'がアルキルである場合、本明細書ではこれらをジアルキルアミノともいう。
「ハロ」は、フルオロ、クロロ、ブロモ、及びヨード、好ましくはフルオロ又はクロロを意味する。
「ハロアルキル」は、異なるハロゲンで置換されたものを含めて、1以上のハロゲン原子、好ましくは1から5個のハロゲン原子、好ましくはフッ素又は塩素で置換されたアルキル、例えば、-CH2Cl、-CF3、-CHF2、-CF2CF3、-CF(CH3)3などを意味する。
「ハロアルコキシ」は、-ORラジカル(ここではRは、上で定義した通りのハロアルキルである)、例えば、-OCF3、-OCHF2、などを意味する。
「ヒドロキシアルキル」は、2つのヒドロキシ基が存在する場合、それらが両方とも同じ炭素原子上にはないとの条件で、1又は2個のヒドロキシ基で置換された、1から6個の炭素原子の線状の一価の炭化水素ラジカル又は3から6個の炭素の分枝状の一価の炭化水素ラジカルを意味する。代表例としては、それだけには限らないが、ヒドロキシメチル、2-ヒドロキシエチル、2-ヒドロキシプロピル、3-ヒドロキシプロピル、1-(ヒドロキシメチル)-2-メチルプロピル、2-ヒドロキシブチル、3-ヒドロキシブチル、4-ヒドロキシブチル、2,3-ジヒドロキシプロピル、1-(ヒドロキシメチル)-2-ヒドロキシエチル、2,3-ジヒドロキシブチル、3,4-ジヒドロキシブチル、及び2-(ヒドロキシメチル)-3-ヒドロキシプロピル、好ましくは2-ヒドロキシエチル、2,3-ジヒドロキシプロピル、及び1-(ヒドロキシメチル)-2-ヒドロキシエチルが挙げられる。
「ヒドロキシアルコキシ」又は「ヒドロキシアルキルオキシ」は、-ORラジカル(ここではRは、上で定義した通りのヒドロキシアルキルである)を意味する。
「ヘテロシクリル」は、1又は2個の環原子が、N、O、及びS(O)n(ここでは、nは0から2までの整数である)から独立に選択されるヘテロ原子(1つ又は複数)であり、残りの環原子がCである、3から8個の環原子の飽和又は不飽和の一価の単環式の基を意味する。さらに、1又は2個の環炭素原子は、-CO-基で任意に置き換えることができ、複素環は、環全体が完全に芳香族でないとの条件で、フェニル又はヘテロアリール環と縮合することができる。別途記述がない限り、縮合されるヘテロシクリル環は、いずれの環原子にも付着することができる。より詳細には、用語「ヘテロシクリル」には、それだけには限らないが、ピロリジノ、ピペリジノ、ホモピペリジノ、2-オキソピロリジニル、2-オキソピペリジニル、モルホリノ、ピペラジノ、テトラヒドロピラニル、チオモルホリノ、ホモピペリジノなどが含まれる。ヘテロシクリル環が、5、6、又は7個の環原子を有し、フェニル又はヘテロアリール環に縮合されない場合、本明細書では、これを、「単環式の5員、6員、又は7員のヘテロシクリル環、あるいは5員、6員、又は7員のヘテロシクリル環」という。ヘテロシクリル環が不飽和の場合、これは、その環が芳香族ではないとの条件で、1又は2個の環二重結合を含有することができる。
「ヘテロシクリルアルキル」は、-(アルキレン)-Rラジカル(ここではRは、上で定義した通りのヘテロシクリル環である)、例えば、テトラヒドロフラニルメチル、ピペラジニルメチル、モルホリニルエチルなどを意味する。
「ヘテロアリール」は、1、2、又は3個の環原子が、N、O、又はSから独立に選択されるヘテロ原子であり、残りの環原子が炭素である、5から10個の環原子の一価の単環式又は二環式の芳香族ラジカルを意味する。
「ヘテロアラルキル」は、-(アルキレン)-Rラジカル(ここではRは、上で定義した通りのヘテロアリールである)を意味する。
「一置換アミノ」は、-NHRラジカル(ここではRは、それぞれ上で定義した通りの、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アシル、スルホニル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、又はアミノアルキルである)、例えば、メチルアミノ、2-フェニルアミノ、ヒドロキシエチルアミノなどを意味する。
本発明には、式(I)の化合物のプロドラッグも含まれる。用語「プロドラッグ」は、哺乳類の対象に該プロドラッグが投与された場合に式(I)の有効成分を放出することが可能である、共有結合的に結合された担体を表すものと意図される。有効成分の放出は、インビボで起こる。プロドラッグは、当業者に知られている技術によって調製することができる。これらの技術は一般に、所与の化合物中の適切な官能基を改変する。しかし、これらの改変された官能基は、インビボで、又は通常の操作によって、本来の官能基を再生する。式(I)の化合物のプロドラッグとしては、ヒドロキシ、アミノ、カルボン酸、又は類似の基が改変された化合物が挙げられる。プロドラッグの例としては、それだけには限らないが、エステル(例えば、酢酸、ギ酸、及び安息香酸誘導体)、式(I)の化合物中のヒドロキシ又はアミノ官能基のカルバミン酸エステル(例えば、N,N-ジメチルアミノカルボニル)、アミド(例えば、トリフルオロアセチルアミノ、アセチルアミノなど)などが挙げられる。式(I)の化合物のプロドラッグも、本発明の範囲内である。
本発明はまた、式(I)の化合物の保護された誘導体を含む。例えば、式(I)の化合物が、ヒドロキシ、カルボキシ、チオールなどの基、又は窒素原子(1つ又は複数)を含有する任意の基を含有する場合、これらの基を、適切な保護基で保護することができる。適切な保護基の包括的なリストは、T.W. Greeneの文献、「有機合成における保護基(Protective Groups in Organic Synthesis)」; John Wiley & Sons, Inc. (1999)に出ており、その開示の内容全体を、参照により本明細書に組み込む。式(I)の化合物の保護された誘導体は、当分野でよく知られた方法によって調製することができる。
化合物の「医薬として許容し得る塩」は、医薬として許容し得、かつ親化合物の所望の薬理活性をもつ塩を意味する。こうした塩としては、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸などの無機酸を用いて形成される酸付加塩; 又は酢酸、プロピオン酸、ヘキサン酸、シクロペンタンプロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、乳酸、マロン酸、コハク酸、リンゴ酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、3-(4-ヒドロキシベンゾイル)安息香酸、ケイ皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、1,2-エタンジスルホン酸、2-ヒドロキシエタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、4-クロロベンゼンスルホン酸、2-ナフタレンスルホン酸、4-トルエンスルホン酸、カンファースルホン酸、グルコヘプトン酸、4,4'-メチレンビス-(3-ヒドロキシ-2-エン-1-カルボン酸)、3-フェニルプロピオン酸、トリメチル酢酸、第三級ブチル酢酸、ラウリル硫酸、グルコン酸、グルタミン酸、ヒドロキシナフトエ酸、サリチル酸、ステアリン酸、ムコン酸などの有機酸を用いて形成される酸付加塩が挙げられる。
「医薬として許容し得る塩」には、例えば、親化合物中に存在する酸性プロトンが、金属イオン(例えば、アルカリ金属イオン、アルカリ土類イオン、又はアルミニウムイオン)によって置き換えられる; あるいは有機塩基(エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トロメタミン、N-メチルグルカミンなど)と配位結合する場合に形成される塩も含まれる。
医薬として許容し得る塩は、非毒性であることを理解されたい。医薬として許容し得る適切な塩に関する追加情報は、「レミトンの医科学(Remington's Pharmaceutical Sciences)」, 第17版, Mack Publishing Company, Easton, PA, 1985(これを、参照により本明細書に組み込む)に出ている。
本発明の化合物は、不斉中心を有する可能性がある。非対称的に置換された原子を含有する本発明の化合物は、光学活性又はラセミ形で単離することができる。例えば材料の光学分割によるものなど、光学活性形を調製する方法は、当分野でよく知られている。特定の立体化学又は異性体形が特に示されない限り、すべてのキラル、ジアステレオマー、ラセミ形は、本発明の範囲内である。
式(I)のある種の化合物は、互変異性体及び/又は幾何異性体として存在することができる。すべての可能な互変異性体及びシス及びトランス異性体、それらの個々の形及び混合物は、本発明の範囲内である。さらに、本明細書では、用語「アルキル」には、(ほんのわずかな例しか記述していないが)前記アルキル基のすべての可能な異性体形が含まれる。さらに、アリール、ヘテロアリール、及びヘテロシクリルなどの環状の基が置換される場合、これには、(ほんのわずかな例しか記述していないが)すべての位置異性体が含まれる。さらに、式(I)の化合物のすべての多型の形及び水和物も、本発明の範囲内である。
「オキソ」又は「カルボニル」は、=(O)基を意味する。
「任意の」又は「任意に」は、その後に記述される事象又は状況が、起こる必要がないこと、また、その記述には、事象又は状況が起こる場合と、起こらない場合が含まれることを意味する。例えば、「アルキル基で任意に一又は二置換されたヘテロシクリル基」は、アルキルが存在する必要がないこと、また、その記述には、ヘテロシクリル基がアルキル基で一又は二置換される状況と、ヘテロシクリル基がアルキル基で置換されない状況が含まれることを意味する。
「任意に置換されたフェニル」は、それぞれ本明細書で定義する通りの、アルキル、ハロ、アルコキシ、アルキルチオ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、アミノカルボニル、アシルアミノ、スルホニル、ヒドロキシアルキル、アルコキシカルボニル、アミノアルキル、アルコキシカルボニル、カルボキシ、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、シクロアルコキシ、シクロアルキルアルキルオキシ、スルフィニル、又はスルホニルからそれぞれ独立に選択される1、2、又は3個の置換基で任意に置換されたフェニル環を意味する。
「任意に置換されたヘテロアリール」は、5から10個の環原子の一価の単環式又は二環式の芳香族ラジカルを意味する。ここでは、1以上、好ましくは1、2、又は3個の環原子は、独立に、N、O、又はSから選択されるヘテロ原子であり、残りの環原子は、独立に、それぞれ本明細書で定義する通りの、アルキル、ハロ、アルコキシ、アルキルチオ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、アミノカルボニル、アシルアミノ、スルホニル、ヒドロキシアルキル、アルコキシカルボニル、アミノアルキル、アルコキシカルボニル、もしくはカルボキシ、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、シクロアルコキシ、シクロアルキルアルキルオキシ、スルフィニル、又はスルホニルから選択される1、2、又は3個の置換基で任意に置換された炭素である。より詳細には、用語「任意に置換されたヘテロアリール」には、それだけには限らないが、任意に置換されたピリジル、ピロリル、イミダゾリル、チエニル、フラニル、インドリル、キノリル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、ベンゾオキサゾリル、キノリニル、イソキノリニル、ベンゾピラニル、及びチアゾリルが含まれ、これらは上述の通りに置換又は非置換である。
「任意に置換されたヘテロシクリル」は、1又は2個の環原子が、N、O、又はS(O)n(ここでは、nは、0から2の整数である)から選択されるヘテロ原子であり、残りの環原子がCである、3から8個の環原子の飽和又は不飽和の一価の環状の基を意味する。1又は2個の環炭素原子は、-CO-基で任意に置き換えることができ、それぞれ本明細書で定義する通りの、アルキル、ハロ、アルコキシ、アルキルチオ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、アミノカルボニル、アシルアミノ、スルホニル、ヒドロキシアルキル、アルコキシカルボニル、アミノアルキル、アルコキシカルボニル、もしくはカルボキシ、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、シクロアルコキシ、シクロアルキルアルキルオキシ、スルフィニル、又はスルホニルから選択される1、2、又は3個の置換基で任意に置換される。
より詳細には、用語「任意に置換されたヘテロシクリル」には、それだけには限らないが、任意に置換されたピロリジノ、ピペリジノ、モルホリノ、ピペラジノ、テトラヒドロピラニル、及びチオモルホリノが含まれ、これらは上述の通りに置換又は非置換である。
「医薬として許容し得る担体又は賦形剤」は、一般に安全で、非毒性であり、生物学的にも他の点でも不適当ではない、医薬組成物を調製するのに有用である担体又は賦形剤を意味し、家畜使用並びにヒト医薬品使用について許容し得る担体又は賦形剤が含まれる。本明細書及び特許請求の範囲において用いられる「医薬として許容し得る担体/賦形剤」には、1種及び2種以上のこうした賦形剤が含まれる。
「スルフィニル」は、-SORラジカル(ここではRは、それぞれ上で定義した通りの、アルキル、ハロアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、ヘテロシクリル、又はヘテロシクリルアルキルである)、例えば、メチルスルフィニル、フェニルスルフィニル、ベンジルスルフィニル、ピリジニルスルフィニルなどを意味する。
「スルホニル」は、-SO2Rラジカル(ここではRは、それぞれ上で定義した通りの、アルキル、ハロアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、ヘテロシクリル、又はヘテロシクリルアルキルである)、例えば、メチルスルホニル、フェニルスルホニル、ベンジルスルホニル、ピリジニルスルホニルなどを意味する。
本出願における表現「式中、…中の芳香族又は脂環式環は、…から独立に選択される1から3個の置換基で任意に置換される」は、列挙された基の一部であるすべての環が、任意に独立に置換されることを意味する。例えば、R4に関して、表現「式中、R4、R5、R6、及びR7中の芳香族又は脂環式環は、Ra、Rb、及びRcから独立に選択される1から3個の置換基で任意に置換される」は、R4が、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アラルキル、ヘテロアラルキル、ヘテロシクリルアルキル、又は-XR7(ここでは、Xは、-O-、-CO-、-C(O)O-、-OC(O)-、-NR8CO-、-CONR9-、-NR10-、-S-、-SO-、-SO2-、-NR11SO2-、又は-SO2NR12-であり、上式で、R8〜R12は、独立に、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、アシル、又はヘテロシクリルアルキルであり、R7は、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アラルキル、ヘテロアラルキル、又はヘテロシクリルアルキルである)である場合、R4、R7、R8、R9、R10、R11及びR12の定義において列挙される環が、それぞれ任意に置換されることを意味する。
疾患を「治療すること」又は「治療」には、以下が含まれる:
(1)疾患を予防すること、すなわち、疾患に曝されている又は素因がある可能性があるが、疾患の症状をまだ経験しない又は示さない哺乳類において、疾患の臨床症状を発症しないようにさせること;
(2)疾患を抑制すること、すなわち、疾患又はその臨床症状の発症を抑える又は緩和させること;あるいは
(3)疾患を軽減すること、すなわち、疾患又はその臨床症状の退行を引き起こすこと。
「治療有効量」は、疾患を治療するために哺乳類に投与される場合に、疾患に対するこうした治療を遂行するのに十分である、式(I)の化合物の量を意味する。「治療有効量」は、化合物、疾患及びその重症度、並びに治療される哺乳類の年齢、体重に応じて変化することとなる。
本発明の要旨中の条件において列挙される環は、以下の構造を有する:
Figure 2009529052
(実施態様)
一態様では、本明細書で提供されるのは、本発明の要旨に記載した通りの、式(I)の化合物、あるいは、その個々の立体異性体、立体異性体の混合物、又は医薬として許容し得る塩である。
(1)一実施態様では、本発明は、R1とR2がアルキルである式(I)の化合物を対象とする。この実施態様内では、化合物の1つの基は、R1とR2がメチルであるものである。この実施態様内では、化合物の別の基は、R1がエチル、プロピル、又はブチルであり、R2がメチルであるものである。
(2)別の実施態様では、本発明は、R1及びR2がハロアルキル、好ましくはトリフロロメチル又はジフルオロメチルである式(I)の化合物を対象とする。
(3)別の実施態様では、本発明は、R1とR2のうちの一方がアルキルであり、他方がハロアルキルである、好ましくは、一方がメチル又はエチルであり、他方がトリフロロメチル又はジフルオロメチルである式(I)の化合物を対象とする。
(a)その中に含有されるサブグループを含めた上記実施態様(1)、(2)、及び(3)内では、式(I)の化合物の1つの基は、R3が、以下で定義するR4、R5、及びR6で置換された、単環式の6又は7員のヘテロシクリル環であるものである。
R4は、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アラルキル、ヘテロアラルキル、ヘテロシクリルアルキル、シクロアルキル、又は-XR7(ここではXは、-O-、-CO-、-NR8CO-、-CONR9-、-NR10-、-S-、-SO-、-SO2-、-NR11SO2-、又は-SO2NR12-であり、上式で、R8〜R12は、独立に、水素、アルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、アシル、又はヘテロシクリルアルキルであり、R7は、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アラルキル、ヘテロアラルキル、又はヘテロシクリルアルキルである)から選択される。
R5は、アルキル、アルコキシ、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドロキシル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルコキシ、アルコキシアルキルオキシ、アミノアルキル、アミノアルコキシ、シアノ、ニトロ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アルキルチオ、スルフィニル、スルホニル、アシル、アミノカルボニル、アミノスルフィニル、アミノスルホニル、一置換アミノ、二置換アミノ、アリール、ヘテロアリール、又はヘテロシクリルである。
R6は、水素、アルキル、アルコキシ、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドロキシル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルコキシ、アルコキシアルキルオキシ、アミノアルキル、アミノアルコキシ、シアノ、ニトロ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アルキルチオ、スルフィニル、スルホニル、アシル、アミノカルボニル、アミノスルフィニル、アミノスルホニル、一置換アミノ、又は二置換アミノ、好ましくは水素である。
上式で、R4、R5、R6、及びR7中の芳香族又は脂環式環は、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、シクロアルコキシ、シクロアルキルアルキルオキシ、アルコキシ、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドロキシル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルコキシ、アルコキシアルキルオキシ、アミノアルキル、アミノアルコキシ、シアノ、ニトロ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アルキルチオ、スルフィニル、スルホニル、アミノカルボニル、アミノスルフィニル、アミノスルホニル、一置換アミノ、二置換アミノ、任意に置換されたフェニル、任意に置換されたヘテロアリール、又は任意に置換されたヘテロシクリルであるRa、Rb、及びRcから独立に選択される1から3個の置換基で任意に置換され;かつ、Rd及びRe(ここでは、Rd及びReは、水素又はフルオロである)から独立に選択される1又は2個の置換基でさらに置換される。ただし、以下の(i)から(iii)の条件を伴う:
(i)R1及びR2が水素又はアルキルであり、R3がピペリジン-1-イル、アゼパン-1-イル、2,3,4,7-テトラヒドロ-1H-アゼピン-1-イル又は1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-1-イルであり、R5とR6のうちの一方が水素又はアルキルであり、R5とR6のうちの他方が水素である場合、R4は、-NR8COR7又は-NR11SO2R7ではない(ここでは、R8及びR11は、水素、アルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、又は1個の窒素原子を含有する飽和した単環式のヘテロシクリルアルキルであり、アラルキル及びヘテロアラルキル中の環を含めたアリール又はヘテロアリール環は、アルキル、アルコキシ、ヒドロキシ、ハロ又はアセトアミドで任意に置換され、R7は、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、ヘテロアラルキル、又は飽和した単環式のヘテロシクリル、又は1個の窒素原子を含有するヘテロシクリルアルキルであり、アラルキル及びヘテロアラルキル中の環を含めたアリール又はヘテロアリール環は、アルキル、アルコキシ、ヒドロキシ、ハロ、又はアセトアミドで任意に置換される);
(ii)R1及びR2が水素又はアルキルであり、R3がピペリジン-1-イル、アゼパン-1-イル、2,3,4,7-テトラヒドロ-1H-アゼピン-1イル、又は1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-1-イルであり、R4が水素であり、R5とR6のうちの一方が水素又はアルキルである場合、R5とR6のうちの他方は、-NRR'ではない[ここでは、Rは、水素、アルキル、アミノで置換されたアルキル、モノアルキルもしくはジアルキルアミノ、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、ヘテロアラルキル、又は1個の窒素原子を含有する飽和した単環式のヘテロシクリルアルキルであり、アラルキル及びヘテロアラルキル中の環を含めたアリール又はヘテロアリール環は、アルキル、アルコキシ、ヒドロキシ、ハロ、又はアセトアミドで任意に置換され、R'は、-COR又は-SO2Rである(ここでは、Rは、アルキル、アリール、ヘテレオアリール、アラルキル、ヘテロアラルキル、又は飽和した単環式のヘテロシクリル、又は1個の窒素原子を含有するヘテロシクリルアルキルであり、アラルキル及びヘテロアラルキル中の環を含めたアリール又はヘテロアリール環は、アルキル、アルコキシ、ヒドロキシ、ハロ、又はアセトアミドで任意に置換される)];かつ
(iii)R1及びR2が水素又はアルキルであり、R3がピペリジン-1-イル、アゼパン-1-イル、2,3,4,7-テトラヒドロ-1H-アゼピン-1イル、又は1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-1-イルであり、R5とR6のうちの一方が水素又はアルキルであり、R5とR6のうちの他方が水素である場合、R4は、-OCOR7ではない(式中、R7は、1個の窒素原子を含有するヘテロシクリルである)。
(b)その中に含有されるサブグループを含めた上記実施態様(1)、(2)、及び(3)内では、
式(I)の化合物の別の基は、R3が、環内の-NH-基の水素を含めて、本発明の要旨で定義した通りのR4、R5、及びR6でそれぞれ置換された、次式の環であるものである:
Figure 2009529052
この実施態様(b)内の、あるクラスの化合物では、R3は、環内の-NH-基の水素を含めて、本発明の要旨で定義した通りのR4、R5、及びR6で置換されたモルホリン-4-イルである、
(c)その中に含有されるサブグループを含めた上記実施態様(1)、(2)、及び(3)内では、式(I)の化合物の別の基は、R3が、本発明の要旨で定義した通りのR4、R5、及びR6で置換された次式の環であるものである:
Figure 2009529052
ただし、以下の(i)から(iii)の条件を伴う:
(i)R1及びR2が水素又はアルキルであり、R5とR6のうちの一方が水素又はアルキルであり、R5とR6のうちの他方が水素である場合、R4は、-NR8COR7又は-NR11SO2R7ではない(ここでは、R8及びR11は、水素、アルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、又は1個の窒素原子を含有する飽和した単環式のヘテロシクリルアルキルであり、アラルキル及びヘテロアラルキル中の環を含めたアリール又はヘテロアリール環は、アルキル、アルコキシ、ヒドロキシ、ハロ、又はアセトアミドで任意に置換され、R7は、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、ヘテロアラルキル、又は飽和した単環式のヘテロシクリル、又は1個の窒素原子を含有するヘテロシクリルアルキルであり、アラルキル及びヘテロアラルキル中の環を含めたアリール又はヘテロアリール環は、アルキル、アルコキシ、ヒドロキシ、ハロ、又はアセトアミドで任意に置換される);
(ii)R1及びR2が水素又はアルキルであり、R4が水素であり、R5とR6のうちの一方が水素又はアルキルである場合、R5とR6のうちの他方は、-NRR'ではない[ここでは、Rは、水素、アルキル、アミノで置換されたアルキル、モノアルキル又はジアルキルアミノ、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、ヘテロアラルキル、又は1個の窒素原子を含有する飽和した単環式のヘテロシクリルアルキルであり、アラルキル及びヘテロアラルキル中の環を含めたアリール又はヘテロアリール環は、アルキル、アルコキシ、ヒドロキシ、ハロ、又はアセトアミドで任意に置換され、R'は、-COR又は-SO2Rである(ここでは、Rは、アルキル、アリール、ヘテレオアリール、アラルキル、ヘテロアラルキル、又は飽和した単環式のヘテロシクリル、又は1個の窒素原子を含有するヘテロシクリルアルキルであり、アラルキル及びヘテロアラルキル中の環を含めたアリール又はヘテロアリール環は、アルキル、アルコキシ、ヒドロキシ、ハロ、又はアセトアミドで任意に置換される)];かつ
(iii)R1及びR2が水素又はアルキルであり、R5とR6のうちの一方が水素又はアルキルであり、R5とR6のうちの他方が水素である場合、R4は、-OCOR7ではない(式中、R7はヘテロシクリルである)。
(d)その中に含有されるサブグループを含めた上記実施態様(1)、(2)、及び(3)内では、式(I)の化合物の別の基は、R3が、環内の-NH-基の水素を含めて、本発明の要旨で定義した通りのR4、R5、及びR6で置換された、次式の環であるものである:
Figure 2009529052
(e)その中に含有されるサブグループを含めた上記実施態様(1)、(2)、及び(3)内では、式(I)の化合物の別の基は、R3が次式の環であるものである:
Figure 2009529052
ここでは、R4は、本発明の要旨で定義した通りに任意に置換された、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アラルキル、ヘテロアラルキル、ヘテロシクリルアルキル、又は-XR7(ここではXは、-O-、-CO-、-C(O)O-、-OC(O)-、-NR8CO-、-CONR9-、-NR10-、-S-、-SO-、-SO2-、-NR11SO2-、又は-SO2NR12-であり、上式で、R8〜R12は、独立に、水素、アルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、アシル、又はヘテロシクリルアルキルであり、R7は、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アラルキル、ヘテロアラルキル、又はヘテロシクリルアルキルである)であり、これらの環は(環内の-NH-基上の水素を含めて)、本発明の要旨で定義した通りのR5及びR6で任意に置換される。この実施態様における化合物の1つの基では、R5は、水素であり、R6は、キナゾリン環に結合した窒素に隣接する炭素上である。この実施態様における化合物の1つの基では、R3は、モルホリニル又はピペラジニルであり、R5とR6は水素であり、R4は、Ra、Rb、及びRcのうちの1つが水素でないとの条件で、本発明の要旨で定義した通りのRa、Rb、及びRcで置換されたフェニルである。この実施態様における化合物の1つの基では、R3は、モルホリニル又はピペラジニルであり、R5とR6は水素であり、R4は-NHCOR7(ここでは、R7は、Ra、Rb、及びRcのうちの1つが水素でないとの条件で、本発明の要旨で定義した通りの、Ra、Rb、及びRcで任意に置換されたフェニルである)である。
(f)その中に含有されるサブグループを含めた上記実施態様(1)、(2)、及び(3)内では、式(I)の化合物の別の基は、R3が次式の環であるものである:
Figure 2009529052
ここでは、
R4は、本発明の要旨で定義した通りに任意に置換された、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、ヘテロアラルキル、又は-XR7(ここではXは、-O-、-CO-、-C(O)O-、-OC(O)-、-NR8CO-、-CONR9-、-NR10-、-S-、-SO-、-SO2-、-NR11SO2-、又は-SO2NR12-であり、上式で、R8〜R12は、独立に、水素、アルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、アシル、又はヘテロシクリルアルキルであり、R7は、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アラルキル、ヘテロアラルキル、又はヘテロシクリルアルキルである)であり、これらの環は、本発明の要旨で定義した通りのR5及びR6で任意に置換される。この実施態様における化合物の1つの基では、R5は水素であり、R6は、キナゾリン環に結合した窒素に隣接する炭素上である。この実施態様における化合物の1つの基では、R5とR6は水素であり、R4は、本発明の要旨で定義した通りのRa、Rb、及びRcで置換されたフェニルである。この実施態様における化合物の1つの基では、R5とR6は水素であり、R4は-NHCOR7(ここでは、R7は、本発明の要旨で定義した通りのRa、Rb、及びRcで置換されたフェニルである)である。
(g)その中に含有されるサブグループを含めた上記実施態様(1)、(2)、及び(3)内では、
式(I)の化合物の別の基は、R3が次式の環であるものである:
Figure 2009529052
ここでは、R4は、本発明の要旨で定義した通りに任意に置換されたヘテロシクリル又はヘテロシクルシルアルキルであり、これらの環は、本発明の要旨で定義した通りのR5及びR6で任意に置換される。この実施態様における化合物の1つの基では、R5は水素であり、R6は、キナゾリン環に結合した窒素に隣接する炭素上である。この実施態様における化合物の1つの基では、R4は単環式のヘテロシクリル環であり、(a)に記載される通りに置換される。実施態様内の化合物の別の基では、R4は、1又は2個のみのヘテロ原子を含有する単環式のヘテロシクリルであり、(a)に記載される通りに置換される。この実施態様内の化合物のさらに別の基では、R4は、フェニルと縮合したヘテロシクリル環であり、(a)に記載される通りに置換される。この実施態様内の化合物の別の基では、R4は、1又は2個のみのヘテロ原子を含有するフェニルと縮合したヘテロシクリル環であり、(a)に記載される通りに置換される。
(h)その中に含有されるサブグループを含めた上記実施態様(1)、(2)、及び(3)内では、式(I)の化合物の別の基は、R3が次式の環であるものである:
Figure 2009529052
ここでは、R4は、Raでパラ位で置換され、かつRb及びRcで任意に置換されたフェニル又はヘテロアリールであり(式中、Ra、Rb、及びRcは、本発明の要旨で定義した通りである)、R5は、本発明の要旨で定義した通りであり、環内の-NH-基上の水素原子は、本発明の要旨で定義した通りのR5又はR6で任意に置換される。
(i)その中に含有されるサブグループを含めた上記実施態様(1)、(2)、及び(3)内では、式(I)の化合物の別の基は、R3が次式の環であるものである:
Figure 2009529052
ここでは、R4は、Ra、Rb及びRc(ここでは、Ra、Rb、及びRcは、本発明の要旨で定義した通りである)から独立に選択される1から3個の置換基で任意に置換されたシクロアルキルであり、R5は、本発明の要旨で定義した通りであり、環内の-NH-基上の水素原子は、本発明の要旨で定義した通りのR5又はR6で任意に置換される。
(j)その中に含有されるサブグループを含めた上記実施態様(1)、(2)、及び(3)内では、式(I)の化合物の別の基は、R3が次式の環であるものである:
Figure 2009529052
ここでは、R4は、Raでパラ位で置換され、Rb及びRcで任意に置換されたフェニル又はヘテロアリールであり(式中、Ra、Rb、及びRcは、本発明の要旨で定義した通りである)、R5は、本発明の要旨で定義した通りである。
(k)その中に含有されるサブグループを含めた上記実施態様(1)、(2)、及び(3)内では、式(I)の化合物の別の基は、R3が次式の環であるものである:
Figure 2009529052
ここでは、R4は、Ra、Rb及びRc(ここでは、Ra、Rb、及びRcは、本発明の要旨で定義した通りである)から独立に選択される1から3個の置換基で任意に置換されたシクロアルキルであり、R5は、本発明の要旨で定義した通りである。
(l)その中に含有されるサブグループを含めた上記実施態様(1)、(2)、及び(3)内では、式(I)の化合物の別の基は、R3が次式の環であるものである:
Figure 2009529052
ここでは、R4は、ヘテロシクリル、好ましくは-C=O基を少なくとも含有するヘテロシクリルであり、式中、ヘテロシクリル環は、Raでパラ位で任意に置換され、かつRb及びRcで任意に置換され(ここでは、Ra、Rb、及びRcは、本発明の要旨で定義した通りである)、R5は、本発明の要旨で定義した通りである。このグループ内の一実施態様では、R4は、-C=O基を少なくとも含有し、Raでパラ位で任意に置換され、かつRb及びRcで任意に置換された(式中、Ra、Rb及びRcは、本発明の要旨で定義した通りである)、単環式の飽和した6員環である。
(m)その中に含有されるサブグループを含めた上記実施態様(1)、(2)、及び(3)内では、
式(I)の化合物の別の基は、R3が、次式の環であるものである:
Figure 2009529052
ここでは、R4は、ヘテロシクリル、好ましくは、-C=O基を少なくとも含有するヘテロシクリルであり、式中、ヘテロシクリル環は、Raでパラ位で任意に置換され、かつRb及びRcで任意に置換され(式中、Ra、Rb、及びRcは、本発明の要旨で定義した通りである)、R5は、本発明の要旨で定義した通りである。このグループ内の一実施態様では、R4は、-C=O基を少なくとも含有し、Raでパラ位で任意に置換され、かつRb及びRcで任意に置換された(式中、Ra、Rb、及びRcは、本発明の要旨で定義した通りである)、単環式の飽和した6員環である。
(n)その中に含有されるサブグループを含めた上記実施態様(1)、(2)、及び(3)内では、式(I)の化合物の別の基は、R3が次式の環であるものである:
Figure 2009529052
ここでは、R4は、シクロアルキル、フェニル、ヘテロアリール、又は単環式の飽和した5又は6員のヘテロシクリル環であり;R5は、水素、アルキル、フェニル、ヘテロアリール、又は単環式の飽和した5又は6員のヘテロシクリル環であり;R6は、アルキル、好ましくはメチルであり;式中、R4及びR5中の芳香族又は脂環式環は、本発明の要旨で定義した通りのRa、Rb、及びRcで任意に置換される。このサブグループ内の一実施態様では、R4は、フェニル、ヘテロアリール、又は単環式の飽和した5又は6員のヘテロシクリル環であり、R5は、水素又はアルキルである。別の実施態様では、R4及びR5は、独立に、フェニル、ヘテロアリール、又は単環式の飽和した5又は6員のヘテロシクリル環である。上記実施態様の各々では、芳香族又は脂環式環は、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、シクロアルコキシ、シクロアルキルアルキルオキシ、アルコキシ、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドロキシル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルコキシ、アルコキシアルキルオキシ、アミノアルキル、アミノアルコキシ、シアノ、ニトロ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アルキルチオ、スルフィニル、スルホニル、アミノカルボニル、アミノスルフィニル、アミノスルホニル、一置換アミノ、二置換アミノ、任意に置換されたフェニル、任意に置換されたヘテロアリール、又は任意に置換されたヘテロシルシルから選択されるRa;及びアルキル、アルコキシ、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドロキシル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルコキシ、アルコキシアルキルオキシ、アミノアルキル、アミノアルコキシ、シアノ、ニトロ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アルキルチオ、スルフィニル、スルホニル、アミノカルボニル、アミノスルフィニル、アミノスルホニル、一置換アミノ又は二置換アミノから独立に選択されるRb及びRcで任意に置換される。このサブグループ内の一実施態様では、R4は、Ra、Rb、及びRcのうちの1つが水素でないとの条件で、本発明の要旨で定義した通りのRa、Rb、及びRcで任意に置換されるフェニルである。
(o)その中に含有されるサブグループを含めた上記実施態様(1)、(2)、及び(3)内では、式(I)の化合物の別の基は、R3が、本発明の要旨で定義した通りの任意に置換されたフェニルである。
この実施態様内では、あるクラスの化合物は、R3が、次式の基であるものである:
Figure 2009529052
ここでは、R4とR5のうちの一方は、水素、アルキル、ハロ、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、シアノ、アミノ、一置換もしくは二置換アミノ、又は-XR7(ここではXは、-O-、-CO-、-OC(O)-、-C(O)O、-NR8CO-、-CONR9-、-S-、-SO-、-SO2-、-NR11SO2-、又は-SO2NR12-であり、上式で、R8〜R12は、独立に、水素、アルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、アシル、又はヘテロシクリルアルキルであり、R7は、アルキル、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アラルキル、ヘテロアラルキル、又はヘテロシクリルアルキルである)であり;R4とR5のうちの他方は、アリール、ヘテロアリール、又はヘテロシクリルであり;R4及びR5中の芳香族又は脂環式環は、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、シクロアルコキシ、シクロアルキルアルキルオキシ、アルコキシ、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドロキシル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルコキシ、アルコキシアルキルオキシ、アミノアルキル、アミノアルコキシ、アシル、シアノ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アルキルチオ、スルフィニル、スルホニル、アミノカルボニル、アミノスルホニル、一置換アミノ、二置換アミノ、任意に置換されたフェニル、任意に置換されたヘテロアリール、又は任意に置換されたヘテロシクリルであるRa、Rb、及びRcから独立に選択される1から3個の置換基で任意に置換される。
(o)内の一実施態様では、R4は、Ra、Rb、及びRcから独立に選択される1から3個の置換基で任意に置換された、アリール、ヘテロアリール、又はヘテロシクリルである。(o)内の別の実施態様では、R4は、水素、アルキル、又はフルオロであり、R5は、ヘテロシクリル、一置換又は二置換アミノであり、好ましくはR5は、フェニル環の4位に位置し、またR5中の芳香族又は脂環式環は、Ra、Rb、及びRcから独立に選択される1から3個の置換基で任意に置換される。
(p)その中に含有されるサブグループを含めた上記実施態様(1)、(2)、及び(3)内では、式(I)の化合物の別の基は、R3が次式の環であるものである:
Figure 2009529052
ここでは、R4及びR5は、上の(h)で定義した通りである。
(q)その中に含有されるサブグループを含めた上記実施態様(1)、(2)、及び(3)内では、式(I)の化合物の別の基は、R3が次式の環であるものである:
Figure 2009529052
ここでは、R4及びR5は、上の(h)で定義した通りである。
一実施態様では、R3は、
Figure 2009529052
である。ここでは、R4は、水素、アルキル、又はフルオロであり、R5は、ヘテロシクリル、一置換又は二置換アミノであり、好ましくは、R4は、ピリジル環の3位に位置し、R5中の芳香族又は脂環式環は、Ra、Rb、及びRcから独立に選択される1から3個の置換基で任意に置換される。
(r)その中に含有されるサブグループを含めた上記実施態様(1)、(2)、及び(3)内では、式(I)の化合物のさらに別の基は、R3が次式の環であるものである:
Figure 2009529052
ここでは、R13は、本発明の要旨で定義した通りのRf、Rg、及びRhで任意に置換される、アラルキル、好ましくはベンジルであり、R14は、本発明の要旨において定義した通りであり、好ましくは水素又はアルキルである。
(s)その中に含有されるサブグループを含めた上記実施態様(1)、(2)、及び(3)内では、式(I)の化合物のさらに別の基は、R3が、以下で定義する通りのR13、R14、及びR15で置換されたピロリジン-1-イルであるものである。
R13は、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アラルキル、ヘテロアラルキル、ヘテロシクリルアルキル、又は-XR16(ここではXは、-O-、-CO-、-NR17CO-、-CONR16-、-NR19-、-S-、-SO-、-SO2-、-NR20SO2-、又は-SO2NR21-であり、上式で、R17〜R21は、独立に、水素、アルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、アシル、又はヘテロシクリルアルキルであり、R34は、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アラルキル、ヘテロアラルキル、又はヘテロシクリルアルキルである)である。
R14は、アルキル、アルコキシ、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドロキシル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルコキシ、アルコキシアルキルオキシ、アミノアルキル、アミノアルコキシ、シアノ、ニトロ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アルキルチオ、スルフィニル、スルホニル、アミノカルボニル、アミノスルフィニル、アミノスルホニル、一置換アミノ、二置換アミノ、アリール、ヘテロアリール、又はヘテロシクリルである。
R15は、水素、アルキル、アルコキシ、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドロキシル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルコキシ、アルコキシアルキルオキシ、アミノアルキル、アミノアルコキシ、シアノ、ニトロ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アルキルチオ、スルフィニル、スルホニル、アミノカルボニル、アミノスルフィニル、アミノスルホニル、一置換アミノ、又は二置換アミノ、好ましくは水素である。
R13、R14、R15、及びR16中の芳香族又は脂環式環は、アルキル、アルコキシ、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドロキシル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルコキシ、アルコキシアルキルオキシ、アミノアルキル、アミノアルコキシ、シアノ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、スルホニル、アミノカルボニル、アミノスルホニル、一置換アミノ、二置換アミノ、任意に置換されたフェニル、任意に置換されたヘテロアリール、又は任意に置換されたヘテロシクリルであるRf、Rg、及びRhから独立に選択される1から3個の置換基で任意に置換され;Ri及びRj(ここでは、Ri及びRjは、水素又はフルオロである)から独立に選択される1又は2個の置換基でさらに置換される。
(t)その中に含有されるサブグループを含めた上記実施態様(1)、(2)、及び(3)内では、式(I)の化合物のさらに別の基は、R3が、以下で定義する通りのR13、R14、及びR15で置換された2-オキソピロリジニル又は2,4-ジオキソイミダゾリジニルであるものである。
R13は、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アラルキル、ヘテロアラルキル、ヘテロシクリルアルキル、又は-XR16(ここではXは、-O-、-CO-、-NR17CO-、-CONR18-、-NR19-、-S-、-SO-、-SO2-、-NR20SO2-、又は-SO2NR21-であり、上式で、R17〜R21は、独立に、水素、アルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、アシル、又はヘテロシクリルアルキルであり、R16は、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アラルキル、ヘテロアラルキル、又はヘテロシクリルアルキルである)である。
R14は、アルキル、アルコキシ、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドロキシル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルコキシ、アルコキシアルキルオキシ、アミノアルキル、アミノアルコキシ、シアノ、ニトロ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アルキルチオ、スルフィニル、スルホニル、アミノカルボニル、アミノスルフィニル、アミノスルホニル、一置換アミノ、二置換アミノ、アリール、ヘテロアリール、又はヘテロシクリルである。
R15は、水素、アルキル、アルコキシ、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドロキシル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルコキシ、アルコキシアルキルオキシ、アミノアルキル、アミノアルコキシ、シアノ、ニトロ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アルキルチオ、スルフィニル、スルホニル、アミノカルボニル、アミノスルフィニル、アミノスルホニル、一置換アミノ、又は二置換アミノ、好ましくは水素である。
R13、R14、R15、及びR16中の芳香族又は脂環式環は、アルキル、アルコキシ、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドロキシル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルコキシ、アルコキシアルキルオキシ、アミノアルキル、アミノアルコキシ、シアノ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、スルホニル、アミノカルボニル、アミノスルホニル、一置換アミノ、二置換アミノ、任意に置換されたフェニル、任意に置換されたヘテロアリール、又は任意に置換されたヘテロシクリルであるRf、Rg、及びRhから独立に選択される1から3個の置換基で任意に置換され;Ri及びRj(ここでは、Ri及びRjは、水素又はフルオロである)から独立に選択される1又は2個の置換基でさらに置換される。
(u)その中に含有されるサブグループを含めた上記実施態様(1)、(2)、及び(3)内では、式(I)の化合物のさらに別の基は、R3が次式の環であるものである:
Figure 2009529052
ここでは、R13及びR14は、本発明の要旨で定義した通りである。この実施態様内では、あるクラスの式(I)の化合物は、R13が、Rf、Rg、及びRhから独立に選択される1から3個の置換基で任意に置換された、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、又はヘテロシクリルであり、R14が、本発明の要旨で定義した通り、好ましくは水素又はアルキルであるものである。
(v)その中に含有されるサブグループを含めた上記実施態様(1)、(2)、及び(3)内では、式(I)の化合物の1つの基は、R3が次式(a)の環であるものである:
Figure 2009529052
ここでは、Aは、本発明の要旨で定義した通りのR22、R23、及びR24で置換された、単環式の5、6、又は7員のヘテロシクリル環である。
(w)その中に含有されるサブグループを含めた上記実施態様(1)、(2)、及び(3)内では、式(I)の化合物のさらに別の基は、R3が次式(a)の環であるものである:
Figure 2009529052
ここでは、Aは、単環式の5、6、又は7員のヘテロシクリル環であり、環(a)は、以下で定義する通りのR22、R23、及びR24で置換される。
R22は、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アラルキル、ヘテロアラルキル、ヘテロシクリルアルキル、又は-XR25(ここではXは、-O-、-CO-、-NR26CO-、-CONR27-、-NR28-、-S-、-SO-、-SO2-、-NR29SO2-、又は-SO2NR30-であり、上式で、R26〜R30は、独立に、水素、アルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、アシル、又はヘテロシクリルアルキルであり、R25は、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アラルキル、ヘテロアラルキル、又はヘテロシクリルアルキルである)である。
R23は、水素、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、シクロアルコキシ、シクロアルキルアルキルオキシ、アルコキシ、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドロキシル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルコキシ、アルコキシアルキルオキシ、アミノアルキル、アミノアルコキシ、シアノ、ニトロ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アルキルチオ、スルフィニル、スルホニル、アシル、アミノカルボニル、アミノスルフィニル、アミノスルホニル、一置換アミノ、二置換アミノ、アリール、ヘテロアリール、又はヘテロシクリルである。
R24は、水素、アルキル、アルコキシ、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドロキシル、シアノ、ニトロ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アルキルチオ、スルフィニル、スルホニル、アシル、アミノカルボニル、アミノスルフィニル、アミノスルホニル、又は一置換アミノ、二置換アミノ、好ましくは水素である。
R22、R23、R24、及びR25中の芳香族又は脂環式環は、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、シクロアルコキシ、シクロアルキルアルキルオキシ、アルコキシ、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドロキシル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルコキシ、アルコキシアルキルオキシ、アミノアルキル、アミノアルコキシ、シアノ、ニトロ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アルキルチオ、スルフィニル、スルホニル、アミノカルボニル、アミノスルフィニル、アミノスルホニル、一置換アミノ、二置換アミノ、任意に置換されたフェニル、任意に置換されたヘテロアリール、又は任意に置換されたヘテロシクリルであるRk、R1、及びRmから独立に選択される1から3個の置換基で任意に置換され;Rn及びRo(ここでは、Rn及びRoは、水素又はフルオロである)から独立に選択される1又は2個の置換基でさらに置換される。
(x)その中に含有されるサブグループを含めた上記実施態様(1)、(2)、及び(3)内では、式(I)の化合物の別の基は、R3が次式の環であるものである:
Figure 2009529052
ここでは、R22は、本発明の要旨で定義した通りである。
(y)その中に含有されるサブグループを含めた上記実施態様(1)、(2)、及び(3)内では、式(I)の化合物の別の基は、R3が次式の環であるものである:
Figure 2009529052
ここでは、R22は、本発明の要旨で定義した通りである。
(z)その中に含有されるサブグループを含めた上記実施態様(1)、(2)、及び(3)内では、式(I)の化合物の別の基は、R3が次式の環であるものである:
Figure 2009529052
ここでは、R22は、本発明の要旨で定義した通りである。
上のサブグループ(u)〜(z)内では、化合物の1つの基は、R22が、本発明の要旨で定義した通りの任意に置換されたフェニルであるものである。
上のサブグループ(u)〜(z)内では、化合物の別の基は、R22が、本発明の要旨で定義した通りの任意に置換されたヘテロアリールであるものである。
上のサブグループ(u)〜(z)内では、化合物の別の基は、R22が、本発明の要旨において定義した通りの任意に置換された、飽和した単環式のヘテロシクリルであるものである。
上のサブグループ(u)〜(z)内では、化合物の別の基は、R22は、本発明の要旨において定義した通りの任意に置換された、飽和した縮合されたヘテロシクリルであるものである。
上のサブグループ(x)〜(z)、その中に含有されるサブグループにおけるR3環はまた(その環内の-NH-基の水素を含めて)、本発明の要旨で定義した通りのR23及びR24で、任意に置換することができる。好ましくは、R23とR24のうちの一方は水素である。
(aa)その中に含有されるサブグループを含めた上記実施態様(1)、(2)、及び(3)内では、式(I)の化合物のさらに別の基は、R3が次式(b)の環であるものである。
Figure 2009529052
ここでは、X1、X2、及びX3のうちの少なくとも2つは炭素以外であるとの条件で、X1、X2、及びX3は、独立に、炭素、窒素、酸素、又は硫黄であり;Bは、フェニル又は6員のヘテロアリール環(ここでは、6員のヘテロアリール環は1又は2個の窒素原子を含有し、残りの環原子は炭素である)、又は単環式の5、6、又は7員のヘテロシクリル環であり;環(b)は、以下で定義する通りのR31、R32、及びR33で置換される。
R31は、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アラルキル、ヘテロアラルキル、ヘテロシクリルアルキルである、又は-XR34(ここではXは、-O-、-CO-、-NR35CO-、-CONR36-、-NR37-、-S-、-SO-、-SO2-、-NR38SO2-、又は-SO2NR39-であり、上式で、R35〜R39は、独立に、水素、アルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、アシル、又はヘテロシクリルアルキルであり、R34は、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アラルキル、ヘテロアラルキル、又はヘテロシクリルアルキルである)である。
R32は、水素、アルキル、アルコキシ、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドロキシル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルコキシ、アルコキシアルキルオキシ、アミノアルキル、アミノアルコキシ、シアノ、ニトロ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アルキルチオ、スルフィニル、スルホニル、アシル、アミノカルボニル、アミノスルフィニル、アミノスルホニル、一置換アミノ、二置換アミノ、アリール、ヘテロアリール、又はヘテロシクリルである。
R33は、水素、アルキル、アルコキシ、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドロキシル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルコキシ、アルコキシアルキルオキシ、アミノアルキル、アミノアルコキシ、シアノ、ニトロ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アルキルチオ、スルフィニル、スルホニル、アシル、アミノカルボニル、アミノスルフィニル、アミノスルホニル、一置換アミノ、又は二置換アミノ、好ましくは水素である。
R31、R32、R33、及びR34中の芳香族又は脂環式環は、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、シクロアルコキシ、シクロアルキルアルキルオキシ、アルコキシ、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドロキシル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルコキシ、アルコキシアルキルオキシ、アミノアルキル、アミノアルコキシ、シアノ、ニトロ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アルキルチオ、スルフィニル、スルホニル、アミノカルボニル、アミノスルフィニル、アミノスルホニル、
一置換アミノ、二置換アミノ、任意に置換されたフェニル、任意に置換されたヘテロアリール、又は任意に置換されたヘテロシクリルであるRp、Rq、及びRrから独立に選択される1から3個の置換基で任意に置換され;Rs及びRt(ここでは、Rs及びRtは、水素又はフルオロである)から独立に選択される1又は2個の置換基でさらに置換される。
R3が式(b)の環である、ある実施態様では、X1、X2、及びX3のうちの少なくとも2つは炭素以外であるとの条件で、X1は、炭素、窒素、酸素、又は硫黄であり;X2及びX3は、それぞれ独立に、炭素又は窒素である。ある種の実施態様では、X1は炭素であり、X2は窒素であり、X3は窒素である。他の実施態様では、X1は窒素であり、X2は炭素であり、X3は窒素である。さらに他の実施態様では、X1は窒素であり、X2は窒素であり、X3は炭素である。
(ab)その中に含有されるサブグループを含めた上記実施態様(1)、(2)、及び(3)内では、式(I)の化合物の別の基は、R3が式(b)の環であるものである。あるサブグループでは、R3は、次式の環である:
Figure 2009529052
ここでは、R31は、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アラルキル、ヘテロアラルキル、ヘテロシクリルアルキル、又は-XR34(ここではXは、-O-、-CO-、-NR35CO-、-CONR36-、-NR37-、-S-、-SO-、-SO2-、-NR38SO2-、又は-SO2NR39-であり、上式で、R35〜R39は、独立に、水素、アルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、アシル、又はヘテロシクリルアルキルであり、R16は、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アラルキル、ヘテロアラルキル、又はヘテロシクリルアルキルである)である。ある実施態様では、R31は、フェニル、ヘテロアリール、又はヘテロシクリルである。グループ(ab)内では、R31は、独立に、水素、アルキル、アルコキシ、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドロキシル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルコキシ、アルコキシアルキルオキシ、アミノアルキル、アミノアルコキシ、シアノ、ニトロ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アルキルチオ、スルフィニル、スルホニル、アシル、アミノカルボニル、アミノスルフィニル、アミノスルホニル、一置換アミノ、又は二置換アミノであるR32及びR33で任意に置換される。R31中の芳香族又は脂環式環は、アルキル、アルコキシ、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドロキシル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルコキシ、アルコキシアルキルオキシ、アミノアルキル、アミノアルコキシ、シアノ、ニトロ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アルキルチオ、スルフィニル、スルホニル、アミノカルボニル、アミノスルフィニル、アミノスルホニル、一置換アミノ、又は二置換アミノであるRp、Rq、及びRrから独立に選択される1から3個の置換基で任意に置換され;Rs及びRt(ここでは、Rs及びRtは、水素又はフルオロである)から独立に選択される1又は2個の置換基でさらに置換される。
(ab)における化合物のあるサブグループでは、
R3は、
Figure 2009529052
である。ここでは、R31は、本発明の要旨で定義した通りのRp、Rq、及びRrから独立に選択される1から3個の置換基で任意に置換されるモルホリン-4-イル、ピペラジン-1-イル、又はピリジニルである
(ac)その中に含有されるサブグループを含めた上記実施態様(1)、(2)、及び(3)内では、式(I)の化合物の別の基は、R3が式(c)の環であるものである。
ある種の実施態様では、化合物が以下ではないという条件で、本発明の要旨で定義した通りの式(I)の化合物が提供される:
(a)置換基がピペラジン環又はホモピペラジン環のN-1窒素に位置する、一置換ピペラジン-4-イル又はホモピペラジン-4-イル;
(b)一方の置換基がアルキルであり、他方の置換基がアルキル又は-CONHR7(ここではR7は、本発明の要旨で定義した通りである)である二置換ピペラジニル;
(c)2つの置換基がアルキルであり、第3の置換基が-CONHR7(ここではR7は、本発明の要旨で定義した通りである)である三置換ピペラジニル;
(d)置換基がピペルジン環のC-4炭素に位置する一置換ピペルジン-1-イル;又は
(e)置換基のうちの1つがヘテロシクリルであり、他の置換基が-OR7(ここではR7は、本発明の要旨で定義した通りである)である二置換ピペリジン-1-イル。
式(I)の代表的な化合物を、下の表1に示す:
Figure 2009529052
(一般合成スキーム)
本発明の化合物は、以下に示す反応スキームに記載する方法によって作製することができる。
これらの化合物を調製する際に使用される出発材料及び試薬は、Aldrich Chemical Co.(Milwaukee, Wis.)、Bachem(Torrance, Calif.)、又はSigma(St. Louis, MO)などの民間の供給元から入手できる、あるいは、「有機合成のためのフィーザー及びフィーザーの試薬(Fieser and Fieser's Reagents for Organic Synthesis)」, 1〜17巻(John Wiley and Sons, 1991);「ロッドの炭素化合物の化学(Rodd's Chemistry of Carbon Compounds)」, 1〜5巻及び補足(Supplementals) (Elsevier Science Publishers, 1989); 「有機反応(Organic Reactions)」, 1〜40巻 (John Wiley and Sons、1991)、「マーチの上級有機化学(March's Advanced Organic Chemistry)」(John Wiley and Sons, 第4版)、及び「ラロックの総合有機変換(Larock's Comprehensive Organic Transformations)」(VCH Publishers Inc., 1989)などの参考文献中に記載される手順に従って、当業者に知られている方法によって調製される。これらのスキームは、単に、本発明の化合物を合成することができるある種の方法の実例に過ぎず、これらのスキームに対する様々な改変を行うことができ、それらは、この開示を参照する当業者に示されることとなる。反応の出発材料及び中間体は、それだけには限らないが、濾過、蒸留、結晶化、クロマトグラフィーなどを含めた従来の技術を使用して、所望により単離及び精製することができる。こうした材料は、物理定数及びスペクトルデータを含めた従来の手段を使用して特徴づけることができる。
そうでないと指定されない限り、本明細書に記載される反応は、大気圧で、約-78℃から約150℃まで、より好ましくは約0℃から約125℃までの温度範囲で、最も好ましくはほぼ室温(又は周囲温度)、例えば約20℃で起こる。
R1、R2、及びR3が、本発明の要旨で定義した通りである式(I)の化合物は、下のスキーム1に記載する通りに調製することができる。
Figure 2009529052
炭酸アンモニウムなどの塩基の存在下での、式(1)の2-アミノ-4,5-ジアルコキシベンズアミドとオルトギ酸トリメチルとの反応、又は式(3)の2-アミノ安息香酸性エステル化合物とホルムアミドとの反応によって、相当する4-キナゾロン(2)が提供され、これを、オキシ塩化リン又はオキシ臭化リンで処理すると、式(4)の相当するクロロ又はブロモ化合物が提供される。クロロ誘導体は、(2)を原液(neat)オキシ塩化リンに入れたものを加熱し、それに続いて中和後に生成物の再結晶を行うことによって調製される(Castleらの文献, J. Org. Chem. 17:1571, 1952を参照のこと)。ブロモ誘導体は、4-ヒドロキシシンノリンをクロロホルムに入れた濃縮懸濁液とオキシ臭化リンを室温で混合し、次いで、8から16時間、加熱還流することによって調製される。中和の後の抽出処理、その後のエタノールなどのアルコール溶媒からの再結晶によって、4-ブロモキナゾリンが提供される。
式(1)及び(2)の化合物(例えば2-アミノ-4,5-ジメトキシ安息香酸メチル)は、市販品として入手できる、又は当分野で共通の方法によって合成することができる。3,4-位のアルキル基が同じである単純なジアルキルエーテルは、標準のエーテル化反応下で、容易に入手することができる。例えば、6,7-ジメトキシ-4-キナゾロンを、BBr3で処理することによって、6,7-ジヒドロキシ-4-キナゾロンに転換することができ、続いてこれを、炭酸セシウム、トリエチルアミン、水素化ナトリウム、炭酸カリウム、水素化カリウムなどの塩基の存在下で、所望のハロゲン化アルキルで処理し、ジアルキル化生成物を提供することができる。適切な有機溶媒としては、アセトン、アセトニトリル、DMF、THFなどが挙げられる。
R1とR2が異なる式(2)の化合物は、ベンジルエーテルとしての6,7-ジヒドロキシ-4-キナゾロンの7位を選択的に保護し(Greenspanらの文献, J. Med Chem. 42:164, 1999を参照のこと)、6-ヒドロキシを所望のアルコキシ基に転換し、続いて7位のベンジル基を除去し、得られたヒドロキシ基のアルキル化を行うことによって調製できる。ベンジルエーテルの除去は、水素化分解反応条件下で、すなわち、メタノール、エタノールなどのアルコール溶媒中に炭素担持パラジウムを入れたものを使用して実施できる。この手順を用いて、R1とR2が同じである、又は3,4-ジヒドロキシ安息香酸性エステルと異なる式(3)の化合物も合成することができる。R1とR2が異なる場合、3,4-ジヒドロキシ安息香酸性エステルを、4位で選択的にベンジル化し、それに続いて、所望のアルキル基を用いて、3-ヒドロキシ基のアルキル化を行う。ベンジル基の除去、それに続くアルキル化によって、3,4-ジアルコキシ安息香酸エステルが提供され、これを、標準のニトロ化反応条件下で6位でニトロ化する。次いで、ニトロ基を還元し、式(3)の化合物を提供する。
R1とR2がハロアルキルである式1の化合物が所望される場合、相当するヒドロキシ化合物を、塩基性条件下で、例えばクロロジフルオロ酢酸などのハロゲン化酢酸で処理し、ジフルオロメチルエーテルを提供することができる。
上の実施態様(o)、(p)、(q)、及び(v)〜(z)に示されるものなどの、R3がアリール又はヘテロアリール環である式(I)の化合物は、当業者に知られている標準の合成方法によって、例えば、相当するアリール又はヘテロアリールボロン酸の、4-クロロ-キナゾリン(4)とのスズキ型カップリングによって調製することができる(例えば、Miyaura及びSuzukiの文献, Chem. Rev. 95:2457-2483, 1995を参照のこと)。こうしたボロン酸は、市販品として入手できる(例えば、Aldrich Chemical Co. (Milwaukee, WI), Lancaster Synthesis (Ward Hill, MA.), 又はMaybridge (Conrwall, UK))、あるいは、文献中に記載される方法によって、相当するブロミドから容易に調製することができる(例えば、N. Miyauraらの文献, Tetrahedron Letters 1979, 3437; N. Miyaura, A. Suzukiらの文献, Chem. Commun.1979, 866を参照のこと)。
R3が窒素原子を介してキナゾリン環に結合した複素環である式(I)の化合物、例えば、ピロリジン-1-イル、ピペリジン-1-イル、モルポリン-4-イルなど(例えば、上の実施態様(b)〜(n)及び(r)〜(u)を参照のこと)は、トリエチルアミン、ピリジンなどの塩基の存在下で、該複素環(ここではX1は、ハロ、又はトシラート、トリフレート、メシラートなどの他の適切な脱離基である)と(4)とを反応させることによって調製される。適切な溶媒としては、それだけには限らないが、テトラヒドロフラン、DMFなどが挙げられる。こうした複素環(ピロリジン、ピペリジン、ホモピペリジン、ピペラジン、ホモピペラジン、モルホリンなど)は、市販品として入手できる、又は、当分野で知られている標準の方法によって容易に調製することができる(Louie及びHartwigの文献, Tetrahedron Letters 36:3609, 1995; Guramら, Angew Chem. Int. Ed. 34: 1348, 1995を参照のこと)。あるいは、式(I)の化合物は、THF、ベンゼン、ジオキサン、トルエン、アルコール、又はそれらの混合物などの適切な有機溶媒中で、例えば、パラジウム又は銅触媒(それだけには限らないが、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(o)又はヨウ化銅(I)など)を使用する触媒条件下で、炭酸カリウム、ナトリウムt-ブトキシド、リチウムヘキサメチルジシリザン(lithium hexamethyldisilizane)などの適切な塩基の存在下で、(4)を該複素環と共に加熱することによって調製される。
R3が、上の実施態様zに示す通りの環である式(I)の化合物を作製するために有用な置換されたインダゾールは、市販品として入手できる(例えば、Aldrich Chemical Co., Sinova, Inc. (Bethesda, MA), J & W PharmLab, LLC (Morrisville, PA)、又は、当分野で一般に知られている方法によって調製することができる(例えば、Lebedevらの文献, J. Org. Chem. 70(2): 596-602, 2005、及び該文献中の引用文献を参照のこと)。例えば、R31がヘテロシクリル(例えばモルホリン又はN-メチルピペラジン)であるインダゾールは、相当するブロモインダゾールの、所望の複素環化合物とのブッフバルト(Buchwald)型カップリングによって合成することができる。ブロモインダゾールは、国際公開番号WO 2004/029050(その開示の内容全体を参照により本明細書に組み込む)に記載されている通りに調製することができる。(4)で適切に置換されたインダゾールの銅触媒反応によって、式(I)の適切な化合物が提供される。あるいは、ブロモインダゾールが、(4)とのパラジウム触媒反応を受けて、6,7-ジメトキシ-4-(ブロモ-1H-インダゾール-1-イル)キナゾリンが提供される。それに続く、例えばモルホリン又はN-メチルピペラジンとのN-アリール化反応によって、式(I)の所望の化合物が提供される。あるいは、6,7-ジメトキシ-4-(ブロモ-1H-インダゾール-1-イル)キナゾリンの、アリール又はヘテロアリールボロン酸(例えば、フェニルボロン酸又はニトロベンジルピリジンボロン酸)とのスズキ型反応によって、式(I)の相当するアリール又はヘテロアリール置換型インダゾールキナゾリンが与えられる。
(有用性及び使用方法)
一態様では、本明細書で提供されるのは、PDE10の阻害によって障害又は疾患を治療するための方法であって、障害又は疾患を治療するために、治療の必要がある患者に、本明細書で提供される治療有効量の化合物を投与することを含む方法である。
別の態様では、PDE10の阻害によって治療可能な障害又は疾患を治療するための医薬品の製造における、本明細書に記述する通りの化合物の使用を提供する。
本発明の化合物は、PDE10酵素活性を阻害し、それによって、PDE10を発現する細胞内のcAMP又はcGMPのレベルを上昇させる。したがって、PDE10酵素活性の阻害は、細胞内のcAMP又はcGMPの量が不十分であることによって引き起こされる疾患の治療に有用であろう。PDE10阻害剤はまた、cAMP又はcGMPの量を正常レベルまで上げることによって治療効果がもたらされる場合に利点があるであろう。PDE10の阻害剤は、末梢及び中枢神経系の障害、心臓血管疾患、癌、消化器(gastro-enterological)疾患、内分泌疾患、及び泌尿器学的疾患を治療するために使用することができる。
PDE10阻害剤を、単独で又は他剤と組み合わせて用いて治療できる適応症としては、それだけには限らないが、大脳基底核、前頭前野皮質、及び海馬によってある程度仲介されると考えられる疾患が挙げられる。これらの適応症には、精神病、パーキンソン病、痴呆、強迫性障害、遅発性ジスキネジア、舞踏病、抑うつ、気分障害、衝動性、薬物嗜癖、注意欠陥/多動性障害(ADHD)、パーキンソン状態を伴う抑うつ、尾状核又は被殻疾患を伴う人格変化、尾状核及び淡蒼球疾患を伴う痴呆及び躁病、及び淡蒼球疾患を伴う強迫衝動が含まれる。
精神病は、個人の現実の認識に影響を及ぼす障害である。精神病は、妄想及び幻覚によって特徴づけられる。本発明の化合物は、それだけには限らないが、精神分裂症、遅発性精神分裂症、分裂情動障害、精神分裂症の前駆症状、及び双極性障害を含めた、すべての形の精神病を患う患者の治療に有用であろう。精神分裂症の陽性症状、並びに認知障害及び陰性症状のための治療も可能である。PDE10阻害剤に対する他の適応症としては、(アンフェタミン及びPCPを含めた)薬物乱用に起因する精神病、脳炎、アルコール中毒、癲癇、狼瘡、サルコイドーシス、脳腫瘍、多発性硬化症、レビー小体を伴う痴呆、又は低血糖症が挙げられる。心的外傷後ストレス症候群(PTSD)及び分裂気質性人格のような他の精神障害も、PDE10阻害剤を用いて治療することができる。
強迫性障害(OCD)は、前頭側-線条体ニューロンの経路の欠陥と関連づけられている(Saxenaらの文献, Br. J. Psychiatry Suppl, 35:26-37, 1998)。これらの経路中のニューロンは、PDE10を発現する線条体ニューロンに突出する。PDE10阻害剤は、これらのニューロン中でcAMPを上昇させ; cAMPの上昇は、CREBリン酸エステル化の増加をもたらし、それによって、これらのニューロンの機能状態を向上させる。したがって、本発明の化合物は、OCDの徴候に使用するのに適している。ある種の場合では、OCDは、大脳基底核において自己免疫反応を引き起こす連鎖菌感染に起因する可能性がある(Gieddらの文献, Am J Psychiatry. 157:281-283, 2000)。PDE10阻害剤が、神経保護的役割を果たすことができるので、PDE10阻害剤の投与は、連鎖菌感染症が繰り返された後の、大脳基底核に対する損傷を予防し、それによって、OCDの発症を予防することが可能である。
脳内では、ニューロン内のcAMP又はcGMPのレベルは、記憶(特に長期記憶)の質に関連すると考えられている。いずれの特定の機構に拘泥されることも望まないが、PDE10は、cAMP又はcGMPを分解するので、この酵素のレベルは、動物、例えばヒトにおける記憶力に影響を及ぼすと考えられる。したがって、例えば、cAMPホスホジエステラーゼ(PDE)を阻害する化合物は、cAMPの細胞内レベルを増大させ、続いて、転写制御因子(cAMP応答結合タンパク質)をリン酸化するプロテインキナーゼを活性化することができる。次いで、転写制御因子は、DNAにプロモータ配列を結合させ、長期記憶に重要である遺伝子を活性化する。こうした遺伝子が活性であるほど、長期記憶は優れたものになる。このように、ホスホジエステラーゼを阻害することによって、長期記憶を高めることができる。
痴呆は、記憶喪失、及び記憶とは別のさらなる知的な障害を含む疾患である。本発明の化合物は、すべての形の痴呆における記憶力障害を患う患者の治療に有用であり得る。痴呆は、その原因に応じて分類されており、神経変性性痴呆(例えばアルツハイマー病、パーキンソン病、ハンチントン病、ピック病)、血管性痴呆(例えば梗塞、出血、心臓障害)、血管性とアルツハイマー病の混合型、細菌性髄膜炎、クロイツフェルト-ヤコブ病、多発性硬化症、外傷性(例えば、硬膜下血腫又は外傷性脳外傷)、感染型(例えばHIV)、遺伝性(ダウン症候群)、毒性(例えば重金属、アルコール、ある種の医薬品)、代謝性(例えばビタミンB12又は葉酸欠乏)、CNS低酸素症、クッシング病、精神医学的(例えば抑うつ及び精神分裂症)、及び水頭症が含まれる。
記憶力障害の状態は、新たな情報を学習する能力の欠陥、及び/又は、あらかじめ学習された情報を思い出す能力の欠如によって顕在化される。本発明は、軽度認知障害(MCI)及び加齢性の認知低下を含めた、痴呆とは別の記憶喪失を扱うための方法を含む。本発明は、疾患の結果としての記憶障害のための治療の方法を含む。記憶障害は、痴呆の初発症状であり、また、加齢性の認知低下だけでなく、アルツハイマー病、精神分裂症、パーキンソン病、ハンチントン病、ピック病、クロイツフェルト-ヤコブ病、HIV、心臓血管疾患、及び頭部外傷などの疾患に伴う症状である可能性がある。本発明の化合物は、例えば、アルツハイマー病、多発性硬化症、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、多系統萎縮症(MSA)、精神分裂症、パーキンソン病、ハンチントン病、ピック病、クロイツフェルト-ヤコブ病、抑うつ、加齢、頭部外傷、脳卒中、脊髄損傷、CNS低酸素症、脳老化、糖尿病に付随する認知障害、麻酔薬の早期暴露による記憶欠如、脳血管性痴呆、及び急性のニューロン疾患を含めた他の神経性状態、並びにHIV及び心臓血管疾患に起因する記憶障害の治療に有用であろう。
本発明の化合物はまた、ポリグルタミン-リピート疾患として知られている、あるクラスの障害の治療に使用するのに適している。これらの疾患は、共通の病原性突然変異を有する。アミノ酸グルタミンをコードする、ゲノム内のCAGリピートの増殖によって、ポリグルタミン領域が伸長された変異タンパク質が産生される。例えば、ハンチントン病は、タンパク質ハンチンチンの突然変異と関連づけられている。ハンチントン病にかかっていない個人では、ハンチンチンは、約8から31のグルタミン残基を含有するポリグルタミン領域を有する。ハンチントン病を患う個人については、ハンチンチンは、37以上のグルタミン残基をもつポリグルタミン領域を有する。ハンチントン病(HD)以外には、他の既知のポリグルタミン-リピート疾患及び関連するタンパク質として、歯状核赤核淡蒼球ルイ体萎縮症、DRPLA(アトロフィン-1(atrophin-1)); 脊髄小脳失調1型(アタキシン-1(ataxin-1)); 脊髄小脳失調2型(アタキシン-2); 脊髄小脳失調3型(マシャド-ジョセフ病、MJDとも呼ばれる)(アタキシン-3); 脊髄小脳失調6型(α1a-電位依存性カルシウムチャネル); 脊髄小脳失調7型(アタキシン-7); 並びに脊髄及び延髄性筋萎縮症(SBMA、ケネディ病としても知られている)(アンドロゲン受容体)が挙げられる。
大脳基底核は、運動ニューロンの機能を調節するために重要であり; 大脳基底核の障害は、運動障害をもたらす。大脳基底核機能に関連する運動障害の中で最も顕著なものは、パーキンソン病である(Obesoらの文献, Neurology. 62(1 Suppl 1): S17-30, 2004)。大脳基底核の機能異常に関連する他の運動障害としては、遅発性ジスキネジア、進行性核上性麻痺及び脳性麻痺、皮質基底核変性症、多系統萎縮症、ウィルソン病、ジストニア、チック、及び舞踏病が挙げられる。本発明の化合物は、大脳基底核ニューロンの機能不全に関連する運動障害を治療するために使用することができる。
PDE10阻害剤を、cAMP又はcGMPレベルを上昇させるのに使用し、ニューロンがアポトーシスを受けるのを妨げることができる。PDE10阻害剤は、グリア細胞中のcAMPを増加させることによって抗炎症であり得る。抗アポトーシス及び抗炎症特性の組み合わせ、並びに、シナプス可塑性及び神経発生に対する陽性の効果によって、これらの化合物は、脳卒中、脊髄損傷、アルツハイマー病、多発性硬化症、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、及び多系統萎縮症(MSA)を含めた、いずれの疾患又は損傷に起因する神経変性も治療するのに有用となる。
ADHD、OCD、チック、トゥレット病、シドナム舞踏病を含めて、大脳基底核に影響を及ぼす自己免疫疾患又は感染症は、大脳基底核の障害をもたらす可能性がある。さらに、脳卒中、代謝異常、肝疾患、多発性硬化症、感染症、腫瘍、薬剤過剰投与又は副作用、及び頭部外傷を含めて、脳に対するいずれの傷害も、大脳基底核に潜在的に損傷を与える可能性がある。したがって、本発明の化合物は、シナプス可塑性の増大、神経発生、抗炎症、神経細胞再生、及びアポトーシスの低下を含めた効果の組み合わせによって、疾患進行を停止する、又は脳内の損傷を受けた回路を復元するために使用することができる。
ある種の癌細胞の増殖は、cAMP及びcGMPによって阻害される。形質転換時に、PDE10を発現し、細胞内のcAMP又はcGMPの量が低下することによって、細胞が癌になる可能性がある。こうしたタイプの癌細胞では、PDE10活性の阻害によって、cAMPが増加することによって、細胞増殖が阻害される。場合によっては、PDE10は、親細胞株中ではなく、形質転換された癌細胞中に発現される可能性がある。形質転換された腎癌細胞では、PDE10が発現され、PDE10阻害剤によって、培養株中の細胞の増殖速度が低下する。同様に、乳がん細胞も、PDE10阻害剤の投与によって阻害される。多くの他のタイプの癌細胞も、PDE10の阻害による増殖停止に対して感受性がある可能性がある。したがって、本発明で開示する化合物は、PDE10を発現する癌細胞の増殖を停止するために使用することができる。
本発明の化合物はまた、cAMP情報伝達系の調節に焦点を合わせることによって、糖尿病、及び肥満などの関連する障害の治療に使用するのに適している。PDE-10A活性を阻害することによって、cAMPの細胞内レベルは増大し、それによって、インスリンを含有する分泌顆粒の放出が増大し、したがって、インスリン分泌が増大される。例えばWO 2005/012485(その内容全体を本明細書に組み込むものとする)を参照のこと。式(I)の化合物はまた、米国特許出願公開番号2006/019975(その開示の内容全体を参照により本明細書に組み込むものとする)に開示される疾患を治療するために使用することもできる。
(試験)
本発明の化合物のPDE10阻害活性は、例えば、以下の実施例で述べるインビトロ及びインビボアッセイを使用して試験することができる。
(投与及び医薬組成物)
一般に、本発明の化合物は、類似の効用を果たす薬剤のための許容される投与様式のいずれかによって、治療有効量で投与することができる。本発明の化合物、すなわち有効成分の実際の量は、治療される疾患の重症度、対象の年齢及び近親者の(relative)健康、使用される化合物の効力、投与の経路及び形、並びに他の因子などの多数の因子に依存することとなる。式(I)の化合物の治療有効量は、約0.1〜1000mg/日; 好ましくは0.5から250mg/日、より好ましくは3.5mgから70mg/日の範囲であり得る。
一般に、本発明の化合物は、以下の経路のいずれか1つによって、医薬組成物として投与することができる: 経口的、全身的(例えば、経皮、鼻腔内、又は座薬による)、あるいは非経口的(例えば、筋肉内、静脈内、又は皮下)投与。投与の好ましい方式は、好都合な1日の投与計画(これは、苦痛の程度に応じて調節することができる)を使用する経口である。組成物は、錠剤、ピル、カプセル、半固体、粉剤、徐放性製剤、液剤、懸濁剤、エリキシル剤、エアロゾル、又は他の任意の適切な組成物の形をとることができる。
製剤の選択は、薬物投与の方式(例えば、経口投与については、錠剤、ピル、又はカプセルの形の製剤が好ましい)、及び薬物物質の生体利用効率などの様々な因子に依存する。近年では、生体利用効率は、表面積を増大させる、すなわち粒径を減少させることによって増大できるという原理に基づいて、特に、不十分な生体利用効率を示す薬物について、医薬製剤が開発されている。例えば、米国特許第4,107,288号は、活性物質が、高分子の架橋マトリクス上に担持される、10から1,000nmのサイズ範囲の粒子を含む医薬製剤を記載している。米国特許第5,145,684号は、表面改質剤の存在下で、薬物物質がナノ粒子(400nmの平均粒度)に粉砕され、その後、液体媒体中に分散され、著しく高い生体利用効率を示す医薬製剤を与えるような医薬製剤の生成を記載している。
該組成物は一般に、少なくとも1種の医薬として許容し得る賦形剤と組み合わせた、式(I)の化合物からなる。許容し得る賦形剤は、非毒性であり、投与を助けるものであり、式(I)の化合物の治療的利益に悪影響を与えない。こうした賦形剤は、当業者に一般に入手できる、任意の固体、液体、半固体、又はエアロゾル組成物の場合には気体の賦形剤であり得る。
固体の医薬賦形剤としては、デンプン、セルロース、タルク、グルコース、ラクトース、スクロース、ゼラチン、麦芽、米、小麦粉、チョーク、シリカゲル、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸ナトリウム、グリセロールモノステアレート、塩化ナトリウム、脱脂粉乳などが挙げられる。液体及び半固体の賦形剤は、グリセロール、プロピレングリコール、水、エタノール、及び様々な油(石油、動物、植物、又は合成起源のもの、例えば、落花生油、大豆油、鉱油、ゴマ油などを含めて)から選択することができる。特に注射可能な液剤のために、好ましい液体担体としては、水、生理食塩水、デキストロース水溶液、及びグリコールが挙げられる。
圧縮ガスは、本発明の化合物をエアロゾルの形で拡散させるために使用することができる。この目的に適した不活性ガスは、窒素、二酸化炭素などである。
他の適切な医薬賦形剤及びその製剤は、E. W. Martinによって編集された「レミントンの医科学(Remington's Pharmaceutical Sciences)」(Mack Publishing Company, 第18版, 1990)に記載されている。
製剤中の該化合物のレベルは、当業者によって用いられる全範囲内で変化させることができる。通常、製剤は、重量パーセント(重量%)ベースで、製剤全体に対して約0.01〜99.99重量%の式(I)の化合物を含有する(残りは、1種以上の適切な医薬賦形剤である)。好ましくは、該化合物は、約1〜80重量%のレベルで存在する。
該化合物は、唯一の活性剤として、あるいは、精神病、特に精神分裂症及び双極性障害、強迫性障害、パーキンソン病、アルツハイマー病、認知障害及び/又は記憶喪失の治療に使用される他の薬剤などの他の医薬品、例えば、ニコチン性α-7アゴニスト、PDE4阻害剤、他のPDE10阻害剤、カルシウムチャネル遮断薬、ムスカリン性m1及びm2モジュレーター、アデノシン受容体モジュレーター、アンパカイン、NMDA-Rモジュレーター、mGluRモジュレーター、ドーパミンモジュレーター、セロトニンモジュレーター、カナビノイドモジュレーター、及びコリンエステラーゼ阻害剤(例えば、ドネペジル、リバスチジミン、及びガランタナミン)と組み合わせて投与することができる。こうした組み合わせでは、各活性な成分は、その通常の用量範囲に従って、又はその通常の用量範囲以下の用量で投与することができ、また、同時又は連続的に投与することができる。
本発明の化合物と組み合わせるのに適した薬物としては、それだけには限らないが、他の適切な精神分裂症薬(クロザリル、ジプレキサ、リスペリドン、及びセロクエルなど); 双極性障害薬(リチウム、ジプレキサ、及びデパコートなど); パーキンソン病薬(レボドパ、パーロデル、ペルマックス、ミラペックス、タスマール、コンタン、ケマジン、アーテン、及びコゲンチンなど); アルツハイマー病の治療に使用される薬剤(それだけには限らないがレミニール、コグネックス、アリセプト、エクセロン、アカチノール、ネオトロピン、エルデプリル、エストロゲン、及びクリキノールなど); 痴呆の治療に使用される薬剤(それだけには限らないがチオリダジン、ハロペリドール、リスペリドン、コグネックス、アリセプト、及びエクセロンなど); 癲癇の治療に使用される薬剤(それだけには限らないがジランチン、ルミノール、テグレトール、デパコート、デパケン、ザロンチン、ニューロンチン、バルビタ(Barbita)、ソルフェトン(Solfeton)、及びフェルバトールなど); 多発性硬化症の治療に使用される薬剤(それだけには限らないがデトロール、ディトロパンXL、オキシコンチン、ベタセロン、アボネックス、アゾチオプリン、メトトレキサート、及びコパクソンなど); ハンチントン病の治療に使用される薬剤(それだけには限らないがアミトリプチリン、イミプラミン、デスピラミン、ノルトリプチリン、パロキセチン、フルオキセチン、セルトラリン、テラベナジン、ハロペリドール、クロロプロマジン、チオリダジン、スルプリド、クエチアピン、クロザピン、及びリスペリドンなど); 糖尿病の治療に有用な薬剤(それだけには限らないが、PPARリガンド(例えば、ロシグリタゾン、トログリタゾン、及びピオグリタゾンなどの、アゴニスト、アンタゴニスト)、インスリン分泌促進物質[例えば、スルホニル尿素薬(グリブリド、グリメピリド、クロルプロパミド、トルブタミド、及びグリピジドなど)並びに非スルホニル分泌促進物質、α-グルコシダーゼ阻害剤(アカルボース、ミグリトール、及びボグリボースなど)、インスリン増感剤(例えばグリタゾンなどのPPAR-γアゴニスト; ビグアニド、PTP-1B阻害剤、DPP-IV阻害剤、及び11beta-HSD阻害剤など)、肝臓のグルコース排出量を低下させる化合物(グルカゴンアンタゴニスト及びメタフォルミンなど、例えば、グルコファージ及びグルコファージXR)、インスリン及びインスリン誘導体(インスリンの長時間及び短時間作用性の形及び製剤)が含まれる]; 並びに肥満防止薬(それだけには限らないが、β-3アゴニスト、CB-1アゴニスト、神経ペプチドY5阻害剤、毛様体神経栄養因子及び誘導体(例えばアクソカイン)、食欲抑制剤(例えばシブトラミン)、及びリパーゼ阻害剤(例えばオルリスタット)が含まれる)が挙げられる。
当業者が、本発明をより明確に理解し、実施することを可能にするために、以下の調合物及び実施例を示す。これらは、単にその例示及び代表であるに過ぎず、本発明の範囲を限定するものと考えるべきではない。すべてのスペクトルは、特に明記しない限り、Bruker Instruments NMRで300MHzで記録した。結合定数(J)は、ヘルツ(Hz)によるものであり、TMS(δ0.00ppm)に対するピークを列挙する。マイクロ波反応は、10mL Personal Chemistryマイクロ波反応バイアル中で、Personal Chemistry Optimizer(商標)マイクロ波反応器を使用して実施した。すべての反応は、特に明記しない限り、200℃で600秒間実施し、一定の待機時間ONにした。スルホン酸イオン交換樹脂(SCX)は、Varian Technologiesから購入した。分析用HPLCは、以下を使用して、4.6mm×100mm Waters Sunfire RP C18 5μmカラムで実施した: (i)20/80から80/20のアセトニトリル(0.1%ギ酸)/水(0.1%ギ酸)の6分にわたる勾配(方法A)、(ii)20/80から80/20のアセトニトリル(0.1%ギ酸)/水(0.1%ギ酸)の8分にわたる勾配(方法B)、(iii)40/60から80/20のアセトニトリル(0.1%ギ酸)/水(0.1%ギ酸)の6分にわたる勾配(方法C)、又は(iv)40/60から80/420のアセトニトリル(0.1%ギ酸)/水(0.1%ギ酸)の8分にわたる勾配(方法D)。分取HPLCは、95/5から20/80の水(0.1%ギ酸)/アセトニトリル(0.1%ギ酸)の勾配(8分)を使用して、30mm×100mmのXtera Prep RP18 5μカラムで実施した。
(合成実施例)
(実施例1)
(6,7-ジメトキシ-4-[7-(2-メトキシエトキシ)-2.3-ジヒドロ-1H-インドール-1-イル]キナゾリンの合成)
Figure 2009529052
4-クロロ-6,7-ジメトキシキナゾリン(111mg、0.494mmol)を、7-(2-メトキシエトキシ)インドリン(95.5mg、0.494mmol)のN,N-ジメチルアセトアミド(5.0mL)溶液に加えた。次いで、ヨウ化ナトリウム(30mg、0.2mmol)及び炭酸カリウム(273mg、1.98mmol)を加え、得られた混合物を、12時間160℃で加熱した。この粗製混合物を、(溶出液として2Nアンモニアのメタノール溶液を使用して)SCXカラムを介して濾過した。蒸発によって揮発性物質を除去し、残渣を、(10:90から80:20のアセトニトリル:水(0.1%ギ酸を含む)の勾配と45mL/分の流速を使用する)分取HPLCによって精製した。Berger SFC Minigram機器を使用する(圧力120バール、流速9.9mL/分、カラム温度35℃で、ピリジンカラムで15%メタノール調整剤を使用する)さらなる精製により、3.2mg(収率1.7 %)の6,7-ジメトキシ-4-[7-(2-メトキシエトキシ)-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-1-イル]キナゾリンをもたらした。1H NMR (CDCl3) δ 8.70 (s, 1H), 7.27 (s, 1H), 7.13 (s, 1H), 6.97 (m, 2H), 6.81 (d, J = 7.1, 1H), 4.40 (m, 2H), 4.05 (s, 3H), 4.00 (m, 2H), 3.84 (s, 3H), 3.22 (m, 2H), 3.13 (m, 2H), 3.02 (s, 3H),LC/MS (EI) tR 3.69分(方法 B), m/z 382 (M++1).
(実施例2)
(6,7-ジメトキシ-4-(4-モルホリン-4-イル-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-1-イル)キナゾリンの合成)
Figure 2009529052
ステップ1。4-ブロモインドール(5.00mL、39.9mmol)を、酢酸(5.00mL、87.9mmol)とメタノール(25.0mL、617mmol)の混合物に溶解し、0℃に冷却した。ナトリウムシアノボロヒドリド(7.52g、0.120モル)を加え、混合物を、1時間かけてゆっくりと室温まで暖めた。次いで、この反応混合物を濃縮し、炭酸水素ナトリウムの飽和水溶液を使用して中和した。有機相を、エーテル及び酢酸エチルで抽出し、組み合わせた有機相を塩水で洗浄し、乾燥させ、濾過し、濃縮して、4.11g(収率52 %)の4-ブロモインドリンをもたらした。
ステップ2。4-クロロ-6,7-ジメトキシキナゾリン(2.20g、9.9mmol)を、4-ブロモインドリン(1.97g、9.95mmol、ステップ1に記載される通りに調製したもの)のN,N-ジメチルアセトアミド(50mL)溶液に加えた。次いで、ヨウ化ナトリウム(0.7g、4mmol)及び炭酸カリウム(0.55g、39.8mmol)を加え、得られた混合物を、2.75時間160℃で加熱した。反応混合物を水で希釈し、酢酸エチル(100 mL)で抽出した。有機層を、水及びブラインで洗浄し、乾燥させ、濾過し、濃縮して、1.89gの4-(4-ブロモ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-1-イル)-6,7-ジメトキシキナゾリンをもたらした。
ステップ3。4-(4-ブロモ-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-1-イル)-6,7-ジメトキシキナゾリン(0.2g、0.5mmol、上のステップ2で述べた通りに調製したもの)、モルホリン(54.2μL、0.621mmol)、テトラヒドロフラン(4.00 mL)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(20mg、0.02mmol)、9,9-ジメチル-4,5-ビス(ジフェニルホスフィノ)キサンタン(30mg、0.052mmol)、ナトリウムtert-ブトキシド(74.6mg、0.777mmol)を、10mlの密閉マイクロ波管に加え、得られた混合物を、8時間50℃に加熱した。この混合物を、SCXカラムに装填し、これを、1カラム体積のメタノールで洗浄した。アンモニアのメタノール溶液を使用して生成物を溶出し、有機相を濃縮して、3mgの6,7-ジメトキシ-4-(4-モルホリン-4-イル-2,3ジヒドロ-1H-インドール-1-イル)キナゾリンをもたらした。1H NMR(CDCl3) δ 8.78 (s, 1H), 7.30 (s, 1H), 7.27 (s, 1H), 7.02 (t, J = 8.0, 1H), 6.51 (m, 2H), 4.35 (m, 2H), 4.07 (s, 3H), 3.89 (m, 4H), 3.50 (s, 3H), 3.14 (m, 2H), 3.09 (m, 4H), LC/MS (EI)tR 3.79分(方法 B), m/z 393 (M++1).
(実施例3)
6.7-ジメトキシ-4-(5-モルホリン-4-イル-2,3ジヒドロ-1H-インドール-1-イル)キナゾリンヒドロホルマートの合成)
Figure 2009529052
4-ブロモインドールの代わりに5-ブロモインドールを使用して実施例2のステップ1の手順に伴うことによって、5-ブロモインドリンを調製し、実施例2のステップ2で使用して、標題化合物を調製した。生成物を、カラムクロマトグラフィ(10:90から80:20のアセトニトリル:水(1 %ギ酸を含む)の勾配を使用する)によってさらに精製した。49mg(ステップ3において収率19%)。1H NMR (CDCl3) δ 8.70 (s, 1H), 8.38 (s, 1H), 7.46 (s, 1H), 7.06 (m, 1H), 6.92 (S, 1H), 6.81 (s, 1H), 6.68 (m, 1H), 4.40 (m, 2H), 4.06 (s, 3H), 3.85 (m, 4H), 3.84 (s, 3H), 3.20 (m, 2H), 3.11 (m, 4H) LC/MS (EI)tR 3.82分(方法 B), m/z 393 (M++1).
(実施例4)
(6,7-ジメトキシ-4-(3-フェニルピペラジン-1-イル)キナゾリンの合成)
Figure 2009529052
ステップ1。4-クロロ-6,7-ジメトキシキナゾリン(856mg、3.81mmol)、2-フェニルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(1.0g、3.81mmol)、N,N-ジメチルアセトアミド(15mL)、ヨウ化テトラ-n-ブチルアンモニウム(140mg、0.38mmol)、及び炭酸カリウム(1.58g、11.4mmol)を合わせ、3時間100℃に暖め、55℃で真空中で濃縮し、残渣を100mLの水及び200mLのDCMに溶解した。有機相を分離し、乾燥させ(MgSO4)、濃縮し、0% MeOHから5% MeOH(0.3% DMEAを含む、1:1 EtOAc/ヘキサン中)までの勾配溶出を使用するシリカゲル上のカラムクロマトグラフィによって精製すると、白色固体として4-(6,7-ジメトキシキナゾリン-4-イル)-2-フェニルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチルが提供された。
ステップ2。4-(6,7-ジメトキシキナゾリン-4-イル)-2-フェニルピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(1.36g、3.02mmol)、トリフルオロ酢酸(5.0mL)、及びDCM(10mL)を合わせ、5時間室温で撹拌した。反応混合物を濃縮し、残渣を粉末化させ、白色固体として6,7-ジメトキシ-4-(3-フェニルピペラジン-1-イル)キナゾリントリフルオロ酢酸塩を得た。これを、次の反応に直接的に使用した。このトリフルオロ酢酸塩を、150mLのDCMに溶解し、0.5M NaOH(20mL)で洗浄した。有機相を分離し、乾燥させ(MgSO4)、シリカゲルに吸収させ、溶出剤として5% MeOH(DCM中)を使用するカラムクロマトグラフィによって精製すると、白色固体として6,7-ジメトキシ-4-(3-フェニルピペラジン-1-イル)キナゾリンが提供された。1H NMR (CDCl3) δ 8.69 (s, 1H), 7.58-7.43 (m, 6H), 7.09 (s, 1H), 4.74 (t, 2H), 4.42-4.21 (m, 3H) 4.06 (s, 3H), 3.95 (s, 3H), 3.58-3.55 (m, 1H), 3.36-3.33 (m, 2H). LCMS:保持時間=2.98分, M+H = 351.
(実施例5)
(2-[4-(6,7-ジメトキシキナゾリン-4-イル)-2-フェニルピペラジン-1-イル]-N,N-ジメチルエタンアミンの合成)
Figure 2009529052
6,7-ジメトキシ-4-(3-フェニルピペラジン-1-イル)キナゾリン(30mg、0.086mmol)、β-ジメチルアミノエチルクロリド塩酸塩(16mg、0.11mmol)、N,N-ジメチルアセトアミド(3.0mL)、及びCs2CO3(112mg、0.34mmol)を合わせ、一晩撹拌しながら70℃に暖めた。この混合物を濃縮し、50mLの5% MeOH/DCM及び5mLの飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に溶解し、5分間撹拌した。有機分画を分離し、濃縮し、8% MeOHから15% MeOH(1% DMEAを含む、1:1 EtOAc/ヘキサン中)までの勾配溶出を使用するシリカゲル上でのカラムクロマトグラフィによって精製すると、無色のゴムとして2-[4-(6,7-ジメトキシキナゾリン-4-イル)-2-フェニルピペラジン-1-イル]-N,N-ジメチルエタンアミンが提供された。1HNMR (CDCl3) δ 8.68 (s, 1H), 7.57-7.54 (m, 2H), 7.36-7.22 (m, 4H) 6.89 (s, 1H), 5.39 (t, 1H), 4.35-4.09 (m, 5H), 3.99 (s, 3H), 3.70-3.65 (m, 2H), 3.52 (s, 3H), 3.34 (dt, IH), 2.55 (t, 2H), 2.25 (s, 6H).
(実施例6)
(1'-(6,7-ジメトキシキナゾリン-4-イル)-1,3'-ビピペリジン-2-オンの合成)
Figure 2009529052
4-クロロ-6,7-ジメトキシキナゾリン(83mg、0.37mmol)、3-(N-δ-バレロラクタム)-ピペリジン塩酸塩(60.8mg、0.278mmol)、ヨウ化テトラ-n-ブチルアンモニウム(31.6mg、0.086mmol)、炭酸カリウム(116mg、0.84mmol)、及びDMA、(1.5mL)を合わせ、マイクロ波反応管に入れて密封した。この混合物を、油浴中で2時間、140℃に暖め、室温に冷却し、濃縮して、濃褐色のオイルとした。残渣を水(15mL)に溶解し、飽和NaHCO3水溶液の添加によってpHを9に調節し、次いで、EtOAcに抽出した。有機抽出物を合わせ、乾燥させ(Na2SO4)、濃縮した。この材料を、0% MeOHから5% MeOH(DCM中)までの勾配溶出を使用する、SiO2のクロマトグラフィーによって精製した。溶出剤として流速9.9mL/分の10% MeOH(0.1% DME(CO2(1)中)を含む)を使用する、7.8mm×250mmピリジンカラムが取り付けられたBerger SFC mini-gramを使用するさらなる精製によって、白色固体として4.7mgの1'-(6,7-ジメトキシキナゾリン-4-イル)-1,3'-ビピペリジン-2-オンが提供された。1H NMR (CDCl3) δ 8.68 (s, 1H), 7.25 (s, 1H), 7.24 (s, 1H), 4.99 (tt, IH),4.09 (s, 3H), 4.05 (m, 2H), 4.03 (s, 3H), 3.36-3.21 (m, 2H), 2.96-2.85 (m, 2H) 2.46-2.39 (m, 2H), 2.02-1.95 (m, 3H), 1.84-1.73 (m, 5H). LCMS:保持時間2.54, M+H=371.2。
(生物学的実施例)
(実施例7)
(mPDE10A7酵素活性及び阻害)
(酵素活性)
酵素活性を分析するために、連続希釈されたmPDE10A7含有ライセート5μLを、MDC HE 96ウェルアッセイプレート(Molecular Devices Corp., Sunnyvale CA)中で、室温で、等体積の希釈された(100倍)フルオレセイン標識cAMP又はcGMPと共に30分間保温した。酵素と基質は、どちらも以下のアッセイバッファーで希釈した:トリス/HCl(pH 8.0)50 mM、MgCl2 5 mM、2-メルカプトエタノール4 mM、及びBSA 0.33 mg/mL。保温後、希釈された(400倍)結合試薬20μLを加えることによって、反応を停止させ、室温で1時間保温した。プレートを、蛍光偏光法について、Analyst GT(Molecular Devices)で計数した。IMAPアッセイキット(Molecular Devices)を使用して、mPDE10A7の酵素特性を評価した。データを、SOFTMAX PROソフトウェア(Molecular Devices)で分析した。
(酵素阻害)
阻害プロフィールを確認するために、連続希釈した化合物10μLを、室温で30分間、96ウェルポリスチレンアッセイプレート中で、希釈したPDE酵素30μlと共に保温した。保温後、化合物-酵素混合物5μLを、MDC HE黒色プレートに分注し、100倍希釈したフルオレセイン標識基質(cAMP又はcGMP)5μLと混合し、室温で30分間保温した。希釈した結合試薬20μLを加えることによって反応を停止し、蛍光偏光法について、Analyst GTで計数した。データをSoftMax Proで分析した。本発明の化合物は、このアッセイでは、mPDE10A7の阻害を示した。IC50値は概して5μM未満であった。
(実施例8)
(ラットにおける驚愕反応のプレパルスインヒビションのアポモルフィン誘発性欠損、抗精神病活性についてのインビボ試験)
精神分裂症に特徴的である思考障害は、感覚運動の情報をフィルタリングする、又はゲート制御する能力の欠如に起因する可能性がある。感覚運動の情報をゲート制御する能力は、ヒトだけでなく、多くの動物で試験することができる。一般に使用される試験は、驚愕反応のプレパルスインヒビションのアポモルフィン誘発性欠損の回復である。驚愕反応は、突然の騒音などの急な強い刺激に対する反射である。この実施例では、ラットを、例えば、40msec間、120dbのレベルの突然の急な騒音に露出し、ラットの反射行動を測定する。突然の騒音に対するラットの反射は、バックグラウンド(65db)より3から12db上の、より低い強度の刺激を伴う先行する驚愕刺激によって減じる可能性があり、これによって、驚愕反射は20〜80%減ずることとなる。
上述の驚愕反射のプレパルスインヒビションは、CNSにおける受容体シグナル伝達経路に影響を及ぼす薬物によって減じられる可能性がある。ある一般に使用される薬物は、ドーパミン受容体作動薬アポモルフィンである。アポモルフィンの投与は、プレパルスによって産生される驚愕反射の阻害を低下させる。ハロペリドールなどの抗精神病薬は、アポモルフィンが、驚愕反射のプレパルスインヒビションを低下させることを妨げる。このアッセイは、驚愕のプレパルスインヒビションのアポモルフィン誘発性欠損を低下させるので、PDE10阻害剤の抗精神病効力を試験するために使用されることができる。
前述の発明は、明瞭性及び理解の目的で、図と例とをあげて、ある程度詳細に述べてきた。添付の特許請求の範囲内で、変更及び改変を行うことができることは、当業者には明白であろう。したがって、上述の説明は、例示的であり、限定的ではないものと意図されることを理解されたい。したがって、本発明の範囲は、上述の説明を参照して決定するべきではなく、それよりも、以下の添付の特許請求の範囲を、こうした特許請求の範囲が有する権利と同等の完全な範囲のものと共に、参照して決定するべきである。
本出願に引用される特許、特許出願、及び刊行物はすべて、あらゆる目的のために、個々の特許、特許出願、又は刊行物が、個々に示されるのと同じ範囲で、その内容全体を本明細書に組み込むものとする。

Claims (15)

  1. 式(I)の化合物、あるいは、その個々の立体異性体、立体異性体の混合物、又は医薬として許容し得る塩:
    Figure 2009529052
    (式中、R1及びR2は、水素、アルキル、又はハロアルキルからそれぞれ独立に選択され;
    R3は、以下の(i)、(ii)、(iii)、又は(iv)である:
    (i)R4、R5、及びR6で置換されたフェニル、6員のヘテロアリール、又は単環式の6又は7員のヘテロシクリル環
    (ここでは、R4、R5、及びR6のうちの少なくとも1つは水素でないとの条件で、R4は、水素、アルキル、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アラルキル、ヘテロアラルキル、ヘテロシクリルアルキル、又は-XR7 (ここではXは、-O-、-CO-、-C(O)O-、-OC(O)-、-NR8CO-、-CONR9-、-NR10-、-S-、-SO-、-SO2-、-NR11SO2-、又は-SO2NR12-であり、上式で、R8〜R12は、独立に、水素、アルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、アシル、又はヘテロシクリルアルキルであり、R7は、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アラルキル、ヘテロアラルキル、又はヘテロシクリルアルキルである)であり;
    R5及びR6は、それぞれ独立に、水素、アルキル、アルコキシ、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドロキシル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルコキシ、アルコキシアルキルオキシ、アミノアルキル、アミノアルコキシ、シアノ、ニトロ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アルキルチオ、スルフィニル、スルホニル、アシル、アミノカルボニル、アミノスルフィニル、アミノスルホニル、一置換アミノ、二置換アミノ、アリール、ヘテロアリール、又はヘテロシクリルであり;
    上式で、R4、R5、R6、及びR7中の芳香族又は脂環式環は、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、シクロアルコキシ、シクロアルキルアルキルオキシ、アルコキシ、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドロキシル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルコキシ、アルコキシアルキルオキシ、アミノアルキル、アミノアルコキシ、シアノ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アルキルチオ、スルフィニル、スルホニル、アミノカルボニル、アミノスルフィニル、アミノスルホニル、一置換アミノ、二置換アミノ、任意に置換されたフェニル、任意に置換されたヘテロアリール、又は任意に置換されたヘテロシクリルであるRa、Rb、及びRcから独立に選択される1から3個の置換基で任意に置換され;かつ、Rd及びRe(ここでは、Rd及びReは、水素又はフルオロである)から独立に選択される1又は2個の置換基でさらに置換される);
    (ii)R13、R14、及びR15で置換された、ピロリル、ピロリジニル、2,4-ジオキソイミダゾリジニル、又は2-オキソピロリジニル
    (ここでは、R13、R14、及びR15のうちの少なくとも1つは水素でないとの条件で、
    R13は、水素、アルキル、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アラルキル、ヘテロアラルキル、ヘテロシクリルアルキル、又は-XR16(ここではXは、-O-、-CO-、-OC(O)-、-C(O)O-、-NR17CO-、-CONR18-、-NR19-、-S-、-SO-、-SO2-、-NR20SO2-、又は-SO2NR21-であり、上式で、R17〜R21は、独立に、水素、アルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、アシル、又はヘテロシクリルアルキルであり、R16は、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アラルキル、ヘテロアラルキル、又はヘテロシクリルアルキルである)であり;
    R14及びR15は、それぞれ独立に、水素、アルキル、アルコキシ、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドロキシル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルコキシ、アルコキシアルキルオキシ、アミノアルキル、アミノアルコキシ、シアノ、ニトロ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アルキルチオ、スルフィニル、スルホニル、アシル、アミノカルボニル、アミノスルフィニル、アミノスルホニル、一置換アミノ、もしくは二置換アミノ、アリール、ヘテロアリール、又はヘテロシクリルであり、
    上式で、R13、R14、R15、及びR16中の芳香族又は脂環式環は、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、シクロアルコキシ、シクロアルキルアルキルオキシ、アルコキシ、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドロキシル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルコキシ、アルコキシアルキルオキシ、アミノアルキル、アミノアルコキシ、シアノ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アルキルチオ、スルフィニル、スルホニル、アミノカルボニル、アミノスルフィニル、アミノスルホニル、一置換アミノ、もしくは二置換アミノ、任意に置換されたフェニル、任意に置換されたヘテロアリール、又は任意に置換されたヘテロシクリルであるRf、Rg、及びRhから独立に選択される1から3個の置換基で任意に置換され;かつ、Ri及びRj(ここでは、Ri及びRjは、水素又はフルオロである)から独立に選択される1又は2個の置換基でさらに置換される);
    (iii)式(a)の環
    Figure 2009529052
    (ここでは、Aは、単環式の飽和した5、6、又は7員のヘテロシクリル環であり、環(a)は、R22、R23、及びR24で置換され:
    ここでは、R22、R23、及びR24のうちの少なくとも1つは水素でないとの条件で、
    R22は、水素、アルキル、ハロアルキル、ハロアルコキシ、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アラルキル、ヘテロアラルキル、ヘテロシクリルアルキル、又は-XR25(ここではXは、-O-、-CO-、-C(O)O-、-OC(O)-、-NR26CO-、-CONR27-、-NR28-、-S-、-SO-、-SO2-、-NR29SO2-、又は-SO2NR30-であり、上式で、R26〜R30は、独立に、水素、アルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、アシル、又はヘテロシクリルアルキルであり、R25は、水素、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アラルキル、ヘテロアラルキル、又はヘテロシクリルアルキルである)から選択され、
    R23及びR24は、水素、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、シクロアルコキシ、シクロアルキルアルキルオキシ、アルコキシ、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドロキシル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルコキシ、アルコキシアルキルオキシ、アミノアルキル、アミノアルコキシ、シアノ、ニトロ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アルキルチオ、スルフィニル、スルホニル、アシル、アミノカルボニル、アミノスルフィニル、アミノスルホニル、一置換アミノ、もしくは二置換アミノ、アリール、ヘテロアリール、又はヘテロシクリルからそれぞれ独立に選択され;
    上式で、R22、R23、R24、及びR25中の芳香族又は脂環式環は、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、シクロアルコキシ、シクロアルキルアルキルオキシ、アルコキシ、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドロキシル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルコキシ、アルコキシアルキルオキシ、アミノアルキル、アミノアルコキシ、シアノ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アルキルチオ、スルフィニル、スルホニル、アミノカルボニル、アミノスルフィニル、アミノスルホニル、一置換アミノ、もしくは二置換アミノ、任意に置換されたフェニル、任意に置換されたヘテロアリール、又は任意に置換されたヘテロシクリルであるRk、Rl、及びRmから独立に選択される1から3個の置換基で任意に置換され;かつ、Rn及びRo(ここでは、Rn及びRoは、水素又はフルオロである)から独立に選択される1又は2個の置換基でさらに置換される);あるいは
    (iv)式(b)、(c)、又は(d)の環:
    Figure 2009529052
    (ここでは:
    X1、X2、及びX3のうちの少なくとも2つは炭素以外であるとの条件で、X1、X2、及びX3は、それぞれ独立に、炭素、窒素、酸素、又は硫黄であり;
    X4、X5、X6、及びX7のうちの少なくとも2つは炭素以外であるとの条件で、X4、X5、X6、及びX7は、それぞれ独立に、炭素又は窒素であり;
    B、C、及びDは、フェニル、5又は6員のヘテロアリール環(該5員のヘテロアリール環は、窒素、酸素、及び硫黄から独立に選択される1又は2個のヘテロ原子を含有し、該6員のヘテロアリール環は、1又は2個の窒素原子を含有し、残りの環原子は炭素である)、あるいは5、6、又は7員のヘテロシクリル環であり;
    環(b)及び(c)は、R31、R32、及びR33で置換され:
    ここでは、R31、R32、及びR33のうちの少なくとも1つは水素でないとの条件で、
    R31は、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アラルキル、ヘテロアラルキル、ヘテロシクリルアルキル、又は-XR34(ここではXは、-O-、-CO-、-OC(O)-、-C(O)O-、-NR35CO-、-CONR36-、-NR37-、-S-、-SO-、-SO2-、-NR38SO2-、又は-SO2NR39-であり、上式で、R35〜R39は、独立に、水素、アルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、アシル、又はヘテロシクリルアルキルであり、R34は、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アラルキル、ヘテロアラルキル、又はヘテロシクリルアルキルである)であり;
    R32及びR33は、水素、アルキル、アルコキシ、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドロキシル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルコキシ、アルコキシアルキルオキシ、アミノアルキル、アミノアルコキシ、シアノ、ニトロ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アルキルチオ、スルフィニル、スルホニル、アミノカルボニル、アミノスルフィニル、アミノスルホニル、一置換アミノ、もしくは二置換アミノ、アリール、ヘテロアリール、又はヘテロシクリルからそれぞれ独立に選択され、
    上式で、R31、R32、R33、及びR34中の芳香族又は脂環式環は、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、シクロアルコキシ、シクロアルキルアルキルオキシ、アルコキシ、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドロキシル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルコキシ、アルコキシアルキルオキシ、アミノアルキル、アミノアルコキシ、シアノ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アルキルチオ、スルフィニル、スルホニル、アミノカルボニル、アミノスルホニル、一置換アミノ、もしくは二置換アミノ、任意に置換されたフェニル、任意に置換されたヘテロアリール、又は任意に置換されたヘテロシクリルであるRp、Rq及びRrから独立に選択される1から3個の置換基で任意に置換され;かつ、Rs及びRt(ここでは、Rs及びRtは、水素又はフルオロである)から独立に選択される1又は2個の置換基でさらに置換される;
    ただし、以下の(i)から(vi)の条件を伴う:
    (i)R3は、一方の置換基が、置換又は非置換のアリール又はヘテロアリールであり、他方の置換基が、アルキル、カルボキシ、アルコキシカルボニル、シアノ、ヒドロキシル、アルコキシ、ハロアルコキシ、ピリジン-2-イルオキシ、-COR、-CONRR'、-COOR、-OR、又は-NRR'(ここでは、R及びR'は、独立に水素、アルキル、又は非置換のアリールである)、あるいは-NHCOR(ここではRは、アルキル、ハロアルキル、又は非置換のアリールである)である、二置換ピペリジン-1-イルではない;
    (ii)R3がピロリジン-1-イルである場合、R13は、Xが-O-であり、R16が置換又は非置換のアリール又はヘテロアリールである-XR16ではない;
    (iii)R3は、以下ではない:
    (a)置換基がヒドロキシ、ニトロ、ハロ、アルコキシ、ハロアルキル、又は非置換のアリールである一置換フェニル;
    (b)置換基がハロ又はアルコキシから独立に選択される二置換フェニル;
    (c)置換基がハロ又はアルコキシから選択される一置換ピリジニル;
    (d)2,6-ジメチルモルホリニル;又は
    (e)5-アミノ-2-フェニルカルボニルアミノピリミジニル;
    (iv)R3は、以下ではない:一置換ピペリジニル(式中、置換基は、アルキル、ヒドロキシ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、ヒドロキシアルキル、ハロアルキル、置換又は非置換のアリール又はヘテロアリール、置換又は非置換の飽和又は不飽和のヘテロシクリル又はヘテロシクリルアルキルであり、式中、ヘテロシクリル環は、N、O、又はS(O)nから選択されるヘテロ原子である2つの環原子を含有し(ここでは、nは0から2の整数である)、残りの環原子がCであり、1又は2個の環炭素原子は、-CO-基で任意に置き換えることができ、複素環は、ヘテロシクリル環が二環式の場合、二環式のヘテロシクリル環が、環の非フェニル部分を介してピペリジニル環に結合されるという条件で、フェニルと任意に縮合される);-COR(ここではRは、アルキル又は非置換のアリールである)、-COOR(ここではRは非置換のアリールである)、-CONRR'(ここでは、Rは、水素、アルキル又は非置換のアリールであり、R'は、非置換のアリールである)、-NRCOR'(ここでは、Rは、水素、アルキル、又は非置換のアリールであり、R'は、アルキル、ハロアルキル、非置換のアリール、4-アセチルアミノフェニル、ピペリジン-1-イル、ピペリジン-1-イルアルキル、又はピリジニルである);-NRSO2R'(ここでは、Rは、水素又はアルキルであり、R'は、アルキル、4-アセチルアミノフェニル、又はピリジニルである);-NRR'(ここでは、Rは、水素、アルキル、又は非置換のアリールであり、R'は、アルキル、2-アミノエチル、2-ベンジルアミノエチル、非置換のアリール、又はピリジニルメチルである);-(アルキレン)NRR'(ここでは、Rは、水素又はアルキルであり、R'は、水素、アルキル、又は-COR''であり、式中、R''は、アルキルである);(ハロアルキル又はアルコキシで任意に置換された)フェニル;置換又は非置換のインドリニル、オキサゾリル、ベンゾ[d]オキサゾリル、オキシラニル、1H-ベンゾ[d]イミダゾリル、1H-ベンゾ[d][1,2,3]トリアゾリル、ピリジン-2-イルオキシ、テトラヒドロナフタレニル、又は4H-1,2,4-トリアゾリルアルキル;あるいはジアルコキシキナゾリンで置換されたピペリジン-4-イルアルキル;
    (v)R3は、置換基の一方が、アルキル又はヒドロキシであり、他方の置換基が、ヒドロキシアルキル、ハロアルキル、1,1-ジオキソイソチアゾリジニルアルキル、又は1H-ベンゾ[d]イミダゾリル-2(3H)-オンであり、これらの環の各々が、1又は2個のアルキルで任意に置換され、lH-ベンゾ[d]イミダゾリル-2(3H)-オンが、環の非フェニル部分を介してピペリジニル環に結合される、二置換ピペリジニルではない;
    (vi)R3は、置換基(1つ又は複数)がアルキルである一置換もしくは二置換ピペラジン-4-イル又はホモピペラジン-4-イルではない;あるいはR3は、R5が水素であり、R6が水素又はアルキルであり、R4が水素以外であり、R4とR6の少なくとも1つがピペラジン又はホモピペラジン環のN-1窒素に位置する、ピペラジン-4-イル又はホモピペラジン-4-イルではない))。
  2. R1とR2がアルキルである、請求項1記載の化合物。
  3. R1とR2のうちの一方がアルキルであり、他方がハロアルキルである、請求項1記載の化合物。
  4. R3が、単環式の6又は7員のヘテロシクリル環である、請求項1記載の化合物。
  5. R3が、R4、R5、及びR6でそれぞれ置換された次式の環である、請求項1記載の化合物:
    Figure 2009529052
  6. R3が次式の環である、請求項5記載の化合物:
    Figure 2009529052
    (ここではR4は、Ra、Rb、及びRcのうちの1つが水素でないとの条件で、Rb、及びRcで置換されたフェニルである)。
  7. R3が次式の環である、請求項5記載の化合物:
    Figure 2009529052
    (式中、R4は、-NHCOR7(ここではR7は、Ra、Rb、及びRcのうちの1つが水素でないとの条件で、本発明の要旨で定義した通りのRa、Rb、及びRcで任意に置換されるフェニルである)である)。
  8. R3が次式の環である、請求項5記載のいずれかの化合物:
    Figure 2009529052
    (ここでは:
    R4は、Ra、Rb、及びRcのうちの1つが水素でないとの条件で、Ra、Rb、及びRcで任意に置換されるフェニルである)。
  9. R3が次式の環である、請求項2記載の化合物:
    Figure 2009529052
    (ここでは、R4とR5のうちの一方は、水素、アルキル、ハロ、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、シアノ、アミノ、一置換もしくは二置換アミノ、又は-XR7(ここではXは、-O-、-CO-、-OC(O)-、-C(O)O、-NR8CO-、-CONR9-、-S-、-SO-、-SO2-、-NR11SO2-、又は-SO2NR12-であり、上式で、R8〜R12は、独立に、水素、アルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、アシル、又はヘテロシクリルアルキルであり、R7は、アルキル、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アラルキル、ヘテロアラルキル、又はヘテロシクリルアルキルである)であり;R4とR5のうちの他方は、アリール、ヘテロアリール、又はヘテロシクリルであり;R4及びR5中の芳香族又は脂環式環は、Ra、Rb、及びRcから独立に選択される1から3個の置換基で任意に置換される)。
  10. R3が次式の環である、請求項2記載の化合物:
    Figure 2009529052
    (ここでは、R4とR5のうちの一方は、水素、アルキル、ハロ、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、シアノ、アミノ、一置換もしくは二置換アミノ、又は-XR7(ここではXは、-O-、-CO-、-OC(O)-、-C(O)O、-NR8CO-、-CONR9-、-S-、-SO-、-SO2-、-NR11SO2-、又は-SO2NR12-であり、上式で、R8〜R12は、独立に、水素、アルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、アシル、又はヘテロシクリルアルキルであり、R7は、アルキル、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アラルキル、ヘテロアラルキル、又はヘテロシクリルアルキルである)であり;R4とR5のうちの他方は、アリール、ヘテロアリール、又はヘテロシクリルであり;R4及びR5中の芳香族又は脂環式環は、Ra、Rb、及びRcから独立に選択される1から3個の置換基で任意に置換される)。
  11. R3が次式の環である、請求項2記載の化合物:
    Figure 2009529052
    (ここでは、R4は、水素、アルキル、又はフルオロであり、R5は、ヘテロシクリル、一置換又は二置換アミノであり、式中、R5中の芳香族又は脂環式環は、Ra、Rb、及びRcから独立に選択される1から3個の置換基で任意に置換される)。
  12. R3が、以下の(i)、(iii)、又は(iv)である、請求項1記載の化合物:
    (i)R4、R5、及びR6で置換されたフェニル、又は6員のヘテロアリール:
    (ここでは、R4、R5、及びR6のうちの少なくとも1つは水素でないとの条件で、
    R4は、水素、アルキル、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アラルキル、ヘテロアラルキル、ヘテロシクリルアルキル、又は-XR7(ここではXは、-O-、-CO-、-C(O)O-、-OC(O)-、-NR8CO-、-CONR9-、-NR10-、-S-、-SO-、-SO2-、-NR11SO2-、又は-SO2NR12-であり、上式で、R8〜R12は、独立に、水素、アルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、アシル、又はヘテロシクリルアルキルであり、R7は、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アラルキル、ヘテロアラルキル、又はヘテロシクリルアルキルである)であり;
    R5及びR6は、それぞれ独立に、水素、アルキル、アルコキシ、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドロキシル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルコキシ、アルコキシアルキルオキシ、アミノアルキル、アミノアルコキシ、シアノ、ニトロ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アルキルチオ、スルフィニル、スルホニル、アシル、アミノカルボニル、アミノスルフィニル、アミノスルホニル、一置換アミノ、二置換アミノ、アリール、ヘテロアリール、又はヘテロシクリルであり;
    上式で、R4、R5、R6、及びR7中の芳香族又は脂環式環は、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、シクロアルコキシ、シクロアルキルアルキルオキシ、アルコキシ、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドロキシル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルコキシ、アルコキシアルキルオキシ、アミノアルキル、アミノアルコキシ、シアノ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アルキルチオ、スルフィニル、スルホニル、アミノカルボニル、アミノスルフィニル、アミノスルホニル、一置換アミノ、二置換アミノ、任意に置換されたフェニル、任意に置換されたヘテロアリール、又は任意に置換されたヘテロシクリルであるRa、Rb、及びRcから独立に選択される1から3個の置換基で任意に置換され;かつ、Rd及びRe(ここでは、Rd及びReは、水素又はフルオロである)から独立に選択される1又は2個の置換基でさらに置換される;
    (iii)式(a)の環
    Figure 2009529052
    (ここでは、Aは、単環式の飽和した5、6、又は7員のヘテロシクリル環であり、環(a)は、R22、R23、及びR24で置換され:
    ここでは、R22、R23、及びR24のうちの少なくとも1つは水素でないとの条件で、
    R22は、水素、アルキル、ハロアルキル、ハロアルコキシ、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アラルキル、ヘテロアラルキル、ヘテロシクリルアルキル、又は-XR25(ここではXは、-O-、-CO-、-C(O)O-、-OC(O)-、-NR26CO-、-CONR27-、-NR28-、-S-、-SO-、-SO2-、-NR29SO2-、又は-SO2NR30-であり、上式で、R26〜R30は、独立に、水素、アルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、アシル、又はヘテロシクリルアルキルであり、R25は、水素、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アラルキル、ヘテロアラルキル、又はヘテロシクリルアルキルである)から選択され、
    R23及びR24は、水素、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、シクロアルコキシ、シクロアルキルアルキルオキシ、アルコキシ、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドロキシル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルコキシ、アルコキシアルキルオキシ、アミノアルキル、アミノアルコキシ、シアノ、ニトロ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アルキルチオ、スルフィニル、スルホニル、アシル、アミノカルボニル、アミノスルフィニル、アミノスルホニル、一置換アミノ、もしくは二置換アミノ、アリール、ヘテロアリール、又はヘテロシクリルからそれぞれ独立に選択され;
    上式で、R22、R23、R24、及びR25中の芳香族又は脂環式環は、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、シクロアルコキシ、シクロアルキルアルキルオキシ、アルコキシ、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドロキシル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルコキシ、アルコキシアルキルオキシ、アミノアルキル、アミノアルコキシ、シアノ、ニトロ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アルキルチオ、スルフィニル、スルホニル、アミノカルボニル、アミノスルフィニル、アミノスルホニル、一置換アミノ、もしくは二置換アミノ、任意に置換されたフェニル、任意に置換されたヘテロアリール、又は任意に置換されたヘテロシクリルであるRk、Rl、及びRmから独立に選択される1から3個の置換基で任意に置換され;かつ、Rn及びRo(ここでは、Rn及びRoは、水素又はフルオロである)から独立に選択される1又は2個の置換基でさらに置換される);あるいは
    (iv)式(b)又は(c)の環:
    Figure 2009529052
    (ここでは:
    X1、X2、及びX3のうちの少なくとも2つは炭素以外であるとの条件で、X1、X2、及びX3は、それぞれ独立に、炭素、窒素、酸素、又は硫黄であり;
    X4、X5、X6、及びX7のうちの少なくとも2つは炭素以外であるとの条件で、X4、X5、X6、及びX7は、それぞれ独立に、炭素又は窒素であり;
    B及びCは、フェニル、5又は6員のヘテロアリール環(該5員のヘテロアリール環は、窒素、酸素、及び硫黄から独立に選択される1又は2個のヘテロ原子を含有し、該6員のヘテロアリール環は、1又は2個の窒素原子を含有し、残りの環原子は炭素である)、あるいは5、6、又は7員のヘテロシクリル環であり;
    環(b)及び(c)は、R31、R32、及びR33で置換され:
    ここでは、R31、R32、及びR33のうちの少なくとも1つは水素でないとの条件で、
    R31は、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アラルキル、ヘテロアラルキル、ヘテロシクリルアルキル、又は-XR34(ここではXは、-O-、-CO-、-OC(O)-、-C(O)O-、-NR35CO-、-CONR36-、-NR37-、-S-、-SO-、-SO2-、-NR38SO2-、又は-SO2NR39-であり、上式で、R35〜R39は、独立に、水素、アルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、アシル、又はヘテロシクリルアルキルであり、R34は、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アラルキル、ヘテロアラルキル、又はヘテロシクリルアルキルである)であり;
    R32及びR33は、水素、アルキル、アルコキシ、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドロキシル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルコキシ、アルコキシアルキルオキシ、アミノアルキル、アミノアルコキシ、シアノ、ニトロ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アルキルチオ、スルフィニル、スルホニル、アミノカルボニル、アミノスルフィニル、アミノスルホニル、一置換アミノ、もしくは二置換アミノ、アリール、ヘテロアリール、又はヘテロシクリルからそれぞれ独立に選択され、
    上式で、R31、R32、R33、及びR34中の芳香族又は脂環式環は、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、シクロアルコキシ、シクロアルキルアルキルオキシ、アルコキシ、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドロキシル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルコキシ、アルコキシアルキルオキシ、アミノアルキル、アミノアルコキシ、シアノ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アルキルチオ、スルフィニル、スルホニル、アミノカルボニル、アミノスルホニル、一置換アミノ、もしくは二置換アミノ、任意に置換されたフェニル、任意に置換されたヘテロアリール、又は任意に置換されたヘテロシクリルであるRp、Rq及びRrから独立に選択される1から3個の置換基で任意に置換され;かつ、Rs及びRt(ここでは、Rs及びRtは、水素又はフルオロである)から独立に選択される1又は2個の置換基でさらに置換される)。
  13. 少なくとも請求項1の化合物と、医薬として許容し得る賦形剤とを含む、医薬組成物。
  14. 患者におけるPDE10の阻害によって治療可能な障害を治療するための医薬品の製造における、式(I)を有する化合物、あるいは、その個々の立体異性体、立体異性体の混合物、又は医薬として許容し得る塩;あるいはそれらの混合物の使用:
    Figure 2009529052
    (式中:R1及びR2は、水素、アルキル、又はハロアルキルからそれぞれ独立に選択され;
    R3は、以下の(i)、(ii)、(iii)、又は(iv)である:
    (i)R4、R5、及びR6で置換されたフェニル、6員のヘテロアリール、又は単環式の6もしくは7員のヘテロシクリル環
    (ここでは、R4、R5、及びR6のうちの少なくとも1つは水素でないとの条件で、R4は、水素、アルキル、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アラルキル、ヘテロアラルキル、ヘテロシクリルアルキル、又は-XR7 (ここではXは、-O-、-CO-、-C(O)O-、-OC(O)-、-NR8CO-、-CONR9-、-NR10-、-S-、-SO-、-SO2-、-NR11SO2-、又は-SO2NR12-であり、上式で、R8〜R12は、独立に、水素、アルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、アシル、又はヘテロシクリルアルキルであり、R7は、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アラルキル、ヘテロアラルキル、又はヘテロシクリルアルキルである)であり;
    R5及びR6は、それぞれ独立に、水素、アルキル、アルコキシ、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドロキシル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルコキシ、アルコキシアルキルオキシ、アミノアルキル、アミノアルコキシ、シアノ、ニトロ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アルキルチオ、スルフィニル、スルホニル、アシル、アミノカルボニル、アミノスルフィニル、アミノスルホニル、一置換アミノ、二置換アミノ、アリール、ヘテロアリール、又はヘテロシクリルであり;
    上式で、R4、R5、R6、及びR7中の芳香族又は脂環式環は、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、シクロアルコキシ、シクロアルキルアルキルオキシ、アルコキシ、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドロキシル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルコキシ、アルコキシアルキルオキシ、アミノアルキル、アミノアルコキシ、シアノ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アルキルチオ、スルフィニル、スルホニル、アミノカルボニル、アミノスルフィニル、アミノスルホニル、一置換アミノ、二置換アミノ、任意に置換されたフェニル、任意に置換されたヘテロアリール、又は任意に置換されたヘテロシクリルであるRa、Rb、及びRcから独立に選択される1から3個の置換基で任意に置換され;かつ、Rd及びRe(ここでは、Rd及びReは、水素又はフルオロである)から独立に選択される1又は2個の置換基でさらに置換される);
    (ii)R13、R14、及びR15で置換された、ピロリル、ピロリジニル、2,4-ジオキソイミダゾリジニル、又は2-オキソピロリジニル
    (ここでは、R13、R14、及びR15のうちの少なくとも1つは水素でないとの条件で、
    R13は、水素、アルキル、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アラルキル、ヘテロアラルキル、ヘテロシクリルアルキル、又は-XR16(ここではXは、-O-、-CO-、-OC(O)-、-C(O)O-、-NR17CO-、-CONR18-、-NR19-、-S-、-SO-、-SO2-、-NR20SO2-、又は-SO2NR21-であり、上式で、R17〜R21は、独立に、水素、アルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、アシル、又はヘテロシクリルアルキルであり、R16は、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アラルキル、ヘテロアラルキル、又はヘテロシクリルアルキルである)であり;
    R14及びR15は、それぞれ独立に、水素、アルキル、アルコキシ、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドロキシル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルコキシ、アルコキシアルキルオキシ、アミノアルキル、アミノアルコキシ、シアノ、ニトロ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アルキルチオ、スルフィニル、スルホニル、アシル、アミノカルボニル、アミノスルフィニル、アミノスルホニル、一置換アミノ、もしくは二置換アミノ、アリール、ヘテロアリール、又はヘテロシクリルであり、
    上式で、R13、R14、R15、及びR16中の芳香族又は脂環式環は、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、シクロアルコキシ、シクロアルキルアルキルオキシ、アルコキシ、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドロキシル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルコキシ、アルコキシアルキルオキシ、アミノアルキル、アミノアルコキシ、シアノ、ニトロ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アルキルチオ、スルフィニル、スルホニル、アミノカルボニル、アミノスルフィニル、アミノスルホニル、一置換アミノ、もしくは二置換アミノ、任意に置換されたフェニル、任意に置換されたヘテロアリール、又は任意に置換されたヘテロシクリルであるRf、Rg、及びRhから独立に選択される1から3個の置換基で任意に置換され;かつ、Ri及びRj(ここでは、Ri及びRjは、水素又はフルオロである)から独立に選択される1又は2個の置換基でさらに置換される);
    (iii)式(a)の環
    Figure 2009529052
    (ここでは、Aは、単環式の飽和した5、6、又は7員のヘテロシクリル環であり、環(a)は、R22、R23、及びR24で置換され:
    ここでは、R22、R23、及びR24のうちの少なくとも1つは水素でないとの条件で、
    R22は、水素、アルキル、ハロアルキル、ハロアルコキシ、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アラルキル、ヘテロアラルキル、ヘテロシクリルアルキル、又は-XR25(ここではXは、-O-、-CO-、-C(O)O-、-OC(O)-、-NR26CO-、-CONR27-、-NR28-、-S-、-SO-、-SO2-、-NR29SO2-、又は-SO2NR30-であり、上式で、R26〜R30は、独立に、水素、アルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、アシル、又はヘテロシクリルアルキルであり、R25は、水素、アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アラルキル、ヘテロアラルキル、又はヘテロシクリルアルキルである)から選択され、
    R23及びR24は、水素、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、シクロアルコキシ、シクロアルキルアルキルオキシ、アルコキシ、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドロキシル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルコキシ、アルコキシアルキルオキシ、アミノアルキル、アミノアルコキシ、シアノ、ニトロ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アルキルチオ、スルフィニル、スルホニル、アシル、アミノカルボニル、アミノスルフィニル、アミノスルホニル、一置換アミノ、もしくは二置換アミノ、アリール、ヘテロアリール、又はヘテロシクリルからそれぞれ独立に選択され;
    上式で、R22、R23、R24、及びR25中の芳香族又は脂環式環は、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、シクロアルコキシ、シクロアルキルアルキルオキシ、アルコキシ、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドロキシル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルコキシ、アルコキシアルキルオキシ、アミノアルキル、アミノアルコキシ、シアノ、ニトロ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アルキルチオ、スルフィニル、スルホニル、アミノカルボニル、アミノスルフィニル、アミノスルホニル、一置換アミノ、もしくは二置換アミノ、任意に置換されたフェニル、任意に置換されたヘテロアリール、又は任意に置換されたヘテロシクリルであるRk、Rl、及びRmから独立に選択される1から3個の置換基で任意に置換され;かつ、Rn及びRo(ここでは、Rn及びRoは、水素又はフルオロである)から独立に選択される1又は2個の置換基でさらに置換される);あるいは
    (iv)式(b)、(c)、又は(d)の環:
    Figure 2009529052
    (ここでは:
    X1、X2、及びX3のうちの少なくとも2つは炭素以外であるとの条件で、X1、X2、及びX3は、それぞれ独立に、炭素、窒素、酸素、又は硫黄であり;
    X4、X5、X6、及びX7のうちの少なくとも2つは炭素以外であるとの条件で、X4、X5、X6、及びX7は、それぞれ独立に、炭素又は窒素であり;
    B、C、及びDは、フェニル、5又は6員のヘテロアリール環(該5員のヘテロアリール環は、窒素、酸素、及び硫黄から独立に選択される1又は2個のヘテロ原子を含有し、該6員のヘテロアリール環は、1又は2個の窒素原子を含有し、残りの環原子は炭素である)、あるいは5、6、又は7員のヘテロシクリル環であり;
    環(b)及び(c)は、R31、R32、及びR33で置換され:
    ここでは、R31、R32、及びR33のうちの少なくとも1つは水素でないとの条件で、
    R31は、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アラルキル、ヘテロアラルキル、ヘテロシクリルアルキル、又は-XR34(ここではXは、-O-、-CO-、-OC(O)-、-C(O)O-、-NR35CO-、-CONR36-、-NR37-、-S-、-SO-、-SO2-、-NR38SO2-、又は-SO2NR39-であり、上式で、R35〜R39は、独立に、水素、アルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、アシル、又はヘテロシクリルアルキルであり、R34は、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクリル、アラルキル、ヘテロアラルキル、又はヘテロシクリルアルキルである)であり;
    R32及びR33は、水素、アルキル、アルコキシ、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドロキシル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルコキシ、アルコキシアルキルオキシ、アミノアルキル、アミノアルコキシ、シアノ、ニトロ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アルキルチオ、スルフィニル、スルホニル、アミノカルボニル、アミノスルフィニル、アミノスルホニル、一置換アミノ、もしくは二置換アミノ、アリール、ヘテロアリール、又はヘテロシクリルからそれぞれ独立に選択され、
    上式で、R31、R32、R33、及びR34中の芳香族又は脂環式環は、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、シクロアルコキシ、シクロアルキルアルキルオキシ、アルコキシ、ハロ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、ヒドロキシル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、ヒドロキシアルコキシ、アルコキシアルキルオキシ、アミノアルキル、アミノアルコキシ、シアノ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アルキルチオ、スルフィニル、スルホニル、アミノカルボニル、アミノスルホニル、一置換アミノ、もしくは二置換アミノ、任意に置換されたフェニル、任意に置換されたヘテロアリール、又は任意に置換されたヘテロシクリルであるRp、Rq及びRrから独立に選択される1から3個の置換基で任意に置換され;かつ、Rs及びRt(ここでは、Rs及びRtは、水素又はフルオロである)から独立に選択される1又は2個の置換基でさらに置換される);
    ただし、以下の(i)又は(ii)の条件を伴う:
    (i)R3は、一方の置換基が、置換又は非置換のアリール又はヘテロアリールであり、他方の置換基が、アルキル、カルボキシ、アルコキシカルボニル、シアノ、ヒドロキシル、アルコキシ、ハロアルコキシ、ピリジン-2-イルオキシ、-COR、-CONRR'、-COOR、-OR、又は-NRR'(ここでは、R及びR'は、独立に水素、アルキル、又は非置換のアリールである)、あるいは-NHCOR(ここでは、Rは、アルキル、ハロアルキル、又は非置換のアリールである)である、二置換ピペリジン-1-イルではない;
    (ii)R3がピロリジン-1-イルである場合、R13は、Xが-O-であり、R16が置換又は非置換のアリール又はヘテロアリールである-XR16ではない)。
  15. 前記疾患が、精神分裂症、双極性障害、及び強迫性障害である、請求項14記載の方法。
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