JP2009528740A - 補聴器および補聴器内における直接音の補償方法 - Google Patents

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Abstract

【構成】少なくとも1つのマイクロフォン(210),信号処理手段(220),および出力トランスデューサ(230)を備えた補聴器(200)である。信号処理手段は,上記マイクロフォンから入力信号を受信するように構成される。上記信号処理手段は,上記入力信号に補聴器利得を適用して,上記出力トランスデューサから出力される出力信号を生成するように構成され,かつ,上記信号処理手段は,上記補聴器利得が,所定の値より大きく直接利得と相違するまで,上記補聴器利得を上方または下方に調節する手段をさらに含む。

Description

この発明は補聴器の分野に関する。この発明は,特に,直接音(direct sound)の補償(compensation)を行う補聴器に関する。この発明は,より詳細には,補聴器のイヤピースの周りにおける直接音の伝播を考慮した原理(a rationale)に基づいて補聴器利得を調節する手段を有する補聴器に関し,さらに詳細には,そのような補聴器のシステムおよび方法に関する。
補聴器は,ユーザの対処(処方)(prescription)にしたがって増幅されたバージョンの音響環境(a version of the acoustic environment)を,ユーザの鼓膜に提供するように構成される。これは通常,マイクロフォン,増幅器,およびユーザの外耳道内に配置されるイヤピース内に配設された小型スピーカを有する装置を提供することによって達成される。イヤピースの周囲に音響上の漏れがあることがよく知られている。たとえば,非密閉フィット(a non-sealed fit)である場合や,ユーザの快適さを考慮して,たとえば,ユーザ自身の声によって生成される音圧を軽減するために,イヤピースに意図的にベントが設けられる場合に生じる。このような漏れは,音圧低下(損失)を生じさせることがあり,音が補聴器をバイパス(迂回)(bypass)して鼓膜に到達する事態を引き起こすことがある。
「補聴器のフィッティング方法およびシステム(Method and system for fitting a hearing aid)」という名称の未公開のPCT出願第PCT/EP2005/055305号明細書を参照することによって本願明細書の一部として援用するが,このPCT出願は,装用補聴器(in-situ hearing aid)のベント効果および直接利得(直接伝送利得)(the direct transmission gain)など,装用位置でなければ判らない関数(複数)を推測する方法を提供する。この方法によって得られる直接利得の推定は,ベントの外部から鼓膜に至る音の増幅を提示する。これらの関数は,装用オージオグラムおよび補聴器利得と共に,ベント効果による直接利得を補正するために利用される。
補聴器の設計において広く知られている問題であるが,多くの場合,通気管の音響効果および補聴器のイヤプラグと外耳道の間の漏れ経路の音響効果について,そのいずれかまたは両方を考慮せずに,補聴器利得が適用されている。
開放型フィッティングまたは大きな通気管を有する補聴器では,補聴器のイヤピースの周囲において,たとえば,直接にベントを通って音が伝播することがあり,その音は補聴器によって増幅された音の上に重畳される。この2つの音の信号が同様の振幅を有する場合,合算された信号は,信号間の相対位相が180度であるときに,ある周波数において極めて小さいものになる。このような位相破壊信号(a phase disrupted signal)は不自然で耳障りな音を有するため,結果的に,たとえば音声了解度(speech intelligibility)が損なわれる可能性がある。このことが問題となる度合いは,個人の聴力損失度およびイヤプラグに依存する。発明者らが知る限りでは,この問題は,従来技術に係る補聴器のフィッティングにおいて解決されていない。
したがって,通気管の音響効果,および補聴器と外耳道の間に存在する可能性がある漏れ経路の音響効果の問題は,依然として今日の補聴器フィッティング対策(hearing aid fitting strategies)において解決すべき課題である。
このため,改良された補聴器,および直接音の伝播を考慮したフィッティング原理を採用した改良技術が求められている。
したがって,この発明は,特に上述した要件および従来技術における欠点を考慮した補聴器,ならびに補聴器における信号処理方法を提供することを目的とする。
この発明は,特に,イヤピースをバイパスする音,たとえば,イヤピースの周囲で,または直接にベントを通って伝播する音の量を考慮した補償を行う補聴器,およびその方法を提供することを目的とする。
この発明の第1の態様によると,少なくとも1つのマイクロフォン,信号処理手段および出力トランスデューサを含み,上記信号処理手段が,上記マイクロフォンからの入力信号を受信するように構成される補聴器が提供され,上記信号処理手段は,上記入力信号に補聴器利得を適用して上記出力トランスデューサによって出力される出力信号を生成するように構成されており,上記信号処理手段はさらに,上記補聴器について算出された直接利得から所定のマージン分相違する値に上記補聴器利得を調節する手段を含む。
すなわち,少なくとも1つのマイクロフォン,上記マイクロフォンからの入力を受信するように構成された信号処理手段,および出力トランスデューサを含む補聴器が提供され,上記信号処理手段は,上記入力信号に補聴器利得を適用して上記出力トランスデューサによって出力される出力信号を生成するように構成されており,上記信号処理手段はさらに,上記補聴器利得が上記補聴器について算出された直接利得よりも低い場合に,上記補聴器利得を調節する手段を含む。
直接利得にしたがって補聴器利得を調節する手段を有する上記補聴器は,直接伝達音(directly transmitted sound)の量に関する知識(knowledge)を提供し,直接音(direct sound)が増幅音(amplified sound)よりも優勢になる前に,特定の周波数帯域をどの程度減衰させてよいのかについての情報を提供する。
この発明の他の態様によると,出力信号を生成するための補聴器利得を算出する際に直接伝達音を考慮に入れることによって,出力信号中の位相破壊(phase disruption)を回避できる補聴器が提供される。
この発明の別の態様によると,補聴器において直接伝達音を補償する方法が提供され,この方法は,上記補聴器の有効ベント・パラメータ(effective vent parameter)を推定し,上記有効ベント・パラメータに基づいて直接利得を算出し,聴覚障害補償出力信号を入力信号から生成するのに適する補聴器利得を算出し,上記補聴器利得と上記直接利得を比較し,さらに,上記補聴器利得が,所定の値を超えて上記直接利得と相違するまで,上記補聴器利得を上方または下方に調節するものである。
この発明のさらに別の態様によると,補聴器内において直接伝達音を補償する方法が提供され,この方法は,補聴器の有効ベント・パラメータを推定し,上記有効ベント・パラメータに基づいて直接利得を算出し,補聴器利得を適用して入力信号から出力信号を生成するものであり,上記直接利得は,それ以下の補聴器利得が設定されない下限利得値として(as a lower gain limit)用いられる。
この発明のまた別の態様によると,補聴器内において直接伝達音を決定する方法が提供され,この方法は,上記補聴器の有効ベント・パラメータを推定し,上記有効ベント・パラメータに基づいて直接利得を算出するステップを含む。
提示されるこの方法は,補聴器をフィッティングするときに,直接利得を算出できるようにするものであり,算出された利得は,この発明に係るさらなる方法およびシステムにしたがって,利得以外の他の補聴器パラメータの動的補正にも利用することができる。
この発明に係る補聴器,システムおよび方法は,補聴器利得を調節して,直接伝達音と補聴器利得によって増幅された音との相互作用(the interaction)をリアルタイムで補償する機能を提供するものであることが真の利点と見なすことができる。
この発明の一実施形態によると,この補聴器は,各周波数帯域の補聴器利得を瞬時利得レベル(the instantaneous gain level)に基づいて動的に調節することができる。
さらなる態様によると,この発明は,請求項34,35および36に記載されるように,補聴器におけるノイズを低減するシステム,コンピュータ・プログラム,およびコンピュータ・プログラム製品を提供する。
この発明のさらに具体的な変形例は,さらなる請求項によって規定される。
この発明の他の態様および利点は,例としてこの発明の原理を表す添付図面と組み合わせて検討することによって,以下の詳細な説明からより明らかになるであろう。
この発明は,添付図面と合わせて用いられる下記の詳細な説明によって容易に理解されるものであり,図面において同様の参照番号は同様の構成要素を示す。
まず,図1aを参照してDTG(直接利得)の算出について説明する。DTGの算出は,図1aに模式的に示されるフィードバック・テスト(FBT)を実行することによって行われる。このとき,装用ベント効果(in-situ vent effect)が推定され,そのベント効果からDTGが算出される。このことは,文献PCT/EP2005/055305号(上述)に詳細に説明されている。
次に,図1bを参照して,図1はこの発明の第1の実施形態に係る補聴器200を示している。
この補聴器は,音響入力信号を電気入力信号215に変換する入力トランスデューサまたはマイクロフォン210,およびアナログ電気信号をサンプリングしてデジタル化するA/Dコンバータ(図示略)を備えている。処理された電気入力信号は,次に,信号処理手段220に送られる。この信号処理手段220はコンプレッサを備えた増幅器を含み,コンプレッサ利得を適用することによって電気出力信号225を生成し,ユーザの要件(要望)にしたがって聴力損失を補うのに適する出力信号を生成する。一実施形態では,コンプレッサは非線形の利得特性を有しており,低い入力信号レベルではより多くの利得を,高い信号レベルではより少ない利得を供給する。また,信号経路には,電気出力信号を音響出力信号に変換する出力トランスデューサ230,すなわち,スピーカまたはレシーバがさらに含まれている。
コンプレッサは,入力信号のダイナミック・レンジを圧縮するように動作する。これは,老人性難聴(有毛細胞の消失に起因するダイナミック・レンジの損失)に対処する場合に役立つ。実際には,圧縮補聴器は,低いレベルの信号に拡張(expansion)を適用することが多く,そのすぐ上のレベルの入力信号を増幅しながらマイクロフォンのノイズを抑制する。コンプレッサは,安全または快適なレベルに最大出力レベルを制限するために,ソフト・リミッタを含んでもよい。コンプレッサは非線形利得特性を有するので,より高い入力レベルではより少ない利得を提供し,より低い入力レベルではより多くの利得を提供することができる。信号処理装置内にコンプレッサが組み込まれた補聴器は,しばしば非線形利得補聴器または圧縮補聴器と呼ばれる。
信号処理手段はさらに,メモリ240,およびユーザの聴覚障害や主な音響環境に基づいて基本的にプロセッサが決定することに対して,補聴器利得をさらに調節する調節手段250を備えている。この調節は,以下で説明するように,たとえばイヤピースをバイパスしたり,ベントを通って伝播したりする,補聴器をバイパスする音の特定の影響(certain effects of sounds bypassing the hearing aid)を考慮することを意図したものである。この調節によって,いわゆる聴覚障害補償出力信号を入力信号から生成するのに適する補聴器利得が算出される。
計算上,補聴器をバイパスする音は直接利得(直接伝送利得)(DTG)(direct transmission gain)で表現される。直接利得(DTG)は耳の外部の音源によって生成される外部ベント開口位置における音圧に対する,同一音源によって生成される鼓膜位置における音圧として定義される。直接利得は一般的に1未満であるので,換言すると,dBで表現される対数値は通常負の数になる。しかしながら,外耳道内に配置されたイヤピースによる固有のヘルムホルツ共鳴が存在するので,DTGが1より大きい周波数,すなわち対数値が正の数である周波数が存在することになる。単一の周波数帯域における直接伝達音に関する情報を,たとえば文献PCT/EP2005/055305号に記述された方法によって推定して,特定のユーザが使用する補聴器利得に対応した直接利得を算出することができる。
補聴器について算出されたDTG245は,周波数依存利得値セットとして(as a set of frequency dependent gain values),補聴器のメモリ240に記憶される。DTGは,次に,補聴器利得を調節するために,調節手段250で使用される。この調節によって,増幅出力信号および直接伝達音から生じる鼓膜上での結合音響信号における,ノイズの低減,位相破壊の回避,または信号品質の他の有用な最適化または改善が行われる。
次に,図2を参照して,図2は2つの音信号の寄与分(contributions)を加算することによって得られる,周波数に対する信号レベルを示している。具体的には,相対位相を有する2つの周波数依存信号(two frequency dependent signals with a relative phase)が示されており,これらの信号が加算されることによって,鼓膜において2つの音信号が加算される原理が,明確に示されている。黒い点線は2つの信号の大きさ(the magnitude)である。灰色の一点鎖線は,2つの信号がすべての周波数で同相(in phase)である場合(上方の曲線),およびすべての周波数で異相(out of phase)である場合(下方の曲線)のこれらの信号の和をそれぞれ表している。実線は,周波数と共に位相差が直線的に変化する場合に何が起こるのかを図示したものである。
ユーザの鼓膜における音レベルは,補聴器によって補助されない直接音(unaided direct sound)と,補聴器によって増幅された音とが重畳されたものである。この2つの音源の干渉は,位相破壊を引き起こす可能性,すなわち,補助されない直接音声と補聴器からの増幅音とはほぼ同じ大きさを有するが,位相が逆である周波数における音入力に変動を引き起こす可能性がある。この一般的な現象が図2に示されており,大きさと位相とが異なる2つの信号の加算状態が示されている。
特定の周波数において,2つの調和信号の和(the sum of two harmonic signals)は次のように表される。
1cos(2πft+φ1)+A2cos(2πft+φ2) (1)
この例では,A1=1,φ1=0,A2∝fである。φ2は0かπのどちらか,または∝fである。建設的干渉および相殺的干渉(constructive and destructive interference)は,いずれも簡単な算出で明らかにすることができるが,周波数に依存した位相と振幅とを有する2つの信号の和を分析的に説明することはより複雑である。この場合,結果的に生じる位相破壊(the resulting phase disruption)は信号の振幅と位相に左右されることになる。しかしながら,建設的干渉および相殺的干渉がそれぞれ位相破壊の上限および下限を構成するので,φ2∝fの場合に関して図2に示すように,位相破壊信号がこれらの線の間のどこかに位置することがわかっている。dBは20log10(A)として算出されるので,絶対振幅の比は,dBで表される振幅差に対応することに注目されたい。したがって,振幅0は−∞dBに対応する。
下方の灰色の一点鎖線は,2つの信号が,位相は異なるが振幅はまったく同じである状態において,全体の信号が相殺されて無限に小さくなることを示している。これは,相殺的干渉または位相キャンセルと呼ばれる。他方,2つの信号がすべての周波数において同相である状態において,振幅は建設的干渉において単純に加算され,2つの信号が同じ振幅を有する周波数において6dB大きい音圧を提供するが,これは上方の灰色の一点鎖線の5kHz地点で見ることができる。しかしながら,これらの2つの状態は,補聴器音と直接音に関しては,そのいずれもが変動する周波数依存位相(frequency dependent phase)を有するので,ほとんど見られない。したがって,黒い線は,相対位相が周波数に直線的に依存する場合に,全体音圧がどのように見えるのかを例示したものである。なお,一部の周波数では,建設的干渉が全体の信号の大きさを増大させるのに対して,他の周波数では相殺的干渉が全体の信号を減少させる。このように,相対位相がほぼπであり,相対振幅が約1の周波数において,信号は相殺されないので,この現象は位相破壊と呼ばれる。
上述の例は一般的なものであり,増幅音と直接音が重なり合うユーザの耳の中の状況を推定する土台とすることができる。つまりこれは,鼓膜における全体(total)音圧が位相破壊に関して直接音による非摂動(unperturbed)を保つために,増幅音声が特定のレベルを超えなければならないことを意味する。補聴器利得を直接音と同じ大きさに維持することによって位相破壊のリスクは増大することになるが,これはこの発明によって回避される。
図2に見られるように,位相破壊を最小限に抑えるには,増幅された音と補助されない直接音との間の振幅差が一定量(安全マージン)よりも数値的に高くなければならない。したがって,直接利得よりも高い補聴器利得を想定する場合は,図4の目盛りの右方に示唆されるように,直接利得+kと等しい利得設定の下限閾値が存在する。安全マージンは,原理的には自由に設定できる係数kである。kが負の大きな数字である場合,閾値は現在の利得にほとんど影響しない,すなわち,直接音と増幅音の間の相互作用は無視され,相互作用を考慮するための特別な措置は取られないことになる。kが大きな正の数であれば常に措置は取られるが,これも最適ではない。したがって,係数kの選択は,位相破壊のリスクを最小化することと,補聴器利得のダイナミック・レンジを制限することの間のトレードオフである。
図3は,信号の振幅比に対する位相破壊範囲(the phase disruption range)を示したものである。より詳細には,図3は,同相の和信号と異相の和信号の間のdBで表される振幅差を,図2に示した2つの信号の振幅差の関数として示したものである。したがって,曲線は,位相破壊に起因する全体音圧の不確実性または発生し得る広がり(spread)を示している。dBで表される信号振幅比は,各帯域における補聴器音(利得に換算したもの)と直接伝達音(利得に換算したもの)の差,つまりdBで表されるHA−DTG(Direct Transmitted Gain)であり,A1はDTG,A2はHAである。なお,DTGはイヤホンの製造時に固定されるのに対して,補聴器利得は音入力に応じて変化し得る。したがって,ベントが選択された後の時点においては,補聴器音のみが変数になる。
たとえば,一方の信号がもう一方よりも10dB大きい場合,最悪の事態では,位相破壊によって,和信号の振幅が最大−5dBまで,同相の和信号から変動する可能性があることをグラフから読み取ることができる。約1以上の値,好ましくは5〜15dBの間の値を適用することができる。当然ながら,約1dBの値では,位相破壊のリスクが高まることになる。k=7またはk=8の値では,許容可能であるとみなすことができる約±3dBの位相破壊範囲となる。
同様にして,DTGよりも低い補聴器利得の場合にも安全マージンが必要になるが,この場合,安全マージンは補聴器利得の上限を構成することになる。
図3は,補聴器200における状況について図2に示した例から得られるdBでの信号振幅比に対する一般的な位相破壊範囲を,グラフ化したものである。dBで表される信号振幅比は,補聴器音(利得)と直接伝達音(利得)の差,つまりdBで表されるHA−DTG(直接利得)であり,A1はDTG,A2はHAである。好ましい例において,図3は,互いに同様のやり方で通常処理される複数の周波数帯域のうちの一つの帯域のみに該当する。なお,DTGはイヤホンの製造時に固定されるのに対して,補聴器利得は音入力に応じて変化し得る。したがって,ベントが選択された後の時点においては,補聴器音のみが変数になる。
補聴器が停止されると,補聴器からの音は−∞(完全無音)になり,明らかにDTGが完全に優勢になる。この状態は図3のx軸上の−∞に対応するもので,予測されるとおり,位相破壊の問題が生じることはない。反対に,補聴器利得が,たとえば60dBであり,直接伝達音が−10dBである場合,直接音は相対的に無視することができ,この場合も位相破壊が生じるおそれはない。直接音と補聴器音の音レベルが同等である場合(A2≒A1)にのみ,和信号の強度が,図3に示されるように激しく変動することになる。
したがって,この発明において,DTGよりも高い補聴器利得を有する状況をもう一度想定すると,図3に一例として示されている係数kは下限を構成し,この下限以下では,大量の位相破壊のリスク(the risk of a large amount of phase disruption)が生じるので,通常,最適化プロセスにおいてこの下限よりも低い補聴器利得は設定されるべきではない。実施形態では,この下限より下では,問題となる特定の帯域をフィッティング中にオフにすること(定常補償),または,前述の下限を下回った場合に補聴器利得を動的に低減することのいずれかに関わる措置が取られる。
鼓膜において,直接音の強度が補聴器によって増幅された音の強度と同等であれば,直接音であっても,補聴器のユーザは事実上その音を十分に聞くことができる。したがって,一実施形態では,補聴器利得を調節する手段またはその方法のステップは,位相破壊を引起こす帯域を単純にオフにする。このことは,開放型フィッティング(open fittings)において最下部帯域(the lowest bands)に特に当てはまり,この最下部帯域において,増幅音のほとんどは開放型フィッティングのために減衰される。一実施形態では,音のこもりを防ぐように構成された開放型のイヤプラグを有する補聴器において,15のうち3つの最下部帯域が結果的にオフにされ,その次の4つの帯域は,調節手段によって無効化されてもされなくてもよく,無効化されるかどうかは,その帯域における補聴器利得にしたがうものとされる。
この発明によると,この補償は,静的または動的のいずれであってもよい。図4に,一実施形態に係る静的補償に関するフローチャートを示す。静的補償の場合,特定の帯域をオフにするかどうかの決定は,フィッティング時に,補聴器の利得設定に基づいて1度だけなされる。位相破壊の問題(他の文献で説明した問題)を回避するためには,各帯域における増幅音が,k dBよりも大きく直接音を上回る必要がある。利得および直接音の両方ともが把握されるので,いずれの帯域の利得が必要または不要であるのかを判断することができる。
しかしながら,非線形の補聴器利得は入力された音レベルに左右され,このことは,実際の利得は入力信号に応じて変動することを意味する。つまり,ベントが恒久的な構造を有するとしても,位相破壊の問題は,現状の音環境によって条件次第で現れる可能性があり,たとえば,大きな音(コンプレッサが利得を低く設定する場合)については存在するが,小さな音(コンプレッサが利得を高く設定する場合)については存在しないという音環境である。このようなことが起こるのは,大きな音については増幅された音レベルが直接音のレベルに近く,小さな音については増幅された音レベルが直接音のレベルを十分に超えるような場合である。静的ケースにおいて位相破壊を完全に防止するためには,小さな音のレベルの利得に基づいて帯域を無効化する必要があるが,このことは,無効化されていなければ増幅に役立つはずの帯域を犠牲にするという事態を招く可能性が高い。より高レベルの利得に関して選択された帯域を無効にするという考えに基づくと,それほど多くの帯域を犠牲にすることにはならないが,位相破壊が起こり得るという状況は依然として存続することになる。したがって,両極端の間の均衡点(a balance)を見つける必要がある。
図5および図6は,実施形態に係る動的補償についてのフローチャートを示す。
動的補償では,補聴器の実際の時間依存利得(the actual time dependent gain)を考慮して,この利得と,フィッティング中に推定される直接音とが比較される。動的ケースにおいて,帯域(複数)はフィッティング時に無効化されない。その代わり,補聴器利得が限界値(k dB)を下回る場合に,その利得に時間依存漸進的減衰が付加される(The gain is overlaid with a time dependent progressive damping)。実際の利得は,減衰関数(The damping function)と,通常はコンプレッサによって決定される補聴器利得との和(sum)である。これは,通常のものと異なり,たとえば20dBまで低下させる係数を用いて(by a factor of e.g. down to -20dB),コンプレッサによって決定された実際の利得を変化させることができ,状況が変わると,コンプレッサは,再び限界値よりも高いレベルに補聴器利得を引き上げるように機能する。このとき,減衰は徐々にゼロにまで戻る。このように,補聴器は,使用中に増幅音が問題を含むようになった時点を自動的に特定し,また,知覚できるほどには音の品質を損なうことなく,連続的に問題に対応することができる。
たとえば,高周波数域の聴力損失においてありがちであるが,聴覚閾値(the hearing threshold)が低く,ベントが大きい場合は,ベント付きイヤプラグを通る音の音レベルが,補聴器によって生成された音と同程度であることがある。しかしながら,補聴器利得は音レベルに応じて変化するので,鼓膜における全体の音信号が位相破壊によって歪められるという聴音状況が存在する可能性がある一方で,他の聴音状況では,補聴器利得が直接音より十分に上または下であるために,良好な音質が得られる場合もある。たとえば,混雑したカフェにおいて,ある人物の補聴器は,補聴器の圧縮によって低い利得を提供することになる。低い帯域において,補聴器利得は0dBであってよく,言い換えると,補聴器は,出力信号のレベルを入力レベルと同一のレベルにする。この低い帯域では,ベントが大きいため,直接伝達音も0dBになる場合がある。この場合,前述の人物は,位相破壊によって歪められた音を知覚する可能性がある。その同一人物は,その後,外に出て公園に行き,鳥の声や遠くで他の人々が話す声を聞くかもしれない。この状況における補聴器利得は大きくなり,ことによっては10dBになるかもしれない。この値は,鼓膜における全体の音の中で補聴器の音が優勢になる十分な高さであるので,位相破壊のリスクを抑制すると共に,より良好な音質を提供する。このような問題に対処するため,下記に説明するように,この発明に係る動的補償が提供される。
図6を参照しながら説明する。監視利得(the Surveillance Gain)は,現状の音環境,聴覚閾値,およびフィッティング原理(the fitting rationale)にしたがって補聴器内において算出される利得である。この利得は,直接音の補償を行わない場合には適用補聴器利得(applied hearing aid gain)になるが,時間サンプル(time sample)であり,この時間サンプル毎に,直接音に安全マージンを加えた増幅下限,すなわち,DTG+kと比較される。適用補聴器利得(HAapp)は,補聴器のスピーカを通して得られる利得である。適用補聴器利得は,減衰関数DだけSGと異なるので,HAapp=SG+Dとなる。監視利得がDTG+kより低い場合,減衰関数(damping function)が有効化される。減衰関数は,各種の方法で規定(定義)することができ,そのうちの1つとして,次のように規定することができる。
Figure 2009528740
この関数は,時刻t0で始まり,減衰関数の2つの値p1およびp2の間の漸進的遷移(gradual transition)を記述するものである。値ΔTは,減衰信号の合計存続期間(the total duration of the damping function),すなわち,減衰が完了するまでの時間である。極めて小さい値をΔTに選択することによって適用補聴器利得は急速に減衰されるので,補聴器の音は急速に消滅する。この減衰はSG<DTG+kの基準(the criterion)に基づくものとすることができる。
図7は,2つの区画(わく)(panes)を有し,上方の区画は,入力される音レベルの変動によってコンプレッサの利得設定が変動する状況において,減衰係数を適用することによって調節される利得の時間プロット(a time plot of gain)を示したものであり,下方の区画は,ゼロから−20dBに遷移し,その後−20dBからゼロに再び戻るという遷移フェーズ(in phase of transition)における減衰係数の設定の時間プロットを示したものである。
最初の遷移は,前述の基準が満たされた時点で直ちに開始され,適用利得は,図7に示すように,p1=0dBから減衰の最大数値Pに向かって下降し始める。値Pは−20dBに設定することがきる。この減衰の最大数値Pは,適用利得が直接音と比べて極めて小さい鼓膜位置での音レベルを生成するように,十分に小さい値に設定されなければならず,これにより位相破壊のリスクは生じない。減衰が平衡状態に達するよりも前に上記の基準が満たされなくなった場合は,新しいサイクルが開始され,この新しいサイクルにおいて,p1は,基準の状態が変化した特定の時点における減衰関数の実際値(the actual value)であり,p2=0dBである。基準SG<DTG+kが満たされなくなった時点で,直ちに,適用利得は監視利得SGに向かって再び上昇を始める。すなわち,基準が満たされるたびに,減衰関数は,期間ΔT秒の中で,たとえば,−20dBに向かって適用補聴器利得を減衰させる。基準が満たされなくなるたびに,減衰関数は0dBまで上昇しようとすることになる。
図8には,異なる圧縮係数(複数)についての減衰関数が示されている。ここでは,時間t=t0において,SGが増幅下限よりも小さくなり,1秒に渡って下回った状態に留まる。このことにより,即時的でありながらも滑らかな遷移が提供される。
一例として,f(t)を次のように表すことができる。
Figure 2009528740
圧縮係数cは,遷移が行われるべき急峻さの程度(how abruptly)を制御する。cが大きい場合,遷移は時刻ΔT/2において急峻に生じるが,極めて小さいcでは,p1とp2の間の遷移はほぼ直線的になる。減衰関数は,効果が生じるまでに時間を必要とするので,時間遅延が存在することに注意されたい。図7は,直接音の動的補償の例もさらに示しており,この例では,ΔT=1sで,c=10s-1秒である。
この発明の他の実施形態では,図9に示すように,最小の増幅(the minimal amplification)によって制限される補聴器利得が提供される。この実施形態では,補聴器利得が決してHA=DTG+kよりも小さくならないように,DTGを補償することが提供される。これはつまり,オリジナルの利得は,DTG+k以上の適用利得を常に生成する減衰係数を用いて変更されるということを意味する。この方法は,単独で利用されてもよいが,静的補償と組み合わせてもよく,その場合はいくつかの帯域をオフにし,他方その他の帯域において,利得を最小値のDTG+kに制限することによって,動的補償を用いて規制される。減衰関数が補聴器利得の灰色部分に追加されると,図9に示すような平坦な線が得られる。
この発明の実施形態によると,この明細書に記載したシステムおよび補聴器は,このようなシステムおよび補聴器に適した信号処理装置,たとえば,デジタル信号プロセッサ,フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)を含むアナログ/デジタル信号処理システム,標準プロセッサ,または特定用途向け信号プロセッサ(ASSPまたはASIC)などに実装してもよい。一部の要素は他の方式で実行できるものであるとしても,システム全体が単一のデジタル要素内で実現されることが明らかに好ましく,これらはすべて当業者には知られていることである。
この発明の実施形態に係る補聴器,方法,システム,および他の装置は,任意の適切なデジタル信号処理システム内に実装されてよい。この補聴器,方法,および装置は,たとえばオーディオロジストによるフィッティング時に使用されてもよい。また,この発明に係る方法は,この明細書に記載した実施形態に係る方法を実行する実行可能なプログラムコードを含むコンピュータ・プログラムで実行することもできる。クライアント・サーバ環境を使用する場合,この発明の実施形態は,この発明に係るシステムを具現し,かつ,この発明に係る方法を実行するコンピュータ・プログラムのホストとなるリモートサーバコンピュータを含む。別の実施形態では,コンピュータ可読媒体のようなコンピュータ・プログラム製品,たとえば,フロッピー・ディスク,メモリー・スティック,CD−ROM,DVD,フラッシュ・メモリまたは他の適切な記憶媒体などが,この発明に係るコンピュータ・プログラムを記憶するために提供される。
さらなる実施形態では,プログラム・コードは,デジタル補聴器のメモリまたはコンピュータ・メモリに記憶されてもよく,補聴器自体もしくはそのCPU等の処理装置によって,または任意の他の適切なプロセッサ,もしくは説明した実施形態に係る方法を実行するコンピュータによって,実行されてもよい。
この発明の原理について,その実施形態において説明および例示したが,この発明は,前述したような原理から逸脱することなく,構成および細部を変更できることは,当業者には明らかであろう。この発明の範囲内の変更および修正は,この発明の精神から逸脱することなく行うことができ,この発明は,このような変更および修正のすべてを包含する。
直接伝達音の算出に関する模式図である。 この発明に係る補聴器のブロック図である。 2つの音信号の寄与分を加算することで得られる,周波数に対する信号レベルを示す。 2つの信号の振幅差の関数として位相破壊範囲を示す。 この発明の一実施形態に係る方法を示すフロー図である。 この発明の他の実施形態に係る方法を示すフロー図である。 この発明のさらに他の実施形態に係る方法を示すフロー図である。 この発明の実施形態にしたがって,補聴器利得が増幅下限値より小さくなる場合に,適用補聴器利得を減衰させる例における補聴器利得および減衰関数を示す。 この発明の実施形態に係る,異なる圧縮係数に対応した減衰関数を示す。 この発明の実施形態にしたがって,DTG+kにより補聴器利得が下方に規制される場合の補聴器利得を示す。

Claims (36)

  1. 少なくとも1つのマイクロフォン,上記マイクロフォンから入力信号を受信するように構成された信号処理手段,および出力トランスデューサを備え,上記信号処理手段は,上記入力信号に補聴器利得を適用して上記出力トランスデューサによって出力されるべき出力信号を生成するように構成されており,上記信号処理手段はさらに,上記補聴器について算出された直接利得から所定のマージン分だけ相違する値に,上記補聴器利得を調節する手段を備えている,補聴器。
  2. 上記補聴器利得を調節する手段は安全マージンkを提供するものであり,上記補聴器利得が上記直接利得に上記安全マージンkを加えたものよりも低くなった場合に,上記補聴器利得を調節するように構成されている,請求項1または2に記載の補聴器。
  3. 上記安全マージンkは1〜15dBの範囲,好ましくは5〜15dBの範囲の利得値である,請求項2に記載の補聴器。
  4. 上記安全マージンkは7〜8dBの利得値である,請求項2に記載の補聴器。
  5. 上記補聴器利得を調節する手段は,上記補聴器利得の減衰によって上記補聴器利得を調節するように構成されている,上記請求項のいずれか一項に記載の補聴器。
  6. 上記補聴器はさらに,上記補聴器とそのユーザについて算出された上記直接利得を保存し,かつ,音レベル依存補聴器利得を提供するように構成されたメモリを含み,上記補聴器利得を調節する手段は,上記入力信号に上記音レベル依存補聴器利得を適用して補聴器利得増幅出力信号を生成するように構成されており,上記補聴器利得は,上記補聴器利得が上記直接利得以下である場合に調節される,上記請求項のいずれか一項に記載の補聴器。
  7. 上記信号処理手段はさらに,上記補聴器利得と,上記直接利得に上記安全マージンkを加えたものとを比較するように構成されたコンパレータを含み,上記補聴器利得が上記直接利得に上記安全マージンkを加えたものよりも小さい場合に,上記補聴器利得を調節する手段は係数Fによって上記補聴器利得を低下させて,その低下させた補聴器利得を用いて上記増幅出力信号を生成し,上記補聴器利得が上記直接利得に上記安全マージンkを加えたもの以上である場合は,上記補聴器利得を調節する手段は上記補聴器利得を用いて上記増幅出力信号を生成するように構成されている,請求項6に記載の補聴器。
  8. 上記音レベル依存補聴器利得は,聴覚閾値およびフィッティング原理から得られる,周波数および入力信号レベル依存利得値セットを含む,請求項6または7に記載の補聴器。
  9. 上記信号処理手段はさらに,上記入力信号の実時間サンプルを取得して,上記実時間サンプルについての上記音レベル補聴器利得から監視利得を算出するように構成されており,上記補聴器はさらに,上記監視利得と,上記直接利得に上記安全マージンkを加えたものとを比較するように構成されたコンパレータを含み,上記監視利得が上記直接利得に上記安全マージンkを加えたものより小さい場合に,上記補聴器利得を調節する手段は係数Fに向かって減衰関数を減少させるように構成されており,上記監視利得が上記直接利得に上記安全マージンkを加えたもの以上である場合は,上記補聴器利得を調節する手段は0dBに向かって上記減衰関数を増加させるように構成されており,さらに上記補聴器利得を調節する手段は,次に,上記監視利得に上記減衰関数を加えることによって上記補聴器利得を算出し,上記算出された補聴器利得を用いて上記増幅出力信号を生成するように構成されている,請求項6に記載の補聴器。
  10. 上記監視利得は,上記実時間サンプルにおいて設定される上記音レベル依存補聴器利得から得られる,周波数依存利得値セットを含む,請求項9に記載の補聴器。
  11. 上記補聴器利得を調節する手段は,上記直接利得に安全マージンkを加えたものよりも低い値に上記補聴器利得を設定しないように構成されている,上記請求項のいずれか一項に記載の補聴器。
  12. 上記入力信号を複数の周波数帯域の帯域分割入力信号に変換する帯域分割フィルタをさらに備え,上記補聴器はさらに,上記周波数帯域のそれぞれにおいて,上記帯域分割入力信号を個別に処理するように構成されている,上記請求項のいずれか一項に記載の補聴器。
  13. 上記補聴器利得を調節する手段は,一部の周波数帯域内でのみ上記周波数依存補聴器利得を適用し,他の周波数帯域をオフにするように構成されている,請求項12に記載の補聴器。
  14. 上記補聴器利得を調節する手段は,特定の周波数帯域における上記補聴器利得の適用を,その周波数帯域における上記補聴器利得に基づいて有効化または無効化するように構成されている,請求項12に記載の補聴器。
  15. 補聴器内で直接伝達音を補償する方法であって,
    −上記補聴器の有効ベント・パラメータを推定し,
    −上記有効ベント・パラメータに基づいて直接利得を算出し,
    −入力信号から聴覚障害補償出力信号を生成するのに適する補聴器利得を算出し,
    −上記補聴器利得と上記直接利得とを比較し,
    −上記補聴器利得が所定の値よりも大きく上記直接利得と相違するまで,上記補聴器利得を上方または下方にさらに調節する,
    方法。
  16. 補聴器内において直接伝達音を決定する方法であって,
    −上記補聴器の有効ベント・パラメータを推定し,
    −上記有効ベント・パラメータに基づいて直接利得を算出する,
    方法。
  17. 上記有効ベント・パラメータを推定するステップは,
    −装用補聴器のループ利得を測定し,
    −いくつかの所定のループ利得と,測定されたループ利得との間で最もよい適合状態を提供するベント・パラメータを上記有効ベント・パラメータに決定することによって,上記補聴器の上記有効ベント・パラメータを推定する,
    請求項15または16に記載の方法。
  18. 上記直接利得を算出するステップは,周波数依存直接利得値セットの算出を含む,請求項16または17に記載の方法。
  19. 上記ループ利得は上記補聴器のフィードバック・テストによって測定される,請求項17に記載の方法。
  20. 上記フィードバック・テストは,上記補聴器をユーザにフィッティングするときに実行される,請求項19に記載の方法。
  21. 周波数および入力音レベル依存利得値セットを含む音レベル依存補聴器利得を,聴覚閾値レベルおよびフィッティング原理から取得するステップをさらに含む,請求項16から20のいずれか一項に記載の方法。
  22. 入力信号を生成する少なくとも1つのマイクロフォン,上記入力信号から出力信号を生成する信号処理手段,および上記出力信号を出力する出力トランスデューサを備えた補聴器内において直接音を補償する方法であって,
    −上記補聴器およびそのユーザについて算出された直接利得を上記補聴器のメモリ内に保存し,
    −音レベル依存補聴器利得を提供し,
    −上記入力信号に上記音レベル依存補聴器利得を適用して,補聴器利得増幅出力信号を生成し,上記補聴器利得が上記直接利得以下である場合に上記補聴器利得を調節する,
    方法。
  23. 上記方法はさらに,安全マージンkを規定することを含む,請求項22に記載の方法。
  24. 上記安全マージンは0と15dBの間の範囲,好ましくは5dBと15dBの間の範囲にある値である,請求項23に記載の方法。
  25. 上記安全マージンは7〜8dBの値である,請求項23に記載の方法。
  26. 上記補聴器利得を調節するステップは,
    −上記補聴器利得と上記直接利得に上記安全マージンkを加えたものとを比較し,
    −上記補聴器利得が上記直接利得に上記安全マージンkを加えたものより小さい場合に,係数Fによって上記補聴器利得を低下させ,その低下させた補聴器利得を用いて上記増幅出力信号を生成し,
    −上記補聴器利得が上記直接利得に上記安全マージンkを加えたもの以上である場合に,上記補聴器利得を用いて上記増幅出力信号を生成する,
    請求項22から25のいずれか一項に記載の方法。
  27. −上記入力信号の実時間サンプルを取得し,
    −上記実時間サンプルについての上記音レベル補聴器利得から監視利得を算出し,
    −上記監視利得と,上記直接利得に上記安全マージンkを加えたものとを比較し,
    −上記監視利得が,上記直接利得に上記安全マージンkを加えたものより小さい場合に,係数Fに向かって減衰関数を減少させ,
    −上記監視利得が上記直接利得に上記安全マージンkを加えたもの以上である場合に,0dBに向かって上記減衰関数を増加させ,
    −上記監視利得に上記減衰関数を加えることによって上記補聴器利得を算出し,
    −上記算出された補聴器利得を用いて上記増幅出力信号を生成する,
    請求項22から25のいずれか一項に記載の方法。
  28. 上記監視利得は,上記実時間サンプルにおいて設定される上記音レベル依存補聴器利得から得られる,周波数依存利得値セットを含む,請求項27に記載の方法。
  29. 上記補聴器利得は,上記直接利得に安全マージンkを加えたものよりも低い値に設定されないようにする,請求項22から28のいずれか一項に記載の方法。
  30. 上記入力信号を複数の周波数帯域の帯域分割入力信号に変換するステップをさらに含み,上記方法はさらに,上記周波数帯域それぞれについて実行される,請求項15から29のいずれか一項に記載の方法。
  31. 上記方法は一部の周波数帯域内でのみ適用され,他の周波数帯域はオフにされる,請求項30に記載の方法。
  32. 上記方法はさらに,上記補聴器利得に基づいて,特定の周波数帯域で上記方法を有効化または無効化することを含む,請求項30に記載の方法。
  33. 上記直接利得に基づいて,特定の周波数帯域で上記方法を有効化または無効化するステップをさらに含む,請求項30に記載の方法。
  34. 請求項15から33のいずれか一項に記載の方法を実行する手段を含む,補聴器内において直接音を補償するシステム。
  35. 実行可能なプログラム・コードを含むコンピュータ・プログラムであって,コンピュータ上で実行されるときに,請求項15から33のいずれか一項に記載の方法を実行する,コンピュータ・プログラム。
  36. 実行可能なプログラム・コードを有するコンピュータ可読媒体を含むコンピュータ・プログラム製品であって,上記実行可能なプログラム・コードは,コンピュータ上で実行されるときに,請求項15から33のいずれか一項に記載の方法を実行する,コンピュータ・プログラム製品。
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