JP2009527910A - Slm高さ誤差補正法 - Google Patents
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Abstract
本発明は、アナログ角度操作方式の傾斜可能なマイクロミラーの形の複数の画素を含む少なくとも1台の空間光変調器(SLM)内の隣接する画素の間の高さのずれ(製作不良に起因する)を少なくとも部分的に補正する方法であって、前記傾斜可能なミラーの基準高さを決定し、前記SLM内の少なくとも1個のミラーの高さを測定し、前記ミラーの前記測定高さと前記基準高さとの間のずれを決定し、少なくとも1個のミラーの高さを調整することによりずれを補正する操作を含む。
Description
本発明は改善された画像を補正法により得るための技術に関するものである。特に、本発明は空間光変調器(SLM)内の画素の高さおよび/または位相の誤差を補正するための方法に関するものである。
リソグラフィー製法は集積回路、マスク、レチクル、フラット・パネル表示装置、超小型の機械的または光学的デバイス、およびリード・フレームやMCMなどの実装デバイスに有用である。リソグラフィー製法は、主パターンをコンピュータ制御されたレチクルから加工部材に投影するための光学的装置を含んでよい。これに適した加工部材は電磁放射線(例えば可視光または非可視光など)に感光する層を含んでよい。かかる装置の一例は、本発明の発明者かつ出願者によるWO9945435に記述されている。
前記コンピュータ制御されたレチクルは、反射する可動のマイクロミラーの行列の一次元または二次元のアレイを含む空間光変調器(SLM)であってもよい。一般に、かかるSLMは種々の方法で画像を形成するのに用いられるかもしれない。SLMは多くの変調要素あるいは画素(場合によっては数百万の画素)を含んでよい。
アナログ角度操作方式(analog angle actuation)の可傾式ミラー(tilting mirror)は、入力パターンに従って各ミラーの最良の傾斜角を決定するラスタライザ(rasterizer)を用いてよい。ミラーは高精度で制御する必要がある。また、ミラーの反射面はできるだけ平らにすべきである。
アナログ角度操作方式(analog angle actuation)の可傾式ミラー(tilting mirror)は、入力パターンに従って各ミラーの最良の傾斜角を決定するラスタライザ(rasterizer)を用いてよい。ミラーは高精度で制御する必要がある。また、ミラーの反射面はできるだけ平らにすべきである。
空間光変調器はミラー毎に高さの差を有することがある。前記SLM上に照射するのに用いる波長に比べてこの高さの差が十分小さくない場合は、この高さの差は光学的画像形成に用いるときの解像度および精度を制限することがあるので問題になり得る。
したがって本発明の目的は、高さの差を有する画素を補正する方法を提供することにより、空間光変調器を用いて形成する画像を改善することである。
第1の実施の形態では、本発明は、アナログ角度操作方式の傾斜可能なマイクロミラーの形の複数の画素を含む少なくとも1台の空間光変調器(SLM)内の隣接する画素の間の高さのずれ(例えば、製作不良に起因する)を少なくとも部分的に補正する方法を提供するものであって、前記方法は、前記傾斜可能なミラーの基準高さを決定し、前記SLM内の少なくとも1個のミラーの高さを測定し、前記ミラーの前記測定高さと前記基準高さとの間のずれを決定し、少なくとも1個のミラーの高さを調整することによりずれを補正する作用を含む。
第1の実施の形態では、本発明は、アナログ角度操作方式の傾斜可能なマイクロミラーの形の複数の画素を含む少なくとも1台の空間光変調器(SLM)内の隣接する画素の間の高さのずれ(例えば、製作不良に起因する)を少なくとも部分的に補正する方法を提供するものであって、前記方法は、前記傾斜可能なミラーの基準高さを決定し、前記SLM内の少なくとも1個のミラーの高さを測定し、前記ミラーの前記測定高さと前記基準高さとの間のずれを決定し、少なくとも1個のミラーの高さを調整することによりずれを補正する作用を含む。
本発明の別の実施の形態、機能、および利点、ならびに本発明の種々の実施の形態の構造および動作について、添付の図面を参照して以下に詳細に説明する。
図において、同じ参照番号は同一の、または機能的に同様な要素を示す。また参照番号の最上位は、参照番号が表われる図と一致する。
図において、同じ参照番号は同一の、または機能的に同様な要素を示す。また参照番号の最上位は、参照番号が表われる図と一致する。
特定の構成および配置について以下に説明するが、これは単に例示のために行うものであると理解していただきたい。当業者が認識するように、本発明の範囲から逸れずに他の構成および配置を用いることができる。当業者に明らかなように、本発明は種々の他の応用にも用いることができる。
以下に記述する加工部材は、半導体(直接書込み)を製作するための基板、マスク基板、レチクル基板のグループの1つを意味するものとする。
以下に記述する加工部材は、半導体(直接書込み)を製作するための基板、マスク基板、レチクル基板のグループの1つを意味するものとする。
図1は従来技術に係る空間光変調器(SLM)内の或る画素の例示の実施の形態の平面図を示す。画素は、ミラー110、支柱112、および蝶番114を含む。蝶番114によりミラーは支柱に接続される。ミラーは前記蝶番により定義される偏向/傾斜軸の回りに偏向/傾斜できる。蝶番は対称位置に設ける。すなわち、ミラーの上面の傾斜軸と対称軸とは同じ位置にある。
図2は本発明に係る空間光変調器内の或る画素の第1の例示の実施の形態の平面図を示す。画素は、ミラー210、支柱212、および蝶番214を含む。蝶番は非対称位置に設ける。すなわち、ミラーの上面の傾斜軸と対称軸とは一致しない。偏向可能なミラーの非対称蝶番を偏向軸とすることにより、傾斜動作とピストン動作(pistoning action)(すなわち、ミラーが偏向するとミラーの重心が傾斜軸に垂直に動くこと)とが同時に起こる。
図3は図1に係る或る画素の側面図を示す。点線は偏向状態320にあるミラー310を表し、実線は非偏向状態330にあるミラー310を表す。図3から分かるように、前記ミラー310を偏向させたとき前記ミラー310の重心は上または下に動かない。すなわち、前記ミラー310の上面の偏向軸が対称軸と一致するのでこれは純粋な偏向である。
図4は図2に係る或る画素の側面図を示す。点線は偏向状態420にあるミラー410を表し、実線は非偏向状態430にあるミラー410を表す。図4から分かるように、前記ミラー410を偏向させたとき前記ミラー410の重心は上または下に(偏向軸に垂直に)動く。すなわち、前記ミラー410の上面の偏向軸が対称軸と一致するのでこれは傾斜動作とピストン動作との組合せである。
図5aは本発明に係る第2の例示の実施の形態に係る空間光変調器内の或る画素の平面図を示す。画素は、ミラー510、支柱512、蝶番514、第1の電極530、および第2の電極532を含む。蝶番514によりミラー510は支柱512に接続される。ミラー510は前記蝶番514により定義される偏向/傾斜軸の回りに偏向/傾斜できる。蝶番514は対称位置に設ける。すなわち、ミラー510の上面の傾斜軸と対称軸とは一致する。第1の電極530は前記ミラー510の傾斜軸の下に設ける。第1の電圧を前記第1の電極530に与えかつ第2の電圧をミラー510に与えると、前記ミラーは前記第1の電極に静電的に引きつけられてピストン動作で動く。すなわち、ミラー510全体が第1の電極530に向かって平行に変位する。前記第1の電極と前記ミラーとの間に静電引力を生成するには前記第1の電圧と第2の電圧とは異ならなければならない。前記ミラー510を偏向させるために第1の電圧を前記第2の電極532に与えかつ第2の電圧をミラー510に与えるが、前記第2の電極532と前記ミラー510との間に静電引力を生成するには前記第1の電圧と第2の電圧とは異ならなければならない。前記第2の電極532はミラー510の対称軸および傾斜軸から横にずらして設けるので、前記静電引力は前記傾斜軸の回りにミラー510の偏向動作を生成する。
図5bは本発明に係る第3の例示の実施の形態に係る空間光変調器内の或る画素の平面図を示す。画素は、ミラー510、支柱512、蝶番514、第1の電極532、および第2の電極534を含む。蝶番514によりミラー510は支柱512に接続される。ミラー510は前記蝶番514により定義される偏向/傾斜軸の回りに偏向/傾斜できる。蝶番514は対称位置に設ける。すなわち、ミラーの上面の傾斜軸と対称軸とは一致する。第1の電圧を前記第1の電極532に与え、第2の電圧を前記第2の電極534に与え、第3の電圧をミラー510に与えると、前記ミラーは前記第1の電極および第2の電極に同時に静電的に引きつけられて純粋なピストン動作で動く。すなわち、前記第1および第2の電圧が同じでかつ前記第3の電圧と前記第1および第2の電圧とが異なる場合は、ミラー510全体が第1の電極532および第2の電極に向かって平行に変位する。
前記ミラー510を偏向させるには、第1の電圧を前記第1の電極532に与え、第2の電圧を前記第2の電極に与え、第3の電圧をミラー510に与える。ミラーの偏向動作を起こすには前記第1の電圧と第2の電圧とは異ならなければならない。ミラーと第1の電極との間およびミラーと第2の電極との間の電圧差に従って、前記ミラーは、ミラーと第1および第2の電極との間の適当な電圧差により、時計方向または反時計方向に偏向するよう動かされる。
図6aは、他の画素630に対してずれた高さの1個の画素650を持つ、平らな位置にある6個の画素の側面図を示す。全ての画素は完全にオンの位置、すなわち白い画素を表す。しかし、ずれた高さを持つ画素650は他の画素630に対して異なる位相を有する。位相マップ内に隆起、すなわちずれた高さを持つ画素があると、ウェーハ/マスクのブランク平面内の光ビームは非対称になる。
図6bは偏向状態にある図6aの画素を示す。図6bでは、マイクロミラーは従来技術に係る対称的に配置された傾斜軸を有する。ずれた高さを持つ画素650はやはり他の画素630に比べて異なる高さにある。対称的に配置された傾斜軸を持つ可傾式ミラーは、その傾斜に関わらず一定の位相を有する。アナログ角度操作方式の画素は全てのそのグレー値について一定の位相を有する。従来技術の較正法では従来技術の画素構成の前記位相のずれを除去しない(また、できない)。前記ミラーが基準高さに対してずれた高さを有する場合は、ミラーにより定義される特徴エッジ(feature edge)は焦点を通ってシフトする。別の言い方をすると、基準面に対してずれた高さを持つミラーではポインティング・ベクトルは焦点で非垂直(non−normal)である。
図6cは偏向状態にある図6aの画素を示す。図6cでは、ミラーは本発明の或る例示の実施の形態に係る非対称に配置された傾斜軸を有する。図6cの例では、画素630は所定のグレー値、すなわち完全な黒と完全な白との間の任意の偏向状態に設定されている。画素650はやや暗い偏向状態、すなわち画素630に比べてそのずれた高さを補正するためにいく分大きな傾斜に設定されている。非対称蝶番は傾斜動作とピストン動作とを同時に起こすので、前記一層大きな傾斜は非偏向状態における元の位相差を補う。図6cの画素650は異なるアナログ傾斜角を有し、その非対称蝶番によりこのミラーの平均高さはその隣接ミラーと同じ平均高さまで動く。アナログ傾斜角の差があると最良の焦点でのエッジ位置に誤差を生じる。焦点を通る安定性の改善(全てのミラーで同じ平均位相)は最良の焦点でのエッジ位置を犠牲にして得られる(図6d参照)。
図6dでは、上部664は明るく(平らな画素)、下部666は暗い(偏向された画素)。特徴エッジ662はこの上部664と下部666とを分ける。この特徴エッジ662内の画素は図6cに従って設定してよい。図6dに点線で表されている特徴エッジ662は、画素650の異なる傾斜角に起因する隆起M1を有する。データ内の特徴エッジは、図6dでは平らな実線660で表されている。
図7は、本発明に係る別の例示の実施の形態に係るミラーを持つ、偏向状態にある図6aの画素を示す。この別の例示の実施の形態では、M1の隣接画素は逆方向に偏向されている。隣接画素は逆の意味で非対称である。すなわち、ピストン効果は逆の符号を有する。M2の傾斜は小さくて高さは低い。M1の傾斜は大きくて高さはやはり低い。これらの両方の高さの差により、M1内に正の高さ誤差が生じるのを訂正する。解像度が限られているので、M1およびM2に意図的な高さを与えることにより、M1に高さ誤差が生じるのを完全に訂正する。解像度が高ければ、M1からのエッジ位置誤差と、1単位だけずれたM2からの逆の誤差とがあるはずである。しかしアナログ角度操作方式のミラーと共に投影光学機器を用いる場合は、解像度は互いに非常に近いプラスとマイナスのエッジ誤差を解像することができないので、エッジ誤差はプリントされない。
かかる装置の解像度は一般に単一画素を解像することができない。M1およびM2はエッジ位置に影響を与えずにM1の高さ誤差を訂正した。解像の条件は、2個のミラー当たり1周期を持つ周波数成分が装置の開口で空間(フーリエ)フィルタリングによりブロックされる、ということである。図7の例は非対称であり、M1はM1の左側のミラー(すなわち、M2)により訂正される。全ての操作を左右対称にしかつ好ましくは水平方向と垂直方向に対称にすることが望ましい。
図8は、左右にも水平垂直にも対称な補正方式を示す。図8では、M9、M2、M5、M14、およびM1の意図的傾斜誤差の組合せによりM1を補正する。効果は小さいが、M8、M10、M13、およびM15を傾斜させることも可能であり、また全てまたは一部のミラーだけを用いてよい。図8では、+符号は傾斜とピストン動作との間の或る結合を示し、−符号は逆の結合を示す。前記+符号はピストン動作の増加または減少を表してよい。すなわち、重心は所定の位置に対して上または下に動いてよい。実際のところ、傾斜とピストン動作との間の結合は傾斜の絶対値(abs(tilt))に比例する。
図9は本発明に係る画素の高さの差を訂正するための流れ図の一例を示す。第1のステップ910で、SLM内の少なくとも2個の画素について高さの差を測定する。画素の高さはCCDカメラにテスト・パターンをプリントすることにより決定することができる。前記テスト・パターンは異なる焦点セットアップを用いてプリントする。前記テスト・パターンは例えば線パターンでよい。少なくとも1つの線のエッジをCCD画像から計算する。エッジが焦点を通って動く場合は、これはエッジの近くの高さ誤差を示してよい。図12を参照のこと。
SLM内の画素の高さ誤差を見つける別の方法は干渉計法を用いることであろう。すなわち、各画素の高さを周知の原理(白光干渉計法、せん断干渉計法、または位相シフト干渉計法など)に従う干渉計法により決定する。
高さ誤差を決定する更に別の方法は、波面検出法(例えば、ハルトマン・シャック(Hartman−Shack)法、ナイフ・エッジ法、またはシュリーレン(Schlieren)法)を用いることであろう。
高さは、SLMを製作するときに決定してその寿命が終わるまで用いてよく、またはSLMをパターン発生器、減衰器、または他の光学的装置として用いることができるリソグラフィー装置でその場で測定してよい。
高さ誤差を決定する更に別の方法は、波面検出法(例えば、ハルトマン・シャック(Hartman−Shack)法、ナイフ・エッジ法、またはシュリーレン(Schlieren)法)を用いることであろう。
高さは、SLMを製作するときに決定してその寿命が終わるまで用いてよく、またはSLMをパターン発生器、減衰器、または他の光学的装置として用いることができるリソグラフィー装置でその場で測定してよい。
第2のステップ920では、各ミラーの隣接ミラーの必要な傾斜の変化を計算する。以前の例示の実施の形態では、画素の高さ誤差の除去/補正は、ずれた高さを持つ画素の高さだけを変えることにより行った。この別の例示の実施の形態では、高さ誤差の前記除去/補正は、ずれた高さを持つミラーとその隣接ミラーの少なくとも1個との間に分配される。これを実行する方法を以下の図に示す。
第3のステップで、各ミラーに前記必要な傾斜の変化を加える。第4のステップ940で、各ミラーの前記傾斜の変化をルックアップ・テーブル内に記憶する。このルックアップ・テーブルは新しいパターンを前記SLM上に設定するときにいつでも用いてよい。ルックアップ・テーブルは静的でも、すなわち元の測定データを用いてでもよく、または操作中にSLM内の新しい画素高さについての情報を用いて絶えず更新されるテーブルでよい。
第5のステップで、前記ルックアップ・テーブル内の前記情報を用いて、SLM内の個々の画素を駆動しようとする電圧を訂正する。電圧もルックアップ・テーブル内に記憶してよく、各偏向状態はミラー毎の特定の電圧に対応する。
第5のステップで、前記ルックアップ・テーブル内の前記情報を用いて、SLM内の個々の画素を駆動しようとする電圧を訂正する。電圧もルックアップ・テーブル内に記憶してよく、各偏向状態はミラー毎の特定の電圧に対応する。
図10aは図8を実現するためのミラー・レイアウトの本発明に係る第1の例示の実施の形態である。図10aは、各隣接ミラー1005が逆のピストン動作を有する例示の実施の形態を示す。1つ置きの行の画素は時計回りに偏向し(これを右矢印1010で示す)、残りの行は反時計回りに偏向する(これを左矢印1020で示す)。1つ置きの列の画素はミラー対称軸の右側に配置された蝶番1040の支柱1030を有し、残りの列はミラーの対称軸の左側に支柱を有する。
図10bは図8を実現するためのミラー・レイアウトの本発明に係る第2の例示の実施の形態を示す。この場合は、各ミラーはミラー1005の上面の対称軸の右側に配置された蝶番1040の支柱1030を有する。隣接するミラーは逆方向の偏向を有する。すなわち、1個の画素/ミラーが時計回りに偏向する場合は、隣接する画素/ミラーは反時計回りに偏向する。
図11は図10aを実現する或る例示の実施の形態を示す。前に示した本発明の実施の形態の例では、隣接ミラーの傾斜は、欠陥のあるミラーM1に最も近い領域が前記M1内の誤差とは逆の高さを得るようにして行う。すなわち、高さ誤差が正の場合は、最も近い隣接ミラーの高さの補正は負でよく、次に最も近い隣接ミラーの高さの補正は正でよい、などである。図11では、円1145内の正の符号は正の高さ誤差、すなわち所定の基準高さに比べてミラーが高すぎること、を示す。左向きまたは右向きの矢印1110、1120は傾斜方向を示し、右向きの矢印は時計回りの傾斜を示し、左向きの矢印は反時計回りの傾斜を示す。蝶番の位置は1140で示す。裸の符号1125、1135は傾斜からの高さを示す。図11では、ミラーM1は基準高さに対して高すぎる。これは前記ミラーM1を更に少し多く傾斜させることにより補正する。すなわち、ミラーM1内の3つの負の符号と1つの正の符号で示すようにその重心を下げる(より高程度の負の位相)。
M1に隣接するミラーもM1の高さ誤差を補正する。前記隣接ミラーの重心も、M1がずれた高さになかった場合のその意図されたその値に比べて下げる。この場合も、隣接ミラーの重心を前記のように下げることを3つの負の符号と1つの正の符号で示す。この別の例示の実施の形態では、ミラーM1の高さ誤差の補正は前記ミラーとその最も近くの隣接ミラーの少なくとも1つとの間に分散される。1つの例示の実施の形態では、前記補正は、ずれた高さを持つ前記ミラーとその最も近くの1個のミラーだけを用いて行う。別の例示の実施の形態では2個の最も近くの隣接ミラーを用いる。これは左側のものでも、右側のものでも、上側のものでも、または下側のものでもよい。更に別の例示の実施の形態では、全ての最も近くの隣接ミラーを前記補正に用いる。隣接ミラーの補正の程度は等しくてよい。
図12aは、異なる位置および異なる方向の直線のエッジまたは一直線の特徴エッジを検出することにより、高さ誤差を持つ画素を検出する方法を示す。図12aの左上隅では水平線を用いて、ずれた高さを持つ画素M1を検出する。焦点の設定に従って、前記線内の高さのずれの見え方が異なる。図12aでは、ずれた高さを持つ画素をM1で示す。点線は焦点の設定が最良の焦点より上である、すなわち対象から遠すぎる、ことを示し、実線は焦点の設定が最良の焦点より下である、すなわち対象に近すぎる、ことを示す。この知識を用いることにより、基準画素または基準面に対してずれた高さを持つ画素を局所化することができる。図12aに示す4つの異なる直線エッジまたは特徴エッジを用いると、ずれた画素M1の位置を正確に決定することができる。
図12bは画像内で高さを測定する方法の或る例示の実施の形態を示す。第1のステップで、結合行列を計算する。前記行列はミラー高さをエッジ変位に結合するものである。前記行列は、シミュレーション・ツールのソリッド−C(Solid−C)またはこれと同等の方法を用いて計算してよい。
第2のステップで、周知の方法で前記行列の逆行列を作る。
第3のステップで、エッジ変位を測定する。測定はCCD画像で行ってよい。これは図12aに示す絵と同様でよい。
第2のステップで、周知の方法で前記行列の逆行列を作る。
第3のステップで、エッジ変位を測定する。測定はCCD画像で行ってよい。これは図12aに示す絵と同様でよい。
第4のステップで、結合行列および前記測定されたエッジ変位に関する情報を用いてミラー高さを計算する。
実際には、SLMは数百万の画素を含んでよいが、簡単のためにここでは数個の画素を持つSLMを示した。ずれた高さを持つ画素は予め決められた基準面に対して低すぎるかまたは高すぎる。
実際には、SLMは数百万の画素を含んでよいが、簡単のためにここでは数個の画素を持つSLMを示した。ずれた高さを持つ画素は予め決められた基準面に対して低すぎるかまたは高すぎる。
SLM内の画素はアナログ的に動作してよい。マイクロミラー画素は一般に静電的に動作する。前記アドレス電極と前記ミラー要素との間の電位差が大きいほど前記ミラーは大きく偏向する。所定のミラーについて、所定の電位差は所定の偏向に対応する。したがって、偏向は非偏向状態(すなわち、ミラーが静電的に引かれない状態)と完全に偏向された状態との間の複数の状態に設定することができる。
CCDカメラは、約1000×1600画素と、用いる波長(例えば、248nmまたは197nm)に対する感度を持つ、例えばコダック(Kodak)製カメラ(R)KAF1600でよい。一般にこれは放射線を蛍光染料により可視光に変換することを含むが、短い波長(例えば、248nm)に直接感光するカメラ・チップも利用可能である。
加工部材をパターン化する機器の特定の実施の形態を開示したが、かかる特定の引用は、以下のクレームに規定されているものを除き、本発明の範囲を制限するものではない。更に、いくつかの特定の実施の形態に関して本発明を説明したが、当業者は更なる変更を考えることが可能であり、かかる変更は全て添付のクレームの範囲内にあるものである。
本発明およびその利点を完全に理解するためここに挿入した、この明細書の一部を形成する添付の図面と共に説明を参照していただきたい。
従来技術に係る空間光変調器(SLM)内の或る画素の平面図を示す。
本発明の或る例示の実施の形態に係る空間光変調器内の或る画素の平面図を示す。
図1に係る或る画素の側面図を示す。
図2に係る或る画素の側面図を示す。
本発明に係る例示の実施の形態に係る或る画素の平面図を示す。
本発明の或る例示の実施の形態に係る或る画素の平面図を示す。
基準面に対してずれた高さの1個の画素を持つ、平らな位置にある複数の画素の側面図を示す。
従来技術に係るマイクロミラーを持つ、偏向状態にある図6aの画素を示す。
本発明に係る例示の実施の形態に係るマイクロミラーを持つ、偏向状態にある図6aの画素を示す。
図6cに示す例示の実施の形態のエッジ位置のずれを示す。
本発明に係る別の例示の実施の形態に係るマイクロミラーを持つ、偏向状態にある図6aの画素を示す。
本発明に係る補正方式の或る例示の実施の形態の平面図を示す。
本発明に係る画素高さの差を訂正するための流れ図の或る例示の実施の形態を示す。
図8を実現するためのミラー・レイアウトの本発明に係る第1の例示の実施の形態を示す。
図8を実現するためのミラー・レイアウトの本発明に係る第2の例示の実施の形態を示す。
図10aを実現する或る例示の実施の形態を示す。
ずれた画素高さを検出する方法の例示の実施の形態を示す。
画像内の画素高さを測定するための流れ図の例示の実施の形態を示す。
Claims (11)
- アナログ角度操作方式の傾斜可能なマイクロミラーの形の複数の画素を含む少なくとも1台の空間光変調器(SLM)内の1つの画素の隣接する画素に対する高さのずれを補正する方法であって、
・ 前記傾斜可能なミラーの基準高さを決定し、
・ 前記SLM内の少なくとも1個のミラーの高さを測定し、
・ 前記少なくとも1個のミラーの前記測定高さと前記基準高さとの間のずれを決定し、
・ 前記少なくとも1個のミラーの高さを調整することによりずれを補正する操作
を含み、その特徴は、
前記少なくとも1個のミラーは傾斜動作とピストン動作とを組み合わせて行うことと、前記組み合わされたピストン動作および傾斜動作は非対称に配置された傾斜軸を持つ蝶番により行うことと、前記非対称に配置された傾斜軸の位置は、少なくとも1個の隣接ミラーの傾斜軸の位置とは異なることとである、
隣接する画素の間の高さのずれを補正する方法。 - 前記高さのずれの前記補正は、ずれた高さを持つ前記ミラーを用いて行う、請求項1記載の方法。
- 前記補正は、ずれた高さを持つミラーの少なくとも1個の隣接ミラーを用いて行う、請求項2記載の方法。
- 補正の程度は隣接する各ミラーについて等しい、請求項5記載の方法。
- 補正に用いる前記隣接ミラーは前記ずれたミラーの対称軸の周りに均等に分散される、請求項4記載の方法。
- 補正に用いる前記隣接ミラーの重心が、ずれた高さを持つ前記ミラーの重心と同じ補正方向に動く、請求項4記載の方法。
- 前記ピストン動作および傾斜動作は前記ミラーの傾斜軸を定義する蝶番の下に電極を設けることにより行う、請求項1記載の方法。
- 前記ピストン動作および傾斜動作は前記ミラーの傾斜軸を定義する蝶番の両側に静電引力を与えることにより行う、請求項1記載の方法。
- 少なくとも2個の隣接ミラーは相対して配置された蝶番を有する、請求項5記載の方法。
- 少なくとも2個の隣接ミラーは逆方向に偏向する、請求項5記載の方法。
- アナログ角度操作方式の傾斜可能なマイクロミラーの形の複数の画素を含む装置であって、
・ 前記傾斜可能なミラーの基準高さを決定する手段と、
・ 少なくとも1個のミラーの高さを測定する手段と、
・ 前記少なくとも1個のミラーの前記測定高さと前記基準高さとの間のずれを決定する手段と、
・ 少なくとも1個のミラーの高さを調整することにより前記ずれを補正する手段と、
を含み、その特徴は、
前記少なくとも1個のミラーは傾斜動作とピストン動作とを組み合わせて行うことと、前記組み合わされたピストン動作および傾斜動作は非対称に配置された傾斜軸を持つ蝶番により行うことと、前記非対称に配置された傾斜軸の位置は少なくとも1個の隣接ミラーの傾斜軸の位置とは異なることとである、
傾斜可能なマイクロミラーの形の複数の画素を含む装置。
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