JP2009524355A - 通信トラフィックを判別し、制御するためのシステムおよび方法 - Google Patents

Abstract

使用しようとする高次レベル通信プロトコルの形式に少なくとも一部基づいて、インターネット上の通信トラフィックのリダイレクトを可能にする通信トラフィックのリダイレクトシステムおよび方法を開示する。本システムおよび方法は、関心のある通信トラフィックの特定形式、例えばＨＴＴＰトラフィック、だけをリダイレクトさせ、その一方で、他の通信形式、例えば、ＳＭＴＰトラフィック、をリダイレクトせずに通過させることができる。本システムおよび方法は、学習および動的なフィードバック手順を利用して、関心のあるトラフィックだけが確実にリダイレクトされるようにできる。本システムおよび方法は、特定トラフィック形式をランディングページに効率的にリダイレクトし、広告を通じて収益を生み出す効率的な方法を可能にする。

Description

本出願は、２００６年１月２０日付け出願の米国特許仮出願第６０／７６０，３６６号の開示に依拠し、その出願日の特典を請求し、全文を引用して全開示を本明細書に組み込む。

本発明は、一般に、通信ネットワーク内の各種の通信トラフィックを識別し、そのトラフィックの動きを制御することに関する。より詳細には、本発明は、特定の通信と関係付けられるか、または関係付けられるよう意図されるプロトコルを識別し、そのプロトコルの形式に基づいてリダイレクトサービス等のサービスを提供するためのシステムおよび方法に関する。本システムおよび方法は、ホスト名に基づいて特定プロトコルを識別または予測し、その通信と関係付けられるプロトコルに基づいて特定の通信をリダイレクトする（その他の通信についてはリダイレクトしない）機能を部分的に確かなものとする。

インターネットの力は、地理的に離れた領域にある２台のコンピュータを接続することが出来ることである。コンピューターユーザーは時として、ユーザーが接続を希望するコンピュータの正確なＩＰアドレスを把握している。その状況では、ユーザーがインターネットのインフラストラクチャにそのＩＰアドレスを提示すると、所望するコンピュータに直接接続される。

しかし、コンピューターユーザーは、コンタクトしようとするコンピュータの実際のＩＰアドレスを知らないのが普通である。知っているのはむしろ、コンタクトしたいページまたは電子メールアドレスの、人間の言語で表される名前の方である。その状況では、対象のコンピュータに直接接続できず、検索および接続方法を用いて正しいＩＰアドレスを提供して貰うようネットワークまたはインターネットのインフラストラクチャに頼って、目標コンピュータへの接続を行わなければならない。そのような状況では、一般的に、情報はサーバと呼ばれる一連の指定された転送ポイントのコンピュータを経由して、ネットワークおよびインターネット等のコンピューターシステムを通って、一ユーザーから別のユーザーに送信される。ネットワークを通る情報を送信する重要なサーバの形式は、ドメインネームシステムサーバ、つまりＤＮＳサーバ（単数、複数両方の頭字として用いられる）である。ＤＮＳには二つの主要な形式、すなわち権限ＤＮＳ（authoritative DNS）およびキャッシング／再帰的ＤＮＳがある。なかでも権限ＤＮＳサーバは、ホスト名（典型的には人が認識できる文字列）と、それら自体の特定ドメイン内のインターネットプロトコル（ＩＰ）アドレスとのマッピングを収容する。権限ＤＮＳサーバは、一コンピュータを別のコンピュータにコンタクト可能にするよう別のコンピュータ（そのクライアント）からリクエストされると、そのドメイン内のコンピュータの特定ＩＰアドレスを供給する。対照的に、キャッシング／再帰的ＤＮＳは、特定ユーザーのコンピュータのＩＰアドレスを最初は知らないサーバである。というより、キャッシング／再帰的ＤＮＳサーバは、ＩＰアドレスマッピングデータにその名前がある権限ＤＮＳサーバを見付ける方法を知っている。キャッシング／再帰的ＤＮＳサーバは、クライアントからＩＰアドレスのリクエストを受信すると、権限ＤＮＳサーバにコンタクトして、クライアントの興味対象である特定ＩＰアドレスを知る特定権限ＤＮＳを識別する。適切な権限ＤＮＳサーバを識別すると、キャッシング／再帰的ＤＮＳサーバは、これらの内の一つ以上とコンタクトし、対象のＩＰアドレスを取得する。次いで、キャッシング／再帰的ＤＮＳは、そのクライアントにＩＰアドレスを返し、それによりクライアントとそのＩＰアドレスのコンピュータとの接続が可能になる。

普通のシナリオでは、ユーザーは、興味対象の特定ウェブサイトをユニフォームリソースロケータ（ＵＲＬ；例えば、http//www.paxfire.com）の形式で、パソコンに組み込まれたインターネットブラウザにタイプ入力する。ユーザーコンピュータのブラウザは、キャッシング／再帰的ＤＮＳサーバ（普通はユーザーのＩＳＰが所有および／または運営するＤＮＳ；本明細書では単にＤＮＳサーバとも呼ぶ）へリクエストを送り、ホスト／ドメイン名をそれに対応する一つのＩＰアドレスに変換する。キャッシング／再帰的ＤＮＳサーバは、それ以前のルックアップからこの情報が分かる場合（これが、用語「キャッシュ」を用いる所以である）、それをユーザーのブラウザに供給し、２台のコンピュータ間の接続が行われる。この情報が分からなければ、キャッシング／再帰的ＤＮＳは、ＩＰアドレス情報について権限サーバに問い合わせるプロセスを開始するよう、権限ＤＮＳサーバにリクエストする。クエリーを受ける第１権限ＤＮＳは、リクエストされるホスト名／ドメイン名に対する権限ＤＮＳサーバを見付けるプロセスを開始できるように、ルートレベルに置かれるのが普通である（「ルートＤＮＳ」とも呼ばれる）。ルートＤＮＳサーバは、存在するトップレベル・ドメインおよび、ドメイン（例えば、.com）毎の権限ＤＮＳサーバのＩＰアドレスのリスト（マッピング）を収容している。キャッシング／再帰的ＤＮＳがトップレベル・ドメインサーバのＩＰアドレスを見付けると、キャッシング／再帰的ＤＮＳは、探しているホスト名／ドメイン名について問い合わせるために直接それとコンタクトする。トップレベル・ドメインサーバは、もし存在していれば、そのドメインの権威である第２レベルＤＮＳサーバを指すポインタによりクエリーに答える。次いで、キャッシング／再帰的ＤＮＳサーバは、探しているホスト名／ドメイン名のＩＰアドレスを、そのドメインの権威である第２レベルＤＮＳサーバに問い合わせ、それが存在していれば、サーバは一つ以上の正当なＩＰアドレスでリクエストに答える。解決パスの権限サーバが、リクエストされたホスト名／ドメイン名が存在しないと決定した場合はいつでも、権限ＤＮＳは、リクエストされた情報が存在しないことをキャッシング／再帰的ＤＮＳに通知し、この結果はユーザーのブラウザに戻されるのが典型的である。ホスト名／ドメイン名についてリクエストされたＩＰアドレスが存在する場合、キャッシングＤＮＳサーバは、ＩＰアドレスをユーザーのブラウザに渡し、二台のコンピュータ間の接続が行われる。

インターネット上の各種コンピュータを識別する普遍的な方法としてＩＰアドレス使用により、複数の異なる形式の通信プロトコルをレイヤ化できる基本通信システムが提供される。例えば、ＴＣＰ、ＵＤＰ、ＨＴＴＰ、ＨＴＴＰＳ、およびＦＴＰ等の通信プロトコルを用いて一コンピュータから別のコンピュータへの特定情報の転送方法を規定でき、これらコンピュータはそれぞれのＩＰアドレスに基づいて相互にリンクされる。インターネットのＩＰルーティングインフラストラクチャは、ＩＰアドレスだけで処理するので、ＤＮＳサーバの主要な機能は、ホスト名をＩＰアドレスに翻訳することである。ＤＮＳサーバのレイヤ化効果および機能がもたらす一つの結果は、ＤＮＳサーバが何らかの特定通信で使用される高次のプロトコルの形式を知らないことである。というより、ＤＮＳサーバは受信する通信内のホスト名を探してそれをＩＰアドレスに翻訳するにすぎない。

例えば、ユーザーがhttp//www.paxfire.com/index.htmlとタイプ入力した場合、ＤＮＳサーバはＵＲＬ：www.paxfire.comのホスト名の部分だけを受け取る筈である。ＤＮＳサーバの任務は、そのホスト名を正当なＩＰアドレスに変え、そのＩＰアドレスをリクエストしているコンピュータに提供することである。ＩＰアドレスが分かると、リクエストしているコンピュータは、ＴＣＰ接続を開始し、供給されたＩＰアドレスでのＰａｘｆｉｒｅコンピュータとの接続でＨＴＴＰプロトコルを使用し、index.htmlファイルをリクエストする。同様に、ユーザーがftp//www.paxfire.com/index.htmlとタイプ入力した場合、ＤＮＳサーバはやはりホスト名：www.paxfire.comだけを受け取って、正当なＩＰアドレスを取得しようとし、そのＩＰアドレスをリクエストしているコンピュータに提供する筈である。そのＩＰアドレスが既知になると、リクエストしているコンピュータは、供給されたＩＰアドレスでＰａｘｆｉｒｅコンピュータとのＦＴＰ接続を開始し、index.htmlファイルをリクエストする。

インターネットのＩＰアドレスプロトコルシステムは、インターネット上のコンピュータを接続するための統一プロトコルを提供するが、ＤＮＳサーバはホスト名を受け取ってＩＰアドレスに翻訳するだけなので、所望の高次レベルプロトコルの識別に基づいて通信リクエストを分離することができない。このように、ＤＮＳの普通の実装は、使用される高次レベルの形式に基づいてトラフィックを制御する能力を備えていない。この欠点は、通信ミスならびに時間、労力、および費用のロスを生み出す。

従って、特定のインターネット通信で使用される高次レベルプロトコルの形式を識別、判定、または予測し、この情報を用いて通信トラフィックを制御するためのシステムおよび方法に対するニーズが、当該分野には存在する。

本発明は、インターネット通信と関係する通信プロトコルを識別し、または予測して、それぞれの通信と関係する特定プロトコルに基づいて、これらインターネット通信の動きを制御するシステムおよび方法を提供する。本システムおよび方法は、通信経路の任意のポイントに実装できるが、インターネットユーザー（ユーザーが個人かマシンかを問わない）とＤＮＳサーバとの間の一つ以上のポイント、またはＤＮＳサーバ上に、少なくとも一部を実装するのが好ましい。本システムおよび方法は、限定はしないが、予め定義されたビット文字列に基づくインターネット通信のリダイレクト等の、効率的かつ効果的な通信トラフィック制御サービスを提供することを含む相応のどの様な目的にも使用できる。

本発明の方法を実装する統合システムは、本明細書の至る所でインターネットアプライアンスと称するが、他に規定しない限り、その用語は本発明のシステム、方法、または両方を指すと解釈すべきである。用語インターネットアプライアンスは、それ自体がインターネット上の使用に限定されると理解すべきではなく、限定はしないが、電話を含む通信システム上の全ての通信を含むと理解すべきである。

更に、用語「ユーザー」、「コンピュータ」、および「契約者」を用いて、本発明のシステム内の相互作用の三つの一般的な階層つまりレベルを識別する。本明細書で用いるとき、ユーザーとは、コンピュータまたは電話等の通信装置を使用する特定の人である。本発明によるコンピュータは、ネットワーク上で通信するためにユーザーが使用できる任意の装置である。例えば、コンピュータは、あるオフィスまたは家庭内で多数のユーザーのために動作するパソコンとすることができる。同様に、コンピュータは、あるオフィスまたは家庭内で多数のユーザーのために動作する電話であってもよい。本明細書で用いる場合、契約者は、一つ以上の通信ネットワーク内のトラフィックと相互作用し、および／またはそれを制御する通信装置である。例えば、契約者は、ＩＳＰが管理するようなネットワークに一台以上のコンピュータを接続するルーターであってもよい。特定目的について以下に定義しないかぎり、これらの定義を適用すべきである。

一態様では、本発明は、通信トラフィックを監視し、制御するためのインターネットアプライアンスを提供する。通信トラフィックの監視は、任意のネットワークで行うことができ、限定はしないが、コンピューターネットワーク（例えばインターネット）および電話ネットワークを含む。説明を容易にするために、本発明は、コンピューターネットワークに関して、特にインターネットに関して重点的に説明する。但し、言うまでもないが、インターネット通信で使用するための特定のコンピューターシステムへの参照は、それぞれ、必ずしも限定はしないが、電話を含む他の通信領域内の対応システムを含むことができる。従って、インターネットシステムへの参照は、言うまでもなく、拡張的であり、他の通信領域の対応するシステム、装置、通信経路等を含む。

本インターネットアプライアンスは、その基本レベルで、インターネット上のあるコンピュータと他のコンピュータとの間の通信トラフィックを監視する自動化されたシステムおよび方法を提供する。一般に、本インターネットアプライアンスは、コンピュータ（ユーザーを介するのが普通の）が特定通信のために使用を希望するとともに、使用プロトコルの形式に基づいてユーザーとインターネット間の通信を制御する、高次レベル通信プロトコルを決定し、または予測する。各種のルールおよびデータベースを用いると、本発明のシステムおよび方法により、本発明のインターネットアプライアンスを実装する装置は、通信トラフィックと関係する特定形式の高次レベルプロトコルをふるいにかけることができ、通信トラフィックを修正するか（例えば、それをリダイレクトすることにより）、またはトラフィックを修正せずに通過させることができる。実施形態では、ＤＮＳクエリーのサイズ（全体長さおよび／またはラベル数）、および単一のホスト名またはドメイン名の頻度を見て、クエリーをリダイレクトするかしないかを判断することもできる。クエリーのサイズ（全長）は、自動プログラムがクエリーを構築したことを示すことができるので、クエリーをリダイレクトするのが好ましくないこともある。本発明の実施形態によりもたらされる一利点は、予め定義されたトラフィック特性に基づいて、特定形式のインターネットトラフィックだけをリダイレクトする能力が得られる点にある。

別の態様では、本発明は、通信システムまたはネットワーク上でビジネスを行うためのインターネットアプライアンスを提供する。従って、本発明は、コンピュータを用いてビジネスを行う方法を提供することになる。本システムおよび方法は、発信元のユーザーまたはコンピュータと、インターネット上の少なくとも一台の他のコンピュータとの間の通信を監視することと、発信元のユーザーまたはコンピュータが当初リクエストしたサイト以外のサイトにリダイレクトすることにより、これら通信の少なくとも幾つかを制御することと、そのリダイレクトにより収入を生み出すこととを含む。収入は、通信がリダイレクトされた時にユーザーまたはコンピュータに提供される広告の販売を通じて生み出されるのが典型的であるが、サービス提供に対して料金を請求するだけで生み出すことができる。

本発明の様々な例示の実施形態を詳細に参照して、その一実施例を添付図面に示す。以下の詳細な記述は、本発明の特定の実施形態を説明するが、これら実施形態に本発明を制限すると解釈すべきではない。

インターネットは、ユーザーが正確なウェブサイトまたはウェブページのアドレスをＩＰアドレスまたはホスト名／ドメイン名のどちらかを通じて知っている場合、特定のウェブサイトまたはウェブページへの迅速かつ正確な方向付け（ディレクション：direction）をユーザーに提供する。現今、ユーザーが関心のあるウェブサイトまたはウェブページの実際のＩＰアドレスを知っていることは極めて希である。事実、インターネットユーザーの大部分は、ユーザーのコンピュータに組み込まれたインターネットブラウザに入力するホスト名により通信セッションを開始する。試行通信セッション全体の多くは、ブラウザにホスト名を入力する際のエラーのために開始時に失敗する。これらの失敗はインターネットインフラストラクチャにより解決不能として返され、通常、エラーが発生したというユーザーへの簡単な通知により処理されるか、またはユーザーをランディングページのＩＰアドレスにリダイレクトすることにより処理されるのが普通であり、そのＩＰアドレスは、ユーザーのブラウザが供給するか、またはリダイレクト用ＩＰアドレスを供給できる外部システム（例えば、米国特許出願公開第２００５／０１０５５１３号または国際出願公開第ＰＣＴ／ＵＳ２００５／０１５３８１号によるインターネットアプライアンス；両開示全てを参照して本明細書に統合する）が供給する。一般に、ユーザーがランディングページにリダイレクトされる場合、そのページは、一つ以上の広告を伴い、ユーザーのクエリー（または、意図したクエリー）と関連する情報を含むこともあるし、含まないこともある。

解決不能なクエリーを提出したユーザーを、コンテンツ関連情報を提供するランディングページにリダイレクトするのは、エラー通知を提供するだけか、コンテンツと関連がない情報のランディングページを提供するだけの場合よりも、一層望ましいものとすることができる。Ｐａｘｆｉｒｅ、Ｉｎｃ．（Ｈｅｒｎｄｏｎ、ＶＡ、ＵＳＡ）が提供するような、コンテンツ関連情報を提供するシステムが公知であり、リダイレクトするために適切なトラフィックを識別する時に実に効果的なことがある。しかし、システムによっては、形式が異なるプロトコルトラフィック（例えば、ＨＴＴＰトラフィック、ＦＴＰトラフィック、ＳＭＴＰトラフィック）間の差異を認識しないので、インターネットインフラストラクチャからエラーを返された全てのクエリーをリダイレクトする。リダイレクトサービスのホスト（例えば、ＩＳＰ）および／またはリダイレクトランディングページの広告を供給する広告主または広告コンテンツプロバイダによっては、特定の形式のトラフィックをリダイレクトするのを望まない。例えば、ＦＴＰプロトコルを使用して、インターネット上のコンピュータからユーザー自身のコンピュータに（またはその逆に）ファイル転送を試みるインターネットユーザーは、商品またはサービスの購入に関連する情報を取得するのにインターネットを用いないのが普通である。典型的には、ＦＴＰ等の非ＨＴＴＰプロトコルを使用するプログラムは、「コマンドライン」型であり、そのアプリケーション内には広告コンテンツを表示する能力がないし、エンドユーザーも非ＨＴＴＰアプリケーションからのこの形式の動作を期待していない。同様に、リダイレクトサービスを提供する企業または個人（例えば、「二次サービスプロバイダ」）は、不正形式のクエリーに応答してこのような非ＨＴＴＰリクエストを処理する際に、リソースを関連付けしない方を選ぶ筈である。

本発明は、ＤＮＳ応答メッセージのコンテンツに基づいて、ＩＰ通信中に使用できる高次レベルプロトコルを決定することにより、リダイレクトを所望しないか、好まないトラフィックを識別するためのシステムおよび方法を提供する。本発明のシステムおよび方法を用いると、ＩＳＰ、二次サービスプロバイダ、広告コンテンツプロバイダ、広告主、ならびに本システムおよび方法を利用する他のエンティティは、トラフィックをふるいにかけてからランディングページにクエリーをリダイレクトし、通常使用されるホスト名の命名ルールおよびリダイレクトされるフィードバックに基づいて、所望されないトラフィックを削除でき、従って、適切な高次レベルプロトコル（複数のプロトコルを含む）と関係するこれらクエリーだけにリダイレクトランディングページを提供できる。例えば、本システムおよび方法は、ＨＴＴＰプロトコルと関係する通信について、クエリーおよび／またはインターネットインフラストラクチャからの応答を解析し、これらクエリーまたは応答だけを、コンテンツ関連情報をもつリダイレクトランディングページにリダイレクトし、他のプロトコル（例えば、ＳＭＴＰ、ＦＴＰ）と関係する全てのトラフィックはユーザーからインターネットに修正せずに渡せるようにする（または、ＨＴＴＰトラフィックに提供されるものと異なる情報を含むランディングページにリダイレクトする）。本発明のシステムおよび方法は、不適切なリダイレクトの数を減少させる。従って、リダイレクトサービスを提供するエンティティが使用するリソース量を減少させ、インターネット内の不要なトラフィック量を減少させる。従って、本発明のシステムおよび方法を利用すると、リダイレクトサービス提供者およびネットワークサービス提供者に課されるコストが減少するだけでなく、インターネットユーザーに提供されるサービスが改良される。リダイレクトサービスおよびコンテンツの提供に関わるエンティティによるリソース使用を改善し、ひいてはこれらエンティティの収入増加または経費削減が可能になる。

本発明は、ユーザーによるクエリーのリダイレクトまたはインターネットインフラストラクチャにより返されるクエリーへの応答と関係する非効率性に対する解決策を提供し、コンピュータおよびインターネットを通じたビジネスを提供する。この解決策には、通信で使用される、または使用されることを意図した高次レベルプロトコルの形式に基づいてオペレータにリダイレクトさせるために、通信トラフィックを監視、解析および／または制御し、またビジネスを行う上で有用な情報を含む情報を提供する、インターネットアプライアンスが含まれる。本発明によるシステムおよび方法は、インターネットシステムのような何らかのコンピュータ駆動通信システムでの使用に適している。好ましい実施形態では、インターネットアーキテクチャのＩＳＰレベルおよび、特には、ユーザー（または、ユーザーのコンピュータ）とＩＳＰ ＤＮＳサーバとの間に、本システムおよび方法の少なくとも一部が実装される。

第１の態様では、本発明は、通信トラフィックを監視し、解析し、および／またはリダイレクトするためのシステムおよび方法を提供する。複数の実施形態では、本発明は、インターネット通信トラフィックに関連する。本システムおよび方法は、インターネットアプライアンスにより少なくともその一部が実装され、そのインターネットアプライアンスは、インターネットアーキテクチャのＩＳＰレベルに配置され、インターネット上のユーザーまたはコンピュータと他のユーザーまたはコンピュータとの間の通信を解析し、オプションでその通信を監視する。監視および解析は、ユーザーまたはユーザーのコンピュータから通信を受信したとき、またはユーザーまたはユーザーのコンピュータからの通信に関連する通信をインターネットインフラストラクチャから受信したとき、あるいはその両方で実行される。一般に、本方法は、インターネット上の発信元からの通信を解析すること、および予め定義したエラー状態に出会った場合、および高次レベルプロトコルを推測できる場合に、その通信をランディングページにリダイレクトすることを含む。適合するインターネットアプライアンスは、米国特許出願公開第２００５／０１０５５１３号および国際出願公開第ＰＣＴ／ＵＳ２００５／０１５３８１号に開示されているものである。

本発明のシステムおよび方法は、インターネット上のコンピュータの管理者の多くが、ホスト名（すなわち、コンピュータの名称）に対する命名ルールを使用するという事実にある程度依存する。例えば、ウェブサーバを実行するコンピュータには、www（ワールドワイドウェブ）という名前が与えられることが多い。別の例としては、ファイル転送プロトコル（ＦＴＰ）サーバとして主に機能するサーバはftpというホスト名が与えられる。サーバの全体の名前は、ホスト名とそれに付け足すドメイン名として構成され、完全修飾ドメイン名（ＦＱＤＮ）と呼ばれ、www.paxfire.comのように表される。本明細書の目的上、「ＦＱＤＮ」を「ホスト名」と交換可能に用いる。本発明にはホスト名が命名ルールに従うという利点がある。本システムおよび方法を用いると、Ｐａｘｆｉｒｅ、Ｉｎｃ．（Ｈｅｒｎｄｏｎ、ＶＡ）が提供するようなインターネットアプライアンスは、リザルトサーバ（すなわち、ランディングページサーバ）にリダイレクトする特定クエリーの選択を完全に区別することができる。例えば、本発明によれば、インターネットアプライアンスは、wwwで始まり、そのクエリーがＤＮＳエラーを生じるホスト名を要求したユーザーだけを、リダイレクトするように構成することができる。例えば、ユーザーがＦＱＤＮのどこかのスペルを間違えたときや、ＤＮＳインフラストラクチャがこのホスト名は存在しないと決定したときに、これが発生する。

上記のように、本方法は、インターネット上の発信元からの通信を解析することを少なくとも含む。発信元はユーザー（ユーザーのコンピュータを使用して）でもコンピュータ（自主的に実行されている）でもよい。発信元がコンピュータにある場合、そのコンピュータは、通信を開始する時にユーザーが手動で制御でき、またはユーザーのリアルタイムのやりとりなしで自動的に実行することができる。従って、コンピュータは、例えば、ユーザーのパソコン；家庭用またはビジネス用内部サーバ；ハブ、スイッチ、またはルーター；あるいはウェブまたはＤＮＳサーバとすることができる。複数の実施形態では、コンピュータは、自動的にインターネット上で通信を開始するようプログラムされているマシン（すなわちロボット）である。従って、解析される通信の発信元は、特定ユーザーまたはインターネット上のコンピュータとすることができ、インターネット上のそのコンピュータが、ユーザー、ユーザのコンピュータ、またはインターネット上の他のコンピュータからの通信に応答しているか、していないかを問わない。

解析の動作には、ユーザーからの通信をユーザーのコンピュータ使用を介して受信することを含めることができる。同様に、インターネット上の別のコンピュータからの通信を、自動化された通信として、またはそのコンピュータのユーザーが手動で提供する通信として受信することを含むことができる。複数の実施形態では、両方からの通信を受信することを含む。一般事項として、解析することは、ＦＱＤＮの少なくとも一部または全て等の、クエリーの少なくとも一部を読み取ることと、読み取った情報が一つ以上の予め定義された文字セットまたはビットストリングを含むかどうかを判定することとを含む。好ましい実施形態では、ビットストリングが解析されるが、その処理は文字セットの処理と同様である。予め定義されるビットストリングは任意のビットストリングとすることができる。従って、一つ以上の特定ウェブサイトまたはウェブページと関連し、特定の単語またはフレーズと関連し、あるいは一つ以上のウェブサイトに対する特定のありがちなタイプミスと関連するストリングとすることができる。複数の実施形態では、ビットストリングは、高次レベルプロトコルと関連するか、またはそれを予測させる情報（すなわち、単なるＩＰアドレスではないインターネット上の情報伝送のためのプロトコル）を含む。このような高次レベルプロトコルの例には、必ずしも限定はしないが、ＨＴＴＰ、ＨＴＴＰＳ、ＳＭＴＰおよびＦＴＰが含まれる。実施形態によっては、この情報は、関心のある特定の高次レベルプロトコルとすることができる。他の実施形態では、この情報は、関心のある高次レベルプロトコルを指示するかまたは予測させるものとすることができる（例えば、「www」はＨＴＴＰプロトコルを使用したいという要望を示す）。

更に、本方法は、予め定義されたビットストリングが見付かった場合、ユーザー、コンピュータ、または加入者をランディングページ用の特定ＩＰアドレスに導くことを含む。例えば、エラーメッセージがインターネットインフラストラクチャから返された場合、本発明によるインターネットアプライアンスは、元の（エラーを含む）クエリーを提出したユーザーに、広告コンテンツを含むのが典型的なコンテンツ関連リザルトを含むランディングページを生成できるリザルトサーバのＩＰアドレスを提供することができる。

本方法は更に、提供されたＩＰアドレスのコンピュータに接続するユーザーリクエストを解析することを含む。この解析は任意の数のハードウエア／ソフトウエアの組合せにより実行することができ、複数の実施形態では、サービスプロファイラ、ファイアウォール、負荷バランサ、またはこれら３つの内の二つ以上の組合せにより実行される。このリクエストは、使用されるか、または使用を意図される通信プロトコルについて解析される。このステップで、予め定義された特定の通信プロトコルを含むリクエストだけが、ランディングページを提供するリザルトサーバへの接続を許可される。全ての他のリクエストは、適切なエラーメッセージが生成され、ユーザーおよび／またはアプリケーションに返される。リクエストと関係する通信プロトコルは、文字セットまたはビットストリングに基づいて識別される。そのプロトコルは任意のプロトコルとすることができるが、高次レベルプロトコルとするのが典型的である。本発明によれば、単一プロトコルをリダイレクトのターゲットとしてもよく、または二つ以上のプロトコルをリダイレクトのターゲットとしてもよい。その他全ての非ターゲットプロトコルと関係する通信はリダイレクトされない。例えば、不正形式のクエリーに応答して作成されるランディングページ上の広告配置の効率を改善するために、本発明のシステムおよび方法を利用することができる。そのために、本方法は、ＨＴＴＰプロトコルと関係しない全てのインターネットトラフィックを識別し、リダイレクトランディングページに導くべきでないトラフィックとしてマーキングできる。こうして、販売者が提供する商品またはサービスと関連する情報についてリクエストされる可能性が高い、人であるユーザーが開始しようとする（自動プログラムが人の相互作用なしに実行されるのに対して）ＨＴＴＰプロトコルと関係するトラフィックだけが、特定の基準が満たされれば（例えば、他の文字セットまたはビットストリングが見付かる）、ランディングページにリダイレクトされる。ランディングページは、電子メール（ＳＭＴＰトラフィック）のようなＨＴＴＰ以外の高次レベルプロトコルと関係する通信への応答では作成されない。その代わりに、適切な応答がユーザーに返される（例えば、応答コードが開始メールサーバに送信されて、リクエストされたサービス（電子メール接続）が利用できないことを知らせる）。インターネットアプライアンスは基本的に、各種の利用可能な高次レベルプロトコルと関係する通信を認識し、これらのプロトコルを、リダイレクトサービスを提供するか、またはリダイレクトサービスを提供しないかの、どちらかに分類するようにプログラムされている。本発明のシステムおよび方法を実装するそれぞれのエンティティが、プロトコル毎に様々な「Ｙｅｓ」または「Ｎｏ」の状態を画定することができ、エンティティの必要性および要望に合わせて、時間と共に変更可能である。

アプライアンスレベルでリダイレクトするかどうかの解析は、例えば、ＩＰアドレスにより生成されるＤＮＳリクエストの頻度、量、およびコンテンツ等の、複数の形式のＩＰ通信内情報の組合せを基準とすることができる。例えば、多数のビジネスユーザーのために働くメールサーバは、営業日中に、多数のドメインからのメール交換記録（ＭＸ記録）に対するＤＮＳリクエストを多数実行する。この事例では、本インターネットアプライアンスは、このＩＰアドレスがメールサーバであると判断できるので、そのＩＰアドレスを決してリダイレクトしないように、その構成を動的に修正する。

解析は、ランディングページロケーションにリダイレクトされたトラフィック上で行うこともできる。ランディングページロケーションは、インターネットアプライアンスと比べるとより多くの情報を受信して、実際に所望された高次レイヤープロトコルを決定する。ＵＤＰおよびＴＣＰトラフィックを発信するために、通常は、使用中のアプリケーションを指示するポート番号を受信する。リクエストがＨＴＴＰの場合、ランディングページサーバはＵＲＬ全体も受信する。この追加情報により、ランディングページロケーションは、インターネットアプライアンスに送り返してその動作を更に正確に行わせることができるデータを作成するために、ＨＴＴＰトラフィックおよび非ＨＴＴＰトラフィックの両方を処理できる。このフィードバックループは、本発明のシステムおよび方法の実施形態に対して、本明細書で示すようなある利点を提供する。

好ましい実施形態では、本方法は、本発明のシステムおよび方法を実装しているエンティティにとって関心がない、予め定義された一つ以上のビットストリングまたは文字セットを含むリクエストをしているコンピュータのＩＰアドレスを、インターネットアプライアンスに通知することを更に含む。例えば、本発明を実装しているエンティティが、ＨＴＴＰプロトコルと関係しているこれらリクエストにしか、ランディングページを提供することに関心がない場合、ＦＴＰまたはＳＭＴＰプロトコルを用いてランディングページへの接続を試みている全てのリクエスタのＩＰアドレスが、インターネットアプライアンスに通知される。このようにして、インターネットアプライアンスは、本システムを実装しているエンティティにとって関心がないプロトコルと関係しているのが典型的な、ＩＰアドレスおよびホスト名／ドメイン名を動的に「学習」することができ、そのＩＰアドレスまたはホスト名／ドメイン名からの、またはそのＩＰアドレスまたはホスト名／ドメイン名への通信を、解析あるいは、リダイレクトしない。

上記通知することは、高次レベルプロトコルの解析を実行したシステムコンポーネント（例えば、プロセッサ、コンピュータ）により開始されるのが典型的である。そのコンポーネントは、例えば、サービスプロファイラ、ファイアウォール、負荷バランサ、またはこれらの内の二つ以上の組合せとすることができる。

本発明の方法には、通信トラフィックを監視することを更に含めることができる。監視は、ユーザー、コンピュータ、または契約者と、インターネット上の一台以上のコンピュータとの間、およびその逆の、通信または通信の試みを検出することを含む。一般に、監視は、通信の発信元に関する情報、および発信元のユーザーまたはコンピュータがコンタクトしようとするコンピュータまたはコンピュータのＩＰアドレスに関する情報を受信するステップを含む。このように、監視の動作は、解析の一部とすることができる。監視は、特定の動作形式を示す特定ユーザー、コンピュータ、または契約者を識別する補助手順（ＩＰアドレスによるのが典型的）の一部であってもよい。例えば、監視を用いて、特定形式の通信セッションを繰り返し開始したり、または不当なホスト名を繰り返しリクエストするＩＰアドレスを識別することができる。監視は、発信元のコンピュータと別のコンピュータとの間の通信の開始時点で行うことができる。複数の実施形態では、監視は通信セッション全体を通じて継続することができる。また、通信セッションの間に、二つ以上の短い不連続な区間で行うこともできる。

その基本的レベルで、本発明によるインターネットアプライアンスは、発信元のユーザーまたはコンピュータと、インターネット上の別のコンピュータとの間の通信トラフィックを解析するための自動化されたシステムおよび方法を提供する。本システムおよび方法は、解決不能な、無用な、またはエラーの多いクエリーを含む通信の解析に特に適している。この情報を解析することにより、本発明のインターネットアプライアンスは、ユーザー、コンピュータまたは契約者により、解決不能な、無用な、もしくはエラーの多いクエリーが提出されたかどうか、またはクエリーに応答して、ユーザー、コンピュータまたは契約者にエラーメッセージが返されたかどうかを判定できる。この情報を用いて、特定のユーザー／コンピュータ／契約者をランディングページにリダイレクトするかどうかを判定できる。次いで、本システムの一つ以上の他のコンポーネントが、その通信で使用される通信プロトコルを解析して、通信をランディングページに渡すか（適切なプロトコルが使用される時）、または適切なエラーメッセージを添えて通信を返すかのいずれかによって、リダイレクトシステムの改良を提供する。

通信トラフィックを解析し、リダイレクトする方法およびシステムは当該分野で公知であり、何れかの適切な方法および／またはシステムを用いることができる。インターネットアプライアンス開示を明細書に含む米国特許出願公開第２００５／０１０５５１３号または国際出願公開第ＰＣＴ／ＵＳ２００５／０１５３８１号に開示されるような方法および／またはシステムを使用するのが好ましい。

インターネットアプライアンスに加えて、本発明のシステムは、一つ以上の他のプロセッサまたはコンピュータを備えることができる。好適な実施形態では、本システムは、リダイレクトされる通信のためのランディングページを作成するプロセッサを更に備える。本明細書で用いるように、このプロセッサは、ランディングページサーバおよびリザルトサーバというように様々に呼ばれる。リザルトサーバは、元の通信（複数の通信を含む）に基づく情報、好ましくはコンテンツ関連情報、を含むランディングページを動的に作成するのが好ましい。複数の実施形態では、ランディングページは、広告、検索結果、検索バー、他の情報、またはこれらの内の二つ以上の組合せを含む。

本システムは、特定通信の二次制御レベルで使用することができる一つ以上のプロセッサを更に備える。このようなプロセッサの一つは、本明細書では概ねファイアウォールまたは負荷バランサと称する。言うまでもなく、当該分野では、これらの二つの用語を用いてシステム内のハードウエアの二つの異なるプロセッサ／部品を表す。参照を容易にするために、本明細書で用いる場合、これらの用語を交換可能に用いて、プロセッサ／部品に含まれるこれらのハードウエアおよびソフトウエアの種類の一方または両方を表すことにする。ファイアウォールまたは負荷バランサにより実行される典型的な機能に加えて、本発明に従って、リダイレクトに望ましい通信トラフィックとするために更にふるいをかけるよう機能させることができる。ファイアウォールまたは負荷バランサは、インターネットアプライアンスからリダイレクトされるトラフィックを解析するよう構成して、リダイレクトされたトラフィックを識別することができるが、本システムを制御するエンティティにとって関心があるトラフィックとしての資格を正しく与えるものではない。

例えば、本インターネットアプライアンスは、ＩＳＰを通過する全てのトラフィックを解析し、関心のあるトラフィック（例えば、解決不能クエリーまたは特定ウェブサイトのホスト名に対するクエリー）を識別し、そのトラフィックを、クエリーしているユーザーから、またはクエリーに応答するインターネットインフラストラクチャから、予め定義されたビットストリングが通知されている場合、広告を含むコンテンツ関連情報を含むランディングページを表示するために、リザルトサーバにリダイレクトするよう構成できる。特定の実施形態では、予め定義されるビットストリングは、特定の通信プロトコル（例えば、ＨＴＴＰ）を示すか、またはそれを予測させるものとすることができる。本インターネットアプライアンスは、ＦＱＤＮ内の「www」文字列（または、これらの文字を表すビットストリング）を認識することにより、そのようなトラフィックを識別するかもしれない。リザルトサーバのＩＰアドレスをユーザーのブラウザに供給することにより、クエリーまたは応答は、インターネットアプライアンスによりリザルトサーバにリダイレクトされる筈である。しかし、ユーザーとリザルトサーバとの間にネットワーク装置（例えば、ファイアウォールまたは負荷バランサ）を介在させることができ、その装置は、プロトコルコンテンツを見て、それがポート８０（ＨＴＴＰ）トラフィックかどうかを判定する。ポート番号が８０であれば、ユーザーは、リザルトサーバに導かれることになる。別のポート番号は、サービスプロファイラと本明細書では称するプロセッサにユーザーを導くようファイアウォールに仕向けさせることになり、そのサービスプロファイラは、ユーザーが不正なホスト名を提供したか、または不正な宛先に到達したので、所望のホスト名およびプロトコルまたは別の適切なプロトコルの応答（例えば、ＴＣＰリセット）を確認すべき、というメッセージ等の代替の結果を提供する筈である。特定の実施形態では、サービスプロファイラは解析機能を提供する。

別の実施例として、リダイレクトは、少なくともその一部が、セッション開始プロトコル（ＳＩＰ）の決定に基づいてもよい。他者にＳＩＰボイスコールを行うよう要望するユーザーが、例えば、user@sip.nonexistentdomain.comのように到達するよう望む間違ったホスト名を誤ってタイプ入力することがある。ＤＮＳクエリーがそのユーザーにより開始されると、本インターネットアプライアンスは、DNS NXDOMAIN応答を検出し、要望されたホスト名を検査する。それが「ＳＩＰ」で開始されていることが分かると、本アプライアンスは、ＳＩＰプロトコルおよびボイス通信が要望されていると推定する。次いで、本インターネットアプライアンスは、インターネットベースのディレクトリサービスアプリケーションの等価物（電話ネットワーク内の４１１サービス（米国、カナダで実施されている番号案内サービスと同様のもの）にユーザーをリダイレクトして、ユーザーが要望の宛先を見付けるのを支援できる。

リダイレクトの非限定の別の実施例は、電子メールのエラートラフィックのリダイレクトである。このような局面では、ユーザーは、電子メールメッセージのアドレス入力を、user@nonexistentdomain.comのように間違えることがある。本インターネットアプライアンスは、メッセージの配送を試みるメールサーバを、開始メールサーバにＤＮＳエラーで戻す代わりに、別の専用メールサーバにリダイレクトすることができる。次いで、開始メールサーバはその専用メールサーバに接続し、開始ユーザーの電子メールアドレスがその一部に含まれるデータを交換する。サーバ間の通信が終了した後、専用電子メールサーバは、任意形式の情報を含むユーザーへの電子メールを開始できる。

別の非限定の実施例は、ＨＴＴＰプロトコルを使用する正当なホスト名（エラーのない）をリダイレクトすることに関連するものであり、フィッシング詐欺に対する保護サービスの文脈で理解することができる。この局面では、オフラインシステムが、フィッシングサイトのホスト名／ドメイン名のリストを編集し、インターネットアプライアンスにそのリストを伝える。アプライアンスは、そのリストにＤＮＳクエリーを発見すると、ユーザーを専用ランディングページにリダイレクトできる。このページは、リクエストされたＵＲＬを解析して、リクエストを阻止するかどうかを決定し、フィッシングサイトへの接続を試みている旨をユーザーに警告し、またはリクエストを続行させることができる。

既に明らかなように、本発明のシステムに含むことができる別のプロセッサは、本明細書では一般的にサービスプロファイラと呼ばれる。サービスプロファイラの主たる、しかし必ずしも唯一とは限らない目的は、ユーザー、コンピュータおよび契約者に、彼らがインターネットインフラストラクチャに提出したクエリーが、正当な宛先と対応していないか、または一貫性のないホスト名／プロトコルの指示を含む、という情報を提供することである。サービスプロファイラが解析機能を提供するコンポーネントである場合、サービスプロファイラは、リクエストされるランディングページへの接続リクエストを、ランディングページ、またはクエリーが不適切であったことをユーザーに知らせるクエリーへの応答を含めることができる別のランディングページにルーティングすることもできる。複数の実施形態では、サービスプロファイラは、システムの他のプロセッサの内の一つ、幾つか、または全てとは別のプロセッサである。他の実施形態では、サービスプロファイラは、本システムの一つ以上の他のプロセッサと同一のプロセッサであり、または同一のハードウエア部品に含まれる。

サービスプロファイラの第２の目的は、ユーザー、コンピュータおよび／または契約者による試み、即ち、あるホスト名の特定コンピュータがサポートしないプロトコルの使用の試みを記録することである。これはＩＰアドレス、ポート番号および通信の日付／時間を記録することにより、達成できる。この情報は、本システムのインターネットアプライアンスに通知することができる。次いで、本インターネットアプライアンスは、ＩＰアドレス、日付／時間およびリダイレクトする全てのＤＮＳ応答のホスト名をログ記録する。サービスプロファイラからのＩＰアドレスおよび日付／時間を用いて、本インターネットアプライアンスは、異なるプロトコル（すなわち、ホスト名のコンピュータがサポートするプロトコルと一致しなかったプロトコル）を用いて接続を試みたホスト名を決定し、そのホスト名に対して、適切なプロトコルを使用しなかったのにホスト名がリダイレクトされた回数を把握することができる。記録された情報は、フラットファイルまたはデータベース等で維持することができる。

サービスプロファイラからのフィードバックにより、インターネットアプライアンスは、特定のＤＮＳメッセージをリダイレクトするかしないかを判定するルールを動的に修正できる。例えば、ＦＴＰサーバであるops.paxfire.comと呼ばれるホストがあり、ユーザーがそのドメイン名のスペルを間違えたことによりＤＮＳルックアップが実行されたホストがops.paxfires.com（これは存在しない）であった場合、本インターネットアプライアンスは、その特定ホスト名を記録でき、ＤＮＳエラーに出会ったにもかかわらず、このホストはＦＴＰサーバであってＨＴＴＰサーバではないということをフィードバックを介して「学習」したので、リクエストしているコンピュータをリザルトサーバにリダイレクトしないという決定を下すことができる。本明細書で開示され、当該分野で公知のビジネスを導く方法が、特定形式のトラフィックのリダイレクトから収入を、特に、ＨＴＴＰトラフィックから高レベルの収入を生み出すことができるということを考えると、本インターネットアプライアンスがこのホスト名のＤＮＳクエリーをリザルトサーバにリダイレクトしなければ、有利となることがある。

言うまでもなく、本システムは、追加のサービスまたは冗長性を提供するために任意の数の他のプロセッサ、コンピュータ、サーバ等を更に備えることができる。例えば、一つ以上のファイアウォール、一つ以上の負荷バランサ、一つ以上のバックアップサーバ等を備えることができる。これらの追加のハードウエア部品の個数および識別、およびその上で実行されるソフトウエアの形式は、その時点での特定の必要性または要望に基づいて当該分野の技術者であれば容易に選定できる。

本システムおよび方法の実施形態が提供する多数の長所の中でも特に、幾つかの実施形態では、自動クエリーシステム（例えば、ロボット）が特定コンピュータを検索しているか、またはそれと接続しようとしているかどうかを判定する能力を提供する。判定は、任意の数の要因に基づいてもよく、不正なホスト名または一貫性のないホスト名およびプロトコルを用いるロボットを含む。他の非限定の実施例には、正当なホスト名（リダイレクト用の名前として予め定義されている）の使用、または繰り返してリクエストされるか、高い頻度でリクエストされる正当ホスト名と不当ホスト名の組合せ（例えば、短期間に繰り返しリクエストされる同一ホスト名、または短期間にリクエストされる多数の不正なホスト名）を識別することが含まれる。一般事項として、ロボットが開始するクエリーの判定は、任意の数の要因に基づいてもよいが、リクエストされる頻度およびリクエストされるホスト名が変わる頻度に基づくこともある。すなわち、本発明のシステムおよび方法を、人が手動で行ったにしては早すぎるリクエストの頻度を識別し、その時点で、その特定ＩＰアドレスからのリクエストがロボットにより行われているという仮定または結論が引き出されるよう設計することができる。これらのＩＰアドレスからのリクエストのリダイレクトはほとんど価値がないと「学習」され、その判定が行われると、本システムおよび方法は、そのＩＰアドレスからのリダイレクトを行わない。オプションで、または好適には、そのような検索および試みはリダイレクトされない。

本システムおよび方法は、複数の実施形態では、本発明のインターネットアプライアンスで通信にフィルタ処理を加える能力も提供する。基本的に、本インターネットアプライアンスは、本システムおよび方法を用いるエンティティが関心をもたず、従ってこれら通信に何も対処しない高次レベルプロトコルを示すビットストリングまたは文字セットの通信を調べることにより、「ホスト名解析」を実行できる。更に、実施形態では、サービスプロバイダが更新し供給できる一セットの定義を有するインターネットアプライアンスを提供し、リダイレクトすべきか、またはより好ましくは、リダイレクトすべきでないホスト名または他の文字セットまたはビットストリングを識別する本発明のシステムおよび方法により、リダイレクトシステムの効率を向上させることができる。本インターネットアプライアンスおよび／またはサービスプロファイラで複数のルールを適用して、一つ以上のリストをインターネットアプライアンスで作成し、どのトラフィックをリダイレクトすべきか、どのトラフィックをリダイレクトすべきでないかを決定することができる。複数の実施形態では、そのルールはＨＴＴＰトラフィックのリダイレクトだけに関係する。

既に明らかなように、本発明は、インターネット通信をリダイレクトするためのコンピューターシステムを提供し、本システムは；発信元のコンピュータから情報を受信するプロセッサと；オプションで、一つ以上の予め定義されたビットストリングまたは文字セットについて情報を解析するプロセッサと；インターネット上の他のコンピュータと通信するコンピュータからのリターン情報を受信するプロセッサと；前記一つ以上の予め定義されたビットストリングまたは文字セットについてリターン情報を解析するプロセッサと；オプションで、ａ）予め定義されたビットストリングまたは文字セットの内の一つ以上が見付からなかった場合、リクエストされた情報の一つ以上のＩＰアドレスを供給し、ｂ）一つ以上の異なるビットストリングまたは文字セットが見付かった場合、リクエストされた情報の一つ以上の第２のＩＰアドレスを供給し、ｃ）予め定義されたビットストリングまたは文字セットの内の一つ以上が見付かり、かつ高次レベルプロトコルであると推測できる場合、一つ以上の第３のＩＰアドレスを供給し、および／またはｄ）トラフィックを修正せずに通過させる、プロセッサと；一つ以上の代替のビットストリングまたは文字セットの異なるＩＰアドレスに提出されたリクエストを解析するプロセッサと；を備え、この代替のビットストリングまたは文字セットは、特定の高次レベルインターネット通信プロトコルを示すコンピューターシステムである。必ずしも限定の必要はないが、高次レベルインターネットプロトコルは、ＨＴＴＰ、ＨＴＴＰＳ、ＳＭＴＰ、ＦＴＰ、ＳＳＨ、Ｔｅｌｎｅｔ、または上記ＩＰ上で動作するプロトコル、またはこれらの内の二つ以上であるのが典型的である。特定の状況では、代替のビットストリングまたは文字セットは、特定ポート番号を経由して通信するリクエストに関連する。更に複数の実施形態では、発信元のコンピュータからの情報は、ＤＮＳクエリーであり、予め定義されたビットストリングまたは文字セットはホスト名と関連している。言うまでもなく、複数の実施形態では、本システムは、発信元にコンピュータを備えることができる。特にプロセッサに関して、複数の実施形態では、本システムは、ＩＰアドレスのコンピュータに接続するリクエストを受信するプロセッサ、または特定のインターネット通信プロトコルを示す予め定義されたビットストリングまたは文字セットについてリクエストを解析するプロセッサ、あるいはその両方（その両方が同一プロセッサの場合を含む）を備えることができる。特定の実施形態では、本システムはそのＩＰアドレスにプロセッサを備え、そのプロセッサは発信元から送信された情報のコンテンツと関連する情報を含むランディングページを生成する。言うまでもなく、本システムは、異なるＩＰアドレスにプロセッサを備えることができる。

多数の変形例および追加のオプション機能を本発明のシステムに含めることができる。例えば、本システムには、異なるＩＰアドレスを供給すべきでないビットストリングまたは文字セットのリストを維持することを含めることができ、例えば、リストの項目は、前記異なるＩＰアドレスに提出されたリクエストを解析するプロセッサにより生成される。リストは、一つ以上の条件または予め定義されたビットストリングもしくは文字セットが見付からない場合は、透過的にＤＮＳ応答を渡し、条件または予め定義されたビットストリングもしくは文字セットの内の一つ以上が見付かった場合は、異なるＩＰアドレスを供給するプロセッサが維持することができる。本システムは、リスト作成後に一回以上リストを更新することを含む。例えば、リストは：とりわけ、元のＩＰアドレス、リクエストされるホスト名、ＤＮＳクエリーのサイズ、単一のホスト名またはドメイン名の頻度、ポート番号、日付、および／または時間についての、リクエストの監視に基づいて更新できる。複数の実施形態では、一つのリストが、異なるＩＰアドレスに提出される一つ以上のリクエストを解析するコンピュータ上で維持され、一つのリストが、異なるＩＰアドレスに提出されるリクエスト（複数のリクエストを含む）を解析するコンピュータ上で維持され、これら二つのリストが、入力が共通しているか共通していないかを識別するために比較される。実施形態によっては、一つのリストがウェブサーバ上で維持され、少なくとも二つのリストが入力が共通しているか共通していないかを識別するために比較される。本システムは、インターネットトラフィックを解析し、監視するために用いることができ、ユーザーが選定する様々なパラメータに対してそれを最適化するよう動作させることができる。本システムは、インターネットトラフィックをリダイレクトするのに効果的な一セットのルールを構築するよう動作させることもできる。

更に別の態様では、本発明は、システムおよび方法を提供し、それには通信システム上でビジネスを行うためのインターネットアプライアンスが含まれる。従って、本発明は、コンピュータを用いてビジネスを行う方法を提供する。本システムおよび方法は、インターネット上の通信、および、特に広告を含むランディングページにリダイレクトされる幾つかの通信を解析することを含む。様々な例示のビジネス目的は、米国特許出願公開第２００５／０１０５５１３号および第２００５／００２７８８２号に記載されており、引用して本明細書に組み込むが、これらの内のどれもが本発明によるビジネス方法に適合している。

ビジネスを行うための本方法は、元のクエリーと関連する情報を含むランディングページを生成できるような、適切なアプリケーションサーバに通信トラフィックを導くこと、およびランディングページに情報を含めるために関連情報のプロバイダに料金を請求することを含むことができる。複数の実施形態では、本方法は、インターネットを用いる広告ターゲット化の方法である。好適な実施形態では、本方法は、インターネットアーキテクチャのＩＳＰレベルか、その前に、少なくとも一部が実装される。コンピュータを用いてビジネスを行う方法は、クエリーが、高次レベルプロトコルを示す一つ以上の文字セットまたはビットストリングを含む方法を含む。本発明のシステムおよび方法は、例えば、解決不能クエリーに基づいてリダイレクトされるしかないトラフィックのサブセットだけが実際にリダイレクトされるように、リダイレクトされるトラフィックの形式を微調整することにより、トラフィックをランディングページにリダイレクトする処理を改良する。この微調整は、不要な関心のあるトラフィックのリダイレクト回数を減少させ、ひいてはＩＳＰ、コンテンツプロバイダ、広告コンテンツプロバイダ、および広告主等の、本システムおよび方法を実装するものにより消費されるリソース量を減少させる。

ビジネスを行う方法の一面には、新規クライアント、ひいては新規ビジネスを生み出すＩＳＰの能力が含まれる。より詳細には、本発明により利用可能となるサービスを提供する際に、ユーザーからみたときに別のＩＳＰよりも魅力的になるようにして、ＩＳＰは新規ビジネスおよび新規収入を誘致することができる。この活動はＩＳＰの契約者数を増加させ、ＩＳＰの収入増加を生み出す。更に、本発明を実装するＩＳＰまたは他の組織は、それが生成するランディングページ上の広告スペースを販売できる。この広告スペースは、本発明のシステム、方法およびアプライアンスを実装することによって、生み出される収入を表す。

同様に、ビジネスを行う本方法には、コンテンツ検索プロバイダが収入を増大できる能力が含まれる。コンテンツ検索プロバイダのリソース要件を減少させることにより（例えば、非人的ＨＴＴＰトラフィックに関連するクエリーの処理を減少させることにより）、コンテンツ検索プロバイダがビジネスを行うコストを削減する。従って、ハードウエアおよびソフトウエアの設備投資、継続的なサービス料金、維持管理費、およびインフラストラクチャのコスト、および電気代が低下する。更に、コンテンツサービスプロバイダの負荷減少により、人員に対する資本支出を削減することができる。更に、コンテンツ検索プロバイダは、本発明のシステムおよび方法の一部を実装するかまたはその一部となることにより収入を発生させることができる。

本発明のシステムおよび方法を使用することにより、収入を生み出すことができる複数のエンティティがある。先ず広告主が、本システムおよび方法により生成されたランディングページ上の広告を見つけたインターネットユーザーに対し、サービスおよび商品を販売することで収入を生み出す。広告コンテンツプロバイダは、インターネットユーザーが広告主から購入した結果、コンテンツプロバイダのサービスを利用する広告主が生み出した売上高の取り分を、典型的な収入として生み出す。本発明のシステムおよび方法を実装するＩＳＰ以外のエンティティ（例えば、二次サービスプロバイダ）は、様々な方法で収入を生み出す。第１に、彼らは、彼らのＤＮＳおよび／またはインターネットアプライアンスサービスの使用に対してＩＳＰに請求することにより収入を生み出すことができる。第２に、彼らは、二次サービスプロバイダのシステムにより生成されたリダイレクトランディングページ上の広告を有する広告主からの商品またはサービスの購入はもとより、ユーザーが広告を見るか、クリックすることに基づいて広告主または広告コンテンツプロバイダと分け合う料金により収入を生み出すことができる。複数の実施形態では、ＩＳＰは、本発明のシステムおよび方法を用いて収入を生み出すこともできる。これらの実施形態では、ＩＳＰは、広告主、広告コンテンツプロバイダ、および／または二次サービスプロバイダと分け合う料金により収入を生み出すことができる。収入は、ＩＳＰの顧客による広告をユーザーがクリックするか、見ることに基づくのが典型的である。更に別の実施形態では、ＩＳＰの顧客は、本システムおよび方法を用いて収入を生み出すことができる。顧客（ユーザー）は、本システムおよび方法を用いて二次サービスプロバイダが供給するランディングページ上に広告する広告主の購入に基づいて、現金または金融クレジットを得ることができる。

本システムおよび方法を用いることにより収入を生み出すことができる他のエンティティには、検索結果とのパッケージの一部として、または検索結果と独立した広告コンテンツを提供するかもしれないコンテンツ検索プロバイダ（例えば、検索エンジン）が含まれる。更に、銀行等の金融機関は、ある口座から別の口座に金銭を転送するか、または口座に金銭を振り込むか振り出して口座を維持する上記説明したエンティティの内のどれか一つ以上に請求するサービス料金により、本発明の方法およびシステムの二次効果として収入を生み出すことができる。

既に明らかなように、本発明は、コンピュータを用いてビジネスを行う方法を提供し、その方法は：発信元から提出されたクエリーまたはインターネットから返されたクエリーへの応答に対して、エラー状態を指示し、および／または高次レベルプロトコルを推測できる予め定義されたビットストリングまたは文字セットを解析すること；および予め定義されたビットストリングまたは文字セットの内の一つ以上を見付けた場合の応答で、ＤＮＳサーバから返されたもの以外のＩＰアドレスを供給することであって、供給されるＩＰアドレスは広告を掲示するコンピュータを指し示す；および広告主に彼らの商品および／またはサービスの広告掲示の料金を請求することを含む。本方法には、クエリーまたは応答のエラー状態を解析することも含めることができ、その解析は、不正形式のクエリー、キーワード、ホットワード、または不要な、解決不能な、または許可されない情報を示す文字セットを識別することを含む。本方法は、本システムを実装する広告主、広告コンテンツプロバイダ、エンティティ、またはこれらの内の二つ以上の組合せに収入を提供することができる。実施形態によっては、本方法は広告ターゲット化の方法となる。本方法では、広告を通じて販売した商品またはサービスの数量に基づいて広告主に料金を請求できる。

本発明のシステムおよび方法は、コンピュータおよびコンピュータープログラムにより実装される。本システムは、情報を処理するための集積回路（例えば、プロセッサ）を備える一台以上のコンピュータを備える。本システムおよび方法は、必ずしもそうでなくてもよいが、ＩＳＰネットワークに新規ハードウエアまたはソフトウエアをインストールしなくても実装でき、従って実装するのにモジュール型でよく、高い適応性があり、かつ簡便でコスト効果が高い。更に、本発明のインターネットアプライアンスは、部分的にまたは全体的にソフトウエアとして提供することができるので、迅速に、容易に、かつ廉価に実装し、維持（例えば、更新）することができる。

本インターネットアプライアンス、および本発明のシステムのその他のハードウエア／ソフトウエアコンポーネントで使用される電子コンポーネントおよび接続コンポーネントは、本システムの他の構造的要素と同様に、コンピュータ産業界で普通に使用されるものである。好適な実施形態では、本発明のインターネットアプライアンスは、一台以上のＩＳＰサーバにより実装される。これらの実施形態では、ハードウエア、ソフトウエア、および本インターネットアプライアンスの機能ユニットの各種の部品を、多くの形式のＩＳＰサーバに、ＩＳＰサーバとは別のハードウエア上に、または一部ＩＳＰサーバ上で一部別のハードウエア上に、組み込みさせることができる。特定の実施形態では、本インターネットアプライアンスおよびその他コンポーネントは、全体としてＩＳＰサーバとは別のハードウエア上に提供される。本発明のインターネットアプライアンスおよびその他コンポーネントおよびＩＳＰサーバは、ケーブル、配線等を介して物理的に接続することができる。接続は、直接でも（すなわち、コネクタ以外は何もハードウエアを介さずに一方から他方に）、間接でも（すなわち、回路基板、フィルタ等の一つ以上の他のハードウエアを通じて）よい。他の実施形態では、接続は物理的接続ではない（例えば、赤外線、無線信号、マイクロ波信号、光信号等の電磁エネルギを介する接続）。特定の実施形態では、本インターネットアプライアンスは、ＩＳＰのＤＮＳサーバ内に直接実装される（例えば、回路基板をサーバ内部に挿入して）。他の実施形態では、特定機能をＩＳＰサーバ（複数を含む）内部に直接実装し、他の機能は、物理的または非物理的に接続されている一つ以上の他の物理的コンポーネントに実装される。

本インターネットアプライアンスの特定アーキテクチャの構成の有利な一態様は、本インターネットアプライアンスおよび他のコンポーネントが汎用ソフトウエアエンジンであるということから導かれる。従って、その構成は、本発明のもの以外のソフトウエアモジュールを実行して、このインフラストラクチャーレイヤで他のサービスを配送することができる。更に、注意すべきは、本システムは、例示の実施形態で図解しおよび／または説明するハードウエアの部品または配置の数に制限がない、ということ、および他のハードウエアおよびソフトウエアが異なる実施形態に含まれてもよく、そのようなハードウエアおよびソフトウエアは、コンピュータおよびインターネットトラフィッキングサーバが実行するのが典型的な各種機能のために実装される、ということである。

本インターネットアプライアンスおよび他のコンポーネントは、ハードウエアおよびソフトウエアにより実装される一方で、機能要素から構成されていることに注意すべきである。従って各機能ユニットは、単一または複数の異なるハードウエア部品上に存在してもよい。更に、各機能ユニットは、同一の地理的領域内にまたは広く分散した地理的領域内に配置された、単一または複数の異なるハードウエア部品上に組み込まれててもよい。直接接続されるかまたは一つ以上のハードウエア部品を介在させて接続される異なるハードウエア部品上に、様々な機能を実装することは、十分に当該分野の技術者のスキル範囲内である。同様に、異なるハードウエア部品上に配置されているか、または本システム内に複数のコピーとして存在する、異なる機能を制御するためのソフトウエアも本発明の一部であるが、本方法およびシステムの特定の態様を更に制御するために実装することができ、様々な要望に基づいて本発明のオペレータが実装できる他のソフトウエアを、当該分野の技術者による必要以上のまたは過度の実験なしで、本発明に組み込むことができる。

従って実施形態では、本発明のシステムは、ユーザー、コンピュータまたは契約者からの通信情報を受信し；オプションで、一つ以上の予め定義されたビットストリングまたは文字セットについて情報を解析し；ＤＮＳサーバにその情報を渡し；ＤＮＳサーバからのリターン情報を受信し；リターン情報を解析し；そして、リターン情報をユーザー、コンピュータまたは契約者に返すか、あるいはリダイレクトするランディングページのＩＰアドレスをユーザー、コンピュータまたは契約者に返す；少なくとも一つのプロセッサを備える。本システムは、ファイアウォール、負荷バランサおよび／またはサービスプロファイラとして機能するとともに、ユーザーを経由して第１プロセッサにより供給されたリダイレクトリクエストを解析する少なくとも一つのプロセッサを更に備える。第２プロセッサは、ユーザー、コンピュータまたは契約者からＩＰアドレスへの接続リクエストを受信し；ポートアクセスに関する情報のリクエストを解析し；そして、リクエストされたＩＰアドレスのコンピュータにリクエストを送るかまたは接続をきちんと終了する。リクエストされたＩＰアドレスは、広告を含むコンテンツ関連情報を含むランディングページを提供するのが一般的であり、一方、代替のＩＰアドレスは、元の通信がエラーを含むという「通知」を含むのが一般的である。

本明細書で用いるとき、プロセッサは、コンピューターシステムのフレームワーク内で情報を処理できる任意のハードウエア、ソフトウエア、またはどちらかもしくは両方の二つ以上の組合せである。プロセッサの実施例には、必ずしも限定はしないが、中央処理装置（ＣＰＵ）、回路基板、チップ、ソフトウエア等が含まれる。マルチプロセッサは、直列または並列に接続して使用できる。すなわち、マルチプロセッサは、単一のプロセッサに提供される機能であれ、他のプロセッサと重複または共有される機能であれ、割り当てられた機能を実行でき、他のプロセッサが割り当てられた機能を実行していると同時に、または一つ以上のプロセッサがその機能を完了した後に、一つ以上のプロセッサが動作できる。

上記開示から明らかなように、複数のハードウエア部品およびハードウエアとソフトウエアの組合せを用いて本発明のシステムを実装できる。従って実施形態では、本システムは、インターネットインフラストラクチャからの情報のリクエストを受信する手段と；予め定義されたビットストリングまたは文字セットについてリクエストを解析するオプションの手段と；例えばＤＮＳサーバ経由で、リクエストをインターネットインフラストラクチャに送信する手段と；例えばＤＮＳサーバ経由で、インターネットインフラストラクチャからリターン情報を受信する手段と；予め定義されたビットストリングまたは文字セットについてリターン情報を解析する手段と；リクエストされたものと異なるＩＰアドレスをリクエスト提出者に返す手段と；を備えることができる。複数の実施形態では、本システムは、異なるＩＰアドレスのリクエストを受信する手段と；特定のインターネットプロトコルを示す予め定義されたビットストリングまたは文字セットについて、特に、ポート８０を経由するＨＴＴＰ通信について、異なるＩＰアドレスのリクエストを解析する手段と；指示されたＩＰアドレスにリクエストを渡す、または接続リクエストをきちんと終了する手段と；を更に備える。

更に言うまでもなく、本発明は、コンピュータ、ハードディスクドライブ、メモリーチップ、メモリースティック、ＣＤ、ＤＶＤ、テープ、およびその他の装置、ならびにコンピュータープログラムを格納して本発明のシステムおよび方法の様々な機能を実行するために使用できる製品を備える。当該分野の技術者は、本明細書で説明する機能に影響を与えることがある多数の形式のハードウエアおよび多数の形式のソフトウエアコード、および両方の組合せについて良く承知している。従って、ここで詳細に説明する必要はなかろう。

複数の実施形態では、本発明は、コンピュータープログラム送信装置として使用する製品を備える。その製品は：コンピュータに少なくとも一つの機能を実行させることができる電子情報を格納可能な基板を備える少なくとも一つの装置（例えば、リムーバブルまたは固定のコンピューターディスク）を備え、その機能は、発信元のコンピュータとインターネット上のサーバとの間の通信トラフィックを解析する処理を含み、その処理は：発信元からの情報のリクエストを受信することと；オプションで、予め定義されたビットストリングまたは文字セットについてその情報を解析することと；インターネットからのリターン情報を受信することと；予め定義されたビットストリングまたは文字セットについてリターン情報を解析することと；リクエストされた情報またはリダイレクトのランディングページの特定ＩＰアドレスを発信元に送ることと、を含む。代替としてまたは追加して、その製品は：コンピュータに少なくとも一つの機能を実行させることができる電子情報を格納することができる基板を備える少なくとも一つの装置（例えば、リムーバブルまたは固定のコンピューターディスク）を備え、その機能は、発信元の第１コンピュータと異なる発信元の第２コンピュータとの間の通信トラフィックを解析するための処理を含み、その処理は：第１コンピュータからの特定ＩＰアドレスに接続するリクエストを含む情報を受信することと；ＨＴＴＰ等の特定のインターネットプロトコルを示す一つ以上のビットストリングまたは文字セット（限定はしないがポート番号８０のようなポート番号も含む）について通信を解析することと；予め定義されたビットストリングまたは文字セットの内の一つ以上が見付かった場合はリクエストされたＩＰアドレスに通信を送り、または接続リクエストをきちんと終了することと；を備える。実施形態によっては、その製品は、マシン可読のプログラム格納装置であり、マシンが実行可能な命令プログラムを具体的に実施する。製品は、実施形態によっては、少なくとも一台のコンピューターハードディスクドライブおよび／または少なくとも一つのランダムアクセスメモリーチップを備えることができる。

本発明の一例示の実施形態を示す図に戻ると、本インターネットアプライアンスがＩＳＰレベルでインターネット通信経路内に組み込まれていることが示されている。動作としては、ユーザーが、ユーザーのコンピュータに組み込まれたブラウザを経由して、インターネットインフラストラクチャにクエリーを提出する。本インターネットアプライアンスがクエリーを受信し、一つ以上の予め定義されたビットストリングまたは文字セットについてクエリーを解析し、または解析せずにＤＮＳサーバにクエリーを渡す。ＤＮＳサーバはクエリーのホスト名を解析し、そのキャッシュ内に解答がない場合、名前解決のために、それをインターネットインフラストラクチャに提出する。ＩＰアドレスのリクエストに対する結果が返されると、本インターネットアプライアンスは、エラー通知または特定ホスト名／ドメイン名等に関する、一つ以上の予め定義されたビットストリングまたは文字セットについて、結果を解析する。結果が予め定義されたビットストリングと一致しない場合は、ユーザーにその結果を送り、通常の接続が行われる。一方、クエリーまたは結果が一つ以上の予め定義されたビットストリングを含む場合、ユーザーは、広告情報を含む情報を含むランディングページを生成できるコンピュータを指すＩＰアドレスにリダイレクトされる。ユーザーは次いで、ユーザのブラウザを通じて、リダイレクトのランディングページＩＰアドレス（すなわち、リザルトサーバ）のコンピュータに接続を試みる。

接続の試みは、ユーザーとリザルトサーバとの間に介在するネットワーク装置（ファイアウォール／負荷バランサ／ルーター等の装置）により阻止される。ネットワーク装置は、ポート番号を示すＴＣＰまたはＵＤＰパケットの存在についてリクエストを解析する。ポート番号が８０以外の場合、リダイレクトリクエストを、サービスプロファイラに特有のＩＰアドレスに切り換え、次いで、アプリケーション（つまりユーザー）にエラーメッセージを返して、要望の宛先が不正であるときちんと知らせる。他方、リクエストされたポート番号が８０の場合、ファイアウォールは、コンテンツ関連情報を含むランディングページを提供するリザルトサーバに、リダイレクトリクエストを渡す。

ネットワーク装置は、ランディングページへの接続の試みに関する情報を収集し、本インターネットアプライアンスにデータのフィードバックループを作成するために、その情報を処理する。詳細には、ネットワーク装置は、その試みが不要な通信（例えば、ＦＴＰプロトコルを使用する試み、またはＨＴＴＰを使用する誤ったアプリケーションを使用する試み）と関係付けるＩＰアドレスおよびホスト名／ドメイン名に関するデータを送る。次いで、本インターネットアプライアンスは、その情報を一つ以上のデータベースおよび／またはリストに統合して、ユーザーから受信したときに通信を解析しやすくし、関心のあるビットストリングとして別に予め定義されているビットストリングをこれらの通信が含んでいても、特定通信をリダイレクトせずに通過させる。例えば、ネットワーク装置またはＰＳＰ（Search Profiler or Proxy Host）が提供する情報に基づいて、本インターネットアプライアンスは、特定ＩＰアドレスから発信されるリクエストが通常ＦＴＰプロトコルと関係付けられることを知ることができる。本インターネットアプライアンスは、次にそのＩＰアドレスからの通信を受信したとき、それが一つ以上の予め定義されたビットストリングを含むかどうかとは無関係に、解析またはリダイレクトをしないものとしてその通信にマーキングする。こうして本インターネットアプライアンスは、そのトラフィックが他の点ではリダイレクトに適しているように見えても、不要なトラフィックをランディングページに送るべきでないことを「学習」することができる。

通信をリダイレクトする特定システムでは、インターネットインフラストラクチャからのエラーメッセージを含む全ての通信は、ランディングページにリダイレクトされる。図１に示す本システムでは、インターネットクエリーの結果、エラーメッセージが見付かると、選択されたトラフィックだけがリダイレクトランディングページにリダイレクトされる。すなわち、図１に示す本システムは、エラーメッセージを含む全てのトラフィックをリダイレクトせず、関心のあるビットストリングを含み、ＨＴＴＰプロトコルと関係付けるべきと当然考えられるまたは学習した、トラフィックだけをリダイレクトするように構成される。本システムは、ホスト名／ドメイン名、ＩＰアドレスポート番号、リクエストの頻度および量等の、通信の異なる要素を解析することにより、実際のランディングページへのリダイレクト数を制限してから、リダイレクトを開始する。ランディングページは、ＨＴＴＰリクエストであると推定され、かつ関心のある予め定義されたビットストリングを含むＤＮＳクエリーが見付かった場合に限り作成される。従って、リザルトサーバ、コンテンツ検索プロバイダ、広告コンテンツプロバイダおよび広告主のリソースは、関連するクエリーが見付かったことが確認された場合に限り使用される。言うまでもなく、予め定義されたビットストリングおよびプロトコルは、本システムを実施しているものの要望によって変更でき、エラーメッセージおよびＨＴＴＰリクエストの組合せは、説明のために図中で使用しているにすぎない。

複数の実施形態では、本インターネットアプライアンスは、リダイレクトが必要か（例えば、リクエストが既知のエラーを有する場合等）またはリダイレクトが不要（例えば、ＨＴＴＰトラフィックだけをリダイレクトするよう設計されるシステムで、通常、ＳＭＴＰリクエストを送信するＩＰアドレスから来るリクエストの場合等）として予め定義される文字セットまたはビットストリングのリストを搭載している。この状況では、図１には示されていないが、本インターネットアプライアンスは、ＤＮＳサーバを経由してインターネットインフラストラクチャに照会するかしないかに関わらず、リザルトサーバのリダイレクトＩＰアドレスをユーザーに返すことができ（リダイレクトが保証されている場合）、またはリダイレクトせずにユーザーとインターネット間の通信を可能にする（リクエストしているＩＰアドレスが関心のない通信プロトコルと通常は関係していることをインターネットアプライアンスが「知らなかった」とすると、リダイレクトが行われてしまう場合）。そのような場合、この実施形態は、リダイレクトが行われる速度を改良することができる。

本発明のシステムおよび方法の非限定の一実施例を以下に示す。ユーザーが存在しないドメイン名をブラウザにタイプ入力し、ユーザーが使用するＤＮＳサーバが、ユーザーとＤＮＳサーバ間に本発明のインターネットアプライアンスを有する場合、本インターネットアプライアンスは、ドメインが存在しない旨を示すＤＮＳエラーメッセージを傍受し、そのエラーメッセージを、ランディングページに向けた通常のＤＮＳ応答に変換する。次いで、ユーザーのパソコンは、本システムが生成するランディングページへのＨＴＴＰ接続を開始する。ウェブブラウザがランディングページ（ウェブサーバ）に送信する情報の一片により、接続しているホスト名が通知される。

典型的なウェブサーバは二つ以上のドメインのページを提供するので、典型的なウェブサーバは、ホスト名パラメータを見て、ユーザーがどのドメイン名からのウェブページを得ようとしているかを決定する。本発明の実施形態により使用されるウェブサーバは、典型的なウェブサーバと構成が異なる。本発明の実施形態によるウェブサーバは、ブラウザがウェブサーバ（ランディングページ）に送信するホスト名とは無関係に、どのＨＴＴＰリクエストにも回答する。それを行う際は、リクエストを解析し、関心のある情報（様々なユーザーにより様々に定義される）が含まれる場合は、リクエストされている元のＵＲＬをパラメータとして含むＨＴＴＰリダイレクトメッセージを解析する。リダイレクトメッセージは、ユーザーのブラウザに本システムのウェブサーバに再接続するよう、但し最初に使用したものに代えて標準のホスト名を使用するよう伝える。こうして、ユーザーのウェブブラウザが接続すべきドメインに接続しているので、正しい特定ドメインのクッキーを配送する。複数の実施形態では、本システムはクッキーを用いて、本システムおよび方法が提供する一つ以上のサービスの利用をユーザーが停止したかどうかを判定する。基本的に、ユーザーが標準のホスト名（例えば、somedomain.com）に接続するたびに、そのドメインのクッキーがユーザーのブラウザに設定される場合、ブラウザが構築するＨＴＴＰリクエストの一部としてクッキーが送られる。従って、複数の実施形態では、本システムは、全ての入ってくるＨＴＴＰリクエストを受信し、標準のホスト名／ドメイン名に戻ってクッキーおよびユーザーが探していた元のＵＲＬを配送するようユーザーをリダイレクトするという点で独自である。このようにして、本システムは元のリクエストを処理することができる。

本発明の好適な実施形態についての上記開示は、図示と説明のために提示されている。本発明を開示した形そのままで全てを網羅する意図、つまりそれに限定する意図はない。本明細書で説明した実施形態の数多くの変形例および修正は、上記開示から当該分野の技術者には明らかであろう。例えば、より広い局面で見ると、本発明の原理は電話用等の他のネットワークシステムに適用できる。本発明の範囲は、本明細書に付帯のクレーム、およびそれらの均等物によってのみ画定されるべきである。

更に、本発明の代表的な実施形態を説明する際に、本明細書は、特定のステップシーケンスとして本発明の方法および／またはプロセスを表わしている。しかし、本方法またはプロセスが本明細書で説明した特定のステップ順序に依存しない限り、本方法またはプロセスは説明したステップの特定シーケンスに限定すべきでない。当該分野の技術者には言うまでもなく、他のステップシーケンスが可能である。従って、本明細書で説明した特定のステップ順序は、クレーム上の限定と解釈すべきではない。更に本発明の方法および／またはプロセスに向けられたクレームは、説明した順序のステップ実行に限定すべきではなく、当該分野の技術者は、そのシーケンスが変更可能であり、本発明の趣旨および範囲内に依然としてあることを直ちに理解できよう。

図１は、本発明の方法およびシステムの一実施形態を示すブロック図であり、この実施形態では、特定のＨＴＴＰプロトコルトラフィックだけがリダイレクトされる。

Claims (30)

1. インターネット通信をリダイレクトするためのコンピューターシステムであって、前記システムは：
   発信元のコンピュータから情報を受信するプロセッサと；
   オプションで、一つ以上の予め定義されたビットストリングまたは文字セットについて前記情報を解析するプロセッサと；
   インターネット上の他のコンピュータと通信するコンピュータからのリターン情報を受信するプロセッサと；
   前記一つ以上の予め定義されたビットストリングまたは文字セットについて前記リターン情報を解析するプロセッサと；
   オプションで、
   ａ）予め定義されたビットストリングまたは文字セットの内の一つ以上が見付からなかった場合、前記リクエストされた情報の一つ以上のＩＰアドレスを供給し、
   ｂ）一つ以上の異なるビットストリングまたは文字セットが見付かった場合、前記リクエストされた情報の一つ以上の第２のＩＰアドレスを供給し、
   ｃ）予め定義されたビットストリングまたは文字セットの内の一つ以上が見付かり、かつ高次レベルプロトコルであると推測できる場合、一つ以上の第３のＩＰアドレスを供給し、および／または、
   ｄ）前記トラフィックを修正せずに通過させるプロセッサと；
   一つ以上の代替のビットストリングまたは文字セットについて前記異なるＩＰアドレスに提出されたリクエストを解析するプロセッサと；を備え、
   前記代替のビットストリングまたは文字セットは、特定の高次レベルインターネット通信プロトコルを示す、
   システム。
2. 前記高次レベルインターネットプロトコルは、ＨＴＴＰ、ＨＴＴＰＳ、ＳＭＴＰ、ＦＴＰ、ＳＳＨ、Ｔｅｌｎｅｔ、または上記ＩＰ以外のプロトコル、またはこれらの内の二つ以上である、
   請求項１のシステム。
3. 前記プロトコルはＨＴＴＰである、
   請求項２のシステム。
4. 一つのプロセッサを備える、
   請求項１のシステム。
5. 前記代替のビットストリングまたは文字セットは、特定ポート番号を経由して通信するリクエストに関連する、
   請求項１のシステム。
6. 発信元のコンピュータからの前記情報はＤＮＳクエリーであり、前記予め定義されたビットストリングまたは文字セットはホスト名と関連している、
   請求項１のシステム。
7. 更に、前記発信元にコンピュータを備える、
   請求項１のシステム。
8. 更に、前記ＩＰアドレスのコンピュータに接続するリクエストを受信するプロセッサを備える、
   請求項１のシステム。
9. 更に、特定のインターネット通信プロトコルを示す予め定義されたビットストリングまたは文字セットについて前記リクエストを解析するプロセッサを備える、
   請求項８のシステム。
10. 前記プロトコルがＨＴＴＰである、
    請求項９のシステム。
11. 前記リクエストを受信する前記プロセッサおよび前記リクエストを解析する前記プロセッサが同一プロセッサである、
    請求項９のシステム。
12. 更に、前記ＩＰアドレスにプロセッサを備え、前記プロセッサは、前記発信元から送信された前記情報のコンテンツと関連する情報を含むランディングページを生成する、
    請求項９のシステム。
13. 更に、異なるＩＰアドレスにプロセッサを備える、
    請求項１２のシステム。
14. 前記高次レベルプロトコルは、前記発信元の前記コンピュータの前記ＩＰアドレスから推測できる、
    請求項１のシステム。
15. 更に、異なるＩＰアドレスを供給すべきでないビットストリングまたは文字セットのリストを維持するステップを含む、
    請求項１のシステム。
16. 前記リストの項目は、前記異なるＩＰアドレスに提出されたリクエストを解析する前記プロセッサにより生成される、
    請求項１５のシステム。
17. 前記リストは、一つ以上の条件または予め定義されたビットストリングもしくは文字セットが見付からない場合は、透過的にＤＮＳ応答を渡し、条件または予め定義されたビットストリングもしくは文字セットの内の一つ以上が見付かった場合は、異なるＩＰアドレスを供給するプロセッサによって維持される、
    請求項１５のシステム。
18. 更に、前記リスト作成後に一回以上リストを更新するステップを備える、
    請求項１５のシステム。
19. 前記リストは、元のＩＰアドレス、リクエストされるホスト名、ＤＮＳクエリーのサイズ、単一のホスト名またはドメイン名の頻度、ポート番号、日付および／または時間についてのリクエストの監視に基づいて更新される、
    請求項１８のシステム。
20. 一つのリストが、前記異なるＩＰアドレスに提出される前記リクエストを解析するコンピュータ上で維持され、一つのリストが、前記異なるＩＰアドレスに提出される前記リクエストを解析するコンピュータ上で維持され、前記二つのリストが、入力が共通しているか共通していないかを識別するために比較される、
    請求項１５のシステム。
21. 一つのリストがウェブサーバ上で維持され、少なくとも二つのリストは入力が共通しているか共通していないかを識別するために比較される、
    請求項２０のシステム。
22. 前記システムは、インターネットトラフィックを解析し、監視するために用いられる、
    請求項１のシステム。
23. 前記システムは、様々なパラメータに対して最適化するよう動作する、
    請求項１のシステム。
24. 前記システムは、インターネットトラフィックをリダイレクトするのに効果的な一セットのルールを構築するよう動作する、
    請求項１のシステム。
25. コンピュータを用いてビジネスを行う方法であって、前記方法は：
    発信元から提出されたクエリーまたは、エラー状態を示し、および／または高次レベルプロトコルを推測できる予め定義されたビットストリングまたは文字セットに対しインターネットから返されたクエリーへの応答を解析することと；
    予め定義されたビットストリングまたは文字セットの内の一つ以上を見付けた場合の前記応答で、ＤＮＳサーバから返されたもの以外のＩＰアドレスを供給することであって、
    前記供給されるＩＰアドレスは広告を掲示するコンピュータを指し示す、ことと；
    広告主に商品および／またはサービスの広告掲示の料金を請求すること；を含む
    方法。
26. 前記クエリーまたはエラー状態に対する応答を解析は、不正形式のクエリー、キーワード、ホットワード、あるいは不要、解決不能または許可されない情報へのクエリーを示す文字セットを識別することを含む、
    請求項２５の方法。
27. 前記システムを実装する広告主、広告コンテンツプロバイダ、エンティティ、またはこれらの内の二つ以上の組合せに収益を提供する、
    請求項２６の方法。
28. 前記システムを実装する広告主、広告コンテンツプロバイダ、エンティティ、またはこれらの内の二つ以上の組合せに収益を提供する、
    請求項２５の方法。
29. 本方法が広告ターゲット化の方法となる、
    請求項２５の方法。
30. 前記広告を通じて販売した商品またはサービスの数量に基づいて前記広告主に料金を請求する、
    請求項２５の方法。

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