JP2009522973A - 細粒度スケーラブル映像符号化におけるエントロピ符号化の方法及び装置 - Google Patents

細粒度スケーラブル映像符号化におけるエントロピ符号化の方法及び装置 Download PDF

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Abstract

FGSエントロピ符号化方法は,FGS層における改善係数が基本階層と異なる予測値を有する。FGS層において時間予測を用いるとき,該FGS層が部分的に復号されるとドリフト問題が生じることがある。このようなドリフト問題は,符号化性能に大きな影響を与える。この新規なFGSエントロピ符号化方法はそのようなドリフト効果を解決し,又は大幅に軽減して,したがって符号化性能を改善する。3つの異なるFGS方法を用いることができる。すなわち,空間周波数位置を用いるFGSエントロピ符号化と,復号器指向2ループ構造FGSエントロピ符号化と,ブロック限定符号化パスを有するFGSエントロピ符号化と,である。

Description

本発明は概略映像符号化に関し,より特定すればスケーラブル映像符号化に関する。
映像符号化の柔軟性を高めるため,最近,MPEG−4 AVC映像符号化標準に細粒度スケーラビリティ(FGS)が追加された。FGS符号化によれば,図1に示すとおり映像は基本層(BL)及び1又は複数の強化層,すなわちFGS層に符号化される。従来のスケーラブル映像符号化と類似して,基本品質映像を復号して表示するためには,基本層を完全に受信しなければならない。基本映像品質を改善するために強化層を完全に受信しなければならない従来のスケーラブル映像符号化と比べて,FGS符号化によればFGS層ビットストリームは,送信前又は復号中,どこで割愛してもよい。換言すれば,FGS層ビットストリームは各フレームについて任意に省略してもよい。したがってFGSは,FGS層から追加情報を復号することによって漸増的に映像信号品質を改善できるようにする。デバイスが低速度チャネルを介して映像ストリームを受信しているときは,復号映像は低品質であろう。デバイスが同じ映像ストリームをより高速なチャネルから受信しているときは,復号映像はより高い品質であろう。FGS層を省略することによって,基本層より高い本質的に任意のビット速度での復号が可能になる。ビットストリームを省略すると,符号化効率に影響をおよぼすことがある。
映像データにおける色は,RGB三原色の混合によって表すことができる。しかし種々の均等な色空間も可能である。多くの重要な色空間は,輝度成分(Y)及び2つの色度成分(U,V)からなっている。この色空間表現に関連して省略を行うことができる。
いくつかのシナリオにおいて,符号化デジタル映像シーケンスをある最小の,すなわち「基本」の品質で送信し,より高品質の復号映像シーケンスを得るために,上記最小品質信号と組み合わせることができる「強化」信号を同時に送信することが望ましい。このような構成によって,同一のシーケンスについて2つの独立に符号化した版を送信することによる増加費用なしに,最小能力のある組合せに対応する任意のデバイスはシーケンスを(「基本」品質で)復号し,改善された能力を有するデバイスは同一のシーケンスの高品質版を復号することを同時に可能にする。
2を超える品質レベルが所望されるときは複数の「強化」信号を送信してもよく,「強化」信号はそれぞれ「基本」品質信号とすべての自分より低品質の「強化」信号とを必要とする。
スケーラブル映像符号化の分野においては,このような「基本」信号及び「強化」信号を「層」と呼ぶ。そして各強化層が改善する再生品質の程度は,「粒度」と呼ばれる。略号FGSは「細粒度スケーラビリティ」を指し,品質向上の漸増は小さいことを意味する。
FGS強化層を生成する技法は既知であり,現行SVC標準化においては,当初ブロックによるFGS方式が次に文書化された。2004年10月,Palma de Mallorca において開催されたISO/IEC JTC1/SC29/WG11(MPEG)会合における作業文書 W6716,"Scalable Video Model Version 3.0"。この符号化方式は,後に「巡回ブロック符号化」と呼ばれる改善された符号化方式によって置き換えられた。巡回ブロック符号化は,現層のFGS符号化に基本層符号化情報を効率よく利用して,符号化性能を向上させるものである。
巡回ブロック符号化方式によれば,予測誤差係数が,有意(significant)情報又は改善(refinement)情報の2種類の情報のうち1つとして符号化される。基本層について,係数の再構築値が零のときは,非有意係数と呼ばれる。それ以外のときは有意係数と呼ばれる。基本層において符号化された係数を用いて,第1FGS層が符号化される。第1FGS層符号化において,基本層の非有意係数が現FGS層において有意(すなわち再構築値が非零)になっていないか,再度検査される。有意であれば,その強度及び正負符号が符号化される。それ以外のときは,依然として非有意に分類される。基本層の有意係数については,現FGS層量子化パラメータ(QP)を用いて更に改善される。第1FGS層が符号化されると,それを基本層として用いて第2FGS層が符号化され,以降同様に処理する。ある層において係数が有意になると,後続の各高位FGS層で改善される。
符号化順については,巡回ブロック符号化では一般に有意情報を最初に符号化し,改善情報が後に続く。より詳細に言えば,スライスの各FGS層を符号化するとき,有意経路及び改善経路の2つの経路がある。有意経路においては,基本層の非有意係数だけが,現層において有意になったかどうか検査される。有意であればその強度及び正負符号を符号化する。有意経路は,基本層のすべての非有意係数が検査されると終了する。次の改善経路においては,基本層のすべての有意係数が現FGS層QPによって改善される。
巡回ブロック符号化のより詳細な手続は次の擬似コードを用いて説明される。
復号する値が残っている間
各ブロックについて
現スライスの輝度について,有意経路が完了していないとき
1つの非零輝度係数及び先行する零係数を復号
そうでなければ
次の輝度係数の改善情報を復号
現スライスの色度について,有意経路が完了していないとき
1つの非零色度係数及び先行する零係数を復号
そうでなければ
次の色度係数の改善情報を復号
このように各色成分(輝度及び色度)について,改善情報の前に有意情報が符号化される。
巡回ブロック符号化は,FGS層を符号化する際に時間予測を用いないときはうまく動作することが分かった。図1に例を示す。この構成においては,離散(discrete)基本層は通常,動き補償を用いる非スケーラブルビットストリームに符号化される。そしてFGS層は,動き補償を用いないものの上で符号化される。図中の矢印は,予測関係を示す。各FGS層は基本層から十分に予測されるので,現FGS層の有意経路及び改善経路のいずれかは画像品質を改善する助けとなる追加情報を提供するだけである。
FGS層符号化における符号化効率を更に向上させるために,FGS層符号化においても時間予測を用いる種々の方法が最近提案された。これらの方法においては,新規の(又は改善した)動きベクトルを導入してもよく,FGS層に関して分離した動き補償を実行してもよい。注意深く設計すれば,これらの方法は効果的にFGS層符号化効率を向上させることができる。しかしそれらはまた,現在用いられている巡回ブロック符号化に関係した新たな課題も生じさせる。
図2は,FGS層符号化に時間予測を用いる例を示す図である。ただ1つのFGS層があるとしよう。図4において,P及びPはそれぞれ,基本層及びFGS層において動き補償によって形成された予測値である。これら2層における動きベクトルは,同一のものであってよいし,別のものであってよい。基本層において再構築した予測誤差をDとすると,基本層の再構築フレームをRとして,R=P+Dで表すことができる。
上述のとおりFGS層符号化に時間予測を用いていないときは,RがFGS層符号化における予測値として用いられる。この場合,巡回ブロック符号化はうまく動作することが分かった。しかしFGS層において時間予測を用いるときは,巡回ブロック符号化には問題がある。
巡回ブロック符号化においては,FGS層は基本層上で更に符号化され,改善される。図2によれば,FGS層において時間予測を用いるためには,フレームnのFGS層符号化予測値はP+Dとなる。次にFGS層の予測誤差Dが巡回ブロック符号化によって符号化される。符号化誤差Dの有意情報は,FGS層における新規に発生した有意係数を示している。符号化誤差Dの改善情報は,基本層の既存有意係数を更に改善する。しかしこの場合,FGS層における改善情報はまた,基本層の有意係数について予測値PとPとの差を補償することに注意されたい。FGS層を符号化する際にRを用いるときは,このような問題は生じない。
上述の問題のため,巡回ブロック符号化における分離「経路」はもはや適当ではない。FGS層のはじめにおいてすべての復号情報が有意情報であったときは,FGS層ビットを復号すればするほど,Pの品質が次第によくなることが期待される。したがってPとPとの差も大きくなる。しかしこの時点では,改善情報はまだ復号されていないことがある。FGS層における改善情報がないと,基本層の有意係数に関してPとPとの差を適切に補償できない。このためドリフト問題が生じて,部分FGS層復号のとき符号化性能に重大な影響を与えることになる。
反対に改善経路が有意経路の前に符号化されたときも問題が生じる。FGS層の復号のはじめにおいては,復号情報はすべて改善情報である。PとPとの差の補償は利用できる。しかしこのような補償は,FGS層が完全に復号されたときのためのものである。FGS層のわずかな部分だけを復号したとき,このとき形成された時間予測Pは,画像品質に関してはPに近い。したがって,復号改善情報はPとPとの差を過補償することがある。これもまたドリフト問題を生じさせ,部分FGS層復号のとき符号化性能に影響がある。
図2に示したケースは単に例である。一般にFGS層における改善係数(すなわち基本層において既に有意である係数)が基本層と異なるとき,エントロピ符号化が分離「経路」方式で実行されるときは,部分復号のときのドリフト問題は存在しない。
別の例は,本願と同日に出願された米国特許出願代理人事件番号944-001.177-2(以降,944-001.177-2と呼ぶ)に開示された復号器指向2ループ構造である。944-001.177-2は,2006年1月9日出願の米国特許出願第60/757,746号を基礎としている。図3にその構造を示す。図示した構造は,複数のFGS層を符号化する簡単で効率のよい方法を提供する。この構造によれば,第1FGS層の予測値は,その参照フレームの第1FGS層及び現フレームの再構築された基本層双方から形成される。
第2FGS層について初期予測値P’は,はじめ同一のFGS符号化方法によって計算されるが,離散基本層が「基本層」として用いられ,第2FGS層が「強化層」として用いられる。そしてP’は第1FGS層の再構築された誤差D(図3において中空矢印で示されている)が加算され,その和Pが実際の予測値として用いられる。
=P’ + α*D
ここでαは0≦α≦1のパラメータである。類似して第3FGS層について初期予測値P’は,はじめ同一のFGS符号化方法によって計算されるが,離散基本層が「基本層」として用いられ,第3FGS層が「強化層」として用いられる。そしてP’は第1FGS層の再構築された誤差Dと,第2FGS層の再構築された誤差Dとが加算され,その和Pが実際の予測値として用いられる。
=P’ + α*D + β*D
ここでβは0≦β≦1のパラメータである。βは,αと同一であってもよいし,異なっていてもよい。通常α及びβ双方とも1に設定してよい。
このような符号化構造によって,第2FGS層における改善係数は(離散基本層において有意であったものを除いて),基本層の予測値とは異なる。この状況は,第3FGS層における改善係数についても真である。このため巡回ブロック符号化は,これらのFGS層符号化には適していないことがある。
本発明は,FGS層における改善係数が基本層と異なる予測値を有するときに適したFGSエントロピ符号化方法を提供する。FGS層符号化に時間予測を用い,FGS層における改善係数が基本層と異なる予測値を有するとき,FGS層を部分的に復号するとドリフト問題が生じることがある。このようなドリフト問題は,符号化性能に大きく影響する。本発明は,このようなドリフトの影響を解決又は大きく軽減し,したがって符号化性能を向上させることができる新規なFGSエントロピ符号化方法を提供する。
3つの異なるFGS方法を用いることができる。すなわち,空間周波数配置を用いたFGSエントロピ符号化と,復号器指向2ループ構造のFGSエントロピ符号化と,ブロック限定符号化経路を有するFGSエントロピ符号化と,である。第1方法におけるドリフト問題は,本質的に巡回ブロック符号化方法における分離「経路」符号化順によって生じる。どちらの経路を最初に符号化するかにかかわらず,FGS層を部分的に復号するときは,ドリフト問題は避けられない。したがって上述の問題を解決するために,有意情報と改善情報とは,もはや分離「経路」によっては符号化されない。その代わり,それらはインタリーブした,すなわち混合した順で符号化される。第2方法によれば,基本層において有意となった係数は,強化層において同一の予測値を有することが保証できる。したがって,これらの係数を強化層において更に改善するとき,予測誤差の補償は含まれない。このようにこれら係数の改善情報は,ドリフトの影響をもたらさないで画像品質を改善することを補助するだけである。第3方法によれば,有意符号化経路はブロック内に限定される。あるブロックについて,そのブロック内のすべての有意情報が符号化されると,そのブロックについては,有意経路は終了したと考えることができ,したがってそのブロック内の改善情報の符号化を開始することができる。
このように本発明の第1態様は,画像データ内に含まれるデジタル映像シーケンスを符号化する際に用いるエントロピ符号化方法であって,上記デジタル映像シーケンスはいくつかのフレームを有し,上記デジタル映像シーケンスの各フレームは多数のブロックに分割された画素配列を有する。この方法は,
上記画像データから強化層情報を表す多数ブロックの変換係数を形成するステップと,
所定順序によって複数の符号化サイクルで上記多数ブロックの変換係数を走査するステップと,
各サイクルにおいて,上記多数のブロックのそれぞれから変換係数サブセットを選択する選択ステップと,
上記所定順序によって上記の選択された変換係数サブセットをエントロピ符号化するステップと,
を有する。
本発明の第2態様は,画像データ内に含まれるデジタル映像シーケンスを復号する際に用いるエントロピ符号化方法であって,上記デジタル映像シーケンスはいくつかのフレームを有し,上記デジタル映像シーケンスの各フレームは多数のブロックに分割された画素配列を有する。この方法は,
上記画像データから強化層情報を表す変換係数を格納する多数のブロックを形成するステップと,
所定順序によって複数の符号化サイクルで変換係数を格納する上記多数のブロックを走査するステップと,
各サイクルにおいて,上記多数のブロックのそれぞれについて復号する変換係数サブセットを選択する選択ステップと,
上記所定順序によって上記多数のブロックのそれぞれにおいて上記の選択された変換係数サブセットをエントロピ復号するステップと,
を有する。
本発明によれば,符号化又は復号における選択ステップは,少なくともブロック内の変換係数の空間周波数位置を用いるか,又は上記ブロック内の有意係数を上記ブロック内の改善係数より先に選択するように実行される。
本発明によれば,変換係数は離散基本層において有意であった改善係数及び誤差係数を含み,各ブロックからの上記選択ステップは,離散基本層において有意な改善係数が最初に選択され,上記誤差係数は,空間周波数位置による順序で選択するように実行される。
本発明の第3態様は,画像データ内に含まれるデジタル映像シーケンスを符号化する際に用いるエントロピ符号化器であって,上記デジタル映像シーケンスはいくつかのフレームを有し,上記デジタル映像シーケンスの各フレームは多数のブロックに分割された画素配列を有する。この符号化器は,
上記画像データから強化層情報を表す多数ブロックの変換係数を形成するモジュールと,
所定順序によって複数の符号化サイクルで上記多数ブロックの変換係数を走査するモジュールと,
各サイクルにおいて,上記多数のブロックのそれぞれから変換係数サブセットを選択する選択モジュールと,
上記所定順序によって上記の選択された変換係数サブセットをエントロピ符号化するモジュールと,
を備え,上記選択モジュールは,少なくともブロック内の変換係数の空間周波数位置を用いて上記変換係数サブセットを選択するか,上記ブロック内の有意係数を上記ブロック内の改善係数より先に選択するように各ブロックから変換係数サブセットを選択するか,離散基本層において有意な改善係数が最初に選択され,上記誤差係数は,空間周波数位置による順序で選択するように各ブロックから上記変換係数を選択するようになっている。
本発明の第4態様は,画像データ内に含まれるデジタル映像シーケンスを復号する際に用いる復号器であって,上記デジタル映像シーケンスはいくつかのフレームを有し,上記デジタル映像シーケンスの各フレームは多数のブロックに分割された画素配列を有する。この復号器は,
上記画像データから強化層情報を表す変換係数を格納する多数のブロックを形成するモジュールと,
所定順序によって複数の符号化サイクルで変換係数を格納する上記多数のブロックを走査するモジュールと,
各サイクルにおいて,上記多数のブロックのそれぞれについて復号する変換係数サブセットを選択する選択モジュールと,
上記所定順序によって上記多数のブロックのそれぞれにおいて上記の選択された変換係数サブセットをエントロピ復号するモジュールと,
を備える。
本発明の第5態様は,スケーラブル映像符号化におけるエントロピ符号化において用いるソフトウェアアプリケーションを含む計算機可読媒体を有するソフトウェアアプリケーション製品であって,上記ソフトウェアアプリケーションは上述の符号化方法を実行するプログラムコードを有する。
本発明の第6態様は,スケーラブル映像符号化におけるエントロピ復号において用いるソフトウェアアプリケーションを含む計算機可読媒体を有するソフトウェアアプリケーション製品であって,上記ソフトウェアアプリケーションは上述の復号方法を実行するプログラムコードを有する。
本発明の第7態様は,移動体端末のような電子デバイスであって,上述のとおり画像データ内に含まれるデジタル映像シーケンスを符号化し,復号する際に用いる符号化器及び復号器を備える。
本発明は,FGS層における改善係数が基本層と異なる予測値を有するときに適したFGSエントロピ符号化方法を提供する。
次に掲げる3つの異なるFGS方法を用いることができる。
1.空間周波数配置を用いたFGSエントロピ符号化
2.復号器指向2ループ構造のFGSエントロピ符号化
3.ブロック限定符号化経路を有するFGSエントロピ符号化
FGS層符号化に時間予測を用い,FGS層における改善係数が基本層と異なる予測値を有するとき,FGS層を部分的に復号するとドリフト問題が生じることがある。このようなドリフト問題は,符号化性能に大きく影響する。本発明は,このようなドリフトの影響を解決又は大きく軽減し,したがって符号化性能を向上させることができる新規なFGSエントロピ符号化方法を提供する。
<空間周波数位置を用いたFGSエントロピ符号化>
前に説明したとおり,ドリフト問題は,本質的に巡回ブロック符号化方法における分離「経路」符号化順によって生じる。どちらの経路を最初に符号化するかにかかわらず,FGS層を部分的に復号するときは,ドリフト問題は避けられない。
本発明によれば,上述の問題を解決するために,有意情報と改善情報とは,もはや分離「経路」によっては符号化されない。その代わり,それらはインタリーブした,すなわち混合した順で符号化される。例えば有意情報と改善情報とは,それらの空間周波数位置によって符号化することができる。これはまた,H.264に規定された係数走査順でもある。全フレーム(又はH.264のスライス)についてブロックは依然巡回方式で符号化することができる。したがって,第1ブロックの第1係数を符号化した後,第2ブロックの第1係数が符号化される。符号化は第3ブロック等へ移行する。現スライスにおける各ブロックの第1係数が符号化されると,第1ブロックに戻り第2係数を符号化し,第2ブロックの第2係数を符号化し,第3ブロック等へ移行する。各ブロック内のすべての係数が符号化されるまで,このような処理が続く。
現行の巡回ブロック符号化方法と比べて,本発明による方法は符号化順を変更している。どのように有意係数・非有意係数を符号化するか,又はどのように既に有意な係数を改善するかについては変更はない。現在符号化する予定の非有意係数があるとき,この係数を符号化するステップは,ブロック端(end−of−block)記号又は有意係数が後に続く一連の非有意係数を符号化するステップであってもよい。どちらのときも,走査経路に沿って符号化された非有意係数及び有意係数をすべて「復号済み」と記すことによって,後で符号化する係数に既に印が付けられているときは,何も符号化しないで単に処理を次のブロックへ移行する。
図4は,FGS層におけるブロックの例を示す図である。この図において矢印は走査順を示す。このブロックにおいて,それぞれ走査位置7及び10の(走査インデクスは0から始まる),網掛けされた2つの係数は,前の層(すなわち基本層)において有意になったものである。これらは現FGS層における改善係数である。位置1及び11の係数は,現FGS層において有意になる。ここでスライスの符号化には16サイクルかかるものとし,各サイクルにおいて各ブロック内の対応する空間周波数位置にある係数が符号化される。したがって第1サイクルにおいて,位置0及び1の係数が符号化される。第2サイクルにおいては,位置1の係数は既に「復号済み」と記されているので,このブロックからはどの情報も符号化する必要はない。第3サイクルにおいて,位置2から11の係数が符号化される。サイクル4,5,6,7においては,このブロックからはどの情報も符号化する必要はない。サイクル8において,位置7の係数が改善される。サイクル9,10においては,このブロックについてどの情報も符号化されない。サイクル11において,位置10の係数が改善される。サイクル12においては,どの情報も符号化されない。サイクル13においてブロック端記号が符号化される。その後,サイクル14,15,16においてはどの情報も符号化されない。
このような符号化順は,次の擬似コードによって表すことができる。
各輝度走査インデクス及び色度走査インデクスについて
各ブロックについて
現輝度(luma)係数が復号されていないとき
現輝度係数が改善係数でないとき
非零輝度係数及び先行する零係数を復号
そうでなければ
現輝度係数の改善情報を復号
現色度(chroma)係数が復号されていないとき
現色度係数が改善係数でないとき
非零色度係数及び先行する零係数を復号
そうでなければ
現色度係数の改善情報を復号
上記擬似コードにおいて,lumaは輝度を表し,chromaは色度を表す。色度セクションは,実際にはCb,Crそれぞれの色度成分について実行される。一方,輝度走査インデクスと,色度走査インデクスとは同期していなくてもよいことに注意されたい。現行の巡回ブロック符号化に類似して,輝度の符号化は色度の符号化より数サイクル早く始めてもよい。
<復号器指向2ループ構造のFGSエントロピ符号化>
上述のとおり,復号器指向2ループ構造は944-001.177-2に開示されている。図3に示すとおりこの構造は,複数のFGS層を符号化する簡単で効率のよい解決方法を提供する。この構造によれば,第1FGS層の予測は,その参照フレームの第1FGS層及び原フレームの再構築された基本層双方から形成される。
このFGS符号化方法によれば,基本層において有意となった係数は,強化層において同一の予測値を有することが保証できる。したがって,これらの係数を強化層において更に改善するとき,予測誤差の補償は含まれない。このようにこれら係数の改善情報は,ドリフトの影響をもたらさないで画像品質を改善することを補助するだけである。
図3の第2FGS層について,この層の改善係数は2つの範ちゅうに分類される。第1範ちゅうは,離散基本層において有意になった係数を含む。第2範ちゅうは,離散基本層では有意でなかったが,第1FGS層で有意になった係数を含む。第2FGS層の予測値は離散基本層及び第2FGS層から形成されるので,第1範ちゅうの改善情報はドリフトの影響をおよぼさない。しかし第2範ちゅう係数の改善情報は,ドリフトの影響をおよぼすことがある。このような状況は,第3FGS層についても真である。この場合,第1範ちゅうは,離散基本層において有意でなかった係数を依然として含む。第2範ちゅうは,離散基本層では有意でなかったが,第1FGS層又は第2FGS層のいずれかで有意になった係数を含む。
このような分析に基づいて,図3に示す符号化構造を用いるとき第2FGS層及び第3FGS層を符号化するための特別なFGSエントロピ符号化器を設計することができる。このエントロピ符号化器は画像品質を向上させることを補助するだけであり,いかなるドリフトの影響ももたらさないので,各ブロックの第1範ちゅう係数の改善情報を最初に符号化することができ,誤差係数はそれらの空間周波数位置によって符号化される。ここでも各ブロックの情報はブロック巡回方式で符号化される。
このような符号化順は次の擬似コードによって表すことができる。
各輝度走査インデクス及び色度走査インデクスについて
各ブロックについて
現輝度係数が第1範ちゅう係数のとき
現輝度係数の改善情報を復号
現色度係数が第1範ちゅう係数のとき
現色度係数の改善情報を復号
各輝度走査インデクス及び色度走査インデクスについて
各ブロックについて
現輝度係数が復号されていないとき
現輝度係数が改善係数でないとき
非零輝度係数及び先行する零係数を復号
そうでないとき
現輝度係数の改善情報を復号
現色度係数が復号されていないとき
現色度係数が改善係数でないとき
非零色度係数及び先行する零係数を復号
そうでないとき
現視輝度係数の改善情報を復号
ここでも上記擬似コードにおいて,色度セクションは実際には,Cb色度成分及びCr色度成分それぞれについて実行される。
<ブロック制限符号化経路を有するFGSエントロピ符号化>
FGSエントロピ符号化は,次に掲げる擬似コードによって設計することもできる。
復号する値が残っている間
各ブロックについて
このブロックの輝度について,有意経路が完了していないとき
1つの非零輝度係数及び先行する零係数を復号
そうでなければ
次の輝度係数の改善情報を復号
このブロックの色度について,有意経路が完了していないとき
1つの非零色度係数及び先行する零係数を復号
そうでなければ
次の色度係数の改善情報を復号
擬似コードから,この方法における有意符号化経路はブロック内に制限されていることが分かる。あるブロックについて,そのブロック内のすべての有意情報が符号化されると,そのブロックについては,有意経路は終了したと考えることができ,したがってそのブロック内の改善情報の符号化を開始することができる。この方法によれば,あるブロックの改善情報を同一色成分の別のブロックの有意情報より前に符号化することができる。これと対比して巡回ブロック符号化方法においては,ある色成分の改善情報は,スライス内のすべてのブロックの有意情報が符号化されるまで符号化されない。このようにある程度まで,このようなブロック制限符号化経路を有するFGSエントロピ符号化は,FGSフレーム(又はスライス)の有意情報及び改善情報のインタリーブ符号化も提供することができる。
<FGS符号化器の概要>
図5及び6は本発明のFGS符号化器及び復号器のブロック図であって,基本層に依存して参照ブロックが形成される。これらのブロック図においてはただ1つのFGS層が示されている。1FGS層の構造から複数FGS層を有する構造へ拡張することは簡単であることを理解されたい。
ブロック図から分かるように,FGS符号化器は追加の「参照ブロック形成モジュール」を備えた2ループ映像符号化器である。
図7は本発明の実施例による典型的移動体デバイスを描いた図である。図7に示す移動体デバイス10は,セルラデータ音声通信が可能である。本発明は,複数の別個の実施例を代表するこの特定実施例に限定されるものではないことに注意されたい。移動体デバイス10は,(主)マイクロプロセッサ又はマイクロコントローラ100,及び移動体デバイスの動作を制御するマイクロプロセッサに関連するコンポーネントを含む。これらのコンポーネントは,ディスプレイモジュール135に接続したディスプレイコントローラ130と,不揮発性メモリ140と,ランダムアクセスメモリ(RAM)のような揮発性メモリ150と,マイクロホン161,スピーカ162及び/又はヘッドセット163に接続した音声入出力(I/O)インタフェース160と,キーパッド175又はキーボードに接続したキーパッドコントローラ170と,任意の補助入出力(I/O)インタフェース200と,短距離通信インタフェース180と,を含む。このようなデバイスはまた,190に一般化して示すほかのデバイスサブシステムも通常含む。
移動体デバイス10は音声ネットワークを介して通信してもよいし,及び/又は例えばデジタルセルラネットワーク,特にGSM(世界移動体通信システム)又はUMTS(はん用移動体通信システム)の形態の任意の公衆地上移動体ネットワーク(PLMN)のようなデータネットワークを介して同様に通信してもよい。通常,音声及び/又はデータ通信は,無線インタフェース,すなわち(上記の)更なるコンポーネントと協働して,セルラネットワーク基盤設備の無線接続ネットワーク(RAN)の一部である基地局(BS)又はノードB(図示していない)との通信インタフェースサブシステムを介して運用される。図7に簡略に描いたセルラ通信インタフェースは,セルラインタフェース110と,デジタル信号処理装置(DSP120と,受信器(RX)121と,送信器(TX)122と,1又は複数の局部発振器(LO)123と,を備え,1又は複数の公衆地上移動体ネットワーク(PLMN)との通信を可能にする。デジタル信号処理装置(DSP)120は,通信信号124を送信器(TX)122へ送信し,受信器(RX)121から通信信号125を受信する。通信信号の処理に加えて,デジタル信号処理装置120は受信器制御信号126及び送信器制御信号127も供給する。例えば,送信信号の変調及び受信信号の復調のほかに,デジタル信号処理装置(DSP)120に実装した自動利得制御アルゴリズムによって,受信器(RX)121及び送信器(TX)122において通信信号に適用する利得レベルを適応的に制御することができる。送受信器121,122のより高度な制御を提供するために,デジタル信号処理装置(DSP)120にほかの送受信器制御アルゴリズムも実装することができる。PLMNを介する移動体デバイス10の通信が単一周波数又は近接した一組の周波数で行われるときは,送信器(TX)122及び受信器(RX)121に関連して単一の局部発振器(LO)123を用いてもよい。あるいは,音声通信とデータ通信,又は送信と受信で異なる周波数を用いるときは,多数の対応する周波数を発生させるために多数の局部発振器を用いてもよい。図7に描いた移動体デバイス10は,ダイバシチアンテナシステム(図示していない)である,又はそれを用いたアンテナ129を用いるが,移動体デバイス10は信号受信及び信号送信に単一アンテナ構造を用いてもよい。音声情報及びデータ情報を含む情報は,データリンクを介してセルラインタフェース110とデジタル信号処理装置(DSP)120との間を伝送される。周波数帯域,コンポーネント選択,電力レベル,などのようなセルラインタフェース110の詳細設計は,移動体デバイス10を運用しようとする無線ネットワークに依存する。
セルラネットワークにおける登録に必要な加入者識別情報モジュール(SIM)210が関係することがある,必要なネットワーク登録又は活性化手続が完了したあと,移動体デバイス10は無線ネットワークを介して音声信号及びデータ信号双方を含む通信信号を送信し,受信することができる。無線ネットワークからアンテナ129で受信した信号は受信器121に配信され,受信器は信号増幅と,周波数ダウンコンバートと,ろ波と,チャネル選択と,アナログデジタル変換と,のような操作を提供する。受信信号をアナログデジタル変換することによって,例えばデジタル信号処理装置(DSP)120を用いて,デジタル復調及び復号のようなより複雑な通信機能が可能になる。類似した方法で,ネットワークへ送信する信号に,例えばデジタル信号処理装置(DSP)120を用いて,変調及び符号化を含む処理を行い,デジタルアナログ変換と,周波数アップコンバートと,ろ波と,増幅と,アンテナ129を介した無線ネットワークへの送信と,のために送信器122へ供給する。
マイクロプロセッサ又はマイクロコントローラ(μC)110は,デバイスプラットホームマイクロプロセッサとも呼ばれ,移動体デバイス10の機能を管理する。マイクロプロセッサ110が用いるオペレーティングシステムソフトウェア149は,不揮発性メモリ140のような永続記憶装置に記憶することが好ましい。不揮発性メモリは,例えばフラッシュメモリ,バッテリ支援RAM,任意のほかの不揮発性記憶技術,又はそれらの任意の組合せによって実現できる。移動体デバイス10の低レベル機能及び(グラヒックの)基本ユーザインタフェース機能を制御するオペレーティングシステム149に加え,不揮発性メモリ140は音声通信ソフトウェアアプリケーション142,データ通信ソフトウェアアプリケーション141,オーガナイザモジュール(図示していない),又は任意のほかの種類のソフトウェアモジュール(図示していない)のような多数の高レベルソフトウェアアプリケーションのプログラム又はモジュールを含む。これらのモジュールはマイクロプロセッサ100によって実行され,移動体デバイス10のユーザと移動体デバイス10との間の高レベルインタフェースを提供する。通常このインタフェースは,ディスプレイコントローラ130が制御するディスプレイ135を介して提供されるグラヒックコンポーネントと,キーパッドコントローラ170を介してマイクロプロセッサ100に接続したキーパッド175を介して提供される入出力コンポーネントと,補助入出力(I/O)インタフェース200と,及び/又は短距離(SR)通信インタフェース180と,を含む。補助I/Oインタフェース200は,特にUSB(はん用直列バス)インタフェースと,直列インタフェースと,MMC(マルチメディアカード)インタフェース及び関連インタフェース技術又は標準と,任意のほかの標準又は独自のデータ通信バス技術と,を備え,一方短距離通信インタフェースの無線周波(RF)低電力インタフェースは,特にWLAN(無線構内ネットワーク)及びBluetooth(登録商標)通信技術,又はIrDA(赤外線データ協会)インタフェースを含む。ここで用いるRF低電力インタフェース技術とは,特に任意のIEEE801.xx標準技術を含むものと理解することが望ましい。IEEE801.xx標準技術の説明は,米国電気電子学会から取得できる。更に補助I/Oインタフェース200及び短距離通信インタフェース180はそれぞれ,1又は複数の入出力インタフェース技術に対応する1又は複数のインタフェース及び通信インタフェース技術を表す。オペレーティングシステム,特定デバイスソフトウェアアプリケーション又はモジュール,若しくはそれらの一部は,ランダムアクセスメモリ(通常高速動作のためDRAM(ダイナミックランダムアクセスメモリ)技術によって実現される)のような揮発性記憶装置150に一時的にロードしてもよい。更に受信した通信信号も,不揮発性メモリ140又は着脱可能であることが好ましいデータ記憶のための補助I/Oインタフェースを介して接続された任意の大容量記憶装置に永続的に書き込む前に,一時的に揮発性メモリ150に記憶してもよい。上述の各コンポーネントは,ここでは携帯電話機の形態で実現された従来の移動体デバイス10の典型的なコンポーネントを表すものであることを理解されたい。本発明は,単に例示及び完全性のために示したこれら特定のコンポーネント及びその実装に限定されるものではない。
移動体デバイス10の例示ソフトウェアアプリケーションモジュールは,電話帳管理と,カレンダと,スケジュール管理と,その類似物と,を通常含むPDA機能を提供するパーソナル情報管理アプリケーションである。このようなパーソナル情報管理アプリケーションはマイクロプロセッサ100によって実行され,移動体デバイス10の各コンポーネントにアクセスでき,ほかのソフトウェアアプリケーションモジュールと対話することができる。例えば,音声通信ソフトウェアアプリケーションと対話することによって,電話呼,音声メールなどを管理することができ,またデータ通信ソフトウェアアプリケーションと対話することによって,SMS(ショートメッセージサービス)と,MMS(マルチメディアメッセージサービス)と,電子メール通信と,ほかのデータ送信と,を管理することができる。不揮発性メモリ140は,特にカレンダ項目,連絡先,などを含む移動体デバイス上のデータ項目の永続記憶を実現するために,ファイルシステムを提供することが好ましい。例えばセルラインタフェース,短距離通信インタフェース又は補助I/Oインタフェースを介したネットワークとのデータ通信能力によって,そのようなネットワークを介したアップロードと,ダウンロードと,同期と,が可能になる。
アプリケーションモジュール141〜149は,プロセッサ100が実行するように構成されたデバイス機能又はソフトウェアアプリケーションを表している。ほとんどの既知の移動体デバイスにおいては,移動体デバイスの全体動作並びにすべてのデバイス機能及びソフトウェアアプリケーションを単一プロセッサが管理制御している。このような思想は,今日の移動体デバイスにも当てはまる。強化マルチメディア機能実装は,例えば映像ストリーミングアプリケーションの再生と,デジタル画像の操作と,統合された,又は着脱可能のデジタルカメラ機能によってキャプチャされた映像シーケンスと,を含む。この実装はまた,計算能力要求条件を増加させる高度なグラヒックを有するゲームアプリケーションも含む。計算能力要求条件に対処する1つの方法は過去に追求されたものであるが,強力かつはん用のプロセッサコアを実装することによって計算能力を向上させる課題を解決するというものである。計算能力を提供するもう1つの方法は,2を超える独立プロセッサコアを実装するものであり,これは当業において周知の方法である。数個の独立プロセッサコアを用いる利点は,当業者であれば直ちに理解することができる。はん用プロセッサは,予め選択した別個のタスクに特化することなく,複数の別個のタスクを実行するように設計されているが,マルチプロセッサ構成は,1又は複数のはん用プロセッサ及び所定のタスク集合を処理するようにした1又は複数の特定プロセッサを含んでもよい。それにもかかわらず,1つのデバイス,特に移動体デバイス10のような移動体デバイス内に数個のプロセッサを実装することは,従来はコンポーネントの完全かつ高度な再設計を必要とした。
以降,追加プロセッサコアを既存の処理デバイス実装に単純に統合して,高価な完全かつ高度な再設計を不要にできる本発明の思想を示す。この発明の思想を,チップ上システム(SoC)設計に関連して説明する。SoCは,処理デバイスの少なくとも多数の(又はすべての)コンポーネントを単一の高集積チップに集積するという思想である。このようなSoCは,デジタルと,アナログと,混合信号と,そしてしばしば無線周波機能と,をすべて1チップ上に含むことができる。典型的処理デバイスは,種々のタスクを実行するいくつかの集積回路を含む。これらの集積回路は,特にマイクロプロセッサと,メモリと,はん用非同期送受信器(UART)と,直列又は並列ポートと,直接メモリアクセス(DMA)コントローラと,その類似物と,を含んでもよい。UARTは並列データビットと直列データビットとを変換する。最近の半導体技術における改善によって,超大規模集積回路(VLSI)が複雑度の大きな発展を可能にし,システムの多くのコンポーネントを単一チップに集積できるようになった。図7を参照すれば,その1又は複数のコンポーネント,例えばコントローラ130及び160と,メモリコンポーネント150及び140と,1又は複数のインタフェース200,180及び110とを,マイクロプロセッサ100と共に,最終的にSoCを成す単一チップに集積できる。
更に上記移動体デバイス10は,本発明の進歩した動作による映像データスケーラブル符号化モジュール105及び映像データスケーラブル復号モジュール106を備える。CPU100によって,上記モジュール105,106は個々に用いてもよい。しかし上記移動体デバイス10は,映像データ符号化及び映像データ復号をそれぞれ実行するようになっている。上記映像データは,移動体デバイスの通信モジュールによって受信してもよいし,移動体デバイス10内の任意の考えうる記憶手段内に記憶してもよい。
まとめると,本発明はFGS層における改善係数が基本層と異なる予測値を有するときに適したFGSエントロピ符号化方法を提供する。FGS層符号化に時間予測を用い,FGS層における改善係数が基本層と異なる予測値を有するとき,FGS層を部分的に復号するとドリフト問題が生じることがある。このようなドリフト問題は,符号化性能に大きな影響を与えることがある。本発明は,このようなドリフトの影響を解決し,又は大きく軽減して,したがって符号化性能を向上させることができる新規なFGSエントロピ符号化方法を提供する。
3つの異なるFGS方法を用いることができる。すなわち,空間周波数配置を用いたFGSエントロピ符号化と,復号器指向2ループ構造のFGSエントロピ符号化と,ブロック限定符号化経路を有するFGSエントロピ符号化と,である。第1方法におけるドリフト問題は,本質的に巡回ブロック符号化方法における分離「経路」符号化順によって生じる。どちらの経路を最初に符号化するかにかかわらず,FGS層を部分的に復号するときは,ドリフト問題は避けられない。したがって上述の問題を解決するために,有意情報と改善情報とは,もはや分離「経路」によっては符号化されない。その代わり,それらはインタリーブした,すなわち混合した順で符号化される。第2方法によれば,基本層において有意となった係数は,強化層において同一の予測値を有することが保証できる。したがって,これらの係数を強化層において更に改善するとき,予測誤差の補償は含まれない。このようにこれら係数の改善情報は,ドリフトの影響をもたらさないで画像品質を改善することを補助するだけである。第3方法によれば,有意符号化経路はブロック内に限定される。あるブロックについて,そのブロック内のすべての有意情報が符号化されると,そのブロックについては,有意経路は終了したと考えることができ,したがってそのブロック内の改善情報の符号化を開始することができる。
したがって本発明は,画像データ内に含まれるデジタル映像シーケンスを符号化する際に用いるエントロピ符号化方法を提供し,上記デジタル映像シーケンスはいくつかのフレームを有し,上記デジタル映像シーケンスの各フレームは多数のブロックに分割された画素配列を有する。この方法は,
上記画像データから強化層情報を表す多数ブロックの変換係数を形成するステップと,
所定順序によって複数の符号化サイクルで上記多数ブロックの変換係数を走査するステップと,
各サイクルにおいて,上記多数のブロックのそれぞれから変換係数サブセットを選択する選択ステップと,
上記所定順序によって上記の選択された変換係数サブセットをエントロピ符号化するステップと,
を有する。
本発明はまた,画像データ内に含まれるデジタル映像シーケンスを復号する際に用いるエントロピ符号化方法を提供し,上記デジタル映像シーケンスはいくつかのフレームを有し,上記デジタル映像シーケンスの各フレームは多数のブロックに分割された画素配列を有する。この方法は,
上記画像データから強化層情報を表す変換係数を格納する多数のブロックを形成するステップと,
所定順序によって複数の符号化サイクルで変換係数を格納する上記多数のブロックを走査するステップと,
各サイクルにおいて,上記多数のブロックのそれぞれについて復号する変換係数サブセットを選択する選択ステップと,
上記所定順序によって上記多数のブロックのそれぞれにおいて上記の選択された変換係数サブセットをエントロピ復号するステップと,
を有する。
本発明によれば,符号化又は復号における選択ステップは,少なくともブロック内の変換係数の空間周波数位置を用いるか,又は上記ブロック内の有意係数を上記ブロック内の改善係数より先に選択するように実行される。変換係数が離散基本層において有意であった改善係数及び誤差係数を含むとき,各ブロックからの上記選択ステップは,離散基本層において有意な改善係数が最初に選択され,上記誤差係数は,空間周波数位置による順序で選択するように実行される。
本発明は,画像データ内に含まれるデジタル映像シーケンスを符号化する際に用いるエントロピ符号化器を提供し,上記デジタル映像シーケンスはいくつかのフレームを有し,上記デジタル映像シーケンスの各フレームは多数のブロックに分割された画素配列を有する。この符号化器は,
上記画像データから強化層情報を表す多数ブロックの変換係数を形成するモジュールと,
所定順序によって複数の符号化サイクルで上記多数ブロックの変換係数を走査するモジュールと,
各サイクルにおいて,上記多数のブロックのそれぞれから変換係数サブセットを選択する選択モジュールと,
上記所定順序によって上記の選択された変換係数サブセットをエントロピ符号化するモジュールと,
を備え,上記選択モジュールは,少なくともブロック内の変換係数の空間周波数位置を用いて上記変換係数サブセットを選択するか,上記ブロック内の有意係数を上記ブロック内の改善係数より先に選択するように各ブロックから変換係数サブセットを選択するか,離散基本層において有意な改善係数が最初に選択され,上記誤差係数は,空間周波数位置による順序で選択するように各ブロックから上記変換係数を選択するようになっている。
本発明は更に,画像データ内に含まれるデジタル映像シーケンスを復号する際に用いる復号器を提供し,上記デジタル映像シーケンスはいくつかのフレームを有し,上記デジタル映像シーケンスの各フレームは多数のブロックに分割された画素配列を有する。この復号器は,
上記画像データから強化層情報を表す変換係数を格納する多数のブロックを形成するモジュールと,
所定順序によって複数の符号化サイクルで変換係数を格納する上記多数のブロックを走査するモジュールと,
各サイクルにおいて,上記多数のブロックのそれぞれについて復号する変換係数サブセットを選択する選択モジュールと,
上記所定順序によって上記多数のブロックのそれぞれにおいて上記の選択された変換係数サブセットをエントロピ復号するモジュールと,
を備える。
上述の符号化方法及び復号方法は,スケーラブル映像符号化におけるエントロピ符号化において用いるソフトウェアアプリケーションを含む計算機可読媒体を有するソフトウェアアプリケーション製品において実現することができ,上記ソフトウェアアプリケーションは上述の符号化方法又は復号方法を実行するプログラムコードを有する。
上述の符号化器及び復号器は移動体端末のように電子デバイスにおいて実現することができる。
このように本発明を1又は複数の実施例に関して説明したが,当業者であれば,形態及び詳細において,上述の及び種々のほかの変更と,省略と,修正とが本発明の範囲から逸脱することなく可能であることを理解するであろう。
FGS層における時間予測を伴わない細粒度スケーラビリティを示す図である。 FGS層における時間予測を伴う細粒度スケーラビリティを示す図である。 FGS層における時間予測を伴う細粒度スケーラビリティ(部分2ループ構造)を示す図である。 FGS層のブロックを示す図である。 基本層依存の参照ブロック選択を有するFGS符号化器を示す図である。 基本層依存の参照ブロック選択を有するFGS復号器を示す図である。 本発明によるスケーラブル符号化器及びスケーラブル復号器のうち少なくとも1つを備える電子デバイスを示す図である。

Claims (20)

  1. 画像データ内に含まれるデジタル映像シーケンスを符号化する際に用いるエントロピ符号化方法であって,前記デジタル映像シーケンスはいくつかのフレームを有し,前記デジタル映像シーケンスの各フレームは多数ブロックに分割された画素配列を有する方法において,
    前記画像データから強化層情報を表す多数ブロックの変換係数を形成するステップと,
    所定順序によって複数の符号化サイクルで前記多数ブロックの変換係数を走査するステップと,
    各サイクルにおいて,前記多数ブロックのそれぞれから変換係数サブセットを選択する選択ステップと,
    前記所定順序によって前記の選択された変換係数サブセットをエントロピ符号化するステップと,
    を特徴とする方法。
  2. 前記選択ステップは,少なくともブロック内の変換係数の空間周波数位置を用いることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 各ブロックからの前記選択ステップは,前記ブロック内の有意係数を前記ブロック内の改善係数より先に選択するように実行することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  4. 前記変換係数は離散基本層において有意な改善係数及び誤差係数を含み,各ブロックからの前記選択ステップは,離散基本層において有意な改善係数が最初に選択され,前記誤差係数は,空間周波数位置による順序で選択するように実行することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  5. 画像データ内に含まれるデジタル映像シーケンスを復号する際に用いるエントロピ符号化方法であって,前記デジタル映像シーケンスはいくつかのフレームを有し,前記デジタル映像シーケンスの各フレームは多数ブロックに分割された画素配列を有する方法において,
    前記画像データから強化層情報を表す変換係数を格納する多数ブロックを形成するステップと,
    所定順序によって複数の符号化サイクルで変換係数を格納する前記多数ブロックを走査するステップと,
    各サイクルにおいて,前記多数ブロックのそれぞれについて復号する変換係数サブセットを選択する選択ステップと,
    前記所定順序によって前記多数ブロックのそれぞれにおいて前記の選択された変換係数サブセットをエントロピ復号するステップと,
    を特徴とする方法。
  6. 前記選択ステップは,少なくともブロック内の各係数の空間周波数位置を用いることを特徴とする請求項5に記載の方法。
  7. 各ブロックからの前記選択ステップは,前記ブロック内の有意係数を前記ブロック内の改善係数より先に選択するように実行することを特徴とする請求項5に記載の方法。
  8. 前記変換係数は離散基本層において有意な改善係数及び誤差係数を含み,各ブロックからの前記選択ステップは,離散基本層において有意な改善係数が最初に選択され,前記誤差係数は,空間周波数位置による順序で選択するように実行することを特徴とする請求項5に記載の方法。
  9. 画像データ内に含まれるデジタル映像シーケンスを符号化する際に用いるエントロピ符号化器であって,前記デジタル映像シーケンスはいくつかのフレームを有し,前記デジタル映像シーケンスの各フレームは多数ブロックに分割された画素配列を有する方法において,
    前記画像データから強化層情報を表す多数ブロックの変換係数を形成するモジュールと,
    所定順序によって複数の符号化サイクルで前記多数ブロックの変換係数を走査するモジュールと,
    各サイクルにおいて,前記多数ブロックのそれぞれから変換係数サブセットを選択する選択モジュールと,
    前記所定順序によって前記の選択された変換係数サブセットをエントロピ符号化するモジュールと,
    を特徴とする符号化器。
  10. 前記選択モジュールは,少なくともブロック内の変換係数の空間周波数位置を用いて前記変換係数サブセットを選択するようになっていることを特徴とする請求項9に記載の符号化器。
  11. 前記選択モジュールは,前記ブロック内の有意係数を前記ブロック内の改善係数より先に選択するようになっていることを特徴とする請求項9に記載の符号化器。
  12. 前記変換係数は離散基本層において有意な改善係数及び誤差係数を含み,前記選択モジュールは,離散基本層において有意な改善係数が最初に選択され,前記誤差係数は,空間周波数位置による順序で選択するように各ブロックから前記変換係数を選択するようになっていることを特徴とする請求項9に記載の符号化器。
  13. 画像データ内に含まれるデジタル映像シーケンスを復号する際に用いる復号器であって,前記デジタル映像シーケンスはいくつかのフレームを有し,前記デジタル映像シーケンスの各フレームは多数ブロックに分割された画素配列を有する方法において,
    前記画像データから強化層情報を表す変換係数を格納する多数ブロックを形成するモジュールと,
    所定順序によって複数の符号化サイクルで変換係数を格納する前記多数ブロックを走査するモジュールと,
    各サイクルにおいて,前記多数ブロックのそれぞれについて復号する変換係数サブセットを選択する選択モジュールと,
    前記所定順序によって前記多数ブロックのそれぞれにおいて前記の選択された変換係数サブセットをエントロピ復号するモジュールと,
    を特徴とする復号器。
  14. 前記選択モジュールは,少なくともブロック内の各係数の空間周波数位置を用いて前記変換係数を選択するようになっていることを特徴とする請求項13に記載の復号器。
  15. 前記選択モジュールは,前記ブロック内の有意係数を前記ブロック内の改善係数より先に選択するように各ブロックから前記変換係数を選択するようになっていることを特徴とする請求項13に記載の復号器。
  16. 前記変換係数は離散基本層において有意な改善係数及び誤差係数を含み,前記選択モジュールは,離散基本層において有意な改善係数が最初に選択され,前記誤差係数は,空間周波数位置による順序で選択するように各ブロックから前記変換係数を選択するようになっていることを特徴とする請求項13に記載の復号器。
  17. スケーラブル映像符号化におけるエントロピ符号化において用いるソフトウェアアプリケーションを含む計算機可読媒体を有するソフトウェアアプリケーション製品であって,前記ソフトウェアアプリケーションは請求項1に記載の方法を実行するプログラムコードを有するソフトウェアアプリケーション製品。
  18. スケーラブル映像符号化におけるエントロピ符号化において用いるソフトウェアアプリケーションを含む計算機可読媒体を有するソフトウェアアプリケーション製品であって,前記ソフトウェアアプリケーションは請求項5に記載の方法を実行するプログラムコードを有するソフトウェアアプリケーション製品。
  19. 電子デバイスであって,
    画像データ内に含まれるデジタル映像シーケンスを符号化及び復号する際に用いる符号化器及び復号器であって,前記デジタル映像シーケンスはいくつかのフレームを有し,前記デジタル映像シーケンスの各フレームは多数ブロックに分割された画素配列を有する方法において,
    前記符号化器は
    前記画像データから強化層情報を表す多数ブロックの変換係数を形成するモジュールと,
    所定順序によって複数の符号化サイクルで前記多数ブロックの変換係数を走査するモジュールと,
    各サイクルにおいて,前記多数ブロックのそれぞれから変換係数サブセットを選択するモジュールと,
    前記所定順序によって前記の選択された変換係数サブセットをエントロピ符号化するモジュールと,
    を備え,
    前記復号器は
    前記画像データから強化層情報を表す変換係数を格納する多数ブロックを形成するモジュールと,
    所定順序によって複数の符号化サイクルで変換係数を格納する前記多数ブロックを走査するモジュールと,
    各サイクルにおいて,前記多数ブロックのそれぞれから復号する変換係数サブセットを選択するモジュールと,
    前記所定順序によって前記多数ブロックのそれぞれにおいて前記の選択された変換係数サブセットをエントロピ復号するモジュールと,
    を備えることを特徴とする電子デバイス。
  20. 移動体端末を備える請求項19に記載の電子デバイス。
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