JP2009521988A - 過酸化物変換触媒含有の内部医療装置類 - Google Patents
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Abstract
本発明は一つ以上の過酸化物変換触媒含有のインプラント可能で挿入可能な医療装置(又ここでは内部医療装置と呼ばれる)に向けられる。この発明の様態によると、(a)基板と(b)基板の少なくとも一部上に配置のペプチド含有の過酸化物変換触媒を含む内部医療装置が提供される。この発明の別様態では、触媒結合エンティティ含有の内部医療装置が提供される。患者にこの装置をインプラント又は挿入したときに、触媒結合エンティティを用いて内在性過酸化物変換触媒と結合する。この発明の別様態では、生分解性領域を含む、次いで過酸化物変換触媒を含有する内部医療装置が提供される。これらの装置は生分解性領域の分解と連携してこの触媒を放出する。この発明の更なる他様態では、基板と、この基板の少なくとも一部上に配置の多層領域と、この多層領域内に配置の過酸化物変換触媒を含有する内部医療装置が提供される。この多層領域は順次電荷を互い違いにした複数の荷電層を含み、荷電層は更に複数の高分子電解質含有層を含む。
Description
高レベルの過酸化水素は組織に有害である。この点で酸化イリジウムコーティング又は白金富家放射線不透過性ステンレススチール(PERSS)コーティングのような触媒金属ステントコーティング又はセラミックステントコーティングの使用は、患者の再狭窄率低減にやや有望である。
しかし高触媒活性を有する金属表面又はセラミック表面を医療装置に備えるのは、他の生化学的相互作用に関して、及び/又はこの装置の機械的性質に関して最適ではない。更に触媒表面は、過酸化水素レベルを低減するために流体接近ができる必要がある。それ故触媒表面上に非透過性コーティングを塗布するのが望ましいか否かで設計上の対立がある。
上記と他の欠点は本発明の種々の様態で取り扱われ、一つ以上の過酸化物変換触媒類を含有するインプラント可能で挿入可能な医療装置(又ここで内部医療装置と呼ばれる)に向けられる。
この発明の様態に従うと、(a)基板と(b)その基板の少なくとも一部上に配置したペプチド含有の過酸化物変換触媒を含有する内部医療装置が提供される。
この発明の別様態に従うと、触媒結合エンティティ含有の内部医療装置が提供される。触媒結合エンティティを用いてこの装置を患者にインプラント又は挿入したときに内在性過酸化物変換触媒と結合する。
この発明の別様態に従うと、生分解性領域を含有し、次いで過酸化物変換触媒を含有する内部医療装置が提供される。これら装置は生分解性領域の分解と連動してこの触媒を放出する。
更にこの発明の別様態では、基板と、その基板の少なくとも一部上に配置の多層領域と、多層領域内に配置の過酸化物変換触媒を含有する内部医療装置が提供される。多層領域は順に電荷を互い違いにした複数の荷電層を含み、荷電層は更に複数の高分子電解質含有層を含む。
本発明の上記や多くの他様態、実施形態及び利点は、以下の“詳細な説明と特許の請求範囲”を吟味することで、当業者には直ちに明白になる。
本発明の様態に従うと、下にある基板の少なくとも一部上に配置の一つ以上の過酸化物変換触媒類含有の一つ以上の領域を含むインプラント可能で挿入可能な医療装置(又ここで内部医療装置と呼ばれる)が提供される。ここで“基板”という用語は、医療装置の固形物領域を意味する。
本発明実施のための内部医療器具の例としては、例えばステント類(冠状動脈ステント、脳ステント、尿道ステント、尿管ステント、胆管ステント、気管支ステント、消化管ステント及び食道ステントを含む)、ステントグラフト、カテーテル類(例えば、バルーンカテーテルのような腎臓カテーテル又は血管カテーテル)、ガイドワイヤー類、バルーン類、フィルター類(例えば、大静脈フィルター類)、脳動脈瘤フィラーコイル類(グリエルモ取り外し可能コイルや金属コイル)、移植血管類、心筋プラグ類、パッチ類、ペースメーカー類とペースメーカーリード類、心臓弁類、血管弁類、軟骨、骨、皮膚及び生体内組織再生用の組織工学骨格類と同様に身体にインプラント又は挿入される他の装置が挙げられる。
本発明の医療装置は、任意の哺乳類の組織又は器官の診断、全身治療、又は局所治療に用いる医療装置を含む。例としては、腫瘍、心臓、冠状血管と末梢血管系(全体で“脈管構造”と呼ばれる)、肺、気管、食道、脳、肝臓、腎臓、膀胱、尿道と尿管、眼、腸、胃、膵臓、卵巣及び前立腺を含む器官類、骨格筋、平滑筋、乳房、皮膚組織、軟骨及び骨が挙げられる。ここで用いた“治療”とは、疾患又は容態の予防、疾患又は容態に関連した症状の低減又は除去、又は疾患又は容態の実質的又は完全な除去を意味する。典型的な被験者(又ここでは“患者”と呼ばれる)は、哺乳類被験者、より典型的にはヒト被験者である。
触媒含有領域を配置する基板は、金属材料と同様にセラミックと高分子材料を含む非金属材料で形成できる。従って本発明で用いる基板としては、一つ以上の以下のものを用いて形成するものが挙げられる。コバルトークロム合金類、ニッケルーチタン合金類(例えば、ニチノール)、コバルトークロムー鉄合金類(例えば、エルジロイ合金)、ニッケルークロム合金類(例えば、インコネル合金)及び鉄―クロム合金類(例えば、少なくとも鉄50%と少なくともクロム11.5%含有のステンレススチール)、銀、金、白金、パラジウム、イリジウム、オスミウム、ロジウム及びルテニウムのような貴金属類、チタン、タングステン、タンタル、ジルコニウム及びニオブのような耐熱金属類、マグネシウムや鉄のような生体吸収性金属類、更には以下の一つ以上との合金類が挙げられる。カルシウム、セリウム、リチウム、亜鉛及びジルコニウム。
本発明に用いる基板としては、更に以下のものの一つ以上を用いて形成するものが挙げられる。酸化アルミニウム類と遷移金属酸化物類(例えばチタン、ジルコニウム、ハフニウム、タンタル、モリブデン、タングステン、レニウム及びイリジウム酸化物類)、窒化ケイ素類、炭化ケイ素類及び酸化ケイ素類を含むケイ素ベースのセラミックス(時々ガラスセラミックスと呼ばれる)、リン酸カルシウムセラミックス(例えば、ヒドロキシアパタイト)及び窒化炭素のような炭素ベースのセラミック類似材料。
更に本発明に用いる基板としては、一つ以上のポリマー種を用いて形成するものが挙げられる。周知なように“ポリマー類”は、通常単量体類と呼ばれる一つ以上の形の構成単位の複数コピーを含有する分子で、通常5乃至10乃至25乃至50乃至100乃至500乃至1000以上の各形の構成単位を含有する。ポリマー類は、例えば単一型構成単位の複数コピーを含有するホモポリマーと、少なくとも二つの異種型構成単位の複数コピーを含有し、その単位は種々の分布のいずれででも存在でき、中でもランダム共重合体類、統計コポリマー類、グラディエント共重合体類、周期コポリマー類(例えば交互共重合体類)及びブロック共重合体類を含む共重合体類が挙げられる。ポリマー類は、環状、線状及び分岐構造を含む種々の構造を持てる。分岐構造としては、中でも星型構造(例えば三つ以上の鎖が単一分子領域から広がる構造)、櫛型構造(例えば主鎖と複数の側鎖を有する構造)、及び樹枝型構造(例えば枝分かれポリマー類とハイパーブランチポリマー類)が挙げられる。
それ故本発明の医療装置の基板類と他構成要素の形成に用いるポリマー類(以下に検討するように塗布層を含む)は広く変わり、例えば以下から選んだ適切な部材が含まれる。ポリアクリル酸を含むポリカルボン酸ポリマー類と共重合体類、アセタールポリマー類と共重合体類、アクリレートとメタアクリレートポリマー類と共重合体類(例えは、n―ブチルメタアクリレート)、酢酸セルロース類、硝酸セルロース類、プロピオン酸セルロース類、酢酸酪酸セルロース類、セロファン類、レイヨン類、三酢酸レイヨン類、カルボキメチルセルロース類とヒドロキシアルキルセルロース類のようなセルロースエーテル類を含むセルロースポリマー類と共重合体類、ポリオキシメチレンポリマー類と共重合体類、ポリエーテルブロックイミド類、ポリエーテルブロックアミド類、ポリアミドイミド類、ポリエステルイミド類及びポリエーテルイミド類のようなポリイミドポリマー類と共重合体類、ポリアリールスルホン類とポリエーテルスルホン類を含むポリスルホンポリマー類と共重合体類、ナイロン6,6、ナイロン12、ポリカプロラクタム類及びポリアクリルアミド類を含むポリアミドポリマー類と共重合体類、アルキド樹脂類、フェノール樹脂類、尿素樹脂類、メラミン樹脂類、エポキシ樹脂類、アリル樹脂類及びエポキシド樹脂類を含む樹脂類、ポリカーボネート類、ポリアクリロニトリル類、ポリビニルピロリドン類(架橋型とその他)、ポリビニルアルコール類、ポリ塩化ビニル類のようなポリハロゲン化ビニル、エチレンー酢酸ビニル共重合体類(EVA)、ポリ塩化ビニリデン類、ポリビニルメチルエーテルのようなポリビニルエーテル類、ポリスチレン類、スチレンー無水マレイン酸共重合体類、スチレンーブタジエン共重合体類、スチレンーエチレンーブチレン共重合体類(例えばクレートンG(登録商標)シリーズポリマー類として入手できるポリスチレンーポリエチレン/ブチレンーポリスチレン(SEBS)共重合体)、スチレンーイソプレン共重合体類(例えばポリスチレンーポリイソプレンーポリスチレン)、アクリロニトリルースチレン共重合体類、アクリロニトリルーブタジエンースチレン共重合体類、スチレンーブタジエン共重合体類及びスチレンーイソブチレン共重合体類(例えばピンチャック(Pinchuk)の米国特許6,545,097に開示のポリイソブチレンーポリスチレンブロック共重合体とポリスチレンーポリイソブチレンーポリスチレンブロック共重合体)を含む芳香族ビニルーオレフィン共重合体類、ポリビニルケトン類、ポリビニルカルバゾール類を含むポリ酢酸ビニル類のようなポリビニルエステル類を含むビニルモノマー類のポリマー類と共重合体類、ポリベンゾイミダゾール類、酸性基の幾つかは亜鉛又はナトリウムイオンで中和されたエチレンーメタアクリル酸共重合体類とエチレンーアクリル酸共重合体類(通常アイオノマー類として知られる)、ポリエチレンオキシド類(PEO)を含むポリアルキレンオキシドポリマー類と共重合体類、ポリエチレンテレフタレートとラクチド類(d−、l−及びメゾラクチドを含む)、イプシロンカプロラクトン、グリコリド、ヒドロキブチレート、ヒドロキバレレート、パラジオキサノン、トリメチレンカーボネート(及びそのアルキル誘導体)、1,4−ジオキセパンー2−オン、1,5−ジオキセパンー2−オン及び6,6−ジメチルー1,4−ジオキサンー2−オン(ポリ乳酸とポリカプロラクトンの共重合体は一つの具体例である)ポリマー類と共重合体類のような脂肪族ポリエステル類を含むポリエステル類、ポリフェニレンエーテル類のようなポリアリールエーテル類、ポリエーテルケトン類、ポリエーテルエーテルケトン類を含むポリエーテルポリマー類と共重合体類、ポリフェニレンサルファイド類、ポリイソシアネート類、ポリプロピレン類、ポリエチレン類(低密度と高密度、低分子量と高分子量)、ポリブチレン類(ポリブテンー1とポリイソブチレンのような)のようなポリアルキレン類、ポリオレフィンエラストマー類(例えばサントプレン)、エチレンープロピレンージエンモノマー(EPDM)ゴム類、ポリー4−メチルー1−ペンテン類、エチレンーアルファオレフィン共重合体類、エチレンーメチルメタアクリル酸エステル共重合体類、エチレンー酢酸ビニル共重合体類を含むポリオレフィンポリマー類と共重合体類、ポリテトラフルオロエチレン類(PTFE)、ポリ(テトラフルオロエチレンーコーヘキサフルオロプロペン)(FEP)、変性エチレンーテトラフルオロエチレン共重合体類(ETFE)及びフッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレンのゴム弾性共重合体類を含むポリフッ化ビニリデン類(PVDF)を含むフッ化ポリマー類と共重合体類、シリコンポリマー類と共重合体類、熱可塑性ポリウレタン(TPU)、ゴム弾性ポリウレタン類とポリウレタン共重合体類(ポリエーテルベース、ポリエステルベース、ポリカーボネートベース、脂肪族ベース、芳香族ベース及びその混合物であるブロック共重合体類とランダム共重合体類、市販のポリウレタン共重合体類の例としては、バイオネット(登録商標)、カルボタン(登録商標)、テコフレックス(登録商標)、テコタン(登録商標)、テコフィリック(登録商標)、テコプラスト(登録商標)、ペレセン(登録商標)、クロノタン(登録商標)及びクロノフレックス(登録商標)が挙げられる)のようなエラストマー類、ポリキシリレンポリマー類、ポリイミノカーボネート類、ポリエチレンオキシドーポリ乳酸共重合体類のようなコポリ(エーテルーエステル)類、ポリフォスファザン類、ポリシュウ酸アルキレンエステル類、ポリオキサアミド類とポリオキサエステル類(アミン及び/又はアミド基含有のものも含む)、ポリオルソエステル類、フィブリン、フィブリノゲン、コラーゲン、エラスチン、キトサン、ゼラチン、デンプンを含むポリペプチド類、タンパク質類、多糖類、脂肪酸類(及びそのエステル類)のような生体高分子、ヒアルロン酸のようなグリコサミノグリカン類、更には上記のブレンドと、更には共重合体類。
この発明のある実施形態では、過酸化物変換触媒として一つ以上のペプチド含有過酸化物変換触媒を含んでも良く、ペプチドは例えば全長酵素類又はその酵素活性断片でも良い。この点で酵素類は身体全体に見いだされ、ヒトに知られた最速でもっとも選択性の高い触媒である。過酸化水素を含む過酸化物は又身体内に見いだされ、過酸化物を非過酸化物反応生成物に変換して、その濃度を低減できる多数の酵素が体内に存在する。これらとしてはカタラーゼ類、ペルオキシダーゼ類(グルタチオンペルオキシダーゼ類を含む)、ペルオキシレドキシン類、チオレドキシン連結系と同様に同一物の誘導体、類似体及び混合物が挙げられる。
他の実施形態では、過酸化物変換触媒類としては、白金族金属(例えば、白金、イリジウム、オスミウム、パラジウム、ロジウム及びルテニウム)、白金族金属酸化物、及びそれらの混合物(例えば、中でも酸化イリジウムと白金との混合物)のような一つ以上の過酸化物変換金属及び/又は金属酸化物を含有する粒子類が挙げられる。
この発明の医療装置の過酸化物変換触媒類が装置に関して残留できる程度は、例えば過酸化物変換触媒類とこの装置間の相互作用に依存する。これらの相互作用としては、放出に化学結合の切断が必要な共有結合的相互作用と、水素結合、電荷誘導双極子相互作用、ファンデルワールス相互作用、疎水性相互作用、物理的捕捉/カプセル化、及びその組み合わせを含む電荷―電荷相互作用、電荷―双極子相互作用、双極子―双極子相互作用のような非共有結合的物理化学的相互作用が挙げられる。
過酸化物変換ペプチド類、具体的には酵素類(全酵素類と活性酵素断片類を含む)を例に取ると、この酵素類は吸収により種々の金属と非金属両者の材料領域と結合できる。例えば酵素類は、酸化アルミニウム、制御された細孔ガラス、及び種々の天然ポリマーと合成ポリマーを含む多数の材料に容易に吸着することが知られている。酵素類は又イオン的に荷電材料に結合する。この材料類の例としては、多糖類のような天然ポリマーやイオン交換中心を有する合成ポリマーが挙げられる。
非共有結合は興味の酵素に特異的でも良い。良好な結合特異性を与える結合機構の例としては、以下のものが含まれる。複数の水素結合に基づく結合(例えば塩基対合と類似)、錯体類及び/又は配位結合形成に基づく結合、時々抗体―ハプテン相互作用と言われる抗体―抗原相互作用に基づく結合(例えば全抗体又は機能性抗体断片を用いて)、タンパク質―小分子相互作用(例えばアビジン/ストレプトアビジンービオチン結合)など。
これらの技法の多くは結合部分を基板材料領域に付着する必要がある。ある場合には結合部分は又結合すべき酵素に付着するが(例えばビオチンはこの酵素に付着できる)、他の場合には結合部分は付着する必要はない(例えば酵素特異性抗体は基板に付着する場合)。
酵素修飾が付着に必要でない場合(例えば基板が抗体又はその断片のような付着酵素結合モチーフを備えている場合)、装置は患者内に配置後、生体内に存在する過酸化物変換酵素類(即ち内在性酵素類)を取り入れることができる。これらの装置は、例えば酵素が生体外で遭遇する条件で特に活発でない場合、例えば医療装置消毒中に好都合である。
カタラーゼ類と他の酵素類を単離後、モノクロナル抗体類が生成する技法は周知である。例えばウイマー、イーエイ等(Wiemer EA, et al.)、“自然ヒトカタラーゼと分解ヒトカタラーゼに対するモノクロナル抗体の産生と特徴付け”ジャーナルオブイムノロジカルメソッド(J. Immunol. Methods)、1992年、7月6日、151巻(1−2号)、165−75頁;ジン、エルエッチ等(Jin LH et al.)、ヒト肝臓カタラーゼ:モノクロナル抗体のクローニング、発現及び特徴付け“、モレキュラーセル(Mol.Cells)、2003年、6月30日、15巻(3号)、381−6頁参照。一旦生成すると、これらの抗体類は次いで、例えば以下に検討したものを含む種々の周知の共有結合形成法を用いて基板に付着できる(又固定化と呼ばれる)。
過酸化物変換触媒を付着するための他法は、過酸化物変換触媒と基板間の共有結合の形成を含む。共有結合形成法を用いる場合、過酸化物変換触媒は通常周囲媒体に放出されないか、又は過酸化物変換触媒を基板に保持する一つ又は複数の共有結合の切断時、又は基板の崩壊時(例えば生分解性ポリマー基板層の場合)に放出されるだけである。共有結合形成に参加できる酵素類に見いだされる官能基としては、例えばアミノ基、カルボキシル基、スルフヒドリル基、ヒドロキシル基、イミダゾール基、フェノール基、チオール基、トレオン基及びインドール基が挙げられる。
基板への共有結合付着は、触媒作用に必須でない酵素の官能基のみが関与する必要がある。従って通常活性部位のアミノ酸残基との反応を防ぐことにで、より高い活性が生ずる。多種多様な共有結合形成反応と多種多様な基板類(例えば共有結合反応への参加が可能であるか、又はこれらの基を提供するように活性化できる官能基を有する基板類)の利用が可能なことにより、酵素活性の容認できない喪失が起こらない所定酵素に適した連結法を見いだす可能性が増大する。又競合的阻害剤又は基板の存在下での化学修飾酵素の形成、酵素の共有結合的付着、可逆的共有結合酵素―阻害剤錯体の形成、基板との共有結合が新規組み入れの残基により活性化されたチモーゲン前駆体の使用などを含む酵素活性の喪失を防ぐ多数の保護法が考案されている。
過酸化物変換酵素類と基板間の共有結合は、例えば酵素類に見いだせる官能基と基板上に見いだせる官能基との直接反応、又はこの官能基と反応可能な反応性成分含有の連結剤を用いて進行できる。周知の共有結合反応の数例としては、ジアゾ化反応、アミド結合形成、アルキル化とアリール化反応、シッフ塩基形成、アミド化反応、チオールージスルフィド交換、二官能性試薬の結合などが挙げられる。
通常使用の二官能性連結剤の具体例としては、中でもグルタルアルデヒド、ジイソシアネート類、ジイソチオシアネート類、ビスヒドロキシスクシイミドエステル類、マレイミドヒドロキシスクシイミドエステル類、カルボジイミド類、N,N‘―カルボニルジイミダゾールイミドエステル類及びジフルオロベンゼン誘導体が挙げられる。当業者には既存の官能基により、任意数の他のカップリング剤が使用できることが分かる。幾つかの実施形態では、基板と過酸化物変換触媒が自己カップリング反応を避けるように異なる官能基を有することが望ましい。過酸化物変換触媒及び/又は基板の存在する官能基は、必要ならば、例えば追加の反応性又は選択性を与えるために、反応前に他の官能基に変換しても良い。共有結合カップリングに関する更なる情報は、例えば米国特許公表番号2005/0002865に見られ、文献として組み入れる。
カタラーゼの共有結合固定化と非共有結合固定化に関する公表された方法としては以下が挙げられる。(a)バスデバン、ピーティ(Vasudevan PT)、サカー、ディエス(Thakur DS)、“可溶性固定カタラーゼ、動力学と不活性化に対する圧力と阻害の影響”、アプライドバイオケミストリーアンドバイオテクノロジー(Appl. Biochem. Biotechnol.)、1994年、12月、49巻(3号)、173−89頁に記載の多孔性アルミナ支持のカタラーゼ、(b)ターラン、エル(Tarhan L.)、“タンパク質塗布担体上の固定カタラーゼの酵素物性”、バイオメディカバイオキミカアクタ(Biomed. Biochim. Acta)、1990年、49巻(5号)、307−16頁に記載のゼラチン塗布前の2−アミノー4,6−ジクロローs−トリアジンによる修飾後、架橋剤としてのジアミノヘキサンとグルタルアルデヒドによるセファデクスー100、DEAE−セファデックス及びポリビニルアルコール担体上での固定カタラーゼ、(c)例えばムジカントフ、ブイアール(Muzykantov VR)、“ストレプトアビジンービオチン架橋剤によるカタラーゼと担体抗体との接合”、バイオテクノロジーアンドアプライドバイオケミストリー(Biotechnol. Appl. Biochem.)、1997年、10月、26巻(パート2)、103−9頁で使用のものと類似の技法を用いる。ビオチンーストレプトアビジン(SA)架橋剤による固定カタラーゼ、(d)炭素織物に吸着した抗体上でのカタラーゼの固定化が、リトビンチュク、エイブイ等(Litvinchuk AV)、プリクルバイオキミカミクロバイオロジー(Prikl. Biokhim. Mikrobiol.)、1994年、7月―10月、30巻(4−5号)、572−81頁(論文はロシア語、要約はメドライン(Medline)で入手可能)に記載、(e)マーセルポパ等(Marcel Popa el al.)、“ポリ(アクリル酸―コービニルアルコール)上の固定カタラーゼ”、ユーラシアンケミコテクノロジカルジャーナル(Eurasian Chemico-Technological Journal)、2002年、4巻(3号)、199−206頁に記載のように、酵素末端アミノ基をジシクロヘキシルカルボジイミドで活性化したポリマー担体の側鎖カルボキシル基によるアミド化でのポリ(アクリル酸―コービニルアルコール)上の固定カタラーゼ、及び(f)ベタンコール、エル等(Betancor L. et al.)、“固定化法とポスト固定化法を用いるウシの肝臓カタラーゼの安定な生体触媒の作製”、バイオテクノロジカルプログレス(Biotechnol. Prog.)、2003年、5月―6月、19巻(3号)、763−767頁に記載なように、高度に活性化したグリオキシルアガロースを使用後デキストリンーアルデヒドにより架橋した複数サブユニットカタラーゼの固定化。
この発明のある実施形態では、(a)少なくとも下にある基板の少なくとも一部上に配置した少なくとも1つのポリマー領域と、(b)このポリマー領域に関連した少なくとも1つの過酸化物変換触媒を含む内部医療装置が提供される。過酸化物変換触媒をポリマー領域(例えばポリマー塗膜)と関連することで、下にある基板(例えばステンレススチール又はニチノールステントのような金属製ステントなど)は、触媒活性提供の必要性を制限すること無しに生体整合性又は機械物性(例えばか可撓性など)に関して最適化できる。
“ポリマー”領域はポリマー類含有領域であり、通常50重量%乃至75重量%乃至90重量%乃至97.5重量%乃至99重量%又はそれ以上のポリマー類を含有する。このポリマー領域形成用のポリマー類は、例えば上記のものから選択できる。
一つ以上の過酸化物変換触媒類は、例えば(a)ポリマー領域内部又は下に備えて所定ポリマー領域と関連づけ、この場合ポリマー領域は、例えば過酸化物変換触媒の放出、及び/又は過酸化物種の過酸化物変換触媒への輸送を制御し、且つ/又は(b)例えば上述のような一つ以上の共有結合又は非共有結合機構に基づくポリマー領域表面に結合して関連づけられる。例えば過酸化物変換触媒をポリマー領域内の一つ以上のポリマー種と共有結合するか、又は例えばポリマー領域内の一つ以上のポリマーに対する親和性を有するか、又はこのポリマーに対する親和性を有するように修飾することで、ポリマー領域に非共有結合的に結合できる。後者の具体例としては、疎水性ポリマー塗膜上及び/又は内部での酵素の保持を改善するために、酵素のような親水性過酸化物変換触媒に疎水性テールを備えて修飾できる。
過酸化水素が細胞間と細胞内の信号伝達分子として体内で使用できることを示す文献が増えている。それ故過酸化物変換触媒の永久的供給源を体内に配置することは、短期のプラス効果(例えば医療装置の初期設置に起因するストレスで生ずる過酸化水素の上昇レベルを低下することにより)はあるが、又長期のマイナス効果(例えば有益な細胞間と細胞内信号伝達の分断による)を持ちうる。
従ってある実施形態では、この発明の医療装置は、例えば過酸化物変換触媒の少なくとも一部を装置内に放出可能に配置して、触媒活性が時間と共に減少する。以前に示したようにこの発明の医療装置の過酸化物変換触媒が装置に関連して残留できる程度は、とりわけ過酸化物変換触媒と装置間の相互作用に依存する。例としては、過酸化物変換触媒が時間と共に放出できるように、過酸化物変換触媒は医療器具と非共有結合的に関連できる(例えば過酸化物変換触媒は装置表面に可逆的に吸収でき、例えばポリマー領域での拡散などにより装置のポリマー領域内に放出可能なように配置できる)。
他例としては、過酸化物変換触媒は生分解性塗膜と非共有結合的又は共有結合的に関連でき(例えば生分解性ポリマー分子のような塗膜の分子成分に共有結合的に結合するか、又は生分解性塗膜内部又は下に捕捉することにより)、過酸化物変換触媒の少なくとも一部が塗膜の生分解時に装置から離れる(付着分解生成物と一緒かなしで)結果をもたらす。例えば過酸化物変換酵素、又は過酸化物変換触媒金属又は金属酸化物粒子(例えば白金粒子又は酸化イリジウム粒子)を、触媒がポリマー塗膜の生分解時に放出されるように生分解性ポリマー塗膜内、ポリマー塗膜下、又は両者に配置できる。
種々の生分解性ポリマー類が技術的に周知であり、以下のポリマー類と共重合体類が挙げられる。種々の他のものの中でも、ラクチド類(d−、l−及びメゾラクチドを含む)、グリコリド、イプシロンカプロラクトン、ヒドロキブチレート、ヒドロキバレレート、パラジオキサノン、トリメチレンカーボネート(及びそのアルキル誘導体)、1,4−ジオキセパンー2−オン、1,5−ジオキセパンー2−オン及び6,6−ジメチルー1,4−ジオキサンー2−オン、更にはデスアミノチロシンポリアリレート、デスアミノチロシンポリカーボネート類、ポリ酸無水物類、PEG−ポリブチレンテレフタレート、ポリエステルアミド類、及びポリエステルウレタン類のような生分解性ポリウレタン類。
幾つかの実施形態では、本発明の医療装置は下にある基板の少なくとも一部上に配置の少なくとも1つの多層領域を含み、少なくとも1つの過酸化物変換触媒を多層領域下又は内部に配置する。
これら実施形態の内の幾つかでは、この多層領域は、例えば(a)全体で正の表面電荷を層に備えた一つ以上の高分子電解質種含有の複数層(例えば、2乃至3乃至4乃至5乃至10乃至20乃至50乃至100以上の層)と、(b)全体で負の表面電荷を層に備えた一つ以上の高分子電解質種含有の複数層(例えば、2乃至3乃至4乃至5乃至10乃至20乃至50乃至100以上の層)とを反対荷電で互い違いにした複数層を含む。
多種多様な高分子電解質種がこの荷電層形成の使用に利用できる。高分子電解質類は荷電(例えばイオン解離可能な)基を有するポリマー類である。通常この高分子電解質中のこれらの基の数は非常に多く、イオン解離型(又ポリイオン類と呼ばれる)では極性溶媒(水を含む)に可溶である。高分子電解質は、解離可能基の形により多塩基酸類と多塩基類に分類できる。解離した場合には多塩基酸類はプロトンを分離してポリアニオン類を形成する。多塩基酸類は無機、有機及び生体高分子類を含む。多塩基酸類の例は、ポリリン酸類、ポリ硫酸ビニル、ポリスルホン酸ビニル、ポリビニルホスホン酸及びポリアクリル酸である。又ポリ塩類とも呼ばれる対応塩類の例は、ポリリン酸塩、ポリビニルサルフェート、ポリビニルスルホネート、ポリビニルホスホネート及びポリアクリル酸塩である。一方ポリ塩基類は、例えば酸類との反応でプロトンを受け取り、塩類を形成可能な基を含有する。幹及び/又は側鎖基内に解離可能な基を有する塩基類の例は、ポリアリルアミン、ポリエチルイミン、ポリビニルアミン及びポリビニルピリジンである。多塩基類はプロトンを受け入れてポリカチオン類を形成する。幾つかの高分子電解質類は、陰イオン基と陽イオン基の両者を有するが、それでもなお正味で正電荷を有するか(この場合にはここでは“ポリカチオン類”と呼ぶ)、又は負電荷を有し(この場合にはここでは“ポリアニオン類”と呼ぶ)、周囲のpHに依存する。
この発明で用いる適切な高分子電解質類としては、生体高分子に基づくものと合成ポリマーに基づくものが挙げられる。線状又は分岐高分子電解質類が使用できる。分岐高分子電解質類を用いると、高度の壁空隙率を有するより緻密でない高分子電解質の多層をもたらす。適切な高分子電解質類としては、例えば比較的低分子量の高分子電解質類(例えば分子量数百ダルトンを有する高分子電解質類)から、巨大分子の高分子電解質種(例えば通常分子量数百万ダルトンを有する生物起源の高分子電解質類)までが含まれる。
本発明実施に適するポリアニオン類として選べる具体例としては、以下が挙げられる。種々の他のものの中でも、ポリアミドアミン類、ポリジメチルアミノエチルメタアクリレートとポリジエチルアミノエチルメタアクリレートのようなポリジアルキルアミノアルキルメタアクリレートを含むポリアミノメタアクリレート類、ポリビニルアミン類を含むポリアミン類、ポリ(N−エチルー4−ビニルピリジン)のような四級ポリビニルピリジン類を含むポリビニルピリジン類、ポリビニルベンジルトリメチルアミン、ポリアリルアミン塩酸塩(PAH)、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライドのようなポリジアリルジアルキルアミン類のようなポリアリルアミン類、スペルミン、スペルジミン、臭化ヘキサジメリン(ポリブレン)、ポリエチレンイミン、ポリプロピレンイミン及びエトキシ化ポリエチレンイミンのようなポリアルキレンイミン類を含むポリイミン類、ヒストンポリペプチドとリシン、アルギニン、オルニチンを含むポリマー類を含むポリカチオン型ペプチド類とタンパク質類、ポリーL―リシン、ポリーD−リシン、ポリーL,D−リシン、ポリーL−アルギニン、ポリーD−アルギニン、ポリーD、L−アルギニン、ポリーL−オルニチン、ポリーD−オルニチン、ポリーL、D−オルニチン、ゼラチン、アルブミン、プロタミン(例えば硫酸プロタミン)を含むそれらの組み合わせ、カチオン型デンプンとキトサンのようなポリカチオン型多糖類、DNAのようなポリヌクレオチド類、更には先行のものの共重合体類、誘導体類及び組み合わせ。
本発明実施に適するポリカチオン類として選べる具体例としては以下のものが挙げられる。種々の他のものの中でも、(a)ポリビニルスルホネート類、ポリスチレンスルホン酸ナトリウム(PSS)のようなポリスチレンスルホネート類、スルホン化ポリテトラフルオロエチレンを含むポリスルホネート類、スルホン化スチレンーエチレン/ブチレンースチレントリブロック共重合体を含む米国特許5,840,387に記載のスルホン化ポリマー類、例えば米国特許5,840,387と米国特許5,468,574に記載のプロセスを用いてポリマーをスルホン化できるピンチャック等(Pinchuk et al.)の米国特許6,545,097に記載のポリスチレンーポリオレフィン共重合体のスルホン化種のようなスルホン化スチレンホモポリマー類と共重合体類、更には種々の他ホモポリマー類と共重合体類のスルホン化種、(b)ポリビニルサルフェート類、硫酸化と非硫酸化グルコサミノグリカン類、更には幾つかのプロテオグリカン類、例えばヘパリン、硫酸ヘパリン、硫酸コンドロチン、硫酸ケラタン、硫酸デマタンのようなポリサルフェート類、(c)アクリル酸ポリマー類その塩類(例えばアンモニウム塩、カリウム塩、ナトリウム塩など)のようなポリカルボキレート類、例えばアトフィナポリサイエンス社(Atofina and Polyscience Inc.)から入手できるもの、メタアクリル酸ポリマー類とその塩類(例えばオイドラギット(EUDRAGIT)、メタアクリル酸―アクリル酸エチル共重合体)、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルアミロース及び種々他ポリマーのカルボン酸誘導体、グルタミン酸ポリマー類と共重合体類、アスパラギン酸ポリマー類と共重合体類のようなポリアニオン型ペプチド類とタンパク質類、マンヌロン酸、ガラクツロン酸及びグルロン酸のようなウロン酸ポリマー類と共重合体類とそれらの塩類、例えばアルギン酸とアルギン酸ナトリウムポリアニオン、ヒアルロン酸ポリアニオン、ゼラチン及びカラギーナンポリアニオン、(d)種々ポリマー類のリン酸誘導体のようなポリリン酸塩、(e)ポリビニルホスホネート類のようなポリホスホネート類、(f)更には先行のものの共重合体類、誘導体類及び組み合わせ。
本発明で用いる多層領域は交互積層法を用いて組み立てられる。交互積層法を用いて静電的自己組織化により多種多様な基板類が塗布できる。交互積層法では第一表面電荷を有する第一層を通常下にある基板上に堆積後、第一層表面電荷の符号と反対の第二表面電荷を有する第二層を堆積するなど。外層の表面電荷は各逐次層の堆積時に反転する。通常基板はもとから荷電しているか、又は例えば更に以下に検討する技法を用いて、電荷を有するようにするかのいずれかである。
交互積層法はウエットーウエットプロセスで、層積み上げ間に乾燥が必要でないことを意味することは興味深い。この点で種々のウエット技法を種々の荷電層に用いる。これらの技法としては、例えば吹きつけ法、浸漬法、ロール刷毛コート法、機械的サスペンションによる塗布関与の技法、インクジェット法、回転塗布法、ウエブ塗布法及びこれらプロセスの組み合わせが挙げられる。技法の選択は目先の必要性に依存する。たとえば浸漬法と吹きつけ法(マスク無し)は、例えばその種を基板全体に塗布したい場合に使用できる。一方マスキングと同様にロールコーティング、刷毛コーティング及びインクジェット印刷は、例えば基板の特定部分だけにその種を塗布したい(例えば模様の形で)場合に使用できる。
ある実施形態では、本発明の多層領域は一つ以上の過酸化物変化触媒種含有の一つ以上の層を含んでも良い。
これは、例えば過酸化物変換触媒を荷電エンティティとして多層領域に導入して得られる。幾つかの実施形態では、選択した過酸化物変換触媒は固有の電荷を有しても良い。例えば過酸化物変換触媒が酵素の場合、交互積層集合で十分な電荷を有する高分子電解質として挙動するように、pHが酵素の等電pHから十分に遠いことを保証するように調節する。
他の実施形態では、過酸化物変換触媒が電荷を備えることは有益である。例えば過酸化物変換触媒は上記のような荷電したポリカチオン又はポリアニオンと接合することにより、交互積層工程に加わる高分子電解質含有種に効果的に変換できる。
幾つかの実施形態では、本発明の多層領域は一つ以上荷電粒子種含有の一つ以上の層を含んでも良い。これら粒子の大きさは広く変わるが、通常少なくとも一つの次元(例えば板に関しては厚み、球や繊維に関しては直径など)が、10ミクロン乃至1ミロン乃至10ナノメーター以下の範囲である。
本発明のこれら実施形態で用いる荷電粒子は、例えば触媒金属(例えば白金)粒子のような触媒粒子類、触媒金属酸化物(例えばイリジウム)粒子類、及び/又は過酸化物変換酵素結晶(例えばカタラーゼ結晶)のような他の粒子類であり、粒子表面は必要ならば交互積層工程に加われるに十分な電荷を有するように修飾できる(例えば荷電粒子種をこれらに共有結合的又は非共有結合的に結合するか、又は荷電種にカプセル化して)。
この点で荷電粒子はポリアニオン類とポリカチオン類の交互層含有のカプセル型で提供でき、この場合表面電荷は最終堆積層に依存する。望むならば荷電又は非荷電過酸化物変換触媒はカプセルコア内に備えられる。例えばカルーソ、エフ等(Caruso, F. et al.)、“交互積層操作ポリマーの多層カプセルにおける酵素カプセル化”、ラングミュア(Langmuir)、2000年、16巻、1485−1488頁を参照し、そこではカタラーゼのような酵素のカプセル化が、反対荷電の高分子電解質を酵素結晶鋳型上に逐次吸着することにより、カプセルは高負荷した酵素を備える。又アイエルラドチェンコ等(I.L. Radtchenko et al.)、“水難溶性薬剤カプセル化の新規な方法:高分子電解質多層シェル内の沈降”、インターナショナルジャーナルオブファルマスーティクス(International Journal of Pharmaceutics)、242巻(2002年)、219−223頁参照。
以前に指摘したように、この発明の種々の実施形態で、過酸化物変換触媒の少なくとも一部が装置から放出するように配置することが望ましい。多層領域を有する場合、これは例えば多孔構造を用いて実施できる。
代わりに、これは例えば生分解性高分子電解質層を用いて実施できる。生分解性高分子電解質の具体例としては、多くの他のものの中でキトサンとヘパリンが挙げられる。例えば荷電酵素(例えばカタラーゼ)の秩序層含有の多層膜は(上に示したようにそのpHは十分に“非等電”点であることを保証する)、場合によっては反対荷電の生分解性高分子電解質を互い違いな静電吸着を用いて組み立てられる(例えばキトサンのようなポリアニオン又はヘパリンのようなポリカチオン)。必要ならば酵素層の幾つかは、酵素として同一電荷の生分解性高分子電解質で置換できる。それ故具体的実施例としては、この装置は酵素(例えばカタラーゼ)、ポリカチオン(例えばヘパリン)及びポリアニオン(例えばキトサン)層で
覆われる。これらの層は時間と共に分解/溶解して、カタラーゼと同様にヘパリンの両者を放出する。
覆われる。これらの層は時間と共に分解/溶解して、カタラーゼと同様にヘパリンの両者を放出する。
導入酵素量と同様に酵素の放出プロフィルは、例えば酵素コアの大きさを変えるか、及び/又は荷電酵素含有層の数を変えるか(例えば酵素がカプセル化コア材料として提供されるか否か、荷電高分子電解質層として提供されるか否か、荷電粒子層として提供されるか否か、又は同一物の組み合わせであるか否かにより)、ポリアニオン層及び/又はポリカチオン層の数を変えるか、及び/又は異なるポリアニオン類及び/又はポリカチオン類を用いるなどで調節できる。
幾つかの具体例としては、(a)AC1AC2AC1Aの層化パターンで、Aはポリアニオン層、C1は第一ポリカチオン層、C2は第二の異なるポリカチオン層であり、(b)CA1CA2CA1Cで、Cはポリカチオン層、A1は第一ポリアニオン層、A2は第二の異なるポリアニオン層であり、(c)ACAP1ACP2CACで、Aはポリアニオン層、Cはポリカチオン層、P1は第一過酸化物変換触媒層(この場合正電荷を有する)、P2は第二過酸化物変換触媒層(この場合負電荷を有する)が挙げられる。明らかにその変形には実質的に終わりはない。
上に示したように、ある基板はもとから荷電しているため、容易に交互積層集合に役立つ。それにもかかわらず基板が正味の固有表面電荷を持たない程度に表面電荷が与えられる。例えば塗布すべき基板が導電性な場合、表面電荷が同一物に電気ポテンシャルの印加により与えられる。一旦第一高分子電解質層がこのやり方でできると、第一高分子電解質層の表面電荷と符号が反対の第二表面電荷を有する第二高分子電解質層が容易に塗布できるなど。
他例としては、当業者には周知のカップリング法を用いて、正電荷(例えばアミノ基、イミノ基又は他の塩基性基)又は負電荷(例えばカルボン酸基、ホスホン酸基、リン酸基、硫酸基、スルホン酸基又は他の酸性基)を有する官能基を持つエンティティを共有結合的に付着して正電荷を基板に与え、その幾つかの例は酵素固定化との関連で上述した。
他例では、第一荷電層として基板表面にポリカチオン類(例えば多くの他のものの中でも、硫酸プロタミン、ポリアリルアミン、ポリジアリルヂメチルアンモニウム種、ポリエチレンイミン、キトサン、ゼラチン、スペルミジン、アルブミン)を吸着するか、又はポリアニオン類(例えば多くの他のものの中でも、ポリアクリル酸、アルギン酸ナトリウム、ポリスチレンスルホネート、オイドラギット、ゼラチン(ゼラチンは両親媒性ポリマーであるので、どのように作製されたかにより両方のカテゴリーに適合する)、ヒアルロン酸、カラギーナン、硫酸コンドロチン、カルボキメチルセルロース)を吸着して、表面電荷が基板上に与えられる。完全な被覆は第1層では得られないが、一旦数層が堆積して最後には完全な被覆が得られることが必要で、基板の影響は無視できるはずである。このプロセス実現の可能性は、荷電ポリマー(高分子電解質)材料を用いてガラス基板上で示された。例えば“固体平面基板上の多層”、多層薄膜、ナノコンポジット材料の逐次組み立て、ワイリーーブイシーエッチ(Wiley-VCH)、ISBN3−527−30440−1、14章、及び“マイクロ流体用の表面化学技術”、ハウ、ウインキー、エルダブリュ等(Hau, Winky L.W. et al.)、ジャーナルオブマイクロメカニックスアンドマイクロエンジニアリング(J. Micromech. Microeng.)、13巻(2003年)、272−278頁参照。
交互積層集合に関する追加情報に関しては、例えば米国特許出願2005/0037050とそこに記載の文献参照。
幾つかの実施形態では、この発明の医療器具は任意に一つ以上の治療薬(一つ以上の過酸化物変換触媒以外に)を備える。“治療薬”、“薬剤”、“生物活性薬剤”、“医薬品”、“医薬活性薬剤”及び他の関連用語は、ここでは互換的に使用でき、遺伝治療薬と非遺伝治療薬を含む。
治療薬は単独でも組み合わしても使用でできる。
治療薬は単独でも組み合わしても使用でできる。
例えば治療薬は、触媒分子と粒子を装置と関連づける上で検討の技法を用いてこの発明の医療器具と関連づけられる。例としてはある実施形態では、上述のような多層領域内に治療薬を含むことが望ましい。過酸化物変換触媒に関しては、例えば治療薬を荷電エンティティとして多層領域内に導入して実現できる。従って固有電荷を有する治療薬(上ではヘパリンが例として与えた)を選び、必要に応じてpHを調整して十分な電荷を与える。代わりに治療薬は荷電ポリイオン類と接合しても良い。パクリタキセルを具体例にとると、パクリタキセルーポリ(l−グルタミン酸)及びパクリタキセルーポリ(l−グルタミン酸)―ポリエチレンオキサイドを含む種々のイオン型のパクリタキセルが知られている。これら以外にここに全体を文献として組み入れた米国特許6,730,699には、又ポリ(d−グルタミン酸)ポリ(dl−グルタミン酸)、ポリ(l−アスパラギン酸)、ポリ(d−アスパラギン酸)、ポリ(dl−アスパラギン酸)、ポリ(l−リシン)、ポリ(d−リシン)、ポリ(dl−リシン)を含む種々の他ポリマーと接合したパクリタキセル、上に挙げたポリアミノ酸類とポリエチレングリコール、ポリカプロラクトン、ポリグリコール酸及びポリ乳酸との共重合体類、更にはポリ(2−ヒドロキエチルー1−グルタミン)、キトサン、カルボキメチルデキストラン、ヒアルロン酸、ヒト血清アルブミン及びアルギン酸が記載されている。別の代替え物として、例えば荷電種を治療薬粒子(再度具体例としてパクリタキセル、アルブミン結合パクリタキセルナノ粒子のようなタンパク質結合パクリタキセル粒子、例えばアブラキサン()が知られている)と結合するか、又はそれらを荷電種内にカプセル化するか(例えば上述のような多層カプセル化技法を用いて)により、荷電治療用粒子が提供できる。
一連の治療薬負荷が、本発明の装置と連携して当業者が容易に決められ、最終的に例えば治療薬自身の性質、医療製品の導入環境、治療薬と装置間の連携の性質などに依存する医薬有効量で使用できる。
本発明の実施に有用な多くの治療薬が、同一出願人の米国特許出願番号2003/0236514の段落
乃至
に記載のものから選択でき、ここに文献として取り入れる。例としては中でも、抗血栓薬、抗増殖薬、抗炎症薬、抗遊走薬、細胞外基質産生組織化作用薬、抗腫瘍薬、アンチ縮瞳薬、麻酔薬、抗凝血剤、血管細胞成長プロモーター、血管細胞成長阻害剤、コレステロール低下薬、血管拡張薬、及び内在性血管作用機構干渉薬が挙げられる。
幾つかの具体的に有益な治療薬としては、多くの他のものの中でも、血管内皮成長因子(例えば血管内皮成長因子(VEGF)ー2)、抗血栓薬(例えばヘパリン)、シロリムス、パクリタキセル(アブラキサン(ABRAXANE)アルブミン結合パクリタキセルナノ粒子のようなその微粒子型を含む)、エベロリムス、タクロリムス、エポディ(Epo D)、デキサメタゾン、エストラジオール、ハロフジノン、シロスタゾール、ゲルダナマイシン、エイビーティ(ABT)―578(アボットラボラトリーズ(Abbott Laboratories)、トラピジル、リプロスチン、アクチノマイシンD、レステンーNG、アブシキシマブ、クロピドグレル、リドグレル、ベータ遮断薬、ベータアドレナリン受容体キナーゼ(bARKct)阻害剤、ホスホランバン阻害剤、Secra2遺伝子/タンパク質、レシキモッド、イミキモッド(更には他のイミダゾキノリン免疫応答調節薬)、ヒトアポリポタンパク質(例えばAI、AII、AIII、AIV、AVなど)、更には前記の誘導体が挙げられる。
種々の実施形態がここに具体的に示し説明したが、本発明の修正と変形が上記の教示で
包含され、この発明の精神と意図範囲から逸脱することなしに付随の特許請求の範囲内であることが分かる。
包含され、この発明の精神と意図範囲から逸脱することなしに付随の特許請求の範囲内であることが分かる。
Claims (38)
- 基板と該基板の少なくとも一部上に配置したペプチド含有の過酸化物変換触媒を含むインプラント可能又は挿入可能な医療装置。
- 該装置がステントである請求項1の医療装置。
- 該触媒をカタラーゼ類、ペルオキシダーゼ類、ペルオキシレドキシン類、チオレドキシン連結触媒類、それらの触媒活性部分及びそれらの混合物から選ぶ請求項1の医療器具。
- 該基板が金属基板である請求項1の医療器具。
- 該触媒が該基板に共有結合的に結合した請求項1の医療器具。
- 該触媒が該基板に非共有結合的に結合した請求項1の医療器具。
- 該装置が更に該基板上にポリマー領域を含む請求項1の医療器具。
- 該触媒が該ポリマー領域に共有結合的又は非共有結合的に結合した請求項7の医療器具。
- 該触媒が該ポリマー領域内、該ポリマー領域下、又は両者に備わる請求項7の医療器具。
- 触媒結合エンティティを含むインプラント可能又は挿入可能な医療装置で、該触媒結合エンティティを用いて該装置を患者にインプラント又は挿入したときに内在性過酸化物変換触媒と結合する医療装置。
- 該装置がステントである請求項10の医療装置。
- 該内在性過酸化物変換触媒をカタラーゼ類、ペルオキシダーゼ類、ペルオキシレドキシン類、チオレドキシン連結触媒類、それらの触媒活性部分及びそれらの混合物から選ぶ請求項10の医療器具。
- 該内在過酸化物変換触媒がカタラーゼ又は触媒活性部分を含む請求項10の医療器具。
- 該酵素結合モチーフが抗体又はその一部を含む請求項10の医療器具。
- 該酵素結合モチーフが抗カタラーゼ抗体又はその一部を含む請求項10の医療器具。
- 過酸化物変換触媒を含む生分解性領域を含むインプラント可能又は挿入可能な医療装置で、該装置が該生分解性領域の生分解と連携して該触媒を放出する医療装置。
- 該装置がステントである請求項16の医療装置。
- 該生分解性領域がカタラーゼ類、ペルオキシダーゼ類、ペルオキシレドキシン類、チオレドキシン連結触媒類、それらの触媒活性部分及びそれらの混合物から選ぶ触媒を含む請求項16の医療装置。
- 該生分解性領域が触媒粒子類を含む請求項16の医療装置。
- 該触媒粒子類が過酸化物変換金属、過酸化物変換金属酸化物及びそれらの混合物から選ぶ触媒を含む請求項19の医療器具。
- 該触媒粒子類が白金族金属、白金属の金属酸化物及びそれらの混合物から選ぶ触媒を含む請求項19の医療器具。
- 該生分解性領域が生分解性ポリマー領域である請求項16の医療器具。
- 該触媒が該ポリマー領域と共有結合的に結合するか、該ポリマー領域と非共有結合的に結合するか又は両者である請求項22の医療器具。
- 該触媒が該ポリマー領域内、該ポリマー領域下、又は両者に備わる請求項22の医療器具。
- 基板と、該基板の少なくとも一部上に配置した多層領域と、該多層領域内に配置した過酸化物変換触媒を含むインプラント可能又は挿入可能な医療装置で、該多層領域が電荷を互い違いにした複数の荷電層を含み、更に複数の高分子電解質含有層を含む医療装置。
- 該荷電層の内の少なくとも一つが過酸化物変換触媒を含む荷電粒子類を含む請求項25の医療器具。
- 該粒子類が過酸化物変換酵素又はその触媒活性部分を含む請求項26の医療器具。
- 該粒子類をカタラーゼ類、ペルオキシダーゼ類、ペルオキシレドキシン類、チオレドキシン連結触媒類、それらの触媒活性部分及びそれらの混合物から選ぶ触媒を含む請求項26の医療装置。
- 該粒子類が過酸化物変換金属又は過酸化物変換金属酸化物を含む請求項26の医療器具。
- 該粒子類が酸化イリジウム又は金属白金含む請求項26の医療器具。
- 層含有の該高分子電解質の少なくとも1つが、ポリエチレンイミン、ポリアリルアミン塩酸塩、ポリジアリルジアルキルアミン、キトサン及びそれらの組み合わせから選択の高分子電解質種を含む請求項25の医療器具。
- 層含有の該高分子電解質の少なくとも1つが、ポリスチレンスルホン酸ナトリウム、DNA、ヘパリン及びそれらの組み合わせから選択の高分子電解質種を含む請求項25の医療器具。
- 該荷電層の少なくとも1つが過酸化物変換酵素又はその触媒活性部分を含む請求項25の医療器具。
- 複数の該荷電層が過酸化物変換酵素又はその触媒活性部分を含む請求項25の医療器具。
- 該過酸化物変換酵素をカタラーゼ類、ペルオキシダーゼ類、ペルオキシレドキシン類、チオレドキシン連結触媒類、それらの触媒活性部分及びそれらの混合物から選ぶ請求項34の医療装置。
- 複数の該荷電層が荷電治療薬を含む請求項34の医療器具。
- 複数の該荷電層がヘパリンを含む請求項34の医療器具。
- 該多層領域がヘパリンを含む複数の荷電層、キトサンを含む複数の荷電層、及びカタラーゼ又はその触媒活性部分を含む複数の荷電層を含む請求項34の医療器具。
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