JP2009516974A - 端末経由で通信ネットワークをテストする方法 - Google Patents

Abstract

本発明は、端末を経由して通信ネットワーク（１０）をテストする方法に関し、端末は、画面（４２）を備え、通信ネットワークを介して情報をやり取りし、方法は、
端末画面のピクセルの一部または全部の値を定期的に取り出すステップ（４０）と、
それらのピクセル値から、画面のコンテンツを表す１つまたは複数のパラメータを計算するステップ（４４、４６）と、
１つまたは複数のパラメータをバックアップおよび／または分析手段に転送するステップ（４８）とを含む。
要約書では、本出願の図２を参照する。

Description

本発明は、通信ネットワークの品質をテストする方法に関し、テストは、この通信ネットワークと情報をやり取りする端末の画面のコンテンツを分析することにより実施される。

新世代の携帯電話の開発に伴って、携帯電話サービスプロバイダは、ユーザが各自の電話機を経由して画像またはビデオを交換したり、ＷＡＰまたはインターネットタイプのサービスにアクセスしたりできるようにする数々のサービスを提供できるようになった。

クライアントに実施可能な最高のサービスを提供するため、特にＷｅｂページまたはビデオがユーザの電話機の画面に表示されるときに、ユーザによって認識される品質の指標を備えられるように、これらのサービスプロバイダが自社のネットワークにテストを行えるようにすることは有用である。これらの指標は、例えば、画面上での画像の表示時間、またはその画像の表示品位である。

現在、そのようなテストは、標準の携帯電話を装備するテスト担当者によって「手動で」行われている。このテストモードには、特にコストの面で、また結果の客観性に関しても、数多くの欠点がある。

携帯電話、特にＰＣタイプのコンピュータで実行されるアプリケーション向けの自動テスト方法があるが、これらの方法は、例えば、交換されたパケットの数や応答時間を測定することによって、電話機のモデム機能しかテストできないようになっている。そのため、これらの定量的測定を使用して、例えばユーザがＷｅｂページにアクセスを試みるときなど、ユーザによって認識される実際の品質を考慮に入れることはできない。

これらの方法を補うために、携帯アプリケーション向けの自動検証ツールが開発されたが、これらのツールは携帯電話自体をテストするために使用されるものであって、電話機によって送信されたデータが通過する通信ネットワークをテストするものではない。したがって、これらのツールに採用されているテスト方法は、使用される携帯電話、特にその電話機にインストールされているオペレーティングシステムに依存する。そのため、これらのツールは、特定のタイプの携帯電話向けにのみ開発されたものであって他の電話機には容易に適応しないので、通信ネットワークをテストするようなものとして使用することはできない。

さらに、これらの検証ツールは一般に、携帯電話自体には組み込まれず、ユーザにとっては厄介なものであるため、永続的に使用されることはありえない。

本発明は、少なくとも前述の欠点を克服することを目的とする。本発明は、携帯電話ネットワークの分野に関するが、地上通信線ベースのネットワークなど、他の任意の通信ネットワークにも関連する。実際、固定電話や、イメージフォンアプリケーションなどのその他の通信端末の場合、ユーザによって認識される品質のレベルでテストを実行することが重要となりうる。

本発明は、端末を経由して通信ネットワークをテストする方法に関し、端末は、表示画面を備え、通信ネットワークを介して情報をやり取りする。この方法は、
端末画面のピクセルの一部または全部の値を定期的に取り出すステップと、
それらのピクセル値から、画面のコンテンツを表す１つまたは複数のパラメータを計算するステップと、
１つまたは複数のパラメータをバックアップおよび／または分析手段に転送するステップとを含む。

本発明による方法は、画面のピクセル値を取り出すことによって、画面を見ているユーザにより認識される現実を考慮に入れることを可能にする。
端末は、例えば携帯電話端末である。

好ましくは、携帯電話のような、任意の端末で、あらゆるネットワークをテストするために、計算されるパラメータは、テストを実行するために使用される端末から独立しているか、または端末が使用されるアプリケーションから独立しているパラメータである。

計算するパラメータの選択は、例えば、テストを行おうとするネットワークの機能に応じて携帯電話サービスプロバイダによって行われてもよい。

選択されるパラメータによっては、ある順序または別の順序で画像をスキャンすること、またはすべてのピクセルは取り出さないことが有用である場合もある。
したがって、１つの実施形態において、ピクセル値を取り出すために、端末画面は、ｎを正整数としてｎに対するピクセルの値のみが取り出される、縦線によるスキャニングと、横線によるスキャニングと、長方形ゾーンに沿ったスキャニングと、サンプリングによるスキャニングとを含むグループの中から選択されるスキャニングモードによってスキャンされる。

例えば技術者は、画面上に画像が表示された時間を知りたい場合、および画像が１行ずつ表示されると分かっている場合、カラム内の各ピクセルが画面上の線で表す、ピクセルの１カラムの値のみを取り出すように選択することができる。

同様に、技術者は、砂時計など、表示の進行状態に応じて変化する、特定のシンボルが挿入されるＷｅｂページへのアクセス時間をテストしたいと望むこともある。そのような場合、このシンボルが検出される画面上のゾーンに位置するピクセル値を取り出すだけで十分である。

特定の携帯電話において、これらのテストを実行するために使用される端末は、例えば「Ｍｉｃｒｏｓｏｆｔ Ｗｉｎｄｏｗｓ」タイプのようなオペレーティングシステムを備えている。これらのシステムは一般に、テスト方法に使用することができる画像分析ツールを含む。したがって、１つの実施形態において、計算ステップで、方法は、特に画面上のピクセルの色を判別するために、端末で他の目的に使用される画像処理アルゴリズムを使用する。

１つの変形において、方法は、画像認識および識別に既知のアルゴリズムを使用する。
色の判別は、画面上に表示される画像の表示品位を評価する極めて適切な基準になりうる。

画像の品質を評価する手段の１つは、画像を、得ようと求める画像に対応する基準画像と比較することである。そのために、１つの実施形態において、計算ステップは、基準画像に対して、画面上に表示される画像の類似の度合いを計算するステップを含む。

そのような計算は、取り出されたピクセル値と、基準画像の対応するピクセル値との比較に基づく。１つの実施形態において、この比較は、画像の漸進的変化を示すために定期的に行われてもよい。

この計算は、例えば端末、特に携帯電話とすでに一体化されている既存の画像処理アルゴリズムを使用するか、または以下のようなアルゴリズムを使用して行うことができる。
ＮｂＰｉｘｅｌ＝０
ＮｂＥｑ＝０
Ｆｏｒ ｅａｃｈ ｐｉｘｅｌ（ｘ，ｙ）ａｎｄ ｅａｃｈ ｃｏｍｐｏｎｅｎｔ ｃ＝Ｒ，Ｇ，Ｂ｛
ｉｆ Ａｂｓ（Ｐｉｘｅｌ（ｘ，ｙ，ｃ）＞ｗｈｉｔｅ ｔｈｒｅｓｈｏｌｄ），ｔｈｅｎ｛
ＮｂＰｉｘｅｌ＝ＮｂＰｉｘｅｌ＋１
ｉｆ Ａｂｓ（Ｐｉｘｅｌ（ｘ，ｙ，ｃ）−ｒｅｆｅｒｅｎｃｅ（ｘ，ｙ，ｘ））＜ｔｈｒｅｓｈｏｌｄ ｄｉｆｆｅｒｅｎｃｅ），ｔｈｅｎ ＮｂＥｑ＝ＮｂＥｑ＋１
｝
｝
ｒａｔｅ ｏｆ ｓｉｍｉｌａｒｉｔｙ＝ＮｂＥｑ／ＮｂＰｉｘｅｌ

可能な限り現実を表す結果を得るため、１つの実施形態において、類似の度合いの計算は、画像の品質のわずかな差異に関して許容範囲を考慮に入れる。

実際、転送される際に、画像はわずかな劣化を受ける可能性があるが、これはまだ肉眼では分からず、１つまたは複数のピクセルの値をわずかに変化させる。テスト方法は、ユーザに実際に認識される品質を測定することを目的としているため、そのような劣化は必ずしも支障になるものと見なされる必要はなく、そのため見込みの計算には考慮される必要はない。

基準画像は、例えば、テストの対象となるアプリケーションと、ひいては取得されるはずの画像が分かっているサービスプロバイダによって伝達される。
変形形態において、方法は、学習ステップを含み、その過程で、端末、特に電話機から受信される画像が、基準画像を構成するために索引付けされる。

例えば、ユーザが携帯電話を使用してインターネットをナビゲートし、通信が突然中断された場合、ユーザの電話機は、「ナビゲーションが中断された」などのテキストを含むページを表示する。このページが最初に表示されるとき、それを基準画像としてリストして、その後の出現で認識されるようにすることは有用となる場合もある。これは、したがって、電話機を使用してインターネットをナビゲートする際に生じるイベントのさらに詳細にわたる分析を可能にすることができる。

上記で定義された類似の度合いの計算は、画面で取得された画像が、求めていたものと十分に対応するかどうか、およびその画像が品質のよいものであるかどうかを判別する上で有用である。しかし、ユーザによって認識される品質に関してもう１つの重要な側面は、この画像を表示するために要する時間である。この時間を評価するため、１つの実施形態において、方法は、類似の度合いから画面の完全表示の度合いを計算するステップを含む。

実際、類似の度合いが５０％と等しい場合、これは画像が著しく劣化しているか、または画像は正しいが測定が行われた時点で画面の半分しか表示されていないことを意味する可能性がある。

このように、様々な時点において計算された類似の度合いに基づいて、画面の完全表示の度合いを推定することができ、オプションで端末に画像が表示される速度を計算することができる。

そのために、１つの実施形態において、方法は、１つまたは複数のパラメータを計算するために使用されるピクセル値の取り出しに時間制限を定めるステップを含む。
さらに、１つの実施形態において、計算のステップは、時間の経過に伴う１つまたは複数のパラメータの差異を確立するために定期的に実行される。

このようにして、時間の経過にわたる様々なパラメータの漸進的変化を視覚化できるようにする曲線が描かれてもよい。
表示速度のこれらの曲線および指標は、特に静止画像または動画を表すデータの転送についてネットワークのパフォーマンスに関する情報を取得できるようにすることができる。

テスト手順を完全に自動化することを目的として、１つの実施形態において、方法は、端末に、その端末におけるユーザのアクションをシミュレートするデータを送信するステップからなる予備ステップを含む。

１つの実施形態において、この予備ステップは、端末の外部の手段を用いて行われる。
そのようなテスト用に、その役割が実際のユーザによる端末のキーへのタッチをシミュレートすることである「仮想ユーザ」を開発することが実際に可能である。この仮想ユーザは、例えば、ＰＣタイプのコンピュータにインストールされたソフトウェアの形態をとることができ、様々な実際の利用をシミュレートするようパラメータ化されてもよい。

方法の実行中に行われる様々なパラメータ計算は、端末と一体化されるか、または端末の外部の計算手段によって実施されてもよい。

選択は、特に、ネットワークテストが実行される条件に依存している。例えば、これらのテストが実験室で実行される場合、これらの計算を、端末では得られない計算能力を備える外部手段に委任することは確かに有益なこととなりうる。

さらに、期せずして、テストが現実の状況で実行される、つまりユーザが自分の携帯電話などの端末を使用するような場合も起こりうる。そのような場合、計算手段は一般に、端末と一体化される。

一方、たとえパラメータ計算が端末で実行される場合であっても、例えばネットワークの品質に関する統計をコンパイルするなど、それらのパラメータを分析するためにダウンロードすることが好ましいことも多い。

そのために、１つの実施形態において、方法は、計算された１つまたは複数のパラメータを端末の外部の分析装置に転送するステップを含む。

本発明のさらなる特徴および利点は、図面を参照して述べられている、本発明の実施形態の特定の様式についての非限定的な説明を読めば明らかとなろう。

図１は、ＧＰＲＳタイプのネットワークなど、モバイル通信ネットワーク１０をテストするために使用されるシステムを示す。このシステムは、仮想ユーザによる構成、または実際のユーザによる構成、という２つの可能な構成において使用されうる。

仮想の構成において、ネットワーク１０のテストは、小型の制御ソフトウェアパッケージ１８が組み入れられている携帯電話１６を介して行われる。この制御ソフトウェア１８は、電話機のユーザによって実行される様々なアクションをシミュレートするタスクを課せられた仮想ユーザ２０によって駆動される。そのように動作するため、仮想ユーザ２０は、特定のキーのタッチを表すデータ２２を制御ソフトウェアに送信する。例えば、ネットワークは、ユーザが自分の電話機で「ＷＡＰ」機能を使用してインターネットサイトにアクセスしようとするときにテストされる。すると、実際のユーザが押すであろうキーに対応するデータが送信される。次いで、電話が、ネットワーク１０を介して、インターネットサイトをホスティングするサーバ２４に接続する。Ｗｅｂページが画面上に表示されると、仮想ユーザは電話機１０の画面のピクセル値を読み取ることができる。それらの値に基づいて、仮想ユーザは、様々な計算を実行して、それらの計算の結果を分析する手段を含むコンピュータ２６にそれらの計算の結果を送信する。

第２の構成は、電話機の実際の機能、つまりユーザが日常使用する場合の機能をテストするために使用される。したがって、品質のテストは、ユーザによって実際に要求されるアプリケーションに対して実行されてもよい。

この構成において、ネットワーク１０は、様々なパラメータを計算する手段が備えられた電話機２８を介してテストされる。この計算は、特に画面ピクセル値に基づいて行われ、それらの値はまた計算手段３０によって取り出される。その場合、電話機２８は、それらの計算の結果が分析されるように、コンピュータ２６に直接それらの計算の結果を送信する。

図２は、テスト方法における様々なステップを示し、それらのステップは、例えば仮想ユーザと一体化される手段によって実行されている。

第１のステップ（４０）は、携帯電話画面４２からピクセル値を取り出すステップからなる。この取り出しを行うため、例えば「Ｍｉｃｒｏｓｏｆｔ Ｗｉｎｄｏｗｓ」環境の「ＧｅｔＰｉｘｅｌ」関数など、既存の関数を直接使用することができる。端末のオペレーティングシステムにそのような関数が存在しない場合、ピクセル値は、例えば端末のビデオメモリから直接に読み取ることにより取り出すことができる。

実行しようとするテストに応じて、スキャニングは縦線または長方形ゾーンにより採用される。画面はまた、サブサンプリング、つまりｎに対する単一のピクセルのみを分析することにより（ただしｎは整数）、スキャンされてもよい。

以下のステップは、これらの取り出されたピクセル値に基づいてパラメータ計算を実行するステップからなる。計算されうるパラメータのうち、画面完全表示の度合い（４４）またはアプリケーションのステータス（４６）は、特に名前を示すことができる。

完全表示の度合い（４４）を計算する場合において、１つまたは複数の基準画像に関してスキャンされた画面のゾーンの定期的な比較が行われる。この比較に基づいて、類似の度合いが専用のアルゴリズムに従って、また画像の品質のわずかな差異に関して特定の許容範囲に従って計算される。この類似の度合いにより、完全表示の度合いを取得することができる。

第２の場合（４６）は、電話機を使用して所定のアプリケーションにアクセスすることに関する。その場合、アプリケーションを表すデータの転送の進行状況を判別するために、画面上の特定のゾーンの色が分析される。例えば、特定のアプリケーションは、特定の色のシンボルが転送中に画面のあらかじめ定められたゾーンに表示されるようなものである。その場合、転送ステータスは、そのゾーン内のピクセルの全部または一部を分析することにより検出することができる。これらのピクセルの色の組合せが赤である場合、これは転送が進行中であることを意味するが、これが緑である場合は、転送が完了していることを意味する。その他のアプリケーションは転送の進行状況を示すグラフィックバーを使用し、その場合、進行状況はバーの長さを測定することにより測定され、この長さの測定は、例えば特定の色であるピクセルの数をサンプリングすることによって行われる。

パラメータが計算されると、パラメータはストレージおよび／または分析手段に転送され（４８）、特にネットワークの品質の様々な指標を計算することが可能になる。

本発明によるモバイル通信ネットワークのテストを可能にするシステムの２つの構成を示す図である。 本発明によるテスト方法の様々なステップを示す図である。

Claims (11)

1. 端末（１６、２８）を経由して通信ネットワーク（１０）をテストする方法において、前記端末（１６、２８）は、画面（４２）を備え、前記通信ネットワーク（１０）を介して情報をやり取りする方法であって、
   前記端末画面のピクセルの一部または全部の値を定期的に取り出すステップ（４０）と、
   それらのピクセル値から、前記画面のコンテンツを表す１つまたは複数のパラメータを計算するステップ（４４、４６）と、
   前記１つまたは複数のパラメータをバックアップおよび／または分析手段に転送するステップ（４８）とを備える方法。
2. 前記ピクセル値を取り出すために、前記端末画面（１０）は、ｎを正整数としてｎに対するピクセルの値のみが取り出される、縦線によるスキャニングと、横線によるスキャニングと、長方形ゾーンに沿ったスキャニングと、サンプリングによるスキャニングとを含むグループの中から選択されるスキャニングモードによってスキャンされる請求項１に記載の方法。
3. 前記計算ステップは、基準画像に対して前記画面上に表示される画像の類似の度合いを計算するステップを含む請求項１および２のいずれか一項に記載の方法。
4. 前記類似の度合いの前記計算は、前記画像の品質のわずかな差異に関して許容範囲を考慮に入れる請求項３に記載の方法。
5. 学習ステップを含み、その過程で、前記端末から受信された画像が、基準画像となるために索引付けされる請求項３または４に記載の方法。
6. 前記類似の度合いから前記画面の完全表示の度合いを計算するステップを含む請求項３から５のいずれか一項に記載の方法。
7. 前記１つまたは複数のパラメータを計算するために使用される前記ピクセル値の取り出しの時間制限を定めるステップを含む請求項１から６のいずれか一項に記載の方法。
8. 前記計算ステップは、時間の経過に伴う前記１つまたは複数のパラメータの差異を確立するために定期的に実行される請求項１から７のいずれか一項に記載の方法。
9. 前記端末（１６）に、その端末（１６）におけるユーザのアクションをシミュレートするデータ（２２）を送信する予備ステップを含む請求項１から８のいずれか一項に記載の方法。
10. 前記計算ステップは、前記端末と一体化される計算手段（３０）によって実行される請求項１から９のいずれか一項に記載の方法。
11. 前記計算ステップは、前記端末の外部の計算手段によって実行される請求項１から１０のいずれか一項に記載の方法。

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