JP2009515898A - 高日焼け止め効率油中水型エマルション - Google Patents

高日焼け止め効率油中水型エマルション Download PDF

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Abstract

本発明は、高い日焼け止め効率("SE")を提供する非常に安定な油中水型日焼け止め剤エマルション(ここで、該油中水型日焼け止め剤エマルションは、太陽光防護指数("SPF")X(ここで、Xは、少なくとも約15である)を有し且つ少なくとも2(好ましくは、少なくとも3)の日焼け止め効率("SE")を有する)に関する。ここで、SEは、SPFを当該組成物の総重量に基づく日焼け止め活性成分の総重量百分率で割った比率である。本発明のエマルションは、自然の太陽光にさらされている期間をとおして、ラベルで示されているSPFに相当する期間の光防護を提供する。本発明のエマルションは、(i)少なくとも1種類の日焼け止め活性成分、及び、(ii)アルキルジメチコンコポリオール乳化剤(ここで、該ジメチコンコポリオールの水溶性基とアルキル溶解性基とシリコーン溶解性基は、互いに特定の比率で存在している)を含んでいる。好ましくは、該高SE油中水型エマルションは、UV-A日焼け止め剤とUV-B日焼け止め剤の両方を含んでいる。さらに好ましくは、日焼け止め活性成分の該組合せは、光安定性である。

Description

本発明の発明の分野は、高い日焼け止め効率(sunscreen efficiency)を提供する高性能日焼け止めエマルション、即ち、太陽光防護指数(sun protection factor)("SPF")X(ここで、Xは、少なくとも約15である)を有し且つ少なくとも2(好ましくは、少なくとも3)の日焼け止め効率(sunscreen efficency)("SE")を有する極めて安定な油中水型エマルションに関する。ここで、SEは、SPFを当該組成物の総重量に基づく日焼け止め活性成分の総重量百分率で割った比率である。本発明者らは、驚くべきことに、また、予想外に、これまで市販されていない特定のアルキルジメチコンコポリオール乳化剤を選択することにより、低濃度の日焼け止め活性成分で高レベルの光防護が達成可能であるということを見いだした。本発明の高SE油中水型エマルションは、自然の太陽光にさらされている期間をとおして、ラベルで示されているSPFに相当する期間の光防護を提供する。本発明の高SE油中水型エマルションは、(i)少なくとも1種類の日焼け止め活性成分、及び、(ii)アルキルジメチコンコポリオール乳化剤(ここで、該ジメチコンコポリオールの水溶性基とアルキル溶解性基とシリコーン溶解性基は、互いに特定の比率で存在している)を含んでいる。好ましくは、該高SE油中水型エマルションは、UV-A日焼け止め剤とUV-B日焼け止め剤の両方を含んでいる。さらに好ましくは、該日焼け止め活性成分の組合せは、光安定性であり、このことは、自然の太陽光からの最小紅斑線量Y(ここで、Yは、約0.5Xであって、最大で15である)の紫外線("UVR")にさらされた後で、当該日焼け止め活性成分のそれぞれがその初期濃度の70%未満の濃度までは光分解しない(好ましくは、75%未満の濃度までは光分解しない、さらに好ましくは、80%未満の濃度までは光分解しない)ようなSPF Xを提供するエマルションを意味する。
市販されている日焼け止め剤製品は、多くの場合、エマルションとして製剤されている。エマルションは、互いに混和しない材料物質の二相系(場合により、三相系)である。二相エマルションは、通常、油中水型又は水中油型として分類され、ここで、後に記載されている相が当該エマルションの連続する外側部分である。そのような連続相は、重量基準で当該エマルション組成物の大部分を含んでいる必要はない。まさにそれらの性質によって、エマルション系は不安定であり、時間が経過すれば、全てのエマルションは、それらの構成成分に分離する。従って、安定性を維持するために、これらの系には乳化剤が添加される。「エマルション安定性」は、その油相と水相が少なくとも3年間は分離しない系を意味する。
日焼け止め剤製品は、特定のスペクトルにわたる光を特定の割合(%)で吸収する。日焼け止め剤製品上に記載されているSPFは、この割合(%)に関し、紅斑UVRの量の減衰について伝えることを意図している。理論上は、SPFの数値は、使用者が日焼け止め剤が無い場合と比較してX倍(ここで、Xは、ラベルで示されているSPFである)長い時間保護されるということをその使用者に伝える。例えば、SPF 30の製品は、理論上は、紅斑UVRの96.7%を吸収し、減衰しない紅斑UV光の約3.3%が皮膚に達することができる。そのようなSPF 30製品の使用者は、その日焼け止め剤が無い場合と比較して30倍長い時間屋外で日光の下にいることができると判断する。特定の日焼け止め剤製品による保護の実際の量は、使用者の皮膚のタイプ、適用された量及び再適用の頻度、時刻及び季節、皮膚によって吸収される日焼け止め活性成分の量、皮膚から除去される(例えば、発汗及び水泳などによる)日焼け止め活性成分の量、並びに、活性成分自体の光分解などの因子に左右される。
UVRにさらされることによる最も一般的な影響は、紅斑又は日焼けである。1987年に、国際照明委員会(Commision Internationale de l'Eclarage)は、参照標準として最小紅斑線量("MED")を採用した。これは、それまでUVRにさらされていないヒト皮膚に顕著な発赤を生じさせるUVRの最少線量を示している。MEDは、皮膚のタイプに関連している。
日焼け止め剤エマルション製品のなかで、水中油型のタイプのものがより一般的である。これは、部分的には、感覚的なものを考慮していることによる。水中油型エマルションは、適用(塗布)したときに、水と同様の心地よい清涼感を示す。水中油型エマルションは、さらにまた、一般に、同様のSPFを有する油中水型エマルションと比較して、製造するための費用がかなり安価でもある。水中油型エマルションは、よく知られている欠点も有する。即ち、水中油型エマルションにおいて使用される水溶性乳化剤は、洗浄剤(detergent)であり、日焼け止め剤エマルション製品の油相に含まれている油溶性日焼け止め剤などを包含する油を皮膚から除去してしまう。結果として、有害な紫外線("UVR")からの保護を提供することにおける水中油型日焼け止め剤エマルションの効力は、該エマルションが水(例えば、湿気、発汗又は水泳に由来する水)と接触すると直ぐに低減されてしまう。
それに対して、油中水型日焼け止め剤エマルション(これは、「逆エマルション」とも称される)では、水不溶性乳化剤を使用する。これらの乳化剤は洗浄剤ではないので、油中水型日焼け止め剤エマルションは、ある程度の耐水性を付与する。それらは、それほど容易には皮膚から除去されない。従って、等しい量の日焼け止め活性成分とした場合、油中水型日焼け止め剤エマルションは、典型的には、水中油型日焼け止め剤よりも高いSPFを有する。しかしながら、安定な逆エマルション系を製剤するのが困難であるということは、当業者にはよく知られている。油中水型エマルションは、例えば、多くの場合、相分離を起こす前に、粘性の変化を示す。これは、クリーミングとして記述される現象である。クリーミングを示すエマルションは、完全に均質ではなく、従って、各適用毎に、同様の、又は、実質的に同様の、所望されるレベルの活性成分を堅実に送達するという観点からは、あまり有効ではない。
シリコーン乳化剤は、逆エマルション系の安定性を改善するために開発された。シリコーン乳化剤は、従って、油中水型エマルションがそれらの構成成分である油相と水相に分離するのを遅延させる。シリコーン乳化剤は、典型的には、20%未満の水溶性基(例えば、ポリオキシアルキレン)を有しており、当該乳化剤分子の残りの部分は、アルキル部分とシリコーン部分から構成される。油中水型エマルションで使用されるシリコーン乳化剤の一例は、現在では失効している米国特許第4,698,178号に記載され、また、Goldschmidtによって商品名「Abil EM-90」で販売されているセチルジメチコンコポリオールである。
有効な乳化剤を使用するということは、多くの場合製造後何ヶ月間も(場合によっては、何年間も)使用される日焼け止め剤においては、特に重要である。油中水型日焼け止め製剤中においてAbil EM-90を使用することは、米国特許第6,936,241号の実施例3、4及び5(第16欄第35行〜第17欄第35行)に記載されている。これらの実施例には、少なくとも1種類の有機日焼け止め剤と疎水性処理された少なくとも1種類の無機日焼け止め剤の組合せが開示されている。しかしながら、Abil EM-90を用いて製造されたエマルションは、低温で貯蔵したときに、層化(例えば、種々の溶解度の層に層化)することが認められた。これは、異なったクラスのアルキルジメチコンコポリオール(水溶性基とアルキル溶解性基とシリコーン溶解性基が互いに特定の比率で存在しているアルキルジメチコンコポリオール)を用いて製造されたエマルションでは認められない。Siltech LLCによって販売されている「Silfsurf J-208-812」は、ラウリルジメチコンコポリオールであり、これは、後者のクラスのアルキルジメチコンコポリオールを例証するものである。本発明より前では、乳化剤の選択と日焼け止め効率の間の関係の重要性は、理解されていなかった。本発明者らは、驚くべきことに、高レベルの日焼け止め効率を達成し、それによって、所望されるSPFを達成するのに必要とされる日焼け止め剤の量を低減するためには、特定の性質を有する乳化剤を選択することが決定的に重要であるということを見いだした。
エマルション安定性は重要ではあるが、それは、効果的な日焼け止め剤組成物の製剤に際して考慮すべきいくつかの事柄のうちの1つである。同様に、それほど重要ではないとしても、実際の使用条件下(即ち、ソーラーシミュレーターによって生成される人工的なスペクトルの下とは対照的に、自然の太陽光の下)におけるUVBスペクトル及びUVAスペクトル(即ち、290nm〜400nm)の範囲全体をとおして光安定性を示す日焼け止め活性成分の組合せを選択することも考慮すべきいくつかの事柄のうちの1つである。
多くの種類の日焼け止め活性成分は、光安定性ではない。特定の有機日焼け止め剤が、酸化的に又は光酸化的に不安定であるということは、当業者にはよく知られている。例えば、アボベンゾンの光不安定性については、米国特許第5,576,354号及び米国特許第5,993,789号に記載されている。係属中の米国特許出願番号第10/887,464号(公開第2005/0025727号)には、オクチノキセート、オクチサレート及びホモサレートの光不安定性について記載されている。米国特許第6,936,241号の実施例3、4及び5は、それぞれ、セチルジメチコンコポリオール(Abil EM-90)と光不安定性日焼け止め剤(オクチサレート)を含んでいる油中水型日焼け止め剤エマルションについて教示している。これら実施例のうちの1つは、第二の光不安定性有機日焼け止め剤(アボベンゾン)を含んでいる。Silfsurf J-208-812についての技術的小冊子には、3種類の日焼け止め剤(そのうちの2種類、オクチサレート及びメトキシ桂皮酸オクチルは光安定性ではない)を含んでいる油中水型日焼け止め剤エマルションが開示されている。Silfsurf J-208-812を用いて製造された該エマルション中の3種類の日焼け止め活性成分の重量百分率は、17.5であり、約30未満という予期されたSPFをもたらす。それは、本発明による高SE製品ではない。
光不安定性は、いくつかの理由により問題である。第一に、日焼け止め活性成分が光分解することによって、光にさらされている時間全体にわたって存在する有効な日焼け止め剤の量が少なくなる。従って、光に対して不安定な日焼け止め剤のブレンドによって提供される光防護は、ラベルのSPFによって示されているよりも低減されたものとなる。第二に、光分解反応によってフリーラジカルが生じる。このフリーラジカルは、DNA及び別の細胞性分子に対する損傷などを包含する健康上の有害な結果に関連している。このことは、光に対して不安定な日焼け止め剤の分解生成物が皮膚に浸透して全身的に吸収されるということが報告されているので、なおさら重要である。
米国特許出願公開第2004/0047818号には、アボベンゾンと1%未満のオクトクリレン(重量/重量)とナフタレンジカルボン酸のジエステル又はポリエステルを含んでいる日焼け止め剤組成物が開示されている。公開第2004/0047818号において教示されている日焼け止め剤組成物のなかには、実質的な量の別の光分解性日焼け止め活性成分を含まず又は実施的に別の日焼け止め活性成分を含まずにアボベンゾンとオクトクリレンとオキシベンゾンの3種類の組合せのみを含んでいるものはない。
米国特許出願公開第2004/0166070号には、アクリレート/C12-C22アルキルメタクリレートコポリマーと有効量の少なくとも1種類のUV-A及び/又はUV-Bスクリーニング剤(ここで、該スクリーニング剤は、アボベンゾン、オクトクリレン、オキシベンゾン及び/又はサリチル酸オクチルを含んでいる)を含んでいる非ピリング(non-pilling)UV光防護アルコール性日焼け止め剤ゲルが開示されている。この出願で開示されているアルコール日焼け止め剤ゲル組成物中においては、低級一価アルコール(最も一般的には、エタノール及びイソプロパノール)が使用されている。実施例1には、4種類の日焼け止め剤(アボベンゾン、オクトクリレン、オキシベンゾン及びサリチル酸オクチル)と組み合わせてアクリレート/C12-C22アルキルメタクリレートコポリマーを含んでいるエタノール性日焼け止め剤ゲルが開示されている。本発明の実施形態は、公開第2004/0166070号に開示されている日焼け止め剤組成物の1種類又はそれ以上の成分を含んでおらず、例えば、限定するものではないが、以下のとおりである:(i)本発明のエマルション系は、低級一価アルコールを本質的に含んでいなくてもよいか、又は、低級一価アルコールを含んでいなくてもよい;(ii)本発明は、低分子量アルコール(即ち、C1-C4アルコール)を増粘する(即ち、ゲル化する)ために使用される有効な非ピリング量のアクリレート/C12-C22アルキルメタクリレートコポリマーが、本質的になくてもよいか、又は、なくてもよい。
米国特許出願公開第2005/0013781号には、1種類以上の日焼け止め剤と1種類以上の「最適化剤(optimizing agent)」を含んでいる光防護組成物が開示されている。ここで、最適化剤は、ジオール類、アルコール類、グリコール類、多価アルコール類及びそれらの誘導体又はそれらの組合せであると定義され、当該組成物又は最終日焼け止め製剤の油相、水相及び両方の相のSPF、防護指数(Protection Factor)A、ブーツスターレイティング(Boots Star Rating)、極性、臨界波長又は光安定性(又は、前記したものの任意の組合せ)を最適化する。この出願においては、「最適化剤」として、多価アルコール類、特に、特定のグリコール類が開示されている。公開第2005/0013781号には、さらにまた、アボベンゾン、オクトクリレン及びオキシベンゾンを含む30種類の日焼け止め剤についても開示されている。表21には、2種類の最適化剤(1,2 オクタンジオール及びネオペンチルグリコール)と組み合わせて5種類の日焼け止め剤(ホモサレート、サリチル酸オクチル、オキシベンゾン、オクトクリレン及びアボベンゾン)を含んでいる組成物が開示されている。本発明の光安定性油中水型エマルションは、好ましい実施形態では、実質的な量の「最適化剤」を実質的に含んでおらず、好ましくは、「最適化剤」を実質的に含んでおらず、さらに好ましくは、「最適化剤」を含んでいない。
日焼け止め剤エマルションが、例えば、エマルションのタイプ(例えば、水中油型対油中水型)、エマルション不安定性、エマルション中の日焼け止め剤の光不安定性又はそれらを組み合わせたものに起因して、低いSEを有している場合、消費者は欺かれる可能性がある。ラベルのSPFは、実際に提供される光防護を示していない場合があり得る。これにより、消費者は、当該日焼け止め剤によって実際に保護が提供される期間よりも長い期間、屋外で安全に太陽の下にいることができると、誤って信じてしまうこととなる。効力の劣る日焼け止め剤製品(例えば、少なくとも2のSEを有しない日焼け止め剤製品)を付けている場合にUVRに過度にさらされることの有害な結果は、日焼けには限定されず、潜在的にさらに重大な長期にわたる健康への影響(これは、不安定な日焼け止め活性成分の有害な分解生成物にさらされることを包含する)なども包含する。従って、高い日焼け止め効果を提供する日焼け止め剤エマルション(即ち、SE値が少なくとも2、好ましくは、SE値が少なくとも3である日焼け止め剤エマルション)が、依然として、長期にわたり切に求められているが、まだ満たされていない。好ましくは、そのような日焼け止め剤エマルションは、日焼け止め活性成分の光安定性組合せを含んでいる、また、発汗による除去又は水分作用による除去に対して耐性を示す。それは、長期間にわたり広い温度範囲において、良好な長期エマルション貯蔵安定性も示す。
本発明よりも前は、光安定性日焼け止め剤ブレンド(アボベンゾン、オクトクリレン及びオキシベンゾンを含んでいるブレンド)を用いた油中水型日焼け止め剤エマルションは、層化することが認められていた。層化の結果、当該日焼け止め剤の互いに対する最適比に満たなくなり、従って、本発明によるSEよりも低いSEとなっていた。驚くべきことに、また、予想外に、光安定性日焼け止め剤とアルキルジメチコンコポリオール(ここで、アルキル溶解性基と水溶性基とシリコーン溶解性基は、互いに特定の比率で存在している)を組合せることによって、これまで利用可能であったものよりも大きなSEを有する日焼け止め剤組成物が得られる。本発明の高SE油中水型エマルションは、広い温度範囲にわたって、又は、長期間にわたって層化せず、消費者に、これまでは達成することができなかったレベルの予測可能な光安定性光防護を提供する。
本発明は、SPF Xを提供する日焼け止め効率("SE")が少なくとも2(好ましくは、少なくとも3)である新規油中水型日焼け止め剤エマルションに関する。好ましくは、Xは、少なくとも約15であり、さらに好ましくは、Xは、少なくとも約30である。本発明の高SE油中水型エマルションは、少なくとも1種類の日焼け止め活性成分;及び、有効乳化濃度の、式A:
Figure 2009515898
[式中、
aは、2〜10の範囲の整数であり;
bは、b/aが1以上であるが2.5未満であるような2〜10の範囲の整数であり;
cは、(a+b)のx倍(ここで、xは、1.5〜2.5である)であり;
dは、6〜12の整数であり;
nは、11〜14の範囲の整数である]
に相当するアルキルジメチコンコポリオールを含んでいる。
好ましい実施形態では、該高SE油中水型エマルションは、UV-A日焼け止め剤とUV-B日焼け止め剤の両方を含んでおり、ここで、日焼け止め剤組合せは、光安定性である。ここで、光安定性であるということは、自然の太陽光からのMED Y(ここで、Yは、約0.5Xであって、最大で15である)のUVRにさらされた後で、当該日焼け止め剤組合せ中の日焼け止め活性成分のそれぞれがその初期濃度の70%未満の濃度までは光分解しない(好ましくは、75%未満の濃度までは光分解しない、さらに好ましくは、80%未満の濃度までは光分解しない)ということを意味する。特に好ましい実施形態では、日焼け止め活性成分の光安定性組合せは、アボベンゾン、オクトクリレン及びオキシベンゾンの3種組合せである。
本発明は、SPF Xを提供する日焼け止め効率("SE")が少なくとも2である新規油中水型日焼け止め剤エマルションに関する。好ましくは、Xは、少なくとも約15であり、さらに好ましくは、Xは、少なくとも約30である。本発明の高SE油中水型エマルションは、少なくとも1種類の日焼け止め活性成分;及び、有効乳化濃度の、式A:
Figure 2009515898
[式中、
aは、2〜10の範囲の整数であり;
bは、b/aが1以上であるが2.5未満であるような2〜10の範囲の整数であり;
cは、(a+b)のx倍(ここで、xは、1.5〜2.5である)であり;
dは、6〜12の整数であり;
nは、11〜14の範囲の整数である]
に相当するアルキルジメチコンコポリオールを含んでいる。
好ましい実施形態では、該SEは、少なくとも3であり、さらに好ましい実施形態では、該SEは、少なくとも4である。
好ましい実施形態では、該有効乳化濃度のエマルションは、約0℃〜約45℃の温度範囲にわたって、認められるほどには層化しない。好ましくは、該有効乳化濃度は、約1%〜約10%であり、さらに好ましくは、該有効乳化濃度は、約3.0%〜約7.0%であり、最も好ましくは、約4.5%〜5.5%である。好ましいアルキルジメチコンコポリオールは、Siltech, LLC(Dacula, GA)によって商品名「Silfsurf J-208-612」で販売されているラウリルジメチコンコポリオールである。
一実施形態では、本発明の高SE油中水型エマルションは、少なくとも1種類のUV-A日焼け止め剤及び少なくとも1種類のUV-B日焼け止め剤を含んでいる。好ましい実施形態では、日焼け止め剤の該組合せは、光安定性である。本発明において使用される場合、「光安定性」日焼け止め剤組合せは、自然の太陽光からのMED Y(ここで、Yは、約0.5Xであって、最大で15である)のUVRにさらされた後で、当該組合せ中の日焼け止め活性成分のそれぞれがその初期濃度の70%未満の濃度までは光分解しない(好ましくは、75%未満の濃度までは光分解しない、さらに好ましくは、80%未満の濃度までは光分解しない)日焼け止め剤組合せである。
当技術分野ではよく知られているように、1種類の活性成分の場合よりも高いレベルの紫外線吸収を達成するために、又は、1種類の活性成分の場合よりも紫外線波長の広い範囲にわたる吸収を提供するために、日焼け止め製剤中において2種類以上の日焼け止め成分の組合せが使用される。多くの場合、該日焼け止め剤は、特定の比率で存在させる。好ましい実施形態では、本発明の高SE油中水型エマルション中の日焼け止め活性成分の光安定性組合せは、アボベンゾン、オクトクリレン及びオキシベンゾンの3種組合せ(「AOO 3種組合せ(AOO Triplet)」)である。本発明のこの好ましい実施形態におけるアボベンゾン対オキシベンゾン対オクトクリレンの比率(重量/重量)は、好ましくは、a:b:c(ここで、aは0.5〜5であり、bは0.5〜10であり、cは0.5〜10である)の範囲にある。さらに好ましくは、aは、1〜3であり、bは、1〜6であり、cは、1〜10である。いったん適切な比率を選択したら、少なくとも約2のSEを達成するために当業者に知られている標準的な製剤技術を用いて、該日焼け止め活性成分を所望のSPFを達成するのに充分な量で合することができる。
さらに好ましい実施形態では、該高SE油中水型エマルションは、AOO 3種組合せを含んでいて、ナフタレンジカルボン酸のジエステル若しくはポリエステルを含んでおらず、及び/又は、実質的な量の米国特許出願公開第2005/0013781号で定義されている最適化剤を実質的に含んでいない。
さらに好ましい別の実施形態では、該高SE油中水型エマルションは、AOO 3種組合せを含んでいて、低級一価アルコールを本質的に含んでいないか、又は、低級一価アルコールを含んでいない。本発明の目的のために、「低級一価アルコール」は、メタノール、エタノール、プロパノール及びイソプロパノール又はそれらの混合物を意味する。
さらに好ましいさらに別の実施形態では、本発明の高SE油中水型エマルションは、AOO 3種組合せを含んでいて、C1-C4アルコールをゲル化するために使用される有効な非ピリング量のアクリレート/C12-C22アルキルメタクリレートコポリマーを、本質的に含んでいないか、又は、含んでいない。
さらに好ましいさらに別の実施形態では、本発明の高SE油中水型エマルションは、AOO 3種組合せを含んでいて、実質的な量の最適化剤を実質的に含んでいない。最適化剤の例は、1,2-ペンタンジオール、ネオペンタンジオール、1,2-オクタンジオール、エトキシジグリコール、ブチレングリコールモノプロピオネート、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、PEG-7 メチルエーテル、オクタコサニルグリコール、アラキジルグリコール、ベンジルグリコール、1,2-ヘキサンジオール、C14-18グリコール、C15-18グリコール、1,2-ドデカンジオール、ブトキシジグリコール、1,10-デカンジオール、エチルヘキサンジオール及びそれらの組合せである。好ましくは、本発明の組成物は、最適化剤を実質的に含んでおらず、さらに好ましくは、最適化剤を全く含んでいない。
本出願で使用される場合、「日焼け止め活性成分(sunscreen active)」には、日焼け止め剤と物理的な日焼け止めの両方が包含される。ヒトの皮膚と接触することが意図されている製剤中に日焼け止め活性成分を含ませるためには、一般に、監督機関による承認が必要である。従って、本発明において使用するのに適した日焼け止め活性剤には、米国食品・医薬品庁(Food and Drug Administration)によって承認されている日焼け止め活性剤などがある。FDAによって現在承認されている日焼け止め活性成分は、1999年5月21日の連邦官報第64巻ナンバー98第27666〜27693頁において公表された「Sunscreen Drug Products for Over-The-Counter Human Use Final Monograph」に記載されている。別の日焼け止め活性成分は、米国以外の国において使用が認められており、それらも本発明の範囲内であると考えられる。例としては、以下のものを挙げることができる:メチルベンジリデンカンファー、ポリアクリルアミドメチルベンジリデンカンファー、ベンジリデンカンファースルホン酸、エチルヘキシルトリアゾン、ジオクチルブタミドトリアゾン、ベンジリデンマロネートポリシロキサン、テレフタリリデンジカンファースルホン酸、二ナトリウムフェニルジベンゾイミダゾールテトラスルホネート、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイルヘキシルベンゾエート、ビス-ジエチルアミノヒドロキシベンゾイルベンゾエート、ビス-ベンゾオキサゾイルフェニルエチルヘキシルイミノトリアジン、ドロメトリゾールトリシロキサン、メチレンビス-ベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール、ビス-エチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン。適切な日焼け止め活性成分は、有機又は無機であることができ、また、適用可能な規則に従う安全で有効な量で使用される。正確な量は、選択された日焼け止め剤と所望されるSPFに応じて変動する。
一実施形態では、当該少なくとも1種類の日焼け止め活性成分が、UVB線(290-320nm)を吸収する。さらに好ましい実施形態では、当該少なくとも1種類の日焼け止め活性成分が、UVB線とUVA線(320-400nm)の両方を吸収する。米国薬局方日焼け止め剤モノグラフ(U.S. Pharmacopoeia Sunscreen Monograph)(Thomson Micromedex, 2002)に記載されている基準値によれば、UVA線とUVB線の両方を吸収する日焼け止め活性成分としては、以下のものを挙げることができる:ジオキシベンゾン(250-390nm)、アントラニル酸メチル(260-380nm)、オキシベンゾン(270-350nm)、スルイソベンゾン(260-375)、二酸化チタン(290-700nm)及び酸化亜鉛(290-700nm)。
さらに好ましい実施形態では、該高SEエマルションは、UVA日焼け止め剤とUVB日焼け止め剤の両方を含んでいる。さらに一層好ましい実施形態では、UVA日焼け止め剤は、サンフィルター(sunfilter)である。特に好ましい実施形態では、UVAサンフィルターは、アボベンゾンである。さらに一層好ましい別の実施形態では、UVA日焼け止め剤は、二酸化チタン及び酸化亜鉛からなる群から選択されるサンブロック(sunblock)である。特に好ましい実施形態では、二酸化チタンと酸化亜鉛は、微粉化されている。
さらに一層好ましいさらに別の実施形態では、本発明の高SE油中水型エマルションは、少なくとも1種類のUV-A日焼け止め剤と少なくとも1種類のUV-B日焼け止め剤の日焼け止め剤組合せを含んでおり、ここで、該組合せは光安定性であり、及び、光にさらされている全期間をとおしてSPF Xを実質的に維持し、及び、標高、季節、時刻、サンプルに対する太陽の角度又は大気条件(例えば、雲量)に関わりなく自然の太陽光を照射されたときに光安定性である。
本発明で使用される場合、用語「光安定性」日焼け止め剤組合せは、自然の太陽光からのMED Y(ここで、Yは、約0.5Xであって、最大で15である)のUVRにさらされた後で、各日焼け止め活性成分がその初期(即ち、自然の紫外線にさらされる前)の濃度の約70%未満の濃度までは光分解しない(好ましくは、約75%未満の濃度までは光分解しない、さらに好ましくは、約80%未満の濃度までは光分解しない)組合せを意味する。本発明の目的のためには、「自然の紫外線にさらされる前」は、実験室試験において又は消費者による実際の使用において(即ち、周囲の環境中において)自然の太陽光にさらされる直前の組成物を意味することが意図されている。当該組成物の製造及び包装の過程においてUVに偶発的にさらされることは無視する。
「光安定性(Photostability)」は、(i)当該日焼け止め剤組成物中に存在している各日焼け止め活性成分のUVRにさらされる前の濃度を高性能液体クロマトグラフィー("HPLC")で測定し;(ii)コーティングを施していない顕微鏡用スライドガラス又は同様の非反応性表面(例えば、ガラス板又は石英板)に当該日焼け止め剤組成物のサンプルを2mg/cm2の濃度(SPFについての試験で使用される標準的な濃度)で塗布し;(iii)表1に示されている線量計画(dosing regimen)に従って自然の太陽光中で当該サンプルに光を照射し;(iv)UVRにさらされた後の各日焼け止め活性成分の濃度を測定することによって評価する。
Figure 2009515898
より詳細にいえば、所望のUVR暴露の後で、各スライドを太陽光から除去して密閉されたBlue MaxTMポリプロピレン製円錐形管(Becton Dickinson)又は同様の容器の中に配置し、特定の場所に貯蔵して自然の太陽光にそれ以上さらされるのを防止しする。一連の照射が完了したとき、各日焼け止め活性成分の残留している含有量をHPLC(例えば、785UV/V検出器及びC18カラムが装備されているPerkin Elmer Model 200)で測定する。310nmの検出器波長及び85/15リン酸溶液からなる溶離液を使用することができる。イソプロパノール又は適切な別の溶媒を用いて当該日焼け止め剤組成物をスライドから抽出し、最低10分間超音波処理に付して当該日焼け止め活性成分を完全に可溶化する。次いで、その溶液を、.45um GHP13mmシリンジフィルターを用いて濾過する。上記分析手順は、当業者には明らかな方法で改変することができる。
本発明の光安定性高SE油中水型エマルションは、化粧品及び製薬の技術分野の当業者に概して知られている技術及び原理に従って調製することができる。加熱下、オクトクリレン及びオキシベンゾンを化粧品的に許容されるビヒクルに添加し、均質になるまで混合する。次いで、その混合物にアボベンゾンを添加する。
化粧品・トイレタリー・香料工業協会(Cosmetic, Toiletries & Fragrance Association)、国際化粧品成分表示名称事典(International Cosmetic Ingredient Dictionary and Handbook)第II巻第1364頁(第10版, 2004年)には、本発明の光安定性油中水型エマルション中で使用するのに適した、パーソナルケア産業で通常使用されるさまざまな非限定的な化粧品成分及び医薬成分が記載されている。そのような成分の部類の例としては、限定するものではないが、以下のものを挙げることができる:被膜形成剤(該組成物の被膜形成特性及び直接性を補助するための、例えば、ポリマー)、酸化防止剤、湿潤剤、保湿剤、pH調節剤、レオロジー調節剤、構造化剤(例えば、蜜蝋、カンデリラ蝋、パラフィン)、安定剤、皮膚コンディショニング剤、皮膚無痛化(soothing)及び/又は治療(healing)薬、ビタミン類及びそれらの誘導体、芳香剤並びに防腐剤。本発明において使用するのに適している化粧品成分及び/又は医薬成分の別の例は、米国特許出願公開第2005/0214332号に記載されている。
表2中の下記例は、本発明をさらに例証するものである。構成要素及び特定の成分は代表的なものとして記載されており、上記開示内容を考慮して、本発明の範囲内でさまざまな変更を誘導することができる。
Figure 2009515898
実施例1〜実施例3は、日焼け止め剤エマルション製品を製剤するための、当業者にはよく知られている方法に従って調製した。より詳細には、以下の手順に従った。相Aの全ての成分を主容器内で合し、均質なコンシステンシーが得られるように加熱しながら混合させた。次いで、相A-1を添加し、混合操作を継続させた。相A/A-1を混合させている間に、相Bの成分を第2の容器内で合して混合させた。次いで、相B-1を相Bに添加して、混合操作を継続させた。次いで、相A-2を、相A/A-1組合せに添加した。次いで、ゆっくりとした撹拌を用いて、相B/B-1を相A/A-1/A-2に添加した。そのエマルションが均質であるように見え始めたとき、撹拌を増大させた。高剪断混合によって、プロセスを完結させた。
本発明の高SE油中水型日焼け止め剤エマルションは、驚くべきことに、アボベンゾン-オクトクリレン-オキシベンゾン日焼け止め剤3種組合せとAbil EM-90(セチルPEG/PPG-10/1ジメチコン)を含んでいる従来技術の日焼け止め剤組成物と比較して、実質的に高いエマルション安定性を示すということが分かった。エマルション安定性は、振盪機/インキュベーターを用いて測定した。より詳細には、最終包装中のサンプル(即ち、消費者に販売するために出荷されたもの)、又は、代替え的に、4オンス高密度ポリエチレン製ボトル内のサンプルを、そのサンプルが直立位置に立っているように、適切な大きさに作られたカートン内にきつく詰め込んだ。次いで、そのカートンを、「Lab-Line Incubator-Shaker Model 3525」(可変速度/可変温度の振盪箱)の内部に配置した。該振盪機/インキュベーターを、5時間、速度175rpm及びオーブン温度50℃にセットした。最初及び4回の連続する1週間間隔の終わりに、振盪機試験を実施した。当該エマルションの安定性について、ゼロから5までの段階で得点を付けた。ここで、ゼロは、最良であって、変化を全く示しておらず、5は、最も劣っていて、完全な相分離を示している。乳化剤を除いて全てが同一である2種類の製剤(表3)についてのエマルション安定性試験の結果を、下記表4に記載する。
Figure 2009515898
Figure 2009515898
光安定性日焼け止め剤組合せを含んでいる本発明の好ましい実施形態は、エマルション安定性及びより大きな光防護の他に、消費者の健康に対する重要な利益も提供する(潜在的に有害なフリーラジカル、即ち、光分解産物におけるフリーラジカルの形成を最小限度に抑える)。個々の日焼け止め活性成分をより少ない量で使用して実質的に同じSPFを達成することができるので、フリーラジカルを形成するのに用いられる光反応性日焼け止め剤の量が少なくなる。これに関連して、本発明の組成物はその光安定性が増強されている結果として適用頻度を低減することが可能であり、それにより潜在的なフリーラジカルの形成が最小限度に抑えられる。
本明細書における全ての百分率、比率及び割合は、特に別途示されていない限り、重量基準である。全ての温度は、特に別途示されていない限り、摂氏温度である。引用されている全ての文書は、関連する部分において、参照により本明細書に組み入れる。
本発明の例証的な実施形態について詳細に説明してきたが、さまざまな別の変更は当業者には明白であり、また、当業者は本発明の精神及び範囲から逸脱することなくそのような変更を容易に加えることができるということは、理解されるであろう。従って、本明細書に添付されている「特許請求の範囲」の範囲が上記で記載されている実施例及び記述に限定されることはなく、むしろ、「特許請求の範囲」は、本発明に存在している特許可能な新規性の全ての態様(これは、本発明に関連する当業者によってその等価物として扱われるであろう全ての態様を包含する)を包含するものと解釈されるべきである。

Claims (39)

  1. 太陽光防護指数SPF X(Xは少なくとも約15である)を提供する日焼け止め効率SEが少なくとも2である油中水型日焼け止め剤エマルションであって、
    (i) 少なくとも1種類の日焼け止め活性成分;及び、
    (ii) 有効乳化濃度の、式A:
    Figure 2009515898
    [式中、
    aは、2〜10の範囲の整数であり;
    bは、b/aが1以上であるが2.5未満であるような2〜10の範囲の整数であり;
    cは、(a+b)のx倍(ここで、xは、1.5〜2.5である)であり;
    dは、6〜12の整数であり;
    nは、11〜14の範囲の整数である]
    に相当するアルキルジメチコンコポリオール;
    を含んでいる、前記油中水型日焼け止め剤エマルション。
  2. SEが、少なくとも3である、請求項1に記載の油中水型日焼け止め剤エマルション。
  3. SEが、少なくとも4である、請求項1に記載の油中水型日焼け止め剤エマルション。
  4. SPF Xが、少なくとも30である、請求項1に記載の油中水型日焼け止め剤エマルション。
  5. SPF Xが、少なくとも30である、請求項2に記載の油中水型日焼け止め剤エマルション。
  6. SPF Xが、少なくとも30である、請求項3に記載の油中水型日焼け止め剤エマルション。
  7. 式Aで表されるアルキルジメチコンコポリオールの前記有効乳化濃度が、約1%〜約10%である、請求項1に記載の油中水型日焼け止め剤エマルション。
  8. 式Aで表されるアルキルジメチコンコポリオールの前記有効乳化濃度が、約3%〜約7%である、請求項7に記載の油中水型日焼け止め剤エマルション。
  9. 式Aで表されるアルキルジメチコンコポリオールの前記有効乳化濃度が、約4.5%〜約5.5%である、請求項7に記載の油中水型日焼け止め剤エマルション。
  10. 前記少なくとも1種類の日焼け止め活性成分が、UVB線を吸収する、請求項1に記載の油中水型日焼け止め剤エマルション。
  11. 前記少なくとも1種類の日焼け止め活性成分が、UVB線及びUVA線を吸収する、請求項1に記載の油中水型日焼け止め剤エマルション。
  12. 前記少なくとも1種類の日焼け止め活性成分が、少なくとも1種類のUVA日焼け止め剤と少なくとも1種類のUVB日焼け止め剤の組合せである、請求項1に記載の油中水型日焼け止め剤エマルション。
  13. 前記少なくとも1種類のUVA日焼け止め剤及び少なくとも1種類のUVB日焼け止め剤が、光安定性日焼け止め剤組合せである、請求項1に記載の油中水型日焼け止め剤エマルション。
  14. 前記光安定性日焼け止め剤組合せが、アボベンゾン、オクトクリレン及びオキシベンゾンを含んでいる、請求項13に記載の油中水型日焼け止め剤エマルション。
  15. 前記光安定性日焼け止め剤組合せが、アボベンゾン、オクトクリレン及びオキシベンゾンをa:b:c(ここで、aは0.5〜5であり、bは0.5〜10であり、cは0.5〜10である)の比率で含んでいる、請求項14に記載の油中水型日焼け止め剤エマルション。
  16. アボベンゾン、オキシベンゾン、オクトクリレンが、a:b:c(ここで、aは1〜3であり、bは1〜6であり、cは1〜10である)の比率で存在している、請求項15に記載の組成物。
  17. 前記少なくとも1種類の日焼け止め活性成分が、少なくとも1種類のUVA日焼け止め剤と少なくとも1種類のUVB日焼け止め剤の組合せである、請求項2に記載の油中水型日焼け止め剤エマルション。
  18. 前記少なくとも1種類の日焼け止め活性成分が、少なくとも1種類のUVA日焼け止め剤と少なくとも1種類のUVB日焼け止め剤の組合せである、請求項3に記載の油中水型日焼け止め剤エマルション。
  19. 前記少なくとも1種類の日焼け止め活性成分が、少なくとも1種類のUVA日焼け止め剤と少なくとも1種類のUVB日焼け止め剤の組合せである、請求項4に記載の油中水型日焼け止め剤エマルション。
  20. 前記少なくとも1種類の日焼け止め活性成分が、少なくとも1種類のUVA日焼け止め剤と少なくとも1種類のUVB日焼け止め剤の組合せである、請求項5に記載の油中水型日焼け止め剤エマルション。
  21. 前記少なくとも1種類の日焼け止め活性成分が、少なくとも1種類のUVA日焼け止め剤と少なくとも1種類のUVB日焼け止め剤の組合せである、請求項6に記載の油中水型日焼け止め剤エマルション。
  22. 前記少なくとも1種類のUVA日焼け止め剤及び少なくとも1種類のUVB日焼け止め剤が、光安定性日焼け止め剤組合せである、請求項17に記載の油中水型日焼け止め剤エマルション。
  23. 前記少なくとも1種類のUVA日焼け止め剤及び少なくとも1種類のUVB日焼け止め剤が、光安定性日焼け止め剤組合せである、請求項18に記載の油中水型日焼け止め剤エマルション。
  24. 前記少なくとも1種類のUVA日焼け止め剤及び少なくとも1種類のUVB日焼け止め剤が、光安定性日焼け止め剤組合せである、請求項19に記載の油中水型日焼け止め剤エマルション。
  25. 前記少なくとも1種類のUVA日焼け止め剤及び少なくとも1種類のUVB日焼け止め剤が、光安定性日焼け止め剤組合せである、請求項20に記載の油中水型日焼け止め剤エマルション。
  26. 前記少なくとも1種類のUVA日焼け止め剤及び少なくとも1種類のUVB日焼け止め剤が、光安定性日焼け止め剤組合せである、請求項21に記載の油中水型日焼け止め剤エマルション。
  27. 前記光安定性日焼け止め剤組合せが、アボベンゾン、オクトクリレン及びオキシベンゾンを含んでいる、請求項22に記載の油中水型日焼け止め剤エマルション。
  28. 前記光安定性日焼け止め剤組合せが、アボベンゾン、オクトクリレン及びオキシベンゾンを含んでいる、請求項23に記載の油中水型日焼け止め剤エマルション。
  29. 前記光安定性日焼け止め剤組合せが、アボベンゾン、オクトクリレン及びオキシベンゾンを含んでいる、請求項24に記載の油中水型日焼け止め剤エマルション。
  30. 前記光安定性日焼け止め剤組合せが、アボベンゾン、オクトクリレン及びオキシベンゾンを含んでいる、請求項25に記載の油中水型日焼け止め剤エマルション。
  31. 前記光安定性日焼け止め剤組合せが、アボベンゾン、オクトクリレン及びオキシベンゾンを含んでいる、請求項26に記載の油中水型日焼け止め剤エマルション。
  32. レオロジー調節剤、乳化剤、pH調節剤、保湿剤、湿潤剤、軟化剤、安定剤、滑沢剤、芳香剤、防腐剤、有色顔料及び着色剤の群から選択される1種類以上の希釈剤をさらに含んでいる、請求項1に記載の組成物。
  33. 前記組成物の形態が、ローション、クリーム、スプレー、ゲル、ワックスタイプスティック、油、乳液又はムースである、請求項1に記載の組成物。
  34. 紫外線に起因するダメージから皮膚を保護する方法であって、請求項1に記載の製剤を当該皮膚に適用することを含む、前記方法。
  35. 紫外線に起因するダメージから皮膚を保護する方法であって、請求項2に記載の製剤を当該皮膚に適用することを含む、前記方法。
  36. 紫外線に起因するダメージから皮膚を保護する方法であって、請求項3に記載の製剤を当該皮膚に適用することを含む、前記方法。
  37. 紫外線に起因するダメージから皮膚を保護する方法であって、請求項4に記載の製剤を当該皮膚に適用することを含む、前記方法。
  38. 紫外線に起因するダメージから皮膚を保護する方法であって、請求項5に記載の製剤を当該皮膚に適用することを含む、前記方法。
  39. 紫外線に起因するダメージから皮膚を保護する方法であって、請求項6に記載の製剤を当該皮膚に適用することを含む、前記方法。
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