JP2009515632A - 音響結合検出器を有する血流センサー - Google Patents
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Abstract
血流センサーアセンブリは超音波トランスデューサ(1−5)を含んでおり、超音波トランスデューサは、超音波トランスデューサと人体との間に音響結合を作り出すように、接着性あるいは機械的な基材によって人体に取付けられる。このアセンブリは、取付け力に応答して該取付け力を表す信号を生成する力センサー(150)を含んでいる。この信号は監視機器によって検出され、血流センサーの不適切な取付けをユーザに警告するために使用される。一実施形態において、この信号はセンサーアセンブリ上に配置された表示器を作動させる。
Description
本発明は、概して心臓蘇生法に関し、より具体的には超音波ドップラー技術によって血流及び組織運動を検出するセンサーに関する。
緊急時及び手術手順中において、患者の血流状態の評価は、問題の診断及び問題に適した治療法の決定の双方にとって極めて重要である。患者の心拍の存在は、一般的に、患者の頸部を触診すること及び患者の頸動脈容積の変化に起因する触診可能な圧力変化を検知することによって検出される。心室が心臓の鼓動中に収縮するとき、患者の末梢循環系の至るところに圧力波が送られる。頸動脈波形は、収縮期における心室の血液駆出とともに上昇し、心臓からの圧力波が最大値に到達するときにピークに達する。頸動脈波は、脈拍の終わりに向けて圧力が弱まるとき再び下降する。
検出可能な心拍が患者に存在しないことは、心不全の強力な指標である。心不全は、生命を維持するための血流を患者の心臓が供給できない状態であり、命にかかわる病状である。心不全において、心臓の電気的活動は、無秩序であったり(心室細動)、速すぎたり(心室頻拍)、存在しなかったり(心停止)、あるいは、通常の心拍数若しくは遅い心拍数で秩序だっているが血流を生成していなかったり(興奮収縮解離)する。
検出可能な脈拍が存在しない患者に施されるべき治療法は、部分的に、患者の心臓疾患の評価に依存する。例えば、心室細動(VF)又は心室頻拍(VT)に陥っている患者には、非同期あるいは速い電気的活動を止めてかん流リズムを戻すため、介護士は除細動ショックを適用し得る。特に、患者の胸部の表面に配置された電極を介して強力な電気ショックを患者の心臓に与えることによって、外部除細動がもたらされる。患者が検出可能な脈拍を欠いており、且つ心停止又は興奮収縮解離(PEA)に陥っている場合、介護者は、除細動を適用することはできず、患者内に幾らかの血液を流させる心肺機能蘇生(CPR)を実行し得る。
除細動又はCPR等の治療を患者に施す前に、介護者は先ず、患者が心不全にあることを確認しなければならない。一般的に、外部除細動は、意識不明で、無呼吸で、脈拍がなく、且つVF又はVTである患者に対してのみ適している。医療指針は、患者の心拍の有無は10秒以内に判定されるべきであると示している。例えば、心肺蘇生(CPR)に関する米国心臓協会プロトコルは健康管理の専門家に、5秒から10秒以内に患者の脈拍を評価することを要求している。脈拍がないことは、外的心臓マッサージを開始すべきことの指標である。脈拍を評価することは、意識のある大人については見たところ単純なようではあるが、基本的な人命救助評価手順において最も頻繁に失敗する要素である。このことは、例えば経験不足、乏しい目印、又は脈拍を見出すこと若しくは見出せないことの誤り等、多様な理由に起因する。脈拍の有無を正確に検出できないことは、患者にCPR又は除細動治療を施す、施さないの何れにおいても、逆に作用する治療を患者に施してしまうことにつながる。
通常、除細動ショックが適用されるべきか否かを決定するために、心電図(ECG)信号が使用される。しかしながら、例えば興奮収縮解離といった救助者が遭遇しやすい或る一定のリズムは、ECG信号のみによっては判定することができない。これらのリズムの診断は、ECG信号によって指し示される心筋の電気的活動にかかわらず、かん流がないことを支持する証拠を必要とする。
故に、患者に治療を施すべきか否かを救助者が迅速に判定するため、患者の動脈に何らかの拍動流が存在するかを正確に判定するように患者の脈拍、血流量、及び場合によりECG信号を迅速且つ容易に分析することが可能な統合システムを開発することが望まれる。
この必要性は、特許文献1に記載されたシステムが対象としている救助者と同様に、救助者が未訓練者及び/又は未経験者である状況又はシステムにおいて特に大きい。なお、この特許文献は、参照することによりその全体がここに組み込まれる。特許文献1には、意識不明の患者に除細動を適用すべきか否かを決定するために、医療訓練を殆どあるいは全く受けていない第1応答介護者によって使用され得る自動体外式除細動器(AED)(以下、AEDと半自動体外式除細動器(SAED)とを併せてAEDと呼ぶ)が開示されている。
特許文献1のAEDは、除細動器、ドップラー超音波信号を送受信するための1つのセンサーパッド、ECG信号を得るための2つのセンサーパッド、及び、除細動が患者に適しているか(すなわち、脈拍の有無)、あるいはCPR等の別の治療法が適しているかを決定するためにドップラー信号及びECG信号を受信して評価するプロセッサを有している。ドップラーパッドは、拍動血流が十分であることの主要な指標である頸動脈波を検知するために、患者の頸動脈の上方の皮膚に接着固定される。具体的には、特許文献1のAEDのプロセッサは、検出可能な脈拍が存在するかを判定するためにドップラー信号を分析し、“ショックを与え得るリズム”が存在するかを判定するためにECG信号を分析する(特許文献1の、例えば、図7及びそれに該当する第6欄第60行−第7欄第52行を参照)。特許文献1のAEDのプロセッサによる検出可能な脈拍の判定は、受信したドップラー信号を、それに統計的に適合する閾値と比較することによって為される。これら2つの別々の分析の結果に基づいて、プロセッサは除細動を勧告するか否かを決定する。
2004年6月29日に出願された米国特許出願第60/583966号(国際出願第IB2005/052127としても出願)は、血流を検出し、例えばかん流、心臓の鼓動、組織運動、及びコロイド溶液若しくはエマルジョン溶液の流れ等の血流特性を測定するために多重化された複数の超音波トランスデューサを格納した、特許文献1のドップラーパッドと同様のドップラーパッドを開示している。また、本出願と同日出願の米国特許出願(代理人整理番号第002603号)は、CPR指導を手助けするために血流を測定する同様のドップラーパッドを開示している。首尾良く実行するためには、パッドと人体との間に良好な音響経路が確立されることが重要である。特に、パッドが皮膚表面との安定した接触からゆるんだり外れたりすると、送信及び/又は受信される超音波は、大きく減衰され、良好な超音波エコー検出を妨げる。このような望ましくないパッド接触を検出し、人体との良好でない音響接触を是正するようにユーザに忠告することが望ましい。
米国特許第6575916号明細書
本発明は、音響結合検出器を有する血流センサーを提供することを目的とする。
本発明原理に従って、超音波トランスデューサセンサーが、頸動脈又はその他の血管の上方に取付けられ、血管内の血液の移動速度を検知するために使用される。トランスデューサセンサーの組立体は、取付けの力又は張力を検知する力センサーを含んでいる。力又は張力の信号が監視機器によって検出され、トランスデューサセンサーの不適切な取付けをユーザに警告するために使用される。それにより、トランスデューサの音響経路の途絶がユーザに警告される。
先ず図1を参照するに、本発明原理に従って構築された超音波センサーストリップ10が示されている。センサーストリップ10は、列をなすトランスデューサの対1−5を含んでいる。如何なる数のトランスデューサも所与のセンサーストリップにおいて用いられることができる。この数は一般的に4から16の範囲内である。トランスデューサ素子の対の各々は、連続波(CW)超音波モードで動作可能な1つの送信素子(T1、T2、等々)及び1つの受信素子(R1、R2、等々)を含んでいる。送信素子が波動を送信する一方で、対応する受信素子が、送信に応答して返されるエコーを受信する。この例においては、送信トランスデューサ素子によって生成されたエコーが対応する受信トランスデューサ素子によって受信されるように、トランスデューサ素子は焦点を合わされておらず、個々にコリメートされ、1.5−2cmの深さ且つ0.5−4cmの範囲にて送信ビーム及び受信ビームのアパーチャが重なり合っている。パルス波(PW)超音波動作の場合、順次的に送信及び受信を行う単一の素子のみが必要とされる。トランスデューサは、このストリップが貼り付けられる皮膚表面の形状に適合するように曲がることが可能な柔軟な母体12に囲まれている。トランスデューサ群は、図示された例においては、母体内の列をなすトランスデューサ群が曲げられ得るように、1−2mmの距離だけ互いに隔てられている。母体12はトランスデューサ群の配置を維持するとともに、人体からの電気的絶縁を提供しており、例えば、シリコーン又はRTVゴムで製造され得る。後述のようにトランスデューサ素子群に結合された導電体のケーブル18が、母体12から延在している。ケーブル18は、センサーストリップ10が協働する監視機器に接続されるコネクタにて終了している。トランスデューサ群の母体は、このセンサーストリップを人体に接着する基材14によって覆われている。センサーストリップは、ゴムバンド、ネックレス、又はベルクロストラップ(Velcro strap(登録商標))によって人体に取付けられてもよい。図示された例においては、基材は、皮膚との接触面に接着剤16を有する接着テープ又はその他の天然材料若しくは高分子材料である。トランスデューサ群の母体の皮膚接触面は、母体12と人体との間に良好な音響結合をもたらす材料で覆われている。この音響材料は、接着剤16が例えば接着電極ゲル材料等の所望の音響特性を有する材料であるとき、接着剤16と同一材料であってもよい。この音響材料は、代替的に、ヒドロゲル材料、又は接着パッチ若しくはその他の固体材料を有していてもよい。
図2Aは、トランスデューサ1−5の一例の側面図である。この例において、トランスデューサ素子の頂部送信面6は丸みを有している。この例においては、トランスデューサ素子は25mmの曲率半径を有する曲線を描いている。送信面の丸みにより、放射される超音波は発散して一層大きい人体領域に当たる。それにより、標的血管に超音波が当たる可能性が増大され、トランスデューサ素子間の如何なる死角の発生も防止される。トランスデューサの形状を丸めることの代替策として、平坦な放射面の上方に、放射超音波を発散させるレンズが用いられてもよい。
図2Bは、トランスデューサ1−5に為される電気接続を示している。皮膚に対向するトランスデューサ素子の送信面は、安全性のために接地された電極22で覆われている。個々の電極22が個々の素子上に形成され、ケーブル18によってコネクタ20に電気的に接続されていてもよい。他の例では、電極22はトランスデューサ群すなわち全てのトランスデューサを覆う、連続した金属箔のシート、又はその他の柔軟な導電性材料であってもよい。皮膚表面とは反対側を向いた素子面は、その上に信号電極24を有している。トランスデューサ素子群に送信(駆動)信号を供給し、且つトランスデューサ素子群からの受信エコー信号を戻すために、ケーブル18の導体群がこれらの電極24に接続されている。図2Cは、トランスデューサ素子群の上面図であり、信号導体群の接続の一例を示している。この例においては、全ての送信素子T1−T5はケーブルの1つの導電体18aに電気的に接続されており、一緒に動作させられる。受信素子R1−R5はケーブルの個々の導電体18bに接続されており、別々に動作させられる。この構成は、全ての送信素子が同一の送信波によって同時に駆動され、受信エコーが受信素子R1−R5の別々の受信位置で受信されることを可能にする。図2Dは信号リード接続の別の一例を示しており、全ての送信素子T1−T5は導電体18a上の送信信号によって同時に駆動され、全ての受信素子R1−R5はともに電気的に結合されており並行して動作させられる。全ての受信素子R1−R5によってそれらそれぞれの位置で受信された全てのエコー信号が結合され、同一の導電体18b上に導かれる。図2Eは、各送信素子及び各受信素子が個々に動作させられることが可能な構成の一例を示している。送信素子T1−T5の各々はそれ自身の信号導体18aに結合されており、受信素子R1−R5の各々はそれ自身の信号導体18bに結合されている。この例は、センサーストリップが電池駆動機器によって動作させられるときに好ましいものとなり得る。何故なら、常に1つの送信素子のみが駆動され且つ1つの受信チャネルのみが必要とされるので、電池の電力を節約できるからである。
図3Aは、トランスデューサ対のトランスデューサ素子が、改善された信号受信のために、どのようにして母体12内に配置され得るかの一例を示している。ドップラー超音波信号は角度に依存する。超音波ビームの向きと血流の向きとの間の角度が90°であるとき、ドップラー信号は最小になり、血流の向きがトランスデューサに直接向かう、あるいは離れる向きであるとき最も強くなる。人体内で平均7mmの深さにある頸動脈32等の皮膚表面30に近い血管は、皮膚表面にほぼ平行であるので、皮膚表面30に垂直に超音波を送信するトランスデューサ向きは、血流の向きに対してほぼ90°の入射角を有することになる。この直交する向きとなる可能性を低減させるため、図3Aに示されるように、トランスデューサ素子は浅い角度に傾けられる。図示されるように傾けられた送信素子Tを用いると、図3Bに示されているように、波動の進行方向36と血流の向き34との間に鈍角Lが形成されることが分かる。図3Bにおいては、図3Aに見られる母体の厚さより小さい厚さThを有する母体12によってトランスデューサ素子が所望の向きに保持されることを可能にするため、トランスデューサ素子T及びRは互いに対してオフセットされている。これにより、センサーストリップの厚さが低減される。
図3A及び3Bの例において、素子の傾斜は、列をなすトランスデューサ群の長手方向の次元に関してビームの向きを横に傾かせ、トランスデューサ群は事実上、センサーストリップの側面の方を向かされている。このことは、センサーストリップ10が、例えば図4Bに例示されているように頸動脈32を横切るなど、血管を横切るように配置されているときに首尾良く機能する。血管を(直交して)横切るようにセンサーストリップ10を配置することにより、専門家でないユーザにも、見えない血管に超音波を交差させる最大の可能性が与えられる。送信トランスデューサ素子のアパーチャは、故に、頸動脈32内の血流の向きに対して近付く、あるいは離れる方向を向いている。センサーストリップが図4Bに示されるように配置されるとき、すなわち、トランスデューサ対T3−R3が頸動脈32の上方に配置され且つその他のトランスデューサ対が血管の上方にないとき、最も強いドップラー信号がトランスデューサ対T3−R3によって検出されることになる。先述の特許文献1の図4に示されたシステムにおいては、列をなすトランスデューサ群は血管の長手方向に対して概ね平行に配列されている。その配置の利点は、複数のトランスデューサが血管の上方に配置されるので、信号が複数のトランスデューサ素子によって受信され、信号対雑音比が高められることである。欠点は、ユーザが血管の位置を誤って判断し、トランスデューサ群を隠れた血管に平行ではあるが上方ではない位置に配置すると、信号が殆ど、あるいは全く受信されないことである。図3A、3B及び4Bの例は、専門家でないユーザが成功する可能性を高め得るものである。
図4Aは、本発明原理に従って構築された生存兆候モニタ及び治療システムのブロック図である。中央処理・制御ユニット160がこのシステムの様々な機能及び構成要素を制御し、生存兆候データを処理する。中央処理・制御ユニットは処理を実行し、監視される生存兆候及びこのシステムによって実行される処置に適したアルゴリズムを制御する。中央処理・制御ユニットは、有線LAN若しくは無線LAN、又はBluetooth接続によってその他のデバイスに接続されていてもよい。中央処理・制御ユニット160及びこのシステムのその他の電子部品は、電池、交流ライン、電源、及びその他の電源管理・制御機能を含み得る電源サブシステム162によって電力供給される。臨床医は、例えばディスプレー、音声入力及び出力、キーパッド、並びにプリンタ等の要素を含み得るユーザインターフェース164を用いてシステムとやり取りする。患者のECGが、インピーダンス解析、換気(ventilation)解析及び不整脈解析などの機能を実行可能なECG・処理サブシステム166によって監視・処理される。このシステムは、例えばSPO2、ETCO2、IBP、NIBP等のその他の生存兆候測定・処理用要素168を含んでいる。このシステムは、例えばペーシング及び除細動、高電圧システム、及び患者の隔離などの治療機能170を含んでいる。より十分に後述されるように、CPRの動作がCPR測定サブシステム180によって測定される。
図4Bは、CPRの実行を誘導する助けとなるようにセンサーストリップ10を使用する本発明原理に従った生存兆候モニタ及び治療システムの一部を、ブロック図の形態で示している。図4Bのセンサーストリップ10は、図2Cに示されたように、共通に接続された送信素子T1−T5、及び別個の出力を有する受信素子R1−R5を用いて結線されている。センサーストリップ10は、治療機能170の1つである除細動器110に接続されている。除細動器110は図示された以下の要素を含んでいる。送信発生器40はセンサーストリップの送信素子群のために送信波形を発生する。送信波形は3−7MHzの範囲内の公称周波数を示し、この例においては、血管超音波用途で一般的な5MHzの公称周波数を有する。送信波形は増幅器42によって増幅され、送信トランスデューサ素子T1−T5に与えられる。受信トランスデューサ素子R1−R5はマルチプレクサ44に結合されており、マルチプレクサ44は、受信トランスデューサ素子群の1つによって受信された信号をその出力に結合させる。選択された受信信号は低雑音増幅器46によって増幅され、RF帯域通過フィルタ48によってフィルタリングされる。この受信信号は、送信波形を基準とした基準信号によって直交位相駆動されるミキサ52及び54によってベースバンドに落とされる。復調された直交信号はこの図においてI及びQと表記されており、ドップラー血流ベクトルの直交する検出成分を有している。I信号及びQ信号は低域通過フィルタ56及び58によってフィルタリングされた後、サンプ(thump)フィルタ又はウォールフィルタ62及び64によってフィルタリングされる。フィルタ62及び64は、直流(静止した組織)成分及び血管壁からの成分を除外して血流速度成分を通す。フィルタリングされた直交成分は、ドップラーフィルタ66及び68によってフィルタリングされ、ドップラー信号をデジタル化するデュアル・アナログデジタル変換器70の2つの入力に与えられる。このドップラー信号は高速フーリエ変換(FFT)プロセッサ72によってドップラースペクトルに変換される。ドップラー信号のFFT処理は技術的に周知であり、様々な実施法が例えばOppenheim及びSchaferによる「Discrete-Time Signal Processing」(Prentice Hall、1989年)に記載されている。典型的な実施法において、連続した重なり合ったドップラーサンプル系列がゼロで詰められたスライディングサンプルウィンドーレジスタにロードされ、ゼロ(直流)を中心とし、且つ一般にキロヘルツ範囲である送信インターバルレートによって決定される±1/2ドップラーサンプリング周波数によって境界されるスペクトログラム内のドップラー周波数信号fDを生成するように処理される。FFTプロセッサによって行われない場合、ドップラー信号の振幅は、検出器74によって検出され、パワードップラー出力信号が生成される。
パワードップラー信号は、CPR測定サブシステム180に含まれる解析モジュール100に結合される。解析モジュール100は様々な手法でドップラー信号を解析することができる。一例において、先述の2004年6月29日に出願された米国特許出願第60/583966号(国際出願第IB2005/052127としても出願)に記載されているように、マルチプレクサ44は10msごとに異なる受信トランスデューサ素子からの信号を選択する。なお、この文献の内容は参照することによりここに組み込まれる。このポーリングシーケンスは図6Aに示されている。マルチプレクサは先ず、素子T1からの送信信号に応答する素子R1からの信号を選択する。この最初のサンプリング期間の後、マルチプレクサは、素子T2からの送信信号に応答する素子R2からの信号を選択する。マルチプレクサは続けて素子T3、T4及びT5からの信号を選択し、図6Aの時点t6に示されているシーケンスを繰り返す。この時間中、解析モジュール100は、例えば所定の雑音レベル等の所与の閾値を上回る強いパワードップラー信号を探す。有効なパワードップラー信号は、所与の信号対雑音比による閾値を上回るものとして認識される。この例においては、除細動システムは、CPRが患者に施される間にパワードップラー信号をサンプリングする。救助者が患者の胸部を圧迫するとき、或る量の血液が心臓から押し出され、圧力波が血管系の至るところに広がり、概して、頸動脈に拍動血流が発生される。この血流の開始がポーリングシーケンス中に検出され、解析モジュールによって有効なパワードップラー信号として認識されると、マルチプレクサはポーリングを中止し、有効なドップラー信号をシステムに継続して結合させる。この例においては、有効なドップラー信号は、頸動脈の真上にある受信トランスデューサ素子R3によって検出される。そして、図6Bの時点t12にて開始する期間T3/R3によって示されるように、受信素子R3からの信号がシステムによって継続的にサンプリングされる。この有効な信号のドップラー周波数fDは流速を指し示し、ピーク信号はCPRによって生じた最大瞬間流速を指し示す。
マルチプレクサによってもたらされるサンプリングシーケンスは、多数ある変形例の何れをも示し得る。例えば、選択された受信素子からのパワードップラー信号の強度低下を解析モジュールが検知した場合、マルチプレクサは、この選択された受信素子の何れかの側にある受信素子からの信号をサンプリングすることを開始して、隣接する受信素子において一層強い信号を発見することを試みるように制御されてもよい。図6Bに示されるように、時点t15において、トランスデューサ素子R2からの信号が或るサンプリング期間にわたってサンプリングされ、それに続く次のサンプリング期間中、素子R4からの信号のサンプリングが行われる。より強いドップラー信号がこれらのトランスデューサ位置の何れにおいても発見されなかった場合、時点t17に示されるように、マルチプレクサはトランスデューサ素子R3からの信号のサンプリングに戻る。所与のデバイスにおいて複数の処理チャネルが利用可能な場合、複数のトランスデューサ素子が同時に監視され、最も強いドップラー信号が解析に使用され得る。
流速を検出することに加えて、幾度かの胸部圧迫にわたって繰り返し発生するピーク速度を検出することによってドップラー波形の周期が検知される。この繰り返し率の周期性は、CPRにおける胸部圧迫レートを指し示す。この解析の結果として、救助者はCPRの性質を管理するために聴覚的且つ/或いは視覚的に指導される。例えば、典型的なCPRプロトコルは、毎分100回のレートで15回圧迫するように救助者に要求し得る。解析モジュールによって検知された繰り返し率がこの所望のレートより低い場合、解析モジュールは、言葉による“もっと速く押す”指示を発するように音声合成器102又は表示画面に信号を与える。音声合成器は音声信号を生成し、その音声信号は増幅器104によって増幅されてスピーカー106に与えられる。そして、スピーカー106は“もっと速く押す”ように救助者に聴覚的に指示する。解析モジュールはまた、圧迫中のピーク血流速を胸部圧迫ごとに得られるべき所望の最低血流速と比較する。例えば、典型的なピーク速度値は約1m/sである。解析モジュールによって使用される基準は、この名目速度より低くてもよく、所望の基準速度が得られていない場合、解析モジュールはユーザインターフェース164の音声合成器及びスピーカーを介して、“もっと強く押す”指令を発することができる。列をなすLED群又はグラフ表示等の視覚的な表示は、流れの信号の強さを絶対的な値又は相対的な値で視覚的に示すことができ、且つ/或いは、最も強い流れが検出されているところを、列をなすトランスデューサセンサー群に沿った位置として視覚的に示すことができる。
ピーク速度及びドップラー波形の周期を検出することに加えて、解析モジュールは、同一出願人によって2004年9月13日に出願された米国特許出願60/613996号、及び2004年9月28日に出願された第60/613996号に記載されているように、例えば平均速度、体積流量率、脈拍指数、及び流動指数などの、CPR圧迫によって発生された血流が十分であることのその他の指標を生成してもよい。なお、これらの文献の内容は参照することによりここに組み込まれる。
図4A及び4Bのシステムは、CPRの有効性を判断するために、ドップラー流量センサーと組み合わせて使用され得るその他のセンサーを有している。図4Bには、患者の胸部に配置され、CPR圧迫が与えられる圧迫パッド80が示されている。この圧迫パッドは、米国特許第6351671号に示されているような力センサー、又は好ましくは、米国特許第6306107号に記載されているような加速度計を含んでいる。パッド80が圧迫される度に、信号が生成され、その信号は増幅器82によって増幅されてから検出器84によって検出される。そして、検出された胸部圧迫信号は、ドップラー流量信号から得られる情報と組み合わせて使用される。例えば、圧迫信号の発生の各々は、センサーストリップによる有効なドップラー流量信号と時間的に相関を有する。圧迫信号は、故に、ドップラー信号の解析を時間ゲーティングしたり、解析モジュールによって検知された圧迫の周期性レートの相関付け及び確認を行ったりするために使用されることが可能である。ECG信号が存在する場合、それは時間ゲートとしても使用され得る。力信号、又は2回積分された加速度信号は、圧迫力又は与えられる圧迫の圧迫深さの指標であり、“もっと強く押す”又は“もっと弱く押す”指令を発するかを決定する際に使用され得る。例えば、流速又は体積流量は救助者がもっと強く押すべきことを指し示しているが、圧迫信号は救助者が既に患者に対して安全な範囲で可能な限り強くあるいは深く押していることを指し示すことがあり得る。そのとき、解析モジュールはこの圧迫情報を考慮して、“強く押す”指令を差し控え得る。
図4Bのシステムはまた胸部電極92、94を有している。胸部電極92、94は、患者の胸部に接着され、患者のECG信号及び胸部の生体インピーダンスを検知すること、及び除細動ショックを送達することに使用される。ECG信号及びインピーダンス信号は、ECG・インピーダンスモジュール96によって処理され、解析モジュールに結合され、CPR指導を支援するために使用され得る。例えば、先述の米国特許第6351671号にて説明されているように、インピーダンス信号は、胸部が圧迫される時と再び圧迫力が緩められる時とに変化を示す。これらのインピーダンス変化の発生時間は、これらの信号の検出とCPR指導指令の適切性との確認又は改善のために、ドップラー信号解析との相関を取るため、あるいはドップラー信号解析を時間ゲーティングするために使用され得る。
図5は、患者の輪郭を例示しており、また、頸動脈を横切る頸部上に適切に配置されたセンサーストリップ10、胸部の中心部の圧迫パッド80、及び除細動のための慣例の位置に配置された電極92、94を備えた除細動器110を示している。当業者に明らかなように、解析モジュールは、CPRの指導指令を一層良好に生成するために、これら全てのセンサーからの信号を相関付けたり結合させたりすることができる。また、米国特許出願公開第2003/0199929号明細書に記載されているように、センサーストリップ10及び上側の除細動電極92を、患者の頸部に配置される1つの電極にまとめることも可能である。
図7は、ドップラー流量センサー10及びCPR圧迫パッド80を有する、例えば図4に示されたシステム等の、除細動システムを使用する方法を例示している。この例において、除細動器は段階120にてCPR指導モードを開始する。除細動器は自動的にCPR期間から始めるように事前設定されていてもよいし、ショックが勧告されないときに、あるいはショックが与えられた後にCPRモードに入ってもよい。また、ECG信号を解析した後に除細動器が自動的にモード変更を行うための解析技術も知られている。例えば、ECG信号の振幅は除細動の成功確率と相関を有することが知られている。また、心電図波形の高いレートは除細動の成功に関係することが示されており、ECGデータのフーリエ変換を実行し、変換されたデータの中央周波数を見てこの決定を行う解析が提案されている。故に、低い振幅及び低いレートのECG信号は、CPRを開始し、システムをCPR指導モードに切り替わらせる指標として捉えられ得る。この例において、除細動器は、例えば100Hzといった所望のCPRレートで繰り返し発せられる単純なトーン音又はビープ音であり得るCPR用メトロノームを備えている。故に、段階122にて救助者は、このトーン音の繰り返しに圧迫を同期させるように誘導される。圧迫が与えられるとき、解析モジュールは、段階124にて、圧迫パッドからの深さ信号又は力信号を受信し、実質的に同時に段階126にて、頸動脈の上方のセンサーストリップ10からの有効なドップラー流量信号を受信する。これらの信号は、段階128にて、解析モジュールによって解析され、血流及びそれが十分であるかが決定される。指導指令が必要であることをこの情報が指し示す場合、段階130にて、聴覚的な指導指令及び/又は視覚的な指導指令、又はその他のフィードバックが発せられる。そして、システムは元に戻って、次の胸部圧迫の時点での段階124及び126の信号を待つ。
図8は、圧迫信号が段階125でのインピーダンス変化信号で置き換えられていることを除いて、図7の段階群と等しい段階群を有する方法を示している。このインピーダンス変化信号の情報は、CPRを誘導するように指導指令を発するべきかを決定するために、ドップラー流量信号とともに使用される。
図9は、図7のセンサー及び図8のセンサーを組み合わせ、3つの情報源からの情報を使用して誘導CPRにおける決定を行うものである。この方法は、段階125でのインピーダンス変化信号、段階124での圧迫信号、及び段階126でのドップラー流量信号を使用する。図4の冒頭の説明にて示されたように、ドップラー流量信号は、これらの他の信号を用いることなく、効果的なCPRを誘導するために使用され得る。
上述のように、これまでの例におけるセンサーストリップは、頸動脈の上方の患者の頸部に接着的に、あるいは機械的に取付けられている。超音波信号の信頼性の高い送受信のためには、トランスデューサ素子群と皮膚表面との間に良好な音響結合が確立されることが重要である。これは概して、親水性接着剤、トランスデューサ素子群に対向する皮膚表面上の音響結合ゲル、又はこれら2つの組み合わせを用いることによって実現される。しかしながら、患者の動き、接着取付けを妨害する皮膚表面の汗若しくは汚れ、又は接着剤の乾燥によって起こり得ることであるが、センサーストリップが緩むと、音響経路は中断されてしまい得る。これが起こったとき、問題が是正されるように救助者又は介護者に状態を警告することが望ましい。図10は、本発明原理に従ってセンサーストリップの取付けが力センサー150によって監視される一例を示している。この例において、力センサー150は、この例では接着性ストリップである基材14と、超音波トランスデューサT及びRを格納した母体12との間に配置されている。適所にしっかりと保持されているとき、母体12は皮膚表面30に力を及ぼし、図示されているように皮膚を僅かに押し下げている。この下方への圧力は、取付けられた接着性ストリップ14の張力によって印加される。図11には、関与する力が別々に示されている。この力センサーは、接着性ストリップ14の張力Tによって印加される力F1を測定する。力センサーは重さWFSを有しており、超音波トランスデューサ1は重さWUTを有している。超音波トランスデューサ1の上面には力F1+WFSが作用する。皮膚表面30には力F1+WFS+WUTが作用する。典型的な一実装例において、接着性ストリップ14によって印加される力は、力センサー150及び超音波トランスデューサ1の重さWFS及びWUTより遙かに大きい。故に、力センサー150によって生成される力の測定値F1は、取付け機構及びデバイスの重さによって皮膚に印加される力の良い近似である。
この力センサーは、多数ある既知のセンサー技術の何れから成っていてもよい。例えば、力センサーは、埋め込み電極、又はゴムの何れかの側に配置された電極、を有する導電性ゴムを有していてもよい。力センサーは圧電センサーであってもよいし、歪みゲージであってもよい。歪みゲージからの信号は、配線群を除細動器に結合させるケーブル18内に含まれる配線群によって導かれ得る。除細動器のプロセッサは力信号を監視し、その信号が許容可能なレベルを下回った場合、聴覚的あるいは視覚的な警報が発せられる。この警報は、AED、又はセンサーストリップが取付けられた監視機器から発せられることができる。この例においては、図14に示されるように、警報はセンサーストリップ10から発せられる。この例においては、トランスデューサ群及び力センサーは、センサーストリップを人体に接着する接着パッチ230に取付けられた筐体250内に配置されている。ケーブル18がセンサーストリップをAED又は監視機器に接続している。筐体250の表面には、センサーストリップが人体に取付けられているときに点灯する3つの異なる色のLED252が配置されている。センサーストリップが人体にしっかりと取付けられていることを力センサーが検知している場合、単語“良好”の隣にある緑色のLEDが点灯させられる。取付け力がないことを力センサーが検知した場合、赤色の“やり直し”LEDが点灯させられる。しっかりした取付けであるか否か確実に決定され得ないどっちつかずの力を力センサーが検知した場合、黄色の“チェック”LEDが点灯させられる。表示器信号は、力センサーの力信号とトランスデューサによって生成される超音波信号との双方から得られてもよく、力信号が、センサーが人体に良好に接触しているかを決定し、満足な超音波信号がないことは、人体との良好な音響接触がもはや存在していないことを指し示す。力センサー及び超音波トランスデューサによって矛盾する信号が生成された場合には、例えば、黄色のLEDが点灯させられてもよい。望まれるのであれば、例えば検知された取付け力などの定量的な情報をユーザに伝達するために、LEDに代えて、英数字LCDディスプレーが用いられてもよい。視覚的な表示器に代えて、あるいは加えて、例えば2005年6月24日に出願された米国特許出願第60/693645号に記載されている圧電スピーカー等の、聴覚的な表示器が用いられてもよい。
図12は、センサーストリップ10の音響接触を測定するために力センサーを使用する別の一例を示している。この例においては、力センサーは、図示されているようにトランスデューサ素子群の何れかの側の上方又は表面上にある接着性ストリップ14内あるいはその上の歪みゲージ152である。接着性ストリップが患者の皮膚に取付けられ、センサーストリップの使用中に所望の張力レベルが維持されることを確保するために監視されるとき、この歪みゲージからの信号は接着性ストリップの張力を指し示す。
図13は、力センサー150がトランスデューサ素子T及びRに隣接して母体12内に格納された別の一例を示している。この実装法の利点は、トランスデューサが皮膚表面に接触している箇所の隣で、接触の力が直接的に測定されることである。
認識されるように、本発明に従って構築されたデバイスにおいては、力ではなく圧力を測定するセンサーが使用されてもよい。
トランスデューサの音響経路を監視する別の一手法は、信号処理を介して、音響経路内の空洞部分からの近接場反射を測定するものである。これらの空洞部分は、超音波信号において強い近接場エコーとして現れる。これは、しかしながら、受信トランスデューサを用いてのみ実行され得る。
Claims (22)
- 人体内の動き又は物質の検出用の、人体に取付け可能な超音波トランスデューサ組立体であって:
超音波トランスデューサ;
前記超音波トランスデューサを音響経路に接触させて人体に取付ける働きをする、前記超音波トランスデューサに接続された取付け基材;及び
前記取付け基材によって与えられる取付け力を受けて、該取付け力を表す力信号を生成するように位置付けられた力センサー;
を有する超音波トランスデューサ組立体。 - 前記取付け基材は、前記超音波トランスデューサを人体に音響接触させて接着的に取付ける接着性基材を有する、請求項1に記載の超音波トランスデューサ組立体。
- 前記取付け基材は、前記超音波トランスデューサを人体に音響接触させて機械的に取付ける機械的取付け基材を有する、請求項1に記載の超音波トランスデューサ組立体。
- 前記機械的取付け基材はゴムバンドを有する、請求項3に記載の超音波トランスデューサ組立体。
- 前記機械的取付け基材はベルクロストラップ(登録商標)を有する、請求項3に記載の超音波トランスデューサ組立体。
- 前記機械的取付け基材はネックレスを有する、請求項3に記載の超音波トランスデューサ組立体。
- 前記力センサーは圧電センサーを有する、請求項1に記載の超音波トランスデューサ組立体。
- 前記力センサーは歪みゲージを有する、請求項1に記載の超音波トランスデューサ組立体。
- 前記力センサーによって生成された前記力信号を受信するように結合され、且つ前記力信号が望まれないレベルにあるとき警報信号を生成するよう動作する監視機器;
を更に有する請求項1に記載の超音波トランスデューサ組立体。 - 前記超音波トランスデューサは、血流に応答した信号を生成するよう動作し;且つ
前記監視機器は更に、前記超音波トランスデューサによって生成された信号を処理するよう動作する;
請求項9に記載の超音波トランスデューサ組立体。 - 前記力センサーは、当該組立体が人体に取付けられたとき、前記取付け基材と該人体との間に位置付けられる、請求項1に記載の超音波トランスデューサ組立体。
- 前記力センサーは前記取付け基材上に位置付けられている、請求項1に記載の超音波トランスデューサ組立体。
- 前記力センサーは、当該組立体が人体に取付けられたとき、前記取付け基材の張力を検知する働きをする、請求項12に記載の超音波トランスデューサ組立体。
- 前記力センサーは前記取付け基材内に位置付けられている、請求項1に記載の超音波トランスデューサ組立体。
- 前記力センサーは、当該組立体が人体に取付けられたとき、前記取付け基材の張力を検知する働きをする、請求項14に記載の超音波トランスデューサ組立体。
- 前記力センサーは、当該組立体が人体に取付けられたとき、該人体に隣接して位置付けられる、請求項1に記載の超音波トランスデューサ組立体。
- 前記力センサーは、当該組立体が人体に取付けられたとき、前記超音波トランスデューサの前記音響経路に隣接して位置付けられる、請求項1に記載の超音波トランスデューサ組立体。
- 人体内の動き又は物質の検出用の、人体に取付け可能な超音波トランスデューサ組立体であって:
超音波トランスデューサ;
前記超音波トランスデューサを音響経路に接触させて人体に取付ける働きをする、前記超音波トランスデューサに接続された取付け基材;
前記取付け基材によって与えられる取付け力を受けて、該取付け力を表す信号を生成するように位置付けられた力センサー;及び
前記取付け力を表す前記信号に応答して、当該トランスデューサ組立体の取付け状態をユーザに警告する働きをする表示器;
を有する超音波トランスデューサ組立体。 - 前記表示器は、視覚的表示器又は聴覚的表示器の少なくとも一方を有する、請求項18に記載の超音波トランスデューサ組立体。
- 前記表示器は、当該超音波トランスデューサ組立体が人体に取付けられたとき、当該超音波トランスデューサ組立体上に位置する、請求項19に記載の超音波トランスデューサ組立体。
- 前記表示器は少なくとも1つのLED表示器を有する、請求項20に記載の超音波トランスデューサ組立体。
- 人体に取り付けられたとき、前記超音波トランスデューサは超音波信号を生成し;且つ
前記表示器は更に、前記取付け力を表す前記信号及び前記超音波信号に応答する、請求項18に記載の超音波トランスデューサ組立体。
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