JP2009512336A - 周波数選択ケーブル反射器 - Google Patents
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Abstract
ケーブルシステムで使用される機器は、第1の周波数帯域を含む周波数スペクトルを有するアップストリーム信号を受信するためのケーブルネットワークの一部への結合において使用される第1のポートと、受信したアップストリーム信号をその第1のポートを介して下流に反射する反射器とを有する。第1の周波数帯域は、インターネット通信用のケーブルネットワークのヘッドエンドによって使用される周波数帯域とは異なる。
Description
本発明は、概して、通信システムに関し、より具体的には、ケーブルテレビジョンシステムに関する。
現在のケーブルテレビジョン(TV)システムは、例えば、TV番組(ネットワーク及びローカルの両方)、ペイ・パー・ビューの番組及びインターネットアクセスのような多数のサービスを顧客へ提供する。ケーブルTVシステムの一例は、受信契約者に自身のサービスを配信するために、750MHz(メガヘルツ)又はそれ以上の帯域幅容量を有する光ファイバ及び同軸ケーブルのハイブリッドシステムによるネットワークである。このような帯域幅容量は、通常は、ダウンストリームチャネルとアップストリームチャネルとの間で分割される。ダウンストリームチャネルは、TV番組のみならず、ダウンストリーム・インターネットデータ通信をも各受信契約者へ搬送する。一方、アップストリームチャネルは、各受信契約者からのアップストリーム・インターネットデータ通信を搬送する。
ダウンストリームチャネル及びアップストリームチャネルへのケーブルTV帯域幅の上記の分配は、エンドポイント間でやり取りされる如何なるデータもケーブルヘッドエンドを通らなければならないので、ピア・ツー・ピア(P2P)通信を有効にサポートしない。
従って、本発明の原理に従い、システムでの使用のための機器は、第1の周波数帯を含む周波数スペクトルを有するアップストリーム信号を受信するためのネットワークの一部への結合において使用される第1のポートと、受信した前記アップストリーム信号を前記第1のポートを介して下流に反射する反射器とを有し、前記第1の周波数帯は、双方向通信用のネットワークのコントローラによって使用される周波数帯とは異なる。
本発明の例となる実施形態で、ネットワークでの使用のための装置は反射器である。例として、前記ネットワークはケーブルネットワークであり、前記コントローラは前記ケーブルネットワークのヘッドエンドである。前記反射器は、下流への送信用の出力信号を供給するよう、前記受信したアップストリーム信号にフィルタをかける帯域通過フィルタを有し、前記出力信号の周波数スペクトルは前記第1の周波数帯を含む。前記第1の周波数帯は、双方向通信(例えば、インターネット通信。)のために前記ケーブルネットワークのヘッドエンドによって使用される周波数帯とは異なる。
本発明の他の例となる実施形態で、前記反射器は、前記受信したアップストリーム信号を下流に反射する帯域消去フィルタを有する。
本発明の他の例となる実施形態で、ネットワークでの使用のための装置は、ケーブルシステムへの結合において使用されるポートと、(a)第1の対の周波数帯にわたって2方向ネットワークに通信し、及び(b)前記第1の対とは異なる周波数帯にわたって前記システムの少なくとも1つの他のエンドポイントに通信するよう、前記ポートへ結合される少なくとも1つのモデムとを有するケーブルモデムである。
発明概念以外の図中に示される要素は、よく知られており、詳細には記載されない。また、地上波、衛星及びケーブルとの関連で、テレビジョン放送及び受信機は周知であると考えられるから、ここでは詳細に記載されない。例えば、発明概念以外の、例えば、NTSC(National Television Systems Committee)、PAL(Phase Alternation Lines)、SECAM(SEquential Couleur Avec Memoire)、ATSC(Advanced Television Systems Committee)及びITU−T J.83“Digital multiprogramme systems for television,sound and data services for cable distributions(ケーブル配信のためのテレビジョン、音響及びデータサービスのデジタルマルチプログラムシステム)”のようなTV標準に関する現在の及び提案される推奨は周知であると考えられる。同じく、発明概念以外の、衛星トランスポンダと、ケーブルヘッドエンドと、セットトップボックスと、ダウンリンク信号と、例えば、8段階の残留側波帯(8−VSB)、直交振幅変調(QAM)、帯域外の制御チャネルのような送信概念と、例えば、無線周波数(RF)フロントエンド又は、例えば、低雑音ブロック、チューナ、及び復調器のような受信器部分のような受信器構成要素とは周知であると考えられる。同様に、伝送ビットストリームを生成するためのフォーマット及びエンコードの方法(例えば、MPEG(Moving Picture Expert Group)−2システム標準(ISO/IEC13818−1))はよく知られており、ここには記載されない。また、留意すべきは、発明概念は、ここには記載されないような従来のプログラミング技術を用いて実施されても良い点である。最後に、図中の同じ番号は同様の要素を表す。また、ここで用いられるように、用語「エンドポイント」は、(放送)局、パーソナルコンピュータ、サーバ、セットトップボックス、ケーブルモデム等を含むが、それらだけに限定されない。
ここで図1を参照すると、本発明の原理に従う例となるケーブルシステム100が示されている。例として、ケーブルシステム100は、光ファイバ及び同軸ケーブルのハイブリッドシステム(HFC)である。簡単のため、ファイバ部分はここには記載されない。留意すべきは、発明概念は同軸ケーブルとの関連で記載されているが、発明概念はそれに限定されず、光ファイバ信号の処理にまで拡張され得る点である。局120−1乃至120−6によって表される複数の基地局は、ツリー及びブランチネットワークによって共通のヘッドエンド105へ接続されている。発明概念との関連で、ヘッドエンドはネットワーク用コントローラの一例である。各基地局はケーブル加入者に関連付けられている。各基地局は、例えば、映像プログラミングを受信するセットトップボックスと、2方向ネットワーク(例えば、インターネット。)への双方向データ通信用のケーブルモデムとを有する。ヘッドエンド105は、プログラム内蔵処理装置を用いるシステムであり、ケーブルネットワークへ結合された送信器及び受信器とともに、関連するメモリを備えた少なくとも1つの処理装置(例えば、マイクロプロセッサ。)を有する(簡単のため、これらの要素は図示されない。)。目下の要素200を除いて、ケーブルネットワークは、複数のタップ110−1、110−2乃至110−Nを有する主同軸ケーブルを有する。これらのタップの夫々は、対応するフィーダケーブルを出す。例えば、タップ110−1はフィーダケーブル111−1を出す。また、各フィーダケーブルは、タップ及びドロップを介して1又はそれ以上の局を扱う。例えば、フィーダケーブル111−1は、タップ115−1及びドロップ116−1を介して基地局120−1を扱う。この記載の目的のために、ケーブルネットワーク100の装置、例えば、タップ、ドロップ等は、帯域外の信号伝達チャネル(図1には図示せず。)を介してヘッドエンド105によってアドレス可能且つ制御可能である。発明概念以外の、装置、具体的には、ケーブルネットワークの部分をアドレスし且つ制御するための帯域外信号伝達チャネルの使用が知られている。例えば、周波数偏移キーイング(FSK)に基づく帯域外制御チャネルは、ケーブルネットワークでの装置のアドレッシング及び制御の両方に使用され得る。1つのこのようなシステムは、Blonder Tongue Laboratories, Inc.から販売されているアドレス可能マルチタップ制御システムである。
ケーブルシステム100で、ヘッドエンド105と様々な局との間の通信は、アップストリーム方向及びダウンストリーム方向の両方で起こる。アップストリーム方向は、矢印101の方向によって表されるようにヘッドエンド105に向いており、ダウンストリーム方向は、矢印102の方向によって表されるように基地局に向いている。本発明の原理に従って、ケーブルシステム100は、ヘッドエンド105を通ることなく、ケーブルシステム100のエンドポイント間のピア・ツー・ピア通信を可能にする装置を有する。これは、周波数選択反射器(FSR)装置200によって、更に図1で表されている。装置200は、例として、フィーダケーブル111−1の最初に配置されている。しかし、発明概念はそれに限定されず、反射器機能を備えた装置はケーブルネットワークの如何なる部分に配置されても良い。ここで図2を参照すると、本発明の原理に従って、多数の通信帯域が既存のケーブル周波数スペクトルに加えられる。通常は、ケーブルシステムは、アップストリーム帯域11及びダウンストリーム帯域12を介してサービスを提供する。かかるサービスは、インターネット通信及びテレビジョン番組を含む。しかし、ピア・ツー・ピア通信を可能にするために、更なる帯域が目下加えられている。かかるピア・ツー・ピア周波数帯域は、インターネット通信のためにケーブルシステムによって使用される周波数帯域とは異なる。例として、図2は、アップストリーム帯域11とダウンストリーム帯域12との間に配置された3つのピア・ツー・ピア帯域を表す。しかし、発明概念はそれに限定されず、より多くの又はより少ない帯域が使用され得、スペクトルにおけるそれらの配置は変化しうる。また、留意すべきは、図2は正確な縮尺ではなく、帯域間の遷移領域が必要とされ得る点である。図2に示されるように、3つのピア・ツー・ピア帯域はB0、B1及びB2である。
図1に戻り、FSR装置200は、破線矢印31によって表されるように、アップストリームのピア・ツー・ピア帯域(例えば、図2のB0。)を介して、フィーダケーブル111−1の外れにあるエンドポイント(例えば、基地局120−1。)からの通信を受信する。FSR装置200は、破線矢印32によって表されるように、下流の、フィーダケーブル111−1の外れにある他のユーザへ、このピア・ツー・ピア帯域(例えば、図2のB0。)にあるアップストリーム信号を反射する。
ここで図3を参照すると、FSR装置200の実施例が示される。FSR装置200は、方向性結合器205と、帯域通過フィルタ215とを有する。ドロップ201からのアップストリーム信号は、方向性結合器205を介して受信され、帯域通過フィルタ215へ供給される。帯域通過フィルタ215は、図2に示されるアップストリームのピア・ツー・ピア帯域に対応する1又はそれ以上の通過帯域を有する。言い換えると、帯域通過フィルタ215は、これらの周波数領域の外にある信号(例えば、アップストリーム帯域11及びダウンストリーム帯域12のあらゆる周波数成分。)を遮断する。出力信号216は、例えば基地局120−2による受信のために下流へ送信するために、方向性結合器205を介してドロップ201へ結合される。従って、FSR装置200は、フィルタ215の通過帯域にある周波数に関する反射器として現れる。留意すべきは、FSR装置200は、ケーブルネットワークのピア・ツー・ピア帯域のうちの特定の1又はそれ以上を中継するよう構成され得る点である。例えば、FSR装置200は、図2のピア・ツー・ピア帯域B0しか使用しないよう構成され得る。この構成は、望ましくは、上記の帯域外制御チャネルを介して実行される(図3には図示せず。)。
ここで図4を参照すると、FSR装置200の他の実施例が示されている。この装置は、参照番号200’を付されている。FSR装置200’は、増幅器220が付加されている点を除いて、図3のFSR装置と同様である。増幅器220は、フィルタでの損失によりゲインを補正する必要があり、送信される信号をケーブルシステム内の他のチャネルの振幅に整合させる場合に設けられる。増幅器220は、例えば局120−2による受信のために下流に送り返すために、方向性結合器205を介して、ドロップ201に結合されるダウンストリーム信号を供給する。
ここで図5を参照すると、FSR装置200の他の実施例が示されている。この装置は、参照番号200”を付されている。FSR装置200”は、インピーダンス制御技術を用いる例となるパッシブ反射器を表す。FSR装置200”は、帯域消去フィルタ225及び抵抗230を有する。この例で、FSR装置200”は、全ての周波数で送信ラインインピーダンスを整合させる回路であるが、所望の反射周波数(例えば、ピア・ツー・ピア帯域B0)で、FSR装置200”は開放又は短絡のように見える。例えば、出力部で(抵抗230で表される)終端装置を備える帯域消去フィルタ(225)は、帯域消去周波数範囲にわたって反射を引き起こしうる。これは、通過帯域で、フィルタ225は送信ラインインピーダンスを整合させるが、消去帯域では、フィルタ225のインピーダンス不整合が反射を引き起こすことによる。
先に述べられたように、ケーブルシステムは、ケーブルシステムの1又はそれ以上の部分に配置された反射器機能をサポートする1又はそれ以上の装置を有することができる。例として、図1は、フィーダケーブルへ結合された反射器装置を示す。反射器装置の他の例となる配置及び種類は図6に示される。図6の要素は、フィーダケーブル111−1を
扱うFSR300を除いて、図1で見られる要素と同様である。明らかなように、全てのアップストリーム及びダウンストリーム通信はFSR装置300を通る。FSR装置300の実施例は図7に示される。
扱うFSR300を除いて、図1で見られる要素と同様である。明らかなように、全てのアップストリーム及びダウンストリーム通信はFSR装置300を通る。FSR装置300の実施例は図7に示される。
FSR装置300は、スイッチ315、320及び325と、アップ/ダウン帯域消去(BS(band stop))フィルタ310と、ネットワーク制御インターフェース305と、分配器330と、FSR装置200とを有する。FSR装置200は、図3の方向性結合器205が図7に示されるように経路204に結合されている点を除いて、図3(又は図4及び図5)のFSR装置200と同一である。ネットワーク制御インターフェース305は、(例えば、ヘッドエンド105に配置された)ケーブルネットワーク内のシステム制御処理装置(図示せず。)が、反射器に、例えば、それがオン又はオフであるかどうか、(例えば、使用すべきピア・ツー・ピア帯域である)確立周波数及び/又は(もしあれば)ゲイン設定を設定することを可能にする。例として、本実施形態では、ネットワーク制御インターフェース305は、反射器機能がフィーダケーブル111−1に関して有効にされるか否かを制御する。具体的に、ネットワーク制御インターフェース305は、スイッチ315、320及び325を介してFSR装置300で反射器機能を有効又は無効にするために(信号304によって表される)上記の帯域外信号伝達チャネルに応答する。スイッチ315、320及び325は、(点線で示される)制御信号306を介して、ネットワーク制御インターフェース305によって制御される。これに関連して、帯域外信号伝達チャネルは、特定の装置で反射器機能を有効又は無効にすることに関連付けられた所定のコマンドを含むよう変更される。反射器機能が無効にされる場合は、スイッチ315及び320は、フィーダケーブル111−1から経路331を介して受信される全てのアップストリーム信号が、分配器330を介して主同軸ケーブル106へ送られるように構成される。同様に、主同軸ケーブル106から経路316を介して受信される全てのダウンストリーム信号は、分配器330を介してフィーダケーブル111−1へ送られる。更に、スイッチ325は、FSR装置200をネットワークから切り離す。しかし、反射器機能が有効にされる場合は、フィーダケーブル111−1から経路331を介して受信される全てのアップストリーム信号は、また、スイッチ325を介してFSR装置200へ供給される。FSR装置200は、上述されたように、フィーダケーブル111−1に返送するために1又はそれ以上のピア・ツー・ピア帯域を反射するよう働く。更に、反射器が有効にされる場合は、アップ/ダウンBSフィルタ310は、目下、更にアップストリーム及びダウンストリーム通信の両方にフィルタをかけるよう切り替えられる。BSフィルタ310は、FSR装置200と、経路331の更に下流に配置されたいずれかの他のFSR装置とによって使用されるピア・ツー・ピア帯域に対応する遮断帯域を有する。例えば、FSR装置200が図2のピア・ツー・ピア帯域B0しか使用しないよう構成される場合は、アップ/ダウンBSフィルタ310は、フィーダケーブル111−1で帯域B0を用いるピア・ツー・ピア送信を伴う如何なるインターフェースも妨げるようピア・ツー・ピア帯域B0に対応する遮断帯域を有する。
本発明の原理に従うケーブルシステムの他の実施例は図8に示される。この図は、反射器機能を含むタップ400を除いて、図6と同様である。タップ400は、図9で、より詳細に示される。図9から明らかなように、タップ400は、方向性結合器240を介してフィーダケーブル111−1へ結合された図3(又は図4及び5)のFSR装置200を有する。従って、本発明の原理に従って、タップ400は、ケーブルシステムで反射器機能を提供するために使用される。
本発明の原理に従うタップ400の他の実施例は図10に示される。この装置は参照番号400’を付されている。図10から明らかなように、タップ400’は、(上述された)図7のFSR装置300を有する。
上述されたように、反射器機能は、ローカルエリアのピア・ツー・ピア接続性を提供すべくケーブルネットワークに配置される。図11は、多数の反射器装置との関連で、ケーブルネットワークに対する発明概念の例となる適用を示す。先で述べられたように、係る反射器装置のうちの1又はそれ以上は、実際には、例えばタップ等のような、ケーブルネットワークの他の装置に組み込まれ得る。この例では、図2に示される3つのピア・ツー・ピア帯域が存在するとする。ピア・ツー・ピア帯域の夫々は、ケーブルネットワークの特定の部分に関連付けられている。この例では、ケーブルネットワークは、多数のレベルを有する通信ヒエラルキーにマッピングされている。一番上のレベルは、FSR装置405によって表されている。次のレベルは、FSR装置410、415及び420によって表されている。最後のレベルは、FSR装置425、430、435、440、445、450、455、460及び465によって表されている。夫々のレベルは、ケーブルネットワークでの相対的な位置を示し、また、接続性のレベルを表す。図11で、アップストリーム方向は矢印401によって示される。このように、一番上のレベル(FSR装置405)は、(ケーブルのヘッドエンドにより近い)更に上流に配置される。FSR装置405に対する例となる配置は、ケーブルネットワークの光/電子(O/E)インターフェースの近くである。次のレベル(FSR装置410、415及び420)は、例えば、ケーブルネットワークの特定のフィーダケーブル(又はブランチ)を扱うタップの夫々で、より下流に配置される。最後のレベル(FSR装置425乃至465)は、例えば、ケーブルネットワークの特定のドロップを扱うタップの夫々で、更により下流に配置される。一番上のレベルはピア・ツー・ピア帯域B0を反射し、次のレベルはピア・ツー・ピア帯域B0を反射し、最後のレベルはピア・ツー・ピア帯域B2を反射する。この例の目的のために、各FSR装置は、(例えば、図7のBSフィルタ310によって表されるような帯域消去フィルタを用いて)その割り当てられたピア・ツー・ピア帯域のアップストリーム送信を遮断するが、いずれか一方の方向で他のピア・ツー・ピア帯域のいずれかで通信を通すとする。
従って、本発明の原理に従って、FSR装置425によって扱われるケーブルドロップに配置されたユーザ0は、ピア・ツー・ピア帯域B2を用いることによって、同じように位置づけられたユーザ(ユーザ1及びユーザ2)と通信することができる。同様に、ユーザ0がユーザ6と通信することを望む場合は、ユーザ0はピア・ツー・ピア帯域B1を使用することができる。最後に、ユーザ0がユーザ17と通信することを望む場合は、ユーザ0はピア・ツー・ピア帯域B0を使用することができる。図8から明らかなように、ピア・ツー・ピア帯域2によってサポートされるレイヤーは9度再使用され、ローカルサーバ又はキャッシュが、ヘッドエンドからの直の通信よりも効率的に9度ローカルユーザへデータを提供することを可能にする。同様に、次に高い1レイヤーでのピア・ツー・ピア帯域B1は3度再使用される。一方、ピア・ツー・ピア帯域B0は1度しか使用されない。先に述べられたように、かかる反射器装置のうちの1又はそれ以上は、帯域外制御チャネルを介して設定されて有効/無効とされ得る。
上述されたように、発明概念は、ケーブルプラントにおけるピア・ツー・ピアネットワーク動作の配置を可能にする。例として、ケーブルプラントはピア・ツー・ピア通信のための帯域を取っておき、反射器機能を備えた1又はそれ以上の装置はネットワークに置かれる。このことは、ネットワークの端にある信号発生源が、反射器へと上流に信号を送信することを可能にする。反射器は、下流のユーザが信号を受信することができるように、信号を下流に反射する。先に述べられたように、この装置は、ケーブルネットワークの如何なる部分に配置されても良い。留意すべきは、分配ツリーにより高く反射器を挿入することは、ゲインノードが、関心がある帯域にわたって双方向の増幅をすることができることを必要としうる。このことは、反射器から下流の全てのタップ及び増幅器に変更を要求し、ネットワークが反射ループを防ぐように注意深く終端されることを必要とする。このように、複数レベルの反射器は、安定性を保証すべくシステム内の増幅器のゲイン及び位相特性に対して注意を払うことを必要とする。理想的には、自動ゲイン制御(AGC)機能は、信号がヘッドエンド又は反射されるセットトップボックス(STB)送信に由来しようとなかろうと、信号振幅を一様に保つために必要とされうる。この複雑性を考慮して、例えば、ドロップ又はブランチで、1つ低いレベルに反射器装置の使用を制限することが好ましい。
上述されたように、別個のブランチは、ケーブルネットワークでピア・ツー・ピア接続性を提供するために使用される。これに関連して、本発明の原理に従って、局に配置されるケーブルモデム機能又は装置は、ピア・ツー・ピア通信を可能にするよう変更される。このようなケーブルモデムの実施例は図12に示される。ケーブルモデム700は、ピア・ツー・ピア(P2P)変調器705と、P2P復調器710と、ダウンストリーム復調器715と、アップストリーム変調器720とを有する。ケーブルモデム700は、ドロップ701、分配器85及び経路704を介してケーブルネットワークへ結合されている。分配器85は、また、局、例えばセットトップボックス(図示せず。)に配置された他の設備へケーブル信号702を供給する。アップストリーム変調器720及びダウンストリーム変調器715は、従来技術で知られるように機能し、ユーザが、インターネットサービスを有して、インターネットアプリケーション(例えば、パーソナルコンピュータ(PC)(図示せず。)に配置されたブラウザ。)を実行することを可能にする。P2P変調器705及びP2P復調器710は、上記のピア・ツー・ピア接続性を提供し、(例えば、図2で表される)ピア・ツー・ピア帯域のうちの1又はそれ以上に設定可能である。かかる設定は、ケーブルモデム700へ結合されたPCを介してユーザによって設定される選択肢として、ソフトウェアを介して決定され得る。更に、PCは、ピア・ツー・ピアネットワークの特定のメンバーに関するアドレス情報を記憶することができる。この場合、夫々のアドレスは、特定のピア・ツー・ピア帯域に関連付けられる。アップストリームのピア・ツー・ピア通信は、信号706を介してP2P変調器705へ与えられる。P2P変調器705は、指定されたピア・ツー・ピア帯域でアップストリーム信号を供給する。ダウンストリームのピア・ツー・ピア通信は、信号711を介してP2P復調器710から与えられる。P2P復調器710は、指定されたピア・ツー・ピア帯域で受信信号を復調する。留意すべきは、ケーブルモデム700は、当該技術で知られるように、送信経路と受信経路との間に信号分離を与えるべく方向性結合器(図示せず。)を有する。ここに記載されるように、ピア・ツー・ピア通信は、メッセージングのみならず、例えば、ブロードキャストメッセージ、マルチキャスティング等も含む。例えば、ユーザは、本発明の原理に従って、ケーブルシステムの1のエンドポイントから1又はそれ以上の他のエンドポイントへコンテンツを流すことができる。このコンテンツは映像、音声等でありうる。更に、発明概念は、従来のケーブルシステムへの適用に関連して記載されたが、発明概念は、それだけに限定されず、例えば、ホームネットワーク、キャンパスネットワーク等のネットワークの如何なる形態にも適用可能である。
このように、上記は単に本発明の原理を表し、従って、いわゆる当業者が多数の代替の配置を創作することができることは明らかである。このような配置はここに明示的に記載されないが、本発明の原理を具体化し、また、その精神及び適用範囲の範囲内にある。例えば、別個の機能要素の関連で表されるが、かかる機能要素は、1又はそれ以上の集積回路(IC)において具体化されても良い。同様に、別個の要素として示されるが、かかる要素のうちのいずれか又は全ては、関連するソフトウェアを実行する、例えば、デジタル信号処理装置(DSP)又はマイクロプロセッサのようなプログラム内蔵制御処理装置で実施され得る。例えば、図12に示される別個の変調器及び復調器機能は、1又はそれ以上のDSPに配置されても良い。更に、具体的な構成において示されるが、その中の要素は、その如何なる組み合わせでも異なるユニットに割り当てられ得る。例えば、ケーブルモデムはパーソナルコンピュータの一部であっても良く、反射器はケーブルネットワークのサーバに配置されても良い。従って、当然、表される実施例に対して多数の変形を行うことが可能であり、他の配置は、添付の特許請求の範囲によって定義される本発明の精神及び適用範囲から逸脱することなく創作され得る。
Claims (22)
- システムでの使用のための機器であって、
アップストリーム信号を受信するためのネットワークの一部への結合において使用される第1のポートと、
受信した前記アップストリーム信号を前記第1のポートを介して下流に反射する反射器とを有する機器。 - 前記アップストリーム信号は、双方向通信用のネットワークのコントローラによって使用される周波数帯とは異なる第1の周波数帯を含む周波数スペクトルを有する、請求項1記載の機器。
- 前記ネットワークはケーブルネットワークであり、
前記コントローラは前記ケーブルネットワークのヘッドエンドである、請求項2記載の機器。 - 前記反射器は、下流への送信用の出力信号を供給するよう、前記受信したアップストリーム信号にフィルタをかける帯域通過フィルタを有し、
前記出力信号の周波数スペクトルは前記第1の周波数帯を含む、請求項2記載の機器。 - 下流への送信のために前記出力信号を増幅する増幅器を更に有する、請求項4記載の機器。
- 前記反射器は、前記受信したアップストリーム信号を下流に反射する帯域消去フィルタを有する、請求項1記載の機器。
- 前記ネットワークでの使用のためのタップの一部である、請求項1記載の機器。
- 第1のポートへ結合され、第1の周波数帯に対応する前記受信したアップストリーム信号の周波数を除去して、フィルタをかけられたアップストリーム信号を供給する帯域消去フィルタと、
上流への送信のために前記ネットワークへの前記フィルタをかけられたアップストリーム信号の結合において使用される第2のポートとを更に有する、請求項7記載の機器。 - 前記反射器を有効又は無効にする制御信号に応答するネットワーク制御インターフェースを更に有する、請求項1記載の機器。
- 前記制御信号は帯域外の制御信号である、請求項9記載の機器。
- ケーブルシステムへの結合において使用されるポートと、
(a)第1の対の周波数帯にわたって2方向ネットワークに通信し、及び(b)前記第1の対とは異なる周波数帯にわたって前記システムの少なくとも1つの他のエンドポイントに通信するよう、前記ポートへ結合される少なくとも1つのモデムとを有するケーブルモデム。 - システムの装置において使用される方法であって、
アップストリーム信号を受信するためにネットワークの一部へ結合するステップと、
受信した前記アップストリーム信号を第1のポートを介して下流に反射するステップとを有する方法。 - 前記アップストリーム信号は、双方向通信用のネットワークのコントローラによって使用される周波数帯とは異なる第1の周波数帯を含む周波数スペクトルを有する、請求項12記載の方法。
- 前記ネットワークはケーブルネットワークであり、
前記コントローラは前記ケーブルネットワークのヘッドエンドである、請求項13記載の方法。 - 前記反射するステップは、下流への送信用の出力信号を供給するよう、前記受信したアップストリーム信号にフィルタをかけるステップを有し、
前記出力信号の周波数スペクトルは前記第1の周波数帯を含む、請求項13記載の方法。 - 下流への送信のために前記出力信号を増幅するステップを更に有する、請求項15記載の方法。
- 前記反射するステップは、前記受信したアップストリーム信号を下流に反射する帯域消去フィルタを使用するステップを有する、請求項12記載の方法。
- 前記装置は、前記ネットワークでの使用のためのタップの一部である、請求項12記載の方法。
- フィルタをかけられたアップストリーム信号を供給するために、第1の周波数帯に対応する前記受信したアップストリーム信号の周波数を除去するステップと、
上流への送信のために前記ネットワークへ前記フィルタをかけられたアップストリーム信号を結合するステップとを更に有する、請求項12記載の方法。 - 前記装置を有効又は無効にする制御信号を受信するステップを更に有する、請求項12記載の方法。
- 前記制御信号は帯域外の制御信号である、請求項20記載の方法。
- ケーブルモデムでの使用のための方法であって、
ケーブルシステムへ結合するステップと、
第1の対の周波数帯にわたって2方向ネットワークに通信するステップと、
前記第1の対とは異なる他の周波数帯にわたって前記ケーブルシステムの少なくとも1つの他のエンドポイントに通信するステップとを有する方法。
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