JP2009509542A - 高オレイン酸イミダゾリノン耐性ヒマワリ - Google Patents

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Abstract

イミダゾリノン耐性および85パーセントを上回るオレイン酸含量を有するヒマワリ種子が提供される。E83329、OI1601A、OI2653RおよびOI1601Bと命名され、高オレイン酸およびイミダゾリノン耐性を有するヒマワリ栽培品種、ならびに、E83329、OI1601A、OI2653RおよびOI1601Bのヒマワリ栽培品種の植物および種子、E83329、OI1601A、OI2653RまたはOI1601Bの栽培品種をそれ自体または別のヒマワリ植物と交雑することにより生成されたヒマワリ植物を生成するための方法、ならびにE83329、OI1601A、OI2653RまたはOI1601Bの栽培品種を別のヒマワリ系統または植物と交雑することにより生成されたハイブリッドヒマワリ種子および植物も提供される。

Description

本出願は、2005年9月28日出願の米国特許仮出願第60/721,181号の利益を主張する。本発明は、新規なヒマワリ(ヘリアンサス属)植物、該新規植物から得られた生成物および該ヒマワリ生成物の生成方法に関する。
ヒマワリは、北アメリカ原産の数少ない作物種の1つである。それは紀元前約1000年にアメリカ先住民の部族によって栽培されたと思われる。最初のヨーロッパ人はカナダ南部からメキシコまでの北アメリカ一帯の多くの場所でヒマワリが栽培されているのを見出した。ヒマワリは、おそらく最初にスペインを経由してヨーロッパにもたらされ、最終的にロシアに到達し、そこで広く栽培された。高い油分をもつ作物(high oil)の選択は1860年にロシアで始まり、その結果、油含量は28パーセントから50パーセントまで増加した。これらのロシアの高油系統は第二次大戦後に米国にもたらされた。その後、雄性不稔および回復遺伝子系が発見されてハイブリッドが実現可能となり、この作物の商業的利益は増加した。マーケッター(marketer)がこの種子の油糧作物、バードシード用作物、およびヒト用スナック食品としての新規な隙間産業を見出すにつれ、ヒマワリの生産はその後グレートプレーンズの州において劇的に増大した。
栽培ヒマワリ(ヘリアンサス・アンヌス・L.)は、植物油の主な世界的供給源である。米国では、主なヒマワリ生産州はダコタ州、ミネソタ州、カンザス州、コロラド州、ネブラスカ州、テキサス州、およびカリフォルニア州であるが、大部分の州が何らかの商業用の地所を有している。2003年、米国におけるヒマワリ油の生産高は226万ポンドであった。油用以外の生産高は406,000ポンドであった。油用以外のヒマワリが2003年に1エーカーあたり平均1,256ポンドであったのに対し、油用ヒマワリの平均収穫高は2003年に1エーカーあたり1,206ポンドであった。
ヒマワリは、綿種子、大豆およびカノーラとともに油糧種子と考えられ、油糧種子作物としてのヒマワリの栽培は大豆のそれに匹敵している。油は、ヒマワリ作物の価格の80パーセントを占め、その価格の大部分がミールから生じる大豆とは対照的である。ヒマワリ油は、その淡い色、高いレベルの不飽和脂肪酸、リノレン酸を含まないこと、くせのない風味および高い煙点のために、一般に高級な油と考えられている。油中の主な脂肪酸はオレイン酸およびリノール酸であり、残りの部分はパルミチン酸およびステアリン酸の飽和脂肪酸である。
脱皮されていないかまたは部分的に脱皮されたヒマワリミールは、反芻動物、ならびにブタおよび家禽の給餌用の等窒素(等タンパク質)食において大豆ミールの代用に成功してきた。ヒマワリミールは大豆ミールよりも繊維が多く、エネルギー値が低く、リジンは少ないがメチオニンが多い。ヒマワリミールのタンパク質の割合は、脱皮されていない種子に対して28パーセントから完全に脱皮した種子に対して42パーセントまでの範囲である。
ヒトおよび動物用の食物および食品での使用に加えて、ヒマワリ油はまた工業的用途も有する。ヒマワリ油は、リノレン酸の多い油に関連した色変化のない良好な半乾性のために、塗料、ワニスおよびプラスチック類に用いられている。また、ヒマワリ油は石鹸、界面活性剤および化粧品の製造にも用いられている。ヒマワリ油(およびその他の植物油)の殺虫剤担体としての使用、および農薬、界面活性剤、接着剤、柔軟剤、滑沢剤および塗膜の製造における使用が探求されている。ヒマワリ油は米国第2のディーゼル燃料のエネルギー(オクタン価37)の93パーセントを含むため、ディーゼルエンジンの代替燃料源としてのヒマワリの可能性を探るための多数の研究もなされている。最近になって、ヒマワリ油は水素燃料電池の水素の供給源として提案されている(BBC News, August 26, 2004)。
ヒマワリは、直立した、葉の広い一年生植物であり、丈夫な主根と横に広がっている多数の表層の根を有する。茎は通常、時期初めに丸く、時期の終わりに角ばり木質であり、通常分枝しない。ヒマワリの頭花は(その名前が示すように)単一の花ではなく、共通の1つの花托に集まった1,000〜2,000の個別の花で構成されている。外周を囲む花々は舌状花で雄蕊または雌蕊がない、残りの花々は完全な花で雄蕊と雌蕊を有する。開花(花粉飛散)は外周で始まり頭花の中心に進む。多くのヒマワリ品種がある程度の自家不和合性を有するため、昆虫による植物間での花粉の移動が重要であり、花蜂の共同体が一般に収量を増加させる。
ヒマワリの細胞質の雄性不稔および回復系の進歩により、種子団が高品質のハイブリッド種子を作り出すことが可能となった。これらの大部分は開放受粉した品種よりも高い収量を有し、油率も高い。いくつかの環境で試験した品種の性能が、ヒマワリハイブリッドを選択するための最良の基準である。選択は、収量、油率、成熟度、種子サイズ(非油糧種子マーケット用)、ならびに倒伏および病害耐性が考慮されるべきである。
作物として、ヒマワリの収量は減らされるが、水分および養分ならびに時には日光を得るためにヒマワリと争う雑草によりヒマワリが壊滅することはめったにない。ヒマワリは、特に日光を得るための雑草の強い競争相手であるが、雑草の定着を妨げるに十分なほど早い時期に地面を覆わない。従って、良好な収量のためには早期の雑草制御が不可欠である。首尾よい雑草制御には培養法と化学的手法の組み合わせが含まれるべきである。北アメリカのヒマワリの植え付けのほぼ全てが雑草制御のために開墾され(cultivate)かつ/または耕され(harrow)、2/3超が除草剤処理されている。
イミダゾリノンは、広範囲の雑草を低薬量で制御する、世界中でマメ科植物、穀類、森林、およびプランテーション作物に用いられている除草剤のクラスである。これらの除草剤は、その有効性のためだけでなく、その哺乳動物への毒性の低さおよび環境への影響の低さから広く用いられている。イミダゾリノン耐性作物の利用可能性は、非常に柔軟な雑草管理計画の開発を可能にすることで栽培者に多くの利益および利点を提供する。イミダゾリノンの広範な活性および柔軟な施用技術のために、耐性作物を利用する雑草管理計画は、除草剤の相対的な選択性をあまり気にせずに、制御される必要のある雑草に基づくことができる。従って、イミダゾリノン耐性作物は効果的な雑草管理ツールであり得る。
商業的に競合する植物品種の特徴には、一般に優れた耐倒伏性とともに高収量を超えるものが含まれる。収量は、作物生産者の利益に影響する単一の最も重要なインプットであるが、生産者は毎年の収量の一貫性、病害耐性、その他の付加価値形質、および、最近になって、除草剤耐性を期待する。除草剤耐性の付加により、生産農業において機会ならびに多大な挑戦の双方が創出された。
参照文献:Putnam, et al. 1990. Sunflower in Alternative Field Crops Manual. University of Wisconsin-Extension, Cooperative Extension; University of Minnesota: Center for Alternative Plant & Animal Products; Minnesota Extension Service; Boland, M., and Stroade, J. 2004. Sunflower Industry Profile. Department of Agricultural Economics, Kansas State University; Agricultural Marketing Resource Center; Duke, Stephen, Ed. 1996. Herbicide-Resistant Crops. Agricultural, Environmental, Economic, Regulatory, and Technical Aspects. CRC Press; 米国特許第4,627,192号; 米国特許第5,276,264号; 米国特許第6,388,113号。
前述の関連技術の例およびそれに関連する制限は、説明を意図するものであって、限定を意図するものではない。関連技術のその他の制限は、当業者には明細書を一読すれば明白となる。
以下の実施形態およびその態様は、例示かつ実例を意図し、範囲を限定するものではないシステム、ツール、および方法と併せて記載され、説明される。様々な実施形態において、上記課題の1またはそれ以上が低減または除去されるが、その他の実施形態はその他の改良点に向けられる。
本発明の態様は、少なくとも85.2パーセントの総オレイン酸含量を有し、イミダゾリノンに対する耐性を有するハイブリッドヒマワリ種子を提供することである。
本発明の別の態様は、親系統、および高オレイン酸含量と組み合わせて望ましい農業形質を保持するハイブリッドを生成するために効率的に用いることのできる新規なヒマワリ植物を提供することである。
本発明のさらに別の態様は、イミダゾリノンに耐性であるハイブリッドヒマワリを生成するための方法を提供することである。
前述の態様を達成する際に、本発明に従って、85.2パーセントを超えるオレイン酸含量およびイミダゾリノンに対する耐性を有するヒマワリ種子が提供される。
本発明のさらに別の態様によれば、少なくとも85.2パーセントの総オレイン酸含量を有し、イミダゾリノンに対する耐性を有するヒマワリ品種が提供される。
本発明のその他の態様、特長、および利点は以下の詳細な説明から明らかとなる。しかし、詳細な説明および具体的な実施例は、本発明の好ましい実施形態を示すものであるが、本発明の精神および範囲内での様々な変更および改変がこの詳細な説明から当業者に明らかとなるため、例示目的のみのために示されるものであることは当然理解されるはずである。
以下の説明および実施例では多数の用語が本明細書中で用いられる。本明細書および請求項の明瞭かつ一貫した理解を提供するために、かかる用語がもたらされる範囲を含め、以下の定義が用いられる。
ALS阻害剤。本明細書において用いる際、ALS阻害剤とは、それらの任意の塩を含む、スルホニル尿素、トリアゾロピリミジンスルホンアミド、イミダゾリノン、またはヘテロアリールエーテルの任意の除草剤として効果的な形態を意味する。
対立遺伝子。対立遺伝子は遺伝子の任意の1またはそれ以上の代替形態であり、その対立遺伝子の全てが1つの形質または特徴に関連する。2倍体細胞または生物において、所与の遺伝子の2つの対立遺伝子は、相同染色体対の対応する遺伝子座を占有する。
戻し交雑。戻し交雑は、育種者が繰り返しハイブリッド後代を親の一方に交雑し戻す、例えば、第1代ハイブリッドF1をF1ハイブリッドの親遺伝子型の1つと交雑するプロセスである。
商業的に許容される。商業的に許容されるという用語は、少なくとも2年および10の環境にわたって1エーカーあたり2000ポンドを上回る穀粒収量を有するヒマワリ品種またはハイブリッドを意味する。
FAME分析。脂肪酸メチルエステル(FAME)分析は、複合脂質クラスを構成する脂肪酸の正確な定量をもたらす方法である。
イミダゾリノン耐性(Imi)。耐性および/または耐性は、アセトヒドロキシ酸シンターゼ(AHAS)としても公知のアセト乳酸シンターゼ(ALS)を変更して、酵素がイミダゾリノンの作用に耐することを可能にさせる1またはそれ以上の遺伝子により付与される。
油含量。油含量は、乾燥種子全体についてのパーセントとして測定され、様々な品種に特徴的である。油含量は、様々な分析技術、例えばNMR、NIR、およびソックレー抽出を用いて測定することができる。
オレイン酸含量。オレイン酸は、化学式C18H34O2の一価不飽和脂肪酸である。そのIUPAC名は、シス−9−オクタデカン酸であるが、通例C18:1と称される。オレイン酸含量は、C18:1からなるヒマワリ油の総脂肪酸画分のパーセントをさす。
オレイン酸パーセント(OLE)。オレイン酸である種子の油率。
総脂肪酸率。総脂肪酸率は、種子から油のサンプルを抽出し、その油サンプル中に存在する脂肪酸のメチルエステルを生成し、ガスクロマトグラフィーを用いて サンプル中の様々な脂肪酸の割合を分析することにより測定される。脂肪酸組成はまた、品種を識別する特徴でもあり得る。
タンパク質含量。タンパク質含量は、乾燥種子全体についてのパーセントとして測定され、種々の品種の特徴を示す。これは、様々な分析技術、例えばNIRおよびKjeldahl法を用いて測定することができる。
倒伏に対する耐性。倒伏に対する耐性は、高収量条件下および厳しい環境要因下で品種が畑に直立する能力を測定する。品種は、良好(直立したまま)、まずまず、または不良(倒れる)な倒伏に対する耐性を有し得る。倒伏に対する耐性の程度は全ての条件下では表されないが、実地試験でいくらかの程度の倒伏がある場合が最も有意義である。
変換された単一遺伝子(単一遺伝子変換)。変換された単一遺伝子(単一遺伝子変換)植物とは、戻し交雑技術または遺伝子工学によって品種に導入された単一の遺伝子に加えて、品種の所望の形態学的および生理学的特徴の全てが本質的に回復される、戻し交雑と呼ばれる植物育種技術により育成された植物をさす。
全飽和(TOTSAT)。C12:0、C14:0、C16:0、C18:0、C20:0、C22:0、およびC24:0が挙げられる、油中の飽和脂肪の種子の油率の合計。
平均収量。所与の場所で栽培された全てのヒマワリエントリー(entries)の平均収量。
収量。10またはそれ以上の場所の各地にわたる平均収量よりも10パーセント多い。
チェック平均。所与の場所における1またはそれ以上のチェック品種またはハイブリッドについての平均。
本発明よりも前に、高オレイン酸油およびイミダゾリノン耐性の双方を1つのヒマワリ遺伝子型に合わせたヒマワリ品種は一度も開発されなかった。これらの形質はこれまでどの市販のヒマワリにも野生型ヒマワリにも組み合わされたことがなかった。双方の形質を1つのヒマワリ品種に有することは、非常に望ましい高オレイン酸油と雑草制御におけるより大きな柔軟性を提供することにより作物の有用性を大いに拡大した。
全ての作物種は商業的意味をもつ何らかの製品を回収するために栽培されている。その製品の生産性または収量の増強が、大部分の植物育種計画の主な目的である。大部分のヒマワリ栽培品種開発計画における最大優先事項は、種子収量を増加させることである。種子収量は、多くの遺伝子に制御され、環境に強く影響を受ける定量的な特徴である。収量の遺伝率は、栽培品種開発において検討される主な農業形質の中で最も低くかつ最も変化しやすく、遺伝率は3〜58パーセントの範囲と推定される。収量は、育種者が現行の栽培品種に存在するレベルを超えたものに改良しようと試みる定量的特徴の一つの例である。病害耐性は、ほとんどの場合、栽培品種の生産力を保護するために必要とされる。
除草剤耐性または耐性形質を、高収量の栽培品種に組み込むことは困難な課題である。育種者が1つの栽培品種に除草剤耐性と高オレイン酸油を組み合わせようと試みる場合、困難さは桁違いに増加する。植物育種者が、増加させ商業的に流通させるために十分なメリット(例えば高収量)をもつ栽培品種を見出すためには、多数の交雑を行い、数千種類の実験遺伝子型を栽培することが必要である。それほど多くの遺伝子型の評価は莫大な作業であり、植物育種者の膨大な時間と経費を消費する。場合によっては、最初の交雑が行われた時から商業的に実行可能な遺伝子型が同定される時までに10年またはそれ以上かかる可能性がある。
目的の形質(例えば高、収量、除草剤耐性、高オレイン酸油)をもつ遺伝子型を選択することの育種計画における有効性は、1)集団における個々の植物の目的の形質の可変性の程度が遺伝因子の結果であり、従って選択された遺伝子型の後代に伝達されること、および2)植物のうちで目的の形質(収量、除草剤耐性、高オレイン酸油)の可変性がどのくらいの量であるかが、異なる遺伝子型が栽培されている環境に起因することに依存する。形質の遺伝は、その発現が環境の影響を受けない1つの主な遺伝子による制御(すなわち定性的特徴)から、その効果が環境の影響を受ける多くの遺伝子による制御(すなわち定量的特徴)に及ぶ。定量的形質のための育種は、さらに次の事実:1)各遺伝子の効果から生じる差異が小さく、それらを個々に同定することが困難または不可能となること、2)特性に寄与する遺伝子の数が多く、明確な分離比は得られたとしてもめったにないこと、ならびに3)遺伝子の効果が環境の変動に基づいて異なる方法で発現する可能性があること、によって特徴付けられる。従って、目的の形質をもつ超越分離個体または優勢な遺伝子型の正確な同定はきわめて困難であり、その成功は集団において定量的特徴の発現に影響を及ぼす環境の変動を最小限にする植物育種者の能力に依存する。超越分離個体を同定する尤度は、1つの遺伝子型に組み合わせられる形質の数が増加するにつれて大いに低下する。例えば、もし3つの複合特徴、例えば収量、除草剤耐性および高オレイン酸油などの点で異なる栽培品種間で交雑を行えば、3つの特徴の各々について好都合な遺伝子の最大数を、組み換えにより1つの遺伝子型へ同時に回復させることは極めて困難である。そのため、全ての育種者は、一般に、除草剤耐性遺伝子に加えて、1つの遺伝子型に、第2の特徴に好都合な遺伝子の一分類と組み合わせた第1の複合特徴に好都合な遺伝子の一分類を得ることを望む。
栽培品種開発計画に用いられる方法およびそれらの成功の可能性は、同時に改良されるべき特徴、例えば、種子収量、病害耐性、および除草剤耐性/耐性形質の数に依存する。集団における複数の特徴に望ましい個体の割合は、改良されるべき各特徴について集団において予期される望ましい個体の割合を共に乗じることにより得られる。これは、特徴が独立に遺伝する、すなわち遺伝的に連鎖していないことを仮定している。
これらの原則は、伝統的に育種された系統だけでなく、1またはそれ以上の導入遺伝子を有する系統にも適用することができる。トランスジェニック系統のハイブリダイゼーションまたは複数の遺伝子の1つの系統への同時形質転換によって、望ましい伝統的形質と遺伝子導入形質を組み合わせるかどうかに関わらず、収量への複合効果は乗法的となりやすい。適した組み合わせの形質をもつ系統を同定する尤度は、植物内での代謝調節への導入遺伝子の潜在的な効果を考慮すると、さらに減少される。例えば、イミダゾリノンに対する耐性を付与する遺伝子の潜在的効果を考慮することができる。この形質を付与する遺伝子は、変異アセト乳酸シンターゼ(ALS)酵素をコードする遺伝子である。ALS遺伝子は、アミノ酸の合成において密接に関連した生化学的反応に影響を及ぼす。
許容される系統は、導入された遺伝子によってもたらされる摂動を補うか、または主として摂動の影響を受けないバックグラウンド遺伝子型を有する。許容される除草剤耐性をもつ系統を、高オレイン酸油をもつ系統とともに育種することにより組み合わせる場合、導入遺伝子または変異遺伝子に調整しておいたバックグラウンド遺伝子型を組み合わせ、新規な遺伝子型を選択する必要がある。適した収量をもつ遺伝子型の頻度は従って減少する。そのために、所与のヒマワリ品種またはハイブリッドにおいて除草剤耐性を高収量および高オレイン酸含量と組み合わせることは非常に困難なハードルである。予想外にも、高いオレイン酸含量をもつイミダゾリノン耐性の形質が本発明において商業的に許容される栽培品種に組み合わされた。いったんこれらの形質をある品種に組み合わされると、その形質は他の遺伝的バックグラウンドに移すことができる。
以下の実施例は、本発明をさらに説明するために提供されるものであり、添付の請求項に示される制限を越えて本発明を限定することを意図するものではない。
実施例1
高オレイン酸含量およびイミダゾリノン耐性を有するヒマワリハイブリッドE83329。イミダゾリノン耐性および高オレイン酸含量の一例は、ヒマワリ栽培品種E83329である。E83329は植物育種によって開発され、安定かつ均質である。これは、イミダゾリノンに耐性である高オレイン酸ヒマワリである。様々な世代で選択するために用いた判定基準の一部には、種子収量、倒伏耐性、出芽、病害耐性、および成熟度が含まれる。このハイブリッドは、以下の品種説明情報に記載されるように、均質性および安定性を示した。親系統を、植物種の均質性に注意深く配慮して十分な数の世代を自家受粉させた。このハイブリッドを、均質性に関して観察を継続しながら増加させた。E83329は、以下の形態学的およびその他の特徴を有する。
[表1]
植物:
高さ:80インチ
葉数:28
葉形:心臓形
葉長:11インチ
葉幅:10.7インチ
葉縁の欠刻:中間
葉の姿勢:下向き
開花日数:68
成熟日数:98
舌状花色:黄色
冠毛:緑色
頭花直径:7インチ
頭部形状:凸面体
頭花姿勢:下向き
頭花あたり種子数:1675
種子重量(g/200):10
収穫水分(パーセント):10.6
収量(ポンド/エーカー):2910
油率:41
油プロフィール:
オレイン酸:86.9パーセント
C16:0:4.05パーセント
C16:1:0.18パーセント
C18:0:2.93パーセント
C18:2:3.01パーセント
飽和:8.89パーセント
イミダゾリノン耐性:優良
下の表2では、選択したE83329の特徴が市販品種7350と比較されている。
下の表3では、E83329および市販品種7350の油プロフィールが比較されている。
下の表4では、E83329および市販品種7350のイミダゾリノン耐性が、1が優良な耐性であり、9が不良な耐性である、1から9の尺度を用いて比較されている。列1は、適用される除草剤の投薬量、および耐性を測定した適用後の時間を示す。IMIはイミダゾリノン除草剤であり、1X IMIは、イミダゾリノンの標準的な投薬量の1倍であり、その他も同様である。
下の表5では、E83329のFAME分析が市販品種7350のものと比較されている。各々の数字は総脂肪酸油についてのパーセントである。
実施例2
イミダゾリノン耐性および高オレイン酸含量を有するヒマワリ栽培品種OI1601A。イミダゾリノン耐性および高オレイン酸含量の第2の例がヒマワリ栽培品種OI1601Aである。OI1601Aは植物育種によって開発され、安定かつ均質である。これは、イミダゾリノンに耐性である高オレイン酸ヒマワリである。様々な世代で選択するために用いた判定基準の一部には、種子収量、倒伏耐性、出芽、病害耐性、および成熟度が含まれる。この栽培品種は、以下の品種説明情報に記載されるように、均質性および安定性を示した。それを、植物種の均質性に注意深く配慮して十分な数の世代を自家受粉させた。この栽培品種を、均質性に関して観察を継続しながら増加させた。OI1601Aは、以下の形態学的およびその他の特徴を有する。
[表6]
植物:
高さ:57インチ
葉数:29
葉形:心臓形
葉長:10.6インチ
葉幅:10.2インチ
葉縁の欠刻:中間
葉の姿勢:下向き
開花日数:68
成熟日数:95
舌状花色:黄色
冠毛:緑色
頭花直径:7インチ
頭部形状:凸面体
頭花姿勢:下向き
油率:40.9
油プロフィール:
オレイン酸:88.95パーセント
C16:0:3.53パーセント
C16:1:0.13パーセント
C18:0:2.49パーセント
C18:2:2.98パーセント
飽和:7.55パーセント
イミダゾリノン耐性:優良
下の表7では、選択したOI1601Aの特徴が市販品種7350と比較されている。
下の表8では、OI1601Aおよび市販品種7350の油プロフィールが比較されている。
下の表9では、OI1601Aおよび市販品種7350のイミダゾリノン耐性が、1が優良な耐性であり、9が不良な耐性である、1から9の尺度を用いて比較されている。列1は、適用される除草剤の投薬量、および耐性を測定した適用後の時間を示す。IMIはイミダゾリノン除草剤であり、1X IMIは、イミダゾリノンの標準的な投薬量の1倍であり、その他も同様である。
実施例3
イミダゾリノン耐性および高オレイン酸含量を有するヒマワリ栽培品種OI2653R。イミダゾリノン耐性および高オレイン酸含量の第3の例がヒマワリ栽培品種OI2653Rである。OI2653Rは植物育種によって開発され、安定かつ均質である。これは、イミダゾリノンに耐性である高オレイン酸ヒマワリである。様々な世代で選択するために用いた判定基準の一部には、種子収量、倒伏耐性、出芽、病害耐性、および成熟度が含まれる。この栽培品種は、以下の品種説明情報に記載されるように、均質性および安定性を示した。それを、植物種の均質性に注意深く配慮して十分な数の世代を自家受粉させた。この栽培品種を、均質性に関して観察を継続しながら増加させた。OI2653Rは、以下の形態学的およびその他の特徴を有する。
[表10]
植物:
高さ:62インチ
葉数:24
葉形:心臓形
葉長:11.7インチ
葉幅:9.8インチ
葉縁の欠刻:中間
葉の姿勢:下向き
開花日数:74
成熟日数:102
舌状花色:黄色
冠毛:緑色
頭花直径:4.5インチ
頭部形状:平坦
頭花姿勢:下向き
油率:42.8
油プロフィール:
オレイン酸:89パーセント
C16:0:3.4パーセント
C16:1:0.11パーセント
C18:0:2.26パーセント
C18:2:3.26パーセント
飽和:7.15パーセント
イミダゾリノン耐性:優良
下の表11では、選択したOI2653Rの特徴が市販品種7350と比較されている。
下の表12では、OI2653Rおよび市販品種7350の油プロフィールが比較されている。
下の表13では、OI2653Rおよび市販品種7350のイミダゾリノン耐性が、1が優良な耐性であり、9が不良な耐性である、1から9の尺度を用いて比較されている。列1は、適用される除草剤の投薬量、および耐性を測定した適用後の時間を示す。IMIはイミダゾリノン除草剤であり、1X IMIは、イミダゾリノンの標準的な投薬量の1倍であり、その他も同様である。
下の表14では、OI2653RのFAME分析が市販品種7350のものと比較されている。各々の数字は総脂肪酸油のパーセントである。
実施例4
イミダゾリノン耐性および高オレイン酸含量を有するヒマワリ栽培品種OI1601B。イミダゾリノン耐性および高オレイン酸含量の第4の例が、ヒマワリ栽培品種OI1601Bである。OI1601Bは植物育種によって開発され、安定かつ均質である。これは、イミダゾリノンに耐性である高オレイン酸ヒマワリである。様々な世代で選択するために用いた判定基準の一部には、種子収量、倒伏耐性、出芽、病害耐性、および成熟度が含まれる。この栽培品種は、以下の品種説明情報に記載されるように、均質性および安定性を示した。それを、植物種の均質性に注意深く配慮して十分な数の世代を自家受粉させた。この栽培品種を、均質性に関して観察を継続しながら増加させた。OI1601Bは、以下の形態学的およびその他の特徴を有する。
[表15]
植物:
高さ:57インチ
葉数:29
葉形:心臓形
葉長:10.6インチ
葉幅:10.2インチ
葉縁の欠刻:中間
葉の姿勢:下向き
開花日数:68
成熟日数:95
舌状花色:黄色
冠毛:緑色
頭花直径:7インチ
頭部形状:凸面体
頭花姿勢:下向き
頭花あたり種子数:463
種子重量(g/200):12
収穫水分(パーセント):10
収量(ポンド/エーカー):1125
油率:40.9
油プロフィール:
オレイン酸:88.95パーセント
C16:0:3.53パーセント
C16:1:0.13パーセント
C18:0:2.49パーセント
C18:2:2.98パーセント
飽和:7.55パーセント
イミダゾリノン耐性:優良
下の表16では、OI1601BのFAME分析が市販品種7350のものと比較されている。各々の数字は総脂肪酸油のパーセントである。
本発明はまた、第1の親ヒマワリ植物と第2の親ヒマワリ植物を交雑させることによりヒマワリ植物を生成するための方法に向けられ、その際、第1または第2のヒマワリ植物は、栽培品種E833229、OI1601A、OI2653R、またはOI1601B由来のヒマワリ植物である。さらに、第1および第2の親ヒマワリ植物の双方は、栽培品種E833229、OI1601A、OI2653R、またはOI1601Bに由来していてもよい。そのために、栽培品種E83329、OI1601A、OI2653R、またはOI1601Bを用いるいずれの方法:自殖、戻し交雑、ハイブリッド育種、および集団間の交雑も本発明の一部である。E83329、OI1601A、OI2653R、またはOI1601Bを親として用いて生成したいずれの植物も本発明の範囲内にある。
有用な方法としては、限定されるものではないが、直接遺伝子導入法、例えばマイクロプロジェクタイルに媒介される送達、DNA注入、エレクトロポレーションおよび同種類のものなどを用いて植物組織に導入された発現ベクターが挙げられる。より好ましくは、発現ベクターは、バイオリスティック(biolistic)装置によるマイクロプロジェクタイル送達またはアグロバクテリウム属を介する形質転換を用いて植物組織に導入される。本発明の原形質を用いて得た形質転換植物は本発明の範囲内にあることが意図される。
特定のタンパク質生成物をコードする遺伝子の単離および特性決定を可能にする分子生物学的手法の出現とともに、植物生物学分野の科学者らは、植物の形質を特異的な方法で変えるために、植物のゲノムを操作して外来遺伝子、または天然遺伝子もしくは内在性遺伝子の追加バージョンもしくは改変バージョン(おそらく異なるプロモーターに動かされる)を含ませ、かつ発現させることに強い興味を抱いた。そのような外来のさらなる遺伝子および/または改変された遺伝子を、本明細書において集合的に「導入遺伝子」と呼ぶ。この15〜20年の間、トランスジェニック植物を生成するためのいくつかの方法が開発され、本発明、特に実施形態もまた、特許請求される品種または系統の形質転換バージョンに関する。
植物形質転換は、植物細胞において機能する発現ベクターの構築を伴う。そのようなベクターは、調節エレメント(例えば、プロモーター)の制御下の、または調節エレメントと操作可能なように連結された遺伝子を含むDNAを含む。発現ベクターは、1またはそれ以上のそのような操作可能なように連結された遺伝子/調節エレメントの組み合わせを含んでよい。ベクター(1または複数)は、プラスミドの形態であってよく、単独で用いるか、または他のプラスミドと組み合わせて用いて、導入遺伝子をヒマワリ植物(1または複数)の遺伝物質に組み込むための下に記載される形質転換法を用いて、形質転換ヒマワリ植物を得ることができる。
ヒマワリ形質転換のための発現ベクター:マーカー遺伝子
発現ベクターには、調節エレメント(例えば、プロモーター)と操作可能なように連結された少なくとも1つの遺伝子マーカーが含まれ、該遺伝子マーカーは、ネガティブ選択、すなわち、選択可能なマーカー遺伝子を含まない細胞の成長を阻害するか、またはポジティブ選択、すなわち遺伝子マーカーによりコードされる生成物についてのスクリーニングのいずれかによりマーカーを含有する形質転換細胞が回収されることを可能にする。植物形質転換に慣用される多くの選択可能なマーカー遺伝子が、形質転換の分野で周知であり、それには、例えば、抗生物質または除草剤であってよい選択的化学物質を代謝的に解毒する酵素をコードする遺伝子、または阻害剤に対して非感受性である変化した標的をコードする遺伝子が挙げられる。少数のポジティブ選択法も当技術分野で公知である。
植物形質転換に慣用される1つの選択可能なマーカー遺伝子は、カナマイシンに対する耐性を付与する、植物調節シグナルの制御下のネオマイシンホスホトランスフェラーゼII(nptII)遺伝子である。フレイリーら、Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A., 80:4803 (1983)。慣用される別の選択可能なマーカー遺伝子は、抗生物質ハイグロマイシンに対する耐性を付与するハイグロマイシンホスホトランスフェラーゼ遺伝子である。バンデン・エルゼンら、Plant Mol. Biol., 5:299 (1985)。
抗生物質に対する耐性を付与する、細菌由来のさらなる選択可能なマーカー遺伝子としては、ゲンタマイシンアセチルトランスフェラーゼ、ストレプトマイシンホスホトランスフェラーゼ、およびブレオマイシン耐性決定因子であるアミノグリコシド−3’−アデニルトランスフェラーゼが挙げられる。ヘイフォードら、Plant Physiol. 86:1216 (1988)、ジョーンズら、Mol. Gen. Genet., 210:86 (1987)、スバブら、Plant Mol. Biol. 14:197 (1990)、ヒルら、Plant Mol. Biol. 7:171 (1986)。その他の選択可能なマーカー遺伝子は、除草剤、例えばグリホサート、グルホシネート、またはブロキシンル(broxynil)に対する耐性を付与する。コマイら、Nature 317:741 -744 (1985)、ゴードン−カムら、Plant Cell 2:603-618 (1990)、およびスターカーら、Science 242:419-423 (1988)。
植物形質転換のためのその他の選択可能なマーカー遺伝子は、細菌起源のものではない。これらの遺伝子としては、例えば、マウスジヒドロ葉酸レダクターゼ、植物5−エノールピルビルシキミ酸−3−リン酸シンターゼ、および植物アセト乳酸シンターゼが挙げられる。アイヒホルツら、Somatic Cell Mol. Genet. 13:67 (1987)、シャーら、Science 233:478 (1986)、シャレストら、Plant Cell Rep. 8:643 (1990)。
植物形質転換のための別のクラスのマーカー遺伝子は、毒性物質、例えば抗生物質などに対する耐性に関する形質転換細胞の直接遺伝子選択よりも、推定上形質転換された植物細胞のスクリーニングを必要とする。これらの遺伝子は特定の組織において遺伝子の空間的発現パターンを定量化または可視化するために特に有用であり、遺伝子発現の調査のために遺伝子または遺伝子調節配列と融合させることができるのでしばしばレポーター遺伝子と呼ばれる。推定上形質転換された細胞をスクリーニングするために慣用される遺伝子としては、β−グルクロニダーゼ(GUS)、β−ガラクトシダーゼ、ルシフェラーゼ、およびクロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼが挙げられる。ジェファーソン、R.A., Plant Mol. Biol. Rep. 5:387 (1987)、テーリら、EMBO J. 8:343 (1989)、コンツら、Proc. Natl. Acad. Sci U.S.A. 84:131 (1987)、デブロックら、EMBO J. 3:1681 (1984)。
植物組織の破壊を必要としない、GUS活性を視覚化するためのインビボ法が利用できる。Molecular Probes publication 2908, Imagene Greenj、p. 1-4 (1993)、およびネイルウェイら、J. Cell Biol. 115:151a (1991)。しかし、これらのGUS活性を視覚化するためのインビボ法は、ルシフェラーゼ遺伝子を選択可能なマーカーとして使用することに関連する低い感受性、高い蛍光バックグラウンドおよび制限のために、形質転換細胞の回収に有用であることが証明されていない。
緑色蛍光タンパク質(GFP)をコードする遺伝子は、原核細胞および真核細胞における遺伝子発現のマーカーとして利用されている。チャルフィら、Science 263:802 (1994)。GFPおよびGFPの変異体はスクリーニング可能なマーカーとして用いてよい。
ヒマワリ形質転換のための発現ベクター:プロモーター
発現ベクターに含まれる遺伝子は、調節エレメント、例えば、プロモーターを含む核酸配列によりドライブされなければならない。いくつかの種類のプロモーターが、単独でまたはプロモーターと組み合わせて用いることのできるその他の調節エレメントとして、現在、形質転換技術分野で周知である。
本明細書において、プロモーターは、転写開始から上流のDNAの領域との関連を含み、RNAポリメラーゼおよびその他のタンパク質の認識および結合に関与して転写を開始させる。植物プロモーターは植物細胞において転写を開始させることのできるプロモーターである。発生調節下のプロモーターの例としては、特定の組織、例えば葉、根、種子、繊維、木管導管、仮導管、または厚壁組織において選択的に転写を開始するプロモーターが挙げられる。そのようなプロモーターは、組織優先(tissue-preferred)と呼ばれる。特定の組織において転写のみを開始させるプロモーターは、組織特異的と呼ばれる。細胞種特異的プロモーターは、最初に1またはそれ以上の器官、例えば、根または葉の脈管細胞の特定の細胞種において発現をドライブする。誘導プロモーターは、環境制御下にあるプロモーターである。誘導プロモーターによる転写をもたらしうる環境条件の例としては、嫌気的条件または日光の存在が挙げられる。組織特異的、組織優先、細胞種特異的、および誘導プロモーターは、非構成プロモーターのクラスを構成する。構成プロモーターは、大部分の環境条件下で活性なプロモーターである。
A.誘導プロモーター−誘導プロモーターは、ヒマワリにおける発現のために遺伝子と操作可能なように連結されている。所望により、誘導プロモーターは、ヒマワリにおける発現のための遺伝子と操作可能なように連結されているシグナル配列をコードする核酸配列と操作可能なように連結されている。誘導プロモーターを用いると、誘導因子に応答して転写の速度が増大する。
いずれの誘導プロモーターも本発明で用いることができる。ワードら、Plant Mol. Biol. 22:361-366 (1993)を参照。例示的な誘導プロモーターとしては、限定されるものではないが、銅に応答するACEI系由来のもの(メットら、PNAS 90:4567-4571 (1993))、ベンゼンスルホンアミド除草剤の薬害軽減剤(safener)に応答するトウモロコシ由来のIn2遺伝子(ハーシーら、Mol. Gen Genetics 227:229-237 (1991)、およびガッツら、Mol. Gen. Genetics 243:32-38 (1994))、またはTn10由来のTetリプレッサー(ガッツら、Mol. Gen. Genetics 227:229-237 (1991))が挙げられる。特に好ましい誘導プロモーターは、植物が通常応答しない誘導因子に応答するプロモーターである。例示的な誘導プロモーターは、その転写活性がグルココルチコステロイドホルモンにより誘導される、ステロイドホルモン遺伝子由来の誘導プロモーターである。シェナら、Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 88:0421 (1991)。
B.構成プロモーター−構成プロモーターは、ヒマワリにおける発現のための遺伝子と操作可能なように連結されているか、または構成プロモーターは、ヒマワリにおける発現のための遺伝子と操作可能なように連結されているシグナル配列をコードする核酸配列と操作可能なように連結されている。
多くの異なる構成プロモーターを本発明で利用することができる。例示的な構成プロモーターとしては、限定されるものではないが、植物ウイルス由来のプロモーター、例えばCaMV由来の35Sプロモーター(オーデルら、Nature 313:810-812 (1985))、およびイネアクチンのような遺伝子由来のプロモーター(マッケルロイら、Plant Cell 2:163-171 (1990))、ユビキチンプロモーター(クリステンセンら、Plant Mol. Biol. 12:619-632 (1989)およびクリステンセンら、Plant Mol. Biol. 18:675−689(1992))、pEMUプロモーター(ラストら、Theor. Appl. Genet. 81 :581 -588 (1991))、MASプロモーター(フェルテンら、EMBO J. 3:2723-2730 (1984))、トウモロコシH3ヒストンプロモーター(ルプティら、Mol. Gen. Genetics 231 :276-285 (1992)、およびアタナソバら、Plant Journal 2 (3):291-300 (1992))、シロイヌナズナアクチンプロモーター(ラストおよびグレイ、Plant Mol. Biol. 12:655-666 (1989))、およびエンドウマメプラストシアニンプロモーター(マッケイブら、Theor. Appl. Genet. 99:587-592 (1999))が挙げられる。
ALSプロモーターである、セイヨウアブラナALS3構造遺伝子に対するXba1/Ncol断片5’(または前記Xba1/Ncol断片に類似の核酸配列)は、特に有用な構成プロモーターを示す代表する。PCT出願WO96/30530号を参照。
C.組織特異的または組織優先プロモーター−組織特異的プロモーターは、ヒマワリにおける発現のための遺伝子と操作可能なように連結されている。所望により、組織特異的プロモーターは、ヒマワリにおける発現のための遺伝子と操作可能なように連結されているシグナル配列をコードする核酸配列と操作可能なように連結されている。組織特異的プロモーターと操作可能なように連結された、目的の遺伝子で形質転換された植物は、特定の組織において導入遺伝子のタンパク質生成物を独占的に、または選択的に生成する。
いずれの組織特異的または組織優先プロモーターも本発明で用いることができる。例示的な組織特異的または組織優先プロモーターとしては、限定されるものではないが、根優先プロモーター、例えばファセオリン遺伝子由来のものなど(ムライら、Science 23:476-482 (1983)、およびセングプタ−ゴパランら、Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 82:3320-3324 (1985))、葉特異的かつ光誘導性プロモーター、例えばcabまたはrubisco由来のもの(シンプソンら、EMBO J. 4(11):2723-2729 (1985)、およびチムコら、Nature 318:579-582 (1985))、葯特異的プロモーター、例えばLAT52由来のものなど(トゥエルら、Mol. Gen. Genetics 217:240-245 (1989))、花粉特異的プロモーター、例えばZm13由来のもの(ゲレロら、Mol. Gen. Genetics 244:161-168 (1993))、または小胞子優先プロモーター、例えばapg由来のもの(トゥエルら、Sex. Plant Reprod. 6:217-224 (1993))が挙げられる。
導入遺伝子により生成されたタンパク質の、細胞内コンパートメント、例えば葉緑体、空胞、ペルオキシソーム、グリオキシソーム、細胞壁、またはミトコンドリアへの輸送、あるいはアポプラストへの分泌は、関心対象のタンパク質をコードする遺伝子の5’および/または3’領域に対するシグナル配列をコードする核酸配列を操作可能なように連結する手段によって達成される。構造遺伝子の5’および/または3’末端のターゲッティング配列は、コードされるタンパク質が最終的にどこに区分化されるかを、タンパク質合成およびプロセシングの間に決定することができる。
シグナル配列の存在は、ポリペプチドを細胞内オルガネラまたは細胞内コンパートメントのいずれかに向けるか、あるいはアポプラストへの分泌へ向ける。多くのシグナル配列が当分野で公知である。例えば、ベッカーら、Plant Mol. Biol. 20:49 (1992)、クローズ, P.S.、 Master's Thesis, Iowa State University (1993)、ノックス, C.ら、Structure and Organization of Two Divergent Alpha-Amylase Genes from Barley, Plant Mol. Biol. 9:3-17 (1987)、ラーナーら、Plant Physiol. 91:124-129 (1989)、フォンテスら、Plant Cell 3:483-496 (1991)、マツオカら、Proc. Natl. Acad. Sci 88:834 (1991)、グールドら、J. Cell. Biol. 108:1657 (1989)、クライゼンら、Plant J. 2:129 (1991)、カルデロンら、A short amino acid sequence able to specify nuclear location,Cell 39:499-509 (1984)、スタイフェルら、Expression of a maize cell wall hydroxyproline-rich glycoprotein gene in early leaf and root vascular differentiation, Plant Cell 2:785-793 (1990)を参照。
外来タンパク質遺伝子および農業遺伝子
本発明に従うトランスジェニック植物を用いて、外来タンパク質を商業的な量で生成することができる。従って、当分野で十分理解されている形質転換植物を選択および繁殖するための技術は、従来の方法で回収される複数の遺伝子組み換え植物を生じ、次に、外来タンパク質を関心対象の組織または総バイオマスから抽出することができる。植物バイオマスからのタンパク質抽出は、例えば、ヘンリーおよびオールによる、Anal. Biochem. 114:92-6 (1981)に考察される公知の方法により達成することができる。
好ましい実施形態によれば、外来タンパク質の商業的生産のために提供される遺伝子組み換え植物は、ヒマワリ植物である。もう1つの好ましい実施形態では、目的とするバイオマスは、種子である。より高いレベルの発現を示す、比較的少数のトランスジェニック植物に関しては、主に従来のRFLP、PCR、およびSSR分析を介して、組み込まれたDNA分子のおおよその染色体位置を特定する遺伝地図を生成することができる。この点に関して例となる方法論については、グリックおよびトンプソン、Methods in Plant Molecular Biology and Biotechnology CRC Press, Boca Raton 269:284 (1993)を参照。染色体位置に関する地図情報は、対象遺伝子組み換え植物の所有権保護のために有用である。未認可の繁殖が行われ、他の生殖質との交雑種が作られた場合、組み込み領域の地図を、疑わしい植物の類似の地図と比較して後者が対象植物と共通の起源を有しているかどうか判定することができる。地図の比較には、すべて従来技術であるハイブリダイゼーション、RFLP、PCR、SSRおよび配列決定を伴う。
同様に、本発明によって、形質転換植物において農業遺伝子を発現させることができる。より詳細には、植物を遺伝子操作して農業的利益をもつ様々な表現型を発現させることができる。この点で関与する例示的な遺伝子としては、限定されるものではないが、以下に分類されるものが含まれる。
1.害虫または病害に対する耐性を付与する遺伝子および以下をコードする遺伝子:
A.植物病害耐性遺伝子。植物の防御は、植物中の病害耐性遺伝子(R)の生成物と、対応する病原体中の非病原性(Avr)遺伝子の生成物との間の特異的な相互作用により活性化されることが多い。植物品種を、クローン化された耐性遺伝子を用いて形質転換して、特定の病原菌株に耐性である植物を作り出すことができる。例えば、ジョーンズら、Science 266:789 (1994)(クラドスポリウム・フルブムに対する耐性遺伝子であるトマトCf−9遺伝子のクローニング)、マルティンら、Science 262: 1432 (1993)(プロテインキナーゼをコードする、シュードモナス・シリンゲ・パソバー・トマト(Pseudomonas syringae pv. tomato)に対するトマトPto耐性遺伝子)、ミンドリノスら、Cell 78:1089 (1994)(シュードモナス・シリンゲに対するシロイヌナズナRSP2耐性遺伝子)を参照。
B.害虫、例えばダイズシスト線虫などに対する耐性を付与する遺伝子。例えば、国際特許出願WO96/30517号、国際特許出願WO93/19181号を参照。
C.バチルス・チューリンゲンシスタンパク質、その誘導体、またはそれをモデルにした合成ポリペプチド。例えば、Bt菌δ内毒素遺伝子のクローニングおよび核酸配列を開示する、ガイザーら、Gene 48: 109 (1986)を参照。さらに、例えば、ATCC寄託番号40098、67136、31995、および31998のδ内毒素遺伝子をコードするDNA分子は、米国微生物系統保存機関(バージニア州マナサス)から購入することができる。
D.レクチン。例えば、数種のクンシランのマンノース結合レクチン遺伝子の核酸配列を開示するバン・ダムら、Plant Molec. Biol. 24:25 (1994)による開示を参照。
E.ビタミン結合タンパク質、例えば、アビジン。国際特許出願US93/06487号を参照。本願は、アビジンおよびアビジン同族体の、害虫の幼虫駆除剤としての使用を教示する。
F.酵素阻害剤、例えば、プロテアーゼもしくはプロテイナーゼ阻害剤、またはアミラーゼ阻害剤。例えば、アベら、J. Biol. Chem. 262:16793 (1987)(イネのシステインプロテイナーゼ阻害剤の核酸配列)、ヒューブら、Plant Molec. Biol. 21 :985 (1993)(タバコのプロテイナーゼ阻害剤IをコードするcDNAの核酸配列)、スミタニら、Biosci. Biotech. Biochem. 57:1243 (1993)(ストレプトミセス・ニトロポレウスのαアミラーゼ阻害剤の核酸配列)、および米国特許第5,494,813号(へファーおよびアトキンソン、1996年2月27日発行)を参照。
G.昆虫特異的ホルモンまたはフェロモン、例えば、エクジステロイド、および幼若ホルモン、その変異体、それに基づく模倣体、またはそのアンタゴニストもしくはアゴニスト。例えば、ハンモックら、Nature 344:458 (1990)による、幼若ホルモンの不活性化因子であるクローン化幼若ホルモンエステラーゼのバキュロウイルス発現の開示を参照。
H.発現時に、影響を受ける害虫の生理機能を乱す、昆虫特異的ペプチドまたはニューロペプチド。例えば、リーガン、J. Biol. Chem. 269:9 (1994)(昆虫利尿ホルモン受容体をコードするDNAをもたらす発現クローニング)、およびプラットら、Biochem. Biophys. Res. Comm. 163:1243 (1989)(胎生ゴキブリ(Diploptera puntata)におけるアロスタチンの同定)の開示を参照。また、昆虫特異的麻痺性神経毒をコードする遺伝子を開示する、トマルスキらの米国特許第5,266,317号も参照。
I.ヘビ、カリバチなどにより自然界で産生される昆虫特異的毒。例えば、サソリ昆虫中毒性(insectotoxic)ペプチドをコードする遺伝子の植物における異種発現を開示する、パンら、Gene 116:165 (1992)を参照。
J.モノテルペン、セスキテルペン、ステロイド、ヒドロキサム酸、フェニルプロパノイド誘導体の過剰蓄積に関与する酵素、または殺虫力を有する別の非タンパク質分子。
K.生物活性分子の改変(翻訳後改変を含む)に関与する酵素、例えば、天然または合成にかかわらず、糖分解酵素、タンパク質分解酵素、脂肪分解酵素、核酸分解酵素、シクラーゼ、トランスアミナーゼ、エステラーゼ、ヒドロラーゼ、ホスファターゼ、キナーゼ、ホスホリラーゼ、ポリメラーゼ、エラスターゼ、キチナーゼ、およびグルカナーゼ。カラーゼ(callase)遺伝子の核酸配列を開示する、スコットらの国際特許出願WO93/02197号を参照。キチナーゼをコードする配列を含むDNA分子は、例えば、寄託番号39637および67152でATCCから入手することができる。タバコ鉤虫キチナーゼをコードするcDNAの核酸配列を教示する、クレーマーら、Insect Biochem. Molec. Biol. 23:691 (1993)、およびパセリユビ4−2ポリユビキチン遺伝子の核酸配列を提供するカワレックら、Plant Molec. Biol. 21 :673 (1993)も参照。
L.シグナル伝達を刺激する分子。例えば、マング・ビーンのカルモジュリンcDNAクローンの核酸配列を開示する、ボテラら、Plant Molec. Biol. 24:757 (1994)、およびトウモロコシカルモジュリンcDNAクローンの核酸配列を提供する、グリースら、Plant Physiol. 104:1467 (1994)を参照。
M.疎水性モーメントペプチド。国際特許出願WO95/16776号(真菌植物病原体を阻害するタキプレシンのペプチド誘導体の開示)、および国際特許出願WO95/18855号(病害耐性を付与する合成抗菌ペプチドの教示)を参照。
N.膜透過酵素、チャネル形成剤、またはチャネル遮断剤。例えば、ジェインズら、Plant Sci 89:43 (1993)による、遺伝子組み換えタバコ植物をシュードモナス・ソラナセラムに対する耐性にさせる、セクロピン−β、溶解性ペプチド類似体の異種発現の開示を参照。
O.ウイルス侵襲タンパク質またはそれに由来する複合体毒素。例えば、形質転換した植物細胞中のウイルス外殻タンパク質の蓄積は、外殻タンパク質遺伝子が由来するウイルス、ならびに関連ウイルスによりもたらされる、ウイルス感染および/または病害の発症に対する耐性を与える。ビーチーら、Ann. rev. Phytopathol. 28:451 (1990)を参照。外殻タンパク質により仲介される耐性は、アルファルファモザイクウイルス、キュウリモザイクウイルス、タバコ条斑ウイルス、ジャガイモウイルスX、ジャガイモウイルスY、タバコエッチウイルス、タバコ茎壊疽ウイルス、およびタバコモザイクウイルスIdに対して、形質転換した植物に付与されている。
P.昆虫特異的抗体またはそれに由来する免疫抗毒素。従って、昆虫の消化管内の重要な代謝機能を標的にする抗体は、影響を受ける酵素を不活性化し、昆虫を殺す。テイラーら、Abstract #497, Seventh Int'l Symposium on Molecular Plant-Microbe Interactions(Edinburgh, Scotland)(1994)(一本鎖抗体フラグメントの生成を介する、遺伝子組み換えタバコにおける酵素の不活性化)を参照。
Q.ウイルス特異的抗体。例えば、組み換え抗体遺伝子を発現する遺伝子組み換え植物は、ウイルスの攻撃から守られることを示した、タブラドラキ(Tavladoraki)ら、Nature 366:469 (1993)を参照。
R.病原体または寄生虫により天然に生成される成長停止(developmental-arrestive)タンパク質。このように、真菌のエンドα−1,4−D−ポリガラクツロナーゼは、植物細胞壁ホモ−α−1,4−D−ガラクツロナーゼを可溶化することにより、真菌のコロニー形成、および植物の栄養素の放出を容易にする。ラムら、Bio/Technology 10:1436 (1992)を参照。マメのエンドポリガラクツロナーゼ阻害タンパク質をコードする遺伝子のクローニングおよび特性決定は、トウバートら、Plant J. 2:367 (1992)に記載されている。
S.植物により天然に生成される成長停止タンパク質。例えば、ロージェマンら、Bio/Technology 10:305 (1992)は、大麦リボソーム不活性化遺伝子を発現している遺伝子組み換え植物の真菌による病害に対する耐性が高まっていることを示している。
2.除草剤に対する耐性を付与する遺伝子:
A.生長点または分裂組織を阻害する除草剤、例えば、イミダゾリノンまたはスルホニル尿素。例えば、リーら、EMBO J. 7:1241 (1988)、およびミキら、Theor. Appl. Genet. 80:449 (1990)に、それぞれ記載されているように、この種類の例となる遺伝子はALSおよびAHAS酵素の変異株をコードする。
B.グリホサート(それぞれ変異5−エノールピルビル−3−シキミ酸リン酸シンターゼ(EPSP)、および変異aroA遺伝子により弱められる耐性)、ならびに、その他のホスホノ化合物、例えば、グルホシネート(ホスフィノトリシンアセチルトランスフェラーゼ(PAT)、およびストレプトミセスハイグロスコピクスのホスフィノトリシンアセチルトランスフェラーゼbar遺伝子)、ならびにピリジンオキシ、またはフェノキシプロピオン酸およびシクロヘキサオン(cyclohexones)(ACCアーゼ阻害剤をコードする遺伝子)。例えば、シャーらの、グリホサート耐性を付与し得るEPSPの一形態の核酸配列を開示する米国特許第4,940,835号を参照。変異aroA遺伝子をコードするDNA分子は、ATCC寄託番号39256で入手することができ、変異遺伝子の核酸配列は、コマイの米国特許第4,769,061号に開示されている。クマダらの欧州特許出願第0333033号、およびグッドマンらの米国特許第4,975,374号は、除草剤、例えば、L−ホスフィノトリシンに対する耐性を付与するグルタミンシンターゼ遺伝子の核酸配列を開示している。ホスフィノトリシン−アセチル−トランスフェラーゼ遺伝子の核酸配列は、リーマンズらの欧州出願第0242246号、デ・グレーフら、Bio/Technology 7:61 (1989)において提供され、それには、ホスフィノトリシンアセチルトランスフェラーゼ活性をコードするキメラbar遺伝子を発現する遺伝子組み換え植物の生成が記載されている。フェノキシプロピオン酸およびシクロヘキサオン、例えばセトキシジムおよびハロキシホップなどに対する耐性を付与する、例となる遺伝子は、マーシャルら、Theor. Appl. Genet. 83:435 (1992)に記載されているAcc1−S1、Acc1−S2、およびAcc1−S3遺伝子である。
C.光合成を阻害する除草剤、例えば、トリアジン(psbAおよびgs+遺伝子)またはベンゾニトリル(ニトリラーゼ遺伝子)。Przibilaら、Plant Cell 3: 169 (1991)には、変異psbA遺伝子をコードするプラスミドを用いるクラミドモナスの形質転換が記載されている。ニトリラーゼ遺伝子の核酸配列は、ストーカーの米国特許第4,810,648号に開示され、これらの遺伝子を含むDNA分子は、ATCC寄託番号53435、67441、および67442で入手することができる。グルタチオンS−トランスフェラーゼをコードするDNAのクローニングおよび発現は、ヘイズら、Biochem. J. 285:173 (1992)に記載されている。
3.付加価値形質を付与またはそれに寄与する遺伝子の例: A.脂肪酸代謝の変更、例えば、ステアロイル−ACP不飽和化酵素のアンチセンス遺伝子を用いて植物を形質転換することにより植物のステアリン酸含量を増加させる。Knultzonら、Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 89:2624 (1992)を参照。
B.フィチン酸塩含量の減少−1)フィターゼをコードする遺伝子の導入は、フィチン酸塩の分解を促進し、形質転換した植物の遊離リン酸塩をさらに増加させる。例えば、アスペルギルス・ニガーのフィターゼ遺伝子の核酸配列の開示に関する、ファン・ハーティングスベルトら、Gene 127:87 (1993)を参照。2)フィチン酸塩含量を減少させる遺伝子を導入することができる。例えばトウモロコシでは、クローニング、および次に低いフィチン酸レベルを特徴とするトウモロコシ変異株に関与する、単一の対立遺伝子に関連するDNAを再導入することにより達成することができる。ラボイら、Maydica 35:383 (1990)を参照。
C.例えばデンプンの分枝パターンを変化させる酵素をコードする遺伝子を用いて植物を形質転換することにより、もたらされる炭水化物組成の変更。シロザら、J. Bacteol. 170:810 (1988)(ストレプトコッカス変異株のフルクトシルトランスフェラーゼ遺伝子の核酸配列)、シュタインメッツら、Mol. Gen. Genet. 20:220 (1985)(バチルス・サブチリスのレバンシュクラーゼ遺伝子の核酸配列)、ペンら、Bio/Technology 10:292 (1992)(バチルス・リッチェニフォニス(lichenifonnis)のα−アミラーゼを発現する遺伝子組み換え植物の生成)、エリオットら、Plant Molec. Biol. 21 :515 (1993)(トマトインベルターゼ遺伝子の核酸配列)、ソゴーら、J. Biol. Chem. 268:22480 (1993)(大麦α−アミラーゼ遺伝子の部位特異的突然変異誘発)、およびフィッシャーら、Plant Physiol. 102:1045 (1993)(トウモロコシ内胚乳デンプン分枝酵素II)を参照。
ヒマワリ形質転換のための方法
生物学的および物理的な植物形質転換プロトコールを含む、植物の形質転換のための多くの方法が開発されている。例えば、Methods in Plant Molecular Biology and Biotechnology、グリックB.R.およびトンプソン,J. E. 編 (CRC Press, Inc., Boca Raton, 1993)67〜88頁のミキら「外来DNAを植物への導入するための手順」を参照。さらに、発現ベクターおよび植物細胞のインビトロ培養法、または組織の形質転換および植物の再生も利用できる。例えば、Methods in Plant Molecular Biology and Biotechnology、グリックB.R.およびトンプソン,J. E. 編 (CRC Press, Inc., Boca Raton, 1993)89〜119頁のグルーバーら「植物形質転換のためのベクター」を参照。
A.アグロバクテリウムにより媒介される形質転換−植物への発現ベクターの一導入法は、アグロバクテリウムの天然の形質転換系に基づいている。例えば、ホーシュら、Science 227:1229 (1985)を参照。A.トゥメファシエンスおよびA.リゾゲネスは、植物細胞を遺伝的に形質転換する植物病原性土壌細菌である。A.トゥメファシエンスおよびA.リゾゲネスのそれぞれTiおよびRiプラスミドは、植物の遺伝的形質転換を担う遺伝子を保有している。例えば、カドー,C.I、Crit. Rev. Plant Sci. 10:1 (1991)を参照。アグロバクテリウムベクター系およびアグロバクテリウム媒介遺伝子導入法の説明は、グルーバーら、前掲、ミキら、前掲、ならびにモロニーら、Plant Cell Reports 8:238 (1989)に示されている。また、1996年10月8日発行の米国特許第5,563,055号(タウンゼントおよびトーマス)も参照。
B.直接遺伝子導入−植物の形質転換のいくつかの方法は、集合的に直接遺伝子導入と呼ばれ、アグロバクテリウムに媒介される形質転換の代替法として開発された。一般的に適用される植物形質転換法は、1〜4μmの大きさのマイクロプロジェクタイルの表面上でDNAが運ばれる、マイクロプロジェクタイルに媒介される形質転換法である。発現ベクターは、植物細胞壁および膜を貫通するために十分な300〜600m/秒の速度までマイクロプロジェクタイルを加速するバイオリスティック装置を用いて、植物組織中に導入される。サンフォードら、Part. Sci. Technol. 5:27 (1987)、サンフォード,J.C.、Trends Biotech. 6:299 (1988)、クラインら、Bio/Technology 6:559-563 (1988)、サンフォード、J.C.、Physiol Plant 7:206 (1990)、クラインら、Biotechnology 10:268 (1992)。また、1991年5月14日発行米国特許第5,015,580号(クリストウら)、1994年6月21日発行の米国特許第5,322,783号(トームズら)も参照。
植物へのDNAの物理的送達のもう一つの方法は、標的細胞の超音波処理である。チャンら、Bio/Technology 9:996 (1991)。あるいは、リポソームまたはスフェロプラスト融合を用いて発現ベクターが植物に導入されている。デエーら、EMBO J., 4:2731 (1985)、クリストウら、Proc Natl. Acad. Sci. U.S.A. 84:3962 (1987)。CaCl2沈澱、ポリビニルアルコールまたはポリ−L−オルニチンを用いるプロトプラストへのDNAの直接取り込みもまた報告されている。ハインら、Mol. Gen. Genet. 199:161 (1985)、およびドレーパーら、Plant Cell Physiol. 23:451 (1982)。プロトプラストならびに全細胞および組織のエレクトロポレーションもまた記載されている。ドンら、In Abstracts of VIIth International Congress on Plant Cell and Tissue Culture IAPTC, A2-38, p 53 (1990)、ダルウィンら、Plant Cell 4:1495-1505 (1992)、およびスペンサーら、Plant Mol. Biol. 24:51-61 (1994)。
ヒマワリ標的組織の形質転換に続いて、上記の選択可能なマーカー遺伝子の発現により、現在当分野で周知の再生および選択法を用いる、形質転換細胞、組織および/または植物の優先的な選択が可能となる。
形質転換のための前述の方法は、通常、遺伝子組み換え品種の生成に用いられている。遺伝子組み換え品種は、新しい遺伝子組み換え品種を生成するために、次に別の(非形質転換、または形質転換)品種と交雑させてもよい。あるいは、前述の形質転換技術を用いて特定のヒマワリ系統中に操作された遺伝形質は、植物育種技術分野において周知の従来の戻し交雑技術を用いて、別の系統へ移すことができる。例えば、戻し交雑アプローチを用いて、公開されている非優良品種由来の操作された形質を優良品種へ、またはそのゲノムに外来遺伝子を含む品種からその遺伝子を含まない1または複数の品種に移動させることもできうる。本明細書において、「交雑」とは、文脈に応じて単純なXとYの交雑、または戻し交雑のプロセスをさす。
ヒマワリの組織培養
OI1601A、OI2653R、およびOI1601B栽培品種、またはE83329ハイブリッドのさらなる生成は、自家受粉または組織培養および再生により生じる可能性がある。ヒマワリの様々な組織の組織培養と、それからの植物の再生は公知である。例えば、ヒマワリ栽培品種の組織培養による繁殖は、限定されるものではないが、以下に示すいずれかに記載されている。シンら、In Vitro Cellular and Development Biology-Plant, 36:273-278 (2000)、ヒルデブラントおよびライカー、Amer. J. Bot, 34:421 -427 (1947)、ロジャースら、In Vitro, 6:463-7 (1974)、Fambriniら、Ann. Bot, 92:145-152 (2003)。
本発明の文脈中で「ヒマワリ植物」という用語を使用する場合、これはまた、その品種の任意の単一の遺伝子変換も含む。本明細書において用語「単一の遺伝子変換植物」とは、戻し交雑と呼ばれる植物育種技術により開発され、戻し交雑技術により品種に導入された単一の遺伝子に加えて、本質的に、品種のすべての所望の形態学的および生理学的特性が回復されているヒマワリ植物をさす。戻し交雑法は、品種の特性を改良する、または特性を導入するために本発明とともに用いることができる。用語「戻し交雑」とは、本明細書において、ハイブリッド後代を反復親へ繰り返し交雑し戻す、すなわち反復親へ1、2、3、4、5、6、7、8回またはそれ以上戻し交雑することをさす。所望の特性の遺伝子を提供する親のヒマワリ植物は、「非反復」または「提供親」と呼ばれる。この用語は、戻し交雑プロトコールでは、非反復親は1回使用され、そのために、反復しないという事実をさす。非反復親由来の1または複数の遺伝子が伝達される親のヒマワリ植物は、戻し交雑プロトコールで数回用いられるため、反復親として知られている(ポールマンおよびスレパー、1994、フェール、1987)。典型的な戻し交雑プロトコールでは、関心対象の原品種(反復親)を、伝達される関心対象の単一の遺伝子を保有する第2の品種(非反復親)と交雑させる。この交雑から得られる後代を、次に再度反復親と交雑させ、同じ環境条件で栽培した場合に有意水準5%で判定される、非反復親由来の単一の伝達される遺伝子に加え、転換された植物において本質的に反復親のすべての所望の形態学的および生理学的特性が回復しているヒマワリ植物が得られるまで、このプロセスを反復する。
適切な反復親の選択は、戻し交雑手順の成功のために重要な段階である。戻し交雑プロトコールの目的は、原品種の単一の形質または特性を変更または置換することである。これを達成するために、反復品種の単一の遺伝子を改変するか、または非反復親由来の所望の遺伝子と置換し、その一方で本質的に全ての残りの所望の遺伝子型、および従って原品種の所望の生理学的および形態学的構成を保持する。特定の非反復親の選択は、戻し交雑の目的によって決まる。主要な目的の一つは、商業的に望ましく、農業的に重要ないくつかの形質を植物に付与することである。適切な試験プロトコールを決定するための、正確な戻し交雑プロトコールは、変更されている特性または形質によって決まる。戻し交雑法は、伝達されている特性が優性対立遺伝子である場合には簡易化されるが、劣性対立遺伝子を伝達することもできる。この場合には、所望の特性がうまく伝達されているかどうかを判定するための、後代の試験を導入する必要がありうる。
新品種の開発では通常は選択されないが、戻し交雑技術により改良されうる多くの単一の遺伝子形質が同定されている。単一の遺伝子形質は、遺伝子組み換えであっても、そうでなくてもよく、これらの形質の例としては、限定されるものではないが、雄性不稔性、ワキシースターチ、除草剤耐性、細菌、真菌またはウイルス病害耐性、昆虫耐性、雄性稔性、強化された栄養価、工業利用、収量安定性、および収量増大が挙げられる。これらの遺伝子は一般に核を介して遺伝する。これらの単一の遺伝子形質のうちのいくつかは、米国特許第5,959,185号、同第5,973,234号、および同第5,977,445号に記載されている。
該品種のさらなる繁殖は、組織培養および再生により生じ得る。ヒマワリのさまざまな組織の組織培養およびそれからの植物の再生は周知であり、広く公開されている。例えば、メイヤーら、Plant Cell, Tissue and Organ Culture, 72:99-103 (2003)、およびベーカーら、Plant Cell, Tissue and Organ Culture, 58:39-49 (1999)を参照。従って、本発明のもうひとつの態様は、成長および分化において、ヒマワリ栽培品種OI1601A、OI2653R、もしくはOI1601B、またはヒマワリハイブリッドE83329の生理学的および形態学的特性を有するヒマワリ植物を作り出す細胞を提供することである。
本明細書において、「組織培養物」という用語は、同一のもしくは異なる種類の単離細胞、または植物の一部へ組織化されたそのような細胞の集合体を含む組成物をさす。例示的な組織培養物の種類は、植物または植物の部分、例えば、胚、花粉、花、種子、鞘、葉、茎、根、根端、葯などにおいてインタクトな組織培養を生成できるプロトプラスト、カルス、植物塊、および植物細胞である。植物組織培養の調製法および維持法は、当技術分野で周知である。一例として、器官を含む組織培養物は、再生植物を作り出すために使用されている。米国特許第5,959,185号、同第5,973,234号、および同第5,977,445号にはいくつかの技術が記載され、その開示は参照により本明細書に援用される。
本発明はまた、第1の親ヒマワリ植物と第2の親ヒマワリ植物と交雑させることによりヒマワリ植物を生成するための方法に向けられ、該第1または第2の親ヒマワリ植物は、品種OI1601A、OI2653RもしくはOI1601BまたはハイブリッドE83329のヒマワリ植物である。さらに、第1および第2の親ヒマワリ植物は両方とも、ヒマワリ品種OI1601A、OI2653RもしくはOI1601BまたはハイブリッドE83329由来であってよい。従って、ヒマワリ品種OI1601A、OI2653RもしくはOI1601BまたはヒマワリハイブリッドE83329を用いるいずれのそのような方法も、本発明の一部である。自殖、戻し交雑、ハイブリッドの生成、集団間の交雑など。ヒマワリ品種OI1601A、OI2653RもしくはOI1601BまたはヒマワリハイブリッドE83329由来の品種から開発されたものを含め、ヒマワリ品種OI1601A、OI2653RもしくはOI1601BまたはヒマワリハイブリッドE83329を親として用いて生成されたすべての植物は、本発明の範囲内にある。有利にも、該ヒマワリ品種は、他の異なるヒマワリ植物との交雑に用いて、優れた特性をもつ第1代(F1)ヒマワリハイブリッド種子および植物を生成することもできうる。本発明の品種はまた、外来遺伝子が導入され、本発明の品種により発現される、形質転換に用いることもできる。品種OI1601A、OI2653RもしくはOI1601BまたはハイブリッドE83329を用いる従来の育種法、あるいは当業者に公知の多数の任意のプロトコールによる品種OI1601A、OI2653RもしくはOI1601BまたはハイブリッドE83329の形質転換のいずれかによって作出された遺伝変異体は、本発明の範囲内にあることが意図される。
ヒマワリ栽培品種OI1601A、OI2653RおよびOI1601BならびにヒマワリハイブリッドE83329の寄託は、Agrigenetics,Inc.d/b/a Mycogen Seeds(56520 ミネソタ州ブレッケンリッジ、ハイウェイ75ノース)で、Dow Agrosciencesにより維持されている。これらの寄託へのアクセスは、本願の係属中は、米国特許施行規則第1.14条、および米国特許法第122条のもと、特許および商標庁の長官によりその権利を与えると決定された者が得られる。本願のいずれの請求項の承認の際、これらの品種の一般への利用可能性に対するすべての制限は、米国微生物系統保存機関(バージニア州マナサス)の同品種の各々の少なくとも2,500個の種子の寄託へのアクセスを利用可能にすることにより、取り消し不能に解除される。
多数の例示的な態様および実施形態が上に考察されてきたが、当業者であれば、ある種の変更、置換、付加、およびそれらの部分的な組み合わせを認識する。従って、以下の添付の請求項、および今後導入される請求項は、それらの真の精神および範囲内にあるとして、かかる全ての変更、置換、付加、および部分的な組み合わせを含むものと解釈されることが意図される。

Claims (43)

  1. イミダゾリノン除草剤に対する耐性遺伝子および85パーセントを上回るオレイン酸含量を有するヒマワリ種子であって、前記耐性遺伝子がイミダゾリノンに対する耐性を付与する遺伝子である、ヒマワリ種子。
  2. 請求項1に記載の種子を栽培することにより生成されたヒマワリ植物、またはその一部。
  3. 前記オレイン酸含量が85パーセントから88パーセントの間である、請求項1に記載のヒマワリ種子。
  4. 前記オレイン酸含量が88パーセントから90パーセントの間である、請求項1に記載のヒマワリ種子。
  5. 前記植物が商業的に許容される、請求項2に記載の植物。
  6. 請求項2に記載の植物の組織培養物。
  7. 請求項4に記載の組織培養物から再生された、前記イミダゾリノン耐性遺伝子を含む植物。
  8. 第1の親植物と第2の親植物を交雑させる段階と、得られるハイブリッド種子を回収する段階とを含み、前記第1または第2の親植物が請求項2に記載の植物である、ハイブリッド種子を生成する方法。
  9. 請求項6に記載の前記ハイブリッド種子を栽培することにより生成されたハイブリッド植物であって、前記ハイブリッド植物が前記イミダゾリノン耐性遺伝子を含む、ハイブリッド植物。
  10. 栽培品種の種子の代表的なサンプルが、ATCC受託番号PTA−____で寄託されている、ヒマワリ栽培品種OI1601Aの種子。
  11. 請求項10に記載の種子を栽培することにより生成されたヒマワリ植物、またはその一部。
  12. 請求項11に記載の植物から生成された、再生可能細胞の組織培養物。
  13. 栽培品種OI1601Aの形態学的および生理学的特徴を全て有し、請求項12に記載の組織培養物から再生されたヒマワリ植物。
  14. 請求項11に記載の植物を異なるヒマワリ植物と交雑する段階と、得られるハイブリッドヒマワリ種子を回収する段階とを含む、ハイブリッドヒマワリ種子を生成するための方法。
  15. (a)代表的な種子がATCC受託番号PTA−____で寄託されているOI1601A植物を、雄性不稔、除草剤耐性、虫害耐性、および細菌性病害、真菌性病害またはウイルス性病害に対する耐性からなる群より選択される所望の形質を含む別のヒマワリ栽培品種の植物と交雑し、後代植物を生成する段階と、
    (b)所望の形質を有する後代植物を選択し、選択された後代植物を生成する段階と、
    (c)選択された後代植物をOI1601A植物と交雑し、戻し交雑後代植物を生成する段階と、
    (d)所望の形質ならびにヒマワリ栽培品種OI1601Aの生理学的および形態学的特徴を有する戻し交雑後代植物を選択し、選択された戻し交雑後代植物を生成する段階と、
    (e)段階(c)および(d)を1回またはそれ以上連続して反復し、同じ環境条件で栽培した場合に有意水準5パーセントで判定される、所望の形質ならびにヒマワリ栽培品種OI1601Aの生理学的および形態学的特徴の全てを含む、選択された次世代またはそれ以上の世代の戻し交雑後代植物を生成する段階と
    を含む、所望の形質をヒマワリ栽培品種OI1601Aに導入する方法。
  16. 同じ環境条件で栽培した場合に有意水準5パーセントで判定される、所望の形質ならびにヒマワリ栽培品種OI1601Aの生理学的および形態学的特徴の全てを有する、請求項15に記載の方法により生成された植物。
  17. ATCC受託番号PTA−____で寄託されている栽培品種の種子の代表的なサンプルである、ヒマワリ栽培品種OI2653Rの種子。
  18. 請求項17に記載の種子を栽培することにより生成されたヒマワリ植物、またはその一部。
  19. 請求項18に記載の植物から生成された再生可能細胞の組織培養物。
  20. 栽培品種OI2653Rの形態学的および生理学的特徴を全て有する、請求項19に記載の組織培養物から再生されたヒマワリ植物。
  21. 請求項18に記載の植物を異なるヒマワリ植物と交雑する段階と、得られるハイブリッドヒマワリ種子を回収する段階とを含む、ハイブリッドヒマワリ種子を生成するための方法。
  22. (a)代表的な種子がATCC受託番号PTA−____で寄託されているOI2653R植物を、雄性不稔、除草剤耐性、虫害耐性、および細菌性病害、真菌性病害またはウイルス性病害に対する耐性からなる群より選択される所望の形質を含む別のヒマワリ栽培品種の植物と交雑し、後代植物を生成する段階と、
    (b)所望の形質を有する後代植物を選択し、選択された後代植物を生成する段階と、
    (c)選択された後代植物をOI2653R植物と交雑し、戻し交雑後代植物を生成する段階と、
    (d)所望の形質ならびにヒマワリ栽培品種OI2653Rの生理学的および形態学的特徴を有する戻し交雑後代植物を選択し、選択された戻し交雑後代植物を生成する段階と、
    (e)段階(c)および(d)を1回またはそれ以上連続して反復し、同じ環境条件で栽培した場合に有意水準5パーセントで判定される、所望の形質ならびにヒマワリ栽培品種OI2653Rの生理学的および形態学的特徴の全てを含む、選択された次世代またはそれ以上の世代の戻し交雑後代植物を生成する段階と
    を含む、所望の形質をヒマワリ栽培品種OI2653Rに導入する方法。
  23. 同じ環境条件で栽培した場合に有意水準5パーセントで判定される、所望の形質ならびにヒマワリ栽培品種OI2653Rの生理学的および形態学的特徴の全てを有する、請求項22に記載の方法により生成された植物。
  24. ATCC受託番号PTA−____で寄託されている栽培品種の種子の代表的なサンプルである、ヒマワリ栽培品種OI1601Bの種子。
  25. 請求項24に記載の種子を栽培することにより生成されたヒマワリ植物、またはその一部。
  26. 請求項25に記載の植物から生成された再生可能細胞の組織培養物。
  27. 栽培品種OI1601Bの形態学的および生理学的特徴を全て有する、請求項26に記載の組織培養物から再生されたヒマワリ植物。
  28. 請求項25に記載の植物を異なるヒマワリ植物と交雑する段階と、得られるハイブリッドヒマワリ種子を回収する段階とを含む、ハイブリッドヒマワリ種子を生成するための方法。
  29. (a)代表的な種子がATCC受託番号PTA−____で寄託されているOI1601B植物を、雄性不稔、除草剤耐性、虫害耐性、および細菌性病害、真菌性病害またはウイルス性病害に対する耐性からなる群より選択される所望の形質を含む別のヒマワリ栽培品種の植物と交雑し、後代植物を生成する段階と、
    (b)所望の形質を有する後代植物を選択し、選択された後代植物を生成する段階と、
    (c)選択された後代植物をOI1601B植物と交雑し、戻し交雑後代植物を生成する段階と、
    (d)所望の形質ならびにヒマワリ栽培品種OI1601Bの生理学的および形態学的特徴を有する戻し交雑後代植物を選択し、選択された戻し交雑後代植物を生成する段階と、
    (e)段階(c)および(d)を1回またはそれ以上連続して反復し、同じ環境条件で栽培した場合に有意水準5パーセントで判定される、所望の形質ならびにヒマワリ栽培品種OI1601Bの生理学的および形態学的特徴の全てを含む、選択された次世代またはそれ以上の世代の戻し交雑後代植物を生成する段階と
    を含む、所望の形質をヒマワリ栽培品種OI1601Bに導入する方法。
  30. 同じ環境条件で栽培した場合に有意水準5パーセントで判定される、所望の形質ならびにヒマワリ栽培品種OI1601Bの生理学的および形態学的特徴の全てを有する、請求項29に記載の方法により生成された植物。
  31. ATCC受託番号PTA____で寄託されている栽培品種の種子の代表的なサンプルである、ヒマワリハイブリッドE83329の種子。
  32. 請求項38に記載の種子を栽培することにより生成されたヒマワリ植物、またはその一部。
  33. 請求項39に記載の植物から生成された再生可能細胞の組織培養物。
  34. 栽培品種E83329の形態学的および生理学的特徴を全て有する、請求項40に記載の組織培養物から再生されたヒマワリ植物。
  35. 請求項39に記載の植物を異なるヒマワリ植物と交雑する段階と、得られるハイブリッドヒマワリ種子を回収する段階とを含む、ハイブリッドヒマワリ種子を生成するための方法。
  36. (a)代表的な種子がATCC受託番号PTA−____で寄託されているE83329植物を、雄性不稔、除草剤耐性、虫害耐性、および細菌性病害、真菌性病害またはウイルス性病害に対する耐性からなる群より選択される所望の形質を含む別のヒマワリ栽培品種の植物と交雑し、後代植物を生成する段階と、
    (b)所望の形質を有する後代植物を選択し、選択された後代植物を生成する段階と、
    (c)選択された後代植物をE83329植物と交雑し、戻し交雑後代植物を生成する段階と、
    (d)所望の形質ならびにヒマワリ栽培品種E83329の生理学的および形態学的特徴を有する戻し交雑後代植物を選択し、選択された戻し交雑後代植物を生成する段階と、
    (e)段階(c)および(d)を1回またはそれ以上連続して反復し、同じ環境条件で栽培した場合に有意水準5パーセントで判定される、所望の形質ならびにヒマワリ栽培品種E83329の生理学的および形態学的特徴の全てを含む、選択された次世代またはそれ以上の世代の戻し交雑後代植物を生成する段階と
    を含む、所望の形質をヒマワリ栽培品種E83329に導入する方法。
  37. 同じ環境条件で栽培した場合に有意水準5パーセントで判定される、所望の形質ならびにヒマワリ栽培品種E83329の生理学的および形態学的特徴の全てを有する、請求項43に記載の方法により生成された植物。
  38. a)イミダゾリノン除草剤に対する耐性遺伝子および85パーセントを上回るオレイン酸含量を有するヒマワリ種子を提供する段階であって、耐性遺伝子はイミダゾリノンに対する耐性を付与する遺伝子である段階と、
    b)85パーセントを上回るオレイン酸含量を含む油を回収する段階と
    を含む、85パーセントを上回るオレイン酸含量を含む油を生成するための方法。
  39. ヒマワリ種子が、ヒマワリ栽培品種OI1601Aの種子であり、その栽培品種の種子の代表的なサンプルがATCC受託番号PTA−____で寄託された、請求項38に記載の方法。
  40. ヒマワリ種子が、ヒマワリ栽培品種OI2653Rの種子であり、その栽培品種の種子の代表的なサンプルがATCC受託番号PTA−____で寄託された、請求項38に記載の方法。
  41. ヒマワリ種子が、ヒマワリ栽培品種OI1601Bの種子であり、その栽培品種の種子の代表的なサンプルがATCC受託番号PTA−____で寄託された、請求項38に記載の方法。
  42. ヒマワリ種子が、ヒマワリ栽培品種E83329の種子であり、その栽培品種の種子の代表的なサンプルがATCC受託番号PTA−____で寄託された、請求項38に記載の方法。
  43. 85パーセントを上回るオレイン酸含量を含む、回収した油のオレイン酸含量が、88パーセントから90パーセントの間である、請求項38に記載の方法。
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