JP2009509159A - フィルター手段を備えた磁気センサー装置 - Google Patents
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Abstract
本発明は磁気センサー装置(10)に関する。磁気センサー装置(10)は、第1の周波数flsで磁界を生成する線(11,13)、第2の周波数f2の入力電流で動作されるGMRセンサー(12)、及びGMRセンサー(12)の出力を増幅する増幅器(26)を有する。第1のフィルター(24)が用いられ、GMRセンサー(12)から到来する電流源(23)の雑音を阻止し、GMRセンサー(12)からの磁気信号が電流源(23)に到達するのを阻止する。更に、第2のフィルター(25)が用いられ、第2の周波数f2が増幅器(26)に到達するのを防ぐ。
Description
本発明は、少なくとも1つの磁界生成器、少なくとも1つの関連付けられた磁気センサー要素、電流供給、及び増幅器を有する磁気センサー装置に関する。更に、本発明は当該磁気センサー装置の使用に関する。
特許文献1及び特許文献2(これらは参照されることにより本願に組み込まれる)から、例えば、磁気ビーズでラベル付けされた(例えば生体)分子の検出用の微小流体生体センサーで用いられる微小センサー装置が知られている。微小センサー装置は、第1の周波数f1の交番磁界を生成する線及び磁化ビーズにより生成された漂遊磁界を検出する巨大磁気抵抗(GMR)を有するセンサー配列を備える。GMRの信号は従ってセンサーの近くのビーズの数を示す。
生成された磁界の高周波数f1を用い、1/f雑音ではなく熱白色雑音がGMRの電圧で支配的になる周波数スペクトラムに磁気信号が現れるようにすることが知られている。更に、ビーズ励磁周波数f1の強い混信信号は、電線とGMRとの間の寄生キャパシタンス及び誘導性結合によりGMRセンサー出力に現れることが知られている。この信号はビーズからの磁気信号と干渉する。磁界生成手段とGMRセンサーとの間の混信は、GMRセンサーのセンサー電流を第2の周波数f2で変調することにより抑制できる。センサー電流の変調を導入すると、磁気信号が(混信により重なり合う)周波数f1ではなく(混信のない)周波数f1±f2に現れるという効果を奏する。
信号対雑音比(SNR)を改善する方法が記載されているにも拘わらず、小さいセンサー信号の極端な要件のために、磁気センサー装置は依然として実現が困難である。
国際公開第2005/010543A1号パンフレット
国際公開第2005/010542A2号パンフレット
上述の状況を鑑み、本発明の目的は、上述の種類の磁気センサー装置の信号対雑音比を更に改善する手段を提供することである。
上記の目的は、請求項1に記載の磁気センサー装置、及び請求項11に記載の使用により達成される。好適な実施例は従属請求項に定められる。
本発明による磁気センサー装置は以下の構成要素を有する。つまり
(a)第1の周波数f1の磁界を近傍の検査領域内に生成する少なくとも1つの磁界生成器。磁界生成器は例えば微小センサーの基板の上の線により実現されて良い。
(b)上述の磁界生成器と関連付けられた、つまり磁界生成器の磁界により生じる影響の及ぶ範囲内にある少なくとも1つの磁気センサー要素。磁気センサー要素は、特に特許文献1又は特許文献2に記載された種類の磁気抵抗要素、特にGMR、TMR(トンネル磁気抵抗)、又はAMR(異方性磁気抵抗)であって良い。更に、磁気センサーは測定されるべき又はセンサー表面の近くの粒子の磁気特性の検出に基づく如何なる適切なセンサーであっても良い。従って、磁気センサーはコイル、磁気抵抗センサー、磁気制限センサー、ホール・センサー、平面ホール・センサー、フラックス・ゲート・センサー、SQUID(半導体超伝導量子干渉計)、磁気共鳴センサーとして、又は他の磁界により動作するセンサーとして明示される。
(c)第2の周波数f2の交流センサー電流を磁気センサー要素へ、磁気センサー要素の出力が第2の周波数と第1の周波数との間の絶対周波数差Δf、つまりΔf=|f2−f1|の交番磁界の影響に関連する信号を含むように供給するセンサー供給装置。センサー供給装置は例えば、本質的に(理想的には)接続された負荷に関係なく一定電流を供給する電流源として、又は本質的に(理想的には)接続された負荷に関係なく一定電圧を供給する電圧源として実現されて良い。
(d)センサー供給装置と磁気センサー要素との間に機能的に配置され、センサー供給装置の出力の雑音が磁気センサー要素に到達するのを防ぐフィルター。当該フィルターは、以後に紹介される他のフィルターと区別するために以下では「第1のフィルター」と称される。抑制された雑音は、特に第2の周波数f2以外の周波数の1つである。
(a)第1の周波数f1の磁界を近傍の検査領域内に生成する少なくとも1つの磁界生成器。磁界生成器は例えば微小センサーの基板の上の線により実現されて良い。
(b)上述の磁界生成器と関連付けられた、つまり磁界生成器の磁界により生じる影響の及ぶ範囲内にある少なくとも1つの磁気センサー要素。磁気センサー要素は、特に特許文献1又は特許文献2に記載された種類の磁気抵抗要素、特にGMR、TMR(トンネル磁気抵抗)、又はAMR(異方性磁気抵抗)であって良い。更に、磁気センサーは測定されるべき又はセンサー表面の近くの粒子の磁気特性の検出に基づく如何なる適切なセンサーであっても良い。従って、磁気センサーはコイル、磁気抵抗センサー、磁気制限センサー、ホール・センサー、平面ホール・センサー、フラックス・ゲート・センサー、SQUID(半導体超伝導量子干渉計)、磁気共鳴センサーとして、又は他の磁界により動作するセンサーとして明示される。
(c)第2の周波数f2の交流センサー電流を磁気センサー要素へ、磁気センサー要素の出力が第2の周波数と第1の周波数との間の絶対周波数差Δf、つまりΔf=|f2−f1|の交番磁界の影響に関連する信号を含むように供給するセンサー供給装置。センサー供給装置は例えば、本質的に(理想的には)接続された負荷に関係なく一定電流を供給する電流源として、又は本質的に(理想的には)接続された負荷に関係なく一定電圧を供給する電圧源として実現されて良い。
(d)センサー供給装置と磁気センサー要素との間に機能的に配置され、センサー供給装置の出力の雑音が磁気センサー要素に到達するのを防ぐフィルター。当該フィルターは、以後に紹介される他のフィルターと区別するために以下では「第1のフィルター」と称される。抑制された雑音は、特に第2の周波数f2以外の周波数の1つである。
実際には、上述の極端な雑音要件を満たす第2の周波数f2のセンサー電流を生成する電流源又は電圧源のようなセンサー供給装置を実現することは困難であることが分かっている。しかしながら、(第1の)フィルターをセンサー供給装置の出力の後に導入する提案は、磁気センサー要素へ供給されるセンサー電流の品質を有意に改善する。同時に、センサー供給装置自体に関する設計制約が軽減され得る。
第1のフィルターは、望ましくは周波数差Δfより高いエッジ周波数を有する高域通過フィルターにより実現されて良い。本願明細書では、「エッジ周波数」は通常通りフィルターが−3dB減衰する周波数として定められる。Δfより高いエッジ周波数により、第1のフィルターは、実際に関心のある磁気センサー要素の信号に影響する当該周波数及びより低い周波数の雑音成分を抑制する。更に、エッジ周波数は勿論、第2の周波数f2より低く、センサー供給装置の実効電力が妨げられずに通過し得る。従って、第1のフィルターのこの実施例はf2がΔfより大きい場合、例えば第1の周波数f1に近い又はf1より大きい第2の周波数f2が用いられる場合に特に適する。
別の状況では、つまり第2の周波数f2が周波数差Δfより小さい場合には、第1のフィルターは望ましくは周波数差Δfより低いエッジ周波数を有する低域通過フィルターにより実現される。更に、エッジ周波数は第2の周波数f2より高く、センサー供給装置の実効電力が妨げられずに通過し得る。第1のフィルターのこの実施例は、第2の周波数f2が第1の周波数f1と比べて低い場合に特に適する。
本発明の更なる展開によると、磁気センサー装置は磁気センサー要素の出力信号を増幅する増幅器を有する。用語「増幅器」は、この場合、単一の構成要素(例えばトランジスター)、又は連携して入力信号を増幅する複数の構成要素の回路を示して良い。
上述の実施例の好適な変形では、磁気センサー装置は、磁気センサー要素と増幅器との間に機能的に配置され第2の周波数f2の信号成分が増幅器に到達するのを防ぐ第2のフィルターを有する。これらの信号成分は、磁気センサー要素とセンサー供給装置との結合により磁気センサー要素に現れ、従って増幅器及び後続の処理段に擾乱を導入しない。
第1の好適な実現によると、上述の第2のフィルターは周波数差Δfより高いエッジ周波数を有する低域通過フィルターである。更に、エッジ周波数は第2の周波数f2より低い。この実施例は、第2の周波数f2がΔfより大きい場合、特に高い第2の周波数f2の場合に適する。
或いは、第2のフィルターは周波数差Δfより低いエッジ周波数を有する高域通過フィルターとして実現されて良い。更に、エッジ周波数は第2の周波数f2より高い。この実施例は、f2がΔfより小さい場合、特に低い第2の周波数f2の場合に適する。
第1及び第2のフィルターの両方が用いられる場合、一方の第2のフィルター及び増幅器の入力インピーダンスと他方の磁気センサー要素のインピーダンスとの間の比は望ましくは1より大きく、最も望ましくは100より大きく、インピーダンスは第2の周波数f2及び/又はf2近傍の周波数領域にあると考えられる。従って第2の周波数f2の信号は、主として磁気センサー要素を流れ、増幅器に到達しない。本願明細書で留意すべき点は、インピーダンスの「比」が絶対値又は(場合によっては)複合の指数の係数のであると理解されることである。
更に、一方の第1のフィルターの出力インピーダンスと他方の第2のフィルター及び増幅器の入力インピーダンスとの間の比は望ましくは1より大きく、最も望ましくは100より大きく、インピーダンスは周波数差Δf及び/又はΔf近傍の周波数領域にあると考えられる。従って、周波数Δfの所望の信号は更なる処理のために主として増幅器を流れ、センサー供給装置への損失がない。
本発明の更なる展開によると、磁気センサー装置は、磁気センサー要素と接続され第1の周波数f1の混信補償信号を供給する補償装置を有する。混信補償信号は、例えば、磁気センサー要素の出力の(位相シフトされた)混信成分を正確に補償するように、磁界の第1の周波数f1に対し位相シフトされて良い。
本発明は、上述のセンサー装置の、特に体液(血液、唾液など)及び細胞の分子診断、生体成分分析、又は化学成分分析への使用に更に関する。分子診断は、例えば、直接に又は間接に目標分子に付着する磁気ビーズを用いて達成されて良い。
本発明のこれら及び他の態様は、以下に記載される実施例から明らかであり、当該実施例を参照し説明される。当該実施例は例として図面を参照して以下に記載される。
図中の同様の参照符号又は100の整数倍だけ異なる参照符号は、同一又は同様の構成要素を示す。
図1は超常磁性ビーズ2を検出する単一センサー10の原理を説明する。センサー10の配列(例えば100)を有する生体センサーは、溶液(例えば血液又は唾液)内の多数の異なる目標分子1(例えばタンパク質、DNA、アミノ酸、不正使用された医薬品)の濃度を同時に測定するために用いられて良い。結合方式のある可能な例では、所謂「サンドイッチ分析」は、目標分子1が結合し得る第1の抗体3を結合表面14に設けることにより達成される。第2の抗体4を運ぶ超常磁性ビーズ2は、次に結合した目標分子1に付着する。センサー10の線11及び13を流れる電流は磁界Bを生成し、そして超常磁性ビーズ2を磁化する。超常磁性ビーズ2からの漂遊磁界B’はセンサー10のGMR12に同一平面の磁化成分を導入し、結果として測定可能な抵抗値の変化を生じる。
図1は破線とキャパシターCparにより、電線11、13とGMR12との間の寄生容量性結合を更に示す(同様に誘導性結合もこれら構成要素間に存在する)。この結合はGMR12の信号電圧に混信を生じる。混信は線11、13内の磁界生成電流I1の周波数f1で生じる。この混信による擾乱は、GMRを通じて流れるセンサー電流I2も第2の周波数f2で変調すると最小化できる。
図2は図1の磁気センサー装置10と接続して用いることができる回路の概略ブロック図を示す。当該回路は、導線11、13と結合され当該導線に生成器電流I1を供給する電流源22を有する。同様に、GMRセンサー12は、GMR12にセンサー電流I2を供給する第2の電流源又は「センサー供給装置」23と結合される。GMR12の信号、つまりGMR12の抵抗に亘る電圧降下は、増幅器26、任意の第1の低域通過フィルター27、復調器28、及び第2の低域通過フィルター29を介し、センサー装置の出力30へ送られ、(例えばパーソナル・コンピューターにより)最終処理される。
生成器電流I1は、変調源20により生成された第1の周波数f1で変調される。変調源20の信号は周波数シフト器21を介し第2のセンサー電流源23へ更に送信され、センサー電流I2を第2の周波数f2=f1+Δfで変調する。本願明細書では更に詳細に説明されないが、センサー電流をf2で変調すると、(特に)GMR12の所望の磁気信号が周波数差Δfだけシフトするという効果を奏する(従って復調器28はこの周波数Δfを供給される)。このシフトは容量性及び誘導性混信から信号を分離し、f1に維持し、そして達成可能なSNRを改善することを可能にする。
図2は、電流源23とGMRセンサー12との間で電流源23からの雑音を抑制する第1のフィルター24、及びGMRセンサー12と増幅器との間で雑音及びGMR12の信号内の不要な周波数成分を抑制する第2のフィルター25を更に示す。これらのフィルターは特定の実施例を参照して以下に更に詳細に記載される。留意すべき点はフィルター25、フィルター27が余分になって良いことである。
図3は、例えば数MHzの範囲の第2の高い周波数f2(f1に近い又はf1より高い)に特に適する図2の回路の一部の第1の実施例を示す。電流源123はセンサー電流I2を生成する。これは、電流源123の高出力抵抗のためにGMRセンサー12から増幅器26の入力への(Δfの)磁気信号の利得が1なので、つまり如何なる磁気信号も電流源123を通じて流れないので、有利である。しかしながら、検知信号の極端な雑音要件のために(GMRで要求される雑音レベル:<−170dBV/√Hz)、実際には、例えばトランジスターを有するこのような電流源を実現することは非常に困難である。
上述の要件を達成するために、図3の回路は、電流源123とGMRセンサー12との間の高域通過フィルター(HPF)124、及びGMRセンサー12と増幅器26との間の低域通過フィルター(LPF)125を有する。センサー電流をGMRセンサー12にHPF124(F−3dB>Δf)を介して印加することにより、周波数
また、センサー電流を電流源123の代わりに電圧源を介して印加することも可能である。ΔfのHPFの出力インピーダンスと、f2のLPF及び増幅器の入力インピーダンスに対する要件はこの場合には同一である。
増幅器26の入力の信号のダイナミック・レンジが大きいという別の問題は、図2のフィルター25を追加することにより解決される。磁気信号(Δf)のこの信号レベルはμボルト程度であり、検知信号自体(周波数f2でI2・RGMR)は約1ボルトである。ここでRGMRは磁界がない場合のGMRの抵抗値である。磁界生成信号(f1)の誘導性結合及び容量性結合により、混信信号はGMRセンサー12で生じ、当該混信信号の振幅は周波数と比例して増加する。電子機器(第1の増幅器26)の能動部分では、f2(検知信号)とf1(磁界混信信号)の2つの周波数成分が特に高い周波数(大きいf1混信信号)でスプリアス成分を生じる。電子機器の能動部分でΔf=|f2−f1|で生成され得るこれらのスプリアス成分の1つは、不要な周波数成分であり、測定したいΔfの磁気信号と干渉してしまう。例えば上述のように図3のLPF125を追加することにより、f1及びf2の両方がこのLPFにより強力に減衰されるので、信号の大きいダイナミック・レンジは有意に縮小され得る。
高周波数f2を有するセンサー電流の結果として、磁気信号は低周波数Δf=|f2−f1|に現れる。2つのフィルター124、125を電流源とGMRセンサーとの間及びGMRセンサーと(前段)増幅器26との間に追加することにより、以下の所望の特性を組み合わせたシステムが達成される:
1.高周波数でHPFのインピーダンスが低く、比較的小さい電圧の使用で十分なセンサー電流の生成が可能である。
2.低周波数(重要な周波数)でHPFの入力インピーダンスが高く、電源で生成され前段増幅器の入力に現れる雑音を防ぐ。
3.低周波数(重要な周波数)でHPFの出力インピーダンスが高く、結果として磁気信号を前段増幅器の入力への伝達が1に等しい。
4.前段増幅器の入力の信号のダイナミック・レンジが狭く、大きく高い周波数信号(I2・RGMR)及び混信(f1)がLPFによりフィルターされ除去される。
1.高周波数でHPFのインピーダンスが低く、比較的小さい電圧の使用で十分なセンサー電流の生成が可能である。
2.低周波数(重要な周波数)でHPFの入力インピーダンスが高く、電源で生成され前段増幅器の入力に現れる雑音を防ぐ。
3.低周波数(重要な周波数)でHPFの出力インピーダンスが高く、結果として磁気信号を前段増幅器の入力への伝達が1に等しい。
4.前段増幅器の入力の信号のダイナミック・レンジが狭く、大きく高い周波数信号(I2・RGMR)及び混信(f1)がLPFによりフィルターされ除去される。
例である実施例で、周波数f2=1.05MHzを有するセンサー電流とフィールド周波数f1=1.00MHzが用いられる場合、重要な磁気信号はΔf=1.05MHz−1.00MHz=50kHzに現れる。従って、1.05MHzの僅かに下のコーナー周波数を有するHPF及び50kHzの僅かに上のコーナー周波数を有するLPFが用いられる。
図4は低周波数センサー周波数f2に特に適する図2の下位回路の代替の実施例を示す(特許文献1を参照)。図4は、一方で電流源223とGMRセンサー12との間の低域通過フィルターLPF224、及び他方でGMRセンサー12と増幅器26との間の高域通過フィルターHPF225を有する。図3の回路に対し、LPFとHPFとが交換されている。LPF224の目的は、今度は、磁気信号の周波数(Δf=f1−f2;f1+f2)でセンサー電流源223からの雑音を低減することである。HPF225はセンサー電流信号(周波数f2でI2・RMGR)を低減する。周波数f2のHPF225及び増幅器入力の入力インピーダンスは、センサー電流源(f2)からGMRセンサー12への追加信号損失を防ぐため、GMRインピーダンスと比較して有意に高い。他方で、周波数f1±f2のLPF224の出力インピーダンスは、GMRセンサー12から増幅器出力へのf1±f2の信号の追加信号損失を防ぐため、HPF225及び増幅器入力の入力インピーダンスと比較して有意に高い。ダイナミック・レンジの縮小は、HPFにより強力に減衰されるセンサー電流信号にのみ適用される。
低周波数f2を有するセンサー電流の結果として、磁気信号は高周波数Δf=f1±f2に現れる。2つのフィルター224、225を電流源223とGMRセンサー12との間及びGMRセンサー12と(前段)増幅器26との間に追加することにより、以下の所望の特性を組み合わせたシステムが達成される:
1.低周波数でLPFのインピーダンスが低く、比較的小さい電圧の使用で十分なセンサー電流の生成が可能である。
2.高周波数(重要な周波数)でLPFの入力インピーダンスが高く、電源で生成され前段増幅器の入力に現れる雑音を防ぐ。
3.高周波数(重要な周波数)でLPFの出力インピーダンスが高く、結果として磁気信号を前段増幅器の入力への伝達が1に等しい。
4.前段増幅器の入力の信号のダイナミック・レンジが狭く、大きく低い周波数信号(I2・RGMR)がHPFによりフィルターされ除去される。
1.低周波数でLPFのインピーダンスが低く、比較的小さい電圧の使用で十分なセンサー電流の生成が可能である。
2.高周波数(重要な周波数)でLPFの入力インピーダンスが高く、電源で生成され前段増幅器の入力に現れる雑音を防ぐ。
3.高周波数(重要な周波数)でLPFの出力インピーダンスが高く、結果として磁気信号を前段増幅器の入力への伝達が1に等しい。
4.前段増幅器の入力の信号のダイナミック・レンジが狭く、大きく低い周波数信号(I2・RGMR)がHPFによりフィルターされ除去される。
例である実施例で、周波数f2=50kHzを有するセンサー電流とフィールド周波数f1=1.00MHzが用いられる場合、重要な磁気信号は1.00MHz±50kHz=0.95MHz及び1.05MHzに現れる。従って、0.95MHzの僅かに下のコーナー周波数を有するHPF及び50kHzの僅かに上のコーナー周波数を有するLPFが用いられる。
留意すべき点は、図4の回路で、混信信号は依然として増幅器225の入力に現れ、容易にはフィルターで除去しダイナミック・レンジを縮小できず、この混信の周波数f1が磁気信号の周波数Δfに近いことである。しかしながら混信成分は、図5に示されたように補償信号を追加することにより抑制され得る。補償回路は電流源201、増幅器202、及び遅延203を有する。当該補償回路では、混信信号と同一の周波数fcrosstalk=f1及び振幅を有するが逆位相Δφの信号が用いられ混信を相殺する。
図6及び7はそれぞれ第3の範囲の低域通過フィルター及び高域通過フィルターの例を示し、キャパシターC1、C2、及びインダクターL1、L2のみを有し、前述の図のフィルター24、124、224、25、125、225を実現するために用いられて良い。しかしながら、適切な周波数特性及びインピーダンスを有する如何なる他のフィルターが用いられても良い。
最後に留意すべき点は、本出願では、用語「有する」が他の要素又は段階を排除しないこと、単数表記が複数を排除しないこと、及び単一のプロセッサー又は他の装置が複数の手段の機能に適合しても良いことである。本発明は、それぞれ全ての新しい特徴的機能及び特徴的機能のそれぞれ全ての組み合わせに存在する。更に、請求項の如何なる参照符号も本発明の範囲を制限すると見なされるべきではない。
Claims (11)
- 磁気センサー装置であって、
(a)検査領域内の第1の周波数f1の磁界を生成する少なくとも1つの磁界生成器;
(b)少なくとも1つの関連付けられた磁気センサー要素;
(c)第2の周波数f2の交流センサー電流を前記磁気センサー要素へ供給し、前記磁気センサー要素の出力が前記第2の周波数と第1の周波数との間の絶対周波数差Δf、つまりΔf=|f2−f1|の信号を有するようにするセンサー供給装置;
(d)前記センサー供給装置と前記磁気センサー要素との間に配置され、雑音が前記磁気センサー要素に到達するのを防ぐ第1のフィルター、を有する磁気センサー装置。 - 前記第1の周波数フィルターは前記周波数差Δfより高いエッジ周波数を有する高域通過フィルターである、請求項1記載の磁気センサー装置。
- 前記第1のフィルターは前記周波数差Δfより低いエッジ周波数を有する低域通過フィルターである、請求項1記載の磁気センサー装置。
- 前記磁気センサー装置は前記磁気センサー要素の出力信号を増幅する増幅器を有する、請求項1記載の磁気センサー装置。
- 前記磁気センサー要素と前記増幅器との間に配置され、前記第2の周波数f2の信号成分が前記増幅器に到達するのを阻止する第2のフィルターを有する、請求項4記載の磁気センサー装置。
- 前記第2のフィルターは前記周波数差Δfより高いエッジ周波数を有する低域通過フィルターである、請求項5記載の磁気センサー装置。
- 前記第2のフィルターは前記周波数差Δfより低いエッジ周波数を有する高域通過フィルターである、請求項5記載の磁気センサー装置。
- 前記第2のフィルター及び前記増幅器の入力インピーダンスと前記磁気センサー要素のインピーダンスとの間の比は前記第2の周波数f2で1より大きく、望ましくは100より大きい、請求項5記載の磁気センサー装置。
- 前記第1のフィルターの出力インピーダンスと前記第2のフィルター及び前記増幅器の入力インピーダンスとの間の比は前記周波数差Δfで1より大きく、望ましくは100より大きい、請求項5記載の磁気センサー装置。
- 前記磁気センサー装置は前記磁気センサー要素と接続され前記第1の周波数f1の混信補償信号を供給する補償装置を有する、請求項5記載の磁気センサー装置。
- 請求項1乃至10の何れか1項記載の磁気センサー装置の使用であって、分子診断、生体成分分析、又は化学成分分析への使用。
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