JP2009508797A - 高品質単層カーボンナノチューブの合成方法 - Google Patents

高品質単層カーボンナノチューブの合成方法 Download PDF

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フェルナンデス、エレナ、モーラ
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Abstract

高品質単層カーボンナノチューブ(SWNT)を合成する方法および工程が提供される。炭素前駆ガスを、担体に担持した触媒に接触させる。反応温度と反応持続時間を調節して、ラマンスペクトルにおけるGバンドとDバンドとの比(IG:ID)が約5〜約70であるSWNTを製造する。
【選択図】図1

Description

発明者
アヴェティック・ハルチュンヤン、エレナ・モーラ・フェルナンデス、徳根敏生およびジョン・ピゴス
本発明は、化学蒸着法を用いた単層カーボンナノチューブの合成方法に関する。
カーボンナノチューブは炭素原子によって作られる六角形のネットワークであり、両端がそれぞれ半球フラーレンで塞がれた継ぎ目のないチューブ形状をしている。最初のカーボンナノチューブとして、アーク放電中に炭素を蒸着して得られた多層の同軸チューブすなわち多層(multi-walled)カーボンナノチューブが飯島澄男により1991年に報告されている。1993年、飯島のグループとDonald Bethune率いるIBMチームとはそれぞれ独自に、炭素を鉄、コバルト等の遷移金属と共にアーク発生器内で蒸着して単層(single-wall)ナノチューブの作成が可能であることを発見した(飯島他、Nature 363:603(1993);Bethune他、Nature 363:605(1993)及び米国特許第5,424,054号参照)。これら最初の合成において得られたナノチューブは、大量の煤煙と金属粒子に混じった不均一なもので、その収率も低かった。
現在、単層および多層カーボンナノチューブの合成方法は主に3種ある。カーボン竿のアーク放電(Journet他、Nature 388:756(1997))、炭素のレーザ切断(Thess他、Science 273:483(1996))、および炭化水素の化学蒸着(Ivanov他、Chem.Phys.Lett 223:329(1994);Li他、Science 274:1701(1996))である。多層カーボンナノチューブは炭化水素接触分解により工業規模で製造することが可能であるが、単層カーボンナノチューブは依然としてグラム単位でしか製造することができない。現在のこれらの合成方法は、単層カーボンナノチューブと多層カーボンナノチューブとの両方を他の混入物質と共に製造するものであり、SWNTの精製に時間と費用がかかる。
独特な機械的および電子的特性を有しているという理由から、多層カーボンナノチューブより単層カーボンナノチューブが一般に好まれている。多層カーボンナノチューブの場合、不飽和炭素結合価間で架橋することによって欠陥が補われたものが残ってしまうが、単層カーボンナノチューブの場合、隣接する壁がなく欠陥を補うことができないので、欠陥を持つ単層カーボンナノチューブが生じにくい。欠陥の無い単層ナノチューブには、チューブ直径、同軸シェル数、キラリティーを変化させることによって調整できる顕著な機械的、電子的、磁気的特性が期待される。
SWNTの製造方法は、Resasco他による米国特許第6,333,016号に開示されている。触媒としてバイメタルを用い、金属の一方をCo、Ni、Ru、Rh、Td、IrまたはPt、金属の他方をMo、WまたはCrとしている。バイメタル触媒を担体上に堆積させて、これを、炭素源としてCOを用いるSWNTの合成に使用する。この方法はSWNTを工業規模で製造することができる。
3nm未満の小さな触媒粒子が、直径の小さなカーボンナノチューブの成長に好ましいことが一般に認められている。しかし小さな触媒粒子は、カーボンナノチューブの合成に必要な高い温度において凝集しやすい。Huang他による米国特許出願第2004/0005269号は、Fe、CoおよびNiのうち少なくとも1種の元素と、ランタニドのうち少なくとも1種の担体元素とを含む、混合触媒を開示している。ランタニドは合金を形成することで触媒の融点を低下させるといわれており、これを利用して炭素ナノ構造体をより低い温度で成長させることができる。
触媒の粒度のほかに、反応チャンバの温度もカーボンナノチューブの成長に重要である。Zhang他による米国特許第6,764,874号は、アルミニウムを溶融してアルミナ担体を作成し、ニッケル薄膜を溶融してアルミナ担体上にニッケルナノ粒子を形成することでカーボンナノチューブを調製する方法を開示している。この触媒を、850℃未満の反応チャンバで使用する。Dai他による米国特許第6,401,526号および米国特許出願第2002/00178846号は、原子間力顕微鏡法用カーボンナノチューブを形成する方法を開示している。担体構造の一部を、金属含有塩と長鎖分子化合物とを溶媒に溶解した液相前駆体物質でコーティングする。カーボンナノチューブは850℃で製造される。
上述の方法はいずれも、著しい量の副産物を生成し、あるいは/さらにSWNTの収率も低い。従って、高品質の単層カーボンナノチューブを制御可能に合成する方法および工程が必要とされている。従って本発明は、低い反応温度で高品質SWNTを合成する新規な方法および工程を提供する。
発明の概要
本発明は、単層カーボンナノチューブを高収率および高品質で成長させる方法および工程を提供する。
本方法は、V族金属、VI族金属、VII族金属、VIII金属、ランタニド、遷移金属およびそれらの混合物から選ばれる触媒を使用する。触媒の粒径は好ましくは約0.1nm〜約10nmである。触媒は、Al、SiO、MgOなどの粉末酸化物担体上に、触媒と担体との比が約1:1〜約1:50となるように担持することができる。この担持触媒を用いてSWNTを合成することができる。反応温度、反応持続時間、そのほかの反応条件は、高品質のSWNTが製造され、かつ多層カーボンナノチューブ、非晶質炭素、不規則な炭素またはグラファイトなどの他の炭素種の生成が最小化されるようになるまで、調節することができる。
本発明の一態様において、担持金属触媒を炭素前駆ガスと接触させて、ラマンスペクトルにおけるGバンドとDバンドとの比(IG:ID)が5を超える単層カーボンナノチューブ(SWNT)を合成する方法が提供される。
本発明の別の態様において、Fe−Mo、Fe−CoおよびNi−Fe−Moからなる群より選ばれる金属触媒を約1:10〜約1:20の比で担体に担持したものと、炭素前駆ガスとを接触させて、ラマンスペクトルにおけるGバンドとDバンドとの比(IG:ID)が5を超える単層カーボンナノチューブ(SWNT)を合成する方法が提供される。
別の態様において、担体に担持した平均粒径約2nm未満の触媒に炭素前駆ガスを接触させることを含む、高品質SWNTを合成する方法が提供される。金属触媒の平均粒径は、SQUIDを用いて金属触媒の磁化曲線を求め、磁化曲線から平均粒径を調べることで得られる。炭素前駆ガスはメタンであってもよく、アルゴン、水素などの他の気体を追加で含んでいてもよい。触媒は、V族金属、VI族金属、VII族金属、VIII族金属、ランタニド、遷移金属またはそれらの混合物であってもよい。触媒の粒径は好ましくは約1nm〜約50nmである。触媒はAl、SiO、MgOなどの粉末酸化物担体に、約1:1〜約1:50の比で担持されていてもよい。
本発明の別の態様において、担体に担持した触媒に炭素前駆ガスを約750℃未満の温度で接触させる工程によって製造されたカーボンナノチューブ構造体が提供される。炭素前駆ガスはメタンであってもよく、アルゴン、水素などの他の気体を追加で含んでいてもよい。触媒は、V族金属、VI族金属、VII族金属、VIII族金属、ランタニド、遷移金属またはそれらの混合物であってもよい。触媒の粒径は好ましくは約1nm〜約15nmである。触媒はAl、SiO、MgOなどの粉末酸化物担体に、約1:1〜約1:50の比で担持されていてもよい。反応持続時間は約30分〜約90分とすることができる。反応温度および反応持続時間は、高品質SWNTが合成されるように調節することができる。
I.定義
特に述べない限りは、明細書、請求の範囲を含む本願において用いられる下記の語は、下記のように定義される。なお、明細書および請求の範囲において用いられる「一つの(a、an)」「その(the)」で示される単数形は、文脈から複数形を含まないことが明らかとされる場合を除いては、複数形を含むものとする。一般的な化学用語の定義は、例えばCareyおよびSundberg(1992)“Advanced Organic Chemistry第3版”第A巻および第B巻、Plenum Press(ニューヨーク州);およびCotton他(1999)“Advanced Inorganic Chemistry 第6版”、Wiley(ニューヨーク州)が参照可能である。
本願において「単層カーボンナノチューブ」または「一次元カーボンナノチューブ」の語は、交換可能に用いるものであり、実質的に炭素原子の単層からなる壁を有し、黒鉛型結合で六角形結晶構造に配置された、炭素原子の薄いシートを円筒状にしたものを意味する。
「有機金属(metalorganic)」または「有機金属(organometallic)」の語は、交換可能に用いるものであり、有機化合物と金属、遷移金属または金属ハロゲン化物との配位化合物を意味する。
II.概要
本発明は、炭素蒸着法を用いて高品質の単層カーボンナノチューブ(SWNT)および構造体を合成する方法および工程を開示する。粉末Alに担持した触媒を用いて、SWNTを合成する。触媒は好ましくはFeと、少なくとも1種の他の金属(Mo、Niなど)とである。反応温度は、非晶質または不規則な炭素の形成が最小化されるように選択され、反応持続時間は、多層炭素の形成が最小化されるように選択される。これにより、高品質SWNTが製造される。
III.触媒
触媒の組成は、当業者に公知のどのようなものであってもよい。一般に用いられる触媒は、例えば鉄、酸化鉄、モリブデンなどの金属または合金、あるいはコバルト、ニッケル、クロム、イットリウム、ハフニウムまたはマンガンなどのフェライトである。本発明で有用な触媒の全体的な平均粒径は好ましくは50nm〜約1μmであるが、一般に個々の粒径は約400nm〜約1μmであってもよい。
カーボンナノチューブの成長工程における触媒の機能は、炭素前駆体を分解し、炭素の規則的に並んだ堆積を補助することにある。本発明の方法および工程では、金属触媒として金属ナノ粒子を用いるのが好ましい。触媒として選択した金属または金属の組み合わせを処理して、所望の粒度及び粒径分布を得ることができる。下記のようにカーボンナノチューブを合成する際に、触媒は、その担体として使用するのに好適な材料上に担持して分離することができる。当分野で知られるように、担体を用いると、触媒粒子同士が分離されて、触媒組成物中により大きな表面積の触媒材料を提供することができる。担体材料としては、結晶シリコン、ポリシリコン、窒化ケイ素、タングステン、マグネシウム、アルミニウムおよびそれらの酸化物、好ましくは酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化マグネシウムまたは二酸化チタン、あるいはそれらの混合物、それらに元素を任意選択で付加して改変したものの粉末が挙げられ、担体粉末として用いる。シリカ、アルミナおよび当分野で公知の他の材料を担体として用いることができ、好ましくはアルミナを担体として用いる。
触媒は、V族金属(V、Nb等)およびそれらの混合物、VI族金属(Cr、W、Mo等)およびそれらの混合物、VII族金属(Mn、Re等)、VIII族金属(Co、Ni、Ru、Rh、Pd、Os、Ir、Pt等)およびそれらの混合物、ランタニド(Ce、Eu、Er、Yb等)およびそれらの混合物または遷移金属(Cu、Ag、Au、Zn、Cd、Sc、Y、La等)およびそれらの混合物から選択することができる。バイメタル触媒のような本発明に用いることのできる混合触媒の具体例としては、Co−Cr、Co−W、Co−Mo、Ni−Cr、Ni−W、Ni−Mo、Ru−Cr、Ru−W、Ru−Mo、Rh−Cr、Rh−W、Rh−Mo、Pd−Cr、Pd−W、Pd−Mo、Ir−Cr、Pt−Cr、Pt−WおよびPt−Moが挙げられる。好ましくは金属触媒は鉄、コバルト、ニッケル、モリブデンまたはそれらの混合物、例えばFe−Mo、Fe−NiおよびNi−Fe−Moである。
各金属と全触媒との比は好ましくは約1:10〜約15:1(mol/mol)、より好ましくは約1:5〜約5:1(mol/mol)、さらにより好ましくは約1:2〜約1:4(mol/mol)である。従って例えば、触媒がバイメタルのFe−Moである場合、Fe:Mo比は1:1、2:3、1:2、3:2、5:1、6:1などを取ることができる。同様に、触媒がトライメタルのFe−Mo−Niである場合、Fe:Mo:Ni比は1:1:1、3:2:1、5:1:1、10:2:1などを取ることができる。
金属、バイメタル、または複数金属の組み合わせを用いて、好ましくは規定の粒度および粒径分布を有するナノ粒子として、触媒を調製する。触媒は、文献(Harutyunyan他、NanoLetters 2、525(2002))に記載の方法によって調製することができる。あるいは同一出願人による同時係属の米国特許出願第10/304,316号に記載するように、または当分野で公知の他の方法によって、不動態化(passivating)塩に添加した対応の金属塩を熱分解し、金属ナノ粒子を得るように溶媒の温度を調節して、触媒を調製することができる。触媒の粒度および粒径は、不動態化溶媒中に適当な濃度の金属を用いることで、あるいは熱分解温度で反応を進行させる時間の長さを制御することによって、制御可能である。金属塩は金属のどのような塩であってもよく、金属塩の融点が不動態化溶媒の沸点より低くなるように選択することができる。従って、金属塩は金属イオンと対イオンを含むものであり、対イオンとしては硝酸塩、窒化物、過塩素酸塩、硫酸塩、硫化物、酢酸塩、ハロゲン化物、メトキシドまたはエトキシド等の酸化物、アセチルアセトネート等が挙げられる。例えば、金属塩は酢酸鉄(FeAc)、酢酸ニッケル(NiAc)、酢酸パラジウム(PdAc)、酢酸モリブデン(MoAc)等、またはそれらの組み合わせであってもよい。金属塩の融点は好ましくは不動態化溶媒の沸点より約5℃〜50℃低く、より好ましくは約5℃〜約20℃低い。溶媒は、グリコールエーテル、2−(2−ブトキシエトキシ)エタノール、H(OCHCHO(CHCH(以下一般名「ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル」を用いる)等のエーテルであってもよい。
約0.01nm〜約20nm、より好ましくは約0.1nm〜約3nm、最も好ましくは約0.3nm〜2nmの平均粒径を有する触媒を調製することができる。従って触媒の粒径を0.1、1、2、3、4、5、6、7、8、9または10nm、最大約20nmとすることができる。別の態様において、触媒はある範囲の粒径または粒径分布を有していてもよい。例えば触媒は、約0.1nm〜約5nm、約3nm〜約7nmまたは約5nm〜約11nmの範囲の粒径を有していてもよい。
生成した触媒の粒度と分布は、好適な方法によって確認することができる。確認方法の一つとして、透過電子顕微鏡法(TEM)が挙げられる。好適なモデルとしてFEI社(オレゴン州ヒルズバロ)から市販されているPhillips CM300 FEG TEMが挙げられる。金属ナノ粒子のTEM顕微鏡写真を撮る場合、1滴以上の金属ナノ粒子/不動態化溶媒溶液を、TEM顕微鏡写真撮影に好適な炭素膜グリッドまたはその他のグリッド上に滴下する。次いでTEM装置を用いてナノ粒子の顕微鏡写真を撮影する。得た写真を用いて、形成されるナノ粒子の粒度分布を調べることができる。
別の方法において、同一出願人による同時係属の米国特許出願第10/992,275号に記載するように、担持前後の触媒粒子の粒径は、超電導量子干渉素子(SQUID)磁力計を用いて調べることができる。SQUID磁力計はBiomagnetic Technologies社(カリフォルニア州サンディエゴ)やSiemens株式会社(ドイツ国)などにより市販されており、複数個所の磁場を同時に検出することのできる単一チャネルと多層チャネルの両方を備えている。SQUID磁力計は一般に超電導検出コイル装置と検出器(SQUID)とを備え、その超電導線ループには1個または2個のジョセフソン接合が挿入されている。ループ内の磁束は量子化され、検出コイルに起こった磁場の変化により、検出器内を流れる電流に測定可能な変化が起こる。SQUID磁力計は、例えば10−14テスラなどの、非常に低い磁場を測定することができる。この技術は様々な分野での用途が見出されている。
約1.5nm未満の粒径を有する触媒の磁化曲線は常磁性であり、約2nmを超える粒径の磁化曲線は超常磁性であり、4nmを超える場合は強磁性であることが判明している。従って一態様において、触媒粒子の磁気特性の変化を利用して、所望の粒度を有する触媒粒子を合成することができる。SQUIDで観察された磁化曲線が、所望の粒径に期待される磁化曲線と同じでなければ、金属/担体材料のモル比を変化させる。従って、所望の平均粒径が約2nm以上(例えば2.1nm〜約3nm)の場合、粒子が超常磁性であることを示す磁化曲線となるSQUID測定値が得られるまで、金属/担体材料の比を変化させ続ける。
上で詳述した熱分解によって得られ、任意選択でSQUIDにより特徴を分析した触媒を、固体担体上に担持することができる。固体担体の例としては、アルミナ、シリカ、MCM−41、MgO、ZrO、アルミニウム安定化酸化マグネシウム、ゼオライト、または当分野で公知の他の酸化物担体、およびそれらの組み合わせが挙げられる。例えば、Al−SiOハイブリッド担体を用いることができる。好ましくは、担体は酸化アルミニウム(Al)またはシリカ(SiO)である。固体担体として用いられる酸化物を粉末状とし、小さな粒径と大きな表面積を持たせることができる。粉末酸化物の粒径は好ましくは約0.01μm〜約100μm、より好ましくは約0.1μm〜約10μm、さらにより好ましくは約0.5μm〜約5μm、最も好ましくは約1μm〜約2μmである。粉末酸化物の表面積は、好ましくは約50〜約1000m/g、より好ましくは約200〜約800m/gである。粉末酸化物は新たに調製したものでもよいし、市販のものでもよい。
一態様において触媒を、副分散および抽出を介して固体担体上に担持する。副分散は、酸化アルミニウム(Al)またはシリカ(SiO)などの粉末酸化物の粒子を、熱分解反応後に反応容器に導入することから開始する。1〜2μmの粒径で、300〜500m/gの表面積を有する好適なAl粉末がAlfa Aesar(マサチューセッツ州ウォードヒル)またはDegussa(ニュージャージー州)により市販されている。粉末酸化物を添加して、担持触媒の形成に用いられる触媒の初期量と粉末酸化物との所望の重量比を達成することができる。通常、重量比を約1:10〜約1:50とすることができる。例えば100mgの酢酸鉄を出発触媒材料として用いる場合、約320〜480mgの粉末酸化物を溶液に導入することができる。触媒と粉末酸化物との重量比は、約1:10〜1:20、例えば1:11、1:12、2:25、3:37、1:13、1:14、1:15、1:16、1:17などとすることができる。
当業者に明らかなように、こうして調製した担持触媒を貯蔵して後で使用することができる。別の態様において、触媒を予め調製し、不動態化溶媒から単離し、精製し、前記と同一または別種の好適な量の不動態化溶媒に含まれる粉末酸化物に添加することができる。金属ナノ粒子と粉末酸化物を均質に分散し、不動態化溶媒から抽出し、上記するように有効表面積を増加する処理を行うことができる。金属ナノ粒子と粉末酸化物との混合物を調製する他の方法は当業者に自明であろう。
このように形成した担持触媒は、化学蒸着(CVD)工程を用いたカーボンナノチューブ、ナノ繊維、および他の一次元炭素ナノ構造体の合成における成長触媒として用いることができる。
IV.炭素前駆体
カーボンナノチューブは、炭素含有ガスなどの炭素前駆体を用いて合成することができる。一般に、800℃〜1000℃までの温度で熱分解しない炭素含有ガスのいずれかを用いることができる。好適な炭素含有ガスの例としては、一酸化炭素や、メタン、エタン、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、エチレン、アセチレン、プロピレンなどの飽和および不飽和脂肪族炭化水素;アセトン、メタノールなどの含酸素炭化水素;ベンゼン、トルエン、ナフタレンなどの芳香族炭化水素;およびこれらの混合物(例えば一酸化炭素とメタンなど)が挙げられる。一般に、アセチレンを用いると多層カーボンナノチューブの形成が促進されるが、単層カーボンナノチューブの形成にはCOとメタンが供給ガスとして好ましい。炭素含有ガスは、水素、ヘリウム、アルゴン、ネオン、クリプトン、キセノンなどの希釈ガスまたはそれらの混合物と任意選択で混合してもよい。
V.カーボンナノチューブの合成
本発明の方法および工程により、高品質SWNTを合成することができる。本発明の一態様において、文献(Harutyunyan他、NanoLetters 2、525(2002))に記載の方法によって、粉末酸化物上に担持した触媒を炭素源に反応温度で接触させることができる。あるいは、粉末酸化物上に担持した触媒をエアロゾル化し、反応温度に維持された反応器に導入することができる。同時に、炭素前駆ガスを反応器に導入することができる。反応器内の反応物質流は、反応器の壁上に堆積する炭素生成物の量を低減するように制御することができる。このようにして、製造されるカーボンナノチューブを回収し分離することができる。
粉末酸化物上に担持した触媒は、公知の方法のずれかによってエアロゾル化することができる。一つの方法において、ヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン、キセノンまたはラドンのような不活性ガスを用いて担持触媒をエアロゾル化する。好ましくはアルゴンを用いる。一般に、アルゴンまたは別のいずれかのガスを、粒子注入器に強制的に通過させ反応器へ導入する。粒子注入器は、担持触媒を保持することができ、かつ担持触媒を攪拌する手段を備えるものであればどのような容器であってもよい。従って、機械攪拌器を設けたビーカーに、粉末状多孔質酸化物担体上に担持した触媒を入れてもよい。アルゴン等のキャリアガスへの触媒の取り込みを促進する目的で、担持触媒を攪拌または混合してもよい。
概して、ナノチューブの合成は同一出願人による同時係属の米国特許出願第10/727,707号(2003年12月3日出願)に記載するように行う。不活性キャリアガス(好ましくはアルゴンガス)を、粒子注入器に通過させる。粒子注入器はビーカーまたは他の容器であってもよく、粉末状多孔質酸化物担体上に担持した成長触媒を入れておく。アルゴンガス流への担持触媒の取り込みを促進する目的で、粒子注入器内の担持触媒を攪拌または混合してもよい。あるいは任意選択で、不活性ガスを乾燥システムに通過させて乾燥させてもよい。粉末状多孔質酸化物を取り込んだアルゴンガスを予熱器に通過させて、このガス流の温度を約400℃〜約500℃に上げてもよい。次いで、取り込まれた担持触媒を反応チャンバに送る。メタンまたは他の炭素源ガスと水素の流れも反応チャンバに送る。典型的な流量としては、アルゴンについては500sccm、メタンについては400sccm、Heについては100sccmが挙げられる。さらに、500sccmのアルゴンを螺旋流入口へ導入し、反応チャンバの壁に堆積する炭素生成物の量を低減することができる。
反応チャンバの温度は、約300℃〜900℃から選択することができる。温度は好ましくは炭素前駆ガスの分解温度未満に維持するように選択することができる。例えば、1000℃を超える温度では、メタンは金属成長触媒により炭素ナノ構造体を形成するのではなく、分解されて直接煤煙を生じることが知られている。さらに、非晶質炭素、不規則な炭素、グラファイトまたは多層カーボンナノチューブなどの非SWNT生成物の形成を最小化するように、温度を選択することができる。反応チャンバで合成したカーボンナノチューブとその他の炭素ナノ構造体を回収し、特徴を分析することができる。
本発明の一態様において、合成したSWNTの直径分布は実質的に均一である。従って、SWNTの約90%が平均径の約25%内、より好ましくは平均径の約20%内、さらにより好ましくは平均径の約15%内におさまる直径を有する。従って、合成されたSWNTの直径分布は平均径の約10%〜約25%、より好ましくは平均径の約10%〜約20%、さらにより好ましくは平均径の約10%〜約15%である。
炭素SWNTは、約4重量%〜約15重量%(鉄/アルミナ触媒に対する炭素の重量%)の収率で合成することができる。得られたSWNTの透過電子顕微鏡(TEM)画像の分析結果について、触媒粒径との相関性を持たせることができる。例えば触媒粒径が約9nmの場合、平均直径約10nm〜約15nmの束として、触媒粒径が約5nm、平均直径約7nm〜約12nmの束として、触媒粒径が約1nmの場合、平均直径約5nm〜約10nmの束として、SWNTが製造される。TEMにより推定される直径は、複数の異なるレーザ励起(例えばλ=1064;785;614、532、514および488nm)を用いたラマン分光法スペクトルによって観察された半径方向収縮モード(radial breathing mode)から確認することができる。
SWNTのラマンスペクトルには、1590cm−1付近のGバンド、1350cm−1付近のDバンド、約100〜300cm−1付近の半径方向伸縮モード(RBM)の3個の大きなピークが存在する。RBM振動数はSWNTの直径に反比例しているので、SWNT直径の計算に用いることができる。通常、RBMピークの赤方偏移はSWNT平均径の増加に対応している。ラマン分光で観測可能な(Raman-allowed)フォノンモードE2gに関連する二次元モード(tangential mode)のGバンドでは2つのピークが重なっている場合もある。約1593および1568cm−1付近の2つのピークは半導性SWNTに割り当てられ、約1550cm−1付近の広いブライト−ウィグナー−ファノ(Breit-Wigner-Fano)線は金属性SWNTに割り当てられている。従ってGバンドは、金属性SWNTと半導性SWNTとを区別する方法を提供する。Dバンド構造は不規則な炭素、非晶質炭素の存在、sp−炭素ネットワークに由来する他の欠陥に関連している。SWNTのラマンスペクトルにおけるGバンドとDバンドとの比(IG:IDまたはG/D比)は、製造したSWNTの純度と品質を調べる指標として用いることができる。好ましくはIG:IDは約1〜約500であり、より好ましくは約5〜約400であり、さらに好ましくは約7より大きい値である。
反応温度と反応持続時間は、高品質なSWNTが得られるように調節することができる。例えば反応温度は、約400℃〜約900℃、好ましくは約500℃〜約800℃、より好ましくは約500℃〜約750℃とすることができる。最初の設定で得られたSWNTの品質を試験し、SWNTの品質が所望のレベルになるように温度を調節する。好ましくは、反応温度は約750℃未満である。反応持続時間も、高品質のSWNTが得られるように調節することができる。反応持続時間は約1分〜約180分、好ましくは約10分〜約120分、より好ましくは約20分〜約100分とすることができる。製造したSWNTの品質を試験し、SWNTの品質が所望のレベルになるように反応持続時間を調節する。好ましくは、反応持続時間は約90分未満である。
本発明の方法および工程を用いて、IG:ID比が約5〜約40の高品質SWNTを製造することができる。SWNT品質の制御は、触媒の粒度、反応温度、反応持続時間を制御することで実施することができる。このようにして製造したSWNTは、純度と品質が高い。
上記した方法及び工程により製造したカーボンナノチューブおよびナノ構造は、フィールド・エミッション素子、メモリ素子(高密度メモリアレイ、メモリロジックスイッチングアレイ)、ナノMEMS、AFMイメージングプローブ、分散(distributed)診断センサーおよびひずみセンサー等に用いることができる。他の重要な用途としては、熱制御材料、超強力および軽量補強材およびナノ複合材料、EMIシールド材料、触媒担体、ガス貯蔵材料、高表面積電極、および軽量導線ケーブルおよびワイヤ等が挙げられる。
実施例
以下に、本発明を実施する特定の実施形態の実施例を説明する。実施例は本発明を例証する目的のためだけに記載するものであり、いかなる意味においても本発明の範囲を限定するものではない。用いた数値(例えば量、温度等)の精度には注意を払ったが、多少の実験誤差や偏差はもちろん許容されるべきである。
担持触媒の調製
担体材料を金属塩溶液に含浸して触媒を調製した。反応時間と金属塩/グリコール比を変化させて、ナノ粒子の粒度を制御した。典型的な手順において、メタノールに含んだFeAcとメタノールに含んだMoAcをFe:Mo:Al=1:0.2:17のモル比で用いた。窒素雰囲気下、FeAcとMoAcとをジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテルに1mM:0.2mM:20mMのモル比で添加した。窒素雰囲気下で、磁気攪拌子を用いて反応混合物を混合し、還流させながら90分間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、Al(17mM)を一度に添加した(モル比Fe:Mo:Al=1:0.2:17)。反応溶液を室温で15分攪拌し、3時間にわたり150℃に加熱した。溶媒を除去するために混合物上にNガスを流しながら、約90℃に冷却した。反応フラスコの壁に黒色フィルムが形成された。黒色フィルムを回収して瑪瑙乳鉢で粉砕し、黒色の微粉末を得た。
カーボンナノチューブの合成
Harutyunyan他、NanoLetters 2、525(2002)に記載の実験装置を用いて、カーボンナノチューブを合成した。上で得た触媒を用い、メタンを炭素源として、CVDによりSWNTを成長させた(T=750℃、メタンガス流量=60sccm)。全ての触媒について、炭素SWNTは、約4、7、15重量%(鉄/モリブデン/アルミナ触媒に対する炭素の重量%)の収率で合成することができた。λ=785nmレーザ励起におけるラマンスペクトルとTEMとを用いて、製造した単層カーボンナノチューブの特徴を分析した。
担持触媒Fe:Al(モル比1:14.2)の場合、IG:ID比は5であり、担持触媒Fe:Al(モル比1:14.2)の場合、IG:ID比は8であり、担持触媒Fe:Mo:Al(モル比1:0.2:16.9)の場合、IG:ID比は21.5であった(図1)。
好ましい実施形態および様々な別の実施形態を参照して本発明を詳細に述べたが、本発明の精神および範囲内で様々に改変した形態および詳細が可能であることが当業者には理解されよう。本願において参照した全ての印刷された特許と公報は、ここに参照して全文を開示に含むものとする。
最適化した触媒(Fe:Mo:Al=1:0.2:16.9)、熱処理およびSWNT合成持続時間を用いて成長させた炭素SWNTのラマンスペクトルを示す。

Claims (29)

  1. 単層カーボンナノチューブ(SWNT)を合成する方法であって、
    担体上に担持した金属触媒を炭素前駆ガスに接触させることによって、5を超えるラマンスペクトルにおけるGバンドとDバンドとの比(IG:ID)でSWNTを合成するステップを含むことを特徴とする方法。
  2. 前記触媒は、V族金属、VI族金属、VII族金属、VIII族金属、ランタニド、遷移金属およびそれらの混合物からなる群より選択されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記触媒が、Feと、V、Nb、Cr、W、Mo、Mn、Re、Co、Ni、Ru、Rh、Pd、Os、Ir、Pt、Ce、Eu、Er、Yb、Ag、Au、Zn、Cd、Sc、YおよびLaからなる群より選ばれる別の金属またはそれらの混合物とであることを特徴とする請求項2に記載の方法。
  4. 前記触媒がFeと、Ni、Co、Cr、Moまたはそれらの混合物とであることを特徴とする請求項3に記載の方法。
  5. 前記触媒がFe−Mo、Fe−CoおよびNi−Fe−Moからなる群より選ばれることを特徴とする請求項4に記載の方法。
  6. 前記担体が粉末酸化物であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  7. 前記粉末酸化物がAl、SiO、MgOおよびゼオライトからなる群より選ばれることを特徴とする請求項6に記載の方法。
  8. 前記粉末酸化物がAlであることを特徴とする請求項7に記載の方法。
  9. 前記触媒と前記担体の比が約1:1〜約1:50であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  10. 前記比が約1:10〜約1:20であることを特徴とする請求項9に記載の方法。
  11. 前記炭素前駆ガスが、一酸化炭素、メタン、エタン、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、エチレン、アセチレン、プロピレン、アセトンおよびメタノールからなる群より選ばれることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  12. 前記炭素前駆ガスがメタンであることを特徴とする請求項11に記載の方法。
  13. 前記炭素前駆ガスが不活性ガスおよび水素をさらに含むことを特徴とする請求項11に記載の方法。
  14. 前記不活性ガスがアルゴン、ヘリウム、窒素、水素またはそれらの混合物であることを特徴とする請求項13に記載の方法。
  15. 前記IG:ID比が100未満であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  16. 前記IG:ID比が約5〜約30であることを特徴とする請求項15に記載の方法。
  17. 前記IG:ID比が約5〜約20であることを特徴とする請求項15に記載の方法。
  18. 単層カーボンナノチューブ(SWNT)を合成する方法であって、
    担体上に担持した金属触媒を炭素前駆ガスに約1:10〜約1:20の比で接触させることによって、5を超えるラマンスペクトルにおけるGバンドとDバンドとの比(IG:ID)でSWNTを合成するステップを含み、
    前記金属触媒がFe−Mo、Fe−CoおよびNi−Fe−Moからなる群より選ばれることを特徴とする方法。
  19. 前記担体が粉末酸化物であることを特徴とする請求項18に記載の方法。
  20. 前記粉末酸化物がAl、SiO、MgOおよびゼオライトからなる群より選ばれることを特徴とする請求項19に記載の方法。
  21. 前記粉末酸化物がAlであることを特徴とする請求項20に記載の方法。
  22. 前記炭素前駆ガスが、一酸化炭素、メタン、エタン、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、エチレン、アセチレン、プロピレン、アセトンおよびメタノールからなる群より選ばれることを特徴とする請求項18に記載の方法。
  23. 前記炭素前駆ガスがメタンであることを特徴とする請求項22に記載の方法。
  24. 前記炭素前駆ガスが不活性ガスおよび水素をさらに含むことを特徴とする請求項22に記載の方法。
  25. 前記不活性ガスがアルゴン、ヘリウム、窒素、水素またはそれらの混合物であることを特徴とする請求項24に記載の方法。
  26. 前記IG:ID比が100未満であることを特徴とする請求項18に記載の方法。
  27. 前記IG:ID比が約5〜約30であることを特徴とする請求項26に記載の方法。
  28. 前記IG:ID比が約5〜約20であることを特徴とする請求項26に記載の方法。
  29. 反応温度が約750℃未満であり、反応持続時間が約90分未満であることを特徴とする請求項18に記載の方法。
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