JP2009502708A - カーボサーミック法 - Google Patents

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Abstract

1400℃超に過熱された溶融アルミニウム中に炭素及びアルミナを注入することによって炭化アルミニウム含有塊を生成するためのカーボサーミック法。炭素が溶融アルミニウムと反応して炭化アルミニウム・アルミナ塊を生成する。この塊を1700℃〜2000℃の範囲に加熱してアルミニウム金属及び一酸化炭素を生成することができる。

Description

本発明は、アルミナを伴うカーボサーミック(carbothermic)反応に関する。
発明の背景
アルミニウム製造のためには、カーボサーミック法に基づく技術が有望であり、ホール・エルー電解法に代わるものとしての期待を提供する。カーボサーミック法の成功は、電解ルートに比較して設備投資要求額を50〜70%減らし、運転費を25〜35%減らす潜在的能力を有するであろう。また、フッ化物放出の問題が回避される一方、発生する炭素含有ガスの量が電解アルミニウム製造法の場合よりも実質的に低くなるであろう。
カーボサーミック法によるアルミニウムの製造は100年余にわたり試行されてきた。しかし、工業的なアルミニウム生産を成功させるためのカーボサーミック法の最適化は未だ達成されていない。この段階で研究されている方法は、異なる複雑な段階において2000℃を超える温度ならびに反応体及び生成物の正確な制御を要する。これらの段階は、
(a)炭化アルミニウムを生成するための、2000℃超でのアルミナと炭素との反応、
(b)アルミニウム金属を生成するための、2150℃超での炭化アルミニウムとアルミナとの反応、及び
(c)残りの材料からのアルミニウムの分離
を含む。
このようなカーボサーミック法で解決されなければならない課題は、高レベルの揮発アルミニウムをうまく回収すること、耐火物損失のレベルを下げること、ステージの間で材料を移送する困難さ及び多量の一酸化炭素の生成の問題を含む。このような問題は、2000〜2200℃の高さの操業温度では不可避である。
カーボサーミック法の中心的な反応は以下の反応である。
2Al23+9C→Al43+6CO (1)及び
Al23+Al43→6Al+3CO (2)
これらの反応は全体として以下の反応を与える。
Al23+3C→2Al+3CO (3)
これらの反応によるアルミニウム製造に関する初期の研究が、いずれもBarnetらへの米国特許第121797号及び第1222593号、いずれもKruhへの米国特許第2090451号及び第2255549号、Rasmussenへの米国特許第27555178号、Grunertへの米国特許第2776884号、Millerらへの米国特許第2829961号及びGrunertへの米国特許第2974032号によって例示されている。より最近の研究は、炭化アルミニウム及びアルミナの溶融スラグを有する溶融浴中でアルミナと炭素とを反応させることに関する。溶融浴は通常、二つのゾーンで操業し、第一ゾーンの中でアルミナ炭化物が生成され、その炭化物が第二ゾーンに通過してアルミナと反応して金属アルミニウムを製造する。この研究は、Perssonへの米国特許第4385930号、Johansenらへの米国特許第6440193号、LaCarmeraへの米国特許第6475260号、Lindstadへの米国特許第6530970号、Fruehanらへの米国特許第6849101号及び米国特許出願公開公報2006/0042413によって例示されている。同じく興味深いものは、1989年にドイツデュッセルドルフのAluminium-Verlag社によって出版されたMotzfeldtらによる「Carbothemal Production of Alminium」及び共同研究開発契約DE−FC36−00ID13900号の下、MJ Bruno and Alcoa社によって米国エネルギー省に提出された2004年12月31日付の「Aluminium Carbothermic Technology」などの刊行物である。
発明の概要
本発明は、従来技術で採用されている手法に代わる手法を提供するためのものである。本発明によって採用される手法は、以下の記載から明らかになるように、従来技術に対して数多くの利点を有する。しかし、簡潔にいうと、そのような利点は、従来技術で必要な温度と比較して相対的に低い温度で炭化アルミニウムを生成する能力及び炭化アルミニウムを生成したのち、従来技術よりも少ないアルミニウム蒸気を発生させる全体的工程でその炭化物から金属アルミニウムを生成する能力を含む。
第一の態様にしたがって、本発明は、炭化アルミニウム含有塊を製造する方法であって、
(a)粒状アルミナの供給源及び粒状炭素の供給源を用意するステップ、
(b)粒状アルミナ及び粒状炭素を溶融アルミニウム金属の浴に注入してアルミナと炭素との混合物を浴中に提供するステップ、及び
(c)溶融アルミニウム金属の浴を、炭素を浴の溶融アルミニウムと反応させるのに十分な過熱温度に保持して、アルミナと混合した炭化アルミニウムを生成するステップ
を含む方法を提供する。
炭素注入の結果、以下の反応によって炭化アルミニウムが生成される。
4Al+3C→Al43 (4)
この反応は約1100℃で認められる。しかし、1400℃を超えると、より高い反応速度で進行する。反応は発熱性であり、上記式(1)の炭化物形成反応とは対照的に、ガスを発生させない。
式(1)の反応は従来技術のカーボサーミック法で生成される一酸化炭素の実質量の2/3を生成するため、本発明には非常に有意な利点がある。
式(4)の反応は、浴の溶融アルミニウム中のアルミナの存在で起こる。その結果、式(4)の反応によって生成される炭化アルミニウムがアルミナ粒子に付着して、炭化物とアルミナとの混合物が炭化アルミニウムとアルミナとの塊を生成することが可能になる。
好ましくは、炭素と酸化アルミニウムとを混合し、得られた混合物をキャリヤガス中に随伴し、そのキャリヤガス中で混合物を浴に注入する。しかし、炭素及びアルミナは、随伴キャリヤガスに別々に注入することもできる。いずれの場合でも、キャリヤガスは不活性ガス、もっとも好都合にはアルゴンであることができる。
粒状アルミナ及び粒状炭素は、随伴キャリヤガス中で浴に効率的に注入しやすくするのに十分に小さな粒径を有する。アルミナは、アルミニウム回収のための電解法における使用に適した等級であることができ、そのような使用の場合と同様に、比較的微細な粉末であることができる。粒状炭素は石油コークスであってもよい。あるいはまた、粒状炭素は木炭であってもよい。コークスであるのか木炭であるのか他のタイプの炭素であるのかにかかわらず、シリカ含有率が低い、たとえば0.3重量%未満であることが望ましい。
溶融アルミニウムの浴は、注入される流れの炭素が溶融アルミニウムと反応して炭化アルミニウムを生成することができる過熱温度に保持される。十分な反応速度を達成するためには、浴温度は、好ましくは約1400℃を超え、たとえば約1550℃〜1650℃である。
本発明の注入ステップは安全に進行することができることがわかった。このステップは、同じかより高い操業温度を用いる高温冶金法で通常に使用される要件を超える特別な要件を必要とすることなく実施することができる。実際、より高い、約1650℃を超える温度を使用することもできるが、そのような高温は運転費を不必要に増すため、避けることが好ましい。注入ステップの手順は、そのような手順が十分に確立され、より極限的な条件下で使用される酸素転炉(BOF)中での製鋼で使用される手順に似ている。
キャリヤガス中に随伴された炭素及びアルミナの浴への注入の結果、溶融アルミニウムの少なくとも一領域中に炭素及びアルミナが分散する。したがって、アルミニウムと炭素とが反応して炭化アルミニウムを形成するとき、アルミナ及び炭化アルミニウムの粒子が密接に混合し、くっつき、炭化アルミニウム及びアルミナを含む凝集塊を形成することができる。少量のアルミニウム金属が形成する塊の中に閉じ込められることは避けられない。キャリヤガス中にも炭素及びアルミナが分散するため、ガスのポケットが形成する塊の中に閉じ込められる。この閉じ込めの結果、塊は、浴のアルミニウムの密度よりも低いかさ密度又は見かけ密度を有することができ、そのため、通常ならば、塊は浴の表面まで浮上する。
溶融アルミニウムへの注入によって形成される炭化物及びアルミナの塊の性質は、式(2)の反応によるアルミニウム金属の回収を容易にする。塊は、式(2)のための反応体を含有する。注入によって提供される炭素とアルミナとの比を制御することにより、塊中の炭化アルミニウムとアルミナとの比を、式(2)の要件を満たすように制御することができる。これに関して、炭素が塊中に取り込まれる程度を考慮に入れなければならない。理由は、この炭素が式(4)にしたがってアルミニウム金属のポケットと反応してさらなる炭化アルミニウムを生成することになるからである。
さらなる態様にしたがって、本発明は、アルミニウム金属を回収する方法を提供する。この方法では、本発明の第一の態様にしたがって炭化アルミニウム及びアルミナを含有する塊を第一ゾーンで生成し、その塊を第二ゾーンで加熱して、塊の炭化アルミニウムとアルミナとを反応させてアルミニウム金属及び一酸化炭素を生成する。
塊が加熱される第二ゾーンは、塊が形成される反応容器から離れていてもよい。すなわち、炭化アルミニウム・アルミナ塊は、それが加熱されるところの別個の第二の反応容器に移すことができる。しかし、炭化アルミニウム・アルミナ塊を、それが形成されるところと同じ施設で加熱することにより、有意な利点を達成することができる。これらの利点のうち無視できないものは、塊を1個の容器から別の容器に移す必要がないこと、及び式(2)の反応によってアルミニウム金属を回収するために塊を第二ゾーンで加熱する前の熱エネルギー損失が最小限になることである。
第二ゾーンは、好ましくは、炭化アルミニウム・アルミナ塊が形成される第一ゾーンのすぐ上にあって、塊が浴の上面に蓄積するにつれ、塊が第二ゾーンに入ることができるようになっている。したがって、第一及び第二のゾーンは、1個の反応容器の垂直に隣接するリアクタ又は1個のリアクタ施設の垂直に隣接する別個のリアクタによって画定されることができる。その結果、式(2)の反応によって生成されたアルミニウム金属は浴へと流れることができる。したがって、第一ゾーンにおける炭化アルミニウム形成によって消費される浴からのアルミニウムが浴に戻される。第二ゾーンにおけるアルミナ消費によって生成されたアルミニウムが浴のアルミニウム含量に加わり、アルミニウムの排出が必要になる。
炭化アルミニウム・アルミナ塊は、適当な方法で加熱することができる。塊は電気的に加熱してもよい。炭化アルミニウム・アルミナ塊は導電性であるため、塊の誘導加熱が可能である。しかし、アーク式電気加熱が好ましく、もっとも実用的な加熱形態である。
好ましい態様では、炭化アルミニウム・アルミナ塊が加熱されるところの第二ゾーンは、塊を加熱するための電気エネルギーを提供するための複数の電極を有するアーク式電気炉(EAF)の形態にある。EAFは、浴の上方に配置され、そのベースに開口を有し、その開口の中に、炭化アルミニウム・アルミナ塊が形成するとともに位置することができる。電極は、それぞれが塊の上部でアークを発生させて、塊の炭化アルミニウムとアルミナとが反応するところの集中局部加熱領域を提供するように配設される。
各電極によって発生するアークによる集中局部加熱の結果、非常に高い温度が生じることができる。しかし、アークからの距離が増すにつれ炭化アルミニウム・アルミナ塊の温度は低下する。好ましくは、EAFの周囲で塊の温度が約1000〜1300℃の低さになるように集中局部加熱が見えなくなるような配置である。この配置により、電極の周囲の塊の本体は約1700〜2000℃の温度になる。この範囲での加熱が、少なくとも本発明によって許される好ましい条件下、式(2)の反応をアルミニウム金属の回収に許容可能な速度で進行させるのに十分であることがわかった。
約1700℃の低さの温度で式(2)の反応の速度を高める本発明の好ましい形態では、炭化アルミニウム・アルミナ塊の上面及びアークによって発生する集中局部加熱領域から一酸化炭素を除去する。これは、
(a)第二ゾーン中、炭化アルミニウム・アルミナ塊の上に、一酸化炭素を抽出するのに十分な低さのガス圧力を維持すること、及び
(b)炭化アルミニウム・アルミナ塊の上面を、アークによって発生する集中局部加熱領域を含め、アルゴンでフラッシュすること
によって達成することができる。
もっとも好ましくは、一酸化炭素は、炭化アルミニウム・アルミナ塊の上に減圧を作用させることと、塊の上面をアルゴンでフラッシュすることとの組み合わせによって除去される。
一酸化炭素の除去は式(2)の順反応に好都合である。これが起こる程度は、反応が、約1700℃〜2000℃の温度で許容可能な速度で進行するような程度である。したがって、従来技術の発案とは対照的に、式(2)の反応を進行させるために2150℃を超える温度で操業する必要はない。
第一及び第二のゾーンは、好ましくは、大気の侵入を防ぐのに十分である実質的にシールされた施設にある。第二ゾーンの、炭化アルミニウム・アルミナ塊の上のガス空間が、ガス空間中の圧力を適当なレベルまで下げるように操業することができる真空発生システムと連絡することができる。十分に下げられた圧力は、式(2)の順反応が約1700℃で十分な速度で進行することを可能にする。
炭化アルミニウム・アルミナ塊の上の減圧は、ガスをその塊に通して上に引き出す。したがって、浴に注入されたキャリヤガスは、浴から発生し、次いでその塊に通して引き出されることができる。好ましくはアルゴンからなるガスが、炭化アルミニウム・アルミナ塊の上面から一酸化炭素を掃去する。しかし、このガスの掃去作用が不十分であるならば、アルゴンを塊の上面に吹き付けて、それによってその上面から一酸化炭素を掃去することもできる。吹き付けられるガスは、第二ゾーンの中又は各電極内に画定された縦通路の中に延びるランスを介して供給することができる。
本発明をより容易に理解することができるよう、本発明の方法で使用されるリアクタ施設の断面図である添付図面を参照する。
図面は、切頭円柱の形を有する周壁16を含むリアクタ施設10を示す。このように、壁16は、円柱の垂直軸に対して傾斜したほぼ平行な面にある上下の縁を有する。施設は、壁16の上縁にドーム形のカバー18を有する。施設は、壁16の下縁に傾斜したベース又は炉床20を有する。ベース20が壁16の下縁を含む平面よりも緩く傾斜しているため、ベース20と壁16の下縁との間にアーチ形の開口22が画定されている。施設10は、開口22から外に、壁24及びカバー25(壁24の上縁と壁16との間)によって画定されるアーチ形のチャンバ23を有する。図示されていないが、ベース20は、壁16よりも先まで延びて壁24の下縁とつながっている。チャンバ23は、ベース20中の開口を介して円柱形のサブチャンバ26と連絡し、このサブチャンバは、ベース20及びチャンバ23の下で、壁16から外方に延びている。
施設10は、開口22の高さの範囲で上下することができる上面30aを有する溶融アルミニウムの浴30を保持する。面30aの低位は、サブチャンバ26に通じる開口のところにベース20によって画定されたせき31によってセットされる。浴30のアルミニウムがサブチャンバ26及び第一リアクタ32を満たす。リアクタ施設10では、第一リアクタ32は、開口22から壁16に対して内にある、溶融アルミニウムによって占められる容積にある。リアクタ32は、溶融アルミニウムへの注入を可能にする入口34を有する。図示されていないが、入口34は、壁16の円周の一部分に壁を貫通する開口の円周方向の列を設けて、各開口を介する同時注入を可能にするアーチ形マニホルドの形態にある。
施設10を使用する場合、第一リアクタ32中の溶融アルミニウムは、好ましくは1400℃超の、より好ましくは1550℃〜1650℃の範囲の過熱温度に保持される。リアクタ32への入口34を介して、キャリヤガス中に随伴された粒状アルミナ及びキャリヤガス中に随伴された粒状炭素が過熱溶融アルミニウムに注入される。炭素及びアルミナは、混合すると同時に入口34の各開口を介して注入することができる。しかし、炭素及びアルミナは、入口34の各開口を介して別々に注入することもできる。いずれの場合でも、構造は、炭素とアルミナとの混合物を溶融アルミニウム中に提供するためのものである。注入された流れの炭素が式(4)の反応によって溶融アルミニウムと反応して炭化アルミニウムを形成する。キャリヤガスは好ましくはアルゴンである。アルミナ粒子及び炭素粒子は、好ましくは、最大粒径が約5mm以下である。
第一リアクタ32中に形成した炭化アルミニウムは注入されたアルミナとともに凝集し、その際、いくらかの溶融アルミニウム及びキャリヤガスがその凝集した材料中にトラップされる。凝集した材料は、浮上して溶融アルミニウムの表面で炭化アルミニウム・アルミナ塊36を形成するような見かけ密度又はかさ密度を有する。
施設10は、周壁16の中で、第一リアクタ32の上に位置する第二リアクタ38を有する。塊36がリアクタ32中の溶融アルミニウムの上に突出してリアクタ38に入る。リアクタ38は、ドーム形カバー18の中を下に延びる複数の黒鉛消耗電極40を含む。電極40は、「アーク」40aによって図示するようなアーク式電気加熱を提供して、塊36をリアクタ32中の温度よりも高く加熱するように操業することができる。アーク式電気加熱は、塊36の集中局部加熱を発生させるために実施され、進むにつれ、潜弧式加熱になる。このため、電極は、好ましくは、リアクタ38のいくぶん中央寄りに集められている。集中局部加熱により、塊36の温度は壁16に近づくにつれ低下し、壁のところでは約1000℃の低さであることもできるが、好ましくは約1300℃以上である。これは、塊36の本体又は体積が約1700℃〜約2000℃の温度になることを可能にして、式(2)にしたがって塊36の炭化アルミニウムとアルミナとを反応させ、同時に一酸化炭素を放出する。
電極によって印加される電流による塊36の加熱によって生成されるアルミニウム金属は、塊36の中をしたたり落ちて、第一リアクタ32中の浴30の溶融アルミニウムに達することができる。これは、十分な空隙率を有する塊36及び塊36の周囲と壁16との間の隙間によって可能になる。
式(2)の反応は、一般に約1700℃〜約2000℃である塊36の温度にもかかわらず、十分な速度で進行することができる。この範囲の温度は、上記引用例で詳述されているような従来技術法における温度レベルと比較して低い。反応速度は、リアクタ32から発生したキャリヤガスがリアクタ38中の塊36の中を上昇し、反応によって発生した一酸化炭素を掃去することによって高められる。この一酸化炭素除去は、好ましくは、中空である電極40及び各電極40の上端に接続された供給源から提供されるアルゴンによって支援される。供給源からのアルゴンは、矢印Aによって示すように、各電極40の長手方向に流れて、それぞれのアーク発生部位に達する。
電極40は、隣接する電極40の間でアーク放電させながら、交流電流の供給源に接続されることができる。あるいはまた、電極は、破線で示す電極45によってアーク放電を維持しながら、直流供給源に接続されることもできる。電極45は塊36の中にさらに深く貫入し、好ましくは水で冷却される。
リアクタ38中でアルミニウム金属が回収される際の比較的低い温度にもかかわらず、いくらかのアルミニウム蒸気が発生する。これが起こる程度は上記引用例の従来技術に比べて低い。しかし、それでもなお、発生した金属を捕獲するための処理を保証するのには十分である。図示されていないが、施設10のドーム形カバー18の区域は、各電極40によって実質的に埋められる各開口の間が穿孔されている。穿孔は、矢印Bによって示すように、いくらかの発生したアルミニウム蒸気がチャンバ46の中に逃げ込むことを可能にする。蒸気はチャンバ46中で膨張し、その結果、以下の反応による酸化を実質的に阻止されるところの温度まで冷却される。
6Al+3CO→Al23+Al43 (5)
式(5)の反応は、カバー18よりも上の空間で優勢であるより高い温度のせいで、可能な限りカバー18の下のリアクタ38の空間の中で起こる傾向がある。また、式(5)の反応の生成物はカバー18の下面に集まる傾向があり、これを促進するため、カバー18は好ましくは水で冷却される。このようにして形成したアルミナ及び炭化アルミニウムの析出物は最終的にカバー18から剥離する。このように、集められたアルミナ及び炭化アルミニウムは落下して塊36に戻り、式(2)の反応によってそのアルミニウム含量の回収が可能になる。
チャンバ46は出口48を有し、この出口48に接続された真空源(図示せず)によってガスがこの出口を通って引き出される。したがって、チャンバ46の中、ひいてはリアクタ38の中では減圧が維持される。この減圧が、式(2)の反応が起こっている塊36の領域からの一酸化炭素除去を直接的に促進する。また、リアクタ38中の減圧が、リアクタ32からのガスが塊36の中に引き込まれる際の速度を高めて、一酸化炭素除去をさらに高める。指摘したように、これらの要因が式(2)の反応の速度を改善し、反応が約1700℃〜2000℃の比較的低い温度で効果的に進行することを可能にする。
実施可能である限りにおいて、リアクタ32に注入される流れによって供給されるアルミナと炭素との比は、リアクタ38中の塊36中に求められる炭化アルミニウムとアルミナとの比を提供するようにバランスされる。反応体の補充量は、入口49を介して塊36に供給することができる。
浴30のアルミニウムは、サブチャンバ26に周囲に設けられた誘導加熱コイル50により、1400℃超の、好ましくは1550℃〜1650℃の範囲の過熱温度に維持することができる。必要ならば、他の加熱手段を設けて、浴30のすべてのアルミニウムが十分な過熱温度にあることを保証することができる。特に、リアクタ38よりも下にある、炭素源及びアルミナの注入によって式(4)の反応が起こる浴30の領域が、1400℃超の、好ましくは1550℃〜1650℃の範囲の十分な温度にあることが適切である。
溶融アルミニウムが塊36の中をしたたり落ちて浴30に達することにより、浴30の体積が漸増する。したがって、アルミニウム生成物を施設10から排出することが必要である。このために、吐出し管52がサブチャンバ26のベースから出口栓54まで下に延びている。管52は、好ましくは、その中のアルミニウムの温度を下げるために冷却され、その場合、水冷が好ましい。
吐出し口54は、管52の下端から上に少し離れたところに位置している。これは、サブチャンバ26及び管52中のアルミニウムからドロスを沈降させて、管52中で出口54よりも下に集めるためである。定期的にドロスを排出することができるよう、さらなる出口56が管52の下端に設けられている。
リアクタ32は排液出口32aを有し、サブチャンバ26もまた排液出口26aを有する。いずれの場合も、たとえば施設10の保守点検を可能にするため、溶融金属の完全な取り出しを可能にするためである。
最後に、本発明の本質又は範囲を逸することなく、前記部品の構造及び配設に対して様々な改変、修正及び/又は追加を加えることができることが理解されよう。

Claims (19)

  1. 炭化アルミニウム含有塊を製造する方法であって、
    (a)粒状アルミナの供給源及び粒状炭素の供給源を用意するステップ、
    (b)粒状アルミナ及び粒状炭素を溶融アルミニウム金属の浴に注入してアルミナと炭素との混合物を浴中に提供するステップ、及び
    (c)溶融アルミニウム金属の浴を、炭素を浴の溶融アルミニウムと反応させるのに十分な過熱温度に保持して、アルミナと混合した炭化アルミニウムを生成するステップ
    を含む方法。
  2. 粒状アルミナが約5mmの最大粒径を有する、請求項1記載の方法。
  3. 粒状炭素が約5mmの最大粒径を有する、請求項1又は2記載の方法。
  4. アルミナと炭素とを混合し、キャリヤガス中に随伴して得られた混合物を浴に注入する、請求項1〜3のいずれか1項記載の方法。
  5. 炭素及びアルミナをキャリヤガス中で別々に浴に注入する、請求項1〜3のいずれか1項記載の方法。
  6. キャリヤガスがアルゴンである、請求項4又は5記載の方法。
  7. 溶融アルミニウムの浴を1400℃を超える温度に過熱する、請求項1〜6のいずれか1項記載の方法。
  8. 温度が約1550℃〜1650℃である、請求項7記載の方法。
  9. アルミニウム金属を回収する方法であって、請求項1〜8のいずれか1項記載の方法によって炭化アルミニウム・アルミナ塊を第一ゾーンで製造し、その塊を第二ゾーンで加熱して塊の炭化アルミニウムとアルミナとを反応させてアルミニウム金属及び一酸化炭素を生成する方法。
  10. 第二ゾーンが第一ゾーンの上にあって、炭化アルミニウム・アルミナ塊が浴の上面に蓄積するにつれ、塊が第二ゾーンに入ることができる、請求項9記載の方法。
  11. 第二ゾーンにおける加熱が誘導加熱による加熱である、請求項9又は10記載の方法。
  12. 第二ゾーンにおける加熱がアーク式電気加熱による加熱である、請求項9又は10記載の方法。
  13. 加熱が、それぞれが炭化アルミニウム・アルミナ塊の上部でアークを発生させて塊の炭化アルミニウムとアルミナとが反応するところの集中局部加熱領域を提供するように配設された複数の電極による加熱である、請求項12記載の方法。
  14. 炭化アルミニウム・アルミナ塊の本体を電極の周囲で約1700〜約2000℃の温度に加熱する、請求項13記載の方法。
  15. 炭化アルミニウム・アルミナ塊の上面及び集中局部加熱領域から一酸化炭素を除去する、請求項9〜14のいずれか1項記載の方法。
  16. 第二ゾーン中、炭化アルミニウム・アルミナ塊の上に十分に低い圧力を維持することによって一酸化炭素を少なくとも部分的に除去する、請求項15記載の方法。
  17. 炭化アルミニウム・アルミナ塊の上面をアルゴンでフラッシュすることによって一酸化炭素を少なくとも部分的に除去する、請求項15又は16記載の方法。
  18. 第二ゾーン中、炭化アルミニウム・アルミナ塊の上に減圧を維持する、請求項9〜17のいずれか1項記載の方法。
  19. 減圧が、キャリヤガスを第一ゾーンから炭化アルミニウム・アルミナ塊に通して上に引き出す、請求項18記載の方法。
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