JP2009289986A - 電子部品の製造方法及びノイズ対策テーブル - Google Patents

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Abstract

【課題】ノイズ対策を施す対象物の電磁的環境に応じて適切な電磁ノイズ抑制部材が配置された電子部品の製造方法等を提供する。
【解決手段】少なくとも電磁ノイズ抑制部材の特性と磁界強度及び電界強度との関係を表すテーブルを用意する工程(a1)と、伝送線路を有する回路を用意する工程(b1)と、伝送線路から発生する磁界強度を測定する工程(c1)と、伝送線路から発生する電界強度を測定する工程(d1)と、上記テーブルを参照して、工程(c1)及び(d1)においてそれぞれ測定された磁界強度及び電界強度に基づいて電磁ノイズ抑制部材の特性を選択する工程(e1)と、工程(e1)において選択された特性を有する電磁ノイズ抑制部材を用いて伝送線路の少なくとも一部を覆う工程(f1)とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子部品の製造方法に関し、特に、伝送線路を介して伝送される信号に重畳する電磁ノイズを抑制する対策が施された電子部品の製造方法、及び、電子部品の製造において用いられるノイズ対策テーブルに関する。
従来、電子機器において伝送される信号のノイズを抑制するために、回路の近傍や伝送線路の周囲等に、ポリマーに金属磁性粉を分散させてシート状に成形した電磁ノイズ抑制部材(ノイズ抑制シート、又は、複合磁性シートとも呼ばれる)を配置する手法が広く用いられている。
例えば、ノイズ抑制シートを携帯電話の内部等に適用すると、電磁場閉じ込め効果により、機器内の信号線やIC(集積回路)から発生する高周波磁界成分による対向ライン等への誘導結合が抑制される(デカップリング効果とも呼ばれる)。また、ICから延在して基板上に形成された信号線に適用することにより、信号線へのインピーダンス付加効果による高周波成分が抑制される(フィルタ効果とも呼ばれる)。さらに、高速回路を接続するフレキシブルケーブル等に適用することにより、ケーブルに重畳するコモンモード電流成分が抑制される。
このようなノイズ抑制シートの性能の制御は主に透磁率に基づいて行われており、透磁率の実数部μ’が大きいほど磁束収束効果は高くなり、透磁率の虚数部μ”が大きいほど磁気損失効果は高くなる。また、ノイズ抑制シートの性能を向上させるために、例えば、下記特許文献1及び2には、透磁率に加えて誘電率を考慮することが記載されている。特許文献1には、磁性粉と熱可塑性樹脂又はゴム材料との混合樹脂組成物、又は磁性粉と熱硬化性樹脂との混合樹脂組成物でそれぞれ形成される電磁波吸収体において、周波数が0.2〜6GHzの高周波領域における複素比誘電率の実数部を80〜700、複素比誘電率の虚数部を5〜500のそれぞれの範囲内から選ばれる数値とすることが開示されている。また、特許文献2には、誘電体及び/又は磁性体と共に、誘電率調整剤として、固定炭素分97%以上、灰分が3%以下、揮発分が3%以下の黒鉛を含有させることにより、高ε’及び低ε”を達成することが開示されている。
特開2005−209686号公報 特開2004−336028号公報
ところが、このようなノイズ抑制シートを実際に使用してみると、同じノイズ抑制シートであっても、ノイズ対策を施すべき対象物の使用状況(電磁的環境)によってノイズ抑制効果にばらつきが生じてしまう。そのため、現状では、ノイズ抑制シートを電磁ノイズ源(伝送線路等)の近傍に配置して効果の有無を確認するという試行錯誤的な使用が為されている。また、IEC(国際電気標準会議:International Electrotechnical commission)規格においては、電磁ノイズ源の特性インピーダンスを50Ωとして基本評価を実施しているが、実際には必ずしも50Ωではない。さらに、実際に対策すべき伝送線路等の形状も、上記規格における形状と常に一致しているわけではない。
このように、現状では、ノイズ対策を施す対象である電子部品や伝送線路の電磁的環境に応じて適切なノイズ抑制シートを選択することが困難であり、十分なノイズ抑制効果を得られていないことが多い。また、単にポリマーに分散させる磁性粉の透磁率を大きくする等の材料物性を調整してシートの性能を変化させているが、ノイズ抑制シートの設計指針が明確でないため、電子部品や伝送線路の電磁的環境に応じて適切なノイズ抑制シートが設計されているとは言い難い。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、ノイズ対策を施す対象の電磁的環境に応じて適切な電磁ノイズ抑制部材が配置された電子部品の製造方法等を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の第1の観点に係る電子部品の製造方法は、少なくとも電磁ノイズ抑制部材の特性と磁界強度(磁場量)及び電界強度(電場量)との関係を表すテーブルを用意する工程(a1)と、伝送線路を有する回路を用意する工程(b1)と、伝送線路から発生する磁界強度を測定する工程(c1)と、伝送線路から発生する電界強度を測定する工程(d1)と、上記テーブルを参照して、工程(c1)及び(d1)においてそれぞれ測定された磁界強度及び電界強度に基づいて電磁ノイズ抑制部材の特性を選択する工程(e1)と、工程(e1)において選択された特性を有する電磁ノイズ抑制部材を用いて伝送線路の少なくとも一部を覆う(例えば、電磁ノイズ抑制部材を伝送線路の上又は上方被着させる)工程(f1)とを備える。
また、本発明の第2の観点に係る電子部品の製造方法は、基板上に搭載されたICを有する電子部品の製造方法であって、少なくとも電磁ノイズ抑制部材の特性と磁界強度及び電界強度との関係を表すテーブルを用意する工程(a2)と、上記ICに含まれる又は上記ICから延在する伝送線路から発生する磁界強度を測定する工程(b2)と、上記ICに含まれる又は上記ICから延在する伝送線路から発生する電界強度を測定する工程(c2)と、上記テーブルを参照して、工程(b2)及び(c2)においてそれぞれ測定された磁界強度及び電界強度に基づいて電磁ノイズ抑制部材の特性を選択する工程(d2)と、工程(d2)において選択された特性を有する電磁ノイズ抑制部材を用意して伝送線路上に配置する工程(e2)とを備える。
上記第1及び第2の観点によれば、磁界強度及び電界強度に基づいて選択された特性を有する電磁ノイズ抑制部材を用いるので、高い電磁ノイズ抑制効果を得ることができる。
上記テーブルは、電磁ノイズ抑制部材の特性と、磁界強度及び電界強度と、上記伝送線路を伝播している電磁波の周波数帯域との関連を表すものであっても良い。こうすれば、電磁ノイズ抑制部材の特性を選択する際に、さらに周波数帯域も考慮することにより、より電磁ノイズ抑制効果の高い部材を配置することが可能となる。
また、電界強度をE、及び、磁界強度をHとする場合に、工程(e1)及び/又は工程(d2)において、E/Hによって表される量に基づいて前記電磁ノイズ抑制部材の特性を選択しても良い。
さらに、本発明の1つの観点に係るノイズ対策テーブルは、電子部品の電磁ノイズ抑制部材を選択又は設計するために用いられるテーブルであって、磁界強度及び電界強度に基づく複数の量をそれぞれ表す複数の第1の物理量と、磁界強度及び電界強度に基づく複数の量にそれぞれ関連付けられた電磁ノイズ抑制部材の特性を表す複数の第2の物理量とを備える。
このとき、上記テーブルは、複数の周波数帯域を表す複数の第3の物理量をさらに備え、複数の第2の物理量で表された電磁ノイズ抑制部材の特性が、さらに、複数の第3の物理量で表された周波数帯域に関連付けられていても良い。
このようなテーブルを用いることにより、電子部品の電磁的環境に応じて高い効果を得ることができる電磁ノイズ抑制部材を容易に選択又は設計することが可能となる。なお、「テーブル」は、紙面等に印刷等された表形式又はそれと同等のもの(カード等)のような印刷物でもよく、或いは、電子的に記録媒体に保持された電子データでもよく、更には、専用回線又は公衆回線等の通信媒体を通じてサーバ手段(ストレージ)からユーザに提供されるものであってもよい。
本発明によれば、磁界強度及び電界強度や周波数帯域といったノイズ対策の対象物の電磁的環境に応じて、適切な特性を有する電磁ノイズ抑制部材を電子部品に配置するので、高い電磁ノイズ抑制効果を得ることができ、これによりしたがって、電子部品自体の性能を向上させることが可能となる。また、予め用意されたテーブルを用いることにより、適切な電磁ノイズ抑制部材を容易に選択又は設計できるので、電子部品の製造工程を簡略化することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図面中、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、以下の実施の形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明をその実施の形態のみに限定する趣旨ではない。さらに、本発明は、その要旨を逸脱しない限り、さまざまな変形が可能である。
図1は、本発明の一実施形態に係る電子部品の製造方法を示すフローチャートである。本実施形態においては、基板上に搭載されたIC(集積回路)を有し、そこから延在する伝送線路に電磁ノイズ対策が施された電子部品の製造方法について説明する。
まず、図1の工程S1において、ノイズ対策テーブルを用意する。ノイズ対策テーブルとは、図2に示すように、伝送線路等から発生する電磁場の状況と、伝送線路を伝播している電磁波の周波数と、そこに電磁ノイズ対策を施すのに適切な電磁ノイズ抑制部材の特性との関係を示すテーブルのことである。
図2の最左欄に示すE/Hは、電界(電場)強度Eを磁界(磁場)強度Hで除した量であり、波動インピーダンスと呼ばれている。本願においては、この波動インピーダンスE/Hを、ノイズ対策を施す対象物(例えば、伝送線路)の周囲の電磁場環境を示す一指標(第1の物理量)として用いる。E/Hの値は、TEM(Transverse Electromagnetic wave)波の120π(Ω)(約400Ω程度)を標準とすると、大きい場合にはその10倍程度又はそれ以上のオーダー、小さい場合には標準の1/10又はそれ以上のオーダーである。以下において、E/Hが大きい(高波動インピーダンス)電磁場環境を「E/H(大)」と言い、E/Hが中程度の(中波動インピーダンス)電磁場環境を「E/H(中)」と言い、E/Hが小さい(低波動インピーダンス)電磁場環境を「E/H(小)」と言う。
また、本願においては、電磁ノイズ抑制部材の特性を表す因子(第2の物理量)として、複素透磁率μの実数部μ’及び虚数部μ”、並びに、複素誘電率εの実数部ε’及び虚数部ε”を用いる。それらの内、複素透磁率の実数部μ’は磁場の閉じ込め効果を表し、複素誘電率の実数部ε’は電場の閉じ込め効果を表す。なお、因子μ’又はε’の値が大きいほど閉じ込め効果が高い(すなわち、電磁ノイズ抑制効果が高い)ことを示す。また、複素透磁率の虚数部μ”は磁気損失効果を表し、複素誘電率の虚数部ε”は誘電損失効果を表す。なお、因子μ”又はε”の値が大きいほどエネルギ損失が大きい(すなわち、電磁ノイズ抑制効果が高い)ことを示す。
次に、工程S2において、基板上に搭載されるICから延在する伝送線路が形成された回路基板を用意する。この伝送線路を介してICに信号が伝送入力され、また、ICから信号が伝送出力される。
工程S3において、上記伝送線路に発生している磁界強度Hを測定する。この測定方法は特に限定されないが、磁界強度を局所的に測定するためには、磁界(磁気)プローブを利用することが好ましい。
また、工程S4において、上記伝送線路に発生している電界強度Eを測定する。この測定方法も特に限定されないが、電界強度を局所的に測定するためには、電界プローブを利用することが好ましい。
次に、工程S5において、図2に示すノイズ対策テーブルを参照して、測定された磁界強度H及び電界強度Eに基づいて電磁ノイズ抑制部材の特性を選択する。すなわち、E/Hを計算し、このE/Hの値及び信号の周波数帯域(メガヘルツ(MHz)帯又はギガヘルツ(GHz)帯)に対応する特性を抽出する。これらの周波数帯域が第3の物理量に相当する。すなわち、図2に示すノイズ対策テーブルにおいては、第1の物理量であるE/H毎に、且つ、第3の物理量である周波数帯域MHz及びGHz毎に、第2の物理量で特性が規定された材料が特定されている。例えば、E/H(大)の場合には、MHz帯及びGHz帯に対して、誘電率εが高い材料(高ε材料)を選択する。また、E/H(中)の場合には、MHz帯に対しては因子μ’が高い材料(高μ’材料)を選択し、一方、GHz帯に対しては、因子εが高い材料(高ε材料)若しくはμ”が高い材料(高μ”材料)を選択する。さらに、E/H(小)の場合には、MHz帯に対しては因子μ’が高い材料(高μ’材料)を選択し、一方、GHz帯に対しては因子μ”が高い材料(高μ”材料)を選択する。
次いで、工程S6において、工程S5で選択された特性を有する電磁ノイズ抑制部材を用意する。その際、複数の市販の電磁ノイズ抑制部材(市販のノイズ抑制シート等)の内から、選択された所望の特性を有する部材を選択しても良いし、そのような部材を作製しても良い。後者の場合には、例えば、ポリマーに分散させる導電体粒子(金属粉)の導電率を高くしたり、その量を増加させたりすることにより、誘電率を高めることができ、また、ポリマーに分散させる磁性体粒子(金属磁性粉)の透磁率を高くしたり、その量を増加させたりすることにより、透磁率を高めることができる。こうして用意した電磁ノイズ抑制部材を、伝送線路の少なくとも一部に被着する等して伝送線路を覆うことにより、電磁ノイズ対策が施された電子部品が製造される。
以上においては、基板上に形成された伝送線路に対して電磁ノイズ対策を施す場合について説明したが、本発明は、電磁ノイズ対策が必要ないかなる電子部品の製造にも適用することができる。例えば、電子機器同士或いは電子部品同士を接続する伝送線路(ケーブル等)に適用する際には、伝送線路から発生する磁界強度及び電界強度を測定してE/Hを算出し、図2に示すノイズ対策テーブルに基づいて選択又は製造された電磁ノイズ抑制部材を伝送線路の少なくとも一部に被着すれば良い。また、IC以外の回路部品にも適用でき、さらに、回路の一部を構成する内部伝送線路のような回路に含まれる線路に対して適用することも可能である。
次に、図2に示す電磁ノイズ対策テーブルの作成方法について説明する。本発明者は、波動インピーダンス(E/H)を指標として分別し得る各電磁的環境に対し、以下に示す実験A及びBを行うことにより、各因子μ’、μ”、ε’、ε”とノイズ抑制効果との相関関係について鋭意検討を行った。
まず、図3に示す特性を有するノイズ抑制シートのサンプル(1)〜(10)を用意した。なお、サンプル(1)〜(10)のサイズはいずれも、30mm×25mmである。また、図3に示す各因子μ’、μ”、ε’、ε”は10MHzの下での値であり、100MHz及び2GHzの下における因子μ’と因子μ”との関係、並びに因子ε’と因子ε”との関係は、図4及び図5にそれぞれ示すとおりである。なお、図4及び図5は、各データをプロットしたものであり、このような形態のものも以下グラフと言う。
<実験A>
電磁エネルギ損失を調べるために、図6に示すように、基板10上にマイクロストリップライン(MSL)11を配置し、その上にノイズ抑制シート12(サンプル(1)〜(10))を配置した。その際、所定の電磁場環境を形成するために、E/Hに応じて、次のようなマイクロストリップライン11を用意した。
E/H マイクロストリップライン
1. 中 50Ωで整合終端した
2. 大 端部をオープンにした(ダイポール放射源等に対応)
3. 小 端部をショートさせた(ループ放射源等に対応)
そして、ネットワークアナライザ13を用いて、マイクロストリップライン11を伝播することにより生じる反射損失P11及び伝導損失P21を検出した。さらに、次式(1)を用いて、挿入損失P(loss)/P(in)を算出した。
Figure 2009289986
<実験B>
電磁場の抑制効果を調べるために、図7に示すように、基板10上に50Ωのマイクロストリップライン11を配置した。そして、ノイズ抑制シート12(サンプル(1)〜(10))の配置前及び配置後において、マイクロストリップラインの近傍(基板上1mmの距離、以下においてh=1mmとも示す)における電界強度E及び磁界強度Hを、近傍電磁界テスタ14及びプローブ(電界プローブ及び磁界プローブ)15を用いて測定した。なお、マイクロストリップラインの抵抗又は端部の状態については、実験Aと同様に、50Ω終端16、オープン、ショートとした。
<結果及び考察>
1.E/H(中)の場合
図8は、サンプル(1)〜(5)を配置した場合の挿入損失を示すグラフであり、図9は、サンプル(6)〜(10)を配置した場合の挿入損失を示すグラフである。図8及び図9より、挿入損失は、周波数が約1GHz以上となった場合に現れており、MHz帯においてあまり大きくならないことが判明した。ここで、挿入損失P(loss)/P(in)は因子μ”及びε”に依存するから(式(2)参照)、MHz帯においては、因子μ”及びε”が挿入損失(すなわち、ノイズ抑制)に与える影響は少ないことが確認された。
図10は、2GHzにおいて、サンプル(1)〜(10)の因子ε”が挿入損失P(loss)/P(in)に与える影響を示すグラフである。図10より、GHz帯においては、因子ε”が大きくなるほど挿入損失もより増加することが確認された。
図11は、2GHzにおいて、サンプル(1)〜(10)の因子μ”が挿入損失P(loss)/P(in)に与える影響を示すグラフである。図11より、GHz帯においては、因子μ”も挿入損失とある程度の相関を示すことが確認された。
ここで、因子ε”による誘電損失と因子μ”による磁気損失との内のいずれかが挿入損失の合計量に影響するか否かについて検討する。まず、電磁エネルギの損失Loss[W/m3]は、次式(2)によって表される。式(2)において、σは導電率を表す。
Figure 2009289986
したがって、誘電損失Loss(E)と磁気損失Loss(H)との比Loss(E)/Loss(H)は、次式(3)で表される。
Figure 2009289986
この比が1より大きい場合には誘電損失の寄与が相対的に大きく、1より小さい場合には磁気損失の寄与が相対的に大きいことになる。
例えば、50Ωで整合終端したE/H(中)の場合は、E/H=120π、並びに、サンプル(1)〜(10)の因子μ”及びε”の値を式(3)に代入すると、誘電損失Loss(E)と磁気損失Loss(H)との比は、次の範囲となる。
Figure 2009289986
このようにサンプル(1)〜(10)の因子ε”は10〜500程度、因子μ”は約10以下なので、結局、挿入損失の全体量に対して、誘電損失は磁気損失と同程度又はそれ以上の影響を与えることが理解される。
次に、周波数と挿入損失との関係について検討する。図12は、サンプル(2)における挿入損失の周波数特性を示すグラフであり、また、図13は、同サンプルの相対透磁率μrの実数部μr’及び虚数部μr”の周波数特性を示すグラフである。図12より、挿入損失はGHz帯において顕著になり、MHz帯における損失は比較的少ないことが判明した。一方、図13より、透磁率μrの実数部μr’ のピークは10MHz付近にあり、それより大きい周波数では急激に低下するのに対し、透磁率の虚数部μr”は比較的緩やかな分布を示し、そのピークは100MHz付近であり、さらに周波数が高くなると低下する。
ここで、異なる周波数の磁気損失の比は次のようになる。
Figure 2009289986
このように、因子μ”が一定であれば、周波数が高くなるほど磁気損失は大きくなる。言い換えれば、GHz帯において大きな磁気損失効果を得たい場合には、GHz帯において因子μ”が低下し難い特性を有する材料を選択することが好ましい。
図14は、ノイズ抑制シートのサンプル(1)〜(10)因子μ’と、各サンプルをマイクロストリップラインに配置する前後における磁場の変化ΔH(dB)との関係を表すグラフである。また、図15は、2GHzにおける同サンプル(1)〜(10)の因子μ”と、各サンプルの配置前後における磁場の変化ΔHとの関係を表すグラフである。ここで、磁場の変化ΔH(dB)は、ノイズ抑制シートを置かない場合の磁場強度をH0、ノイズ抑制シートを置いた場合の磁場強度をHNSSとした場合に、次式で表される。
ΔH(dB)=20log(HNSS/H0
なお、上述したように、MHz帯における挿入損失は過度に大きくならないので(図8及び図9参照)、図15においては2GHzのみの実験結果を表示した。
図14に示すように、因子μ’に関しては、MHz帯において磁場の変化ΔHとの間に強い相関が見られ、因子μ’が大きくなるほど磁場がより強く抑制されていることが判明した。一方、GHz帯においては、ノイズ抑制シートの配置前後において磁場の変化そのものが小さく、因子μ’と磁場の変化ΔHとの相関も弱いことが確認された。
また、図15に示すように、因子μ”に関しては、GHz帯において磁場の変化ΔHとの間に弱いながらも相関が見られ、因子μ”が大きくなるほど磁場損失が増加することが理解される。なお、図11に示す挿入損失の因子μ”特性からも、両者の間に相関があることがうかがわれる。
図16は、ノイズ抑制シートのサンプル(1)〜(10)の因子ε’と、各サンプルの配置前後における電場の変化ΔE(dB)との関係を表すグラフである。また、図17は、同周波数帯における同サンプルの因子ε”と、各サンプルの配置前後における電場の変化ΔEとの関係を表すグラフである。ここで、電場の変化ΔE(dB)は、ノイズ抑制シートを置かない場合の電場強度をE0、ノイズ抑制シートを置いた場合の電場強度をENSSとした場合に、次式で表される。
ΔE(dB)=20log(ENSS/E0
なお、上述したように、MHz帯における挿入損失は過度に大きくならないので(図8及び図9参照)、図17においては、2GHzの実験結果のみを表示した。
図16に示すように、因子ε’に関しては、MHz帯において電場の変化ΔEとの間に相関が認められ、因子ε’が大きくなるほど電場抑制効果(負のΔEの絶対値)が増加することが確認された。また、GHz帯においても、因子ε’と電場の変化ΔEと間に弱いながらも相関が認められ、因子ε’が大きくなるほど電場抑制効果は増加するといえる。
一方、図17に示すように、因子ε”に関しては、GHz帯において電場の変化ΔEとの間に弱いながらも相関が見られ、ε”が大きくなるほど電場損失は増加することが判明した。なお、図10に示す挿入損失の因子ε”特性からも、両者の間に相関があることがうかがわれる。
ここで、図18は、サンプル(1)〜(10)の因子μ’と因子ε’との関係を示すグラフである。図18より、因子μ’とε’との相関は弱いことが確認された。このことから、因子μ’及びε’を独立に制御することが可能である。また、各々に相関がないので、各因子に対する抑制効果を調べることに意味があると言える。
以上の実験結果及び考察より、波動インピーダンス(E/H)が中程度(120π)の場合に、MHz帯においては、因子μ’及びε’による電磁場閉じ込め効果がノイズ抑制に主として寄与しており、両者を比較すると、因子ε’よりも因子μ’の方が、ノイズ抑制により有効に寄与することが確認された。一方、GHz帯においては、因子μ”による磁気エネルギ損失効果が認められるものの、因子ε’による電場閉じ込め効果及び因子ε”による誘電エネルギ損失効果の方が、電磁ノイズ抑制により有効に寄与することが明らかになった。
2.E/H(大)の場合
一方の端部をオープンにしたマイクロストリップラインには定在波が生成されるため、マイクロストリップライン位置に応じてE/Hが変化する。そこで、マイクロストリップライン近傍の電磁場の分布を近傍電磁界測定装置によって視覚化し、E/Hが大きい領域における各因子μ’、μ”、ε’、ε”の影響による磁場及び電場の変化を測定した。
このような電磁場環境において、電磁ノイズ抑制に主に効果を示す因子を求める。まず、磁界プローブと電界プローブを用いた測定により、(E/H(大))/(E/H(中))=40と評価できる。よって、E/H(大)の場合の電磁エネルギ損失Loss(E)/Loss(H)(大)は、式(3)より、それぞれ次のようになる。
Figure 2009289986
そして、図3より、ε”は10〜500程度、μ”は約10以下であるので、式(4)より、E/H(大)の場合には、電磁ノイズ損失に対しては因子ε”による影響が支配的になるといえる。
さらに、図19は、サンプル(1)〜(10)の因子μ’と、各サンプルの配置前後における磁場の変化ΔHとの関係を表すグラフである(100MHz及び2GHz)。また、図20は、同サンプルの因子μ”と、各サンプルの配置前後における磁場の変化ΔHとの関係を表すグラフである(2GHzのみ)。
図19及び図20より、いずれのサンプルについても、各サンプルを配置することにより磁場がむしろ増大していることが理解される。また、因子μ’に関しては、MHz帯において磁場の変化ΔHとの間に相関が認められ、因子μ’が大きくなるほど磁場の増加率も高まることが判明した。また、GHz帯においても、両者の間に弱いながらも相関が認められる。一方、図20に示すように、因子μ”に関しては、GHz帯において弱いながらも負の相関が認められ、因子μ”が大きくなるほど、磁場の増大が抑制されることが確認された。
さらに、図21は、サンプル(1)〜(10)の因子ε’と、各サンプルに配置前後における磁場の変化ΔEとの関係を表すグラフである(2GHz及び100MHz)。また、図22は、同サンプルの因子ε”と、各サンプルの配置前後における電場の変化ΔEとの関係を表すグラフである(2GHz)。なお、上述したように、MHz帯における挿入損失は過度に大きくならないので(図8及び図9参照)、図22においては、2GHzの実験結果のみを表示した。
図21に示すように、因子ε’に関しては、MHz帯において電場の変化ΔEとの間に相関が認められ、因子ε’が大きくなるほど電場抑制効果(ΔEの絶対値)が増加することが確認された。また、GHz帯においても、両者の間に弱いながらも相関が認められ、因子ε’が大きくなるほど電場損失が増加することが判明した。一方、図22に示すように、因子ε”に関しては、GHz帯において電場の変化ΔEとの間に相関が認められ、因子ε”が大きくなるほど電場損失が増加すること、すなわち、電場がより強く抑制されることが判明した。
図23の(a)及び(b)は、それぞれ、2GHzにおける反射損失P11(loss)/P(in)の因子μ”及びε”特性を示すグラフである。この反射損失P11(loss)/P(in)は、次式(5)により求められる。ここで、P11 0はサンプルを配置しない場合の反射電力を示しており、P11 Mはサンプルを配置した場合の反射電力を示している。
Figure 2009289986
図23の(b)においては、5%〜10%程度の反射損失が生じており、GHz帯では、因子ε”と損失効果に相関があることがわかる。
以上の実験結果及び考察より、波動インピーダンス(E/H)が大きい場合、MHz帯においては、因子ε’による電場閉じ込め効果が電磁ノイズ抑制に主として寄与することが明らかになった。また、GHz帯においては、因子ε’による電場閉じ込め効果及び因子ε”による誘電エネルギ損失効果が電磁ノイズ抑制に主として寄与することが判明した。
3.E/H(小)の場合
一方の端部をショートさせたマイクロストリップラインには定在波が生成されるため、マイクロストリップラインの位置に応じてE/Hが変化する。そこで、マイクロストリップライン近傍(h=1mm)における電磁場の分布を近傍電磁界測定装置によって視覚化し、E/H(小)となる領域における各因子μ’、μ”、ε’、ε”に応じた磁場及び電場の変化を測定した。
まず、磁界プローブと電界プローブを用いた測定により、(E/H(小)/(E/H(中))=0.2と評価できる。よって、E/H(小)の場合の電磁エネルギ損失Loss(E)/Loss(H)(小)は、式(3)より、それぞれ次のようになる。
Figure 2009289986
そして、図3より、ε”は10〜500程度、μ”は約10以下であるので、E/H(小)の場合には、電磁ノイズ損失に対して磁気損失が支配的に影響を与えるといえる。
さらに、図24は、サンプル(1)〜(10)の因子μ’と、各サンプルの配置前後における磁場の変化ΔHとの関係を表すグラフである(2GHz及び100MHz)。また、図25は、同サンプルの因子μ”と、各サンプルの配置前後における磁場の変化ΔHとの関係を表すグラフである(2GHzのみ)。
図24に示すように、因子μ’に関しては、MHz帯において磁場の変化ΔHとの間に強い相関が認められ、因子μ’が大きくなるほど磁場がより強く抑制されることが確認された。一方、GHz帯においては、両者の相関は弱いことが理解される。
反対に、図25に示すように、因子μ”に関しては、GHz帯において磁場の変化ΔHとの間に強い相関が認められ、因子μ”が大きくなるほど磁場損失が増加することが確認された。
さらに、図26は、サンプル(1)〜(10)の因子ε’と、各サンプルの配置前後における電場の変化ΔEとの関係を表すグラフである(2GHz及び100MHz)。また、図27は、同サンプルの因子ε”と、各サンプルの配置前後における電場の変化ΔEとの関係を示すグラフである(2GHzのみ)。
図26に示すように、因子ε’に関しては、MHz帯においては電場の変化ΔEとの間に弱い相関が認められる。一方、GHz帯においては、両者の相関の有無は明らかではない。しかし、伝導損分以上にΔEが大きいことから、電場閉じ込め効果が奏されると推定される。また、図27に示すように、因子ε”に関しては、GHz帯において電場の変化ΔEとの間に相関が認められ、因子ε”が大きくなるほど電場損失は増加するものと想定される。
図28の(a)及び(b)は、それぞれ、2GHzにおける反射損失P11(loss)/P(in)の因子μ”及びε”特性を示すグラフである。この反射損失P11(loss)/P(in)は、上述した式(5)により求められる。これらの図より、因子μ”及びε”のいずれも反射損失と相関があるものと認められるが、オーダー評価では因子μ”が支配的であるといえる。
以上の実験結果及び考察より、波動インピーダンス(E/H)が小さい場合、MHz帯においては、因子μ’による磁場閉じ込め効果が電磁ノイズ抑制に主として寄与することが明らかとなった。一方、GHz帯においては、因子μ”による磁気エネルギ損失効果が主として電磁ノイズ抑制に寄与しており、因子ε’による電場閉じ込め効果及び因子ε”による誘電損失効果も電磁ノイズ抑制に影響を与えることが確認された。
<ノイズ対策テーブルの作成>
以上の実験結果に基づいて、波動インピーダンス(E/H)及び周波数帯域に応じて変化する電磁的環境の各々について、磁場の変化ΔHと因子μ’、電場の変化ΔEと因子ε’、挿入損失P(loss)/P(in)と因子μ”及びε”との相関係数を回帰分析により算出し、相関係数が高い因子を、その電磁的環境におけるノイズ対策シートの選択又は設計のための指標とした。例えば、図29に示すように、E/H(中)且つMHz帯の電磁的環境においては、相対透磁率の実数部μr’と磁場の変化ΔHとの相関係数は0.99である。また、図30に示すように、E/H(小)且つMHz帯の電磁的環境においても、相対透磁率の実数部μr’と磁場の変化ΔHとの相関が高い(相関係数0.99)。したがって、これらの環境においては、因子μ’が支配的となる。
一方、図31及び図32に示すように、E/H(中)且つGHz帯の電磁的環境においては、相対透磁率の虚数部μr”と挿入損失との相関(相関係数0.55)と、相対誘電率の虚数部εr”と挿入損失との相関(相関係数0.78)が比較的高い。したがって、この環境においては、因子μ"及びε”の影響が大きくなる。
図33は、電磁ノイズ抑制効果において支配的となる因子を、対象物の電磁的環境毎に示すテーブルである。なお、各因子の後の括弧内の数値は、相関係数を示す。図33に示すように、通常の評価系(IEC規格等)として使用される50Ωのマイクロストリップライン(E/H(中))においても、従来は考慮されていなかった因子ε’及びε”がノイズ抑制に有効であることが理解される。また、それよりもE/Hを10倍程度大きくすると(E/H(大))、実質的に、因子ε’及び因子ε”のみが有効に作用する一方、E/Hを1/10程度に小さくすると(E/H(小))、磁場の作用が大きくなるので因子μ’及びμ”の寄与がより効果的となる。
ノイズ対策テーブルとしては、図33に示すものをそのまま用いても良いし、図33に示す結果に基づいて、各電磁的環境において最も効果的な因子のみを示すように書き直したものを用いても良い(図2参照)。さらに、ノイズ対策テーブルにおいて、各電磁的環境において効果的な因子の値(最小値等)を具体的に表示しても良い。またさらに、ノイズ対策テーブルの形式は、図2及び図33に示す縦横形式に限られず、また、前述の如く、印刷物に限定されない。
また、以上の説明においては、波動インピーダンスE/Hを対象物の環境を表すパラメータとして用いることにより電磁ノイズ抑制部材の特性を選択したが、磁界強度H及び電界強度Eに基づく量であれば如何なる物理量をパラメータとして用いても良い。
本発明は、パーソナルコンピュータ、携帯電話、RFID等の電子機器において用いられる電子部品の製造方法に広く利用することが可能である。
本発明の一実施形態に係る電子部品の製造方法を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係るノイズ対策テーブルである。 サンプル(1)〜(10)の特性を示すテーブルである。 サンプル(1)〜(10)の複素誘電率の実数部及び虚数部の関係を示すグラフである。 サンプル(1)〜(10)の複素透磁率の実数部及び虚数部の関係を示すグラフである。 実験Aを実施している状態を示す図である。 実験Bを実施している状態を示す図である。 E/H(中)におけるサンプル(1)〜(5)の挿入損失の周波数特性を示すグラフである。 E/H(中)におけるサンプル(6)〜(10)の挿入損失の周波数特性を示すグラフである。 E/H(中)における挿入損失と因子ε”との相関を示すグラフである。 E/H(中)における挿入損失と因子μ”との相関を示すグラフである。 E/H(中)における挿入損失の周波数特性を示すグラフである。 E/H(中)における相対透磁率の周波数特性を示すグラフである。 E/H(中)における磁場の変化と因子μ’特性との相関を示すグラフである。 E/H(中)における磁場の変化と因子μ”特性との相関を示すグラフである。 E/H(中)における電場の変化と因子ε’特性との相関を示すグラフである。 E/H(中)における電場の変化と因子ε”特性との相関を示すグラフである。 因子μ‘と因子ε’との関係を示すグラフである。 E/H(大)における磁場の変化と因子μ’特性との相関を示すグラフである。 E/H(大)における磁場の変化と因子μ”特性との相関を示すグラフである。 E/H(大)における電場の変化と因子ε’特性との相関を示すグラフである。 E/H(大)における電場の変化と因子ε”特性との相関を示すグラフである。 E/H(大)における反射損失と各因子特性との相関を示すグラフである。 E/H(小)における磁場の変化と因子μ’特性との相関を示すグラフである。 E/H(小)における磁場の変化と因子μ”特性との相関を示すグラフである。 E/H(小)における電場の変化と因子ε’特性との相関を示すグラフである。 E/H(小)における電場の変化と因子ε”特性との相関を示すグラフである。 E/H(小)における反射損失と各因子特性との相関を示すグラフである。 E/H(中)における磁場の変化と因子μr’特性との相関を示すグラフである。 E/H(小)における磁場の変化と因子μr’特性との相関を示すグラフである。 E/H(小)における挿入損失と因子μr”特性との相関を示すグラフである。 E/H(小)における因子εr”特性を示すグラフである。 電磁ノイズ抑制効果において支配的となる因子を示すテーブルである。
符号の説明
10…基板、11…マイクロストリップライン(MSL)、12…ノイズ抑制シート、13…ネットワークアナライザ、14…近傍電磁界テスタ、15…プローブ。

Claims (8)

  1. 少なくとも電磁ノイズ抑制部材の特性と磁界強度及び電界強度との関係を表すテーブルを用意する工程(a1)と、
    伝送線路を有する回路を用意する工程(b1)と、
    前記伝送線路から発生する磁界強度を測定する工程(c1)と、
    前記伝送線路から発生する電界強度を測定する工程(d1)と、
    前記テーブルを参照して、工程(c1)及び(d1)においてそれぞれ測定された磁界強度及び電界強度に基づいて電磁ノイズ抑制部材の特性を選択する工程(e1)と、
    工程(e1)において選択された特性を有する電磁ノイズ抑制部材を用いて前記伝送線路の少なくとも一部を覆う工程(f1)と、
    を備える電子部品の製造方法。
  2. 前記テーブルが、電磁ノイズ抑制部材の特性と、磁界強度及び電界強度と、前記伝送線路を伝播している電磁波の周波数帯域との関連を表す、請求項1に記載の電子部品の製造方法。
  3. 電界強度をE、及び、磁界強度をHとする場合に、工程(e1)が、E/Hによって表される量に基づいて前記電磁ノイズ抑制部材の特性を選択することを含む、請求項1又は2に記載の電子部品の製造方法。
  4. 基板上に搭載されたICを有する電子部品の製造方法であって、
    少なくとも電磁ノイズ抑制部材の特性と磁界強度及び電界強度との関係を表すテーブルを用意する工程(a2)と、
    前記ICに含まれる又は前記ICから延在する伝送線路から発生する磁界強度を測定する工程(b2)と、
    前記ICに含まれる又は前記ICから延在する伝送線路から発生する電界強度を測定する工程(c2)と、
    前記テーブルを参照して、工程(b2)及び(c2)においてそれぞれ測定された磁界強度及び電界強度に基づいて電磁ノイズ抑制部材の特性を選択する工程(d2)と、
    工程(d2)において選択された特性を有する電磁ノイズ抑制部材を用意して前記伝送線路上に配置する工程(e2)と、
    を備える電子部品の製造方法。
  5. 前記テーブルが、電磁ノイズ抑制部材の特性と、磁界強度及び電界強度と、前記伝送線路を伝播している電磁波の周波数帯域との関連を表す、請求項4に記載の電子部品の製造方法。
  6. 電界強度をE、及び、磁界強度をHとする場合に、工程(d2)が、E/Hによって表される量に基づいて前記電磁ノイズ抑制部材の特性を選択することを含む、請求項4又は5に記載の電子部品の製造方法。
  7. 電子部品の電磁ノイズ抑制部材を選択又は設計するために用いられるテーブルであって、
    磁界強度及び電界強度に基づく複数の量をそれぞれ表す複数の第1の物理量と、
    前記磁界強度及び電界強度に基づく複数の量にそれぞれ関連付けられた電磁ノイズ抑制部材の特性を表す複数の第2の物理量と、
    を備えるノイズ対策テーブル。
  8. 複数の周波数帯域を表す複数の第3の物理量をさらに備え、
    前記複数の第2の物理量で表された電磁ノイズ抑制部材の特性が、さらに、前記複数の第3の物理量で表された周波数帯域に関連付けられている、
    請求項7に記載のノイズ対策テーブル。
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