JP2009287059A - プラズマ窒化方法及びプラズマ窒化装置 - Google Patents

プラズマ窒化方法及びプラズマ窒化装置 Download PDF

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Abstract

【課題】被処理物の品質を安定して高く保つことができるプラズマ窒化方法及びプラズマ窒化装置を提供すること。
【解決手段】プラズマ窒化方法は、反応容器の内部に配置される被処理物をプラズマにより窒化するプラズマ窒化方法であって、該プラズマの発光スペクトルに現れる発光ピークから、少なくとも2つの発光ピークを検出しそれぞれの強度を求める工程(1)と、該検出された一つの発光ピークAのピーク強度と、他の一つの発光ピークBのピーク強度の間の強度比を計算する工程(2)と、該ピーク強度比またはそれを演算処理して得られる結果に基づき、該反応容器内に供給されるガスの組成、該被処理物に印加される印加電圧値、該印加電圧がパルス状である場合のオン−オフ時間、プラズマ源の出力、該反応容器内のガス圧力のうち少なくとも1つにフィードバック制御する工程(3)とを含む。
【選択図】なし

Description

本発明は、プラズマ窒化方法及びプラズマ窒化装置に係り、更に詳細には、被処理物の品質を安定して高く保つことができるプラズマ窒化方法及びプラズマ窒化装置に関する。
金属部材表面の耐食性や耐摩耗性を向上させる手段の1つに窒化がある。窒化は、更にガス窒化、塩浴窒化、プラズマ窒化などに大別される。
その中でも、プラズマ窒化は、以下の(1)〜(3)のような長所がある。
(1)ガス窒化や塩浴窒化に比べて処理時間が一般に短いこと。
(2)取扱いの容易な窒素ガスを窒素源として用いることができること。
(3)プラズマの励起状態はごく短い時定数で変えられるので、炉内や被処理物の状態に応じて精密に制御することが可能であること。
また、プラズマ窒化においては、窒化プロファイルの精密制御、目的外化合物の生成抑制、被処理物の品質のばらつき低減などを目的として、プラズマ源に供給する電力や処理物に印加するバイアス電圧をパルス状に制御することも行われている(特許文献1〜3参照。)。
特開2004−292934号公報 特開2004−296603号公報 特開2005−2444号公報
しかしながら、上記特許文献1〜3に記載のプラズマ窒化方法やプラズマ窒化装置においては、被処理物の品質が所望のものでなかったり、被処理物の品質にばらつきが大きくなったりする問題があった。
本発明は、上記従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、被処理物の品質を安定して高く保つことができるプラズマ窒化方法及びプラズマ窒化装置を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成するため、被処理物の最終的な特性に影響のある因子として反応容器の内部のプラズマの励起状態に着目し、プラズマの発光スペクトルから得られるデータに基づいてフィードバック制御することについて鋭意検討した。
その結果、プラズマの発光スペクトルに現れる発光ピークから、少なくとも2つの発光ピークを検出しそれぞれの強度を求め、検出された一つの発光ピークAのピーク強度と、他の一つの発光ピークBのピーク強度の間の強度比を計算し、該ピーク強度比またはそれを演算処理して得られる結果に基づいてフィードバック制御することにより、上記目的が達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明のプラズマ窒化方法は、反応容器の内部に配置される被処理物をプラズマにより窒化するプラズマ窒化方法であって、該プラズマの発光スペクトルに現れる発光ピークから、少なくとも2つの発光ピークを検出しそれぞれの強度を求める工程(1)と、該検出された一つの発光ピークAのピーク強度と、他の一つの発光ピークBのピーク強度の間の強度比を計算する工程(2)と、該ピーク強度比またはそれを演算処理して得られる結果に基づき、該反応容器内に供給されるガスの組成、該被処理物に印加される印加電圧値、該印加電圧がパルス状である場合のオン−オフ時間、プラズマ源の出力、該反応容器内のガス圧力のうち少なくとも1つにフィードバック制御する工程(3)とを含むことを特徴とする。
また、本発明のプラズマ窒化装置は、反応容器と、該反応容器の内部からガスを排気するガス排気手段と、該反応容器の内部にガスを供給するガス供給手段と、該ガス供給手段に設けられたガス組成変更手段と、該反応容器と該反応容器の内部に配置される被処理物との間に電圧を印加するとともに、反応容器内にプラズマを形成する役割も果たす電圧印加手段と、該反応容器の内部に形成されるプラズマの発光スペクトルに現れる発光ピークから、少なくとも2つの発光ピークを検出しそれぞれの強度を検出する発光ピーク強度検出手段と、該検出された一つの発光ピークAのピーク強度と、他の一つの発光ピークBのピーク強度の間の強度比を計算する手段と、該ピーク強度比またはそれを演算処理して得られる結果に基づき、該反応容器内に供給されるガスの組成、該被処理物に印加される印加電圧値、該印加電圧がパルス状である場合のオン−オフ時間、プラズマ源の出力、該反応容器内のガス圧力のうち少なくとも1つにフィードバック制御する手段とを備えることを特徴とする。
更に、本発明の他のプラズマ窒化装置は、反応容器と、該反応容器の内部からガスを排気するガス排気手段と、該反応容器の内部にガスを供給するガス供給手段と、該ガス供給手段に設けられたガス組成変更手段と、該反応容器と上記反応容器の内部に配置される被処理物との間に電圧を印加する電圧印加手段と、該反応容器の内部にプラズマを形成するプラズマ形成手段と、該反応容器の内部に形成されるプラズマの発光スペクトルに現れる発光ピークから、少なくとも2つの発光ピークを検出しそれぞれの強度を検出する発光ピーク強度検出手段と、該検出された一つの発光ピークAのピーク強度と、他の一つの発光ピークBのピーク強度の間の強度比を計算する手段と、該ピーク強度比またはそれを演算処理して得られる結果に基づき、該反応容器内に供給されるガスの組成、該被処理物に印加される印加電圧値、該印加電圧がパルス状である場合のオン−オフ時間、プラズマ源の出力、該反応容器内のガス圧力のうち少なくとも1つにフィードバック制御する手段とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、プラズマの発光スペクトルに現れる発光ピークから、少なくとも2つの発光ピークを検出しそれぞれの強度を求め、検出された一つの発光ピークAのピーク強度と、他の一つの発光ピークBのピーク強度の間の強度比を計算し、該ピーク強度比またはそれを演算処理して得られる結果に基づいてフィードバック制御するため、被処理物の品質を安定して高く保つことができるプラズマ窒化方法及びプラズマ窒化装置を提供することができる。
以下、本発明の若干の実施形態に係るプラズマ窒化方法及びプラズマ窒化装置について図面を参照しながら説明する。
まず、図1を参照して、本発明の一実施形態に係るプラズマ窒化方法及びプラズマ窒化装置の説明を行う。
同図に示すように、プラズマ窒化装置は、反応容器10と、反応容器10の内部からガスを排気するガス排気手段20と、反応容器10の内部にガスを供給するガス供給手段30と、ガス供給手段30に設けられたガス組成変更手段40と、反応容器10と反応容器10の内部に配置される被処理物Wとの間に電圧を印加するとともに、反応容器内にプラズマを形成する役割も果たす電圧印加手段50と、反応容器10の内部に形成されるプラズマPの発光スペクトルに現れる発光ピークから、少なくとも2つの発光ピークを検出し、それぞれの強度を検出する発光ピーク強度検出手段60と、検出された一つの発光ピークAのピーク強度と他の一つの発光ピーク強度の間の強度比を計算し、そのピーク強度比またはそれを演算処理して得られる結果に基づき、ガス供給手段30、ガス組成変更手段40、及び電圧印加手段50のうち少なくとも1つにフィードバック制御する制御手段70とを備える。
反応容器10は、プラズマ電極12と、内部の被処理物Wを加熱するためのヒータ14と、反応容器10の内部の圧力を測定する圧力計16と、覗き窓18とを有している。
ガス排気手段20は、反応容器10の内部からガスを排気するための真空ポンプ22と反応容器10と真空ポンプ22との間を接続する管路24を有している。
ガス供給手段30は、反応容器10の内部に複数種類のガス(窒素ガス、水素ガス、アルゴンガスなど)を供給可能なように分岐した管路32を有している。
また、分岐管路32には、ガス組成変更手段40として機能する流量制御器42が設けられている。これら流量制御器42は反応容器10内に供給されるそれぞれのガス流量を独立に制御することができる。なお、流量制御器に代えて単に電磁弁のみ設けて、開閉のタイミングにより流量を調整することも可能である。
電圧印加手段50は、反応容器10とプラズマ電極12に接続され、パルス状電圧を印加できる電源装置52を有している。
発光ピーク強度検出手段60は、覗き窓18に設けられた集光レンズ62と、分光計68と、分光計68に組み合わされた検出器64と、分光計68と集光レンズ62との間を接続する光ファイバ66とから成る。
制御手段70は、計算機72と制御盤74とから成る。
まず、プラズマ電極12上に、被処理物Wをセットする。被処理物Wのセット後、真空ポンプ22により、反応容器の内部のガスを排気し、真空にする。真空にした後、反応容器の内部に管路32より雰囲気ガスを供給し、ヒータ14により被処理物Wを外側から加熱する。ヒータ14は制御盤74により制御される。反応容器の内部を十分に加熱した後、まず、被処理物Wの表面の不動態皮膜を除去するスパッタクリーニング工程を実施する。スパッタクリーニング工程では水素ガス、アルゴンガスを主成分とするガスを反応容器内に導き、続いて電源装置52により被処理物Wに電圧を加えて被処理物Wの表面でグロー放電を起こし、グロー放電により水素、アルゴンのプラズマを励起させる。アルゴンイオンが被処理物の表面に衝突し、さらにこれを水素が還元することで被処理物W表面の不動体皮膜が除去される。
スパッタクリーニングを終えた後、窒化工程に進む。被処理物表面でグロー放電を起こし、グロー放電によって生じるプラズマで材料表面を処理する点はスパッタクリーニング工程と同じであるが、窒化工程では反応容器内に供給するガスを、窒素を主成分とし、若干の水素を加えることが一般に行われる。グロー放電により生じるプラズマで励起された窒素分子イオン、窒素原子イオンが被処理物Wの表面に衝突、侵入及び拡散することで、被処理物Wの窒化が進行する。
プラズマ窒化の際、覗き窓18から、集光レンズ62を介してプラズマの発光を光ファイバ66で分光計68に導き、分光計68で分光し、検出器64で強度を検出する。その強度データを計算機72は強度スペクトルに変換する。計算機72はそのうちの一つである発光ピークAのピーク強度と他の一つである発光ピークBのピーク強度の間の強度比を計算する。この強度比から演算処理された結果は制御盤74に制御信号として送られる。制御盤74は送られた制御信号に基づいて、ガス供給手段30、ガス組成変更手段40、及び電圧印加手段50のうち少なくとも1つをフィードバック制御する。
このような構成とすることにより、被処理物の品質を安定して高く保つことができる。
このような効果が得られる理由としては、以下の理由(1)〜(3)を挙げることができる。
(1)単一のピーク強度のみをもって反応容器内のプラズマの状態を観測する場合には、特定の励起種(原子、分子、イオン)の存在及びその多寡が分かるだけであったが、ピーク強度をもってプラズマの状態を観測することにより、他の励起種の量との相対関係までも分かるようになり、プラズマの状態をより詳細に観測できる。
(2)ピーク強度の測定系で光軸のずれなどが生じても、フィードバック制御に悪影響を及ぼしにくい。
(3)パルス幅の制御をする場合においても、その変化の影響を受けにくい。
例えば、発光ピークのピーク強度比に応じ、反応容器に供給されるガスの組成を変える場合には、プラズマ窒化の際、プラズマの発光スペクトルは覗き窓を介して集光レンズで集められて分光され、計算機によりピーク強度及び複数ピークのピーク強度比が計算される。
ここで複数の発光ピークとしては、例えばそのうちの一つである発光ピークAを窒素分子に由来する発光ピークとし、他の一つである発光ピークBを窒素以外の分子又は原子に由来する発光ピークとすることができる。このようにひとつを窒素分子に由来する発光ピークとすることにより、被処理物の品質をより安定して高く保つことができる。
また、窒素以外の分子又は原子に由来する発光ピークを水素原子に由来する発光ピークとすることができる。このように窒素以外の分子又は原子に由来する発光ピークを水素原子に由来する発光ピークとすることにより、被処理物の品質をより安定して高く保つことができる。
更に、複数の発光ピークとしては、例えばそのうちの一つである発光ピークAを波長469nm以上471nm以下の区間における最も強度の大きい発光ピークとし、他の一つである発光ピークBを波長655nm以上657nm以下の区間における最も強度の大きい発光ピークとすることができる。
なお、実際には、最も高いピークが現れる波長が窒化工程中に変動することは稀であるため、予備測定を行って最も高いピークが現れる波長を最初に把握し、以後は強度を測定する波長をその波長に固定して、窒化を制御する変形も可能である。この場合、一度予備測定を行っておけば、以後は特定の波長の一点でのみ発光の強度を測定すれば足りるので簡便である。以下の実施例および比較例ではすべてこの方法、すなわち予備測定の結果に基づき、強度を観測する波長を固定して制御を行う方法に拠っている。
これら二つのピークのうち、波長469nm以上471nm以下の区間における最も強度の大きいピークは主に窒素分子、より厳密には窒素分子イオンの発光に由来し、波長655nm以上657nm以下の区間における最も強度の大きいピークは主に水素原子、より厳密には水素原子イオンの発光に由来すると考えられる。このうち水素は解離エネルギーが低いために解離度は十分に高く、一方で窒素は解離エネルギーが高いことから解離度は低いとされる((社)化学工学会「化学工学シンポジウムシリーズ」、51(1996)、13―18ページ参照。)。
フィードバック制御について、具体的に説明する。
例えば、以下のような計算をし、それに応じてフィードバック制御を行うことができる。
波長469nm以上471nm以下の区間における最も強度の大きい発光ピーク及び波長655nm以上657nm以下の区間における最も強度の大きい発光ピークの強度をそれぞれ測定する。それぞれから暗電流分を差し引き、波長655nm以上657nm以下の区間における最も強度の大きい発光ピークの強度に対する波長469nm以上471nm以下の区間における最も強度の大きい発光ピークの強度の比を計算する。
一般に光の検出器は無入力状態でも、微小な電気信号を出力する特性がある。この無入力時の電気信号(出力電流)を暗電流などと呼ぶ。光の入力に応じた正味の信号はこの暗電流から上乗せされた分であるから、計算にあたっては暗電流の差し引きが必要である。
このようにして得られた強度比から演算処理して求められる結果に基づき、窒素ガスのガス組成を変更する。
このとき、例えば結果に基づき強度比I/Iが予め設定した特定の基準値以上となるように窒素ガスのガス組成を変更してもよく、結果に基づき強度比I/Iが予め設定した特定の範囲に収まるように窒素ガスのガス組成を変更してもよく、結果に基づき強度比I/Iが予め設定した特定の基準値未満となったときに、強度比I/Iが予め設定した特定の基準値以上となるように窒素ガスのガス組成を変更してもよい。
なお、通常、強度比を高くするには窒素ガスのガス組成を高くすればよく、強度比を低くするには窒素ガスのガス組成を低くすればよい。また、ガス組成は、流量制御器を制御することにより調整することができる。
また、例えば、発光ピークのピーク強度比に応じ、被処理物に印加される印加電圧を変える場合にも、例えば結果に基づき強度比I/Iが予め設定した特定の基準値以上となるように印加電圧を変更してもよく、結果に基づき強度比I/Iが予め設定した特定の範囲に収まるように印加電圧を変更してもよく、結果に基づき強度比I/Iが予め設定した特定の基準値未満となったときに、強度比I/Iが予め設定した基準値以上となるように印加電圧を変更してもよい。また、単純な比例制御としてもよい。
なお、通常、強度比を高くするには印加電圧を高くすればよく、強度比を低くするには印加電圧を低くすればよい。また、印加電圧は電源装置を制御することにより調整することができる。
更に、例えば、発光ピークのピーク強度比に応じ、被処理物に印加されるパルス状印加電圧のオン−オフ時間を変える場合にも、例えば結果に基づき強度比I/Iが予め設定した特定の基準値以上となるようにオン−オフ時間を変更してもよく、結果に基づき強度比I/Iが予め設定した特定の範囲に収まるようにオン−オフ時間を変更してもよく、結果に基づき強度比I/Iが予め設定した特定の基準値未満となったときに、強度比I/Iが予め設定した特定の基準値以上となるようにオン−オフ時間を変更してもよい。また、単純な比例制御としてもよい。
なお、通常、強度比を高くするにはオン時間を長くすればよく、強度比を低くするにはオン時間を短くすればよい。また、オン時間は、電源装置を制御することにより調整することができる。
分光計でプラズマの発光をモニタリングする際のゲートタイムはプラズマ電極及び被処理物に加えられる電圧パルスの周期より十分長くする必要がある。パルスの周期と同程度になってしまうと、ゲートタイムが主にパルスのオン時間に当たったかオフ時間に当たったかで計測結果が左右されてしまうからである。
本発明においては、プラズマの状態を強度の比で観測するために、反応容器内の状態に応じパルス幅を動的に変化させる場合においても、単純な絶対値での観測に比べてパルス幅変動の影響を受けにくい。
更にまた、例えば、発光ピークのピーク強度比に応じ、反応容器内のガス圧力を変える場合にも、例えば結果に基づき強度比I/Iが予め設定した特定の基準値以上となるようにガス圧力を変更してもよく、結果に基づき強度比I/Iが予め設定した特定の範囲に収まるようにガス圧力を変更してもよく、結果に基づき強度比I/Iが予め設定した特定の基準値未満となったときに、強度比I/Iが予め設定した特定の基準値以上となるようにガス圧力を変更してもよい。また、単純な比例制御としてもよい。
なお、通常、強度比を高くするにはガス圧力を高くすればよく、強度比を低くするにはガス圧力を低くすればよい。また、ガス圧力は、流量制御器を制御することにより調整することができる。
上述した各ガス組成変更手段、電圧印加手段、ガス供給手段によるフィードバック制御は組み合わせることもできる。
次に、図2を参照して、本発明の他の実施形態に係るプラズマ窒化方法及びプラズマ窒化装置の説明を行う。
同図に示すように、他の実施形態に係るプラズマ窒化装置は、反応容器10の一部が誘電材料で構成された誘電材料部10aを有しており、プラズマ形成手段80として、高周波を放射するアンテナ82と高周波電源84を有しており、電圧印加手段50がプラズマを形成する役割を果たさないこと以外は、上述した実施形態と同様の構成である。
このように、被処理物に電圧を印加する電圧印加手段50とは、別個にプラズマ源であるプラズマ形成手段80を設けることもできる。
なお、他のプラズマ源としては、高周波電源だけに限られるものではなく、熱電子放出フィラメントを挙げることもできる。
このようなプラズマ窒化装置においても、例えば、発光ピークのピーク強度比に応じ、プラズマ源の出力を変える場合に、例えば結果に基づき強度比I/Iが予め設定した特定の基準値以上となるように出力を変更してもよく、結果に基づき強度比I/Iが予め設定した特定の範囲に収まるように出力を変更してもよく、結果に基づき強度比I/Iが予め設定した特定の基準値未満となったときに、強度比I/Iが予め設定した特定の基準値以上となるように出力を変更してもよい。また、単純な比例制御としてもよい。
なお、通常、強度比を高くするには出力を高くすればよく、強度比を低くするには出力を低くすればよい。また、プラズマの励起状態はプラズマ源の出力を制御することにより調整することができる。
以下、本発明を実施例及び比較例により更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
<スパッタクリーニング>
被処理物として、SUS310Sステンレス鋼(日本工業規格G 4305)薄板の光輝焼鈍材を脱脂洗浄して用いた。寸法は120mm×120mm、厚さは0.1mmであった。
まず、この薄板を一度に15枚、反応容器内に収納した。反応容器内では、薄板が半径方向に平行になるようにして角度を24°にして、立てて配置した。
次に、反応容器を真空ポンプで十分に排気した後、ヒータで被処理物を380℃まで加熱した。次いで、内圧を1hPaに設定し、水素40:アルゴン2:窒素1の体積割合で管路からガスを供給しながら、電源装置からプラズマ電極である試料台に700Vの電圧をパルス状に印加しして、スパッタクリーニングを60分間行った。このとき、パルスは単極でオン時間100μ秒、オフ時間300μ秒に設定した。極性は反応容器の炉壁を正、試料台及びそれに接続している被処理物を負とした。
<プラズマ窒化>
スパッタクリーニングに引き続いて、被処理物の窒化を行った。供給するガスの組成の初期設定を窒素2:水素1の体積割合で管路からガスを供給し、後述するように内部のプラズマの状態に応じて窒素の量を増す制御を行った。このとき、被処理物の温度設定は420℃、反応容器の内部のガス圧力の初期設定は3hPaとした。試料台及びそれに接続している被処理物にはオン時間60μ秒、オフ時間340μ秒、最大値570Vでパルス状に電圧を印加してグロー放電させた。
このプラズマ窒化の際、プラズマの発光を覗き窓を介して集光レンズで集めて分光し、計算機によりピーク強度及び複数ピークの強度の比を計算した。このとき、分光計のグレーティングは分解能600g、ブレーズ波長500nmのものを用いた。
図3は、この測定により得られた発光スペクトルの一例である。光信号を入れない状態での予備測定から、暗電流分は6.6×10カウントと求められたので、強度の比を計算する際には6.6×10カウントを差し引くこととした。なお、測定のゲートタイムは1秒とした。
この実施例では波長469.000nm以上471.000nm以下の区間における最も強度の大きい発光ピークと、波長655.000nm以上657.000nm以下の区間における最も強度の大きい発光ピークの強度に着目し、その強度の相対比を比較対象とした。具体的には以下のような制御を行った。
発光ピークの現れる位置を調べる予備実験では469.000nmから471.000nmまで、1/6nm刻みで発光強度を調べ、その結果470.000nmのピークが最も強いことを確認した。また、同様に655.000nmから657.000nmまで、1/6nm刻みで強度を調べ、同様に656.000nmのピークが最も強いことを確認した。
本実験では予備実験の結果に基づき、強度を計測する波長は470.000nmおよび656.000nmに固定して行った。また強度比を計算する際には暗電流の差し引きを行っている。具体的には(波長470nmのピーク強度−暗電流分)÷(波長656nmのピーク強度−暗電流分)で計算される比をもって「強度比」としている。
強度比が1.2を下回った場合は、窒化工程で反応容器内に供給する窒素ガスの組成割合(体積比)を高くした。具体的には、強度比1.2のときの組成割合(体積比)は窒素2:水素1で、強度比が1.2から0.1下がるごとに窒素の組成割合(体積比)を0.2増やした。即ち、強度比が0.9のときのガスの組成割合(体積比)は窒素2.6:水素1となる。また、強度比が1.2を下回っている間は、反応容器内の圧力が設定値(この実施例では3hPa)を超えることを許容した。ただし、上限は6hPaとした。
<接触抵抗値の測定>
得られた被処理物を接触抵抗値の大小で評価した。本発明においては、接触抵抗値が低いほど被処理物として好ましい。また、そのような被処理物が安定して得られるほどプラズマ窒化方法、プラズマ窒化装置として好適であるということである。
窒化後の被処理物から、中心部分を30mm角に切り出した。これを試料として接触抵抗値を測定した。装置はアルバック理工製 圧力負荷接触電気抵抗測定装置 TRS−2000SS型を用いた。
そして、図4(イ)に示すように、電極102とサンプル101との間にカーボンペーパ103を介在させ、これを図4(ロ)に示すように、電極102/カーボンペーパ103/サンプル101/カーボンペーパ103/電極102の順序で積層した。そして、直流電源111、電圧計112、電流計113を接続した。
そして、試料を含めた上記の積層物に面圧1.0MPaで圧力をかけて密着させ、その状態で1.0A/cmの電流を流した際の電気抵抗を3回測定し、3回の平均値をもって接触抵抗値とした。
カーボンペーパは、カーボンブラックで担持した白金触媒を塗布したカーボンペーパ(東レ(株)製カーボンペーパ TGP−H−090 厚さ0.26mm、かさ密度0.49g/cm、空隙率73%、厚さ方向体積抵抗率0.07Ω・cm)を用いた。電極は、直径φ20のCu製電極を用いた。
接触抵抗値の測定は、窒化した被処理物15枚全てに対して行った。そして接触抵抗値が15mΩ・cmを基準として、それ以下の接触抵抗値を示したものを合格品とすることにし、15枚の被処理物の中の合格品の枚数を調べた。
本例においては15枚中13枚で接触抵抗値が15mΩ・cmを下回った。換言すれば不合格品は15枚中2枚ということである。不合格品も含めた15枚の接触抵抗値平均は10.7mΩ・cmであった。
(比較例1)
プラズマ窒化において、フィードバック制御を行わなかったこと以外の条件は実施例1と同じである。
窒化後の被処理物15枚の接触抵抗値を測定したところ、基準の15mΩ・cmを超えたものが7枚あり、不合格品も含めた15枚の接触抵抗値平均は36.1mΩ・cmであった。
(実施例2)
プラズマの観測から得られるピーク強度比を、被処理物に印加するパルス状電圧のパルスのオン時間にフィードバック制御した例である。その他は実施例1に準じているが、実施例2では窒化工程中に反応容器内に供給するガスの組成は窒素2:水素1で固定している。また反応容器内圧力の設定値も3hPaで固定している。
窒化の進行やそのほか反応容器内の状態の変化、そのほかの要因により強度比が1.2を下回った場合にオン時間を長くする制御を行った。具体的には強度比が1.2のときのオン時間は60μ秒、オフ時間は340μ秒で、強度比が1.2から0.1下回るに従ってオン時間を10μ秒の割合で長くした。即ち、強度比が0.9ならオン時間は90μ秒、オフ時間は310μ秒となる。また、オン時間の上限は100μ秒とした。つまり、強度比が0.8以下ではオン時間は100μ秒で一定ということである。
窒化後の被処理物15枚の接触抵抗値を測定したところ、基準の15mΩ・cmを超えたものは1枚のみで、不合格品も含めた15枚の接触抵抗値平均は9.6mΩ・cmであった。また、実施例1と同様に不合格品の割合は少なく、接触抵抗値平均も全般に低かった。
実施例2のように反応容器内のプラズマの状態に応じてパルスのオン時間を長くする制御を行う場合、単純にはオン時間が長くなるに従って470nmのピークも656nmのピークの同様に強く観測されるように考えられる。換言すれば強度比には実質的な変化が現れないとも思われる。しかし、実際にプラズマ窒化を行い強度比を観測したところ、オン時間の延長に対して、波長656nmの発光ピークの増分より波長470nmの発光ピークの増分の方が大きく測定され、単純比例ではなかった。
この理由については現時点では明らかではないが、水素原子の励起の立ち上がりがより早く窒素分子の立ち上がりは遅い、といったことが推定原因として考えられる。
いずれにしてもオン時間を延長すると窒素分子の励起が相対的に強くなり、良好な条件で窒化が進行するものと推定される。波長470nmの発光ピークの強度の絶対値だけを測定した場合は、単純にオン時間の延長で観測される強度が見かけ上強くなっているだけなのか、それとも実際に窒素分子のプラズマがより強く励起されているのか判断が難しい。
これに対し本発明のプラズマ窒化方法では、水素原子の励起強度を同時に比較しているから、上記の二つの状況を区別して観測することができ、プロセス条件へのフィードバック制御がより適切に行える。その結果、被処理物の品質を安定して高く保てる効果がもたらされる。
(比較例2)
プラズマの観測から得られるピーク強度比でなくピーク強度の絶対値を、被処理物に印加するパルス状電圧のパルスのオン時間にフィードバック制御した例である。その他は実施例2に準じているが、比較例2では窒化工程中に反応容器内に供給するガスの組成は窒素2:水素1で固定している。また反応容器内圧力の設定値も実施例2と同様に3hPaで固定している。
比較例2では波長470nmの発光ピークの強度のみを測定し、強度が一定の設定値を下回った場合はパルスのオン時間を長くする制御を行った。具体的には、オン時間の初期設定は60μ秒、オフ時間の初期設定は340μ秒とし、強度が15000カウントを下回った際には1000カウント下回るごとにオン時間を10μ秒の割合で長くした。オン時間の上限は100μ秒とした。つまり強度が11000カウント以下ではオン時間は100μ秒で一定となる。またここで記している強度のカウント数は、暗電流分を差し引く前の値である。
窒化後の被処理物15枚の接触抵抗値を測定したところ、基準の15mΩ・cmを超えたものは6枚あり、不合格品も含めた15枚の接触抵抗値平均は28.8mΩ・cmであった。また、実施例2との比較から、単純にピーク強度のみを比較対象としてフィードバックする比較例2の方法は好適でないと判断される。
(実施例3)
プラズマの観測から得られるピーク強度比を、被処理物に印加するパルス状電圧のパルスの電圧(尖頭電圧)にフィードバックした例である。その他は実施例2に準じている。実施例3では窒化工程中に反応容器内に供給するガスの組成は窒素2:水素1で固定している。また反応容器内圧力の設定値も実施例2と同様に3hPaで固定している。
強度比の算定にあたっては実施例1、実施例2と同様に行った。そして波長470nmのピークと波長656nmのピークの強度比が一定倍率を下回った場合に電圧を上げる制御を行った。具体的には、試料台及び被処理物に印加する電圧の初期設定値は580Vとし、強度比が1.4を下回った場合に、強度比が1.4から0.1下がるに従い10Vずつ電圧を高くした。そして電圧の上限は620Vとした。即ち、強度比が1.0以下では、印加される電圧は620Vで一定となる。
窒化後の被処理物15枚の接触抵抗値を測定したところ、基準の15mΩ・cmを超えたものは1枚のみで、不合格品も含めた15枚の接触抵抗値平均は11.3mΩ・cmであった。実施例1と同様に不合格品の割合は少なく、接触抵抗値平均も全般に低かった。
以上説明したように、本発明の実施形態に係るプラズマ窒化方法及びプラズマ窒化装置においては、反応容器内のプラズマの状態を観測し、2以上の波長でのピーク強度を測定して、その強度比をもってフィードバック制御するようにしたから、被処理物の品質を安定して高く保つことが可能となる。
本発明の一実施形態に係るプラズマ窒化装置の模式図である。 本発明の他の実施形態に係るプラズマ窒化装置の模式図である。 (a)波長450〜500nmの範囲の発光スペクトルである。(b)波長625〜675nmの範囲の発光スペクトルである。 (a)各例で得られた試料の接触抵抗値の測定方法を説明する模式図である。(b)接触抵抗値の測定に使用する装置を説明する模式図である。
符号の説明
10 反応容器
10a 誘電材料部
12 プラズマ電極
14 ヒータ
16 圧力計
18 覗き窓
20 ガス排気手段
22 真空ポンプ
24 管路
30 ガス供給手段
32 分岐管路
40 ガス組成変更手段
42 流量制御器
50 電圧印加手段
52 電源装置
60 発光ピーク強度検出手段
62 集光レンズ
64 検出器
66 光ファイバ
68 分光計
70 制御手段
72 計算機
74 制御盤
80 プラズマ形成手段
82 アンテナ
84 高周波電源
101 サンプル
102 電極
103 カーボンペーパ
111 直流電源
112 電圧計
113 電流計
W 被処理物
P プラズマ

Claims (8)

  1. 反応容器の内部に配置される被処理物をプラズマにより窒化するプラズマ窒化方法であって、
    上記プラズマの発光スペクトルに現れる発光ピークから、少なくとも2つの発光ピークを検出しそれぞれの強度を求める工程(1)と、
    上記検出された一つの発光ピークAのピーク強度と、他の一つの発光ピークBのピーク強度の間の強度比を計算する工程(2)と、
    上記ピーク強度比またはそれを演算処理して得られる結果に基づき、上記反応容器内に供給されるガスの組成、上記被処理物に印加される印加電圧値、該印加電圧がパルス状である場合のオン−オフ時間、プラズマ源の出力、上記反応容器内のガス圧力のうち少なくとも1つにフィードバック制御する工程(3)と
    を含むことを特徴とするプラズマ窒化方法。
  2. 上記発光ピークAが窒素分子に由来する発光ピークであり、発光ピークBが窒素以外の分子又は原子に由来する発光ピークであることを特徴とする請求項1に記載のプラズマ窒化方法。
  3. 上記窒素以外の分子又は原子に由来する発光ピークBが、水素原子に由来する発光ピークであることを特徴とする請求項2に記載のプラズマ窒化方法。
  4. 上記発光ピークAが波長469nm以上471nm以下の区間における最も強度の大きい発光ピークであり、上記発光ピークBが波長655nm以上657nm以下の区間における最も強度の大きい発光ピークであることを特徴とする、請求項1ないし3のいずれかに記載のプラズマ窒化方法。
  5. 上記工程(1)において、発光ピークAと発光ピークBとを観測してその強度を求め、
    上記工程(2)において、上記発光ピークAの強度Iと発光ピークBの強度Iとの強度比I/Iを計算し、
    上記工程(3)において、上記強度比I/Iが予め設定した特定の基準値以上となるように、
    上記反応容器内に供給されるガスの組成、上記被処理物に印加される印加電圧値、該印加電圧がパルス状である場合のオン−オフ時間、プラズマ源の出力、上記反応容器内のガス圧力のうち少なくとも1つにフィードバック制御することを特徴とする、請求項1ないし4のいずれかに記載のプラズマ窒化方法。
  6. 上記工程(1)において、発光ピークAと発光ピークBとを観測してその強度を求め、
    上記工程(2)において、上記発光ピークAの強度Iと発光ピークBの強度Iとの強度比I/Iを計算し、
    上記工程(3)において、上記強度比I/Iが予め設定した特定の範囲に収まるように、
    上記反応容器内に供給されるガスの組成、上記被処理物に印加される印加電圧値、該印加電圧がパルス状である場合のオン−オフ時間、プラズマ源の出力、上記反応容器内のガス圧力のうち少なくとも1つにフィードバック制御することを特徴とする、請求項1ないし4のいずれかに記載のプラズマ窒化方法。
  7. 反応容器と、
    上記反応容器の内部からガスを排気するガス排気手段と、
    上記反応容器の内部にガスを供給するガス供給手段と、
    上記ガス供給手段に設けられたガス組成変更手段と、
    上記反応容器と上記反応容器の内部に配置される被処理物との間に電圧を印加するとともに、反応容器内にプラズマを形成する役割も果たす電圧印加手段と、
    上記反応容器の内部に形成されるプラズマの発光スペクトルに現れる発光ピークから、少なくとも2つの発光ピークを検出しそれぞれの強度を検出する発光ピーク強度検出手段と、
    上記検出された一つの発光ピークAのピーク強度と、他の一つの発光ピークBのピーク強度の間の強度比を計算する手段と、
    上記ピーク強度比またはそれを演算処理して得られる結果に基づき、上記反応容器内に供給されるガスの組成、上記被処理物に印加される印加電圧値、該印加電圧がパルス状である場合のオン−オフ時間、プラズマ源の出力、上記反応容器内のガス圧力のうち少なくとも1つにフィードバック制御する手段とを備えることを特徴とするプラズマ窒化装置。
  8. 反応容器と、
    上記反応容器の内部からガスを排気するガス排気手段と、
    上記反応容器の内部にガスを供給するガス供給手段と、
    上記ガス供給手段に設けられたガス組成変更手段と、
    上記反応容器と上記反応容器の内部に配置される被処理物との間に電圧を印加する電圧印加手段と、
    上記反応容器の内部にプラズマを形成するプラズマ形成手段と、
    上記反応容器の内部に形成されるプラズマの発光スペクトルに現れる発光ピークから、少なくとも2つの発光ピークを検出しそれぞれの強度を検出する発光ピーク強度検出手段と、
    上記検出された一つの発光ピークAのピーク強度と、他の一つの発光ピークBのピーク強度の間の強度比を計算する手段と、
    上記ピーク強度比またはそれを演算処理して得られる結果に基づき、上記反応容器内に供給されるガスの組成、上記被処理物に印加される印加電圧値、該印加電圧がパルス状である場合のオン−オフ時間、プラズマ源の出力、上記反応容器内のガス圧力のうち少なくとも1つにフィードバック制御する手段とを備えることを特徴とするプラズマ窒化装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016131935A (ja) * 2015-01-20 2016-07-25 パナソニックIpマネジメント株式会社 微粒子製造装置及び微粒子製造方法

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