JP2009285682A - 溶接装置および溶接方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】3枚の鋼板を重ねて溶接する場合であっても高品質の溶接をする。
【解決手段】3枚の鋼板201、202、203を重ね合わせて溶接する溶接装置であって、3枚の鋼板の内重ね合わせ方向の中間に位置する鋼板202のみを固定する中板保持ピン54A、54Bと、3枚の鋼板の内重ね合わせ方向の両側に位置される鋼板201、203を、中間に位置する鋼板202に対してそれぞれ一定の隙間を維持するように押圧する上板押さえピン54、下板押さえピン56と、両側に位置する鋼板201、203を中間に位置する鋼板202に対してレーザー溶接するレーザー照射装置30と、上板押さえピン54、下板押さえピン56で押圧するそれぞれの両側に位置する鋼板201、203の押圧力を調整する一方、レーザー照射装置30の動作を制御する溶接制御装置300と、を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、溶接装置および溶接方法に係り、特に3枚の鋼板を重ねて溶接する溶接装置および溶接方法に関する。
現在、自動車の車体組立工程において、従来のスポット溶接の代わりにレーザー溶接が使用され始めている。自動車の車体組立工程においては、鋼板の重ね継ぎ手の溶接がほとんどであり、その鋼板の重ね枚数は2枚または3枚である。
レーザー溶接は、溶接ビード幅が狭い線溶接となることから、溶接金属量が少ない。溶接しようとする鋼板間の隙間が大きい場合(例えば0.4mm以上ある場合)、溶接金属量が少ないため狙い通りの溶接ができず溶接品質が低下する。一方、鋼板が亜鉛メッキ鋼板である場合、鋼板間に適切な間隔の隙間を設けないと、溶接時に発生する亜鉛蒸気をうまく逃がすことができず、ポロシティー発生の原因となって溶接品質が低下する。
これらの問題を解決するために、下記特許文献1に開示されている技術では、鋼板にビードなどの突起を設け、狙い通りの溶接ができしかも亜鉛蒸気を逃がす隙間を確保できるようにしている。また、下記特許文献2に開示されている技術では、鋼材間にスペーサーを挟み同様の効果を狙って隙間を確保できるようにしている。
亜鉛蒸気を逃がしながら高品質の溶接をするためには、このように、溶接しようとする鋼板間の隙間を、たとえば、0.05mmから0.3mm程度に調整しなければならない。
特開2001−162388号公報 特開2001−276990号公報
しかしながら、従来の技術において、鋼板にビードなどの突起を設けて隙間を確保させる場合には、鋼材に設ける突起の高さの精度管理を非常に厳格に行なわなければならない。また、鋼材間にスペーサーを挟んで隙間を確保させる場合には、工数がかかるため大量生産には向かない。
さらに、これらの従来技術を3枚重ねの溶接に適用しようとすると、3枚重ねの溶接では鋼板と鋼板の隙間が2箇所にできる。このため、2枚重ねの溶接の場合とは異なる独自の技術の開発が必要である。
本発明は、このような従来の技術の問題点に鑑みて成されたものであり、3枚の鋼板を重ねて溶接する場合であっても高品質の溶接をすることができる溶接装置および溶接方法の提供を目的とする。
上記目的を達成するための本発明に係る溶接装置は、3枚の鋼板を重ね合わせて溶接する溶接装置であって、前記3枚の鋼板の内重ね合わせ方向の中間に位置する鋼板のみを固定する固定手段と、前記3枚の鋼板の内重ね合わせ方向の両側に位置される鋼板を、前記中間に位置する鋼板に対してそれぞれ一定の隙間を維持するように押圧する押圧手段と、前記両側に位置する鋼板を前記中間に位置する鋼板に対してレーザー溶接するレーザー溶接手段と、前記押圧手段で押圧するそれぞれの前記両側に位置する鋼板の押圧力を調整する一方、前記レーザー溶接手段の動作を制御する制御手段と、を有することを特徴とする。
また、上記目的を達成するための本発明に係る溶接方法は、3枚の鋼板を準備する段階と、準備した3枚の鋼板を厚み方向に重ね合わせる段階と、重ね合わせた3枚の鋼板の内重ね合わせ方向の中間に位置する鋼板を重ね合わせ方向の両側に位置する鋼鈑に対して面方向に突出させる段階と、前記両側に位置する鋼鈑より突出している中間に位置する鋼鈑の突出部分を前記重ね合わせ方向の両側から押圧して固定する段階と、前記両側に位置する鋼板を前記重ね合わせ方向の両側から押圧する段階と、押圧されているそれぞれの前記両側に位置する鋼板の押圧力を調整して前記中間に位置する鋼板と前記両側に位置する鋼板との隙間を一定に維持する段階と、前記両側に位置する鋼板を前記中間に位置する鋼板に対してレーザー溶接する段階と、を含むことを特徴とする。
本発明によれば、3枚の鋼板の内重ね合わせ方向の中間に位置する鋼板とその両側に位置する鋼鈑との隙間をレーザー溶接に適した間隔に調整することができ、3枚の鋼鈑の溶接であっても高品質の溶接を行うことができるようになる。
以下、添付した図面を参照して本発明を適用した溶接装置および溶接方法の最良の実施形態を説明する。
図1は本発明に係る溶接装置の正面図であり、図2は前記溶接装置の側面図である。
これらの図に示してあるように、図示されていないロボットハンド10にブラケット20を介して本発明に係る溶接装置100が取り付けられている。
ブラケット20にレーザー溶接手段として機能するレーザー照射装置30と3枚の鋼板を加圧する加圧装置50が取り付けられている。
レーザー照射装置30は、サーボモータ32でブラケット20の面方向に上下動可能なキューブ34が設けられている。キューブ34は図示されていないレンズが内蔵されており、光ファイバ36を通じて入射したレーザー光38を集光する。集光されたレーザー光38は溶接対象である3枚の鋼板201、202、203の内の最も上側にある鋼板201の表面に照射される。なお、レーザー光38の照射位置(焦点位置)は、溶接制御装置300によって制御されるサーボモータ32によって上下方向に自由に調整することができる。
加圧装置50は、3枚の鋼板201、202、203の内重ね合わせ方向の中間に位置する鋼板202のみを固定する固定手段として機能する中板保持ピン52A、52Bを備えている。また、3枚の鋼板201、202、203の内重ね合わせ方向の両側に位置される鋼板201、203を、中間に位置する鋼板202に対してそれぞれ一定の隙間を維持するように押圧する押圧手段として機能する上板押さえピン54と下板押さえピン56を備えている。
このように、鋼板201、203を、中間に位置する鋼板202に対してそれぞれ一定の隙間を維持するように押圧することによって、3枚の鋼鈑の溶接であっても高品質の溶接を行うことができるようになる。
中板保持ピン52Aはブラケット20に取り付けられている基台22に直接取り付けられる。一方、中板保持ピン52Bは基台22に取り付けられているエアシリンダ58を介して3枚の鋼板201、202、203の重ね合わせ方向に上下動自在に取り付けられる。なお、エアシリンダ58は、中板保持ピン52Bの先端が、鋼板202の下面に接触している位置を検出する固定位置検出手段として図示しない位置センサを内蔵している。
したがって、エアシリンダ58を作動させることによって、3枚の鋼板201、202、203の中間に位置する鋼板202のみを、固定手段として機能する中板保持ピン52Aと中板保持ピン52Bとの間で固定したり開放したりすることができる。(3枚の鋼板201、202、203の内の鋼板202のみが鋼板201と鋼板203に対して面方向に突出している。)。
このように、3枚の鋼板201、202、203の内、鋼板201と鋼板203に対して面方向に突出している鋼板202のみをしっかりと固定することができ、3枚の鋼鈑の溶接であっても高品質の溶接を行うことができるようになる。
またエアシリンダ58に内蔵されている位置センサによって鋼板201と鋼板203に対して面方向に突出している鋼板202の固定位置を検出することができる。なお、中板保持ピン52Bをエアシリンダ58で動かしているのは、鋼板202の固定のみを目的としているからである。
上板押さえピン54はサーボモータ60によって最上層に位置する鋼板201に対して上下方向に進退自在に取り付けられている。また、下板押さえピン56はサーボモータ62によって最下層に位置する鋼板203に対して上下方向に進退自在に取り付けられている。
サーボモータ60は上板押さえピン54の先端の押圧位置を検出する押圧位置検出手段として図示しない位置センサを内蔵している。同時にサーボモータ62も下板押さえピン56の先端の押圧位置を検出する押圧位置検出手段として図示しない位置センサを内蔵している。
なお、上板押さえピン54と下板押さえピン56をサーボモータで動かしているのは、鋼板201と鋼板203に対する押圧力の細かな微調整が可能であり、鋼板202との隙間を事由に調整することができるからである。
また、中板保持ピン52A、52Bは、3枚の鋼板201、202、203の内の重ね合わせ方向の中間に位置する鋼板202を固定するときに、前記3枚の鋼板201、202、203の内の重ね合わせ方向の両側に位置する鋼板201、203の面方向の位置合わせも同時に行なうことができる。
中板保持ピン52A、52Bで鋼板201、203の面方向の位置合わせも同時に行なうことができれば、中間に位置する鋼板202に設けている突出部分の面方向の突出長さを短くすることができ、部品の軽量化が図れる(図3参照)。また、部品精度不良、組立精度不良などによる部品のばらつきが原因となる溶接位置不良がなくなり、溶接品質が安定する。
溶接制御装置300は、サーボモータ32、エアシリンダ58、サーボモータ60、サーボモータ62に接続されている。溶接制御装置300は制御手段として機能する。溶接制御装置300はサーボモータ32の動作を制御することによって3枚の鋼板201、202、203の重ね合わせ方向のレーザー光の照射位置を調整する。溶接制御装置300はエアシリンダ58の動作を制御することによって3枚の鋼板201、202、203の内の面方向に突出した中央に位置する鋼板202を中板保持ピン52Aと中板保持ピン52Bとで固定する。なお、鋼板202の固定位置はエアシリンダ58に内蔵されている位置センサによって検出される。溶接制御装置300はサーボモータ60とサーボモータ62との動作を制御することによって3枚の鋼板201、202、203の内、重ね合わせ方向の両側に位置する鋼板201および鋼板203の鋼板202に対する位置を調整する。
溶接制御装置300は、エアシリンダ58に内蔵されている位置センサによって、3枚の鋼板201、202、203の内の中間に位置する中板保持ピン52Bの先端位置(鋼板202の下面の位置)を知ることができる。一方、中間に位置する鋼板202の厚みは予め記憶されている。したがって、鋼板201と鋼板202との隙間は、中板保持ピン52Bの先端位置およびサーボモータ60が検出した上板押さえピン54の先端の押圧位置ならびに鋼板202の厚みから求めることができ、溶接制御装置300は、この隙間が定められた隙間が維持できるように、上板押さえピン54の押圧力を調整する。また、鋼板202と鋼板203との隙間は、中板保持ピン52Bの先端位置およびサーボモータ62が検出した下板押さえピン56から求めることができ、溶接制御装置300は、この隙間が定められた隙間が維持できるように、下板押さえピン56の押圧力を調整する。要するに、溶接制御装置300は、鋼板202の検出された固定位置と鋼板201および鋼板202のそれぞれの押圧位置との差が一定の間隔を保つように、サーボモータ60とサーボモータ62前記押圧手との押圧力を調整する。これによって、3枚の鋼鈑の溶接であっても高品質の溶接を行うことができるようになる。
本発明に係る溶接装置を用いてレーザー溶接する3枚の鋼板を示す図であり、(A)は3枚の鋼板を重ねてレーザー溶接する場合の説明に供する図であり、(B)は(A)のA−A断面図である。
3枚の鋼板201、202、203の内、重ね合わせ方向の中央に位置される鋼板202は、重ね合わせ方向の両側に位置する鋼板201および鋼板203の端面に対して面方向に突出している突出部分202Aを設けてある。突出部分202Aは、中板保持ピン52Aと中板保持ピン52Bとで突出部分202Aを押圧し鋼板202を固定するために設けてある。一方、重ね合わせ方向の両側に位置する鋼板201および鋼板203には、中央に位置する鋼板202に面する側に、(B)に示すような断面形状を有するポジマークのような突起201A、201B、201C、…、および203A、203B(図示されていない)、203C(図示されていない)、…が一定の間隔で設けてある。これらの突起201A、201B、201C、…、および203A、203B、203C…は、3枚の鋼板201、202、203の内、両側に位置する鋼板201および鋼板203を上板押さえピン54と下板押さえピン56とで押圧したときに、中間に位置する鋼板202に対してそれぞれ一定の隙間を維持することができるように、隙間形成用として設けたものである。これらの突起の精度管理は、レーザー溶接部が密着しさえしなければ良いため、0.2mmから1.0mmといった非常にラフな管理で十分である。また、突起は、レーザー溶接部の前後に設けるだけでも十分である。このような隙間形成用の突起を設けることによって3枚の鋼鈑の溶接であっても高品質の溶接を行うことができるようになる。
図4は、鋼板202(中板)と鋼板203(下板)との間隔と鋼板202(中板)と鋼板201(上板)との間隔がどの程度までであれば高品質のレーザー溶接が可能であるのかを示す図である。
この図を見れば明らかであるが、鋼板202(中板)と鋼板203(下板)との間隔が0,1mmから0.2mmのときには鋼板202(中板)と鋼板201(上板)との間隔0,1mmから0.3mmの範囲に入っている状態でレーザー溶接をすれば良く、鋼板202(中板)と鋼板203(下板)との間隔が0,3mmのときには鋼板202(中板)と鋼板201(上板)との間隔を0,1mmにしないと高品質のレーザー溶接をすることができないということがわかる。
なお、この条件は、板組としてGA材の厚さtが1.0mmであり3枚重ねの溶接を行い、そのときのレーザー出力が2.5KWであり、溶接速度が1.8m/minのときである。
次に、図5のフローチャートに基づいて本発明に係る溶接方法について説明する。本発明に係る溶接方法は、図1から図4に示した溶接装置を用いて実施される。
ステップ1
まず、3枚の鋼板の溶接を行う前に、溶接の対象となる3枚の鋼板201、202、203を準備する。
ステップ2
準備した3枚の鋼板201、202、203を図3(A)のように配置して厚み方向に重ね合わせる。
ステップ3
重ね合わせた3枚の鋼板201、202、203の内重ね合わせ方向の中間に位置する鋼板202を重ね合わせ方向の両側に位置する鋼鈑201、203に対して面方向に突出させる。3枚の鋼板201、202、203の内、重ね合わせ方向の中央に位置される鋼板202は最も厚みがある。また、鋼板202は、重ね合わせ方向の両側に位置する鋼板201、203よりも面方向に突出したフランジ状の突出部分202Aが形成されている。重ね合わせ方向の両側に位置する鋼板201、203には、端面に対して面方向に突出しているポジマークなどの突起201A、201B、201C、…、および203A、203B(図示されていない)、203C(図示されていない)、…が必要な部分(溶接部分)に設けてある。したがって、3枚の鋼板を重ね合わせた状態では、重ね合わせ方向の中間に位置する鋼板202が重ね合わせ方向の両側に位置する鋼鈑201、203に対して突出部分202Aの分だけ面方向に突出した状態にあり、両側に位置する鋼鈑201、203が突起201A、201B、201C、…、および203A、203B(図示されていない)、203C(図示されていない)によって隙間が空いて浮いている状態にある。
ステップ4
次に、両側に位置する鋼鈑201、203より突出している中間に位置する鋼鈑202の突出部分202Aを重ね合わせ方向の両側から押圧して固定する。
ロボットハンド10を動かして、中板保持ピン52Aと中板保持ピン52Bとを鋼鈑202の突出部分202Aを挟むように位置させる。溶接制御装置300は、エアシリンダ58を作動させることによって、図6に示すように、中板保持ピン52Bを重ね合わせ方向の上方向に移動させ、中板保持ピン52Aと中板保持ピン52Bで鋼鈑202の突出部分202Aを押圧して固定する。またエアシリンダ58に内蔵されている位置センサによって鋼板202の固定位置を検出する。
ステップ5
鋼鈑202がしっかりと固定されたら、次に、溶接制御装置300は、両側に位置する鋼板201、203を重ね合わせ方向の両側から押圧する。溶接制御装置300は、サーボモータ60によって上板押さえピン54を鋼板201側に下ろし、サーボモータ62によって下板押さえピン56を鋼板203側に上げる。
ステップ6
現在段階では、重ね合わせ方向の中間に位置する鋼板202に対して、両側に位置する鋼鈑201、203が突起201A、201B、201C、…、および203A、203B(図示されていない)、203C(図示されていない)によって隙間が空いて浮いている状態にある。
上板押さえピン54と下板押さえピン56によって鋼板201、203を適度な押圧力で押圧することによって図6に示すように、鋼板201と鋼板202の隙間をG1に、鋼板202と鋼板203の隙間をG2に、それぞれ維持することができる。上板押さえピン54は既知の上板の板厚t1と隙間許容量G1の合計cの位置で停止させることによって上板と中板の隙間を許容範囲内に制御できる。同様に、下板押さえピン56は既知の下板の板厚t3と隙間許容量G2の合計dの位置で停止させることによって中板と下板の隙間を許容範囲内に制御できる。また、c、dの値を変更することによって各種の板組みに対しても臨機褒貶に適用することができる。
なお、これらの隙間をG1とすることができるのは、鋼板202の下面の位置がシリンダ58に内蔵されている位置センサによって検出され、鋼板202の厚みが既知であり、鋼板201の上面の位置がサーボモータ60に内蔵されているによって位置センサによって検出され、鋼板201の厚みが既知であり、鋼板203の位置がサーボモータ62に内蔵されているによって位置センサによって検出されているからである。溶接制御装置300は、これらのセンサで検出された各鋼板の面の位置や鋼板の厚みから鋼板201と鋼板202の隙間および鋼板202と鋼板203の隙間を演算する。
ステップ7
溶接制御装置300は、図6のように3枚の鋼板の位置を保持した状態でレーザー照射装置30を動作させ、3枚の鋼板を同時にレーザー溶接する。
3枚の鋼板は適切な隙間を維持した状態でレーザー溶接されるので、溶接金属量が少ないため狙い通りの溶接ができなかったり、鋼板にめっきされている亜鉛の蒸気が原因でポロシティーが発生したりするなどの不具合は完全に回避することができる。
レーザー溶接ではレーザー光が最も絞られる焦点位置を上記のように通常上板表面としているが、上板押さえピン54のみを可動とすると、レーザー光を照射するキューブ34との相対位置関係が変化し、上板押さえピン54の位置によりレーザー光の焦点位置が上板表面とならない場合がある。このため、キューブ34もサーボモータ60で上下に移動可能にし、上板押さえピン54と共にキューブ34上下に動くようにすれば、常にレーザー光の焦点位置を上板201の表面とすることができる。これによって、溶接品質を安定させることができる。
また、図7に示すように、レーザー溶接を行う前に、中板保持ピン52A、52Bを、図示右方向に押圧力をかけて移動させれば、鋼板201、203の面方向の位置合わせも同時に行なうことができる。このようにすれば、中間に位置する鋼板202に設けている突出部分202Aの突出長さを図示するようにeだけ短くすることができ、中板202の材料の大きさを小さくすることができ、レーザー溶接の精度も安定する。
本発明はレーザー溶接に好適に利用することができる。
本発明に係る溶接装置の正面図である。 本発明に係る溶接装置の側面図である。 本発明に係る溶接装置を用いてレーザー溶接する3枚の鋼板を示す図であり、(A)は3枚の鋼板を重ねてレーザー溶接する場合の説明に供する図であり、(B)は(A)のA−A断面図である。 鋼板(中板)と鋼板(下板)との間隔と鋼板(中板)と鋼板(上板)との間隔がどの程度までであれば高品質のレーザー溶接が可能であるのかを示す図である。 本発明に係る溶接方法の手順を示すフローチャートである。 本発明に係る溶接方法の手順の説明に供する図である。 本発明に係る溶接方法の手順の説明に供する図である。
符号の説明
10 ロボットハンド、
20 ブラケット、
22 基台、
30 レーザー照射装置、
32 サーボモータ、
34 キューブ、
36 光ファイバ、
38 レーザー光、
50 加圧装置、
52A 中板保持ピン、
52B 中板保持ピン、
54 上板押さえピン、
56 下板押さえピン、
58 エアシリンダ、
60 サーボモータ、
62 サーボモータ、
100 溶接装置
201 鋼板(上板)、
201 A突起、
202 鋼板(中板)、
202 A突出部分、
203 鋼板(下板)、
300 溶接制御装置。

Claims (10)

  1. 3枚の鋼板を重ね合わせて溶接する溶接装置であって、
    前記3枚の鋼板の内重ね合わせ方向の中間に位置する鋼板のみを固定する固定手段と、
    前記3枚の鋼板の内重ね合わせ方向の両側に位置される鋼板を、前記中間に位置する鋼板に対してそれぞれ一定の隙間を維持するように押圧する押圧手段と、
    前記両側に位置する鋼板を前記中間に位置する鋼板に対してレーザー溶接するレーザー溶接手段と、
    前記押圧手段で押圧するそれぞれの前記両側に位置する鋼板の押圧力を調整する一方、前記レーザー溶接手段の動作を制御する制御手段と、
    を有することを特徴とする溶接装置。
  2. 前記押圧手段は、前記両側に位置する鋼板を前記重ね合わせ方向の両側から押圧して、前記中間に位置する鋼板と前記両側に位置する鋼板との隙間を一定に維持することを特徴とする請求項1に記載の溶接装置。
  3. 前記固定手段は、前記両側に位置する鋼板の面方向に突出している前記中間に位置する鋼板の突出部分を前記重ね合わせ方向の両側から押圧して前記中間に位置する鋼板の突出部分を固定することを特徴とする請求項1に記載の溶接装置。
  4. 前記固定手段は、前記中間に位置する鋼板の突出部分の重ね合わせ方向の固定位置を検出する固定位置検出手段を有し、
    前記押圧手段は、前記両側に位置する鋼板のそれぞれの押圧位置を検出する押圧位置検出手段を有し、
    前記制御手段は、検出された前記固定位置と前記それぞれの押圧位置との差が一定の間隔を保つように前記押圧手段の押圧力を調整することを請求項1に記載の溶接装置。
  5. 前記固定手段は、前記3枚の鋼板の内重ね合わせ方向の中間に位置する鋼板を固定するときに前記3枚の鋼板の内重ね合わせ方向の両側に位置する鋼板の面方向の位置合わせも同時に行なうことを特徴と請求項1に記載の溶接装置。
  6. 前記押圧手段と前記レーザー照射手段とは連動して動くように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の溶接装置。
  7. 前記3枚の鋼板の内重ね合わせ方向の両側に位置する鋼板には、前記中央に位置する鋼板に面する側に、前記押圧手段が押圧しているときに、前記中間に位置する鋼板に対してそれぞれ一定の隙間を維持することができるように、隙間形成用の突起が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の溶接装置。
  8. 3枚の鋼板を準備する段階と、
    準備した3枚の鋼板を厚み方向に重ね合わせる段階と、
    重ね合わせた3枚の鋼板の内重ね合わせ方向の中間に位置する鋼板を重ね合わせ方向の両側に位置する鋼鈑に対して面方向に突出させる段階と、
    前記両側に位置する鋼鈑より突出している中間に位置する鋼鈑の突出部分を前記重ね合わせ方向の両側から押圧して固定する段階と、
    前記両側に位置する鋼板を前記重ね合わせ方向の両側から押圧する段階と、
    押圧されているそれぞれの前記両側に位置する鋼板の押圧力を調整して前記中間に位置する鋼板と前記両側に位置する鋼板との隙間を一定に維持する段階と、
    前記両側に位置する鋼板を前記中間に位置する鋼板に対してレーザー溶接する段階と、
    を含むことを特徴とする溶接方法。
  9. 前記両側に位置する鋼鈑より突出している中間に位置する鋼鈑の突出部分を前記重ね合わせ方向の両側から押圧して固定する段階では、
    さらに、前記3枚の鋼板の内重ね合わせ方向の中間に位置する鋼板を固定するときに前記3枚の鋼板の内重ね合わせ方向の両側に位置する鋼板の面方向の位置合わせも同時に行なうことを特徴とする請求項8に記載の溶接方法。
  10. 前記3枚の鋼板の内重ね合わせ方向の両側に位置する鋼板には、前記中央に位置する鋼板に面する側に、前記押圧手段が押圧しているときに、前記中間に位置する鋼板に対してそれぞれ一定の隙間を維持することができるように、隙間形成用の突起が設けられていることを特徴とする請求項8に記載の溶接方法。
JP2008139971A 2008-05-28 2008-05-28 溶接装置および溶接方法 Expired - Fee Related JP5098816B2 (ja)

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