JP2009285110A - 炊飯器 - Google Patents

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Taketoshi Sato
武年 佐藤
Wataru Uchiyama
亘 内山
Masanori Hirota
正宣 広田
Kuniyuki Nakanishi
邦行 中西
Shinsuke Sasaki
晋介 佐々木
Hironori Hamada
浩典 浜田
Masato Watanabe
正人 渡辺
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Abstract

【課題】炊飯中の赤外線センサの場所の温度が変化しても、保温性能が良い炊飯器を提供することを目的とする。
【解決手段】加熱手段2で加熱される鍋1の温度を設定する温度設定手段10と、前記鍋1の温度を制御する温度制御手段3と、前記鍋1の温度と基準温度の温度差を測定する赤外線センサ4と、この赤外線センサ4の設置場所の温度を検知する基準温度センサ6と、この基準温度センサ6に接続され、同基準温度センサ6の感度を変える感度変換手段8と、前記赤外線センサ4の出力により温度に換算する温度差検知手段と、基準温度センサの出力により基準温度に換算する基準温度検知手段7と、前記温度差検知手段5の出力と基準温度検知手段7の出力とを受けて鍋1の温度を検出する温度検知手段9とを有し、前記温度検知手段9の出力と温度設定手段10の出力を温度制御手段3の入力側に接続するとともに、この温度制御手段3の出力は加熱手段に接続した。
【選択図】図1

Description

本発明は炊飯器に関するものである。
従来の炊飯器にあって、鍋の底部に赤外線を用いた温度センサを配置してその温度を検出するのが一般的である。
そして、鍋と温度センサのケース間に異物が挟まることにより正確な温度制御ができなくなることを防ぐことを目的として、鍋と温度センサは非接触に設定してある(例えば、特許文献1参照)。
特開平4−49911号公報
しかしながら、一般的に赤外線センサは、そのセンサを配置した場所の温度と測定物の温度差を測定して、場所の温度と温度差を加算して測定物の温度を計測するものであり、炊飯中の赤外線センサの配置場所の温度上昇について対策していないため、炊飯器の保温性能が良くないという課題を有していた。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、赤外線センサ配置場所の温度が変化しても、炊飯器の保温性能を優れたものとすることを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の炊飯器は、加熱手段で加熱される鍋と、この鍋の温度を設定する温度設定手段と、前記鍋の温度を制御する温度制御手段と、前記鍋の温度と基準温度の温度差を測定する赤外線センサと、この赤外線センサの設置場所の温度を検知する基準温度センサと、この基準温度センサに接続され、同基準温度センサの感度を変える感度変換手段と、前記赤外線センサの出力により温度に換算する温度差検知手段と、基準温度センサの出力により基準温度に換算する基準温度検知手段と、前記温度差検知手段の出力と基準温度検知手段の出力とを受けて鍋の温度を検出する温度検知手段とを有し、前記温度検知手段の出力と温度設定手段の出力を温度制御手段の入力側に接続するとともに、温度制御手段の出力は加熱手段に接続したものである。
したがって、温度設定手段により鍋の温度を設定し、鍋の温度の上昇と共に鍋の近防に設置された赤外線センサの場所の温度(基準温度)も上昇し、温度制御手段は基準温度検知手段の出力も監視しているので、保温の近傍温度になると温度制御手段は感度変換手段に信号を送り、基準温度の測定精度を向上させる。また、赤外線センサの温度差検知手段と、基準温度検知手段で精度が向上した基準温度が温度検知手段で加算されるので鍋温度の測定精度が向上する。
本発明の炊飯器によれば、鍋の温度計測に非接触で測定できる赤外線センサを採用し、炊飯中の赤外線センサの場所の温度が変化しても、炊飯器の保温性能を良くすることができる。
第1の発明は、加熱手段で加熱される鍋と、この鍋の温度を設定する温度設定手段と、
前記鍋の温度を制御する温度制御手段と、前記鍋の温度と基準温度の温度差を測定する赤外線センサと、この赤外線センサの設置場所の温度を検知する基準温度センサと、この基準温度センサに接続され、同基準温度センサの感度を変える感度変換手段と、前記赤外線センサの出力により温度に換算する温度差検知手段と、基準温度センサの出力により基準温度に換算する基準温度検知手段と、前記温度差検知手段の出力と基準温度検知手段の出力を温度検知手段に接続して鍋の温度を検出する温度検知手段とを具備し、前記温度検知手段の出力と温度設定手段の出力を温度制御手段の入力側に接続するとともに、温度制御手段の出力は加熱手段に接続したものである。
したがって、炊飯中の赤外線センサの場所の温度が変化しても、炊飯器の保温時の温度精度を向上させ保温性能を良くすることができる。
第2の発明は、前記第1の発明において、加熱手段の通電・非通電状態を検知する加熱状態検知手段と、それに接続された合数判定手段を有する。
第3の発明は、前記第1の発明において、温度差検知手段の出力は、赤外線センサの増幅率を変える増幅率変換手段に接続しことで、増幅率変換手段で赤外線センサの増幅率を変更し、炊き上げ時の最高温度を正確に温度制御できるので、ご飯のお焦げの程度を制御することができる。
第4の発明は、前記第1の発明において、温度制御手段に加熱手段がオフする温度と加熱手段がオンする温度の温度差を設定するヒステリシス手段を設けることにより、温度制御時の温度差のヒステリシス幅を小さくし、省エネにすることができる。
以下本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態が本発明を限定するものではない。
(実施の形態1)
図1において、1は米を入れる鍋、2は鍋1を加熱する加熱手段で、温度制御手段3に接続されている。
4は鍋1の温度を計測する赤外線センサで、温度差検知手段5に接続されている。6は赤外線センサ4の配置場所の温度を計測するサーミスタからなる基準温度センサで、基準温度検知手段7に接続されている。
8は基準温度センサ6に接続され、基準温度センサ6の感度を変える感度変換手段、9は基準温度検知手段7と温度差検知手段5の出力を加算して鍋温度を検知する温度検知手段、10は温度制御手段3に接続され、鍋1の温度を設定する温度設定手段である。
前記温度制御手段3には温度設定手段10と温度検知手段9からの出力を受けて加熱手段2を制御し、その温度を所定値とするものである。
上記構成に於いて、以下その動作を説明する。
まず、温度設定手段10により、鍋1の温度を設定する。温度制御手段3は温度検知手段9の出力を受けて温度が低い場合は加熱手段2に通電して鍋1を加熱する。
図2に鍋1の温度aと赤外線センサ4の設置場所の温度bを示す。鍋1の温度の上昇と共にその近傍の温度(基準温度)も上昇していることがわかる。
温度制御手段3は基準温度検知手段7の出力を監視し、保温の温度近傍になると温度制御手段3は感度変換手段8に信号を送り、基準温度の測定感度を向上させることにより、赤外線センサ4の温度差検知手段5と、感度変換手段8で精度が向上した基準温度が温度検知手段9で加算されるので、鍋1の温度の測定精度が向上する。
このように炊飯中の赤外線センサ4の設置場所の温度が変化しても、炊飯器の保温性能を良くすることができる。
さらに、図3の回路ブロックを用いてさらに詳しく説明する。11は電源、12は抵抗で、一端は電源11の正に、他端はサーミスタからなる基準温度センサ6の一端と抵抗13の一端と基準温度検知手段7の入力に接続され、基準温度検知手段7の出力は温度検知手段9の第1の入力と温度制御手段3の第1の入力に接続されている。
基準温度センサ6の他端は電源の負に接続され、抵抗14の一端は電源の正に、他端は抵抗15と抵抗16と赤外線センサ4の一端に接続され、抵抗15の他端は電源の負に接続されている。
抵抗16の他端は抵抗17の一端とオペアンプ18のマイナス入力に接続され、赤外線センサ4の他端はオペアンプ18のプラス入力接続されている。
オペアンプ18の出力は抵抗17の他端と温度差検知手段5の入力に接続され、温度差検知手段5の出力は温度検知手段9の第2の入力に接続され、温度検知手段9の出力は温度制御手段3の第2の入力に接続されている。
温度制御手段3の第1の出力はトランジスタ19のベースと抵抗20の一端に接続され、抵抗20の他端とトランジスタ19のエミッタは電源の負に接続され、トランジスタ19のコレクタは抵抗21の一端に接続され、抵抗21の他端は抵抗22の一端とトランジスタ23のベースに接続され、トランジスタ23のコレクタは電源の正に接続され、トランジスタ23のコレクタは抵抗13の他端に接続されている。
温度設定手段10は抵抗24と抵抗25で構成され、抵抗24の一端は電源の正に接続され、抵抗24の他端は抵抗25の一端と温度制御手段3の第3の入力に接続され、抵抗25の他端は電源の負に接続され、温度制御手段3の第2の出力は加熱手段1に接続されている。
上記構成に於いて、以下動作を説明する。
温度設定手段10の抵抗24と抵抗25の分圧が温度制御手段3の第3の入力に入る。温度制御手段3は温度検知手段9から送られる信号により、鍋1の温度が設定温度より低い場合は、第2の出力に接続された加熱手段2をオンにして鍋を加熱する。
温度制御手段3は、鍋1の温度が上がるにつれて上昇する基準温度検知手段7の基準温度がTh(鍋1が保温温度の時の基準温度の温度をThとする)になると、温度制御手段3の第1の出力より電源の正の電圧を出力する。
すると、温度制御手段3の第1の出力に接続されたトランジスタ19がオンし、トランジスタ19に接続されたトランジスタ23がオンする。
これにより、トランジスタ23のエミッタとコレクタ間の電圧がほぼゼロになり、抵抗13の他端が電源の正の電圧に接続される。
これは、基準温度センサ6に接続された抵抗12と並列に抵抗13が接続されることになる。
さて、今までトランジスタ23がオフしていたので、抵抗12と基準温度センサ6であるサーミスタの抵抗値の分圧が基準温度検知手段7に入力され、基準温度の温度上昇と共にサーミスタの抵抗値は小さくなるので、分圧(基準温度検知手段の入力電圧)は、図4に示すようにTr(室温)からTh(鍋が保温温度の時の基準温度)まで変化すると、0.5Vまで下がる。
基準温度がThになったとき、トランジスタ23がオンするので、抵抗12と抵抗13が並列に接続された抵抗値と基準温度センサ6の抵抗値の分圧が基準温度検知手段7に入力される。
図4に示すように、0.5Vから2.5Vまで分圧(基準温度検知手段6の入力電圧)は上昇する。
つまり、基準温度検知手段7は、Thの手前では入力電圧が0.5V付近では変化が大きくとれないので、検知精度の感度が悪い。
Thで2.5Vまで電圧が上昇し温度に対する電圧の変化が図4に示すように大きくなるので基準温度検知手段7の検知精度がよくなる。
なお、赤外線センサ4としては、サーミスタボロメータ、焦電素子(TGS,PbTiO等)、赤外線検出素子(PbS、InSb等)等も使用可能である。
なお、保温温度だけでなく、感度変換手段8で米の吸水時の温度や酵素活性化時の温度や炊き上げ時の温度や炊き上げ完了(沸騰時)時の温度などの基準温度の精度をあげることができる。
(実施の形態2)
図5は実施の形態2を示し、図1と同じ構成要素については同じ符号を用い、具体的な説明は実施の形態1のものを援用する。
図5において、26は温度制御手段3に接続され、加熱手段2のオン・オフ信号を検知する加熱状態検知手段、27は加熱状態検知手段26の出力に接続され、オン・オフ信号で鍋内の合数を判定する合数判定手段で、出力は温度制御手段3に接続されている。
上記構成に於いて、以下その動作を説明する。
まず、温度設定手段10により鍋1の温度を設定する。温度制御手段3は温度検知手段9の出力を受けて、温度が低い場合は加熱手段2に電して鍋1を加熱する。
図6の(a)に示すように前炊き工程である50℃付近でオン・オフを行い、温度を一定に制御する。
このとき、合数が多いと多くの熱量を供給しなければならない。
図6の(b)に示す従来の熱伝導方式のサーミスタの鍋温度と加熱手段の加熱状態に比べて、合数が多いと一定時間における加熱手段のオン・オフ回数が多くなる。
本実施の形態はここに着目し、前炊き工程の温度に到達してから一定期間(例えば2分間)のオン・オフ回数を加熱状態検知手段26で検知し、図7に示す合数の関係を取った。すなわち、ほぼ合数とオン・オフ回数の相関を得た。
この図7に示す相関データを合数判定手段27に記憶させておく。前炊き工程の温度に到達すると加熱状態検知手段27は加熱手段2のオン・オフ回数をカウントする。
加熱状態検知手段27に接続された合数判定手段28は相関データと照合して合数を決定することができる。
従来の鍋底のサーミスタで検知している合数判定は、炊き上げ時にサーミスタ温度が80℃に達してから蓋温度が所定の温度に達する時間で判断し、時間が短ければ合数が少なく、時間が長ければ合数が多いと判定していた。
このように本実施の形態では前炊き工程で合数が判明するので、60℃付近の第2の前炊き工程や炊き上げ工程で合数に応じた温度制御ができ、無駄な加熱が必要なくなる。
なお、加熱状態検知手段27は、オン・オフの回数を見ているがオン・オフでなく出力の割合を見ても良い。また、必ずしも前炊き工程の温度で加熱状態を検知する必要はない。
(実施の形態3)
図8は実施の形態3を示し、図3と同じ構成要素については同じ符号を用い、具体的説明は実施の形態1のものを援用する。
図8において、28は赤外線センサ4の増幅率を変える増幅率変換手段で、抵抗16の両端に接続されるとともに、温度差検知手段5に接続されている。
上記構成に於いて、以下その動作を説明する。
まず、温度設定手段10により鍋1の温度を設定する。
温度制御手段3は温度検知手段9の出力を受けて温度が低い場合は加熱手段2に通電して鍋1を加熱する。
図2に示すように、鍋1の温度の上昇と共に赤外線センサ4の設置場所の温度(基準温度)も上昇し、最高温度約140℃まで上昇する。
その時の基準温度は約50℃であり、最大温度差は90degある。
図9にこのときの赤外線センサ4の増幅出力と赤外線センサ4の設置場所の温度(基準温度)の温度出力の波形を示す。
さらに、図8の回路について説明すると、電源30を5Vとすると、基準温度と鍋温度の温度差が赤外線センサ4の出力として現れ、オペアンプ18により抵抗17を抵抗16で割った比率で赤外線センサ4の出力は増幅される。
オペアンプ18の最大出力は電源の5Vなので、抵抗14と抵抗16の分圧で決まる2V付近から5Vまでの差である3Vが最大で増幅できる電圧になる。
最大温度差は90degなので、このときに出力される赤外線センサ4をオペアンプ18で増幅し、ぎりぎり3Vに設定することにより最高温度を精度良く検知できることになる。
本実施の形態はここに着目し、温度差検知手段5でオペアンプ18の出力がぎりぎり3Vになるように増幅率変換手段28の増幅率を変える事により、最高温度が精度良く検知できることになり、炊き上げ時の最高温度を正確に温度制御でき、例えばご飯の焦げ具合の程度を制御することができる。
(実施の形態4)
従来の熱伝導方式のサーミスタと異なり、赤外線センサは輻射熱で温度制御し応答性が速いので、図6に示すように加熱手段2がオフする温度と加熱手段2がオンする温度の温度幅が小さくできる。
さて、温度制御手段3に、加熱手段2がオフする温度と加熱手段2がオンする温度の温度差を設定するヒステリシス手段を設け、温度差を自由に設定することにより、きめ細かな温度制御を行え、図6に示すように従来の熱伝導方式のサーミスタ方式に比べて温度のオーバーシュートも抑制され、無駄な電力を省くことができる。
また、小さくしすぎると加熱手段2のオン・オフ回数が増え加熱手段2の耐久性に影響を与えるので、温度制御手段3のヒステリシス手段で温度差を適当に設定すれば省エネだけでなく加熱手段の耐久性も維持できる。
本発明にかかる炊飯器は、鍋の温度計測に非接触で測定できる赤外線センサを採用し、炊飯中の赤外線センサの場所の温度が変化しても、炊飯器の保温性能を良くすることができるもので、家庭用の炊飯にきわめて有用である。
本発明の実施の形態1における炊飯器のブロック図 温度特性図 本発明の実施の形態1における炊飯器の回路図 温度―電圧の関係を示す説明図 本発明の実施の形態2における炊飯器のブロック図 鍋温度―加熱手段の加熱状態を示す説明図 炊飯合数―加熱手段オン・オフ回数の関係を示す説明図 本発明の実施の形態3における炊飯器のブロック図 赤外線センサの増幅出力と設置場所の温度(基準温度)の温度出力の波形を示す説明図
符号の説明
1 鍋
2 加熱手段
3 温度制御手段
4 赤外線センサ
5 温度差検知手段
6 基準温度センサ
7 基準温度検知手段
8 感度変換手段
9 温度検知手段
10 温度設定手段

Claims (4)

  1. 加熱手段で加熱される鍋と、この鍋の温度を設定する温度設定手段と、前記鍋の温度を制御する温度制御手段と、前記鍋の温度と基準温度の温度差を測定する赤外線センサと、この赤外線センサの設置場所の温度を検知する基準温度センサと、この基準温度センサに接続され、同基準温度センサの感度を変える感度変換手段と、前記赤外線センサの出力により温度に換算する温度差検知手段と、基準温度センサの出力により基準温度に換算する基準温度検知手段と、前記温度差検知手段の出力と基準温度検知手段の出力とを受けて鍋の温度を検出する温度検知手段とを有し、前記温度検知手段の出力と温度設定手段の出力を温度制御手段の入力側に接続するとともに、温度制御手段の出力は加熱手段に接続した炊飯器。
  2. 加熱手段の通電・非通電状態を検知する加熱状態検知手段と、それに接続された合数判定手段を有する請求項1記載の炊飯器。
  3. 温度差検知手段の出力は、赤外線センサの増幅率を変える増幅率変換手段に接続した請求項1記載の炊飯器。
  4. 温度制御手段に加熱手段がオフする温度と加熱手段がオンする温度の温度差を設定するヒステリシス手段を設けた請求項1記載の炊飯器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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