JP2009282975A - 物体検出方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】最初のフレームでは、所定の最小の閾値からなる定数画像の背景を、検出の閾値として記憶しておき、以降のフレームでは、数式を用いて検出物体の存否に応じたピクセル毎の更新定数の適応を行いながら背景と閾値を修正し、現在のフレームとバックグラウンドとの間の差分を計算し、閾値と比較し、別のある閾値を越えたエレメントを検出ゾーンへと結合し、検出ゾーンを篩い、影を分離するためにそのゾーンを分割し、追跡ゾーンを形成し、既に見つかっている物体のセグメントを探し、追跡ゾーンのクラスターを形成する。得られた長方形の箱の座標は、フレーム中に存在した物体の座標とみなされる。
【選択図】図4
Description
処理を開始する前に、本方法を実現する装置のパラメータについての初期タスクが、例えば操作員のいるサイトにおける下記のような操作を用いて行われる:
[ステップ1]
それぞれのピクセルに対して、その場所で何らかの検出物体が存在するか否かに応じて規則1に基づき、更新定数がセットされる。更新定数は、例えばρ1=0.001に選ばれ、ファクターk=0.1とする。更新定数は、検出の目的となる物体が背景フレームに溶け込まないように、且つ背景(草、水、その他)の動揺や緩やかな影の動きが除外されるように選ばれる。ファクタ(係数)は、停止した対象物が検出され続けるべき時間τに基づいて、k≒5/(ρ1τ)のように定められる。
背景フレームと標準偏差の更新を、下記の指数減衰移動平均の式によって行う。
ピクセル毎に、現在のフレームと背景フレームとの絶対差分を計算する(L. Shapiro 2006, 329-331)。すなわち差分フレームDを形成する。
下記式によって、閾値フレームを形成する。
2値化を行う。2値化とは、規則2(式2)に基づき差分フレームを閾値フレームと比較し、2値化フレームrを形成することである。
もしカラーのフレームを使っている場合、カラーチャネルを1色に統合する。例えば、赤、緑、青の形式のピクセル値(RGB形式(L. Shapiro 2006, 249-252))の場合、統合は以下の規則で行われる。
[ステップ7]
公知の方法(L. Shapiro 2006, 84-92)を用いて、二値化フレーム中で非ゼロ値を持つピクセルからなる全ての結合されたエリアにしるしを付け、それらエリアから矩形記述によって予検出ゾーンを形成する。その矩形の境界の座標は、ゾーンの座標を表すものとして扱われる。矩形は、公知の方法によって、各エリアの最も右、最も上、最も下、及び最も左の点を選び、それらを矩形の右辺、上辺、下辺、及び左辺に継承させることによって作られる(図1)。
予検出ゾーンのメートルサイズを、例えば校正されたカメラを用いることで計算し、またクラスターの幅wmin,wmaxや高さhmin,hmaxに基づいて選別(選り抜き)を行う。
2値化フレーム中にある複数の予検出ゾーンを、予検出ゾーンごとに均一の幅のセクションに分割する(図2)。幅wは、システムチューニングの段階で、想定される検出物体のサイズに基づいて設定され、例えば人や車に対しては、w=0.2mが選ばれる。ゾーンが整数個のセクションに分割されるように、セクションの幅はピクセル単位で定義される。即ち、ゾーンの中に収まり得る幅wのセクション全ての数を計算し、その数でゾーンの幅を除算することにより、セクションにふさわしい幅が各予検出ゾーンに対して得られる。
複数のセクションから、1つの新たな追跡ゾーンを形成する(図3)。そのために、まず、フレームの下端の中心点に最も近いセクションのある場所に、所定のメートルサイズの高さh(例えば、人に対しては、たとえその人の半分が、木で隠れていたり、背景と溶け込んでいたり、或いはその他の理由で検出されなかったりしても、その人が検出されるように、h=0.8mとする。)及び幅wを持つ1つの追跡ゾーンを創設する。次に、各セクションについて、創設した追跡ゾーンと重なっている面積(図4の斜線部分)を算出する。もし重なっている面積のセクション自体の面積に対する比が、特定の閾値(例えば60%)を超えた場合、そのセクションはその追跡ゾーンに取り込まれる(図4の斜線部分はそれを満たさないので取り込まれず、追跡ゾーン自体も破棄される)。その後は、未処理のセクションが残っている間、同様の処理を繰り返す(追跡ゾーンに、2番目に近いセクションの場所における所定の高さhの領域を暫定的に追加して、追跡ゾーンを拡張する。セクションが1つも取り込まれていないときは、追跡ゾーンは都度創設しなおされる。)。これにより、影のように横に細長く横たわる像は、(その部分のセクションが上記比の閾値を満たせずつ追跡ゾーンに取り込まれないので、)除外できることになる。
各追跡ゾーン毎に、そのゾーンに取り込まれたセクションの面積の総和と、セクションと当該ゾーンとが重複する面積の総和とを計算する。その重複面積総和のセクション面積総和との比が特定の閾値例えば50%を越えるような追跡ゾーンは、信頼できるものとし、そのゾーンに属したセクションは(別のゾーンに重複して属しないよう)本ステップの以後の処理から除外する。反対に、閾値を超えなかったゾーンは却下される。
各追跡ゾーンと背景フレームとを、例えば相関関数を計算することによって比較し、その相関関数の値が特定の閾値(60%)を超えたゾーンについては、ふるいで取り除かれる。次に、現在のフレームの中から、これまで前回フレームの中で扱われていた追跡ゾーンを検索(例えば、相関検出による)をする。とり得る任意の位置での類似度(相関)関数の値が特定の閾値、例えば70%を超える(即ち相関が認められる)ようなゾーンは、新たな追跡ゾーンのリストに追加される。連続するNmiss=5フレーム以上に亘り、相関が見つからないようなゾーンは、リストから除去される(L. Shapiro 2006, 219-225)。
新たな追跡ゾーンであって互いの位置が近いものを、クラスターに合体させる。例えば、境界間の距離が所定の値、例えば5ピクセル又は10cmより小さいような複数の追跡ゾーンは、1つのクラスターに統合される。
クラスタのメートルサイズ(実空間サイズ)を、例えば校正されたカメラを用いることで計算し、幅WCMin,WCMa、高さHCMin,HCMaxおよび所定の無視ゾーンとの相対位置に基づいてフィルタリングを行う(L. Shapiro 2006, 578-580)。例えば、もしクラスターの下寄りの中央部分(「足」)がその無視ゾーンに入っている場合、そのクラスターはフィルタリングにより除外される。
クラスタの生存時間を、そのクラスタが現れているフレームの数として決定する。そのために、(現在フレーム中に)残っているクラスターと前回フレームにおいて保存されたクラスターとの比較が行われる。互いの座標およびサイズが近く対を成しているクラスターについては、現在および前回のクラスターが対になっている間のフレーム数を、1づつ増加させながら記録する。ライフタイムが所定の閾値、例えば40に満たないクラスターは保持され、それ以外は、以降のこのステップでの処理から除外される。閾値は、生存時間の短いものが誤って物体として検出されるのを防ぐように、経験的に選ばれる。前回フレーム中にペアの相手が見つからないクラスターについては、後続フレームに対して初期値となるような、生存時間=1の値を設定する。
上記除外をくぐりぬけたクラスターの座標を、フレーム中に存在する物体の座標として採用する。
追跡ゾーンの充足率CTrFill=30%を設定する。
ゾーンの重複率CZOver=5%を設定する。
もし現在フレームにおいて見つからなくても、そのゾーンを保持する期間のフレーム数Nmf =1を設定する。
クラスターの生存時間の(上側の)閾値LT=40フレームを設定する。
クラスターに許容される幅および高さWCMin=0, WCMax=2m,HCMin=0, HCMax=4 mを設定する。
追跡ゾーンにセクションを割り当てる(取り込む)ための基準となる重複率COver = 10%と、追跡ゾーンをフィルタで除去する際に用いる面積比の百分率CARatio = 50%を設定する。
カラーチャネル毎に閾値フレームのピクセル値を設定する:p1 0,0,R = 255, p1 0,1,G = 255, p1 0,2,B = 255,..., p1 319,239,B = 255。
I2 0,0,R= 6, I2 0,0,G = 0, I2 0,2,B= 6, ..., I2 319,239,B = 178。
背景フレームと閾値フレームを式(3、4、6)を用いて更新する。
B2 0,0,R= 4, B2 0,0,G = 0, B2 0,0,B= 0, ... , B2 319,239,B = 176,
P2 0,0,R = 255, p2 0,0,R = 255, p2 0,0,B = 255,..., p2 319,239,B = 255。
D2 0,0,R= 2, D2 0,0,G = 0, D2 0,0,B= 6, ... , D2 319,239,B = 2
を得、閾値フレームP2を用いて2値化すると、
γ2 0,0,R = 0, γ2 0,0,G = 0, γ 2 0,0,B = 0,..., γ2 319,239,B = 0
となる。
カラーチャネルを論理和のルールに基づいて統合し、
m2 0,0= 0, m2 1,0 = 0, m2 2,0= 0, ... , m2 319,239 = 0
を得る。非ゼロ値の領域(互いに隣接するピクセルが結合されてなる)にラベルを付け、領域数=0を得る。
2番目のフレームに対しては、処理はここで終わりである。
I9751 0,0,R= 2, I9751 0,0,G= 0, I9751 0,0,B = 5, I9751 1,0,R = 0, I9751 1,0,G= 0, I9751 1,0,B = 1, I9751 2,0,R = 4, I9751 2,0,G= 3, I9751 2,0,B = 5, ..., I9751 319,239,B= 177。
背景フレームと閾値フレームの更新を、式(3、4、6)を用いて行う。
B9751 0,0,R= 2, B9751 0,0,G= 0, B9751 0,0,B = 2, B9751 1,0,R = 2, B9751 1,0,G= 0, B9751 1,0,B = 2, B9751 2,0,R = 8, B9751 2,0,G= 5, B9751 2,0,B = 9, ..., B9751 319,239,B= 176;
p9751 0,0,R= 6, p9751 0,0,G= 6, p9751 0,0,B = 6, p9751 1,0,R = 7, p9751 1,0,G= 6, p9751 1,0,B = 6, p9751 2,0,R = 5, p9751 2,0,G= 9, p9751 2,0,B = 11, ..., p9751 319,239,B= 6。
D9751 0,0,R= 6, D9751 0,0,G= 0, D9751 0,0,B = 3, D9751 1,0,R = 2, D9751 1,0,G= 0, D9751 1,0,B = 1, D9751 2,0,R = 6, D9751 2,0,G= 2, D9751 2,0,B = 4, ..., D9751 319,239,B= 1。
閾値フレームP9751を用いて2値化を行う。
γ9751 0,0,R= 0, γ9751 0,0,G= 0, γ9751 0,0,B = 0, γ9751 1,0,R = 0, γ9751 1,0,G= 0, γ9751 1,0,B = 0, γ9751 2,0,R = 0 γ9751 2,0,G= 0, γ9751 2,0,B = 0, ..., γ9751 319,239,B= 0。
m9751 0,0= 6, m9751 1,0 = 0, m9751 2,0= 3, m9751 3,0 = 2, m9751 4,0 = 0, m9751 5,0= 1, m9751 6,0 = 255, m9751 7,0 = 2, m9751 8,0= 4, ..., m9751 319,239 = 0。
非ゼロ値からなる結合された領域にラベルを付け、領域数=928を得る。
Dz0= {62,14,62,15}, ... , Dz927={200,238,203,239}。
ここで、矩形の座標は(水平方向の左境界、上下方向の上境界、水平方向の右境界、上下方向の下境界)の順で与えられる。
メートル単位(実空間)による各サイズの大きさを計算し、Dz0の幅=1.38m,Dz0の高さ=2.66m,…, Dz927の幅=0.11m, Dz927の高さ=0.10 mを得る。
2値化フレームから得られたものであるその予検出ゾーンは、セクションに分割される。そして、Sz0 = (11,14,11,14 },..., Sz927= (200,238,203,239)の149個のセクションを得る。
座標(113, 126, 117, 165)を持つセクションについては、重複面積は14となる。セクション自体の面積は169である。その面積に対する重複面積の比が10%を超えないので、そのセクションは追跡ゾーンには組み入れられない。同様の処理が、残りのセクションについても繰り返される。
現在のフレームからは、座標{1,18,1,18}を持つ1個の追跡ゾーンのみを得る。
校正カメラを用いるなどして、クラスタのメートルサイズを計算する。クラスターの幅0.83m、高さ0.81mを得る。
一致する前回のクラスタが見つからないので、クラスタCl0に対して1の生存時間がセットされる。
また、その値は所定の閾値40を超えていないので、現在のフレームではこれ以上の処理(判断)は行わないが、後続フレームでの処理のためそのクラスタの情報は保存される。
I9820 0,0,R= 3, I9820 0,0,G= 2, I9820 0,0,B = 0, I9820 1,0,R = 2, I9820 1,0,G= 1, I9820 1,0,B = 0, I9820 2,0,R = 9, I9820 2,0,G= 8, I9820 2,0,B = 13, ..., I9820 319,239,B= 176。
背景フレームと閾値フレームの更新を、式(3、4、6)を用いて行い、下記を得る。
B9820 0,0,R= 2, B9820 0,0,G= 0, B9820 0,0,B = 2, B9820 1,0,R = 2, B9820 1,0,G= 0, B9820 1,0,B = 2, B9820 2,0,R = 8, B9820 2,0,G= 5, B9820 2,0,B = 9, ..., B9820 319,239,B= 176;
p9820 0,0,R = 6, p9820 0,0,G= 6, p9820 0,0,B = 6, p9820 1,0,R = 7, p9820 1,0,G= 6, p9820 1,0,B = 6, p9820 2,0,R =12, p9820 2,0,G = 8, p9820 2,0,B= 11, ..., p9820 319,239,B= 6。
D9820 0,0,R= 1, D9820 0,0,G= 2, D9820 0,0,B = 2, D9820 1,0,R= 0, D9820 1,0,G = 1, D9820 1,0,B = 2, D9820 2,0,R= 1, D9820 2,0,G = 2, D9820 2,0,B = 3, ..., D9820 319,239,B= 0。
閾値フレームP9820を用いて2値化を行う。
γ9820 0,0,R= 0, γ9820 0,0,G= 0, γ9820 0,0,B = 0, γ9820 1,0,R = 0, γ9820 1,0,G= 0, γ9820 1,0,B = 0, γ9820 2,0,R = 0 γ9820 2,0,G= 0, γ9820 2,0,B = 0, ..., γ9820 319,239,B= 0。
m9820 0,0= 0, m9820 1,0 = 0, m9820 2,0= 0, m9820 3,0 = 0, m9820 4,0 = 0, m9820 5,0= 0, m9820 6,0 = 0, m9820 7,0 = 0, m9820 8,0= 0, ..., m9820 319,239 = 0。
非ゼロ値からなる結合された領域にラベルを付け、領域数=837を得る。
Dz0= {115,19,116,22}, ... , Dz836={4,163,12,167}。
メートル単位(実空間)による各サイズの大きさを計算し、Dz0の幅=1.38m,Dz0の高さ=2.66m,…, Dz836の幅=0.36m, Dz836の高さ=0.29mを得る。
2値化フレームから得られたものであるその予検出ゾーンは、セクションに分割される。そして、Sz0 ={115,21,115,21},..., Sz108 ={4,163,12,167}の109個のセクションを得る。
座標{100,135,104,165}を持つセクションについては、重複面積は155となる。セクション自体の面積は155である。その面積に対する重複面積の比が10%を超えるので、そのセクションは追跡ゾーンには組み入れられる。同様の処理が、残りのセクションについても繰り返される。
追跡ゾーン形成の処理は、未処理のセクションが残っている限り繰り返される。
結果的に、座標{108, 149, 112, 162}、{139, 69, 140, 76}、…、{2, 26, 2, 27}を持つ37個の追跡ゾーンを得る。
その後、24個の追跡ゾーンについて対応を発見し、それらを新たな追跡ゾーンのリストに加える。従って、Tr0={35, 132, 39, 145}、Tr1={35, 125, 39, 138}、…、Tr24={116, 21, 116, 22}の25個の追跡ゾーンを得る。
校正カメラを用いて、クラスタのメートルサイズを計算する。Cl0に対しクラスターの幅0.21m、高さ0.79m、Cl1に対し幅0.20m、高さ0.78m、Cl2に対し幅0.38m、高さ1.89m、Cl3に対し幅0.54m、高さ1.06mを得る。
Claims (2)
- ビデオのフレームの受け取り、後続の修正を伴う背景の初期化、現在のフレームと前記背景との間の差の計算、閾値フレームを用いた2値化、空間フィルタリング、ゾーンの形成、物体の位置の特定、を含む物体検出方法であって、
背景更新定数ρが、ルール
(ここで、0<ρ1<1,kはファクターで0<=k<=1である)のもとに、物体の検出に依存してピクセル毎に定義され、閾値フレームは式pi=k1 2σi 2(ここでk1はファクター)で計算され、分散σiは式σi 2=(1−ρ)σi-1 2+ρ(μi−Ii)2(ここでIiは現在のフレーム、μiは現在の背景フレーム、iはフレームナンバー)で更新され、2値化画像の中から検出されたゾーンを事前に整形することにより空間フィルタリングを行う物体検出方法。 - 請求項1記載の物体検出方法において、前記空間フィルタリングの後に、一部のゾーンが除去され、残りのゾーンがセクションに分割され、該セクションの一部を除去して追跡ゾーンが形成され、互いに近くにある追跡ゾーンを結合することで該追跡ゾーンのクラスターが形成され、メトリックサイズと、座標系と、クラスタの生存時間を計算し、クラスタのろ過が行われ、かつ、前記ろ過で残ったクラスタの座標がフレーム内における物体の座標として受け入れられること特徴とする物体検出方法。
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