JP2009278300A - 映像監視システムの監視エリア設定装置 - Google Patents

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伸行 藤原
Toshikazu Onda
寿和 恩田
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Abstract

【課題】監視エリアの設定に必要なマーカの位置の検出を安定的に行い、監視エリアを設定可能な映像監視装置を提供する。
【解決手段】監視対象領域の同一平面上に施された三つのマーカ31,32,33を監視カメラ10によって撮像した映像中から検出して監視エリアを設定する監視エリア設定装置20が、作業者が指示した画面上の位置を基準として予め定めた大きさのマーカ検出範囲41,42,43を画像上に設定するマーカ検出範囲設定部22と、マーカ検出範囲内の映像に対して画像処理を行いマーカ検出範囲41,42,43内に撮像されたマーカを検出する画像処理部23とを備えるようにした。
【選択図】図1

Description

本発明は、監視カメラの映像を基に遠隔地にてカメラ設置箇所の状況監視を行う映像監視システムに関し、特にカメラの映像を画像処理することにより映像中の特定のエリアの状況を連続的に自動で監視する画像処理装置を備え、映像中の監視エリアを自動的に設定する映像監視システムの監視エリア設定装置に関する。
監視対象場所に監視カメラを設置し、遠隔地の監視室において監視対象場所の状況監視を行う映像監視システムが多く運用されている。例えば、鉄道駅構内の通路や広場での人の流れの監視、プラットホームでの乗降客と進入する電車との接触等の監視、デパートやコンビニの店内での客の挙動の監視、美術館や博物館の展示室の展示品の監視、建物や施設の出入り口の人の出入り状況の監視、あるいは生産現場における産業用ロボットの動作範囲内への作業員の立ち入り監視など、室内はもとより、浄水場や変電所における運転状況や侵入者監視、ダムサイトや農業用水路の取水口近辺へのボートや倒木などの接近の監視、工事現場における作業状況や危険区域内への侵入者の監視、高速道路を中心とした道路における車両走行状況の監視など、屋外にも監視カメラが多く設置されている。
これらの監視カメラの利用方法には主として二つの方法がある。一つは、監視員による目視での監視で、監視室のモニタに映る監視カメラの映像を監視員が目視にて観察するものである。もう一つの利用方法は、監視カメラの映像を常時または間欠的にVTRに保存しておき何らかの異常が発生したときに再生し異常の原因を調査分析するのに使用する方法である。また、これらの二つの方法を同時に実施する例もある。つまり、監視カメラの映像をVTRに保存しながらモニタでの監視も行うものである。
ところで、目視による監視が行われる施設において、監視カメラが多数設置されていて監視室に設置されたモニタが多い場合には、監視員の疲労軽減や見落としの予防のために、画像処理による自動監視を行う場合がある。これは、監視カメラの映像を画像処理装置に入力し、背景差分法、時間差分法、領域差分法などの画像処理手法を用いて映像中の異常状況を検出し監視員に警告するものである。
背景差分法は、監視場所の正常時の映像を予め保存しておき監視カメラの映像がこれと異なる場合に異常と判断する方法で、ドアや門の前の障害物や侵入者を検出するような場合に使用される。
時間差分法は、時間的に連続する2枚の画像の異なる部分を検出しこの部分に移動する物体があると判断する方法で、夜間のビル内の通路の侵入者や爆発などの異常検出に使用される。
領域差分法は、入力画像のエッジ検出を行い、本来検出されるべきでない場所にエッジ成分が抽出された場合にこれを異常と判断するもので、道路上の障害物の検出などに使用される。
これらの方法は独立に使用されることもあるが、これ以外の方法を含む複数の手法を組み合わせて使用することもある。
また、一般に上述の画像処理は入力画像の全範囲に対して行うことは少なく、異常が発生する可能性のあるエリアを設定して、そのエリアのみに対して画像処理を行い、異常状況を監視することが行われている。図6に通用門の映像と監視エリアの例、図7に道路の映像と追い越し車線の監視エリアの例を示す。図6中に破線で囲んで示す領域01、図7中に破線で囲んで示す領域02が監視エリアである。
監視カメラの映像中の監視対象は一般に限定されており異常が発生する場所が決まっているので、監視エリアを設定することにより、特定の監視エリア以外の異常状況をノイズとして排除でき、また、画像処理の対象範囲を小さくすることで画像処理装置による画像処理の時間が短縮できる。
このような監視エリアの設定は、カメラが固定で監視場所が決まっている場合は手動で設定が実施される。すなわち、作業者(オペレータ)が監視カメラの映像を見て監視エリアをマウス操作やキー操作により設定する。そして画像処理装置により作業者が設定した監視エリアのみを対象として画像処理を行い、異常検出を行う。
従来、上述した監視エリアを設定する技術として、監視カメラの映像に映る範囲内で監視場所と同一の水平面上に等間隔且つ直線的にマーカを施し、監視カメラによって撮像した映像を画像処理してマーカを検出し、検出されたマーカの位置に基づいて監視カメラのカメラパラメータを求めて、例えばマーカを設置した直線と平行な直線の画像上の位置を計算し、求めた直線を監視境界線として監視モニタに表示するようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−145092号公報
しかしながら、上述した特許文献1においては、監視境界線を設定するために施したマーカ(もしくは目印となる構造物や模様等)を監視カメラが撮像した画像全体から検出するように構成しているため、監視カメラによって監視エリアを撮像した画像中にマーカと類似する模様や色の部分が存在した場合には、これらマーカ以外の模様や色部分をマーカとして誤認識する可能性があり、監視エリアを正しく設定できないおそれがあった。
また、画像処理ではなく、作業者がマウス操作等の指示機能を利用して手動でマーカ位置の指示を行うような場合には、マーカ位置の指示にバラツキが生じ、監視エリアを安定的に精度よく設定することが難しくなる可能性があった。
このようなことから本発明は、監視エリアの設定に必要なマーカの位置の検出を的確に行い、安定的に監視エリアを設定可能な映像監視装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決する第1の発明に係る映像監視システムの監視エリア設定装置は、監視対象領域の同一水平面上に等間隔に施された複数のマーカを前記撮像手段によって撮像された映像中から検出して監視エリアを設定する映像監視システムの監視エリア設定装置において、作業画面に表示された前記映像に対し、指示手段を用いて作業者が指示した画面上の位置を基準として予め定めた大きさのマーカ検出範囲を設定するマーカ検出範囲設定手段と、前記マーカ検出範囲内の映像に対して画像処理を行い前記マーカ検出範囲内に撮像されたマーカを自動的に検出する画像処理手段とを備えることを特徴とする。
第2の発明に係る映像監視システムの監視エリア設定装置は、第1の発明において、前記撮像手段の映像を入力し該映像を前記画像処理手段へ出力する映像入力手段と、前記画像処理手段によって検出された前記マーカが同一水平面上で等間隔に設置されていることを利用してカメラパラメータ計算を行うカメラパラメータ計算手段と、前記計算されたカメラパラメータを使用して前記複数のマーカを結ぶ直線と該直線と一定間隔で平行な直線に囲まれた範囲を監視エリアとして設定する監視エリア設定手段とを備えることを特徴とする。
上述した本発明に係る映像監視システムの監視エリア設定装置によれば、撮像手段によって撮像された映像中にマーカと類似する形状や色の部分が存在するような場合であっても、作業者が指示した位置を基準としてマーカ検出範囲を設定し、このマーカ検出範囲内に対してのみ画像処理を行う構成としたことにより、マーカ検出範囲以外の部分にノイズとなるおそれのある画像が存在しても、この部分がノイズとして検出されるおそれがないので、マーカの誤検出を防止し、監視エリアを正確に設定することができる。
また、マーカ検出範囲を設定する際の基準となる位置は作業者によって指示する一方、マーカの検出は画像処理手段によって自動的に行うため、画面上のマーカを指示する作業者によってマーカの位置にバラツキが発生するおそれがなく、監視エリアを正確に設定することができる。
また、マーカ検出範囲内にマーカが包含されていれば画像処理手段によってマーカを自動的に検出するため、作業者は画面上のマーカの位置を正確に指示する必要がなく、マーカの指示を行う際の作業者の負担を低減することができる。
さらに、マーカ検出範囲の設定は、画像上のマーカの大体の位置を指示するだけでよいため、簡易な走査で監視エリアを正確に設定することができる。
本発明の実施の形態を後述する実施例において詳細に説明する。
図1乃至図5を用いて本発明の一実施例について説明する。図1は本実施例に係る監視エリア設定装置の構成を示すブロック図、図2は本実施例に係る監視エリア設定装置を適用した映像監視システムの概略構成図、図3は監視カメラによって撮像される入力画像の一例を示す説明図、図4はマーカ検出範囲の設定例を示す説明図、図5は監視エリアの設定例を示す説明図である。
図1に示すように、本実施例の監視エリア設定装置20は、撮像手段としての監視カメラ10の映像を基に遠隔地にてカメラ設置箇所の状況監視を行う映像監視システム、より詳しくは、監視カメラ10の映像を画像処理することにより映像中の特定のエリアの状況を連続的に自動で監視する映像監視システムに適用される。
監視カメラ10は、雲台・ズーム操作部30によって遠隔操作可能に構成されるものであり、例えば一般的な電動雲台ズームレンズ付監視カメラを用いものとする。即ち、監視カメラ10は、電動ズームレンズの動作によりレンズ焦点距離が変化可能であり、且つ、雲台が旋回動作、上下振り動作が可能である。
また、監視エリア設定装置20は、映像入力手段としての映像入力部21、マーカ検出範囲設定手段としてのマーカ検出範囲設定部22、画像処理手段としての画像処理部23、カメラパラメータ計算手段としてのカメラパラメータ計算部24、および、監視エリア設定手段としての監視エリア設定部25で構成されている。
なお、本実施例では、図2に示すように監視カメラ10の映像に映る範囲内の監視エリアと同一の水平面1上に等間隔(間隔d)かつ直線的に3点以上のマーカ(本実施例では三つのマーカ31,32,33)を施し、監視エリア設定装置20において監視カメラ10が撮像した映像中のマーカ31,32,33を抽出し、これを利用して監視エリアの設定を行う。
映像入力部21は監視カメラ10によって撮像された監視映像が予め定めた一定時間間隔で入力される部分であり、この映像入力部21に入力された映像は作業画面に表示される。マーカ検出範囲設定部22は作業者が作業画面に表示された映像に対しマウス操作等の指示機能を用いて指示した位置を基準(例えば、中心点)として予め定めた大きさの領域をマーカ検出範囲として画像上に設定する部分である。画像処理部23はマーカ検出範囲に対して画像処理を施し、マーカ検出範囲内からマーカ31,32,33の画像を検出する部分である。
カメラパラメータ計算部24はマーカ31,32,33が水平面上で等間隔かつ直線的に設置されていることを利用してカメラパラメータ計算を行う部分である。なお、ここでいうカメラパラメータは、監視カメラ10の映像中の位置(u,v)と実際の空間位置(x,y,z)との関係を決定するパラメータであり、監視カメラ10の設定位置(X,Y,Z)及びカメラ姿勢(θ,φ,ψ)に関する六つの外部パラメータと、カメラ自体のレンズ焦点距離f、画像中心(u0,v0)、カメラの撮像素子(CCD)単位長比、及び、軸の交差角度の五つの内部パラメータの合計11のパラメータである。これらのカメラパラメータの計算は例えば特許文献1に記載されたような既知の方法で求めることができる。
監視エリア設定部25はカメラパラメータ計算部24において算出したカメラパラメータを使用して複数のマーカ31,32,33を結ぶ近似直線を求め、この近似直線に基づいて監視エリアの設定を行う部分である。監視エリア設定部25において行う平行線で囲まれた監視エリアの計算についても特許文献1に記載された手法等の既知の方法を用いて求めることができる。
なお、マーカ31,32,33は、特別に着色したペイントでも良いし、特別に設置した円盤やパイロンでも良いし、他の目的のために設置されている工事現場や道路脇の杭やポストマークでも良いし、道路の車線マークや建造物の柱や土台石でも良い。
以下、図3乃至図5を用いて監視エリア設定装置20による監視エリアの設定の流れの一例を説明する。本実施例の映像監視システムにおいて、監視カメラ10によって連続的に撮像される図3に示すような画像は、監視エリア設定装置20の映像入力部21に入力し、作業画面に表示される。
作業画面に映像が表示されたら、マウス操作等の指示機能を用いて作業者により図4に示すように作業画面上の三つのマーカ31,32,33を指示する(本実施例では、図4中、二等辺三角形の頂点の位置)。このとき、マーカ検出範囲設定部22は作業者によって指示されたそれぞれの点に対し、これらの点を基準として予め設定する大きさのマーカ検出範囲(図4では矩形の領域)41,42,43をそれぞれ設定する。なお、作業者によるマーカ31,32,33の指示は、対象とするマーカ31,32,33が指示位置を基準として設定されるマーカ検出範囲41,42,43内に収まる程度の位置を指示すればよく、マーカ31,32,33の位置を厳密に指示する必要はない。
その後、画像処理部23によりマーカ検出範囲41,42,43のみに対して画像処理を行い、マーカ検出範囲41,42,43内からそれぞれマーカ31,32,33を検出し、続いてカメラパラメータ計算部24において三つのマーカ31,32,33が水平面上で等間隔に設置されていることを利用したカメラパラメータ計算を行う。
そして最後に監視エリア設定部25によりカメラパラメータ計算部24で算出したカメラパラメータを使用して図5に示すように三つのマーカ31,32,33を結ぶ直線51、及びこれと一定間隔で平行な直線52を求め、これら二つの直線に囲まれた領域2を監視エリア2として設定する。
なお、本実施例の映像監視システムでは、監視エリア設定装置20によって設定された監視エリア2に対して図示を省略する遠隔監視システムにより画像処理を行い、異常の検出などを行う。
本実施例の映像監視システムの監視エリア設定装置によれば、作業画面上に表示される映像の中にマーカ31,32,33と類似する模様や色部分が存在するような場合であっても、監視エリア設定装置20にマーカ検出範囲設定部22を設け、画像上のマーカを検出する際に、作業者が指定したマーカの位置を基準として予め設定する大きさのマーカ検出範囲41,42,43についてのみ画像処理を行って該マーカ検出範囲41,42,43内でマーカ31,32,33を検出する構成とし、マーカ検出範囲41,42,43以外のノイズとなるおそれのある画像部分は画像処理の対象としないようにしたので、監視カメラ10の映像中にマーカ31,32,33に類似する形状や色の部分が存在するような場合であっても、これらをマーカ31,32,33として誤検出することがなく、監視エリア2を正確に設定することができる。
また、マーカ検出範囲41,42,43の設定は作業者が指定した位置を基準として行うが、このマーカ検出範囲41,42,43内からマーカ31,32,33を検出する処理は監視エリア設定装置20の画像処理部23で行うので、検出されるマーカ31,32,33の位置に作業者によるバラツキが生じることがなく、安定的に監視エリア2の設定を行うことができる。
さらに、作業者がマウス操作を行う場合に正確にマーカ31,32,33の位置を指示する必要はなく、マーカ検出範囲41,42,43内にマーカ31,32,33が収まる範囲内でマーカ31,32,33の位置を指示すれば、監視エリア設定装置20において自動的にマーカの位置を検出することができるため、簡易な操作でマーカ検出範囲41,42,43を設定することができ、マーカ31,32,33の位置を指示する作業者の負担を軽減するとともに正確に監視エリア2を設定することが可能になる。
なお、本発明は上述した実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更を行い得ることはいうまでもない。
本発明は、監視カメラの映像を基に遠隔地にてカメラ設置箇所の状況監視を行う映像監視システムに関し、特にカメラの映像を画像処理することにより映像中の特定のエリアの状況を連続的に自動で監視する画像処理装置を備え、映像中の監視エリアを自動的に設定する映像監視方法及び装置に適用して好適なものである。
本発明の実施例に係る監視エリア設定装置の構成を示すブロック図である。 本発明の実施例に係る監視エリア設定装置を適用した映像監視システムの概略構成図である。 監視カメラによって撮像される入力画像の一例を示す説明図である。 本発明の実施例におけるマーカ検出範囲の設定例を示す説明図である。 本発明の実施例における監視エリアの設定例を示す説明図である。 通用門の映像と監視エリアの例を示す説明図である。 道路の映像と追い越し車線の監視エリアの例を示す説明図である。
符号の説明
1 水平面
2 監視エリア
10 監視カメラ
20 監視エリア設定装置
21 映像入力部
22 マーカ検出範囲設定部
23 画像処理部
24 カメラパラメータ計算部
25 監視エリア設定部
31,32,33 マーカ
41,42,43 マーカ検出範囲

Claims (2)

  1. 監視対象領域の同一水平面上に等間隔に施された複数のマーカを前記撮像手段によって撮像された映像中から検出して監視エリアを設定する映像監視システムの監視エリア設定装置において、
    作業画面に表示された前記映像に対し、指示手段を用いて作業者が指示した画面上の位置を基準として予め定めた大きさのマーカ検出範囲を設定するマーカ検出範囲設定手段と、
    前記マーカ検出範囲内の映像に対して画像処理を行い前記マーカ検出範囲内に撮像されたマーカを自動的に検出する画像処理手段と
    を備えることを特徴とする映像監視システムの監視エリア設定装置。
  2. 前記撮像手段の映像を入力し該映像を前記画像処理手段へ出力する映像入力手段と、
    前記画像処理手段によって検出された前記マーカが同一水平面上で等間隔に設置されていることを利用してカメラパラメータ計算を行うカメラパラメータ計算手段と、
    前記計算されたカメラパラメータを使用して前記複数のマーカを結ぶ直線と該直線と一定間隔で平行な直線に囲まれた範囲を監視エリアとして設定する監視エリア設定手段と
    を備えることを特徴とする請求項1記載の映像監視システムの監視エリア設定装置。
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