JP2009275685A - 車両の故障診断装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】燃料タンク等の検査対象における破損を適切に検出するとともに、破損が存在した場合にも蒸発燃料の漏れを抑制することが可能な車両の故障診断装置を提供する。
【解決手段】車両の故障検出装置は、パージを行う車両に搭載され、冷却器と、エバポ通路と、故障検出手段と、を備える。冷却器は、燃料タンクを冷却する。エバポ通路は、キャニスタと燃料タンクとを連通する。故障検出手段は、パージ通路等の各配管に設けられる弁を閉じることにより燃料タンクを含む閉空間を形成する。故障検出手段は、冷却器を駆動させることにより燃料タンクの冷却を行う。そして、故障検出手段は、燃料タンクの冷却に伴うタンク内圧の変化に基づき閉空間の漏れを検出する。
【選択図】図1
【解決手段】車両の故障検出装置は、パージを行う車両に搭載され、冷却器と、エバポ通路と、故障検出手段と、を備える。冷却器は、燃料タンクを冷却する。エバポ通路は、キャニスタと燃料タンクとを連通する。故障検出手段は、パージ通路等の各配管に設けられる弁を閉じることにより燃料タンクを含む閉空間を形成する。故障検出手段は、冷却器を駆動させることにより燃料タンクの冷却を行う。そして、故障検出手段は、燃料タンクの冷却に伴うタンク内圧の変化に基づき閉空間の漏れを検出する。
【選択図】図1
Description
本発明は、車両の故障を検出する車両の故障診断装置に関する。
従来より、蒸発燃料をエンジンに対してパージする蒸発燃料処理システムに対し、故障を検出する装置が知られている。例えば、特許文献1には、キャニスタに温度調節機構を備え、キャニスタからパージ通路までを閉空間とし、キャニスタを加熱した時の閉空間の圧力変化に基づき、閉空間に漏れがあるか判定を行う故障診断装置が記載されている。その他にも、本発明に関連のある技術が特許文献2、特許文献3に記載されている。
特許文献1に記載の故障診断装置のように、閉空間を加熱した場合、閉空間内に存在する燃料タンク内の燃料は温度上昇するため、蒸発燃料が発生しやすくなる。よって、閉空間内に穴あき等の破損があった場合には、当該破損箇所より蒸発燃料が漏れてしまう。特許文献1乃至特許文献3には、上述の問題は、何ら検討されていない。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、燃料タンク等の検査対象における破損を適切に検出するとともに、破損が存在した場合にも蒸発燃料の漏れを抑制することが可能な車両の故障診断装置を提供することを目的とする。
本発明の1つの観点では、キャニスタから吸気管へ連通するパージ通路を備え燃料タンクから発生する蒸発燃料のパージを行う車両に搭載される車両の故障診断装置であって、前記燃料タンク内の燃料を冷却する冷却器と、前記キャニスタと前記燃料タンクとを連通するエバポ通路と、前記燃料タンクを含む閉空間を形成するとともに、前記冷却器を駆動させ、前記冷却器の駆動開始後のタンク内圧の変化に基づき前記閉空間の漏れを検出する故障検出手段と、を備える。
上記の車両の故障検出装置は、パージを行う車両に搭載され、冷却器と、エバポ通路と、故障検出手段と、を備える。冷却器は、燃料タンクを冷却する。エバポ通路は、キャニスタと燃料タンクとを連通する。故障検出手段は、例えば、ECU(Electronic Control Unit)によって実現される。故障検出手段は、例えば、パージ通路等の各配管に設けられる弁を閉じることにより燃料タンクを含む閉空間を形成する。故障検出手段は、冷却器を駆動させることにより燃料タンクの冷却を行う。そして、故障検出手段は、燃料タンクの冷却に伴うタンク内圧の変化に基づき閉空間の漏れを検出する。車両の故障検出装置は、燃料タンクを冷却することにより、蒸発燃料の発生を抑制することができる。従って、車両の故障検出装置は、燃料タンク等における破損を適切に検出するとともに、破損が存在した場合にも蒸発燃料の漏れを抑制することが可能となる。
上記の車両の故障検出装置の一態様は、前記エバポ通路に設けられ、前記タンク内圧が開弁圧以上のときに開弁する第1の封鎖弁をさらに備え、前記故障検出手段は、前記冷却器を駆動させることにより前記タンク内圧を開弁圧未満にする。この態様では、車両の故障検出装置は、エバポ通路に第1の封鎖弁を有する。第1の封鎖弁は、タンク内圧が開弁圧以上のときに開弁する。故障検出手段は、冷却器を駆動させることによりタンク内圧を下げ、第1の封鎖弁を開弁させる。従って、車両の故障診断装置は、燃料タンク内を閉空間にすることができる。即ち、車両の故障診断装置は、燃料タンクを対象に破損の有無を精度良く検査することが可能となる。
上記の車両の故障検出装置の他の一態様は、前記故障検出手段は、第1の時間以上前記冷却器を駆動しても前記タンク内圧が第1の圧力値以下にならない場合に、前記閉空間に漏れがあると判定する。検査対象となる閉空間に漏れが存在する場合、燃料タンクの冷却を行っても閉空間に空気が流入するため、閉空間は負圧になりにくい。従って、車両の故障診断装置は、この態様により、検査対象に破損があることを検出することができる。
上記の車両の故障検出装置の他の一態様は、前記故障検出手段は、前記冷却器を駆動することにより前記タンク内圧が第1の圧力値以下になった場合、前記冷却器を停止後第2の時間内に前記タンク内圧が第2の圧力値以上に達した場合に前記閉空間に漏れがあると判定する。故障検出手段が燃料タンクを冷却することにより、一時的に検査対象の閉空間が負圧になった場合でも、検査対象に破損が存在する場合には、閉空間は、破損箇所から空気が流入することにより、負圧の状態を保つことができない。従って、車両の故障診断装置は、この態様により、検査対象に破損があることを確実に検出することができる。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態について説明する。
[車両の故障診断装置の構成]
本実施形態に係る車両の故障診断装置の構成について説明する。図1は、本実施形態に係る車両の故障診断装置の概略構成の一例を示すブロック図である。車両の故障診断装置100は、キャニスタ26と、燃料タンク10と、冷却器8と、バッテリ101と、外部電源9と、ECU60と、を含む。
本実施形態に係る車両の故障診断装置の構成について説明する。図1は、本実施形態に係る車両の故障診断装置の概略構成の一例を示すブロック図である。車両の故障診断装置100は、キャニスタ26と、燃料タンク10と、冷却器8と、バッテリ101と、外部電源9と、ECU60と、を含む。
キャニスタ26は、エバポ通路20を介して、燃料タンク10から供給される燃料3の蒸発燃料(エバポガス)を吸着する。詳しくは、キャニスタ26内の吸着材にエバポガスが吸着される。キャニスタ26は、さらにパージ通路34及び大気通路54に接続し、大気通路54から供給される大気を受け入れるとともに、パージ通路34によりエバポガスを図示しないサージタンク等の吸気管へ供給する。
燃料タンク10は、給油口58から給油される燃料3を貯蔵している。この燃料3は、図示しないエンジンの燃焼に供する。ここで給油される燃料3は、例えばガソリン又はアルコール、あるいはその混合燃料である。燃料タンク10は、その内部に温度センサ7が設置されている。温度センサ7は、燃料3の温度(以後、「燃料温度」と呼ぶ。)を計測するセンサである。温度センサ7は、計測した燃料温度の検出値を冷却駆動部15へ送信する。燃料タンク10には、燃料タンク10内の圧力(以後、「タンク内圧」と呼ぶ。)を測定するためのタンク内圧センサ12が設置されている。タンク内圧センサ12は、大気圧に対する相対圧としてタンク内圧を検出し、その検出値に応じた出力を発生するセンサである。タンク内圧センサ12は、検出した圧力に対応する検出信号S6をECU60に供給する。
エバポ通路20は、燃料タンク10とキャニスタ26とを連結する通路である。エバポ通路20上には、第1の封鎖弁28が設置されている。第1の封鎖弁28は、エバポ通路20を封鎖する弁である。第1の封鎖弁28の閉弁状態において、エバポガスは、燃料タンク10からキャニスタ26へ供給されない。そして、第1の封鎖弁28は、タンク内圧が所定値P(以後、「開弁圧P」と呼ぶ。)以上に達した場合に開弁する。また、第1の封鎖弁28は、ECU60から供給される制御信号S4によってもその開閉が制御される。第1の封鎖弁28の開弁状態において、エバポガスは、エバポ通路20を介して燃料タンク10からキャニスタ26へ供給される。大気通路54は、キャニスタ26に大気を供給する通路である。大気通路54上には、第2の封鎖弁30が設けられている。第2の封鎖弁30は、ECU60から供給される制御信号S3によってその開閉が制御される。
パージ弁36は、パージ通路34上に設けられており、ECU60から供給される制御信号S2によってその開閉が制御される。このパージ弁36の開閉によって、キャニスタ26内の吸着材に貯蔵されていたエバポガスはパージガスとして、図示しないサージタンク等の吸気管へ適宜導入される。
冷却器8は、電気により冷気を発生させ、燃料タンク10内の燃料3の冷却(以後、「冷却処理」と呼ぶ。)を行う装置である。冷却器8は、冷却駆動部15と、ホース6と、冷却部5と、冷媒4と、を有する。
冷却駆動部15は、冷媒4を冷却し、ホース6を介して冷却部5へ冷却された冷媒を循環させる要素である。冷却駆動部15は、ECU60から送信される制御信号S1に基づき駆動する。また、冷却駆動部15は、後述するバッテリ101から電気の供給を受けて駆動する。冷却駆動部15は、温度センサ7が検出した燃料温度の検出値に対応する検出信号S5をECU60に供給する。
冷却部5は、燃料タンク10内の燃料3を冷却するための部材(容器)であり、燃料タンク10の底面に設置される。冷却部5は、内部に冷媒4を有する。
冷媒4は、冷却器8内、即ち冷却駆動部15及び冷却部5内を循環する液状または気体状の媒体である。そして冷却駆動部15と冷却部5とを接続するホース6を介して、冷媒4は冷却駆動部15で発生した冷気を冷却部5へ運ぶ。
バッテリ101は、ハイブリッド車両が備えるモータを駆動するための電源として機能することが可能に構成された充電可能な蓄電池である。また、バッテリ101は、外部電源9から供給された電気、または走行によりモータで発生した電気の充電を行う。したがって、バッテリ101は、モータの駆動用電源として機能するとともに、冷却器8の駆動用電源として機能する。
外部電源9は、冷却器8へ電気を供給するためのプラグであり、主に車両の駐車中(ソーク中)にコンセントに差し込むことにより電気を車内へ供給することが可能となる。
ECU60は、図示しないCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)などを備える。ECU60は、必要に応じ、キャニスタ26内のエバポガスのパージを行う。具体的には、ECU60がパージ通路34上に設けられるパージ弁36を開き、かつ大気通路54上に設けられる第2の封鎖弁30を開くことにより、吸気負圧に起因して大気通路54からキャニスタ26内に大気が流入し、パージ通路34からサージタンクへの空気の流れが発生する。これにより、キャニスタ26内の吸着材に吸着したエバポガスが離脱し、サージタンク等の吸気管へ送られる。そして、キャニスタ26から離脱したエバポガスは、図示しないサージタンクで貯蔵され、エンジンの燃料として利用されることになる。また、ECU60は、後述するように燃料タンク10等を検査対象として、穴空き等の破損を検出する。従って、ECU60は、本発明における故障検出手段として機能する。
なお、図1に示す車両の故障診断装置100の構成は一例であり、本発明は必ずしもこれに限定されない。例えば、冷却部5は、燃料タンク10の内部に配置されていてもよい。また、温度センサ7は、燃料温度の検出値を、冷却駆動部15を介さずECU60へ送信してもよい。
[第1実施例]
次に、本発明の第1実施例について説明する。第1実施例において、車両の故障診断装置100は、燃料タンク10(給油口58までの配管も含む。以下同じ。)と、エバポ通路20と、パージ通路34と、キャニスタ26と、を対象に穴空き等の破損が存在するか否かの診断(以後、「故障診断処理」と呼ぶ。)を行う。
次に、本発明の第1実施例について説明する。第1実施例において、車両の故障診断装置100は、燃料タンク10(給油口58までの配管も含む。以下同じ。)と、エバポ通路20と、パージ通路34と、キャニスタ26と、を対象に穴空き等の破損が存在するか否かの診断(以後、「故障診断処理」と呼ぶ。)を行う。
まず、ECU60は、制御信号S3によって第2の封鎖弁30を閉じ、制御信号S2によってパージ弁36を閉じ、さらに制御信号S4によって第1の封鎖弁28を開く。これにより、燃料タンク10と、エバポ通路20と、キャニスタ26と、キャニスタ26からパージ弁36に至るまでのパージ通路34と、が1つの繋がった閉空間(以後、「検査空間」と呼ぶ。)を形成する。以後、検査空間を形成するこれらの部品を「検査対象」と呼ぶ。
そして、ECU60は、上述の処理の前または後において、冷却器8により燃料タンク10の冷却を行う。タンク内圧は燃料3の温度が冷却されることにより下がる。よって、ECU60は、燃料タンク10の冷却を行うことにより、タンク内圧が所定の圧力値B1(以後、「第1の圧力値B1」と呼ぶ。)以下になるまで下げる。第1の圧力値B1は、大気圧より低い値に設定される。即ち、ECU60は、タンク内圧を第1の圧力値B1以下にすることで、検査空間を負圧にする。そして、所定時間(以後、「第1の時間」と呼ぶ。)以上冷却処理を行ってもタンク内圧が第1の圧力値B1にならない場合、ECU60は、検査対象に破損があると判定する。第1の時間は、例えば、検査対象に破損がない場合に、車両の故障診断装置100が冷却処理を行うことによりタンク内圧を第1の圧力値B1にすることが可能な時間に設定される。
一方、冷却処理により、タンク内圧が第1の圧力値B1に達した場合、ECU60は、さらに以下に示す故障検出処理を行い、検査対象に破損がないか検査を行う。ECU60は、タンク内圧が第1の圧力値B1になったことを確認後、冷却器8による燃料タンク10の冷却処理を停止し、タンク内圧を冷却停止後から所定時間(以後、「第2の時間」と呼ぶ。)監視する。ここで、第2の時間は、例えば、検査対象の破損の有無によって、タンク内圧の変動の差が十分に現れる時間に設定される。そして、ECU60は、第2の時間において、タンク内圧が所定の圧力値B2(以後、「第2の圧力値B2」と呼ぶ。)より大きい場合、検査対象に破損があると判定する。ここで、第2の圧力値B2は、第1の圧力値B1以上の値に設定される。例えば、第2の圧力値B2は、第2の時間において、検査対象に破損がない場合に、タンク内圧が第1の圧力値B1から変動し得る上限値に設定される。一方、ECU60は、第2の時間において、タンク内圧が第2の圧力値B2以下の場合、検査対象に破損は存在しないと判定する。
以上のように燃料3の冷却を行い、タンク内圧の変動を監視することで、ECU60は、適切に検査対象における破損を検出することが可能となる。これについて補足する。検査対象に破損がない場合、車両の故障診断装置100は、燃料タンク10を冷却することにより、タンク内圧を負圧にすることができる。さらに、検査対象は、第2の封鎖弁30等の配管上の各弁が閉じられることにより形成された閉空間(密閉空間)である。よって、検査空間は、検査対象に破損がない場合、負圧となっても検査空間内に空気が流入しない。即ち、検査空間は負圧の状態が保たれる。一方、検査対象に破損がある場合、検査空間は、負圧になることにより破損部分から空気が流入する。即ち、検査空間は、冷却器8が燃料タンク10を冷却しても、負圧になりにくい。また、一時的に検査空間が負圧になった場合でも、検査空間は、負圧の状態を保つことができない。従って、ECU60は、上述に示したように燃料タンク10の冷却を行い、タンク内圧の変動を監視することで、適切に検査対象における破損を検出することが可能となる。
一方、検査対象の破損を検出する他の1つの方法(以後、「比較例」と呼ぶ。)として、燃料タンク10またはキャニスタ26を冷却せずに加熱することによって、タンク内圧の変動を監視し、検査対象の破損の有無を判定する方法も考えられる。しかし、比較例の場合では、検査対象に破損が存在していた場合、燃料3が加熱されることによりエバポガスが検査中において燃料タンク10を含む検査対象内に充満することになる。結果として、故障検出処理により、破損箇所からエバポガスが大気へ漏れるのを助長してしまうことになる。一方、第1実施例では、比較例において生じる問題は発生しない。即ち、検査対象に破損が存在した場合であっても、第1実施例における車両の故障診断装置100は、故障診断処理において、燃料3の冷却を行うことで、燃料3からのエバポガスの発生を防いでいる。従って、第1実施例に係る車両の故障診断装置100は、検査対象に破損がある場合であってもエバポガスを大気へ漏らすのを防ぐことができる。
(処理フロー)
次に、フローチャートを用いて本実施形態に係る故障診断処理の手順について説明する。図2は、ECU60が行う故障診断処理に係る処理手順を表すフローチャートである。この処理はECU60が繰り返し実行する。
次に、フローチャートを用いて本実施形態に係る故障診断処理の手順について説明する。図2は、ECU60が行う故障診断処理に係る処理手順を表すフローチャートである。この処理はECU60が繰り返し実行する。
まず、ECU60は、冷却を開始する(ステップS1)。詳しくは、ECU60は、制御信号S1を冷却駆動部15へ送信することにより、冷却駆動部15を駆動させる。これにより、燃料3が冷却され、タンク内圧が下がることになる。
次に、ECU60は、第1の封鎖弁28を開く(ステップS2)。そして、ECU60は、第2の封鎖弁30を閉じる(ステップS3)。これにより、密閉された検査空間が形成される。なお、ここではパージ弁36は閉じているものとする。
そして、ECU60は、冷却開始から第1の時間経過後、タンク内圧が第1の圧力値B1以下であるか判定する(ステップS4)。上述したように、検査対象に破損が存在する場合、タンク内圧は燃料タンク10を冷却しても負圧になりにくくなる。従って、ECU60は、これにより、検査対象における破損の存在を検出することが可能となる。そして、タンク内圧が第1の圧力値B1より大きい場合(ステップS4;No)、即ち、燃料タンク10の冷却を第1の時間行ってもタンク内圧が第1の圧力値B1以下にならない場合、ECU60は、検査対象に破損が存在すると判定する(ステップS5)。この場合であっても、ECU60は、冷却処理によりエバポガスの発生を抑制している。従って、ECU60は、破損箇所からエバポガスが漏れるのを抑制することができる。
一方、タンク内圧が第1の圧力値B1以下であると判定した場合(ステップS4;Yes)、ECU60は、冷却を停止する(ステップS6)。詳しくは、ECU60は、制御信号S1を冷却駆動部15へ送信することにより、冷却駆動部15を停止させる。そして、ECU60は、所定時間以上タンク内圧が保持されているか判定する(ステップS7)。具体的には、ECU60は、第2の時間において、タンク内圧が第2の圧力値B2より大きくなっていないか判定する。上述したように、検査対象に破損が存在する場合、検査空間は、負圧の状態を保持することができない。従って、ECU60は、ステップ7において検査対象における破損の有無の判定を確実に行うことが可能となる。
そして、所定時間以上タンク内圧が保持されていない場合(ステップS7;No)、ECU60は検査対象に破損があると判定する(ステップS5)。上述したように、この場合であっても、ECU60は、冷却処理によりエバポガスの発生を抑制している。従って、ECU60は、破損箇所からエバポガスが漏れるのを抑制することができる。一方、所定時間以上タンク内圧が保持されている場合(ステップS7;Yes)、ECU60は、検査対象に破損がないと判定する(ステップS8)。
[第2実施例]
第1実施例において、車両の故障診断装置100が行う故障診断処理の検査対象は、燃料タンク10の他にエバポ通路20等の配管も含めていた。しかし、本発明が適用可能な検査対象はこれに限定されない。第2に実施例において、車両の故障診断装置100は、燃料タンク10のみを検査対象にし、精度よく燃料タンク10における破損の有無の検査を行う。
第1実施例において、車両の故障診断装置100が行う故障診断処理の検査対象は、燃料タンク10の他にエバポ通路20等の配管も含めていた。しかし、本発明が適用可能な検査対象はこれに限定されない。第2に実施例において、車両の故障診断装置100は、燃料タンク10のみを検査対象にし、精度よく燃料タンク10における破損の有無の検査を行う。
ECU60は、燃料タンク10のみを検査対象にするため、第1の封鎖弁28を閉じる。これにより、燃料タンク10は、密閉状態となる。第1の封鎖弁28は、破損防止のため、タンク内圧が開弁圧Pに達すると開弁するように構成されている。第2実施例においては、ECU60は、冷却器8により燃料タンク10を冷却することで、タンク内圧を開弁圧P未満にする。そして、第1実施例と同様に、ECU60は、冷却処理中または冷却処理後のタンク内圧を監視する。具体的には、ECU60は、燃料タンク10の冷却を行うことにより、タンク内圧が第1の圧力値B1になるか確認する。さらに、ECU60は、冷却後の第2の時間において、タンク内圧が第2の圧力値B2より大きくならないか確認する。そして、タンク内圧が第1の圧力値にならない場合、またはタンク内圧が第1の圧力値に達した後、第2の時間において、タンク内圧が第2の圧力値B2より大きくなった場合、ECU60は、燃料タンク10に破損があると判定する。このようにすることで、車両の故障診断装置100は、燃料タンク10に破損が存在しないか検査することができる。さらに、車両の故障診断装置100は、タンク内圧が開弁圧Pに達することによる第1の封鎖弁28の開弁を防ぐことで、燃料タンク10のみを検査対象にすることができるとともに、第1実施例と同様、エバポガスを破損箇所から放出するのを抑制することが可能となる。
また、第2実施例におけるフローチャートの処理は、図2に示す第1実施例のフローチャートの処理において、ステップS2を除き同一となる。即ち、第2実施例において、ECU60は、冷却処理を行うことにより、タンク内圧を開弁圧P以下にし、第1の封鎖弁28を自動的に閉弁させる。
なお、第1実施例に係る比較例において示したように、キャニスタ26等を加熱することにより、タンク内圧の挙動を監視し破損の有無を検査する場合、燃料タンク10内の温度上昇に伴いタンク内圧が開弁圧Pに達し、第1の封鎖弁28が開弁してしまう。この場合、ECU60は、第1の封鎖弁28を強制的に閉弁するように制御することも考えられる。しかし、この方法は、第1の封鎖弁28に負荷が掛かり、破損の原因となる。これに対し、第2実施例では、ECU60は冷却処理を行い、自動的に第1の封鎖弁28を閉弁させることにより、第1の封鎖弁28に負荷を掛けるのを防ぐことができる。
3 燃料
4 冷媒
5 冷却部
6 ホース
7 温度センサ
8 冷却器
9 外部電源
10 燃料タンク
12 圧力センサ
15 冷却駆動部
60 ECU
100 車両の故障診断装置
101 バッテリ
4 冷媒
5 冷却部
6 ホース
7 温度センサ
8 冷却器
9 外部電源
10 燃料タンク
12 圧力センサ
15 冷却駆動部
60 ECU
100 車両の故障診断装置
101 バッテリ
Claims (4)
- キャニスタから吸気管へ連通するパージ通路を備え燃料タンクから発生する蒸発燃料のパージを行う車両に搭載される車両の故障診断装置であって、
前記燃料タンク内の燃料を冷却する冷却器と、
前記キャニスタと前記燃料タンクとを連通するエバポ通路と、
前記燃料タンクを含む閉空間を形成するとともに、前記冷却器を駆動させ、前記冷却器の駆動開始後のタンク内圧の変化に基づき前記閉空間の漏れを検出する故障検出手段と、
を備えることを特徴とする車両の故障診断装置。 - 前記エバポ通路に設けられ、前記タンク内圧が開弁圧以上のときに開弁する第1の封鎖弁をさらに備え、
前記故障検出手段は、前記冷却器を駆動させることにより前記タンク内圧を開弁圧未満にする請求項1に記載の車両の故障診断装置。 - 前記故障検出手段は、第1の時間以上前記冷却器を駆動しても前記タンク内圧が第1の圧力値以下にならない場合に、前記閉空間に漏れがあると判定する請求項1または2に記載の車両の故障診断装置。
- 前記故障検出手段は、前記冷却器を駆動することにより前記タンク内圧が第1の圧力値以下になった場合、前記冷却器を停止後第2の時間内に前記タンク内圧が第2の圧力値以上に達した場合に前記閉空間に漏れがあると判定する請求項3に記載の車両の故障診断装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2021039152A1 (ja) * | 2019-08-30 | 2021-03-04 | 愛三工業株式会社 | 蒸発燃料処理装置 |
JP2021071087A (ja) * | 2019-10-31 | 2021-05-06 | 愛三工業株式会社 | リーク検出装置 |
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- 2008-05-19 JP JP2008130553A patent/JP2009275685A/ja active Pending
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