以下、本発明を遊技機の一種であるパチンコ遊技機(以下「パチンコ機」と示す)に具体化した一実施形態を図1〜図23に基づいて説明する。
図1には、パチンコ機10の機表側が略示されており、機体の外郭をなす外枠11の開口前面側には、各種の遊技用構成部材をセットする縦長方形の中枠12が開閉及び着脱自在に組み付けられている。中枠12の前面側には、機内部に配置された遊技盤13を保護するための保護ガラスが装着されるガラス枠を備えた前枠14と、上球皿15がそれぞれ横開き状態で開閉可能に組み付けられている。前枠14の前面側及び遊技盤13の遊技領域13aには、発光体(LED、ランプなど)の発光(点灯(点滅))により、発光演出を実行する装飾ランプ16が設けられている。外枠11の下部には、各種音声を出力し、音声出力に基づく遊技演出を行うスピーカ17が配置されている。中枠12の下部には、下球皿18及び発射装置19が装着されている。そして、遊技者が発射装置19を操作して、該発射装置19を駆動させることにより、上球皿15内の遊技球が遊技盤13の遊技領域13aへ発射されるようになっている。
図2において、遊技盤13の遊技領域13aの右下方には、7セグメント型の表示手段としての第1特図表示器H0と、7セグメント型の表示手段としての第2特図表示器H1が設けられている。また、遊技盤13の遊技領域13aには、液晶ディスプレイ型の表示手段としての可変表示器H2が配設されている。また、可変表示器H2はセンター役物20の中央に設けられている。第1特図表示器H0及び第2特図表示器H1では、複数種類の図柄を変動させて表示する図柄変動ゲームが行われる。可変表示器H2では、第1特図表示器H0又は第2特図表示器H1で行われる図柄変動ゲームに係わる表示演出が行われるようになっている。具体的には、可変表示器H2では、変動画像(又は画像表示)に基づく表示演出が行われるとともに、複数種類の図柄を複数列で変動させて図柄組み合わせを表示する図柄変動ゲーム(以下、図柄組み合わせゲームと示す場合がある)が行われる。
そして、図柄変動ゲームにおいて第1特図表示器H0又は第2特図表示器H1では、複数種類の特別図柄(以下、「特図」と示す場合がある)を1列で変動させて特図を表示する。この特図は、大当りか否かなどの内部抽選の結果を示す報知用の図柄である。以下、第1特図表示器H0で行われる図柄変動ゲームを「第1の変動ゲーム」と示し、第2特図表示器H1で行われる図柄変動ゲームを「第2の変動ゲーム」と示す場合がある。一方、図柄変動ゲームに係わる表示演出において可変表示器H2では、複数種類の飾り図柄(以下、「飾図」と示す場合がある)を複数列(本実施形態では3列)で変動させて各列毎に飾図を表示する。この飾図は、表示演出を多様化するために用いられる演出用の図柄である。なお、本実施形態では、第1の変動ゲームが、第2図柄変動ゲームとなり、第2の変動ゲームが第1図柄変動ゲームとなる。
そして、第1特図表示器H0又は第2特図表示器H1では、図柄変動ゲームの開始により同時に図柄の変動表示が開始され、該ゲームの終了と同時に特図が確定停止表示される。また、可変表示器H2では、図柄変動ゲームの開始により同時に飾図の変動表示が開始され、該ゲーム終了前に飾図がゆれ変動状態で一旦停止表示され、該ゲームの終了と同時に各列の飾図が確定停止表示される。「変動表示」とは、図柄を表示する表示器に定める表示領域内において表示される図柄の種類が変化している状態であり、「一旦停止表示」とは、前記表示領域内において図柄がゆれ変動状態で表示されている状態である。また、「確定停止表示」とは、前記表示領域内において図柄が確定停止している状態である。なお、第1特図表示器H0と可変表示器H2では、同時に図柄変動ゲームと図柄変動ゲームに係わる表示演出が開始され、同時に終了する(すなわち、同時に特図と飾図が確定停止表示される)。同様に、第2特図表示器H1と可変表示器H2では、同時に図柄変動ゲームと図柄変動ゲームに係わる表示演出が開始され、同時に終了する(すなわち、同時に特図と飾図が確定停止表示される)。その一方、第1特図表示器H0と、第2特図表示器H1では、並行して図柄変動ゲームが行われることがない。すなわち、第1の変動ゲームと第2の変動ゲームのうち、どちらか一方のみが実行されるようになっている。
本実施形態において第1特図表示器H0及び第2特図表示器H1には、複数種類(本実施形態では111種類)の特図の中から、大当り抽選及び小当り抽選の抽選結果に対応する1つの特図が選択され、その選択された特図が図柄変動ゲームの終了によって個別に確定停止表示される。111種類の特図は、大当りを認識し得る図柄となる100種類の大当り図柄(大当り表示結果に相当する)と、小当りを認識し得る図柄となる10種類の小当り図柄(小当り表示結果に相当する)と、はずれを認識し得る図柄となる1種類のはずれ図柄とに分類される。なお、小当り抽選は、大当り抽選に当選しなかった場合に行うようになっている。また、大当り図柄が表示された場合、遊技者には、大当り遊技が付与される。また、小当り図柄が表示された場合、遊技者には、小当り遊技が付与される。本実施形態の大当り遊技及び小当り遊技については後で詳細に説明する。
また、本実施形態において可変表示器H2には、各列毎に[1]、[2]、[3]、[4]、[5]、[6]、[7]、[8]の8種類の数字が飾図として表示されるようになっている。そして、本実施形態において可変表示器H2は、第1特図表示器H0及び第2特図表示器H1に比較して大きい表示領域で構成されるとともに、飾図は特図に比較して遥かに大きく表示されるようになっている。このため、遊技者は、可変表示器H2に停止表示された図柄組み合わせから大当り又ははずれを認識できる。可変表示器H2に停止表示された全列の図柄が同一種類の場合には、その図柄組み合わせ([222][777]など)から大当り遊技が付与される大当りを認識できる。この大当りを認識できる図柄組み合わせが飾図による大当りの図柄組み合わせ(大当り表示結果)となる。大当りの図柄組み合わせが確定停止表示されると、遊技者には、図柄変動ゲームの終了後に大当り遊技が付与される。一方、可変表示器H2に確定停止表示された全列の図柄が異なる種類の場合、又は1列の図柄が他の2列の図柄とは異なる種類の場合には、原則として、その図柄組み合わせ([123][122][767]など)からはずれを認識できる。このはずれを認識できる図柄組み合わせが飾図によるはずれの図柄組み合わせ(はずれ表示結果)となる。なお、はずれの図柄組み合わせの中でも所定の図柄組み合わせ(本実施形態では、[123])が表示された場合には、小当り遊技又は大当り遊技のいずれかが付与されることを認識できる。この小当り遊技又は大当り遊技を認識できる図柄組み合わせが大当り判定の確率が低確率から高確率となる確率変動状態が付与される可能性を示唆する確変示唆の図柄組み合わせとなる。
また、本実施形態において、可変表示器H2における各列は、図柄変動ゲームが開始すると、予め定めた変動方向(縦スクロール方向)に沿って飾図が変動表示されるようになっている。そして、図柄変動ゲームが開始すると(各列の飾図が変動を開始すると)、可変表示器H2において遊技者側から見て左列(左図柄)→右列(右図柄)→中列(中図柄)の順に飾図が停止表示されるようになっている。そして、停止表示された左図柄と右図柄が同一種類の場合には、その図柄組み合わせ([1↓1]など、「↓」は変動中を示す)からリーチ状態を認識できる。リーチ状態は、複数列のうち、特定列(本実施形態では左列と右列)の飾図が同一種類となって停止表示され、かつ前記特定列以外の列(本実施形態では中列)の飾図が変動表示されている状態である。このリーチ状態を認識できる図柄組み合わせが飾図によるリーチの図柄組み合わせとなる。また、本実施形態のパチンコ機10では、図柄変動ゲームの開始後、最初に飾図を停止表示させる左列が第1停止表示列になるとともに、次に飾図を停止表示させる右列が第2停止表示列になり、さらに最後に飾図を停止表示させる中列が第3停止表示列となる。
また、可変表示器H2には、第1特図表示器H0及び第2特図表示器H1の表示結果に応じた図柄組み合わせが表示されるようになっている。より詳しくは、第1特図表示器H0又は第2特図表示器H1に表示される特図と、可変表示器H2に表示される飾図による図柄組み合わせが対応されており、図柄変動ゲームが終了すると、特図と飾図による図柄組み合わせが対応して確定停止表示されるようになっている。例えば、第1特図表示器H0又は第2特図表示器H1に大当り図柄が確定停止表示される場合には、原則として可変表示器H2にも[222]や[444]などの大当りの図柄組み合わせが確定停止表示されるようになっている。また、第1特図表示器H0又は第2特図表示領域H1にはずれ図柄が停止表示される場合には、可変表示器H2にも[121]や[345]などのはずれの図柄組み合わせが確定停止表示されるようになっている。また、第1特図表示器H0又は第2特図表示領域H1に小当り図柄が停止表示される場合には、可変表示器H2にも[123]の確変示唆の図柄組み合わせが確定停止表示されるようになっている。なお、特図に対する飾図の図柄組み合わせは一対一とは限らず、1つの特図に対して複数の飾図による図柄組み合わせの中から1つの飾図による図柄組み合わせが選択されるようになっている。以上のように、本実施形態の可変表示器H2では、第1の変動ゲーム及び第2の変動ゲームに係わる表示演出(3列の図柄を変動表示させて図柄の組み合わせを表示させる図柄変動ゲーム)が行われるようになっている。
また、遊技盤13の右下方には、第1特図表示器H0及び第2特図表示器H1を挟むように、2つのLEDから構成される普通図柄表示器H10が配設されている。この普通図柄表示器H10では、複数種類の普通図柄(以下、「普図」と示す場合がある)を変動させて1つの普図を導出する普通図柄による図柄組み合わせゲーム(以下、「普図ゲーム」と示す場合がある)が行われるようになっている。本実施形態では、普図を2つのLEDの発光態様にて3種類示しており、具体的には、2つのLEDが共に点灯する、右側LEDだけが点灯する、左側LEDだけが点灯することにより、複数種類の普図を示している。なお、以下では、説明の都合上、2つのLEDが共に点灯することにより示す普図を普図「0」とし、右側LEDだけが点灯することにより示す普図を普図「1」とし、左側LEDだけが点灯することにより示す普図を普図「2」とする。
遊技者は、普図ゲームで最終的に表示された図柄組み合わせ(普図ゲームで導出された表示結果)から普通当り又ははずれを認識できる。普通図柄表示器H10に表示された普図が「1」「2」の場合には、普通当りを認識できる。この普通当りを認識できる普図が普通当りの表示結果となる。普通当りの表示結果が表示された場合、遊技者には、普通当り遊技が付与される。また、普通図柄表示器H10に表示された普図が「0」である場合には、その普図からはずれを認識できる。このはずれを認識できる普図がはずれの表示結果となる。
また、図2に示すように、センター役物20の下方には、常時遊技球が入球可能な第1始動用入球口を有する第2始動手段としての第1始動入賞口25が配設されている。第1始動入賞口25の奥方には、入球した遊技球を検知する第1始動口センサSE1(図3に示す)が設けられている。第1始動入賞口25は、遊技球の入球を契機に、第1の変動ゲームの始動条件を付与し得る。また、第1始動入賞口25の下方には、遊技球が入球可能な第2始動用入球口と、普通電動役物ソレノイドSOL2(図3に示す)の作動により開閉動作を行う開閉部材としての開閉羽根(普通電動役物)26とを備えた第1始動手段としての第2始動入賞口27が配設されている。図2では、開状態とされた開閉羽根26を実線で示す。従って、本実施形態では、開閉羽根26が開閉部材となる。
第2始動入賞口27の奥方には、入球した遊技球を検知する第2始動口センサSE2(図3に示す)が設けられている。第2始動入賞口27は、遊技球の入球を契機に、第2の変動ゲームの始動条件を付与し得る。第2始動入賞口27の第2始動用入球口は、常には開閉羽根26が閉状態とされて閉鎖されている。第2始動用入球口が閉鎖されている状態において第2始動入賞口27は、入球不能な状態(入球が規制された状態)とされる。そして、第2始動用入球口は、予め定めた開放条件が成立すると、開閉羽根26が閉状態から開状態に作動することにより、1回又は複数回だけ予め定めた開放時間の間、開放される。第2始動用入球口が開放されている状態において第2始動入賞口27は、入球可能な状態(入球が許容された状態)とされる。第1始動入賞口25と第2始動入賞口27は、遊技盤13の遊技領域13aに発射される遊技球の流下方向(上下方向)に沿って並設されており、本実施形態の遊技盤13には始動条件を付与し得る始動条件装置(入賞検知手段)が複数設けられていることとなる。なお、本実施形態の第1始動入賞口25及び第2始動入賞口27は、遊技球の入球を契機に、3球の賞球を払い出させるようになっている。
また、図1に示すように、第2始動入賞口27の下方には、大入賞口ソレノイドSOL1(図3に示す)の作動により開閉動作を行う大入賞口扉28を備えた大入賞口装置29(特別入賞口)が配設されている。大入賞口装置29の奥方には、入球した遊技球を検知するカウントスイッチSE3が設けられている。そして、大当り遊技又は小当り遊技が生起されると、大入賞口扉28の開動作によって大入賞口装置29が開放されて遊技球が入球可能となるため、遊技者は、多数の賞球が獲得できるチャンスを得ることができる。なお、本実施形態の大入賞口装置29は、遊技球の入球を契機に、15球の賞球を払い出させるようになっている。
また、図2に示すように、センター役物20において左側下部には、第1保留表示器Raが配設されている。第1保留表示器Raは、第1始動入賞口25に入球し、始動保留球となって機内部(RAM30c)で記憶された始動保留球の記憶数(以下、「第1特図始動保留記憶数」と示す)を表示する表示器であり、第1保留表示器Raの表示内容によって保留されている第1の変動ゲームの回数が報知される。
第1特図始動保留記憶数は、第1始動入賞口25へ遊技球が入球すると1加算(+1)され、第1の変動ゲームが開始されることにより1減算(−1)される。そして、第1の変動ゲーム(又は第2の変動ゲーム)中に第1始動入賞口25へ遊技球が入球すると第1特図始動保留記憶数は更に加算(+1)されて所定の上限数(本実施形態では4)まで累積される。そして、第1保留表示器Raは、複数(4個)の発光手段で構成されている。例えば、1個の発光手段が点灯している場合には1回の第1の変動ゲームが保留中であることを報知している。
また、図2に示すように、センター役物20において右側下部には、第2保留表示器Rbが配設されている。第2保留表示器Rbは、第2始動入賞口27に入球し、始動保留球となって機内部(RAM30c)で記憶された始動保留球の記憶数(以下、「第2特図始動保留記憶数」と示す)を表示する表示器であり、第2保留表示器Rbの表示内容によって保留されている第2の変動ゲームの回数が報知される。第2特図始動保留記憶数は、第2始動入賞口27へ遊技球が入球すると1加算(+1)され、第2の変動ゲームが開始されることにより1減算(−1)される。そして、第2の変動ゲーム(又は第1の変動ゲーム)中に第2始動入賞口27へ遊技球が入球すると第2特図始動保留記憶数は更に加算(+1)されて所定の上限数(本実施形態では4)まで累積される。そして、第2保留表示器Rbは、複数(4個)の発光手段で構成されている。例えば、2個の発光手段が点灯している場合には2回の第2の変動ゲームが保留中であることを報知している。
また、センター役物20の左方には、作動ゲート23が配設されている。作動ゲート23の奥方には、入賞(通過)した遊技球を検知するゲートセンサSE4(図3に示す)が設けられている。作動ゲート23は、遊技球の入賞検知(通過検知)を契機に、普図ゲームの始動条件を付与し得る。普図ゲームは、第2始動入賞口27を開状態とするか否か(第2始動入賞口27に遊技球を入賞可能とするか)の抽選結果を導出するために行われる演出である。第2始動入賞口27は、開閉羽根26により常には入り口が閉鎖された閉状態となっており、この閉状態では遊技球を入賞させることができない。その一方で、第2始動入賞口27は、普図当り遊技が付与されると、開閉羽根26が開放されることにより第2始動入賞口27が開状態となり、遊技球を入賞させることができる。即ち、普図当り遊技が付与されると、開閉羽根26の開放によって第2始動入賞口27に遊技球を入賞させることができるため、第2始動入賞口27に遊技球を入賞させやすくなり、遊技者は、第2の変動ゲームの始動条件と賞球を容易に獲得できるチャンスを得ることができる。なお、第1始動入賞口25へは常に同じ条件で遊技球を入賞させることができるようになっている。
また、図2に示すように、普通図柄表示器H10の上部には、普通図柄保留表示器Mが配設されている。普通図柄保留表示器Mは、作動ゲート23を遊技球が通過し、始動保留球となって機内部(RAM30c)で記憶された始動保留球の記憶数(以下、「普図始動保留記憶数」と示す)を表示する表示器であり、普通図柄保留表示器Mの表示内容によって保留されている普図ゲームの回数が報知される。
普図始動保留記憶数は、作動ゲート23を遊技球が通過すると1加算(+1)され、普図ゲームが開始されることにより1減算(−1)される。そして、普図ゲーム中に作動ゲート23を遊技球が通過すると普図始動保留記憶数は更に加算(+1)されて所定の上限数(本実施形態では4)まで累積される。そして、普通図柄保留表示器Mは、複数(4個)の発光手段で構成されている。1個の発光手段が点灯している場合には1回の普図ゲームが保留中であることを報知している。
また、本実施形態のパチンコ機10は、大当り遊技終了後に遊技者に有利な特別遊技状態として確率変動(以下、「確変」と示す)機能を備えている。確変機能は、確定停止表示された大当り図柄(特図)の種類が予め定めた確変図柄であることを条件として、大当り遊技終了後に大当りの抽選確率(当選確率)を低確率(通常状態)である通常確率(本実施形態では4/1549)から高確率(本実施形態では40/1549)に変動させる確変状態(確率変動状態)を付与する機能である。本実施形態では、大当り遊技終了後に確変状態が付与される大当りが確変大当りであり、確変状態が付与されない大当りが非確変大当りとなる。
また、確変状態は、予め定めた回数(本実施形態では10000回)の図柄変動ゲームが行われる迄の間、又は前記回数に達する前に大当りが生起される迄の間、付与される。本実施形態では、予め定めた回数として10000回を定めているため、確変状態は、実質的に次回の大当りが生起される迄の間付与されることと同等となっている。このように、確変状態が付与されると、大当りの抽選確率が高確率に変動して大当りが生起され易くなるため、確変状態は遊技者にとって有利であり、遊技者は確変大当りになることを期待しつつ遊技を行っている。
また、確変状態が付与されると、開閉羽根26を開動作させるか否かの抽選結果を導出する普図ゲームの変動時間が短縮される、及び普図ゲームの普通当り確率が通常確率から高確率に変動する入球率向上状態が特典として付与される場合がある。この入球率向上状態において、開閉羽根26は、普図ゲームにおいて当選した際、通常状態(非確変状態)である場合とは異なる動作パターンで開閉動作するようになっている。すなわち、通常状態時に普図ゲームに当選する場合には、開閉羽根26が1回開放し、開放してから300ms又は2500ms経過するまで開放状態を維持するようになっている。その一方、入球率向上状態時に普図ゲームに当選する場合には、開閉羽根26が3回開放するとともに、1回の開放において開放してから1160msが経過するまで開放状態を維持するようになっている。つまり、開閉羽根26は、入球率向上状態が付与されている場合、通常状態が付与されている状態に比較して、合計開放時間が長く、遊技者にとって有利に動作するように設定されている。
なお、開放してから規定時間経過する前であっても、入球上限個数(例えば、10球)の遊技球が入球したときには、開閉羽根26は閉鎖するようになっている。同様に、所定回数開放していなくても、入球上限個数(例えば、10球)の遊技球が入球したときには、開閉羽根26は閉鎖するようになっている。また、本実施形態の入球率向上状態は、確変図柄(大当り遊技)の種類及び確変大当りとなる図柄変動ゲームがどのような遊技状態で行われたかによって付与されるか否かが決定される。
また、本実施形態のパチンコ機10は、非確変状態となる大当り遊技終了後に遊技者に有利な特別遊技状態として変動時間短縮(以下、「時短」と示す)状態を付与する時短機能を備えている。時短状態が付与されると、開閉羽根26を開動作させるか否かの抽選結果を導出する普図ゲームの変動時間が短縮される、及び普図ゲームの当り確率が通常確率から高確率に変動する入球率向上状態が特典として付与されるようなっている。入球率向上状態において、開閉羽根26は、前述同様、普図ゲームにおいて当選した際、通常状態である場合と異なる動作パターンで開閉動作するようになっている。
すなわち、通常状態時に普図ゲームに当選する場合には、開閉羽根26が1回開放し、開放してから300ms又は2500ms経過するまで開放状態を維持するようになっている。その一方で、入球率向上状態時に普図ゲームに当選する場合には、開閉羽根26が3回開放するとともに、1回の開放において開放してから1160msが経過するまで開放状態を維持するようになっている。つまり、開閉羽根26は、時短状態が付与されている場合、通常状態が付与されている状態に比較して、遊技者にとって有利に動作するように設定されている。また、時短状態は、予め定めた回数(本実施形態では100回)の図柄変動ゲームが行われる迄の間、又は前記回数に達する前に大当りが生起される迄の間、付与される。本実施形態では、非確変大当りとなるとき、大当り遊技終了後、時短状態が付与されるようになっている。
次に、本実施形態のパチンコ機10に規定する大当り遊技及び小当り遊技について、図4〜図7に基づき詳しく説明する。
大当り遊技は、図柄変動ゲームにて各表示器H0〜H2に大当り図柄(及び大当りの図柄組み合わせ)が停止表示されて該ゲームの終了後、開始される。大当り遊技が開始すると、最初に大当り遊技の開始を示すオープニング演出が行われる。オープニング演出終了後には、大入賞口装置29(の大入賞口扉28)が開放されるラウンド遊技が予め定めた規定ラウンド数を上限(本実施形態では15ラウンド又は2ラウンド)として複数回行われる。1回のラウンド遊技は、大入賞口装置29の大入賞口扉28の開閉が所定回数行われるまでであり、1回のラウンド遊技中に大入賞口装置29は、規定個数(入球上限個数)の遊技球が入賞するまでの間、又は規定時間(ラウンド遊技時間)が経過するまでの間、開放される。また、ラウンド遊技では、ラウンド演出が行われる。そして、大当り遊技の終了を示すエンディング演出が行われ、大当り遊技は終了される。
そして、本実施形態のパチンコ機10では、大当り抽選に当選した場合、図4〜図7に示す8種類の大当り遊技の中から1つの大当り遊技が決定され、その決定された大当り遊技が付与されるようになっている。そして、8種類の大当り遊技のうち、何れの大当り遊技が付与されるかは、大当り抽選に当選した際に決定する特別図柄(大当り図柄)の種類に応じて決定されるようになっている。本実施形態において第1特図表示器H0に表示される100種類の特別図柄の大当り図柄は、図4に示すように、図柄A、図柄B、図柄C、図柄D、図柄F、図柄G及び図柄Hの7つのグループに分類される。
そして、図柄Aには第1特図表示器H0に表示される大当り図柄のうち10種類の大当り図柄が振り分けられている。同様に、図柄Bには第1特図表示器H0に表示される大当り図柄のうち2種類の大当り図柄が振り分けられている。図柄Cには第1特図表示器H0に表示される大当り図柄のうち3種類の大当り図柄が振り分けられている。図柄Dには第1特図表示器H0に表示される大当り図柄のうち18種類の大当り図柄が振り分けられている。図柄Fには第1特図表示器H0に表示される大当り図柄のうち10種類の大当り図柄が振り分けられている。図柄Gには第1特図表示器H0に表示される大当り図柄のうち32種類の大当り図柄が振り分けられている。図柄Hには第1特図表示器H0に表示される大当り図柄のうち25種類の大当り図柄が振り分けられている。また、図5に示す図柄Iには、小当り遊技に対応する10種類の特別図柄(小当り図柄)が振分けられている。
また、本実施形態において第2特図表示器H1に表示される100種類の特別図柄の大当り図柄は、図6,図7に示すように、図柄a〜図柄e及び図柄hの6つのグループに分類される。そして、図柄aには第2特図表示器H1に表示される大当り図柄のうち40種類の大当り図柄が振り分けられている。同様に、図柄bには第2特図表示器H1に表示される大当り図柄のうち7種類の大当り図柄が振り分けられている。図柄cには第2特図表示器H1に表示される大当り図柄のうち13種類の大当り図柄が振り分けられている。図柄dには第2特図表示器H1に表示される大当り図柄のうち12種類の大当り図柄が振り分けられている。図柄eには第2特図表示器H1に表示される大当り図柄のうち3種類の大当り図柄が振り分けられている。図柄hには第2特図表示器H1に表示される大当り図柄のうち25種類の大当り図柄が振り分けられている。また、図7に示す図柄iには、小当り遊技に対応する10種類の特別図柄(小当り図柄)が振分けられている。
図柄Aに分類される大当り図柄が第1特図表示器H0に表示されたとき、又は図柄aに分類される大当り図柄が第2特図表示器H1に表示されたときに付与される大当り遊技は、規定ラウンド数が「15回」に設定されているとともに、大当り遊技終了後に確変状態を付与する15ラウンド大当り遊技である。以下、図柄Aに分類される大当り図柄が第1特図表示器H0に表示されたとき、又は図柄aに分類される大当り図柄が第2特図表示器H1に表示されたときに付与される大当り遊技を「15R特別確変大当り遊技」と示す。15R特別確変大当り遊技では、1回のラウンド遊技の入球上限個数(規定個数)が「9球」に設定されている。また、15R特別確変大当り遊技における15回のラウンド遊技では、各ラウンド遊技において大入賞口装置29の大入賞口扉28を「1回」開放させるように設定されている。また、15R特別確変大当り遊技では、大当り抽選の当選時における遊技状態に関係なく、大当り遊技終了後に確変状態と、その確変状態の終了時まで入球率向上状態が付与されるようになっている。なお、図4〜図7では、確変状態が付与されてから10000回の図柄変動ゲームの終了時まで入球率向上状態が付与される場合を「リミットなし」と表記している。
また、15R特別確変大当り遊技では、オープニング時間として「5.5(秒)」が、1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間(規定時間)として「25(秒)」が、エンディング時間として「5.568(秒)」がそれぞれ設定されている。各ラウンド遊技は、入球上限個数分の遊技球が入球することにより終了する場合もある。このため、15R特別確変大当り遊技において、1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間である「25(秒)」は最大時間となる。なお、図4〜図7には図示しないが、15R特別確変大当り遊技における各ラウンド間のインターバル時間(ラウンド間インターバル)は、「2.0(秒)」に設定されている。
図柄Bに分類される大当り図柄が第1特図表示器H0に表示されたとき、又は図柄bに分類される大当り図柄が第2特図表示器H1に表示されたときに付与される大当り遊技は、規定ラウンド数が「15回」に設定されている。また、当該大当り遊技は、大当り遊技終了後に確変状態が付与され、最初のラウンド遊技における大入賞口装置29の開放態様を、15R特別確変大当り遊技の開放態様と異ならせた15ラウンド大当り遊技である。以下、図柄Bに分類される大当り図柄が第1特図表示器H0に表示されたとき、又は図柄bに分類される大当り図柄が第2特図表示器H1に表示されたときに付与される大当り遊技を「ジャンプアップ大当り遊技」と示す。ジャンプアップ大当り遊技では、1回のラウンド遊技の入球上限個数(規定個数)が「9球」に設定されている。また、ジャンプアップ大当り遊技では、1ラウンド目のラウンド遊技において大入賞口装置29の大入賞口扉28を複数回(本実施形態では3回)開放させるとともに、2ラウンド目からのラウンド遊技において大入賞口装置29の大入賞口扉28を「1回」開放させるように設定されている。また、ジャンプアップ大当り遊技では、大当り抽選の当選時における遊技状態に関係なく、大当り遊技終了後に確変状態と、その確変状態の終了時まで入球率向上状態が付与されるようになっている。
また、ジャンプアップ大当り遊技では、オープニング時間として「0.004(秒)」が、エンディング時間として「5.568(秒)」がそれぞれ設定されている。そして、ジャンプアップ大当り遊技において1ラウンド目の大入賞口装置29(の大入賞口扉28)の開放態様として、開放1回目と開放2回目の開放時間が「0.32(秒)」に、開放3回目の開放時間が「24.36(秒)」に、それぞれ設定されている。また、開放1回目と開放2回目の間にはインターバル時間として「2.0(秒)」が、開放2回目と開放3回目の間にはインターバル時間として「2.92(秒)」が、それぞれ設定されている。これにより、ジャンプアップ大当り遊技の1ラウンド目のラウンド遊技時間は、「0.32(秒)+2.0(秒)+0.32(秒)+2.92(秒)+24.36(秒)」からなる「29.92(秒)」に設定されていることになる。
その一方で、ジャンプアップ大当り遊技において2ラウンド目〜15ラウンド目では、大入賞口装置29(の大入賞口扉28)の開放回数がそれぞれ「1回」とされ、ラウンド遊技時間として「25(秒)」がそれぞれ設定されている。2ラウンド目〜15ラウンド目の各ラウンド遊技時間(25(秒))は、1ラウンド目の大入賞口装置29の合計開放時間(0.32(秒)+0.32(秒)+24.36(秒)=25(秒))と同一時間に設定されている。各ラウンド遊技のラウンド遊技時間は、各ラウンド遊技が入球上限個数分の遊技球が入球することにより終了する場合もあることから、それぞれ最大時間となる。なお、図4〜図7には図示しないが、ジャンプアップ大当り遊技における各ラウンド間のインターバル時間は、「2.0(秒)」に設定されている。
図柄Cに分類される大当り図柄が第1特図表示器H0に表示されたとき、又は図柄cに分類される大当り図柄が第2特図表示器H1に表示されたときに付与される大当り遊技は、規定ラウンド数が「15回」に設定されている。また、当該大当り遊技は、大当り遊技終了後に確変状態が付与され、11ラウンド目のラウンド遊技における大入賞口装置29の開放態様を、15R特別確変大当り遊技の開放態様と異ならせた15ラウンド大当り遊技である。以下、図柄Cに分類される大当り図柄が第1特図表示器H0に表示されたとき、又は図柄cに分類される大当り図柄が第2特図表示器H1に表示されたときに付与される大当り遊技を「ステップアップ大当り遊技」と示す。ステップアップ大当り遊技では、1回のラウンド遊技の入球上限個数(規定個数)が「9球」に設定されている。また、ステップアップ大当り遊技では、11ラウンド目のラウンド遊技において大入賞口装置29の大入賞口扉28を複数回(本実施形態では6回)開放させるとともに、11ラウンド目以外のラウンド遊技において大入賞口装置29の大入賞口扉28を「1回」開放させるように設定されている。また、ステップアップ大当り遊技では、大当り抽選の当選時における遊技状態に関係なく、大当り遊技終了後に確変状態と、その確変状態の終了時まで入球率向上状態が付与されるようになっている。
また、ステップアップ大当り遊技では、オープニング時間として「5.5(秒)」が、エンディング時間として「5.568(秒)」がそれぞれ設定されている。そして、ステップアップ大当り遊技において11ラウンド目の大入賞口装置29(の大入賞口扉28)の開放態様として、開放1回目〜開放5回目の開放時間が「0.32(秒)」に、開放6回目の開放時間が「23.4(秒)」に、それぞれ設定されている。また、開放1回目〜開放5回目の開放後には、インターバル時間として「2.0(秒)」が、それぞれ設定されている。これにより、ステップアップ大当り遊技の11ラウンド目のラウンド遊技時間は、「(0.32(秒)+2.0(秒))×5+23.4(秒)」からなる「35(秒)」に設定されていることになる。
その一方で、ステップアップ大当り遊技において11ラウンド目以外のラウンド遊技では、大入賞口装置29(の大入賞口扉28)の開放回数がそれぞれ「1回」とされ、ラウンド遊技時間として「25(秒)」がそれぞれ設定されている。11ラウンド目以外のラウンド遊技の各ラウンド遊技時間(25(秒))は、11ラウンド目の大入賞口装置29の合計開放時間((0.32(秒))×5+23.4(秒)=25(秒))と同一時間に設定されている。各ラウンド遊技のラウンド遊技時間は、各ラウンド遊技が入球上限個数分の遊技球が入球することにより終了する場合もあることから、それぞれ最大時間となる。なお、図4〜図7には図示しないが、ステップアップ大当り遊技における各ラウンド間のインターバル時間は、「2.0(秒)」に設定されている。
図柄Dに分類される大当り図柄が第1特図表示器H0に表示されたとき、又は図柄dに分類される大当り図柄が第2特図表示器H1に表示されたときに付与される大当り遊技は、規定ラウンド数が「15回」に設定されている。また、当該大当り遊技は、大当り遊技終了後に確変状態が付与され、11ラウンド〜15ラウンド目のラウンド遊技における大入賞口装置29の開放態様を、15R特別確変大当り遊技の開放態様と異ならせた15ラウンド大当り遊技である。以下、図柄Dに分類される大当り図柄が第1特図表示器H0に表示されたとき、又は図柄dに分類される大当り図柄が第2特図表示器H1に表示されたときに付与される大当り遊技を「15R通常確変大当り遊技」と示す。15R通常確変大当り遊技では、1回のラウンド遊技の入球上限個数(規定個数)が「9球」に設定されている。また、15R通常確変大当り遊技では、各ラウンド遊技において大入賞口装置29の大入賞口扉28を「1回」開放させるように設定されている。また、15R通常確変大当り遊技では、大当り抽選の当選時における遊技状態に関係なく、大当り遊技終了後に確変状態と、その確変状態の終了時まで入球率向上状態が付与されるようになっている。
また、15R通常確変大当り遊技では、オープニング時間として「5.5(秒)」が、エンディング時間として「5.568(秒)」がそれぞれ設定されている。そして、15R通常確変大当り遊技において11ラウンド目〜15ラウンド目のラウンド遊技では、大入賞口装置29(の大入賞口扉28)の開放回数がそれぞれ「1回」とされ、ラウンド遊技時間として「0.32(秒)」がそれぞれ設定されている。その一方で、ステップアップ大当り遊技において1ラウンド目〜10ラウンド目のラウンド遊技では、大入賞口装置29(の大入賞口扉28)の開放回数がそれぞれ「1回」とされ、ラウンド遊技時間として「25(秒)」がそれぞれ設定されている。これにより、15R通常確変大当り遊技において、11ラウンド目で大入賞口装置29の大入賞口扉28が開放してから15ラウンド目で大入賞口装置29の大入賞口扉28が閉鎖するまでの時間(「11.6(秒)」)は、ステップアップ大当り遊技の11ラウンド目において大入賞口装置29の大入賞口扉28が5回目の開放を終了するまでの時間と同一時間とされる。
なお、各ラウンド遊技のラウンド遊技時間は、各ラウンド遊技が入球上限個数分の遊技球が入球することにより終了する場合もあることから、それぞれ最大時間となる。しかしながら、11ラウンド目以降のラウンド遊技時間(0.32(秒))は、1回のラウンド遊技において、大入賞口装置29に入球する遊技球の入球個数が、入球上限個数を満たさないような時間に設定されている。因みに、パチンコ遊技機10では、1分間あたりの遊技球の発射個数がおおよそ「100球」に設定されているので、遊技球を1球発射させるために要する時間は「0.6(秒)」となる。すなわち、15R通常確変大当り遊技の11ラウンド目〜15ラウンド目のラウンド遊技において、ラウンド遊技時間(0.32(秒))内に、入球上限個数となる「9球」の遊技球を発射して、入球させるのは実質的に無理である。なお、図4〜図7には図示しないが、15R通常確変大当り遊技における各ラウンド間のインターバル時間は、「2.0(秒)」に設定されている。
図柄eに分類される大当り図柄が第2特図表示器H1に表示されたときに付与される大当り遊技は、規定ラウンド数が「15回」に設定されている。また、当該大当り遊技は、大当り遊技終了後に確変状態が付与され、11ラウンド〜15ラウンド目のラウンド遊技における大入賞口装置29の開放態様を、15R特別確変大当り遊技の開放態様と異ならせた15ラウンド大当り遊技である。また、図柄eに分類される大当り図柄が第2特図表示器H1に表示されたときに付与される大当り遊技では、大当り抽選の当選時における遊技状態に関係なく、大当り遊技終了後に確変状態が付与される。また、図柄eに分類される大当り図柄が第2特図表示器H1に表示されたときに付与される大当り遊技では、大当り遊技終了時から予め決められた回数(本実施形態では100回)の図柄変動ゲームが終了するまで入球率向上状態が付与されるようになっている。以下、図柄eに分類される大当り図柄が第2特図表示器H1に表示されたときに付与される大当り遊技を「15R確変秘匿大当り遊技」と示す。15R確変秘匿大当り遊技では、1回のラウンド遊技の入球上限個数(規定個数)が「9球」に設定されている。また、15R確変秘匿大当り遊技では、各ラウンド遊技において大入賞口装置29の大入賞口扉28を「1回」開放させるように設定されている。
また、15R確変秘匿大当り遊技では、オープニング時間として「5.5(秒)」が、エンディング時間として「5.568(秒)」がそれぞれ設定されている。そして、15R確変秘匿大当り遊技において11ラウンド目〜15ラウンド目のラウンド遊技では、大入賞口装置29(の大入賞口扉28)の開放回数がそれぞれ「1回」とされ、ラウンド遊技時間として「0.32(秒)」がそれぞれ設定されている。その一方で、15R確変秘匿大当り遊技において1ラウンド目〜10ラウンド目のラウンド遊技では、大入賞口装置29(の大入賞口扉28)の開放回数がそれぞれ「1回」とされ、ラウンド遊技時間として「25(秒)」がそれぞれ設定されている。
これにより、15R確変秘匿大当り遊技において、11ラウンド目で大入賞口装置29の大入賞口扉28が開放してから15ラウンド目で大入賞口装置29の大入賞口扉28が閉鎖するまでの時間(「11.6(秒)」)は、ステップアップ大当り遊技の11ラウンド目において大入賞口装置29の大入賞口扉28が5回目の開放を終了するまでの時間と同一時間とされる。また、15R確変秘匿大当り遊技において、各ラウンド遊技の大入賞口装置29の大入賞口扉28の開放態様は、15R通常確変大当り遊技と同じとなっている。
なお、各ラウンド遊技のラウンド遊技時間は、各ラウンド遊技が入球上限個数分の遊技球が入球することにより終了する場合もあることから、それぞれ最大時間となる。しかしながら、11ラウンド目以降のラウンド遊技時間(0.32(秒))は、1回のラウンド遊技において、大入賞口装置29に入球する遊技球の入球個数が、入球上限個数を満たさないような時間に設定されている。因みに、パチンコ遊技機10では、1分間あたりの遊技球の発射個数がおおよそ「100球」に設定されているので、遊技球を1球発射させるために要する時間は「0.6(秒)」となる。すなわち、15R確変秘匿大当り遊技の11ラウンド目〜15ラウンド目のラウンド遊技において、ラウンド遊技時間(0.32(秒))内に、入球上限個数となる「9球」の遊技球を発射して、入球させるのは実質的に無理である。なお、図4〜図7には図示しないが、15確変秘匿大当り遊技における各ラウンド間のインターバル時間は、「2.0(秒)」に設定されている。
図柄Fに分類される大当り図柄が第1特図表示器H0に表示されたときに付与される大当り遊技は、規定ラウンド数が「2回」に設定されているとともに、大当り遊技終了後に確変状態が付与される2ラウンド大当り遊技である。以下、図柄Fに分類される大当り図柄が第1特図表示器H0に表示されたときに付与される大当り遊技を「2R通常確変大当り遊技」と示す。2R通常確変大当り遊技では、1回のラウンド遊技の入球上限個数(規定個数)が「9球」に設定されている。また、2R通常確変大当り遊技における2回のラウンド遊技では、各ラウンド遊技において大入賞口装置29(の大入賞口扉28)をそれぞれ「1回」ずつ開放させるように設定されている。また、2R確変大当り遊技では、大当り抽選の当選時における遊技状態に係わらず、大当り遊技終了後に確変状態及び入球率向上状態が付与されるようになっている。
また、2R通常確変大当り遊技では、オープニング時間として「0.004(秒)」が、1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間として「0.32(秒)」が、エンディング時間として「0.924(秒)」がそれぞれ設定されている。つまり、2R通常確変大当り遊技におけるオープニング時間及びラウンド遊技時間は、ジャンプアップ大当り遊技のオープニング時間、及び1ラウンド目における1回目と2回目の大入賞口装置29(の大入賞口扉28)の開放時間と同一時間に設定されている。また、図4〜図7には図示しないが、2R通常確変大当り遊技における各ラウンド間のインターバル時間は、「2.0(秒)」に設定されている。これにより、2R通常確変大当り遊技において、1ラウンド目で大入賞口装置29の大入賞口扉28が開放してから2ラウンド目で大入賞口装置29の大入賞口扉28が閉鎖するまでの時間(「2.64(秒)」)は、ジャンプアップ大当り遊技の1ラウンド目において大入賞口装置29の大入賞口扉28が2回目の開放を終了するまでの時間と同一時間とされる。
なお、各ラウンド遊技のラウンド遊技時間は、各ラウンド遊技が入球上限個数分の遊技球が入球することにより終了する場合もあることから、それぞれ最大時間となる。しかしながら、2R通常確変大当り遊技のラウンド遊技時間(0.32(秒))は、1回のラウンド遊技において、大入賞口装置29に入球する遊技球の入球個数が、入球上限個数を満たさないような時間に設定されている。因みに、パチンコ遊技機10では、1分間あたりの遊技球の発射個数がおおよそ「100球」に設定されているので、遊技球を1球発射させるために要する時間は「0.6(秒)」となる。すなわち、2R通常確変大当り遊技の各ラウンド遊技において、ラウンド遊技時間(0.32(秒))内に、入球上限個数となる「9球」の遊技球を発射して、入球させるのは実質的に無理である。
図柄Gに分類される大当り図柄が第1特図表示器H0に表示されたときに付与される大当り遊技は、規定ラウンド数が「2回」に設定されているとともに、大当り遊技終了後に確変状態が付与される2ラウンド大当り遊技である。以下、図柄Gに分類される大当り図柄が第1特図表示器H0に表示されたときに付与される大当り遊技を「2R特別確変大当り遊技」と示す。2R特別確変大当り遊技では、1回のラウンド遊技の入球上限個数(規定個数)が「9球」に設定されている。また、2R特別確変大当り遊技における2回のラウンド遊技では、各ラウンド遊技において大入賞口装置29(の大入賞口扉28)をそれぞれ「1回」ずつ開放させるように設定されている。また、2R特別確変大当り遊技では、大当り抽選の当選時における遊技状態に応じて、大当り遊技終了後に確変状態及び入球率向上状態が付与される場合と、大当り遊技終了後に確変状態のみが付与される場合とがある。具体的には、大当り抽選の当選時において、確変状態が付与されていれば、大当り遊技終了後に確変状態及び入球率向上状態が付与される。また、大当り抽選の当選時において、確変状態が付与されていなくても入球率向上状態が付与されていれば、大当り遊技終了後に確変状態及び入球率向上状態が付与される。その一方、大当り抽選の当選時において、確変状態及び入球率向上状態が付与されていなければ、大当り遊技終了後に確変状態は付与されるが、入球率向上状態は付与されない。
また、2R特別確変大当り遊技では、オープニング時間として「0.004(秒)」が、1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間として「0.32(秒)」が、エンディング時間として「0.924(秒)」がそれぞれ設定されている。つまり、2R特別確変大当り遊技におけるオープニング時間及びラウンド遊技時間は、ジャンプアップ大当り遊技のオープニング時間、及び1ラウンド目における1回目と2回目の大入賞口装置29(の大入賞口扉28)の開放時間と同一時間に設定されている。また、図4〜図7には図示しないが、2R特別確変大当り遊技における各ラウンド間のインターバル時間は、「2.0(秒)」に設定されている。これにより、2R特別確変大当り遊技において、1ラウンド目で大入賞口装置29の大入賞口扉28が開放してから2ラウンド目で大入賞口装置29の大入賞口扉28が閉鎖するまでの時間(「2.64(秒)」)は、ジャンプアップ大当り遊技の1ラウンド目において大入賞口装置29の大入賞口扉28が2回目の開放を終了するまでの時間と同一時間とされる。また、2R特別確変大当り遊技における大入賞口装置29の大入賞口扉28の開放態様は、2R通常確変大当り遊技における開放態様と同一となっている。
なお、各ラウンド遊技のラウンド遊技時間は、各ラウンド遊技が入球上限個数分の遊技球が入球することにより終了する場合もあることから、それぞれ最大時間となる。しかしながら、2R特別確変大当り遊技のラウンド遊技時間(0.32(秒))は、1回のラウンド遊技において、大入賞口装置29に入球する遊技球の入球個数が、入球上限個数を満たさないような時間に設定されている。因みに、パチンコ遊技機10では、1分間あたりの遊技球の発射個数がおおよそ「100球」に設定されているので、遊技球を1球発射させるために要する時間は「0.6(秒)」となる。すなわち、2R特別確変大当り遊技の各ラウンド遊技において、ラウンド遊技時間(0.32(秒))内に、入球上限個数となる「9球」の遊技球を発射して、入球させるのは実質的に無理である。
図柄Hに分類される大当り図柄が第1特図表示器H0に表示されたとき、又は図柄hに分類される大当り図柄が第2特図表示器H1に表示されたときに付与される大当り遊技は、規定ラウンド数が「15回」に設定されているとともに、大当り遊技終了後に確変状態を付与しない(非確変状態を付与する)15ラウンド大当り遊技である。以下、図柄Hに分類される大当り図柄が第1特図表示器H0に表示されたとき、又は図柄hに分類される大当り図柄が第2特図表示器H1に表示されたときに付与される大当り遊技を「15R通常非確変大当り遊技」と示す。15R通常非確変大当り遊技では、11ラウンド〜15ラウンド目のラウンド遊技における大入賞口装置29の開放態様を、15R特別確変大当り遊技の開放態様と異ならせている。また、15R通常非確変大当り遊技では、1回のラウンド遊技の入球上限個数(規定個数)が「9球」に設定されている。また、15R通常非確変大当り遊技における15回のラウンド遊技では、各ラウンド遊技において大入賞口装置29(の大入賞口扉28)を「1回」開放させるように設定されている。また、15R通常非確変大当り遊技では、大当り抽選の当選時における遊技状態に関係なく、大当り遊技終了後には確変状態が付与されずに、予め定めた回数(本実施形態では100回)を上限回数として時短状態が付与されるようになっている。
また、15R通常非確変大当り遊技では、オープニング時間として「5.5(秒)」が、エンディング時間として「5.568(秒)」がそれぞれ設定されている。そして、15R通常非確変大当り遊技において11ラウンド目〜15ラウンド目のラウンド遊技では、大入賞口装置29(の大入賞口扉28)の開放回数がそれぞれ「1回」とされ、ラウンド遊技時間として「0.32(秒)」がそれぞれ設定されている。その一方で、15R通常非確変大当り遊技において1ラウンド目〜10ラウンド目のラウンド遊技では、大入賞口装置29(の大入賞口扉28)の開放回数がそれぞれ「1回」とされ、ラウンド遊技時間として「25(秒)」がそれぞれ設定されている。
これにより、15R通常非確変大当り遊技において、11ラウンド目で大入賞口装置29の大入賞口扉28が開放してから15ラウンド目で大入賞口装置29の大入賞口扉28が閉鎖するまでの時間(「11.6(秒)」)は、ステップアップ大当り遊技の11ラウンド目において大入賞口装置29の大入賞口扉28が5回目の開放を終了するまでの時間と同一時間とされる。また、15R通常非確変大当り遊技において、各ラウンド遊技の大入賞口装置29の大入賞口扉28の開放態様は、15R通常確変大当り遊技と同じとなっている。また、15R通常非確変大当り遊技における各ラウンド遊技の大入賞口装置29の大入賞口扉28の開放態様、及び入球率向上状態が付与される図柄変動ゲームの回数は、15R確変秘匿大当り遊技と同じとなっている。つまり、15R通常非確変大当り遊技と、15R確変秘匿大当り遊技は、見た目が全く同じとなっている。
なお、各ラウンド遊技のラウンド遊技時間は、各ラウンド遊技が入球上限個数分の遊技球が入球することにより終了する場合もあることから、それぞれ最大時間となる。なお、図4〜図7には図示しないが、15R通常非確変大当り遊技における各ラウンド間のインターバル時間は、「2.0(秒)」に設定されている。
図柄Iに分類される小当り図柄が第1特図表示器H0に表示されたとき、又は図柄iに分類される小当り図柄が第2特図表示器H1に表示されたときに付与される小当り遊技は、規定ラウンド数が「1回」に設定されているとともに、1回のラウンド遊技の入球上限個数(カウント数)が「9球」に設定されている。また、小当り遊技の1回のラウンド遊技では、大入賞口装置29(の大入賞口扉28)を「2回」開放させるように設定されている。また、小当り遊技では、当該小当り遊技終了後の遊技状態を、小当り抽選の当選時における遊技状態で継続させるようになっている。すなわち、小当り遊技では、小当り抽選の当選時に確変状態が付与されていれば小当り遊技終了後にも確変状態を継続して付与させるとともに、小当り抽選の当選時に時短状態が付与されていれば小当り遊技終了後にも時短状態を継続して付与させる。また、小当り遊技では、小当り抽選の当選時に入球率向上状態が付与されていれば小当り遊技終了後に入球率向上状態を継続して付与させる。また、小当り遊技では、小当り抽選の当選時の遊技状態が通常状態であれば小当り遊技終了後も通常状態を継続させる。
また、小当り遊技では、オープニング時間として「0(秒)」が、エンディング時間として「0.936(秒)」がそれぞれ設定されている。そして、小当り遊技におけるラウンド遊技の大入賞口装置29(大入賞口扉28)の開放態様として、開放1回目と開放2回目の開放時間が「0.32(秒)」に設定されているとともに、開放1回目と開放2回目の間にはインターバル時間として「2.0(秒)」が設定されている。これにより、小当り遊技における1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間は、「0.32(秒)+2.0(秒)+0.32(秒)」からなる「2.64(秒)」に設定されていることになる。このため、小当り遊技のラウンド遊技時間は、2R通常確変大当り遊技及び2R特別確変大当り遊技の1ラウンド目で大入賞口装置29(の大入賞口扉28)が開放してから2ラウンド目で大入賞口装置29が閉鎖するまでの時間と同一時間とされる。さらに、小当り遊技のラウンド遊技時間は、ジャンプアップ大当り遊技の1ラウンド目において大入賞口装置29が2回目の開放を終了するまでの時間と同一時間とされる。
なお、小当り遊技におけるラウンド遊技のラウンド遊技時間は、ラウンド遊技が入球上限個数分の遊技球が入球することにより終了する場合もあることから、それぞれ最大時間となる。しかしながら、小当り遊技のラウンド遊技時間(2.64(秒))は、1回のラウンド遊技において、大入賞口装置29に入球する遊技球の入球個数が、入球上限個数を満たさないような時間に設定されている。すなわち、小当り遊技のラウンド遊技において、ラウンド遊技時間(2.64(秒))内に、入球上限個数となる「9球」の遊技球を発射して、入球させるのは実質的に無理である。
次に、パチンコ機10の制御構成について図3に基づき説明する。
パチンコ機10の機裏側には、パチンコ機10全体を制御する主制御基板(主制御装置)30が装着されている。主制御基板30は、パチンコ機10全体を制御するための各種処理を実行し、該処理結果に応じて遊技を制御するための各種の制御信号(制御コマンド)を演算処理し、該制御信号(制御コマンド)を出力する。また、機裏側には、統括制御基板31(副制御装置)と、表示制御基板32と、ランプ制御基板33と、音声制御基板34とが装着されている。統括制御基板31は、主制御基板30が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、表示制御基板32、ランプ制御基板33及び音声制御基板34を統括的に制御する。表示制御基板32は、主制御基板30と統括制御基板31が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、可変表示器H2の表示態様(図柄、背景、文字などの表示画像など)を制御する。また、ランプ制御基板33は主制御基板30と統括制御基板31が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、装飾ランプ16の発光態様(点灯(点滅)/消灯のタイミングなど)を制御する。また、音声制御基板34は、主制御基板30と統括制御基板31が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、スピーカ17の音声出力態様(音声出力のタイミングなど)を制御する。
また、パチンコ機10の機裏側には、外部出力装置としての外部端子板40が装着されている。外部端子板40は、遊技場に設置された各パチンコ遊技機の動作状態を管理するために遊技場の管理室などに設置される外部装置としてのホールコンピュータHC(図3に示す)や大当り回数報知装置KHに接続する基板である。また、パチンコ機10の機裏側には、遊技場の電源(例えば、AC24V)を、パチンコ機10を構成する各種構成部材に供給する電源基板42が装着されている。
次に、電源基板42、主制御基板30、統括制御基板31、表示制御基板32の具体的な構成を説明する。
電源基板42には、遊技場の電源をパチンコ機10への供給電圧として電源電圧V1(例えば、DC30V)に変換処理する電源回路43が設けられている。電源回路43には、各制御基板30〜34がそれぞれ接続されている。そして、電源回路43は、変換処理された後の電源電圧V1を各制御基板30〜34がそれぞれに対応する供給すべき所定の電源電圧V2〜V6にさらに変換処理し、変換後の電源電圧V2〜V6を各制御基板30〜34にそれぞれ供給するようになっている。
また、電源基板42には、電源断監視回路(電源断監視手段)44が設けられており、電源断監視回路44が電源回路43に接続されている。電源断監視回路44は、電源回路43から供給される電源電圧V1の電圧値を監視するようになっている。すなわち、電源断監視回路44は、電源電圧V1が所定の電圧V(例えば、DC20V)に降下したか否かを判定している。なお、この電圧Vは、遊技に支障をきたすことなくパチンコ機10を動作させるために最低限必要な電圧とされる。ここで、電源電圧V1が電圧Vに降下するのは、例えば、電源断(電源OFF)時や停電時の場合である。この場合、パチンコ機10に電源が供給されなくなってしまうため、電源電圧V1から電圧Vに降下する。これとは逆に、電源投入(電源ON)時や復電(復旧電源)時の場合は、パチンコ機10に電源が供給されるので、電圧が上昇して電源電圧V1となる。
また、電源基板42には、リセット信号回路(リセット信号出力手段)45が設けられており、リセット信号回路45は電源断監視回路44に接続されている。電源断監視回路44は、その判定結果が肯定(即ち、電源電圧V1≦電圧V)である場合に、主制御基板30及びリセット信号回路45に対して電源電圧V1が電圧Vに降下したことを示す電源断信号Sを出力するようになっている。また、リセット信号回路45は、電源供給の開始時(電源投入時或いは復電時)又は電源断信号Sの入力時に、各制御基板30〜34に対してリセット信号Reを出力し、各制御基板30〜34の動作を規制するようになっている。このリセット信号Reは、その信号レベルとしてハイレベル状態とローレベル状態を示す2値信号となっている。なお、本実施形態では、リセット信号Reを入力(出力)する場合には、リセット信号Reの信号レベルをハイレベル状態にし、リセット信号Reの入力(出力)を停止する場合には、リセット信号Reの信号レベルをローレベル状態にすることとしている。また、リセット信号回路45は、リセット信号Reのハイレベル状態を一定の時間T100(例えば、400ms〜1800ms程度)の間継続した後、リセット信号Reの出力状態をハイレベル状態からローレベル状態に遷移させるようになっている。
また、電源基板42は、例えば、電気二重層コンデンサからなるバックアップ用電源(図示略)を備えている。そして、バックアップ用電源は、電源回路43に接続されており、該電源回路43から電源電圧が当該バックアップ用電源に供給されるようになっている。また、電源基板42は、主制御基板30(RAM30c)に記憶保持され、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種制御情報(記憶内容)を消去したい場合に操作されるRAMクリアスイッチ46を備えている。そして、RAMクリアスイッチ46には、該RAMクリアスイッチ46の操作を受けて、記憶保持された記憶内容の消去(初期化処理)を指示する初期化指示信号を、主制御基板30に出力するためのRAMクリアスイッチ回路47が接続されている。本実施形態では、RAMクリアスイッチ46は、遊技店の店員のみの操作が許容されるように機裏側に設けられており、該RAMクリアスイッチ46を操作すると、RAMクリアスイッチ回路47から初期化指示信号が出力されるようになっている。そして、該RAMクリアスイッチ46を操作しながら(操作と同時に)電源を投入すると、RAMクリアスイッチ回路47から初期化指示信号が出力されて、初期化処理が実行されるようになっている。従って、本実施形態のRAMクリアスイッチ46とRAMクリアスイッチ回路47は、遊技機の電源投入時に初期化処理の実行を指示する初期化指示手段となる。
次に、主制御基板30について、その具体的な構成を説明する。
前記主制御基板30には、メインCPU30aが備えられている。該メインCPU30aには、ROM30b及びRAM30cが接続されている。メインCPU30aには、第1始動口センサSE1と、第2始動口センサSE2と、カウントスイッチSE3等が接続されている。また、メインCPU30aには、第1特図表示器H0と、第2特図表示器H1と、第1保留表示器Raと、第2保留表示器Rbと、普通図柄保留表示器Mが接続されている。また、メインCPU30aには、大入賞口ソレノイドSOL1と、普通電動役物ソレノイドSOL2が接続されている。また、メインCPU30aは、普通図柄表示器H10と、ゲートセンサSE4が接続されている。また、メインCPU30aは、第1保留表示器Raと、第2保留表示器Rbが接続されている。さらに、主制御基板30には、外部端子板40が接続されているとともに、該外部端子板40にはホールコンピュータHCが接続されるようになっている。また、メインCPU30aは、当り判定用乱数などの各種乱数の値を所定の周期毎に更新し、更新後の値をRAM30cの設定領域に記憶(設定)して更新前の値を書き換えている。
ROM30bには、パチンコ機10全体を制御するためのメイン制御プログラムが記憶されている。また、ROM30bには、複数種類の変動パターンが記憶されている。変動パターンは、図柄(特図及び飾図)が変動を開始(図柄変動ゲームが開始)してから図柄が停止表示(図柄変動ゲームが終了)される迄の間の遊技演出(表示演出、発光演出、音声演出)のベースとなるパターンを示すものである。すなわち、変動パターンは、特図が変動開始してから特図が確定停止表示されるまでの間の図柄変動ゲームの演出内容及び演出時間(変動時間)を特定することができる。
変動パターンは、図8に示すように、大当り抽選に当選した際に選択される大当り演出用の変動パターンP1〜P4と、小当り抽選に当選した際に選択される小当り演出用の変動パターンP5と、大当り抽選及び小当り抽選の何れにも当選しなかったはずれの場合に選択されるはずれ演出用の変動パターンP6〜P14とからなる。はずれ演出用の変動パターンには、リーチを形成し、リーチ演出が行われた後に最終的にはずれとするはずれリーチ演出用の変動パターンP6〜P8と、リーチを形成せずにはずれとするはずれ演出用の変動パターンP9〜P14とがある。
本実施形態において大当り演出用の変動パターンには、15R特別確変大当り遊技、ステップアップ大当り遊技、15R通常確変大当り遊技、15R確変秘匿大当り遊技及び15R通常非確変大当り遊技が決定された際に選択される通常変動パターンP1〜P3がある。また、大当り演出用の変動パターンには、ジャンプアップ大当り遊技、2R通常確変大当り遊技及び2R特別確変大当り遊技が決定された際に選択される特定変動パターンP4がある。そして、ジャンプアップ大当り遊技等が決定された際に選択される特定変動パターンは、小当り演出用の変動パターンP5により特定される図柄変動ゲームの演出内容と同一であり、かつ同一の変動時間が対応付けられたパターンとなっている。
なお、通常変動パターンP1〜P3に基づき行われる大当り演出は、図柄変動ゲームが、リーチ演出を経て、最終的に大当りの図柄組み合わせを確定停止表示させるように展開される演出である。はずれリーチ演出は、図柄変動ゲームが、リーチ演出を経て、最終的にはずれの図柄組み合わせを確定停止表示させるように展開される演出である。はずれ演出は、図柄変動ゲームが、リーチ演出を経ることなく最終的にはずれの図柄組み合わせを確定停止表示させるように展開される演出である。リーチ演出は、可変表示器H2の飾り図柄による図柄変動ゲームにおいて、リーチの図柄組み合わせが形成されてから、大当りの図柄組み合わせ、又ははずれの図柄組み合わせが導出される迄の間に行われる演出である。
以下、各変動パターンP1〜P14について詳しく説明する。
大当り演出用の通常変動パターンP1〜P3に基づき第1の変動ゲームが行われた場合、第1特図表示器H0及び可変表示器H2において、夫々に大当りを認識できる大当り図柄及び大当りの図柄組み合わせが最終的に表示されるようになっている。また、大当り演出用の通常変動パターンP1〜P3に基づきに基づき第2の変動ゲームが行われた場合、第2特図表示器H1及び可変表示器H2において、夫々に大当りを認識できる大当り図柄及び大当りの図柄組み合わせが最終的に表示されるようになっている。
また、ジャンプアップ大当り遊技、2R通常確変大当り遊技及び2R特別確変大当り遊技が決定された際に選択される特定変動パターンP4に基づき第1の変動ゲームが行われると、第1特図表示器H0及び可変表示器H2において、夫々に大当り図柄及び確変示唆の図柄組み合わせが最終的に表示されるようになっている。同様に、特定変動パターンP4に基づき第2の変動ゲームが行われると、第2特図表示器H1及び可変表示器H2において、夫々に大当り図柄及び確変示唆の図柄組み合わせが最終的に表示されるようになっている。例えば、2R通常確変大当り遊技が決定された際に選択される特定変動パターンP4に基づき第1の変動ゲームが行われた場合、可変表示器H2でリーチ演出が行われた後、飾図による確変示唆の図柄組み合わせが表示されると同時に、第1特図表示器H0において特図による大当り図柄が表示されるようになっている。
また、小当り遊技が決定された際に選択される小当り演出用の変動パターンP5に基づき第1の変動ゲームが行われると、第1特図表示器H0及び可変表示器H2において、夫々に小当り図柄及び確変示唆の図柄組み合わせが最終的に表示されるようになっている。同様に、小当り遊技が決定された際に選択される小当り演出用の変動パターンP5に基づき第2の変動ゲームが行われると、第2特図表示器H1及び可変表示器H2において、夫々に小当り図柄及び確変示唆の図柄組み合わせが最終的に表示されるようになっている。例えば、小当り演出用の変動パターンP5に基づき第1の変動ゲームが行われた場合、可変表示器H2でリーチ演出が行われた後、飾図による確変示唆の図柄組み合わせが表示されると同時に、第1特図表示器H0において特図による小当り図柄が表示されるようになっている。
また、はずれリーチ演出用の変動パターンP6〜P8に基づき第1の変動ゲームが行われると、第1特図表示器H0及び可変表示器H2において、夫々にはずれ図柄及びはずれ(はずれリーチ)の図柄組み合わせが最終的に表示されるようになっている。同様に、はずれリーチ演出用の変動パターンP6〜P8に基づき第2の変動ゲームが行われると、第2特図表示器H1及び可変表示器H2において、夫々にはずれ図柄及びはずれ(はずれリーチ)の図柄組み合わせが最終的に表示されるようになっている。例えば、はずれリーチ演出用の変動パターンP6〜P8に基づき第1の変動ゲームが行われた場合、可変表示器H2でリーチ演出が行われた後、飾図によるはずれの図柄組み合わせが表示されると同時に、第1特図表示器H0において特図によるはずれ図柄が表示されるようになっている。
そして、はずれ演出用の変動パターンP9〜P14に基づき第1の変動ゲームが行われると、第1特図表示器H0及び可変表示器H2において、通常変動後、夫々にはずれ図柄及びはずれの図柄組み合わせが最終的に表示されるようになっている。はずれ演出用の変動パターンP9〜P14に基づき第2の変動ゲームが行われると、第2特図表示器H1及び可変表示器H2において、通常変動後、夫々にはずれ図柄及びはずれの図柄組み合わせが最終的に表示されるパターンとなっている。例えば、はずれ演出用の変動パターンP9〜P14に基づき第1の変動ゲームが行われると、図柄変動ゲーム開始後、通常変動が行われ、可変表示器H2において飾図によるはずれの図柄組み合わせが表示されると共に、第1特図表示器H0において特図によるはずれ図柄が表示されるようになっている。
なお、図柄変動ゲームにて、リーチ演出が行われる場合、変動パターンにより特定される演出時間が長いほど大当り信頼度が高くなるように設定されている。すなわち、メインCPU30aは、15R特別確変大当り遊技、ステップアップ大当り遊技、15R通常確変大当り遊技、15R確変秘匿大当り遊技又は15R通常非確変大当り遊技の付与が決定された場合、演出時間が短い変動パターンよりも長い変動パターンを決定しやすくなっている。一方、メインCPU30aは、大当り判定の判定結果が否定であって、リーチ判定の判定結果が肯定の場合、演出時間が長い変動パターンよりも短い変動パターンを決定しやすくなっている。従って、メインCPU30aは、大当り演出用の通常変動パターンP1〜P3のうち、変動時間が長い変動パターンほど(本実施形態では、P1<P2<P3の順番)決定しやすくなっている。一方、メインCPU30aは、はずれリーチ演出用の通常変動パターンP6〜P8のうち、変動時間が長い変動パターンほど(本実施形態では、P6<P7<P8の順番)決定しにくくなっている。
また、ROM30bには、大当り判定値が記憶されている。大当り判定値は、大当りか否かの内部抽選で用いる判定値であり、当り判定用乱数の取り得る数値(0〜1548までの全1549通りの整数)の中から定められている。なお、大当り判定値は、確変状態が付与されているか否かでその数が異なっており、確変状態時の大当り判定値の数(本実施形態では40個)は、通常状態時の大当り判定値の数(本実施形態では4個)よりも多く設定されている。また、RAM30cには、大当り判定時に使用する当り判定用乱数が記憶されている。
本実施形態において、当り判定用乱数は、第1始動入賞口25又は第2始動入賞口27へ遊技球が入賞したことを契機に取得するようになっており、第1の変動ゲーム及び第2の変動ゲームにおいて共通使用している。すなわち、第1始動入賞口25へ遊技球が入賞したことを契機に取得する当り判定用乱数は、第2始動入賞口27へ遊技球が入賞したことを契機に取得する当り判定用乱数と同一のものである。また、大当り判定値も、第1の変動ゲーム及び第2の変動ゲームにおいて共通使用している。すなわち、第1特図始動保留記憶数に基づく大当り判定のときに使用する大当り判定値は、第2特図始動保留記憶数に基づく大当り判定のときに使用する大当り判定値と同じものである。
また、ROM30bには、小当り判定値が記憶されている。小当り判定値は、小当りか否かの内部抽選で用いる判定値であり、当り判定用乱数の取り得る数値(0〜1548までの全1549通りの整数)の中から定められている。なお、小当り判定値は、第1の変動ゲームと第2の変動ゲームとで(第1の変動ゲームと第2の変動ゲームのいずれが行われるかを示す特別図柄変動処理フラグの値によって)、その数が異なっている。具体的には、第1の変動ゲームが行われるときの小当り判定値の数(本実施形態では12個)は、第2の変動ゲームが行われるときの小当り判定値の数(本実施形態では6個)よりも多く設定されている。なお、当り判定用乱数は、大当り判定において使用した乱数をそのまま使用するようになっている。また、小当り判定値は、確変状態が付与されているか否か、及び入球率向上状態が付与されているか否かによってその値が異なることはない(同じ値が定められている)。
また、RAM30cには、大当り決定時に大当り図柄となる特図の種類を決定する際に用いる特図振分乱数が記憶されている。各特図には、この特図振分乱数が所定個数(本実施形態では1個)ずつ振り分けられており、メインCPU30aは、大当りの決定時(大当り判定が肯定となった場合)、取得した特図振分乱数に基づき大当り図柄を決定する。この特図振分乱数は、予め定められた数値範囲内(本実施形態では、「0」〜「99」の全100通りの整数)の数値を取り得るように、メインCPU30aが所定の周期毎(4ms毎)に数値を1加算して更新するようになっている。そして、メインCPU30aは、更新後の値を特図振分乱数の値としてRAM30cに記憶し、既に記憶されている特図振分乱数の値を書き換えることで特図振分乱数の値を順次更新するようになっている。本実施形態において、特図振分乱数は、第1始動入賞口25又は第2始動入賞口27へ遊技球が入賞したことを契機に取得するようになっており、第1の変動ゲーム及び第2の変動ゲームにおいて共通使用している。すなわち、第1始動入賞口25へ遊技球が入賞したことを契機に取得する特図振分乱数は、第2始動入賞口27へ遊技球が入賞したことを契機に取得する特図振分乱数と同一のものである。
なお、第1の変動ゲーム及び第2の変動ゲームのいずれの図柄変動ゲームを実行させるかにより決定された大当り図柄が図柄A〜D,F〜Hのうち(第2の変動ゲームの場合、図柄a〜e,hのうち)どのグループに分類されるか異なっている。具体的には、第1の変動ゲーム又は第2の変動ゲームのいずれの図柄変動ゲームを実行させることを示す特別図柄変動処理フラグに、第1の変動ゲームを行うことを示す[0]が設定されている場合、図柄A〜D,F〜Hのうちいずれかのグループに分類されるようになっている。このため、第1の変動ゲームで大当りとなる場合、大当り図柄として図柄Aに分類される図柄は10/100の確率で表示され、図柄Bに分類される図柄は2/100の確率で表示され、図柄Cに分類される図柄は3/100の確率で表示され、図柄Dに分類される図柄は18/100の確率で表示されることとなる。また、大当り図柄として図柄Fに分類される図柄は10/100の確率で表示され、図柄Gに分類される図柄は32/100の確率で表示され、図柄Hに分類される図柄は25/100の確率で表示されることとなる。
また、特別図柄変動処理フラグに、第2の変動ゲームを行うことを示す[1]が設定されている場合、図柄a〜e,hのうちいずれかのグループに分類されるようになっている。このため、第2の変動ゲームで大当りとなる場合、大当り図柄として図柄aに分類される図柄は40/100の確率で表示され、図柄bに分類される図柄は7/100の確率で表示され、図柄cに分類される図柄は13/100の確率で表示され、図柄dに分類される図柄は12/100の確率で表示されることとなる。また、大当り図柄として図柄eに分類される図柄は3/100の確率で表示され、図柄hに分類される図柄は25/100の確率で表示されることとなる。他方、小当りの決定時(大当り判定が否定となって小当り判定で肯定となった場合)には、10種類の小当り図柄の中から図柄が決定され、はずれの決定時(大当り判定及び小当り判定が否定となった場合)、1種類のはずれ図柄の中から図柄が決定される。また、RAM30cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(各種乱数の値など)が記憶されるようになっている。例えば、RAM30cには、小当り決定時に小当り図柄となる特図の種類を決定する際に用いる小当り図柄振分乱数が記憶されている。また、RAM30cには、普図ゲームが当りとなる時に当り図柄となる普図の種類を決定する際に用いる普図振分乱数が記憶されている。
また、ROM30bには、普通当り判定値が記憶されている。普通当り判定値は、普通当りか否かの内部抽選で用いる判定値であり、普通当り判定用乱数の取り得る数値(0〜250までの全251通りの整数)の中から定められている。なお、普通当り判定値は、入球率向上状態が付与されているか否かでその数が異なっており、入球率向上状態が付与されている時の普通当り判定値の数(本実施形態では240個)は、通常状態時の普通当り判定値の数(本実施形態では30個)よりも多く設定されている。また、RAM30cには、普通当り判定時に使用する普通当り判定用乱数が記憶されている。本実施形態において、普通当り判定用乱数は、作動ゲート23を遊技球が通過したことを契機に取得するようになっている。
また、RAM30cは、電源基板42のバックアップ用電源が接続されており、電源電圧V1(電源)の遮断時(電圧Vへの降下時)において、バックアップ用電源から供給された電源電圧VB(例えば、DC5V)に基づき各種制御情報を記憶保持可能に構成されている。これにより、電源遮断時における遊技状態(遊技内容)をバックアップすることが可能となる。
また、主制御基板30には、リセット入力回路(遅延手段)30dが設けられている。リセット入力回路30dは、電源基板42のリセット信号回路45に接続されており、該リセット信号回路45が出力したリセット信号Reを入力するようになっている。そして、リセット入力回路30dは、入力したリセット信号ReをメインCPU30a側に出力するようになっている。このとき、リセット入力回路30dは、リセット信号回路45からのリセット信号Reの入力状態がハイレベル状態を継続する時間T100に、予め決められた遅延時間T200を加えた時間T100+T200の間、メインCPU30aに対するリセット信号Reの出力状態をハイレベル状態とするようになっている。そして、リセット入力回路30dは、時間T100+T200の経過後、リセット信号Reの出力状態をハイレベル状態からローレベル状態に遷移させるようになっている。なお、このリセット信号Reがハイレベル状態からローレベル状態に遷移すると、メインCPU30aは、起動を開始するようになっている。即ち、メインCPU30aは、リセット信号の信号レベルがハイレベル状態となっている間、動作(制御処理)の実行が規制されるようになっている。従って、本実施形態では、リセット信号Reが起動指示信号となる。
次に、図3に基づき統括制御基板31について説明する。
統括制御基板31には、統括CPU31aが備えられている。該統括CPU31aには、ROM31b及びRAM31cが接続されている。また、統括CPU31aは、各種乱数の値を所定の周期毎に更新し、更新後の値をRAM31cの設定領域に記憶(設定)して更新前の値を書き換えている。また、ROM31bには、表示制御基板32、ランプ制御基板33及び音声制御基板34を統括的に制御するための統括制御プログラムが記憶されている。統括CPU31aは、各種制御コマンドを入力すると、当該統括制御プログラムに基づき各種制御を実行する。
また、統括制御基板31には、リセット入力回路31dが設けられている。このリセット入力回路31dは、電源基板42のリセット信号回路45に接続されており、該リセット信号回路45が出力したリセット信号Reを入力するようになっている。また、リセット入力回路31dは、統括CPU31aに接続されており、リセット信号Reを入力すると、該リセット信号Reを予め定めた時間T100の間、統括CPU31aに継続出力するようになっている。統括CPU31aは、リセット信号Reの信号レベルがハイレベル状態となっている間、動作(制御処理)の実行が規制され、信号レベルがローレベル状態になると、起動を開始する。本実施形態では、リセット入力回路31dにおけるリセット信号Reの出力時間T100が、主制御基板30のリセット入力回路30dにおけるリセット信号Reの出力時間(出力時間T100+遅延時間T200)よりも短くなるように設定されている。このため、統括CPU31aは、メインCPU30aよりも早く起動を開始することとなる。そして、統括制御基板31の統括CPU31aは、起動を開始すると、初期設定を行う。この初期設定において、統括CPU31aは、RAM31cの記憶内容の初期化などの処理を行う。
次に、図3に基づき表示制御基板32について説明する。
表示制御基板32には、サブCPU32aが備えられている。該サブCPU32aには、ROM32b及びRAM32cが接続されている。また、表示制御基板32(サブCPU32a)には、可変表示器H2が接続されている。ROM32bには、可変表示器H2の表示内容を制御するための表示制御プログラムが記憶されている。また、ROM32bには、各種の画像データ(図柄、各種背景画像、文字、キャラクタなどの画像データ)が記憶されている。また、RAM32cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種の情報が記憶(設定)されるようになっている。
また、表示制御基板32には、リセット入力回路32dが設けられている。このリセット入力回路32dは、電源基板42のリセット信号回路45に接続されており、該リセット信号回路45が出力したリセット信号Reを入力するようになっている。また、リセット入力回路32dは、サブCPU32aに接続されており、リセット信号Reを入力すると、該リセット信号Reを予め定めた時間T100の間、サブCPU32aに継続出力するようになっている。サブCPU32aは、リセット信号Reの信号レベルがハイレベル状態となっている間、動作(制御処理)の実行が規制され、信号レベルがローレベル状態になると、起動を開始する。本実施形態では、リセット入力回路32dにおけるリセット信号Reの出力時間T100が、主制御基板30のリセット入力回路30dにおけるリセット信号Reの出力時間(出力時間T100+遅延時間T200)よりも短くなるように設定されている。このため、統括CPU31aは、メインCPU30aよりも早く起動を開始することとなる。そして、表示制御基板32のサブCPU32aは、起動を開始すると、初期設定を行う。この初期設定において、サブCPU32aは、RAM32cの記憶内容の初期化などの処理を行う。
次に、メインCPU30aが、メイン制御プログラムに基づき実行する入賞処理や変動パターン決定処理などの各種処理について説明する。
まず、電源断処理プログラムに基づく処理について説明する。主制御基板30(メインCPU30a)は、電源断監視回路44から電源断信号Sを入力すると、電源断処理プログラムに基づき、バックアップ処理を実行する。即ち、メインCPU30aは、電源断信号Sの入力を契機に電源断処理プログラムを実行し、電源断信号Sを入力していない場合には電源断処理プログラムを実行しない(バックアップ処理を実行しない)。バックアップ処理にてメインCPU30aは、RAM30cに記憶保持されている大当り判定用乱数の値などの各種制御情報に加えて、レジスタ及びスタックポインタなどの制御情報をRAM30cに記憶保持させる。具体的には、メインCPU30aは、第1の変動ゲームの表示結果に対応する最終停止図柄としての特別図柄、第2の変動ゲームの表示結果に対応する最終停止図柄としての特別図柄をRAM30cに記憶する。また、メインCPU30aは、遊技状態を示すシステムフラグと、第1の変動ゲーム及び第2の変動ゲームのうちいずれの変動ゲームが実行されているかを示す特別図柄変動処理フラグの値をRAM30cに記憶する。前記システムフラグは、図柄変動ゲーム中又は入賞待ちである場合には「0」が設定され、大当り遊技中である場合には「1」が設定され、小当り遊技中である場合には「2」が設定されるようになっている。特別図柄変動処理フラグは、第1の変動ゲームが実行中であれば「1」が設定され、第2の変動ゲームが実行中であれば「2」が設定され、第1の変動ゲーム及び第2の変動ゲームのいずれも実行中でなければ「0」が設定されるようになっている。なお、前記特別図柄変動処理フラグは、図柄変動ゲーム終了時に「0」が設定されるようになっている。従って、メインCPU30aは、システムフラグ及び特別図柄変動処理フラグに基づき、第1の変動ゲームの状態(ゲーム中であるか否か、及び第1の変動ゲームに基づく大当り遊技が付与されているか否か)を認識することができる。また、メインCPU30aは、システムフラグ及び特別図柄変動処理フラグに基づき、第2の変動ゲームの状態(ゲーム中であるか否か、及び第2の変動ゲームに基づく大当り遊技が付与されているか否か)を認識することができる。従って、本実施形態のシステムフラグ及び特別図柄変動処理フラグが第1状態フラグとなる。また、システムフラグ及び特別図柄変動処理フラグが第2状態フラグとなる。また、主制御基板30のRAM30cが、第1の変動ゲームの結果、第2の変動ゲームの結果、及び第1状態フラグ、第2状態フラグを記憶する状態記憶手段となる。
また、メインCPU30aは、RAM30cのチェックサムを算出して保存する。また、メインCPU30aは、RAM30cにバックアップフラグ(電源投入時にRAM30cに記憶保持されている制御情報が正しいか否かを判定するためのフラグ)を設定する。その後、メインCPU30aは、RAM30cへのアクセスを禁止し、リセット入力回路30d(リセット信号回路45)から出力されたリセット信号Reが入力される(ハイレベル状態になる)まで待機する。そして、リセット信号Reを入力すると、メインCPU30aの動作は規制される。電源断後は、電源基板42のバックアップ用電源(コンデンサ)からRAM30cへ電源が供給され、電源断時におけるRAM30cの記憶内容がバックアップデータとして保持される。
次に、メイン制御プログラムに基づく電源投入時のメイン処理について説明する。
主制御基板30のリセット入力回路30dは、電源供給の開始に伴いリセット信号回路45から出力されたリセット信号Reを入力すると、メインCPU30aに対して所定の規制時間の間、リセット信号Reを継続出力する(ハイレベル状態に維持する)。そして、リセット入力回路30dからのリセット信号Reの出力が停止され(ローレベル状態に遷移され)、メインCPU30aへのリセット信号Reの入力が停止すると(ローレベル状態に遷移すると)、メインCPU30aは起動し、メイン制御プログラムに基づくメイン処理(図9参照)を実行する。
メインCPU30aは、メイン制御プログラムに基づき、まず、タイマ割込み処理の割込みを禁止するとともに(ステップMA1)、CPU内蔵のRAMのアクセスを許可し(ステップMA2)、さらにCPU周辺デバイスとウオッチドッグタイマの初期設定を行い(ステップMA3,MA4)、電源投入時に必要な各種設定を行う。次に、メインCPU30aは、RAMクリアスイッチ46がオンされているか否かを確認する(ステップMA5)。すなわち、メインCPU30aは、RAM30cに記憶保持された各種制御情報(大当り判定用乱数の値、バックアップフラグなど)の消去を指示する初期化指示信号を入力したか否かを判定する。なお、メインCPU30aは、RAMクリアスイッチ46がオンされているか否かの確認を電源投入時にしか行わない。
ステップMA5の判定結果が否定の場合、メインCPU30aは、パチンコ機10の電源断時にRAM30cに設定されるバックアップフラグを確認し、該バックアップフラグが正常か否かを判定する(ステップMA6)。すなわち、正常にバックアップの処理が行われているか否かを判定する。そして、メインCPU30aは、ステップMA6の判定結果が肯定の場合にはステップMA7に移行し、ステップMA6の判定結果が否定の場合にはステップMA16に移行する。
ステップMA7に移行したメインCPU30aは、RAM30cのチェックサムを算出し、続いてステップMA7で算出したチェックサムが電源断時に算出したチェックサムの値と一致するか否かを判定する(ステップMA8)。このように、ステップMA6及びステップMA8の処理により、メインCPU30aは、RAM30cに記憶保持された制御情報(記憶内容)があるか否か、また記憶保持された制御情報がある場合には記憶保持された制御情報に異常があるか否かを判定する。そして、これらの判定結果が肯定、即ち、RAM30cに記憶保持された制御情報に異常がある場合、メインCPU30aはステップMA16に移行してRAM30cを初期化する。
なお、ステップMA6又はステップMA8の判定結果が否定となる場合としては、電源断時に電源断処理プログラムを実行したものの、バックアップ処理が正常に行われなかった場合やバックアップ処理後にノイズ等によって、記憶内容に異常が発生した場合がある。このような場合にはバックアップフラグやチェックサムが異常(異常値)を示すことになる。また、電源が遮断されていない時(電源断信号Sを入力せず)に、メインCPU30aがリセット信号Reを入力し、メイン制御プログラムを最初から実行した場合(即ち、メインCPU30aが再起動した場合)がある。この場合にはバックアップ処理を実行していないことから、バックアップフラグは設定されない。メインCPU30aが再起動する要因としては、電源基板42のリセット信号回路45の誤動作か、又はリセット信号Reと同様の機能(役割)を果たす類似の信号(以下、この信号を「不正リセット信号Re1」と示す)が不正に取り付けられた不正基板から出力されたことが考えられる。従って、本実施形態では、不正リセット信号Re1は、起動指示信号となる。
メイン制御プログラムの説明に戻り、メインCPU30aは、ステップMA8の判定結果が肯定の場合にはステップMA9に移行し、ステップMA8の判定結果が否定の場合にはステップMA16に移行する。メインCPU30aは、ステップMA5の判定結果が肯定、ステップMA6の判定結果が否定、又はステップMA8の判定結果が否定の場合にはRAM30cに記憶されているバックアップデータを消去し、初期値に基づきパチンコ機10を起動させる(ステップMA16以降の処理)。その一方で、メインCPU30aは、ステップMA8の判定結果が肯定の場合には前記バックアップデータの設定値に基づきパチンコ機10を起動させる(ステップMA9以降の処理)。
ステップMA8の判定結果が肯定の場合、メインCPU30aは、RAMクリアスイッチ46がオンされておらず、かつ正常にバックアップが行われていることから、ステップMA9以降で復電時の処理を行う。ステップMA9にてメインCPU30aは、電源断前のスタックポインタを復帰させる。次に、メインCPU30aは、統括制御基板31に対して電源断時の遊技状態(確率変動状態や変動時間短縮状態などを含む)に復帰させるための復帰コマンドを送信する(ステップMA10)。この復帰コマンドにより統括制御基板31は、電源断時の遊技状態が報知される。具体的には、メインCPU30aは、まず、復電時の初期図柄を表示させるための電源投入復電時指定コマンドを出力する。
また、メインCPU30aは、RAM30cにバックアップしたシステムフラグ及び特別図柄変動処理フラグに基づき、現在の遊技状態(具体的には、第1の変動ゲームと第2の変動ゲームのいずれが行われているか、図柄変動ゲームであるか否か、及び大当り遊技中であるか否か)を通知する状態通知コマンドを出力するようになっている。
本実施形態の状態通知コマンドとして、第1の変動ゲーム中であることを示す特別図柄1変動中コマンドと、第2の変動ゲーム中であることを示す特別図柄2変動中コマンドが設けられている。また、本実施形態の状態通知コマンドとして、第1の変動ゲームにて大当りとなって、大当り遊技が付与されている最中であることを示す特別図柄1大当り遊技中コマンドと、第2の変動ゲームにて大当りとなって、大当り遊技が付与されている最中であることを示す特別図柄2大当り遊技中コマンドが設けられている。また、本実施形態の状態通知コマンドとして、第1の変動ゲームにて小当りとなって、小当り遊技が付与されている最中であることを示す特別図柄1小当り遊技中コマンドと、第2の変動ゲームにて小当りとなって、小当り遊技が付与されている最中であることを示す特別図柄2小当り遊技中コマンドが設けられている。メインCPU30aは、遊技状態に応じた状態通知コマンドを出力するようになっている。
なお、本実施形態の特別図柄1変動中コマンドと、特別図柄1大当り遊技中コマンドと、特別図柄1小当り遊技中コマンドが、第2状態指定コマンドとなる。また、本実施形態の特別図柄2変動中コマンドと、特別図柄2大当り遊技中コマンドと、特別図柄2小当り遊技中コマンドが、第1状態指定コマンドとなる。
また、メインCPU30aは、RAM30cにバックアップした第1の変動ゲームの表示結果に対応する最終停止図柄としての特別図柄を通知する第1図柄通知コマンド、第2の変動ゲームの表示結果に対応する最終停止図柄としての特別図柄を通知する第2図柄通知コマンドを出力するようになっている。
次に、メインCPU30aは、割込みのインターバルタイマを設定(例えば、4ms)するとともに(ステップMA11)、電源断前のレジスタを復帰する(ステップMA12)。次に、メインCPU30aは、電源断前に割込みが許可されていたか否かを判定する(ステップMA13)。メインCPU30aは、ステップMA13の判定結果が肯定の場合には割込み許可を設定するとともに(ステップMA14)、前記判定結果が否定の場合には割込みを許可せずにステップMA15に移行し、割込みの許可/不許可(禁止)を電源断前の状態に復帰させる。そして、メインCPU30aは、ステップMA15にて電源断前のアドレスを設定し、その設定したアドレスへ戻る。
一方、ステップMA16に移行したメインCPU30aは、RAM30cの初期化処理を行う。この処理は、出荷状態からの最初の電源投入時、RAMクリアスイッチ46がオンされた時、及びバックアップが異常である時に行う。ステップMA16にてメインCPU30aは、RAM30cを全てクリアする。すなわち、RAM30cの全記憶領域を0(零)クリアする。このステップMA16の処理により、大当り判定用乱数の値には、初期値として「0(零)」が設定されることとなる。次に、メインCPU30aは、スタックポインタに8000Hを設定する(スタックポインタを初期設定する)とともに(ステップMA17)、RAM30cに初期値を設定する(ステップMA18)。また、メインCPU30aは、RAM30cを初期化したことに基づく各種制御信号を統括制御基板31に対して出力する(ステップMA19)。メインCPU30aは、ステップMA19の処理で、例えば、統括制御基板31に対して初期図柄を表示させるための制御コマンド(電源初期投入時指定コマンド)を出力する。このステップMA16〜MA18の処理は初期化処理となる。
次に、メインCPU30aは、割込みのインターバルタイマ(例えば、4ms)を設定する(ステップMA20)。そして、メインCPU30aは、ステップMA21で割込みを禁止に設定するとともに、ステップMA22で待機時間乱数更新処理を実行し、さらにステップMA23で割込みを許可に設定する。
なお、待機時間乱数更新処理は、タイマ割込み処理の実行後、次の割込み時間が経過する迄の待機時間中に乱数値を更新するための処理であり、この処理に係る時間はタイマ割込み処理の終了時点に応じて変動する変動時間となっている。すなわち、例えば遊技が行われていない時などタイマ割込み処理が早く終了する場合には待機時間乱数更新処理の処理時間が長くなり、図柄変動ゲームの開始時など処理量が多くタイマ割込み処理に時間を要する場合には待機時間乱数更新処理の処理時間が短くなる。この待機時間乱数更新処理にて、大当り図柄用乱数の初期値を決定するために用いられる大当り図柄初期値用乱数などの乱数を更新するようになっている。ステップMA22の終了後、メインCPU30aは、メイン処理を終了し、続いて所定周期毎にタイマ割込み処理を実行する。このタイマ割込み処理にてメインCPU30aは、大当り判定用乱数を更新し、遊技に関する処理を実行するようになっている。
次に、タイマ割込み処理を図10にしたがって説明する。
タイマ割込み処理は、パチンコ遊技機10の起動後、所定の制御周期(例えば、4ms)毎に繰り返し実行する処理であり、このタイマ割込み処理にて各種遊技に係る処理を実行する。
メインCPU30aは、タイマ割込み処理を実行すると、まず、ウオッチドッグタイマをクリアする(ステップMB1)。次に、メインCPU30aは、各種センサからの信号の入力状態を読み込む(ステップMB2)。そして、メインCPU30aは、読み込んだ入力状態を各種センサ別に保存する(ステップMB3)。次に、メインCPU30aは、各種センサのうち入賞口の入賞検知センサから入賞検知信号を入力したか否かを判定する(ステップMB4)。この判定結果が肯定の場合、メインCPU30aは、賞球払出指示コマンドを図示しない払出制御基板に出力する(ステップMB5)。払出制御基板は、当該賞球払出指示コマンドを入力すると、賞球払出指示コマンドに基づき賞球を払い出させるように球払出装置を制御する。
ステップMB4の判定結果が否定の場合、及びステップMB5の処理が終了すると、メインCPU30aは、図柄変動ゲームに係る特別図柄入力処理、特別図柄開始処理など各種遊技に関する処理を実行する(ステップMB6)。メインCPU30aは、このステップMB6の処理において、大当り判定、最終的に表示させる最終停止図柄の決定、変動パターンの決定及び大当り遊技状態の付与などの各種遊技に関する処理を実行するようになっている。
そして、メインCPU30aは、ステップMB6の処理を終了すると、乱数更新処理を実行する(ステップMB7)。この乱数更新処理にて、メインCPU30aは、少なくとも大当り判定用乱数の更新を行う。メインCPU30aは、ステップMB8の処理が終了すると、図11に示す待機処理を実行し(ステップMB8)、タイマ割込み処理を終了する。
そして、メインCPU30aは、図11に示す待機処理を実行すると、まず、割込みを禁止に設定する(ステップMC1)とともに、待機時間乱数更新処理を実行する(ステップMC2)。この待機時間乱数更新処理は、前述したステップMA21における処理と同様の処理である。その後、メインCPU30aは、割込みを許可に設定する(ステップMC3)。そして、メインCPU30aはウオッチドッグタイマをクリアしてから所定時間(本実施形態では、4ms)経過したか否かを判定する(ステップMC4)。この判定結果が否定の場合、メインCPU30aは、再びステップMC1の処理に戻り、ステップMC1〜MC4を繰り返し実行する。一方、ステップMC4の判定結果が肯定の場合、メインCPU30aは、待機処理を終了し、タイマ割込み処理を終了する。従って、本実施形態のメインCPU30aが、第1図柄通知コマンド及び第2図柄通知コマンドを出力するコマンド出力手段となる。また、メインCPU30aが、バックアップ処理をするバックアップ手段となる。
次に、特別図柄入力処理を図12に従って説明する。
メインCPU30aは、第1始動入賞口25に遊技球が入球したか否かを判定する(ステップS1)。すなわち、ステップS1においてメインCPU30aは、第1始動口センサSE1が遊技球を検知した時に出力する第1検知信号を入力したか否かを判定する。ステップS1の判定結果が否定の場合、メインCPU30aは、ステップS5へ移行する。ステップS1の判定結果が肯定の場合、メインCPU30aは、RAM30cに記憶されている第1特図始動保留記憶数が上限数の4未満であるか否かを判定する(ステップS2)。ステップS2の判定結果が否定(第1特図始動保留記憶数=4)の場合、メインCPU30aは、ステップ5へ移行する。
ステップS2の判定結果が肯定(第1特図始動保留記憶数<4)の場合、メインCPU30aは、第1特図始動保留記憶数を+1(1加算)し、第1特図始動保留記憶数を書き換える(ステップS3)。続いて、メインCPU30aは、当り判定用乱数の値と、特図振分乱数の値と、小当り図柄振分乱数の値をRAM30cから読み出して取得し、該値を第1特図始動保留記憶数に対応付けられたRAM30cの所定の記憶領域に設定する(ステップS4)。
次に、メインCPU30aは、第2始動入賞口27に遊技球が入球したか否かを判定する(ステップS5)。すなわち、ステップS5においてメインCPU30aは、第2始動口センサSE2が遊技球を検知した時に出力する第2検知信号を入力したか否かを判定する。ステップS5の判定結果が否定の場合、メインCPU30aは、特別図柄入力処理を終了する。ステップS5の判定結果が肯定の場合、メインCPU30aは、RAM30cに記憶されている第2特図始動保留記憶数が上限数の4未満であるか否かを判定する(ステップS6)。ステップS6の判定結果が否定(第2特図始動保留記憶数=4)の場合、メインCPU30aは、特別図柄入力処理を終了する。
ステップS6の判定結果が肯定(第2特図始動保留記憶数<4)の場合、メインCPU30aは、第2特図始動保留記憶数を+1(1加算)し、第2特図始動保留記憶数を書き換える(ステップS7)。続いて、メインCPU30aは、当り判定用乱数の値と、特図振分乱数の値と、小当り図柄振分乱数の値をRAM30cから読み出して取得し、該値を第2特図始動保留記憶数に対応付けられたRAM30cの所定の記憶領域に設定する(ステップS8)。その後、メインCPU30aは、特別図柄入力処理を終了する。
次に、特別図柄開始処理について図13〜図15に基づき説明する。メインCPU30aは、特別図柄開始処理を所定周期毎に実行するようになっている。
メインCPU30aは、まず、図柄(特図及び飾図)が変動表示中であるか否か、及び大当り遊技(或いは小当り遊技)中であるか否か判定する(ステップS11)。メインCPU30aは、ステップS11の処理を実行する際、遊技状態を示すシステムフラグと、第1の変動ゲーム及び第2の変動ゲームのうちいずれの変動ゲームが実行されているかを示す特別図柄変動処理フラグの値に基づき、図柄(特図及び飾図)が変動表示中であるか否か、及び大当り遊技(或いは小当り遊技)中であるか否かを判定する。
前記システムフラグは、図柄変動ゲーム中又は入賞待ちである場合には「0」が設定され、大当り遊技中である場合には「1」が設定され、小当り遊技中である場合には「2」が設定されるようになっている。特別図柄変動処理フラグは、第1の変動ゲームが実行中であれば「1」が設定され、第2の変動ゲームが実行中であれば「2」が設定され、第1の変動ゲーム及び第2の変動ゲームのいずれも実行中でなければ「0」が設定されるようになっている。このため、メインCPU30aは、まず、システムフラグの値に「1」又は「2」が設定されているか否かを判定し、「1」又は「2」が設定されているならば、特別図柄開始処理を実行しない。そして、システムフラグの値が「0」であった場合に、メインCPU30aは、特別図柄変動処理フラグに「1」又は「2」が設定されているならば、ステップS11の判定結果を否定とする。一方、メインCPU30aは、特別図柄変動処理フラグの値が「0」であるならば、ステップS11の判定結果を肯定とする。なお、前記特別図柄変動処理フラグは、図柄変動ゲーム終了時に「0」が設定されるようになっている。
ステップS11の判定結果が肯定の場合、メインCPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。一方、ステップS11の判定結果が否定の場合、メインCPU30aは、第2特図始動保留記憶数を読み出し(ステップS12)、第2特図始動保留記憶数が「0」よりも大きいか否か判定する(ステップS13)。
ステップS13の判定結果が否定の場合(第2特図始動保留記憶数=0の場合)、メインCPU30aは、第1特図始動保留記憶数を読み出し(ステップS14)、第1特図始動保留記憶数が「0」よりも大きいか否か判定する(ステップS15)。ステップS15の判定結果が否定の場合(第1特図始動保留記憶数=0の場合)、メインCPU30aは、デモ演出の実行を開始させるデモンストレーション指定コマンドを既に出力したか否かを判定する(ステップS16)。この判定結果が否定の場合(デモンストレーション指定コマンドを出力していない場合)、メインCPU30aは、デモンストレーション指定コマンドを出力する(ステップS17)。そして、特別図柄開始処理を終了する。また、ステップS16の判定結果が肯定の場合(デモンストレーション指定コマンドを出力していた場合)、メインCPU30aは、そのまま特別図柄開始処理を終了する。
一方、ステップS15の判定結果が肯定の場合(第1特図始動保留記憶数>0の場合)、メインCPU30aは、RAM30cの所定の記憶領域に記憶される特別図柄変動処理フラグに第1の変動ゲームを実行することを示す値[1]を設定する(ステップS18)。次に、メインCPU30aは、第1特図始動保留記憶数の数を「1」減算(−1)し(ステップS19)、当該第1特図始動保留記憶数に対応付けられてRAM30cの所定の記憶領域に記憶されている当り判定用乱数、特図振分乱数及び小当り図柄振分乱数の値を取得する(ステップS20)。
次に、メインCPU30aは、図14に示すように、取得した当り判定用乱数の値がROM30bに記憶されている大当り判定値と一致するか否かを判定して大当り判定(大当り抽選)を行う(ステップS21)。なお、本実施形態において、大当り判定値は、確変状態が付与されているか否かで変更されるようになっている。そして、通常状態の時(低確率の時)、大当り判定の判定結果が肯定となる確率(大当り確率)は、4/1549としており、確変状態の時(高確率の時)、大当り判定の判定結果が肯定となる確率(大当り確率)は、40/1549としている。
ステップS21の判定結果が肯定の場合(大当りの場合)、メインCPU30aは、第1の変動ゲームが大当りの変動であることを示すように大当りフラグに[1]を設定する(ステップS22)。この大当りフラグは、図柄変動ゲーム開始時から大当り遊技終了時まで「1」が設定され、その後「0」が設定されるようになっている。そして、メインCPU30aは、取得した特図振分乱数の値に基づき、特図による大当り図柄の中から第1特図表示器H0にて確定停止表示される最終停止図柄を決定する(ステップS23)。
なお、第1特図表示器H0に表示される特図の大当り図柄は、図柄A〜D,F〜Hのいずれかに分類されている。具体的には、図16(a)に示すように、第1特図表示器H0に表示される場合、特図振分乱数「0」〜「9」に対応する特図の大当り図柄は、特図Aに分類され、特図振分乱数「10」〜「11」に対応する特図の大当り図柄は、特図Bに分類され、特図振分乱数「12」〜「14」に対応する特図の大当り図柄は、特図Cに分類される。また、第1特図表示器H0に表示される場合、特図振分乱数「15」〜「32」に対応する特図の大当り図柄は、特図Dに分類され、特図振分乱数「33」〜「42」に対応する特図の大当り図柄は、特図Fに分類され、特図振分乱数「43」〜「74」に対応する特図の大当り図柄は、特図Gに分類される。また、第1特図表示器H0に表示される場合、特図振分乱数「75」〜「99」に対応する特図の大当り図柄は、特図Hに分類される。これにより、メインCPU30aは、ステップS23において、大当り図柄として図柄Aに分類される図柄を10/100の確率で決定する。同様に、メインCPU30aは、特別図柄変動処理フラグに[0]が設定されていることから、ステップS23において、図柄Bに分類される図柄を2/100の確率で決定し、図柄Cに分類される図柄を3/100の確率で決定し、図柄Dに分類される図柄を18/100の確率で決定する。同様に、メインCPU30aは、特別図柄変動処理フラグに[0]が設定されていることから、ステップS23において、図柄Fに分類される図柄を10/100の確率で決定し、図柄Gに分類される図柄を32/100の確率で決定し、図柄Hに分類される図柄を25/100の確率で決定する。
その後、メインCPU30aは、決定した最終停止図柄から大当り遊技の種類を特定し、その特定した大当り遊技に対応する大当り演出用の変動パターンを決定する(ステップS24)。具体的に言えば、メインCPU30aは、決定した最終停止図柄が図柄A,C,D,Hに分類される場合には、大当り演出用の通常変動パターンP1〜P3を決定する。一方、メインCPU30aは、決定した最終停止図柄が図柄B,F,Gに分類される場合には、大当り演出用の特定変動パターンP4を決定する。
変動パターン及び最終停止図柄を決定したメインCPU30aは、統括制御基板31(統括CPU31a)に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する等、第1の変動ゲームに関する各種処理を実行する(ステップS25)。具体的に言えば、メインCPU30aは、変動パターンを指定すると共に図柄変動の開始を指示する変動パターン指定コマンドを最初に出力する。同時に、メインCPU30aは、特図を変動開始させるように第1特図表示器H0の表示内容を制御する。また、同時に、メインCPU30aは、図柄変動ゲームの演出時間の計測を開始する。また、メインCPU30aは、最終停止図柄を指定するための特別図柄指定コマンドを出力する。そして、メインCPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。その後、特別図柄開始処理とは別の処理で、メインCPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように第1特図表示器H0の表示内容を制御する。また、メインCPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、飾図の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。
一方、ステップS21の大当り判定の判定結果が否定の場合(大当りでない場合)、メインCPU30aは、取得した当り判定用乱数の値がROM30bに記憶されている小当り判定値と一致するか否かを判定して小当り判定(小当り抽選)を行う(ステップS26)。なお、本実施形態において、小当り判定値は、第1の変動ゲームであるか否か(特別図柄変動処理フラグに[0]が設定されているか否か)によって、変更されるようになっている。具体的には、第1の変動ゲームである場合、小当り判定の判定結果が肯定となる確率(小当り確率)は、12/1549としており、第2の変動ゲームである場合における小当り判定の判定結果が肯定となる確率(本実施形態では6/1549)より高くなっている。
ステップS26の判定結果が肯定の場合(小当りの場合)、メインCPU30aは、第1の変動ゲームが小当りの変動であることを示すように小当りフラグに[1]を設定する(ステップS27)。前記小当りフラグは、図柄変動ゲーム開始時から小当り遊技終了時まで「1」が設定され、その後「0」が設定されるようになっている。そして、メインCPU30aは、取得した小当り図柄振分乱数に基づき、特図による小当り図柄(図柄I)の中から第1特図表示器H0にて確定停止表示される最終停止図柄を決定する(ステップS28)。その後、メインCPU30aは、小当り遊技に対応する小当り演出用の変動パターンP5を決定する(ステップS29)。変動パターン及び最終停止図柄を決定したメインCPU30aは、ステップS25の処理に移行し、前述同様、統括制御基板31(統括CPU31a)に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する等、第1の変動ゲームに関する各種処理を実行し、特別図柄開始処理を終了する。なお、その後に、特別図柄開始処理とは別の処理で、メインCPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように第1特図表示器H0の表示内容を制御する。また、メインCPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、飾図の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。
一方、ステップS26の小当り判定の判定結果が否定の場合(小当りでない場合)、メインCPU30aは、リーチ演出を実行させるか否かを判定するリーチ判定を行う(ステップS30)。本実施形態では、メインCPU30aは、ステップS30の処理時においてRAM30cから取得したリーチ判定用乱数が、リーチ判定値に一致するか否かにより当選判定を行う。なお、リーチ判定値は、リーチ演出を行うか否かの内部抽選で用いる判定値であり、リーチ判定用乱数の取り得る数値(0〜240までの全241通りの整数)の中から定められている。また、リーチ判定値は、遊技状態、第1特図保留記憶数及び特別図柄変動処理フラグの値によって異なるようになっている。
詳しく説明すると、図17(a)に示すように、特別図柄変動処理フラグが「0」であって、入球率向上状態が付与されていないときに(確変状態の有無にかかわらず)、第1特図保留記憶数が「0」「1」である場合には、メインCPU30aは、34/241の確率でリーチ判定を肯定判定する。同様に、メインCPU30aは、特別図柄変動処理フラグが「0」であって、入球率向上状態が付与されていないときに(確変状態の有無にかかわらず)、第1特図保留記憶数が「2」である場合には、17/241の確率でリーチ判定を肯定判定する。同様に、メインCPU30aは、特別図柄変動処理フラグが「0」であって、入球率向上状態が付与されていないときに(確変状態の有無にかかわらず)、第1特図保留記憶数が「3」である場合には、5/241の確率でリーチ判定を肯定判定する。このように、第1特図保留記憶数の数が多いほど、すなわち、保留されている第1の変動ゲームが多いほど、リーチ判定の当選確率が低くなる。このため、保留されている第1の変動ゲームが多いほど、保留されている第1の変動ゲームの消化が早くすることができる。その一方、第1特図保留記憶数の数が少ないほど、すなわち、保留されている第1の変動ゲームが少ないほど、リーチ判定の当選確率が高くなる。このため、第1特図保留記憶数の数が少ないときには、リーチ演出を実行させて変動時間を長くする確率を高くして、第1の変動ゲームが途切れないようにすることができる。
一方、特別図柄変動処理フラグが「0」であって、入球率向上状態が付与されている場合には、メインCPU30aは、大当り判定の当選確率及び第1特図保留記憶数に関係なく、10/241の確率でリーチ判定を肯定判定する。これにより、第2の変動ゲームが行われやすくなる入球率向上状態が付与されているときには、無駄なはずれリーチ演出の実行を抑制し、保留される第1の変動ゲームを素早く実行させることができる。
そして、ステップS30の判定結果が肯定の場合(リーチ演出を行う場合)、メインCPU30aは、はずれ図柄を第1特図表示器H0にて確定停止表示される最終停止図柄として決定する(ステップS31)。次に、メインCPU30aは、はずれリーチ演出用の変動パターンP6〜P8の中から変動パターンを決定する(ステップS32)。そして、変動パターン及び最終停止図柄を決定したメインCPU30aは、ステップS25の処理に移行し、統括制御基板31(統括CPU31a)に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する等、第1の変動ゲームに関する各種処理を実行する。その後、メインCPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。なお、特別図柄開始処理とは別の処理で、メインCPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように第1特図表示器H0の表示内容を制御する。また、メインCPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、飾図の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。
一方、ステップS30の判定結果が否定の場合(リーチ演出を行わない場合)、メインCPU30aは、はずれ図柄を第1特図表示器H0にて確定停止表示される最終停止図柄として決定する(ステップS33)。次に、メインCPU30aは、はずれ演出用の変動パターンP9〜P14の中から変動パターンを決定する(ステップS34)。このとき、保留記憶数及び入球率向上状態の有無により、メインCPU30aにより決定される変動パターンが異なるようになっている。
具体的には、メインCPU30aは、特別図柄変動処理フラグの値が「0」であって、入球率向上状態が付与されていないときに、第1特図保留記憶数が「0」「1」である場合、変動時間が12秒のはずれ演出用の変動パターンP12又は変動時間が24秒のはずれ演出用の変動パターンP14を決定する。同様に、メインCPU30aは、特別図柄変動処理フラグの値が「0」であって、入球率向上状態が付与されていないときに、第1特図保留記憶数が「2」である場合、変動時間が7秒のはずれ演出用の変動パターンP11を決定し、第1特図保留記憶数が「3」である場合、変動時間が4秒のはずれ演出用の変動パターンP10を決定する。このように、保留されている第1の変動ゲームが多いほど、変動時間が短い変動パターンが決定される。このため、保留されている第1の変動ゲームが多いほど、保留されている第1の変動ゲームを素早く実行させることができる。その一方、保留されている第1の変動ゲームが少ないほど、変動時間が長い変動パターンが決定される。このため、第1特図保留記憶数の数が少ないときには、変動時間を長くして遊技球が入賞する時間を稼ぎ、図柄変動ゲームが途切れないようにすることができる。
一方、メインCPU30aは、特別図柄変動処理フラグの値が「0」であって、入球率向上状態が付与されているとき、変動時間が15秒の変動パターンP13、7秒の変動パターンP11、3秒の変動パターンP9のうちいずれかのはずれ演出用の変動パターンを決定する。なお、メインCPU30aは、特別図柄変動処理フラグの値が「0」であって、入球率向上状態が付与されているとき、15秒の変動パターンP13を高確率で選択するようになっている。これにより、第2の変動ゲームが行われやすくなる入球率向上状態が付与されているときには、変動時間を長くして、第2始動入賞口27に遊技球を入賞させる時間を稼ぐようになっている。
そして、変動パターン及び最終停止図柄を決定したメインCPU30aは、ステップS25の処理に移行し、統括制御基板31(統括CPU31a)に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する等、第1の変動ゲームに関する各種処理を実行する。その後、メインCPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。なお、特別図柄開始処理とは別の処理で、メインCPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように第1特図表示器H0の表示内容を制御する。また、メインCPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、飾図の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。
一方、ステップS13の判定結果が肯定の場合(第2特図始動保留記憶数>0の場合)、メインCPU30aは、図13に示すように、RAM30cの所定の記憶領域に記憶される特別図柄変動処理フラグに第2の変動ゲームを実行することを示す値[2]を設定する(ステップS35)。次に、メインCPU30aは、第2特図始動保留記憶数の数を「1」減算(−1)し(ステップS36)、当該第2特図始動保留記憶数に対応付けられてRAM30cの所定の記憶領域に記憶されている当り判定用乱数、特図振分乱数及び小当り図柄振分乱数の値を取得する(ステップS37)。
次に、メインCPU30aは、図15に示すように、取得した当り判定用乱数の値がROM30bに記憶されている大当り判定値と一致するか否かを判定して大当り判定(大当り抽選)を行う(ステップS38)。なお、本実施形態において、通常状態の時(低確率の時)、大当り判定の判定結果が肯定となる確率(大当り確率)は、4/1549としており、確変状態の時(高確率の時)、大当り判定の判定結果が肯定となる確率(大当り確率)は、40/1549としている。
ステップS38の判定結果が肯定の場合(大当りの場合)、メインCPU30aは、第2の変動ゲームが大当りの変動であることを示すように大当りフラグに[2]を設定する(ステップS39)。前記大当りフラグは、図柄変動ゲーム開始時から大当り遊技終了時まで「2」が設定され、その後、「0」が設定される。そして、メインCPU30aは、取得した特図振分乱数の値に基づき、特図による大当り図柄の中から第2特図表示器H1にて確定停止表示される最終停止図柄を決定する(ステップS40)。
なお、第2特図表示器H1に表示される特図の大当り図柄は、図柄a〜e,hのいずれかに分類されている。具体的には、図16(b)に示すように、第2特図表示器H1に表示される場合、特図振分乱数「15」〜「27」、「59」、「60」、「75」〜「99」に対応する特図の大当り図柄は、特図aに分類される。また、第2特図表示器H1に表示される場合、特図振分乱数「10」〜「11」、「14」、「28」〜「31」に対応する特図の大当り図柄は、特図bに分類される。また、第2特図表示器H1に表示される場合、特図振分乱数「6」〜「9」、「43」〜「47」、「55」〜「58」に対応する特図の大当り図柄は、特図cに分類される。また、第2特図表示器H1に表示される場合、特図振分乱数「32」〜「39」、「48」〜「50」、「54」に対応する特図の大当り図柄は、特図dに分類され、特図振分乱数「51」〜「53」に対応する特図の大当り図柄は、特図eに分類される。また、第2特図表示器H1に表示される場合、特図振分乱数「0」〜「5」、「12」〜「13」、「40」〜「42」、「61」〜「74」に対応する特図の大当り図柄は、特図hに分類される。
これにより、メインCPU30aは、大当り図柄として図柄aに分類される図柄を40/100の確率で決定する。同様に、メインCPU30aは、ステップS40において、図柄bに分類される図柄を7/100の確率で決定し、図柄cに分類される図柄を13/100の確率で決定し、図柄dに分類される図柄を12/100の確率で決定する。また、メインCPU30aは、図柄eに分類される図柄を3/100の確率で決定し、図柄hに分類される図柄を25/100の確率で決定する。以上のように、第1の変動ゲームと第2の変動ゲームでは、確変状態が付与される大当り図柄は、異なる種類となっている。
ステップS40の処理後、メインCPU30aは、決定した最終停止図柄から大当り遊技の種類を特定し、その特定した大当り遊技に対応する大当り演出用の変動パターンP1〜P4を決定する(ステップS41)。具体的に言えば、メインCPU30aは、決定した最終停止図柄が図柄a,c,d,e,hに分類される場合(すなわち、15R特別確変大当り遊技、ステップアップ大当り遊技、15R通常確変大当り遊技、15R確変秘匿大当り遊技、15R通常非確変大当り遊技が決定された場合)には、大当り演出用の通常変動パターンP1〜P3の中から決定する。一方、メインCPU30aは、決定した最終停止図柄が図柄bに分類される場合(すなわち、ジャンプアップ大当り遊技が決定された場合)には、大当り演出用の特定変動パターンP4を決定する。
変動パターン及び最終停止図柄を決定したメインCPU30aは、統括制御基板31(統括CPU31a)に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する等、第2の変動ゲームに関する各種処理を実行する(ステップS42)。具体的に言えば、メインCPU30aは、変動パターンを指定すると共に図柄変動の開始を指示する変動パターン指定コマンドを最初に出力する。同時に、メインCPU30aは、特図を変動開始させるように第2特図表示器H1の表示内容を制御する。また、同時に、メインCPU30aは、図柄変動ゲームの演出時間の計測を開始する。また、メインCPU30aは、最終停止図柄を指定するための特別図柄指定コマンドを出力する。そして、メインCPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。その後、特別図柄開始処理とは別の処理で、メインCPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように第2特図表示器H1の表示内容を制御する。また、メインCPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、飾図の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。
一方、ステップS38の大当り判定の判定結果が否定の場合(大当りでない場合)、メインCPU30aは、取得した当り判定用乱数の値がROM30bに記憶されている小当り判定値と一致するか否かを判定して小当り判定(小当り抽選)を行う(ステップS43)。なお、本実施形態において、第2の変動ゲームである場合、小当り判定の判定結果が肯定となる確率(小当り確率)は、6/1549としており、第1の変動ゲームである場合の小当り確率(12/1549)よりも低くなっている。
ステップS43の判定結果が肯定の場合(小当りの場合)、メインCPU30aは、第2の変動ゲームが小当りの変動であることを示すように小当りフラグに[2]を設定する(ステップS44)。前記小当りフラグは、図柄変動ゲーム開始時から小当り遊技終了時まで「2」が設定され、その後、「0」が設定される。そして、メインCPU30aは、取得した小当り図柄振分乱数の値に基づき、特図による小当り図柄(図柄i)の中から第2特図表示器H1にて確定停止表示される最終停止図柄を決定する(ステップS45)。その後、メインCPU30aは、小当り遊技に対応する小当り演出用の変動パターンP5を決定する(ステップS46)。
変動パターン及び最終停止図柄を決定したメインCPU30aは、ステップS42の処理に移行し、前述同様、統括制御基板31(統括CPU31a)に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する等、第2の変動ゲームに関する各種処理を実行し、特別図柄開始処理を終了する。その後に、特別図柄開始処理とは別の処理で、メインCPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように第2特図表示器H1の表示内容を制御する。また、メインCPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、飾図の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。
一方、ステップS43の判定結果が否定の場合(小当りでない場合)、メインCPU30aは、リーチ演出を実行させるか否かを判定するリーチ判定を行う(ステップS47)。なお、リーチ判定値は、遊技状態、保留記憶数及び特別図柄変動処理フラグの値によって異なるようになっている。図17(b)に示すように、特別図柄変動処理フラグが「1」であって、入球率向上状態が付与されていない場合(確変状態の有無にかかわらず)、メインCPU30aは、20/241の確率でリーチ判定を肯定判定する。一方、メインCPU30aは、特別図柄変動処理フラグが「1」であって、入球率向上状態が付与されているときに、確変状態が付与されている場合(大当り判定の当選確率が高確率の場合)、7/241の確率でリーチ判定を肯定判定する。また、メインCPU30aは、特別図柄変動処理フラグが「1」であって、入球率向上状態が付与されているときに、確変状態が付与されていない場合(大当り判定の当選確率が低確率の場合)、9/241の確率でリーチ判定を肯定判定する。
そして、ステップS47の判定結果が肯定の場合(リーチ演出を行う場合)、メインCPU30aは、はずれ図柄を第2特図表示器H1にて確定停止表示される最終停止図柄として決定する(ステップS48)。次に、メインCPU30aは、はずれリーチ演出用の変動パターンP6〜P8の中から変動パターンを決定する(ステップS49)。そして、変動パターン及び最終停止図柄を決定したメインCPU30aは、ステップS42の処理に移行し、統括制御基板31(統括CPU31a)に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する等、第2の変動ゲームに関する各種処理を実行する。その後、メインCPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。なお、特別図柄開始処理とは別の処理で、メインCPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように第2特図表示器H1の表示内容を制御する。また、メインCPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、飾図の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。
一方、ステップS47の判定結果が否定の場合(リーチ判定を行わない場合)、メインCPU30aは、はずれ図柄を第2特図表示器H1にて確定停止表示される最終停止図柄として決定する(ステップS50)。次に、メインCPU30aは、はずれ演出用の変動パターンP9〜P14の中から変動パターンを決定する(ステップS51)。このとき、保留記憶数及び入球率向上状態の有無により、決定されるはずれ演出用の変動パターンが異なるようになっている。
具体的には、メインCPU30aは、特別図柄変動処理フラグの値が「1」であって、入球率向上状態が付与されていないときに、第2特図保留記憶数が「0」「1」である場合、変動時間が12秒のはずれ演出用の変動パターンP12又は変動時間が24秒のはずれ演出用の変動パターンP14を決定する。同様に、メインCPU30aは、特別図柄変動処理フラグの値が「1」であって、入球率向上状態が付与されていないときに、第2特図保留記憶数が「2」である場合、変動時間が7秒のはずれ演出用の変動パターンP11を決定し、第2特図保留記憶数が「3」である場合、変動時間が4秒のはずれ演出用の変動パターンP10を決定する。このように、保留されている第2の変動ゲームが多いほど、変動時間が短い変動パターンが決定される。このため、保留されている第2の変動ゲームが多いほど、保留されている第2の変動ゲームを素早く実行させることができる。その一方、保留されている第2の変動ゲームが少ないほど、変動時間が長い変動パターンが決定される。このため、第2特図保留記憶数の数が少ないときには、変動時間を長くして遊技球が入賞する時間を稼ぎ、図柄変動ゲームが途切れないようにすることができる。
一方、メインCPU30aは、特別図柄変動処理フラグの値が「1」であって、入球率向上状態が付与されているとき、変動時間が15秒の変動パターンP13、7秒の変動パターンP11、3秒の変動パターンP9のうちいずれかのはずれ演出用の変動パターンを決定する。なお、メインCPU30aは、特別図柄変動処理フラグの値が「1」であって、入球率向上状態が付与されているとき、3秒の変動パターンP9を高確率で選択するようになっている。これにより、第2の変動ゲームが行われやすくなる入球率向上状態が付与されているときには、変動時間を短くして、保留されている第2の変動ゲームをなるべく早く実行させるようになっている。
そして、変動パターン及び最終停止図柄を決定したメインCPU30aは、ステップS42の処理に移行し、統括制御基板31(統括CPU31a)に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する等、第2の変動ゲームに関する各種処理を実行する。その後、メインCPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。なお、特別図柄開始処理とは別の処理で、メインCPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように第2特図表示器H1の表示内容を制御する。また、メインCPU30aは、前記指定した変動パターンに定められている演出時間に基づいて、飾図の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。
このような特別図柄開始処理を実行することにより、第1特図始動保留記憶数と、第2特図始動保留記憶数とがいずれも記憶されているとき、メインCPU30aは、第2の変動ゲームを優先的に実行する。そして、第2始動入賞口27は、入球率向上状態が付与されているとき、開閉羽根26が開状態となり遊技球が入賞しやすくなっているので、結果的に入球率向上状態が付与されている確変状態又は時短状態においては第2の変動ゲームが連続して実行されやすくなっている。そして、第2の変動ゲームで大当りとなる場合、確変状態が付与されるか否かの割合は第1の変動ゲームとは異ならないが、確変状態が付与されるときには、15ラウンドの大当り遊技が付与されるか否かの割合は異なっている。すなわち、特図振分乱数の振り分けが異なっており、第2の変動ゲームで大当りとなる場合、全て15ラウンドの大当り遊技が付与される。このため、2ラウンドの大当り遊技と比較して多くの遊技球を獲得することが期待できる15ラウンドの大当り遊技が遊技者に有利な遊技内容の大当り遊技であり、第2の変動ゲームが大当りとなる場合、この15ラウンドの大当り遊技が付与される確率が第1の変動ゲームと比較して高くなっている。このように、確変状態においては第2の変動ゲームが連続実行されやすくなっており、その第2の変動ゲームにて大当りとなる場合、第1の変動ゲームと比較して15ラウンドの大当り遊技が付与される確率が高くなっている。このことから、入球率向上状態が付与される確変状態又は時短状態において大当りが連続するときには、規定ラウンド遊技数が15ラウンドになる確率が高くなっている。
また、メインCPU30aは、第1始動保留球として記憶された当り判定用乱数に基づき判定を行う場合(第1の変動ゲームの場合)と比較して、第2始動保留球として記憶された当り判定用乱数に基づき判定を行う場合(第2の変動ゲームの場合)の方が、小当り判定を肯定する確率が低くなるようにした。このため、入球率向上状態が付与されており、第2の変動ゲームが行われやすい状況において、遊技者にとって利益が期待できない小当り遊技が付与される可能性が低くなる。すなわち、入球率向上状態が付与された状態において、遊技者にストレスを感じさせることなく、遊技の興趣を向上させることができる。また、図柄変動ゲームが実行された後、大入賞口扉28が0.32秒間開放した場合、第1の変動ゲームよりも第2の変動ゲームの後の方が、遊技者に、ジャンプアップ大当り遊技が付与されたのではないかと期待させることができる。
本実施形態では、メインCPU30aが、大当りを判定する大当り判定手段となる。また、メインCPU30aが、特図を決定する図柄決定手段となる。
そして、メインCPU30aは、大当りを決定した場合(大当りフラグに[1]が設定された場合)、決定した変動パターンに基づく図柄変動ゲームの終了後、最終停止図柄に基づき特定された種類の大当り遊技の制御を開始し、統括制御基板31(統括CPU31a)に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する。以下、メインCPU30aが実行する制御内容について、15R特別確変大当り遊技、ジャンプアップ大当り遊技、ステップアップ大当り遊技、15R通常確変大当り遊技、15R確変秘匿大当り遊技、2R通常確変大当り遊技、2R特別確変大当り遊技及び15R通常非確変大当り遊技の大当り遊技毎に説明する。
最初に、15R特別確変大当り遊技が付与されるときの制御について説明する。メインCPU30aは、図柄変動ゲームが終了すると、オープニングコマンドを出力するとともに、オープニング時間(5.5秒)の計測を開始する。次に、メインCPU30aは、オープニング時間が経過すると、1ラウンド目のラウンド遊技を開始させるべく1ラウンド目に対応するラウンドコマンドを出力するとともに、ラウンド遊技時間(max25秒)の計測を開始し、さらに開放信号を出力する。これにより、パチンコ機10では、1ラウンド目のラウンド遊技の開始に伴って大入賞口装置29の大入賞口扉28が開放される。そして、メインCPU30aは、1ラウンド目のラウンド遊技において終了条件が満たされると、閉鎖信号を出力する。これにより、パチンコ遊技機10では、1ラウンド目のラウンド遊技の終了に伴って大入賞口装置29の大入賞口扉28が閉鎖される。
1ラウンド目のラウンド遊技を終了させたメインCPU30aは、2ラウンド目のラウンド遊技を開始させるために、1ラウンド目と2ラウンド目の間に設定されるラウンド間インターバルのインターバル時間(2.0秒)の経過後に、2ラウンド目に対応するラウンドコマンドを出力する。そして、メインCPU30aは、2ラウンド目のラウンド遊技で終了条件が満たされると、同様に2ラウンド目のラウンド遊技を終了する。以降同様に、メインCPU30aは、3ラウンド目〜15ラウンド目のラウンド遊技を制御する。そして、メインCPU30aは、15ラウンド目のラウンド遊技が終了すると、インターバル時間(2.0秒)の経過後にエンディングコマンドを出力するとともに、エンディング時間(5.568秒)の計測を開始する。そして、メインCPU30aは、エンディング時間の経過後、大当り遊技を終了させる。
その際、メインCPU30aは、15R特別確変大当り遊技が付与された場合には、確変状態を付与することを示す確変フラグに「1」を設定すると共に、入球率向上状態を付与することを示す作動フラグに「1」を設定する。なお、確変フラグに「1」が設定されている場合には、確変状態が付与されていることを示し、「0」が設定されている場合には、確変状態が付与されていないことを示している。同様に、作動フラグに「1」が設定されている場合には、入球率向上状態が付与されていることを示し、「0」が設定されている場合には、入球率向上状態が付与されていないことを示している。
また、メインCPU30aは、確変状態が付与される残り図柄変動ゲーム数を示す確変状態付与回数に10000回を設定する。また、メインCPU30aは、入球率向上状態が付与される残り図柄変動ゲーム数を示す作動回数に10000回を設定する。この入球率向上状態付与回数及び確変状態付与回数は、図柄変動ゲームが実行される毎に1減算され、値が0となると、確変フラグ及び作動フラグがクリアされる(「0」が設定される)。なお、各フラグ、確変状態付与回数及び作動回数は、RAM30cの所定の記憶領域に記憶されるようになっている。また、各フラグ、確変状態付与回数及び作動回数は、大当り遊技が付与された場合にもクリアされる(「0」が設定される)ようになっている。
また、メインCPU30aは、15R特別確変大当り遊技中、第1特図表示器H0の下方に配置され、15ラウンド大当り遊技が付与されていることを示す15R表示ランプL1を点灯させるように制御する(図2参照)。また、メインCPU30aは、15R特別確変大当り遊技のオープニング演出開始時からエンディング演出終了時まで、外部端子板40を介して大当り遊技が付与されたことを通知する大当り遊技状態信号をホールコンピュータHC等の外部装置に出力するようになっている。また、メインCPU30aは、ラウンドコマンドを出力する毎に最終停止図柄(大当り図柄)を指定する特別図柄指定コマンドを出力するようになっている。
次に、ジャンプアップ大当り遊技が付与されるときの制御について説明する。
メインCPU30aは、図柄変動ゲームが終了すると、オープニングコマンドを出力するとともに、オープニング時間(0.004秒)の計測を開始する。次に、メインCPU30aは、オープニング時間が経過すると、1ラウンド目のラウンド遊技を開始させるべく1ラウンド目に対応するラウンドコマンドを出力するとともに、図18(a)に示すラウンド遊技時間T4(max29.92秒)の計測を開始する。そして、本実施形態においてメインCPU30aは、ジャンプアップ大当り遊技の1ラウンド目を、15特別確変大当り遊技、15R通常確変大当り遊技、15R確変秘匿大当り遊技及び15R通常非確変大当り遊技の各1ラウンド目とは異なる遊技内容で制御を実行する。
具体的に言えば、メインCPU30aは、図18(a)に示すように、大入賞口装置29の大入賞口扉28を、入球上限個数の遊技球が入球していないことを条件に、最大3回開放させる。図18(a)中の「1」〜「3」の数字は、開放回数を示す。1ラウンド目のラウンド遊技を開始させるメインCPU30aは、まず、1回目の大入賞口装置29の大入賞口扉28を開放させるため、開放信号を出力するとともに、統括制御基板31に対し、大入賞口装置29の大入賞口扉28の開放回数を指示する開放コマンドを出力する。1回目の開放時においてメインCPU30aは、開放回数「1(回目)」を指示する開放コマンドを出力する。そして、メインCPU30aは、大入賞口装置29の大入賞口扉28を開放(1回目の開放)させてからの時間を計測し、開放時間T1(0.32秒)が経過したならば、1回目の大入賞口装置29の大入賞口扉28の開放を終了させるべく、閉鎖信号を出力する。それとともに、メインCPU30aは、統括制御基板31に対し、大入賞口扉28の閉鎖回数を指示する閉鎖コマンドを出力する。1回目の閉鎖時においてメインCPU30aは、閉鎖回数「1(回目)」を指示する閉鎖コマンドを出力する。
次に、メインCPU30aは、大入賞口扉28を閉鎖(1回目の閉鎖)させてからの時間を計測する。このとき、メインCPU30aは、大入賞口扉28の1回目と2回目の開放間に設定されるラウンド内インターバルのインターバル時間INa(2.0秒)を計測する。次に、メインCPU30aは、インターバル時間INaが経過したならば、2回目の大入賞口扉28の開放として、開放信号を出力するとともに、統括制御基板31に対し、大入賞口扉28の開放回数「2(回目)」を指示する開放コマンドを出力する。そして、メインCPU30aは、大入賞口扉28を開放(2回目の開放)させてからの時間を計測し、開放時間T1(0.32秒)が経過したならば、2回目の大入賞口扉28の開放を終了させるべく、閉鎖信号を出力するとともに、統括制御基板31に対し、大入賞口扉28の閉鎖回数(2回目の閉鎖)を指示する閉鎖コマンドを出力する。
次に、メインCPU30aは、大入賞口扉28を閉鎖(2回目の閉鎖)させてからの時間を計測する。このとき、メインCPU30aは、大入賞口扉28の2回目と3回目の開放間に設定されるラウンド内インターバルのインターバル時間INb(2.92秒)を計測する。次に、メインCPU30aは、インターバル時間INbが経過したならば、3回目の大入賞口扉28の開放として、開放信号を出力するとともに、統括制御基板31に対し、大入賞口扉28の開放回数「3(回目)」を指示する開放コマンドを出力する。そして、メインCPU30aは、大入賞口扉28を開放(3回目の開放)させてからの時間を計測し、開放時間T2(max24.36秒)が経過したならば、3回目の大入賞口扉28の開放を終了させるべく、閉鎖信号を出力するとともに、統括制御基板31に対し、大入賞口扉28の閉鎖回数(3回目の閉鎖)を指示する閉鎖コマンドを出力する。
なお、メインCPU30aは、ラウンド遊技中に大入賞口扉28へ入球した遊技球の入球個数が入球上限個数(規定個数)に達すると、ラウンド遊技を終了させるようになっている。このため、ジャンプアップ大当り遊技においてもメインCPU30aは、1ラウンド目のラウンド遊技中に入球上限個数の遊技球の入球がなされた場合には、その時点でラウンド遊技を終了させる。例えば、3回目の開放時に、開放時間T2の経過前に入球上限個数の遊技球の入球がなされた場合には、その時点でラウンド遊技を終了させる。
そして、1ラウンド目のラウンド遊技を終了させたメインCPU30aは、15R特別確変大当り遊技と同様に、2ラウンド目からの各ラウンド遊技を実行させ、その後エンディングを実行させるように制御する。すなわち、メインCPU30aは、図18(a)に示すように、2ラウンド目のラウンド遊技を開始させるために、1ラウンド目と2ラウンド目の間に設定されるラウンド間インターバルのインターバル時間INc(2.0秒)の経過後に、2ラウンド目に対応するラウンドコマンドを出力する。そして、メインCPU30aは、2ラウンド目のラウンド遊技で終了条件(ラウンド遊技時間T3(25秒)の経過又は入球上限個数の入球)が満たされると、2ラウンド目のラウンド遊技を終了する。以降同様に、メインCPU30aは、3ラウンド目〜15ラウンド目のラウンド遊技を制御する。そして、メインCPU30aは、15ラウンド目のラウンド遊技が終了すると、インターバル時間INc(2.0秒)の経過後にエンディングコマンドを出力するとともに、エンディング時間EDa(5.568秒)の計測を開始する。エンディング時間の経過後、メインCPU30aは、大当り遊技を終了させるとともに、確変フラグ及び作動フラグに「1」を設定する。また、メインCPU30aは、確変状態付与回数及び作動回数に10000回を設定する。そして、メインCPU30aは、大当りフラグに[0]を設定する(クリアする)。また、メインCPU30aは、ジャンプアップ大当り遊技中、15R表示ランプL1を点灯させるように制御する。また、メインCPU30aは、2ラウンドの大当り遊技の上限ラウンド回数分(2回分)、大入賞口扉28が開放された後からエンディング演出終了時まで、外部端子板40を介して大当り遊技が付与されたことを通知する大当り遊技状態信号をホールコンピュータHC等の外部装置に出力するようになっている。なお、メインCPU30aは、ラウンドコマンドを出力する毎に最終停止図柄(大当り図柄)を指定する特別図柄指定コマンドを出力するようになっている。
次に、ステップアップ大当り遊技が付与されるときの制御について図19(a)に基づき説明する。なお、図19(a)では、図面の都合上、11ラウンド目における大入賞口扉28の開放タイミングだけを図示している。
メインCPU30aは、図柄変動ゲームが終了すると、オープニングコマンドを出力するとともに、オープニング時間(5.5秒)の計測を開始する。また、メインCPU30aは、ステップアップ大当り遊技のオープニング演出開始時からエンディング演出終了時まで、外部端子板40を介して大当り遊技が付与されたことを通知する大当り遊技状態信号をホールコンピュータHC等の外部装置に出力するようになっている。
次に、メインCPU30aは、オープニング時間が経過すると、1ラウンド目のラウンド遊技を開始させるべく1ラウンド目に対応するラウンドコマンドを出力するとともに、ラウンド遊技時間(max25秒)の計測を開始し、さらに開放信号を出力する。これにより、パチンコ機10では、1ラウンド目のラウンド遊技の開始に伴って大入賞口装置29の大入賞口扉28が開放される。そして、メインCPU30aは、1ラウンド目のラウンド遊技において終了条件が満たされると、閉鎖信号を出力する。これにより、パチンコ遊技機10では、1ラウンド目のラウンド遊技の終了に伴って大入賞口装置29の大入賞口扉28が閉鎖される。
1ラウンド目のラウンド遊技を終了させたメインCPU30aは、2ラウンド目のラウンド遊技を開始させるために、1ラウンド目と2ラウンド目の間に設定されるラウンド間インターバルのインターバル時間INc(2.0秒)の経過後に、2ラウンド目に対応するラウンドコマンドを出力する。そして、メインCPU30aは、2ラウンド目のラウンド遊技で終了条件が満たされると、同様に2ラウンド目のラウンド遊技を終了する。以降同様に、メインCPU30aは、3ラウンド目〜10ラウンド目のラウンド遊技を制御する。
次に、メインCPU30aは、10ラウンド目のラウンド遊技が終了すると、11ラウンド目のラウンド遊技を開始させるべく11ラウンド目に対応するラウンドコマンドを出力するとともに、図19(a)に示すラウンド遊技時間T5(max35秒)の計測を開始する。そして、本実施形態においてメインCPU30aは、ステップアップ大当り遊技の11ラウンド目を、他の大当り遊技の各11ラウンド目とは異なる遊技内容で制御を実行する。
具体的に言えば、メインCPU30aは、図19(a)に示すように、大入賞口装置29の大入賞口扉28を、入球上限個数の遊技球が入球していないことを条件に、最大6回開放させる。図19(a)中の「1」〜「6」の数字は、開放回数を示す。11ラウンド目のラウンド遊技を開始させるメインCPU30aは、まず、1回目の大入賞口装置29の大入賞口扉28を開放させるため、開放信号を出力するとともに、統括制御基板31に対し、大入賞口装置29の大入賞口扉28の開放回数を指示する開放コマンドを出力する。1回目の開放時においてメインCPU30aは、開放回数「1(回目)」を指示する開放コマンドを出力する。そして、メインCPU30aは、大入賞口装置29の大入賞口扉28を開放(1回目の開放)させてからの時間を計測し、開放時間T6(0.32秒)が経過したならば、1回目の大入賞口装置29の大入賞口扉28の開放を終了させるべく、閉鎖信号を出力する。それとともに、メインCPU30aは、統括制御基板31に対し、大入賞口扉28の閉鎖回数を指示する閉鎖コマンドを出力する。1回目の閉鎖時においてメインCPU30aは、閉鎖回数「1(回目)」を指示する閉鎖コマンドを出力する。
次に、メインCPU30aは、大入賞口扉28を閉鎖(1回目の閉鎖)させてからの時間を計測する。このとき、メインCPU30aは、大入賞口扉28の1回目と2回目の開放間に設定されるラウンド内インターバルのインターバル時間INa(2.0秒)を計測する。次に、メインCPU30aは、インターバル時間INaが経過したならば、2回目の大入賞口扉28の開放として、開放信号を出力するとともに、統括制御基板31に対し、大入賞口扉28の開放回数「2(回目)」を指示する開放コマンドを出力する。そして、メインCPU30aは、大入賞口扉28を開放(2回目の開放)させてからの時間を計測し、開放時間T6(0.32秒)が経過したならば、2回目の大入賞口扉28の開放を終了させるべく、閉鎖信号を出力するとともに、統括制御基板31に対し、大入賞口扉28の閉鎖回数(2回目の閉鎖)を指示する閉鎖コマンドを出力する。そして、メインCPU30aは、5回まで同様にして、大入賞口扉28を開閉させる。
次に、メインCPU30aは、大入賞口扉28を閉鎖(5回目の閉鎖)させてからの時間を計測する。このとき、メインCPU30aは、大入賞口扉28の5回目と6回目の開放間に設定されるラウンド内インターバルのインターバル時間INa(2.0秒)を計測する。次に、メインCPU30aは、インターバル時間INaが経過したならば、6回目の大入賞口扉28の開放として、開放信号を出力するとともに、統括制御基板31に対し、大入賞口扉28の開放回数「6(回目)」を指示する開放コマンドを出力する。そして、メインCPU30aは、大入賞口扉28を開放(6回目の開放)させてからの時間を計測し、開放時間T7(max23.4秒)が経過したならば、6回目の大入賞口扉28の開放を終了させるべく、閉鎖信号を出力するとともに、統括制御基板31に対し、大入賞口扉28の閉鎖回数(6回目の閉鎖)を指示する閉鎖コマンドを出力する。
なお、メインCPU30aは、ラウンド遊技中に大入賞口扉28へ入球した遊技球の入球個数が入球上限個数(規定個数)に達すると、ラウンド遊技を終了させるようになっている。このため、ステップアップ大当り遊技においてもメインCPU30aは、11ラウンド目のラウンド遊技中に入球上限個数の遊技球の入球がなされた場合には、その時点でラウンド遊技を終了させる。例えば、6回目の開放時に、開放時間T7の経過前に入球上限個数の遊技球の入球がなされた場合には、その時点でラウンド遊技を終了させる。
そして、11ラウンド目のラウンド遊技を終了させたメインCPU30aは、15R特別確変大当り遊技と同様に、12ラウンド目からの各ラウンド遊技を実行させ、その後エンディングを実行させるように制御する。すなわち、メインCPU30aは、図19(a)に示すように、12ラウンド目のラウンド遊技を開始させるために、11ラウンド目と12ラウンド目の間に設定されるラウンド間インターバルのインターバル時間INc(2.0秒)の経過後に、12ラウンド目に対応するラウンドコマンドを出力する。そして、メインCPU30aは、12ラウンド目のラウンド遊技で終了条件(ラウンド遊技時間(25秒)の経過又は入球上限個数の入球)が満たされると、12ラウンド目のラウンド遊技を終了する。以降同様に、メインCPU30aは、13ラウンド目〜15ラウンド目のラウンド遊技を制御する。そして、メインCPU30aは、15ラウンド目のラウンド遊技が終了すると、インターバル時間INc(2.0秒)の経過後にエンディングコマンドを出力するとともに、エンディング時間EDa(5.568秒)の計測を開始する。エンディング時間の経過後、メインCPU30aは、大当り遊技を終了させるとともに、確変フラグ及び作動フラグに「1」を設定する。また、メインCPU30aは、確変状態付与回数及び作動回数に10000回を設定する。また、メインCPU30aは、ステップアップ大当り遊技中、15R表示ランプL1を点灯させるように制御する。そして、メインCPU30aは、大当りフラグに[0]を設定する(クリアする)。なお、メインCPU30aは、ラウンドコマンドを出力する毎に最終停止図柄(大当り図柄)を指定する特別図柄指定コマンドを出力するようになっている。
次に、15R通常確変大当り遊技、15R確変秘匿大当り遊技及び15R通常非確変大当り遊技が付与されるときの制御について説明する。なお、15R通常確変大当り遊技、15R確変秘匿大当り遊技及び15R通常非確変大当り遊技における大入賞口扉28の開閉態様は、同じであるため、まとめて図19(b)に基づき説明する。なお、図19(b)では、図面の都合上、11ラウンド目以降の大入賞口扉28の開放タイミングだけを図示している。
メインCPU30aは、図柄変動ゲームが終了すると、オープニングコマンドを出力するとともに、オープニング時間(5.5秒)の計測を開始する。また、メインCPU30aは、15R通常確変大当り遊技、15R確変秘匿大当り遊技及び15R通常非確変大当り遊技のオープニング演出開始時からエンディング演出終了時まで、外部端子板40を介して大当り遊技が付与されたことを通知する大当り遊技状態信号をホールコンピュータHC等の外部装置に出力するようになっている。
次に、メインCPU30aは、オープニング時間が経過すると、1ラウンド目のラウンド遊技を開始させるべく1ラウンド目に対応するラウンドコマンドを出力するとともに、ラウンド遊技時間(max25秒)の計測を開始し、さらに開放信号を出力する。これにより、パチンコ機10では、1ラウンド目のラウンド遊技の開始に伴って大入賞口装置29の大入賞口扉28が開放される。そして、メインCPU30aは、1ラウンド目のラウンド遊技において終了条件が満たされると、閉鎖信号を出力する。これにより、パチンコ遊技機10では、1ラウンド目のラウンド遊技の終了に伴って大入賞口装置29の大入賞口扉28が閉鎖される。
1ラウンド目のラウンド遊技を終了させたメインCPU30aは、2ラウンド目のラウンド遊技を開始させるために、1ラウンド目と2ラウンド目の間に設定されるラウンド間インターバルのインターバル時間INc(2.0秒)の経過後に、2ラウンド目に対応するラウンドコマンドを出力する。そして、メインCPU30aは、2ラウンド目のラウンド遊技で終了条件が満たされると、同様に2ラウンド目のラウンド遊技を終了する。以降同様に、メインCPU30aは、3ラウンド目〜10ラウンド目のラウンド遊技を制御する。
次に、メインCPU30aは、10ラウンド目のラウンド遊技が終了すると、11ラウンド目のラウンド遊技を開始させるべく11ラウンド目に対応するラウンドコマンドを出力するとともに、ラウンド遊技時間T8(max0.32秒)の計測を開始し、さらに開放信号を出力する。これにより、パチンコ機10では、11ラウンド目のラウンド遊技の開始に伴って大入賞口装置29の大入賞口扉28が開放される。そして、メインCPU30aは、11ラウンド目のラウンド遊技において終了条件が満たされると、閉鎖信号を出力する。これにより、パチンコ遊技機10では、11ラウンド目のラウンド遊技の終了に伴って大入賞口装置29の大入賞口扉28が閉鎖される。
11ラウンド目のラウンド遊技を終了させたメインCPU30aは、12ラウンド目のラウンド遊技を開始させるために、11ラウンド目と12ラウンド目の間に設定されるラウンド間インターバルのインターバル時間INc(2.0秒)の経過後に、12ラウンド目に対応するラウンドコマンドを出力する。そして、メインCPU30aは、12ラウンド目のラウンド遊技で終了条件が満たされると、同様に12ラウンド目のラウンド遊技を終了する。以降同様に、メインCPU30aは、13ラウンド目〜15ラウンド目のラウンド遊技を制御する。そして、メインCPU30aは、15ラウンド目のラウンド遊技が終了すると、インターバル時間INc(2.0秒)の経過後にエンディングコマンドを出力するとともに、エンディング時間EDa(5.568秒)の計測を開始する。エンディング時間の経過後、メインCPU30aは、大当り遊技を終了させる。そして、メインCPU30aは、大当りフラグに[0]を設定する(クリアする)。
また、それとともに、メインCPU30aは、15R通常確変大当り遊技が付与されていた場合には、確変状態を付与することを示す確変フラグに「1」を設定し、また、入球率向上状態を付与することを示す作動フラグに「1」を設定する。また、メインCPU30aは、15R通常確変大当り遊技が付与されていた場合には、確変状態付与回数及び作動回数に10000回を設定する。
また、メインCPU30aは、15R確変秘匿大当り遊技が付与されていた場合には、確変状態を付与することを示す確変フラグに「1」を設定し、また、入球率向上状態を付与することを示す作動フラグに「1」を設定する。また、メインCPU30aは、15R確変秘匿大当り遊技が付与されていた場合には、確変状態付与回数に10000回を設定する一方、作動回数に100回を設定する。また、メインCPU30aは、15R通常非確変大当り遊技が付与されていた場合には、確変フラグに「0」を設定する(「1」を設定しない)と共に、入球率向上状態を付与することを示す作動フラグに「1」を設定する。また、メインCPU30aは、15R通常非確変大当り遊技が付与されていた場合には、作動回数に100回を設定する。また、メインCPU30aは、15R通常確変大当り遊技中、15R確変秘匿大当り遊技中及び15R通常非確変大当り遊技中、15R表示ランプL1を点灯させるように制御する。なお、メインCPU30aは、ラウンドコマンドを出力する毎に最終停止図柄(大当り図柄)を指定する特別図柄指定コマンドを出力するようになっている。
次に、2R通常確変大当り遊技及び2R特別確変大当り遊技が付与されるときの制御について説明する。
メインCPU30aは、図柄変動ゲームが終了すると、オープニングコマンドを出力するとともに、オープニング時間(0.004秒)の計測を開始する。次に、メインCPU30aは、オープニング時間が経過すると、1ラウンド目のラウンド遊技を開始させるべく1ラウンド目に対応するラウンドコマンドを出力するとともに、図18(b)に示すラウンド遊技時間T11(max0.32秒)の計測を開始する。また、メインCPU30aは、開放信号を出力する。そして、メインCPU30aは、大入賞口扉28を開放(1回目の開放)させてからの時間を計測し、ラウンド遊技時間T11(0.32秒)が経過したならば、1ラウンド目のラウンド遊技を終了させるべく、閉鎖信号を出力する。
次に、メインCPU30aは、1ラウンド目のラウンド遊技を終了させてからの時間を計測する。このとき、メインCPU30aは、1ラウンド目のラウンド遊技と2ラウンド目のラウンド遊技の間に設定されるラウンド間インターバルのインターバル時間INc(2.0秒)を計測する。次に、メインCPU30aは、インターバル時間INcが経過したならば、2ラウンド目のラウンド遊技を開始させるべく2ラウンド目に対応するラウンドコマンドを出力するとともに、図18(b)に示すラウンド遊技時間T11(max0.32秒)の計測を開始する。また、メインCPU30aは、開放信号を出力する。そして、メインCPU30aは、大入賞口扉28を開放(2回目の開放)させてからの時間を計測し、ラウンド遊技時間T11(0.32秒)が経過したならば、2ラウンド目のラウンド遊技を終了させるべく、閉鎖信号を出力する。
次に、メインCPU30aは、2ラウンド目のラウンド遊技を終了させてからの時間を計測する。そして、メインCPU30aは、2ラウンド目のラウンド遊技が終了すると、インターバル時間INc(2.0秒)の経過後にエンディングコマンドを出力するとともに、エンディング時間EDb(0.924秒)の計測を開始する。エンディング時間の経過後、メインCPU30aは、大当り遊技を終了させる。そして、メインCPU30aは、大当りフラグに[0]を設定する(クリアする)。その際、メインCPU30aは、2R通常確変大当り遊技が付与される場合、確変フラグ及び作動フラグに「1」を設定する。また、メインCPU30aは、2R通常確変大当り遊技が付与される場合には、確変状態付与回数及び作動回数に10000回を設定する。
一方、メインCPU30aは、2R特別確変大当り遊技が付与される場合、確変フラグに「1」を設定すると共に、確変状態付与回数に10000回を設定する。また、メインCPU30aは、2R特別確変大当り遊技が付与される場合、当該2R特別確変大当り遊技が付与される図柄変動ゲーム開始時において作動フラグ又は確変フラグに「1」が設定されていれば、当該作動フラグに「1」を設定すると共に、作動回数に10000回を設定する。一方、メインCPU30aは、2R特別確変大当り遊技が付与される場合、当該2R特別確変大当り遊技が付与される図柄変動ゲーム開始時において作動フラグ及び確変フラグに「1」が設定されていなければ作動フラグに「1」を設定しないようになっている。また、メインCPU30aは、2R通常確変大当り遊技中及び2R特別確変大当り遊技中、2R表示ランプL2を点灯させるように制御する。また、メインCPU30aは、2R通常確変大当り遊技が付与された場合には、2ラウンドの大当り遊技の上限ラウンド回数分(2回分)、大入賞口扉28が開放された後からエンディング演出終了時まで、外部端子板40を介して大当り遊技が付与されたことを通知する大当り遊技状態信号をホールコンピュータHC等の外部装置に出力するようになっている。また、メインCPU30aは、2R特別確変大当り遊技が付与された場合であって、入球率向上状態が付与される場合には、2ラウンドの大当り遊技の上限ラウンド回数分(2回分)、大入賞口扉28が開放された後からエンディング演出終了時まで、外部端子板40を介して大当り遊技が付与されたことを通知する大当り遊技状態信号をホールコンピュータHC等の外部装置に出力するようになっている。なお、メインCPU30aは、ラウンドコマンドを出力する毎に最終停止図柄(大当り図柄)を指定する特別図柄指定コマンドを出力するようになっている。
また、メインCPU30aは、小当りを決定した場合(小当りフラグに[1]が設定された場合)、決定した変動パターンに基づく図柄変動ゲームの終了後、小当り遊技の制御を開始し、統括制御基板31(統括CPU31a)に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する。以下、小当り遊技が付与されるときの制御について詳しく説明する。
メインCPU30aは、図柄変動ゲームが終了すると、1ラウンド目のラウンド遊技を開始させるべく1ラウンド目に対応するラウンドコマンドを出力するとともに、図18(c)に示すラウンド遊技時間T21(max2.64秒)の計測を開始する。そして、本実施形態においてメインCPU30aは、図18(c)に示すように、大入賞口扉28を、入球上限個数の遊技球が入球していないことを条件に、最大2回開放させる。図18(c)中の「1」、「2」の数字は、開放回数を示す。1ラウンド目のラウンド遊技を開始させるメインCPU30aは、まず、1回目の大入賞口扉28の開放として、開放信号を出力する。そして、メインCPU30aは、大入賞口扉28を開放(1回目の開放)させてからの時間を計測し、開放時間T22(0.32秒)が経過したならば、1回目の大入賞口扉28の開放を終了させるべく、閉鎖信号を出力する。
次に、メインCPU30aは、大入賞口扉28を閉鎖(1回目の閉鎖)させてからの時間を計測する。このとき、メインCPU30aは、大入賞口扉28の1回目と2回目の開放間に設定されるラウンド内インターバルのインターバル時間INa(2.0(秒))を計測する。次に、メインCPU30aは、インターバル時間INaが経過したならば、2回目の大入賞口扉28の開放として、開放信号を出力する。そして、メインCPU30aは、大入賞口扉28を開放(2回目の開放)させてからの時間を計測し、開放時間T22(0.32(秒))が経過したならば、2回目の大入賞口扉28の開放を終了させるべく、閉鎖信号を出力する。これにより、小当り遊技におけるラウンド遊技が終了する。
次に、メインCPU30aは、ラウンド遊技を終了させてからの時間を計測する。そして、メインCPU30aは、インターバル時間INc(2.0秒)の経過後にエンディングコマンドを出力するとともに、エンディング時間EDb(0.936秒)の計測を開始する。エンディング時間の経過後、メインCPU30aは、小当り遊技を終了させる。そして、メインCPU30aは、小当りフラグに[0]を設定する(クリアする)。なお、小当り遊技の場合、小当り当選時の遊技状態が維持されることから、メインCPU30aは、確変フラグ及び作動フラグのいずれも現状を維持する(新たな値を設定しない)。
このように大当り遊技及び小当り遊技を実行させることにより、本実施形態では、ジャンプアップ大当り遊技の1ラウンド目において、2R特別確変大当り遊技、2R通常確変大当り遊技及び小当り遊技と大入賞口扉28の開放態様が同一態様となる状態が作り出される。具体的に言えば、図18に示すように、ジャンプアップ大当り遊技の1ラウンド目において、1回目の開放時間T1(0.32秒)+インターバル時間INa(2.0秒)+2回目の開放時間T1(0.32秒)=2.64(秒)を掛けて、大入賞口扉28の開放が2回行われる。また、図18(b)に示すように、2R特別確変大当り遊技及び2R通常確変大当り遊技において、1ラウンド目のラウンド遊技時間T11(0.32秒)+インターバル時間INc(2.0秒)+2ラウンド目のラウンド遊技時間T11(0.32秒)=2.64(秒)を掛けて、大入賞口扉28の開放が2回行われる。さらに、図18(c)に示すように、小当り遊技において、1回目の開放時間T22(0.32秒)+インターバル時間INa(2.0秒)+2回目の開放時間T22(0.32秒)=ラウンド遊技時間T21(2.64秒)を掛けて、大入賞口扉28の開放が2回行われる。すなわち、ジャンプアップ大当り遊技における1ラウンド目の大入賞口扉28の1回目の開放が開始してから2回目の開放が終了するまでの時間と、2R特別確変大当り遊技、2R通常確変大当り遊技及び小当り遊技における大入賞口扉28の1回目の開放が開始してから2回目の開放が終了するまでの時間が何れも「2.64(秒)」に設定されている。つまり、ジャンプアップ大当り遊技、2R特別確変大当り遊技、2R通常確変大当り遊技及び小当り遊技では、「2.64(秒)」の間、同一開放態様にて大入賞口扉28が開放されることになる。
以上のことから、本実施形態のパチンコ遊技機10では、大入賞口扉28の開放態様を視認しても2R特別確変大当り遊技と、2R通常確変大当り遊技と、小当り遊技の区別が付かない。また、本実施形態のパチンコ遊技機10では、ジャンプアップ大当り遊技においても、1ラウンド目の開始後、3回目の開放が行われる迄の間、2R特別確変大当り遊技、2R通常確変大当り遊技及び小当り遊技とは区別が付かない。これにより、遊技者は、大入賞口扉28が短い時間(0.32秒)で2回開放しても、その開放態様からはジャンプアップ大当り遊技であるか、確変2ラウンド大当り遊技であるか、又は小当り遊技であるかを区別し得ない。
また、15R特別確変大当り遊技と、15R確変秘匿大当り遊技と、ステップアップ大当り遊技と、15R通常確変大当り遊技と、15R通常非確変大当り遊技とでは、1〜10ラウンド目までの大入賞口扉28の開放態様は同じである。このため、1〜10ラウンド目までの大入賞口扉28の開放態様から、15R特別確変大当り遊技と、15R確変秘匿大当り遊技と、ステップアップ大当り遊技と、15R通常確変大当り遊技、15R通常非確変大当り遊技のうちいずれの大当り遊技であるか認識できない。
また、図19に示すように、ステップアップ大当り遊技の11ラウンド目の大入賞口扉28の開放態様と、15R確変秘匿大当り遊技と、15R通常確変大当り遊技と、15R通常非確変大当り遊技の11〜15ラウンド目までの大入賞口扉28の開放態様は同じである。具体的に言えば、図19に示すように、ステップアップ大当り遊技の11ラウンド目において、開放時間T6(0.32秒)+インターバル時間INa(2.0秒)という開放態様で大入賞口扉28を5回開閉させる。また、図19(b)に示すように、15R確変秘匿大当り遊技と、15R通常確変大当り遊技と、15R通常非確変大当り遊技では、11〜15ラウンドの各ラウンド遊技において、開放時間T8(0.32秒)+インターバル時間INc(2.0秒)という開放態様で大入賞口扉28を開閉させる。すなわち、15R確変秘匿大当り遊技と、15R通常確変大当り遊技と、15R通常非確変大当り遊技では、11ラウンド目以降、開放時間T8(0.32秒)+インターバル時間INc(2.0秒)という開放態様で大入賞口扉28を5回開閉させる。すなわち、ステップアップ大当り遊技の11ラウンド目の大入賞口扉28の開放態様と、15R確変秘匿大当り遊技と、15R通常確変大当り遊技と、15R通常非確変大当り遊技の11〜15ラウンド目までの大入賞口扉28の開放態様は同じとした。このため、11ラウンド目以降、大入賞口扉28が5回開閉するまでは、その開放態様から15R確変秘匿大当り遊技と、ステップアップ大当り遊技と、15R通常確変大当り遊技のうちいずれの大当り遊技であるか認識できない。
以上により、本実施形態のメインCPU30aが、大当り遊技を付与する大当り遊技付与手段となる。また、メインCPU30aが、確変状態(特別遊技状態)を付与するか否か判定し、肯定判定の場合には確変状態を付与する特別遊技状態付与手段となる。
次に、普通図柄入力処理を図20に従って説明する。
メインCPU30aは、遊技球が作動ゲート23を通過したか否かを判定する(ステップS61)。すなわち、ステップS61においてメインCPU30aは、ゲートセンサSE4が遊技球を検知した時に出力する第4検知信号を入力したか否かを判定する。ステップS61の判定結果が否定の場合、メインCPU30aは、普通図柄入力処理を終了する。ステップS61の判定結果が肯定の場合、メインCPU30aは、RAM30cに記憶されている普図始動保留記憶数が上限数の4未満であるか否かを判定する(ステップS62)。ステップS62の判定結果が否定(普図始動保留記憶数=4)の場合、メインCPU30aは、普通図柄入力処理を終了する。
ステップS62の判定結果が肯定(普図始動保留記憶数<4)の場合、メインCPU30aは、普図始動保留記憶数を+1(1加算)し、普図始動保留記憶数を書き換える(ステップS63)。続いて、メインCPU30aは、普通当り判定用乱数の値及び普図振分乱数の値をRAM30cから読み出して取得し、該値を普図始動保留記憶数に対応付けられたRAM30cの所定の記憶領域に設定する(ステップS64)。その後、メインCPU30aは、普通図柄入力処理を終了する。
次に、普通図柄開始処理について図21に基づき説明する。メインCPU30aは、普通図柄開始処理を所定周期毎に実行するようになっている。
メインCPU30aは、まず、普図が変動表示中であるか否か及び普通当り遊技中であるか否か判定する(ステップS71)。ステップS71の判定結果が肯定の場合(普図ゲーム中である又は普通当り遊技中である場合)、メインCPU30aは、普通図柄開始処理を終了する。一方、ステップS71の判定結果が否定の場合(普図ゲーム中でなく、普通当り遊技中でない場合)、メインCPU30aは、普図始動保留記憶数を読み出し(ステップS72)、普図始動保留記憶数が「0」よりも大きいか否か判定する(ステップS73)。
ステップS73の判定結果が否定の場合(普図始動保留記憶数=0の場合)、メインCPU30aは、普通図柄開始処理を終了する。一方、ステップS73の判定結果が肯定の場合(普図始動保留記憶数>0の場合)、メインCPU30aは、普図始動保留記憶数の数を「1」減算(−1)し(ステップS74)、当該普図始動保留記憶数に対応付けられてRAM30cの所定の記憶領域に記憶されている普通当り判定用乱数の値を取得する(ステップS75)。
次に、メインCPU30aは、取得した普通当り判定用乱数の値がROM30bに記憶されている普通当り判定値と一致するか否かを判定して普通当り判定を行う(ステップS76)。なお、本実施形態において、普通当り判定値は、入球率向上状態が付与されているか否かで変更されるようになっている。そして、通常状態の時(入球率向上状態が付与されていない時)、普通当り判定の判定結果が肯定となる確率(普通当り確率)は、30/251としており、入球率向上状態が付与されている時、普通当り判定の判定結果が肯定となる確率(普通当り確率)は、240/251としている。
ステップS76の判定結果が肯定の場合(普通当りの場合)、メインCPU30aは、普通図柄表示器H10にて確定停止表示される最終停止図柄を、普通図柄の当り図柄[1][2]の中から決定する(ステップS77)。なお、メインCPU30aは、ステップS77において、取得した普図振分乱数の値に基づき、遊技者に有利な当り図柄[2]を1/11の確率で決定し、当り図柄[2]よりも不利な当り図柄[1]を10/11の確率で決定するようになっている。一方、ステップS76の判定結果が否定の場合(はずれの場合)、メインCPU30aは、普通図柄表示器H10にて確定停止表示される最終停止図柄を、普通図柄のはずれ図柄[0]に決定する(ステップS78)。
その後、メインCPU30aは、複数種類の普図変動パターンの中から普図変動パターンを決定する(ステップS79)。普図変動パターンは、入球率向上状態が付与されていない通常状態時に決定される通常状態時用の普図変動パターンと、入球率向上状態が付与されているときに決定される入球率向上状態時用の普図変動パターンに分類される。さらに、本実施形態における通常状態時用の普図変動パターンは、変動時間の異なる2種類のパターンが設けられている。具体的には、変動時間が長い10000msの第1普図変動パターンと、当該第1普図変動パターンの変動時間よりも短い5000msの第2普図変動パターンが設けられている。一方、本実施形態における入球率向上状態時用の普図変動パターンは、1種類であり、その変動時間は、第1普図変動パターン及び第2普図変動パターンのいずれの変動時間よりも短い時間(1000ms)が設定されている第3普図変動パターンである。
そして、メインCPU30aは、ステップS79で、入球率向上状態が付与されている場合には、第3普図変動パターンを決定し、入球率向上状態が付与されていない場合には、第1普図変動パターン又は第2普図変動パターンのいずれかを決定する。なお、メインCPU30aは、入球率向上状態が付与されていない場合、第1普図変動パターンを91/101の確率で決定する一方、第2普図変動パターンを10/101の確率で決定するようになっている。
普図変動パターン及び最終停止図柄を決定したメインCPU30aは、普図ゲームに関する各種処理を実行する(ステップS80)。具体的に言えば、メインCPU30aは、普通図柄を変動開始させるように普通図柄表示器H10の表示内容を制御する。また、同時に、メインCPU30aは、普図変動ゲームの変動時間の計測を開始する。そして、メインCPU30aは、普通図柄開始処理を終了する。その後、普通図柄開始処理とは別の処理で、メインCPU30aは、決定した普図変動パターンに定められている変動時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように普通図柄表示器H10の表示内容を制御する。
そして、メインCPU30aは、普通当りを決定した場合、決定した普図変動パターンに基づく普図ゲームの終了後、普通当り遊技に関する制御を実行する。
メインCPU30aは、普図ゲームが終了したとき、入球率向上状態が付与されている場合には、開閉羽根26を3回開放させるとともに、各回の開放において開放してから1160msが経過するまで開放状態を維持するよう普通電動役物ソレノイドSOL2を制御する。
一方、メインCPU30aは、普図ゲームが終了したとき、入球率向上状態が付与されていない場合であって、普通図柄による当り図柄が[1]である場合には、開閉羽根26を1回開放させ、開放してから300ms経過するまで開放状態を維持するように普通電動役物ソレノイドSOL2を制御する。また、メインCPU30aは、普図ゲームが終了したとき、入球率向上状態が付与されていない場合であって、普通図柄による当り図柄が[2]である場合には、開閉羽根26を1回開放させ、開放してから2500ms経過するまで開放状態を維持するように普通電動役物ソレノイドSOL2を制御する。
なお、メインCPU30aは、開放してから規定時間経過する前であっても、入球上限個数(例えば、10球)の遊技球が入球したときには、開閉羽根26を閉鎖させるように制御する。同様に、メインCPU30aは、所定回数開放していなくても、入球上限個数(例えば、10球)の遊技球が入球したときには、開閉羽根26を閉鎖させるように制御する。
次に、統括制御基板31の統括CPU31a(演出制御手段)が統括制御プログラムに基づき実行する各種処理について説明する。メインCPU30aから所定の制御コマンドを所定のタイミングで入力すると、統括CPU31aは、それに応じて所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する。具体的に言えば、統括CPU31aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、当該変動パターン指定コマンドを各制御基板32〜34に出力する。同様に、統括CPU31aは、オープニングコマンド、ラウンドコマンド及びエンディングコマンドを入力すると、当該オープニングコマンド、ラウンドコマンド及びエンディングコマンドを各制御基板32〜34にそれぞれ出力する。
また、統括CPU31aは、変動パターン指定コマンド及び特別図柄指定コマンドを入力すると、当該変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターン及び特別図柄指定コマンドにより指定された最終停止図柄に基づき、可変表示器H2に表示させる飾り図柄による図柄組み合わせを決定する。
より詳しくは、統括CPU31aは、指定された最終停止図柄が、15R特別確変大当り遊技に対応する大当り図柄の場合、飾り図柄の図柄組み合わせとして、確変状態が付与されること及び大当りを認識し得る確変図柄による大当りの図柄組み合わせを決定する。
また、統括CPU31aは、指定された最終停止図柄が、15R通常確変大当り遊技、ステップアップ大当り遊技である場合、飾り図柄の図柄組み合わせとして、確変図柄による大当りの図柄組み合わせ、又は確変状態が付与されている可能性があることを示唆すると共に大当りを認識し得るチャンスの図柄組み合わせを決定する。また、統括CPU31aは、指定された最終停止図柄が、15R確変秘匿大当り遊技、15R通常非確変大当り遊技に対応する大当り図柄の場合、飾り図柄の図柄組み合わせとして、確変状態が付与されている可能性があることを示唆すると共に大当りを認識し得るチャンスの図柄組み合わせを決定する。
また、統括CPU31aは、指定された最終停止図柄が、ジャンプアップ大当り遊技、2R特別確変大当り遊技、2R通常確変大当り遊技に対応する大当り図柄の場合、飾り図柄の図柄組み合わせとして、確変示唆の図柄組み合わせを決定する。また、統括CPU31aは、指定された最終停止図柄が、小当り図柄の場合には、ジャンプアップ大当り遊技、2R特別確変大当り遊技、2R通常確変大当り遊技の時と同様に、確変示唆の図柄組み合わせを決定する。また、統括CPU31aは、指定された最終停止図柄が、はずれ図柄の場合であって、はずれリーチ演出用の変動パターンが指定された場合、はずれリーチの図柄組み合わせを決定する。また、統括CPU31aは、指定された最終停止図柄が、はずれ図柄の場合であって、はずれ演出用の変動パターンが指定された場合、はずれの図柄組み合わせを決定する。そして、統括CPU31aは、決定した各列の飾り図柄を指定する飾り図柄指定コマンドを表示制御基板32に出力する。また、メインCPU30aは、全図柄停止コマンドを入力すると、当該コマンドを表示制御基板32に出力する。
また、統括CPU31aは、オープニングコマンドを、ラウンドコマンド及びエンディングコマンドを入力すると、最終停止図柄として指定された特別図柄の種類、飾り図柄の図柄組み合わせ及び第1の変動ゲームと第2の変動ゲームのいずれが行われるかを示す統括用特別図柄変動処理フラグの値に基づき、大当り遊技の具体的な演出実行内容を決定するようになっている。詳しく説明すると、統括CPU31aは、オープニングコマンドを、ラウンドコマンド及びエンディングコマンド(以下、まとめて大当り遊技コマンドと示す場合がある)を入力すると、統括用特別図柄変動処理フラグの値に基づき、現在第1の変動ゲームと第2の変動ゲームのうちいずれの図柄変動ゲームを実行させているのかを特定する。なお、統括CPU31aは、メインCPU30aから入力した特別図柄指定コマンドにより指定された特別図柄に基づき、統括用特別図柄変動処理フラグを管理している。次に、統括CPU31aは、図柄変動ゲームの種類に基づき、最終停止図柄に指定された特別図柄の種類を分類し、大当り遊技の種類を特定する。
そして、統括CPU31aは、大当り遊技の種類毎に大当り遊技の具体的な演出実行内容を決定し、当該具体的な演出実行内容を特定する演出実行データを指定する演出実行内容指定コマンドを出力するようになっている。
例えば、15R特別確変大当り遊技が実行されると特定した場合、統括CPU31aは、1〜10ラウンドまでの間に15R特別確変大当り遊技であること(すなわち、確変状態が付与され、15R通常確変大当り遊技などの他の15ラウンドの大当り遊技よりも多数の賞球の獲得が期待できること)を示す遊技演出を実行させるようになっている。
また、例えば、15R通常確変大当り遊技、15R通常非確変大当り遊技、又は15R確変秘匿大当り遊技が実行されると特定した場合、統括CPU31aは、大当り遊技中、確変状態が付与されるか否かが認識できないような態様で遊技演出を実行させるようになっている。これにより、遊技者は、大当り遊技終了後、確変状態が付与されるか否か認識できず、確変状態が付与されていることを期待して遊技を継続させることができる。
また、例えば、ステップアップ遊技が実行されると特定した場合、統括CPU31aは、1〜10ラウンドまでの間、15R通常確変大当り遊技に係わる遊技演出と同じ態様で遊技演出を実行させ、11ラウンド目における大入賞口扉28の6回目の開放時以降に、ステップアップ大当り遊技であることを示す遊技演出を実行させる。これにより、11ラウンド目における大入賞口扉28の6回目の開放時まで、15R通常確変大当り遊技、15R通常非確変大当り遊技、又は15R確変秘匿大当り遊技、ステップアップ大当り遊技のいずれが付与されることが認識できない。その一方、11ラウンド目における大入賞口扉28の6回目の開放時以降は、ステップアップ大当り遊技が付与され、大当り遊技終了後に確変状態が付与されることを遊技者に確実に認識させることができる。これにより、遊技者の大当り遊技中における遊技演出に対して注目させ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、例えば、2R通常確変大当り遊技又は2R特別確変大当り遊技が実行されると特定した場合、統括CPU31aは、確変状態が付与されるか否かが認識できないような態様で遊技演出を実行させるようになっている。これにより、遊技者は、大当り遊技終了後、確変状態が付与されるか否か認識できず、確変状態が付与されていることを期待して遊技を継続させることができる。
また、例えば、ジャンプアップ大当り遊技が実行されると特定した場合、統括CPU31aは、1ラウンド目において大入賞口扉28が2回開放されるまで、2R通常確変大当り遊技又は2R特別確変大当り遊技に係わる遊技演出と同様の遊技演出を実行させ、3回目以降開放されたときにはジャンプアップ大当り遊技専用の遊技演出を実行させる。これにより、遊技者は、1ラウンド目において大入賞口扉28が2回開放されるまで、2R通常確変大当り遊技、2R特別確変大当り遊技、ジャンプアップ大当り遊技のうちいずれが実行されたか認識できず、遊技に注目させることができる。その一方、ジャンプアップ大当り遊技専用の遊技演出が実行されたときには、確変状態が付与されることを認識できると共に、多数の賞球が獲得できることを認識させることができ、遊技者の興趣を向上させることができる。
なお、統括CPU31aは、小当り遊技が実行されると特定した場合、2R通常確変大当り遊技又は2R特別確変大当り遊技に係わる遊技演出と同じ内容の遊技演出を実行させるようになっている。
また、統括CPU31aは、各種制御コマンド及び図柄変動ゲーム回数に基づき、演出モードを設定するようになっている。前記演出モードには、入球率向上状態及び確変状態が付与されていないときに設定される通常モードと、入球率向上状態が付与されていないときに設定され、確変状態が付与されている可能性があることを示唆する通常確変秘匿モードがある。また、前記演出モードには、入球率向上状態が付与されているときに設定され、確変状態が付与されている可能性があることを示唆する特別確変秘匿モードと、入球率向上状態及び確変状態が付与されているときに設定され、確変状態が付与されていることを示す確変モードがある。
演出モードを設定するための処理について詳しく説明する。
統括CPU31aは、15R特別確変大当り遊技、ステップアップ大当り遊技、ジャンプアップ大当り遊技、15R通常確変大当り遊技が付与される場合、確変モードを設定する。また、統括CPU31aは、15R確変秘匿大当り遊技、15R通常非確変大当り遊技が付与される場合、特別確変秘匿モードを設定する。
また、統括CPU31aは、特別確変秘匿モードを設定しているときに、入球率向上状態が付与されなくなった場合であって、確変状態が付与されている場合には、通常確変秘匿モードを設定する。また、統括CPU31aは、特別確変秘匿モードを設定しているときに、入球率向上状態が付与されなくなった場合であって、確変状態が付与されていない場合には、通常確変秘匿モード又は通常モードを設定する。
また、統括CPU31aは、2R通常確変大当り遊技が付与された場合、特別確変秘匿モード又は確変モードを設定する。また、統括CPU31aは、2R特別確変大当り遊技が付与される場合、大当り遊技終了後、入球率向上状態が付与されないときには、通常確変秘匿モードを設定し、入球率向上状態が付与されるときには、特別確変秘匿モード又は確変モードを設定する。また、統括CPU31aは、演出モードを設定すると、設定した演出モードを指定する演出モード指定コマンドを各制御基板32〜34に出力する。
次に、表示制御基板32のサブCPU32aが表示制御プログラムに基づき実行する各種処理について説明する。
サブCPU32aは、統括制御基板31(統括CPU31a)から制御コマンドを入力すると、表示制御プログラムに基づき、入力した制御コマンドに応じた制御を行う。具体的には、サブCPU32aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、変動パターン指定コマンドにて指定された変動パターンで飾り図柄を変動表示させて図柄組み合わせゲームを開始させるように可変表示器H2の表示内容を制御する。そして、サブCPU32aは、全図柄停止コマンドを入力すると、入力した飾り図柄指定コマンドで指定された図柄組み合わせを可変表示器H2に表示させるように可変表示器H2の表示内容を制御する。この制御により、可変表示器H2では図柄変動ゲームが行われる。
また、サブCPU32aは、演出実行内容指定コマンド及びオープニングコマンドを入力すると、演出実行内容指定コマンドにより指定された演出実行データに基づき、オープニング演出を実行させるように可変表示器H2の表示内容を制御する。また、サブCPU32aは、ラウンドコマンドを入力すると、演出実行内容指定コマンドにより指定された演出実行データに基づき、ラウンド演出を実行させるように可変表示器H2の表示内容を制御する。また、サブCPU32aは、エンディングコマンドを入力すると、演出実行内容指定コマンドにより指定された演出実行データに基づき、エンディング演出を実行させるように可変表示器H2の表示内容を制御する。これにより、可変表示器H2では、指定された演出実行データにて特定される演出実行内容で、オープニング演出、ラウンド演出、エンディング演出がそれぞれ実行される。また、演出モード指定コマンドを入力すると、サブCPU32aは、演出モードを設定する。なお、サブCPU32aは、設定された演出モードに基づき、エンディング演出及び大当り遊技終了後の背景画像の色を変更するようになっている。
そして、本実施形態では、統括制御基板31など主制御基板30以外の制御基板31〜34には、バックアップ機能が備えられていないため、大当り遊技中に電源断が生じた場合、初期化されてしまう。そこで、メインCPU30aは、メイン処理を実行し、バックアップ処理に基づき、第1の変動ゲームの表示結果となる特別図柄を通知する第1図柄通知コマンド、第2の変動ゲームの表示結果となる特別図柄を通知する第2図柄通知コマンドを出力するようになっている(メイン処理のステップMA10参照)。
さらに、本実施形態のパチンコ機10では、2種類の図柄変動ゲーム(第1の変動ゲームと第2の変動ゲーム)を実行させている。このため、メインCPU30aは、現在の遊技状態(具体的には、第1の変動ゲームと第2の変動ゲームのいずれが行われているか、図柄変動ゲームであるか否か、及び大当り遊技中であるか否か)を通知する状態通知コマンドを出力するようになっている(メイン処理のステップMA10参照)。
詳しく説明すると、メインCPU30aは、復電時(ステップMA10処理時)に、バックアップされているシステムフラグと、特別図柄変動処理フラグと、大当りフラグと、小当りフラグを参照する。そして、メインCPU30aは、システムフラグに「0」が設定されている場合であって、特別図柄変動処理フラグに「1」が設定されている場合には、状態通知コマンドとして特別図柄1変動中コマンドを出力する。また、メインCPU30aは、システムフラグに「0」が設定されている場合であって、特別図柄変動処理フラグに「2」が設定されている場合には、状態通知コマンドとして特別図柄2変動中コマンドを出力する。
また、メインCPU30aは、システムフラグに「1」が設定されている場合であって、大当りフラグに「1」が設定されている場合には、状態通知コマンドとして特別図柄1大当り遊技中コマンドを出力する。また、メインCPU30aは、システムフラグに「1」が設定されている場合であって、大当りフラグに「2」が設定されている場合には、状態通知コマンドとして特別図柄2大当り遊技中コマンドを出力する。
また、メインCPU30aは、システムフラグに「2」が設定されている場合であって、小当りフラグに「1」が設定されている場合には、状態通知コマンドとして特別図柄1小当り遊技中コマンドを出力する。また、メインCPU30aは、システムフラグに「2」が設定されている場合であって、小当りフラグに「2」が設定されている場合には、状態通知コマンドとして特別図柄2小当り遊技中コマンドを出力する。
これより、統括CPU31aは、復電時、第1図柄通知コマンド、第2図柄通知コマンド及び状態通知コマンドを入力すると、図22に示す復電時処理を実行し、入力した状態通知コマンド等から現在の遊技状態を把握する(ステップS101)。次に、統括CPU31aは、第1の変動ゲーム中であるか否かを判定する(ステップS102)。具体的には、統括CPU31aは、状態通知コマンドとして特別図柄1変動中コマンドを入力したか否かを判定する。この判定結果が肯定の場合(第1の変動ゲーム中であると通知された場合)、統括CPU31aは、第1図柄通知コマンドにより指定された特別図柄に応じた飾り図柄の図柄組み合わせを確定停止表示させ(ステップS103)、復電時処理を終了する。すなわち、統括CPU31aは、第1図柄通知コマンドにより指定された特別図柄が大当り図柄である場合には、大当りを認識できるチャンスの図柄組み合わせを表示させ、はずれである場合にははずれの図柄組み合わせを表示させる。
ステップS102の判定結果が否定の場合、統括CPU31aは、第1の変動ゲームにて大当りとなって、大当り遊技が付与されている最中であるか否かを判定する(ステップS104)。具体的には、統括CPU31aは、状態通知コマンドとして特別図柄1大当り遊技中コマンドを入力したか否かを判定する。
ステップS104の判定結果が肯定の場合(第1の変動ゲームにて大当りとなったと通知された場合)には、統括CPU31aは、第1図柄通知コマンドにより指定された特別図柄の種類を特定し、前述同様、特別図柄に応じた大当りの図柄組み合わせを表示させつつ、復電時専用の大当り遊技の遊技演出を実行させ(ステップS105)、復電時処理を終了する。なお、統括CPU31aは、エンディングコマンドを入力すると、復電時に実行される、専用エンディング演出を実行させるようになっている。そして、統括CPU31aは、復電時に大当り遊技を終了させると、大当り遊技中に入力した特別図柄指定コマンドにより指定された大当り図柄に基づき、大当り遊技終了後の演出モードを設定するようになっている。具体的には、統括CPU31aは、特別図柄指定コマンドにより大当り図柄A,B,C,D,F,Gが指定された場合、確変モードを設定するようになっている。また、統括CPU31aは、特別図柄指定コマンドにより大当り図柄Hが指定された場合、特別確変秘匿モードを設定するようになっている。
一方、ステップS104の判定結果が否定の場合、統括CPU31aは、第2の変動ゲーム中であるか否かを判定する(ステップS106)。具体的には、統括CPU31aは、状態通知コマンドとして特別図柄2変動中コマンドを入力したか否かを判定する。この判定結果が肯定の場合(第2の変動ゲーム中であると通知された場合)には、統括CPU31aは、第2図柄通知コマンドにより指定された特別図柄に応じた飾り図柄の図柄組み合わせを確定停止表示させ(ステップS107)、復電時処理を終了する。
一方、ステップS106の判定結果が否定の場合、統括CPU31aは、第2の変動ゲームにて大当りとなって、大当り遊技が付与されている最中であるか否かを判定する(ステップS108)。具体的には、統括CPU31aは、状態通知コマンドとして特別図柄2大当り遊技中コマンドを入力したか否かを判定する。この判定結果が肯定の場合には、統括CPU31aは、第2図柄通知コマンドにより指定された特別図柄に応じた大当りの図柄組み合わせを表示させつつ、復電時専用の大当り遊技の遊技演出を実行させ(ステップS109)、復電時処理を終了する。なお、統括CPU31aは、エンディングコマンドを入力すると、復電時及びリセット信号誤入力時共通に実行される、専用エンディング演出を実行させるようになっている。そして、統括CPU31aは、復電時に大当り遊技を終了させると、大当り遊技中に入力した特別図柄指定コマンドにより指定された大当り図柄に基づき、大当り遊技終了後の演出モードを設定するようになっている。具体的には、統括CPU31aは、特別図柄指定コマンドにより大当り図柄a,b,c,dが指定された場合、確変モードを設定するようになっている。また、統括CPU31aは、特別図柄指定コマンドにより大当り図柄e,hが指定された場合、特別確変秘匿モードを設定するようになっている。
ステップS108の判定結果が否定の場合、統括CPU31aは、図柄変動ゲーム中でも大当り遊技中でもないとして、所定のはずれの図柄組み合わせを表示させて(ステップS110)、復電時処理を終了する。
以上のように、統括CPU31aは、メインCPU30aが復電時に出力した第1図柄通知コマンド、第2図柄通知コマンド及び状態通知コマンドにより、電源断前に、第1の変動ゲームと第2の変動ゲームの表示結果、どちらの変動ゲームが行われていたか、及び大当り遊技中であるか否かなどを認識することができる。これにより、復電時にも電源断前の遊技状態を維持し、遊技者を混乱させることがなくなる。
また、統括制御基板31は、リセット信号が入力されると、初期化処理を実行する。このため、ノイズなどの影響によりリセット信号が統括制御基板31だけに誤入力されてしまった場合、RAM31cの記憶内容が初期化されてしまう。その一方で、主制御基板30は、リセット信号が入力されないため、通常通りの制御を行う。すなわち、このような場合、主制御基板30は、復電時に出力する電源投入復電時指定コマンド、第1図柄通知コマンド、第2図柄通知コマンド及び状態通知コマンドを出力しない。従って、統括制御基板31は、大当り遊技中に、初期化処理を実行した後、大当り遊技を継続させるための処理を実行することができない。そこで、本実施形態では、図23に示すようなリセット誤入力処理を実行させ、遊技を継続させることができるようにした。
統括CPU31aは、リセット信号を入力すると、RAM31cを初期化し、各種初期設定を行う。このとき、統括CPU31aは、初期フラグに「1」を設定する。統括CPU31aは、この初期フラグに「1」が設定されているか否かによりリセット信号を入力したか否かを判別できるようになる。この初期フラグは、大当り遊技終了後に「0」が設定されるようになっている。
そして、統括CPU31aは、電源投入復電時指定コマンド、第1図柄通知コマンド、第2図柄通知コマンド及び状態通知コマンドの入力を待つ。ここで、第1図柄通知コマンド、第2図柄通知コマンド及び状態通知コマンドを入力した場合には、統括CPU31aは、前述した復電時処理を実行する。このとき、統括CPU31aは、初期フラグに「0」を設定する。一方、第1図柄通知コマンド、第2図柄通知コマンド及び状態通知コマンドを入力せずに、ラウンドコマンドを入力した場合、統括CPU31aは、リセット誤入力処理を実行する。リセット誤入力処理を実行すると、統括CPU31aは、入力したラウンドコマンドにより指定されたラウンド遊技において、リセット誤入力専用の報知演出を実行させる報知演出指示コマンドを各制御基板32〜34に出力する(ステップS201)。これにより、表示制御基板32のサブCPU32aは、リセット誤入力専用の報知演出を可変表示器H2に実行させ、可変表示器H2に「エラー、リセット誤入力です」という文字列などを表示させる。
そして、統括CPU31aは、次のラウンドコマンドを入力すると、当該ラウンドコマンドが3ラウンド以降のラウンド遊技を指定するラウンドコマンドであるか否か(ラウンドコマンドを2回入力したか否か)を判定する(ステップS202)。この判定結果が否定の場合、統括CPU31aは、リセット誤入力専用の報知演出を継続実行させ(ステップS203)、次のラウンドコマンドを入力した後、再びステップS202の処理を実行する。
一方、ステップS202の判定結果が肯定の場合(3ラウンド以降のラウンド遊技を指定するラウンドコマンドを入力した場合)、統括CPU31aは、15R通常非確変大当り遊技等が実行されると特定した場合に実行させる大当り遊技に関する遊技演出を、入力したラウンドコマンドにより指定されたラウンド遊技から実行させる。すなわち、15ラウンドの大当り遊技のうち、一番利益の低い(大入賞口扉28の合計開放時間が短く、確変状態が付与されない)大当り遊技の遊技演出と同一の遊技演出を実行させている。これにより、最終停止図柄が、15R特別確変大当り遊技を示す特図やステップアップ大当り遊技を示す特図であったとしても、15R通常確変大当り遊技等よりも利益が高いため、遊技者に不愉快な思いをさせることがない。なお、統括CPU31aは、リセット信号が誤入力されたとき、大当り遊技中に確変昇格演出を実行させることはない。また、統括CPU31aは、リセット信号が誤入力されたとき、可変表示器H2に大当りの図柄組み合わせを表示させることもない。
また、本実実施形態では、3ラウンド以降のラウンド遊技を指定するラウンドコマンドであるか否か(ラウンドコマンドを2回入力したか否か)を判定してから、統括CPU31aは、15R通常非確変大当り遊技等が実行されると特定した場合に実行させる大当り遊技に関する遊技演出を実行させる。すなわち、賞球の獲得チャンスがない2ラウンドの大当り遊技のときに、15ラウンドの大当り遊技に係わる遊技演出を実行させることが無くなり、遊技者に不愉快な思いをさせることを防止できる。
その後、統括CPU31aは、エンディングコマンドを入力すると、復電時に実行される専用エンディング演出と同一の専用エンディング演出を実行させるようになっている。すなわち、統括CPU31aは、復電時とリセット信号誤入力時において共通のエンディング演出を実行させる。
そして、統括CPU31aは、リセット信号誤入力時に大当り遊技を終了させると、大当り遊技中に入力した特別図柄指定コマンドにより指定された大当り図柄に基づき、大当り遊技終了後の演出モードを設定するようになっている。具体的には、統括CPU31aは、特別図柄指定コマンドにより大当り図柄A,a,B,b,C,c,D,d,F,Gが指定された場合、確変モードを設定するようになっている。また、統括CPU31aは、特別図柄指定コマンドにより大当り図柄e,H,hが指定された場合、特別確変秘匿モードを設定するようになっている。
以上詳述したように、本実施形態は、以下の効果を有する。
(1)統括CPU31aは、電源断された場合、復電後に、入力された第1図柄通知コマンドにより第1の変動ゲームの表示結果を特定し、入力された第2図柄通知コマンドにより第2の変動ゲームの表示結果を特定する。また、統括CPU31aは、入力された状態通知コマンドにより、第1の変動ゲームが行われているか否か(すなわち、第2の変動ゲームが行われているか否か)を特定すると共に、図柄変動ゲーム中であるか否か、及び大当り遊技中であるか否かを特定するようになっている。そして、統括CPU31aは、入力されたコマンドにより、第1の変動ゲームにて大当り遊技が付与されたと特定された場合には、第1図柄通知コマンドにより通知された特図に応じた大当りの図柄組み合わせを表示結果として表示させる。同様に、統括CPU31aは、入力されたコマンドにより、第2の変動ゲームにて大当り遊技が付与されたと特定された場合には、第2図柄通知コマンドにより通知された特図に応じた大当りの図柄組み合わせを表示結果として表示させる。これにより、電源断された場合であっても、統括CPU31aが、電源断前と、復電後で異なる表示結果を表示させることが無くなる。すなわち、統括CPU31aが、電源断前に第1の変動ゲームについての大当り遊技を実行しているにもかかわらず、復電後に第2の変動ゲームの表示結果を表示させたり、電源断前に第2の変動ゲームについての大当り遊技を実行しているにもかかわらず、復電後に第1の変動ゲームの表示結果を表示させたりすることがなくなる。これにより、遊技者は、電源断前と、復電後に異なる表示結果が表示されることが無くなり、遊技者の混乱を防ぐことができる。従って、電源断された場合であっても、遊技を継続させることができる。
(2)統括CPU31aは、復電したとき、状態通知コマンドにより大当り遊技が付与されていると特定した場合、当該大当り遊技中、復電時の大当り遊技専用の遊技演出を実行させる。これにより、統括CPU31aは、大当り遊技中に電源断されたとき、復電時において、大当り遊技の遊技演出のどの時点で中断されたか判定したり、どのような演出内容の遊技演出が実行されていたかを判定したりする必要が無くなり、遊技演出に関する処理を簡単に行うことができる。
(3)特図振分乱数は、それぞれ特図の種類と1対1で対応付けられており、メインCPU30aは、特図振分乱数に対応付けられた特図を決定する。そして、記憶内容がバックアップされるRAM30cは、特図振分乱数を記憶している。このため、メインCPU30aは、復電時にRAM30cに特図振分乱数を記憶させていても、特図を特定する制御が簡単となり、復電時の負担を軽減することができる。
(4)確変図柄による大当りの図柄組み合わせが表示された場合、大当り遊技終了後に確変状態が付与される15R特別確変大当り遊技又はステップアップ大当り遊技が実行されることを遊技者は認識することができる。これにより、確変状態が付与されるか否かを示す、図柄変動ゲームの表示結果について一層遊技者に注目させることができる。その一方、復電後も表示結果を正確に表示する必要性が一層高まる。このため、本実施形態では、復電時に、統括CPU31aは、第1図柄通知コマンド、第2図柄通知コマンド及び状態通知コマンドを入力し、復電時の大当り図柄を正確に特定し、当該特定した大当り図柄に対応する図柄組み合わせを表示させるようにした。
(5)大当り遊技の種類として、ラウンド遊技数が少ない2ラウンドの大当り遊技と、ラウンド遊技数が多い15ラウンドの大当り遊技を設定した。そして、第2特図始動保留記憶数に基づく大当り判定に当選した場合(第2の変動ゲームで大当りとなった場合)には、15ラウンドの大当り遊技が付与されるようにした。すなわち、第2特図始動保留記憶数に基づく大当り判定に当選した場合には、15ラウンドの大当り遊技が付与され、2ラウンドの大当り遊技が付与されるよりも多くの賞球が獲得できるチャンスが与えられるようにした。このため、遊技者に、同じ確率で大当り判定に当選するならば、第1特図始動保留記憶数に基づく大当り判定に当選するよりも第2特図始動保留記憶数に基づく大当り判定に当選したいと思わせることができる。従って、遊技者に、第2始動入賞口27に遊技球が入賞するように狙って遊技させることができる。
(6)また、同じ特図の種類であっても、第1の変動ゲームか、第2の変動ゲームかで付与される大当り遊技の種類が異なっている。そして、メインCPU30aは、第2始動保留記憶数が記憶されている場合には遊技者に有利な大当り遊技が付与される可能性が高い第2の変動ゲームを優先的に実行させるように構成されている。このため、第1図柄通知コマンド、第2図柄通知コマンド及び状態通知コマンドを入力することで、どちらの変動ゲームで、どのような大当り遊技が付与されるのかを確実に特定できるようにした。
(7)統括CPU31aは、リセット信号入力後、第1図柄通知コマンド、第2図柄通知コマンド及び状態通知コマンド(復電処理制御信号)を入力せずにラウンドコマンド(ラウンド指定コマンド)を入力した場合、当該ラウンドコマンドにより指定されるラウンド遊技中、リセット信号誤入力専用の報知演出を可変表示器H2に実行させる。このため、遊技演出の見た目上から、リセット信号回路45からリセット信号Reが出力されていないにもかかわらず、不具合により統括制御基板31にリセット信号が入力されたことをすぐに認識することができる。従って、開発時においてどこを修正すればよいのかを特定するための時間及び手間を少なくすることができる。
(8)統括CPU31aは、リセット信号Reを入力した後、第1図柄通知コマンド、第2図柄通知コマンド及び状態通知コマンドを入力せずに、ラウンドコマンドを入力した場合、15R通常非確変大当り遊技等が実行されると特定した場合に実行させる大当り遊技に関する遊技演出を実行させる。すなわち、統括CPU31aは、15ラウンドの大当り遊技のうち、一番利益の低い(大入賞口扉28の合計開放時間が短く、確変状態が付与されない)大当り遊技の遊技演出(通常演出)を実行させる。これにより、リセット信号Reが統括制御基板31に誤入力された場合に、図柄変動ゲーム終了後に確変状態が付与されるか否かにかかわらず、リセット信号誤入力専用の報知演出実行後、ラウンド遊技中、一番利益の低い大当り遊技(確変状態が付与されない大当り遊技)の遊技演出が実行される。このため、図柄変動ゲーム終了後に確変状態が付与されない場合はもちろんのこと、確変状態が付与される場合であっても、一番利益の低い大当り遊技が行われた後のことであるから遊技者に昇格した(遊技状態が有利になった)と思わせることができる。従って、遊技者に不快な思いをさせることがなくなり、遊技を継続させることができる。
尚、上記実施形態は、次のような別の実施形態(別例)にて具体化できる。
○上記実施形態では、入球率向上状態が付与されていない場合、普図ゲームで当り図柄のうち普通図柄[2]が導出するときには、普通図柄[1]が導出されるときよりも第2始動入賞口27の開放時間を長くなるようにしたが、同じにしても良い。
○上記実施形態では、入球率向上状態が付与されていない場合において、普図ゲームの変動時間を複数種類設けたが、1種類でも良い。
○上記実施形態の第1の変動ゲームにおいて大当りとなるときに付与される大当り遊技の種類は、2R特別確変大当り遊技及び2R通常確変大当り遊技以外、変更しても良い。
○上記実施形態の第2の変動ゲームにおいて大当りとなるときに付与される大当り遊技の種類は、15R通常非確変大当り遊技及び15R確変秘匿大当り遊技以外、変更しても良い。
○上記実施形態において、大当りとなったとき、ジャンプアップ大当り遊技を付与しないようにしても良い。
○上記実施形態では、第1始動入賞口25と第2始動入賞口27を設け、第1の変動ゲーム及び第2の変動ゲームを実行させていたが、何れか一方だけでも良い。
○上記実施形態において、15R通常非確変大当り遊技及び15R確変秘匿大当り遊技終了後、入球率向上状態が付与される図柄変動ゲーム数は、15R通常非確変大当り遊技及び15R確変秘匿大当り遊技で同じであるならば、任意の数(例えば、50回等)に変更しても良い。
○上記実施形態では、小当り遊技における大入賞口扉28と、2ラウンドの大当り遊技における大入賞口扉28との開放態様が同じであれば、2ラウンドの大当り遊技における大入賞口扉28の開放時間を変更しても良い。
○上記実施形態において、第1の変動ゲームにおいて大当りとなるときに、2R通常確変大当り遊技が付与されなくても良い。
○上記実施形態において、第2の変動ゲームにおいて大当りとなるときに、2R特別確変大当り遊技及び2R通常確変大当り遊技が付与されるようにしても良い。このとき、2R特別確変大当り遊技及び2R通常確変大当り遊技の振り分けは、第1の変動ゲームにおけるよりも少なくする必要がある。
○上記実施形態において、第1の変動ゲームにおいて大当りとなるときに、15R確変秘匿大当り遊技が付与されるようにしても良い。
○上記実施形態において、第1の変動ゲームにおける小当り判定の当選確率と、第2の変動ゲームにおける小当り判定の当選確率を任意に変更しても良い。例えば、第1の変動ゲームにおける小当り判定の当選確率と、第2の変動ゲームにおける小当り判定の当選確率を同じにしても良い。
○上記実施形態では、第2の変動ゲームにて、ジャンプアップ大当り遊技が決定される割合を、第1の変動ゲームにて、ジャンプアップ大当り遊技が決定される割合より高くしたが、任意に変更しても良い。例えば、第1の変動ゲームと、第2の変動ゲームとでジャンプアップ大当り遊技が決定される割合を同じにしても良い。
○上記実施形態において、外部端子板40は、大当り遊技状態信号をパチンコ機10の外部に出力するタイミングを任意に変更しても良い。例えば、外部端子板40は、大当り遊技状態信号を大当り遊技終了時に出力するようにしてもよく、大当り遊技開始時に出力しても良い。
○上記実施形態において、11ラウンド目までに、確変状態が付与されることを示す示唆演出を実行させても良い。なお、11ラウンド目における大入賞口扉28の開閉態様から、ステップアップ大当り遊技が付与されたか否かを認識できることから、11ラウンド目までに、示唆演出を実行させるように構成することで、示唆演出の実行に対しても注目させることができる。また、15R確変秘匿大当り遊技においては、示唆演出の実行を制限して、確変状態が秘匿される必要がある。
○上記実施形態において、15R特別確変大当り遊技が付与される場合、11ラウンド目までに、15R特別確変大当り遊技が付与されることを示す特別報知演出を実行させるようにしても良い。このように、ステップアップ大当り遊技、15R確変秘匿大当り遊技、15R通常確変大当り遊技又は15R通常非確変大当り遊技であると認識されるまでに、特別報知演出を実行させることで、特別報知演出の実行に対して注目させることができる。
○上記実施形態のステップアップ大当り遊技の11ラウンド目のラウンド遊技では、大入賞口扉28を6回開放させ、入球上限個数まで遊技球が入賞することが可能なようにしていたが、15R通常確変大当り遊技などと判断できなくするために5回開放させるだけでも良い。
○上記実施形態のジャンプアップ大当り遊技の1ラウンド目のラウンド遊技では、大入賞口扉28を3回開放させ、入球上限個数まで遊技球が入賞することが可能なようにしていたが、2ラウンドの大当り遊技などと判断できなくするために2回開放させるだけでも良い。
○上記実施形態では、統括CPU31aは、復電したとき、第1図柄通知コマンド、第2図柄通知コマンド及び状態通知コマンドにより大当り遊技が付与されていると特定した場合、当該大当り遊技中、復電時の大当り遊技専用の遊技演出を実行させるようにした。この別例として、統括CPU31aは、復電したとき、大当り遊技が付与されていると特定した場合、当該大当り遊技中、15ラウンドの大当り遊技のうち、一番利益の低い(大入賞口扉28の合計開放時間が短く、確変状態が付与されない)大当り遊技の遊技演出(通常演出)を実行させるようにしてもよい。
○上記実施形態では、統括CPU31aは、大当り遊技中、リセット信号Reを誤入力した際、リセット信号誤入力専用の報知演出を実行させたが、実行させなくても良い。
○上記実施形態では、統括CPU31aは、15R特別確変大当り遊技又はステップアップ大当り遊技が実行される場合、確変図柄による大当りの図柄組み合わせを表示できるようにしたが、表示できないようにしても良い。
○上記実施形態では、復電時とリセット信号後入力時におけるエンディング演出を共通化したが、それぞれ別種類のエンディング演出を実行させても良い。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)前記第1始動手段又は前記第2始動手段により遊技球が検知されたとき、第1図柄及び第2図柄を決定するために使用する特図振分乱数を取得する特図振分乱数取得手段を備え、前記特図振分乱数は、それぞれ第1図柄又は第2図柄が1対1で対応付けられており、前記図柄決定手段は、前記特図振分乱数取得手段が取得した特図振分乱数に基づき、第1図柄又は第2図柄を決定するようになっており、前記状態記憶手段は、特図振分乱数を記憶するように構成されていることを特徴とする請求項1〜請求項3のうちいずれか一項に記載の遊技機。
(ロ)前記演出制御手段は、第1図柄変動ゲーム及び第2図柄変動ゲームを同時に実行させるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
(ハ)第1図柄変動ゲームの表示結果に対応する第1図柄に基づき、第1図柄変動ゲームにおける大当り遊技終了後に特別遊技状態を付与するか否か判定し、判定結果が肯定の場合には、特別遊技状態を付与する第1特別遊技状態付与手段と、第2図柄変動ゲームの表示結果に対応する第2図柄に基づき、第2図柄変動ゲームにおける大当り遊技終了後に特別遊技状態を付与するか否か判定し、判定結果が肯定の場合には、特別遊技状態を付与する第2特別遊技状態付与手段を備えたことを特徴とする請求項1〜請求項3のうちいずれか一項に記載の遊技機。
H0…第1特図表示器(表示手段)、H1…第2特図表示器(表示手段)、H2…可変表示器(表示手段)、SE1…第1始動口センサ、SE2…第2始動口センサ、10…パチンコ機、20…センター役物、25…第1始動入賞口(第2始動手段)、26…開閉羽根(開閉機構)、27…第2始動入賞口(第1始動手段)、28…大入賞口扉、29…大入賞口装置(入賞手段)、30…主制御基板(主制御装置)、30a…メインCPU(大当り判定手段、図柄決定手段、大当り遊技付与手段、バックアップ手段、コマンド出力手段、特図振分乱数取得手段、第1特別遊技状態付与手段、第2特別遊技状態付与手段、特別遊技状態付与手段)、30c…RAM(状態記憶手段、保留記憶手段)、31…統括制御基板(副制御装置)、31a…統括CPU(演出制御手段)、31b…ROM、31c…RAM、32…表示制御基板、32a…サブCPU、45…リセット信号回路(リセット信号出力手段)。