JP2009268423A - 動物組織からクローン動物ならびにntES細胞を作成するための新規方法 - Google Patents

動物組織からクローン動物ならびにntES細胞を作成するための新規方法 Download PDF

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照彦 若山
Kiyoka Wakayama
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Abstract

【課題】動物組織、特に凍結された動物組織に由来するドナー細胞からであっても正常なntES細胞やクローン動物を作成することができる方法、ならびにかかる方法により得られるntES細胞やクローン動物を提供すること。
【解決手段】本発明は、動物組織から核移植ES細胞(ntES細胞)またはクローン動物を作成する方法であって、工程:(a)該組織中のドナー細胞を破砕して核を取り出すこと;次いで(b)高分子ポリオールの存在下で、レシピエントである除核した卵に前記核を移植することを含むことを特徴とする方法を提供する。
【選択図】なし

Description

本発明は、動物組織、特に凍結された動物組織からクローン動物およびntES細胞を作成する方法、ならびこれらの方法により得られたクローン動物およびES細胞に関する。
従来技術では、クローン動物または核移植ES細胞(以下、ntES細胞とする)を作成するためには、生きたドナー細胞が必要とされ、この細胞に最適化された核移植技術が開発されてきた。すなわち、生きたドナー細胞の核を除核した卵に細胞融合法あるいは核注入法により移植する方法により、クローン動物またはntES細胞が作成されてきた(非特許文献1および2)。本発明において、ntES細胞とは、体細胞などから核を除核した卵に移植することにより作成されたES細胞のことをいう。しかし、ドナー細胞として凍結保護剤などを使用せずに凍結された細胞を用いた場合、すべて凍結障害により崩壊してしまうこと等から、凍結された死んだ個体からクローン動物を作ることは不可能と考えられてきた。
Wakayama, T. et al., Nature 394, 369-374 (1998) Wakayama, T. et al., Science 292,740-743(2001)
したがって、本発明の解決課題は、動物組織、特に凍結された動物組織に由来するドナー細胞からであっても正常なntES細胞やクローン動物を作成することができる方法、ならびにかかる方法により得られるntES細胞やクローン動物を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を行った。そして、驚くべきことに、これまで動物組織、例えば凍結された組織から核移植を行うことは不可能と考えられてきたが、ホモジナイズ法を用いることにより上記組織中のドナー細胞を破砕して核を裸の状態にし、高分子ポリオール、特にPVA(ポリビニルアルコール)を含む培地中で核移植を行ったところ、クローン動物の作成およびntES細胞の樹立に成功した。さらに、本発明者らは、この方法により樹立されたntES細胞を用いて再度核移植を行うと、クローン動物の作成効率が向上することも示した。
すなわち、本発明は:
(1)動物組織から核移植ES細胞(ntES細胞)またはES状細胞を作成する方法であって、下記の工程:
(a)該組織中のドナー細胞を破砕して核を取り出すこと;次いで
(b)高分子ポリオールの存在下で、レシピエントである除核した卵に前記核を移植すること
を含むことを特徴とする方法、
(2)工程(a)の細胞の破砕がホモジナイズ法により行われることを特徴とする、(1)記載の方法、
(3)工程(a)が高分子ポリオールを含む培地において行われることを特徴とする、(1)または(2)記載の方法、
(4)高分子ポリオールがポリビニルアルコール(PVA)である、(1)〜(3)のいずれか1つに記載の方法、
(5)動物組織が凍結されている、(1)〜(4)のいずれか1つに記載の方法、
(6)動物組織が脳または血液である、(1)〜(5)のいずれか1項記載の方法。
(7)動物組織からクローン動物を作成する方法であって、下記の工程:
(a)該組織中のドナー細胞を破砕して核を取り出すこと;
(b)高分子ポリオールの存在下で、レシピエントである除核した卵に前記核を移植すること;次いで
(c)工程(b)で作成されたクローン胚を発生させて仮親に戻すこと
を含むことを特徴とする方法、
(8)工程(a)の細胞の破砕がホモジナイズ法により行われることを特徴とする、(7)記載の方法、
(9)工程(a)が高分子ポリオールを含む培地において行われることを特徴とする、(7)または(8)記載の方法、
(10)高分子ポリオールがポリビニルアルコール(PVA)である、(7)〜(9)のいずれか1つに記載の方法、
(11)動物組織が凍結されている、(7)〜(10)のいずれか1つに記載の方法、
(12)動物組織が脳または血液である、(7)〜(11)のいずれか1つに記載の方法、
(13)(1)〜(6)のいずれか1つに記載の方法により作成されたntES細胞またはES状細胞を動物組織中のドナー細胞として用いる、クローン動物の作成方法、
(14)(1)〜(13)のいずれか1つに記載の方法により作成されたクローン動物、ntES細胞またはES状細胞、
(15)裸の核をレシピエント細胞に移植する方法であって、高分子ポリオールの存在下で移植を行うことを特徴とする方法
を提供する。
本発明によれば、ドナー細胞源としての動物組織が凍結保護を行わずに凍結された状態であっても、核移植を成功させ、クローン動物またはntES細胞を作成できる。さらに、この方法により作成されたntES細胞あるいはES状細胞から再度核移植を行うと、クローン動物を効率的に作成することができる。一方で、ntES細胞は無限に増え、多能性を持ち、凍結保存可能なことから、凍結死体からntES細胞を作ることによって遺伝子改変動物だけでなく絶滅してしまった動物の遺伝子資源をすぐに利用可能な状態で長期間保存することも可能である。
本発明は、動物組織、特に凍結組織からクローン動物およびntES細胞を作成する方法を提供する。本発明において、ドナー細胞源として適する動物は、ヒト以外のいかなる動物(非ヒト動物)であってもよく、例えば、ほ乳類であってもよく、マウス、ラット、ハムスター、モルモットのごとき齧歯類、ウシ、ウマ、ヒツジ、ヤギ、ブタ等の有蹄類、イヌ、ネコ、ウサギなどの他のほ乳類、ならびに霊長類が挙げられる。現在、クローン動物に関して研究が進んでいる実験動物としてマウスが挙げられ、本発明の方法を適用するのに最も好ましい動物の一例である。さらには、ノックアウトマウスやトランスジェニックマウスなどの遺伝子改変動物、ならびに絶滅危惧種や絶滅した動物種、例えば、マンモスなどであってもよい。本発明におけるドナー細胞とは、核移植の際に核を提供する側の細胞のことをいう。
本発明のドナー細胞として用いられうる上記動物の組織は、細胞に核を有する組織であればいかなる組織であってもよく、例えば、脳、胸腺、心臓、肺、肝臓、膵臓、脾臓、腎臓、腸、骨髄および血液などを含む。本発明を適用する組織として好ましいのは脳または血液である。また、本発明に用いることができるドナー細胞としては、ES細胞、ntES細胞、ES状細胞ならびにES細胞に類似した性質を有する細胞、例えば、EG(胚性生殖幹)細胞、組織幹細胞およびiPS(人工多能性幹)細胞などであってもよい。かかる細胞はいかなる取得手段・経路であってもよい。それゆえ、本発明は、本発明により樹立されたntES細胞あるいはES状細胞を、再度本発明を用いてクローン動物またはntES細胞を作成することを含む。本発明において、ES状細胞とは、ES細胞に形態や状態が類似する細胞のことをいう。
本発明の最大の利点は、上記の動物または組織が凍結された状態であっても本発明の方法を用いることができる点である。ここで、本発明における凍結とは、動物組織が凍っている状態であればあらゆる温度であってよく、例えば、0℃以下の状態であってもよく、好ましくは−20〜−30℃以下であり、最も好ましくは−20℃の状態である。本発明における凍結の期間は、核が変性または崩壊しなければ、どんな期間であってもよい。これまでに、凍結保護剤などによる凍結処理を施していない凍結された動物組織から核移植を行い、クローン動物の作成に成功した例はなかった。それゆえ、本発明は、絶滅危惧種および絶滅してしまった動物の凍結サンプルが存在すれば、かかる動物のクローンまたはntES細胞もしくはES状細胞を作成することが可能である。特に、ntES細胞は無限に増え、多能性能を有し、凍結保存が可能なことから、凍結死体からntES細胞を作ることにより絶滅してしまった動物の遺伝子資源をすぐに利用可能な状態で長期間保存することができる。
本発明は、上記動物および組織から核を取り出す工程を提供する。本発明において、核を取り出す工程は、当該技術分野において公知の方法を用いてもよい。例えば、体細胞核移植法(SCNT法)のように単一の細胞の懸濁液を作成し、この細胞からインジェクションピペットで核を吸い取る方法であってもよい(Wakayama, T. et al. Proc. Natl. Acad. Sci. U S A. 96, 14984-14989 (1999); Wakayama, T. et al. Nature 394, 369-374 (1998))。しかし、上記のような従来の方法においては、一度凍結され、次いで溶解された動物組織の細胞から核を取り出すことは、細胞が萎縮することや核がピペットにくっつき損傷することなどから、非常に困難であった。そこで、本発明では、一般的な細胞の粉砕手段、例えばホモジナイズ法などを用いて核を裸の状態にしてから核を移植することを含む。本発明に用いられうるホモジナイズ法は、一般的な方法であってもよく、例えば、ロータースターラー、ビーズミル、乳鉢/乳棒、および市販の組織溶解バッファーなどを用いるホモジナイズ法であってもよい。
次いで、本発明は、レシピエントである除核した卵に核を移植する工程を提供する。本発明において、核を移植する工程は、一般的な方法により行うことができる。例えば、取り出した核をインジェクションピペットで吸い取り、除核した卵に移植してもよい。通常、核移植用培地には細胞の培養液CZBにPVP(ポリビニルピロリドン)を添加したものが使用され、核の培養用培地にはNIM(核単離培地)が用いられる。これらの培地は当該技術分野において公知である(Kuretake, S.,et.al., Biol Reprod 55,789-795(1996))。しかし、これらの培地を裸の核に適用すると、核が変性したり、あるいはインジェクションピペットに核がくっつき損傷させてしまう。そこで、本発明は、高分子ポリオールの存在下で核移植を行うことにした。この点が本発明の最大の技術的特徴である。すなわち、高分子ポリオールの存在下で核移植工程を行うことにより、従来の培地では不可能であった裸の状態の核を操作することが可能となった。本発明の方法に使用される高分子ポリオールはいずれの種類のものであってもよく、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリオキシアルキレングリコールなどが例示されるが、これらに限らない。本発明の方法において用いられる特に好ましい高分子ポリオールはポリビニルアルコール(PVA)である。
通常は、本発明の核移植工程を、高分子ポリオールを含有する培地中で行うことができる。本発明で用いられる高分子ポリオールの種類および濃度は、ドナー核の状態やそれが由来する動物の種類、レシピエント卵の状態やそれに由来する動物の種類、および培地の組成などの要因により変更することができる。かかる変更は当業者の通常の技量の範囲内である。例えば、高分子ポリオールとしてPVAをNIM(核単離培地)培地に添加して用い、マウスの凍結組織をドナー細胞源として用いる場合には、核移植培地中のPVA濃度は0.01〜1%であってもよく、好ましくは0.01〜0.05%である。高分子ポリオールを含ませる培地は、好ましくはNIMであるが、これ以外の核移植に用いられる一般的な培地であってもよい。さらに本発明では、高分子ポリオールを含む培地は、核を取り出す工程、例えばホモジナイズ法における培地にも用いることができる。また、本発明は、上記の使用態様以外のあらゆる使用態様において高分子ポリオールを用いることを想定している。例えば、核移植の際にインジェクションピペットの先に高分子ポリオールを含ませておくことなどである。さらに、本発明では、裸の核を吸い取る際に、市販されている一般的なインジェクションピペットを用いてもよい。その際、核の直径よりも大きな内径を有するインジェクションピペットを用いることにより裸の核の損傷を抑制することができるが、レシピエントの卵を破壊する可能性が高くなる。しかし、高分子ポリオールを含む培地を用いることで、卵が壊れにくくなるという利点がある。本発明において、核移植は、通常、顕微鏡下でマニピュレーターを用いて行う。
本発明におけるレシピエントとは、核移植の際に核を受容する側の細胞のことをいう。本発明にレシピエントとして用いることができる卵は、ドナー細胞を供給する動物種と同一のものであることが好ましいが、異なる系統であってもよい。さらに、ドナー細胞を供給する動物種と異なる動物種のものであってもよい。例えば、マウス−ラット間やウサギ−ヒト間であってもよい。本発明に用いられる卵は、一般的には除核した未受精卵母細胞が用いられるが、多分化能を有する細胞、例えば、ES細胞、ntES細胞、EG細胞、iPS細胞および組織幹細胞などを除核したものであってもよい。本発明において、卵を除核する方法は、公知の種々の方法で行われてもよく、例えば、核をピペットに吸引する方法、透明帯にスリットを入れ、卵子を押すことでスリットから核を吐き出させる方法、遠心処理やデメコルチン(Demecortine)などの薬品処理によって核を卵から分離する方法などであってよい。
本発明では、上記工程により作成されたクローン胚を用いてクローン動物またはntES細胞あるいは増殖するES状細胞を作成することを含む。本明細書において、クローン胚とは、ドナー細胞の核がレシピエントの除核された卵に移植された胚のことをいい、再構築胚ともいう。本発明では、上記工程によるクローン胚作成後におけるクローン動物またはntES細胞の作成に、当該技術分野で公知の方法を用いてもよい(Wakayama, T. et al., Nature 394,369-374、Li, J. et al., Curr Biol 15,R756-757(2005)、Nagy, A. et al., Development 110,815-821(1990)、特願2008−000089およびWakayama, T. et al., Science 292,740-743(2001))。例えば、本発明におけるクローン動物は、上記工程により作成されたクローン胚を2細胞期まで培養して、偽妊娠させた仮親に戻す方法により得られてもよい(Wakayama, T. et al., Nature 394,369-374)。本明細書では、この方法により得られたクローン動物のマウスをクローンマウスといい、下記の四倍体胚相補発生法(tetraploid complementation)により作成された疑似クローンマウスと区別する。
本発明の1の具体例では、本発明におけるクローン動物は、上記工程によるクローン胚作成後、2細胞期まで培養して発生させ、電気融合などにより作出された4倍体胚と一緒に培養してキメラを作成して偽妊娠させた仮親に戻す方法(四倍体胚相補発生法(tetraploid complementation)(Li, J. et al., Curr Biol 15,R756-757(2005)、Nagy, A. et al., Development 110,815-821(1990)および特願2008−00089)により得られてもよい。本明細書では、この方法により得られたキメラマウスをクローナルマウスまたはキメラクローナルマウスといい、ほぼクローンに近いマウスであることが示されている。
さらに、本発明の別の具体例では、上記工程により作成されたクローン胚からntES細胞あるいはES状細胞を作成する方法を含む。このntES細胞の樹立法もまた公知の方法を用いることができる(Wakayama, T. et al., Science 292,740-743(2001))。例えば、上記工程により作成されたクローン胚を培養することにより胚盤胞まで発生させ、この胚盤胞中の内部細胞塊を分離してフィーダー細胞上で培養することにより、ntES細胞を樹立させてもよい。また、胚盤胞を直接フィーダー細胞上で培養することによりntES細胞を樹立させてもよい。ntES細胞の樹立に使用する培地組成や培養条件は、当業者が適宜選択できるものである。さらに本発明では、上記工程により作成されたものがntES細胞ではなくES状細胞であったとしても適用することができる。
本発明では、別の態様として、本発明により作成されたntES細胞あるいはES状細胞をドナー細胞として用いて、クローン動物または再度ntES細胞を作成してもよい。クローン動物またはntES細胞の作成方法は、当該技術分野で周知の方法(Wakayama, T. et al., Nature 394,369-374、特願2008−000089およびWakayama, T. et al., Science 292,740-743(2001))により行ってもよい。例えば、凍結された動物組織から上記工程を用いてntES細胞またはES状細胞を作成し、次いで、一般的な核移植法(Wakayama, T. et al., Nature 394,369-374)、四倍体胚相補発生法(特願2008−000089)およびntES細胞の作成方法(Wakayama, T. et al., Science 292,740-743(2001))を適用することを含む。この場合、直接クローン動物を作成するより、一度ntES細胞またはES状細胞を作成し、このntES細胞またはES状細胞からもう一度核移植または四倍体胚相補発生法によりクローン動物を作成した方が効率良くクローン動物を作成でき、利益が大きい。また、特に、凍結された組織が少量のみである場合、ntES細胞を作成することにより安定して大量にntES細胞を供給することが可能になるために極めて有効である。
さらに、本発明は、本発明により作成されたntES細胞またはES状細胞を用いて、再度本発明による工程を含むクローン動物またはntES細胞の作成を行うことを含むものとする。
本発明は、上記方法により作成されたクローン動物またはntES細胞も提供する。これらのクローン動物またはntES細胞は、遺伝子改変動物としてだけでなく、例えば、絶滅してしまった動物の遺伝子資源を利用可能な状態で保存しておくのに非常に有用である。
さらに本発明は、裸の核をレシピエント細胞に移植する方法であって、高分子ポリオールの存在下で移植を行うことを特徴とする方法を提供する。該方法において用いられる高分子ポリオールはいずれの種類のものであってもよく、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリオキシアルキレングリコールなどが例示されるが、これらに限らない。本発明の方法において用いられる特に好ましい高分子ポリオールはポリビニルアルコール(PVA)である。上記の核移植方法は当業者に公知の核移植手段および方法を用いて行うことができる。通常は、上記の核移植方法を、高分子ポリオールを含有する培地中で行うことができる。本発明で用いられる高分子ポリオールの種類および濃度は、ドナー核の状態やそれが由来する動物の種類、レシピエントである卵の状態やそれが由来する動物の種類、および培地の組成などの要因により変更することができる。かかる変更は当業者の通常の技量の範囲内である。また、上記方法において、高分子ポリオールを培地に含ませる態様以外の態様において高分子ポリオールを用いてもよい。例えば、核移植の際にインジェクションピペットの先に高分子ポリオールを含ませておいてもよい。
次に、下記の実施例に用いた主な材料および方法を示すが、本発明を限定するものではない。
ドナー細胞の調製
凍結に対して耐性のある細胞を選択するために、11種のマウス組織をいずれの凍結保護を施すことなく−30℃でCryotube(NUNC社)中で一週間保存した。長期保存の実験には、マウスの体全体を−30℃で3か月まで(BDF1系統)または−20℃で16年間(C3H/He)保存し、凍結された脳組織を核移植直前にドライアイス上で頭部から採取した。この組織に400μLのNIMを添加して解凍し(Kuretake, S.,et.al., Biol Reprod 55,789-795(1996))、穏やかにホモジナイズして裸になった核を収集した。血球細胞は、簡単に洗浄した尻尾から圧搾して血液1−2μLを採取し、NIMで希釈した。これらの核を使用するまで4℃に保ち、このストックからドナーの核を毎回マイクロマニピュレーションチャンバーに添加した。
核移植およびクローンマウスの産生
核移植を文献に記載の方法により行った(Wakayama, T. et al., Nature 394,369-374(1998)およびKishigami, S. et al., Nat Prot 1,125-138(2006))。しかし、本発明者らは、裸の核に対する損傷を避けるために、直径の大きなインジェクションピペットを用いて除核した卵への核移植を行い、ポリビニルピロリドン(PVP)含有培地の代わりに核インジェクション用に改良したNIM(mNIM)を使用した。mNIMについては下記にて詳細を記載する。次いでクローン胚を2細胞期まで発生させ、これらを偽妊娠0.5日目のICR雌マウスに移植し、新生仔を偽妊娠19.5日目に帝王切開により収集した。
改良した核移植法(PVA存在下での核移植法)
凍結状態から融解させた組織からインタクトな単一の細胞を酵素処理により採取することは困難であるので、核単離培地(NIM;図1a、b)中で組織をホモジナイズすることにより裸の核を採取した(Kuretake, S.,et.al., Biol Reprod 55,789-795(1996))。1.5mlのマイクロチューブ内に凍結組織を入れ、4℃のPVA入り培地を0.5ml加え、砕いた氷の中でホモジナイザーペッスルを用いて4−5回組織をホモジナイズした。血球細胞だけは例外として、簡単に洗浄した尻尾から圧搾することにより1−2μLの血液を採取し、NIMで希釈した。予備実験では、マイクロマニピュレーションチャンバー内のポリビニルピロリドン(PVP)含有培地に入れると、全ての核が急速に萎んでしまった。これまでの方法では核移植後に再構築胚は発生しなかった。それゆえ、ドナーの核をマニピュレーションチャンバー内のNIMに直接置いた。核の損傷を最小限にするために、直径の大きなインジェクションピペット(図1cおよびd)を用いて除核卵に核移植を行ったが、しばしば卵の溶解が起きた。そこで、NIMにポリビニルアルコール(PVA)を0.01%で添加した培地(mNIM)を用いたところ、核移植後の生存率が改善した。
ntES細胞の樹立
核移植した胚を柔実胚期または胚盤胞期まで発生させ、これらを文献に記載の方法によりntES細胞株を樹立するために用いた(Wakayama, T. et al., Science 292,740-743(2001))。簡単に説明すると、胚をアシッドタイロード溶液で処理して透明帯を除去し、10日間以上マウス胚線維芽細胞(ICR系統由来)と一緒に96マルチウェルディッシュ中に置いた。増殖した細胞塊をトリプシン消化により解離させ、安定な細胞株が形成するまで線維芽細胞上に再び置いた。樹立されたntES細胞全てを、アルカリホスファターゼ染色、Oct3/4およびNanogに対する免疫染色、ならびに10種の無作為に選択されたntES細胞株を製造業者のプロトコールによるSKY−FISH染色を用いて核型分析することにより多能性能を確認した。
二倍体および四倍体キメラの産生(四倍体胚相補発生法)
二倍体胚と四倍体胚をICRの雄と交配させたICR系統の雌から得た。四倍体胚を2細胞期胚の電気融合により作成した。二倍体キメラを作成するために、ntES細胞を胚盤胞の胞胚腔に注入した。四倍体キメラ、すなわちクローナル胚を構築するため、8細胞期の四倍体胚3個とntES細胞の小集団とを凝集させた(特願2008−000089)。翌日、キメラ胚盤胞を偽妊娠させた雌に移植した。
クローンマウスの遺伝子型および遺伝子再構成の検討
マイクロサテライトマーカーであるD1Mit26、D3Mit18およびD3Mit21のDNA配列を国立バイオテクノロジー情報センター(NCBI)から得たプライマーの組合せの配列(それぞれ5’−GAGGAATCTTGAATGGGCAA−3’、5’−CCAGGTCAAACTCCTCTCCA−3’および5’−AAGCTCTACAGCGGAAGCAC−3’)を用いてPCRにより増幅させた。DNAをntES細胞およびクローンマウスとクローナルマウスの尻尾の先端から抽出した。ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)増幅を30サイクル行い、反応物を視覚化する前に3%アガロースゲル上で分離させた。
T、B細胞由来のntES細胞株および凍結されたC3Hマウスから樹立された細胞株(1−10)から抽出したDNAサンプルを、T細胞受容体と免疫グロブリンk軽鎖の再構成について分析した。PCRに用いるプライマーの組合せはDb鎖の上流の遺伝子断片を増幅させ、T細胞由来のES細胞株の40%がこの断片の欠失を示した。免疫グロブリンの再構成では、プライマーの組合せはJk複合体の上流を増幅させ(Novobrantseva. et al., J. Exp. Med 1999, vol196 75-87を参照)、B細胞由来のES細胞の45%がこの断片に欠失を示した。
以下に実施例を示して本発明を具体的かつ詳細に説明するが、実施例は本発明を限定するものと解してはならない。
本発明者らの方法を凍結組織由来のクローンマウスの作成に応用するため、まず、−30℃で一週間凍結させたマウスの異なる組織に由来する体外培養におけるクローン胚の発生効率を検討した。単一の細胞の懸濁液を作成する代わりに核単離培地(NIM)(Kuretake, S. et al., Biol Reprod 55,789-795)中で組織をホモジナイズすることにより裸の核を収集した(図1dおよびe)。すなわち、1.5mlのマイクロチューブ内に凍結組織を入れ、4℃のPVA入り培地を0.5ml加え、砕いた氷の中でホモジナイザーペッスルを用いて4−5回組織をホモジナイズした。血液については尻尾の静脈から収集し、NIMで希釈した。核の損傷を最小限にし、インジェクション後の卵の生存率を向上させるため、除核卵への核移植をmNIM中で直径の大きなインジェクションピペットを用いて行った(図1fおよびg)。凍結マウスのほとんどの組織からの核を用いた場合、柔実胚期/胚盤胞期まで発生する胚の割合は非常に低く(表1および図1h)、生きている卵丘細胞または線維芽細胞の核を用いた場合ほど効率的ではない(Wakayama, T. et al., Nature 394,369-374およびWakayama, T. et al., Nat Genet 22,127-128)。しかしながら、脳組織の核に由来するクローン胚は、以前の報告(Wakayama, T. et al., Nature 394,369-374)と同等またはそれ以上に効率的に柔実胚期/胚盤胞期まで発生した(表1および図1i)。さらに、尻尾の血液細胞からの核もまた、低い効率ではあるが、柔実胚期/胚盤胞期までの発生を示す(表1)。それゆえ、凍結組織からのクローンマウスの作成のための核の供給源としてこれら2つの組織(脳と血液)に着目した。
Figure 2009268423
核移植によるクローンマウスを作成するため、凍結された2種の異なるマウス系統(1週間または1ヶ月間−30℃で凍結させたBDF1および16年間−20℃で凍結させたC3H/He;図1a−c)に由来する脳組織を採取し、核を除核した卵に移植した。実験操作は上記と同様に行った。生じた2細胞期胚をレシピエントの雌に移植した。BDF1核に由来する再構築胚については、1週間および1ヶ月間凍結の雄のサンプル各々において3匹および5匹の生存クローンマウスを得た(表2)。これらのクローンマウスは異常を全く示さず、成体まで成長した。一方で、16年間凍結させたC3H系統のマウスからの脳ではクローンマウスは作成されなかった。しかしながら、実施例2に示すように、16年間凍結させたC3H系統のマウスであっても、一度ntES細胞を樹立させ、このntES細胞を用いて再度核移植および四倍体胚相補発生法を行うことによりクローンマウスを作成することができた(表4)。
Figure 2009268423
一方で、本発明者らは、核のドナー供給源として凍結脳組織を用いた核移植胚性幹(ntES)細胞の樹立を試みた。表3に示すように、本発明者らは、16年間凍結させたC3H/Heマウスを含む脳サンプル全てから46種のntES細胞株および尻尾の血液サンプルから42種のntES細胞を樹立させた。樹立の割合は凍結期間とともに減少したが、樹立された全ntES細胞株は、ES細胞特異的な多能性マーカー、Oct3/4(図2aおよびb)、Nanogおよびアルカリホスファターゼ(図2c)の染色に対して陽性であった。10種の無作為に選択されたntES細胞株は正常な核型を示す(図2d)。これらを二倍体の白色種系統マウス(ICR系統由来)の胚盤胞に注入すると、これらntES細胞からntES細胞寄与率の高いキメラマウスが作成された(図1)。さらに、凍結されたC3H/He由来ntES細胞株の生殖系列への移行(germline transmission)を確認し、ntES細胞の多能性が示された。
Figure 2009268423
これらntES細胞を用いて、核移植2回目および四倍体胚相補発生法によるクローンマウスおよびキメラクローナルマウスの産生を試みた。この四倍体胚相補発生法では、ntES細胞を四倍体胚と一緒に凝集させ、発生したキメラ新生仔はほぼ完全にntES細胞由来となる(Li, J. et al., Curr Biol 15,R756-757(2005)およびNagy, A. et al., Development 110,815-821(1990))。表4に示すように、ドナーの雌雄または保存期間にかかわらず、ntES細胞核の除核卵への2回目の移植により全実験群からクローンマウスを得た。重要なことに、16年間凍結されたC3H/HeマウスからntES細胞を介在して4匹のクローンマウスおよび9匹のクローナルマウスを作成した。これらクローンマウスおよびクローナルマウスはドナーC3H/He系統のアグーチの毛色を表し(図2e、e’およびf)、一方で卵のドナーおよび代理の雌はアグーチ遺伝子を有していない。遺伝子型のマイクロサテライト分析は、全ntES細胞株、ならびにクローンマウスとクローナルマウスが実際にドナーマウス由来であることを示した(図3a)。加えて、ntES細胞株のいずれにおいても遺伝子再構成が見られず(図3b)、ドナーの核がT−またはB−リンパ球ではなく、ntES細胞と同様にドナーマウスの完全なゲノムがうまく戻ったことを示した。以上より、凍結脳組織から直接またはntES細胞核を介在した核移植によりクローンマウスを得ることができた。
Figure 2009268423
本発明は、凍結された組織からクローンを作成できることから、クローン技術の研究分野に利用可能である。また、ES細胞を用いる各種の研究分野および再生医療の分野においても利用できる。さらに、本発明は、動物学、博物学などの分野においても利用できる。
ドナー細胞と死んで凍結されたマウスを示す。aは、16年間−20℃で凍結されたC3H/He系統の雄マウスである。b、cは、ドライアイス上で採取した凍結脳組織である。dは、穏やかなホモジナイズにより脳断片から採取したドナー核を示す。eは、ヘキスト33342で染色した核である。f、gは、裸にした核を改良したNIM中で直径の大きなピペットを用いて集め、インジェクション培地を添加することなく脱核した卵に注入している図を示す。hは、胸腺の細胞核に由来するクローン胚である。iは、脳の核に由来するクローン胚である。再構築胚の約半数が柔実胚期/胚盤胞期まで発生した。 C3H系統凍結マウスに由来するntES細胞およびクローンマウスを示す。a−cは、ntES細胞が多能性であることを表す。aは、ntES細胞の位相差顕微鏡写真である。bは、同じ細胞について、UV波で多能性マーカーOct3/4が陽性である免疫染色した図を示す。cは、同じ細胞について、アルカリホスファターゼ染色した図である。dは、C3H由来のntES細胞を染色する蛍光in situ hybridizationによるスペクトル核型分析で正常な核型を示す図である。eとe’は、ntES細胞のキメラ形成を介して作成されたC3H系統の凍結脳に由来するクローンマウスである。1匹のクローンは呼吸不全で生後すぐに死亡し、1匹は母親に食われたが、残り2匹のクローンは成体まで成育した。fは、最初のC3H/He系統クローンマウスは、1ヶ月間凍結させたBDF1の脳組織に由来するntES細胞の2回の核移植により作成された雌のクローンマウスと交配させると正常な受精率を示す。gは、凍結期間によるntES樹立の割合をグラフにしたものである。凍結期間に依存してntES細胞の樹立の割合が減少するが、16年間凍結させたサンプルはntES株を確立する能力を保持する。 遺伝子再構成の遺伝子型および実験を示す。aは、クローンマウスおよびクローナルマウスならびにntES細胞株の遺伝子型を表す図である。BDF1系統の卵ドナー以外の全サンプルがドナーC3H凍結マウス同じパターンであった。bは、マイクロサテライト分析の結果である。10種のntES細胞株のいずれにおいても遺伝子再構成が見られず、ドナーの核がT−またはB−リンパ球ではなく、ntES細胞のドナーマウスの完全なゲノムがうまく戻ったことを示す。
SEQ ID NO:1: primer for D1Mit26
SEQ ID NO:2: primer for D3Mit18
SEQ ID NO:3: primer for D3Mit21

Claims (13)

  1. 動物組織から核移植ES細胞(ntES細胞)またはES状細胞を作成する方法であって、下記の工程:
    (a)該組織中のドナー細胞を破砕して核を取り出すこと;次いで
    (b)高分子ポリオールの存在下で、レシピエントである除核した卵に前記核を移植すること
    を含むことを特徴とする方法。
  2. 工程(a)の細胞の破砕がホモジナイズ法により行われることを特徴とする、請求項1記載の方法。
  3. 工程(a)が高分子ポリオールを含む培地において行われることを特徴とする、請求項1または2記載の方法。
  4. 高分子ポリオールがポリビニルアルコール(PVA)である、請求項1〜3のいずれか1項記載の方法。
  5. 動物組織が凍結されている、請求項1〜4のいずれか1項記載の方法。
  6. 動物組織からクローン動物を作成する方法であって、下記の工程:
    (a)該組織中のドナー細胞を破砕して核を取り出すこと;
    (b)高分子ポリオールの存在下で、レシピエントである除核した卵に前記核を移植すること;次いで
    (c)工程(b)で作成されたクローン胚を発生させて仮親に戻すこと
    を含むことを特徴とする方法。
  7. 工程(a)の細胞の破砕がホモジナイズ法により行われることを特徴とする、請求項6記載の方法。
  8. 工程(a)が高分子ポリオールを含む培地において行われることを特徴とする、請求項6または7記載の方法。
  9. 高分子ポリオールがポリビニルアルコール(PVA)である、請求項6〜8のいずれか1項記載の方法。
  10. 動物組織が凍結されている、請求項6〜9のいずれか1項記載の方法。
  11. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法により作成されたntES細胞またはES状細胞を動物組織中のドナー細胞として用いる、クローン動物の作成方法。
  12. 請求項1〜11のいずれか1項記載の方法により作成されたクローン動物、ntES細胞またはES状細胞。
  13. 裸の核をレシピエント細胞に移植する方法であって、高分子ポリオールの存在下で移植を行うことを特徴とする方法。
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