JP2009266959A - レーザ光源装置とそれを用いた情報記録再生装置および電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易な方法で、滑らかな強度分布パターンをもち、かつ小型の外部共振器型のレーザ光源装置を提供する。さらに、このレーザ光源装置を用いた情報記録再生装置および電子機器を提供する。
【解決手段】半導体レーザ1の光軸3aに対して体積型回折素子2を傾けて配置する。これにより、光軸3aに沿って半導体レーザ1から出射した光は、体積型回折素子2を透過する。一方、体積型回折素子2の屈折率の変調方向Kに沿って出射した光の一部は、体積型回折素子2によって反射されて半導体レーザ1に帰還する。この結果、出力強度が落込む領域を光軸3aから遠ざけることができ、光軸3a近傍の出力強度を一様にできる。
【選択図】図1

Description

この発明は、レーザ光源装置およびそれを用いた情報記録再生装置などの電子機器に関する。より特定的には、外部共振器型の半導体レーザに関する。
半導体レーザと外部共振器とを組み合わせた外部共振器型のレーザ装置が提供されている。このような外部共振器構造を用いてスペクトルを狭窄化してシングルモード発振させることは、最も一般的な半導体レーザの波長制御方法として知られている。
このような狭帯域レーザは、これまでは通信分野やラマン分光などの分光計測用の光源として使用されてきた。最近では、これらの分野以外にも、体積型ホログラムメモリを用いた情報記録再生装置の光源として注目されている。
外部共振器半導体レーザとしてはリトロー型の半導体レーザとリットマン型の半導体レーザとが代表的である。これらの外部共振器半導体レーザにおいて、シングルモード発振をさせる場合には、外部共振器として用いる回折格子に高い波長分解能が必要である。
外部共振器として平面型の回折格子を用いた場合、波長分解能は回折格子が設けられた平面上でのビームスポット径の中に含まれる格子の溝の本数に比例する。よって、より安定したシングルモード発振を得るためには、ビームスポット径を大きくする必要がある。このためにはコリメータの焦点距離を長くする必要があるので、平面型回折格子を用いた外部共振器レーザを小型化することは困難である。
一方、素子の小型化を図る方法としては、体積型回折素子を用いて外部共振器を構成する方法がある(たとえば、特開2001−284718号公報(特許文献1)を参照)。次にこの方法について説明する。
図12は、体積型回折素子130を用いた外部共振器レーザ100の構成を示す図である。図12を参照して、外部共振器レーザ100は、レーザダイオードなどの半導体レーザ110と、コリメートレンズ120と、体積型回折素子130とを含む。
半導体レーザ110から出射された複数の縦モードを有するレーザ光140は、コリメートレンズ120によって平行にされ、体積型回折素子130に入射する。体積型回折素子130は、その内部に屈折率の異なる層が交互に形成された回折格子として機能する回折領域132を有している。その回折領域132の屈折率の変調方向K(回折領域32を構成する各層に垂直な方向)は、レーザ光の光軸の方向140aに一致する。体積型回折素子130は、回折格子のブラッグ条件を満たす波長およびその極近傍の波長のみを回折する。その回折角度は図においては180度となるため、体積型回折素子130によって回折された回折光142は、コリメートレンズ120を介して半導体レーザ110に帰還する。この結果、半導体レーザ110は、帰還した回折光142に同期して単一モードの光を出射するようになる。この単一モードのレーザ光は体積型回折素子130を透過する光として外部に取り出される。
図12の構成の外部共振器レーザ100においては、波長選択性はビームスポット径に依存するのではなく、体積型回折素子130の回折領域132の厚さ、すなわち、光軸方向に積層された格子面の数によって決まる。よって、狭帯域の特性を維持したままで、外部共振器レーザを構成する素子110,120,130の間隔を互いに十分狭くすることができる。このため、平面型回折格子で外部共振器レーザを構成する場合と比較して、より小型化した狭帯域の外部共振器半導体レーザを実現することが可能になる。
同様の構成の外部共振器レーザは、非特許文献1(Scott L. Rudder、外2名、「Hybrid ECL/DBR wavelength & spectrum stabilized lasers demonstrate high power & narrow spectral linewidth」、Photonics West 2006、SPIE proceedings、pp.82-86、January 2006)によっても開示されている。非特許文献1の外部共振器レーザは、高い安定性と狭いスペクトル幅を備えており、高分解能のラマン分光測定への応用などが期待されている。
さらに、コリメータを用いずに、半導体レーザと体積型回折素子のみで外部共振器レーザも構成することも可能であり、実際に製品として市販されている。半導体レーザと体積型回折素子を1パッケージ化してさらなる小型化を図ることで、装置などへの組み込みが容易になるうえ、空気の乱流などの外部要因による波長揺らぎを低減できるなど、信頼性も高めることができる。
特開2001−284718号公報 Scott L. Rudder、外2名、「Hybrid ECL/DBR wavelength & spectrum stabilized lasers demonstrate high power & narrow spectral linewidth」、Photonics West 2006、SPIE proceedings、pp.82-86、January 2006
しかしながら、コリメータを用いずに、半導体レーザと体積型回折素子とによって外部共振器レーザを構成した場合には、出力光の強度が極端に弱い部分をもつ強度分布パターンがみられることがある。本発明の発明者らは、検討の結果、このような不均一な強度分布が生じる原因を次のように考えている。
体積型回折素子は、入射する光のうちブラッグ条件を満たす光を回折する。発生した回折光のうちレーザ共振器内に帰還する光の波長で外部共振器レーザは発振する。コリメータを用いる外部共振器レーザの場合、半導体レーザから放射された光は、コリメータを通過することによって光軸に沿って進行する平行光となる。この場合、光軸に沿った平行光がブラッグ条件を満たす。
一方、コリメータを用いない場合には、半導体レーザの光軸近傍に出射された光のみがブラッグ条件を満たす。なぜなら、半導体レーザから放射された光の波面は平面ではなく球面に近いため、発振波長の光でも、光軸近傍から離れた方向に放射される光はブラッグ条件を満たさなくなるからである。ブラッグ条件を満たさないこれらの光は回折を受けずに体積型回折素子をそのまま透過してしまう。
最終的な外部共振器レーザの出力光は、体積型回折素子を透過する光として得られる。このとき、半導体レーザから放射された光のうちブラッグ条件を満たす光は、体積型回折素子によって回折される。したがって、コリメータを用いない場合に、最終的に外部共振器レーザの出力として得られる光の強度分布は、光軸付近で強度が極端に落ち込んだパターンとなる。このような強度分布パターンの品質の悪化は、体積型ホログラムメモリによる情報記録再生装置などでは特に問題になる。
フィルタなどによって強度分布パターンの整形を行うことは一応可能である。しかし、余分に素子を追加する必要があるうえ、強度分布パターンにあわせてフィルタの透過率を設定することが難しい。また、この場合、フィルタによって周辺部の出力光の強度を低下させることになるため、出力光の強度の損失が著しくなる。
また、体積型回折格子に形成する回折層に、半導体レーザ光の球面状の波面に合わせた曲率を与えることによって、強度分布の不均一性を低減することも一応可能である。しかし、そのような曲率を備えた体積型回折格子を形成するのは難易度が増すうえ、半導体レーザと体積型回折格子の間隔の微妙な調整が必要となる。このため、外部共振器レーザの歩留まり悪化や、品質のばらつきが生じ、レーザ装置のコストが高くなる恐れがある。
本発明はこのような問題を鑑みてなされたものである。本発明の目的は、簡易な方法で、滑らかな強度分布パターンをもち、かつ小型の外部共振器型のレーザ光源装置を提供することである。さらに、このレーザ光源装置を用いた情報記録再生装置および電子機器を提供することである。
本発明は要約すれば、レーザ光源と光学素子とを供えるレーザ光源装置である。レーザ光源は、出射口から光を放射する。光学素子は、出射口から放射された光が入射され、第1の方向に沿って屈折率が周期的に変化し、第1の方向と垂直な方向に屈折率が一様な回折領域を内部に含む。ここで、光学素子は、レーザ光源の光軸と異なる第2の方向に沿って出射口から出射された光が、第1の方向から回折領域に到達し、かつ、レーザ光源の光軸に沿って出射口から出射された光が、第1の方向と異なる方向から回折領域に到達するように配置される。また、回折領域は、第1の方向から回折領域に到達した光の一部を、第1の方向に回折してレーザ光源に帰還させ、第1の方向と異なる方向から回折領域に到達した光を透過する。
好ましくは、出射口から出射された光の強度がレーザ光源の光軸の方向の光の強度に対して1/e2(ただし、eはネイピア数)になる方向とレーザ光源の光軸とのなす角度をθとするとき、第2の方向とレーザ光源の光軸とのなす角度φは、
θ1>φ>arctan(0.42×tanθ1) …(A1)
の関係を満たす。
好ましい実施の一形態において、光学素子は、レーザ光源を臨み出射口から放射された光が入射する第1の平面をさらに含む。ここで、第1の平面は、レーザ光源の光軸と垂直であり、第1の方向に対して傾斜する。
好ましい実施の他の形態において、光学素子は、レーザ光源を臨み出射口から放射された光が入射する第1の平面をさらに含む。ここで、第1の平面は、第1の方向と垂直であり、レーザ光源の光軸に対して傾斜する。
上述の実施の他の形態の場合、第2の方向は、第1の方向と同じ方向である。この場合、出射口から出射された光の強度がレーザ光源の光軸の方向の光の強度に対して1/e2(ただし、eはネイピア数)になる方向とレーザ光源の光軸とのなす角度をθとするとき、第1の方向とレーザ光源の光軸とのなす角度φは、
θ1>φ>arctan(0.42×tanθ1) …(A2)
の関係を満たす。
また、好ましくは、回折領域は、複数の第1の屈折率層と複数の第2の屈折率層とを含む。複数の第1の屈折率層は、第1の屈折率を有し、互いに厚みが等しい。複数の第2の屈折率層は、第1の屈折率と異なる第2の屈折率を有し、互いに厚みが等しく、各々が複数の第1の屈折率層の各々と交互に積層される。ここで、第1の方向は、複数の第1、第2の屈折率層が積層される方向である。
本発明の他の局面において、本発明は上記のレーザ光源装置を備え、レーザ光源装置から出射された光を用いて情報の記録または再生を行なう情報記録再生装置である。
本発明のさらに他の局面において、本発明は上記のレーザ光源装置を備えた電子機器である。
本発明によれば、レーザ光源の光軸方向の光が回折されないように体積型回折素子を配置することによって、出力光の強度分布特性が滑らかな狭帯域のレーザ光源装置を提供できる。また、コリメートレンズを用いない構成であるので、小型で安価なレーザ光源装置が実現できる。また、このようなレーザ光源装置を用いることで、情報記録再生装置などの電子機器を小型化することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳しく説明する。なお、同一または相当する部分には同一の参照符号を付して、その説明を繰り返さない。
[レーザ光源装置の構成]
図1は、本発明の実施の形態のレーザ光源装置10の構成を示す図である。図1に示すように、レーザ光源装置10は、レーザ光源としての半導体レーザ1と、光学素子2とを備える。図1では、半導体レーザ1の光軸3aの方向をz軸方向(図面の上下方向)とし、図面の左右方向をx軸方向とし、x軸方向とz軸方向とに直交する紙面の表から裏に向かう方向をy軸方向とする。
半導体レーザ1は、マルチモードのレーザ光を発光する。たとえば、半導体レーザ1は、400nm程度の青紫色のレーザ光を発光する。また、半導体レーザ1の出射口1aからから放射される光3は、平行光ではなく、光軸3aを中心にある程度の角度をもって、図1のように楕円錐状に広がりながら放射される。半導体レーザ1の出射口1aから放射されたレーザ光3は、半導体レーザ1に臨む第1の平面2aから光学素子2へ入射する。
光学素子2は、半導体レーザ1から射出した光のうち特定の波長を選択する波長選択機能と、その選択した波長の光のうち一部の光を半導体レーザ1の方向に反射する反射機能とを備えている。本実施の形態における光学素子2は、屈折率変調タイプの反射型の体積型回折素子である。以下、光学素子2を体積型回折素子2と記載する。
図2は、図1の体積型回折素子2の構成を示す斜視図である。
また、図3は、図2の体積型回折素子2の一部の断面図である。図2、図3を参照して、体積型回折素子2は、内部に屈折率が周期的に変化する回折領域20を含む。回折領域20は、たとえば、屈折率nAを有する材料の内部に、屈折率nAと異なる屈折率nBを有する複数の屈折率層21bを形成することによって作製される。したがって、回折領域20では、屈折率nAを有し互いに厚みが等しい屈折率層21aと、屈折率nBを有し互いに厚みが等しい屈折率層21bとが交互に積層されることになる。屈折率nAを有する層21aと屈折率nBを有する層21bとの境界面がグレーティング面21である。したがって、グレーティング面21の法線方向Kに沿って屈折率が周期的に変化し、グレーティング面21に平行な方向の屈折率は一様である。以下、グレーティング面21に垂直な方向Kを屈折率変調方向Kとも称する。体積型回折素子2の第1の平面2a(レーザ光の入射面)は、複数の屈折率層21a,21bと平行に形成される。屈折率変調方向Kは、第1の平面2aと垂直な方向になる。以下の説明では、図2、図3に示すように、回折領域20の厚みをDとし、屈折率の変調のピッチ(周期)をΛとする。体積型回折素子2へ入射した光はこの回折領域20の作用によって一部が反射し、残りは体積型回折素子2を透過する。
このように屈折率が周期的に変化する領域20を有する体積型回折素子2は、感光性材料を用いた2光束干渉法によって作製することができる。2光束干渉法では、感光する波長域と同じ発振波長のレーザ光で感光材料の内部に干渉縞を生成し、これによって感光材料を露光する。また、感光波長よりも長波長のパルスレーザを用いて、強電場の多光子吸収を利用する方法によっても、感光材料を露光することが可能である。ここで、体積型回折素子が回折する波長は、2光束干渉法におけるレーザ光の交差角度で調節することができる。この2光束干渉法に用いられるレーザの波長は、体積型回折素子の回折波長よりも短波長である。
再び図1を参照して、体積型回折素子2は半導体レーザ1から射出された光3の光軸3a(半導体レーザ1の光軸3aとも称する)に対して傾斜して配置される。体積型回折素子2の内部に形成された回折領域20のグレーティング面21の法線方向Kも光軸3aに対して傾斜している。半導体レーザ1から射出した光は体積型回折素子2に入射する際に第1の面2aで屈折し、光の進行方向を変化させて回折領域20に入射する。このとき、屈折光4の光軸4aとグレーティング面21の法線方向Kとが平行とならないように体積型回折素子2の傾斜角度を設定する。
体積型回折素子2によって反射された光のうちの一部は、半導体レーザ1の内部へと帰還する。帰還した光は、半導体レーザ1の出射口1aと反対側の端面で反射され、半導体レーザ1の活性層で増幅されてから再び半導体レーザ1の出射口1aから放射される。放射された光は、再び体積型回折素子2へと入射し、入射した光の一部は体積型回折素子2によって反射される。このように、レーザ光源装置10では、半導体レーザ1の出射口1aの反対側の端面と、体積型回折素子2との間で共振器が形成される。そして、この共振器を往復する特定の波長(縦モード)の光が増幅されてレーザ発振する。発振した光の大部分は、回折領域20によって反射されずに回折領域20をそのまま透過し、共振器のもれ光になる。この共振器のもれ光が、レーザ光源装置10の出力光5として取出される。
出力光5は、体積型回折素子2と空気層との境界面である第2の平面2bで屈折する。体積型回折素子2の第1の平面2aと第2の平面2bとは平行であるので、屈折した光5の光軸5aは半導体レーザ1から放射される光3の光軸3aと平行になる。ただし、出力光5の光軸5aの位置は、体積型回折素子2の傾斜角度に応じてシフトする。
本実施の形態のレーザ光源装置10は、リトロータイプの外部共振器レーザの1つである。ここで、このようなリトロー型の外部共振器を備えた波長可変レーザ装置の動作特性について、図4を参照して説明する。
図4は、レーザ光源装置10の動作特性を説明するための図である。図4において、横軸には周波数、縦軸には利得(ゲイン)がとられている。図4に示すように、半導体レーザ1は、所定の波長域において連続的に広いゲインカーブ13aを有している。また、図1のレーザ光源装置10では、所定の周波数間隔で複数の縦モード13cが発生している。この場合の複数の縦モード13cの間隔は、半導体レーザ1の出射口1aと反対側の端面と体積型回折素子2との距離である共振器長に対応して決まる。また、図4の放物線状の曲線13bは、図1の体積型回折素子2の分解能を表わし、曲線13bの波長範囲の光が反射される。体積型回折素子2の分解能は、図3の体積型回折素子2の屈折率層の屈折率nAおよびnBの差と屈折率層の積層数とに依存する。レーザ光源装置10は、最終的にはこれら3つの領域がすべて重なった範囲のモードで発振する。
次に、本実施の形態のレーザ光源装置10の発振波長と射出光の強度分布とについて説明する。
一般に、体積型回折素子によって反射される光は、ブラッグの条件:
λ=2nΛcosθ …(1)
を満たす光および、その条件に近い光に限られる。ここで、(1)式では、体積型回折素子に入射する光線の光軸とグレーティング面の法線とのなす角度をθとし、入射光の波長をλとし、回折格子のピッチをΛとし、体積型回折素子の媒体の平均屈折率をnとしている。ブラッグの条件を満たさない角度および波長の光はそのまま体積型回折素子を透過する。
半導体レーザから放射されるレーザ光の角度にはある程度の幅があり、また、レーザ光の波長にもある程度の幅がある。したがって、半導体レーザから放射されたレーザ光が体積型回折素子に入射する場合には、上式(1)のブラッグの条件を満たす波長と角度との組が複数存在し得る。
図5は、図1のレーザ光源装置10の発振波長を説明するための図である。図5を参照して、まず、半導体レーザ1の光軸に沿って体積型回折素子2に入射する入射光A1について説明する。入射光A1が上式(1)のブラッグ条件を満たす場合、回折領域20のグレーティング面21が傾いているため、回折光A2の光軸は入射光A1の光軸から大きくはずれ、回折光A2は半導体レーザ1に帰還しない。
次に、図5のグレーティング面21に垂直な方向Kおよびその近傍に半導体レーザ1から出射された光B1について説明する。入射光B1がブラッグ条件をほぼ満たす場合、グレーティング面21の方向と入射光B1の波面の方向とがほぼ一致するため、回折光B2は入射光B1と同一方向になる。したがって、回折光B2は、もとの光路を通って半導体レーザ1の内部に帰還する。この結果、半導体レーザ1は、上式(1)でθ=0の場合であるλ=2nΛ近傍の縦モードの波長で発振するようになる。このように発振波長がλ=2nΛ近傍の場合には、半導体レーザ1の光軸に沿う光A1は、回折を受けずに体積型回折素子2をそのまま透過してしまう。発振波長の光でも、θ=0の近傍から離れた方向から回折領域20に入射される光はブラッグ条件を満たさなくなるからである。
ここで、体積型回折素子2の波長分解能および角度分解能は、回折領域20の厚さD、屈折率の変化量、および回折格子のピッチΛなどによって決まる。たとえば、回折領域20の厚さDが500μmであり、式(1)のブラッグ波長λが400nmである場合、波長分解能は約0.1nmと見積もられる。すなわち、半導体レーザ1は、400nmの波長を中心として0.1nmの範囲の縦モードで発振する。なお、波長分解能は図4の曲線13bで表わされる。
また、同様の条件において、体積型回折素子2の角度分解能は±2度程度と見積もられる。すなわち、図5の回折光B2は、グレーティング面21の法線方向Kに対して約±2度の広がりを持つ。これに対して、半導体レーザ1の長軸方向の放射角度幅は15度前後の幅を有する。したがって、発振波長の光では、半導体レーザ1の放射角度のうちごく狭い角度範囲の光しか体積型回折素子によって反射されない。この結果、体積型回折素子を透過する光に対しては、グレーティング面の法線方向のごく近傍で極端に透過強度が落ち込むことになる。
外部共振器レーザの出力光の強度分布は、この体積型回折素子の透過強度特性の影響を受ける。すなわち、出力光の強度分布は、グレーティング面の法線方向に沿った部分に極端な窪みがある強度分布になる。そこで、本実施の形態のレーザ光源装置10では、グレーティング面21を半導体レーザ1の光軸3aに対して傾けることによって均一な強度分布が得られるように工夫している。
図6は、レーザ光源装置10の出力光の強度分布を説明するための図である。図6は、レーザ光源装置10の出力光のターゲット面Tにおける強度分布を示すものである。図6では、半導体レーザ1の光軸3aの方向をz軸方向(図面の上下方向)とし、図面の左右方向をx軸方向とし、x軸方向とz軸方向とに直交する紙面の表から裏に向かう方向をy軸方向とする。ターゲット面Tはxy平面と平行になる。ターゲット面T上では、楕円7a状にレーザ光源装置10からの出力光が照射される。
本実施の形態の外部共振器型のレーザ光源装置10においては、半導体レーザ1の光軸3aとグレーティング面21の法線方向Kがずれている。言換えると、体積型回折素子2は、半導体レーザ1の光軸3aと異なる方向に沿って出射口1aから出射された光が、法線方向Kから回折領域20に到達し、かつ、半導体レーザ1の光軸3aに沿って出射口1aから出射された光が、法線方向Kと異なる方向から回折領域20に到達するように配置される。この場合、グレーティング面21の法線方向Kから回折領域20に到達した光は、ブラッグ条件を満たすので、到達した光の一部は法線方向Kに回折されて半導体レーザ1に帰還する。法線方向Kと異なる方向から回折領域20に到達した光は、ブラッグ条件を満たさないので回折領域20を透過する。
したがって、図6に示すように強度の弱い窪み部分7cは中心位置からシフトする。このシフト量は、実際に使用する領域7b(破線の楕円内)からははずすように体積型回折素子2の傾斜角度φを設定している。この結果、本実施の形態のレーザ光源装置10では、実際に使用する領域7bは滑らかな強度分布を備えており、出力される光ビームに強度整形などを施す必要がなくなる。
この場合の体積型回折素子2の傾斜角度φは、光軸方向3aの強度の1/e2となるときの光軸3aに対する光の出射角度をθ1としたとき、
θ1>φ>arctan(0.42×tanθ1) …(2)
の範囲にあることが好ましい。本実施の形態の場合、傾斜角度φは、半導体レーザ1の光軸3aとグレーティング面21の法線方向Kとのなす角度に等しい。半導体レーザ1の光軸3aに対して角度φで出射口1aから出射された光が、法線方向Kに沿って回折領域20に到達する。このような条件にすることによって、外部共振器レーザの出力光の強度分布において、ピーク強度の70%以上になる領域から強度分布の弱いくぼみ部分を除くことができる。上式(2)について図7を参照して説明する。
図7は、体積型回折素子2の最適傾斜角度を説明するための図である。半導体レーザ1から射出された光は拡散光であるため、半導体レーザ1から離れるにつれてビーム径が広がっていく。半導体レーザ1からLだけ離れた位置での強度分布を、光軸を中心とする図のようなガウシアン関数exp(-2・x2/ω1 2)でフィッティングする。この場合、レーザの射出点に対して、強度が1/e2となる角度θ1はtanθ1=ω1/Lと表される。ここで、光軸上の強度は1で規格化し、xは光軸と直交する平面上の一軸における座標であり、ω1は定数である。また、eはネイピア数を表わす。
同様に、半導体レーザ1からの距離Lの位置での強度分布において、ピーク位置の70%となるx座標は、exp(-2・x2/ω1 2)=0.7の関係から、
1=(-ln0.7/2)0.5・ω1 …(3)
と表すことができる。したがって、レーザ光の射出点に対して、強度がピーク位置の70%となる角度θ2はtanθ2=x1/Lから
θ2=arctan((-ln0.7/2)0.5・ω1/L) …(4)
と求められる。この式の定数部分を計算し、ω1を、θ1を用いて表わすと、
θ2=arctan(0.42×tanθ1) …(5)
となり、上述の関係式(2)が得られる。このように、θ1からθ2の範囲に体積型回折素子2を傾けることによって、強度の弱いくぼみ部分はこの角度範囲に現れることになり、強度の強い部分への影響を低減することができる。
ここで、ピーク値の0.7倍とした理由は、たとえば、体積ホログラムメモリの用途で使用する場合を考慮したからである。体積ホログラムメモリでは、空間光変調器でビームの断面に情報が付与される。そのため、光の強度分布は一様であるほうが都合がよいが、最周辺部で70%の落ち込みまでは許容範囲と考えられる。また、ピーク値の1/e2とした理由は、角度が大きくなると、半導体レーザ1に帰還する光量が少なくなるので発振しにくくなる。このため、1/e2を基準としている。
このように、本実施の形態のレーザ光源装置10によれば、滑らかな出力強度分布を有する狭帯域レーザ光源装置が得られる。また、コリメートレンズを用いない構成であるので、半導体レーザ1と体積型回折素子2との間隔とは無関係に狭帯域化が図れる。このため、半導体レーザ1と体積型回折素子2とを1パッケージ化してさらなる小型化および低価格化を図ることができる。また、1パッケージ化によって電子機器などへの組込が容易になる。さらに、空気の乱流などの外部要因による波長揺らぎを低減できるなど、信頼性を高めることもできる。また、レーザ光源装置10の温度制御を行う場合でも素子体積が小さいため制御が容易になる。
なお、外部共振器レーザにおいては、半導体レーザ1の端面反射率が高いと、高電流注入時の動作が不安定になる場合がある。これを避けるために、半導体レーザ1の出射側の端面の反射率をなるべく低く設定し、半導体レーザ自身の発振閾値を高めて半導体レーザ単独での発振を抑制することが望ましい。具体的には出射側の端面反射率を1%以下にすることが望ましい。これによって外部共振器レーザにおいて高い出力光を得る際の発振状態を安定化させることが可能になる。
[レーザ光源装置の変形例]
図1の半導体レーザ1および体積型回折素子2の配置では、半導体レーザ1から放射された光は広がりながら体積型回折素子2の入射面2aに対して斜めに入射するため、非点収差が発生する。図8は、この非点収差を避けるための構成を示すものである。
図8は、変形例のレーザ光源装置11の構成を示す図である。図8のレーザ光源装置11は、半導体レーザ1と体積型回折素子15とを含む。体積型回折素子15では、半導体レーザ1を臨む第1の平面15aおよび反対側の第2の平面15bが、光軸3aと直交する。また、内部に形成される回折領域20の屈折率変調方向K(グレーティング面21に垂直な方向)は、第1の平面15aに対して傾斜する。
図8の構成によれば、半導体レーザ1の光軸3aに沿って出射した光は、そのまま直進して体積型回折素子15を透過する。一方、光軸3aと異なる方向に出射され、第1の面15aで屈折した後、屈折率変調方向Kに沿って回折領域に20に入射する光の一部は、回折領域20で反射されて半導体レーザ1に帰還する。このように、レーザ光源装置11では、光軸付近の出力光の強度分布を滑らかにするとともに、発生する収差を抑制することが可能になる。
ここで、図1の場合における前述の式(2)と同様に、ピーク強度の70%以上になる領域から強度分布の弱いくぼみ部分を除くことが好ましい。すなわち、図8の場合、体積型回折素子15のうち回折領域20を除く領域の屈折率をnAとし、屈折率変調方向Kと光軸3aとのなす角度をδとする。そして、光軸3aに対して角度φで出射された光が、屈折率変調方向Kに沿って回折領域20に到達するとすれば、第1の平面15aでの屈折の法則から、空気の屈折率を1としたとき、
sinφ=nA・sinδ …(6)
が成り立つ。したがって、光軸3aに対してφ=arcsin(nA・sinδ)の角度で半導体レーザ1から出射された光が、屈折率変調方向Kに沿って回折領域20に入射することになる。このため、前述の式(2)に対応する式は、
arcsin(sinθ1/nA)>δ
>arcsin(sin(arctan(0.42×tanθ1))/nA) …(7)
となる。すなわち、レーザ光源装置11では、光軸方向3aの強度の1/e2となるときの光軸3aに対する光の出射角度をθ1としたとき、上式(7)を満たすように、屈折率の変調方向Kと光軸3aとのなす角度δを定めるのが好ましい。
また、図8の場合、半導体レーザ1から射出した光のうち、体積型回折素子15に入射せずに表面15aで反射される光が半導体レーザ1内へと直接帰還しやすくなる。この場合、レーザ光源装置11の発振状態が不安定になることがある。そこで、反射率を抑えるための反射防止コーティングが体積型回折素子15の半導体レーザ1側の面15aに施されていることが望ましい。この場合、表面15aでのレーザ光の反射率は1%以下であることが望ましい。
[外部共振器型のレーザ光源装置を用いた情報記録再生装置]
従来から、ホログラムによって光ディスク記録媒体に情報を超高密度で記録するホログラム記録方式が知られている。このホログラム記録方式では、イメージ情報を担持する情報光と記録用の参照光とを光ディスク記録媒体の内部で重ね合わせて干渉縞パターンを生成し、この干渉縞パターンを光ディスク記録媒体中に記録することによってイメージ情報の書込みが行なわれる。記録された干渉縞パターンから情報を再生する場合には、その光ディスク記録媒体中に記録された干渉縞パターンに書込時と同様の再生用の参照光を照射し、干渉縞パターンによって回折を生じさせてイメージ情報を再生する。
図9、図10は、本実施の形態のレーザ光源装置を用いたホログラム記録再生装置30の構成を示す図である。ここで、図9は記録時を示し、図10は再生時を示す。
図9、図10を参照して、ホログラム記録再生装置30は、レーザ光源装置31と、コリメートレンズ32と、1/2波長板33,35と、偏光ビームスプリッタ34,37と、反射型液晶の空間光変調器38と、ビームエキスパンダ36と、リレーレンズ39と、ピンホール40と、対物レンズ41と、ガルバノミラー43と、2次元撮像センサ46と、1/4波長板44と、反射ミラー45と、制御部50とを備える。
レーザ光源装置31は、図1または図8に示した外部共振器型のレーザ光源装置10,11である。ホログラム記録再生装置30は、角度多重方式により、ホログラム記録媒体42に対して情報の記録または再生を行なう。以下では、まず図9を参照して、記録時のホログラム記録再生装置30の動作について説明する。
レーザ光源装置31から出射された光ビームは、コリメートレンズ32によって平行光に変換され、1/2波長板33によってP偏光とS偏光との割合が調整される。調整された光ビームは、偏光ビームスプリッタ34によって、P波の信号光LpとS波の参照光Lsとに分割される。
信号光Lpは、1/2波長板35によって強度が調整され、ビームエキスパンダ36によってビーム径が調整される。次いで、偏光ビームスプリッタ37を透過するP偏光成分のみが空間光変調器38に入射される。空間光変調器38は、制御部50から受信した2次元データに基づいて信号光を変調する。空間光変調器38によって変調された信号光は、偏光が90度回転しているため偏光ビームスプリッタ37によって反射される。偏光ビームスプリッタ37で反射された信号光は、リレーレンズ39によって一旦集光される。集光された信号光は、ピンホール40により反射型液晶からの高次の回折光がカットされるとともに、ビーム径が調整される。リレーレンズ39を通過した信号光は、対物レンズ41によってホログラム記録媒体42内に集光される。
参照光Lsは、ガルバノミラー43によって角度が変調される。このとき、ガルバノミラー43の角度変調は制御部50によって行なわれる。角度が変調された参照光は、信号光と干渉するようにホログラム記録媒体42の同一個所に入射される。その結果、ホログラム記録媒体42内に信号光と参照光との干渉縞が形成される。この際、空間光変調器38によって変調された情報が、ホログラム記録媒体42内にホログラムとして記録される。上記のホログラム記録では、ガルバノミラー43の角度を変えることにより、ホログラム記録媒体42への入射角度が変わり、角度多重記録を行なうことが可能となる。
次に、図10を参照して、再生時のホログラム記録再生装置30の動作について説明する。
レーザ光源装置31は、再生時には、1/2波長板33において偏光の割合を調整する等によって信号光を遮断し、参照光Lsのみをホログラム記録媒体42中に入射させる。
偏光ビームスプリッタ34によって分離されたS偏光の参照光Lsは、ガルバノミラー43によって角度が変調され、ホログラム記録媒体42を透過する。このとき、ガルバノミラー43の角度変調は制御部50によって行なわれる。ホログラム記録媒体42を透過した参照光は、1/4波長板44で円偏光に変換され、反射ミラー45で反射される。当該反射された参照光は、ホログラム記録媒体42に記録時とは反対面からP偏光として入射する。
上記のようにホログラム記録媒体42に参照光が入射すると、ホログラム記録媒体42に記録されていたホログラムから再生光(回折光)が発生する。この再生光は、信号光とは逆の光路をたどり、対物レンズ41およびリレーレンズ39を通る。リレーレンズ39を通る途中で、ピンホール40によりノイズがカットされる。
ノイズカットされたP偏光の再生光は、偏光ビームスプリッタ37を透過し、2次元撮像センサ46に入射する。2次元撮像センサ46は、再生光を空間的な2次元データに対応する電気信号に変換する。2次元撮像センサ46からの出力は、制御部50によって2値化データに変換される。
また、ホログラム記録再生装置30は、ホログラム記録装置とホログラム再生装置とに分離することもできる。
図11は、再生機能をだけを持つホログラム再生装置51の構成を示す図である。図11を参照して、ホログラム記録再生装置30は、レーザ光源装置31と、対物レンズ41と、ガルバノミラー43と、2次元撮像センサ46と、1/4波長板44と、反射ミラー45と、制御部52とを備える。
レーザ光源装置31から射出された光はガルバノミラー43によって角度が変調され、ホログラム記録媒体42を透過する。このとき、ガルバノミラー43の角度変調は制御部52によって行なわれる。ホログラム記録媒体42を透過した参照光は、1/4波長板44で円偏光に変換され、反射ミラー45で反射される。当該反射された参照光は、ホログラム記録媒体42にP偏光として入射する。
上記のようにホログラム記録媒体42に参照光が入射すると、ホログラム記録媒体42にあらかじめ記録されていたホログラムから再生光(回折光)が発生する。この再生光は対物レンズ41を通り、2次元撮像センサ46で電気信号に変換される。2次元撮像センサ46からの出力は、制御部52によって2値化データに変換される。
体積型ホログラムメモリを用いた情報記録再生装置においては、シングルモードレーザが必要とされる。このため、その光源装置として通常の単体レーザを用いることができないので、情報記録再生装置に占める光源装置の割合が大きくなる。本実施の形態の外部共振器型のレーザ光源装置10,11を上記情報記録再生装置30,51のレーザ光源装置31として組み込むことで、情報記録および再生装置の小型化を図ることができる。また、強度分布パターンの特性も向上するため、レーザ光源装置31の外部に補正用の強度整形素子などが不要となり、よりコンパクトで安価な情報記録再生装置を実現できる。強度整形装置による不要な強度損失も抑えることができるので、情報記録再生特性の向上も図ることができる。
また、本実施の形態のレーザ光源装置10,11は、その小型で安価な特性を生かして、ラマン分光装置や光通信装置などのレーザ光源として用いることができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものでないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の実施の形態のレーザ光源装置10の構成を示す図である。 図1の体積型回折素子2の構成を示す斜視図である。 図2の体積型回折素子2の一部の断面図である。 レーザ光源装置10の動作特性を説明するための図である。 図1のレーザ光源装置10の発振波長を説明するための図である。 レーザ光源装置10の出力光の強度分布を説明するための図である。 体積型回折素子2の最適傾斜角度を説明するための図である。 変形例のレーザ光源装置11の構成を示す図である。 本実施の形態のレーザ光源装置を用いたホログラム記録再生装置30の構成を示す図である(記録時)。 本実施の形態のレーザ光源装置を用いたホログラム記録再生装置30の構成を示す図である(再生時)。 ホログラム再生装置51の構成を示す図である。 体積型回折素子130を用いた外部共振器レーザ100の構成を示す図である。
符号の説明
1a 出射口、1 半導体レーザ、2,15 体積型回折素子(光学素子)、2a,15a 第1の平面、2b,15b 第2の平面、3 レーザ光、3a 半導体レーザの光軸、10,11 レーザ光源装置、20 回折領域、21 グレーティング面、21a,21b 屈折率層、30 ホログラム記録再生装置、51 ホログラム再生装置。

Claims (8)

  1. 出射口から光を放射するレーザ光源と、
    前記出射口から放射された光が入射され、第1の方向に沿って屈折率が周期的に変化し、前記第1の方向と垂直な方向に屈折率が一様な回折領域を内部に含む光学素子とを備え、
    前記光学素子は、前記レーザ光源の光軸と異なる第2の方向に沿って前記出射口から出射された光が、前記第1の方向から前記回折領域に到達し、かつ、前記レーザ光源の光軸に沿って前記出射口から出射された光が、前記第1の方向と異なる方向から前記回折領域に到達するように配置され、
    前記回折領域は、前記第1の方向から前記回折領域に到達した光の一部を、前記第1の方向に回折して前記レーザ光源に帰還させ、前記第1の方向と異なる方向から前記回折領域に到達した光を透過する、レーザ光源装置。
  2. 前記出射口から出射された光の強度が前記レーザ光源の光軸の方向の光の強度に対して1/e2(ただし、eはネイピア数)になる方向と前記レーザ光源の光軸とのなす角度をθとするとき、前記第2の方向と前記レーザ光源の光軸とのなす角度φは、
    θ1>φ>arctan(0.42×tanθ1) …(A1)
    の関係を満たす、請求項1に記載のレーザ光源装置。
  3. 前記光学素子は、前記レーザ光源を臨み前記出射口から放射された光が入射する第1の平面をさらに含み、
    前記第1の平面は、前記レーザ光源の光軸と垂直であり、前記第1の方向に対して傾斜する、請求項1または2に記載のレーザ光源装置。
  4. 前記光学素子は、前記レーザ光源を臨み前記出射口から放射された光が入射する第1の平面をさらに含み、
    前記第1の平面は、前記第1の方向と垂直であり、前記レーザ光源の光軸に対して傾斜する、請求項1に記載のレーザ光源装置。
  5. 前記第2の方向は、前記第1の方向と同じ方向であり、
    前記出射口から出射された光の強度が前記レーザ光源の光軸の方向の光の強度に対して1/e2(ただし、eはネイピア数)になる方向と前記レーザ光源の光軸とのなす角度をθとするとき、前記第1の方向と前記レーザ光源の光軸とのなす角度φは、
    θ1>φ>arctan(0.42×tanθ1) …(A2)
    の関係を満たす、請求項4に記載のレーザ光源装置。
  6. 前記回折領域は、
    第1の屈折率を有し、互いに厚みが等しい複数の第1の屈折率層と、
    前記第1の屈折率と異なる第2の屈折率を有し、互いに厚みが等しく、各々が前記複数の第1の屈折率層の各々と交互に積層される複数の第2の屈折率層とを含み、
    前記第1の方向は、前記複数の第1、第2の屈折率層が積層される方向である、請求項1〜5のいずれか1項に記載のレーザ光源装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のレーザ光源装置を備え、前記レーザ光源装置から出射された光を用いて情報の記録または再生を行なう情報記録再生装置。
  8. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のレーザ光源装置を備えた電子機器。
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