JP2009266551A - 発光素子及び表示装置 - Google Patents

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麗子 谷口
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Abstract

【課題】発光体粒子の粒径バラツキを許容し、面内の輝度均一性に優れた発光素子を提供する。
【解決手段】発光素子は、互いに対向して設けられ、少なくとも一方が透明又は半透明である、第1電極及び第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間に挟まれて設けられている発光層と、を備え、前記発光層は、複数の発光体粒子と、前記発光体粒子と実質的に同じ抵抗率を有する媒体部材と、を含んでいる。
【選択図】図1

Description

本発明は、平面型表示装置や、通信、照明などに用いられる各種光源として利用可能な発光素子及び該発光素子を用いた表示装置に関する。
近年、多くの種類の平面型表示装置が提案、実用化されている。その中でも、面光源であるエレクトロルミネッセンス(以下、ELと略記)素子は、液晶ディスプレイのバックライトとして、あるいはEL素子自身をアレイ状に配置したマトリクス型の表示装置として、その利用価値に期待が集まっている。例えば、このEL素子を用いたマトリクス型の表示装置は、自発光性を有し、視認性に優れ、視野角が広く、応答性が速いなどの特徴を持つ。しかしながら、発光体として有機材料を用いた有機EL素子では、表示装置としての長期信頼性が不十分である、また、発光体として無機材料を用いた無機EL素子では、輝度や効率が不十分であるなど、特定の用途に限定された利用に留まっている。
一方、高輝度、高効率の光源として実用化されている発光ダイオード(以下、LEDと略記)も広義のEL素子と言える。LEDは、近年、高輝度の青色や緑色の発光素子が開発されたことにより、幅広い利用が進んでいる。しかしながら、LEDは点光源としての実用化がなされたのみで、ディスプレイなどの表示装置への利用は、液晶ディスプレイのバックライト用光源など、限定的なものにすぎない。
このようなLEDに用いられる半導体材料として注目されているものに、GaNに代表される第13族窒化物半導体がある。これら第13族窒化物半導体は、広いバンドギャップを有しており、その組成によって、紫外領域から可視光領域に至る発光が得られる。また、直接遷移型であり、発光材料としては有効なエネルギー帯構造を有していることから、発光効率が高い等の特徴を有する。
しかしながら、第13族窒化物半導体は、サファイア基板であっても、格子不整合率が他の半導体デバイスに比べ、約1000倍高く、結果として貫通転位密度が5桁程度高いこと、また、有機金属気相成長法(以下、MOVPEと略記)により基板上にエピタキシャル成長させた薄膜として作製されていること、などの理由において、性能面でも、コスト面でも、大面積の発光素子への適用は困難である。
このようなLEDの短所を克服するため、発光体として粒子状や柱状の第13族窒化物半導体を形成する方法が考案されている。例えば、特許文献1に記載の方法によれば、第13族−第15族化合物半導体等を主体とする半導体ナノ結晶を発光体として用いた直流駆動する発光素子が提案されている。発光体粒子によって発光層を構成する発光素子では、粒子を高温の熱プロセスで作成した後、汎用のガラス基板上に塗布することで、大面積化が容易となる。
図8にGaNのナノ結晶を利用した発光素子の概略構成図を示す。この発光素子100は、基板101の上に、陽極102、正孔輸送層103、発光層104、電子輸送層105、陰極106が順に積層されて構成されている。また、発光層104は、第13族−第15族化合物半導体等を主体とする半導体ナノ結晶104aと絶縁性の充填物質104bとで構成されている。陽極102と陰極106とは、電源107を介して電気的に接続されており、電源107に電圧を印加すると、陽極102からは正孔が、陰極106からは電子が正孔輸送層103、電子輸送層105に注入され、次いで、発光層104内の半導体ナノ結晶104aに注入される。半導体ナノ結晶104a内で、正孔と電子の再結合が起こり、半導体ナノ結晶に由来する発光が生じる。発光は陽極102から発光素子100の外部へ取り出される。
しかしながら、上記提案のようなナノ結晶の場合、表面積の増加による欠陥生成によって発光輝度や発光効率は低下する。また、ナノ結晶合成の際の粒径分布や、分子間力による2次凝集などによって、発光層の表面の平滑性が損なわれ、層厚のバラツキが生じる。これにより、発光体に注入される電流バラツキが拡大し、輝度ムラなど表示品位の点で実用上満足できる水準には至らない。
上記問題に対して、例えば、特許文献2に記載の方法によれば、直流駆動が可能な薄膜型のEL素子に対して、金属酸化物等からなる電流分散層を設けることで、電流が局所的に集中することを防いでいる。しかしながら、前述のような発光層厚のバラツキが大きくなる直流駆動型素子に対しては十分とは言えない。
特開2007−95685号公報 特開平6−140157号公報
本発明の目的は、発光体粒子を用いた直流駆動型発光素子において、発光体粒子の粒径バラツキを許容し、面内の輝度均一性に優れた発光素子と、その発光素子を用いた表示装置を提供することである。
本発明に係る発光素子は、互いに対向して設けられ、少なくとも一方が透明又は半透明である、第1電極及び第2電極と、
前記第1電極と前記第2電極との間に挟まれて設けられている発光層と、
を備え、
前記発光層は、複数の発光体粒子と、前記発光体粒子と実質的に同じ抵抗率を有する媒体部材と、を含んでいることを特徴とする。
また、前記発光体粒子は、Ga、Al、Inのうち少なくとも一種類以上の元素を含む窒化物半導体であってもよい。
さらに、前記媒体部材の体積抵抗率は、1Ω・cm〜1×10−3Ω・cmの範囲であってもよい。
またさらに、前記発光層は、前記発光層の層厚を規定するスペーサをさらに含んでもよい。前記スペーサの平均粒子径は、発光体粒子の平均粒子径よりも大きいことが好ましい。
また、前記発光層と前記1電極又は前記第2電極との間に挟まれて設けられている抵抗層をさらに備えていてもよい。
さらに、前記第1電極又は前記第2電極に面して支持する支持体基板をさらに備えていてもよい。
またさらに、前記第1電極又は前記第2電極に接続された1つ以上の薄膜トランジスタをさらに備えていてもよい。
また、本発明に係る表示装置は、複数の発光素子が2次元配列されて構成されている発光素子アレイと、
前記発光素子アレイの発光面に平行な第1方向に互いに平行に延在している複数のx電極と、
前記発光素子アレイの発光面に平行であって、前記第1方向に直交する第2方向に平行に延在している複数のy電極と、
を備えることを特徴とする。
さらに、本発明に係る表示装置は、複数の発光素子が2次元配列されて構成されている発光素子アレイと、
前記発光素子アレイの発光面に平行な第1方向に互いに平行に延在している複数の信号配線と、
前記発光素子アレイの発光面に平行であって、前記第1方向に直交する第2方向に平行に延在している複数の走査配線と、
を備え、
前記発光素子アレイの前記薄膜トランジスタに接続されている一方の電極が、前記信号配線と前記走査配線との各交点に対応した画素電極であって、他方の電極が複数の発光素子において共通に設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、高輝度であって、且つ、面内の輝度均一性に優れた発光素子及びその発光素子を用いた表示装置を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態に係る発光素子及び該発光素子を用いた表示装置について添付図面を用いて説明する。なお、図面において実質的に同一の部材には同一の符号を付している。
(実施の形態1)
<EL素子の概略構成>
図1は、本実施の形態1に係る発光素子10の概略構成を示す発光層13に垂直な断面図である。この発光素子10において、発光体粒子13aを含有する発光層13は、第1の電極である透明電極12と、第2の電極である背面電極14との間に挟まれて設けられている。発光層13は、発光体粒子13aと媒体部材13bから構成されている。発光層13において、発光体粒子13aは媒体部材13b内に均一に分散されていても、一方の主面に偏って存在していてもよいが、発光取り出し面側に偏在している方が、同一面から発光が得られるため、発光品位、表示品位の視野角依存性の点で好ましい。透明電極12と背面電極14とは、電源15を介して電気的に接続されている。電源15から電力が供給されると、透明電極12と背面電極14との間に電圧が印加される。その際、透明電極12からは正孔が、一方の背面電極14からは電子が、発光体粒子13aへ注入される。発光体粒子13a内で正孔と電子は再結合して発光する。発光は透明電極12、透明基板11を透過して発光素子10の外部に取り出される。本実施の形態においては、電源15として直流電源を用いている。また、全体を支える支持体として、透明基板11が透明電極12に隣接して構成されている。
なお、前記構成に限られず、電極の極性を正負逆にする、発光の取り出し方向を上下逆にする、発光を上下両方向から取り出す、発光素子10の全部又は一部を樹脂やセラミックスで封止する構造をさらに備える、発光取出し方向前方に発光層13からの発光色を色変換若しくはフィルタリングする構造をさらに備える等、適宜変更が可能である。
以下、この発光素子の各構成部材について詳述する。
<基板>
基板11は、その上に形成する各層を支持できるものを用いる。また、基板11側から光を取り出す場合、発光体から発せられる光の波長に対し光透過性を有する材料であることが求められる。このような材料としては、例えば、コーニング1737等のガラス、石英、セラミック、サファイア等を用いることができる。通常のガラスに含まれるアルカリイオン等が発光素子へ影響しないように、無アルカリガラスや、ガラス表面にイオンバリア層としてアルミナ等をコートしたソーダライムガラスであってもよい。また、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート系、ポリクロロトリフルオロエチレン系とナイロン6の組み合わせやフッ素樹脂系材料、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイミド、ポリアミドなどの樹脂フィルム等を用いることもできる。樹脂フィルムを用いる場合には、耐久性、柔軟性、透明性、電気絶縁性、防湿性の優れた材料を用いることが好ましい。なお、上記材料の記載は例示であって、基板11の材料は特にこれらに限定されるものではない。
なお、基板11側から光を取り出さない構成の場合は、上述の光透過性は不要であり、透光性を有していない材料も用いることができる。これらの例としては、表面に絶縁層を有する金属基板やセラミックス基板、シリコンウエハ等がある。また、背面電極14の上に第2の基板を設けてもよい。
<電極>
光を取り出す側の透明電極12の材料は、発光層13内で生じた発光を取り出せるように光透過性を有するものであればよく、特に可視光領域において高い透過率を有することが好ましい。また、低抵抗であることが好ましく、さらには発光層13との密着性に優れていることが好ましい。透明電極12の材料として、特に好適なものは、ITO(InにSnOをドープしたものであり、インジウム錫酸化物ともいう。)やInZnO、ZnO、SnO等を主体とする金属酸化物、Pt、Au、Pd、Ag、Ni、Cu、Al、Ru、Rh、Ir等の金属薄膜、あるいはポリアニリン、ポリピロール、PEDOT/PSS、ポリチオフェンなどの導電性高分子等が挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。また、透明電極12の体積抵抗率は1×10−3Ω・cm以下であって、透過率は380〜780nmの波長において75%以上、さらには屈折率が、1.85〜1.95であることが望ましい。例えばITOは、その透明性を向上させ、あるいは抵抗率を低下させる目的で、スパッタリング法、エレクトロンビーム蒸着法、イオンプレーティング法等の成膜方法で成膜できる。また成膜後に、抵抗率制御の目的でプラズマ処理などの表面処理を施してもよい。透明電極12の膜厚は、必要とされるシート抵抗値と可視光透過率から決定される。
光を取り出さない側の背面電極14には、導電性を有しており、且つ、発光層13との密着性に優れたものであればよい。好適な例としては、例えばITOやInZnO、ZnO、SnO等の金属酸化物、Pt、Au、Pd、Ag、Ni、Cu、Al、Ru、Rh、Ir、Cr、Mo、W、Ta、Nb等の金属、これらの積層構造体、あるいは、ポリアニリン、ポリピロール、PEDOT〔ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)〕/PSS(ポリスチレンスルホン酸)等の導電性高分子、あるいは導電性カーボンなどを用いることができる。また、発光素子の積層上部方向から発光を取り出す場合は、基板11に他元素をドーピングしたSi基板や金属基板などの導電性基板を用いることも可能であるこの場合は、下部電極は必ずしも必要としない。
<発光層>
発光層13は、発光体粒子13aと媒体部材13bとから構成されている。発光層13内において、発光体粒子13aは媒体部材13b内に均一に分散されていても、一方の主面に偏って存在していてもよいが、発光体粒子13aが発光取り出し面側に偏在している方が、同一面から発光が得られるため、発光品位、表示品位の視野角依存性の点で好ましい。媒体部材13bは、発光体粒子13aと実質的に同等の体積抵抗率を有する。
<発光体粒子>
発光体粒子13aとしては、第13族窒化物半導体結晶を母体材料として用いることができる。例えば、AlN、GaN、InN、AlGa(1−X)N、InGa(1−y)Nなどが挙げられる。また、伝導性を制御するために、Si、Ge、Sn、C、Be、Zn、Mg、Ge、Mn、Irからなる群より選択される1又は複数種の元素をドーパントとして含んでいてもよい。またさらに、これらの複数の組成が、発光体粒子15内において、層状構造や傾斜組成構造をなしていてもよい。図4(a)、(b)は、発光体粒子13aの一例について、概略構成を示す断面図である。この発光体粒子13aは、n型核粒子131と、p型成長層132とによる、全部若しくは部分的な層状構造を示している。図4に示す発光体粒子13aは、電流励起型発光を得る上で最小限の構成を示しており、この構成に限られず、適宜変更が可能である。例えば、n型核粒子131とp型成長層132との間に、前記n型核粒子131及びp型成長層132よりバンドギャップの狭い半導体層(例えば、GaNに対してInGa(1−y)N)をさらに備えて、ダブルへテロ構造にしてもよい。また、n型核粒子131は、さらに内部に層状構造を有していてもよい。前記成長層を形成する手段としては、MOVPEやハライド気相成長法(HVPE)、MBE(分子線気相成長法)等、窒化物半導体を成長させることができる公知の方法を用いることができる。
<媒体部材>
媒体部材13bとしては、発光体粒子13aを構成する化合物半導体材料と実質的に同等の体積抵抗率を有し、且つ、発光体粒子13aの粒径分布を許容するだけの形状自由度を有するものであればよい。また、透明電極12や背面電極14との密着性に優れたものであればよい。例えば、導電性高分子や、カーボンブラック、炭素繊維、金属、半金属、半導体などの導電性フィラーを熱可塑性樹脂などのバインダ樹脂に混合した複合材料を用いることができる。またさらに、必要に応じて補強剤、充填剤などの添加剤を適量配合してもよい。導電性高分子としては、ポリアセチレン、ポリパラフェニレン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアニリン、ポリフェニレンビニレンなどが挙げられ、適宜ドーピングなどの抵抗率の調整を行ってもよい。また、導電性フィラーとしては、カーボンナノチューブ、フラーレン、グラファイトなどの炭素化合物、Pt、Au、Pd、Ag、Ni、Cu、Al、Ru、Rh、Ir等の金属、As、Sb、Biなどの半金属、ITOやInZnO、ZnO、SnO等の金属酸化物半導体などを用いることが可能で、適宜、バインダ樹脂との配合組成を変えて、抵抗率の調整を行ってもよい。
<発光層の形成方法>
発光層13の形成手段としては、例えば、発光体粒子13aと媒体部材13bとをそれぞれ順に塗布してもよい。あるいは、発光体粒子13aと媒体部材13bとを予め混合して、インクジェット法、スプレーコーティング法、ディッピング法、スピンコート法、スクリーン印刷法、グラビア印刷法、バーコート法、ブレードコート法、その他各種の塗布方法を使用することができる。これらの形成方法の中から、発光体粒子13aの大きさや媒体部材13bの材料種、発光領域(画素領域)の大きさ等の要因により、適時選択が可能である。
<効果>
本実施の形態に係る発光素子では、発光体粒子13aの粒径分布に伴う発光層13の電極界面の凹凸を、媒体部材13bを充填することで平滑化し、且つ、発光層13の主面に垂直な方向に対する抵抗値を実質的に同等にすることができる。これにより、発光層13内において、電流密度のムラが抑えられ、面内の輝度均一性が良好な発光素子を実現することができる。
<実施例1>
以下に本発明の実施例1に係る発光素子の製造方法について説明する。
(a)透明電極を形成した基板として、ITO付ガラス基板を準備した。
(b)ガラス基板上のITO電極上にポリイミドを用いて井形構造の隔壁(高さ4μm)を作成した。
(c)予め作成したGaNを主体とする発光体粒子(平均粒径4.8μm)を、IPA中に超音波分散して、ITO電極上に滴下し、ゴムブレードにより基板面に並行にスキージした。
(d)十分に乾燥させた後、Agのフィラーを含む接着剤タイプの導電性ペースト(体積抵抗率1×10−3Ω・cm)を滴下し、別のITO付ガラス基板をITO面が対向するように貼り合わせて、EL確認用の発光素子を作成した。
この発光素子に直流電圧を印加して評価したところ、発光面内が均一に、面状に発光して、輝度ムラも良好であった。また、後述する比較例1に比べて、同一印加電圧下で1.8倍の輝度を示した。
<比較例1>
比較例1に係る発光素子の製造方法は、実施例1に明瑠発光素子の製造方法と比較すると、発光面内の導電性ペースト塗布を行わない点で実施例1と相違する。なお、この比較例1では、発光面以外に導電性ペーストを塗布することで、2枚のガラス基板で挟持したEL確認用の発光素子を作成した。この素子に直流電圧を印加して評価したところ、発光面内において、多数の点状発光として確認された。なお、輝度測定の際は一定面積内で、点状発光が平均化された数値として計測した。
(実施の形態2)
<発光素子の概略構成>
本発明の実施の形態2に係る発光素子20について、図2を用いて説明する。図2は、本実施の形態2に係る発光素子20の概略構成を示す発光層に垂直な断面図である。発光素子20は、図1に示す発光素子10に比べて、発光層13内にスペーサ21をさらに備えている点で相違する。本実施の形態2に係る発光素子20の特徴は、スペーサ21によって、発光層13の層厚を規定しているため、発光体粒子13aに起因する電流リークなどの影響を排除できる点にある。
なお、上記構成に限られず、電極の極性を正負逆にする、発光の取り出し方向を上下逆にする、発光を上下両方向から取り出す、発光素子20の全部又は一部を樹脂やセラミックスで封止する構造をさらに備える、発光取出し方向前方に発光層13からの発光色を色変換若しくはフィルタリングする構造をさらに備える等、適宜変更が可能である。
<スペーサ>
スペーサ21としては、従来の液晶ディスプレイパネルで用いられているビーズスペーサやポストスペーサを使用することができる。また、透明性と絶縁性に優れた材料からなり、粒径の均一性に優れたものが好ましい。ビーズスペーサとしては、一般にシリカ製のものと樹脂製のものがある。なお、低温発泡が起こりにくく、成膜時の欠陥防止という点では、正孔輸送層材料の熱膨張率と大きく異ならない樹脂製スペーサが、さらに好ましい。この場合、スペーサ21に用いられる材料としては、ジビニルベンゼン、スチレン、アクリルモノマー等を主成分とする架橋共重合体が好適であるが、これらに限定されない。また、スペーサ21の電極面に垂直な断面の形状は、円形、楕円形、台形、三角形等、任意の形状であってよいが、膜厚の均一性に優れている円形が好適である。またさらに、電極面との密着性を向上させるために、表面処理を施したものであってもよい。表面処理には、スペーサ21の表面にポリオレフィンやポリアクリル等の熱可塑性樹脂で被覆する等の方法がある。
<効果>
本実施の形態に係る発光素子では、前述の実施の形態1の発光素子同様、面内の輝度均一性が良好な発光素子を実現することができる。
<実施例2>
実施例2は、実施例1と比較すると、ITO上に発光体粒子を塗布する際、アクリル樹脂性のビーズスペーサ(平均粒径6μm)と共に塗布する点で相違する。上記相違点以外は、実施例1と同様の手順でEL確認用の発光素子を作成した。この発光素子に直流電圧を印加して評価したところ、発光面内が均一に、面状に発光して、輝度ムラも良好であった。また、後述する比較例2に比べて、同一印加電圧下で1.4倍の輝度を示した。
<比較例2>
比較例2は、実施例2と比較すると、発光面内の導電性ペースト塗布を行わない点で相違する。この比較例2では、発光面以外に導電性ペーストを塗布して、2枚のガラス基板で挟持したEL確認用の発光素子を作成した。この発光素子に直流電圧を印加して評価したところ、発光面内において、多数の点状発光として確認された。なお、輝度測定の際は一定面積内で、点状発光が平均化された数値として計測した。
(実施の形態3)
<発光素子の概略構成>
本発明の実施の形態3に係る発光素子30について、図3を用いて説明する。図3は、本実施の形態3の発光素子30の概略構成を示す発光層に垂直な断面図である。発光素子30は、図1に示す発光素子10に比べて、発光層13と背面電極14との間に抵抗層31をさらに備えている点で相違する。本実施の形態に係る発光素子の特徴は、抵抗層31によって、発光層13の主面に平行な方向に電流を分散させることによって、さらに面内の輝度均一性を改善できる点にある。
なお、前記構成に限られず、電極の極性を正負逆にする、発光の取り出し方向を上下逆にする、発光を上下両方向から取り出す、発光素子30の全部又は一部を樹脂やセラミックスで封止する構造をさらに備える、発光取出し方向前方に発光層13からの発光色を色変換若しくはフィルタリングする構造をさらに備える等、適宜変更が可能である。
<抵抗層>
抵抗層31は、体積抵抗率が10Ω・cm以下になると、電流分散の効果は小さくなって輝度ムラが生じやすくなり、体積抵抗率が10Ω・cm以上になると、駆動電圧が高くなって消費電力が大きくなる。抵抗層31としては、MnO、Mn等のマンガン酸化物、Co等のコバルト酸化物、鉄の酸化物、クロム酸化物、ニッケル酸化物、銅酸化物、亜鉛酸化物などの金属酸化物、TiN、AlNなどの窒化物、あるいはこれらの混合物を用いることができる。また、これらは、微結晶構造であってもアモルファス構造であってもよい。さらに、単層構造であっても、異なる材料からなる積層構造であってもよい。またさらに、抵抗層31の層厚は、5nm以下になると電流分散の効果が小さくなり、300nm以上になると駆動電圧が高くなって消費電力が大きくなる。
<効果>
本実施の形態に係る発光素子では、前述の実施の形態1の発光素子同様、面内の輝度均一性が良好な発光素子を実現することができる。
(実施の形態4)
<発光素子の概略構成>
本発明の実施の形態4に係る発光素子について、図5を用いて説明する。図5は、この発光素子40の概略構成を示す斜視図である。この発光素子40は、画素電極44に接続された薄膜トランジスタ(以下、TFTと略記。図5ではスイッチング用TFTと駆動用TFTの2個構成。)45をさらに備える。TFT45には、走査ライン41と、データライン42と、電流供給ライン43とが接続されている。この発光素子40では、透明な共通電極46の側から発光を取り出すので、基板11上のTFT45の配置によらず開口率を大きくとることができる。また、TFT45を用いることによって、発光素子40にメモリ機能を持たせることができる。このTFT45としては、低温ポリシリコンやアモルファスシリコンTFT、ペンタセン等の有機材料より構成される有機TFT、ZnOやInGaZnO等より構成される無機TFTであってよい。
なお、前記構成に限られず、発光素子40の全部又は一部を樹脂やセラミックスで封止する構造を更に備える、発光取出し方向前方に発光色を色変換若しくはフィルタリングする構造を更に備える、基板11を透明基板に、画素電極44を透明電極にして、発光素子40の下方より発光を取り出す等、適宜変更が可能である。
<効果>
本実施の形態4に係る発光素子では、前述の実施の形態1の発光素子と同様に面内の輝度均一性が良好な発光素子を実現することができる。
(実施の形態5)
<表示装置の概略構成>
本発明の実施の形態5に係る表示装置について、図6を用いて説明する。図6は、画素電極44と、共通電極46とによって画素を構成するアクティブマトリクス型表示装置50の概略平面図である。このアクティブマトリクス型表示装置50は、複数個の図5に示した発光素子40が2次元配列されている発光素子アレイと、該発光素子アレイの面に平行な第1方向に互いに平行に延在している複数の走査ライン41と、該発光素子アレイの面に平行であって、第1方向に直交する第2方向に平行に延在している複数のデータライン42と、第2方向に平行に延在している複数の電流供給ライン43とを備える。この発光素子アレイ上のTFT(図6では省略)は、走査ライン41と、データライン42と電流供給ライン43とに電気的に接続されている。一対の走査ライン41とデータライン42によって特定される発光素子が1つの画素となる。さらに、このアクティブマトリクス型表示装置50では、走査ラインとデータラインにより選択された1つの画素に対し、TFTを介して電流供給ライン43から電流が供給され、選択した発光素子を駆動し、得られた発光を透明な共通電極46側から取り出す。なお、前記構成に限られず、基板11を透明基板に、画素電極44を透明電極にして、表示装置50の下方より発光を取り出してもよい。
また、カラーの表示装置の場合、発光層をRGBの各色の発光体粒子で色分けして成膜すればよい。あるいは、電極/発光層/電極といった発光ユニットをRGBの色毎に積層してもよい。また更に、別例のカラー表示装置の場合、単一色又は2色の発光層による表示装置を作成した後、カラーフィルター及び/又は色変換フィルターを用いて、RGBの各色を表示することもできる。例えば、青色の発光層に、青色から緑色へ、青色乃至緑色から赤色へ、各々色変換するフィルターをさらに備えることによって、RGB表示が可能となる。
<効果>
本実施の形態に係る表示装置では、面内の輝度均一性が良好で、表示品位に優れた表示装置を実現することができる。
(実施の形態6)
<表示装置の概略構成>
本発明の実施の形態6に係る表示装置について、図7を用いて説明する。図7は、互いに直交する背面電極14と透明電極12とによって構成されるパッシブマトリクス型表示装置60を示す概略斜視図である。このパッシブマトリクス型表示装置60は、複数個の図1及び図2に示した発光素子が2次元配列されている発光素子アレイを備える。また、該発光素子アレイの面に平行な第1方向に平行に延在している複数の背面電極14と、該発光素子アレイの面に平行であって、第1方向と直交する第2方向に平行に延在している複数の透明電極12とを備える。さらに、このパッシブマトリクス型表示装置60では、一対の背面電極14と透明電極12との間に外部電圧を印加して1つの発光素子を駆動し、得られた発光を透明電極12側から取り出す。なお、前記構成に限られず、基板11を透明基板に、背面電極14を透明電極にして、表示装置60の下方より発光を取り出してもよい。
<効果>
本実施の形態に係る表示装置によれば、前述の実施の形態5の表示装置と同様に面内の輝度均一性が良好で、表示品位に優れた表示装置を実現することができる。また、前述の実施の形態5の表示装置同様にカラーの表示装置も可能である。
本発明に係る発光素子及び表示装置は、面内の輝度均一性が良好で、表示品位に優れている。特にテレビ等のディスプレイデバイスや、通信、照明などに用いられる各種光源として有用である。
本発明の実施の形態1に係る発光素子の発光面に垂直な断面図である。 本発明の実施の形態2に係る発光素子の発光面に垂直な断面図である。 本発明の実施の形態3に係る発光素子の発光面に垂直な断面図である。 (a)及び(b)は、本発明に係る発光体粒子の内部構造の一例を示す概略断面図である。 本発明の実施の形態4に係る発光素子の概略斜視図である。 本発明の実施の形態5に係る表示装置の概略斜視図である。 本発明の実施の形態6に係る表示装置の概略斜視図である。 従来の発光素子の発光面に垂直な断面図である。
符号の説明
10、20、30、40 発光素子、11 基板、12 透明電極、13 発光層、
13a 発光体粒子、13b 媒体部材、14 背面電極、15 電源、
131 n型核粒子、132 p型成長層、
21 スペーサ、31 抵抗層、
41 データライン、42 走査ライン、43 電流供給ライン、
44 画素電極、45 薄膜トランジスタ、46 共通電極、
50 表示装置、60 表示装置、61 画素、
100 発光素子、101 基板、102 陽極、103 正孔輸送層、104 発光層、104a 半導体ナノ結晶、104b 充填物質、105 電子輸送層、106 陰極、107 電源

Claims (10)

  1. 互いに対向して設けられ、少なくとも一方が透明又は半透明である、第1電極及び第2電極と、
    前記第1電極と前記第2電極との間に挟まれて設けられている発光層と、
    を備え、
    前記発光層は、複数の発光体粒子と、前記発光体粒子と実質的に同じ抵抗率を有する媒体部材と、を含んでいることを特徴とする発光素子。
  2. 前記発光体粒子は、Ga、Al、Inのうち少なくとも一種類以上の元素を含む窒化物半導体であることを特徴とする請求項1に記載の発光素子。
  3. 前記媒体部材の体積抵抗率は、1Ω・cm〜1×10−3Ω・cmの範囲であることを特徴とする請求項1に記載の発光素子。
  4. 前記発光層は、前記発光層の層厚を規定するスペーサをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の発光素子。
  5. 前記スペーサの平均粒子径は、発光体粒子の平均粒子径よりも大きいことを特徴とする請求項4に記載の発光素子。
  6. 前記発光層と前記1電極又は前記第2電極との間に挟まれて設けられている抵抗層をさらに備えていることを特徴とする請求項1に記載の発光素子。
  7. 前記第1電極又は前記第2電極に面して支持する支持体基板をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の発光素子。
  8. 前記第1電極又は前記第2電極に接続された1つ以上の薄膜トランジスタをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の発光素子。
  9. 請求項1から7のいずれか一項に記載の複数の発光素子が2次元配列されて構成されている発光素子アレイと、
    前記発光素子アレイの発光面に平行な第1方向に互いに平行に延在している複数のx電極と、
    前記発光素子アレイの発光面に平行であって、前記第1方向に直交する第2方向に平行に延在している複数のy電極と、
    を備えることを特徴とする表示装置。
  10. 請求項8に記載の複数の発光素子が2次元配列されて構成されている発光素子アレイと、
    前記発光素子アレイの発光面に平行な第1方向に互いに平行に延在している複数の信号配線と、
    前記発光素子アレイの発光面に平行であって、前記第1方向に直交する第2方向に平行に延在している複数の走査配線と、
    を備え、
    前記発光素子アレイの前記薄膜トランジスタに接続されている一方の電極が、前記信号配線と前記走査配線との各交点に対応した画素電極であって、他方の電極が複数の発光素子において共通に設けられていることを特徴とする表示装置。
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