JP2009260622A - 撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】画像品質を劣化させることなく撮影画像の回復処理を行うことができるデジタルカメラ1を提供する。
【解決手段】レンズ鏡筒30を通過した光束を受光し、スルー画像40の画像信号を出力する撮像素子14と、スルー画像40の画像信号に基づくスルー画像40の点像広がり関数(PSF)を算出する算出手段(22)と、前記点像広がり関数の信頼性を判定する信頼性判定手段(22)と、信頼性判定手段(22)により信頼性ありと判定された場合に、撮像素子14から出力される撮影画像の画像信号に基づく撮影画像の回復処理を行う画像回復手段(22)とを有するデジタルカメラ1である。
【選択図】図1A

Description

この発明は、撮像装置に関する。
本撮影により得られる画像(撮影画像)から算出されたPSFに基づいて、その撮影画像に生じたボケやブレの回復処理を行う技術は知られている(特許文献1)。
特開平11−134481号公報
上記従来の手法によれば、撮影画像に生じたブレやボケをPSFとして推定し、ブレやボケを含む劣化画像としての撮影画像を、ブレやボケのない理想画像に近づけるように回復させる。なお、PSFとは、点像広がり関数(Point−Spread−Function)である。
しかしながら、上記従来の回復手法では、撮影画像から算出されるPSFが正確であるとは限らず、仮に精度の悪いPSFであった場合にそのPSFに基づいて撮影画像の回復処理を行うと、回復処理を行っていない撮影画像よりもさらに画像品質が劣化するという問題があった。
発明が解決しようとする課題は、画像品質を劣化させることなく撮影画像の回復処理を行うことができる撮像装置を提供することである。
この発明は、以下の解決手段によって上記課題を解決する。
なお、以下の解決手段では、発明の実施形態を示す図面に対応する符号を付して説明するが、この符号は発明の理解を容易にするためだけのものであって発明を限定する趣旨ではない。
発明に係る撮像装置は、撮影光学系(30)を通過した光束を受光し、第1の画像信号を出力する撮像手段(14)と、第1の画像信号に基づく第1の画像(40)の点像広がり関数(PSF)を算出する算出手段(22)と、点像広がり関数の信頼性を判定する信頼性判定手段(22)と、信頼性判定手段(22)により信頼性ありと判定された場合に、第1の画像信号より後に撮像手段(14)から出力される第2の画像信号に基づく第2の画像の回復処理を行う画像回復手段(22)とを有する。
上記発明において、信頼性判定手段(22)は、第1の画像(40)の焦点調節状態と、第1の画像(40)の点像広がり関数から算出される第1の画像(40)の劣化量との相関性から信頼性を判定することができる。
上記発明において、信頼性判定手段(22)は、相関性が高いときに信頼性ありと判定することができる。
上記発明において、焦点調節状態は前記第1の画像のコントラストの評価値であり、前記劣化量は第1の画像(40)の点像広がり関数から算出されるボケ量であってもよい。
上記発明において、前記焦点調節状態は、第1の画像(40)の自動焦点検出領域(40a)における焦点調節状態であってもよい。
上記発明において、算出手段(22)は、信頼性判定手段(22)により信頼性ありと判定された場合に、第2の画像の点像広がり関数を算出することができる。
上記発明において、画像回復手段(22)は、第2の画像に対して回復処理を行うか否かを判定し、回復処理を行うと判定したときに回復処理を行うことができる。
上記発明において、画像回復手段(22)は、第2の画像の劣化量が所定基準より大きい場合に回復処理を行うと判定することができる。
上記発明において、劣化量は、第2の画像のボケ量及びブレ量の少なくとも何れかであればよい。
上記発明において、撮像手段(14)は、光束を受光する撮像面(141)を有し、撮像面(141)から取り込んだ画像を光電変換して第1の画像信号及び第2の画像信号を出力する光電変換部(1422)を有するように構成することができる。
上記発明によれば、画像品質を劣化させることなく撮影画像の回復処理を行うことができる。
以下、発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
《デジタルカメラ》
図1Aに示すように、撮像装置の一例としての本実施形態に係るデジタルカメラ1は、カメラボディ10とレンズ鏡筒30から構成される。
レンズ鏡筒30(撮影光学系)には、光軸3に沿って移動可能なフォーカスレンズ31と、このフォーカスレンズ31を光軸3に沿って移動させるレンズ駆動モータ32と、フォーカスレンズ31の位置を検出するためのレンズ位置検出部33とが設けられている。
フォーカスレンズ31の光軸3に沿う移動機構の具体的構成は特に限定されない。一例を挙げれば、レンズ鏡筒30に固定された固定筒に回転可能に回転筒(図示省略。以下同じ)を挿入し、この回転筒の内周面にヘリコイド溝(螺旋溝)を形成するとともに、フォーカスレンズ31を固定するレンズ枠の端部をヘリコイド溝に嵌合させる。そして、レンズ駆動モータ32によって回転筒を回転させることで、レンズ枠に固定されたフォーカスレンズ31が光軸に沿って直進移動することになる。
なお、レンズ鏡筒30にはフォーカスレンズ31以外のレンズ群が設けられているが、ここではフォーカスレンズ31を例に挙げて説明する。
上述したようにレンズ鏡筒30に対して回転筒を回転させることによりレンズ枠に固定されたフォーカスレンズ31は光軸方向に直進移動するが、その駆動源としてのレンズ駆動モータ32がレンズ鏡筒30に設けられている。レンズ駆動モータ32と回転筒とは、例えば複数の歯車からなる変速機で連結され、レンズ駆動モータ32の駆動軸を何れか一方向へ回転駆動すると所定のギヤ比で回転筒に伝達され、そして、回転筒が何れか一方向へ回転することで、レンズ枠に固定されたフォーカスレンズ31が光軸3の何れかの方向へ直進移動することになる。なお、レンズ駆動モータ32の駆動軸が逆方向に回転駆動すると、変速機を構成する複数の歯車も逆方向に回転し、フォーカスレンズ31は光軸3の逆方向へ直進移動することになる。
フォーカスレンズ31の位置はレンズ位置検出部33であるエンコーダによって検出される。既述したとおり、フォーカスレンズ31の光軸方向の位置は回転筒の回転角に相関するので、例えばレンズ鏡筒30に対する回転筒の相対的な回転角を検出すれば求めることができる。
レンズ位置検出部33としては、回転筒の回転駆動に連結された回転円板の回転をフォトインタラプタなどの光センサで検出して、回転数に応じたパルス信号を出力するものや、固定筒と回転筒の何れか一方に設けられたフレキシブルプリント配線板の表面のエンコーダパターンに、何れか他方に設けられたブラシ接点を接触させ、回転筒の移動量(回転方向でも光軸方向の何れでもよい)に応じた接触位置の変化を検出回路で検出するものなどを挙げることができる。
フォーカスレンズ31は、上述した回転筒の回転によってカメラボディ10側の端部(以下、「至近端」ともいう。)から被写体側の端部(以下、「無限端」ともいう。)までの間を光軸方向に移動することができ(この範囲を「レンズの移動範囲L」ともいう。)、この移動はカメラボディ10のレンズ駆動制御部11からの指令によって制御される。
カメラボディ10には、レンズ駆動制御部11と、オートフォーカススイッチ13と、撮像素子14と、AD変換器16と、撮像素子ドライバ18と、一時記憶用のメモリ20と、記憶メディア21と、CPU22と、ディスプレイドライバ24と、ディスプレイ26と、電源スイッチ28と、撮影ボタン29とが設けられている。
撮像素子14(撮像手段)は、カメラボディ10内の光軸3上に配置されており、フォーカスレンズ31等によって結像された像(光束)を受光し、これを光電変換した画像信号を出力する。撮像素子14が出力する画像信号には、撮影ボタン29が半押しされた後、全押しされる前に取り込まれる本撮影前のスルー画像40(第1の画像、図4参照)の画像信号と、撮影ボタン29が全押しされた後に取り込まれる、本撮影により得られる画像(第2の画像、以下「撮影画像」という。)とが含まれる。
撮像素子14は、半導体チップから構成された、CCDイメージセンサやCMOSイメージセンサなどで構成される。撮像素子14の一方の主面141が撮像面となる。
図1Bに示すように、撮像素子14は、矩形状の撮像面141の平面上に、複数の撮像画素142が、二次元的に配列され、緑色の波長領域を透過するカラーフィルタを有する緑画素Gと、赤色の波長領域を透過するカラーフィルタを有する赤画素Rと、青色の波長領域を透過するカラーフィルタを有する青画素Bがいわゆるベイヤー配列(Bayer Arrangement)されたものである。すなわち、隣接する4つの画素群143(稠密正方格子配列)において一方の対角線上に2つの緑画素が配列され、他方の対角線上に赤画素と青画素が1つずつ配列されている。このベイヤー配列された画素群143を単位として、当該画素群143を撮像面141に二次元状に繰り返し配列することで撮像素子14が構成されている。なお、単位画素群143の配列は、図示する稠密正方格子以外にも、例えば稠密六方格子配列にすることもできる。また、カラーフィルタの構成や配列はこれに限定されることはなく、補色フィルタ(緑:G、イエロー:Ye、マゼンタ:Mg,シアン:Cy)の配列を採用することもできる。
図1Cに示すように、一つの撮像画素142は、マイクロレンズ1421と、光電変換部1422と、図示しないカラーフィルタとから構成される。
図1Dに示すように、撮像画素142は、撮像素子14の半導体回路基板144の表面に光電変換部1422が造り込まれ、その表面にマイクロレンズ1421が形成されている。図示しないカラーフィルタは、マイクロレンズ1421と光電変換部1422との間に設けられる。光電変換部1422は、マイクロレンズ1421によりレンズ鏡筒30(図1A参照)の射出瞳(例えばF1.0)を通過した光束を受光する形状とされ、光束IBを受光する。
本実施形態の光電変換部1422は、撮像面141(図1A及び図1B参照)から取り込んだ画像(スルー画像40及び撮影画像の双方を含む)を光電変換してその画像の画像信号を出力することができる。
図1Aに戻り、本実施形態の撮像素子14は、オートフォーカススイッチ13をON状態にして自動合焦探索を行う際、フォーカスレンズ31を通過した像の所定領域40a(図4参照)における焦点評価値をCPU22へ出力する。
CPU22の具体的処理動作については後述する。
なお、カメラボディ10には合焦表示部(図示省略)が設けられていてもよい。合焦表示部は、例えばファインダ(図示省略)やディスプレイ26内に表示されるマークで構成したり、カメラボディ10の外部にLEDランプなどの表示手段(図示省略)で構成したり、あるいはファインダに設けられたオートフォーカス用ターゲットマークの色彩の変化で構成することができる。
《画像回復処理の一例》
次に、デジタルカメラ1を用いた画像回復処理の一例を説明する。
図1A、図3及び図4に示すように、まず、カメラ1の電源スイッチ28がONされていることを確認した上でステップS1に進む。
《ステップS1》
ステップS1にて、CPU22は、撮像素子ドライバ18を介して撮像素子14から送出されたスルー画像40の画像出力を一定周期で取り込んでメモリ20に格納するとともに、ディスプレイドライバ24を介してディスプレイ26に各スルー画像40を表示させる。
そして撮影ボタン29が半押しされると、CPU22は、レンズ駆動制御部11に指令を送出し、この指令を受けたレンズ駆動制御部11からの指令を受けたレンズ駆動モータ32によりフォーカスレンズ31の位置を移動させつつ、ステップS2に進む。
《ステップS2》
ステップS2にて、CPU22は、まず、撮像素子14から送出されたスルー画像40の画像出力から、予め決められた所定領域40aにおけるPSFを算出して、ステップ3に進む。ここでの所定領域40aは、例えばスルー画像40の焦点検出領域などが挙げられる。焦点検出領域は複数設けられていてもよい。なお、PSFとは、上述したように点像広がり関数であり、一点から出た光がどのように広がるかを表す関数である。
一般に、撮影画像のPSFを算出し、この算出されたPSFを用いて、ブレやボケを含む「劣化画像」としての撮影画像を、ブレやボケのない「理想画像」に近づけるように復元させる方法は知られている。
ここで、(x、y)を撮影画像上の座標とし、ブレやボケを含む劣化画像をg(x、y)、ブレやボケのない理想画像をh(x、y)、ブレやボケによって広がった点像の情報(PSF関数)をp(x、y)とすると、これら3つの式は次の関係を満たす。図5はこれらの関係を模式的に表したものである。
[数1] g(x、y)=h(x、y)*p(x、y) …式1
式1中、*はコンボリューション(畳み込み積分)演算を表すものである。
ここで、式1をフーリエ変換して、空間周波数(u,v)領域2にすると、式1は以下の式2になる。
[数2] G(u、v)=H(u、v)*P(u、v) …式2
ここで、劣化画像g(x,y)に加えて、何らかの方法によりPSF関数p(x,y)を知ることができれば、それぞれのスペクトルを算出し、式2を変形した以下の式3により、理想画像のスペクトルH(u,v)を算出することができる。
[数3] H(u、v)=G(u、v)/P(u、v) …式3
そして、式3で算出されるH(u,v)を逆フーリエ変換すれば、理想画像h(x、y)を算出することができる。
本実施形態では、撮影画像のPSFを用いて直ちにその撮影画像の画像劣化を復元させるのではなく、スルー画像40の段階でそのスルー画像40のPSFを算出し、これの良し悪しを判定した後、撮影画像に対して適用し、撮影画像の画像劣化を復元させようとするものである。
本実施形態において、スルー画像40のPSFを算出するには、従来撮影画像に対して行われていた種々の算出方法、例えば、劣化画像のフーリエ変換の振幅スペクトルがゼロになる周期と方向を検出してブレの大きさと方向を検出する方法(特開2006−221347)や、動きベクトルを利用して算出する方法(特開2007−6045)などを用いることができ、特に限定されない。
以下の説明では、画像の自己相関に基づいてPSFを算出する方法を例示する。
図6に示すように、まずステップS21では、撮像素子14から出力される撮影ボタン29が半押しされたときのスルー画像40のアナログ画像信号をA/D変換器16によりデジタル画像信号へ変換し、内部メモリ20に取り込み(画像取込み)、ステップS22に進む。
ステップS22では、取り込んだスルー画像40のRGB成分中G成分を抽出して(G成分抽出)、ステップS23に進む。G成分を抽出するのは、PSF算出に色成分は不要であるからである。
ステップS23では、ダウンサンプリングして、取り込んだスルー画像40の画像サイズを小さくし(画像縮小)、ステップS24へ進む。画像サイズを縮小するのは、演算量を小さくするためである。
ステップS24では、図7に示すように、画像gを7×7の領域にブロック分割してステップS25に進む。
図6に戻り、ステップS25では、ステップS24で分割した全ブロック中、画素値が飽和している画素を有するブロックを演算から除外し(飽和ブロック除去)、ステップS26へ進む。
ステップS26では、ラプラシアン処理によって輪郭を強調させた後、ステップS27へ進む。
ステップS27では、全ブロック中、テクスチャ(模様)の無いブロックを除外し(無模様ブロック除外)、ステップS28へ進む。テクスチャの無いブロックは、ブレやボケを検出できないからである。
ステップS28では、除外されず残っているブロックについて自己相関値を演算し(自己相関値演算)、ステップS29へ進む。図8の例では画像gの内太線の4つのブロックが残っているブロック(演算対象)であり、それぞれのブロックについて演算を行う。
2次元の自己相関関数値Rffは、次式で定義される。
[数4]
Figure 2009260622
ここで、Bをブロック化された画像(5×5pixel)、a、bをX、Y方向の画素間距離、Nは自己相関を演算する領域のX方向の長さ、MはY方向の長さを示す。自己相関値の演算は、図8に示すように、画像Bをずらしながら重なり合っている領域の画素同士の積の結果を加算し、これを領域の面積で除算することで行われる。
図6に戻り、ステップS29では、ステップS28にて算出された自己相関値の演算結果を基に、自己相関画像を作成し(自己相関画像作成)、ステップS30へ進む。
自己相関値は、a=0、b=0の時、つまり画素が完全に重なっている時に最大となる。Rff(0,0)を基に正規化を行い、グレースケール0〜255に対応させ画像を作成する。図9に算出された自己相関画像の例を示す。図9の例では、4つのブロックにおいて、それぞれ斜め方向への自己相関が高く、ブレが斜め方向に生じていると推定される。
図6に戻り、ステップS30では、ステップS29にて作成した自己相関画像を平均化した画像(この例では4つの画像の平均)を、PSF推定結果として算出する(ブロック平均化)。
図10に示すように、算出されたPSF推定結果から、スルー画像40(図4参照)には、直線的な所定長さと方向を持つブレと、所定量のボケとが含まれていることが確認できる。
《ステップS3》
図1A、図3及び図4に戻り、ステップS3にて、CPU22は、ステップS2で算出したPSFからスルー画像40のボケ量を算出し、ステップS4に進む。スルー画像40のボケ量は、例えばPSFから算出されるスルー画像40の劣化量などから算出することができる。なお、ステップS3の算出結果は、逐次メモリ20に記憶される。
《ステップS4》
ステップS4にて、CPU22は、ステップS1で撮像素子14から送出されたスルー画像40の画像出力から所定領域40aにおける焦点評価値(例えばコントラスト評価値)を演算して、ステップS5へ進む。この焦点評価値は、例えば撮像素子14からの画像出力の高周波成分を、高周波透過フィルタを用いて抽出し、これを積算して焦点電圧を検出することで求めることができる。また、遮断周波数が異なる2つの高周波透過フィルタを用いて高周波成分を抽出し、それぞれを積算して焦点電圧を検出することにより求めることもできる。なお、ステップS4の算出結果は、逐次メモリ20に記憶される。
《ステップS5及びS6》
ステップS5にて、CPU22は、ステップS4で算出した焦点評価値の最大値が検出されるか否かを判定し、焦点評価値の最大値が検出されない場合(S5にてNo)には、ピント位置が未だ決定していないので、ステップS6へ進み、フォーカスレンズ32の位置を再度移動させつつ、ステップS1へ戻り、S2〜S5の各ステップを繰り返す。これに対し、焦点評価値の最大値が検出され(S5にてYes)、ピント位置が決定すると、ステップS7へ進む。
ステップS5及びS6は、例えば次の方法で行うことができる。CPU22は、レンズ駆動制御部11に制御信号を送出してフォーカスレンズ31を所定のサンプリング間隔で駆動させ、それぞれの位置における焦点評価値を求め、このコントラスト評価値が最大となるフォーカスレンズ31の位置を、例えば内挿法などの演算方式を用いて求める。この内挿法による焦点評価値の最大値の求め方を図2を参照しながら説明する。ここでは3点内挿法を説明する。
図2の上図に示した丸印は焦点評価値のサンプリング点を示しており、例えばフォーカスレンズ31の探索範囲に8箇所P1〜P8の焦点評価値が取得されているものとする。破線で示す曲線は焦点評価値のプロファイルを示し、レンズ位置Pxにピークを有する。なお、図2の下図は時間に対するフォーカスレンズ31の位置の軌跡を示すグラフである。
取得された8個の焦点評価値では、焦点評価値P5が最大となっているが、3点内挿法では、最大の焦点評価値P5とその前後に位置する焦点評価値P4,P6とを用いてレンズの合焦位置Pxを算出する。まず、最大の点P5および3点のうち最小の点P6を通る直線L1を算出する。この直線L1の傾きをKとしたとき、傾きが−Kで、残りの点P4を通る直線L2を算出する。そして、直線L1と直線L2との交点のレンズ位置座標を求める。この交点のレンズ位置座標がフォーカスレンズ31の合焦位置Pxとして求められる。こうして求められたフォーカスレンズ31の合焦位置PxをCPU22からレンズ駆動制御部11に送出し、レンズ駆動モータ32を制御してフォーカスレンズ31を合焦位置に移動させる。なお、オートフォーカススイッチ13をOFF状態にした場合は、使用者が回転筒(図示省略)を回転させることにより手動による合焦操作を行うことができる。
《ステップS7》
図1A、図3及び図4に戻り、ステップS7にて、CPU22は、ステップS2で算出したPSFに信頼性があるか否かを判定する。PSFの信頼性の判定は、例えばピント位置前後の3ポジション(図2の上図のP4〜P6)について、ステップS4〜S6で算出する焦点評価値の相対的な大きさと、ステップS3で算出したスルー画像40のボケ量の相対的な大きさとを、各ポジションについて比較することにより行うことができる。
本実施形態では、PSFから算出したボケ量が正しければ、図11及び図12に示すように、フォーカスレンズ位置に対する焦点評価値(コントラスト評価値)とボケ量の相関関係は負の関係になるものと考えられる。そこで図13に示すように、本実施形態では、横軸に焦点評価値としてのコントラスト評価値、縦軸にボケ量とり、近似直線を演算する。そして演算された近似直線の傾きが負(右下がり)の場合、図9に示す自己相関画像のように自己相関が強い(相関性が高い)と判断する(グレースケール0〜255のうち255側に寄っている)。その結果、上記算出されたPSF推定結果及びそのPSF推定結果から算出したボケ量は正しい可能性が高いと考え、信頼性有りと判断する。
図1A、図3及び図4に戻り、ステップS7にて、信頼性有りと判定された(S7にてYes)場合、ステップS8へ進む。
これに対し、上記近似直線の傾きが負でない場合、自己相関が強いとは判断されず、算出されたPSF推定結果及びそのPSF推定結果から算出したボケ量が正しい可能性は低いと考え、信頼性なしと判断する。信頼性なしと判定された(S7にてNo)場合、ステップS9へ進む。
《ステップS8及びS9》
ステップS8にて、CPU22は、フラグ(FLG)1を立ててステップS10へ進む。ステップS9にて、CPU22は、フラグ(FLG)0を立ててステップS10へ進む。
《ステップS10》
ステップS10にて、撮影ボタン29が全押しされると(本撮影)、静止画の撮影が行われ、撮影画像が得られる。撮影画像データがメモリ20に記憶された後、ステップS11へ進む。
《ステップS11》
ステップS11にて、CPU22は、フラグ1が立っているか否かを判定する。すなわち、上述したステップS7における判定結果がYesで、ステップS8にてフラグ1が立っていれば(S11にてYes)、ステップS12へ進む。これに対し、ステップS7における結果がNoで、ステップ9にてフラグ0が立っていれば(S11にてNo)、撮影画像を記憶メディア21(図1A参照)に記録して終了する。S11にてNoの場合、後述の画像回復処理を行わないのは、スルー画像40におけるPSFに信頼性がなく、この信頼性のないPSFに基づき画像回復処理を行った場合、撮影画像がより一層劣化してしまうおそれがあるからである。
《ステップS12》
ステップS12にて、CPU22は、撮影画像のPSFを算出して、ステップS13へ進む。撮影画像のPSFを算出するには、例えば上述した画像の自己相関に基づく方法(ステップS2、図6参照)などを用いることができる。
《ステップS13》
ステップS13にて、CPU22は、撮影画像に対して、画像回復処理を行うか否かを判定する。この判定は、CPU22によってステップS12で算出したPSFによる撮影画像のボケ量とブレ量を算出した後、この算出したボケ量及びブレ量の一方又は双方が所定の閾値を超えるか否か、すなわち実際に撮影画像が劣化しているか否かを判定することにより行うことができる。その結果、閾値を超えていれば(S13にてYes)、撮影画像が劣化画像であると判断し、ステップS14へ進む。これに対し、閾値以下であれば(S13にてNo)、撮影画像は劣化画像ではなく、画像回復の必要がないと判断し、その撮影画像を記憶メディア21(図1A参照)に記録して終了する。
《ステップS14》
ステップS14にて、CPU22は、劣化画像と判断された撮影画像の回復処理を実行する。この回復処理を行うことにより、ブレ量やボケ量が所定の閾値を超える劣化画像を修復し、ブレやボケのない理想画像に近づけるように回復させることができる。撮影画像の回復処理の方法は特に限定されるものではなく、ステップS12で算出したPSFに基づいて、例えばウィナーフィルタなどを利用することにより行うことができる。
以上説明してきたように、本実施形態によれば、スルー画像40の段階でPSFを算出し、この算出したPSFに信頼性が有るか否かを判断する。その結果信頼性があると判断された場合にはじめて撮影画像のPSFを算出し、さらにこの算出したPSFから撮影画像のボケ量とブレ量を算出する。そして、この算出したボケ量及びブレ量が所定の閾値を超える場合に、撮影画像が劣化画像であると判断し、その撮影画像の画像回復処理を行う。従って、スルー画像40のPSFに信頼性がない場合には、たとえ撮影画像にボケやブレが生じていても画像回復処理を行わない。このため、行った画像回復処理により撮影画像の劣化がより進んでしまうことを効果的に防止することができる。
すなわち本実施形態では、上述した各ステップのように判断することで、PSFを用いた画像回復によって、撮影画像がより劣化してしまう可能性を低くすることができる。
なお、上述した実施形態では、スルー画像40の焦点検出状態をコントラスト検出法により算出する場合を例示するが、特にこの検出法に限定する趣旨ではなく、位相差検出法により算出する場合も含む。スルー画像40の焦点調節状態を位相差検出法により算出する場合、図3におけるステップS4〜S6に代えて、スルー画像40の位相差によるデフォーカス量を算出し、この算出したデフォーカス量が所定の閾値より小さい場合にステップS7以降に進むようにすればよい。
図1Aはデジタルカメラを示すブロック図である。 図1Bは図1Aの撮像素子における撮像画素の配列を模式的に示す正面図である。 図1Cは図1Bに示す撮像画素の一つを拡大して示す正面図である。 図1Dは図1Bに示す撮像画素の一つを拡大して示す断面図である。 図2は図1Aのカメラの合焦判定を説明するためのグラフである。 図3は本実施形態に係る画像復元処理の一例を示すフローチャートである。 図4はスルー画像と焦点評価値及びPSFの算出領域との関係を示す説明図である。 図5はブレやボケを含む劣化画像とブレやボケのない理想画像とブレやボケによって広がった点像の情報(PSF関数)との関係を表した模式図である。 図6は画像の自己相関に基づいたPSFの算出方法の一例を示すフローチャートである。 図7は図6のステップS24での処理状態を示す概略図である。 図8は図6のステップS28での自己相関値を演算する対象と演算手順を示す説明図である。 図9は図6のステップS29にて作成される自己相関画像の一例を示す説明図である。 図10は図6のステップS30にて算出されたPSF推定結果を示す説明図である。 図11はフォーカスレンズ位置に対する焦点評価値(コントラスト評価値)の関係を示すグラフである。 図12はフォーカスレンズ位置に対するボケ量の関係を示すグラフである。 図13は本実施形態における焦点評価値であるコントラスト評価値とボケ量の相関関係を示すグラフである。
符号の説明
1…デジタルカメラ(撮像装置)
10…カメラボディ(撮像装置)
11…レンズ駆動制御部
13…オートフォーカススイッチ
14…撮像素子(撮像手段)
16…AD変換器
18…撮像素子ドライバ
20…メモリ
21…記憶メディア
22…CPU(算出手段、信頼性判定手段、画像回復手段)
24…ディスプレイドライバ
26…ディスプレイ
28…電源スイッチ
29…撮影ボタン
30…レンズ鏡筒
31…フォーカスレンズ
32…レンズ駆動モータ
33…レンズ位置検出部
40…スルー画像(第1の画像)

Claims (10)

  1. 撮影光学系を通過した光束を受光し、第1の画像信号を出力する撮像手段と、
    前記第1の画像信号に基づく第1の画像の点像広がり関数を算出する算出手段と、
    前記点像広がり関数の信頼性を判定する信頼性判定手段と、
    前記信頼性判定手段により信頼性ありと判定された場合に、前記第1の画像信号より後に前記撮像手段から出力される第2の画像信号に基づく第2の画像の回復処理を行う画像回復手段とを、有する撮像装置。
  2. 請求項1記載の撮像装置であって、
    前記信頼性判定手段は、前記第1の画像の焦点調節状態と、前記第1の画像の点像広がり関数から算出される前記第1の画像の劣化量との相関性から前記信頼性を判定することを特徴とする撮像装置。
  3. 請求項2記載の撮像装置であって、
    前記信頼性判定手段は、前記相関性が高いときに信頼性ありと判定することを特徴とする撮像装置。
  4. 請求項2又は3記載の撮像装置であって、
    前記焦点調節状態は前記第1の画像のコントラストの評価値であり、前記劣化量は前記第1の画像の点像広がり関数から算出されるボケ量であることを特徴とする撮像装置。
  5. 請求項2〜4の何れか一項記載の撮像装置であって、
    前記焦点調節状態は、前記第1の画像の自動焦点検出領域における焦点調節状態であることを特徴とする撮像装置。
  6. 請求項1〜5の何れか一項記載の撮像装置であって、
    前記算出手段は、前記信頼性判定手段により信頼性ありと判定された場合に、前記第2の画像の点像広がり関数を算出する撮像装置。
  7. 請求項1〜6の何れか一項記載の撮像装置であって、
    前記画像回復手段は、前記第2の画像に対して回復処理を行うか否かを判定し、回復処理を行うと判定したときに、前記回復処理を行うことを特徴とする撮像装置。
  8. 請求項7記載の撮像装置であって、
    前記画像回復手段は、前記第2の画像の劣化量が所定基準より大きい場合に、前記回復処理を行うと判定することを特徴とする撮像装置。
  9. 請求項8記載の撮像装置であって、
    前記劣化量は、前記第2の画像のボケ量及びブレ量の少なくとも何れかであることを特徴とする撮像装置。
  10. 請求項1〜9の何れか一項記載の撮像装置であって、
    前記撮像手段は、前記光束を受光する撮像面を有し、前記撮像面から取り込んだ画像を光電変換して前記第1の画像信号及び第2の画像信号を出力する光電変換部を有することを特徴とする撮像装置。
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