JP2009258924A - 情報処理装置及び情報処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】2次元配列上の図形内にある要素の総和を求めるにあたり、多様な多角形に対応し、従来以上の処理速度を実現することを目的とする。
【解決手段】2次元配列の入力情報を読み込む入力手段と、入力情報から台形領域の累積情報を計算する台形領域累積情報計算手段と、台形領域の累積情報に基づいて、前記入力情報に係る多角形内の値の総和を求める総和取得手段と、を有することによって課題を解決する。
【選択図】図1
【解決手段】2次元配列の入力情報を読み込む入力手段と、入力情報から台形領域の累積情報を計算する台形領域累積情報計算手段と、台形領域の累積情報に基づいて、前記入力情報に係る多角形内の値の総和を求める総和取得手段と、を有することによって課題を解決する。
【選択図】図1
Description
本発明は、情報処理装置及び情報処理方法に関する。
情報処理の分野では、多次元配列を頻繁に扱う。その中で、特定範囲内の要素の和を求めることが多い。
例えば、表計算アプリケーションでは、2次元の表において、指定された矩形内の要素の和を求める機能がある。また、計算用のプログラミング言語においても、行列の要素の和を求める関数がある。
例えば、表計算アプリケーションでは、2次元の表において、指定された矩形内の要素の和を求める機能がある。また、計算用のプログラミング言語においても、行列の要素の和を求める関数がある。
コンピュータ グラフィックスの分野では、Crowが長方形のsummed−area tableと呼ばれる概念を提案している(非特許文献1参照)。非特許文献1では、summed−area tableを2次元配列とし、入力画像の画素値をI(x,y)として、summed−area tableの(x,y)成分C(x,y)を
として定義している。
この定義によれば、入力画像上で水平又は垂直に置かれた任意の長方形内のI(x,y)の和を、次の式を使ってsummed−area table上の4点を参照するのみで、求めることができる。
ここで、(x0,y0)は長方形の左上の頂点、(x1,y1)は右下の頂点である。これにより、画像上の長方形内の値の和を高速に求めることができる。
画像認識の分野においては、ViolaとJonesが前記summed−area tableを使って高速な顔検出を行っている(非特許文献2参照)。LienhartとMaydtは回転した長方形領域のsummed−area tableを用意して顔検出を行っている(非特許文献3参照)。
長方形以外の領域内の総和を求める方法もHarringtonによって提案されている(特許文献1参照)。特許文献1では、三角形のsummed−area tableを利用して、五角形や六角形や八角形内の総和を求めている。また、蔡忠志(Chung−Chih Tsai)は、非特許文献3にヒントを得た三角形のsummed−area tableと前記Viola&Jonesの方法を組み合わせて、より高速により精度の高い顔検出に成功している(非特許文献4)。
従来技術では、水平や垂直に置かれた長方形内の総和を求める応用例が多かった。しかしながら、非特許文献3や非特許文献4に見られるように、これら長方形以外の図形への対応が要求されている。また、図形内の総和を求める際の処理は高速であることが望ましい。
本発明はこのような問題点に鑑みなされたもので、2次元配列上の図形内にある要素の総和を求めるにあたり、多様な多角形に対応し、従来以上の処理速度を実現することを目的とする。
そこで、本発明は、2次元配列の入力情報を読み込む入力手段と、前記入力情報から台形領域の累積情報を計算する台形領域累積情報計算手段と、前記台形領域の累積情報に基づいて、前記入力情報に係る多角形内の値の総和を求める総和取得手段と、を有することを特徴とする。
また、本発明は、2次元配列の入力情報を読み込む入力手段と、前記入力情報から台形領域の累積情報を計算する台形領域累積情報計算手段と、前記入力情報から長方形領域の累積情報を計算する長方形領域累積情報計算手段と、前記入力情報から三角形領域の累積情報を計算する三角形領域累積情報計算手段と、前記台形領域の累積情報と、前記長方形領域の累積情報と、前記三角形領域の累積情報と、の内、少なくとも2つ以上の累積情報に基づいて、前記入力情報に係る多角形内の値の総和を求める総和取得手段と、を有することを特徴とする。
また、本発明は、情報処理方法としてもよい。
本発明によれば、2次元配列上の図形内にある要素の総和を求めるにあたり、多様な多角形に対応し、従来以上の処理速度を実現することができる。
以下、本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。
<実施形態1>
本実施形態では、2種類の台形累積情報と、1種類の長方形累積情報と、を用いて、グレースケールの入力画像にぼかし効果を施す装置を例に説明を行う。なお、同じ方法(処理)でカラー画像に対応するのは容易である。
本実施形態では、2種類の台形累積情報と、1種類の長方形累積情報と、を用いて、グレースケールの入力画像にぼかし効果を施す装置を例に説明を行う。なお、同じ方法(処理)でカラー画像に対応するのは容易である。
図1は、情報処理装置のハードウェア構成の一例を示す図である。CPU(中央演算装置)100は、実施形態で説明する情報処理(情報処理方法)をプログラムに従って実行する。プログラム メモリ101には、CPU100により実行されるプログラムが記憶されている。RAM102は、CPU100によるプログラムの実行時に、各種情報を一時的に記憶するためのメモリである。本実施形態の2次元配列は、全てこのRAM102上に保持されているものとする。ハードディスク103は、画像ファイル等を保存するための記憶媒体(記録媒体)である。なお、プログラムは、ハードディスク103に記憶されていてもよい。バス110は、これら各部とCPU100とを接続している制御バス・データバスである。なお、情報処理装置は、これ以外にもキーボードやポインティング デバイス等の入力機器や、表示デバイス等を備えていてもよい。
情報処理装置における全体の処理を図2に示す。図2は、情報処理装置における全体の処理を示すフローチャートである。
ステップS201において、CPU100は、ハードディスク103より入力情報の一例である画像をRAM102に読み込む。画像はRAM102上では2次元配列として保持される。プログラミング言語にもよるが、ここでは、2次元配列の(x,y)成分はRAM102上で(x+1,y)成分と連続する領域に配置されると仮定する。
ステップS201において、CPU100は、ハードディスク103より入力情報の一例である画像をRAM102に読み込む。画像はRAM102上では2次元配列として保持される。プログラミング言語にもよるが、ここでは、2次元配列の(x,y)成分はRAM102上で(x+1,y)成分と連続する領域に配置されると仮定する。
ステップS202において、CPU100は、画像より累積情報を生成(計算)する。この詳細については後述する図4、図5、図6、図10を用いて説明する。
ステップS203において、CPU100は、累積情報を用いてステップS201で読み込んだ画像をぼかした「ぼかし画像」を生成する。この処理についても後述する。
ステップS204において、CPU100は、RAM102に記憶されているぼかし画像をハードディスク103に保存する。
ステップS203において、CPU100は、累積情報を用いてステップS201で読み込んだ画像をぼかした「ぼかし画像」を生成する。この処理についても後述する。
ステップS204において、CPU100は、RAM102に記憶されているぼかし画像をハードディスク103に保存する。
図3は、図2の処理をデータフローで示した図である。
205は、ハードディスク103に保存されている画像である。201の画像の読み込み処理にてCPU100は、ハードディスク内の画像205をRAM102上に入力画像Iとして記憶する。202の累積情報の生成処理にてCPU100は、後述する処理を実行し、累積情報206をRAM102上に生成する。次のぼかし画像の生成処理203にてCPU100は、RAM102上にぼかし画像207を生成する。そして204の画像の保存処理によってCPU100は、ぼかし画像207をハードディスク103内にぼかし画像208として保存する。
205は、ハードディスク103に保存されている画像である。201の画像の読み込み処理にてCPU100は、ハードディスク内の画像205をRAM102上に入力画像Iとして記憶する。202の累積情報の生成処理にてCPU100は、後述する処理を実行し、累積情報206をRAM102上に生成する。次のぼかし画像の生成処理203にてCPU100は、RAM102上にぼかし画像207を生成する。そして204の画像の保存処理によってCPU100は、ぼかし画像207をハードディスク103内にぼかし画像208として保存する。
2種類の台形累積情報(台形領域の累積情報)をUとDと呼び、それぞれの2次元配列の位置(x,y)成分をU(x,y)とD(x,y)と表記する。また、2次元配列である長方形累積情報(長方形領域の累積情報)Bの位置(x,y)成分をB(x,y)と表記する。2次元配列である入力画像Iの位置(x,y)成分をI(x,y)と表記して、次の式に従ってU,D,Bを定義する。
ここで、2次元配列Iの範囲外ではI(x,y)=0とする。(数式9)を図示すると、図4や図5や図6の様になる。図4は、台形累積情報Uの概念図である。台形累積情報U上の(x,y)成分U00の値は、入力画像I上でU01として示される台形内の要素の総和である。図5は、台形累積情報Dの概念図である。台形累積情報D上の(x,y)成分D00の値は、入力画像I上でD01として示される台形内の要素の総和である。図6は、長方形累積情報Bの概念図である。長方形累積情報B上の(x,y)成分B00の値は、入力画像I上としてB01で示される長方形内の要素の総和である。
高速化のために(数式9)を書き換えると、次の式が得られる。
高速化のために(数式9)を書き換えると、次の式が得られる。
台形累積情報Uの式を図示すると、図7の様になる。図7は、台形累積情報Uを生成する際の概念図である。(数式10)でのaは、入力画像Iの右端から点(x,y)までの和であり、図7での灰色領域の最下端の行で表されている。点(x−1,y−1)は点(x,y)の左上の点であり、U(x−1,y−1)は図7でaの行以外の灰色領域として表されている。この図から、U(x,y)はaとU(x−1,y−1)とを加えることで求められることが分かる。
台形累積情報Dの式を図示すると、図8の様になる。図8は、台形累積情報Dを生成する際の概念図である。(数式10)でのaは、入力画像Iの右端から点(x,y)までの和であり、灰色領域の最上端の行で表されている。点(x−1,y+1)は点(x,y)の左下の点であり、D(x−1,y+1)は図8でaの行以外の灰色領域として表されている。この図から、D(x,y)はaとD(x−1,y+1)とを加えることで求められることが分かる。
長方形累積情報Bの式を図示すると、図9の様になる。図9は、長方形累積情報Bを生成する際の概念図である。図8と同じ様にaは、入力画像Iの右端から点(x,y)までの和であり、灰色領域の最上端の行で表されている。点(x,y+1)は点(x,y)の真下の点であり、B(x,y+1)は図9でaの行以外の灰色領域として表されている。この図からB(x,y)はaとB(x,y+1)とを加えることで求められることが分かる。
これらをプログラムとして実装する場合、台形累積情報Dと長方形累積情報Bとは同時に生成することができる。その流れをフローチャートで表すと、図10の様になる。図10は、台形累積情報と、長方形累積情報と、を生成する処理の一例を示すフローチャートである。まず、ステップFA01からステップFA07までのループでCPU100は、台形累積情報Uを求める(台形領域累積情報計算)。このループでは行番号をyとして昇順にループを繰り返す。
ステップFA02でCPU100は、変数aを0で初期化する。この変数は行ごとのI(x,y)の累積値を表す。次にステップFA03からステップFA06までのループでCPU100は、台形累積情報Uの各列を求める。このループでは列番号をxとして降順にループを繰り返す。
ステップFA04でCPU100は、累積変数aにI(x,y)を加算する。そして、ステップFA05でCPU100は、U(x,y)を(数式10)に従って計算する。ステップFA08からステップFA15までのループでCPU100は、台形累積情報Dと長方形累積情報Bとを求める(台形領域累積情報計算及び長方形領域累積情報計算)。このループでは行番号をyとして降順にループを繰り返す。
ステップFA09ではCPU100は、累積変数aを0で初期化する。そして、ステップFA10からステップFA14までのループでCPU100は、累積情報の各列を求める。このループでは列番号をxとして降順にループを繰り返す。
ステップFA11でCPU100は、累積変数aにI(x,y)を加算する。そして、ステップFA12とステップFA13とでCPU100は、(数式10)に従ってD(x,y)とB(x,y)とを求める。
以上の処理により、台形累積情報と長方形累積情報とを効率的に生成することができる。
以上の処理により、台形累積情報と長方形累積情報とを効率的に生成することができる。
次に図2のステップS203で画像にぼかし効果を施す際の詳細を説明する。図11は、ぼかし効果を施す際の処理の一例を示すフローチャートである。
ステップ701でCPU100は、ぼかし画像を保持するためのメモリ領域を確保する。ステップ702からステップ705までのループでCPU100は、ぼかし画像の各点(x,y)について実行を繰り返す。ステップ703でCPU100は、入力画像上の(x,y)を中心とする多角形内の輝度値の総和を求める(総和取得)。その方法は後述する。CPU100は、求めた総和値を次のステップ704でぼかし画像上の(x,y)成分として記憶する。
以上の処理により、入力画像にぼかし効果を施した「ぼかし画像」が図1のRAM102上に生成することができる。
ステップ701でCPU100は、ぼかし画像を保持するためのメモリ領域を確保する。ステップ702からステップ705までのループでCPU100は、ぼかし画像の各点(x,y)について実行を繰り返す。ステップ703でCPU100は、入力画像上の(x,y)を中心とする多角形内の輝度値の総和を求める(総和取得)。その方法は後述する。CPU100は、求めた総和値を次のステップ704でぼかし画像上の(x,y)成分として記憶する。
以上の処理により、入力画像にぼかし効果を施した「ぼかし画像」が図1のRAM102上に生成することができる。
図11のステップ703において、入力画像における八角形内の輝度値の総和を求める方法は次の通りである。図12の様に、八角形の各頂点をa,b,c,d,e,f,g,hとする。また、(1,0)ベクトルをρ、(0,1)ベクトルをβとする。ここで、図12は、累積情報を利用して八角形内の総和を求める際の概念図である。図2のステップS202で生成した累積情報を利用して、八角形内の輝度値の総和は次の式で求められる。
図11のステップ703において、入力画像における六角形内の輝度値の総和を求める方法は(数式11)や(数式12)と同じ様に求めることができる。2辺が水平(x軸方向)の場合の式を例として挙げる。図13の様に、六角形の各頂点をa,b,c,e,f,hとする。そして、八角形の場合と同じ様に、(1,0)ベクトルをρ、(0,1)ベクトルをβとする。ここで、図13は、累積情報を利用して六角形内の総和を求める際の概念図である。すると、六角形内の輝度値の総和は次の式で求められる。
同様に、五角形も求められる。図14の様に五角形の各頂点をh,c,d,e,gとする。ここで、図14は、累積情報を利用して五角形内の総和を求める際の概念図である。すると、五角形内の輝度値の総和は次の式で求められる。
図14の五角形を回転するとメモリの参照回数が減る。図15の様に五角形の各頂点をh,c,d,e,gとする。ここで、図15は、累積情報を利用して横向きの五角形内の総和を求める際の概念図である。五角形内の輝度値の総和は次の式で求められる。
また、x軸方向、y軸方向、斜め45度、斜め−45度の内3辺からなる二等辺直角三角形も同様に求められる。例えば、図16の様に三角形の各頂点をa,b,cとする。ここで、図16は、累積情報を利用して三角形内の総和を求める際の概念図(その1)である。すると、この三角形内の輝度値の総和は次の式で求められる。
特に、斜辺が水平の二等辺三角形については台形累積情報のみで求められる。図17の様に三角形の各頂点をa,b,cとする。ここで、図17は、累積情報を利用して三角形内の総和を求める際の概念図(その2)である。すると、三角形の輝度値の総和は次の式で求められる。
以上、本実施形態の構成によれば、様々な多角形のフィルタを使用してぼかし効果を高速に得ることができる。当然のことながら、ここに挙げた多角形以外の多角形についても同様の方法で総和を求めることができる。
本実施形態の方法は、特許文献1の実施形態に書かれているものよりも高速である。特許文献1の実施形態では、三角形の累積情報を求める前に行ごとの累積値を保持する配列を作成している。そして、2枚の三角形累積情報を生成する際に、各点につき、入力画像Iを少なくとも1回、累積値の配列を少なくとも3回、2枚の三角形累積情報をそれぞれ1回ずつ参照している。合計のメモリ参照回数は少なくとも6回となる。これに比べて、本実施形態では、1の台形累積情報を生成するのにCPU100によるメモリ参照回数は2回のみである。更にCPU100はもう1回参照するだけで長方形累積情報をも生成することができる。
本実施形態の方法は、特許文献1の実施形態に書かれているものよりも高速である。特許文献1の実施形態では、三角形の累積情報を求める前に行ごとの累積値を保持する配列を作成している。そして、2枚の三角形累積情報を生成する際に、各点につき、入力画像Iを少なくとも1回、累積値の配列を少なくとも3回、2枚の三角形累積情報をそれぞれ1回ずつ参照している。合計のメモリ参照回数は少なくとも6回となる。これに比べて、本実施形態では、1の台形累積情報を生成するのにCPU100によるメモリ参照回数は2回のみである。更にCPU100はもう1回参照するだけで長方形累積情報をも生成することができる。
<実施形態2>
本実施形態では、実施形態1以外の台形累積情報を使っても多角形内の総和値を求めることができることを示す。
本実施形態では、実施形態1以外の台形累積情報を使っても多角形内の総和値を求めることができることを示す。
この式を図示すると、図18の様になる。図18は、台形累積情報U'の概念図である。台形累積情報U'上の(x,y)成分U10の値は、入力画像I上でU11として示される台形内の要素の総和である。高速化のためにこれを書き換えると次の式が得られる。
これをプログラムとして実装すると、台形累積情報U'、Dと長方形累積情報Bは、3つとも同時に生成することができる。この流れをフローチャートで表すと、図19になる。図19は、台形累積情報と長方形累積情報とを生成する処理の一例を示すフローチャートである。
ステップ1408からステップ1415までのループでCPU100は、台形累積情報U'、D及び長方形累積情報Bを求める。このループでは行番号をyとして降順にループを繰り返す。ステップ1409でCPU100は、累積変数aを0で初期化する。そして、ステップ1410からステップ1414までのループでCPU100は、累積情報の各列を求める。このループでは列番号をxとして降順にループを繰り返す。ステップ1411でCPU100は、累積変数aにI(x,y)を加算する。そして、ステップ1416と1412と1413とでCPU100は、(数式10)と(数式19)とに従ってU'(x,y)とD(x,y)とB(x,y)とを求める。以上の処理により、本実施形態では台形累積情報と長方形累積情報とを効率的に生成することができる。この方法によれば、特許文献1よりも高速に累積情報が得られる。
前述したような台形累積情報を利用しても、実施形態1と同じ様に様々な多角形内の総和を求めることができる。例えば、図20の様に、八角形の各頂点をa,b,c,d,e,f,g,hとする。ここで、図20は、八角形内の総和を求める際の概念図である。すると、入力画像における八角形内の輝度値の総和は次の式で求められる。
他の多角形についても同様に求められる。
以上、本実施形態では、実施形態1で挙げた台形累積情報以外の形の台形累積情報を利用して、入力画像上の多角形内の総和を求めることができることを示した。
本実施形態の処理又は方法は、特許文献1の様に2種類の三角形累積情報を使う場合よりも高速である。本実施形態では、2枚の台形累積情報を生成するのにCPU100によるメモリ参照回数は3回のみである。更にCPU100はもう1回参照するだけで長方形累積情報をも生成することができる。
以上、本実施形態では、実施形態1で挙げた台形累積情報以外の形の台形累積情報を利用して、入力画像上の多角形内の総和を求めることができることを示した。
本実施形態の処理又は方法は、特許文献1の様に2種類の三角形累積情報を使う場合よりも高速である。本実施形態では、2枚の台形累積情報を生成するのにCPU100によるメモリ参照回数は3回のみである。更にCPU100はもう1回参照するだけで長方形累積情報をも生成することができる。
<実施形態3>
本実施形態では、台形累積情報と長方形累積情報とに加え三角形累積情報(三角形領域の累積情報)を使用すると、より少ない参照点で多角形内の総和が求められることを示す。
本実施形態では、台形累積情報と長方形累積情報とに加え三角形累積情報(三角形領域の累積情報)を使用すると、より少ない参照点で多角形内の総和が求められることを示す。
この式を図示すると、図22の様になる。図22は、三角形累積情報の概念図である。三角形累積情報L上の(x,y)成分L00の値は、入力画像I上でL01として示される三角形内の要素の総和である。また、三角形累積情報R上の(x,y)成分R00の値は、入力画像I上でR01として示される三角形内の要素の総和である。次式を使用すると、これら三角形累積情報を高速に求めることができる(三角形領域累積情報計算)。
CPU100は、台形累積情報U',D、長方形累積情報B、三角形累積情報R,Lを利用して、様々な多角形内の総和を求めることができる。例えば、図23の様に、三角形の各頂点をa,b,cとする。図23は、三角形内の総和を求める際の概念図である。入力画像における三角形内の輝度値の総和は次の式で求められる。
この様に台形累積情報及び長方形累積情報の他に三角形累積情報を利用すると、3点の参照のみで三角形内の輝度値の総和を求めることができる。このように三種類の累積情報を利用すれば、他の様々な多角形内の総和を求めることができる。
以上、本実施形態では、台形累積情報と長方形累積情報との他に三角形累積情報を利用すると、より効率的に多角形内の総和を求めることができることを示した。例えば、従来技術(特許文献1)では三角形内の総和を求めるのに4回のメモリ参照が必要である。
<実施形態4>
本実施形態では、斜辺が45度以外の台形累積情報を用意すれば、より多くの種類の多角形に対応することもできることを示す。
本実施形態では、斜辺が45度以外の台形累積情報を用意すれば、より多くの種類の多角形に対応することもできることを示す。
まず、台形累積情報として図24の4種類のものを用意する。図24は、台形累積情報の概念図である。この図の見方は、図4等と同じである。CPU100は、それぞれの台形累積情報について、入力画像I上の灰色領域内の総和値を求め、十字で表される台形累積情報上の(x,y)成分に格納しておく。
ここで、例えばS(abhg)とは入力画像I上の4頂点a,b,h,gで囲まれる台形内の総和である。また、S(ampog)は、入力画像I上の5頂点a,m,p,o,gで囲まれる五角形内の総和である。これらの総和値は図24の台形累積情報から1点を参照することで得られる。
以上、本実施形態では斜辺が45度以外の台形累積情報を用意すれば、より多くの種類の多角形に対応することができることを示した。台形累積情報を利用すると、従来よりも少ない参照点で多角形内の総和を求めることができる。特許文献1によれば、図25の五角形の場合、5種類の累積情報を必要とし、少なくとも10回のメモリ参照が必要となる。それに比べて、本実施形態の五角形では4種類の台形累積情報を用意するだけで、8回のメモリ参照しか必要としない。
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
100 CPU
101 プログラム メモリ
102 RAM
103 ハードディスク
101 プログラム メモリ
102 RAM
103 ハードディスク
Claims (16)
- 2次元配列の入力情報を読み込む入力手段と、
前記入力情報から台形領域の累積情報を計算する台形領域累積情報計算手段と、
前記台形領域の累積情報に基づいて、前記入力情報に係る多角形内の値の総和を求める総和取得手段と、
を有することを特徴とする情報処理装置。 - 前記入力情報から長方形領域の累積情報を計算する長方形領域累積情報計算手段を更に有し、
前記総和取得手段は、前記台形領域の累積情報と、前記長方形領域の累積情報と、に基づいて、前記入力情報に係る多角形内の値の総和を求めることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。 - 前記入力情報から三角形領域の累積情報を計算する三角形領域累積情報計算手段を更に有し、
前記総和取得手段は、前記台形領域の累積情報と、前記三角形領域の累積情報と、に基づいて、前記入力情報に係る多角形内の値の総和を求めることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。 - 2次元配列の入力情報を読み込む入力手段と、
前記入力情報から台形領域の累積情報を計算する台形領域累積情報計算手段と、
前記入力情報から長方形領域の累積情報を計算する長方形領域累積情報計算手段と、
前記入力情報から三角形領域の累積情報を計算する三角形領域累積情報計算手段と、
前記台形領域の累積情報と、前記長方形領域の累積情報と、前記三角形領域の累積情報と、の内、少なくとも2つ以上の累積情報に基づいて、前記入力情報に係る多角形内の値の総和を求める総和取得手段と、
を有することを特徴とする情報処理装置。 - 前記総和取得手段で求められた前記入力情報に係る多角形内の値の総和を用いて前記入力情報を処理する処理手段を更に有することを特徴とする請求項1乃至7の何れか1項に記載の情報処理装置。
- 情報処理装置における情報処理方法であって、
2次元配列の入力情報を読み込む入力ステップと、
前記入力情報から台形領域の累積情報を計算する台形領域累積情報計算ステップと、
前記台形領域の累積情報に基づいて、前記入力情報に係る多角形内の値の総和を求める総和取得ステップと、
を有することを特徴とする情報処理方法。 - 前記入力情報から長方形領域の累積情報を計算する長方形領域累積情報計算ステップを更に有し、
前記総和取得ステップでは、前記台形領域の累積情報と、前記長方形領域の累積情報と、に基づいて、前記入力情報に係る多角形内の値の総和を求めることを特徴とする請求項9に記載の情報処理方法。 - 前記入力情報から三角形領域の累積情報を計算する三角形領域累積情報計算ステップを更に有し、
前記総和取得ステップでは、前記台形領域の累積情報と、前記三角形領域の累積情報と、に基づいて、前記入力情報に係る多角形内の値の総和を求めることを特徴とする請求項9に記載の情報処理方法。 - 情報処理装置における情報処理方法であって、
2次元配列の入力情報を読み込む入力ステップと、
前記入力情報から台形領域の累積情報を計算する台形領域累積情報計算ステップと、
前記入力情報から長方形領域の累積情報を計算する長方形領域累積情報計算ステップと、
前記入力情報から三角形領域の累積情報を計算する三角形領域累積情報計算ステップと、
前記台形領域の累積情報と、前記長方形領域の累積情報と、前記三角形領域の累積情報と、の内、少なくとも2つ以上の累積情報に基づいて、前記入力情報に係る多角形内の値の総和を求める総和取得ステップと、
を有することを特徴とする情報処理方法。 - 前記総和取得ステップで求められた前記入力情報に係る多角形内の値の総和を用いて前記入力情報を処理する処理ステップを更に有することを特徴とする請求項9乃至15の何れか1項に記載の情報処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008106172A JP2009258924A (ja) | 2008-04-15 | 2008-04-15 | 情報処理装置及び情報処理方法 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2008106172A JP2009258924A (ja) | 2008-04-15 | 2008-04-15 | 情報処理装置及び情報処理方法 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN108141536A (zh) * | 2015-10-06 | 2018-06-08 | 三星电子株式会社 | 电子设备的图像处理方法及其电子设备 |
-
2008
- 2008-04-15 JP JP2008106172A patent/JP2009258924A/ja active Pending
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