JP2009256514A - ゴム組成物及び空気バネ - Google Patents

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Abstract

【課題】耐熱性と耐疲労性とを両立したゴム組成物、及びこれを用いた空気バネを提供すること。
【解決手段】ゴム成分、アミン系老化防止剤、及びワックスを含有するゴム組成物において、ゴム成分100重量部に対するアミン系老化防止剤の配合量を(A)、ワックスの配合量を(B)とした場合に、5.0≦(B)≦10.0、かつ1.5≦(A)/(B)≦3.0とする。好ましくは、さらにゴム成分100重量部に対して、硫黄0.5〜5重量部及び加硫促進剤0.5〜5重量部含有する。
【選択図】なし

Description

本発明は、耐熱性と耐疲労性とを両立したゴム組成物、及び該ゴム組成物を加硫、成形して得られる加硫ゴムを使用した空気バネであって、例えば自動車用、あるいは鉄道車両用として緩衝機能を発揮する空気バネに関するものである。
近年、ゴム製品は多種多様な過酷条件下にて長期間使用されることが多く、市場においては、ゴム製品の高機能化を図りつつ、さらにゴム製品の長寿命化を図ることが要求されている。このため、ゴム材料自身の耐疲労性や耐熱性の向上が強く求められている。例えば、自動車用、あるいは鉄道車両用として緩衝機能を発揮する空気バネ製品等、さらには空気入りタイヤを構成する加硫ゴム材料においては、特に耐疲労性や耐熱性、さらには耐候性を向上することが必要である。
従来、加硫ゴムの耐熱性及び耐候性を向上するためには、ゴム成分中に耐熱性及び耐候性の優れたゴム、例えば、エチレン・α−オレフィン・ジエン共重合体ゴム(EPDMゴム)、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、あるいはイソブチレンとパラメチルスチレンとの共重合体をハロゲン化してなるゴム等を併用することが行われている。しかし、これらのゴムは天然ゴム等のジエン系ゴムと相溶性が低いため、ポリマー分散不良に起因して加硫ゴムにてクラックが発生する場合があり、加硫ゴムの耐疲労性が悪化する場合がある。
また、一般的に、加硫ゴムの耐疲労性や耐熱性、さらには耐候性を向上するためには、ゴム組成物中に老化防止剤やワックス等を添加することが行われている。例えば、下記特許文献1〜4には、空気入りタイヤのサイドウォール用、あるいはトレッド用ゴム組成物において、老化防止剤及び/又はワックスを添加することにより、加硫ゴムからなるサイドウォール、あるいはトレッドの耐疲労性や耐熱性、さらには耐候性を向上することが記載されている。しかしながら、空気入りタイヤのサイドウォールやトレッドにおいて、特に老化防止剤がブルームするとこれらの表面での変色を引き起こし、空気入りタイヤの外観性が損なわれる。したがって、従来は、ゴム組成物中における老化防止剤の配合量をある程度抑制しつつ、加硫ゴムの耐疲労性や耐熱性、さらには耐候性の向上を図ることが一般的であった。
特開2006−63124号公報 特開2006−124423号公報 特開2005−232355号公報 特開2005−68334号公報
本発明は、耐熱性と耐疲労性とを両立したゴム組成物、及びこれを用いた空気バネを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、以下に示すゴム組成物により上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明に係るゴム組成物は、ゴム成分、アミン系老化防止剤、及びワックスを含有するゴム組成物において、前記ゴム成分100重量部に対する前記アミン系老化防止剤の配合量を(A)、前記ワックスの配合量を(B)とした場合に、5.0≦(B)≦10.0、かつ1.5≦(A)/(B)≦3.0であることを特徴とする。
本発明に係るゴム組成物では、ゴム成分に加えて、アミン系老化防止剤及びワックスを含有し、ゴム成分100重量部に対するアミン系老化防止剤の配合量を(A)、ワックスの配合量を(B)とした場合に、5.0≦(B)≦10.0、かつ1.5≦(A)/(B)≦3.0とする。このように、ゴム組成物中におけるアミン系老化防止剤及びワックスを一般的な配合量よりも多量に配合することにより、加硫ゴムの耐疲労性や耐熱性、さらには耐候性を向上することができる。
ここで、ゴム組成物中におけるアミン系老化防止剤の配合量を増量した場合、加硫ゴムのゴム表面上にアミン系老化防止剤がブルームすることにより、加硫ゴム表面における変色を引き起こし、加硫ゴムの外観性が損なわれることが懸念される。しかし、本発明に係るゴム組成物では、アミン系老化防止剤とワックスとの配合量を上記の関係となるように調整しつつ、ワックスの配合量を多くすることにより、加硫ゴム表面における変色を抑制する傾向となる。かかる効果が得られる理由は、次のように推測される。つまり、アミン系老化防止剤に比べてワックスの方が加硫ゴム表面に析出し易く、さらにゴム組成物中のワックスの配合量を多くすることにより、アミン系老化防止剤に先駆けてワックスが加硫ゴム表面に析出し、ワックスからなる皮膜を加硫ゴム表面に形成する。これにより、アミン系老化防止剤に起因する加硫ゴム表面の変色を抑制することができるものと推測される。
加えて、ゴム組成物中におけるアミン系老化防止剤の配合量を増量した場合、加硫ゴムのゴム硬度の低下が懸念される。しかし、本発明に係るゴム組成物では、アミン系老化防止剤とワックスとの配合量を上記の関係となるように調整しつつ、ワックスの配合量を多くすることにより、ゴム硬度の低下を抑制することができる。その結果、本発明に係るゴム組成物を使用することにより、その加硫ゴムにおいて外観性を良好に保持し、かつゴム硬度の低下を抑制しつつ、耐疲労性や耐熱性、さらには耐候性を向上することができる。
本発明においては、上記(A)と(B)との関係は、5.0≦(B)≦10.0、かつ1.5≦(A)/(B)≦3.0である。ここで、上記(A)/(B)は、1.5≦(A)/(B)≦2.5であることが好ましい。5.0≦(B)≦10.0である場合に、上記(A)/(B)が1.5未満であると、ゴム組成物中における、ワックスに対するアミン系老化防止剤の配合量が少なくなり、ワックスの配合量の割合が高くなるため、加硫ゴムのゴム硬度が高くなるとともに、耐熱性及び耐疲労性が悪化する場合がある。一方、上記(A)/(B)が3.0を超えると、ゴム組成物中における、ワックスに対するアミン系老化防止剤の配合量が多くなり、加硫ゴムのゴム硬度が低下するとともに、加硫ゴムのゴム表面上におけるアミン系老化防止剤のブルームが顕著に発生する場合がある。
上記ゴム組成物において、前記ゴム成分100重量部に対して、硫黄0.5〜5重量部及び加硫促進剤0.5〜5重量部含有することが好ましい。このような範囲内にて、ゴム組成物中に硫黄及び加硫促進剤を含有することにより、加硫ゴムのゴム強度を良好に確保しつつ、耐熱性及び耐疲労性を向上することができる。
本発明に係る空気バネは、上記記載のゴム組成物を加硫、成形して得られる加硫ゴムを使用したものである。上記記載のゴム組成物を加硫、成形して得られる加硫ゴムは、耐疲労性や耐熱性、さらには耐候性が向上した加硫ゴムであるため、かかる加硫ゴムを使用した空気バネは、優れた耐疲労性、耐熱性及び耐候性を備える。
上記空気バネにおいて使用する加硫ゴムのJISK6253のデュロメータ硬さ試験(タイプA)によるゴム硬度は40〜70であることが好ましく、45〜70であることがより好ましく、45〜65であることが特に好ましい。かかる範囲内のゴム硬度を有する加硫ゴムを使用した空気バネは、優れた耐疲労性、耐熱性及び耐候性を備えるとともに、優れたシール性を備える。
本発明におけるゴム成分としては、ジエン系ゴムを主成分とするゴム成分、すなわち、ジエン系ゴムをゴム成分中50%以上含有するゴム成分、さらには80%以上含有するゴム成分が、得られる加硫後のゴムの各特性、その応用性や汎用性の観点から好ましい。
ジエン系ゴムとしては、天然ゴム及びジエン系合成ゴムが挙げられ、ジエン系合成ゴムとしては、例えばクロロプレンゴム、ポリイソプレンゴム、ポリブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、ブチルゴム、アクリルニトリルブタジエンゴム等が挙げられる。ジエン系ゴムとしては、特に天然ゴムとポリブタジエンゴムとの併用系が、汎用性や加硫ゴムの各特性を考慮した場合に好ましい。天然ゴムとジエン系合成ゴムとをブレンドする場合、そのブレンド比は特に限定されるものではないが、天然ゴムが有する耐疲労性能を維持するため、天然ゴムをゴム成分中、30重量%以上含有することが好ましく、50重量%以上含有することがより好ましい。
天然ゴム及びジエン系合成ゴムに加えて、ゴム成分として使用可能なゴムとしては、例えば、エチレンプロピレンゴム(EPM)等のオレフィン系ゴム、臭素化ブチルゴム等のハロゲン化ブチルゴム、その他ポリウレタンゴム、アクリルゴム、フッ素ゴム、シリコンゴム、及びクロロスルホン化ポリエチレン等を含めた合成ゴム類等が挙げられる。
本発明におけるワックスとしては、通常ゴム工業で使用されるミクロクリスタリンワックス又はパラフィンワックス等を用いることができるが、中でもミクロクリスタリンワックスを使用することが好ましい。ワックスの配合量(B)は、ゴム成分100重量部に対して、5〜10重量部である。ワックスの配合量が5重量部未満では、老化防止剤が多量に配合されることにより、加硫ゴムのゴム硬度が低下する場合がある。このようなゴム硬度の低下は、特に耐候性及び耐熱性を向上するためにアミン系老化防止剤の配合量を増量した場合、顕著なものとなる。また、ワックスの配合量が10重量部を超えると、加硫ゴムのゴム硬度が高くなりすぎるとともに、加硫ゴムの耐疲労性が悪化する場合がある。
本発明におけるアミン系老化防止剤としては、通常ゴム工業で使用される、芳香族アミン系、あるいはアミン−ケトン系等のアミン系老化防止剤、具体的には、N−フェニル−1−ナフチルアミン、アルキル化ジフェニルアミン、オクチル化ジフェニルアミン、4,4’−ビス(α,α−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン、p−(p−トルエンスルホニルアミド)ジフェニルアミン、N,N’−ジ−2−ナフチル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N’−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N’−(1,3−ジメチルブチル)−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N’−(3−メタクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロピル)−p−フェニレンジアミン、2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン重合体、6−エトキシ−1,2−ジヒドロ−2,2,4−トリメチルキノリン、ジフェニルアミンとアセトンの反応物等が挙げられる。
アミン系老化防止剤の配合量(A)は、5.0≦(B)≦10.0、かつ1.5≦(A)/(B)≦3.0となる配合量であればよい。但し、加硫ゴムの耐疲労性や耐熱性、さらには耐候性を向上しつつ、ゴム硬度の低下を効果的に抑制し、かつ加硫ゴム表面におけるブルームを効果的に抑制するためには、7.5〜15重量部であることが好ましい。
硫黄は通常のゴム用硫黄であればよく、例えば粉末硫黄、沈降硫黄、不溶性硫黄、高分散性硫黄等を用いることができる。本発明に係るゴム組成物における硫黄の配合量は、ゴム成分100重量部に対して0.5〜5重量部であることが好ましい。硫黄の配合量が0.5重量部未満であると、加硫ゴムの架橋密度が不足してゴム強度等が低下し、5重量部を超えると、特に耐熱性及び耐疲労性の両方が悪化する。加硫ゴムのゴム強度を良好に確保し、耐熱性と耐疲労性をより向上するためには、硫黄の配合量がゴム成分100重量部に対して1〜3.5重量部であることが好ましく、1.5〜2.5重量部であることがより好ましい。
加硫促進剤としては、通常のゴム用加硫促進剤であれば用いることができ、例えば、スルフェンアミド系加硫促進剤、チウラム系加硫促進剤、チアゾール系加硫促進剤、チオウレア系加硫促進剤、グアニジン系加硫促進剤、ジチオカルバミン酸塩系加硫促進剤等の加硫促進剤を単独、又は適宜混合して使用しても良い。加硫促進剤の配合量は、ゴム成分100重量部に対して、1〜3.5重量部であることが好ましく、1.5〜2.5重量部であることがより好ましい。加硫促進剤の配合量が0.5重量部未満では、充分なゴム硬度が得られない場合がある。また、5重量部を超えると、ゴム組成物のスコーチタイムが早くなり、加工安定性が悪化する傾向にある。
また、本発明のゴム組成物は、上記ゴム成分、アミン系老化防止剤、ワックス、硫黄、加硫促進剤と共にカーボンブラック、シリカ、シランカップリング剤、酸化亜鉛、ステアリン酸、加硫促進助剤、加硫遅延剤、有機過酸化物、アミン系老化防止剤以外の老化防止剤、オイル等の軟化剤、加工助剤等の通常ゴム工業で使用される配合剤を、本発明の効果を損なわない範囲において適宜配合し用いることができる。
カーボンブラックとしては、例えばSAF、ISAF、HAF、FEF、GPF等が用いられる。カーボンブラックは、加硫後のゴムの硬度、補強性、低発熱性等のゴム特性を調整し得る範囲で使用することができる。カーボンブラックの配合量はゴム成分100重量部に対して、20〜80重量部であることが好ましく、30〜70重量部であることがより好ましい。この配合量が20重量部未満では、カーボンブラックの補強効果が充分に得られず、80重量部を超えると、発熱性、ゴム混合性及び加工時の作業性等が悪化する。
本発明において補強剤として使用するシリカは、ゴムの補強剤として公知のシリカが用いられる。シリカの1次粒子径は4〜40nm程度のものが一般的であり、水分率が高くなるとより凝集しやすいので、必要に応じて乾燥して混練することも好ましい態様である。シリカの配合量はゴム成分100重量部に対して、20〜80重量部であることが好ましく、30〜70重量部であることがより好ましい。この配合量が20重量部未満では、シリカの補強効果が充分に得られず、80重量部を超えると、発熱性、ゴム混合性及び加工時の作業性等が悪化する。
シリカ添加の際に使用するシランカップリング剤は、公知のシランカップリング剤が限定なく使用可能であるが、本発明においては特に、加硫に際して反応するジスルフィド結合を有するシランカップリング剤であるSi−69(デグサ社製)を使用することが好ましい。
アミン系老化防止剤以外の老化防止剤としては、ゴム用として通常用いられる、モノフェノール系老化防止剤、ビスフェノール系老化防止剤、ポリフェノール系老化防止剤、ジチオカルバミン酸塩系老化防止剤、チオウレア系老化防止剤等の老化防止剤を単独、又は適宜混合して使用しても良い。
本発明のゴム組成物は、上記ゴム成分、アミン系老化防止剤、ワックス、硫黄、加硫促進剤と共にカーボンブラック、シリカ、シランカップリング剤、酸化亜鉛、ステアリン酸、加硫促進助剤、加硫遅延剤、有機過酸化物、アミン系老化防止剤以外の老化防止剤、オイル等の軟化剤、加工助剤等を、バンバリーミキサー、ニーダー、ロール等の通常のゴム工業において使用される混練機を用いて混練りすることにより得られる。
また、上記各成分の配合方法は特に限定されず、硫黄、及び加硫促進剤等の加硫系成分以外の配合成分を予め混練してマスターバッチとし、残りの成分を添加してさらに混練する方法、各成分を任意の順序で添加し混練する方法、全成分を同時に添加して混練する方法等のいずれでもよい。
上記各成分を混練し、成形加工した後、加硫して得られる加硫ゴムを使用することで、優れた耐疲労性、耐熱性及び耐候性を備える空気バネを得ることができる。中でも、JISK6253のデュロメータ硬さ試験(タイプA)によるゴム硬度が40〜70である加硫ゴムを使用した空気バネは、優れた耐疲労性、耐熱性及び耐候性を備えるとともに、空気バネのシール性に優れる。
本発明に係る空気バネは、上記のとおり、優れた耐疲労性、耐熱性及び耐候性を備えるとともに、過積載等に起因して、空気バネ内の内圧が高い状況であってもシール性に優れる。したがって、積載荷重が高く、過積載状態になり易いトラック、あるいはバス用空気バネとして、さらには鉄道車両用空気バネとして特に有用である。
以下に、この発明の実施例を記載してより具体的に説明する。
(ゴム組成物の調製)
ゴム成分100重量部に対して、表1の配合処方に従い、実施例1〜3及び比較例1〜2のゴム組成物を配合し、通常のバンバリーミキサーを用いて混練し、ゴム組成物を調整した。表1に記載の各配合剤を以下に示す。
a)ゴム成分
(A)天然ゴム RSS#3
(B)ポリブタジエンゴム(1) (「ジエンNF35」、宇部興産社製)
(C)ポリブタジエンゴム(2) (「BR01」、JSR社製)
b)硫黄 (「5%オイル処理硫黄」、細井化学工業社製)
c)加硫促進剤 N−シクロヘキシルー2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(「ノクセラーCZ−G(CZ)」、大内新興化学工業社製)
d)ワックス (「ミクロクリスタリンワックス」、日本精蝋社製))
e)アミン系老化防止剤
(A)アミン系老化防止剤(1) N−フェニル−N’−(1,3−ジメチルブチル)−p−フェニレンジアミン(「ノクラック6C」、大内新興化学工業社製)
(B)アミン系老化防止剤(2) 2,2,4−トリメチル−1,2−ジハイドロキノリン(「ノクラック224」、大内新興化学工業社製)
f)カーボンブラック GPF(「シーストV」、東海カーボン社製)
g)アロマオイル (「プロセスX−140」、ジャパンエナジー社製)
h)酸化亜鉛 (「亜鉛華3号」、三井金属鉱業社製)
i)ステアリン酸 (「工業用ステアリン酸」、花王社製)
各ゴム組成物については、それぞれの加硫ゴムを作製して特性評価を行った。
(評価)
評価は、各ゴムを所定の金型を使用して150℃にて30分加熱、加硫して得られたゴムについて行った。
<耐熱性>
JIS−K 6253に準拠し、タイプAデュロメーターにてゴム硬度を測定した、さらに、JIS3号ダンベルを使用して作製したサンプルをJIS−K 6251に準拠して、100%伸張モジュラス(M100(MPa))、300%伸張モジュラス(M300(MPa))、引張強さ(T(MPa))及び伸び(E(%))を測定した(熱老化前)。一方、タイプAデュロメーター用サンプル、及びJIS3号ダンベルを使用して作製したサンプルを、70℃のオーブン中に96時間放置し、取り出して室温に冷却後、ゴム硬度、M100(MPa)、M300(MPa)、T(MPa)及びE(%)を測定した(熱老化後)。かかる熱老化により、ゴム硬度、M100(MPa)、M300(MPa)、T(MPa)及びE(%)の変化が小さいものは、耐熱性が良いといえる。熱老化前後におけるゴム硬度、M100(MPa)、M300(MPa)、T(MPa)及びE(%)の測定結果、さらにはゴム硬度の変化度合い、並びにM100(MPa)、M300(MPa)、T(MPa)及びE(%)の熱老化前に対する熱老化後の変化率(%)を表1に示す。
<耐疲労性>
デマッチャ疲労試験機を使用し、JIS−K 6260に準拠して、JIS4号ダンベルを使用して作製したサンプルについて、40℃にて伸長率0%〜120%の繰り返し伸張を行い、サンプルが破断するまでの回数を測定した(伸張疲労試験)。サンプルが破断するまでの回数(伸張疲労試験破断回数)が多いほど、加硫ゴムの耐疲労性が良いといえる。評価結果を表1に示す。
Figure 2009256514
表1の結果より、実施例1〜3のゴム組成物の加硫ゴムは、ゴム硬度、M100(MPa)、M300(MPa)、T(MPa)及びE(%)の変化が小さく、耐熱性に優れることがわかる。また、伸張疲労試験において、サンプルが破断するまでの回数(伸張疲労試験破断回数)が極めて多いことから、耐疲労性に優れることがわかる。また、耐熱性試験後のサンプルを目視にて観察したところ、実施例1〜3のゴム組成物の加硫ゴムはクラック等の発生が無く、耐候性に優れることが確認された。さらに、実施例1及び3のゴム組成物の加硫ゴムを使用した空気バネは、いずれもシール性に優れるものであった。
一方、比較例1のゴム組成物の加硫ゴムは、ゴム組成物中における、ワックス及びアミン系老化防止剤の配合量が少ないことから、実施例1〜3のゴム組成物の加硫ゴムに比べて、特に耐熱性及び耐疲労性が悪化した。また、比較例2のゴム組成物の加硫ゴムは、ゴム組成物中における、ワックスに対するアミン系老化防止剤の配合量が少ないことから、加硫ゴムのゴム硬度が高くなるとともに、耐熱性及び耐疲労性が悪化した。

Claims (3)

  1. ゴム成分、アミン系老化防止剤、及びワックスを含有するゴム組成物において、
    前記ゴム成分100重量部に対する前記アミン系老化防止剤の配合量を(A)、前記ワックスの配合量を(B)とした場合に、5.0≦(B)≦10.0、かつ1.5≦(A)/(B)≦3.0であることを特徴とするゴム組成物。
  2. 前記ゴム成分100重量部に対して、硫黄0.5〜5重量部及び加硫促進剤0.5〜5重量部含有する請求項1記載のゴム組成物。
  3. 請求項1又は2に記載のゴム組成物を加硫、成形して得られる加硫ゴムを使用した空気バネ。
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