JP2009255393A - 筒状プラスチックの押出成形機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】押出シリンダ7と、外周に第1スクリュー8aが形成された押出スクリュー8と、外周に第2スクリュー9aが形成されたマンドレル9と、押出シリンダの先端に設置したノズルダイ11と、マンドレルの先端に取り付けられたコアダイ12を備える。押出シリンダと押出スクリューの間に供給された第1プラスチック材料、及び押出スクリューとマンドレルの間に供給された第2プラスチック材料を,押出スクリューの回転により溶融し、続いて2層の筒状プラスチックとして押し出す。押出スクリューの内周に第2スクリューを形成してもよい。押出スクリューとマンドレルの間で溶融した第2プラスチックがあたかも潤滑剤のように介在し、押出スクリューとマンドレルの間でかじりや焼き付きが発生しない。
【選択図】図2
Description
必要に応じて、前記ノズルダイの一部として、内周の全周にスリット状の流路出口が形成された1又は2個以上のプラスチック分配リングを設置し、前記プラスチック分配リングの流路にスクリュー式押出機を接続し、前記流路出口から前記押出ダイス内に溶融した表層用のプラスチック材料を供給することもできる。この場合、3層以上の筒状プラスチックを形成することができる。
必要に応じて、前記ノズルダイの一部として、内周の全周にスリット状の流路出口が形成された1又は2個以上のプラスチック分配リングを設置し、前記プラスチック分配リングの流路にスクリュー式押出機又はスクリュープランジャー式押出機を接続し、前記流路出口から前記押出ダイス内に溶融した表層用のプラスチック材料を供給することもできる。この場合、3層以上の筒状プラスチックを形成することができる。
また、溶融してから押し出されるまでのプラスチック流路が長くないためプラスチックの熱劣化を抑えることができ、色替えなどプラスチックの交換も短時間ででき、劣化しやすいプラスチック材料でも使用できる利点もある。
本発明に係る押出成形機は、ブロー成形に用いるパリソン、パイプ・ホース、インフレーションフィルム等、広く多層の筒状プラスチックの製造に利用できる。
図1〜3に示す押出成形機は、ブロー成形用のパリソンを製造するもので、上下の固定プレート1,2と、それを連結固定する複数本のロッド3と、下部固定プレート2上に固定された軸受けボックス4と、軸受ボックス4上に固定されたギアボックス5と、下部固定プレート2に形成された穴6に固定された押出シリンダ7と、押出シリンダ7内に配置されて回転する筒状の押出スクリュー8と、押出スクリュー8の中心に挿通し軸方向に延びるマンドレル9と、押出シリンダ7の先端部に設置された環状のノズルダイ11と、マンドレル9の先端に固定されノズルダイ11の内側に配置されたコアダイ12等からなる。ノズルダイ11とコアダイ12によりこの押出成形機の押出ダイスが構成される。
なお、ギアボックス5に形成された突出部31が、ロッド3の周囲を取り囲んで上下固定プレート1,2間の距離を規定するスリーブ32に係合し、ギヤボックス5及び軸受ボックス4が回転しないようにするストッパの役割を果たしている。
第1材料供給装置36は、押出シリンダ7の側壁を貫通して形成された供給穴38から第1プラスチック材料(プラスチックペレット)を押出シリンダ7内(押出シリンダ7の内周と押出スクリュー8の外周との間)に供給するもので、下端が供給穴38に接続された供給ノズル39、供給ノズル39の上端が接続される材料ホッパー41からなる。
押出スクリュー8の外周には、供給穴38の部分から下方に前記第1スクリュー8aが形成されている。なお、押出シリンダ7の外周は、供給穴38の近傍は水冷リング42で、それより下方はヒータ43で覆われている。
なお、第2プラスチック材料の供給にスクリューフィーダ44を用いるのは、この例では比較的肉厚の外層を薄い内層で覆った筒状プラスチックを成形することを想定したためである。スクリューフィーダ44を用いて第2プラスチック材料の供給量を正確に定量することで、筒状プラスチックの内層の肉厚を薄く一定にすることができる。
押出スクリュー8を回転させ、第1材料供給装置36により未溶融の第1プラスチック材料を押出シリンダ7の内周面と押出スクリュー8の外周面との間に、第2材料供給装置37により未溶融の第2プラスチック材料を押出スクリュー8の内周面とマンドレル9の外周面の間に供給すると、両プラスチック材料は、押出シリンダ7の側壁からの伝熱により加熱されつつ、押出スクリュー8の回転に伴い、第1,第2スクリュー8a,9aにより前方(下方)に送られ、かつそのせん断作用によって自己発熱し溶融する。なお、マンドレル9自体は回転しないが、押出スクリュー8に対し相対的に回転することで、第2スクリュー9aが押出スクリュー8の内周に形成されていると同様(図5の第2スクリュー8a参照)に作用する。
なお、第1,第2のプラスチック材料は、異なる材質又は色のプラスチックとしたり、あるいは同一プラスチックとする(例えば全く同じものでもよいし、一方を例えばリサイクル材としてもよい)ことができる。
なお、はす溝18を形成する箇所は、上記実施例のようにテーパーリング13の内周面に形成するのが望ましいが、押出スクリュー8の回転方向とは逆向きの回転力を溶融したプラスチック材料に与えることができるのであれば、プラスチック流路15に面したノズルダイ11(テーパーリング13とリングダイ14)の内周面又は/及びコアダイ12の外周面の適宜の箇所に形成することができる。はす溝の深さ、幅、放射方向に対する傾きの程度、形成密度等適宜決めることができる。
この押出成形機は、図4に示すように、前部固定プレート2に形成された穴6に固定された押出シリンダ7と、押出シリンダ7内に配置されて回転する筒状の押出スクリュー8と、押出スクリュー8の中心に挿通し軸方向に延びるマンドレル9と、押出シリンダ7の押出側に取り付けられたノズルダイ11と、マンドレル9の先端に取り付けられノズルダイ11の内側に配置されたコアダイ12等からなる。ノズルダイ11とコアダイ12によりこの押出成形機の押出ダイスが構成される。
コアダイ12はノズルダイ11の内側に配置され、マンドレル9の下端にボルト止めされた第1コアダイ49と、第1コアダイ49にネジ止めされた第2コアダイ51からなる。第1コアダイ49は略垂直な外周面を有し、第2コアダイ51は傾斜した外周面と第2リングダイ14の略垂直な内周面に対向する略垂直に形成された外周面を有し、両者の外周面は前後に連続している。第1コアダイ49は第2コアダイ51と後述するブレーカープレートスクリーン52を所定位置に保持する保持部材としての役割をもつ。
押出スクリュー8の前端直下位置のプラスチック流路15に、押出シリンダ7と第1リングダイ48及び第1コアダイ49の間に挟まれて、ブレーカープレートスクリーン52が設置されている。このブレーカープレートスクリーン52には押出方向に平行な穴が多数形成されていて、溶融したプラスチック材料がこのブレーカープレートスクリーン52を通過するとき、前記プラスチック材料が有する回転力(押出スクリュー8の回転により与えられる回転力)が打ち消される。つまり、ブレーカープレートスクリーン52は、図1〜3に示す押出成形機のテーパーリング13に形成されたはす溝18と同様の作用を有する。プラスチック流路15は、ブレーカープレートスクリーン52まで次第に広く、ブレーカープレートスクリーン52から次第に狭まり、押出出口近傍で最も狭く形成されている。
供給穴38に第1材料供給装置36の供給ノズル39が接続され、材料ホッパー41の第1プラスチック材料(プラスチックペレット)が、供給穴38を通して押出シリンダ7内(押出シリンダ7の内周と押出スクリュー8の外周との間)に供給され、供給穴53にスクリューフィーダ44の先端に連通する供給ノズル55の下端が接続され、ホッパー45内の第2プラスチック材料(プラスチックペレット)を、供給穴53,54を通して(押出スクリュー8が回転して押出シリンダ7に形成された供給穴53と押出スクリュー8に形成された供給穴54が合致したとき)押出スクリュー8の内周とマンドレル9の外周の隙間に供給されるようになっている。
第1材料供給装置36により未溶融の第1プラスチック材料を押出シリンダ7の内周面と押出スクリュー8の外周面との間に、第2材料供給装置37により未溶融の第2プラスチック材料を押出スクリュー8の内周面とマンドレル9の外周面の間に供給し、押出スクリュー8を回転させると、両プラスチック材料は、押出シリンダ7の側壁からの伝熱により加熱されつつ、押出スクリュー8の回転に伴い、第1,第2スクリュー8a,9aにより前方に送られ、かつそのせん断作用によって自己発熱し溶融する。なお、マンドレル9自体は回転しないが、押出スクリュー8に対し相対的に回転することで、第2スクリュー9aが押出スクリュー8の内周に形成されていると同様(図5の第2スクリュー8a参照)に作用する。
なお、前記図1〜3に示す押出成形機と同様、第1,第2のプラスチック材料は、異なる材質又は色のプラスチックとしたり、あるいは同一プラスチックとすることができる。
この押出成形機は、図5に示すように、下部固定プレート2に形成された穴6に固定された押出シリンダ7と、押出シリンダ7内に配置され回転及び昇降(図5の左半部が上昇位置、右半部が下降位置での図)する筒状のスクリュープランジャー8と、スクリュープランジャー8の中心に挿通し軸方向に延びるマンドレル9と、押出シリンダ7の押出側に取り付けられたノズルダイ11と、マンドレル9の先端に取り付けられノズルダイ11の内側に配置されたコアダイ12等からなる。ノズルダイ11とコアダイ12によりこの押出成形機の押出ダイスが構成される。
スクリュープランジャー8の外周に第1スクリュー8aが形成され、スクリュープランジャー8の先端にスクリュー部材56が固定され、そのスクリュー部材56の内周に第2スクリュー8bが形成されている。いうまでもなく、第2スクリュー8bの山は、押出スクリュー8が回転したとき第1スクリュー8aと同じ押出方向になるように形成されている。さらに、第1スクリュー8aの先に逆流防止用の第1チェックリング57が設置され、第2スクリュー8bの先に同じく第2チェックリング58が設置されている。スクリュープランジャー8は、特許文献4に記載された押出成形機と同様の回転機構及び進退機構により回転及び昇降する。
マンドレル9の外周は単なる円筒状である。上下調整可能である点及び中空で内部にプリブロー用のパイプ34が挿入されている点は、図1〜3に示す押出成形機のものと同じである。
第1材料供給装置36は第2材料供給装置37と同じくスクリューフィーダ61を備え、横穴59を介して供給穴38にスクリューフィーダ61の先端が接続され、材料ホッパー41の第1プラスチック材料(プラスチックペレット)が、供給穴38を通して押出シリンダ7内(押出シリンダ7の内周とスクリュープランジャー8の外周との間)に供給され、供給穴53にスクリューフィーダ44の先端が接続され、材料ホッパー45内の第2プラスチック材料(プラスチックペレット)を、供給穴53を通して押出シリンダ7の内周とスクリュープランジャー8の外周の間の空間62内に供給し、さらに供給穴54を通してスクリュープランジャー8の内周とマンドレル9の外周の隙間に供給されるようになっている。
第1材料供給装置36により未溶融の第1プラスチック材料を押出シリンダ7の内周面とスクリュープランジャー8の外周面との間に、第2材料供給装置37により未溶融の第2プラスチック材料をスクリュープランジャー8の内周面とマンドレル9の外周面の間に供給し、図示しない回転機構によりスクリュープランジャー8を回転させると、両プラスチック材料は、押出シリンダ7の側壁からの伝熱により加熱されつつ、第1,第2スクリュー8a,8bの回転により前方に送られ、かつその回転に伴うせん断作用によって自己発熱し溶融する。
第1,第2プラスチック材料が押出シリンダ7内のアキューム部63に所定量蓄積されたとき(図5の左半部参照)、図示しない昇降機構によりスクリュープランジャー8を下降させ、アキューム部63に内外2層になって蓄積された第1,第2プラスチック材料を押出ダイス(ノズルダイ11とコアダイ12)のプラスチック流路15を通してダイ穴から押し出し、2層の筒状プラスチック(パリソン)を形成する。
なお、図1〜3に示す押出成形機と同様、第1,第2のプラスチック材料は、異なる材質又は色のプラスチックとしたり、あるいは同一プラスチックとすることができる。
ノズルダイ11の一部としてテーパーリング13とリングダイ14の間に分配リング65が設置されている。分配リング65は、内周近傍に形成されたリング状の分配通路66と、内周の全周に分配通路66に通じるように形成されたスリット状の流路出口67と、スクリュープランジャー式押出機64の先端が接続される流路入口68と分配通路66を連通させる流路69を有する。
コアダイ12は、マンドレル9の下端に一緒にボルト止めされた第1コアダイ49と第2コアダイ51(図5に示す押出成形機のコアダイ12と同じ)からなる。第1コアダイ49はプラスチック分配リング65が設置されたことに対応して設置されたもので、マンドレル9と第2コアダイ51間のスペーサーとしての役割をもつ。
この押出成形機では、溶融した第1,第2プラスチックに粘度ムラや偏肉がなく、押出ダイスの領域(プラスチック流路15)を通るプラスチックの流動ムラが少ないので、同領域において3層目の薄い表皮層を形成する場合でも、表皮に膜切れが生じにくい。第1〜第3プラスチック材料は、異なる材質又は色のプラスチックとしたり、あるいは同一プラスチックとすることができる。
8 押出スクリュー又はスクリュープランジャー
8a 第1スクリュー
8b 第2スクリュー
9 マンドレル
9a 第2スクリュー
11 ノズルダイ
12 コアダイ
15,20 プラスチック流路
36 第1材料供給装置
37 第2材料供給装置
Claims (4)
- 円筒状の内壁をもつ押出シリンダと、外周に第1スクリューが形成され前記押出シリンダ内で回転する筒状の押出スクリューと、前記押出スクリューの内側に挿通し軸方向に延びるマンドレルと、前記押出シリンダの先端部に配設された環状のノズルダイと、前記マンドレルに取り付けられ前記ノズルダイの内側にあって前記ノズルダイとともに押出ダイスを構成するコアダイを備え、さらに前記押出スクリューの内周又は前記マンドレルの外周に第2スクリューが形成されており、前記押出シリンダと押出スクリューの間に供給された第1プラスチック材料、及び前記押出スクリューとマンドレルの間に供給された第2プラスチック材料を前記押出スクリューの回転により溶融し、続いて前記押出ダイスから2層の筒状プラスチックとして連続的に押し出すことを特徴とする筒状プラスチックの押出成形機。
- 前記ノズルダイの一部として、内周の全周にスリット状の流路出口が形成された1又は2個以上のプラスチック分配リングが設置され、前記プラスチック分配リングの流路にスクリュー式押出機が接続され、前記流路出口から前記押出ダイス内に溶融した表層用のプラスチック材料が供給されることを特徴とする請求項1に記載された筒状プラスチックの押出成形機。
- 円筒状の内壁をもつ押出シリンダと、外周に第1スクリューが形成され前記押出シリンダ内で回転しかつ軸方向に進退する筒状のスクリュープランジャーと、前記スクリュープランジャーの内側に挿通し軸方向に延びるマンドレルと、前記押出シリンダの押出側に配設された環状のノズルダイと、前記マンドレルに取り付けられ前記ノズルダイの内側にあって前記ノズルダイとともに押出ダイスを構成するコアダイを備え、さらに前記スクリュープランジャーの内周又は前記マンドレルの外周に第2スクリューが形成されており、前記押出シリンダとスクリュープランジャーの間に供給された第1プラスチック材料、及び前記押出スクリューとマンドレルの間に供給された第2プラスチック材料を前記スクリュープランジャーの回転によりそれぞれ溶融するとともに前方に押し出して蓄積し、続いて前記スクリュープランジャーを前進させて前記押出ダイスから2層の筒状プラスチックとして押し出すことを特徴とする筒状プラスチックの押出成形機。
- 前記ノズルダイの一部として、内周の全周にスリット状の流路出口が形成された1又は2個以上のプラスチック分配リングが設置され、前記プラスチック分配リングの流路にスクリュー式押出機又はスクリュープランジャー式押出機が接続され、前記流路出口から前記押出ダイス内に溶融した表層用のプラスチック材料が供給されることを特徴とする請求項3に記載された筒状プラスチックの押出成形機。
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