JP2009247180A - 横磁束型同期機 - Google Patents

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Abstract

【課題】横磁束型同期機において磁気抵抗を増加させることなく固定子及び回転子を薄型化する。
【解決手段】所定方向に配列すると共に当該配列の方向に直交する方向に複数の極歯が形成された複数の固定子コア及び当該各固定子コアを跨ぐように敷線された電機子巻線を備える固定子と、移動子コア上に各極歯と対向するように配列の方向及び直交する方向に配列する複数の永久磁石を備える移動子と、からなる同期機であって、各固定子コアは、直交する方向に交互に所定の変位を持つように配置され、永久磁石は、変位に応じて各固定子コアの各極歯と対向するように配列の方向及び直交する方向に配列する。
【選択図】図1

Description

本発明は、横磁束型同期電動機や横磁束型同期発電機に代表される横磁束型同期機に関する。
非特許文献1として示す下記URL(Uniform Resource Locator)には、「Tranverse Flux」形式の装置の設計方法をテーマにした論文「Design of Tranverse Flux Machine」が開示されている。また、非特許文献2として示す下記URLには、このような「Tranverse Flux」形式の同期機の一例として、同期発電機が開示されている。さらには、特許文献1として示す下記国際公開公報には、「Tranverse Flux」形式の装置の改良発明「ROTATING TRANSVERSE FLUX MACHINE」が開示されている。さらに、「Tranverse Flux」形式の装置については、国際公開公報として多数の発明が開示されている。なお、以下の説明では、「Tranverse Flux」形式の装置を横磁束型同期機と記載する。
非特許文献1のFig.1に明記されているように、一般の装置では固定子と移動子(回転機の場合は回転子)との相対移動方向と固定子巻線(電機子巻線)に流れる電流の方向とが直交するのに対して、横磁束型同期機は、固定子と移動子との相対移動方向と固定子巻線に流れる電流の方向とが並行に設定される点を特徴としている。より具体的には、非特許文献1のFig.1あるいは非特許文献2のFig.1に示されているように、横磁束型同期機は、回転子の周面を取り囲むように配列すると共に当該配列方向に直行する方向に一対の極歯を有する複数の固定子コアと、当該固定子コアの一対の極歯間に固定子コアの配列方向に延在するように、つまり回転子の周方向に複数の固定子コアを跨ぐように設けられた固定子巻線とを備えている。
このような横磁束型同期機では、固定子巻線に電機子電流が流れることにより発生した磁束は、固定子コアの一方の極歯→回転子の表面に設けられた一方の永久磁石→該永久磁石と回転子の回転軸との間に設けられた回転子コア→回転子の表面に設けられた他方の永久磁石→固定子コアの他方の極歯に流れる。すなわち、横磁束型同期機では、回転子において回転方向に対して横方向に磁束が流れる。
http://www.ansoft.com/news/articles/Design of Tranverse Flux Machine.pdf http://www.ee.kth.se/php/modules/publications/reports/2006/IR-EE-EME 2006 008.pdf WO2006/052173
ところで、横磁束型同期機では、複数の固定子コアを跨ぐように固定子巻線が設けられており、磁気抵抗を極力低減するために固定子コア及び回転子コアの厚さを十分に確保する必要がある。すなわち、従来の横磁束型同期機では、固定子コア及び回転子コアの回転半径方向における厚さを十分に確保する必要から固定子及び回転子が回転半径方向に厚くなり、これによって装置全体が大型化・大重量化するという問題があった。
比較的小型の横磁束型同期機の場合は固定子コア及び回転子コアの厚さは装置重量に大きな影響を与えないが、非特許文献2に開示された同期発電機のように、タービンによって駆動される発電所用の大型同期発電機に横磁束型同期機を適用する場合には、固定子コア及び回転子コアの少量の厚さの増加が装置重量の大幅な増加を来たすので、固定子コア及び回転子コアの厚さを低減して固定子及び回転子を薄型化することは、特に大型の横磁束型同期機の場合には極めて重要な技術課題となっている。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、横磁束型同期機において、磁気抵抗を増加させることなく電機子及び界磁を薄型化することを可能とすることを目的とするものである。
上記目的を達成するために、本発明では、第1の解決手段として、所定方向に配列すると共に当該配列の方向に直交する方向に複数の極歯が形成された複数の電機子コア及び当該各電機子コアを跨ぐように敷線された電機子巻線を備える電機子と、界磁コア上に各極歯と対向するように配列の方向及び直交する方向に配列する複数の永久磁石を備える界磁と、からなる同期機であって、各電機子コアは、直交する方向に交互に所定の変位を持つように配置され、永久磁石は、変位に応じて各電機子コアの各極歯と対向するように配列の方向及び直交する方向に配列する、という手段を採用する。
第2の解決手段として、上記第1の手段において、各電機子コアは、所定の支持部材によって移動自在に支持される複数の極歯と、電機子巻線が付設されると共に相互に接続され、かつ、各極歯とは機械的に分離されると共に当該各極歯を磁気的に接続する接続コア部とから形成される、という手段を採用する。
第3の解決手段として、上記第1または第2の手段において、前記各電機子コアあるいは/及び界磁コアは、積層鋼板もしくは非晶質軟磁性材料からなるカットコアあるいは圧粉コアから形成される、という手段を採用する。
第4の解決手段として、上記第1〜第3いずれかの手段において、電機子巻線は超電導線である、という手段を採用する。
第5の解決手段として、上記第1〜第4いずれかの手段において、電機子巻線に電機子電流が流されることによって界磁コアに推力を作用させて移動させる同期電動機である、という手段を採用する。
第6の解決手段として、上記第1〜第4いずれかの手段において、界磁コアに駆動力を作用させることにより電機子巻線に発生した起電力を外部に出力する同期発電機である、という手段を採用する。
第7の解決手段として、上記第1〜第4いずれかの手段において、各電機子コアと永久磁石とが直線状に対向配置され、界磁が直線状に移動するリニア同期機である、という手段を採用する。
本発明によれば、各電機子コアをその配列方向とは直交する方向に交互に所定寸法の変位を持つように配置し、かつ、永久磁石を上記変位に応じて各電機子コアの各極歯と対向するように配列の方向及び直交する方向に配列するので、横磁束型同期機において磁気抵抗を増加させることなく電機子及び界磁を薄型化することができる。
以下、図面を参照して、本発明の第1、第2実施形態について説明する。
〔第1実施形態〕
図1は、第1実施形態に係る横磁束型の同期発電機Aの要部構成を示す斜視図、また図2は当該斜視図の一部拡大図である。この図に示すように、本同期発電機Aは、回転子1と固定子2を備えている。回転子1は、界磁として機能するものであり、回転軸1a、回転子コア1b及び複数の永久磁石1cを備えており、固定子2は、電機子として機能するものであり、複数の固定子コア2a及び固定子巻線2bを備えている。
なお、図1は、本同期発電機Aの一相分(単相発電ユニット)の基本構成のみを示している。本同期発電機Aは、実際には、図1に示す単相発電ユニットが120°の電気角だけずれた関係で回転軸に3つ(三相分)併設されて構成されている。すなわち、本同期発電機Aは、回転子1がタービン等の動力源によって所定の同期速度で回転駆動されることによって、定格周波数(例えば50Hzあるいは60Hz)の三相交流電力を固定子巻線2bの起電力として外部に出力する永久磁石型三相同期発電機である。
回転軸1aは、長尺の丸棒状部材であり、両端が図示しない軸受けによって回動自在に支持されている。この回転軸1aの延在方向つまり中心軸Lの延在方向は回転子1の回転軸方向である。回転子コア1bは、このような回転軸1aの周面に回転軸1aの中心軸方向に延在するように密に敷詰められた矩形棒状部材から形成されている。このような回転子コア1bは、磁気抵抗を極力下げるためまた磁化されないように高透磁率かつ低保磁力の軟磁性材料から形成されている。なお、回転子コア1bについては、矩形棒状部材を回転軸1aの周面に密に敷詰めるのではなく、軸心に回転軸1aを挿入する孔が形成された円筒状部材であっても良い。
複数の永久磁石1cは、図1及び図2に示すように回転子コア1bの表面に備えられている。この永久磁石1cは、図1に示すように回転子1の周方向(回転方向)に当該回転子1の極数(64極)を規定する個数(64個)だけ設けられ、また図2に示すように固定子コア2aの形状に対応して回転軸方向に4個設けられている。なお、以下の説明では、回転軸方向に4個設けられた永久磁石1cのうち、回転軸方向の一方(図1、図2において左側)に位置するものから順位に第1〜第4の永久磁石1c1〜1c4という。
また、これら永久磁石1cは、周方向(回転方向)にN極とS極が交互に並ぶように、また回転軸方向にもN極とS極が交互に並ぶように表面の極性が設定されている。すなわち、図2において、例えば手前側の第1の永久磁石1c1の表面(固定子コア2aと対向する面)の極性がN極である場合、手前側の第2の永久磁石1c2の表面極性はS極、手前側の第3の永久磁石1c3の表面極性はN極、手前側の第4の永久磁石1c4の表面極性はS極、また奥側の第1の永久磁石1c1の表面極性はS極、奥側の第2の永久磁石1c2の表面極性はN極、奥側の第3の永久磁石1c3の表面極性はS極、奥側の第4の永久磁石1c4の表面極性はN極である。
固定子コア2aは、図1に示すように、所定数(64個)が上記回転子1の周方向に沿って円環状に配列するように備えられている。この所定数の固定子コア2aは、全て同一形状に形成されているが、互いに隣り合う固定子コア2aは、図1に示すように回転軸方向の位置が所定寸法だけ変位するように配置されている。以下の説明では、回転軸方向の一方(図1、図2において左側)に位置する複数の固定子コア2aを第1の固定子コア2a1と言い、回転軸方向の他方(図1、図2において右側)に位置する複数の固定子コア2aを第2の固定子コア2a2と言う。
これら第1、第2の固定子コア2a1、2a2は、図2に示すように、回転子1の周方向に直交する方向つまり回転軸方向に所定寸法だけ離間する一対の極歯2c、2cと、当該一対の極歯2c、2cを接続する接続コア部2dと、からなる略コの字形状の部材であり、積層鋼板もしくは非晶質軟磁性材料からなるカットコアあるいは圧粉コアから形成されている。このような第1、第2の固定子コア2a1、2a2のうち、第1の固定子コア2a1は、各極歯2c、2cの先端部が第1、第3の永久磁石1c1,1c3のみに対向し、第2の固定子コア2a2は、各極歯2c、2cの先端部が第2、第4の永久磁石1c2,1c4のみに対向する。
なお、本同期発電機Aでは、同一形状に形成された所定数の固定子コア2aを回転軸方向に所定寸法だけ変位するように配置することにより、第1の固定子コア2a1の各極歯2c、2cの先端部が第1、第3の永久磁石1c1,1c3のみに対向し、第2の固定子コア2a2の各極歯2c、2cの先端部が第2、第4の永久磁石1c2,1c4のみに対向する状態を実現しているが、第1の固定子コア2a1の形状と第2の固定子コア2a2の形状とを異なるものとすることにより、上記各極歯2c、2cと第1〜第4の永久磁石1c1〜1c4との対向関係を実現しても良い。
また、図1では、固定子コア2aを独立した部材として構成した例を示しているが、固定子コア2aの接続コア部2dが相互に接続されることにより、全ての固定子コア2aが一体化されていても良い。
固定子巻線2bは、図1、図2に示すように、略コの字形状に形成された第1、第2の固定子コア2a1、2a2の内側空間に当該第1、第2の固定子コア2a1、2a2を跨ぐように、つまり回転子1の周面の全周囲むように円環状に敷線された電機子巻線であである。この固定子巻線2bは、銅線を多重巻回することにより構成されているが、当該銅線に代えて超電導線を用いても良い。
なお、図示していないが、上記第1、第2の固定子コア2a1、2a2及び固定子巻線2bは、繊維強化プラスチック(FRP:Fiber Reinforced Plastics)を隙間に充填することによって、ケーシング(図示略)と一体化されている。本同期発電機Aを発電所用の大型発電機に適用しようとする場合、第1、第2の固定子コア2a1、2a2は総重量として数〜数十トンとなり、固定子巻線2bも数トンオーダーとなる。このような重量物である固定子2を確実に支持するためには、繊維強化プラスチック等、高強度の複合材料を用いて固定子2をケーシングに支持する必要がある。
次に、このように構成された本同期発電機Aの動作について、図3をも参照して詳しく説明する。
本同期発電機Aは、全体的な動作として、回転子1が極数(64極)に応じた同期速度で動力源によって回転駆動されることによって定格周波数の三相交流電力を固定子巻線2bの起電力として外部に出力する。すなわち、回転子1が同期速度で回転すると、3つの単相発電ユニットの各固定子巻線2bは定格周波数(例えば60Hz)の交流電力を起電力として各々出力するが、当該3つの交流電力は、相互に120°の位相差を有する交流電圧となる。
ここで、上記起電力は、回転子1の回転によって第1〜第4の永久磁石1c1〜1c4の磁力線が第1、第2の固定子コア2a1、2a2内を流れることによって固定子巻線2bに誘起されるものであるが、本同期発電機Aでは、第1の固定子コア2a1の各極歯2c、2cの先端部が第1、第3の永久磁石1c1,1c3に対向し、かつ、第2の固定子コア2a2の各極歯2c、2cの先端部が第2、第4の永久磁石1c2,1c4に対向するが、一対の第1の固定子コア2a1及び第2の固定子コア2a2は、従来の横磁束型同期発電機の1つの固定子コアに相当する。
すなわち、図3の比較図に示すように、従来の横磁束型同期発電機(従来例)では、本同期発電機Aにおける第1、第2の永久磁石1c1、1c2を1つの永久磁石とすると共に第3、第4の永久磁石1c3、1c4を1つの永久磁石とし、このような2つ(一対)の永久磁石に対向するように1つの固定子コアが設けられるが、本同期発電機Aは、このような従来例における1つの固定子コアを2つに分割して第1の固定子コア2a1及び第2の固定子コア2a2とすると共に一対の永久磁石を2対の永久磁石、つまり第1〜第4の永久磁石1c1〜1c4に分割した構成を備えるので、第1の固定子コア2a1及び第2の固定子コア2a2、第1〜第4の永久磁石1c1〜1c4及び回転子コア1bに流れる磁束は、従来例の1つの固定子コア、永久磁石及び回転子コアに流れる磁束の半分となる。
このように、本同期発電機Aによれば、第1の固定子コア2a1、第1、第3の永久磁石1c1、1c3及び回転子コア1bに流れる磁束並びに第2の固定子コア2a2、第2、第4の永久磁石1c2、1c4及び回転子コア1bに流れる磁束が従来例の1つの固定子コア、永久磁石及び回転子コアに流れる磁束の半分となるので、第1、第2の固定子コア2a1、2a2及び回転子コア1bの回転半径方向の厚さを従来例の半分に設定することが可能である。したがって、本同期発電機Aによれば、回転子1と固定子2の回転半径方向の厚さを従来例よりも薄くすることが可能なので、従来例よりも小型化かつ軽量化が可能である。
〔第2実施形態〕
次に、第2実施形態に係る横磁束型の三相同期電動機Bについて説明する。
図4は、本三相同期電動機Bの要部構成を示す断面図である。この図4に示すように、本三相同期電動機Bは、ケーシング10、第1の出力軸11A、第2の出力軸11B、第1の回転子12A、第2の回転子12B、固定子13A〜13C及び4つの軸受け14〜17を備えている。
ケーシング10は、中空かつ有底の円筒状部材であり、左右の底部の中心に丸孔10a,10bがそれぞれ形成されている。第1の出力軸11Aは、丸棒状部材であり、左側の丸孔10に軸受け14を介して回動自在に支持されている。また、第2の出力軸11Bは、同じく丸棒状部材であり、右側の丸孔10bに軸受け15を介して回動自在に支持されている。これら第1、第2の出力軸11A,11Bは、一点鎖線で示すように同一の回転中心となるようにケーシング10の各底部に設けられている。
第1の回転子12Aは、上述した第1実施形態の回転子1と同一構成を有するものであり、第1の出力軸11Aの周面に第1の出力軸11Aの中心軸方向に延在するように密に敷詰められた矩形棒状部材から形成された略円筒形状の回転子コア12a1と当該回転子コア12a1の表面に互いの表面極性が異なるように配置された永久磁石12a2とが三相分設けられたものである。
第2の回転子12Bは、上述した第1実施形態の固定子2の第1、第2の固定子コア2a1、2a2における極歯2c、2cの先端近傍部を分離した態様の回転子コア12b1(三相分)を非磁性材料によって中空円筒状に成形し、かつ当該成形体の右端に固定された円盤状部材12b2を介して第2の出力軸11Bに連結されている。上記非磁性材料は、例えば繊維強化プラスチック(FRP:Fiber Reinforced Plastics)である。このような第2の回転子12Bは、円筒状の内部空間に円筒状の第1の回転子12Aを収容すると共に、内周面が第1の回転子12Aの周面と微小ギャップを隔てて対向している。
固定子13A〜13Cは、三相に対応して3つ設けられている。固定子13Aは、上述した第1実施形態の固定子2と同一構成を有するものであり、当該固定子2における複数の固定子コア2aに相当する複数の固定子コア13a1と上記固定子2における固定子巻線2bに相当する固定子巻線13a2とを備えている。固定子13Bは、上述した第1実施形態の固定子2と同一構成を有するものであり、当該固定子2における複数の固定子コア2aに相当する固定子コア13b1と上記固定子2における固定子巻線2bに相当する固定子巻線13b2とを備えている。固定子13Cは、上述した第1実施形態の固定子2と同一構成を有するものであり、当該固定子2における複数の固定子コア2aに相当する固定子コア13c1と上記固定子2における固定子巻線2bに相当する固定子巻線13c2とを備えている。
このような各固定子13A〜13Cは、各固定子コア13a1、13b1、13c1の内周面が第2の回転子12Bの外周面と微小ギャップを隔てて対向している。また、上記複数の固定子コア13a1は、上記内周面に磁気的な凸凹が生じないように相互に接続されて一体化されている。複数の固定子コア13b1及び複数の固定子コア13c1も、上記複数の固定子コア13a1と同様に、各々に、内周面に磁気的な凸凹が生じないように相互に接続されて一体化されている。
軸受け14は、上述したように第1の出力軸11Aを回転自在にケーシング10に支持し、軸受け15は、第2の出力軸11Bを回転自在にケーシング10に支持する。軸受け16,17は、第1の回転子12Aと第2の回転子12Bとを相互に回転自在に支持する。すなわち、これら4つの軸受け14〜17によって、第1、第2の回転子12A,12Bはケーシング10に同一回転中心で回動自在に支持されると共に、第1の回転子12Aと第2の回転子12Bとは同一回転中心で相互回転自在に支持されている。
すなわち、本三相同期電動機Bは、図1に示した単相発電ユニットを一点鎖線で示す中心軸方向に3ユニット併設し、各ユニットの固定子2の極歯の先端部を分離することにより第2の回転子12Bと固定子13A〜13Cとを構成する構造を備える。
このような本三相同期電動機Bによれば、3つの固定子巻線13a2、13b2、13c2に位相が互いに120°異なる三相駆動電流を印加すると、第1の回転子12Aと第2の回転子12Bとを逆向きのトルクを発生させながら同期回転させることができる。したがって、本三相同期電動機Bによれば、第1の出力軸11Aと第2の出力軸11Bとに異なる回転方向の回転動力を取り出すことができる。
このような本三相同期電動機Bは、ハイブリッド自動車用駆動モータ、船舶の二重反転プロペラ駆動用モータ、風力用二重反転発電機等に適用することができる。
なお、本願発明は、上記各実施形態に限定されることなく、例えば以下のような変形例が考えられる。
(1)上記各実施形態では界磁を永久磁石で構成したが、界磁の構成方法はこれに限定されず、電磁石によって界磁を構成するようにしても良い。すなわち、図1及び図2に示した永久磁石1cをそれぞれ棒状の電磁石に置き換え、回転軸1aに設けたスリップリングとブラシを介して外部から各電磁石に界磁電流を供給するようにしても良い。また、永久磁石1cの代わりに誘導子型界磁を用いることが考えられるが、この場合には誘導子型界磁の誘導子部分だけが移動(回転)し、界磁巻線は移動(回転)しないので、スリップリングとブラシが不要である。
(2)上記各実施形態の固定子コア2a(電機子コア)は、コの字状に形成されており、2つの端部が一対の極歯2c、2cを構成するが、本願発明における電機子コアの形状はこれに限定されず、種々の変形形状が考えられる。例えば電機子コアをアルファベットの「E」に類似する形状を有し、各端部が3つの極歯を形成するようにしても良い。また、永久磁石1cの配列は、電機子コアの形状に応じて種々の配列方法が考えられる。例えば、電機子コアをアルファベットの「C」に類似する形状とし、ギャップ部に挿入した板状の界磁コアの両面に各々2列に永久磁石を配列させることが考えられる。また、一対の極歯2c、2cの片側のみに永久磁石を設けるようにしても良い。
(3)上記各実施形態では永久磁石を界磁として用いる永久磁石型の同期発電機A及び三相同期電動機Bについて説明したが、このような同期発電機A及び三相同期電動機Bの製造方法として、予め磁化された永久磁石を回転子コアの表面に設けるのではなく、磁化されていない強磁性材料片を回転子コアの表面に設け、固定子巻線に磁化用電流(直流電流)を供給することによって固定子コアと強磁性材料片と回転子コアとの間に磁化用磁束を流し、当該磁化用磁束によって強磁性材料片を磁化して永久磁石化することが考えられる。このような製造方法では、多数の強磁性材料片を一度に磁化することが可能であると共に、固定子巻線に通電する磁化用電流の極性(プラス/マイナス)の設定によって強磁性材料片の表面極性(N極/S極)を容易に設定することができる。
(4)上記各実施形態では、本願発明を回転機(同期発電機A、三相同期電動機B)として構成した場合について説明したが、本願発明はこれに限定されない。すなわち、本願発明は、移動子と固定子とが直線状に設けられ、移動子が固定子に対して直線的に移動するリニア同期機にも適用可能である。この場合、リニア同期機は、上述した回転機(同期発電機A、三相同期電動機B)のように無端構造ではなく、有端構造を有するので、固定子巻線の巻き線方法を工夫する必要がある。
図5は、リニア同期機における固定子巻線の巻線構造の一例を示すものである。なお、この図では、図1の構成要素に対応する構成要素には同一符号を付している。この図に示すように、リニア同期機では、リニア軌道上に4列に永久磁石1cを並べることによって界磁(固定子)を構成し、リニア軌道の延在方向にU相電機子、V相電機子及びW相電機子を隣接配置する。各電機子は、各々に4つの電機子コア2a1,2a2と2つの電機子巻線20A,20Bによって構成されている。
各電機子において、4つの電機子コア2a1,2a2は、リニア軌道の延在方向に交互に隣接配置される。また、2つの電機子巻線20A,20Bは、各々に同一な円環状に形成され、一部が4つの電機子コア2a1,2a2の内側を通過するようにリニア軌道の左右(図では上下)に設けられる。また、各電機子は、リニア軌道の延在方向における相対的な位置関係が120°の電気角に相当する分だけ異なるように配置されている。このようなリニア同期機では、各相の電機子巻線20A,20Bに互いに120°の位相差を有する3相交流を通電することによって、各電機子がリニア軌道の延在方向に移動する。なお、上記リニア同期機では、各電機子をリニア軌道の延在方向に配置したが、リニア軌道の幅方向に配置しても良い。この場合には、4列に永久磁石1cを4列ではなく、(4×3)列=12列配置する必要がある。
(5)上記各実施形態では三相構成の同期発電機Aあるいは三相同期電動機Bについて説明したが、本発明はこれに限定されず、三相以外の相構成の同期発電機及び同期電動機にも適用可能である。また、上記各実施形態では回転子1の極数を64極としたが、この極数はあくまで一例である。
(6)第1実施形態では同期発電機Aについて説明したが、図1及び図2に示した構成は、そのまま同期電動機にも適用することができる。すなわち、図1及び図2に示した構成において、固定子巻線2bに外部の駆動装置から駆動電流を供給することにより回転子1を同期回転させて回転軸1aから回転動力を取り出すようにしても良い。
本発明の第1実施形態に係わる横磁束型の同期発電機Aの要部構成を示す斜視図である。 本発明の第1実施形態に係わる横磁束型の同期発電機Aの一部拡大図である。 本発明の第1実施形態に係わる横磁束型の同期発電機Aの作用・効果を示す比較図である。 本発明の第2実施形態に係わる横磁束型の三相同期電動機Bの要部構成を示す断面図である。 本発明の変形例に係るリニア同期機における固定子巻線の巻線構造の一例を示すものである。
符号の説明
A…同期発電機、1…回転子、1a…回転軸、1b…回転子コア、1c…永久磁石、2…固定子、2a…固定子コア、2b…固定子巻線、B…三相同期電動機、10…ケーシング、11A…第1の出力軸、11B…第2の出力軸、12A…第1の回転子、12B…第2の回転子、13A〜13C…固定子、14〜17…軸受け

Claims (7)

  1. 所定方向に配列すると共に当該配列の方向に直交する方向に複数の極歯が形成された複数の電機子コア及び当該各電機子コアを跨ぐように敷線された電機子巻線を備える電機子と、界磁コア上に前記各極歯と対向するように前記配列の方向及び前記直交する方向に配列する複数の永久磁石を備える界磁と、からなる横磁束型同期機であって、
    前記各電機子コアは、前記直交する方向に交互に所定寸法の変位を持つように配置され、
    前記永久磁石は、前記変位に応じて前記各電機子コアの各極歯と対向するように前記配列の方向及び前記直交する方向に配列する
    ことを特徴とする横磁束型同期機。
  2. 前記各電機子コアは、所定の支持部材によって移動自在に支持される前記複数の極歯と、前記電機子巻線が付設されると共に相互に接続され、かつ、前記各極歯とは機械的に分離されると共に当該各極歯を磁気的に接続する接続コア部とから形成されることを特徴とする請求項1記載の横磁束型同期機。
  3. 前記各電機子コアあるいは/及び界磁コアは、積層鋼板もしくは非晶質軟磁性材料からなるカットコアあるいは圧粉コアから形成されることを特徴とする請求項1または2記載の横磁束型同期機。
  4. 電機子巻線は超電導線であることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の横磁束型同期機。
  5. 電機子巻線に電機子電流が流されることによって界磁コアに推力を作用させて移動させる同期電動機であることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の横磁束型同期機。
  6. 界磁コアに駆動力を作用させることにより電機子巻線に発生した起電力を外部に出力する同期発電機であることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の横磁束型同期機。
  7. 前記各電機子コアと永久磁石とが直線状に対向配置され、界磁が直線状に移動するリニア同期機であることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の横磁束型同期機。
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