JP2009246733A - 基地局及び測位システム - Google Patents

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【課題】ジッタの影響を軽減させて、測位時の誤差を軽減させることができる基地局や測位システムを提供する。
【解決手段】移動局からの第1の周波数の信号の受信強度が最適信号強度よりも弱いときには、移動局と中継局との間の距離に基づいて信号強度を算出し、算出した信号強度に基づいて、移動局から送信する第1の周波数の信号の送信電力を指示して制御する。
【選択図】図7

Description

移動局から信号が発せられたときから、基地局にその信号が到達したときまでの時間によって、移動局の位置を測定するための基地局や測位システムに関する。
従来から、基地局と複数の移動局との間で無線通信を行う通信システムが考案されてきている。この従来の通信システムは、移動局と基地局との間の相対距離を算出し、その算出した距離に応じて移動局の送信電力を制御するもので、基地局が、移動できるような半固定局であっても、移動局側の送信電力の規制を考慮して通信でき、隣接チャネル内のスプリアスを抑える等、使用する周波数帯域を有効に利用できるものであった(例えば、特許文献1参照)。
特開平8−256103号公報
上述した従来の通信システムは、基地局近傍の移動局が、基地局から離れた地点に所在する他局の通信に妨害を与えるいわゆる「遠近問題」の対策のためになされたものであった。
一方、電波を利用した測距や測位の方法として、信号の到来時間差を利用するTOAやTDOAが代表的な方法として挙げられる。しかし、これらのいずれの方法とも電波を使用するものである。この電波の速度は、光速(3×10m/s)と同等であるため、例えば、伝搬時間が1μs(1×10−6s)異なっただけで、距離としては300mの違いが生じる。
伝搬時間の誤差を生じさせる原因に、無線通信で使用する送信機や受信機において生ずるジッタが大きく関わってくる。ジッタは、信号の時間軸方向の揺れを意味する。ジッタは、信号を増幅する際に、歪成分や雑音が生成されることに応じて生ずる。
上述した、TOA測位(TDOA測位)は、移動局と基地局との間の信号の到来時間を検出することにより、移動局と基地局との間の距離を算出して、移動局の位置を算出する。しかしながら、移動局と基地局とが正確に同期していたとしても、波形にジッタが含まれていた場合には、距離を算出するときに大きく影響を与えて、測位精度を劣化させる。すなわち、同じ測定条件下で移動局の位置を測定したとしても、ジッタの影響によって、結果は大きく異なる。このため、TOAやTDOAを使用するときには、ジッタを限りなく0(ゼロ)に近づけることが必要である。しかしながら、送信機や受信機で生ずるジッタの値を0とすることは、実際には不可能である。
このジッタの影響は、上述した従来の通信システムのように、「遠近問題」の対策のために、移動局の送信電力を制御しただけでは、解消することはできない。すなわち、通信システムでは、TOA測位(TDOA測位)において、送信機から受信機への信号の到来時間を検出することで、距離を算出して基地局の位置座標を算出するが、基地局と移動局との同期が正確にとれていたとしても、基地局で受信する信号の波形がジッタを持っていた場合には、距離の算出に大きく影響を与えて測位精度を劣化させる。
本発明は、上述の点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ジッタの影響を軽減させて、測位時の誤差を軽減させることができる基地局や測位システムを提供することにある。
以上のような目的を達成するために、本発明の測位システムは、以下の特徴を有する。
すなわち、本発明の測位システムは、
信号を受信した時刻を検出する基地局を含む測位システムであって、
移動局から送信された第1の周波数の信号を受信する第1周波数信号受信手段と、
前記基地局と前記移動局とを中継する中継局によって前記第1の周波数から変換された信号であって前記第1の周波数とは異なる第2の周波数の信号を受信する第2周波数信号受信手段と、
予め算出された受信信号の立ち上がり時間分散と受信信号強度との相関を示すバスタブ型のグラフを記憶した相関グラフ記憶手段と、
ジッタ値が最小となる最適信号強度との比較及び差を算出して、受信した前記第1の周波数の信号の受信強度が、前記最適信号強度よりも小さいか否かを判断する第1強度判断手段と、
受信した前記第1の周波数の信号の受信強度が、前記最適信号強度よりも弱いときに、前記中継局から送信された前記第2の周波数の信号を受信した受信時刻に基づいて、前記移動局と前記中継局との間の移動中継間距離を算出する距離算出手段と、
前記移動中継間距離に基づいて中継局が移動局から受信する第1の周波数信号強度を算出し、算出した信号強度と前記最適信号強度との比較に基づいて、前記移動局から送信する前記第1の周波数の信号の送信電力を算出する送信電力算出手段と、
前記送信電力を前記移動局に指示する送信電力指示手段と、
前記送信電力指示手段からの指示に応じて前記第1の周波数の信号の送信電力を制御する送信電力制御手段と、を含むことを特徴とする。
移動局から送信され中継局で受信される信号の強度を、ジッタ値が最小となる最適信号強度に最適化することができるので、受信強度の違いによるジッタの影響を少なくして、移動局と中継局との間の信号の伝播時間を的確に取得でき、移動局と中継局との間の距離を的確に算出することができる。
また、本発明に係る測位システムは、
前記送信電力算出手段が、
前記移動中継間距離に基づいて信号強度を算出し、算出した信号強度と前記最適信号強度との比較に基づいて、前記移動局から送信する前記第1の周波数の信号の送信電力を算出し、
前記送信電力指示手段は、前記送信電力を前記移動局に指示し、
前記送信電力制御手段は、前記送信電力指示手段からの指示に応じて前記第1の周波数の信号の送信電力を制御するものが好ましい。
また、本発明に係る測位システムは、
前記第1強度判断手段が、
ジッタと受信信号強度との相関関係であって、前記ジッタ値が最小となる前記最適信号強度を定める相関関係を記憶する相関記憶手段と、
受信した前記第1の周波数の信号の受信強度と前記最適信号強度とを比較して、第1の周波数の信号を用いるか、又は前記第2の周波数の信号を用いるかを決定する信号決定手段と、を含むものが好ましい。
ジッタと受信信号強度との相関関係を用いて、最適信号強度を定めるので、信号強度を的確かつ容易に判別して、第1の周波数又は前記第2の周波数の信号を用いる決定を容易にすることができる。
さらに、本発明に係る測位システムは、
前記基地局と通信可能に接続された測位サーバを含み、
前記測位サーバは、前記第1強度判断手段を有するものが好ましい。
測位サーバで信号強度を判別するので、基地局における処理の負担を軽減することができる。
また、本発明に係る基地局は、
信号を受信した時刻を検出する基地局であって、
移動局から送信された第1の周波数の信号を受信する第1周波数信号受信手段と、
前記基地局と前記移動局とを中継する中継局によって前記第1の周波数から変換された信号であって前記第1の周波数とは異なる第2の周波数の信号を受信する第2周波数信号受信手段と、
前記第2の周波数の信号を受信した受信時刻に基づいて前記第1の周波数の信号の送信電力を算出するサーバからの指示に応じて前記第1の周波数の信号の送信電力を制御する送信電力制御手段と、を含み、
前記サーバは、
予め算出された受信信号の立ち上がり時間分散と受信信号強度との相関関係を記憶した相関記憶手段と、
ジッタ値が最小となる最適信号強度との比較及び差を算出して、受信した前記第1の周波数の信号の受信強度が、前記最適信号強度よりも弱いか否かを判断する第1強度検出手段と、
前記中継局から送信された前記第2の周波数の信号を受信した受信時刻に基づいて、前記移動局と前記中継局との間の移動中継間距離を算出する距離算出手段を含み、前記移動中継間距離に基づいて信号強度を算出し、算出した信号強度と前記最適信号強度との比較に基づいて前記最適信号強度との差を算出する第2強度検出手段と、
前記移動局から送信する前記第1の周波数の信号の送信電力を算出する送信電力算出手段と、
前記送信電力を前記移動局に指示する送信電力指示手段と、を含むものが好ましい。
移動局から送信され中継局で受信される信号の強度を、ジッタ値が最小となる最適信号強度に最適化することができるので、受信強度によるジッタの影響を少なくして、移動局と中継局との間の信号の伝播時間を的確に取得でき、移動局と中継局との間の距離を的確に算出することができる。
さらに、本発明に係る測位システムは、
前記中継局は、前記中継局と前記少なくとも3つの基地局の各々との間の距離が等しいときには、前記中継局から前記少なくとも3つの基地局の各々に送信する前記第2の周波数の信号の送信強度を単一の強度でかつ一定にするものが好ましい。中継局と少なくとも3つの基地局の各々との間の距離が等しいときには、送信強度を単一の強度でかつ一定にすればよいので、処理を簡素にかつ迅速に行うと共に、適切な強度で信号を受信することができる。
さらにまた、本発明に係る測位システムは、
前記中継局は、前記中継局と前記少なくとも3つの基地局の各々との間の距離のうちの少なくとも1つが異なるときには、前記距離に応じてジッタ値が最小になるように、前記中継局から前記少なくとも3つの基地局の各々に送信する前記第2の周波数の信号の送信強度を定めるものが好ましい。中継局と少なくとも3つの基地局の各々との間の距離のうちの少なくとも1つが異なるときには、各々に対する送信強度を定めるので、適切な強度で信号を受信することができる。
また、本発明に係る測位システムは、
前記中継局と前記少なくとも3つの基地局の各々との間の距離のうちの少なくとも1つが異なるときには、前記少なくとも3つの基地局の各々は、前記距離に応じてジッタ値が最小になるように、前記中継局から送信された前記第2の周波数の信号の受信強度を定めるものが好ましい。中継局と少なくとも3つの基地局の各々との間の距離のうちの少なくとも1つが異なるときには、受信強度を定めるので、適切な強度で信号を受信することができる。
さらに、本発明に係る基地局は、
前記送信電力算出手段は、前記移動中継間距離に基づいて信号強度を算出し、算出した信号強度と前記最適信号強度との比較に基づいて、前記移動局から送信する前記第1の周波数の信号の送信電力を算出し、
前記送信電力指示手段は、前記送信電力を前記移動局に指示し、
前記送信電力制御手段は、前記送信電力指示手段からの指示に応じて前記第1の周波数の信号の送信電力を制御するものが好ましい。
さらにまた、本発明に係る基地局は、
前記第1強度検出手段によって、受信した前記第1の周波数の信号の受信強度が、前記最適信号強度よりも弱いと判別されたときには、前記第2の周波数の信号を選択する信号選択手段を含むものが好ましい。
なお、本明細書においては、「移動局」とは、移動することができ、無線通信機能を有すると共に、移動状態が検知できるセンサ(加速度センサ等)が搭載されている移動型の通信機をいう。
「基地局」とは、位置を検出したい範囲(測定エリア)の大きさに応じて、少なくとも3つ以上のものが一定の位置に設置され、無線通信機能を有すると共に、移動局との通信ができる固定型の通信機をいう。
「測位サーバ」とは、上述した少なくとも3つ以上の基地局と、有線又は無線で通信可能に接続されており、移動局と基地局との間の距離を示す測距データを収集して、測距データに基づいて、移動局の位置を検出する。
「中継局」とは、測定エリア内の既知の一定の位置に配置され、無線通信機能を有すると共に、移動局と基地局との双方と通信ができる固定型の通信機をいう。中継局は、移動局から送信された信号を受信し、周波数を変換して送信出力を調整して基地局に送信する。さらに、中継局は、周波数を変換するだけで、変復調方式は変更しないパススルー型が好ましい。このようにすることで、構成を簡素にして、処理を簡便にすることができると共に、消費電力を抑えることもできる。
また、上述した測定エリアとは、少なくとも3つ以上の基地局によって囲まれて領域であって、移動局が最大の送信電力で送信した信号を基地局で一定以下のエラーレートで通信できる領域である。
送信機や受信機で生ずるジッタの影響を軽減させて、測位時の誤差を軽減させることができる。また、移動局の構成を簡易化すると共に、移動局の消費電力を低減することができる。
以下に、本発明の実施例について図面に基づいて説明する。
<<<測位システム10の構成>>>
図1は、本発明による測位システム10の概要を示す図であり、本発明による測位システム10は、移動局100と基地局200と測位サーバ300と中継局400とを含む。
<<移動局100の構成>>
移動局100は、その位置を変えることができるように構成されると共に、後述する基地局200や中継局400との間で通信を行う。特に、移動局100は、移動することができ、無線通信機能を有すると共に、加速度センサが搭載されている移動型の通信機であるものが好ましい。
移動局100は、図2に示すように、受信用アンテナ102と、受信機104と、復調器106と、制御部110と、信号処理部112と、変調器114と、送信機116と、送信用アンテナ118とを含む。
<受信用アンテナ102>
受信用アンテナ102は、基地局200から発せられた電波を受信する。この電波によって、後述する無線通信可能問い合せ信号や送信電力指示信号が、基地局200から送信されて、移動局100で送信される。
<受信機104>
受信用アンテナ102には、受信機104が電気的に接続されている。受信機104には、受信用アンテナ102が受信した電波が電気的な受信信号として供給される。受信機104は、平衡−不平衡変換器(図示せず)とバンドパスフィルター(図示せず)とを含む。平衡−不平衡変換器は、アンテナ系統のインピーダンスの整合を行うためのものである。また、バンドパスフィルターは、不要周波数帯からの混信を防ぐためのものである。
<復調器106>
受信機104には、復調器106が電気的に接続されている。復調器106は、受信機104によって処理された無線通信可能問い合せ信号や送信電力指示信号の復調(検波)を行う。復調は、基地局200において行われた変調に応じて行われ、周波数変調や位相変調や振幅変調や、これらを組み合わせた変調等に応じて行われる。この復調器106によって、復調された無線通信可能問い合せ信号や送信電力指示信号を得ることができる。
<制御部110>
復調器106には、制御部110が電気的に接続されている。制御部110は、CPU(中央処理装置)と、ROM(リードオンリーメモリー)と、RAM(ランダムアクセスメモリー)とを含み、これらは、データ信号やアドレス信号を互いに送受信できるように入出力バスに電気的に接続されている。
具体的には、制御部110は、後述する図8のフローチャートの処理を実行する。制御部110のROMには、このフローチャートの処理を実行するためのプログラムが記憶されており、RAMには、このプログラムが実行されたときに用いられる変数等の値が記憶される。
制御部110は、基地局200から送信された無線通信可能問い合せ信号を受信したときには、無線信号可能応答信号を生成して、基地局200と中継局400とに無線信号可能応答信号を送信する。
また、制御部110は、基地局200から送信された送信電力設定信号を受信したときに、送信電力設定信号が示す送信電力に応じて、後述する送信機116における送信電力の設定を実行する。さらに、制御部110は、基地局200から送信された送信電力設定信号を受信したときに、測距用データ信号を生成して、基地局200や中継局400に測距用データ信号を送信する。
なお、図2に示した図では、制御部110は、復調器106と、後述する信号処理部112とに電気的に接続されているように示したが、制御部110は、移動局100における各種の制御も行い、これらについては省略した。
<信号処理部112>
制御部110には、信号処理部112に電気的に接続されている。制御部110が、無線通信可能問い合せ信号を受信したと判別したときには、信号処理部112は、無線信号可能応答信号を生成する。また、制御部110が、基地局200から送信された送信電力設定信号を受信したと判別したときには、信号処理部112は、測距用データ信号を生成する。
<変調器114>
信号処理部112には、変調器114が電気的に接続されている。変調器114は、信号処理部112で生成された無線通信可能問い合せ信号や測距用データ信号を変調する。この変調は、基地局200で復調できるものであればよく、周波数変調や位相変調や振幅変調や、これらを組み合わせた変調等がある。
<送信機116>
変調器114には、送信機116が電気的に接続されている。送信機116は、変調器114で変調された測距用データ信号を送信用に増幅して、送信用アンテナ118に供給する。上述したように、送信電力指示信号を受信したときには、制御部110によって、送信電力設定信号が示す送信電力に応じて、この送信機116の送信電力の設定が実行される。この送信電力の設定によって、測距用データ信号を送信用に増幅することができる。このようにすることで、無線通信可能問い合せ信号や測距用データ信号を移動局100から電波で送信することができる。
上述したように、移動局100は、送受信切り替えスイッチなどを用いた送受信を共通にした構成とせずに、受信部(受信用アンテナ102、受信機104、復調器106)と、送信部(信号処理部112、変調器114、送信機116、送信用アンテナ118)とが独立した構成とした。このように受信部と送信部とが独立した構成としたことにより、送信と受信とを切り替えるスイッチの動作を省くことができるので、移動局100の内部の処理に要する時間を短くでき、基地局200と移動局100との間における信号の往復伝搬時間を的確に測定することができる。
これに対して、受信部と送信部とが共通する構成としてもよい。このようにすることで、移動局100の構成を簡素にでき、測位システム10全体の製造コストを安価にすることもできる。
<<基地局200(200a〜200d)の構成>>
図1に示した例では、測位システム10は、基地局200として、4つの基地局200a、200b、200c及び200dからなる。これらの基地局200a、200b、200c及び200dは、全て同じ構成である。以下では、特に、これらを区別する必要がない限り、代表して基地局200と称する。
この基地局200は、図2に示すように、送受信用アンテナ202と、アッテネータ204と、増幅器206と、信号選択部208と、信号選択制御部210と、スイッチ212と、復調部214と、RSSI測定部216と、時刻検出部218と、演算部220と、制御部222と、ネットワーク通信部224と、送信部226とを含む。特に、基地局200は、位置を検出したい範囲(測定エリア)の大きさに応じて、少なくとも3つ以上のものが一定の位置に設置され、無線通信機能を有すると共に、移動局100や中継局400との通信ができる固定型の通信機であるものが好ましい。
<送受信用アンテナ202>
送受信用アンテナ202は、移動局100や中継局400から発せられた電波を受信する。この送受信用アンテナ202によって、基地局200は、移動局100から送信された無線通信可能応答信号や測距用データ信号を受信することができる。さらに、送受信用アンテナ202によって、基地局200は、中継局400から送信された周波数変換測距信号を受信することができる。
<アッテネータ204及び増幅器206(受信感度調整)>
アッテネータ204は、送受信用アンテナ202で受信した受信信号の電力を減衰させる。増幅器206は、アッテネータ204によって減衰させた受信信号の電力を増幅させる。このアッテネータ204と増幅器206との調節によって、送受信用アンテナ202で受信する信号の受信感度を所望するものに調整することができる。
<信号選択部208、信号選択制御部210、スイッチ212>
上述した移動局100から送信される無線通信可能応答信号や測距用データ信号は、周波数f1の信号として移動局100から送信される。一方、中継局400から送信された周波数変換測距信号は、周波数f2の信号として中継局400から送信される。基地局200では、受信した信号を、周波数f1の信号と周波数f2の信号とに分離してその分離した周波数の信号に応じた処理をする必要がある。このため、まず、基地局200は、信号選択部208と、信号選択制御部210と、スイッチ212とによって、周波数f1の信号と周波数f2の信号とを分離して処理できるように構成されている。
信号選択部208は、受信した信号を、周波数f1と周波数f2の信号とに分離する。この処理は、後述する図15に示すように、周波数により処理することができる。この周波数f1と周波数f2とに分離した後、周波数f1及びf2の信号をスイッチ212に送信する。信号選択制御部210は、判断すべき信号が、周波数f1の信号であるか、周波数f2の信号であるかに応じて、スイッチ212を制御するための制御信号をスイッチ212に送信する。このようにスイッチ212を制御することで、受信した周波数f1の信号又は周波数f2の信号のうちのいずれの一方のみの信号を処理すべき信号として選択することができる。
<復調部214>
上述したスイッチ212には、電気的に復調部214が接続されている。復調部214は、選択された周波数f1の信号又は周波数f2の信号の復調(検波)を行う。具体的には、移動局100から送信された周波数f1の無線通信可能応答信号や測距用データ信号の復調(検波)をしたり、中継局400から送信された周波数f2の周波数変換測距信号の復調(検波)をしたりする。
この復調は、移動局100において行われた変調に応じて行われ、周波数変調や位相変調や振幅変調や、これらを組み合わせた変調等に応じて行われる。この復調部214によって、復調された無線通信可能応答信号や測距用データ信号や周波数変換測距信号を得ることができる。
<RSSI測定部216>
復調部214には、RSSI測定部216が電気的に接続されている。RSSI測定部216は、周波数f1の無線通信可能応答信号のRSSI(受信強度)を測定する。後述するように、このRSSI測定部216によって測定されたRSSIの値を実測RSSI値と称する。このRSSI測定部216によって実測RSSI値を測定することによって、周波数f1の無線通信可能応答信号のRSSI値を、ジッタと受信信号強度との関係に当てはめることで、ジッタの影響が最も小さくなる受信信号強度を取得することができる。なお、後述するように、RSSI測定部216によって実測RSSI値は、測位サーバ300に送信され、測位サーバ300で、ジッタの影響が最も小さくなる受信信号強度を取得する。
<時刻検出部218及び演算部220>
復調部214には、時刻検出部218も電気的に接続されている。時刻検出部218には、演算部220が電気的に接続されている。時刻検出部218及び演算部220は、移動局100から送信された周波数f1の測距用データ信号を、基地局200が受信した時刻を検出する。また、時刻検出部218及び演算部220は、中継局400から送信された周波数f2の周波数変換測距信号を、基地局200が受信した時刻も検出する。このように、時刻検出部218及び演算部220は、測距用データ信号や周波数変換測距信号を受信した時刻を検出する。後述するように、この測距用データ信号を受信した時刻を測距用データ信号受信時刻と称する。また、周波数変換測距信号を受信した時刻を周波数変換測距信号受信時刻と称する。これらの測距用データ信号受信時刻や周波数変換測距信号受信時刻は、測位サーバ300に送信される。測位サーバ300では、測距用データ信号受信時刻に基づいて、移動局100と基地局200との間の距離が算出される。また、測位サーバ300では、周波数変換測距信号受信時刻に基づいて、移動局100と中継局400との間の距離が算出される。
<制御部222及びネットワーク通信部224>
演算部220には、制御部222が電気的に接続されている。制御部222は、主として、後述する図7に示す基地局処理1と、図10に示す基地局処理2と、図11に示す基地局処理3との処理が実行される。制御部222には、ネットワーク通信部224が電気的に接続されている。ネットワーク通信部224は、後述する測位サーバ300と電気的に接続されている。このようにしたことで、ネットワーク通信部224を介して、基地局200と測位サーバ300との間で、通信を行うことができる。
図7に示す基地局処理1によって、移動局100から送信された無線通信可能応答信号の実測RSSI値を測定して、測位サーバ300に送信する。また、中継局400から送信された周波数変換測距信号の受信時刻を検出して、測位サーバ300に送信する。また、図10に示す基地局処理2によって、移動局100から送信された測距用データ信号を受信して、その時刻を検出し、測距用データ信号受信時刻を測位サーバ300に送信する。さらに、図11に示す基地局処理3によって、中継局400から送信された周波数変換測距信号を受信して、その時刻を検出し、周波数変換測距信号受信時刻を測位サーバ300に送信する。
<送信部226>
制御部222には、送信部226が電気的に接続されている。送信部226は、無線通信可能問い合せ信号や送信電力値指示信号を移動局100に送信する。なお、送信部226は、変調器や送信機などによって構成されるが、ここでは、省略して示した。
<<測位サーバ300の構成>>
測位サーバ300は、基地局200と通信をするためのネットワーク通信部と(図示せず)と、CPU(中央処理装置)(図示せず)と、ROM(リードオンリーメモリー)(図示せず)と、RAM(ランダムアクセスメモリー)(図示せず)とを含み、これらは、データ信号やアドレス信号を互いに送受信できるように入出力バスに電気的に接続されている。
測位サーバ300では、後述する図12に示す処理が実行される。基地局200から送信された実測RSSI値に基づいて送信電力値指示信号を生成して、基地局200に送信する。また、基地局200から送信された測距用データ信号受信時刻を受信して、測距用データ信号受信時刻に基づいて移動局100と基地局200との間の距離を算出する。さらに、基地局200から送信された周波数変換応答信号受信時刻に基づいて、算出RSSI値を算出して、算出RSSI値に基づいて、送信電力値指示信号を生成して、基地局200に送信する。さらにまた、基地局200から送信された周波数変換応答信号受信時刻に基づいて移動局100と中継局400との間の距離を算出する。
<<中継局400の構成>>
中継局400は、移動局100から送信された無線可能応答信号や測距データ信号をアンテナ402によって受信し、その信号の周波数を変換したり、その信号の送信電力を設定したりして、周波数を変換した信号(周波数変換応答信号や、周波数変換側距信号)を、アンテナ404によって基地局200に送信する。
中継局400は、第1のRF増幅部410と、IF増幅部420と、第2のRF増幅部430とからなる。第1のRF増幅部410は、帯域通過フィルタ412と増幅器414と局部発信回路416とミキサ418とからなる。移動局100から送信された信号のうち、所定の帯域の信号のみを帯域通過フィルタ412によって通過させ、通過させた信号を増幅器414によって増幅させた後、ミキサ418によって局部発信回路から発せられた信号と混合することにより、中間周波数の信号を一旦生成する。
IF増幅部420も、帯域通過フィルタ422と増幅器424と局部発信回路426とミキサ428とからなる。このIF増幅部420によって、周波数f1とは異なる周波数f2の信号が生成される。
第2のRF増幅部430は、帯域通過フィルタ432と可変減衰器434と増幅器436と検波回路438とからなる。この第2のRF増幅部430によって、アンテナ404からの電波の送信出力が一定になるように調整される。
<<<測位システム10におけるジッタの影響の軽減の概略>>>
上述したように、測位システムにおいては、信号の送受信をする以上、ジッタの影響を受けざるを得ない。ジッタは、信号の時間軸方向の揺れを意味し、信号を増幅する際に、歪成分や雑音が生成されることに応じて生ずる。また、ジッタの大きさは、受信信号強度に依存する。この一つの例を図5に示す。
図5は発明者が実験により測定した信号強度とジッタの大きさの関係を表す図である。図5に示すように、ジッタは、受信信号強度が、弱すぎる場合にも、強すぎる場合にも大きくなる傾向を示す。すなわち、ジッタと受信信号強度との関係をグラフで示すと、図5に示すように、いわゆるバスタブ型の関係になる。したがって、ジッタが最小となる受信信号強度が存在し、具体的には、受信信号強度が所定の受信信号強度RSSI_OPTであるときに、ジッタは最小のジッタJ_minになる。すなわち、受信信号強度を受信信号強度RSSI_OPTにすることで、ジッタの影響を最も小さくして、信号を受信することができるので、受信信号強度が、強い場合には、弱くなるように調整し、弱い場合には、強くなるように調整すればよい。
また、この図5に示したジッタと受信信号強度との関係は、信号の周波数によらずに、同様の傾向を示す。このため、異なる複数の周波数の信号を用いて通信する場合も同様に、その各々の信号で、受信信号強度を受信信号強度RSSI_OPTにすることで、ジッタを最小にして通信をすることができる。
受信信号強度が強い場合には、信号の送信側、例えば、移動局100の送信出力を下げたり、信号の受信側、例えば、基地局200の受信感度を下げたりすることで、受信信号強度が、受信信号強度RSSI_OPTになるように調整することができる(図5の黒い矢印A参照)。
また、受信信号強度が弱い場合には、信号の送信側、例えば、移動局100の送信出力を上げたり、信号の受信側、例えば、基地局200の受信感度を上げたりすることで、受信信号強度が、受信信号強度RSSI_OPTになるように調整することができる(図5の黒い矢印B参照)。しかしながら、送信側の送信出力や受信側の受信感度は、S/N比などを向上させるために、通常、最大限で使用しており、受信信号強度が弱いときに、送信側の送信出力や受信側の受信感度をさらに高めるように調整することが困難な場合が多い。
このような観点から、移動局100と基地局200との間に中継局400を介在させて、移動局100から送信された信号の送信出力を中継局400で一旦調整して、基地局200に送信するようにする。このようにすることで、基地局200において受信する信号の受信信号強度を受信信号強度RSSI_OPTにすることができ、ジッタの影響を最も小さくして、基地局200は信号を受信することができる(図6参照)。
図6は、基地局200が、移動局100から直接信号を受信する場合と、中継局400を介して信号を受信する場合との概略を示す図である。
基地局200が、移動局100から直接信号を受信する場合は、次のように行われる。移動局100は、周波数f1の信号を送信する。基地局200は、移動局100から送信された周波数f1の信号を直接受信する。上述したように、このように、基地局200が、移動局100から信号を直接受信するときには、移動局100の位置により受信信号強度が、受信信号強度RSSI_OPTよりも小さくなる場合がある。しかしながら、上述したように、移動局100や基地局200の構成上、受信信号強度をさらに高めることは困難である場合もあり、このために本発明の中継局400を用いる。
中継局400を介して信号を受信する場合は、次のように行われる。移動局100から、周波数f1の信号が送信されると、中継局400がその周波数f1の信号を受信する。中継局400では、受信した信号の送信出力を後述するように調整すると共に、周波数f1から周波数f2へ周波数の変換を行う。さらに、中継局400は、周波数f2に変換された信号を送信する。基地局200は、中継局400から送信された周波数f2の信号を受信する。
さらに、このように、中継局400を介して信号を送受信する場合には、移動局100から送信された周波数f1の信号を中継局400が受信するときと、中継局400から送信された周波数f2の信号を基地局200が受信するときとの双方で、ジッタの影響が最も小さくなるようにする必要がある。上述したように、ジッタと受信信号強度との関係は、信号の周波数によらずに、同様の傾向を示す。このため、周波数f1の信号を使って通信を行う場合も、周波数f2の信号を使って通信を行う場合も、ジッタの影響を小さくする必要がある。このような場合に、基地局200(4つの基地局200a〜200dの全て)と中継局400との双方が、一定の位置に位置づけられて動かないように構成されている場合には、基地局200と中継局400との間の距離は一定であるので、4つの基地局200a〜200dの各々と中継局400との間の通信において、中継局400の送信出力や基地局200a〜200dの受信感度を予め定めておき、その送信出力や受信感度で通信を行えばよい。
これに対して、移動局100は、移動可能であり、その位置は変化するため、移動局100と中継局400との間の距離も変化する。このため、移動局100と中継局400との間の通信では、移動局100の送信出力、又は中継局400の受信感度を、その都度、設定して調整する必要がある。
<<<周波数f1の信号及び周波数f2の信号の識別>>>>
上述したようにすることで、基地局200は、中継局400から送信された周波数f2の信号を受信することができる。一方、移動局100からは、周波数f1の信号も送信されており、基地局200は、移動局100から送信された周波数f1の信号も、中継局400から送信された周波数f2の信号も受信することができる。このため、周波数f1の信号、又は周波数f2の信号のいずれか一方を識別するための処理が必要になる。
例えば、上述したように、中継局400は、周波数の変換をすると共に、各基地局までの距離に応じて最適な送信電力値に設定されている。このため、移動局と基地局の距離が一定以上の場合(受信電力がRSSI_optより小さい場合)、中継局400から送信された周波数f2の信号を基地局200が受信したときの受信強度は、移動局100から送信された周波数f1の信号を基地局200が受信したときの受信強度よりも大きくなる。
また、周波数f2の信号は、中継局400において、周波数を変換したり送信強度を距離に応じた最適な送信電力値にする処理がされて生成されるものである。このため、基地局200が周波数f2の信号を受信するタイミングは、中継局400における処理に要する時間だけ、基地局200が周波数f1の信号を受信するタイミングよりも遅くなる。
<<<測位システム10における処理>>>>
図7〜図12は、測位システム10における処理を示すフローチャートである。この測位システム10における処理は、基地局処理と移動局処理と中継局処理と測位サーバ処理とからなる。基地局処理は、基地局200で実行される処理で、4つの基地局200a〜200dで順次実行される。4つの基地局200a〜200dを、特に区別する必要がない限り、基地局200と総称する。移動局処理は、移動局100で実行される処理で、中継局処理は、中継局400で実行される処理であり、測位サーバ処理は、測位サーバ300で実行される処理である。
以下では、測位システム10における処理を、その処理の内容で分類して、基地局処理と移動局処理と中継局処理と測位サーバ処理とを平行して説明する。なお、図8に示した移動局処理におけるステップS2101〜S2102の処理と、ステップS2201〜S2203の処理と、ステップS2301〜S2303の処理との3つの処理の各々は、独立した処理であり、これらの各々の処理は、その都度、呼び出されて実行された後、メインルーチン(図示せず)に処理が戻されるものとする。同様に、図9に示した中継局処理におけるステップS3101〜S3103の処理と、ステップS3201〜S3204の処理との2つの処理の各々は、独立した処理であり、これらの各々の処理も、その都度、呼び出されて実行された後、メインルーチン(図示せず)に処理が戻されるものとする。
<<無線可能問い合わせ応答処理>>
最初に、図7に示した基地局処理1のサブルーチンが実行される。このサブルーチンは、所定のタイミングごとに呼び出されて実行される。
まず、基地局処理によって、基地局200は、移動局100に向かって無線通信可能問合せ信号(破線矢印T11)を送信する(ステップS1101)。移動局100では、この処理に応じて、図8に示したステップS2101の処理が実行され、移動局100は、無線通信可能問合せ信号(破線矢印T11)を受信する(ステップS2101)。移動局100は、この無線通信可能問合せ信号(破線矢印T11)を受信したことに応じて、周波数f1の無線通信可能応答信号(破線矢印T12及びT21)を生成して基地局200と中継局400とに送信する(ステップS2102)。なお、移動局100は、無線通信可能応答信号のほかに、後述するように、測距用データ信号も送信するが、この測距用データ信号も周波数f1の信号である。このように、移動局100は、送信する信号の種類に拘らず、周波数f1の信号を送信する(図6参照)。
基地局200は、基地局処理によって、移動局100から送信された無線通信可能応答信号(破線矢印T12)を受信して(ステップS1102)、RSSI測定部216で、受信した無線通信可能応答信号からRSSI値を測定する(ステップS1103)。このRSSI測定部216によって測定されたRSSI値を、以下では、実測RSSI値と称する。
一方、上述したステップS2102の処理によって、移動局100は、中継局400に向かっても無線通信可能応答信号(破線矢印T21)を送信している。図9に示すように、中継局400は、移動局100から送信された無線通信可能応答信号(破線矢印T21)を受信し(ステップS3101)、受信した無線通信可能応答信号の周波数を変換して(ステップS3102)、周波数f2の周波数変換応答信号(破線矢印T22)として基地局200に送信する(ステップS3103)。
中継局400は、周波数変換応答信号のほかに、後述するように、周波数変換測距信号も送信するが、この周波数変換測距信号も周波数f2の信号である。このように、中継局400は、送信する信号の種類に拘らず、周波数f2の信号を送信する(図6参照)。
基地局200では、図7に示すように、中継局400から送信された周波数変換応答信号(破線矢印T22)を受信し(ステップS1104)、周波数変換応答信号(破線矢印T22)を受信した時刻を検出する(ステップS1105)。以下では、この周波数変換応答信号を受信した時刻を周波数変換応答信号受信時刻と称する。
さらに、基地局200は、ステップS1102で受信した無線通信可能応答信号が示す内容から、移動局100が停止しているか否かを判断する(ステップS1106)。移動局100が停止していないと判別したとき(NO)には、TDOA測位を実行し(ステップS1107)、本サブルーチンを終了する。
<<基地局200−移動局100間の距離の算出処理>>
図7に示すように、基地局200で、上述したステップS1106の判断処理で、移動局100が停止していると判別したとき(YES)には、ステップS1103の処理で、算出した実測RSSI値(破線矢印T31)を測位サーバ300に送信し(ステップS1108)、ステップS1105の処理で、検出した周波数変換応答信号受信時刻(破線矢印T32)を測位サーバ300に送信し(ステップS1109)、本サブルーチンを終了する。各基地局200a,b,c,dは順次上に詳述した動作を行う。
測位サーバ300は、図12に示すように、基地局200から送信された実測RSSI値(破線矢印T31)を受信し(ステップS1401)、周波数変換応答信号受信時刻(破線矢印T32)を受信する(ステップS1402)。
次いで、測位サーバ300は、ステップS1401の処理で受信した実測RSSI値が所定の最適値以下であるか否かを判断する(ステップS1403)。上述したように、受信信号強度とジッタとの関係は、図5に示したように、いわゆるバスタブ型の関係を有する。したがって、ジッタが最も小さくなる最小ジッタ値J_minのときの受信信号強度は、最適受信信号強度RSSI_optであるので、基地局200における受信信号強度が最適受信信号強度RSSI_optになるように、移動局100の送信強度を調整すればよい。すなわち、基地局200における受信信号強度が最適受信信号強度RSSI_optになるような送信強度を、移動局100に指示する制御をすればよい。なお、受信信号強度が最適受信信号強度RSSI_optより大きい場合には、基地局200における受信信号強度が弱くなるように、移動局100の送信強度を調整すればよい。一方、受信信号強度が最適受信信号強度RSSI_opt以下の場合には、基地局200における受信信号強度が強くすることが困難なので、本実施の形態では、中継局400を介して移動局100からの信号を基地局200が受信するようにする(図6参照)のである。
ステップS1403の判断処理で、ステップS1401の処理で受信した実測RSSI値が最適値よりも大きいと判別したとき(NO)には、実測RSSI値を、図6に示した受信信号強度とジッタとの関係に実測RSSI値を当てはめて、実測RSSI値と最適受信信号強度RSSI_optとの差を算出する(ステップS1404)。次いで、この実測RSSI値と最適受信信号強度RSSI_optとの差に基づいて、移動局100における送信強度を算出して、その送信強度を示す指示信号(破線矢印T41)を基地局200に送信する(ステップS1405)。
一方、基地局200では、図10に示すように、測位サーバ300から送信された指示信号(破線矢印T41)を受信して(ステップS1201)、受信した指示信号(破線矢印T42)を、移動局100に送信する(ステップS1202)。
さらに、移動局100では、図8に示すように、基地局200から送信された送信強度を示す指示信号(破線矢印T42)を受信し(ステップS2201)、移動局100は、その指示信号に従って、送信電力を設定し(ステップS2202)、周波数f1の測距用データ信号(破線矢印T51)を送信する(ステップS2203)。
基地局200では、図10に示すように、移動局100から送信された周波数f1の測距用データ信号(破線矢印T51)を受信し(ステップS1203)、測距用データ信号(破線矢印T51)を受信した時刻を検出する(ステップS1204)。この測距用データ信号を受信した時刻を測距用データ信号受信時刻と称する。次いで、この測距用データ信号受信時刻(破線矢印T52)を測位サーバ300に送信する(ステップS1205)。測距用データを受信するステップ1203では図15に示すようにスイッチ212をf1側として移動局よりの直接波f1の受信信号の強度が所定の値RSSI_optより大きいか否かが判断される。大きい場合にはアッテネータ204を設定して受信電力が最適な大きさになるように調整される。小さい場合にはスイッチ212をf2側に設定して中継局からの信号f2を利用するようにする。
測位サーバ300では、図12に示すように、基地局200から送信された測距用データ信号受信時刻(破線矢印T52)を受信し(ステップS1406)、受信した測距用データ信号受信時刻に基づいて、基地局200と移動局100との間の距離を算出する(ステップS1407)。
<<中継局400−移動局100間の距離の算出処理>>
測位サーバ300では、図12のステップS1403の判断処理で、ステップS1401の処理で受信した実測RSSI値が最適値以下であると判別したとき(YES)には、ステップS1402の処理で受信した周波数変換応答信号受信時刻に基づいて、中継局400と移動局100との間の距離L1を算出する(ステップS1408)。この距離L1は、以下のようにすることで算出することができる。
まず、距離L1の算出の前提として、中継局400の位置は既知であり、中継局400は、移動することなく、一定の位置に位置づけられており、また、中継局400内での内部処理時間t3は、一定であり既知であるものとする。
移動局100から送信された無線通信可能応答信号は、中継局400によって、周波数変換応答信号に変換された後、基地局200に送信される。この無線通信可能応答信号が移動局100から送信されたときから、周波数変換応答信号を基地局200が受信するまでの時間を時間Tとする。
また、無線通信可能応答信号が、移動局100から送信されたときから、無線通信可能応答信号を中継局400が受信するまでの時間を時間t1とする。
さらに、周波数変換応答信号が、中継局400から送信されたときから、周波数変換応答信号を基地局200が受信するまでの時間を時間t2とする。したがって、この時間t2は、中継局400から基地局200までに信号が伝播する時間である。上述したように、基地局200と中継局400と双方は、一定の位置に位置づけられている。したがって、基地局200と中継局400との間の距離は、変化することなく一定の値である。このため、中継局400から基地局200までに信号が伝播する時間t2は、一定の値となる。
さらにまた、中継局400内での内部処理時間を上述したように時間t3とする。この時間は、中継局400が無線通信可能応答信号を受信して、周波数を変換して、周波数変換応答信号を中継局400から送信するまでに要する時間である。したがって、時間t3は、中継局400の構成や処理を変更しない限り、一定の値となる。
上述した時間T、t1、t2及びt3の関係は、T=t1+t2+t3である。上述したように、時間t2及びt3は一定の値であるので、時間Tを取得できれば、t1=T−t2−t3により、時間t1を算出することができる。このように時間t1を算出すれば、電波の速度(3×10メートル/秒)から、中継局400と移動局100との間の距離L1を算出することができる。
上述したステップS1408の処理を実行した後、距離L1からRSSI値を算出してする(ステップS1409)。以下では、このステップS1409の処理によって算出されたRSSI値を算出RSSI値と称する。この算出RSSI値は、以下のように求められた距離からすることで算出することができる。送受信のアンテナ利得と送信側の出力電力より、距離と受信信号強度の関係は、フリスの伝達公式を利用して以下の式を導き出すことができる。以下では、この式によって算出されたRSSI値を算出RSSI値と称する。
Figure 2009246733
ここで、Dは、送信アンテナから受信アンテナまでの距離であり、GTAは、送信アンテナゲイン(dBd)であり、GRAは、受信アンテナゲイン(dBi)であり、PTは、送信パワー(dBm)である。たとえば、送信アンテナ(移動局100側)及び受信アンテナ(中継局400側)共に利得を0(dBi)とし、送信パワー(移動局100側)の送信パワーを0(dBm)とし、周波数を(2.4GHz)とし、移動局100と中継局400との間の距離Dを2mとしたときには、受信信号強度は−42.732(dBm)となる。
このように、移動局100と中継局400との間の距離L1を算出することができれば、移動局100から送信された無線通信可能応答信号を中継局400の算出RSSI値として算出することができる。
上述したステップS1409の処理を実行した後、算出RSSI値を、図6に示した受信信号強度とジッタとの関係に実測RSSI値を当てはめて、算出RSSI値と最適受信信号強度RSSI_optとの差を算出する(ステップS1410)。次いで、この算出RSSI値と最適受信信号強度RSSI_optとの差に基づいて、移動局100における送信強度を算出して、その送信強度を示す指示信号(破線矢印T61)を基地局200に送信する(ステップS1411)。
基地局200では、図11に示すように、測位サーバ300から送信された指示信号(破線矢印T61)を受信し(ステップS1301)、受信した指示信号(破線矢印T62)を移動局100に送信する(ステップS1302)。
移動局100では、図8に示すように、基地局200から送信された指示信号(破線矢印T62)を受信し(ステップS2301)、移動局100は、その指示信号に従って、送信電力を設定し(ステップS2302)、周波数f1の測距用データ信号(破線矢印T71)を中継局400に送信する(ステップS2303)。
中継局400では、図9に示すように、移動局100から送信された周波数f1の測距用データ信号(破線矢印T71)を受信し(ステップS3201)、測距用データ信号の周波数を変換して周波数f2の周波数変換測距信号にする(ステップS3202)。次いで、周波数変換測距信号を送信する基地局200に応じて、送信電力設定をし(ステップS3203)、その送信電力で、周波数f2の周波数変換測距信号(破線矢印T72)を送信する(ステップS3204)。
上述したように、本実施の形態では、基地局200として4つの基地局200a〜200dがある。これらの基地局200a〜200dの各々と中継局400との間の距離が異なるように、中継局400が位置づけられる場合がある。また、4つの基地局200a〜200dの各々と基地局200との間における通信も、ジッタを最小にするために、基地局200における受信信号強度が最適受信信号強度RSSI_optになるにするのが好ましい。このため、基地局200a〜200dの各々と中継局400との間の距離が異なる場合には、周波数変換測距信号を受信する基地局200に応じて、中継局400における送信強度を変更するようにする。上述したステップS3203の処理は、このように、基地局200a〜200dの各々と中継局400との間の距離が異なる場合であっても、基地局200a〜200dの各々で、ジッタを最小にして、周波数変換測距信号を受信できるようにするために、基地局200a〜200dの各々に応じて送信電力を設定する処理である。
基地局200では、ステップS1302の処理を実行した後、基地局200において周波数変換測距信号を受信する受信感度を設定し(ステップS1303)、中継局400から送信された周波数f2の周波数変換測距信号(破線矢印T72)を受信し(ステップS1304)、周波数変換測距信号を受信した時刻を検出する(ステップS1305)。この周波数変換測距信号を受信した時刻を周波数変換測距信号受信時刻と称する。次いで、この周波数変換測距信号受信時刻(破線矢印T81)を測位サーバ300に送信する(ステップS1306)。なお、上述したステップS1304の処理を実行するときに、中継局400から送信された周波数f2の周波数変換測距信号のみを受信するために、図15(a)又は図15(b)に示した信号識別の処理を用いればよい。
また、上述したステップS1303の受信感度の設定の処理は、基地局200a〜200dの各々で受信感度を設定することで、ジッタを最小にして、基地局200a〜200dの各々における受信信号強度が最適受信信号強度RSSI_optになるようにするものである。たとえば、4つの基地局200a〜200dの各々と中継局400との間の距離が異なるように、中継局400が位置づけられる場合がある。このため、4つの基地局200a〜200dの各々と基地局200との間における通信も、ジッタが最小になるようにして、基地局200における受信信号強度が最適受信信号強度RSSI_optにするのが好ましい。なお、4つの基地局200a〜200dの各々と中継局400との距離は一定であるので、受信感度を一旦設定すれば、その後変更する必要はなく、ステップS1303によって毎回処理する必要はない。
また、上述した中継局400におけるステップS3203で、送信電力を設定するようにしたが、基地局200a〜200dの各々において、このステップS1303で受信感度を設定するようにしたときには、中継局400におけるステップS3203の処理をする必要がない。逆に、中継局400におけるステップS3203の送信電力を設定するようにしたときには、基地局200a〜200dの各々おいて、ステップS1303で受信感度を設定する必要はない。中継局400又は基地局200a〜200dのいずれか一方で処理をすることで、基地局200における受信信号強度を最適受信信号強度RSSI_optにすることで、ジッタを最小にできる。
測位サーバ300では、図12に示すように、基地局200から送信された周波数変換測距信号受信時刻(破線矢印T81)を受信し(ステップS1412)、受信した周波数変換測距信号受信時刻に基づいて、中継局400と移動局100との間の距離L1を算出する(ステップS1413)。このステップS1413の処理は、上述したステップS1408と同様に、時間Tを取得できれば、t1=T−t2−t3により、時間t1を算出することができ、中継局400と移動局100との間の距離L1を算出することができる。
上述したステップS1407又はS1413の処理を実行した後、これらの処理で算出した距離を記憶し(ステップS1414)、本サブルーチンを終了する。
<<<測位サーバ300における処理>>>
図13は、測位サーバ300において実行されるサブルーチンを示す。
最初に、上述した図12に示したサブルーチンの処理によって、3つ以上の距離データを算出したか否かを判断する(ステップS201)。3つ以上の距離を受信していないと判別したとき(NO)には、上述したステップS201に処理を戻す。
一方、3つ以上の距離を受信したと判別したとき(YES)には、受信した3つ以上の距離、すなわち、3種類以上の距離の交点を算出して、その交点を移動局100の位置とし(ステップS202)、本サブルーチンを終了する。
図14は、上述したステップS202の処理の概略を示す図である。図14に示した例では、基地局200bと移動局100との間の距離は、図12のステップS1407の処理によって、Laと算出され、基地局200dと移動局100との間の距離は、図12のステップS1407の処理によって、Lbと算出され、中継局400と移動局100との間の距離は、図12のステップS1413の処理によって、Lcと算出されている。したがって、この例の場合は、移動局100と基地局200a又は200cとの間では、移動局100から送信された信号の測定RSSI値が最適値以下であったため、基地局200a及び200cは、移動局100から送信された信号を直接利用せず、基地局200a又は200cは、中継局400を介した信号を用いたものである。なお、移動局100と中継局400との距離Lcは、基地局200aを用いた場合でも、基地局200cを用いた場合でも同じであるので、基地局200a又は200cのいずれか一方が算出した距離Lcを用いればよい。
図14に示したように、半径Laの円と、半径Lbの円と、半径Lcの円との解を算出することによって、交点Iの座標を算出することができ、移動局100の座標を取得することができる。
<<<測位サーバ300における処理>>>
図15は、信号識別のための処理を示すフローチャートである。この処理は、移動局100から送信された周波数f1の信号か、中継局400から送信された周波数f2の信号かを識別するときに用いる処理である。
上述したように、中継局400から送信された周波数f2の信号を基地局200が受信したときの受信強度は、移動局と基地局間の距離が一定値以上の場合、移動局100から送信された周波数f1の信号を基地局200が受信したときの受信強度よりも大きくなる。また、基地局200が周波数f2の信号を受信するタイミングは、周波数f1の信号を受信するタイミングよりも遅くなる。このことを利用して、基地局200が信号を受信したタイミングで、周波数f1であるか、又は周波数f2であるかを識別する手法もある。
図15は、基地局200で受信した信号の受信強度によって、信号を識別するものである。まず、周波数f1で受信した信号の受信強度が所定の強度よりも小さいか否かを判断する(ステップS301)。受信した信号の受信強度が所定の強度よりも小さいと判別したとき(YES)には、中継局400から送信された周波数f2の信号を選択する(ステップS302)。また、受信した信号の受信強度が所定の強度以上であると判別したとき(NO)には、移動局100から送信された周波数f1の信号を選択し(ステップS303)、上述したアッテネータ204を設定して(ステップS304)、本サブルーチンを終了する。
上述した実施の形態では、ジッタが最も小さくなるときの受信信号強度の判断や、基地局200−移動局100間の距離の算出や、中継局400−移動局100間の距離の算出や、移動局100への送信電力の設定の指示などの処理を測位サーバ300で行う場合を示した。このようにすることで、基地局200の負担を軽減することができる。これに対して、上述した処理を基地局200で行うようにしてもよい。このようにすることで、測位サーバ300との間でデータの送受信を行う必要がなくなるので、処理を簡素にできると共に、基地局200で迅速に処理することができる。
測位システム10の概略の構成を示すブロック図である。 移動局100の概略の構成を示すブロック図である。 基地局200(200a〜200d)の概略の構成を示すブロック図である。 中継局400の概略の構成を示すブロック図である。 ジッタの大きさと受信信号強度の強さとの関係を示すグラフである。 移動局100から送信される周波数f1の信号と、中継局400から送信される周波数f2の信号との関係を示す概略図である。 基地局200における第1の処理を示すフローチャートである。 移動局100における処理を示すフローチャートである。 中継局400における処理を示すフローチャートである。 基地局200における第2の処理を示すフローチャートである。 基地局200における第3の処理を示すフローチャートである。 測位サーバ300における処理を示すフローチャートである。 測位サーバ300における処理を示すフローチャートである。 移動局100の位置の算出の概略を示す図である。 信号識別のための処理を示すフローチャートである。
符号の説明
10 測位システム
100 移動局
200(200a〜200d) 基地局
300 測位サーバ
400 中継局

Claims (11)

  1. 信号を受信した時刻を検出する基地局を含む測位システムであって、
    移動局から送信された第1の周波数の信号を受信する第1周波数信号受信手段と、
    前記基地局と前記移動局とを中継する中継局によって前記第1の周波数から変換された信号であって前記第1の周波数とは異なる第2の周波数の信号を受信する第2周波数信号受信手段と、
    予め算出された受信信号の立ち上がり時間分散と受信信号強度との相関関係を記憶した相関記憶手段と、
    ジッタ値が最小となる最適信号強度との比較及び差を算出して、受信した前記第1の周波数の信号の受信強度が、前記最適信号強度よりも弱いか否かを判断する第1強度判断手段と、
    受信した前記第1の周波数の信号の受信強度が、前記最適信号強度よりも小さいときに、前記中継局から送信された前記第2の周波数の信号を受信した受信時刻に基づいて、前記移動局と前記中継局との間の移動中継間距離を算出する距離算出手段と、
    前記移動中継間距離に基づいて信号強度を算出し、算出した信号強度と前記最適信号強度との比較に基づいて、前記移動局から送信する前記第1の周波数の信号の送信電力を算出する送信電力算出手段と、
    前記送信電力を前記移動局に指示する送信電力指示手段と、
    前記送信電力指示手段からの指示に応じて前記第1の周波数の信号の送信電力を制御する送信電力制御手段と、を含むことを特徴とする測位システム。
  2. 前記送信電力算出手段は、前記移動中継間距離に基づいて信号強度を算出し、算出した信号強度と前記最適信号強度との比較に基づいて、前記移動局から送信する前記第1の周波数の信号の送信電力を算出し、
    前記送信電力指示手段は、前記送信電力を前記移動局に指示し、
    前記送信電力制御手段は、前記送信電力指示手段からの指示に応じて前記第1の周波数の信号の送信電力を制御する請求項1に記載の測位システム。
  3. 前記第1強度判断手段は、
    ジッタと受信信号強度との相関関係であって、前記ジッタ値が最小となる前記最適信号強度を定める相関関係を記憶する相関記憶手段と、
    受信した前記第1の周波数の信号の受信強度と前記最適信号強度とを比較して、第1の周波数の信号を用いるか、又は前記第2の周波数の信号を用いるかを決定する信号決定手段と、を含む請求項1又は2に記載の測位システム。
  4. 前記基地局と通信可能に接続された測位サーバを含み、
    前記測位サーバは、前記第1強度判断手段を有する請求項1ないし3いずれかに記載の測位システム。
  5. 第1の周波数の信号を送信する移動局と、
    前記第1の周波数の信号を受信して前記第1の周波数とは異なる第2の周波数の信号に変換する中継局と、
    前記第1の周波数の信号と前記第2の周波数の信号とを受信する少なくとも3つの基地局と、
    前記基地局と通信可能に接続された測位サーバと、を含む測位システムであって、
    前記基地局は、
    前記移動局から送信された前記第1の周波数の信号を受信する第1周波数信号受信手段と、
    前記中継局によって前記第1の周波数から変換された前記第2の周波数の信号を受信する第2周波数信号受信手段と、
    前記第1の周波数の信号を受信した第1信号受信時刻と、前記第2の周波数の信号を受信した第2信号受信時刻と、を検出する受信時刻検出手段と、
    前記第1の周波数の信号を受信したときの受信強度を第1実測受信信号強度として測定する受信強度測定手段と、
    前記第1信号受信時刻と前記第2信号受信時刻と前記第1実測受信信号強度とを前記測位サーバに送信する基地局送信手段と、を含み、
    前記測位サーバは、
    前記基地局から送信された前記第1信号受信時刻と前記第2信号受信時刻と前記第1実測受信信号強度とを受信する測位サーバ受信手段と、
    ジッタと受信信号強度との相関関係であって、前記ジッタの値を最小にする最適信号強度を定める相関関係を記憶する相関記憶手段と、
    前記相関関係を参照して、前記第1実測受信信号強度と前記最適信号強度とを比較する第1強度比較手段と、
    前記第1強度比較手段によって、前記第1実測受信信号強度が前記最適信号強度よりも弱いと判別したときには、前記第2信号受信時刻に基づいて、前記移動局と前記中継局との間の移動中継間距離を算出する距離算出手段と、
    前記移動中継間距離に基づいて信号強度を算出信号強度として算出する信号強度算出手段と、
    前記相関関係を参照して、前記算出信号強度と前記最適信号強度とを比較する第2強度比較手段と、
    前記第2強度比較手段の比較結果に応じて、前記移動局から前記第1の周波数の信号を送信する送信強度を決定して、前記移動局に指示する送信電力指示手段と、を含み、
    前記移動局は、前記送信電力指示手段から指示された送信強度に応じて前記第1の周波数の信号の送信電力を制御する送信電力制御手段を含むことを特徴とする測位システム。
  6. 信号を受信した時刻を検出する基地局であって、
    移動局から送信された第1の周波数の信号を受信する第1周波数信号受信手段と、
    前記基地局と前記移動局とを中継する中継局によって前記第1の周波数から変換された信号であって前記第1の周波数とは異なる第2の周波数の信号を受信する第2周波数信号受信手段と、
    前記第2の周波数の信号を受信した受信時刻に基づいて前記第1の周波数の信号の送信電力を算出するサーバからの指示に応じて前記第1の周波数の信号の送信電力を制御する送信電力制御手段と、を含み、
    前記サーバは、
    予め算出された受信信号の立ち上がり時間分散と受信信号強度との相関関係を記憶した相関記憶手段と、
    ジッタ値が最小となる最適信号強度との比較及び差を算出して、受信した前記第1の周波数の信号の受信強度が、前記最適信号強度よりも弱いか否かを判断する第1強度検出手段と、
    前記中継局から送信された前記第2の周波数の信号を受信した受信時刻に基づいて、前記移動局と前記中継局との間の移動中継間距離を算出する距離算出手段を含み、前記移動中継間距離に基づいて信号強度を算出し、算出した信号強度と前記最適信号強度との比較に基づいて前記最適信号強度との差を算出する第2強度検出手段と、
    前記移動局から送信する前記第1の周波数の信号の送信電力を算出する送信電力算出手段と、
    前記送信電力を前記移動局に指示する送信電力指示手段と、を含むことを特徴とする基地局。
  7. 前記中継局は、前記中継局と前記少なくとも3つの基地局の各々との間の距離が等しいときには、前記中継局から前記少なくとも3つの基地局の各々に送信する前記第2の周波数の信号の送信強度を単一の強度でかつ一定にする請求項1ないし4のいずれかに記載の測位システム。
  8. 前記中継局は、前記中継局と前記少なくとも3つの基地局の各々との間の距離のうちの少なくとも1つが異なるときには、前記距離に応じてジッタ値が最小になるように、前記中継局から前記少なくとも3つの基地局の各々に送信する前記第2の周波数の信号の送信強度を定める請求項1ないし4のいずれかに記載の測位システム。
  9. 前記中継局と前記少なくとも3つの基地局の各々との間の距離のうちの少なくとも1つが異なるときには、前記少なくとも3つの基地局の各々は、前記距離に応じてジッタ値が最小になるように、前記中継局から送信された前記第2の周波数の信号の受信強度を定める請求項1ないし4のいずれかに記載の測位システム。
  10. 前記送信電力算出手段は、前記移動中継間距離に基づいて信号強度を算出し、算出した信号強度と前記最適信号強度との比較に基づいて、前記移動局から送信する前記第1の周波数の信号の送信電力を算出し、
    前記送信電力指示手段は、前記送信電力を前記移動局に指示し、
    前記送信電力制御手段は、前記送信電力指示手段からの指示に応じて前記第1の周波数の信号の送信電力を制御する請求項6に記載の基地局。
  11. 前記第1強度検出手段によって、受信した前記第1の周波数の信号の受信強度が、前記最適信号強度よりも弱いと判別されたときには、前記第2の周波数の信号を選択し、
    前記第1強度検出手段によって、受信した前記第1の周波数の信号の受信強度が、前記最適信号強度よりも強いと判別されたときには、前記第1の周波数の信号を選択する信号選択手段を含む請求項6に記載の基地局。
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