JP2009242159A - 板状セラミックス焼結体の製造方法および切断用器具 - Google Patents

板状セラミックス焼結体の製造方法および切断用器具 Download PDF

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Abstract

【課題】高品質のハサミを、安価に大量に凹面加工する。
【解決手段】
板厚方向に垂直方向で平行に位置する二面の内、少なくとも一面を硬質粒子で平坦化加工する第一工程と、該板状セラミックス焼結体の片面のみを、ホーニングや研削、ブラストで大量などの大量処理が可能な方法で、第一工程とは異なる面粗度で加工する第2工程で安価に安定した反りを付与した板状セラミックス焼結体を製造する。
【選択図】 なし

Description

本発明は対向する2枚の板状刃物が交差することにより切断を行うハサミ状切断器具に関し、更に詳しくはジルコニアを主成分とした板状セラミックス焼結体からなる工業用又は民生用のハサミに関するものである。
従来、セラミックス素材に要求される特性としては、耐熱性等の熱的特性、強度などの機械的特性や耐食性などの科学的特性、および伝導性などの電磁気的特性が挙げられ、近年、セラミックス焼結体は様々な分野で使用されるようになっている。
中でも、工業用、民生用を問わず各種刃物は切れ味が良く、しかも切れ味の低下が極力少なく、耐食性があることと、耐摩耗性があり、しかも機械的強度が高くて耐久性があること、といった特性が要求されている。また繰り返し使用するためには洗浄性が良く、耐薬品性があること、といった特性が要求される場合も多々ある。
従来から使用されているはさみの多くは刃部を金属で構成されたものであったが、鉄分を含んだ磁気テープなどの硬度の高い物体の切断に使用したり、塩分や汗など水分に触れるような使用環境では切断特性が直ぐに低下してしまうことが多く、これらの問題を解決するためにハサミのセラミックス化が検討され、かけやすいセラミックスを使用するための角度や刃先厚みなどの形状やコーティングなどの材質ついての事例について提案がされている(特許文献1、特許文献2、特許文献3および特許文献4参照)。
特開昭59−108585号公報 特開昭59−20677号公報 特開平8−23062号公報 特開平5−96065号公報
しかしながら、一対の反りが付いた板状体を、反りの凹面を合わせて支点で回転運動をさせる開閉操作により刃部をすり合わせることで物品をせん断する切断器具、所謂ハサミにおいて、反りの凹面形状は性能を左右する重要な要素であり、この反り量によりハサミの切れ味が左右されるといっても過言ではない。この凹面形状は、一般的に倣い加工により固定された板状の被削材面を除去加工するが、滑らかな曲線でつながれた一定の反り量となる形状に仕上げる必要がある。
これを金属製では容易に塑性変形させられるため、変形により反りの凹面を微調整することができるが、セラミックス製では加工で正確に除去加工をする必要があり、従来は1枚づつ倣い加工を行うため、焼結後のセラミックスは非常に硬く、コストの掛かる工程となっており、高品質のハサミを安価に製造するためには、大量に凹面加工を出来る方法が望まれている。
そこで、本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、
板状セラミックス焼結体に反りを付与する板状セラミックス焼結体の製造方法であって、前記板状セラミックス焼結体の片面を粗面化する第1工程と、該板状セラミックス焼結体の片面のみを第1工程とは異なる面粗度で加工する第2工程とを有することを特徴とする。
また、板状のセラミックス焼結体であって、厚さ方向の2面は基本的に並行であり、反りの深さXが反りの長さLの1%以下であり、滑らかなR形状であることを特徴とする反りを有する。
また、板状セラミックス焼結体の60体積%以上が部分安定化ジルコニアからなることを特徴とする。
また、板状のセラミックス焼結体が1mmから3mmの範囲であることを特徴とする。
また、開閉操作が可能な刃部を有する一対の板を、反りの凹面を合わせて支点で回転運動をさせる開閉操作により刃部をすり合わせることで物品をせん断する切断器具において、刃部を有する。
また、前記第1工程において粗面化された面の単斜晶率M1が、第2工程において加工された面の単斜晶率M2よりも大きくなるように粗面化することを特徴とする。
はさみとして必用な滑らかな曲線でつながれた一定の反り量となる形状へ、短時間に加工することが出来るようになるため、高品質のはさみを安価に製造することができる。
以下に本発明の実施形態を説明する。
板状セラミックス焼結体の反り付け加工は、開閉操作が可能な刃部を有する一対の板を、反りの凹面を合わせて支点で回転運動をさせる開閉操作により刃部をすり合わせることで物品をせん断する切断器具、所謂ハサミとして組み立てたときに組み合わされる面である。裏取り面と呼ばれる凹面に対向する面を粗面化加工する第1工程と、裏取り面を加工する第2工程とからなる。
使用する硬質粒子は板状セラミックスを加工できるものであれば特に限定するものではないが、ダイヤモンドやcBN砥粒を用いた砥石で研削やホーニング加工するか、あるいは炭化珪素やアルミナ粒子の遊離砥粒でラップ加工するなどの方法を取ることが出来るが、加工の効率などを勘案してダイヤモンドの砥石で研削加工することが望ましく、面粗度を調整するために、第一工程を数段に分け、#200前後のダイヤモンド砥石で研削加工を行った後、更に#600前後の細かい砥石や遊離砥粒でラップ加工することもできる。
また、加工は少なくとも裏取り面となる一面のみで良いが、その後の刃付け工程などでの固定性を良くするために、裏取り面に対向する面と同様に加工してもよい。下地処理の関係から第2の工程を先に行い、後で第1の工程を行っても問題ない。また上下2枚の定盤で挟んで、対向する2面を同時に加工するラップ盤や研削盤、ホーニング盤もあり、加工の効率化のためにはこれらの装置を用いることも可能で、この場合第1の工程と第2の工程を同時に加工することも可能である。
第1工程が終了した素材を、第2工程では裏取り面に対抗する面に対し、粗面化の加工を行う。加工方法は特に限定しないが、本発明の目的であるはさみとしての反りをつけるためには、出来るだけ面粗度が粗くなるように加工することが望ましい。加工方法としては、ダイヤモンド砥粒を用いた砥石による研削やホーニング加工や、炭化珪素、アルミナ、炭化ホウ素、鉄球、ガラスビーズ、セラミックスビーズといった硬質粒子を投射することで表面を加工する、所謂ブラスト装置等を用いることが出来るが、特にこれに限定されるものではない。大量に安定した処理が可能となるという点で、硬質粒子を投射する方法が有効であり、特に、炭化珪素やアルミナ、炭化ホウ素といった硬度の高い粒子での加工が効果的である。また、第一の工程で板厚を整えた後、第二の工程として両面ラップ盤やホーニング盤において、上下面の砥石の粒度を変更し、裏取り面は細かい砥粒の砥石とし、裏取り面に対向する面は粗い砥石とすることで、一度に両面を加工することもできる。
反りの発生機構は厳密にはわからないが、粗面化加工により表面にマイクロクラックが導入されることで、粗面化された面の長さが長くなり、反りが発生するものと考えられる。
この現象はジルコニアにおいて顕著であり、イットリアで部分安定化されたジルコニアでは基本的に正方晶であるが、粗面化加工により表面に導入されるマイクロクラックがきっかけとなって正方晶が単斜晶に変化する。このとき体積膨張するためにこの加工方法では特に反りがつけやすく、その量を調整しやすくなるため、板状セラミックス部材は部分安定化されたジルコニアであることが望ましい。更に望ましくは強度が高い2から4mol%のイットリアで部分安定化されたジルコニアであり、更に望ましくは板状セラミックス焼結体の60体積%以上がイットリア部分安定化ジルコニアであることである。
また、この時の板状セラミックス焼結体のそりの大きさは、裏取り面において、長手方向の長さLの両端を結ぶ直線から凹面の一番深いところXを測定した時、X/Lは1%以下であることが望ましい。金属では弾性変形範囲が広く、ヤング率が低いために1%以上でも大きな問題にはならないが、セラミックスはヤング率が高く変形しにくく脆いため、1%以上ではチッピングが発生しやすくなる。通常0.5%程度あれば十分であるが、切断スピードが速くなるほど小さな反りで無いとチッピングしやすくなるため、切断スピードに合わせてそり量をコントロールすることが重要である。また、ハサミとして機能するためには滑らかな反り形状となっていることが必要であり、R形状は回転方向が反転するような、変極点を持たないことが望ましい。
このように板状セラミックス焼結体の表面の状態で反りを変化させることから、板状セラミックスは厚さは0.5mmから3mmの範囲であること。0.5mm以下では薄すぎてはさみとしての切断力が不足し、3mm以上では粗面化による反りいれが困難である。望ましくは1mm〜3mm、更に望ましくは1mmから2.5mmである。
このような性能を示す板状のセラミックス焼結体としては、主成分が90体積%以上の正方晶からなるジルコニア焼結体であり、板厚方向に垂直方向で平行に位置する二面のうち片面の単斜晶率M1が、片面に平行に位置する面の単斜晶率M2以上であることを特長とする。
以下、本発明の板状セラミックス焼結体の実施例に基づいて説明する。なお、実施例の物性の測定と評価は以下のように行った。
(1)単斜晶ジルコニア率
単斜晶ジルコニア率は、測定面をX線回折法によって分析したとき、2θ=30.2°付近に現れる正方晶の(111)面の回折ピークの積分強度T(111)と、2θ=28.2°付近に現れる単斜晶の(111)面の回折ピークの積分強度M(111)と、2θ=31.5°付近に現れる単斜晶の(11)とから、下式
={M(111)+M(11)/{T(111)+M(111)+M(11)}×100[体積%]
によって求めた。なお、は、−1を表す。M化率の測定は100枚ロット中の5枚を無作為に抽出し、5枚の平均値とした。
(2)反りの大きさ
板状セラミックス焼結体の反りの大きさは、支点から刃先まで形状測定器にて形状をトレースし、得られた曲線の両端を結ぶ線に対する垂直な線を引き、曲線の凹部最大深さを反りの大きさとし、反りは裏取り面が凹面になる方向を正とし、凸となる方向を負とした。反りの大きさの測定は、100枚ロット全数について測定を行い、その平均値で評価を行った。
(3)厚さ
板状セラミックス焼結体の厚さは、マイクロメーターを用いて、焼結体の中央付近の1点を直接測定した。
以下実施例について述べるが、本発明はこれに限定されるものではない。
実施例1
安定化剤としてYを2.5mol%含み、平均粒径1.0μmのZrO粉末に、平均粒径が0.3μmで、純度が99.9%であるAl粉末が0.5wt%になるように加え、ボールミルにて24時間湿式混合した後、乾燥し、粗粉砕し混合粉末を得た。この混合粉末の比表面積は11m/g、90%累積粒子径は4.0μm、平均粒子径は0.9μmであった。この粉末をスプレードライヤーで造粒し、成形圧力1ton/cmで刃物の形状をした金型を用いて長さ84mmの成形体を乾式プレス成形機で100枚を成形し、1350℃で焼結した。
この焼結体を両面ラップ盤にてC#400の砥粒を用いて厚さ2mmになるように加工を施した後、第1工程として裏取り面となる面について、平面研削盤にて#600の砥石で面仕上加工を行った。続いて第2工程として、平面研削盤で#170の砥石を用いては裏面に対向する面のみを加工した。この時の裏取り面となる第1工程の面と、これに対抗する第2工程の加工面について100枚から取り出した5枚についてM化率を測定し、全数について反りの大きさを測定した。裏取り面のM化率の平均は0.2体積%で対抗する面のM化率の平均は11体積%で、反りは84mmの長さに対し、平均0.35mmであった。またこの時の第1工程および第2工程での面粗度は、それぞれRa0.06、Ra0.36であった。この焼結体に60度の刃角度で刃付け加工し、2枚組み合わせてはさみとし、紙を切断することが可能であった。
実施例2
実施例1と同様にして製造された焼結体について、#170のダイヤモンド砥石をつけた両面ホーニング盤にて板厚を2.8mmに加工したあと、第1工程として両面ホーニング盤の砥石を#400に変更して平面仕上げを行った。この後第2工程として平面研削盤で#170の砥石を用いて裏取り面に対抗する面のみ加工をした。この時の裏取り面のM化率の平均は0.1体積%以下で対抗する面のM化率の平均は12体積%で、反りは84mmの長さに対し、平均0.41mmであ、面粗度は第1工程面がRa0.05、第2工程面がRa0.37であった。この焼結体を実施例1と同様の方法で刃付け加工を行いはさみとしたところ、問題なく切断をすることができた。
実施例3
実施例1と同様にして製造された焼結体について、#170のダイヤモンド砥石をつけた両面ホーニング盤にて板厚を2.2mmに加工したあと、第1工程として両面ホーニング盤の砥石を#400に変更して平面仕上げを行った。この後第2工程として乾式サンドブラスト装置にて#230のアルミナ研磨材を投射し、裏取り面に対抗する面のみ加工をした。この時の裏取り面のM化率の平均と面粗度は0.1体積%以下とRa0.05で、対抗する面のM化率の平均と面粗度は21体積%、Ra0.46で、反りは84mmの長さに対し、平均0.33mmであった。この焼結体を実施例1と同様の方法で刃付け加工を行いはさみとしたところ、問題なく切断をすることができた。
実施例4
実施例1と同様にして製造された焼結体について、#170のダイヤモンド砥石をつけた両面ホーニング盤にて板厚を1.0mmに加工したあと、第1および第2工程を同時におこなうため、第1工程である両面ホーニング盤の裏取り面を加工する側の砥石を#600、第2工程である裏取り面に対向する面を加工する側の砥石を#170として両面の加工をした。この時の裏取り面のM化率の平均は0.1体積%以下で対抗する面のM化率の平均は18体積%で、反りは84mmの長さに対し、平均0.27mmであった。またこの時の面粗度は第1工程面がRa0.03、第2工程面が0.31であった。この焼結体を実施例1と同様の方法で刃付け加工を行いはさみとしたところ、問題なく切断をすることができた。
実施例5
実施例1と同様の安定化剤としてYを2.5mol%含み、平均粒径1.0μmのZrO粉末に、平均粒径が0.3μmで、純度が99.9%であるAl粉末が40wt%になるように加え、ボールミルにて24時間湿式混合した後、乾燥し、粗粉砕し混合粉末を得た。この粉末をスプレードライヤーで造粒し、成形圧力1ton/cmで刃物の形状をした金型を用いて長さ84mmの成形体を乾式プレス成形機で100枚を成形し、1500℃で焼結した。
この焼結体を両面ラップ盤にてC#400の砥粒を用いて厚さ2mmになるように加工を施した後、第1工程として裏取り面となる面について、平面研削盤にて#600の砥石で面仕上加工を行った。続いて第2工程として、平面研削盤で#170の砥石を用いては裏面に対向する面のみを加工した。この時の裏取り面のM化率の平均は0.1体積%で対抗する面のM化率の平均は8体積%で、反りは84mmの長さに対し、平均0.15mmであった。またこの時の第1工程および第2工程での面粗度は、それぞれRa0.07、Ra0.41であった。この焼結体を実施例1と同様の方法で刃付け加工を行いはさみとしたところ、問題なく切断をすることができた。
比較例1
実施例1と同様にして製造された焼結体について、として#170のダイヤモンド砥石をつけた両面ホーニング盤にて板厚を2.0mmに加工したあと、両面ホーニング盤の砥石を#400に変更して平面仕上げを行った。この後第1工程として平面研削盤で#170の砥石を用いて裏取り面を加工をした。この時の裏取り面のM化率の平均は11体積%で対抗する面のM化率の平均は0.1体積%以下であり、反りは84mmの長さに対し、平均−0.34mmであり、この時の面粗度は第1工程となる裏取り面はRa0.35、第2工程の裏取り面に対抗する面はRa0.06であった。出来上がった焼結体に刃角度60度で刃付け加工し、はさみとして切断したが、刃先が交差しないためにハサミとして使用できなかった。
比較例2
実施例1と同様にして製造された焼結体について、第一工程として#230のアルミナ粒子で両面ラップ盤にて板厚を0.4mmに加工したあと、両面ホーニング盤にて砥石を#600に変更して平面仕上げを行った。この後第二工程として平面研削盤で#170の砥石を用いて裏取り面に対向する面を加工をした。この時の裏取り面のM化率の平均は0.1体積%以下で対抗する面のM化率の平均は18体積%であった、反りは84mmの長さに対し、平均0.92mmであった。またこの時の第1工程および第2工程での面粗度は、それぞれRa0.05、Ra0.37であった。この焼結体を実施例1と同様のはさみとして組み合わせたところそりが大きすぎてチッピングが発生して使用できなかった。
比較例3
実施例1と同様の安定化剤としてYを2.5mol%含み、平均粒径1.0μmのZrO粉末に、平均粒径が0.3μmで、純度が99.9%であるAl粉末が60wt%になるように加え、ボールミルにて24時間湿式混合した後、乾燥し、粗粉砕し混合粉末を得た。この粉末をスプレードライヤーで造粒し、成形圧力1ton/cmで刃物の形状をした金型を用いて長さ84mmの成形体を乾式プレス成形機で100枚を成形し、1550℃で焼結した。
この焼結体を両面ラップ盤にてC#400の砥粒を用いて厚さ2mmになるように加工を施した後、第1工程として裏取り面となる面について、平面研削盤にて#600の砥石で面仕上加工を行った。続いて第2工程として、平面研削盤で#170の砥石を用いては裏面に対向する面のみを加工した。この時の裏取り面のM化率の平均は0.1体積%で対抗する面のM化率の平均は3体積%で、反りは84mmの長さに対し、平均0.05mmであった。またこの時の第1工程および第2工程での面粗度は、それぞれRa0.10、Ra0.43であった。この焼結体を実施例1と同様の方法で刃付け加工を行いはさみとしたところ、そりが小さすぎて紙を切断することができなかった。
本発明の板状セラミックス焼結体は、2枚の凹面板状体が交差することにより切断を行うハサミの部材として有用であり、特に、自動運転機器に組み込まれ、硬質粒子などを含む糸やフィルムを切断するハサミとして好適に用いられる。

Claims (7)

  1. 板状セラミックス焼結体に反りを付与する板状セラミックス焼結体の製造方法であって、該板状セラミックス焼結体の片面を粗面化する第1工程と、該板状セラミックス焼結体のもう一方の面を、第1工程とは異なる面粗度に加工する第2工程と、を有することを特徴とする板状セラミックス焼結体の製造方法。
  2. 前記第2工程が硬質粒子を投射することによって表面を加工することを特徴とする請求項1に記載のセラミックス焼結体の製造方法。
  3. 前記第1工程において粗面化された面の単斜晶率M1が、第2工程において加工された面の単斜晶率M2よりも大きくなるように粗面化することを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の板状セラミックス焼結体の製造方法。
  4. 板状セラミックス焼結体の厚さ方向の2面が略平行であり、板の反り深さXが板の長さLの1%以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の板状セラミックス焼結体の製造方法。
  5. 板状セラミックス焼結体の60体積%以上が部分安定化ジルコニアからなることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の板状セラミックス焼結体の製造方法。
  6. 板状のセラミックス焼結体が1mmから3mmの範囲であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の板状セラミックス焼結体。
  7. 開閉操作が可能な刃部を有する一対の板状セラミックス焼結体を反りの凹面を合わせて支点を中心とした回転運動をさせて物品を切断する切断器具において、刃部を有する一対の板状セラミックス焼結体の少なくとも1枚が請求項1〜6のいずれかに記載のセラミックス焼結体であることを特徴とする切断用器具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014210106A (ja) * 2013-04-19 2014-11-13 株式会社水野セラミックス せん断刃の製造方法及びせん断刃
JP2016006244A (ja) * 2014-05-29 2016-01-14 Tmtマシナリー株式会社 糸切断装置
CN113618642A (zh) * 2021-08-05 2021-11-09 江苏华东砂轮有限公司 一种重负荷磨削砂轮开刃装置及开刃方法

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