JP2009233103A - 咳嗽検出装置及び咳嗽検出装置のプログラム - Google Patents

咳嗽検出装置及び咳嗽検出装置のプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】密着マイクロフォンからの音信号を用いて精度よく咳嗽を検出することが可能な咳嗽検出装置を得る。
【解決手段】前記密着マイクロフォンで採取した音信号に含まれる、第1の周波数帯域から第1帯域信号を、少なくとも該第1の周波数帯域よりも高い周波数帯域を含む第2の周波数帯域から第2帯域信号を、抽出する帯域信号抽出部と、
前記第1帯域信号からイベントを検出し、検出したイベントを候補咳嗽とする候補咳嗽検出部と、
第1帯域信号と、第2帯域信号との対応関係から前記候補咳嗽を咳嗽であるか否かを判定する咳嗽判定部と、
を備えている咳嗽検出装置とする。
【選択図】図3

Description

本発明は被験者が発した音信号に基づいて咳嗽を検出する咳嗽検出装置に関するものである。
咳は、呼吸器系の疾患(特に、喘息、慢性閉塞性肺疾患、気管支炎等)に多く見受けられる症状である。一般的に咳の診断は問診に頼っているのが現状であるが、患者は診察時に必ずしも咳をしているとは限らず、この場合には医師は患者からの主観に頼った自覚症状を聞くしかない。また、患者も日中の覚醒時には症状を記憶していても、睡眠中の咳については、咳が激しい、眠れない等のあいまいな表現に留まってしまう。そのため、長期間に渡る客観的な咳嗽の評価が行えず有効な治療を行えないという問題があった。
咳の評価を客観的に行うために、特許文献1では、被験者からの呼吸音をマイクロフォンで検出し、検出した呼吸音の立ち上がり勾配、振幅又は持続時間のいずれかの情報を特徴情報として咳嗽の検出を行う咳記録装置が開示されている。
特許文献2では、被験者からの呼吸音から、音圧のエンベロープ曲線を作成し、作成したエンベロープ曲線の立ち上がり勾配及び尖度を基に咳嗽の検出を行う咳嗽音検出装置が開示されている。
特開平7−376号公報 特開2003−38460号公報
被験者から発する音を検出ものとして、被験者から所定距離離間させた位置で行う開放マイクロフォンと、被験者の体表面に密着させて用いる密着マイクロフォンとがある。前者の場合には、音の信号変化に対しての高周波帯域の感度は高いが、被験者との向きや距離により検出される音信号は変化してしまうことと、周囲環境からの音による影響を受けやすいと問題があり、長時間のモニターを行うには適さなかった。
後者の密着マイクロフォンを使用した場合には、そのような問題は発生しないが、その一方で、音の信号変化に対しての高周波帯域の感度が低い。特許文献1、特許文献2に記載の装置では、音の信号の立ち上がり勾配を有効な特徴として咳嗽の検出を行っているが、密着マイクロフォンを用いた場合には、音の信号変化の高周波帯域の感度が低いことから咳嗽検出を正確に、精度よく行うことはできない。
本発明は上記問題に鑑み、密着マイクロフォンからの音信号により精度よく咳嗽を検出することが可能な咳嗽検出装置を得ることを目的とするものである。
上記の目的は、下記に記載する発明により達成される。
1.被験者の喉部からの音信号を検出する密着マイクロフォンと、
前記密着マイクロフォンからの音信号から咳嗽を検出する信号処理部と、を有する咳嗽検出装置であって、
前記信号処理部は、
前記密着マイクロフォンが検出した音信号に含まれる、第1の周波数帯域から第1帯域信号を、少なくとも該第1の周波数帯域よりも高い周波数帯域を含む第2の周波数帯域から第2帯域信号を、抽出する帯域信号抽出部と、
前記第1帯域信号からイベントを検出し、検出したイベントを候補咳嗽とする候補咳嗽検出部と、
第1帯域信号と、第2帯域信号との対応関係から前記候補咳嗽を咳嗽であるか否かを判定する咳嗽判定部と、
を備えていることを特徴とする咳嗽検出装置。
2.密着マイクロフォンが検出した被験者の喉部からの音信号により咳嗽を検出する咳嗽検出装置のプログラムであって、
前記密着マイクロフォンが検出した音信号に含まれる、第1の周波数帯域から第1帯域信号を、少なくとも該第1の周波数帯域よりも高い周波数帯域を含む第2の周波数帯域から第2帯域信号を、抽出する帯域信号抽出ステップと、
前記第1帯域信号からイベントを検出し、検出したイベントを候補咳嗽とする候補咳嗽検出ステップと、
第1帯域信号と、第2帯域信号との対応関係から前記候補咳嗽を咳嗽であるか否かを判定する咳嗽判定ステップと、
をコンピュータに実行させることを特徴とする咳嗽検出装置のプログラム。
本発明によれば、密着マイクロフォンからの音信号から二つの帯域信号を抽出し、二つの帯域信号の特性から咳嗽を検出するようにすることにより精度よく咳嗽を検出することが可能な咳嗽検出装置を得ることができる。
本発明を実施の形態に基づいて説明するが、本発明は該実施の形態に限られない。
図1は、咳嗽検出装置の使用例を示す模式図である。同図に示す例では咳嗽検出装置の密着マイクロフォン1(以下、単に密着マイク1という)を被検体の生体面Hに取り付けた状態を示している。咳嗽検出装置により、咳、嚥下音、呼吸音、心音、その他の発生源の異なる複数の生体信号を検知して後述の信号処理部2に送信する。
図2は、密着マイク1の断面図である。同図に示す例では生体信号として生体音を採取するものである。同図に示すように、密着マイク1は、円柱形状で一端面が開口した筐体部12と、該筐体部12の開口面を閉塞するように筐体部12に密着したダイアフラム13とを備えている。
密着マイク1は、いわゆるコンデンサマイクロフォン方式の集音ユニットである。密着マイク1は変換部15と、上面及び下面が開口した円錐形状の空気室壁16からなる集音部と、変換部15により得た電気信号を増幅してデジタル信号に変換したり、外部の記憶部あるいは信号処理部(図示せず)に送信したりする素子19と、変換部15及び素子19を搭載した基板17と、変換部15及び素子19に電源を供給するバッテリ部18から構成される。
密着マイク1は、ダイアフラム13に設けられた粘着剤層14によって被験者の頸部前面側等の所定部位に貼り付けられている。患者が呼吸や嚥下などを行うことにより生体音を発すると、この生体音の波長に合わせてダイアフラム13が微小振動する。ダイアフラム13の微小振動は空気室壁16を伝って変換部15に伝搬される。そして、生体音の振動が変換部15により電気信号に変換され、素子19によりデジタル信号に変換されて、後述の信号処理部2に送信される。
図3は、本願発明の第1の実施形態に係る咳嗽検出装置の全体構成を示すブロック図である。同図に示すように、咳嗽検出装置は、密着マイク1、信号処理部2、入力部31、表示部32を備えている。信号処理部2では密着マイク1が被験者から取得した音声信号を制御処理することにより咳嗽の発生を検出する。表示部32は、例えば液晶パネルで構成される。「被験者情報取得部」として機能する入力部31は、例えばキーボード、マウスあるいは、表示部32に対してタッチスクリーンを重ねて配置したタッチパネルで構成される。そして当該入力部31により被験者の情報として、年齢、性別、患者ID番号等の情報の入力を行う。
信号処理部2は、帯域信号抽出部210、候補咳嗽検出部22a、呼気音候補検出部22b、咳嗽判定部23、出力部24、帯域設定部211、ルックアップテーブルを記憶する記憶部212を備えている。また信号処理部2が有する内部メモリに記憶しているプログラムをCPU(不図示)が実行することにより前記各部の制御及び各種処理を行う。
「帯域信号抽出部210」では、密着マイク1が取得した音信号から、設定されている第1及び第2の周波数帯域の音信号を帯域信号として抽出する。「候補咳嗽検出部22a」では、抽出した第1帯域信号からイベントを検出し、そしてイベントを含む区間を候補咳嗽として決定及び検出する。「呼気音候補検出部22b」では、第2帯域信号から呼気音候補区間を検出する。
「咳嗽判定部23」では、帯域信号と候補咳嗽との関係から、あるいは帯域信号、候補咳嗽及び呼気音候補区間との関係から、候補咳嗽検出部22aが検出した候補咳嗽が咳嗽であるか否かを判断して決定する。更に、咳嗽判定部23では、第2帯域信号をスペクトル解析(後述)することにより候補咳嗽の区間に発声音が含まれているか、あるいは候補咳嗽が発声音であるか否かを判断する。
「出力部24」では判断した咳嗽情報を咳嗽の発生時刻等の時間データとともに集積する。信号処理部2は、出力部24に集積した咳嗽情報を「表示部32」に表示させる。表示部32における表示例については、後述する。
[帯域設定]
「帯域設定部211」では、帯域信号抽出部210で設定している第1の周波数帯域及び第2の周波数帯域の変更を行う。第1の周波数帯域には、被験者の咳嗽に伴う急激な声門の開放、閉鎖の動きに依存した周波数帯域を含み、第2の周波数帯域には、安静時における被験者の呼気に依存した周波数帯域を含むようにその周波数の設定を行っている。初期設定では、例えば第1の周波数帯域としては100〜400Hz、第2の周波数帯域としては800〜1600Hzとして設定されている。なお第2の周波数帯域が第1の周波数帯域よりも高い周波数帯域を含むようにすれば、両者の周波数帯域がオーバラップするような設定としてもよい。
また記憶部212には「被験者情報」と「第1及び第2の周波数帯域」とが対応づけられたルックアップテーブルが記憶されている。帯域設定部211では、記憶部212に記憶されているルックアップテーブルを用いて、入力部31から入力された被験者情報に基づいて対応する「第1及び第2の周波数帯域」の呼び出しを行い、当該呼び出した「第1及び第2の周波数帯域」を帯域信号抽出部の周波数帯域として設定を行う。ルックアップテーブルの具体例については後述する。
[制御フロー]
次に図4から図9に基づき各部で実行する処理について説明する。図4は、第1の実施形態に係る咳嗽検出装置の信号処理部2での処理を説明するフローチャートである。
ステップS1では、信号処理部2は密着マイク1より音信号を取得する。
ステップS2では、帯域信号抽出部210により設定されている第1の周波数帯域(例えば100〜400Hz)に基づいて音信号に対してバンドパスフィルタのフィルタリング処理を行い、第1帯域信号の抽出を行う。同様に第2の周波数帯域(例えば800〜1600Hz)に基づいて音信号に対してバンドパスフィルタのフィルタリング処理を行い、第2帯域信号の抽出を行う。
図5に基づいて音信号から帯域信号を抽出する処理についての説明を行う。図5の上段に示すグラフは信号処理部2で取得した音信号の元信号の例であり、中段に示すグラフは元信号から抽出した第1帯域信号の例であり、下段に示すグラフは元信号から抽出した第2帯域信号の例である。同図において縦軸は音圧であり、横軸は時間である。
[イベント検出]
ステップS3では、候補咳嗽検出部22aにより第1帯域信号からイベントの検出を行い、候補咳嗽の決定を行う。ステップS3の処理について図6に示すサブルーチンに基づいて説明する。
図6(a)は包絡線によりイベントを検出するステップS3のサブルーチンの例である。同図のステップS31aにおいては、第1帯域信号から包絡線を作成する。包絡線の作成は既知の手法を用いて行う。例えば第1帯域信号の負の音圧成分を正負反転して折り返して、正の音圧成分と合成し、合成した音圧信号を時間軸で所定の区間で移動平均を行うことにより包絡線を作成する。図7はそのような手法により作成した包絡線の例である。候補咳嗽検出部22aではステップ32aにおいて作成した包絡線の値が所定の音圧値を超えた場合(ステップS32:Yes)には、イベントが発生したと判断して候補咳嗽として決定し(ステップS33)、図4の制御フローに戻る(Return)。
また包絡線を用いてイベントを検出する代わりに周波数解析によりイベントの検出を行うようにしてもよい。図6(b)は周波数解析によりイベントを検出するステップS3のサブルーチンの例である。
図6(b)のステップS31bでは、第1帯域信号を周波数変換処理としてFFT(高速フーリエ変換)を行う。
図8は各音信号に対してステップS31bでFFT処理により得られたパワースペクトルを表示させたものである。図8(a)は咳嗽における破裂音での周波数分布を示したものである。破裂音による周波数分布においては音声フォルマントがあまり含まれず、特定の周波数に偏りが少なくあらゆる周波数の音が満遍なく含まれるホワイトノイズ的な分布となっていることがわかる。ここで、「破裂音」とは鼻腔と口腔の双方の通気を同時に完全閉鎖するように喉頭部又は声門を閉鎖するか、あるいは口蓋帆を上げて鼻腔内を通る声道を閉鎖した上、口腔内の上下の調音器官を密着させて口腔内の声道を閉鎖することによって肺から閉鎖位置までの圧力を高め、呼気努力とともにその閉鎖を一気に開放することによって発生する音(子音)のことである。また「声門」とは、咽頭腔の側壁にある、甲状軟骨の裏から前後に走る上下の2対のひだ(声帯)とその間の狭い空間(声門裂)の総称のことである。また声門を開放した状態の音は、低周波であり、かつ通常の呼気時に比べて音圧が大きいという特徴を有している。
図8(b)は声門の締め音の周波数分布を示したものであり、図8(c)は発声時(話し声)の周波数分布を示したものである。同図に示すように声門の締め音及び発声時の音信号は特定の周波数に偏った分布を示す。また図8(c)においては音声フォルマントが含まれていることがわかる。
続いて、ステップS32bでは、候補咳嗽検出部22aではステップS31bで得られた周波数分布が、基本周期に基づく周期性がなく、かつ、パワースペクトルが所定値よりも大きいか否かを判断し、該当すると判断した場合(ステップS32b:Yes)イベントが発生したと判断して候補咳嗽として決定し(ステップS33)、図4の制御フローに戻る(Return)。
[咳嗽判定]
図4のステップS4、S5により咳嗽判定部23により第1帯域信号から検出したイベントに基づいて決定した候補咳嗽と、第2帯域信号との対応関係から候補咳嗽が咳嗽であるか否かの判定を行う。以下説明する。
先ずステップS4では、第1帯域信号の候補咳嗽と対応する第2帯域信号を抽出する。図9は、候補咳嗽が含まれる所定区間の第1帯域信号とそれに対応する第2帯域信号を並べて表示させたものである。そして図9(a)は咳嗽の終息時において、声門の閉めによる音信号が無い場合、図9(b)は咳嗽の終息時において、声門の閉めによる音信号がある場合、の帯域信号の例を示したものである。同図に示すe1は声門の開放、e2は声帯の閉鎖、e20は呼気位置を表す。そしてe1、e2がイベントに相当する。
図9(a)の上段に示す第1帯域信号には、検出した候補咳嗽e1の信号が含まれる所定空間を表示させている。下段に示す第2帯域信号においては、咳嗽に伴う音声信号の持続時間の抽出を行う。これは第2帯域信号には、急激な声門の開放、閉鎖の動きを伴わない安静時における被験者の呼気に依存した周波数帯域を含んでいるため、通常の呼気に伴う音信号も含まれている。咳嗽判定部23ではこの呼気に伴う音信号と、咳嗽に伴う音信号とを判別するために、所定値以上の音圧値が連続する持続時間の抽出を行っている。図9(a)、図9(b)に示す領域e20は、所定値以上の音圧値が連続したと判定した領域を示したものであり、領域e20の横軸方向の区間が持続時間に相当する。
ステップS5では、咳嗽判定部23により以下の(1)、(2)のいずれかあるいは両方により候補咳嗽が咳嗽であるか否かを判断するようにしている。(1)第1帯域信号の候補咳嗽と第2帯域信号における呼気音候補候区間の音声信号の発生タイミング(位置関係)により判断する。例えば第1帯域信号におけるイベントの開始タイミングと前述の第2帯域信号で所定値以上の音圧値が連続した領域の開始タイミング間の時間長が一定値内であるかにより判断する。一定値以内でなければ咳嗽ではないと判断する。(2)第1帯域信号の候補咳嗽に対応する区間における第2帯域信号の前述の持続時間が所定値よりも長いか否かにより判断する。例えば一般的に咳嗽時の持続時間は、呼気時の持続時間に比べて短い。前者の持続時間は長くても1sec以内である。そして所定値として1secを設定し、当該所定値を超える場合には咳嗽ではないと判断する。
更にこれに加えて、第2帯域信号に対して図8に示したようなスペクトル解析することにより、例えば音声フォルマントが含まれた場合には発声音であるので、咳嗽ではないと判断するようにしてもよい。
咳嗽判定部23がこのような判断を行うことによりにより候補咳嗽が咳嗽ではなく偽陽性であると判断した場合には(ステップS5:No)フローを終了する(End)。一方咳嗽であると判断した場合には(ステップS5:Yes)当該咳嗽の情報を出力部24に出力して(ステップS6)フローを終了する。
本実施形態によれば、密着マイクロフォンからの音信号から二つの帯域信号を抽出し、二つの帯域信号の特性から咳嗽を検出することにより、精度よく咳嗽を検出することが可能となる。
[帯域設定部による周波数帯域の設定]
図10は、第2の実施形態に係る咳嗽検出装置の信号処理部2での処理を説明するフローチャートである。第2の実施形態においては、帯域信号抽出部210の周波数帯域の設定を、帯域設定部211により変更するものである。
ステップS101では、帯域設定部211は、入力部31により入力された被験者の情報を取得する。被験者の情報としては、例えば、年齢、性別、患者ID番号等の情報である。
ステップS102では、帯域設定部211ではステップS101で取得した被験者の情報に基づいて、記憶部212に記憶しているルックアップテーブルを参照して、対応する第1及び第2の周波数帯域の情報を取得する。そして取得した当該周波数帯域により帯域信号抽出部210の、第1の周波数帯域、第2の周波数帯域の設定値の変更を行う。
[被験者特有のルックアップテーブル]
被験者特有のルックアップテーブルの例として、過去に測定した咳嗽時の周波数帯域の被験者特有の特性を調べておき、得られた特性から被験者特有の第1の周波数帯域と第2の周波数帯域を決定し、当該決定した周波数帯域を被験者の患者IDと対応づけて記憶部212に記憶するようにしてもよい。
図11は、異なる被験者における、第1周波数帯域及び第2周波数帯域それぞれに対する上限周波数、下限周波数をプロットしたグラフである。同図においては被験者のサンプルは成人から行い、100Hz以下の周波数に関しては四捨五入して、100Hzに丸めている。
同図に示すように各被験者により第1周波数帯域及び第2周波数帯域の分布は異なっていることがわかる。また同図に示す分布から被験者特有のルックアップテーブルを作成した例を以下に示す。表1は図11に示す被験者No.2(左から2番目、以下同様)の周波数分布からルックアップテーブルを作成した例であり、表2は被験者No.22、表3は被験者No.15の周波数分布からルックアップテーブルを作成した例である。
Figure 2009233103
Figure 2009233103
Figure 2009233103
ステップS1で、密着マイク1から音信号を取得した帯域信号抽出部210は、続くステップS2ではステップS102で変更(設定)した、第1の周波数帯域及び第2の周波数帯域に基づいて音信号から、第1帯域信号及び第2帯域信号を抽出する。
ステップS3以降は図4、図6に示した制御フローと同一の制御を行い終了する。
本実施形態によれば、被験者情報に基づいて、被験者に対応した周波数帯域により帯域信号の抽出を行うので、咳嗽検出を精度よく行うことが可能となる。
[咳嗽表示」
図12は、表示部32における表示例を示したものである。同図に示すように信号処理部2は、表示欄a1に患者を特定するための情報として患者IDを、表示欄a2には、検出した咳嗽の各時刻における単位時間あたり、例えば5分毎の咳嗽の発生頻度を表示させている。表示欄a3には、各咳嗽のそれぞれの継続時間(持続時間)を表示させている。
本実施形態によれば、検出した咳嗽を時系列的に表示する及びそれぞれの持続時間を表示部に表示させることにより、被験者(患者)の咳嗽症状の経時変化を容易に確認することができるので、咳症状をその原因とする現象まで踏み込んで診断するために必要な情報を提供することが可能となる。
咳嗽検出装置の使用例を示す模式図である。 密着マイク1の断面図である。 本願発明の第1の実施形態に係る咳嗽検出装置100の全体構成を示すブロック図である。 第1の実施形態に係る咳嗽検出装置の信号処理部2での処理を説明するフローチャートである。 上段は信号処理部2で取得した音信号の元信号の例であり、中段は元信号から抽出した第1帯域信号の例であり、下段は元信号から抽出した第2帯域信号の例である。 図6(a)は包絡線により、図6(b)は周波数解析により、イベントを検出するステップS3のサブルーチンの例である。 包絡線の例である。 各音信号に対してステップS31bでFFT処理により得られたパワースペクトルを表示させたものである。 候補咳嗽が含まれる所定区間の第1帯域信号とそれに対応する第2帯域信号を並べて表示させたものである。図9(a)は咳嗽の終息時において、声門の閉めによる音信号が無い場合、図9(b)は声門の閉めによる音信号がある場合、の帯域信号の例を示したものである。 第2の実施形態に係る咳嗽検出装置の信号処理部2での処理を説明するフローチャートである。 第2の実施形態に係る咳嗽検出装置の信号処理部2での処理を説明するフローチャートである。 表示部32における表示例を示したものである。
符号の説明
1 密着マイクロフォン
2 信号処理部
210 帯域信号抽出部
211 帯域設定部
212 記憶部
22a 候補咳嗽検出部
22b 呼気音候補検出部
23 咳嗽判定部
31 入力部
32 表示部

Claims (14)

  1. 被験者の喉部からの音信号を検出する密着マイクロフォンと、
    前記密着マイクロフォンからの音信号から咳嗽を検出する信号処理部と、を有する咳嗽検出装置であって、
    前記信号処理部は、
    前記密着マイクロフォンが検出した音信号に含まれる、第1の周波数帯域から第1帯域信号を、少なくとも該第1の周波数帯域よりも高い周波数帯域を含む第2の周波数帯域から第2帯域信号を、抽出する帯域信号抽出部と、
    前記第1帯域信号からイベントを検出し、検出したイベントを候補咳嗽とする候補咳嗽検出部と、
    第1帯域信号と、第2帯域信号との対応関係から前記候補咳嗽を咳嗽であるか否かを判定する咳嗽判定部と、
    を備えていることを特徴とする咳嗽検出装置。
  2. 前記信号処理部は、前記第2帯域信号から呼気音候補区間を検出する呼気音候補検出部を備え、
    前記咳嗽判定部は、(1)前記候補咳嗽の発生タイミングに対する前記呼気音候補区間の発生タイミングのずれが所定値よりも大きいか否か、(2)前記呼気音候補区間の持続時間が所定値よりも長いか否か、の少なくともいずれか一方を判断し、前記候補咳嗽が咳嗽か否かを判定することを特徴とする請求項1に記載の咳嗽検出装置。
  3. 前記咳嗽判定部は、第2帯域信号をスペクトル解析することにより発声音か否かを判断し、前記候補咳嗽が咳嗽か否かを判定することを特徴とする請求項2に記載の咳嗽検出装置。
  4. 前記候補咳嗽検出部は、帯域信号から包絡線を作成し、作成した包絡線が所定の音圧閾値を超えた場合にイベントであると検出することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の咳嗽検出装置。
  5. 前記第1の周波数帯域は被験者の咳嗽に伴う急激な声門の開放、閉鎖の動きに依存した周波数帯域を含み、前記第2の周波数帯域は急激な声門の開放、閉鎖の動きを伴わない被験者の呼気に依存した周波数帯域を含むことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の咳嗽検出装置。
  6. 前記候補咳嗽検出部は、前記第1帯域信号から、咳嗽開始時の声門破裂音をイベントとして検出することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の咳嗽検出装置。
  7. 前記候補咳嗽検出部は、前記第1帯域信号から、咳嗽終了時の声門を閉じる音をイベントとして検出することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の咳嗽検出装置。
  8. 前記咳嗽判定部は、前記第1帯域信号からのイベント発生タイミングと、前記第2帯域信号からの咳嗽の持続時間に基づいて候補咳嗽が咳嗽であるかを決定することを特徴とする請求項7記載に記載の咳嗽検出装置。
  9. 被験者の情報を取得する被験者情報取得部を備え、
    前記信号処理部は、
    被験者の情報に対応した、第1の周波数帯域及び第2の周波数帯域の対応テーブルを記憶する記憶部と、
    帯域設定部と、を有し、
    該帯域設定部は、前記被験者情報取得部が取得した被験者の情報に基づいて前記記憶部に記憶した対応テーブルの読み出しを行い、読み出した該対応テーブルに基づいて前記第1の周波数帯域及び前記第2の周波数帯域の設定を行うことを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の咳嗽検出装置。
  10. 前記帯域設定部は、
    前記被験者情報取得部が取得した被験者特有の被験者情報に対応する音信号から前記咳嗽判定部が咳嗽であると決定した咳嗽の発生区間での音信号に基づいて、第1の周波数帯域及び第2の周波数帯域の抽出を行い、
    抽出した該第1の周波数帯域及び該第2の周波数帯域を前記被験者特有の被験者情報と対応する対応テーブルとして前記記憶部に記憶させることを特徴とする請求項9に記載に記載の咳嗽検出装置。
  11. 表示部を備え、
    前記信号処理部は、検出した咳嗽を時系列的に前記表示部に表示させることを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の咳嗽検出装置。
  12. 前記信号処理部は、検出した咳嗽の持続時間を前記表示部に表示させることを特徴とする請求項11に記載の咳嗽検出装置。
  13. 密着マイクロフォンが検出した被験者の喉部からの音信号により咳嗽を検出する咳嗽検出装置のプログラムであって、
    前記密着マイクロフォンが検出した音信号に含まれる、第1の周波数帯域から第1帯域信号を、少なくとも該第1の周波数帯域よりも高い周波数帯域を含む第2の周波数帯域から第2帯域信号を、抽出する帯域信号抽出ステップと、
    前記第1帯域信号からイベントを検出し、検出したイベントを候補咳嗽とする候補咳嗽検出ステップと、
    第1帯域信号と、第2帯域信号との対応関係から前記候補咳嗽を咳嗽であるか否かを判定する咳嗽判定ステップと、
    をコンピュータに実行させることを特徴とする咳嗽検出装置のプログラム。
  14. 前記帯域信号抽出ステップで抽出した前記第2帯域信号から呼気音候補区間を検出する呼気音候補検出ステップを有し、
    前記咳嗽判定ステップでは、(1)前記候補咳嗽の発生タイミングに対する前記呼気音候補区間の発生タイミングのずれが所定値よりも大きいか否か、(2)前記呼気音候補区間の持続時間が所定値よりも長いか、の少なくともいずれか一方を判断し、前記候補咳嗽が咳嗽か否かを判定することを特徴とする請求項13に記載の咳嗽検出装置のプログラム。
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