JP2009232041A - 基地局装置及び送信パラメータ制御方法 - Google Patents

基地局装置及び送信パラメータ制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】制御情報の通信品質を高め通信スループットを向上させる技術を提供する。
【解決手段】基地局装置が、送信電力、変調方式、符号化率及びデータ冗長度を含む複数の送信パラメータの組み合わせを決定するパラメータ決定手段であって、それら複数の送信パラメータのうち、送信電力を優先的に変更することによりその組み合わせを決定する第一制御と変調方式又は符号化率或いはデータ冗長度を優先的に変更することによりその組み合わせを決定する第二制御と切り替えるパラメータ決定手段と、このパラメータ決定手段により決定された組み合わせに含まれる複数の送信パラメータを用いて移動局のための制御情報を処理する信号処理手段とを備える。
【選択図】図4

Description

本発明は、無線通信システムに関し、特に、制御情報の通信品質を高める技術に関する。
複数の移動局を対象とする無線通信方式では、基地局が帯域割当情報などの制御情報が定期的に全移動局に通知される。もしこの制御情報に誤りが生じた場合、正常な通信を維持できなくなり、ひいてはスループットの劣化に繋がる場合がある。このため、制御情報の通信品質を高め制御情報が全移動局で正しく受信できるように、以下のような手法が採られる。
第一手法として変調方式を伝送レートの低い方式へ切り替える手法が採られる。この第一手法では、伝送環境が悪い場合には、例えば、1シンボル当り4ビット伝送可能な16QAM(Quadrature Amplitude Modulation)から1シンボル当り2ビット伝送可能なQ
PSK(Quadrature Phase Shift Keying)に切り替えられる。
第二手法として誤り訂正符号の符号化率を下げる手法が採られる。この第二手法では、伝送環境が悪い場合には、例えば、符号化率4分の3(3/4)の畳み込みターボ符号(CTC;Convolutional Turbo Coding)から符号化率1/2のCTCに切り替えられる。
第三手法としてデータの冗長度を上げる手法(Repetition)が採られる。この第三手法では、伝送環境が悪い場合には、同一データの繰り返し挿入率が上げられる。
第四手法として送信電力を上げる手法(以降、ブースティング(Boosting)とも表記する)が採られる。
第五手法としてマルチアンテナの送信符号及び伝送レートを変更する手法が採られる。この第五手法では、伝搬環境が悪い場合には、例えば、空間時間符号(STC)で伝送レート2から伝送レート1へ変更される。
このような手法を用いて制御情報の通信品質を高める技術が以下に示す各文献により開示されている。
下記特許文献1では、各ユーザにより利用されている変調方式と符号化率との組み合わせ(以降、MCS(Modulation and Coding Scheme)と表記する)をそれぞれ比較し、最も伝送レートの低いMCSと同じかそれよりも伝送レートの低いMCSを制御情報の送信パラメータとして決定する技術が開示されている。
下記特許文献2では、MCSを切り替えることの他、送信電力を増大させることでロバスト性を強化する手法が開示されている。この手法では、基地局が送信時に設定し得る送信電力を求め、その送信電力の設定値から利用するMCSが取得される。
特表2007−511975号公報 特開2006−211210号公報
しかしながら、上述の従来手法のように、第一手法、第二手法、第三手法及び第五手法
を用いた場合には、制御情報で利用される帯域が増加することによりユーザデータ通信に利用できる帯域が少なくなるため、通信スループットが低下するという問題点がある。一方、第四手法のブースティングでは、帯域に関する問題点はないものの、移動局間及び隣接セルへの干渉が大きくなることからシステム全体の通信スループットが低下することが懸念される。
本発明の課題は、このような問題点に鑑み、制御情報の通信品質を高め通信スループットを向上させる技術を提供することにある。
本発明の各態様では、上述した課題を解決するために、それぞれ以下の構成を採用する。
本発明の第一の態様は、送信電力、変調方式、符号化率及びデータ冗長度を含む複数の送信パラメータの組み合わせを決定するパラメータ決定手段であって、それら複数の送信パラメータのうちの送信電力を優先的に変更することによりその組み合わせを決定する第一制御と、変調方式又は符号化率或いはデータ冗長度を優先的に変更することによりその組み合わせを決定する第二制御と、を切り替えるパラメータ決定手段と、このパラメータ決定手段により決定された組み合わせに含まれる複数の送信パラメータを用いて移動局のための制御情報を処理する信号処理手段と、を備える基地局装置である。
この第一態様では、移動局のための制御情報に施される送信パラメータの組み合わせが決定されるにあたり、送信電力が優先的に変更される場合(第一制御)と、その他のパラメータが優先的に変更される場合(第二制御)とが切り替えられて実行される。
これにより、第一制御が実行される場合には、通信帯域を増加させることなく制御情報のロバスト性を向上させるという送信電力(ブースティング)の利点を活かすことができる。一方、第二制御が実行される場合には、送信電力の増加に伴う隣接セルへの干渉の増大という送信電力の欠点を防ぎ、その他の送信パラメータで制御情報の通信品質を高めることができる。
従って、この第一態様によれば、送信パラメータのうちの送信電力(ブースティング)の利点を活かすケースとブースティングの欠点を補いその他の送信パラメータの利点を活かすケースとを切り替えながら、適切な送信パラメータを決定することができるため、制御情報の通信品質を高め、かつ通信スループットを向上させることができる。
上記第一態様において好ましくは、上記複数の送信パラメータの組み合わせが複数定義されたパラメータテーブルであって、送信電力が優先的に変更されるように設定された第一パラメータテーブルと変調方式又は符号化率或いはデータ冗長度が優先的に変更されるように設定された第二パラメータテーブルとを含むパラメータテーブルと、各セルのサービス提供頻度に応じて各セルの通信優先度をそれぞれ決定する優先度決定手段と、を更に備えるように構成し、上記パラメータ決定手段が、上記優先度決定手段により決定される各通信優先度に応じて、自セルの通信優先度が他セルのそれよりも高い場合には上記第一パラメータテーブルが参照され、自セルの通信優先度が他セルのそれよりも低い場合には上記第二パラメータテーブルが参照されることにより上記第一制御と上記第二制御との間の切り替えを行い、参照されたパラメータテーブルから複数の送信パラメータの1つの組み合わせを抽出するように構成する。
この態様では、サービス提供頻度に応じた各セルの通信優先度が決定され、この各セルの通信優先度に応じて送信パラメータ内の送信電力の優先度が決められる。言い換えれば
、各セルの通信優先度に応じて、参照すべきパラメータテーブル(第一制御と第二制御)が切り替えられる。これにより、自セルのサービス提供頻度が他のセルのそれよりも高い場合は、他セルへの干渉量が多少増えたとしても他セルへの影響度が少ないため、この場合に有効な第一制御によるパラメータ決定が行われる。逆に、自セルのサービス提供頻度が他のセルよりも低い場合は、他セルへの干渉量が増えると他セルへの影響度が大きくなるため、第一制御ではなく第二制御によるパラメータ決定が行われる。
よって、この態様によれば、自セルを含めた各セルの通信優先度に応じてその時々において有効な送信パラメータの組み合わせを決定することができるため、制御情報の通信品質を高めながら、システム全体としての通信スループットを向上させることができる。
上記第一態様において好ましくは、自セルからの送信電力に応じた隣接セルにおける干渉量を推定する干渉推定手段と、この干渉推定手段により推定された干渉量に基づいて、送信電力の取り得る値の幅が第二パラメータテーブルよりも第一パラメータテーブルのほうが大きくなるように設定するパラメータ設定手段と、を更に備えるように構成する。
この態様では、送信電力に応じた干渉量が推定され、これを用いて送信電力値の取り得る幅が決定される。更に、送信電力が優先的に変更されるように設定された第一パラメータテーブルに設定される送信電力値は、その他の送信パラメータが優先的に変更されるように設定された第二パラメータテーブルのそれよりも取り得る値の幅が大きくなるように設定される。これにより、例えば、送信電力が優先される際の許容干渉量とその他の送信パラメータが優先される際の許容干渉量とを把握するようにすれば、各セルの通信優先度に応じた適切な送信電力値の範囲を決定することができる。
従って、この態様によれば、隣接セルへ悪影響を及ぼさないような送信電力最適値を求めることで、制御情報の通信品質を高めながらシステム全体の通信スループットを向上させることができる。
上記第一態様において好ましくは、上記複数の送信パラメータの各々について取得される各利得値に基づいて、複数の送信パラメータの各組み合わせについてそれぞれ合計利得値を算出し、各合計利得値を各組み合わせにそれぞれ関連付けて上記パラメータテーブルに設定する利得設定手段と、複数の移動局との間の各無線品質に基づいて前記複数の移動局のいずれか1つを選択する選択手段と、この選択手段により選択された移動局のためのユーザデータに適用する個別送信パラメータとして上記複数の送信パラメータの1つの組み合わせを決定する個別パラメータ決定手段と、この個別パラメータ決定手段により決定された個別送信パラメータに含まれる各送信パラメータに対応する各利得値をそれぞれ取得することにより、この個別送信パラメータの合計利得値を算出する要求利得算出手段と、を更に備えるように構成し、上記パラメータ決定手段が、上記要求利得算出手段により算出された個別送信パラメータの合計利得値と上記利得設定手段により設定されたパラメータテーブルの合計利得値とを比較することにより、上記のように切り替えられたパラメータテーブルからこの個別送信パラメータに対応する複数の送信パラメータの1つの組み合わせを抽出するように構成する。
この態様では、上記複数の送信パラメータの各組み合わせにつき合計利得値がそれぞれ算出され、各合計利得値が各組み合わせに関連付けられて上記パラメータテーブルに設定される。ここで、利得値とは、各送信パラメータの各値に関し、予め決められた基準値とその値との割合を示す値を意味する。更に、無線通信する複数の移動局の中から選択された1つの移動局に関し、この移動局へ送信されるユーザデータに適用される個別送信パラメータ(複数の送信パラメータの組み合わせ)に対応する合計利得値が同様に取得される。このような各合計利得値が利用されることで、いずれかのパラメータテーブルから所望
の組み合わせが抽出される。
例えば、無線品質が劣悪の移動局が選択されるようにすれば、一般的にはこのような移動局にも届くような個別送信パラメータが決定されるため、この個別送信パラメータと同程度の利得値に対応する送信パラメータの組み合わせにより、いずれの移動局においても正しく受信可能な制御情報を送信することができる。
上記第一態様において好ましくは、移動局における制御情報の受信状況を監視する監視手段を更に備えるように構成し、上記要求利得算出手段が、この監視手段により得られた受信状況が悪いと判断すると、上記個別送信パラメータの合計利得値をより増加させ、上記パラメータ決定手段が、上記要求利得算出手段により増加された合計利得値に基づいて、再度、複数の送信パラメータの1つの組み合わせを抽出するように構成する。
この態様によれば、制御情報の実際の受信状況に応じて適切な送信パラメータの組み合わせを決定することができるため、より制御情報の通信品質を高めることができる。
なお、本発明の別態様として、以上のような基地局装置とこの基地局装置と無線通信する移動局とを有する無線通信システムであってもよいし、以上の何れかの機能をコンピュータ、ICチップ等に実現させる送信パラメータ制御方法であってもよいし、以上の何れかの機能を実現させるプログラムであってもよいし、そのようなプログラムを記録するコンピュータが読み取り可能な記憶媒体であってもよい。
本発明によれば、制御情報の通信品質を高め通信スループットを向上させる技術を提供することができる。
[発明の実施形態の概要]
本発明の実施形態を説明するにあたって、まず本発明の実施形態の概要について説明する。本発明の実施形態は、上述の第一手法から第五手法で用いられる各送信パラメータを最適に利用することにより、制御情報の通信品質を高め通信スループットを向上させる。以降、これら送信パラメータのうち、第一手法に係る送信パラメータを変調方式と表記し、第二手法に係る送信パラメータを符号化率(符号化方式を含む)と表記し、第三手法に係る送信パラメータをレピティションと表記し、第四手法に係る送信パラメータを送信電力又はブースティングと表記し、第五手法に係る送信パラメータを空間符号化率と表記する。また、変調方式及び符号化率の組み合わせをMCS(Modulation Coding Scheme)とも表記する。
本発明の実施形態では、これら送信パラメータのうち特に送信電力(ブースティング)に着目する。上述したように、ブースティングは、他の送信パラメータと比較して、通信帯域の増加を伴わず制御情報のロバスト性を向上できる点で有効である。一方で、ブースティングは、隣接セルへの干渉を増大させるという悪影響を及ぼす可能性がある。そこで、本実施形態では、セル間干渉を考慮し、隣接セルへ悪影響を及ぼさないような送信電力最適値を求めることで、制御情報の通信品質を高めながらシステム全体の通信スループットを向上させる。
これを実現するために、本実施形態では、伝搬環境に応じて送信パラメータを切り替える必要が生じた場合に、上記複数の送信パラメータをどういう順序で切り替えるかという優先度を各送信パラメータに持たせる。本発明の実施形態では、送信電力の優先度が他の送信パラメータとの関係において決定される。自セルが隣接セルに与える干渉の度合い、
及び自セルと隣接セルとの通信優先度(無線リソース使用状況及び隣接セルからの干渉に対する耐性)が取得され、これら情報に基づいて送信電力の優先度が決定される。
更に、本発明の実施形態では、上記自セルが隣接セルに与える干渉の度合いに応じて、送信電力の最適値が決定される。
本発明の実施形態では、このような送信電力の優先度及び最適値が反映された送信パラメータテーブルを用いて、通信状況に応じた制御情報のロバスト性を確保するために最適な送信パラメータが選択される。
このように本発明の実施形態では、制御情報(制御チャネル)を伝送するための送信パラメータの最適選択手法に着眼しているため、以下、ユーザデータ(データチャネル)を伝送するための送信パラメータについては特に記載しないものとする。
[実施形態]
以下、図面を参照して、本発明の実施形態における無線通信システムについて説明する。以下に示す実施形態の構成は例示であり、本発明は実施形態の構成に限定されない。
〔システム構成〕
本発明の実施形態における無線通信システムのシステム構成について図1を用いて説明する。図1は、本発明の実施形態における無線通信システムのシステム構成を示す図である。本実施形態における無線通信システムは、基地局装置(以降、基地局と表記する)10、移動局装置(以降、移動局と表記する)5により構成される。図1に示す構成は、説明の便宜のために採用した一例に過ぎず、実際には、基地局10及び移動局5がそれぞれ複数存在するようにし、図示されていない基地局10を制御する制御装置等を更に有するようにしてもよい。
基地局10(#1)、(#2)及び(#3)は、所定のネットワーク(図示せず)により接続される。以降、基地局を示す際には、各基地局を区別する必要がある場合を除いて、基地局10と表記する。各基地局10(#1)、(#2)及び(#3)は、それぞれセルC1、C2及びC3を形成する。基地局10は、移動局5を無線通信で本実施形態における無線通信システムに接続し、接続される移動局5へ所定の通信サービスを提供する。
〔基地局〕
以下、本実施形態における基地局10の装置構成について図2を用いて説明する。図2は、本実施形態における基地局10の装置構成の一部を示すブロック図である。本実施形態における基地局10は、アンテナ20、送受信周波数共用器(以降、DUP(DUPlexer)と表記する)21、無線送信部22、デジタルアナログ変換器(以降、DAC(Digital to Analog Converter)と表記する)23、逆高速フーリエ変換(以降、IFFT(Inverse Fast Fourier Transform)と表記する)部24、マッピング(MAPPING)部25、エンコーディング部26、スケジューリング部27、制御情報生成部29、無線受信部31、アナログデジタル変換器(以降、ADC(Analog to Digital Converter)と表記する
)32、高速フーリエ変換(以降、FFT(Fast Fourier Transform)と表記する)部33、チャネル補償部34、デマッピング(DE-MAPPING)部36、チャネル推定部35、デコーディング部37、制御情報取得部38等を有する。これら基地局10の各機能部は、ソフトウェアの構成要素、又はハードウェアの構成要素、若しくはこれらの組み合わせとしてそれぞれ実現される([その他]の項参照)。以下、これら基地局10を構成する各機能部についてそれぞれ説明する。
制御情報生成部29は、他の機能部(図示せず)から下りの制御情報を受け、スケジュ
ーリング部27からスケジューリング情報(UL−MAP情報等)を受け、これらから下りの制御データを生成する。生成された制御データは、エンコーディング部26へ送られる。
エンコーディング部26は、制御情報生成部29から送られる制御データに対しスケジューリング部27から送られる送信パラメータ情報に基づく符号化、変調等を行う。なお、エンコーディング部26は、他の機能部(図示せず)から送られるユーザデータに対しても同様に処理する。処理された制御データ系列は、ユーザデータ系列と共にマッピング部25へ送られる。このエンコーディング部26の詳細機能については後述する。
マッピング部25は、エンコーディング部26から送られる各データ系列をスケジューリング部27から送られるマッピング情報により各サブキャリアにそれぞれマッピングする。各サブキャリアにマッピングされたデータ系列はそれぞれIFFT部24へ送られる。
IFFT部24は、そのデータ系列をIFFT処理し、ベースバンドOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)信号を生成する。ベースバンドOFDM信号は、DAC23へ送られる。
DAC23は、このベースバンドOFDM信号をアナログ信号に変換し、無線送信部22へ送る。
無線送信部22は、アナログ信号に対し周波数変換、増幅等を行い、高周波信号を生成する。生成された信号は、DUP21を介してアンテナ20から送出される。
DUP21は、アンテナ20を送受信で共用するために送信信号及び受信信号を分離して、送信信号をアンテナ20から送出させ、受信信号を無線受信部31へ送る。
無線受信部31は、アンテナ20で受信され、DUP21を介して送られる受信信号を受けると、この受信信号を増幅及び周波数変換する。このように処理された受信信号は、ADC32へ送られる。
ADC32は、受信信号をデジタルベースバンド信号に変換し、FFT部33へ送る。
FFT部33は、入力されたデジタルベースバンド信号に対してFFT処理を行い、各サブキャリア成分に対応する所定数の周波数領域信号を出力する。これら周波数領域信号は、シリアルデータ系列に変換され、チャネル補償部34及びチャネル推定部35へ送られる。
チャネル推定部35は、FFT部33から送られるデータ系列のうちパイロットシンボルを用いて、送信元となる移動局から本基地局10への上りリンクに関する伝搬路特性(チャネル推定値)を取得する。チャネル推定部35は、この推定された伝搬路特性情報に基づいてCQI(Channel Quality Indicator)を決定する。決定されたCQI情報はス
ケジューリング部27へ送られ、伝搬路特性情報はチャネル補償部34へ送られる。
チャネル補償部34は、チャネル推定部35から送られる伝搬路特性情報を用いて、FFT部33から送られる各サブキャリア成分に対応するシリアルデータ系列に対しチャネル補償処理を行う。このチャネル補償されたシリアルデータ系列は、デマッピング部36へ送られる。
デマッピング部36は、各サブキャリア成分に対応するシリアルデータ系列をデマッピングする。デマッピングされたデータ系列は、デコーディング部37へ送られる。
デコーディング部37は、スケジューリング部27から送られる上りの制御データのための送信パラメータ情報を用いて、デマッピング部36から送られるデータ系列を復調及び復号し、上りの制御情報を取得する。この取得された上りの制御情報は、制御情報取得部38へ送られる。また、デコーディング部37は、データ系列の信号から搬送波対雑音比(CNR(Carrier-to-Noise power Ratio))を取得する。このCNR情報は、スケジ
ューリング部27へ送られる。
制御情報取得部38は、上りの制御情報から、NACK情報、隣接セル情報などを取得する。これら取得された情報は、スケジューリング部27へ送られる。制御情報取得部38は、本発明の第一態様における監視手段に相当する。
スケジューリング部27は、他の機能部(図示せず)から送られる下り及び上りの各スケジューリング情報、デコーディング部37から送られる各移動局に関するCNR情報、チャネル推定部35から送られる各移動局に関するCQI情報、及び、制御情報取得部38から送られるNACK情報及び隣接セル情報等を受ける。
これら情報に基づいて、スケジューリング部27は、下りの制御データのための送信パラメータ情報及びマッピング情報、並びに、上りの制御データのための送信パラメータ情報及びマッピング情報をそれぞれ生成する。下りの制御データのための送信パラメータ情報は、エンコーディング部26へ送られ、下りの制御データのためのマッピング情報は、マッピング部25へ送られる。上り制御データのための送信パラメータ情報は、デコーディング部37及び制御情報生成部29へ送られ、上り制御データのためのマッピング情報は、制御情報生成部29へ送られる。なお、これら情報のうち、各マッピング情報については本発明の実施形態で限定されるものではないため、一般的な手法により決定された情報が利用されるようにすればよい。このスケジューリング部27の詳細機能については後述する。
<エンコーディング部>
以下、上述の本実施形態における基地局10のエンコーディング部26の詳細機能について説明する。なお、このエンコーディング部26は、本発明の第一態様における信号処理手段に相当する。
図3は、本実施形態における基地局10のエンコーディング部26の機能構成概念を示すブロック図である。図3に示すように、エンコーディング部26は、誤り訂正符号化(以降、FECと表記する)部51、インタリーバ52、レピティション部53、変調部54、ブースティング部55、時間空間符号化(以降、STCと表記する)部56等を有する。これらエンコーディング部26の各機能部は、ソフトウェアの構成要素、又はハードウェアの構成要素、若しくはこれらの組み合わせとしてそれぞれ実現されるようにしてもよい([その他]の項参照)。上述したように、エンコーディング部26は、これら各機能部を用いて、スケジューリング部27から送られる送信パラメータ情報に基づいて制御データを処理する。
FEC部51は、入力された制御データに対し、スケジューリング部27から送られる送信パラメータ情報のMCSに含まれる符号化率(符号化方式)に応じた誤り訂正符号化を行う。例えば、スケジューリング部27から送られる符号化率に関する情報が「CTC
R=2/3」であった場合には、FEC部51は、符号化率3分の2の畳み込みターボ符号で制御データ列を符号化する。本発明の実施形態は、FEC部51により用いられる
誤り訂正符号を限定するものではなく、スケジューリング部27から送られるMCSに応じた符号化が行われるようにすればよい。FEC部51により誤り訂正符号化された制御データは、インタリーバ52に送られる。
インタリーバ52は、入力された制御データをインタリーブする。このインタリーブには例えば周波数インタリーブ、時間インタリーブがある。インタリーバ52によりインタリーブされた制御データ列は、レピティション部53に送られる。
レピティション部53は、入力された制御データのビット列に対し、スケジューリング部27から送られる送信パラメータのうちのレピティション情報に応じたビット繰り返し挿入処理を行う。スケジューリング部27から送られるレピティションに関する情報が「2」であった場合には、例えば、通常のビット繰り返し率の2倍のビット繰り返し処理が行われる。このように処理された制御データ列は、変調部54へ送られる。
変調部54は、入力された制御データ列をスケジューリング部27から送られる送信パラメータ情報のMCSに含まれる変調方式で変調する。例えば、スケジューリング部27から送られる変調方式に関する情報が「16QAM」であった場合には、変調部54は、16QAMで当該制御データ列を変調する。本発明の実施形態は、変調部54で実行される変調方式を限定するものではなく、スケジューリング部27から送られるMCSに応じた変調が行われるようにすればよい。変調部54により変調された制御データ列は、ブースティング部55に送られる。
ブースティング部55は、入力された制御データ列に対し、スケジューリング部27から送られる送信パラメータ情報の送信電力(ブースティング)に応じて、制御データ列の信号の振幅を制御する。例えば、スケジューリング部27から送られる送信電力に関する情報が「3(dB)」であった場合には、ブースティング部55は、出力される制御データ列の信号レベルが3(dB)になるように制御する。本発明の実施形態は、ブースティング部55によるブースティング処理を限定するものではなく、スケジューリング部27から送られる送信電力パラメータに応じた振幅制御が行われるようにすればよい。ブースティング部55により振幅制御された制御データ列は、STC部56へ送られる。
STC部56は、入力される制御データ列をスケジューリング部27から送られる送信パラメータ情報の空間時間符号化率(STC)情報に応じて空間時間符号化する。この空間時間符号化率は、例えば、MIMO(Multi Input Multi Output)のエンコーディングレートが利用される。本発明の実施形態は、STC部56で実行される空間時間符号化方式を限定するものではなく、スケジューリング部27から送られる情報に応じた空間時間符号化方式が行われるようにすればよい。STC部56により符号化された制御データ列は、マッピング部25に送られる。
なお、ここでデコーディング部37の詳細機能については図示しないが、デコーディング部37は上述したエンコーディング部26の逆の処理を行う詳細機能を有していればよいことは当業者であれば当然に導く事項である。
<スケジューリング部>
以下、上述の本実施形態における基地局10のスケジューリング部27の詳細機能について説明する。
図4は、本実施形態における基地局10のスケジューリング部27の機能構成概念を示すブロック図である。図4に示すように、スケジューリング部27は、干渉量推定部41、通信優先度決定部42、送信電力パラメータ設定部43、送信パラメータテーブル45
、要求利得値決定部46、送信パラメータ決定部48等を有する。これらスケジューリング部27の各機能部は、[その他の]の項に示すようなソフトウェアの構成要素としてそれぞれ実現される。もちろん、これら各機能部は、ソフトウェアの構成要素、又はハードウェアの構成要素、若しくはこれらの組み合わせとしてそれぞれ実現されるようにしてもよい([その他]の項参照)。
干渉量推定部41は、自セルが隣接セルに与える干渉量を推定する。言い換えれば、干渉量推定部41は、送信電力に応じた隣接セルへの干渉の度合い(干渉電力)を決定する。干渉量推定部41は、本発明の第一態様における干渉推定手段に相当する。干渉量推定部41による干渉電力の推定手法としては、以下の2つの手法がある。
第一手法は、セル配置状態により予測する手法であり、基地局間距離、カバーエリア範囲、伝搬路環境などの条件により空間的な送信電力分布をモデル化し、この送信電力分布モデルを元に自セルが隣接セルに与える干渉の影響を推定する。この手法では、例えば、図5に示すように推定結果としての干渉の度合いとして、自セルと隣接セルとのセル境界の中心地点Aにおける所要希望波対干渉波電力比(以降、C/I(Carrier to Interference ratio)と表記する)を用いる。図5は、第一の干渉量推定手法を示す概念図である
このC/Iの算出方法については、既に開示される文献(特開2004−159345号公報参照)に記載されているため、ここでは詳細説明を省略する。簡単に言えば、図5に示すように、基地局10(#1)の干渉量推定部41は、希望波(C)を自身から送信される信号とし干渉波(I)を基地局10(#2)から送信される信号としたときの、中心地点AでのC/Iを算出する。
結果として、第一手法を用いる場合には、干渉量推定部41は、自セルの送信電力Pに応じたセル境界地点AにおけるC/Iを干渉電力として図6に示すように予めテーブルに保持する。図6は、干渉量推定テーブルの例を示す図である。干渉量推定部41は、制御データを送信する上で施される送信電力Pに関する情報を得て、この干渉量推定テーブルを参照することによりその送信電力Pに対応する干渉量(予測C/I)を取得する。
第二手法は、隣接セルからの干渉を測定し予測する手法である。図7は、第二の干渉量推定手法を示す概念図である。この手法では、基地局10(#1)の干渉量推定部41は、隣接セルの基地局又は移動局の送信タイミング、通信帯域、平均送信電力情報P’を事前に取得する。干渉量推定部41は、続いて、自セル内の全通信を一時的に止め、自セルに存在する電波が他セルからの電波のみにし、その時の電力量を測ることで隣接セルの基地局又は移動局の干渉電力K’を測定する。干渉量推定部41は、測定された干渉電力K’とその時に取得される平均送信電力P’を以下の式(1)に代入し、減衰率α'を求め
る。
この減衰率α’は隣接セルから自セルへの減衰率を意味する。この手法では、この減衰率α’を自セルから隣接セルへの減衰率と見なし、所定の調整時間帯等に上述のような処理により算出される。これにより、干渉量推定部41は、以下の式(2)により自セルの送信電力をPとするときの自セルが隣接セルに与える干渉電力Kを必要に応じて算出する。
α' = K’/P’ ・・・式(1)
K = α'P ・・・式(2)
干渉量推定部41は、更に自セル内の移動局が上述と同様の手法により干渉電力の推定を行い、この結果の通知を受けるようにしてもよい。
通信優先度決定部42は、自セル及び隣接セルにおける、サービス中の端末数、使用中帯域幅、送信電力等の情報から各セルの通信優先度をそれぞれ決定する。この通信優先度は、サービス頻度が高い程、高くなるように設定される。サービス頻度は、例えば、各セル内に収容されるサービス中の端末の数、又は使用中帯域幅(Refuse Factor)に応じて
決定される。サービス中の端末数が多い場合、又は使用中帯域幅が大きい場合には、サービス頻度は高いと判断される。この通信優先度は、隣接するセル間において相対的に決定されるようにすればよい。
また、この通信優先度は、隣接セルからの干渉に対する耐性が強い程、高くなるように設定されるようにしてもよい。この場合には、例えば、自セルの送信電力が隣接セルの送信電力よりも大きい場合には、自セルの干渉に対する耐性が強いと判断し、自セルの通信優先度を隣接セルのそれよりも高くなるように設定する。
通信優先度を決めるにあたり隣接セルに関する上述のような情報を取得する必要がある。通信優先度決定部42は、上述のような情報を、隣接セルから直接通信により取得するようにしてもよいし、親基地局又は制御局により収集された情報を通知されることで取得するようにしてもよい。通信優先度決定部42は、本発明の第一態様における優先度決定手段に相当する。
送信電力パラメータ設定部43は、送信パラメータテーブル45を設定する。送信電力パラメータ設定部43は、本発明の第一態様におけるパラメータ設定手段及び利得設定手段に相当する。送信パラメータテーブル45は、送信パラメータにおける送信電力の優先度が高い場合の第一送信パラメータテーブルと送信電力の優先度が低い場合の第二送信パラメータテーブルとそれ以外の第三送信パラメータテーブルとを含む。送信電力パラメータ設定部43は、図8から10に示すような各タイプの送信パラメータテーブル45を作成する。図8は、送信電力の優先度が高い場合の第一送信パラメータテーブルの設定例を示す図であり、図9は、送信電力の優先度が低い場合の第二送信パラメータテーブルの設定例を示す図であり、図10は、送信電力の優先度が中位の場合の第三送信パラメータテーブルの設定例を示す図である。
図8から10に示すように、送信パラメータテーブル45は、送信電力(ブースティング)、MCS、レピティション、空間時間符号化率(STCレート)の各パラメータの組み合わせをレコードとして、複数のレコードを持つ。
送信電力の優先度が高く設定された第一送信パラメータテーブルは、送信電力値がMCS、レピティション及びSTCレートよりも優先的に変更されるように設定される。図8の例によれば、送信電力値がまず優先的に0(dB)から3(dB)へ変更された後、MCSが「16QAM CTC R=2/3」から「16QAM CTC R=1/2」へ変更される。その後、STCレートが「2」から「1」へ変更される。更に、送信電力が最大値(6(dB))まで変更された後で、レピティションが変更される。
送信電力の優先度が低く設定された第二送信パラメータテーブルは、送信電力値よりもその他の送信パラメータのほうが優先的に変更されるように設定される。図9の例によれば、MCSが「16QAM CTC R=2/3」から「QPSK CTC R=1/2」まで変更され、かつ、STCレートが「2」から「1」へ変更された後、送信電力が0(dB)から3(dB)へ変更される。
送信電力の優先度が中位に設定された第三送信パラメータテーブルは、送信電力値がその他の送信パラメータよりも優先的に変更される場合とその他の送信パラメータが送信電
力値よりも優先的に変更される場合とが混在する。図10の例によれば、送信電力値が0(dB)から3(dB)へ変更される際には、送信電力値がその他の送信パラメータよりも優先的に変更され、送信電力値が3(dB)から6(dB)へ変更される際には、MCSが送信電力値よりも優先的に変更される。
ここで、送信電力値の取り得る範囲は、送信電力パラメータ設定部43により決定される。この送信電力値の取り得る範囲の決定方法については後述する。また、送信パラメータテーブル45には、これら各送信パラメータの組み合わせ毎にその組み合わせに応じた利得値Pが更に設定される。この各送信パラメータの組み合わせに応じた利得値Pの決定方法についても後述する。MCS、レピティション及びSTCレートは、システムとして取り得る値のリストが予め送信電力パラメータ設定部43により保持され、それらが利用されて送信パラメータテーブルに設定される。なお、図8から10の例では、MCSの優先度がレピティションよりも高く設定されているが、本発明の態様はこれに限定するものではない。よって、レピティションの優先度がMCSの優先度よりも高くなるように設定されるようにしてもよい。
送信電力パラメータ設定部43は、干渉量推定部41により推定される干渉量(干渉電力)に応じて最適な送信電力値の取り得る範囲を決定する。送信電力パラメータ設定部43は、許容される干渉量の最大値Kmaxを送信パラメータテーブルのタイプ毎に予め保持する。すなわち、送信電力の優先度が高い場合の干渉量の最大値Kmaxと,送信電力の優先度が低い場合の干渉量の最大値Kmaxとそれ以外の場合の干渉量の最大値Kmaxとを予め調整可能に保持する。送信電力パラメータ設定部43は、このKmaxとなる送信電力Pmaxを第一手法で利用される干渉量推定テーブル又は第二手法で利用される式(2)に基づいて各Kmaxについてそれぞれ決定する。
送信電力パラメータ設定部43は、最低電力値を0(dB)、最大電力値をこのように決定されたKmaxに設定し、この範囲を最適な送信電力値の取り得る範囲として決定する。図8及び10の例では、最適送信電力値の範囲は、0(dB)から6(dB)までに設定され、図9の例では、最適送信電力値の範囲は、0(dB)から3(dB)までに設定される。
送信電力パラメータ設定部43は、各送信パラメータの組み合わせに応じた送信電力利得値Pを以下のように決定する。送信電力パラメータ設定部43は、各送信パラメータの各値に関し、基準値との割合を電力利得値としてそれぞれ決定する。ここで、MCSの電力利得値をαとし、レピティションの電力利得値をγとし、送信電力の電力利得値をρとし、空間符号化率(STCレート)の電力利得値をAとする。
MCSの電力利得値αは、「16QAM CTC R=2/3」を基準として、各MCS値に対応する伝送レートと基準のMCSの伝送レートとの割合により決定される。例えば、「QPSK CTC R=2/3」の電力利得値αは、「16QAM CTC R=2/3」に比べ伝送レートが半分になることから「3」に決定される。同様に、「QPSK CTC R=1/2」の電力利得値αは「4」に決定される。
レピティションの利得値γは、レピティションなしの状態「1」を基準として、各レピティション値と基準値「1」との割合により決定される。例えば、レピティション「2」の電力利得値は、基準値「1」との関係から「3」に決定される。同様に、レピティション「4」の電力利得値は「6」に決定される。
空間符号化率の電力利得値Aは、シングルアンテナ送信(Tx:Rx=1:1)を基準として、各空間符号化の符号化利得として決定される。
送信電力パラメータ設定部43は、各送信パラメータの組み合わせに応じて、MCSの電力利得値α、レピティションの電力利得値γ、送信電力の電力利得値ρ、空間符号化率の電力利得値Aの合計値を算出し、この合計値を各組み合わせの送信電力利得値Pとして決定する(P = α+γ+ρ+A)。
要求利得値決定部46は、チャネル推定部35から送られるCQI情報及びデコーディング部36から送られるCNR情報の少なくとも1つを用いて、制御情報を送る全ての移動局5のうち最も伝搬路状態の悪い移動局を選出する。なお、本発明は、この移動局の選出方法を限定するものではないため、最も伝搬路状態の悪い移動局が選出されれば、その他の受信品質情報が利用されるようにしてもよい。要求利得値決定部46は、本発明の第一態様における選択手段、個別パラメータ決定手段、要求利得算出手段に相当する。
要求利得値決定部46は、この選出された移動局の個別チャネルに利用されるように決定された送信パラメータを取得する。この個別チャネルのための送信パラメータの決定方法は、一般的な手法が使われればよいため、ここでは説明を省略する。例えば、対象となる移動局のCNR、CQI値等に基づいて、所定の個別パラメータテーブル(図示せず)が参照され、これら送信パラメータが決定される。
要求利得値決定部46は、最も伝搬路状態の悪い移動局の個別チャネルに利用されべき送信パラメータを取得すると、この送信パラメータの組み合わせに対応する電力利得値を算出する。この電力利得値の算出方法については、上述の送信電力パラメータ設定部43による算出手法と同様の手法が利用されればよい。要求利得値決定部46は、この算出された電力利得値を要求電力利得値として決定し、送信パラメータ決定部48へ送る。
また、要求利得値決定部46は、移動局から送られるNACK情報等により制御情報の伝送失敗を検出した場合には、先に決定された電力利得値を所定値分増加させるように調整してもよい。
送信パラメータ決定部48は、要求利得値決定部46から送られる要求電力利得値を受け、通信優先度決定部42から自セル及び隣接セルの通信優先度情報を受ける。送信パラメータ決定部48は、当該通信優先度情報に基づいて、送信パラメータテーブル45のうち参照すべき送信パラメータテーブル(第一送信パラメータテーブル、第二送信パラメータテーブル又は第三送信パラメータテーブル)を決定する。具体的には、自セルの通信優先度が高い場合には、送信電力の優先度が高く設定された第一送信パラメータテーブルが選択され、隣接セルの通信優先度が高い場合には、送信電力の優先度が低く設定された第二送信パラメータテーブルが選択される。また、通信優先度が自セルと隣接セルとで優劣つけられない場合には、第三送信パラメータテーブルが選択される。
送信パラメータ決定部48は、このように選択された送信パラメータテーブルから、要求電力利得値と同程度の利得値が設定されるレコードを抽出する。この同程度とは所定のルールに沿って要求電力利得値と送信パラメータテーブル45に設定される利得値とが近似していることを示す。本発明の実施形態では、この所定のルールを限定するものではないが、例えば、要求電力利得値と送信パラメータテーブル45に設定される利得値との差が所定の閾値範囲内に収まる程度に近似していることを以て同程度と判断するようにしてもよい。送信パラメータ決定部48は、この抽出されたレコードに含まれる各送信パラメータを制御情報の送信パラメータとして決定し、エンコーディング部26へ送る。送信パラメータ決定部48は、本発明の第一態様におけるパラメータ決定手段に相当する。
〔フレームフォーマット〕
以下、本実施形態における無線通信システムで用いるフレームフォーマットについて図11を用いて説明する。図11は、本実施形態で利用されるフレームフォーマットの例を示す図である。なお、本発明の実施形態はこのようなフレームフォーマットに限定されない。
図11の例では、当該フレームは、大きく、基地局10から移動局5へ送信される下りリンクのフレーム(DL(Down Link)サブフレーム)、移動局5から基地局10へ送信
される上りリンクのフレーム(UP(Up Link)サブフレーム)から構成される。DLサ
ブフレームは、FCH(Frame Control Header)、DL(Downlink)−MAP、UL(Uplink)−MAP、ユーザ毎のチャネルであるDL−BURST#1、#2等から構成され、ULサブフレームは、ユーザ毎のチャネルであるUL−BURST#1、#2等から構成される。
本実施形態で制御される送信パラメータは、このフレームフォーマットにおける制御情報となるDL−MAPのために利用される。FCHには、DL−MAPが設置される帯域範囲、DL−MAPには各移動局5が下りリンクで用いる通信帯域(DL−BURST)に関する制御情報が設定される。各移動局5は、このフレームを受信すると、FCH、DL−MAPの順で制御情報の解析を行い、DL−BURSTの帯域割当を取得する。よって、DL−MAPの受信に失敗すると、そのフレームの下りリンクが不通になりスループットが低下してしまうため、本実施形態ではこのDL−MAPのための送信パラメータを最適に設定する。
〔動作例〕
以下、本実施形態における無線通信システムの動作として基地局10の動作を中心に図12を用いて説明する。図12は、本実施形態における基地局10の動作例を示すフローチャートである。
本実施形態における基地局10では、上記送信フレームを送信するにあたり、まず、スケジューリング部27がその送信フレームのDL−MAPに適用すべき送信パラメータを以下のように選択する。スケジューリング部27は、まず、送信パラメータのうちの送信電力の優先度及び最適値範囲を決定する(S101)。
具体的には、スケジューリング部27の通信優先度決定部42が、隣接セル又は親基地局或いは制御局から収集された隣接セルに関するサービス中端末数、使用中帯域幅等の情報に基づいて、自セル及び隣接セルのサービス頻度をそれぞれ求める。結果として、通信優先度決定部42は、サービス頻度が高いセル程優先度が高くなるように、各セルの通信優先度をそれぞれ決定する。
送信電力パラメータ設定部43は、このような各セルの通信優先度に基づいて、送信電力の優先度を決定する。すなわち、送信電力パラメータ設定部43は、自セルの通信優先度が隣接セルの通信優先度よりも高い場合には、送信電力の優先度を高く設定し、隣接セルの通信優先度が自セルの通信優先度よりも高い場合には、送信電力の優先度を低く設定し、両者とも同程度の通信優先度である場合(例えば、通信優先度の差が所定閾値内である場合)には、送信電力の優先度を中位に設定する。
更に、送信電力パラメータ設定部43は、干渉量推定部41により推定される干渉量(干渉電力)に応じて最適送信電力値の範囲を決定する。このとき、干渉量推定部41は、上述の第一手法における干渉量推定テーブル又は第二手法における式(2)の減衰率α'
を算出している。なお、これらの情報は、干渉量推定部41により所定の調整時間帯等に取得されるようにしてもよい。
送信電力パラメータ設定部43は、現在設定されている送信電力の優先度に対応する許容最大干渉量Kmaxを読み出し、この許容最大干渉量Kmaxと上記干渉量推定テーブル又は式(2)とを用いて、現在設定されている送信電力の優先度に対応する最適送信電力値の範囲を決定する。図8から10の例によれば、送信電力の優先度が高く設定されている場合又は送信電力の優先度が中位に設定されている場合には、送信電力パラメータ設定部43は、最適送信電力値の範囲を0(dB)から6(dB)と決定し、送信電力の優先度が低く設定されている場合には、送信電力パラメータ設定部43は、最適送信電力値の範囲を0(dB)から3(dB)と決定する。
送信電力パラメータ設定部43は、このときの送信電力の優先度に応じて、先に決定された最適送信電力値を用いて送信パラメータテーブル45を作成する。具体的には、送信電力パラメータ設定部43は、送信電力の優先度が高く設定されている場合には(S102;HIGH)第一送信パラメータテーブルを作成し(S103)、送信電力の優先度が低く設定されている場合には(S102;LOW)第二送信パラメータテーブルを作成し(S104)、送信電力の優先度が中位に設定されている場合には(S102;MIDDLE)第三送信パラメータテーブルを作成する(S105)。
送信電力パラメータ設定部43は、各送信パラメータテーブルを作成する際には、送信電力の優先度に応じて先に決定された最適送信電力値とその他の送信パラメータとの組み合わせを決定し、更に各組み合わせに応じた送信電力利得値も設定する。なお、以前に既に各送信パラメータテーブル45を作成済みの場合には、上述のS101のうちの送信電力の最適送信電力値の決定処理、S102、S103、S104及びS105の各処理は実行されないようにしてもよい。
また、上述の記載では送信電力の優先度に基づいて作成するパラメータテーブルを決定するように説明したが、これは、送信電力の優先度に応じて各パラメータテーブルがそれぞれ用意されていること及び送信電力の優先度が各セルの通信優先度から取得されることから、結局のところ自セルと他セルとの通信優先度の関係において作成すべきパラメータテーブルを決定することと同意である。
要求利得値決定部46は、制御情報(DL−MAP)を送信する対象となる全移動局5のうち最も伝搬路状態の悪い移動局を選出する(S106)。このとき、要求利得値決定部46は、各移動局5との間の伝搬路情報を用いる。この伝搬路情報としては、例えば、チャネル推定部35から送られるCQI情報、デコーディング部36から送られるCNR情報などが利用される。
要求利得値決定部46は、この選出された移動局5の個別チャネルに適用される個別送信パラメータを取得する。この個別送信パラメータは、要求利得値決定部46が所定の個別パラメータテーブルなどを参照して決定するようにしてもよいし、他の機能部(図示せず)が一般的な手法により決定するようにしてもよい。要求利得値決定部46は、この決定された個別送信パラメータの組み合わせに対応する電力利得値を要求電力利得値として算出する(S107)。この電力利得値は、各送信パラメータの各値に関する基準値に対応するその値の割合を利得(dB)形式で示した値である。すなわち、要求利得値決定部46は、MCSの電力利得値、レピティションの電力利得値、送信電力の電力利得値、空間符号化率(STCレート)の電力利得値を全て加算した値をその要求電力利得値として決定する。
送信パラメータ決定部48は、このように決定された要求電力利得値を受け、通信優先度決定部42から自セル及び隣接セルの通信優先度情報を受ける。送信パラメータ決定部
48は、当該通信優先度情報に基づいて上述の送信電力パラメータ設定部43と同様の手法により送信電力の優先度を決定し(S108)、この送信電力の優先度に基づいて送信パラメータテーブル45のうち参照すべき送信パラメータテーブルを決定する。
送信パラメータ決定部48は、送信電力の優先度が高い場合には(S108;HIGH)第一送信パラメータテーブルを参照し(S110)、送信電力の優先度が低い場合には(S108;LOW)第二送信パラメータテーブルを参照し(S111)、送信電力の優先度が中位の場合には(S108;MIDDLE)第三送信パラメータテーブルを参照する(S112)。
なお、上述の記載では送信電力の優先度に基づいて参照するパラメータテーブルを決定するように説明したが、これは、送信電力の優先度に応じて各パラメータテーブルがそれぞれ設定されていること及び送信電力の優先度が各セルの通信優先度から取得されることから、結局のところ自セルと他セルとの通信優先度の関係に基づいて参照すべきパラメータテーブルを決定することと同意である。
送信パラメータ決定部48は、このように参照された送信パラメータテーブル45から、要求電力利得値と同程度の利得値が設定されたレコードを抽出する。送信パラメータ決定部48は、この抽出されたレコードに含まれる各送信パラメータを制御情報の送信パラメータとして決定し(S113)、エンコーディング部26へ送る。
エンコーディング部26は、スケジューリング部27から送られるこれら送信パラメータを受け、各送信パラメータをその送信フレームのDL−MAPに適用する(S114)。これら送信パラメータで信号処理されたDL−MAPを含む送信フレームデータは、マッピング部25、IFFT部24、DAC部23、無線送信部22、DUP21及びアンテナ20を介して無線送信される(S114)。
移動局5は、基地局10から上述のように送信された信号を受信し、この受信信号をダウンコンバートし、伝搬路補償、復調、復号等の処理を行う。移動局5は、その受信信号のフレームからFCH及びDL−MAPを取得及び解析することにより、下りリンクの自身に割り当てられた帯域情報を取得する。移動局5は、正常にこのDL−MAPの情報が受信できた場合に、そのDL−MAPに含められた制御情報を用いて自移動局5向けの下りデータを取得することができる。
一方、上りリンクに関しては、移動局5は、上記受信信号のフレームのUL−MAPに設定される下り制御情報から上りリンクの帯域割当情報を取得し、これに基づいて上りリンクの変調処理を行う。移動局5は、FCH又はDL−MAPを正常に受信することができなかった場合には、NACK情報を基地局10へ送信する。このNACK情報は、例えば、フレーム内のUL−BURSTに設定される。
基地局10では、チャネル推定部35が、このように移動局5から送られる信号に関しチャネル推定を行うことによりCQI情報を生成する。また、デコーディング部37は、スケジューリング部27から別途送られてくる上りリンクのデータのための送信パラメータに基づいてその受信信号を復調及び復号する。このとき、デコーディング部37は、この受信信号に基づいて、CNR情報を生成する。これらCQI情報及びCNR情報は、スケジューリング部27の要求利得値決定部46において伝搬路状態の悪い移動局の選定に利用される。また、デコーディング部37は、上りリンクのデータから制御情報を抽出する。制御情報取得部38は、この制御情報から移動局5からのNACK情報などを取得する。
要求利得値決定部46は、移動局から送られるNACK情報等により制御情報の伝送失敗を検出した場合には、先に決定された要求電力利得値を所定値分増加させる(S115)(P=P+N)。この所定値は予め調整可能に保持されるようにしてもよい。このように調整された要求電力利得値により、再度、送信パラメータが決定される(S113)。これにより、都度最適な送信パラメータが選択される。
〈本実施形態における作用及び効果〉
本実施形態における基地局10のスケジューリング部27では、送信電力の優先度を反映する第一、第二及び第三の送信パラメータテーブルがそれぞれ作成される(送信電力パラメータ設定部43)。各送信パラメータテーブルに設定される送信電力値の範囲は、送信電力に対応する干渉量(干渉量推定部41)に基づいて決定される。
これにより、各セルの通信優先度に応じた隣接セルへ悪影響を及ぼさないような送信電力最適値が取得されるため、制御情報の通信品質を高めながらシステム全体の通信スループットを向上させることができる。
更に、スケジューリング部27では、各セルにおけるサービス中端末数、使用中帯域幅等の情報に基づいて各セルのサービス頻度が取得され、これに基づいて各セルの通信優先度がそれぞれ決定される(通信優先度決定部42)。
このように決定された各セルの通信優先度情報に基づいて、送信電力の優先度が決定され、この送信電力の優先度が反映される送信パラメータテーブルが参照されるように切り替えられる(送信パラメータ決定部48)。すなわち、自セルの通信優先度が他セルのそれよりも高い場合には送信電力の優先度が高く設定された第一送信パラメータテーブルが参照され、自セルの通信優先度が他セルのそれよりも低い場合には送信電力の優先度が低く設定された第二送信パラメータテーブルが参照される。
これにより、自セルの通信優先度が他セルのそれよりも高い場合には、送信電力が優先的に変更されるため、ブースティングの利点(通信帯域を増加させることなく制御情報のロバスト性を向上させる)を活かすことができる。一方、自セルの通信優先度が他セルのそれよりも低い場合には、他の送信パラメータが優先的に変更されるため、ブースティングの欠点(送信電力の増加に伴う隣接セルへの干渉の増大)をその他の送信パラメータで補うことにより、制御情報の通信品質を高めることができる。
更に、送信パラメータの各組み合わせについてそれぞれ合計利得値が算出され、この合計利得値が各送信パラメータテーブルにそれぞれ設定される。
一方、制御情報(DL−MAP)を送信する対象となる全移動局5のうち伝搬路状態の悪い移動局が選出され、この選出された移動局5の個別チャネルに適用するための個別送信パラメータが取得される。続いて、この個別送信パラメータの組み合わせに対応する電力利得値が要求電力利得値として算出される(要求利得値決定部46)。最終的に、参照されるように切り替えられた送信パラメータテーブル45から、要求電力利得値と同程度の利得値が設定されたレコードが抽出され、この抽出されたレコードに含まれる各送信パラメータが制御情報の送信パラメータとして決定される(送信パラメータ決定部48)。
このように決定された各送信パラメータは、エンコーディング部26のFEC部51、レピティション部53、変調部54、ブースティング部55、STC部56で利用され、制御情報が信号処理され、無線送信される。
個別送信パラメータが決定される際には、一般的には、その移動局においてその個別チ
ャネルが正常に受信できるような値が決定されるため、伝搬環境が劣悪な移動局においても正常に受信できるような個別送信パラメータが決定される。
よって、伝搬環境が劣悪な移動局のために決められる個別送信パラメータと同程度の利得値に対応する送信パラメータの組み合わせが抽出されれば、いずれの移動局においてもその制御情報を正しく受信できることになる。よって、制御情報の通信品質を高めることができる。
更に、本実施形態における基地局10では、上りリンクのデータから制御情報が抽出され、この制御情報から移動局からのNACK情報等が取得される。移動局から送られるNACK情報等により制御情報の伝送失敗が検出されると、先に決定された要求電力利得値が所定値分増加され、このように調整された要求電力利得値により、再度、送信パラメータが決定される。
これにより、制御情報の実際の送信結果に基づいて、送信パラメータの組み合わせが調整されるため、より最適な送信パラメータの組み合わせが利用されるため、制御情報の通信品質を向上させることができる。
[その他]
〈ハードウェアの構成要素(Component)及びソフトウェアの構成要素(Component)について〉
ハードウェアの構成要素とは、ハードウェア回路であり、例えば、フィールド・プログラマブル・ゲートウェイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)、ゲートアレイ、論理ゲートの組み合わせ、信号処理回路、アナログ回路等がある。
ソフトウェアの構成要素とは、ソフトウェアとして上記機能を実現する部品(断片)であり、そのソフトウェアを実現する言語、開発環境等を限定する概念ではない。ソフトウェアの構成要素としては、例えば、タスク、プロセス、スレッド、ドライバ、ファームウェア、データベース、テーブル、関数、プロシジャ、サブルーチン、プログラムコードの所定の部分、データ構造、配列、変数、パラメータ等がある。これらソフトウェアの構成要素は、1又は複数のメモリ(1または複数のプロセッサ(例えば、CPU(Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processer)等)上で実現される。
なお、上述の各実施形態は、上記各機能部の実現手法を限定するものではないため、上記各機能部は、上記ハードウェアの構成要素又はソフトウェアの構成要素若しくはこれらの組み合わせとして、本技術分野の通常の技術者において実現可能な手法により構成されていればよい。
〈付記〉
本実施形態は次の発明態様を開示する。各項に開示される発明態様は、必要に応じて可能な限り組み合わせることができる。
(付記1)
送信電力、変調方式、符号化率及びデータ冗長度を含む複数の送信パラメータの組み合わせを決定するパラメータ決定手段であって、前記複数の送信パラメータのうち、送信電力を優先的に変更することによりその組み合わせを決定する第一制御と、変調方式又は符号化率或いはデータ冗長度を優先的に変更することによりその組み合わせを決定する第二制御と、を切り替えるパラメータ決定手段と、
前記パラメータ決定手段により決定された組み合わせに含まれる複数の送信パラメータを用いて移動局のための制御情報を処理する信号処理手段と、
を備える基地局装置。
(付記2)
前記複数の送信パラメータの組み合わせが複数定義されたパラメータテーブルであって、送信電力が優先的に変更されるように設定された第一パラメータテーブルと変調方式又は符号化率或いはデータ冗長度が優先的に変更されるように設定された第二パラメータテーブルとを含むパラメータテーブルと、
各セルのサービス提供頻度に応じて各セルの通信優先度をそれぞれ決定する優先度決定手段と、
を更に備え、
前記パラメータ決定手段は、前記優先度決定手段により決定される各通信優先度に応じて、自セルの通信優先度が他セルのそれよりも高い場合には前記第一パラメータテーブルが参照され、自セルの通信優先度が他セルのそれよりも低い場合には前記第二パラメータテーブルが参照されることにより前記第一制御と前記第二制御との間の切り替えを行い、参照されたパラメータテーブルから前記複数の送信パラメータの1つの組み合わせを抽出する、
付記1に記載の基地局装置。
(付記3)
自セルからの送信電力に応じた隣接セルにおける干渉量を推定する干渉推定手段と、
前記干渉推定手段により推定された干渉量に基づいて、送信電力の取り得る値の幅が第二パラメータテーブルよりも第一パラメータテーブルのほうが大きくなるように設定するパラメータ設定手段と、
を更に備える付記2に記載の基地局装置。
(付記4)
前記複数の送信パラメータの各々について取得される各利得値に基づいて、前記複数の送信パラメータの各組み合わせについてそれぞれ合計利得値を算出し、各合計利得値を各組み合わせにそれぞれ関連付けて前記パラメータテーブルに設定する利得設定手段と、
複数の移動局との間の各無線品質に基づいて前記複数の移動局のいずれか1つを選択する選択手段と、
前記選択手段により選択された移動局のためのユーザデータに適用する個別送信パラメータとして前記複数の送信パラメータの1つの組み合わせを決定する個別パラメータ決定手段と、
前記個別パラメータ決定手段により決定された個別送信パラメータに含まれる各送信パラメータに対応する各利得値をそれぞれ取得することにより、この個別送信パラメータの合計利得値を算出する要求利得算出手段と、
を更に備え、
前記パラメータ決定手段は、前記要求利得算出手段により算出された個別送信パラメータの合計利得値と前記利得設定手段により設定されたパラメータテーブルの合計利得値とを比較することにより、前記切り替えられたパラメータテーブルからこの個別送信パラメータに対応する前記複数の送信パラメータの1つの組み合わせを抽出する、
付記2又は3に記載の基地局装置。
(付記5)
前記移動局における前記制御情報の受信状況を監視する監視手段、
を更に備え、
前記要求利得算出手段は、前記監視手段により得られた受信状況が悪いと判断すると、前記個別送信パラメータの合計利得値をより増加させ、
前記パラメータ決定手段は、前記要求利得算出手段により増加された合計利得値に基づ
いて、再度、前記複数の送信パラメータの1つの組み合わせを抽出する、
付記4に記載の基地局装置。
(付記6)
基地局装置が、
送信電力、変調方式、符号化率及びデータ冗長度を含む複数の送信パラメータの組み合わせを決定するパラメータ決定ステップであって、前記複数の送信パラメータのうち、送信電力を優先的に変更することによりその組み合わせを決定する第一制御と、変調方式又は符号化率或いはデータ冗長度を優先的に変更することによりその組み合わせを決定する第二制御と、を切り替えるパラメータ決定ステップと、
前記パラメータ決定ステップにより決定された組み合わせに含まれる複数の送信パラメータを用いて移動局のための制御情報を処理する信号処理ステップと、
を実行する送信パラメータ制御方法。
(付記7)
基地局装置が、
各セルのサービス提供頻度に応じて各セルの通信優先度をそれぞれ決定する優先度決定ステップ、
を更に実行し、
前記パラメータ決定ステップは、
前記優先度決定ステップにより決定された各通信優先度に応じて、自セルの通信優先度が他セルのそれよりも高い場合には、前記複数の送信パラメータの組み合わせが複数定義されたパラメータテーブルに含まれ送信電力が優先的に変更されるように設定された第一パラメータテーブルが参照され、自セルの通信優先度が他セルのそれよりも低い場合には、前記パラメータテーブルに含まれ変調方式又は符号化率或いはデータ冗長度が優先的に変更されるように設定された第二パラメータテーブルが参照されることにより、前記第一制御と前記第二制御との間の切り替えを行い、参照されたパラメータテーブルから前記複数の送信パラメータの1つの組み合わせを抽出する、
付記6に記載の送信パラメータ制御方法。
(付記8)
基地局装置が、
自セルからの送信電力に応じた隣接セルにおける干渉量を推定する干渉推定ステップと、
前記干渉推定ステップにより推定された干渉量に基づいて、送信電力の取り得る値の幅が前記第二パラメータテーブルよりも前記第一パラメータテーブルのほうが大きくなるように設定するパラメータ設定ステップと、
を更に実行する付記7に記載の送信パラメータ制御方法。
(付記9)
基地局装置が、
前記複数の送信パラメータの各々について取得される各利得値に基づいて、前記複数の送信パラメータの各組み合わせについてそれぞれ合計利得値を算出し、各合計利得値を各組み合わせにそれぞれ関連付けて前記パラメータテーブルに設定する利得設定ステップと、
複数の移動局との間の各無線品質に基づいて前記複数の移動局のいずれか1つを選択する選択ステップと、
前記選択ステップにより選択された移動局のためのユーザデータに適用する個別送信パラメータとして前記複数の送信パラメータの1つの組み合わせを決定する個別パラメータ決定ステップと、
前記個別パラメータ決定ステップにより決定された個別送信パラメータに含まれる各送信パラメータに対応する各利得値をそれぞれ取得することにより、この個別送信パラメータの合計利得値を算出する要求利得算出ステップと、
を更に実行し、
前記パラメータ決定ステップは、前記要求利得算出ステップにより算出された個別送信パラメータの合計利得値と前記利得設定ステップにより設定されたパラメータテーブルの合計利得値とを比較することにより、前記切り替えられたパラメータテーブルからこの個別送信パラメータに対応する前記複数の送信パラメータの1つの組み合わせを抽出する、
付記7又は8に記載の送信パラメータ制御方法。
(付記10)
基地局装置が、
前記移動局における前記制御情報の受信状況を監視する監視ステップ、
を更に実行し、
前記要求利得算出ステップは、前記監視ステップにより得られた受信状況が悪いと判断すると、前記個別送信パラメータの合計利得値をより増加させ、
前記パラメータ決定ステップは、前記要求利得算出ステップにより増加された合計利得値に基づいて、再度、前記複数の送信パラメータの1つの組み合わせを抽出する、
付記9に記載の送信パラメータ制御方法。
本発明の実施形態における無線通信システムのシステム構成を示す図である。 本実施形態における基地局10の装置構成の一部を示すブロック図である。 本実施形態における基地局10のエンコーディング部26の機能構成概念を示すブロック図である。 本実施形態における基地局10のスケジューリング部27の機能構成概念を示すブロック図である。 第一の干渉量推定手法を示す概念図である。 干渉量推定テーブルの例を示す図である。 第二の干渉量推定手法を示す概念図である。 送信電力の優先度が高い場合の第一送信パラメータテーブルの設定例を示す図である。 送信電力の優先度が低い場合の第二送信パラメータテーブルの設定例を示す図である。 送信電力の優先度が中位の場合の第三送信パラメータテーブルの設定例を示す図である。 本実施形態で利用されるフレームフォーマットの例を示す図である。 本実施形態における基地局10の動作例を示すフローチャートである。
符号の説明
5 移動局
10 基地局
25 マッピング(MAPPING)部
26 エンコーディング部
27 スケジューリング部
29 制御情報生成部
36 デマッピング(DE−MAPPING)部
35 チャネル推定部
37 デコーディング部
38 制御情報取得部
41 干渉量推定部
42 通信優先度決定部
43 送信電力パラメータ設定部
45 送信パラメータテーブル
46 要求利得値決定部
48 送信パラメータ決定部
51 誤り訂正符号化(FEC)部
52 インタリーバ
53 レピティション部
54 変調部
55 ブースティング部
56 時間空間符号化(STC)部

Claims (6)

  1. 送信電力、変調方式、符号化率及びデータ冗長度を含む複数の送信パラメータの組み合わせを決定するパラメータ決定手段であって、前記複数の送信パラメータのうちの送信電力を優先的に変更することによりその組み合わせを決定する第一制御と、変調方式又は符号化率或いはデータ冗長度を優先的に変更することによりその組み合わせを決定する第二制御と、を切り替えるパラメータ決定手段と、
    前記パラメータ決定手段により決定された組み合わせに含まれる複数の送信パラメータを用いて移動局のための制御情報を処理する信号処理手段と、
    を備える基地局装置。
  2. 前記複数の送信パラメータの組み合わせが複数定義されたパラメータテーブルであって、送信電力が優先的に変更されるように設定された第一パラメータテーブルと変調方式又は符号化率或いはデータ冗長度が優先的に変更されるように設定された第二パラメータテーブルとを含むパラメータテーブルと、
    各セルのサービス提供頻度に応じて各セルの通信優先度をそれぞれ決定する優先度決定手段と、
    を更に備え、
    前記パラメータ決定手段は、前記優先度決定手段により決定される各通信優先度に応じて、自セルの通信優先度が他セルのそれよりも高い場合には前記第一パラメータテーブルが参照され、自セルの通信優先度が他セルのそれよりも低い場合には前記第二パラメータテーブルが参照されることにより前記第一制御と前記第二制御との間の切り替えを行い、参照されたパラメータテーブルから前記複数の送信パラメータの1つの組み合わせを抽出する、
    請求項1に記載の基地局装置。
  3. 自セルからの送信電力に応じた隣接セルにおける干渉量を推定する干渉推定手段と、
    前記干渉推定手段により推定された干渉量に基づいて、送信電力の取り得る値の幅が第二パラメータテーブルよりも第一パラメータテーブルのほうが大きくなるように設定するパラメータ設定手段と、
    を更に備える請求項2に記載の基地局装置。
  4. 前記複数の送信パラメータの各々について取得される各利得値に基づいて、前記複数の送信パラメータの各組み合わせについてそれぞれ合計利得値を算出し、各合計利得値を各組み合わせにそれぞれ関連付けて前記パラメータテーブルに設定する利得設定手段と、
    複数の移動局との間の各無線品質に基づいて前記複数の移動局のいずれか1つを選択する選択手段と、
    前記選択手段により選択された移動局のためのユーザデータに適用する個別送信パラメータとして前記複数の送信パラメータの1つの組み合わせを決定する個別パラメータ決定手段と、
    前記個別パラメータ決定手段により決定された個別送信パラメータに含まれる各送信パラメータに対応する各利得値をそれぞれ取得することにより、この個別送信パラメータの合計利得値を算出する要求利得算出手段と、
    を更に備え、
    前記パラメータ決定手段は、前記要求利得算出手段により算出された個別送信パラメータの合計利得値と前記利得設定手段により設定されたパラメータテーブルの合計利得値とを比較することにより、前記切り替えられたパラメータテーブルからこの個別送信パラメータに対応する前記複数の送信パラメータの1つの組み合わせを抽出する、
    請求項2又は3に記載の基地局装置。
  5. 前記移動局における前記制御情報の受信状況を監視する監視手段、
    を更に備え、
    前記要求利得算出手段は、前記監視手段により得られた受信状況が悪いと判断すると、前記個別送信パラメータの合計利得値をより増加させ、
    前記パラメータ決定手段は、前記要求利得算出手段により増加された合計利得値に基づいて、再度、前記複数の送信パラメータの1つの組み合わせを抽出する、
    請求項4に記載の基地局装置。
  6. 基地局装置が、
    送信電力、変調方式、符号化率及びデータ冗長度を含む複数の送信パラメータの組み合わせを決定するパラメータ決定ステップであって、前記複数の送信パラメータのうち、送信電力を優先的に変更することによりその組み合わせを決定する第一制御と変調方式又は符号化率或いはデータ冗長度を優先的に変更することによりその組み合わせを決定する第二制御と切り替えるパラメータ決定ステップと、
    前記パラメータ決定ステップにより決定された組み合わせに含まれる複数の送信パラメータを用いて移動局のための制御情報を処理する信号処理ステップと、
    を実行する送信パラメータ制御方法。
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