JP2009230535A - 知識共有システム - Google Patents

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昌也 岡田
Kazuki Okukita
和希 奥北
Tomoji Toriyama
朋二 鳥山
Kiyoshi Kogure
潔 小暮
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Abstract

【課題】共同で業務を行う作業者の現在位置および業務進捗度を容易に知ることができる知識共有システムを提供する。
【解決手段】知識共有システム10は、サーバ12を含み、サーバ12はモニタ装置などの検出結果に基づいて、各看護師の看護業務の進捗度を検出する。看護師用端末16は、複数の看護師と共同で遂行する共同看護業務の進捗度を表示する操作が行われると、サーバ12から当該共同看護業務の進捗度の情報を受けて、当該共同看護業務に関わる複数の看護師の各々の現在位置および各看護師の当該共同看護業務における看護業務の進捗度を、人型のアイコンおよび図形を用いてLCDに表示する。
【選択図】図1

Description

この発明は知識共有システムに関し、特にたとえば、特定の業務を共同で行う複数の作業者の間で知識を共有する、知識共有システムに関する。
この種の知識共有システムの一例が特許文献1に開示される。この特許文献1の業務負荷軽減システムでは、担当者の業務状態を示す状態情報に基づいて通信装置の動作が制御される。担当者の業務状態は、担当者の仕事の忙しさの度合いによって「通常状態」、「注意状態」または「繁忙状態」に分類される。たとえば、この業務負荷軽減システムでは、同一の業務を行う担当者が複数存在する場合には、それぞれの担当者の業務状態およびその予定を示したスケジュール情報を同時に示す円グラフが表示部に表示される。これによって、複数の担当者およびその管理者は、業務状態を把握する。
特開2007−11968号公報[G06Q 10/00,H04M 3/42]
しかし、この背景技術では、複数の担当者およびその管理者は、当該複数の担当者のそれぞれの仕事の忙しさの度合いを知ることはできるが、各担当者が遂行する業務内容の進捗度を知ることができない。また、複数の担当者およびその管理者は、複数人が共同で1つの業務を行う場合に、共同する担当者の情報(現在位置や業務の進捗度)を知ることができず、さらには、当該1つの業務の全体についての進捗度を知ることもできない。このため、人員配置の見直しを図るなどの業務の効率化を図ることができない。
それゆえに、この発明の主たる目的は、新規な、知識共有システムを提供することである。
この発明の他の目的は、共同で業務を行う作業者の現在位置およびその作業者における業務の進捗度を容易に知ることができる、知識共有システムを提供することである。
この発明のその他の目的は、複数の作業者が共同で行う業務全体の進捗度を容易に知ることができる、知識共有システムを提供することである。
本発明は、上記の課題を解決するために、以下の構成を採用した。なお、括弧内の参照符号および補足説明等は、本発明の理解を助けるために後述する実施の形態との対応関係を示したものであって、本発明を何ら限定するものではない。
第1の発明は、特定の業務を共同して行う複数の作業者間で知識を共有する知識共有システムである。この知識共有システムは、複数の作業者のそれぞれの現在位置を検出する現在位置検出手段、複数の作業者のそれぞれの業務の進捗度を検出する進捗度検出手段、特定の業務を行う場所についての地図画像を表示装置に表示する地図画像表示手段、地図画像表示手段によって表示された地図画像上に、現在位置検出手段によって検出された複数の作業者のそれぞれの現在位置に対応して、当該複数の作業者のそれぞれを示すキャラクタ画像を表示するキャラクタ画像表示手段、キャラクタ画像表示手段によって表示されたキャラクタ画像の表示位置を各頂点とする図形を地図画像上に描画して表示する図形描画表示手段、および進捗度検出によって検出された複数の作業者のそれぞれの業務の進捗度に応じて、図形描画手段によって描画された図形に視覚的情報を付加する視覚的情報付加手段を備える。
第1の発明では、特定の業務を共同して行う複数の作業者間で知識を共有する知識共有システム(10)は、現在位置検出手段(12,14,18,28,110)は、複数の作業者のそれぞれの現在位置を検出する。進捗度検出手段(12,34)は、複数の作業者のそれぞれの業務の進捗度を検出する。地図画像表示手段(S7)は、特定の業務を行う場所についての地図画像を表示装置に表示する。キャラクタ画像表示手段(S41,S141,S211)は、地図画像表示手段によって表示された地図画像上に、現在位置検出手段によって検出された複数の作業者のそれぞれの現在位置に対応して、当該複数の作業者のそれぞれを示すキャラクタ画像を表示する。図形描画表示手段(S51,S53,S143,S217,S229)は、キャラクタ画像表示手段によって表示されたキャラクタ画像の表示位置を各頂点とする図形を地図画像上に描画して表示する。視覚的情報付加手段(S85,S147,S239,S241)は、進捗度検出によって検出された複数の作業者のそれぞれの業務の進捗度に応じて、図形描画手段によって描画された図形に視覚的情報を付加する。
たとえば、表示手段を複数の作業者やその監視員が見ることができる場所に設置しておけば、作業者および監視員は、他の作業者の現在位置と、他の作業者と行う業務の進捗度とが分かる。
第1の発明によれば、複数の作業者それぞれの現在位置と、複数の作業者で行う共同業務の進捗状況を可視表示するので、共同で行う業務の進捗状況を容易に知ることができる。
第2の発明は、サーバと作業者が携帯する通信端末とを備え、特定の業務を共同して行う複数の作業者間で知識を共有する知識共有システムである。サーバは、複数の作業者のそれぞれの現在位置を検出する現在位置検出手段、複数の作業者のそれぞれの業務の進捗度を検出する進捗度検出手段、および現在位置検出手段によって検出された複数の作業者のそれぞれの現在位置についての現在位置情報と、進捗度検出手段によって検出された複数の作業者のそれぞれの業務の進捗度についての進捗度情報とを通信端末に送信する送信手段を備える。通信端末は、送信手段によって送信された現在位置情報と進捗度情報とを受信する受信手段、特定の業務を行う場所についての地図画像を表示装置に表示する地図画像表示手段、地図画像表示手段によって表示された地図画像上に、受信手段によって受信された現在位置情報に基づいて、当該複数の作業者のそれぞれを示すキャラクタ画像を表示するキャラクタ画像表示手段、キャラクタ画像表示手段によって表示されたキャラクタ画像の表示位置を各頂点とする図形を地図画像上に描画して表示する図形描画表示手段、および受信手段によって受信された進捗度情報に基づいて、図形描画手段によって描画された図形に視覚的情報を付加する視覚的情報付加手段を備える。
第2の発明では、知識共有システム(10)は、サーバ(12)と作業者が携帯する通信端末(16)とを備え、特定の業務を共同して行う複数の作業者間で知識を共有する。サーバの現在位置検出手段(12,14,18,28,110)は、複数の作業者のそれぞれの現在位置を検出する。進捗度検出手段(12,34)は、複数の作業者のそれぞれの業務の進捗度を検出する。送信手段(14)は、現在位置検出手段によって検出された複数の作業者のそれぞれの現在位置についての現在位置情報と、進捗度検出手段によって検出された複数の作業者のそれぞれの業務の進捗度についての進捗度情報とを通信端末に送信する。通信端末の受信手段(40,54)は送信手段によって送信された現在位置情報と進捗度情報とを受信する。地図画像表示手段(40,S7)は、特定の業務を行う場所についての地図画像を表示装置に表示する。キャラクタ画像表示手段(40,S41,S141,S211)は、地図画像表示手段によって表示された地図画像上に、受信手段によって受信された現在位置情報に基づいて、当該複数の作業者のそれぞれを示すキャラクタ画像を表示する。図形描画表示手段(40,S51,S53,S143,S217,S229)は、キャラクタ画像表示手段によって表示されたキャラクタ画像の表示位置を各頂点とする図形を地図画像上に描画して表示する。視覚的情報付加手段(40,S85,S147,S239,S241)は、受信手段によって受信された進捗度情報に基づいて、図形描画手段によって描画された図形に視覚的情報を付加する。
そして、作業者は、通信端末を使用することで、共同業務の進捗状況を取得し、当該進捗状況を可視表示する。
第2の発明によれば、複数の作業者それぞれの現在位置と、複数の作業者で行う共同業務の進捗状況を可視表示するので、共同で行う業務の進捗状況を容易に知ることができる。
第3の発明は、第1の発明または第2の発明に従属し、視覚的情報付加手段は、共同業務を行う複数の作業者のそれぞれの進捗度に基づいて、図形の色調を変化させる色調変化手段を含む。
第3の発明では、色調変化手段(40,S85)は、共同業務を行う複数の作業者のそれぞれの進捗度に基づいて、図形の色調を変化させる。たとえば、進捗状況を百分率で表した進捗度とする場合に、或る作業者の進捗度が高ければ、或る作業者に対応する点の付近の濃度を濃くする。一方、或る作業者の進捗度が低ければ、或る作業者に対応する点の付近の濃度を薄くする。
第3の発明によれば、図形の色調によって、複数の作業者それぞれの進捗状況を知ることができる。
第4の発明は、第1の発明ないし第2の発明のいずれかに従属し、図形描画手段は、作業者が3人以上であるとき、この3人以上の作業者に対応するキャラクタ画像を線分で結んで1つの閉領域を描画する。
第4の発明では、作業者が3人以上であるとき、作業者に対応するキャラクタ画像が結ばれることで、一つの閉領域が描画される。たとえば、作業者が3人以上のときは、描画される図形は多角形となり、視覚的情報は、当該多角形に付加される。
第4の発明によれば、作業者が3人以上のときは、可視表示された図形によって、共同で行う業務の進捗状況を容易に知ることができる。
第5の発明は、第1ないし第4の発明のいずれかに従属し、図形の形状を整形する図形整形手段をさらに備える。
第5の発明では、図形整形手段(40,S47,S49,S55,S57,S59)は、図形の形状を整形する。
第5の発明によれば、可視表示された図形の形状は、認識されやすいように整形されるため、使用者は、共同で行う業務の進捗状況をより正確に知ることができる。
第6の発明は、第5の発明に従属し、図形が多角形であるとき、当該多角形の形状がいびつであるか否かを判断する形状判断手段をさらに備える。図形整形手段は、形状判断手段によって多角形の形状がいびつであると判断されたとき、多角形の形状を整形する。
第6の発明では、形状判断手段(40,S57)は、図形が多角形であるとき、当該多角形の形状がいびつであるか否かを判断する。そして、図形整形手段は、形状判断手段によって多角形の形状がいびつであると判断されたとき、多角形の形状を整形する。
第6の発明によれば、視覚的情報を認識することが困難な多角形が描画された場合に、視覚的情報を認識させやすい多角形に変形することができる。
第7の発明は、第1の発明ないし第6の発明のいずれかに従属し、図形の表示位置を変更する表示位置変更手段をさらに備える。
第7の発明では、表示位置変更手段(40,S65,S67,S69)は、図形の表示位置を変更する。
第8の発明は、第1の発明ないし7の発明のいずれかに従属し、図形の大きさを変更する大きさ変更手段をさらに備える。
第8の発明では、大きさ変更手段(40,S71,S73,S75,S77,S79)は、図形の大きさを変更する。
第7の発明および第8の発明によれば、多角形の大きさおよび表示位置を作業者および監視員にとって認識しやすい状態に変更することができる。
第9の発明は、第1の発明または第2の発明に従属し、図形描画手段は、作業者が2人であるとき、この2人の作業者に対応するキャラクタ画像を特定の図形で結ぶ。
第9の発明では、作業者が2人であるとき、この2人の作業者に対応するキャラクタ画像は、特定の図形で結ばれる。
第9の発明によれば、複数の作業者が2人のときは、可視表示された特定の図形によって、共同で行う業務の進捗状況を容易に知ることができる。
第10の発明は、第9の発明に従属し、特定の図形は多角形である。
第10の発明では、たとえば、特定の図形は、縦長の六角形や、長方形である。
第11の発明は、第1の発明ないし第3の発明のいずれかに従属し、特定の業務は、複数の作業者が順番に行う業務を含む。図形描画手段は、複数の作業者の人数が3人以上である場合に、その人数に相当する数の角を有する図形を第1種類の線分を用いて描画する。
第11の発明では、特定の業務は、複数の作業者が順番に行う業務を含み、図形描画手段は、複数の作業者の人数が3人以上である場合に、その人数に相当する数の角を有する図形を第1種類の線分を用いて描画する。たとえば、第1種類線は点線である。そして、複数の作業者が順番に行う特定の業務の進捗度は、第1種類の線分で描画された図形で描画される。
第11の発明によれば、描画された図形の線分が第1種類線であれば、複数の作業者が順番に行う特定の業務であるため、複数の作業者または監視員は、容易に特定の業務を複数の作業者が順番に行う業務であるか否かを判断することができる。
第12の発明は、第11の発明に従属し、特定の業務は、複数の作業者が順番に行う業務を含む。図形描画手段は、複数の作業者の人数が2人である場合に、キャラクタ画像表示手段によって表示された2つのキャラクタ画像を結ぶ図形として第1種類の2本の線分を描画する。
第12の発明では、特定の業務は、複数の作業者が順番に行う業務を含み、図形描画手段は、複数の作業者の人数が2人である場合に、キャラクタ画像表示手段によって表示された2つのキャラクタ画像を結ぶ図形として第1種類の2本の線分を描画する。
第13の発明は、第11の発明または第12の発明に従属し、図形描画手段は、特定の業務についての1番目の作業者に対応する点を最上位置に配置するように、図形を描画する。
第13の発明では、描画された図形における最上部は、1番目に作業を行う作業者を示す。たとえば、図形が線分であれば、1番目に作業を行う作業者のアイコンが上側に配置され、最後に作業を行う作業者のアイコンが下側に配置される。また、図形が多角形であれば、1番目に作業を行う作業者に対応する頂点が最上部になる。
第13の発明によれば、1番目に作業を行う作業者は、図形の最上部に示されるため、業務を行う順番を容易に知ることができる。
第14の発明は、第11の発明ないし第13の発明のいずれかに従属し、視覚的情報付加手段は、複数の作業者それぞれの進捗度に応じて、複数の作業者のそれぞれに対応する線分の一部または全部を第1種類から第2種類に変更する描画種類変更手段を含む。
第14の発明では、描画種類変更手段(40,S237,S239,S241)は、複数の作業者それぞれの進捗度に応じて、複数の作業者のそれぞれに対応する線分の一部または全部を第1種類から第2種類に変更する。つまり、図形は、特定の業務をフローとして視覚化し、フロー間の厳密な作業進捗度を示す。
第14の発明によれば、可視表示された図形によって、容易に業務を遂行している作業者を知ることができる。
第15の発明は、第1の発明ないし第14の発明のいずれかに従属し、図形描画手段は、円の中心を決定する中心決定手段、円の半径を決定する半径決定手段、および中心決定手段と半径決定手段とによって決定された中心と半径に基づいて円を描画する円描画手段をさらに含み、視覚的情報付加手段は、複数の作業者のそれぞれの業務の進捗度から求めた特定の業務全体についての進捗度に基づいて、円の内部の着色範囲を変化させる円着色手段を含む。
第15の発明では、図形描画手段の中心決定手段(40,S163,S167)は、円の中心を決定する。半径決定手段(40,S165,S167)は、円の半径を決定する。円描画手段(40,S143,S167,S169)は、中心決定手段と半径決定手段とによって決定された中心と半径に基づいて円を描画する。視覚的情報付加手段の複数の円着色手段(40,S147)は、作業者のそれぞれの業務の進捗度から求めた特定の業務全体についての進捗度に基づいて、円の内部の着色範囲を変化させる。つまり、描画された図形に応じて円を描画し、共同で行う特定の業務における全体の進捗状況に応じて、その内部を着色する。
第15の発明によれば、描画された円の内部は、共同で行う特定の業務における全体の進捗状況に応じて着色されるため、共同で行う業務の進捗状況を容易に知ることができる。
第16の発明は、第15の発明に従属し、図形描画手段によって図形が描画されているとき、中心決定手段は、当該図形の重心を円の中心として決定し、半径決定手段は当該図形の重心から当該図形の頂点までの距離に基づいて当該円の半径を決定する。
第16の発明では、描画された図形の重心および重心から頂点までの距離値に基づいて、円の中心と半径が決定される。
第16の発明によれば、図形の重心および重心から頂点までの距離値に基づいて円が描画されるため、適切な大きさの円を描画することができる。
第17の発明は、第15の発明に従属し、図形描画手段によって図形が描画されていないとき、中心決定手段は表示装置の表示領域の中心を円の中心として決定し、半径決定手段は表示装置の表示領域の大きさに基づいて予め定められた値を半径として決定する。
第17の発明では、図形が描画されていなければ、表示手段における表示領域の重心および予め定められた値に基づいて、円の中心と半径が決定される。
第17の発明によれば、図形が描画されていなくとも、適切な大きさの円を描画することができる。
第18の発明は、第5の発明ないし第8の発明および第11の発明ないし第17の発明のいずれかに従属し、複数の作業者それぞれの現在位置情報を記憶する現在位置情報記憶手段、および現在位置情報記憶手段によって記憶されたそれぞれの現在位置情報と図形における複数の作業者のそれぞれに対応する点とに基づいて第3種類の線を描画する第3種類線描画手段をさらに備える。
第18の発明では、現在位置情報記憶手段(40,S5)は、複数の作業者それぞれの現在位置情報を記憶する。第3種類線描画手段(40,S83,S233)は、現在位置情報記憶手段によって記憶されたそれぞれの現在位置情報と図形における複数の作業者のそれぞれに対応する点とに基づいて第3種類の線を描画する。たとえば、第3種類の線は破線である。
第18の発明によれば、図形における複数の作業者の現在位置を容易に知ることができるため、その複数の作業者の位置とその作業者の業務状態を関連付けて認識することができる。
この発明によれば、複数の作業者それぞれの現在位置およびそれぞれの業務の進捗状況を可視表示するので、共同で業務を行う作業者およびその作業者における業務の進捗状況を容易に知ることができる。
この発明の上述の目的,その他の目的,特徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳細な説明から一層明らかとなろう。
図1を参照して、この発明の一実施例である知識共有システム10は、たとえば病院に適用され、サーバ12を含む。このサーバ12は、有線或いは無線による通信回線(ネットワーク)14を介して複数の看護師用端末(以下、単に「端末」という。)16、複数の通過センサ18および複数の中継器20に接続される。端末16は、PDAやPHSまたは携帯電話装置のような携帯型の端末であり、看護師毎に割り当てられる。通過センサ18は、赤外線を受光する受光装置であり、入院患者を収容する病棟内の廊下や診察室、手術室、トイレ、階段室、病室および看護師詰所などの各部屋の出入り口などに配置される。中継器20は、PDAや携帯型のコンピュータのような携帯型の装置であり、看護師毎に割り当てられる。
図2はサーバ12の具体的な構成を示すブロック図であり、サーバ12には、図1では省略したが、モニタ装置22が接続される。モニタ装置22は、たとえば、複数の対物センサ、複数の集音マイク(音センサ)および複数のビデオカメラ(イメージセンサ)などのセンサを含む。図示は省略するが、この実施例では、複数の対物センサは、体温計、血圧計、注射器、点滴注射器(注入器)、血液採取用試験管、検尿コップなどの医療器具を格納してある格納箱(格納庫)の取り出し部分(出入り口)、格納箱(格納庫)の鍵やナースコール端末などに設置され、それらの医療器具等についての使用(取り出し)の有無を検知する。ただし、これらの医療器具等に、電子タグ情報(RF−ID)やバーコードのような識別情報を付加しておき、タグ情報やバーコードを読み取ることにより、その使用の有無を検出するようにしてもよい。また、複数の集音マイクは、入院患者を収容する病棟内であり、廊下および病室(ベッド或いはその近傍)などに設置され、周囲音(たとえば、看護師の音声など)を集音する。さらに、複数のビデオカメラは、集音マイクと同様に、入院患者を収容する病棟内の廊下および病室(ベッド或いはその近傍)などに設置されるとともに、看護師詰所などにも設置され、看護業務を行う看護師(の行動)を撮影する。ここで、看護業務とは、問診、検温、検圧、注射、投薬、点滴注射、退院指導、ベッドなどの片付けなどの看護師が行うべき業務の総称である。ただし、この実施例では、単に「看護業務」という場合には、任意の1つの業務を示す。
また、図2に示すように、サーバ12には、6つのデータベース(DB)が接続される。具体的には、看護状況DB24、看護師属性DB26、場所DB28、スケジュールDB30、知識DB32および共同看護業務DB34がサーバ12に接続される。
看護状況DB24には、モニタ装置22からの情報や中継器20からの情報に基づいて特定された、看護師が現在遂行中の看護業務およびその進捗度を含む看護状況のテーブルが、看護師毎に記録される。ただし、図3(A)では、看護師Aについての看護状況のみを具体的に示してあるが、他の看護師B,C,…についても同様である。図3(A)に示すように、看護状況のテーブルでは、看護業務の内容(名称)に対応して、その経過(進捗度)、患者名、開始時刻および終了時刻が記録される。看護業務の欄には、終了したまたは遂行中の看護業務の名称が記録される。経過の欄には、対応する看護業務の進行状況(進捗度)状況が記録される。この実施例では、各看護業務は、準備、実行、片付けに分類される。患者名の欄には、対応する看護業務を行う対象としての患者の名前(患者名)が記録される。ここでは、患者名は、患者a,患者b,…で示してある。開始時刻の欄には、看護業務の準備、実行、片付けのそれぞれについての開始時刻が記録される。また、開始時刻(後述する終了時刻も同じ。)は、時分秒で記録される。終了時刻の欄には、看護業務の準備、実行、片付けのそれぞれについての終了時刻が記録される。
なお、図示は省略するが、看護状況のテーブルは、当該看護師の看護師名(看護師ID)に対応づけて看護状況DB24に記録される。
看護師属性DB26には、看護師の属性情報が看護師毎に記録される。図示は省略するが、看護師毎の属性情報とは、当該看護師の名前、看護師としての経験年数、実行したことがある看護業務の内容(経験)、役職名(職位)および看護師に与えられた権限内容などの情報を意味する。なお、属性情報は、当該看護師の看護師IDに対応して看護師属性DB26に記録される。
場所DB28は、看護師や物(器具)の場所(現在位置)のテーブルが看護師や物毎に記録される。図3(B)に示すように、看護師の場所のテーブルでは、場所(現在位置)に対応して、入室時刻および退室時刻が記録される。場所の欄には、看護師が存在する部屋(たとえば、看護師詰所、病室および診察室など)、廊下や階段室の名称が記録される。たとえば、これらの部屋、廊下や階段室には、予め識別可能な名称や識別情報(部屋ID)が割り当てられている。したがって、場所の欄には、場所IDが記録されてもよい。入室時刻の欄には、対応する部屋等に入室した時刻が時分秒で記録される。退室時刻の欄には、対応する部屋等から退室した時刻が時分秒で記録される。ただし、廊下の場合には、入室時刻と退室時刻とで示す時間で当該廊下を通過したことを意味する。なお、看護師の場所のテーブルは、当該看護師の看護師IDに対応して場所DB28に記録される。
また、図示は省略するが、物の場所のテーブルでは、図3(B)に示した看護師の場所のテーブルと同様に、場所(現在位置)に対応して、入室時刻および退室時刻が記録される。ただし、物は、上述したような医療器具等である。したがって、その場所がモニタ装置22によって検出され、看護師と同様に、移動の有無や現在位置(場所)が追跡される。なお、物の場所のテーブルは、当該物の識別情報(器具ID)に対応して場所DB28に記録される。
スケジュールDB30には、看護師の1日の業務についてのスケジュール(ワークシート)のテーブルが看護師毎に記録されるとともに、病院全体ないし各科のスケジュールが記録される。具体的には、図4に示すように、看護師のスケジュールの内容(テーブル)としては、看護業務に対応して、患者名、開始時刻および状況が記録され、各看護業務にはラベルが付与されている。図4では、看護師A、看護師Bおよび看護師Cについての一部のスケジュールの例を示してある。また、他の看護師についても同様である。
ラベルの欄には、対応する看護業務についての識別情報が記述される。この実施例では、一人の看護師(A)が単独で遂行するべき看護業務(以下、「単独看護業務」ということがある。)と、他の看護師(B,C,…など)と共同して遂行するべき看護業務(以下、「共同看護業務」ということがある。)とを識別するとともに、共同看護業務の各々を識別するための識別情報である。図4に示す例では、単独看護業務のラベルとして「単」が記述され、共同看護業務のラベルとして「共−A」,「共−B」,「共−C」…などが記述される。ただし、共同看護業務のラベルのハイフン以下のアルファベットが個々の共同看護業務を識別するための情報である。
ただし、看護業務のうち、共同看護業務についての同じラベルが付与されているものは、それらすべてをまとめて、当該看護師(ここでは、看護師A)が遂行するべき、1つの共同看護業務に相当する。また、共同看護業務を遂行する他の看護師のスケジュールにおいても、同じ共同看護業務については同じラベルが付与されている。さらに、詳細な説明は省略するが、共同看護業務のラベルには、さらに当該共同看護業務が順番に遂行されるべきであるか否かを示す情報も含まれる。たとえば、順番に従って共同看護業務を遂行する必要がある場合には、アルファベットの後に、さらに順番を示す数字が付加される。さらにまた、共同看護業務のラベルには、当該共同看護業務において、各看護師が担当する看護業務が複数の手順を踏むものであるか否かを識別する情報も含まれている。
患者名の欄には、対応する看護業務を遂行する対象となる患者の患者名(ここでは、患者a,b,c,f,g,h,j,k…)が記録される。予定時刻の欄には、対応する看護業務を実行(開始)する予定の時刻が時分秒で記録される。状況の欄には、対応する看護業務を実行したか否かが記録される。具体的には、対応する看護業務を実行した場合には、状況として「済」が記録され、未だ実行していない場合には、状況として「未」が記録される。なお、看護業務を開始した当初では、すべての看護業務に対する状況として「未」が記録されており、看護師が看護業務を遂行することにより、上述したように、看護状況DB24に記録された看護状況において看護業務についての経過として「片付け」が記録されると、当該看護業務が終了したと判断して、看護師のスケジュールの対応する看護業務についての状況として「済」が記録される。つまり、実行した看護業務についての状況が「未」から「済」に更新される。
なお、図示は省略するが、病院全体ないし各科のスケジュールには、使用する器具や人員(医師や看護師)の予約時間が記録される。予約時間とは、たとえば、手術や検査などで、器具の使用や人員の稼動が予約されている時間(開始時刻と終了時刻)を意味する。
知識DB32には、看護業務についての知識が記録される。図示は省略するが、この実施例では、看護業務の知識としては、看護業務の手順、看護業務に必要な看護師の人数、看護業務に必要な器具・薬品とその個数などが記録される。また、看護業務毎に、看護業務を行うときの看護師の動作に対応する加速度の時間変化(加速度データ)を予め取得して、これを辞書データとして記憶してある。ただし、看護師毎に、手順や癖が異なったり、身体的な特徴(身長や手の長さなど)が異なったりするため、看護師毎に、辞書データを記憶するようにしてもよい。
共同看護業務管理DB34には、図5(A)および図5(B)に示すような、共同看護業務の進捗度のテーブルが共同看護業務別で記録される。図5に示す例では、共同看護業務Aおよび共同看護業務Cについてのみ示してあるが、他の共同看護業務(Bなど)についても同様である。また、図5(A)に示す共同看護業務Aは、これに関わる複数の看護師のそれぞれが同時(並列的に)進行可能な共同看護業務であり、図5(B)に示す共同看護業務Cは、これに関わる複数の看護師が順番に看護業務を遂行する必要がある共同看護業務である。
図5(A)(図5(B)も同様。)に示すように、共同看護業務の進捗度のテーブルでは、担当者(看護師A,B,…)に対応して、現在位置および進捗度が記録される。担当者の欄には、当該共同看護業務Aに関わる複数の看護師の名前(または看護師ID)が記録される。現在位置の欄には、対応する看護師の現在位置が記録される。進捗の欄には、対応する看護師の当該共同看護業務における看護業務の総数と、すでに完了した看護業務の数とが記録される。そして、進捗度の欄には、対応する看護師の当該共同看護業務における個別の進捗度がたとえば百分率で記録される。
ただし、看護師の現在位置は、場所DB28を参照することにより、適宜更新される。また、各進捗は看護師毎に記録される。たとえば、進捗の欄で、共同看護業務Aにおける看護師Aの総数は、看護師Aのスケジュールを参照して、「共−A(共同看護業務A)」のラベルが付与された看護業務の数である。また、すでに完了した看護業務の数は、看護師Aのスケジュールを参照して、状況の欄に「済」が記録された看護業務の数である。
そして、各進捗度は、看護師毎に算出される。この実施例では、共同看護業務における各看護師が担当する全部の看護業務を100%として、そのうち、終了した看護業務(仕事量)の割合が計算されるのである。ここでは、共同看護業務Aにおける看護師Aの看護業務の進捗度は、進捗の欄を参照して、記録された看護業務の総数のうち、すでに完了した看護業務の数の割合を算出することにより求められる。他の看護師(Bなど)についても同様である。このようにして、共同看護業務における看護師毎の看護業務を算出することができる。
当該共同看護業務全体の進捗度は、当該共同看護業務の進捗度のテーブルにおいて、各進捗の欄に記録されている各看護師の看護業務の総数の合計のうち、各看護師のすでに完了した看護業務の数の合計の割合を算出することにより求められる。たとえば、看護師A,B…それぞれが担当する共同看護業務Aにおける看護業務の総数の合計が90であり、すでに完了した看護業務の数の合計が45であれば、共同看護業務A全体の進捗度は、50%となる。また、共同看護業務Cについても、共同看護業務C全体の進捗度の算出方法は同じである。
なお、他の実施例として、共同看護業務全体の進捗度は、当該共同看護業務を行う看護業務の時間に対して、すでに完了した看護業務にかけた時間の割合から算出されてもよい。たとえば、看護師A,B,Cの3人が共同で行う共同看護業務Dにおいて、共同看護業務D行う看護業務の時間が50分であり、看護師A,B,Cの3人がすでに完了した業務にかけた時間が40分であれば、共同看護業務D全体の進捗度は、80%となる。
また、図2に示すように、サーバ12は、その内部に時計回路12aを有している。この時計回路12aは、日付および時間を計時する。この実施例では、サーバ12は、時計回路12aを参照して、看護師が現在遂行中の看護業務やその進捗度の情報にタイムスタンプを付与したり、看護師や医療器具等の場所(入室,退室,通過)の情報にタイムスタンプを付与したりする。また、サーバ12は、時計回路12aを参照して、看護師のスケジュールに記載された看護業務の開始時刻(日時)であるか否かを判断したり、器具や人(医師、看護師)の予約時間であるか否かを判断したりする。
図6は、図1に示した端末16の電気的な構成を示すブロック図である。図6を参照して、端末16はCPU40を含み、このCPU40には、メモリ42、キースイッチ44、LCDドライバ46、モータドライバ50、無線LAN54およびアンプ56が接続される。また、LCDドライバ46にはLCD48が接続され、モータドライバ50には振動モータ52が接続され、そして、アンプ56にはスピーカ58が接続される。
なお、上述したように、端末16としてPHSまたは携帯電話装置を用いる場合には、さらに通話(電話)機能が追加される。
CPU40は、端末16の全体制御を司る。メモリ42は、ROMやRAMを含む。この実施例では、端末16は主として情報提示装置として機能し、ROMには、情報提示のためのプログラム(情報提示プログラム)や情報提示のために必要なデータ(画像データ、音データ)が記憶されている。ただし、提供される情報は、この知識共有システム10で共有される知識である。RAMは、CPU40の記憶領域、作業領域およびバッファ領域として用いられる。
この実施例では、情報提示のために必要なプログラムやデータをROMに記憶するようにしてあるが、サーバ12からダウンロードするようにしてもよい。このようにすれば、ROMの容量を削減することができる。
キースイッチ44は、テンキー、十字キーのようなカーソルキーおよび選択キーなどの各種キーないしボタン(スイッチ)であり、看護師の指示入力に用いられる。LCDドライバ46はLCD48の駆動装置であり、CPU40からの指示に従ってLCD48に画像を表示する。この実施例では、LCD48は、主として、後述するような情報提示画面400,500,800,900,1100,1200および1300(図11,図12,図23,図25および図26参照)を表示するために用いられる。モータドライバ50は、振動モータ52の駆動装置であり、CPU40からの指示に従って振動モータ52を駆動する。たとえば、サーバ12から情報の提示があると、振動モータ52を駆動することにより、端末16を振動させて、その旨をユーザに知らせる。または、スピーカ58から通知音(音、音声ないし音楽)を出力して、情報の提示がある旨をユーザに知らせるようにしてもよい。このとき、CPU40からの音データは、アナログの音(音声)信号に変換された後、アンプ56で増幅され、スピーカ58から出力される。ただし、振動および音の両方で通知するようにしてもよい。
無線LAN54は、CPU40の指示に従って、看護師がキースイッチ44を用いて入力した指示入力(コマンド)を、ネットワーク14を介してサーバ12に送信する。詳細な説明は省略するが、サーバ12では、端末16の無線LAN54のMACアドレスを看護師IDに対応づけて管理しているため、通信している端末16の使用者(看護師)をサーバ12側で認識することが可能である。ただし、メモリ42(ROM)に看護師IDを記憶しておき、コマンドとともに看護師IDをサーバ12に送信するようにしてもよい。また、無線LAN54は、サーバ12から送信された情報(画面表示に関する情報)を受信して、CPU40に与える。
図7に示すように、通過センサ18は、第1受光モジュール72および第2受光モジュール74を含み、第1受光モジュール72および第2受光モジュール74は、ゲートの上部であり、互いに異なる側面に装着される。また、ゲートの上に載置されるケース180内には、通過センサ18の受光モジュール(72,74)以外のコンポーネント(CPU70,RAM76,無線LAN78:図9参照)が内蔵される。ただし、ゲートは分かり易く示すために図示しただけであり、通常は、看護師詰所、診察室、病室のような部屋の出入り口、廊下と廊下との連結部(十字路、T字路など)、廊下と階段との連結部のような要所に通過センサ18は設置される。また、必要であれば、エレベータのゲートに設置されてもよい。
また、図8に示すように、各看護師の頭部には、赤外線信号を発信する送信機110が装着される。たとえば、送信機110は、クリップのような固定器具を用いて、ナースキャップや頭髪に固定される。また、送信機110が発信する赤外線信号は、たとえば、8ビットの固定のパターン(看護師ID)である。
図9は通過センサ18の電気的な構成を示すブロック図である。図9を参照して、通過センサ18はCPU70を含み、CPU70には、第1受光モジュール72、第2受光モジュール74、RAM76および無線LAN78が接続される。各通過センサ18の受光モジュール(72,74等)のそれぞれには、固有の識別情報(受光モジュールID)が割り当てられている。各受光モジュール(72,74等)は、送信機110(図8参照)からの赤外線信号を検出する。ここで、送信機110から送信される赤外線信号は、上述したように、8ビットの固定のパターン(看護師ID)である。たとえば、受光モジュール(72,74)は、看護師IDを受信すると、受信した看護師IDをCPU70に与える。CPU70は、看護師IDを受信した受光モジュール(72,74)の受光モジュールIDを当該看護師IDに付加して、RAM76に記憶(一時記憶)し、その後、無線LAN78およびネットワーク14を介して、サーバ12に送信する。
サーバ12では、受光モジュールIDが付加された看護師IDを受信すると、受信した受光モジュールIDに対応する場所を看護師IDが示す看護師の現在位置として、場所DB28に登録する。このとき、サーバ12は、時計回路12aを参照して、看護師の現在位置(場所)にタイムスタンプを付与する。
なお、この実施例では、端末16の処理負担の軽減やメモリ42の容量節約のために、サーバ12側で、当該看護師の現在位置を特定するようにしてあるが、通過センサ18がネットワーク14を介して受光モジュールIDと看護師IDとを端末16に送信し、看護師自身の現在位置を当該端末16が算出するようにしてもよい。
図10は、図1に示した中継器20の電気的な構成を示すブロック図である。図10を参照して、中継器20はCPU90を含む。CPU90には、メモリ92、エンコーダ94、非接触センサ98、加速度センサ100および無線LAN102が接続される。メモリ92は、ワークメモリないしバッファメモリとして働き、CPU90によって使用される。エンコーダ94にはピンマイク96が接続され、エンコーダ94は、ピンマイク96から入力される音声信号をMP3のような圧縮音声データ(以下、単に「音声データ」という。)に変調してCPU90に入力する。このように、音声信号を圧縮変調するのは、メモリ92の使用量を比較的少なくするためであり、また、後述するように、無線LAN102を介して送信するデータのデータ量を低減するためである。たとえば、看護師は、ピンマイク96を通して、開始するまたは終了した看護業務の内容を音声で入力する。したがって、サーバ12は、音声を解析することにより、看護師が開始、実行または終了した看護業務を知ることができる。
なお、図10では、簡単のため、複数の加速度センサ100a,100b,100c,100dを、加速度センサ100として包括的に示してある(図8参照)。
ここで、図8を参照して分かるように、端末16および中継器20も送信機110と同様に各作業者(看護師)に装着される。図8に示すように、端末16は、看護師の手首に装着される。図示は省略するが、端末16のLCD48が見えるような向きで、腕時計を装着するように、バンドのような固定器具を用いて装着される。
また、中継器20では、ピンマイク96、非接触センサ98および加速度センサ100(100a,100b,100c,100d)以外の回路コンポーネント(図10参照)はボックス200に収容され、ボックス200は看護師の腰部(ベルト部分)に装着される。
図8に示すように、ピンマイク96は、看護師の衣服(白衣)の襟元付近に装着される。また、非接触センサ98は、ペン型のケースに収容され、看護師の白衣の胸ポケットに挿すように収納される。ただし、図面では、分かり易く示すために、ペン型のケースを胸ポケットの外部に記載してある。
また、看護師の両手(両腕)、胸および腰などには、加速度センサ100が装着される。この実施例では、加速度センサ100aが右腕に装着され、加速度センサ100bが左腕に装着され、加速度センサ100cが胸に装着され、そして、加速度センサ100dが腰に装着される。ただし、図8では、分かり易く示すために、各加速度センサ100を白衣の外部に記載してあるが、各加速度センサ100は、実際には、ゴムバンドのような適宜の固定器具を用いて、白衣の内部で腕などに固定される。
なお、図8においては省略するが、非接触センサ98と加速度センサ100とは接続線を用いてボックス200内のCPU90に接続され、ピンマイク96は接続線を用いてボックス200内のエンコーダ94に電気的に接続される。ただし、接続線を用いずに、Bluetooth(登録商標)のような近距離無線によって接続するようにしてもよい。つまり、電気的に接続されればよい。
また、この実施例で用いるピンマイク96は指向性を有するものである。これは、ピンマイク96を装着する看護師の音声のみを検出して、患者のプライバシーを守るためである。
非接触センサ98としては、焦電センサを用いることができ、CPU90は非接触センサ98からの入力に応じてピンマイク96をオン/オフする。この実施例では、非接触センサ98すなわち焦電センサの前で、看護師が手を2回上下させると、その検出信号がCPU90に入力され、これに応じて、CPU90はピンマイク96をオンし、その後、看護師が焦電センサの前で、手を2回上下させると、ピンマイク96をオフする。ただし、CPU90は、看護師の操作によらないで、所定時間(10秒)が経過した場合にもピンマイク96をオフするようにしてある。
加速度センサ100は、たとえば、多軸(3軸)の加速度センサであり、サンプリング周波数が200Hzであり、加速度は±3G(Gは重力)まで計測可能である。この中継器20では、加速度センサ100で検出される加速度のデータ(加速度データ)がCPU90に与えられる。CPU90は、加速度センサ100からの加速度データをRAM92に記憶(一時記憶)し、一定時間(たとえば、10秒)毎に、その一定時間分の加速度データを、無線LAN102およびネットワーク14を介してサーバ12に送信する。上述したように、知識DB32には、予め看護業務を実行した場合の加速度データの時間変化を辞書データとして記憶しているので、中継器20から送信される加速度データと比較することにより、実行中の看護業務の内容を特定することができる。たとえば、辞書データと中継器20からの加速度データとを、周知のDPマッチングの方法により、比較することにより、看護業務を特定することができる。
なお、加速度センサ100に代えて、ジャイロセンサ、照度センサまたは温度センサなどの他のセンサを用いることもできる。他のセンサを用いる場合には、その他のセンサの出力がサーバ12に送信される。
たとえば、或る看護師はワークシートに従って単独看護業務を遂行したり、他の看護師と共同看護業務を遂行したりする。たとえば、単独看護業務としては、担当する患者に対して、注射(点滴注射)を行ったり、担当する患者の食事の補助を行ったりすることが該当する。また、共同看護業務としては、他の看護師と分担して、入院患者の全員に対して検温や検圧を行ったり、他の看護師と同時に手術の補助を行ったりすることが該当する。このように、同時(同時期)に実行する共同看護業務の他に、順番に従って実行すべき共同看護業務もある。たとえば、或る患者が退院した後に、当該或る患者が使用していた病室(ベッド)に他の患者を受け入れる場合の共同看護業務や取扱に注意の必要な薬品または器具の使用申請書のような文書を回議する場合の共同看護業務が該当する。前者の場合には、たとえば、第1の看護師が退院する患者に退院指導し、次に、第2の看護師が他の患者を受け入れるためにベッドなど病室の準備を行い、続いて、第3の看護師(第1の看護師でもよい。)が他の患者を病室に案内する。後者の場合には、たとえば、或る看護師が申請書を提出すると、複数の承認(決済)者(この実施例では、師長などの他の看護師)に申請書が順次回議される。
通常、各看護師のワークシートには、各看護師の経験などに基づいて、各看護師間でバランス良く看護業務が割り振られている。しかし、看護師は突発的な患者の要望に対応したり、急患の対応に追われたりすることが日常茶飯事であり、ワークシート通りに、看護業務を遂行(進行)させることは困難である。たとえば、共同看護業務を遂行する場合に、当該共同看護業務を遂行する他の看護師を手伝ったり、手伝ってもらったりすることができれば、共同看護業務や病院全体の業務の進行を促進することができる。また、順番に看護業務を遂行するような共同看護業務では、他の看護師の看護業務の進捗度を知ることができれば、仮に或る担当者(承認者)のところで共同看護業務の進行が滞っているとしても、その進行を督促したり、手伝いをしたりすることができる。
しかし、通常の場合、他の看護師の看護業務の進捗度を知るためには、当該他の看護師を探して聞き出したり、当該他の看護師の看護業務の進捗度を知る者を探し聞き出したりする必要があるため、無駄な労力や時間を費やしてしまう。また、看護師が常に同じ場所に留まって看護業務を行うとは限らない。そのため、他の看護師が現在居る場所を推測することができたとしても、特定することができないため、他の看護師等を探し出すのは比較的困難である。そのため、自らが遂行する看護業務の進捗度が、他の看護師に比べて、進んでいるか遅れているかの比較を行うことも困難である。このような状況は、順番に看護業務を行う共同看護業務についても同様である。また、共同看護業務が全体としてどの程度進んでいるかを知ることもできない。
そこで、この実施例では、共同看護業務を遂行する各看護師の現在位置およびその看護業務の進捗度を、その共同看護業務に関わる各看護師に提示し、円滑に看護業務を進行できるようにしてある。また、必要に応じて自身が関わる共同看護業務全体の進捗度を確認できるようにしてある。以下、具体的に説明する。
たとえば、或る共同看護業務に関わる或る看護師が装着する端末16から、その或る共同看護業務についての情報提示の要求がサーバ12に送信されると、サーバ12は、共同看護業務DB34に記録される共同看護業務の進捗度の情報を、情報提示の要求のあった端末16に送信する。ここで、共同看護業務の進捗度の情報は、共同看護業務に関わる複数の看護師の識別情報(看護師IDまたは看護師名)、各看護師の現在位置、各看護師の共同看護業務についての進捗度および当該共同看護業務の種類の情報などを意味する。ただし、共同看護業務の種類の情報は、当該共同看護業務における看護業務が各看護師において手順を踏む内容であるかどうかを示す情報である。端末16は、サーバ12から送信される共同看護業務の進捗度の情報に従って、LCD48に情報提示画面(300−500,800−1300)を表示する。
ただし、図11および図12は、順番に関係無く並列的に各看護師が看護業務を遂行できる共同看護業務(以下、「非順次共同看護業務」ということがある。)についての情報提示画面(300−500,800,900)であり、図25および図26は、順番に従って各看護師が看護業務を遂行する必要のある共同看護業務(以下、「順次共同看護業務」ということがある。)についての情報提示画面(1000−1300)である。
図11は、LCD48に表示される情報提示画面の一例を示す図解図である。図11に示すように、LCD48に表示された情報提示画面300では、病院(病棟)のような作業場所についての地図(マップ)302が表示され、そのマップ302上に、人型のアイコン304、306および308が表示される。このアイコン304−308は、或る共同看護業務に関わる看護師に対応し、看護師の現在位置に対応するマップ302上の位置に表示される。つまり、アイコン304に対応する看護師は、現在、看護師詰所に存在し、アイコン306に対応する看護師は、現在、451号室(病室)に存在し、そして、アイコン308に対応する看護師は、現在、南側通路に存在する。
なお、この実施例では、端末16を使用する看護師に対応する人型のアイコンに斜線を付して、たとえば、色が付されているように表現してあるが、各アイコンに色を付すようにしてもよい。かかる場合には、人型のアイコンを塗りつぶしている量(範囲)の大きさで、当該看護師の全看護業務のうち消化した看護業務の割合を表現することができる。また、塗りつぶしている色によって、遂行中の看護業務の重要度(危険度)などを表現することもできる。以下、この実施例において同じである。
また、情報提示画面300では、3つのアイコン304,306および308の表示位置を頂点とする三角形320が表示される。この三角形320は、共同看護業務に関わる個々の看護師の看護業務の進捗度を示すために用いられる。図面では分かり難いが、アイコン304,306および308の重心(中心)が、現在位置に応じて決定される表示位置(LCD48上の表示座標)に重なるように、アイコン304,306および308は配置(描画)される。また、三角形320は、アイコン304,306および308の重心を結ぶことにより、生成される。図面の都合上、三角形320の内部には、太さおよび密度が異なるように、斜線が付されているが、この斜線によって表現される濃度の違いが、アイコン304,306および308に対応する看護師のそれぞれの共同看護業務の進捗度を表現してある。ただし、実際には、三角形320の内部を任意の色で塗りつぶし、その色の濃淡、明暗または強弱(色調)を変化させるようにしてある。また、モノクロで塗りつぶしても良く、この場合には、その輝度(明暗)が変化される。この実施例では、進捗度が高ければ色が濃く(暗く)され、進捗度が低ければ色が薄く(明るく)される。ただし、これらは逆にしてもよい。以下、図形の内部を塗りつぶす場合において同様である。
この情報提示画面300では、アイコン304,306および308に対応する3人の看護師が或る共同看護業務を遂行しており、アイコン306およびアイコン308に対応する看護師はアイコン304に対応する看護師よりも、その或る共同看護業務について分担された看護業務の進捗度が高いことが分かる。したがって、たとえば、この情報提示画面300を見て、アイコン306および308に対応する看護師は、アイコン304に対応する看護師に分担された看護業務を手伝うことができる。このとき、各看護師の現在位置はマップ302上に示されているため、容易に他の看護師を見つけ、その場所に向かうことができる。または、各看護師の上司は、アイコン306および308に対応する看護師以外の看護師にアイコン304に対応する看護師を手伝うように指示することができる。
図12(A)および図12(B)は、情報提示画面の他の例を示す図解図である。図12(A)は、共同看護業務を2人の看護師で遂行する場合の情報提示画面400であり、図12(B)は、共同看護業務を6人の看護師で遂行する場合の情報提示画面500である。図12(A)に示す情報提示画面400では、マップ402が表示され、そのマップ402上に、人型のアイコン404a,404b,406aおよび406bが表示される。また、アイコン404bと406bとは、六角形420によって接続される。ただし、アイコン404aと点線で結ばれるアイコン404bは、共同看護業務の進捗度の表示のために生成されたアイコン404aの複製である。同様に、アイコン406aと点線で結ばれるアイコン406bは、アイコン406aの複製である。
ここで、アイコン404aおよび406aの位置をずらして、当該アイコン404aおよび406aの複製物であるアイコン404bおよび406bを表示するのは、共同看護業務を行う看護師の人数が2人である場合には、アイコンを表示する位置をあらかじめ決めておく必要がある。そのため、看護師の現在位置を報知(視認させる)必要があるため、図12(A)に示したように、人型のアイコンの複製をあらかじめ決められた図形の頂点に配置し、元の人型のアイコンと対応する複製された人型のアイコンとを点線で接続するようにしてある。
なお、アイコンを表示する位置をあらかじめ決めておく必要性については、後述する図26(A)の説明と併せて、詳細に説明する。また、図12(A)では、現在位置に表示されたアイコンと移動後のアイコンとを区別するために、現在位置に表示されたアイコンの外形線を点線で示してあるが、移動後のアイコンは、現在位置のアイコンの複製であるため、実際には、現在位置に表示されたアイコンと移動後のアイコンとは、同じものである。ただし、図12(A)に示すように、外形線の種類を変えるなどして、現在位置のアイコンと移動後のアイコンとを識別可能に表示するようにしてもよい。以下、同じである。
この情報提示画面400では、アイコン404aに対応する看護師は、現在、休憩室に存在し、アイコン406aに対応する看護師は、現在、南側通路に存在することが分かる。 また、情報提示画面400では、アイコン406a(406b)に対応する看護師は、アイコン404a(404b)に対応する看護師よりも、共同看護業務で分担された看護業務の進捗度が高いことが分かる。
ここで、この実施例では、非順次共同看護業務を遂行する看護師が2人の場合には、アイコン同士を線で結ぶのではなく、六角形で結ぶ(接続)するようにしてある。これは、図13(A)の情報提示画面600に示すように、アイコン604bと606bとの間を線分620で結んだ場合には、共同看護業務で分担された看護業務の進捗度に応じて、その線分620の色調を変化させても、分かり難い(見難い)ためである。ただし、六角形に限定される必要はなく、四角形(長方形)のような他の多角形で接続するようにしてもよい。
なお、この実施例では、図13(A)に示すような情報提示画面600は表示されないが、たとえば、線分の太さをさらに太くして、実質的に六角形420のような多角形で2つのアイコンを接続するようにすることも可能である。
このような六角形420の図形についての画像データは予め用意されており、LCD48の表示領域において、予め決定される位置(座標)に表示(描画)される。そして、LCD48の表示領域において、六角形420の最上位置の頂点と最下位置の頂点と重なる位置に、当該非順次共同看護業務を遂行する2人の看護師に対応するアイコン404a,406aの複製であるアイコン404b,406bを表示する。この実施例では、人型のアイコンと、図形の頂点との距離に応じて、複製されたアイコンの配置位置が決定される。図12(A)に示す例では、まず、アイコン404aの表示位置(重心位置)と六角形420の最上位置の頂点との距離(説明の便宜上、「第1距離」という。)を求めるとともに、アイコン406aの表示位置と六角形420の最上位置の頂点との距離(説明の便宜上、「第2距離」という。)を求める。次に、第1距離と第2距離とを比較し、比較した結果、短い方のアイコン(ここでは、406a)の複製であるアイコン406bを六角形420の最上位置の頂点にその重心が重なるように配置する。そして、アイコン404aの複製であるアイコン404bを六角形420の最下位置の頂点にその重心が重なるように配置する。また、かかる場合には、元のアイコン404a,406aの外形線を点線で表示する。そして、複製であることが分かるように、上述したように、アイコン404aとアイコン404bとを点線の線分で接続し、アイコン406aとアイコン406bとを点線の線分で接続するようにしてある。
このように、人型のアイコンの複製を用いて共同看護業務の進捗度を表示するのは、アイコンに対応する看護師の現在位置を表示するとともに、共同看護業務における個々の看護師の看護業務の進捗度を分かり易く表示するためである。以下、同様である。
なお、人型のアイコンを一意に識別可能とするために、人型のアイコンに対応する看護師の名前や識別番号などを各アイコンとともに表示するようにしてもよい。また、人型のアイコンの内部に、対応する看護師の顔写真や似顔絵などを表示するようにしてもよい。
また、図12(B)に示すように、情報提示画面500では、マップ502が表示され、そのマップ502上に、人型のアイコン504a,504b,506a,506b,508a,508b,510a,510b,512a,512b,514aおよび514bが表示される。また、アイコン504b,506b,508b,510b,512bおよび514bの重心を、1つの閉領域を形成するように結んだ六角形(ここでは、正六角形)520が表示される。ただし、アイコン504a,506a,508a,510a,512aおよび514aは、対応する看護師の現在位置を示す。また、アイコン504a,506a,508a,510a,512aおよび514aのそれぞれと点線で結ばれるアイコン504b,506b,508b,510b,512bおよび514bは、上述した場合と同様に、アイコン504a,506a,508a,510a,512aおよび514aの複製である。
ここで、アイコン504a,506a,508a,510a,512aおよび514aの位置をずらして、当該アイコン504a,506a,508a,510a,512aおよび514aの複製物であるアイコン504b,506b,508b,510b,512bおよび514bを表示するのは、図13(B)に示す情報提示画面700を見て分かるように、看護師の現在位置に対応して表示されたアイコン704,706,708,710,712および714を、それぞれの重心を結んで閉領域を生成すると、それによって形成された図形の形状がいびつであり(歪んでおり)、看護業務の進捗度に応じてその内部の色調を変化させるのが困難であり、色調を変化させたとしても見難いと考えられるからである。たとえば、アイコン704,706,708,710,712および714を結んで形成される図形のうち、アイコン710が表示される頂点付近では、角が尖った形状となり、色を付する範囲(領域)が狭いため、色調を変化させ難く、色調を変化させたとしても視認し難いと思われる。
したがって、この実施例では、看護師の現在位置に対応する位置に人型のアイコンを配置し、各人型のアイコンの重心を線で結んで1つの閉領域すなわち図形を生成した際に、その図形の形状がいびつである場合には、図形のテンプレート(図29参照)を用いて、図形の形状を整形するようにしてある。ただし、看護師の現在位置を報知する(視認させる)必要があるため、図12(B)に示したように、人型のアイコンの複製を整形後の図形の頂点に配置し、上述したように、元の人型のアイコンと対応する複製された人型のアイコンとを点線で接続するようにしてある。
ここで、図12(B)に示すような図形を生成する方法、図形の形状がいびつかどうかを判断する方法、図形の形状を整形する方法および整形された図形の頂点に複製された人型のアイコンを配置する方法について順番に説明することにする。
まず、人型のアイコンの重心を線で結んで図形を描画する方法について説明する。図14(A)を参照して、点P,点Q,点R,点Sは、共同看護業務に関わる4人の看護師のそれぞれの現在位置に対応する人型のアイコンの表示位置(重心)を示す。なお、図14(A)では、分かり易く示すために、人型のアイコンは省略してある。以下、同様である。
図形を生成する場合には、まず、基準点が決定される。この実施例では、LCD48の表示領域の原点は、その左上に設定され、この表示領域の原点からの距離が最も近い重心(ここでは、点P)が最初の基準点として決定される。ただし、表示領域の水平方向がX軸方向であり、表示領域の垂直方向がY軸方向である。また、図面において、右方向がX軸のプラス方向であり、下方向がY軸のプラス方向である。さらに、簡単のため、表示領域を用いて説明してあるが、実際には、図示しないRAM(VRAM)上に、表示領域に対応する描画領域(後述するレイヤ)が設けられ、当該描画領域にLCD48に表示するための画像(画像データ)が生成されるのである。以下、同様である。さらに、最初の基準点の決定方法は、これに限定される必要はなく、当該端末16を使用する看護師に対応するアイコンの重心(表示位置)が最初の基準点として決定してもよい。または、原点からラスタスキャンした場合に、最初に検出されるアイコンの重心(表示位置)を、最初の基準点として決定してもよい。
最初の基準点が決定されると、この基準点と接続される点(他の重心)が探索される。ここでは、基準点と接続される点を探索する場合に、ローカル座標平面が適用される。このローカル座標平面とは、基準点毎に接続される点を探索する場合に用いられる座標平面であり、表示領域の座標平面(グローバル座標平面)とは異なる。
図14(B)を参照して、基準点がローカル座標平面の原点とされる。ただし、ローカル座標平面の水平方向がx軸方向であり、ローカル座標平面の垂直方向がy軸方向である。また、ローカル座標平面において、右方向がx軸のプラス方向であり、上方向がy軸のプラス方向である。よって、ローカル座標平面において、x軸がプラス方向であり、y軸がプラス方向で示される座標範囲が第1象限である。また、x軸がマイナス方向であり、y軸がプラス方向で示される座標範囲が第2象限である。さらに、x軸がマイナス方向であり、y軸がマイナス方向で示される座標範囲が第3象限である。そして、x軸がプラス方向であり、y軸がマイナス方向で示される座標範囲が第4象限である。
基準点(原点)からx軸に平行に左方向に延びる所定長さの線分を基準の線分とし、この基準の線分を基準点を中心に左方向(反時計周り)に回転させた場合に、当該基準の線分が最初に接触する点が基準点と接続されるべき点であるとして、探索処理が終了される。
ただし、この実施例では、基準の線分の長さは、LCD48の表示領域の対角線の長さである。これは、LCD48の表示領域内のいずれの点が基準点として選択された場合であっても、他の点を探索可能とするためである。また、ここでは、簡単のため、基準の線分が最初に接触した点が基準点と接続されるべき点であるとして、探索処理を終了するようにしてあるが、当該最初に接触した点が既に他の2点と接続されている場合には、当該最初に接触した点にはこれ以上線分を接続することができないため、探索処理を終了せずに、基準の線分をさらに回転させて、次に接触する点を探すようにしてある。
ただし、実際には、簡単のため、基準点を原点とするように各点の座標を平行移動し、基準点(原点)を通る一次関数を回転させ、ローカル座標平面の原点を中心とする4つの領域(第1象限、第2象限、第3象限、第4象限)に分けて、一次関数と接触する点を探索する。具体的には、数1で示される一次関数の傾きtanαの角度αを所定角度(この実施例では、0.01度)ずつ増加させて、一次関数を一回転(0度≦α<360度)させる。ただし、hxはx軸方向の変数であり、hyはy軸方向の変数である。また、初期状態において、一次関数はx軸上の直線であり、角度αは、図14(B)に示すように、原点を中心として左方向(反時計回り)に所定角度ずつ増加する。
[数1]
hy=hx×tanα(0度<α<180度)
hy=hx×(−tanα)(180度<α<360度)
α=0,180度のとき、y=0
α=90,270度のとき、x=0
ただし、ローカル座標平面のx軸のプラス方向をα=0度とすると、図14(B)からも分かるように、基準の線分はx軸のマイナス方向(α=180度)であり、その基準の線分を反時計周りに一周回転させるようにするため、αを0度から所定角度ずつ増加させて一次関数を回転させるが、第3象限、第4象限、第1象限および第2象限の順番で、一次関数と接触する点を探索するようにしてある。
具体的には、αが0度から90度まで変化する際には、基準点を原点として第3象限に存在する点を探索することになるため、一次関数と接触する点のx座標およびy座標がいずれも負の数である場合に、基準の線分と接触する点を見つけたことになる。また、αが90度から180度まで変化する際には、基準点を原点として第4象限に存在する点を探索することになるため、一次関数と接触する点のx座標が正の数でy座標が負の数である場合に、基準の線分と接触する点を見つけたことになる。さらに、αが180度から270度まで変化する際には、基準点を原点として第1象限に存在する点を探索することになるため、一次関数と接触する点のx座標およびy座標がいずれも正の数である場合に、基準の線分と接触する点を見つけたことになる。さらにまた、αが270度から360度まで変化する際には、基準点を原点として第2象限に存在する点を探索することになるため、一次関数と接触する点のx座標が負の数でy座標が正の数である場合に、基準の線分と接触する点を見つけたことになる。
ただし、α=0度(360度も同じ。)の場合の探索範囲は第3象限に含まれ、α=90度の場合の探索範囲は第4象限に含まれ、α=180度の場合の探索範囲は第1象限に含まれ、そして、α=270度の場合の探索範囲は第2象限に含まれるものとする。
この実施例では、基準の線分と接触する点すなわち基準点と接続されるべき点を検出すると、当該基準点の座標と当該接続されるべき点の座標とを関連付けてメモリ42に記憶する。ただし、ここでメモリ42に記憶する座標は、基準点を原点として平行移動する前の座標すなわちサーバ12からの共同看護業務の進捗度の情報に従って共同看護業務に関わる各看護師の現在位置に従って対応するアイコンを配置した際の座標である。
また、基準点と接続されるべき点を検出すると、図形が完成したかどうかを判断し、図形が完成していない場合には、その接続されるべき点を次の基準点として決定し、上述したような探索処理を実行する。このような処理が繰り返し行われる。そして、図形が完成したと判断すると、完成した図形を描画して、つまりメモリ42に互いに関連づけて記憶してある座標同士を線分で接続して、図形の描画処理を終了する。
ただし、この実施例では、図形が完成したかどうかは、メモリ42に記憶された座標のうち、最初の基準点として選択された点の座標を、他の点を基準点として探索した結果、接続されるべき点として検出したときに図形が完成したと判断するようにしてある。または、メモリ42に互いに関連付けて記憶された座標が、それぞれ2つずつ存在する場合に、図形が完成したと判断することができる。
したがって、たとえば、図14(A),(C),図15(A),(B)を参照して分かるように、図14(A)に示すように、最初の基準点として点Pが選択されると、探索処理によって点Qが接続されるべき点として見つけられる。すると、点Pと点Qとの座標が互いに関連付けられてメモリ42に記憶される。このとき、上述した方法に従って図形が完成したかどうかが判断される。図14(A)に示す例では、図形は完成していないため、次の探索処理が実行される。
点Pと接続されるべき点Qを見つけられると、図14(C)に示すように、点Qを次の基準点として探索処理が実行される。探索処理の方法は、上述したとおりであるため、重複した説明は省略する。以下、同様である。この探索処理の結果として、点Qと接続されるべき点Rが見つけられる。すると、点Qと点Rとの座標が互いに関連付けられてメモリ42に記憶される。そして、図形が完成したかどうか判断される。図14(C)に示す例では、図形は完成していないため、さらに次の探索処理が実行される。
点Qと接続されるべき点Rが見つけられると、図15(A)に示すように、点Rを次の基準点として探索処理が実行される。この探索処理の結果として、点Rと接続されるべき点Sが見つけられる。すると、点Rと点Sとの座標が互いに関連付けられてメモリ42に記憶される。そして、図形が完成したかどうか判断される。図15(A)に示す例では、図形は完成していないため、さらに次の探索処理が実行される。
点Rと接続されるべき点Sが見つけられると、図15(B)に示すように、点Sを次の基準点として探索処理が実行される。この探索処理の結果として、点Sと接続されるべき点Pが見つけられる。すると、点Sと点Pとの座標が互いに関連付けられてメモリ42に記憶される。そして、図形が完成したかどうかが判断される。ここで、最初に基準点として選択された点Pが、他の点Sを基準点とした場合に、接続されるべき点として検出されるため、図形が完成したと判断される。
図形が完成したと判断されると、メモリ42を参照して、互いに関連づけられた座標同士を実線の線分で接続する。したがって、完成された図形が描画される。つまり、図14(A),図14(C)から図15(B)までを参照して、順次基準点を更新しながら探索処理を実行した結果として、図16に示すように、点P,点Q,点R,点Sを頂点とする四角形が描画されるのである。
なお、図14(C),図15(A)および図15(B)では、分かり易くするために、基準点と接続されるべき点を見つけると、直ぐに、線分で接続するように示してあるが、実際には、上述したように、図形が完成したと判断された後に、図形が描画される。ただし、基準点と接続されるべき点を見つけると、直ぐに、線分で接続するようにしてもよい。
このようにして図形が描画されるが、上述したような探索処理を実行した場合には、たとえば、図17(A)に示すように、点P,点Q,点R,点S,点Tが配置されると、図形を描画すると、点Tが点P,点Q,点R,点Sを頂点する四角形の内部に存在することとなる。したがって、点P,点Q,点R,点S,点Tのすべてを頂点とする図形すなわち五角形を描画することができない。
このような場合には、この実施例では、図29に示すような座標テーブルに従って、図形を描画し直すようにしてある。ここで、座標テーブルについて簡単に説明すると、この座標テーブルは、図形に応じた頂点の数だけ座標が記述される。この座標は、それに対応する図形を描画する際に、当該図形の重心ないし中心が、LCD48の表示領域の中心と一致するように予め決定される。当然のことながら、座標を決定する際に、図形の大きさは、LCD48の表示領域の大きさに応じて決定されている。座標テーブルに従って描画する図形の種類は、共同看護業務に関わる看護師の数(人数)によって決定される。これは、図形を用いて、各看護師の共同看護業務における看護業務の進捗度を可視化するためである。
したがって、図17(A)に示す場合には、共同看護業務に関わる看護師の数は「5」であり、座標テーブルにおいて、図形の種類として正五角形が決定され、これに対応して、座標1,座標2,座標3,座標4および座標5に記述される座標位置に点が描画され、その後、1つの閉領域を描画するように線分が描画される。この実施例では、座標テーブルにおいて、隣接する座標同士を線分で結ぶようにしてある。ただし、左端の座標1は、実際に座標が記述された座標の欄のうち右端の欄に記述された座標とも線分で接続される。このため、図17(B)に示すように、座標1−座標5に従う点が描画され、さらに、座標1と座標2、座標2と座標3、座標3と座標4、座標4と座標5、座標5と座標1のそれぞれが線分で接続され、正五角形が描画される。ただし、座標テーブルにおいて隣接する座標同士を線分で結ぶため、座標に従う点は描画しなくてもよい。
ここで、図17(B)から分かるように、座標テーブルに従って図形を描画し直した場合には、看護師の現在位置に対応する座標と、当該図形の頂点の座標とは異なる位置となってしまう。なお、一部の点においては、偶然に一致する場合もあり得る。したがって、この実施例では、共同看護業務における各看護師の看護業務の進捗度を、図形を用いて可視化するため、看護師の現在位置に対応して表示されている人型のアイコンを移動させて、移動後のアイコンの重心が図形の頂点に一致するようにしてある。ただし、看護師の現在位置を表示する必要があるため、実際には、人型のアイコンの複製を図形の頂点に移動するようにしてある。
ただし、この実施例では、移動する候補としての現在位置に対応して描画された人型のアイコンの重心(表示位置)の座標のそれぞれと、対象となる頂点の座標との距離をそれぞれ算出し、距離が最短となる人型のアイコンの複製を対象となる頂点に移動するようにしてある。ただし、すでに複製された人型のアイコンが図形の頂点に移動されている場合には、移動する候補から除外される。また、対象となる頂点は、たとえば、座標テーブルの左端に記述された座標(この実施例では、座標1)から順番に選択される。
したがって、図17(B)に示す例では、対象となる頂点は座標1に従う点に決定され、移動する候補の人型のアイコンとしては、点P,点Q,点R,点S,点Tに描画された人型のアイコンである。したがって、点P−点Tのそれぞれと、座標1に従う頂点との距離が算出される。詳細な説明は省略するが、距離は、周知の2点間の距離の公式に従って算出される。
たとえば、図18(A)からも分かるように、座標1に従う頂点に最も近いのは、点Tであり、点Tの位置に描画されている人型のアイコンの複製が座標1に従う頂点に移動される。このとき、人型のアイコンの複製が表示される頂点を、移動後の点T´として当該人型のアイコン(または点T或いは看護師ID)に対応付けてメモリ42に記憶するようにしてある。以下、同様である。
次に、図18(B)に示すように、対象となる頂点は座標2に従う点に決定され、移動される候補の人型のアイコンとしては、点P,点Q,点R,点Sに描画された人型のアイコンである。上述したように、移動される候補の人型のアイコンの重心(点P−点S)のそれぞれと、座標2に従う頂点との距離が算出される。
図18(B)からも分かるように、座標2に従う頂点に最も近いのは、点Pであり、点Pの位置に描画されている人型のアイコンの複製が座標2に従う頂点に移動される。このとき、点Pの位置に描画された人型のアイコンの複製が表示される頂点が、移動後の点P´として当該人型のアイコンに対応付けてメモリ42に記憶される。
同様にして、続いて、図19(A)に示すように、対象となる頂点が座標3に従う点に決定され、移動候補(点Q−点Sに描画された人型のアイコン)のうち、点Qに描画された人型のアイコンの複製が座標3に従う頂点に移動される。このとき、点Qに描画された人型のアイコンの複製が表示される頂点が、移動後の点Q´として当該人型のアイコンに対応付けてメモリ42に記憶される。
さらに、図19(B)に示すように、対象となる頂点が座標4に従う点に決定され、移動候補(点R,点Sに描画された人型のアイコン)のうち、点Rに描画された人型のアイコンの複製が座標4に従う頂点に移動される。このとき、点Rに描画された人型のアイコンの複製が表示される頂点が、移動後の点R´として当該人型のアイコンに対応付けてメモリ42に記憶される。
そして、図20(A)に示すように、対象となる頂点が座標5に従う点に決定されるが、移動候補は点Sに描画された人型のアイコンだけなので、そのまま当該人型のアイコンの複製が座標5に従う頂点に移動される。このとき、点Sに描画された人型のアイコンの複製が表示される頂点が、移動後の点S´として当該人型のアイコンに対応付けてメモリ42に記憶される。
このようにして、座標テーブルに従う図形が描画された場合には、人型のアイコンの複製をその図形の頂点に移動させるようにしてある。したがって、図12(B)に示したような情報提示画面500を表示することができるのである。ただし、上述したように、移動前の(現在位置に対応する位置の)人型のアイコンと、移動後の複製された人型のアイコンとの関係を分かり易く示すために、この実施例では、移動前の人型のアイコンと、移動後の複製された人型のアイコンとは、点線で接続される。
したがって、図17(B)に示したような正五角形を座標テーブルに従って描画した場合には、図20(B)に示すように、移動前の人型のアイコンと移動後の複製された人型のアイコンとが点線で接続される。つまり、点Pと点P´、点Qと点Q´、点Rと点R´、点Sと点S´、点Tと点T´がそれぞれ点線で接続されるのである。
また、図14−図16を参照して説明した場合のように、座標テーブルによらず図形を描画した場合には、図形がいびつな形状であるかどうかが判断される。これは、仮に図13(B)に示したような情報提示画面700が描画された場合には、上述したように、図形の内部の色の色調を変化させ難く、色調を変化させたとしても、看護業務の進捗度が分かり難いという問題があり、描画した図形がいびつである場合には、上述したように座標テーブルに従って図形を描画し直すためである。
なお、座標テーブルに従って図形を描画し直す方法および人型のアイコンの移動については、上述したとおりであるため、重複した説明は省略する。
この実施例では、描画された図形(多角形)の各頂点の内角の大きさが所定の閾値以下であるか否かを判断することにより、図形がいびつであるか否かを判断する。ただし、頂点の数で、図形(多角形)の内角の大きさは異なるため、いびつであるか否かの判断に用いる閾値は、描画された図形に応じて適宜算出される。具体的には、閾値は数2に従って算出される。
Figure 2009230535
ただし、nは描画された図形の角(頂点)の数であり、3以上の自然数である。この実施例では、閾値は、内角の和を頂点の数nで割った値に定数(1.5)を掛けて求めるようにしてある。これは、図13(B)の情報提示画面700からも分かるように、内角が180度を超える角が有る場合に、描画された図形の形状がいびつであると考えられるためであり、180度に近い値を閾値として設定するためである。したがって、定数の値はこれに限定される必要はなく、試験等により得られた結果から、適切な値を設定することができる。また、定数は、nの値に応じて可変的(選択的)に設定することもできる。
なお、各頂点の角度から標準偏差を求め、標準偏差の値によって図形がいびつであるか否かを判断するようにしてもよい。また、七角形や十一角形などでは、内角を角(頂点)の数nで割ると、割り切れない場合がある。かかる場合には、小数点以下を切り捨てたり、切り上げたり、四射五入したりなどして、閾値は補正される。
さらに、座標テーブルを用いずに図形が描画された場合には、図形の位置または図形の大きさ或いはそれらの両方が調整される。これは、情報提示画面を見易くするためである。たとえば、図形が小さすぎる場合には色調の変化が分かり難く、逆に、図形が大きすぎる場合には後述する共同看護業務の全体の進捗度を表示しても分かり難いと言う問題があるからである。したがって、図形の位置をLCD48の表示領域の中央またはほぼ中央に移動し、さらに、適切な大きさに変更するようにしてある。
具体的には、まず、描画された図形の重心が、LCD48の表示領域の中心と一致するように、図形の位置が移動(平行移動)される。詳細な説明は省略するが、描画された図形の重心の座標は、図形の頂点の座標を用いて、既知のアルゴリズムによって算出することができる。さらに、図形の大きさが調整される。ただし、数3および数4のいずれの関係も満たさない場合には、図形の大きさは妥当であると判断され、その大きさは調整されない。ただし、数3において、閾値SMAXは図形の面積Sの最大値を規定する閾値である。また、数4において、閾値SMINは図形の面積Sの最小値を規定する閾値である。これらの閾値SMAX,SMINは、予め試験等によって経験的に設定される。
なお、詳細な説明は省略するが、図形の面積Sは、図形の重心から各頂点に線分を描画した場合に複数の三角形に分割されるため、各三角形の面積を求めてそれらを合計することにより、求められる。
[数3]
面積S>閾値SMAX
[数4]
面積S<閾値SMIN
ここで、数3を満たす場合には、つまり図形が大き過ぎれば、図形の大きさが縮小される。一方、数4を満たす場合には、つまり図形が小さすぎれば、図形の大きさが拡大される。この実施例では、重心と各頂点との距離を一定の割合で短縮したり、延長したりするように、頂点を移動させるようにしてある。
たとえば、図21(A)に示すような、六角形が描画され、図形が大き過ぎると判断されたと仮定する。ただし、点U,点U,点U,点U,点U,点Uは六角形の各頂点であり、点Gは六角形の重心である。ただし、図21に示す例では、図形の位置は既に移動されているものとする。
次に、図21(B)に示すように、各頂点U,U,U,U,U,Uと重心Gとを結ぶ線分を定義する。さらに、各頂点U,U,U,U,U,Uから重心Gの方向に、各線分が一定の割合(たとえば、10%)で短くされるように、線分上を移動される。図21(B)では(図21(C)も同じ。)では、移動後の各頂点を、各頂点U,U,U,U,U,Uに対応付けて、点U′,点U′,点U′,点U′,点U′,点U′で示してある。
そして、図21(C)に示すように、移動後の頂点U′,点U′,点U′,点U′,点U′,点U′を線分で接続することにより、六角形が描画される。したがって、図21(A)に示した六角形の大きさが縮小される。図形が縮小されると、再度、数3および数4を満たすかどうかを判断し、いずれも満たさなくなるまで、上記の縮小処理が繰り返される。
具体的な説明は省略するが、図形を拡大する場合には、各頂点と重心とを結ぶ線分が一定の割合で延長されるように、各頂点と重心とを通る直線上を、各頂点が重心から遠ざかるように、各頂点が移動される。
このようにして図形が描画され(描画し直され)、さらに、場合によっては、図形の位置および大きさが調整されると、各看護師の看護業務の進捗度に応じて図形の内部が所定の色で塗りつぶされる。ただし、上述したように、色の色調が看護業務の進捗度に応じて変化される。この実施例では、描画された図形の任意の点を基準点として選択し、当該基準点と、当該図形を構成する他の頂点および他の頂点を結ぶ辺上の点のそれぞれとの2点間の色の輝度を補間法を用いて決定(算出)するようにしてある。
たとえば、図22(A)に示すように、描画された図形が四角形である場合における色の輝度を決定する方法について説明する。図22(A)において、点I,II,点III,点IVは、人型のアイコンの重心を示す点すなわち表示位置である。なお、図22(A)(図22(B),(C)も同じ。)においては、分かり易く示すために、人型のアイコンは省略してある。また、ここでは、点Iに対応する看護師の看護業務(共同看護業務における看護業務)の進捗度は100%であり、点IIに対応する看護師の看護業務の進捗度は50%であり、点IIIに対応する看護師の看護業務の進捗度は30%であり、そして、点IVに対応する看護師の看護業務の進捗度は70%である。ここでは、色の成分を輝度信号(Y)と、輝度信号と青色成分の差(U)、輝度信号と赤色成分の差(V)で表わし、輝度(Y)を変化させることにより、看護業務の進捗度の違いを単一色のグラデーションで表現するようにしてある。
たとえば、基準点を点Iに決定し、基準点Iと点IIとの間、基準点と点IIIとの間、基準点Iと点IVとの間、点IIと点IIIとの間および点IIIと点IVとの間をすべて等間隔に分割する。図22(A),(B),(C)では、或る程度の距離を隔てて等間隔に分割してあるが、実際には、LCD48の数ドット程度の間隔で分割されたり、1ドット単位で分割されたりする。
したがって、所定の間隔で分割されると、上記した頂点間における輝度を補間することができる。この実施例では、看護業務の進捗度と同様に、輝度を最も明るい(0%)から最も暗い(100%)の間で変化させるようにしてある。したがって、進捗度の数値と輝度の数値とを同じ数値で考えることができる。つまり、上記した各頂点I,II,III,IVの輝度は、100%,50%,30%,70%となる。各頂点の輝度が求められると、上記した2点間の輝度が補完される。
たとえば、図22(B)に示すように、基準点Iと点IVとの2点間の輝度を補間する場合について説明する。ここで、上述したように、基準点Iの輝度は100%であり、点IVの輝度は70%である。これらの輝度の違いが連続的に変化するように、2点間の輝度が決定される。上述したように所定の間隔で2点間を分割した場合に、図22(B)に示すように、基準点Iと点IVとの間が15等分されたと仮定すると、基準点Iと点IVとの輝度の差は30%であるため、基準点Iから点IVに向かうに従って、輝度は2%ずつ減少される。同様にして、基準点Iと点IIとの間、基準点Iと点IIIとの間、点IIと点III
との間、および点IIIと点IVとの間を補間した輝度が算出される。
さらに、図22(C)に示すように、基準点Iから、点IIと点IIIとの間の分割された点のそれぞれ、および、点IIIと点IVとの間の分割された点のそれぞれを結ぶ線分を、等間隔に分割に、それぞれ2点間を補間するように、分割された点の輝度が算出される。
このようにして、各頂点の輝度のおよび分割した点のすべての輝度が算出される。ただし、分割された点以外の点(ドット)については輝度が算出されていない。このため、この実施例では、輝度が算出されていない点については、それに隣接する輝度が算出された点の輝度の平均値を求めるようにしてある。つまり、輝度が算出されていない点の上下または左右に存在する、輝度が算出された2つの点の輝度の平均値が算出される。ただし、上下左右の4つの点の輝度の平均値を算出するようにしてもよい。また、輝度が算出されていない点が連続する場合にも、その連続する点を挟む、輝度が算出された2点(左右の2点または上下の2点)の平均値を、それらの輝度が算出されていない点の輝度として算出する。または、輝度が算出されていない点の連続数が多い場合には、上記の輝度算出された2点の輝度が線形的に変化するように、当該輝度が算出されていない点の輝度を算出するようにしてもよい。
このようにして、描画された図形の内部における点の輝度を求めることができ、算出された輝度に従って所定の色で図形の内部を塗りつぶすと、図示できないが、各看護師の看護業務の進捗度および進捗度の差を視認可能に、図形の内部が単一色のグラデーションで表現される。
なお、この実施例では、所定の色の輝度を変化させることにより、単一色のグラデーションによって、各看護師の看護業務の進捗度およびその差を表現するようにしてあるが、モノクロのグラデーションで表現することも可能である。さらには、色に対応して進捗度を予め定義しておき、塗りつぶす色の違いによって、各看護師の看護業務の進捗度およびのその差を視認可能にすることもできる。
また、図22(A)−(C)では、描画された図形が四角形の場合についてのみ示したが、同様の方法により図形の内部の輝度を求めることにより、三角形および五角形のような他の多角形についても、単一色のグラデーションで、各看護師の看護業務の進捗度を表現することができる。
さらに、この実施例では、図形の外形線(辺)の色は、たとえば、黒色とし、その輝度は変化させないようにしてある。これは、描画された図形を分かり易く示すためである。ただし、上記した所定の色を、算出した輝度に従って図形を構成する各辺に付すようにしてもよい。
また、この実施例では、共同看護業務の全体の進捗度を情報として提示することもできる。たとえば、図23(A)に示すような情報提示画面800をLCD48に表示することができる。この情報提示画面800では、マップ802が表示され、そのマップ802上に、共同看護業務に関わる看護師の現在位置が人型のアイコン804a,806a,808aで示され、各看護師が分担する看護業務の進捗度が人型のアイコン804b,806b,808bを線分で結んだ三角形820に付された色の色調で示される。ただし、上述したように、看護師の現在位置に対応する3つのアイコン804a,806aおよび808aを結んで形成される三角形は数2に従って算出された閾値(ここでは、90度)を超える内角が存在したため、上述したように、座標テーブルを用いて、正三角形を描画し、アイコン804a,806aおよび808aの複製であるアイコン804b,806bおよび808bを描画した正三角形の各頂点に移動してある。さらに、共同看護業務に関わる各看護師の看護業務の進捗度に応じて色調を変えて正三角形の内部が塗りつぶされる。ただし、正三角形の描画、アイコンの移動および図形への着色については既に詳細に説明したため、重複した説明は省略する。
さらに、情報提示画面800では、共同看護業務の全体の進捗度が円グラフ830で示される。この実施例の円グラフ830では、円の内部が三角形820の内部とは異なる色(半透明)で着色される。ただし、共同看護業務の全体の進捗度に応じて、着色していない扇状の領域が決定される。具体的には、サーバ12は、共同看護業務DB34を参照して、該当する共同看護業務についての共同看護業務の進捗の情報から当該共同看護業務に関わる看護師に対応して記録された各進捗を読み出し、図5(A)で説明したように、各進捗の欄に記録されている各看護師の看護業務の総数の合計のうち、各看護師のすでに完了した看護業務の数の合計の割合を算出することにより求める。したがって、たとえば、共同看護業務の開始前では、円グラフ830の円の内部はすべて塗りつぶされており、共同看護業務が進行するにつれて、着色されていない領域が次第に大きくされ、共同看護業務が終了すると、円の内部は着色されていない状態となる。ただし、共同看護業務の開始前には、円グラフ830の円の内部を着色せずに、共同看護業務が進行するにつれて、着色された領域が扇状に次第に大きくされ、共同看護業務が終了すると、円の内部全体が塗り潰されているようにしてもよい。以下、共同看護業務の全体の進捗度を円グラフによって示す場合について同様である。
また、図23(B)に示すような情報提示画面900をLCD48に表示することもできる。この情報提示画面900では、マップ902が表示され、このマップ902上には、共同看護業務に関わる看護師の現在位置が人型のアイコン904,906,908で示されるとともに、共同看護業務の全体の進捗度の円グラフ930が表示される。つまり、図23(A)に示した各看護師の看護業務の進捗度を示す図形(三角形820)は表示されていない。このこと以外は、図23(A)に示した情報提示画800と同様であるため、重複した説明は省略する。
このように、看護師は端末16を用いて、共同看護業務について、(1)当該共同看護業務に関わる各看護師の現在位置および各看護師が共同看護業務において担当する看護業務の進捗度を表示したり(個別進捗度表示モード)、(2)(1)の内容に加えて共同看護業務の全体の進捗度を示す円グラフを表示したり(総合進捗度表示モード)、(3)共同看護業務に関わる各看護師の現在位置および共同看護業務の全体の進捗度を示す円グラフを表示したり(全体進捗度表示モード)することができる。
たとえば、図24(A)−図24(C)に示すように、3つのレイヤ(最上層,中間層,最下層)が重ねて設けられ、仮想空間において、視点側(看護師側)に最上層が設けられ、視点から離れる方向に、中間層および最下層が順次配置される。この実施例では、図24(A)に示す最上層には、人型のアイコンとそれらを線分で接続して生成された図形とが描画される。ただし、最上層には、人型のアイコンのみが描画される場合もある。また、図24(B)に示す中間層には、共同看護業務の全体の進捗度を示す円グラフが描画される。そして、図24(C)に示す最下層には、マップが描画される。ただし、病院(病棟)のフロアについての全体マップの画像データは予め用意されているため、最下層には、全体マップの画像データから表示する範囲の画像データを切り取って(切り出して)、最下層に貼り付けるようにすればよい。
したがって、共同看護業務についての情報提示画面を表示する場合には、看護師が端末16を用いて、個別進捗度表示モードを選択すると、中間層が非表示され、最上層と最下層とが表示される。また、看護師が端末16を用いて、全体進捗度表示モードを選択すると、最上層、中間層および最下層のすべてが表示されるが、最上層には、現在位置に応じた人型のアイコンのみが表示され、それらを接続した図形(個別の進捗度)は描画されない。ただし、人型のアイコンも表示しない場合には、最上層を非表示すればよい。そして、看護師が端末16を用いて、総合進捗度表示モードを選択すると、最上層、中間層および最下層のすべてが表示される。この場合には、全体進捗度表示モードとは異なり、最上層では、人型のアイコンを接続した図形も描画される。
上述した例では、共同看護業務をそれに関わる看護師が同時(並列的に)進行可能な場合について示した。しかし、共同看護業務としては、複数の看護師が順番に看護業務を遂行する必要があるものも含まれる。たとえば、入院病棟に在る1台のベッドに着目すると、(1)或る看護師Hが当該ベッドを使用していた患者Pに退院指導を行い、この患者Pが退院した後に、(2)他の看護師Jが新たな患者Qを受けいれるために、当該ベッドのシーツを交換するなどの準備を行う。そして、(3)さらに他の看護師Kが患者Qを当該ベッドに案内するなどの入院の手伝いを行う。かかる場合には、上述したように、看護師の現在位置に対応して人型のアイコンを表示し、アイコン同士を線分で結んで生成した図形を表示した場合には、看護業務を遂行する順番が分かり難い。このことは、共同看護業務に関わる人数が増加するにつれて顕著になると考えられる。したがって、複数の看護師が順番に看護業務を遂行する共同看護業務については、別の表示方法を考える必要がある。
そこで、この実施例では、順番を分かり易くした情報提示画面を表示するようにしてある。具体的には、図25(A)に示すような情報提示画面1000がLCD48に表示される。この情報提示画面1000には、マップ1002が表示され、このマップ上1002に人型のアイコン1004a,1004b,1006a,1006b,1008aおよび1008bが表示される。ただし、アイコン1004bはアイコン1004aの複製を図形表示のために移動したものであり、アイコン1006bはアイコン1006aの複製を図形表示のために移動したものであり、そして、アイコン1008bはアイコン1008aの複製を図形表示のために移動したものである。
また、上述したように、図形の内部を塗りつぶしてその色調の変化によって各看護師の共同看護業務について担当する看護業務の進捗度を表示した場合には、主として図形の整形を目的として人型のアイコンの複製を移動するようにしてあるが、ここでは、図形の整形のみならず、共同看護業務を遂行する順番にアイコンを並べることを目的とするため、人型のアイコンの複製が大幅に移動される場合も有り得る。この実施例では、人型のアイコンは、対応する看護師が看護業務を遂行するべき順番にしたがって、右回りになるように、図形の頂点と重なる位置に配置される。
また、図25(A)からよく分かるように、アイコン1004b,1006bおよび1008bは、それぞれの重心が点線の線分によって結合され、図形が形成される。ただし、図25(A)に示す情報提示画面1000は、共同看護業務の開始前の状態を示してある。この情報提示画面1000では、図形(ここでは、正三角形)1020の各辺1022,1024および1026が各アイコン1004b,1006bおよび1008bすなわち各看護師に対応し、図25(B)に示すように、各看護師の共同看護業務の進捗度に応じて、辺1122,1124および1126が点線から実線に変化される。ただし、実線の端点(端末16の使用者である看護師に対応する人型のアイコンに接続されていない方の端点)には矢印が表示され、共同看護業務の順番(進行)を分かり易くしてある。
たとえば、図25(B)に示す情報提示画面1100では、アイコン1104b(1104a)に対応する看護師は共同看護業務について担当する看護業務をすべて終了し、アイコン1106b(1106a)に対応する看護師は当該共同看護業務について担当する看護業務を遂行中であり、その担当分の約50%(半分)を終了し、そして、アイコン1108b(1108a)に対応する看護師は共同看護業務について担当する看護業務をまだ開始していないことが分かる。
ここで、上述したように、サーバ12からの共同看護業務の進捗度の情報には、当該共同看護業務の種類の情報も含まれている。この共同看護業務の種類の情報には、当該共同看護業務における各看護師の担当する看護業務が複数の手順を踏むものか否かを識別する情報が含まれている。共同看護業務における各看護師の担当する看護業務が複数の手順を踏むものである場合には、その手順の数に従って、看護師に対応する辺(1122,1124,1126)が手順の数で分割され、手順が終了する毎に、点線の一部が実線に変更される。このとき、人型のアイコンに接続されていない実線の端点に矢印が描画される。したがって、図25(B)に示したような情報提示画面1100が表示される。一方、共同看護業務における各看護師の担当する看護業務が複数の手順を踏むものでない場合には、看護師に対応する辺(1122,1124,1126)は分割されることは無く、看護師が看護業務を終えると、対応する辺の全部が点線から実線に変更される。
また、2人の看護師が順番に看護業務を遂行する場合には、図26(A)に示すような情報提示画面1200がLCD48に表示される。この実施例では、共同看護業務を順番に遂行する場合には、最初に共同看護業務を行う看護師が表示画面の最上部に表示されるようにするため、共同看護業務を行う看護師が2人の場合には、縦に直線的に並ぶように、人型のアイコンが配置される。ただし、看護師の現在位置に対応するアイコン1204aおよび1206aが複製されたアイコン1204bおよび1206bが縦に直線的に並ぶように配置される。なお、情報提示装置1200においても、マップ1202が表示され、そのマップ1202上に、アイコン1204a,1204b、1206aおよび1206bが表示される。また、アイコン1204bとアイコン1206bとは点線で結合される。ここで、2人の看護師が共同看護業務を順番に遂行する場合には、各看護師に対応する点線を設けなければ、各看護師の看護業務の進捗度を示すことができない。したがって、この実施例では、共同看護業務を順番に遂行する看護師が2人である場合には、2つのアイコン(1204b,1206b)を2本の点線で結合するようにしてある。また、点線の線分1220がアイコン1204b(の看護師)に対応し、点線の線分1222がアイコン1206b(の看護師)に対応する。
なお、詳細な説明は省略するが、2つのアイコンの配置位置(位置座標)および2本の線分の表示位置(位置座標)は予め決定されている。
さらに、複数の看護師が共同看護業務を順番に遂行する場合にも、共同看護業務の全体の進捗度を円グラフによって表示することができる。たとえば、図26(B)に示すように、情報提示画面1300では、マップ1302が表示され、そのマップ1302上に、アイコン1304a,1304b,1306a,1306b,1308aおよび1308bが表示される。また、アイコン1304b,1306bおよび1308bが点線の線分で接続され(図25(A)参照)、それによって正三角形1320が描画される。この正三角形1320を囲むように、円グラフ1330が描画される。このように、円グラフ1330を表示するのは、特に、共同看護業務がそれに関わる看護師間で看護業務(仕事)量の比率が異なる場合に、共同看護業務の全体の進捗度を知ることができ、便利だからである。ただし、共同看護業務がそれに関わる看護師間で均等ないしほぼ均等に分配されている場合には、人型のアイコンを結ぶ点線上に引かれている実線の長さによって、共同看護業務の全体の進捗度をほぼ正確に知ることもできる。
なお、図23(B)に示した場合と同様に、人型のアイコンを点線で結んだ図形を表示せずに、看護師の現在位置を示すアイコンと、円グラフのみを表示するようにしてもよい。この場合には、各看護師に対応する人型のアイコンを省略して、円グラフのみを表示するようにしてもよい。
図27は、図6に示した端末16のメモリ42(RAM)のメモリマップ1500の一例を示す図解図である。図27に示すように、RAMは、プログラム記憶領域1502およびデータ記憶領域1504を含む。プログラム記憶領域1502には、通信プログラム1512、非順次表示モードプログラム1514、順次表示モードプログラム1516、図形の描画プログラム1518および円の描画プログラム1520などが記憶される。ただし、非順次表示モードプログラム1514は、個別進捗度表示プログラム1514a、全体進捗度表示プログラム1514bおよび総合進捗度表示プログラム1514cを含む。また、順次表示モードプログラム1516は、個別進捗度表示プログラム1516a、全体進捗度表示プログラム1516bおよび総合進捗度表示プログラム1516cを含む。
通信プログラム1512は、端末16が主としてサーバ12との間で通信を行うためのプログラムである。ただし、端末16は、通信プログラム1512に従って、他のコンピュータとの通信も可能である。非順次表示モードプログラム1514は、共同看護業務に関わる看護師がそれぞれ独立に、当該共同看護業務について担当する看護業務を遂行する場合に、図11−図13および図23に示したような情報提示画面300,400,500,700,800および900を、当該端末16のLCD48に表示するためのプログラムである。個別進捗度表示プログラム1514aは、個別進捗度表示モードが選択されている場合に、図11−図13に示したような情報提示画面300−500,700を、LCD48に表示するためのプログラムである。また、全体進捗度表示プログラム1514bは、全体進捗度表示モードが選択されている場合に、図23(B)に示したような情報提示画面900を表示するためのプログラムである。さらに、総合進捗度表示プログラム1514cは、総合進捗度表示モードが選択されている場合に、図23(A)に示したような情報提示画面800を表示するためのプログラムである。
順次表示モードプログラム1516は、共同看護業務に関わる看護師が順番に、当該共同看護業務について担当する看護業務を遂行する場合に、図25および図26に示したような情報提示画面1100,1200および1300を、当該端末16のLCD48に表示するためのプログラムである。個別進捗度表示プログラム1516aは、個別進捗度表示モードが選択されている場合に、図25(A),図25(B)および図26(A)に示したような情報提示画面1000,1100および1200を表示するためのプログラムである。また、全体進捗度表示プログラム1516bは、全体進捗度表示モードが選択されている場合に、図23(B)に示したような情報提示画面900を表示するためのプログラムである。さらに、総合進捗度表示プログラム1516cは、総合進捗度表示モードが選択されている場合に、図26(B)に示したような情報提示画面1300を表示するためのプログラムである。
図形の描画プログラム1518は、個別進捗度表示モードまたは総合進捗度表示モードが選択されている場合に、図14〜図16に示した手順で、図形を描画するためのプログラムである。円の描画プログラム1520は、全体進捗度表示モードまたは総合進捗度表示モードが選択されている場合に、図23(A)、図23(B)および図26(B)に示したような円グラフ(830,930,1330)を描画を表示するためのプログラムである。
図示は省略するが、プログラム記憶領域1502には、通知プログラムなどの他のプログラムも記憶される。たとえば、通知プログラムは、サーバ12や他のコンピュータから端末16宛てに、メッセージなどが送信された場合に、音(音楽)を出力したり、振動モータを駆動させたりすることにより、或いはその両方を実行したりすることにより、メッセージが有ることを通知するためのプログラムである。
図28に示すように、データ記憶領域1504には、図形描画バッファ1542、座標対応関係バッファ1544が設けられる。また、データ記憶領域1504には、リソースIDデータ1546、座標データ1548、マップデータ1550、キャラクタ画像データ1552、座標テーブルデータ1554、移動後座標データ1556および描画時座標データ1558などが記憶されるとともに、個別フラグ1558、全体フラグ1560、総合フラグ1562および個別進捗度フラグ1564などが設けられる。
図形描画バッファ1542は、図形を描画するためのバッファであり、図形を変形する場合も、計算結果を一時記憶する。座標対応関係バッファ1544は、図形を座標テーブルに従って描画し直したり、描画した図形の位置や大きさを変更したりした場合に、移動前の(現在位置)の人型のアイコンの位置座標(重心の座標)と、移動後の複製された人型のアイコンの位置座標とを対応付けて一時記憶する。たとえば、図25に示す情報提示画面1100においては、人型のアイコン1104aの位置座標と人型のアイコン1104bの位置座標とが応付けられて一時記憶される。また、人型のアイコン1106aの位置座標と人型のアイコン1106bの位置座標とが対応付けられ、人型のアイコン1108aの位置座標と人型のアイコン1108bの位置座標とが対応付けられて、それぞれ一時記憶される。
リソースIDデータ1546は、場所IDが付加された看護師IDのデータであり、サーバ12から取得される共同看護業務の進捗度の情報に含まれる。現在位置座標データ1548は、サーバ12から取得される場所IDが示す場所に対応するマップ上の位置の座標データであり、具体的には、場所IDが付加された看護師IDに対応する看護師の現在位置に対応して、LCD48の表示画面のマップ上に、人型のアイコンを表示するための座標データであり、該当する看護師(看護師ID)に対応して記憶される。ただし、通常、看護師の現在位置は時間とともに変化するため、サーバ12からの情報が取得されると、現在位置座標データ1548は更新される。
この実施例では、場所IDに応じて、看護師が存在する部屋、廊下、階段室などが分かるだけであり、部屋内の位置までは特定するようにしていないため、看護師の現在位置に対応して、当該看護師に対応して表示されるべきアイコンのマップ上の位置は予め決定してある。ただし、たとえば、看護師が所持する端末16では、LCD48の表示画面は比較的小さく、マップの全体を表示することができないため、その一部を表示する際に、アイコンのマップ上の位置(座標データ)は適宜補正される。
マップデータ1550は、この知識共有システム10が適用される建物や会場のマップデータであり、この実施例では、病院(病棟)の或るフロアについてのマップデータである。このマップデータ1550は、サーバ12の内部メモリに記憶されるマップデータと同じである。
キャラクタ画像データ1552は、看護師のような人を表す人型のアイコンおよび各種図形(実線,点線(破線),矢印,正三角形,正方形,正五角形,正六角形など)についてのテンプレートのような各種キャラクタを生成および表示するための画像データ(ポリゴンデータ、テクスチャーデータなど)である。座標テーブルデータ1554は、描画された図形がいびつである場合に、図形を変形させるために用いられるテーブルであり、各頂点の座標が記憶される。
ここで、図29に示すように、座標テーブルでは、図形の欄には、描画される図形の種類が記憶される。また、座標1,座標2,座標3,…の欄には、LCD48の表示領域に対応する図形を描画(表示)する際の各頂点の座標が記憶される。したがって、対応する図形の頂点に相当する数の座標が記憶されるのである。
ただし、縦長の六角形は、共同看護業務に関わる看護師が2人の場合に情報提示画面(400)に表示される六角形(420)である。
図28に戻って、移動後座標データ1556は、図形の形状がいびつであると判断された場合に、その形状を整形するために、複製されたアイコンの移動後の位置座標を示す座標データである。描画時座標データ1558は、たとえば図25(A)に示すような情報提示画面1000に含まれる人型のアイコン1004a,1004b,1006a,1006b,1008aおよび1008bのそれぞれの重心座標を示す座標データである。
個別フラグ1558は、個別進捗度表示モードが選択されたか否かを判別するためのフラグである。たとえば、個別フラグ1558は、1ビットのレジスタで構成される。個別フラグ1558が成立(オン)されると、レジスタにはデータ値「1」が設定され、個別フラグ1558が不成立(オフ)されると、レジスタにはデータ値「0」が設定される。
全体フラグ1560は、総合進捗度表示モードが選択されたか否かを判断するフラグである。たとえば、全体フラグ1560は、1ビットのレジスタで構成される。全体フラグ1560が成立(オン)されると、レジスタにはデータ値「1」が設定され、全体フラグ1560が不成立(オフ)されると、レジスタにはデータ値「0」が設定される。
総合フラグ1562は、全体進捗度表示モードが選択されたか否かを判断するフラグである。たとえば、総合フラグ1562は、1ビットのレジスタで構成される。総合フラグ1562が成立(オン)されると、レジスタにはデータ値「1」が設定され、総合フラグ1562が不成立(オフ)されると、レジスタにはデータ値「0」が設定される。
個別進捗度フラグ1564は、個別進捗度が表示されているか否かを判断するためのフラグである。たとえば、個別進捗度フラグ1564は、1ビットのレジスタで構成される。個別進捗度フラグ1564が成立(オン)されると、レジスタにはデータ値「1」が設定され、個別進捗度フラグ1564が不成立(オフ)されると、レジスタにはデータ値「0」が設定される。
なお、図示は省略するが、データ記憶領域1504には、他のデータが記憶されたり、上述した各プログラムの実行に必要な他のフラグやタイマ(カウンタ)などが設けられたりする。
具体的には、図6に示した端末16のCPU40が、図30−図40に示すフロー図に従って処理する。図30は、情報提示処理の全体を示すフロー図である。たとえば、当該端末16のユーザ(看護師)がキースイッチ44を操作して、情報提示の指示を入力すると、図30に示すように、CPU40は情報提示処理を開始し、ステップS1で、表示モードが選択されたかどうかを判断する。ただし、この実施例では、表示モードは、上述した個別進捗度表示モード、全体進捗度表示モードおよび総合進捗度表示モードの3種類である。
ステップS1で“NO”であれば、つまり表示モードが選択されていなければ、そのまま同じステップS1に戻って、表示モードの選択を待機する。一方、ステップS1で“YES”であれば、つまり表示モードが選択されれば、ステップS3で表示モードを設定して、ステップS5に進む。たとえば、ステップS3では、CPU40は、選択された表示モードについてのフラグ(1558,1560,1562)をオンし、選択されていない表示モードのフラグ(1558,1560,1562)をオフする。
ステップS5では、共同看護業務に関わる情報をサーバ12から取得する。たとえば、看護師が端末16を用いて表示モードを選択すると、端末16はサーバ12に共同看護業務に関する情報の送信要求を送信する。ただし、送信要求には、看護師IDがラベルとして付加されている。サーバ12は、端末16からの送信要求を受信すると、それに付加された看護師IDを含む共同看護業務を、スケジュールDB30を参照して、現在時刻における当該看護師IDが示す看護師のスケジュールを特定し、特定した共同看護業務に関わるすべての看護師の現在位置を場所DB28に記憶された看護師の場所のテーブル(図3(B))から取得する。そして、取得したすべての看護師の現在位置の座標データは、現在位置座標データ1548として記憶される。
ただし、当該看護師IDが示す看護師の現在の状況(場所や行動)から共同看護業務を特定してもよいし、看護師が予め共同看護業務を指定して、指定された共同看護業務の識別情報を含む送信要求を端末16から送信するようにしてもよい。
さらに、サーバ12は、共同看護業務DB34を参照して、上述のようにして特定した共同看護共同業務についての看護師の各々の進捗および進捗度を共同看護業務の進捗度のテーブルから取得する。そして、サーバ12は、共同看護業務の情報として、当該共同看護業務に関わるすべての看護師の看護師IDおよび場所ID(現在位置)と、マップのうちの表示範囲と、各看護師の共同看護業務についての進捗および進捗度の数値データとを送信要求のあった端末16に送信する。ただし、マップのうちの表示範囲は、全マップのうち、共同看護業務に関わるすべての看護師が含まれるように、LCD48に表示する大きさで、その左上端の位置座標と、右下端の位置座標とが指定される。この実施例では、サーバ12から送信する情報にマップの表示範囲を含むようにしてあるが、これは端末16側で判断するようにしてよい。このようにして、端末16は、共同業務に関わる情報をサーバ12から取得することができる。
続くステップS7では、マップをLCD48に表示する。この実施例では、CPU40は、サーバ12から取得した情報に含まれる表示範囲に従って全マップのうちの一部をLCD48に表示する。たとえば、端末16は、マップデータ1546に基づいて展開された全マップ画像から、指定された2点の位置座標で規定される範囲を読み出し、図示しない描画メモリ(VRAM)の最下層L3に貼り付けて、LCD48に表示するのである。
次のステップS9では、順次表示モードであるかどうかを判断する。つまり、ステップS9では、看護師によって選択された、または、看護師が現在遂行中の共同看護業務が順番に従って遂行されるかどうかを判別する。これは、共同看護業務が特定されれば、そのラベルから容易に知ることができる。ステップS9で“NO”であれば、つまり非順次表示モードであれば、ステップS11で、後述する非順次表示モード処理(図31参照)を実行して、ステップS15に進む。一方、ステップS9で“YES”であれば、つまり順次表示モードであれば、ステップS17で、後述する順次表示モード処理(図38参照)を実行して、ステップS15に進む。
ステップS15では、終了操作がされたかどうかを判断する。つまり、看護師が端末16のキースイッチ44を操作して、終了指示を入力したかどうかを判断するのである。ステップS15で“NO”であれば、つまり終了操作がされていなければ、そのままステップS1に戻る。一方、ステップS15で“YES”であれば、つまり終了操作がされれば、情報提示処理を終了する。
図31は、図30に示したステップS11の非順次表示モード処理を示すフロー図である。図31に示すように、端末16のCPU40は、非順次表示モード処理を開始すると、ステップS21で、個別進捗度表示モードが選択されたかどうかを判断する。つまり、個別フラグ1558がオンであるかどうかを判断する。このステップS21で“YES”であれば、つまり個別フラグ1558がオンであれば、個別進捗度表示モードが選択されたと判断して、ステップS23で、後述する個別進捗度表示処理(図32および図33参照)を実行して、ステップS35に進む。一方、ステップS21で“NO”であれば、つまり個別フラグ1558がオフであれば、個別進捗度表示モードが選択されていないと判断して、ステップS25で、全体進捗度表示モードが選択されたかどうかを判断する。つまり、全体フラグ1560がオンであるかどうかを判断する。
ステップS25で“YES”であれば、つまり全体フラグ1560がオンであれば、全体進捗度表示モードが選択されていると判断して、ステップS27で、後述する全体進捗度表示処理(図36参照)を実行して、ステップS35に進む。一方、ステップS25で“NO”であれば、つまり全体フラグ1560がオフであれば、全体進捗度表示モードが選択されていないと判断して、ステップS29で、総合進捗度表示モードが選択されたかどうかを判断する。つまり、総合フラグ1562がオンであるかどうかを判断する。
ステップS29で“NO”であれば、つまり総合フラグ1562がオフであれば、総合進捗度表示モードが選択されていないと判断して、そのままステップS35に進む。一方、ステップS29で“YES”であれば、つまり総合フラグ1562がオンであれば、総合進捗度表示モードが選択されていると判断して、ステップS31で、個別進捗度表示処理を実行し、さらに、ステップS33で、全体進捗度表示処理を実行して、ステップS35に進む。つまり、総合進捗度表示モードでは、個別進捗度表示処理によって表示される内容と、全体進捗度表示処理によって表示される内容との両方がLCD48に表示される。
ステップS35では、非順次表示モード処理の終了かどうかを判断する。看護師が端末16のキースイッチ44を操作して、終了指示を入力したかどうかを判断するのである。ステップS35で“NO”であれば、つまり非順次表示モード処理の終了でなければ、そのままステップS21に戻る。一方、ステップS35で“YES”であれば、つまり非順次表示モード処理の終了であれば、図30に示した情報提示処理にリターンする。
図32および図33は、図31に示したステップS23,S31の個別進捗度表示処理のフロー図である。図32に示すように、端末16のCUP40は、個別進捗度表示処理を開始すると、ステップS41で、各看護師の居る場所すなわち現在位置をアイコンで表示する。つまり、共同看護業務に関わる各看護師に対応する人型のアイコンが、サーバ12から取得した共同看護業務の進捗度の情報に従う各看護師の現在位置に対応して、LCD48に表示されたマップ上に表示される。
次のステップS43では、個別進捗度フラグ1564をオンし、ステップS45では、共同看護業務に関わる看護師が3人以上であるかどうかを判断する。ステップS45で“NO”であれば、つまり共同看護業務に関わる看護師が2人であれば、ステップS47で、人型のアイコンの位置座標が座標テーブルデータ1554の座標と一致するか否かを判断する。つまり、2つの人型のアイコンの重心の座標の一方が、座標テーブル(図29参照)の縦長の六角形の欄に対応する座標1に対応し、他方が座標4に対応するか否かを判断する。ステップS47で“YES”であれば、つまり2つの人型のアイコンにおいて、一方の重心の座標が座標テーブルの縦長の六角形の欄に対応する座標1と一致し、他方の重心の座標が座標4と一致すれば、ステップS51に進む。
また、ステップS47で“NO”であれば、つまり2つの人型のアイコンの重心の座標の少なくとも一方が、座標テーブルの縦長の六角形の欄に対応する座標1または座標4と一致しなければ、ステップS49で、座標テーブルデータ1554が示す座標テーブルから2つのアイコンの移動後の位置座標を取得し、ステップS51に進む。つまり、このステップS49では、座標テーブルから、縦長の六角形に対応して座標1および座標4に記載された座標(座標データ)を取得し、移動後の座標データ1556として、データ記憶領域1504に記憶(一時記憶)する。
ステップS51では、座標テーブルに従って縦長の六角形を描画し、図33に示すステップS63に進む。つまり、このステップS51では、上述したように、座標テーブルから、縦長の六角形に対応して記述された座標1ないし座標6の座標を取得し、取得した座標を順番に接続して、縦長の六角形を描画するのである。
また、ステップS45で“YES”であれば、つまり共同看護業務に関わる看護師が3人以上であれば、ステップS53で、後述する図形描画処理(図34参照)を実行して、ステップS55に進む。ステップS55では、人型のアイコンの数と頂点の数とは一致するか否かを判断する。つまり、サーバ12からの共同看護業務の進捗度の情報に従って現在位置に対応して表示した人型のアイコンの数と、描画された図形の頂点との数が一致しているか否かを判断する。
ステップS55で“NO”であれば、つまり、表示されている人型のアイコンの数と、描画された図形の頂点との数とが一致していなければ、ステップS59に進む。一方、ステップS55で“YES”であれば、つまり表示されている人型のアイコンの数と、描画された図形の頂点の数とが一致していれば、ステップS57で、図形の形状はいびつであるか否かを判断する。つまり、図形の各頂点における内角が、数2に従って算出された閾値を越えているか否かを判断する。
ステップS57で“YES”であれば、つまり描画した図形の内角のうちのいずれか1つでも閾値を超えていれば、描画された図形の形状がいびつであると判断して、ステップS61で、座標テーブルに従って、看護師の人数(人型のアイコンの数)に応じた図形を描画し、図33に示すステップS61に進む。
続いて、図33に示すステップS61では、記憶した位置座標すなわち現在位置の位置座標と、移動後の位置座標との対応関係を座標対応関係バッファ1544に記憶し、ステップS63では、人型のアイコンの複製を移動後の位置座標に描画して、ステップS83に進む。ただし、人型のアイコンは、座標対応関係バッファ1544に一時記憶されている対応関係に基づいて複製される。また、ステップS63では、現在位置の位置座標と、移動後の位置座標とが一致する場合には、人型のアイコンの複製は表示されない。
また、図32に示すステップS59で“NO”となり、図33のステップS65に進むと、このステップS65では、描画された図形の重心の座標を算出する。次のステップS67では、描画された図形の位置を補正(移動)する必要があるか否かを判断する。ここでは、ステップS65において算出された図形の重心の座標がLCD48の表示領域の中心と一致するかどうかを判断し、それらが一致しない場合には、図形の位置を補正する必要があると判断し、それらが一致する場合には、図形の位置を補正する必要がないと判断する。ただし、厳密に一致するか否かを判断すると、ほとんどの場合一致しないと予測されるため、図形の重心と表示領域の中心との距離が一定値以上離れている場合に、図形の位置を補正するようにしてもよい。
ステップS67で“NO”であれば、つまり図形の表示位置を補正する必要がなければ、そのままステップS71に進む。一方、ステップS67“YES”であれば、つまり図形の表示位置を補正する必要があれば、ステップS69で、図形の重心が表示表記の中心と一致するように、図形の位置を変更(移動)する。つまり、このステップS69では、図形の重心を中心移動する場合の方向と距離とで表わされるベクトルに従って図形の各頂点を移動させる。図示は省略するが、変更後の各頂点の位置座標は、移動後の位置座標データ1556としてデータ記憶領域1504に記憶される。また、このとき、座標対応関係バッファ1544に記憶された対応関係が更新される。
ステップS71では、描画した図形の面積Sを算出し、ステップS75では、面積Sが閾値SMAXより大きいか否かを判断する。ステップS73で“YES”であれば、つまり描画した図形の面積Sが閾値SMAXより大きければ、当該図形が大き過ぎると判断して、ステップS75で、図形を縮小して、ステップS71に戻る。ただし、図形を縮小した場合には、移動後の位置座標データ1556が更新されるとともに、座標対応関係バッファ1544に記憶された対応関係も更新される。
また、ステップS73で“NO”であれば、つまり描画された図形の面積Sが閾値SMAX以下であれば、ステップS77で、面積Sが閾値SMINより小さいか否かを判断する。ステップS77で“YES”であれば、つまり描画された図形の面積Sが閾値SMINより小さければ、当該図形が小さ過ぎると判断して、ステップS79で、図形を拡大して、ステップS71に戻る。ただし、図形を拡大した場合には、移動後の位置座標データ1556が更新されるとともに、座標対応関係バッファ1544に記憶された対応関係も更新される。一方、ステップS77で“NO”であれば、つまり描画された図形の面積SがSMIN以上であれば、図形の大きさは適切であると判断して、ステップS81で、人型のアイコンの複製を移動後の位置座標に描画して、ステップS83に進む。
ステップS83では、現在位置の位置座標と移動後の位置座標とを点線で接続する。つまり、座標対応関係バッファ1544を参照して、対応関係を有している、現在位置座標データ1548が示す座標と、移動後座標データ1556が示す座標とを接続するように、点線を描画する。そして、ステップS85で、各アイコンに対応する看護師の進捗度に応じて、図形の内部を着色し、図31に示した非順次表示モード処理にリターンする。
図34は、図32に示したステップS53の図形の描画処理のフロー図である。図34に示すように、端末16のCPU40は、図形の表示処理を開始すると、ステップS101で、変数i、変数j、配列t[i][j]を初期化する(i=j=1,t[i][j]=0)。ここで、変数iは、図形を描画する際の基準点(頂点)を識別するための変数である。変数jは、当該基準点または当該基準点と接続される点を識別するための変数である。したがって、上述したように、変数iと変数jの初期値をそれぞれ「1」に設定すると、変数iの最大値は、描画する図形の頂点の数に相当し、変数jは基準点とそれに接続されるべき他の点との2点を識別可能にするだけなのでその最大値は「2」である。
続くステップS103では、描画領域(表示領域)の原点から各アイコンの重心(表示位置)までの距離を算出し、ステップS105では、原点に最も近い重心を有するアイコンの表示位置(点)を最初の基準点に設定する。次いで、ステップS107で、配列t[1][1]に最初の基準点の座標を設定し、ステップS109で、変数jをインクリメント(j=j+1)する。ただし、ステップS107では、配列tは図形描画バッファ1542に一時記憶される。以下、同様である。
続いて、ステップS111では、基準点と接続されるべき他の点を探索する。この探索処理は、数1を用いて説明したように、基準点を中心(原点)とした場合に、当該原点を通る一次関数の傾きを変えて、当該一時関数に接触する点を探索するのである。そして、ステップS113では、他の点を検出したかどうかを判断する。ステップS113で“NO”であれば、つまり他の点を検出していなければ、そのままステップS111に戻る。この場合、ステップS111では、角度αを0.01度増加した場合の傾きで他の点を探索することになる。
また、ステップS113“YES”であれば、つまり他の点を検出すれば、ステップS115で、検出した他の点の座標が配列tに2つ存在するかどうかを判断する。つまり、検出した他の点が、既に他の2点と接続するべき関係を有しているかどうかを判断するのである。ステップS115で“YES”であれば、つまり検出した他の点の座標が配列tに2つ存在すれば、当該他の点と接続するべきでないと判断して、ステップS111に戻る。一方、ステップS115で“NO”であれば、つまり検出した他の点の座標が配列tに存在していなかったり、1つしか存在しなかったりする場合には、ステップS1117で、検出した他の点が最初の基準点かどうかを判断する。ここでは、検出した他の点の座標が、配列t[1][1]に設定された座標と一致するかどうかを判断するのである。
ここで、ステップS115で“YES”と判断される場合について、説明する。図35(A)を参照して、点V,点V,点V,点Vは、或る共同看護業務にかかわる4人の看護師のそれぞれの現在位置に対応する人型のアイコンの表示位置(重心)を示す。また、ここでは、点Vを基準点として他の点の探索を開始するため、配列t[1][1]から配列t[4][1]には図35(B)に示すように点V,点V,点V,点Vの座標が記憶される。つまり、配列t[1][1]には点Vの座標が記憶され、配列t[1][2]には点Vの座標が記憶される。配列t[2][1]には点Vの座標が記憶され、配列t[2][2]には点Vの座標が記憶される。配列t[3][1]には点Vの座標が記憶され、配列t[3][2]には点Vの座標が記憶される。そして、配列t[4][1]には点Vの座標が記憶される。
図35(A)を参照して、ステップS111の処理によって、点Vにおいて他の点を探索すると、ステップS113の処理によって、最初に見つかる点は点Vとなる。そこで、ステップS115で、発見された点Vの座標が配列tに2つ存在するか否かを判断されると、発見された点Vの座標は、既に配列t[1][2]と配列t[2][1]とに記憶されているため、“YES”と判断され、ステップS111に戻り、点Vとは異なる他の点を探索する。ここでは、点Vにおいても同様に、ステップS115で“YES”と判断される。一方、点Vが他の点として発見されると、点Vの座標は、配列t[1][1]のみに記憶されているため、ステップS115では、“NO”と判断され、ステップS117に進む。
ステップS117で“NO”であれば、つまり検出した他の点が最初の基準点でなければ、図形は完成していないと判断して、ステップS119で、配列t[i][2]に検出した他の点の座標を設定し、ステップS121で、変数iをインクリメントする(i=i+1)とともに、変数jをリセット(j=1)する。そして、ステップS123で、検出した他の点を次の基準点に設定し、ステップS125で、配列t[i][1]に次の基準点の座標を設定し、ステップS111に戻る。
一方、ステップS117で“YES”であれば、つまり検出した他の点が最初の基準点であれば、図形が完成したと判断して、ステップS127で、図形を描画して、図32および図33に示した個別進捗度表示処理にリターンする。ステップS127では、図形描画バッファ1542を参照して、配列tの変数iが同じもの同士の座標を線分で接続することによって、1つの閉領域すなわち図形が描画される。
なお、図示は省略するが、ステップS111の探索処理において、角度αが360度になっても他の点を検出できていない場合には、エラーとなり、強制的に処理が終了される。ただし、かかる場合には、最初の基準点を他の点に設定して、再度図形の描画処理を実行するようにしてもよい。
図36は、図31に示したステップS27,S33の全体進捗度表示処理のフロー図である。図36に示すように、端末16のCPU40は、全体進捗度表示処理を開始すると、ステップS141で、各看護師の居る場所(現在位置)に対応するマップ上の位置に人型のアイコンで表示し、ステップS143で、後述する円の描画処理(図37参照)を実行する。ただし、総合進捗度表示モードでは、個別進捗度を表示する際に、既に、各看護師についての人型のアイコンは現在位置に対応するマップ上の位置に配置されているため、ステップS141の処理は実行されない。
次のステップS145では、共同看護業務に関わる各看護師の進捗から全体の進捗度を算出する。このステップS145では、ステップS5においてサーバ12から取得した共同看護業務の進捗の情報に含まれる各看護師の看護業務の総数の合計のうち、各看護師のすでに完了した看護業務の数の合計の割合を算出することにより、全体の進捗度を求める。続いて、ステップS147では、全体の進捗度に応じて、描画された円の内部を着色し、図31に示した非順次表示モード処理にリターンする。
図37は、図36に示したステップS143の円の描画処理のフロー図である。図37に示すように、端末16のCPU40は、円の描画処理を開始すると、ステップS161で、個別進捗度フラグ1564がオンであるか否かを判断する。つまり、LCD48の表示領域に、図形が描画されているか否かを判断する。
ステップS161で“YES”であれば、つまり個別進捗度フラグ1564がオンであれば、LCD48の表示領域に図形が描画されていると判断して、ステップS163で、図形の重心を算出し、ステップS165で、図形の重心から一番遠い頂点までの距離に基づいて半径rを算出する。この実施例では、図形よりも円を少し大きくするために、図形の重心から一番遠い頂点までの距離を所定倍(たとえば、1.2倍)した長さを半径rとして決定するようにしてある。そして、ステップS167で、図形の重心を中心とし、半径rの円を描画して、図36に示した全体進捗度表示処理にリターンする。
一方、ステップS161で“NO”であれば、つまり個別進捗度フラグ1564がオフであれば、LCD48の表示領域に図形が描画されていないと判断して、ステップS169で、LCD48の表示領域の中心を中心とし、LCD48の表示領域の大きさに応じて予め設定された値を半径rとする円を描画して、全体進捗度表示処理にリターンする。
図38は、図30に示したステップS13の順次表示モード処理のフロー図である。この図38に示す順次表示モード処理は、サブルーチン(S183,S191)の詳細を除いては、図31に示した非順次表示モード処理とほぼ同じであるため、重複する内容については簡単に説明することにする。
図38に示すように、端末16のCPU40は、順次表示モード処理を開始すると、ステップS181で、個別進捗度表示モードが選択されたか否かを判断する。ステップS181で“YES”であれば、ステップS183で、後述する個別進捗度表示処理(図39および図40参照)を実行して、ステップS195に進む。一方、ステップS181で“NO”であれば、ステップS185で、全体進捗度表示モードが選択されたか否かを判断する。
ステップS185で“YES”であれば、ステップS187で、後述する全体進捗度表示処理を実行して、ステップS195に進む。一方、ステップS185で“NO”であれば、ステップS189で、総合進捗度表示モードが選択されたか否かを判断する。ステップS189で“NO”であれば、そのままステップS195に進む。一方、ステップS189で“YES”であれば、ステップS191で、個別進捗度表示処理を実行し、さらに、ステップS193で、全体進捗度表示処理を実行して、ステップS195に進む。
ステップS195では、順次表示モード処理の終了であるか否かを判断する。ステップS195で“NO”であれば、そのままステップS181に戻る。一方、ステップS195で“YES”であれば、図30に示した情報提示処理にリターンする。
図39および図40は、図38のステップS183およびステップS191に示した個別進捗度表示処理のフロー図である。なお、図32に示した非順次表示モードにおける個別進捗度表示処理と同じ内容については簡単に説明することにする。
図39に示すように、端末16のCPU40は、個別進捗度表示処理を開始すると、ステップS211で、看護師の居る場所を人型のアイコンで表示する。次のステップS213では、個別進捗度フラグ1564をオンする。続いて、ステップS215では、看護師が3人以上であるか否かを判断する。
ステップS215で“YES”であれば、つまり看護師が3人以上であれば、ステップS217で、共同看護業務に関わる看護師の人数に応じた図形を座標テーブルに従って点線で描画し、ステップS219で、看護業務を遂行する順番にしたがって、各アイコンの移動後の位置座標を決定する。この実施例では、1番目に看護業務を行う看護師のアイコンを表示領域の最上部に在る頂点に配置され、2番目以降の看護師のアイコンは、右回り(時計回り)に順番に従って、図形の頂点に配置される。これに従って、各アイコンの移動後の位置座標が決定されるのである。続くステップS221では、現在位置の位置座標と移動後の位置座標との対応関係を座標対応関係バッファ1544に一時記憶する。そして、ステップS223で、アイコンの複製を移動後の位置座標に描画して、ステップS233に進む。
一方、ステップS215で“NO”であれば、つまり看護師が2人であれば、ステップS225で、共同看護業務の順番と座標テーブルとに基づいて、移動後の位置座標を決定する。ここでは、座標テーブルにおいて、縦長の六角形の座標1に記載された座標を1番目の看護師のアイコンの移動後の位置座標として決定し、当該縦長の六角形の座標4に記載された座標を2番目の看護師のアイコンの移動後の位置座標として決定する。
次のステップS227で、現在位置の位置座標と移動後の位置座標との対応関係を座標対応関係バッファ1544に一時記憶し、ステップS229で、アイコンの複製を移動後の位置座標に描画し、ステップS231で、1番目の看護師に対応する移動後のアイコンと、2番目の看護師に対応する移動後のアイコンとを結ぶ2本の点線を描画して、ステップS233に進む。たとえば、ステップS231では、1番目の看護師に対応する移動後のアイコンの位置座標と、2番目の看護師に対応する移動後のアイコンの位置座標とを結ぶ線分(仮想の線分)を、当該仮想の線分を中心としてX軸方向の左右に所定距離(所定ドット数)移動した2本の点線を描画する。
ステップS233では、対応関係の有る、現在の位置座標と移動後の位置座標とを点線で接続する。続いて、図40に示すステップS235で、当該共同看護業務において各看護師が実行する看護業務が複数の手順を踏むものであるか否かを判断する。ここでは、サーバ12からの共同看護業務の進捗度の情報に含まれる共同看護業務の種類の情報に基づいて判断する。ステップS235で“YES”であれば、つまり各看護師の看護業務が手順を踏むものであれば、ステップS237で、図形の各辺を手順の数で分割する。そして、ステップS239で、看護業務の進捗度に応じて、順番に従って配置されたアイコン同市を連結する点線を実線に変更し、実線のアイコンに接続されない側の端点に矢印を描画して、図38に示した順次表示モード処理にリターンする。
また、ステップS235で“NO”であれば、つまり当該共同看護業務における看護業務が複数の手順を踏むものでなければ、ステップS241で、看護業務の進捗度に応じて、順番に従って配置されたアイコン同士を接続する点線を実線に変更して、順次表示モード処理にリターンする。
なお、図38に示したステップS187およびS193の全体進捗度表示処理は、図36に示した全体進捗度表示処理と同じであるため、重複した説明および図示は省略することにする。
この実施例によれば、共同看護業務における複数の看護師のそれぞれの現在位置および担当する看護業務の進捗度を、図形を用いて可視表示するため、各看護師は共同看護業務における他の看護師の現在位置および進捗度を容易に知ることができる。さらに、共同看護業務全体の進捗度も可視表示することができるため、共同看護業務における全体の進捗度も容易に知ることができる。したがって、看護業務の進行が早い看護師は、進行が遅い看護師の手助けをすることができ、この際、現在位置を容易に知ることができる。よって、共同看護業務を円滑に進行させることができ、病院における業務の効率化を図ることができる。
なお、この実施例では、端末16がサーバ12から共同看護業務の進捗度の情報を受信し、端末16側で画面表示のための処理を実行するようにしたが、サーバ12側で画像表示のための処理を実行し、端末16はサーバ12の処理結果を受信して、処理結果を表示するようにしてもよい。
また、この実施例では、端末16のLCD48に個別進捗度、全体進捗度、総合進捗度を表示するようにしたが、これらは看護師詰所のような所定の場所に設置したディスプレイ上に表示するようにしてもよい。かかる場合には、ディスプレイは、たとえばサーバ12に直接接続されたり、サーバ12と通信可能に接続されたコンピュータに接続されたりすることができる。ただし、前者の場合には、画面表示のための処理はサーバ12で実行する必要がある。後者の場合には、画面表示のための処理はサーバ12で実行することができるし、サーバ12に接続されたコンピュータで実行することもできる。後者の場合において、サーバ12が画面表示のための処理を実行した場合には、その処理結果がコンピュータに送信され、コンピュータが処理結果をディスプレイに表示する。
さらに、この実施例では、全体進捗度の円グラフを描画する際に、個別進捗度が表示されている場合には、円の半径を算出するようにしたが、個別進捗度が表示されている場合であっても、座標テーブルに従って図形が描画されている場合には、LCDの表示領域の大きさに応じて予め設定された半径の円を描画するようにしてもよい。
さらにまた、この実施例では、知識共有システムを病院に適用した場合について説明したが、これに限定される必要はない。一般的な企業、工場などの様々な環境に適用することができる。ただし、適用する環境に応じて、用意するマップデータやキャラクタ画像データを変更する必要があると考えられる。
また、上述の実施例では、座標テーブルに従わないで図形を描画したとき、探索処理によって発見された点の数が、サーバ12から与えられた点の数、すなわちサーバ12からの同看護業務の進捗度の情報が示す共同看護業務に関わる看護師(人型のアイコン)の数と一致しなければ、つまりすべての点(人型のアイコン)を接続した図形でない場合には、直ちに、座標テーブルに従って図形を描画するようにしたが、探索処理において決定される最初の基準点を他の点に選んで、接続されるべき他の点を探索して、図形を描画するようにしてもよい。
たとえば、原点に近い点(人型のアイコン)を最初の基準点として選択して、探索処理を実行した結果、探索によって発見された点が人型のアイコンの数と一致しなければ、探索処理によって発見されなかった点(図17(A)に示した例の点T)を、最初の基準点として選択して、探索処理を始めからやり直すようにしてある。
なお、探索処理の詳細については、上述したとおりであるため、重複した説明は省略する。
したがって、図41(A)に示すように、探索処理が開始(再開)されると、最初の基準点Tと接続されるべき点Qが見つけられる。次に、図41(B)に示すように、基準点を点Qとして探索処理が実行され、基準点Qと接続されるべき点Rが見つけられる。続いて、図42(A)に示すように、基準点を点Rとして探索処理が実行され、基準点Rと接続されるべき点Sが見つけられる。さらに、図42(B)に示すように、基準点を点Sとして探索処理が実行され、基準点Sと接続されるべき点Pが見つけられる。そして、図43(A)に示すように、基準点を点Pとして探索処理が実行され、基準点Pと接続されるべき点Tが見つけられる。
このようにすれば、図17(A)に示したような場合であっても、図43(B)に示すように、すべての点(人型のアイコン)を接続して、1つの閉領域すなわち図形を描画することが可能である。
ここでは、探索処理をやり直す場合に、最初の(前回の)探索処理において発見されなかった点を最初の基準点として選択するようにしたが、これに限定される必要はない。たとえば、探索処理をやり直す場合には、原点に近い点から順番に、または、ランダムに、最初の基準点として選択するようにし、一度最初の基準点として選択された点は再度選択されないようにすればよい。そして、すべての点を最初の基準点として選択したにも関わらず、すべての点(人型のアイコン)を接続した図形を描画することができなかった場合に、座標テーブルに従う図形を描画するようにしてもよい。
さらに、上述の実施例では、サーバ12からの共同看護業務の進捗度の情報に従って描画されたすべての点(人型のアイコン)を接続した図形が描画されていない場合や描画した図形の形状がいびつである場合には、座標テーブルを用いて図形を描画し直すようにしてある。ただし、これに限定される必要はなく、頂点の数(多角形)に応じて辺の長さと内角の大きさとを規定しておき、この規定の辺の長さおよび内角の大きさ(規定値)を用いて図形(正多角形)を描画し直すこともできる。ただし、七角形、十一角形、十三角形のような正多角形でない図形については、上述したように、四捨五入などした内角の値を規定しておき、後述するように、順次辺を描画する際に、最後の辺を描画するときに内角の大きさに拘わらず、閉領域を形成するように調整される。また、規定される辺の長さは、LCD48の表示領域の大きさを考慮して、予め適切な値に設定される。
この規定値を用いた図形の描画の方法では、まず、最初の基準点が決定される。基準点の決定方法は、上述したように、原点に最も近い点でもよいし、当該端末16の使用者(看護師)に対応する人型のアイコンが配置(描画)される点でもよいし、原点からLCD48の表示領域をラスタスキャンした場合に最初に見つかった点でもよい。なお、最初の基準点は、サーバ12からの共同看護業務の進捗度の情報に従って配置した点(人型のアイコン)に拘わらず、LCD48の表示領域の任意の点に決定するようにしてもよい。
たとえば、図44(A)に示すように、点Pの位置に描画される頂点が最初の基準点として決定される。ただし、図44(A)は、図17(A)に示した点(人型のアイコン)の配置と同じであり、上述したように、サーバ12からの共同看護業務の進捗度の情報に従って配置した点(人型のアイコン)の数と探索処理によって発見された点の数とが一致しなかったり、すべての点(人型のアイコン)を頂点する図形を描画できたとしても、その形状がいびつであったりする。
以下、規定値に基づいて、最初の基準点から図形(ここでは、正多角形)を描画する方法について説明するが、描画する図形と、サーバ12からの共同看護業務の進捗度の情報に従って配置した点とを区別するため、描画する図形の頂点に対する参照番号をAi(iは自然数)で示すことにする。
最初の基準点として点Pと同じ位置の頂点A1が決定されると、この基準点A1を始点として、規定値に従った辺が描画される。この実施例では、頂点A1を原点とするローカル座標平面が適用される。このローカル座標平面は、図14(B)に示すローカル座標平面とは異なり、基準点Ai毎に用いられる座標平面である。
図44(B)を参照して、基準点Aiがこのローカル座標平面の原点とされる。ただし、ローカル座標平面の水平方向がx軸方向であり、ローカル座標平面の垂直方向がy軸方向である。また、ローカル座標平面において、右方向がx軸のプラス方向であり、上方向がy軸のプラス方向である。よって、ローカル座標平面において、x軸がプラス方向であり、y軸がプラス方向で示される座標範囲が第1象限である。また、x軸がマイナス方向であり、y軸がプラス方向で示される座標範囲が第2象限である。さらに、x軸がマイナス方向であり、y軸がマイナス方向で示される座標範囲が第3象限である。そして、x軸がプラス方向であり、y軸がマイナス方向で示される座標範囲が第4象限である。
そして、基準点A1を通るx軸に平行な線を基準にして、辺を描画するための角度が決定される。図44(A)からも分かるように、この実施例では、角度の初期値θは、図44(B)に示すように、内角dの半分の角度d/2だけ基準の線(x軸上)から反時計周りに回転した方向に辺を描画するように、次の頂点A2が決定される。ただし、回転角度の初期値θをd/2に限定する必要はなく、任意の値に設定することができる。
具体的には、内角dの半分の角度だけ基準の線から左方向に回転させた辺を描画する場合、点A1の座標を(XA1,YA1)とし、規定された辺の長さをmとすると、点A1と当該辺によって接続される点A2の座標(XA2,YA2)は数5に従って算出される。ただし、上述したように、θ=d/2である。
[数5]
(XA2,YA2)=[XA1+m×cosθ,YA1+m×sinθ]
次に、点A2を基準点として、この基準点A2と接続される頂点A3の座標(XA3,YA3)が求められる。簡単に説明すると、頂点A1と頂点A2とを結ぶ辺(線分)L1と角度dをなす辺(L2)が頂点(基準点)A2を始点として描画される。図45(A)に示すように、基準点A2を始点とし、長さmの点線L1´を考える。この点線L1´は基準の線に対して前回の角度θだけ回転させたものである。この点線L1´を180度回転させると、前回(最初に)描画した線分L1と重なり、さらに、内角dだけ回転させると、今回描画する線分L2に重なる。つまり、前回の角度θに180度+内角dを加算した値が今回の角度θである。具体的には、頂点A3の座標(XA3,YA3)は数6に従って算出される。
[数6]
(XA3,YA3)=[X+m×cosθ,Y+m×sinθ]
続いて、点A3を基準点として、この基準点A3と接続される点A4の座標(XA4,YA4)が求められる。簡単に説明すると、頂点A2と頂点A3とを結ぶ線分L2と角度dをなす線分L3が頂点(基準点)A3を始点として描画される。図45(B)に示すように、基準点A3を通る基準の線に対して、前回の角度θだけ回転させた線分L2´を、さらに、180度+内角dだけ回転させると、今回描画する線分L3に重なる。つまり、前回の角度θに180度+内角dを加算した値が今回の角度θである。具体的には、頂点A4の座標(XA4,YA4)は数7に従って算出される。
[数7]
(XA4,YA4)=[X+m×cosθ,Y+m×sinθ]
このように、順次基準点および基準の線を更新し、回転角度を前回の回転角度に180度+内角だけ加算することにより、頂点の座標が順次算出され、図形が描画される。つまり、辺の規定値に従って図形を描画する場合には、数8に示す式に従って座標が算出されると言える。
[数8]
(XAi,YAi)=[Xi−1+m×cos(θi−1+180+d),Yi−1+m×sin(θi−1+180+d)]
ただし、iは2以上の整数であり、iの最大値はサーバ12からの共同看護業務の進捗度の情報に従って描画された座標(人型のアイコン)の総数から1減算した値である。このようにするのは、最後の線分は、接続されていない点同士(図46(A)では、点A1とA5)については、数8に従った座標を算出せずに直接接続するようにするためである。これによって、正多角形でない図形も描画可能としてある。ただし、上述したように、最初の基準点の座標(XA1,YA1)は、原点に最も近い点に決定され、最初の回転角度θは任意に決定される。
このようにして、変数iを順次変化させ、たとえば、図46(B)に示すように、辺の規定値に従う図形が描画される。詳細な説明は省略するが、このように辺の規定値に従って図形を描画した場合にも、上述の実施例で説明したように、図形の位置または図形の大きさ或いはそれらの両方を変更するようにしてもよい。
また、上述の実施例では、図形を描画するとき、或る共同看護業務に関わる看護師に対応する人型のアイコンを描画するようにしたが、共同看護業務に関係なく、LCD48の表示領域内に描画されるマップに含まれる全ての看護師に対応する人型のアイコンを描画するようにしてもよい。この場合、人型のアイコンが或る共同看護業務に関わらない看護師に対応するか、或る共同看護業務に関わる看護師に対応するかが不明確になる。よって、或る共同看護業務の全体の進捗度を示す円グラフと或る共同看護業務に関わる看護師に対応する人型のアイコンとを点線で接続するようにする。
たとえば、図47に示すような情報提示画面1400をLCD48に表示する。この情報提示画面1400では、マップ1402が表示され、このマップ1402上には、或る共同看護業務に関わる看護師の現在位置が人型のアイコン1406,1408,1410で示され、或る共同看護業務に関わらない看護師の現在位置が人型のアイコン1404,1412で示されるとともに、或る共同看護業務進捗度の円グラフ1430が表示される。そして、或る共同看護業務に関わる看護師の現在位置が人型のアイコン1406,1408,1410のそれぞれの重心座標から、円グラフ1430の中心座標に向けて点線が描画され、円グラフ1430の内部は点線が描画されないようにする。
これによって、或る共同看護業務に関わる看護師と、或る共同看護業務に関わらない看護師とを容易に識別することができるようになる。また、上述の内容以外は、図23(A)に示した情報提示画800と同様であるため、重複した説明は省略する。
図1はこの発明の知識共有システムの構成の一例を示す図解図である。 図2は図1に示すサーバの電気的な構成を示す図解図である。 図3は図2に示す看護状況DBおよび場所DBの内容を示す図解図である。 図4は図2に示すスケジュールDBの内容を示す図解図である。 図5(A)は図2に示す共同看護業務DBの内容を示す図解図である。 図6は図1に示す看護師用端末の電気的な構成を示す図解図である。 図7は図1に示す通過センサの設置状況を説明するための図解図である。 図8は看護師用端末、中継器および送信機を看護師に装着した状態を示す図解図である。 図9は図1に示す通過センサの電気的な構成を示す図解図である。 図10は図1に示す中継器の電気的な構成を示す図解図である。 図11は図1に示す看護師端末のLCDに表示される情報提示画面の第1の例を示す図解図である。 図12は図1に示す看護師端末のLCDに表示される情報提示画面の第2の例を示す図解図である。 図13は図1に示す看護師端末のLCDに表示される情報提示画面の第3の他の例を示す図解図である。 図14は図1に示す看護師端末のLCDに表示される図形を描画する第1の手順の一部を説明するための図解図である。 図15は図1に示す看護師端末のLCDに表示される図形を描画する第1の手順の他の一部であり、図14に続く手順を説明するための図解図である。 図16は図1に示す看護師端末のLCDに表示される図形の例を示す図解図である。 図17は図1に示す看護師端末のLCDに表示される図形の他の例を示す図解図である。 図18は図1に示す看護師端末のLCDに表示される図形を整形した場合に、現在位置に表示されるアイコンの複製を移動するための移動後の位置を決定する方法の一部を説明するための図解図である。 図19は図1に示す看護師端末のLCDに表示される図形を整形した場合に、現在位置に表示されるアイコンの複製を移動するための移動後の位置を決定する方法の他の一部を説明するための図解図である。 図20は図1に示す看護師端末のLCDに表示される図形を整形した場合に、現在位置に表示されるアイコンの複製を移動するための移動後の位置を決定する方法のその他の一部を説明するための図解図である。 図21は図1に示す看護師端末のLCDに表示された図形の大きさを調整する方法を説明するための図解図である。 図22は図1に示す看護師端末のLCDに表示された図形に色を付す方法を説明するための図解図である。 図23は図1に示す看護師端末のLCDに表示される情報提示画面の第4の例を示す図解図である。 図24は図1に示す看護師端末のLCDに表示される情報提示画面を描画するレイヤ構造の一例を示す図解図である。 図25は図1に示す看護師端末のLCDに表示される情報提示画面の第5の例を示す図解図である。 図26は図1に示す看護師端末のLCDに表示される情報提示画面の第6の他の例を示す図解図である。 図27は図1に示す看護師端末に設けられるメモリのメモリマップの一例を示す図解図である。 図28は図1に示す看護師端末に設けられるメモリのデータ記憶領域の具体的な内容の一例を示す図解図である。 図29は図28に示すデータ記憶領域に記憶された座標テーブルデータが示す座標テーブルの一例を示す図解図である。 図30は図6に示すCPUの情報提示処理を示すフロー図である。 図31は図6に示すCPUの非順次表示モード処理を示すフロー図である。 図32は図6に示すCPUの個別進捗度表示処理の一部を示すフロー図である。 図33は図6に示すCPUの個別進捗度表示処理の他の一部であって、図32に後続するフロー図である。 図34は図6に示すCPUの図形の描画処理を示すフロー図である。 図35は図34に示すステップS115の処理による判断を詳細に説明する図解図である。 図36は図6に示すCPUの全体進捗度表示処理を示すフロー図である。 図37は図6に示すCPUの円の描画処理を示すフロー図である。 図38は図6に示すCPUの順次表示モード処理を示すフロー図である。 図39は図6に示すCPUの個別進捗度表示処理の一部を示すフロー図である。 図40は図6に示すCPUの個別進捗度表示処理の他の一部であって、図39に後続するフロー図である。 図41は図1に示す看護師端末に表示される図形を描画する第2の手順の一部を示す図解図である。 図42は図1に示す看護師端末に表示される図形を描画する第2の手順の他の一部を示す図解図である。 図43は図1に示す看護師端末に表示される図形を描画する第2の手順のその他の一部を示す図解図である。 図44は図1に示す看護師端末に表示される図形を描画する第3の手順の一部を示す図解図である。 図45は図1に示す看護師端末に表示される図形を描画する第3の手順の他の一部を示す図解図である。 図46は図1に示す看護師端末に表示される図形を描画する第3の手順のその他の一部を示す図解図である。 図47は図1に示す看護師端末のLCDに表示される情報提示画面の第5の例を示す図解図である。
符号の説明
10 …知識共有システム
12 …サーバ
16 …看護師用端末
18 …通過センサ
20 …中継器
22 …モニタ装置
24,26,28,30,32,34 …データベース
40,70,90 …CPU
42,92 …メモリ
44 …キースイッチ
48 …LCD
54,78,102 …無線LAN
72,74 …受光モジュール
76 …RAM
96 …ピンマイク
98 …非接触センサ
100 …加速度センサ
102 …送信機

Claims (18)

  1. 特定の業務を共同して行う複数の作業者間で知識を共有する知識共有システムであって、
    前記複数の作業者のそれぞれの現在位置を検出する現在位置検出手段、
    前記複数の作業者のそれぞれの業務の進捗度を検出する進捗度検出手段、
    前記特定の業務を行う場所についての地図画像を表示装置に表示する地図画像表示手段、
    前記地図画像表示手段によって表示された地図画像上に、前記現在位置検出手段によって検出された複数の作業者のそれぞれの現在位置に対応して、当該複数の作業者のそれぞれを示すキャラクタ画像を表示するキャラクタ画像表示手段、
    前記キャラクタ画像表示手段によって表示されたキャラクタ画像の表示位置を各頂点とする図形を前記地図画像上に描画して表示する図形描画表示手段、および
    前記進捗度検出によって検出された複数の作業者のそれぞれの業務の進捗度に応じて、前記図形描画手段によって描画された図形に視覚的情報を付加する視覚的情報付加手段を備える、知識共有システム。
  2. サーバと作業者が携帯する通信端末とを備え、特定の業務を共同して行う複数の作業者間で知識を共有する知識共有システムであって、
    前記サーバは、
    前記複数の作業者のそれぞれの現在位置を検出する現在位置検出手段、
    前記複数の作業者のそれぞれの業務の進捗度を検出する進捗度検出手段、および
    前記現在位置検出手段によって検出された前記複数の作業者のそれぞれの現在位置についての現在位置情報と、前記進捗度検出手段によって検出された前記複数の作業者のそれぞれの業務の進捗度についての進捗度情報とを前記通信端末に送信する送信手段を備え、
    前記通信端末は、
    前記送信手段によって送信された現在位置情報と進捗度情報とを受信する受信手段、
    前記特定の業務を行う場所についての地図画像を表示装置に表示する地図画像表示手段、
    前記地図画像表示手段によって表示された地図画像上に、前記受信手段によって受信された現在位置情報に基づいて、当該複数の作業者のそれぞれを示すキャラクタ画像を表示するキャラクタ画像表示手段、
    前記キャラクタ画像表示手段によって表示されたキャラクタ画像の表示位置を各頂点とする図形を前記地図画像上に描画して表示する図形描画表示手段、および
    前記受信手段によって受信された進捗度情報に基づいて、前記図形描画手段によって描画された図形に視覚的情報を付加する視覚的情報付加手段を備える、知識共有システム。
  3. 前記視覚的情報付加手段は、前記共同業務を行う前記複数の作業者のそれぞれの進捗度に基づいて、前記図形の色調を変化させる色調変化手段を含む、請求項1または2記載の知識共有システム。
  4. 前記図形描画手段は、前記作業者が3人以上であるとき、この3人以上の作業者に対応するキャラクタ画像を線分で結んで1つの閉領域を描画する、請求項1または2記載の知識共有システム。
  5. 前記図形の形状を整形する図形整形手段をさらに備える、請求項1ないし4のいずれかに記載の知識共有システム。
  6. 前記図形が多角形であるとき、当該多角形の形状がいびつであるか否かを判断する形状判断手段をさらに備え、
    前記図形整形手段は、前記形状判断手段によって前記多角形の形状がいびつであると判断されたとき、前記多角形の形状を整形する、請求項5記載の知識共有システム。
  7. 前記図形の表示位置を変更する表示位置変更手段をさらに備える、請求項1ないし6のいずれかに記載の知識共有システム。
  8. 前記図形の大きさを変更する大きさ変更手段をさらに備える、請求項1ないし7のいずれかに記載の知識共有システム。
  9. 前記図形描画手段は、前記作業者が2人であるとき、この2人の作業者に対応するキャラクタ画像を特定の図形で結ぶ、請求項1または2記載の知識共有システム。
  10. 前記特定の図形は多角形である、請求項9記載の知識共有システム。
  11. 前記特定の業務は、前記複数の作業者が順番に行う業務を含み、
    前記図形描画手段は、前記複数の作業者の人数が3人以上である場合に、その人数に相当する数の角を有する図形を第1種類の線分を用いて描画する、請求項1ないし3のいずれかに記載の知識共有システム。
  12. 前記特定の業務は、前記複数の作業者が順番に行う業務を含み、
    前記図形描画手段は、前記複数の作業者の人数が2人である場合に、前記キャラクタ画像表示手段によって表示された2つのキャラクタ画像を結ぶ図形として第1種類の2本の線分を描画する、請求項11記載の知識共有システム。
  13. 前記図形描画手段は、前記特定の業務についての1番目の作業者に対応する点を最上位置に配置するように、前記図形を描画する、請求項11または12記載の知識共有システム。
  14. 前記視覚的情報付加手段は、前記複数の作業者それぞれの進捗度に応じて、前記複数の作業者のそれぞれに対応する線分の一部または全部を前記第1種類から第2種類に変更する描画種類変更手段を含む、請求項11ないし13のいずれかに記載の知識共有システム。
  15. 前記図形描画手段は、円の中心を決定する中心決定手段、前記円の半径を決定する半径決定手段、および前記中心決定手段と前記半径決定手段とによって決定された中心と半径に基づいて円を描画する円描画手段をさらに含み、
    前記視覚的情報付加手段は、前記複数の作業者のそれぞれの業務の進捗度から求めた前記特定の業務全体についての進捗度に基づいて、前記円の内部の着色範囲を変化させる円着色手段を含む、請求項1ないし14のいずれかに記載の知識共有システム。
  16. 前記図形描画手段によって図形が描画されているとき、前記中心決定手段は、当該図形の重心を前記円の中心として決定し、前記半径決定手段は当該図形の重心から当該図形の頂点までの距離に基づいて当該円の半径を決定する、請求項15記載の知識共有システム。
  17. 前記図形描画手段によって図形が描画されていないとき、前記中心決定手段は前記表示装置の表示領域の中心を前記円の中心として決定し、前記半径決定手段は前記表示装置の表示領域の大きさに基づいて予め定められた値を半径として決定する、請求項15記載の知識共有システム。
  18. 前記複数の作業者それぞれの現在位置情報を記憶する現在位置情報記憶手段、および
    前記現在位置情報記憶手段によって記憶されたそれぞれの現在位置情報と前記図形における前記複数の作業者のそれぞれに対応する点とに基づいて第3種類の線を描画する第3種類線描画手段をさらに備える、請求項5−8および11−17のいずれかに記載の知識共有システム。
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