JP2009227295A - 飲料用金属容器 - Google Patents

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隆 稲葉
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Abstract

【課題】缶の座屈強度を現行水準に維持しながら、加工性及び生産性に優れ、更に耐漏れ性に優れた飲料用金属容器を提供する。
【解決手段】円筒状又は有底円筒状の胴部11と、胴部11の開口端部に巻締めにより固定された蓋部15と、胴部11内に配置された袋状又は円筒状の樹脂製フィルム2と、を有し、樹脂製フィルム2の開口部は、胴部のフランジ部13と蓋部のカール部15aとの間に挟まれてフランジ部13とカール部15aと共に巻締められている。
【選択図】図1

Description

本発明は、飲料用に使用される飲料用金属容器に関し、特に有底円筒状の胴部の開口端部に蓋部が巻き締められたツーピース缶及び円筒状の胴部の両開口端部に夫々蓋部が巻き締められたスリーピース缶等の飲料用金属容器に関する。
従来、飲料用に使用される金属容器としては、有底円筒状又は円筒状の胴部と、胴部に繋がり、この胴部より小さい外径を有するネック部と、このネック部の端部に形成されたフランジ部及び開口部を有する缶が知られている。この缶は、開口部から内容物が充填され、蓋部が開口部に巻き締められて使用される。
この飲料用金属缶は、別途製造された蓋とともに内容物充填先に納入され、内容物充填ののち、蓋の巻締めが行われて、飲料製品が製造される。このように製造される飲料製品は、内容物の充填の際、蓋部の巻き締めの際、内容物充填後の製品を搬送する際、若しくは消費者が製品を取り扱う際に、缶胴部の側壁に突起物が接触した場合、又は缶胴部同士が接触した場合に、缶胴部にピンホールと呼ばれる微小な孔又は亀裂等が生じ、内容物が漏洩するという問題が発生することがある。
このような問題を解決するために、容器胴部側壁の耐ピンホール性、又は耐突刺し性を向上させようとする方法が提案されている。例えば、特許文献1には、Siを0.3%を超え0.45%以下含有する他、Mn、Mg、Feを含有し、熱間圧延後、中間焼鈍を行うことなく冷間圧延した板にリオイルを施して製造される缶胴用アルミニウム合金板が提案されている。また、合金板表面において、合金成分が関与する金属間化合物の分布密度及び面積率を特定することによって、缶胴体の重量を変えることなく缶胴体の成形を行うことができ、更に缶胴体の強度を維持したまま突起物の押圧に対する耐突刺し性を向上させた缶胴用アルミニウム合金板が開示されている。
更に、特許文献2乃至4では、Si、Fe、Cu、Mn、Mgを含有し、板厚が0.250mm以上0.275mm未満の缶ボディ用アルミニウム合金板において、金属間化合物の分布密度及び面積率又はリオイル量又はベーキング後の素材耐力若しくは引張強さを特定することで、製造コストを増大させることなく、耐流通ピンホール性に優れた缶ボディを得ることができることが開示されている。また、このアルミニウム合金板を用いて製造されるアルミニウム缶は、胴部の厚さが0.110mmを超え0.125mm以下で、製造時の総絞り比が2.0乃至2.7であり、且つ総しごき率が50%以上60%未満であることが特許文献3乃至5に記載されている。
更にまた、特許文献5には、金属缶の内面にポリアリレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、及びポリエチレンテレフタレート樹脂を複合した樹脂組成物が直接又は有機樹脂被覆層を介して被覆された樹脂組成物被覆金属板が開示されている。また、この金属板を用いて製造したツーピース缶は、厳重な工程管理を行わなくても金属部分が露出せず、衝撃により被覆樹脂組成物層にクラックが生じて金属が露出する虞がなく耐衝撃性が優れており、フレーバー性及び長期保存性が優れていることが記載されている。
従来、飲料缶などの金属缶の二重巻締めにおいては、予め蓋部の内側面に塗布されたシーリングコンパウンドと呼ばれるゴム状物質が巻締め内部の空隙を満たすことにより、密封が保持されている。特許文献6には熱可塑性エストラマーを主成分とするシーリングコンパウンドが塗布された缶蓋が開示されている。
また、特許文献7には、蓋体の周縁部を缶胴体のフランジが形成された開放端部にシール材を挟み込んで巻締める缶体であって、缶胴体の内側面とそれに締め圧される蓋体との間の隙間におけるシール材の満たされる領域が、シール材の満たされない領域よりも大きい缶体が開示されている。
特開2004−68061号公報 特開2007−197815号公報 特開2007−197816号公報 特開2007−197817号公報 特開平11−198283号公報 特開2001−278326号公報 特開2006−321500号公報
しかしながら、近時、例えば飲料用アルミニウム缶は側壁の厚さが0.10mmまで薄肉化されており、特許文献1に記載された缶胴用アルミニウム合金板は、アルミニウム合金中にSiを0.3質量%を超えるような多量に含むため、合金板の結晶粒のばらつきが大きく、更に、このアルミニウム合金板を用いてDI缶を製造すると、缶成形時に耳率のばらつきが大きくなるため、割れ又は耳切れ等の成形不良が発生してアルミニウム缶の良品率が低下する。その結果、低コストでアルミニウム缶を製造することが難しいという問題がある。
また、特許文献2乃至4に記載されたアルミニウム合金板を用いて製缶を行う場合、第1の絞りしごき加工によるカップ成形時に、打ち抜かれる円板状のブランク素材の径が増大するため、製缶時におけるスクラップ量が増え、コストアップにつながる。またカップ形状の絞り比が大きくなるので、ブランク素材が円周方向に圧縮を受けてしわを発生したり、最終製品缶において、フランジ部に割れを生じてしまう。
また、特許文献5に記載された樹脂組成物被覆金属板は、金属板表面に樹脂組成物を焼き付けて被覆する際、樹脂組成物の金属板表面への密着性又は溶融を考慮した温度管理が必要であるため、金属板の製造において工程管理の手間が増える。
また、特許文献6及び7に記載の缶は、製蓋において蓋部周縁にコンパウンドを塗布する工程が必要となり、生産性が低い。更に、気密性を確保できるのが蓋部の巻締め部に限られるため、胴部側壁の耐ピンホール性、又は耐突刺し性の向上にはつながらない。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、缶の座屈強度を現行水準に維持しながら、加工性及び生産性に優れ、更に耐漏れ性に優れた飲料用金属容器を提供することを目的とする。
本発明に係る飲料用金属容器は、有底円筒状の胴部と、前記胴部の開口端部に巻締めにより固定された1個の蓋部と、前記胴部内に配置された袋状の樹脂製フィルムと、を有し、前記樹脂製フィルムの開口部は、前記胴部のフランジ部と前記蓋部のカール部との間に挟まれて前記フランジ部と前記カール部と共に巻締められていることを特徴とする。
本発明に係る他の飲料用金属容器は、円筒状の胴部と、前記胴部の両端の開口端部に巻締めにより固定された2個の蓋部と、前記胴部内に配置された円筒状の樹脂製フィルムと、を有し、前記樹脂製フィルムの両方の開口部は、夫々前記胴部のフランジ部と前記蓋部のカール部との間に挟まれて前記フランジ部と前記カール部と共に巻締められていることを特徴とする。
本発明に係る他の飲料用金属容器は、円筒状の胴部と、前記胴部の両端の開口端部に巻締めにより固定された2個の蓋部と、前記胴部内に配置された袋状の樹脂製フィルムと、を有し、前記樹脂製フィルムの開口部は、一方の前記胴部のフランジ部とそれに対応する前記蓋部のカール部との間に挟まれて前記フランジ部と前記カール部と共に巻締められていることを特徴とする。
更に、前記胴部の開口端部に巻締められる前記蓋部外縁が、前記胴部との間にシール材を塗布されていなくてもよい。
更に、前記胴部内面が樹脂皮膜による塗装を施されていなくてもよい。
本発明の飲料用金属容器によれば、缶胴部内面と内容物との間に樹脂製のフィルムを有することで、胴部側壁にピンホール又は亀裂が生じても、内容物を被覆している樹脂製フィルムに破断が生じない限り内容物が漏洩せず、優れた耐漏れ性を得ることができる。また、本発明の飲料用金属容器は、缶胴部開口端部と蓋部との間に樹脂製のフィルムを設置し、フィルム内部に内容物を充填後、フィルムの開口端を蓋部とともに巻き締めるだけで製造可能であるため、製造が容易であり、生産性に優れている上、低コストで生産することが可能である。
以下、本発明の実施の形態について、添付の図面を参照して具体的に説明する。図1(a)は本実施形態の飲料用金属容器における蓋部の巻締め前におけるフランジ部、蓋部及び樹脂製フィルムを示す一部縦断面図、図1(b)は、本実施形態の飲料用金属容器における蓋部の巻締め部を示す一部縦断面図、図2(a)は蓋部巻締め前の飲料用金属容器を示す斜視図、図2(b)は蓋部巻締め後の飲料用金属容器を示す斜視図である。
図2(a)に示すように、飲料用金属容器1は有底円筒状又は円筒状の胴部11が形成され、この胴部11の開口部14付近には、胴部11よりも若干小径に絞られ、開口部14に向けて側面が傾斜して若しくは段形状を形成して伸びるネック部12が形成されている。更に、胴部11の開口端部には、フランジ部13が形成されている。そして、この開口部14から内容物が充填された後、フランジ部13上に蓋部15を載置し、蓋部15をフランジ部13とともに缶外面側に巻締めると、図2(b)に示すように、内容物が充填された飲料用金属容器となる。
図3は本発明の第1実施形態に係る飲料用金属容器を示す縦断面図、図6は本発明の第1及び第3実施形態に係る飲料用金属容器の樹脂製フィルムの挿入工程を示す断面図、図7(a)は本発明の第1実施形態に係る飲料用金属容器の胴部の絞り工程を示す図、図7(b)は本発明の第1実施形態に係る飲料用金属容器の胴部のしごき工程を示す図である。図3に示すように、有底円筒状の胴部11は容器底部16がその中央で若干盛り上がり、胴部11の上部には開口端部に向けて若干小径に絞られたネック部12が形成され、ネック部12の端部には図2(a)に示すようにフランジ部13が形成されている。更に、胴部11の開口端部には、蓋部15が固定されている。この蓋部15の中央には、胴部11の開口端部より小径の平面が設けられ、この平面の外縁は胴部11の内面に沿って若干凹んでいる。更に、胴部11内には袋状の樹脂製フィルム21が設けられ、その開口部は図1(b)に示すようにフランジ部13と蓋部15との間に挟まれている。
この飲料用金属容器は、以下のように製造される。まず、図7(a)に示すように、材料となる金属の板材にダイ41及びパンチ42によって絞り加工を施してカップ状の缶10を成形する。更に、このカップ状の缶10に、図7(b)に示すように、再絞りダイス43による絞り加工及びしごきダイス44によるしごき加工を施してストレート缶にするとともに、缶底成形ダイ46によって缶底を成形し、ストリッパー45によって缶をパンチ42から外す。そして、開口側端部をトリミングして余肉を切り落とし、所定の寸法に仕上げる。更に洗浄、脱脂、化成処理工程後、缶の胴部11の外面にインキ並びに塗料の塗布、及び焼付け熱処理を行う。
更に、缶開口部付近にネック成形及びフランジ成形を施して、有底円筒状の金属缶胴部11に図2(a)に示すようなネック部12及びフランジ部13を成形する。そして、図6に示すように、缶の開口部14より袋状の樹脂製フィルム21を挿入し、内容物を充填する。このとき、袋状の樹脂製フィルム21は内容物の重量を利用して容器内に絞り込みながら落としてもよい。また、蓋部15の巻締め後に、袋状の樹脂性フィルム21の表面に張力が加わらないよう、十分な面積の樹脂製フィルム21を容器内に挿入することが望ましい。また、樹脂製フィルム21が飲み口を塞いで注ぎ性が低下するのを防ぐため、容器底部16の内面の少なくとも一部に袋状の樹脂製フィルム21の底部を接着させることが望ましい。容器底部16への樹脂製フィルム21の接着は、図6に示すように、樹脂製フィルム21の挿入前に容器底部16の一部に予め熱溶性接着剤3を塗布しておき、熱殺菌処理工程の熱を利用して樹脂製フィルム21に接着させればよい。また、熱溶性接着剤3の塗布は、袋状の樹脂製フィルム21の底部に行ってもよい。そして、内容物を充填した缶のフランジ部13上に、図1(a)に示すように樹脂製フィルム21の開口端を挟んで蓋部15を載置する。蓋部15の最外縁にはカール部15aが設けられており、このフランジ部13、蓋部のカール部15a及び樹脂製フィルムを共に図1(b)に示すように二重に巻締めて固定すると、図2(b)に示す飲料製品を得る。
本第1実施形態の飲料用金属容器によれば、缶内面に袋状の樹脂製フィルム21を有するので、缶胴部11側壁にピンホール又は亀裂が生じても、樹脂製フィルム21に破断が生じない限り内容物が漏洩せず、優れた耐漏れ性を得ることができる。樹脂製フィルム21は、ポリエステル系樹脂、ポリオフィレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、若しくはこれらの内の一種以上を組み合わせた複合樹脂、又は積層樹脂からなるものであればよく、再資源化による環境負荷の低減、フィルムの特性及び製造コストの観点から、ポリエチレンテレフタレートを主成分とすることが好ましい。
更に、本第1実施形態の飲料用金属容器によれば、胴フランジ部13と蓋のカール部15aとの間に樹脂製フィルム2の開口端部を挟みこんで巻締めるため、胴部11と蓋部15の間に樹脂製フィルム21による気密性が得られ、蓋部15の周縁部にシール材を塗布する必要がなく、製蓋工程を短縮することができるため生産性が優れている。ここで、樹脂製フィルム2の材質の選択によって気密性が十分得られない場合には、巻締め部のみを樹脂製フィルム2の融点程度に局所的に加熱すれば、溶融した樹脂が胴部11と蓋部15間に形成される隙間をシールして、気密性を得ることができる。
更にまた、本第1実施形態の飲料用金属容器によれば、内容物保護及びフレーバー性を確保するために容器内面に樹脂組成物等を焼き付ける必要がなく、缶胴部の製造工程を短縮することができるため生産性が優れている。更にまた、本第1実施形態の飲料用金属容器は、缶胴部11の開口端部と蓋部15との間に樹脂製のフィルム21を設置し、フィルム21の内部に内容物を充填後、フィルム21の開口端を蓋部15と共に巻き締めるだけで製造可能であるため、製造が容易であり、生産性に優れている上、低コストで生産することが可能である。
図4は本発明の第2実施形態に係る飲料用金属容器を示す縦断面図である。図4に示すように、円筒状の胴部11の両端の開口端部付近には開口端部に向けて若干小径に絞られたネック部12が形成され、ネック部12の端部には図2(a)に示すようにフランジ部13が形成されている。更に、胴部11の両端の開口端部には、蓋部15が固定されている。この蓋部15の中央には、胴部11の開口端部より小径の平面が設けられ、この平面の外縁は胴部11の内面に沿って若干凹んでいる。更に、胴部11内には円筒状の樹脂製フィルム22が設けられ、その両方の開口部は図1(b)に示すようにフランジ部13と蓋部15との間に挟まれている。
この飲料用金属容器は、以下のように製造される。まず、金属板を丸めて、合わせ目を二重巻締め又は溶接等により接着して、円筒状に成形する。そして、洗浄、脱脂、化成処理工程後、缶の胴部11の外面にインキ並びに塗料の塗布、及び焼付け熱処理を行う。そして、胴部11の両方の開口付近にネック成形及びフランジ成形を施すと、図1(a)に示すネック部12及びフランジ部13が形成される。そして、円筒状の樹脂製フィルム22を缶1内部に挿入し、一方のフランジ部13上に、樹脂製フィルム22の開口端を挟んで蓋部15を載置する。蓋部15の最外縁にはカール部15aが設けられており、このフランジ部13、蓋部のカール部15a及び樹脂製フィルムを共に図1(b)に示すように二重に巻締めて固定すると、円筒状の缶に底部16が形成される。このとき、缶1内部に挿入する円筒状の樹脂製フィルム22は、フィルム表面に内容物による内圧が印加されたり、蓋部巻締めによる張力が加わらないように、胴部11より大きい径及び高さを有することが望ましい。そして、缶の開口部より、樹脂製フィルム22の内部に内容物を充填した後、開口端部の他方のフランジ部13の上に、樹脂製フィルム22の開口端を挟んで蓋部15を載置する。そして、このフランジ部13、樹脂製フィルム22の開口端及び蓋部のカール部15aをともに巻締めて固定して、飲料製品を得る。
本第2実施形態の飲料用金属容器によれば、缶胴部をプレスによって成形することが困難な材料からなるスリーピース缶において、第1実施形態同様優れた耐漏れ性、胴部11と蓋部15との間の樹脂製フィルム22による優れた気密性が得られ、更に製蓋工程及び缶胴部の製造工程を短縮できるため生産性が優れているのに加え、製造が容易であり、生産性に優れている上、低コストで生産することが可能である。更にまた、本第2実施形態の飲料用金属容器によれば、樹脂製フィルム22が円筒状であるため、内容物充填後のフランジ部13、樹脂製フィルム22の開口部及び蓋部のカール部15aの巻締め工程において、樹脂製フィルム22の端が巻締めとともに缶外面側に引っ張られることによる内容物の漏洩が発生しにくく、製造工程における不良品率を低減することが可能である。
図5は本発明の第3実施形態に係る飲料用金属容器を示す縦断面図である。図5に示すように、円筒状の胴部11の両端の開口端部付近には開口端部に向けて若干小径に絞られたネック部12が形成され、ネック部12の端部には図2(a)に示すようにフランジ部13が形成されている。更に、胴部11の両端の開口端部には、蓋部15が固定されている。この蓋部15の中央には、胴部11の開口端部より小径の平面が設けられ、この平面の外縁は胴部11の内面に沿って若干凹んでいる。更に、胴部11内には袋状の樹脂製フィルム21が設けられ、その開口部は図1(b)に示すようにフランジ部13と蓋部15との間に挟まれている。
この飲料用金属容器は、以下のように製造される。先ず、金属板を丸めて、合わせ目を二重巻締め又は溶接等により接着して、円筒状に成形する。そして、洗浄、脱脂、化成処理工程後、缶の胴部11の外面にインキ並びに塗料の塗布、及び焼付け熱処理を行う。そして、胴部11の両方の開口付近にネック成形及びフランジ成形を施すと、図1(a)に示すネック部12及びフランジ部13が形成される。そして、一方のフランジ部13上に蓋部15を載置し、フランジ部13及び蓋部15の最外縁に設けられたカール部15aを二重に巻締めて固定すると、円筒状の缶に底部16が形成される。
そして、図6に示すように、缶の開口部14より袋状の樹脂製フィルム21を挿入し、内容物を充填する。このとき、袋状の樹脂製フィルム21は内容物の重量を利用して容器内に絞り込みながら落としてもよい。また、他方の蓋部15の巻締め後に、袋状の樹脂製フィルム21の表面に張力が加わらないように、十分な面積の樹脂製フィルム21を容器内に挿入することが望ましい。また、樹脂製フィルム21が飲み口を塞いで注ぎ性が低下するのを防ぐため、容器底部16の内面の少なくとも一部に袋状の樹脂製フィルム21の底部を接着させることが望ましい。容器底部16への樹脂製フィルム21の接着は、図6に示すように、樹脂製フィルム21の挿入前に容器底部16の一部に予め熱溶性接着剤3を塗布しておき、熱殺菌処理工程の熱を利用して樹脂製フィルム21に接着させればよい。また、熱溶性接着剤3の塗布は、袋状の樹脂製フィルム21の底部に行ってもよい。そして、内容物を充填した缶の他方のフランジ部13上に、図1(a)に示すように樹脂製フィルム21の開口部を挟んで蓋部15を載置する。そして、このフランジ部13、樹脂製フィルム22の開口部及び蓋部のカール部15aをともに巻締めて固定して、飲料製品を得る。
本第3実施形態の飲料用金属容器によれば、缶胴部をプレスによって成形することが困難な材料からなるスリーピース缶において、第1及び第2実施形態同様優れた耐漏れ性と、胴部11と蓋部15との間の樹脂製フィルム21による優れた気密性が得られ、更に製蓋工程及び缶胴部の製造工程を短縮できるため、生産性が優れているのに加え、製造が容易であり、生産性に優れている上、低コストで生産することが可能である。
(a)は本実施形態の飲料用金属容器における蓋部の巻締め前におけるフランジ部、蓋部及び樹脂製フィルムを示す一部縦断面図、(b)は、本実施形態の飲料用金属容器における蓋部の巻締め部を示す一部縦断面図である。 (a)は蓋部巻締め前の飲料用金属缶を示す斜視図、(b)は蓋部巻締め後の飲料用金属缶を示す斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る飲料用金属容器を示す縦断面図である。 本発明の第2実施形態に係る飲料用金属容器を示す縦断面図である。 本発明の第3実施形態に係る飲料用金属容器を示す縦断面図である。 本発明の第1及び第2実施形態に係る飲料用金属容器の樹脂製フィルムの挿入工程を示す断面図である。 (a)は本発明の第1実施形態に係る飲料用金属容器の胴部の絞り工程を示す図、(b)は本発明の第1実施形態に係る飲料用金属容器の胴部のしごき工程を示す図である。
符号の説明
1:飲料用金属容器、10:缶、11:胴部、12:ネック部、13:フランジ部、14:開口部、15:蓋部、16:底部、2:樹脂製フィルム、21:袋状フィルム、22:円筒状フィルム、3:熱溶性接着剤、41:ダイ、42:パンチ、43:再絞りダイス、44:しごきダイス、45:ストリッパー、46:缶底成形ダイ

Claims (5)

  1. 有底円筒状の胴部と、前記胴部の開口端部に巻締めにより固定された1個の蓋部と、前記胴部内に配置された袋状の樹脂製フィルムと、を有し、前記樹脂製フィルムの開口部は、前記胴部のフランジ部と前記蓋部のカール部との間に挟まれて前記フランジ部と前記カール部と共に巻締められていることを特徴とする飲料用金属容器。
  2. 円筒状の胴部と、前記胴部の両端の開口端部に巻締めにより固定された2個の蓋部と、前記胴部内に配置された円筒状の樹脂製フィルムと、を有し、前記樹脂製フィルムの両方の開口部は、夫々前記胴部のフランジ部と前記蓋部のカール部との間に挟まれて前記フランジ部と前記カール部と共に巻締められていることを特徴とする飲料用金属容器。
  3. 円筒状の胴部と、前記胴部の両端の開口端部に巻締めにより固定された2個の蓋部と、前記胴部内に配置された袋状の樹脂製フィルムと、を有し、前記樹脂製フィルムの開口部は、一方の前記胴部のフランジ部とそれに対応する前記蓋部のカール部との間に挟まれて前記フランジ部と前記カール部と共に巻締められていることを特徴とする飲料用金属容器。
  4. 前記胴部の開口端部に巻締められる前記蓋部外縁が、前記胴部との間にシール材を塗布されていないことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の飲料用金属容器。
  5. 前記胴部内面が樹脂皮膜による塗装を施されていないことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の飲料用金属容器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2016173215A1 (zh) * 2015-04-29 2016-11-03 苏州华源包装股份有限公司 防锈包装容器

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