JP2009226486A - ホットスカーフ溶削量測定方法及び測定装置 - Google Patents

ホットスカーフ溶削量測定方法及び測定装置 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、鋼片上下面それぞれの溶削量を測定できるホットスカーフ溶削量測定方法および装置の提供を目的とする。
【解決手段】本発明は、鋼片の溶削前に上下面の表面高さ分布を測定するとともに、溶削しない側面の特定部位の上下方向の位置を記憶し、鋼片の溶削後に再度上下面の表面高さ分布を測定するとともに、前記特定部位の上下方向の位置を記憶し、前記特定部位の位置について溶削前後の上下方向の移動量及び傾き量を求め、当該上下方向の移動量及び傾き量により前記特定部位の位置を溶削前の状態に修正することにより、前記溶削後の鋼片の上下面の表面高さ分布を溶削前の位置に修正し、当該修正した鋼片の上下面の表面高さ分布と前記溶削前の上下面の表面高さ分布との比較から鋼片の上下面の溶削量の分布を求めることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

この発明は、連続鋳造工程あるいは圧延工程に設置されたホットスカーフ装置により、鋳片、鋼片(以下、鋼片と称す)の表面を溶削し、その溶削量を測定するためのホットスカーフ溶削量測定方法及び測定装置に関するものである。
鋼材の製造に際し、製鉄所においては、高温の鋼片あるいは鋳片など(以下、鋼片という)の表面を、溶削装置(以下、ホットスカーフ装置と称す)によって溶削を行い、鋼片表面に発生した割れ、ピンホールあるいは介在物起因等の疵を除去しており、鋼材品質を向上させる上で必要不可欠な設備のひとつとして位置付けられている。スカーフ後の鋼片品質を評価する上で重要な指標の一つにホットスカーフの溶削量がある。従来の溶削量の測定方法としては、レーザ距離計を用いて溶削前後の鋼片の寸法の変化を計測することにより溶削量を求める方法が採用されており、例えば以下の特許文献1では分塊圧延工程において、2次元レーザ距離計をホットスカーフ装置の前後に導入し、溶削前後のプロフィールの差から溶削量を測定することが開示されている。
特開平05−237654号公報
しかし、従来技術では例えば鋼片の厚みについて溶削前後の変化量しか検知できないので、鋼片の上面と下面との合計した溶削量しか測定できない。そのため、便宜上合計の溶削量を等分してそれぞれの溶削量として求めていた。従って、鋼片の上下面それぞれの溶削量が不均一であったとしても、その実態を特定することは困難であった。
本発明者らが、ホットスカーフ溶削量の測定方法について詳細に検討した結果を以下に説明する。
図5は溶削前後の鋼片の状況を示した図である。図5(a)が溶削前の鋼片の状態であり、図5(b)が溶削後の鋼片の状態を示す。図5(a)に示す鋼片101が搬送用のロール上を水平方向に水平状態で搬送されるとき、鋼片101の基準線、例えば中心線102はロール上面位置を示す基準面Mから上方にLの距離にある。
また、図5(a)に示す如くロールの基準面Mの上方と下方にそれぞれ設けたレーザ距離計103から鋼片101までの上下方向の距離を上下面それぞれh、h‘とする。鋼片101の上下面をそれぞれ厚さδ、δ‘だけ溶削した場合は図5(b)の様に、下面の溶削量δ’分だけ鋼片の中心線102’が下方に下がる。従って、上面のレーザ距離計103の指示値はδにδ’の分が加算されることになり、一方下面のレーザ指示値の変化量は0となる。このように溶削前後の鋼片101のプロフィールを測定するだけでは、鋼片101の単なる厚み変化を測定しているにすぎず、鋼片上下面それぞれの溶削量を測定することはできない問題がある。
従って、本発明者は、鋼片101の上下面それぞれの溶削量を測定するためには、例えば鋼片101に基準線を持たせ、溶削前後での基準線の上下方向の移動量を正確に測定できれば、鋼片101の上下面それぞれの溶削量を把握できるという点に着目した。
本発明は鋼材に存在する普遍的な基準となる特定部位を設け、溶削前後でのその特定部位の上下方向の移動量を計測することにより、鋼片上下面それぞれの溶削量を測定できるホットスカーフ溶削量測定方法および装置を提案するものである。
(1)前記課題を解決するために本発明のホットスカーフ溶削量測定方法は、ホットスカーフにより溶削された鋼片表面の溶削量を測定する方法であって、鋼片の溶削前に上下面の表面高さ分布を測定するとともに、溶削しない側面の特定部位の上下方向の位置を記憶し、鋼片の溶削後に再度上下面の表面高さ分布を測定するとともに、前記特定部位の上下方向の位置を記憶し、前記特定部位の位置について溶削前後の上下方向の移動量及び傾き量を求め、当該上下方向の移動量及び傾き量により前記特定部位の位置を溶削前の状態に修正することにより、前記溶削後の鋼片の上下面の表面高さ分布を溶削前の位置に修正し、当該修正した鋼片の上下面の表面高さ分布と前記溶削前の上下面の表面高さ分布との比較から鋼片の上下面の溶削量の分布を求めることを特徴とする。
(2)前記課題を解決するために本発明のホットスカーフ溶削量測定方法は、前記鋼片の特定部位の上下方向の移動量及び傾き量を、画像処理によって求めることを特徴とする。
(3)前記課題を解決するために本発明のホットスカーフ溶削量測定方法は、前記溶削前後の鋼片上下面の表面高さ寸法を測定する際の鋼片の停止位置における溶削前後の画像処理装置との相対位置関係のずれ、あるいは、鋼片の停止位置における溶削前後の鋼片の回転に伴うずれを特定し、当該位置のずれ量により前記特定部位の検知位置を補正することを特徴とする。
(4)前記課題を解決するために本発明のホットスカーフ溶削量測定装置は、鋼片の搬送経路の途中に設けられて前記搬送経路で搬送中の鋼片の表面溶削加工が可能なホットスカーフ装置に伴って設けられ、前記ホットスカーフ装置による溶削前の状態と溶削後の状態の両方の状態において鋼片の上下面の表面高さ分布をそれぞれ計測可能な計測装置と、前記鋼片の特定部位における前記ホットスカーフ装置による溶削以前の状態と溶削後の状態の上下方向の移動量及び傾き量を検知するための画像処理装置と、前記上下方向の移動量及び傾き量により前記特定部位の位置を溶削前の状態に修正することにより、前記溶削後の鋼片の上下面の表面高さ分布を溶削前の位置に修正し、前記鋼片の上下面の表面高さ分布及び特定部位の上下方向の傾き量から鋼片表面の溶削量あるいは溶削量分布を測定する演算装置とを具備したことを特徴とする。
(5)前記課題を解決するために本発明のホットスカーフ溶削量測定装置は、前記鋼片の上下面高さ位置を測定する際の鋼片の停止位置における溶削前後の画像処理装置との相対位置関係のずれ、あるいは、鋼片の停止位置における溶削前後の鋼片の回転に伴うずれを特定する位置ずれ特定手段と、当該位置のずれ量により前記特定部位の検知位置を補正する補正手段を具備したことを特徴とする。
本発明によってホットスカーフを行った鋼片について、その上下面の溶削量が正確に測定できるので、上下面それぞれのホットスカーフの溶削状態を正確に把握することができ、正確な溶削量を把握することができるできるので、鋼片の正確な品質判定が可能となり、品質管理上も非常に有意である。
更には、鋼片上下面のそれぞれのホットスカーフの溶削量に応じて、例えば上下面それぞれのホットスカーフ装置の最適な溶削ガスの圧力などを修正することができるので、過溶削による歩留まりの低下、あるいは、溶削不足による品質の悪化を防止することができる。
図1は本発明に係るホットスカーフ溶削量測定方法を実施する場合に用いる装置の一実施形態の構成図である。 図2は本発明に係る溶削量測定方法の一例を段階的に説明するためのブロック図である。 図3は従来の溶削量測定方法の一例を段階的に説明するためのブロック図である。 図4は鋼片の溶削状態の種々のパターンを示す図である。 図5は一般的な溶削前後の鋼片状態を説明するためのもので、図5(a)は溶削前の鋼片の状態と溶削量の関係を示す説明図、図5(b)は溶削後の鋼片の状態と溶削量の関係を示す図である。
図1は本発明に係るホットスカーフ装置の一実施の形態を示す図、図2は本発明に係るホットスカーフ時の溶削量の測定フローを示す図、図3は従来技術のホットスカーフ時の溶削量の測定フローを示す図である。
本発明で用いるホットスカーフ装置の主要機器は、図1に示す如くホットスカーフ装置2、鋼片の寸法を測定するためのレーザ距離計(計測装置)3、鋼片1の特定部位の上下方向の移動量を検知するための画像処理装置4であり、必要があれば、平面的に鋼片を検知する画像処理装置5を設けても良い。更に、レーザ距離計3と画像処理装置4と画像処理装置5とに接続されてこれらの装置からのデータを処理する演算装置7を設けることが好ましい。これらの各装置が鋼片1を水平方向に搬送するために設置されている複数の搬送ロール6の途中位置またはその周囲に設けられている。
この実施の形態では、図1に示す如く複数水平に配列された搬送ロール6のうち、上段側の任意の搬送ロール6、6の間に鋼片1の搬送経路の上下に位置し、搬送ロール6によって搬送されている鋼片1を上下方向から挟むことができる位置にホットスカーフ装置2、2が設けられ、複数の搬送ロール6によって搬送ロール6の配列方向に水平に向けられた状態で搬送されている鋼片1の上面と下面を必要量溶削できるように構成されている。
前記ホットスカーフ装置2よりも図1に示す右側の任意の位置の搬送ロール6、6の間の位置に、鋼片1の搬送経路の上方と下方に位置するようにレーザ距離計(計測装置)3、3が設けられ、搬送ロール6…の上面に沿って搬送されながらレーザ距離計3、3の間を通過する鋼片1の上面と下面の上下方向の位置をそれぞれ検知できるように構成されている。
また、前記レーザ距離計3の側方側にカメラを備えた画像処理装置4が設けられ、搬送ロール6上に沿って搬送経路を通過する鋼片1の側面側あるいは前面側にマーキングされている鋼片認識番号などの位置マークの上下位置を検知できるように構成され、更に前記ホットスカーフ装置2とレーザ距離計3との間の鋼片搬送経路の上方にカメラを備えた画像処理装置5が設けられ、鋼片1の特定の部位の平面位置と前記画像処理装置4との距離を計測できるように構成されている。また、画像処理装置4と画像処理装置5に接続されてこれらの装置からの計測値が入力される演算装置7が設けられている。なお、前記の画像処理装置4、5とレーザ距離計3はいずれも演算装置7に接続されてそれらの装置の計測結果の情報が伝達され、演算装置7に内蔵されているメモリ等の記憶装置に記憶されるように構成され、各画像処理装置4、5とレーザ距離計3からの計測結果を後述する如く演算処理できるように構成されている。
次に、以上の如く構成された各装置を用いてホットスカーフ装置により鋼片上面と下面の溶削を行う場合について以下に説明する。
まず、溶削前に鋼片1の鋼材の上下方向の寸法、即ち厚み寸法をレーザ距離計3で計測する。計測を行うには、複数の搬送ロール6に沿って移動されてきた鋼片1が搬送経路の上下に設けられたレーザ距離計3、3の間を通過する際に、測定中は鋼片1を停止させて計測するものとする。併せて鋼片1の特定部位、例えば溶削をしない鋳造方向の面(鋼片1の側面あるいは前面)などの特徴部分、例えば鋼片にマーキングされた鋼片認識番号でも良いので、これを目印として画像処理装置4で認識し、画像処理装置4に内蔵された記憶装置に記憶しておく。望ましくは、それと同時にそのときの鋼片1と画像処理装置4の相対位置関係を検知し、この情報も記憶しておく。この位置関係は、鋼辺1の上方から画像処理装置5で検知しても良いし、レーザ距離計3により得られた厚み寸法の分布により鋼片1の位置を特定しても良い。これらの各情報は画像処理装置4,5に内蔵されている記憶装置に情報記録しても良いし、演算装置7に別途これらの情報を総合管理しておいても良い。
前記測定後、鋼片1をホットスカーフ装置2の位置まで搬送ロール6で搬送し、ホットスカーフ装置2で所定の溶削を実施し、その後再度測定位置(レーザ距離計3の設置位置近傍)に戻す。
なお、この形態の構造とは別に、ホットスカーフ装置2の反対側に、もう一式レーザ距離計と画像処理装置を配置しておいて直列的に鋼片1を搬送しても良い。即ち、図1に示す形態では、レーザ距離計3で鋼片1の厚み寸法を計測後、ホットスカーフ装置2まで鋼片1を搬送し、溶削した後、元の位置に戻るタイプの装置を示しているが、ホットスカーフ装置2の反対側に、もう一式レーザ距離計と画像処理装置を配置しておき、ホットスカーフ装置2で溶削後に搬送路6に沿ってホットスカーフ装置2の反対側に設けたレーザ距離計と画像処理装置により溶削後の鋼片1の厚みを後述の如く測定しても良い。
ホットスカーフ装置2で溶削を行った後、鋼片1を元の位置(レーザ距離計3を設置した側の位置)に戻し、再度、レーザ距離計3で鋼片の厚み分布を測定する。併せて鋼片1の特定部位の上下方向の移動量を画像処理装置4で測定する。この時、鋼片1の特定部位と画像処理装置4の相対位置関係や、あるいは鋼片1が回転などにより溶削前の状態と異なっていないかチェックする。異なっていればそのズレ量を検知し、溶削後の鋼片1の特定部位の位置や向きなどを溶削前の状態に合わせた状態に画像処理装置4,5のデータ上において補正し、鋼片1の特定部位の上下方向のズレ量を求めて補正する。あるいは、鋼片1の停止位置にストッパーを設け、鋼片1の特定部位が必ず同じ位置に停止するようにしてズレ量を補正しても良い。
これらのことにより鋼片1の相対位置関係のズレ量、上下方向のズレ量を補正した後において、溶削前後の寸法の変化を正確に把握することができる。
図2は上述した一連の工程を示すフローチャートであるが、上述の計測の流れを再度工程毎に述べると、計測工程f1において搬送ロール6上の搬送路に位置している鋼片1に対し、レーザ距離計3で鋼片1の上面位置と下面位置を計測し、鋼片1の厚み寸法を測定する。この計測工程f1の後で鋼片1をホットスカーフ装置2,2に移動させてホットスカーフ溶削を行うが、この計測工程f1における厚み寸法の測定値が正確か否かは、画像処理装置5から得られる鋼片1の水平方向の位置が正確か否かに影響されるので、画像処理工程f2において鋼片1の向きや方向を測定しておく。また、同画像処理工程f2において鋼片1の厚み方向中心線あるいは例えば鋼片にマーキングされた鋼片認識番号でも良いのでこれらを目印としてその上下位置を計測し、画像処理装置4と鋼片1の目印との距離、位置関係も併せて演算処理装置7の記憶装置(メモリ)に記録しておくものとする。
ホットスカーフ溶削工程f3にて所定の溶削を行ったならば、搬送ロール6にて鋼片1を再度レーザ距離計3側に戻し、計測工程レーザ距離計3にて再度鋼片1の上面位置と下面位置を計測し、画像処理装置4にて先の目印を用いて鋼片1の上下移動量を記録し、鋼片1の上下移動量を計測値に基づいて計測した上面の高さ位置と下面の高さ位置を差し引きし、先の計測工程f1にて求めた鋼片1の目印から上面までの距離並びに鋼片1の目印から下面までの距離を算出し、これらの値を先の計測工程f2で計測した目印から上面あるいは下面までの距離と差し引きすることにより、ホットスカーフ装置2での実際の上面側の溶削量と下面側の溶削量を計測工程f4にて演算処理装置7で求めることができる。
ただし、この計算値は、計測工程f4において鋼片1の向きや水平位置が先の計測工程f1の場合と同等であった場合のみ有効であるので、計測工程f4においては、搬送ロール6上での鋼片1の平面的な向きや鋼片1の目印と画像処理装置4との位置関係が先の計測工程f1の場合と同等になるように、画像処理装置4,5にて画像上で補正するか、あるいは、搬送ロール6上の鋼片1の向きを案内部材等で補正して正確な向きとしてから再度計測し、その補正値を演算処理装置7に入力して補正してから演算することで、正確な鋼片1の溶削量、即ち、鋼片1の上面側の溶削量と鋼片1の下面側の溶削量を個々に算出することができる。
これらに対して従来装置のプロフィール測定方法では、図3に示す如くレーザ距離計にて鋼片の上面高さと下面高さを計測するプロフィール測定工程f1’を行い、ホットスカーフ溶削工程f2にてホットスカーフ溶削を行い、その後においてレーザ距離計にて鋼片の上面高さと下面高さを再度計測するプロフィール測定工程f4’を行っているのみであったので、鋼片の上面側と下面側の溶削量を把握することはできないものであった。また、図3に示すプロフィール測定方法では計測時の鋼片の位置ずれや回転に伴う測定条件の変化を把握できないので、正確な測定は無理なものである。
また、例えば鋼片1の幅方向で不均一に溶削された場合、従来であれば、上下面どちらの溶削が幅方向に不均一なのか、あるいは両方不均一なのか判断ができなかった。
しかし、この形態の装置によれば鋼片1の特定部位を溶削前後で画像処理することによって鋼片自体がどの程度傾斜したかを把握できるので、先の溶削前後の鋼片1の上下移動量と併せ考えて、まず鋼片下面の傾斜を求めることにより下面の溶削量分布がわかり、残りの傾斜量が鋼片1の上面の溶削量の不均一さによる傾斜ということがわかる。したがって、鋼片1の上下面それぞれの正確な溶削量の分布を求めることができる。
例えば図4(a)のようにたわみの無い鋼片1Aについて、鋼片1A’の如く上下面が均一に溶削されれば溶削後の表面高さ分布は水平であるが、図4(b)〜図4(e)の様に上下面どちらかあるいは両面が不均一に溶削されると、上面に傾きもしくは厚み寸法の不均一が生じる。
図4(b)は鋼片1Bを鋼片1B’の如く上面側のみ傾きθ1を有する如く溶削し、下面側は均一な厚さで溶削された場合を示し、図4(c)は鋼片1Cを鋼片1C’の如く下面側のみ傾きθ2を有する如く溶削し、上面側は均一な厚さで溶削された場合を示し、図4(d)は鋼片1Dを鋼片1D’の如く上面を傾きθ1を有する如く傾斜させ、下面を傾きθ2を有する如く傾斜させて溶削した場合(傾きθ1とθ2により鋼片1Dの右側が薄くなる場合。)を示し、図4(e)は鋼片1Eを鋼片1E’の如く上面を傾きθ1を有する如く傾斜させ、下面を傾きθ2を有する如く傾斜させて溶削した場合(傾きθ1と傾きθ2が互い違いの方向に向く場合)を示す。
この時、鋼片1の下面が不均一に溶削された場合は、鋼片1の基準線に傾きθ2が生じるため、特定部位もθ2の傾きを持つ。この場合、画像処理装置5における画像処理によって特定部位の傾きθ2を検出し、上下面それぞれのプロフィールデータを角度補正し、溶削前のデータと比較することによって鋼片の上下面のどちらに、あるいは両方に、溶削量の不均一が発生したか判断できる。
なお、従来技術では搬送中にプロフィール測定を実施する方案が採用されているが、搬送中は鋼片が大きく振動する為、精度良い測定は不可能である。測定は原則として鋼片が搬送ロール6上で停止している時に実施し、鋼片全長を計測する場合は、レーザ距離計3、3を鋼片1の搬送方向に沿って走査する方法を採用すればよい。
レーザ距離計3を走査する場合、下面はレーザ距離計3と鋼片の間に搬送ロール6が入ってしまうが、鋼片1を微搬送し2回に分けて計測するなどすれば、鋼片1の全長の計測が可能である。このように本発明では従来の溶削量測定方法では測定不可能であった鋼片1の上下面それぞれの溶削量測定が可能である。
本発明を図1に示す構成の実機「搬送ロール間隔200cm、搬送ロール幅3m、ホットスカーフ装置、レーザ距離計3の位置(搬送ロールの上面から0.5m上方、0.5m下方、かつ、ホットスカーフ装置2から4.5m離れた位置に設置)、画像処理装置の設置位置(レーザ距離計3の斜め45゜方向距離2mの位置に設置)、水平方向画像処理装置の設置位置(レーザ距離計3よりもホットスカーフ装置2側1.8mの位置、搬送ロール上面から1.0m上方位置)の条件」にて実施した。
溶削前のレーザ距離計3によるプロフィール測定結果から、鋼片幅は約1600mmあり、ほぼ搬送ラインのセンターに位置していることを確認した。
鋼片幅1600mm、センターに位置しているという結果をもとに、垂直方向画像処理装置4の撮影照準を鋼片識別番号位置に設定し、撮影を行った。また、鋼片1の停止位置を画像処理装置5で測定した。
この鋼片1に対し、ホットスカーフ装置2にて溶削後、プロフィール測定結果及び水平方向画像処理装置5で鋼片1の位置が搬送によってズレていないことを確認し、再度垂直方向画像処理装置の撮影照準を溶削前と同様にし、撮影を実施した。
その結果ホットスカーフ後の幅方向レーザの指示値は約6mm絶対値が増加し、また高さ方向のプロフィールデータについては、大きな傾き等は見られなかった。
そして鋼片識別番号位置が約4mm下方にズレていたことから、溶削量について、上面が2mm、下面が4mmであると検知した。
その後、鋼片1の溶削量を上下面それぞれ実測した結果、上面2mm、下面4mmと本願測定装置の測定値と一致していた。従って本発明方法に基づく計測により、鋼片をホットスカーフ溶削する場合、鋼片の上面側の溶削量と鋼片の下面側の溶削量を個別に計測することができることが判明した。
1…鋼片、2…ホットスカーフ装置、3…レーザ距離計(計測装置)、
4…垂直方向画像処理装置、5…水平方向画像処理装置、6…搬送ロール、
7…演算装置、θ1、θ2…傾き。

Claims (5)

  1. ホットスカーフにより溶削された鋼片表面の溶削量を測定する方法であって、鋼片の溶削前に上下面の表面高さ分布を測定するとともに、溶削しない側面の特定部位の上下方向の位置を記憶し、鋼片の溶削後に再度上下面の表面高さ分布を測定するとともに、前記特定部位の上下方向の位置を記憶し、前記特定部位の位置について溶削前後の上下方向の移動量及び傾き量を求め、当該上下方向の移動量及び傾き量により前記特定部位の位置を溶削前の状態に修正することにより、前記溶削後の鋼片の上下面の表面高さ分布を溶削前の位置に修正し、当該修正した鋼片の上下面の表面高さ分布と前記溶削前の上下面の表面高さ分布との比較から鋼片の上下面の溶削量の分布を求めることを特徴とするホットスカーフ溶削量測定方法。
  2. 前記鋼片の特定部位の上下方向の移動量及び傾き量を、画像処理によって求めることを特徴とする請求項1記載のホットスカーフ溶削量測定方法。
  3. 前記溶削前後の鋼片上下面の表面高さ寸法を測定する際の鋼片の停止位置における溶削前後の画像処理装置との相対位置関係のずれ、あるいは、鋼片の停止位置における溶削前後の鋼片の回転に伴うずれを特定し、当該位置のずれ量により前記特定部位の検知位置を補正することを特徴とする請求項2に記載のホットスカーフ溶削量測定方法。
  4. 鋼片の搬送経路の途中に設けられて前記搬送経路で搬送中の鋼片の表面溶削加工が可能なホットスカーフ装置に伴って設けられ、前記ホットスカーフ装置による溶削前の状態と溶削後の状態の両方の状態において鋼片の上下面の表面高さ分布をそれぞれ計測可能な計測装置と、前記鋼片の特定部位における前記ホットスカーフ装置による溶削以前の状態と溶削後の状態の上下方向の移動量及び傾き量を検知するための画像処理装置と、前記上下方向の移動量及び傾き量により前記特定部位の位置を溶削前の状態に修正することにより、前記溶削後の鋼片の上下面の表面高さ分布を溶削前の位置に修正し、前記鋼片の上下面の表面高さ分布及び特定部位の上下方向の傾き量から鋼片表面の溶削量あるいは溶削量分布を測定する演算装置とを具備したことを特徴とするホットスカーフ溶削量測定装置。
  5. 前記鋼片の上下面高さ位置を測定する際の鋼片の停止位置における溶削前後の画像処理装置との相対位置関係のずれ、あるいは、鋼片の停止位置における溶削前後の鋼片の回転に伴うずれを特定する位置ずれ特定手段と、当該位置のずれ量により前記特定部位の検知位置を補正する補正手段を具備したことを特徴とする請求項4に記載のホットスカーフ溶削量測定装置。
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