以下、本発明による電子ノモグラム、及び電子インプットグラムについて、実施の形態を用いて説明する。なお、以下の実施の形態において、同じ符号を付した構成要素及びステップは同一または相当するものであり、再度の説明を省略することがある。
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1による電子ノモグラムについて、図面を参照しながら説明する。本実施の形態による電子ノモグラムは、3個の値を入力として用いることができる電子ノモグラムである。
図1は、本実施の形態による電子ノモグラム1の構成を示すブロック図である。本実施の形態による電子ノモグラム1は、画像データ記憶部11と、位置指定情報受付部12と、数値取得部13と、算出部14と、蓄積部15と、画像生成部18と、画像表示部19と、関数値受付部20と、グラフ生成部21と、境界値受付部22と、境界変更部23とを備える。なお、本実施の形態では、これらの構成を有する装置を単に「電子ノモグラム」と呼ぶこととするが、この装置は、電子ノモグラム装置や、電子ノモグラム表示装置とも呼びうるものである。また、「電子ノモグラム」は、電子計算図表とも呼びうるものである。
画像データ記憶部11では、3次元の座標系の画像データである座標系画像データが記憶される。この3次元の座標系は、第1の軸と第2の軸と第3の軸とを有するものである。なお、座標系画像データは、図4で示されるように、3次元の空間座標系の画像データであってもよく、図10で示されるように、第1の軸と第2の軸とを有する2次元の平面座標系と、第3の軸である1次元の座標軸との画像データであってもよい。第1から第3の軸のそれぞれは、直交座標系を構成するものであってもよく、あるいは、そうでなくてもよい(例えば、第1から第3の軸のそれぞれは、斜交座標系を構成するものでもよい)。なお、3次元の空間座標系の場合には、仮想的には3次元の直交空間座標系であるが、表示上は、図4で示されるように、各軸が直交していなくてもよい。また、座標系画像データは、結果として3次元の座標系の画像を表示することができるデータであればよく、例えば、ラスタデータのように画像そのものであってもよく、ベクタデータのようにラスタライズされることによって画像となるデータであってもよい。
また、座標系画像データは、後述するグラフ生成部21が生成したグラフが表示されたものであってもよい。また、座標系画像データは、所定の関数の計算結果の値に応じて複数の領域に分割されているノモグラムの画像データであってもよい。その場合に、その分割されている領域の境界が、後述する境界変更部23によって変更されてもよい。
画像データ記憶部11に座標系画像データが記憶される過程は問わない。例えば、記録媒体を介して座標系画像データが画像データ記憶部11で記憶されるようになってもよく、通信回線等を介して送信された座標系画像データが画像データ記憶部11で記憶されるようになってもよく、あるいは、入力デバイスを介して入力された座標系画像データが画像データ記憶部11で記憶されるようになってもよい。また、その座標系画像データは、後述するように、グラフ生成部21や境界変更部23によって変更されてもよい。また、画像データ記憶部11での記憶は、RAM等における一時的な記憶でもよく、あるいは、長期的な記憶でもよい。画像データ記憶部11は、所定の記録媒体(例えば、半導体メモリや磁気ディスク、光ディスクなど)によって実現されうる。
位置指定情報受付部12は、ポイント図形の位置を指定する情報である位置指定情報を受け付ける。ポイント図形とは、座標系上に表示される図形であって、座標系上の位置を示す図形である。位置指定情報受付部12は、例えば、グラフィカルユーザインターフェースを介して入力された、ポイント図形の位置を指定する指示である位置指定情報を受け付けてもよい。GUIを介して入力された位置指定情報は、例えば、ドラッグによる移動の指示、クリックによる位置の指示などであってもよい。この場合に、ドラッグやクリックの対象は、ポイント図形であってもよく、あるいは、他の図形であってもよい。例えば、位置指定情報は、後述するドロップライン図形をドラッグする指示であってもよい。この場合には、ドロップライン図形をドラッグすることによって、ポイント図形をある軸の方向に移動することができるものとする。なお、3次元の空間座標系でポイント図形の位置をGUIによって指定する場合には、通常、第1から第3の軸のいずれかの軸についてのみの指定が位置指定情報によってなされるものとする。3次元の情報を2次元平面上に表示しているため、その2次元平面上の一の点が、2以上の3次元の空間座標系の位置に対応することがありうるからである。いずれかの軸についてのみの指定は、例えば、軸を選択した上でのクリックなどによってなされてもよく、前述のようにドロップライン図形のドラッグなどによってなされてもよく、軸上にスライダが設定されている場合には、そのスライダの移動によってなされてもよい。また、2次元の平面座標系、または1次元の座標軸でポイント図形の位置をGUIによって指定する場合には、例えば、ポイント図形のドラッグや、移動後のポイント図形の位置のクリックなどによってポイント図形の位置が指定されてもよく、前述のように、ドロップライン図形等のドラッグなどによってポイント図形の位置が指定されてもよい。
また、位置指定情報受付部12は、例えば、ポイント図形の位置の座標に関する数値である位置指定情報を受け付けてもよい。「ポイント図形の位置の座標に関する数値」は、例えば、ポイント図形の座標値そのもの(例えば、第1の軸の値が「100」、第2の軸の値が「150」、第3の軸の値が「50」などの絶対的な座標値)であってもよく、あるいは、ポイント図形の移動の差分を示す数値(例えば、第1の軸の正の方向に「5」、第2の軸の正の方向に「3」、第3の軸の正の方向に「3」などの相対的な座標値)であってもよい。
なお、3次元の座標系において複数のポイント図形が表示されている場合には、位置指定情報受付部12は、複数のポイント図形の位置に対応する位置指定情報を受け付けてもよい。
位置指定情報受付部12は、例えば、入力デバイス(例えば、キーボードやマウス、タッチパネルなど)から入力された位置指定情報を受け付けてもよく、有線もしくは無線の通信回線を介して送信された位置指定情報を受信してもよく、所定の記録媒体(例えば、光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなど)から読み出された位置指定情報を受け付けてもよい。なお、位置指定情報受付部12は、受け付けを行うためのデバイス(例えば、モデムやネットワークカードなど)を含んでもよく、あるいは含まなくてもよい。また、位置指定情報受付部12は、ハードウェアによって実現されてもよく、あるいは所定のデバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
数値取得部13は、座標系上のポイント図形の位置に対応する第1の軸の値である第1の数値と、第2の軸の値である第2の数値と、第3の軸の値である第3の数値とを取得する。ポイント図形の位置に対応する軸の値とは、例えば、ポイント図形から各軸に引かれた後述するドロップライン図形と各軸との交点に対応する値であってもよい。数値取得部13は、例えば、表示画面上のポイント図形の位置を検出し、その位置を3次元の座標系上の位置に換算することによって、第1から第3の数値のそれぞれを取得してもよく、あるいは、位置指定情報がポイント図形の座標値そのものである場合には、位置指定情報から、その座標値の各軸に対応する値である第1から第3の数値を取得してもよい。なお、本実施の形態では、表示画面上のポイント図形の位置を検出し、その位置を3次元の座標系上の位置に換算することによって第1から第3の数値を取得する場合について説明する。なお、第1から第3の数値を取得する具体的な方法については後述する
また、数値取得部13は、位置指定情報受付部12が受け付けた位置指定情報で指定される位置(ポイント図形とは関係のない位置)に対応する第1から第3の数値を取得してもよい。この第1から第3の数値の取得は、例えば、後述する関数のグラフの生成や、ノモグラムの領域の境界の変更などの際に行われてもよい。また、数値取得部13が取得した第1から第3の数値は、図示しない記録媒体において記憶されてもよい。
算出部14は、数値取得部13が取得した第1から第3の数値を引数とする所定の関数の計算結果の値を算出する。この所定の関数は、図示しない記録媒体において記憶されていており、算出部14は、その所定の関数を読み出すことによって、第1から第3の数値から関数の計算結果の値を算出してもよく、第1から第3の数値と、数値受付部16が受け付けたその他の数値とを用いた関数の計算結果の値を算出してもよい。
蓄積部15は、算出部14が算出した所定の関数の計算結果の値を所定の記録媒体に蓄積する。この記録媒体は、例えば、半導体メモリや、光ディスク、磁気ディスク等であり、蓄積部15が有していてもよく、あるいは蓄積部15の外部に存在してもよい。また、この記録媒体は、計算結果の値を一時的に記憶するものであってもよく、そうでなくてもよい。また、電子ノモグラム1は、蓄積部15が蓄積した所定の関数の計算結果の値を出力する図示しない出力部を備えていなくてもよい。
画像生成部18は、ポイント図形画像データと、ドロップライン図形画像データと、第1から第3の数値画像データと、計算結果画像データとを生成する。なお、これらのデータについて、図4を参照しながら説明する。
ポイント図形画像データは、ポイント図形44の画像データである。ポイント図形44は、座標系画像データの示す3次元の座標系40上の位置を示す図形である。このポイント図形44が3次元の座標系40上に表示され、そのポイント図形44の位置を見ることによって、どのような第1から第3の数値が入力されたのかについて視覚的に確認することができる。ポイント図形44は、図4で示されるように、点の図形(丸の図形)であってもよく、あるいは、その他の十字や三角、四角等の図形であってもよい。
なお、画像生成部18は、位置指定情報受付部12が受け付けた位置指定情報によって指定される位置に、ポイント図形の画像データであるポイント図形画像データを生成する。例えば、位置指定情報受付部12が受け付けた位置指定情報が3次元の座標系40におけるポイント図形44の位置を示すものである場合(位置指定情報が、例えば、ポイント図形44の位置を指定するクリックの動作や、ポイント図形44の3次元の座標値である場合など)には、画像生成部18は、その位置指定情報で示される位置にポイント図形44が表示されるように、ポイント図形画像データを生成する。また、例えば、位置指定情報受付部12が受け付けた位置指定情報が3次元の座標系40におけるポイント図形44の位置の差分を示すものである場合(位置指定情報が、例えば、ポイント図形44の位置を移動させるドラッグの動作や、ポイント図形44の各座標軸における移動量を示す数値である場合など)には、画像生成部18は、現在のポイント図形44の位置から、その位置指定情報の示す差分だけ移動させた位置にポイント図形44が表示されるように、ポイント図形画像データを生成する。したがって、位置指定情報受付部12がポイント図形44の位置を指定する位置指定情報を受け付けた場合には、それまでに表示されていたポイント図形44に対応するポイント図形画像データは消去され、新たに指定された位置に対応するポイント図形画像データが生成されてもよい。なお、指定された位置に対応するポイント図形画像データを生成するとは、指定された位置にポイント図形44を表示するためのポイント図形画像データを生成することである。
また、画像生成部18は、単一のポイント図形44に対応する単一のポイント図形画像データを生成してもよく、複数のポイント図形44に対応する複数のポイント図形画像データを生成してもよい。複数のポイント図形のそれぞれは、例えば、第1から第3の軸の値で特徴付けられる異なる対象に対応するものであってもよく、あるいは、第1から第3の軸の値で特徴付けられる同一の対象の履歴に対応するものであってもよい。ここで、「対象」とは、例えば、第1から第3の軸の値が測定された被験者や物であってもよく、あるいは、その他の対象であってもよい。
また、画像生成部18は、座標系画像データが2次元の平面座標系と、第3の軸との画像データである場合に、その2次元平面座標系のポイント図形と、第3の軸のポイント図形とをそれぞれ生成してもよい。
また、ポイント図形画像データは、ポイント図形の画像データであり、最終的にポイント図形を表示することができる画像データであれば、例えば、ラスタデータのように画像そのものであってもよく、ベクタデータのようにラスタライズされることによって画像となるデータであってもよい。また、このポイント図形画像データは、座標系画像データの示す3次元の座標系40上に生成されてもよく、3次元の座標系40とは別途、生成されてもよい。後者の場合には、3次元の座標系40上の表示位置を示す情報をポイント図形画像データが有していることが好適である。また、このポイント図形画像データは、図示しない記録媒体において一時的に記憶されてもよく、あるいは、画像データ記憶部11において一時的に記憶されてもよい。この段落に記載したことは、画像生成部18が生成する他の図形データについても同様であるとする。
ドロップライン図形画像データは、ポイント図形44から座標系の各軸のポイント図形44に対応する位置に引いたドロップライン図形45〜48の画像データである。ドロップライン図形45〜48は、一つでポイント図形44と各軸の対応する位置とを結ぶものでもよく(例えば、ドロップライン図形48)、二以上でポイント図形44と各軸の対応する位置とを結ぶものでもよい(例えば、ドロップライン図形45,46)。ドロップライン図形45〜48は、ポイント図形44から、そのポイント図形44に対応する第1から第3の軸の位置に引いたドロップライン(落下線)の図形である。図4では、ドロップライン図形45は、第3の軸43の値が「0」である第1及び第2の軸41,42の平面上に引かれたドロップラインである。ドロップライン図形46は、その第1及び第2の軸41,42の平面上の点から第1の軸41に引かれたドロップラインである。ドロップライン図形47は、その第1及び第2の軸41,42の平面上の点から第2の軸42に引かれたドロップラインである。ドロップライン図形48は、第3の軸43に引かれたドロップラインである。ドロップライン図形46と第1の軸41との交点によって、ポイント図形44の位置に対応する第1の軸41の値を容易に知ることができるようになる。同様に、ドロップライン図形47と第2の軸42との交点によって、ポイント図形44の位置に対応する第2の軸42の値を容易に知ることができ、ドロップライン図形48と第3の軸43との交点によって、ポイント図形44の位置に対応する第3の軸43の値を容易に知ることができるようになる。
なお、通常、ドロップライン図形45は第3の軸43と平行であり、ドロップライン図形46は第2の軸42と平行であり、ドロップライン図形47は第1の軸41と平行である。また、ドロップライン図形45,46,47の交点からポイント図形44までの長さと、第1から第3の軸41〜43の原点からドロップライン図形48と第3の軸43との交点までの長さは等しい。一方、結果として、ポイント図形44に対応する第1から第3の軸41〜43の値を示すことができるのであれば、ドロップライン図形は、それらに限定されるものではない。また、各ドロップライン図形は、通常、線状の図形である。また、各ドロップライン図形45〜48の位置は、ポイント図形44の位置が更新されるごとに更新されるものである。
また、座標系画像データが2次元の平面座標系と、第3の軸との画像データである場合には、その2次元平面座標系にはドロップライン図形が存在するが、第3の軸にはドロップライン図形が存在しなくてもよい。第3の軸については、例えば、第3の軸上にポイント図形44を表示することなどにより、ドロップライン図形がなくても第3の軸の値を示すことができうるからである(例えば、図10参照)。
第1の数値画像データは、第1の数値の画像データである。第1の数値は、数値取得部13によって取得された、ポイント図形44の位置に対応する第1の軸41の値である。この第1の数値49が表示されることによって、ユーザは、ポイント図形44に対応する第1の軸41の値を知ることができる。なお、この第1の数値49は、例えば、第1の数値に対応する第1の軸41の位置の近傍に表示されてもよく、あるいは、そうでなくてもよい。前者の場合には、ポイント図形44の移動に応じて、第1の数値49の表示位置も移動することになりうる。後者の場合には、あらかじめ決められた位置に第1の数値49が常に表示されてもよい。第1の数値画像データは、通常、数値のテキストを示す画像データである。
第2の数値画像データは、第2の数値の画像データである。第2の数値は、数値取得部13によって取得された、ポイント図形44の位置に対応する第2の軸42の値である。この第2の数値50が表示されることによって、ユーザは、ポイント図形44に対応する第2の軸42の値を知ることができる。なお、この第2の数値50は、表示する数値が異なる以外は、前述した第1の数値49と同様のものであり、その詳細な説明を省略する。
第3の数値画像データは、第3の数値の画像データである。第3の数値は、数値取得部13によって取得された、ポイント図形44の位置に対応する第3の軸43の値である。この第3の数値51が表示されることによって、ユーザは、ポイント図形44に対応する第3の軸43の値を知ることができる。なお、この第3の数値51は、表示する数値が異なる以外は、前述した第1の数値49と同様のものであり、その詳細な説明を省略する。
計算結果画像データは、算出部14が算出し、蓄積部15が蓄積した所定の関数の計算結果の値の画像データである。この計算結果52が表示されることによって、ユーザは、ポイント図形44に対応する第1から第3の軸41〜43の値を引数とする関数の計算結果の値を知ることができる。この計算結果46が表示される位置は問わないが、例えば、図4で示されるように、ポイント図形44の近傍であってもよく、あるいは、あらかじめ決められた位置であってもよい。計算結果画像データは、通常、数値のテキストを示す画像データである。
また、画像生成部18は、ポイント図形画像データ等を生成する際に、図示しない記録媒体であらかじめ記憶されている元画像データを用いて、その生成を行ってもよい。元画像データは、例えば、ポイント図形として用いられる図形(例えば、丸の形の図形など)の画像データであってもよく、第1から第3の数値画像データや計算結果画像データの生成の際に用いられる枠の画像データであってもよく、その他の画像データであってもよい。
なお、画像生成部18は、生成した画像データを、後述する画像表示部19が画像データを読み出す記録媒体に順次、蓄積していってもよい。この場合に、あらかじめ座標系画像データもその記録媒体に蓄積しておくことによって、画像表示部19は、その記録媒体から画像データを読み出して表示するのみで、画像データの表示をおこなうことができるようになる。その場合には、その記録媒体が画像データ記憶部11であってもよい。
画像表示部19は、画像データ記憶部11から読み出した座標系画像データと、画像生成部18が生成したポイント図形画像データ等の各画像データとを表示する。画像表示部19は、座標系画像データ等に関する画像表示が最終的に行われるための表示出力を行うものであるとする。したがって、画像表示部19は、例えば、表示デバイス(例えば、CRTや液晶ディスプレイなど)に対して画像データ等を送信する送信部であってもよい。また、画像表示部19は、それらの表示を行う表示デバイスを含んでもよく、あるいは含まなくてもよい。また、画像表示部19は、ハードウェアによって実現されてもよく、あるいは表示デバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
関数値受付部20は、所定の関数に関する値である関数値を受け付ける。この関数値は、3次元の座標系40上のグラフを生成するためのものである。このグラフの生成は、新たなグラフの生成であってもよく、既存のグラフの位置を変えることであってもよい。例えば、図5で示されるようなローンの返済に関する3次元の座標系40の場合には、この関数値は、例えば、ローンの月返済額の値となる。この関数値は、例えば、テキスト入力されることによって受け付けられてもよく、あるいは、3次元の座標系40上の点が指定されることによって受け付けられてもよい。ここで、その後者の場合について説明する。まず、ユーザがポインティングデバイス等を用いて3次元の座標系40上に表示される所定の関数のグラフが通過する位置を指定したとする。この指定は、例えば、マウス等でその位置をクリックすることや、既存のグラフをドラッグすることなどによって行われる。マウスでクリックされた位置や、グラフがドラッグされてマウスのボタンがオフになった位置が、指定された位置となる。その位置を指定する位置指定情報は、位置指定情報受付部12によって受け付けられる。そして、数値取得部13は、その指定された位置に対応する第1から第3の軸41〜43の値を取得する。また、算出部14は、その取得された第1から第3の軸41〜43の値を引数とする所定の関数の計算結果の値を計算し、蓄積部15は、その計算結果の値を蓄積する。この計算結果の値は所定の関数の値(例えば、ローンの月返済額の値)であるので、その値が関数値受付部20で受け付けられることになる。したがって、関数値受付部20は、位置指定情報受付部12が受け付けた位置指定情報で指定される位置に対応する計算結果の値である関数値を受け付けることになる。このようにして、関数値がテキスト入力される場合と同様にして、関数値をGUIで入力することもできる。なお、3次元の空間座標系で位置を指定する場合には、指定された位置に対応する第1から第3の軸41〜43の値を一意に取得することができないことが一般的である。したがって、3次元の空間座標系において関数値をGUIで入力する際には、第1から第3の軸41〜43のいずれかの軸上において位置を指定するようにしてもよい。なお、本実施の形態では、関数値がテキスト入力される場合について説明する。
関数値受付部20は、例えば、入力デバイス(例えば、キーボードやマウス、タッチパネルなど)から入力された関数値を受け付けてもよく、有線もしくは無線の通信回線を介して送信された関数値を受信してもよく、所定の記録媒体(例えば、光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなど)から読み出された関数値を受け付けてもよく、他の構成要素から関数値を受け付けてもよい。なお、関数値受付部20は、受け付けを行うためのデバイス(例えば、モデムやネットワークカードなど)を含んでもよく、あるいは含まなくてもよい。また、関数値受付部20は、ハードウェアによって実現されてもよく、あるいは所定のデバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
グラフ生成部21は、所定の関数が関数値受付部20で受け付けられた関数値となるグラフを生成し、そのグラフが座標系上に表示されるように座標系画像データを変更する。例えば、ローンの月返済額のグラフの場合には、月返済額が関数値となるグラフを生成して、座標系画像データに追加する。なお、3次元の空間座標系に表示されるグラフは、通常、2次元の面状のものであるが、場合によっては、1次元の線状のもの、0次元の点状のものであってもよい。また、座標系画像データが2次元平面座標系と、1次元の座標軸(数直線)との画像データである場合には、その2次元平面座標系に表示するグラフが生成されるものとする。なお、そのグラフの第3の軸43の値は、1次元の座標軸(数直線)である第3の軸43においてポイント図形44によって指定されている値となる。また、その2次元の平面座標系に表示されるグラフは、通常、1次元の線状のものであるが、場合によっては、2次元の面状のもの、0次元の点状のものであってもよい。また、既存のグラフが移動される場合には、グラフ生成部21は、既存のグラフが消去され、新たなグラフが表示されるように座標系画像データを変更してもよい。また、グラフ生成部21が生成するグラフは、1個でもよく、2個以上であってもよい。
境界値受付部22は、領域の境界に対応する値である境界値を受け付ける。この境界値は、座標系画像データが、所定の関数の計算結果の値に応じて複数の領域に分割されているノモグラムの画像データである場合における、その領域の境界に対応する値である。この境界値も、前述の関数値と同様に、テキスト入力されることによって受け付けられてもよく、あるいは、3次元の座標系40上の点が指定されることによって受け付けられてもよい。後者については、関数値の場合と同様であり、その説明を省略する。ただし、この境界値の受け付けは、通常、既存の境界面を新たな境界面に変更するために行われるものであるため、変更の対象となる境界面を特定するための情報も、境界値と一緒に境界値受付部22で受け付けられることが好適である。既存の境界面を特定するための情報は、例えば、その境界面に対応する所定の関数の値であってもよい。本実施の形態では、境界値がテキスト入力される場合について説明する。なお、座標空間が複数の領域に分割されていない場合に、新たな境界を設定する場合には、その境界線を特定するための情報が受け付けられてもよい。また、座標系画像データが2次元平面座標系と、1次元の座標軸との画像データである場合には、領域の境界線を変更するための境界値が受け付けられてもよい。
境界値受付部22は、例えば、入力デバイス(例えば、キーボードやマウス、タッチパネルなど)から入力された境界値を受け付けてもよく、有線もしくは無線の通信回線を介して送信された境界値を受信してもよく、所定の記録媒体(例えば、光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなど)から読み出された境界値を受け付けてもよく、他の構成要素から境界値を受け付けてもよい。なお、境界値受付部22は、受け付けを行うためのデバイス(例えば、モデムやネットワークカードなど)を含んでもよく、あるいは含まなくてもよい。また、境界値受付部22は、ハードウェアによって実現されてもよく、あるいは所定のデバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
境界変更部23は、所定の関数が境界値受付部22で受け付けられた境界値となるグラフが領域の境界となるように座標系画像データを変更する。受け付けられた境界値に対応するグラフの生成については、グラフ生成部21の説明と同様である。また、既存の境界が移動される場合には、境界変更部23は、既存の境界が消去され、新たな境界が表示されるように座標系画像データを変更してもよい。また、座標系画像データにおいて境界値に応じた分割がなされていない場合には、境界値受付部22が受け付けた境界値に対応するグラフを新たに生成して座標系画像データに追加することによって、座標系画像データを変更するものとする。
なお、画像データ記憶部11と、蓄積部15が計算結果の値を蓄積する記録媒体とは、同一の記録媒体によって実現されてもよく、あるいは、別々の記録媒体によって実現されてもよい。前者の場合には、例えば、座標系画像データを記憶している領域が画像データ記憶部11となり、計算結果の値を記憶している領域が蓄積部15が計算結果の値を蓄積する記録媒体となる。
次に、本実施の形態による電子ノモグラム1の動作について、図2のフローチャートを用いて説明する。
(ステップS101)画像表示部19は、座標系画像データ等を表示するかどうか判断する。そして、表示する場合には、ステップS102に進み、そうでない場合には、表示すると判断するまでステップS101の処理を繰り返す。なお、画像表示部19は、例えば、座標系画像データ等を表示する旨の指示を受け付けた場合に、座標系画像データ等を出力すると判断してもよく、その他のタイミングで座標系画像データ等を表示すると判断してもよい。
(ステップS102)画像表示部19は、画像データ記憶部11から読み出した座標系画像データや、画像生成部18が生成した画像データを表示する。なお、初めて座標系画像データ等を表示する場合には、あらかじめ決められている位置のポイント図形44や、それに対応するドロップライン図形45〜48、第1から第3の数値49〜51、計算結果52等を表示してもよく、それらを表示しなくてもよい。
(ステップS103)位置指定情報受付部12は、位置指定情報を受け付けたかどうか判断する。そして、位置指定情報を受け付けた場合には、ステップS104に進み、そうでない場合には、ステップS105に進む。
(ステップS104)画像生成部18等は、位置指定情報受付部12が受け付けた位置指定情報に応じて、ポイント図形画像データを生成する処理等を行う。この処理の詳細については、図3のフローチャートを用いて後述する。そして、ステップS102に戻る。
(ステップS105)関数値受付部20は、関数値を受け付けたかどうか判断する。そして、関数値を受け付けた場合には、ステップS106に進み、そうでない場合には、ステップS107に進む。
(ステップS106)グラフ生成部21は、所定の関数が関数値となるグラフを生成し、そのグラフが3次元の座標系上に表示されるように座標系画像データを変更する。なお、このグラフの生成の際には、座標系画像データの第1から第3の軸41〜43の値の範囲に応じてグラフを生成することが好適である。例えば、図4で示される3次元の座標系40のように、第1の軸41の値の範囲が0〜0.1であり、第2の軸42の値の範囲が0〜100であり、第3の軸43の値の範囲が0〜2000である場合には、グラフ生成部21は、その範囲でのグラフを生成する。また、生成したグラフを追加する位置は、例えば、第1から第3の軸41〜43の座標系の値をクライアント座標の座標値に変換することによって知ることができる。クライアント座標や、その座標値への変換については後述する。また、関数値受付部20が新たな関数値を受け付けた場合には、グラフ生成部21は、その関数値に対応するグラフを生成すると共に、それまでに表示されていたグラフを消去してもよい。このグラフの消去は、例えば、それまでに生成していたグラフの画像データを消去することによってなされてもよい。そして、ステップS102に戻る。
(ステップS107)境界値受付部22は、境界値を受け付けたかどうか判断する。そして、受け付けた場合には、ステップS108に進み、そうでない場合には、ステップS111に進む。
(ステップS108)境界変更部23は、所定の関数が境界値となるグラフが領域の境界となるように座標系画像データを変更する。この新たな境界の生成方法は、ステップS106の新たなグラフの生成方法と同様であり、その説明を省略する。また、境界値受付部22が新たな境界値を受け付けた場合には、境界変更部23は、その境界値に対応するグラフを生成すると共に、それまでに表示されていた境界に対応するグラフを消去してもよい。このグラフの消去は、例えば、それまでに生成していた境界に対応するグラフの画像データを消去することによってなされてもよい。なお、座標系画像データにおいて、領域ごとに着色や網掛け等が行われている場合には、境界変更部23は、境界線の変更と共に、それらの変更も適宜、行うものとする。また、各領域に、その領域を特徴付ける文言が表示される場合には、境界変更部23は、境界のグラフの変更に伴って、その文言の表示位置も変更してもよい。例えば、各領域の重心の位置が、その文言の表示位置に設定されている場合には、境界変更部23は、境界のグラフを変更すると、各領域の新たな重心の位置を算出し、その重心の位置にその文言が表示されるように座標系画像データを変更してもよい。そして、ステップS102に戻る。
(ステップS111)画像表示部19は、座標系画像データ等の表示を終了するかどうか判断する。そして、終了する場合には、ステップS101に戻り、そうでない場合には、ステップS103に戻る。なお、画像表示部19は、例えば、座標系画像データ等の表示を終了する旨の指示を受け付けた場合に、座標系画像データ等の表示を終了すると判断してもよく、あるいは、画像データの表示を最後に行ってからあらかじめ決められた時間が経過した場合に、座標系画像データ等の表示を終了すると判断してもよい。
なお、図2のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
図3は、図2のフローチャートにおける画像の生成等(ステップS104)の処理の詳細を示すフローチャートである。
(ステップS201)数値取得部13は、位置指定情報受付部12が受け付けた位置指定情報によって指定されるポイント図形44の位置に対応する第1から第3の数値を取得する。この数値の取得について、位置指定情報が、(1)GUIを介して入力された情報である場合、(2)ポイント図形44の絶対的な位置を示す数値である場合、(3)ポイント図形44の相対的な位置を示す数値である場合に分けて説明する。
(1)位置指定情報がGUIを介して入力された情報である場合
3次元の座標系が3次元の空間座標系である場合には、通常、GUIを介して入力される位置指定情報は、第1から第3の軸41〜43のいずれかの軸の値を入力するものとなる。前述のように、3次元の空間座標系を2次元平面上に表示しているため、2次元平面上の1点が空間座標系の複数の点に対応するため、移動後の位置の指定だけでは、正確な位置を取得することができないからである。ここでは、ドロップライン図形がGUIを介してドラッグされる場合について説明する。なお、移動対象となるドロップライン図形は、いずれかの軸と交わっているものであるとする。そして、そのドロップライン図形を移動させることにより、その軸との交点が移動することになり、その軸の値が変化することになる。例えば、ドロップライン図形46が移動対象である場合には、そのドロップライン図形46の第1の軸41側の端点が、第1の軸41上に位置するように制限されるものとする。そして、移動後のドロップライン図形46の第1の軸41側の端点の位置を検出することによって、数値取得部13は、第1の軸41の値、すなわち、変更後の第1の数値を取得することができる。
ここで、その数値の取得について少し説明を追加する。まず、スクリーン座標と、クライアント座標について説明する。スクリーン座標とは、図4等の表示がなされる表示画面の左上の端点を原点として、X軸が右方向、Y軸が下方向にとられた座標系である。電子ノモグラム1がまず初めに取得することができるのは、このスクリーン座標の座標値である。クライアント座標とは、図4等で示される3次元の座標系40の矩形領域の左上の端点を原点として、X軸が右方向、Y軸が下方向にとられた座標系である。第1から第3の軸41〜43の位置関係は、クライアント座標において不変であるが、スクリーン座標では、図4等のウィンドウの表示画面上の位置に応じて変化することになる。したがって、数値の取得は、まず、スクリーン座標の座標値を取得し、その座標値をクライアント座標の座標値に変換し、そのクライアント座標の座標値を第1から第3の軸41〜43の値に変換することによってなされる。なお、スクリーン座標の座標値の取得は、例えば、オペレーションシステム(OS)によってなされてもよい。また、スクリーン座標からクライアント座標への変換も公知であるため、詳細な説明を省略する。したがって、クライアント座標から第1から第3の軸41〜43の値への変換について説明する。例えば、第1の軸41の両端点の数値(例えば、小さい方の値が「L1」であり、大きい方の値が「H1」であるとする)と、その両端点のクライアント座標での座標値(例えば、第1の軸41の小さい方の値の端点に対応する座標値が(A,B)であり、大きい方の値の端点に対応する座標値が(C,D)であるとする)とがあらかじめ図示しない記録媒体に設定されているものとする。すると、第1の軸41上のクライアント座標の座標値(X,Y)が指定された際の第1の軸41の値は、次のようにして求めることができる。
L1+(H1−L1)×
{(X−A)2+(Y−B)2}1/2/{(C−A)2+(D−B)2}1/2
なお、この求め方は一例であって、(X,Y)が第1の軸41上にあることが確実であるのなら、次のようにして求めてもよい。
L1+(H1−L1)×(X−A)/(C−A) (ただし、A≠Cとする)
または、次のようにして求めてもよい。
L1+(H1−L1)×(Y−B)/(D−B) (ただし、B≠Dとする)
3次元の座標系が2次元の平面座標系と、1次元の座標軸とである場合には、通常、GUIを介して入力される位置指定情報は、3次元の空間座標系の場合と同様に行ってもよく、あるいは、2次元の平面座標系、あるいは1次元の座標軸の場合には、クライアント座標と、2次元の平面座標系の座標値、あるいは1次元の座標軸の座標値が一対一に対応するため、その対応を用いることによって、2次元の平面座標系の座標値と、1次元の座標軸の座標値とを取得してもよい。
なお、ここでは、いずれかの軸に対応する数値の取得について説明したが、他の軸に対応する数値は、それまでに図示しない記録媒体で一時的に記憶している数値を取得した数値として用いてもよい。
(2)位置指定情報がポイント図形44の絶対的な位置を示す数値である場合
この場合は、まず、3次元の座標系40におけるポイント図形44の位置を決定し、そのポイント図形44に対応する第1から第3の数値を取得してもよく、あるいは、位置指定情報に含まれる座標値そのものを第1から第3の数値として取得してもよい。後者の場合については説明するまでもないため、前者の処理について説明する。
数値取得部13は、例えば、位置指定情報に含まれる座標値に対応する第1から第3の軸41〜43上の位置を指定し、その指定した位置に対応する数値を「(1)位置指定情報がGUIを介して入力された情報である場合」と同様にして読み取ってもよい。なお、その位置の指定の際には、第1から第3の軸41〜43の値からクライアント座標への変換を行うことによって、各軸に対応するクライアント座標やスクリーン座標を取得してもよい。また、この場合には、図3で示されるフローチャートとは異なり、数値取得部13による数値の取得の処理の前に、ドロップライン図形画像データの生成や、ポイント図形画像データの生成を行っていてもよい。
なお、位置指定情報によって座標値が示されているにもかかわらず、その座標値に応じたポイント図形44の位置を決定した後に、すなわち、ポイント図形44のクライアント座標の座標値や、スクリーン座標の座標値を決定した後に、第1から第3の数値を取得する意義について説明する。例えば、位置指定情報によって細かい数値の指定を変更したとしても、3次元の座標系における表示上の位置は同じである場合もありうる。そのような場合に、2以上の位置指定情報の示すそれぞれの座標値を用いて所定の関数の値を算出すると、表示上の位置は同じであるにもかかわらず、所定の関数の計算結果の値が異なるようになりうる。一方、ポイント図形44の位置を決定した後に第1から第3の数値を取得すると、表示上のポイント図形44の位置と、第1から第3の数値とが一対一に対応することとなり、その結果、表示上のポイント図形44の位置と、所定の関数の計算結果の値とが一致するようになりうる。
(3)位置指定情報がポイント図形44の相対的な位置を示す数値である場合
この場合には、「(2)位置指定情報がポイント図形44の絶対的な位置を示す数値である場合」と同様に、まず、3次元の座標系40におけるポイント図形44の位置を決定し、そのポイント図形44に対応する第1から第3の数値を取得してもよく、あるいは、位置指定情報に含まれる座標値そのものを第1から第3の数値として取得してもよい。後者の場合については、一時的に記憶しているそれまでに取得した第1から第3の数値に対して、相対的な数値を加算、あるいは減算することによって、新たな第1から第3の数値を取得することができる。次に、前者の処理について説明する。
数値取得部13は、例えば、位置指定情報が受け付けられる前のポイント図形44の位置に対応する第1から第3の軸41〜43上の位置を、位置指定情報が示す相対的な量だけ移動させた上で、前述のように、その位置に対応する数値を読み取ってもよい。この処理は、「(2)位置指定情報がポイント図形44の絶対的な位置を示す数値である場合」と同様であり、その説明を省略する。
(ステップS202)画像生成部18は、ドロップライン図形画像データを生成する。画像生成部18は、例えば、ステップS201で取得された第1から第3の数値を用いてドロップライン図形画像データを生成してもよい。例えば、画像生成部18は、その第1から第3の数値に対応する第1から第3の軸41〜43のスクリーン座標上の位置を特定することができる。画像生成部18は、その第1の軸41上の特定された位置から第2の軸42に平行に引いた直線と、第2の軸42上の特定された位置から第1の軸41に平行に引いた直線との交点を特定する。そして、画像生成部18は、その第1の軸41上の特定された位置から、特定された交点までのドロップライン図形46の画像データと、その第2の軸42上の特定された位置から、特定された交点までのドロップライン図形47の画像データとを作成する。また、画像生成部18は、原点から第3の軸43上の特定された位置までの線分の原点側に対応する端点を、特定された交点に平行移動させたドロップライン図形45の画像データを生成する。また、画像生成部18は、そのドロップライン図形45の第3の軸43上の特定された位置に対応する側の端点から、第3の軸43上の特定された位置までのドロップライン図形48の画像データを作成する。このようにして、画像生成部18は、ドロップライン図形画像データを生成することができる。
なお、3次元の座標系が2次元の平面座標系と、1次元の座標軸とである場合には、2次元の平面座標系についてのみドロップライン図形画像データを生成してもよい。その場合のドロップライン図形画像データの生成は、例えば、ポイント図形44から第1及び第2の軸41,42にそれぞれ延びるドロップライン図形の画像データ生成することによって行われてもよい。例えば、ポイント図形44に対応するスクリーン座標のX軸の値がAであり、Y軸の値がBであり、第1の軸41がスクリーン座標のY軸がCである直線上に存在し、第2の軸42がスクリーン座標のX軸がDである直線上に存在する場合に、画像生成部18は、(A,B)から(A,C)までの線分であるドロップライン図形を表示するためのドロップライン図形画像データを生成してもよい。同様に、画像生成部18は、(A,B)から(D,B)までの線分であるドロップライン図形を表示するためのドロップライン図形画像データを生成してもよい。また、スクリーン座標の代わりにクライアント座標を用いてもよい。
(ステップS203)画像生成部18は、位置指定情報で指定される位置に表示するポイント図形画像データを生成する。例えば、受け付けられた位置指定情報がポイント図形44を移動する旨の情報である場合には、画像生成部18は、その時点でのポイント図形画像データを削除して、移動先の位置にポイント図形画像データを生成する。また、例えば、受け付けられた位置指定情報がポイント図形44を新たに表示する旨の情報である場合には、画像生成部18は、指定された位置にポイント図形画像データを生成する。また、ポイント図形画像データの生成は、例えば、図示しない記録媒体であらかじめ記憶されているポイント図形44を用いてなされてもよい。また、ポイント図形画像データの生成は、例えば、ポイント図形44の表示位置を決定する処理であってもよい。なお、ポイント図形44の位置は、例えば、ステップS202で生成されたドロップライン図形45と、ドロップライン図形48との交点の位置であるため、その位置にポイント図形44の画像データが生成されてもよい。
(ステップS204)算出部14は、数値取得部13が取得した第1から第3の数値を用いて、第1から第3の数値を引数とする所定の関数の計算結果の値を算出する。
(ステップS205)蓄積部15は、算出部14が算出した所定の関数の計算結果の値を記録媒体に蓄積する。
(ステップS206)画像生成部18は、第1から第3の数値画像データや、計算結果画像データを生成する。そして、図2のフローチャートのステップS102に戻る。
ここで、画像生成部18が第1から第3の数値画像データを生成する処理について説明する。画像生成部18は、数値取得部13が取得した第1から第3の数値を用いて、第1から第3の数値画像データを生成する。画像生成部18は、例えば、あらかじめ図示しない記録媒体で記憶されている枠などの図形の画像データである元画像データを読み出して、その画像データに第1の数値や第2の数値、第3の数値のテキストを挿入することによって、第1から第3の数値画像データを生成してもよい。また、第1から第3の数値の表示位置は、それぞれ第1の軸41の第1の数値の近傍、第2の軸42の第2の数値の近傍、第3の軸43の第3の数値の近傍になるように設定してもよい。この場合に、第1から第3の軸41〜43の座標系からクライアント座標への変換等を行うことによって第1から第3の数値の表示位置を決定するようにしてもよい。
次に、画像生成部18が計算結果画像データを生成する処理について説明する。画像生成部18は、算出部14が計算した関数の計算結果の値を用いて、計算結果画像データを生成する。画像生成部18は、例えば、あらかじめ図示しない記録媒体で記憶されている枠や、単位などの図形の画像データである元画像データを読み出して、その画像データに関数の計算結果の値のテキストを挿入することによって、計算結果画像データを生成してもよい。また、計算結果46の表示位置は、ポイント図形44の近傍になるように設定してもよい。
なお、図3のフローチャートに関する説明でも記載したように、数値を取得する処理の一部として、ドロップライン図形画像データの生成の処理が行われてもよい。また、はじめに軸が選択された上で、ポイント図形44がドラッグされることによって、その選択された軸の方向にのみポイント図形44の位置が移動される場合には、位置指定情報の受け付けに応じて、ポイント図形44の画像データが生成されてもよい。このように、位置指定情報の受け付けに応じて、結果として、新しい位置にポイント図形44やドロップライン図形を表示することができ、また、そのポイント図形44に対応する第1から第3の数値を取得することによって関数の計算結果の値や第1から第3の数値を表示することができるのであれば、そのための処理内容は問わない。
次に、本実施の形態による電子ノモグラム1の動作について、具体例を用いて説明する。この具体例では、画像表示部19が各画像データをディスプレイに表示するものとする。
また、この具体例では、ローンの元利均等返済における年利と、返済年数と、元金(万円)とを第1から第3の軸41〜43として、所定の関数によって月返済額を算出する場合について説明する。なお、月返済額を算出する所定の関数は次の通りである。この所定の関数は、第1から第3の数値を引数とするものである。
月返済額=A×(R/12)×(1+R/12)12×Y/{(1+R/12)12×Y−1}
なお、月返済額の単位は「万円」であり、また、A,R,Yは、次の通りである。また、元金は、借入金額とも言うことができる。また、返済年数は、借入年数とも言うことができる。
A:元金(万円)
R:年利
Y:返済年数
まず、ユーザがマウスやキーボードを操作することによって、3次元の座標系40を出力する旨の指示を電子ノモグラム1に入力したとする。すると、画像表示部19は、画像データを表示するタイミングであると判断し(ステップS101)、画像データ記憶部11から座標系画像データを読み出して、ディスプレイに出力する(ステップS102)。その結果、図4で示される3次元の座標系40であって、ポイント図形44やドロップライン図形45〜48、第1から第3の数値49〜51、計算結果52の表示のない画面、すなわち、第1から第3の軸41〜43を有する3次元の空間座標系がディスプレイ上に表示されることになる。
ここで、座標系画像データについて少し説明する。座標系画像データは、図4で示されるように、第1の軸41と、第2の軸42と、第3の軸43とを有する3次元の空間座標系の画像データであってもよい。図4において、各軸が直線である場合について示しているが、そうでなくてもよい。また、第1の軸41は、変数である年利を示す軸であり、第2の軸42は、変数である返済年数を示す軸であり、第3の軸43は、変数である元金(万円)を示す軸である。なお、図4では、第3の軸43を上下方向にとり、その他の軸を底面上にとっているが、軸のとり方は任意であることは言うまでもない。また、各軸の近傍には、その軸で示している変数を表す情報、例えば、「年利」「返済年数」「元金(万円)」が表示されることが好適である。また、各軸に、図4で示されるように、目盛と数値が表示されていてもよい。これらのことは、後述するように、座標系画像データが2次元の平面座標系と1次元の座標軸(数直線)との画像データである場合にも同様である。
次に、ユーザがマウスを操作することによって、第1から第3の軸41〜43上の点をそれぞれクリックしたとする。すると、位置指定情報受付部12は、位置指定情報を受け付けたと判断する(ステップS103)。そして、画像生成部18等は、マウスでクリックされた位置に対応する画像データの生成等を行う(ステップS104)。
具体的には、年利「0.04」の位置と、返済年数「40(年)」の位置と、元金「4000(万円)」の位置とがクリックされたとする。すると、数値取得部13は、そのクリックされた位置を示すスクリーン座標のそれぞれの座標値を、クライアント座標の座標値に変換し、さらに、第1から第3の軸41〜43の値に変換することによって、第1から第3の数値「0.04」「40」「4000」を取得する(ステップS201)。その第1から第3の数値は、図示しない記録媒体において一時的に記憶されるものとする。
次に、画像生成部18は、クリックされた第1の軸41の年利「0.04」の位置から第2の軸42に平行に延ばしたドロップライン図形46の画像データと、クリックされた第2の軸42の返済年数「40」の位置から第1の軸41に平行に延ばしたドロップライン図形47の画像データとを、両ドロップラインの交点まで生成する。また、画像生成部18は、その交点から第3の軸43に平行に延び、第3の軸43の原点から元金「4000」までの長さを有するドロップライン図形45の画像データを生成する。また、画像生成部18は、ドロップライン図形46とドロップライン図形47との交点と反対側のドロップライン図形45の端点から、クリックされた第3の軸43の元金「4000」の位置まで延びるドロップライン図形48の画像データを生成する。このようにして、ドロップライン図形45〜48を表示するためのドロップライン図形画像データが生成される(ステップS202)。
その後、画像生成部18は、ドロップライン図形45と、ドロップライン図形48との交点にあらかじめ決められている黒丸のポイント図形44を生成する(ステップS203)。
また、算出部14は、数値取得部13が取得した第1から第3の数値「0.04」「40」「4000」を用いて、所定の関数(前述の月返済額の関数)の計算結果の値を計算する(ステップS204)。その計算結果の値は「16.7」であったとする。蓄積部15は、その計算結果の値「16.7」を図示しない記録媒体に蓄積する(ステップS205)。また、画像生成部18は、第1から第3の数値の画像データと、計算結果の値の画像データとも生成する(ステップS206)。その結果、図4で示される表示が行われることになる(ステップS102)。
次に、図4の表示がなされている状態で、ユーザが、マウスやキーボードを操作することによって、図5で示されるように、月返済額の横のフィールドに「20」を入力し、「再表示」ボタン61をクリックしたとする。すると、関数値受付部20は、関数値「20」を受け付けたと判断し、その関数値「20」をグラフ生成部21に渡す(ステップS105)。グラフ生成部21は、受け取った関数値「20」が月返済額(万円)となるグラフを生成する。すなわち、前述の月返済額の式において、月返済額=20を入力した3次元のグラフを生成して画像データ記憶部11で記憶されている座標系画像データに追記する(ステップS106)。その結果、図5で示されるグラフが表示されることになる(ステップS102)。ユーザは、この図5の表示を見ることによって、月返済額が20万円の場合の年利、返済年数、元金の関係を知ることができる。返済年数を増やしてもあまり元金は増えないが、年利が減ると元金を増やすことができるなどの傾向を視覚的に容易に知ることができる。また、例えば、年利が「0.1(=10%)」であり、月返済額が20万円であれば、元金が2400万円以上は借り入れることができないことが分かる。すなわち、年利0.1で2400万円を借り入れ、毎月20万円を返済する場合、返済金はすべて利払いとなり、元金をまったく返済していないことを視覚的に理解することが可能となる。また、ユーザは、ポイント図形44の位置と、そのグラフとの位置関係を見ることによって、月返済額が20万より多いかどうかを容易に確認することも可能となる。
次に、図5の表示がなされている状態で、ユーザが、マウスやキーボードを操作することによって、月返済額を20万円から10万円に変更し、「再表示」ボタン61をクリックしたとする。すると、上述の場合と同様にして、関数値受付部20が関数値「10」を受け付け(ステップS105)、グラフ生成部21が、座標系画像データの月返済額が20万円のグラフを消去すると共に、月返済額が10万円のグラフを生成して座標系画像データに追記する(ステップS106)。その結果、図6で示される表示がなされることになる(ステップS102)。
次に、図6の表示がなされている状態で、ユーザが、マウスを操作することによって、ドロップライン図形46を、年利「0.06」の位置にドラッグしたとする。すると、位置指定情報受付部12は、そのドラッグの操作に関する位置指定情報を受け付け(ステップS103)、画像生成部18等は、ポイント図形画像データ等を生成する処理を行う(ステップS104)。具体的には、画像生成部18は、そのドラッグの操作に応じて、新たな位置にドロップライン図形46を表示するためのドロップライン図形画像データを生成する。また、数値取得部13は、そのドロップライン図形46と第1の軸41との交点の位置に対応する第1の数値「0.06」を取得し、図示しない記録媒体で記憶している第1の数値を上書きする(ステップS201)。なお、第2及び第3の数値は、図示しない記録媒体で記憶されているままである。
次に、前述の説明と同様にして、画像生成部18は、ドロップライン図形46以外のドロップライン図形に対応する画像データを生成すると共に、ポイント図形画像データも生成する(ステップS202,S206)。また、算出部14は、第1から第3の数値を用いて所定の関数の計算結果の値「22.0」を算出し(ステップS204)、蓄積部15がその関数結果の値を上書きで蓄積する(ステップS205)。その後、画像生成部18が、計算結果の値の画像データと、第1から第3の数値の画像データとを生成し(ステップS206)、それらの画像データが表示される(ステップS102)。その結果、図7で示される表示がなされることになる。このようにして、各数値を変更することができうる。
なお、ここでは、ドロップライン図形をドラッグすることにより数値を変更する場合について説明したが、あらかじめ移動方向を選択した上で、ポイント図形44をドラッグすることにより、数値を変更してもよい。例えば、図8で示されるように、移動方向軸を「年利」「返済年数」「元金」のいずれかにラジオボタンで選択することができるようになっていてもよい。そして、例えば、移動方向軸「年利」が選択されている場合に、ユーザがマウスを操作してポイント図形44を移動させると、その場合には、ポイント図形44が「年利」の軸、すなわち、第1の軸41の方向にのみ移動することになり、そのポイント図形44の移動距離に応じて、第1の軸41の数値の変化を数値取得部13が取得してもよい。なお、「年利」のラジオボタンが第1の軸41に対応しており、「返済年数」のラジオボタンが第2の軸42に対応しており、「元金」のラジオボタンが第3の軸43に対応していることを示す対応情報が図示しない記録媒体において記憶されており、画像生成部18は、その対応情報を用いて、ラジオボタンと軸との対応関係を知ることができるものとする。また、数値の取得以外に関する処理は、ドロップライン図形がドラッグされる場合と同様であり、その説明を省略する。
次に、2以上のポイント図形44が表示される場合の処理について説明する。図4の表示がなされている状態において、ユーザがマウスを操作することによって、第1から第3の軸41〜43上の点をそれぞれクリックしたとする。すると、位置指定情報受付部12は、位置指定情報を受け付けたと判断し(ステップS103)、画像生成部18等は、マウスでクリックされた位置に対応する画像データの生成等を行う(ステップS104)。この画像データの生成等の処理は、図4に関係して説明した処理と同様であり、その説明を省略する。なお、クリックされた位置は、年利「0.06」の位置と、返済年数「60(年)」の位置と、元金「4000(万円)」の位置であったとする。すると、図9で示される表示がなされることになる(ステップS102)。図9で示されるように、3次元の座標系40上に、2個のポイント図形44が表示されることになる。例えば、ローンの返済プランが複数存在する場合には、このように複数のポイント図形44を表示することによって、それらの比較を行うことができうる。
なお、ここで、図4の表示がなされている状態において、ユーザが、マウスやキーボードを操作することによって、「月額返済」の下側のラジオボタンをクリックし、その横のフィールドに「10」〜「20」万円と入力し、「再表示」ボタン61をクリックしたとする。すると、境界値受付部22は、境界値「10」「20」を受け付けたと判断し、その境界値を境界変更部23に渡す(ステップS107)。境界変更部23は、それまでに表示されている境界のグラフが存在しないため、受け取った境界値「10」「20」が月返済額(万円)となるグラフを生成する。すなわち、前述の月返済額の式において、月返済額=10を入力した3次元のグラフと、月返済額=20を入力した3次元のグラフとを生成して画像データ記憶部11で記憶されている座標系画像データに追記する(ステップS108)。なお、両方のグラフを同じ色にすると区別が付かなくなる可能性があるため、両者を別の色で表示することが好適である。例えば、一方のグラフを赤色にして、他方のグラフを青色にしてもよい。その結果、図5のグラフと、図6のグラフとの両方を表示したのと同様の表示がなされることになる(ステップS102)。
その後、境界値の少なくとも一方を変更して「再表示」ボタン61がクリックされると、変更された方のグラフが消去されて、新たなグラフが生成され、座標系画像データに追記されることになる(ステップS107,S108)。その結果、その変更後の境界のグラフが表示されることになる(ステップS102)。
ここまでは、3次元の空間座標が表示される場合について説明したが、ここから、2次元の平面座標と1次元の座標軸とが表示される場合について説明する。その場合には、3次元の座標系が、2次元の平面座標系と、1次元の座標軸とから構成されることになる。この具体例では、2次元の平面座標系が返済年数と元金との軸を有し、1次元の座標軸が年利である場合について説明する。
まず、ユーザがマウスやキーボードを操作することによって、3次元の座標系40を出力する旨の指示を電子ノモグラム1に入力したとする。すると、画像表示部19は、画像データを表示するタイミングであると判断し(ステップS101)、画像データ記憶部11から座標系画像データを読み出して、ディスプレイに出力する(ステップS102)。その結果、図10で示される3次元の座標系40であって、ポイント図形44やドロップライン図形66,67、第1から第3の数値68〜70、計算結果71の表示のない画面、すなわち、第1及び第2の軸63,64を有する2次元の平面座標系と、第3の軸65である1次元の座標軸とがディスプレイ上に表示されることになる。
次に、ユーザがマウスを操作することによって、2次元の平面座標系上の点と、1次元の座標軸上の点とをそれぞれクリックしたとする。すると、位置指定情報受付部12は、位置指定情報を受け付けたと判断する(ステップS103)。そして、画像生成部18等は、マウスでクリックされた位置に対応する画像データの生成等を行う(ステップS104)。
具体的には、返済年数「40(年)」及び元金「4000(万円)」に対応した2次元の平面座標系上の位置と、年利「0.04」に対応した1次元の座標軸上の位置とがクリックされたとする。すると、数値取得部13は、そのクリックされた位置を示すスクリーン座標のそれぞれの座標値を、クライアント座標の座標値に変換し、さらに、第1から第3の軸63〜65の値に変換することによって、第1から第3の数値「40」「4000」「0.04」を取得する(ステップS201)。その第1から第3の数値は、図示しない記録媒体において一時的に記憶されるものとする。
次に、画像生成部18は、クリックされた2次元の平面座標系上の位置から第1の軸63までの第2の軸64に平行なドロップライン図形66の画像データと、その位置から第2の軸64までの第1の軸63に平行なドロップライン図形67の画像データとを生成する(ステップS202)。なお、この場合には、1次元の座標軸に関するドロップライン図形画像データは生成されないものとする。
その後、画像生成部18は、クリックされた2次元の平面座標系上の位置と、1次元の座標軸上の位置とにそれぞれ、あらかじめ決められている黒丸のポイント図形44を生成する(ステップS203)。
また、算出部14は、数値取得部13が取得した第1から第3の数値「40」「4000」「0.04」を用いて、所定の関数の計算結果の値を計算する(ステップS204)。その計算結果の値は「16.7」であったとする。蓄積部15は、その計算結果の値「16.7」を図示しない記録媒体に蓄積する(ステップS205)。また、画像生成部18は、第1から第3の数値の画像データと、計算結果の値の画像データとも生成する(ステップS206)。その結果、図10で示される表示が行われることになる(ステップS102)。
次に、図10の表示がなされている状態で、ユーザが、マウスやキーボードを操作することによって、図11で示されるように、月返済額の横のフィールドに「20」を入力し、「再表示」ボタン61をクリックしたとする。すると、関数値受付部20は、関数値「20」を受け付けたと判断し、その関数値「20」をグラフ生成部21に渡す(ステップS105)。グラフ生成部21は、受け取った関数値「20」が月返済額(万円)となり、1次元の座標軸である第3の軸65が第3の数値、すなわち、「0.04」であるグラフを生成する。すなわち、前述の月返済額の式において、月返済額=20と、年利=0.04とを入力した2次元のグラフを生成して画像データ記憶部11で記憶されている座標系画像データにおける2次元の平面座標系に追記する(ステップS106)。その結果、図11で示されるグラフが表示されることになる(ステップS102)。ユーザは、この図11の表示を見ることによって、月返済額が20万円の場合の返済年数と元金の関係を知ることができる。ユーザは、ポイント図形44の位置と、そのグラフとの位置関係を見ることによって、月返済額が20万より多いかどうかを容易に確認することも可能となる。
その後、図11の表示がなされている状態で、ユーザが、マウスを操作することによって、第3の軸65上のポイント図形44を年利が「0.06」の位置にドラッグして移動させたとする。すると、位置指定情報受付部12は、そのドラッグの操作に関する位置指定情報を受け付け(ステップS103)、画像生成部18等は、ポイント図形画像データ等を生成する処理を行う(ステップS104)。具体的には、画像生成部18は、そのドラッグの操作に応じて、第3の数値「0.06」を取得し、図示しない記録媒体で記憶している第3の数値を上書きする(ステップS201)。なお、第1及び第2の数値は、図示しない記録媒体で記憶されているままである。
次に、前述の説明と同様にして、画像生成部18は、ドロップライン図形画像データを生成すると共に、ポイント図形画像データも生成する(ステップS202,S206)。なお、第3の軸65上のポイント図形44が移動される以外は、図11の表示の際と同様の画像データが生成されることになる。また、算出部14は、第1から第3の数値を用いて所定の関数の計算結果の値「22.0」を算出し(ステップS204)、蓄積部15がその関数結果の値を上書きで蓄積する(ステップS205)。その後、画像生成部18が、計算結果の値の画像データと、第1から第3の数値の画像データとを生成する(ステップS206)。また、3次元の座標系40が2次元の平面座標系と1次元の座標軸とを有する場合には、2次元の平面座標系上にグラフが表示されている際には、1次元の座標軸のポイント図形44の移動に応じてそのグラフが更新されることになる。
したがって、この場合には、グラフ生成部21は、図示しない経路を介して数値取得部13が取得した第3の数値を受け取り、関数値が「20」であり、第3の数値が「0.06」であるグラフを生成し、そのグラフを2次元の平面座標系に追記する。その結果、図12で示される表示がなされることになる(ステップS102)。このようにして、第3の数値を変更することができる。
なお、このように、3次元の座標系40が2次元の平面座標系と1次元の座標軸とを有する場合には、グラフ等の変更の処理が必要となる。したがって、図3のフローチャートにおいて、ステップS206の処理の後に、図13で示されるフローチャートの各処理を実行してもよい。この図13のフローチャートの各処理について説明する。
(ステップS301)数値取得部13は、位置指定情報受付部12が受け付けた位置指定情報に応じて、第3の数値が変化したかどうか判断する。そして、変化した場合には、ステップS302に進み、変化していない場合には、2次元の平面座標系に表示されているグラフ等を変更する必要がないため、図2のフローチャートに戻る。
(ステップS302)グラフ生成部21は、その時点において、2次元の平面座標系にグラフが表示されているかどうか判断する。そして、表示されている場合には、ステップS303に進み、そうでない場合には、ステップS304に進む。なお、グラフが表示されているかどうかは、関数値受付部20が受け付けた関数値が図示しない記録媒体において一時的に記憶されているかどうかで判断されてもよい。一時的に記憶されている場合には、グラフが表示されていることになる。なお、この場合には、グラフの表示をやめる場合に、その一時的に記憶している関数値を消去するものとする。
(ステップS303)グラフ生成部21は、図示しない経路を介して、その時点の第3の数値を取得し、また、それ以前に受け付けられた関数値を用いて、グラフを生成し、そのグラフが2次元の平面座標系に表示されるように座標系画像データを変更する。なお、グラフ生成部21は、それまでに表示されていたグラフの画像データを消去するものとする。
(ステップS304)境界変更部23は、その時点において、2次元の平面座標系に境界が表示されているかどうか判断する。そして、境界が表示されている場合には、ステップS305に進み、そうでない場合には、図2のフローチャートに戻る。なお、境界が表示されているかどうかは、境界値受付部22が受け付けた境界値が図示しない記録媒体において一時的に記憶されているかどうかで判断されてもよい。一時的に記憶されている場合には、境界が表示されていることになる。なお、この場合には、境界の表示をやめる場合に、その一時的に記憶している境界値を消去するものとする。
(ステップS305)境界変更部23は、図示しない経路を介して、その時点の第3の数値を取得し、また、それ以前に受け付けられた境界値を用いて、その境界値に対応するグラフを生成し、その境界のグラフが2次元の平面座標系に表示されるように座標系画像データを変更する。なお、境界変更部23は、それまでに表示されていた境界値に対応するグラフを消去するものとする。そして、図2のフローチャートに戻る。
次に、図10の表示がなされている状態で、ユーザが、マウスやキーボードを操作することによって、図14で示されるように、「月返済額」の下側のラジオボタンをクリックし、その横のフィールドに「20」〜「30」万円と入力し、「再表示」ボタン61をクリックしたとする。すると、境界値受付部22は、境界値「20」「30」を受け付けたと判断し、その境界値を境界変更部23に渡す(ステップS107)。境界変更部23は、図示しない経路を介して、数値取得部13が受け付けた第3の数値「0.04」を取得し、受け取った境界値「20」「30」が月返済額(万円)となり、年利が「0.04」となるグラフを生成する。すなわち、前述の月返済額の式において、月返済額=20であり、年利=0.04である2次元のグラフと、月返済額=30であり、年利=0.04である2次元のグラフとを生成して画像データ記憶部11で記憶されている座標系画像データの2次元の平面座標系に追記する(ステップS108)。その結果、図14で示されるように、月返済額が20万円と30万円のグラフがそれぞれ表示されることになる(ステップS102)。なお、この表示において、各グラフがどちらの月返済額に対応しているのかが分かるように、対応している月返済額をグラフに対応付けて表示するようにしてもよい。グラフに対応付けて表示するとは、例えば、グラフの右端等の端部に表示することであってもよく、あるいは、一端がグラフに接する引き出し線の画像を設け、その引き出し線のグラフと他端側に、そのグラフに対応する月返済額の数値の画像を表示することであってもよい。
この具体例では、1次元の座標軸である第3の軸65に年利が設定される場合について説明したが、そうでなくてもよい。例えば、返済年数や元金が第3の軸65に設定されてもよいことは言うまでもない。また、適宜、1次元の座標軸である第3の軸65に設定されるものを変更することができるようにしてもよい。
また、ユーザが図4等の表示において「終了」ボタン62をクリックすると、それに応じて、3次元の座標系40等の表示が終了され、ディスプレイに表示されなくなる(ステップS111)。
なお、この具体例において、図5,図6のように、面状のグラフとポイント図形44との両方を表示する際には、ポイント図形44が面状のグラフの手前側(上側)にあるのか、あるいは、奥側(下側)にあるのかに応じて、表示するポイント図形44の表示属性を変化させるようにしてもよい。例えば、表示するポイント図形44が面状のグラフの手前側にある場合と、奥側にある場合とに応じて、ポイント図形44の形状や色、表示方法(回転や点滅の有無等)を変えるようにしてもよい。また、例えば、ポイント図形44が面状のグラフの奥側にある場合には、手前側にある場合よりも目立たない表示属性となるようにしてもよい。目立たない表示属性とは、例えば、色や輝度を薄くすることであってもよく、形状を小さくすることであってもよい。また、ドロップライン図形45〜48も、同様にしてもよい。例えば、面状のグラフよりも手前側にあるドロップライン図形45〜48、あるいはその部分については、実線で表示し、その面状のグラフよりも奥側にあるドロップライン図形45〜48、あるいはその部分については、破線やより薄い実線で表示するようにしてもよい。なお、ポイント図形44が面状のグラフよりも手前側にあるかどうかについては、ポイント図形44に対応する第1から第3の軸41〜43の値(すなわち、第1から第3の数値)を、前述の月返済額の式に代入し、その式の右辺の値が、面状のグラフの月返済額(すなわち、面状のグラフにおける前述の式の左辺の値)よりも大きいかどうかによって判断することができる。また、ドロップライン図形45〜48についても、各線分の両端に対応する第1から第3の軸41〜43の値を、前述の月返済額の式に代入し、その式の右辺の値が、面状のグラフの月返済額よりも両方大きい場合、あるいは、両方小さい場合には、その線分の全体が面状のグラフの手前側、あるいは奥側に存在することになり、その式の右辺の値が、一方は面状のグラフの月返済額よりも大きく、他方が面状のグラフの月返済額よりも小さい場合には、その線分の一部が面状のグラフの手前側であり、一部が面状のグラフの奥側であることが分かる。ドロップライン図形の全体が面状のグラフの手前側、あるいは奥側に存在する場合には、どちら側に存在するのかを前述のようにして判断した上で、その線分の全体を、例えば、実線や破線で表示すればよいことになる。一方、ドロップライン図形の一部が面状のグラフの手前側に存在し、他の部分が面状のグラフの奥側に存在する場合には、その面状のグラフと、その線分との交点を算出し、その交点よりも手前側の部分を、例えば実線で表示し、その交点よりも奥側の部分を、例えば破線で表示すればよいことになる。
また、この具体例では、関数値や境界値がテキスト入力される場合について説明したが、そうでなくてもよい。例えば、関数値や境界値がGUIを介して受け付けられてもよい。GUIを介した関数値や境界値の受け付けは、例えば、スライダを用いた受け付けであってもよい。
また、この具体例では、ローンの返済を例に挙げて説明したが、所定の関数は他のものであってもよいことは言うまでもない。また、所定の関数は、第1から第3の数値を引数として値を取得できるものであれば、式として表示できるものであってもよく、あるいは、テーブル形式の第1から第3の数値と、それに対応する計算結果の値とを対応付けたものであってもよい。その場合には、算出部14は、テーブルを用いて関数の計算結果の値を取得することになるが、その処理のことも算出と呼ぶこととする。
例えば、第1の軸41が月を示すものであり、第2の軸42が日を示すものであり、第3の軸43が年を示すものであり、それに対応する所定の関数の計算結果の値が、例えば、日曜日、月曜日等の曜日であってもよく、大安、仏滅等の六曜を示すものであってもよく、あるいは、祝日を示すものであってもよい。この場合には、ポイント図形44を3次元の座標系上に位置させることにより、そのポイント図形44に対応する年月日を特定することができる。そして、算出部14は、年月日と曜日等を対応付けるテーブル等を用いることによって、その年月日に対応する曜日等を取得し、その曜日等に応じた計算結果画像データが表示されるようにしてもよい。なお、曜日等の算出は、テーブルを用いないで、式を用いて算出されてもよいことは言うまでもない。また、この説明のように、第1から第3の軸41〜43の値は、連続したものであってもよく、あるいは、離散的な値であってもよい。
以上のように、本実施の形態による電子ノモグラム1によれば、3個以上の値、すなわち、3種類以上の値を3次元の座標系を用いて入力することができ、また、それらの値を引数とする所定の関数の値を算出することができる。また、3次元の座標系においてポイント図形が表示されることによって、入力された第1から第3の軸の値の概要を視覚的に容易に把握することができる。また、ドロップライン図形が表示されることによって、ポイント図形に対応する各軸の位置を視覚的に容易に把握することもできるようになる。さらに、計算結果画像データや、第1から第3の数値画像データも表示されることによって、ポイント図形に対応する所定の関数の計算結果の値や、第1から第3の数値の厳密な値を容易に確認することができるようになる。
また、関数値に対応するグラフが表示されたり、境界値に対応するグラフが表示されたりすることによって、そのグラフとポイント図形との位置関係を見ることもでき、ポイント図形に対応する所定の関数の計算結果の値の概算値や、範囲についても知ることができるようになりうる。
なお、本実施の形態において、関数値や境界値に応じたグラフが座標系画像データに追加される場合について説明したが、座標系画像データに、所定の関数の計算結果の値が特定の値となるグラフが表示されていてもよい。例えば、図15で示されるように、月返済額が、「5」「10」「15」「20」「25」「30」「35」「40」(万円)となるグラフが表示されてもよい。そのため、それらの月返済額を示す情報が図示しない記録媒体において記憶されており、それらを用いて各グラフの画像データが生成されて表示されてもよい。その各グラフの画像データは、画像生成部18によって生成されてもよく、また、その画像データは、座標系画像データに追加されてもよい。なお、図15では、各グラフに対応する月返済額(万円)が、各グラフの右端に表示されている。座標系画像データに所定の関数の計算結果の値が特定の値となるグラフが表示されている場合において、座標系画像データが2次元の平面座標系と1次元の座標軸とを有する場合には、2次元の平面座標系に表示されているグラフ(例えば、図15で表示されている8本のグラフ)は、1次元の座標軸上のポイント図形の位置に応じて、画像生成部37によって変更されるものとする。その変更の方法は、上記具体例において、1次元の座標軸上のポイント図形の位置に応じてグラフ生成部21等が、2次元の平面座標系に表示するグラフを変更する場合と同様であり、その説明を省略する。この場合には、画像生成部37は、生成したグラフを画像データ記憶部11で記憶されている座標系画像データに追記するものとする。また、変更前のグラフを消去する処理を画像生成部18が行ってもよい。
また、本実施の形態では、所定の関数が第1から第3の数値を引数とするものである場合について説明したが、そうでなくてもよい。例えば、所定の関数が第1から第3の数値以外の数値をも引数とするものであってもよい。その場合には、図16で示されるように、電子ノモグラム1は、第1から第3の数値以外の数値を受け付ける数値受付部16をさらに備えてもよい。
数値受付部16は、第1から第3の数値と組になる数値であり、第1から第3の数値以外の数値を受け付ける。例えば、所定の関数の引数が第1から第Nの数値(Nは4以上の整数であるとする)である場合に、第4から第Nの数値を数値受付部16が受け付けることになる。なお、位置指定情報が座標値そのものである場合には、電子ノモグラム1に入力された第1から第Nの座標値のうち、第1から第3の座標値が位置指定情報受付部12で受け付けられ、第4から第Nの座標値が数値受付部16で受け付けられると考えてもよい。例えば、ローンの返済に関する電子ノモグラム1の場合には、第4の数値は、そのローンの返済モデルを検討しているユーザの月収であってもよい。ここでは、数値受付部16が、第1から第3の数値以外の数値である第4の数値を受け付ける場合について説明する。数値受付部16は、例えば、入力デバイス(例えば、キーボードやマウス、タッチパネルなど)から入力された第1から第3の数値以外の数値を受け付けてもよく、有線もしくは無線の通信回線を介して送信された第1から第3の数値以外の数値を受信してもよく、所定の記録媒体(例えば、光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなど)から読み出された第1から第3の数値以外の数値を受け付けてもよい。なお、数値受付部16は、受け付けを行うためのデバイス(例えば、モデムやネットワークカードなど)を含んでもよく、あるいは含まなくてもよい。また、数値受付部16は、ハードウェアによって実現されてもよく、あるいは所定のデバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
また、この場合には、例えば、画像生成部18は、第1から第3の数値以外の数値に関する画像データである別数値画像データをも生成し、画像表示部19は、その別数値画像データをも表示してもよい。なお、所定の関数は、第1から第3の数値以外の数値をも引数とするものであり、数値受付部16が、所定の関数が引数とする、第1から第3の数値以外の数値を受け付け、算出部14が、数値受付部16が受け付けた、第1から第3の数値以外の数値をも用いてその所定の関数の計算結果の値を算出することになる。ここで、その別数値画像データは、例えば、第1から第3の数値画像データと同様のものであってもよく、あるいは、数直線上において数値を示す画像であってもよい。後者の場合に、その数直線上に表示されているスライダによって、第1から第3の数値以外の数値を入力できるようになっていてもよい。ここでは、スライダによって第1から第3の数値以外の数値が入力される場合について説明する。
また、この場合には、電子ノモグラム1の処理を示すフローチャートは、図17で示されるものとなる。なお、ステップS109,S110以外の処理は、図2のフローチャートと同様であり、その説明を省略する。
(ステップS109)数値受付部16は、第4の数値を受け付けたかどうか判断する。そして、受け付けた場合には、ステップS110に進み、そうでない場合には、ステップS111に進む。
(ステップS110)画像生成部18は、数値受付部16で受け付けられた第4の数値を一時的に図示しない記録媒体で記憶する。なお、複数のポイント図形が表示される場合には、各ポイント図形に対応付けて、その第4の数値を記憶してもよい。具体的には、画像生成部18は、第4の数値を、各ポイント図形に対応する第1から第3の数値に対応付けて記憶してもよい。そして、ステップS104に進む。
なお、ステップS104の画像の生成等の処理では、前述の別数値画像データも生成されるものとする。また、初めて表示を行う場合、すなわち、数値受付部16を介した第1から第3の数値以外の数値の受け付けが行われていない場合には、あらかじめ設定されている第1から第3の数値以外の数値を用いて、別数値画像データや、所定の関数の計算結果の値の画像データ等が表示されるものとする。
例えば、第4の数値は月収(万円)であるとする。そして、第1から第4の数値を引数とする所定の関数は、返済率(=月返済額/月収)であるとする。月返済額は、前述の式によって求めることができる。例えば、ユーザがマウス等を操作することにより、スライダを42万円の位置に設定したとする。すると、数値受付部16は、スライダによって入力される第4の数値を受け付け(ステップS109)、画像生成部18は、その第4の数値を一時的に記憶すると共に(ステップS110)、そのスライダの画像データである別数値画像データを生成し(ステップS104)、画像表示部19は、図18で示されるように、そのスライダ等を表示する(ステップS102)。図18において、月収「42」(万円)の位置がスライダで指定されており、また、その第4の値を用いた所定の関数の計算結果の値「0.398」が表示されている。したがって、図18の表示を見た者は、スライダの位置によって、月収が42万円であることを容易に知ることができることになる。また、返済率が「0.398」であることが分かる。このように、第1から第3の数値以外の数値を別途受け付けることにより、第1から第3の数値と共に、第1から第3の数値以外の数値をも用いて所定の関数の計算結果の値を算出することができ、それらの値を表示することができるようになる。
なお、ここでは、第1から第3の数値以外の数値がスライダによって入力される場合について説明したが、そうでなくてもよい。例えば、テキスト入力されてもよい。また、ここでは、別数値画像データがスライダの画像である場合について説明したが、そうでなくてもよい。例えば、別数値画像データは、第1から第3の数値以外の数値が計算結果画像データなどと同様に、第1から第3の数値以外の数値を数値(テキスト)として表示するものであってもよい。また、ここでは、第1から第3の数値以外の数値が第4の数値のみである場合について説明したが、第1から第3の数値以外の数値が、第4の数値以外の数値、例えば、第5の数値や、第6の数値を含んでいてもよいことは言うまでもない。
また、本実施の形態において、図19で示されるように、計算結果の値とポイント図形の表示属性とを対応付ける情報である表示属性対応情報が記憶される表示属性対応情報記憶部17をさらに備え、画像生成部18は、蓄積部15が蓄積した計算結果の値に表示属性対応情報で対応付けられている表示属性を有するポイント図形画像データを生成してもよい。
表示属性対応情報記憶部17は、計算結果の値とポイント図形の表示属性とを対応付ける情報である表示属性対応情報が記憶される。表示属性と対応付けられている計算結果の値は、ピンポイントの値(例えば、「10」など)であってもよく、あるいは、幅を有する値(例えば、「10〜20」など)であってもよい。表示属性は、例えば、ポイント図形そのものの特徴であってもよく、ポイント図形を表示する際の表示方法の特徴であってもよい。ポイント図形そのものの特徴としての表示属性は、例えば、ポイント図形の色や、ポイント図形の形状、ポイント図形の大きさ、ポイント図形の濃淡等の情報である。ポイント図形を表示する際の表示方法の特徴としての表示属性は、例えば、ポイント図形の点滅や回転などの有無や、ポイント図形の点滅や回転などのパターンなどである。なお、表示属性は、本来であれば「表示属性情報」としなければならないと考えられるが、ここでは単に「表示属性」と呼ぶこととする。
ここで、「数値と、表示属性とを対応付ける」とは、数値から表示属性を取得できればよいという意味である。したがって、表示属性対応情報は、数値と表示属性とを組として含む情報を有してもよく、数値と表示属性とをリンク付ける情報であってもよい。後者の場合には、表示属性対応情報は、例えば、数値と表示属性の格納されている位置を示すポインタやアドレスとを対応付ける情報であってもよい。本実施の形態では、前者の場合について説明する。また、数値と表示属性とは、直接対応付けられていなくてもよい。例えば、数値に、第3の情報が対応しており、その第3の情報に表示属性が対応していてもよい。
表示属性対応情報記憶部17に表示属性対応情報が記憶される過程は問わない。例えば、記録媒体を介して表示属性対応情報が表示属性対応情報記憶部17で記憶されるようになってもよく、通信回線等を介して送信された表示属性対応情報が表示属性対応情報記憶部17で記憶されるようになってもよく、あるいは、入力デバイスを介して入力された表示属性対応情報が表示属性対応情報記憶部17で記憶されるようになってもよい。表示属性対応情報記憶部17での記憶は、RAM等における一時的な記憶でもよく、あるいは、長期的な記憶でもよい。表示属性対応情報記憶部17は、所定の記録媒体(例えば、半導体メモリや磁気ディスク、光ディスクなど)によって実現されうる。
この場合には、図3のフローチャートにおいて、ポイント図形の画像の生成(ステップS203)は、計算結果の値の蓄積(ステップS205)の処理よりも後に実行されることになる。また、そのポイント図形の画像の生成において、画像生成部18は、表示属性対応情報を参照し、計算結果の値に対応する表示属性を有するポイント図形画像データを生成するものとする。
例えば、表示属性対応情報が図20で示されるものである場合には、図21で示されるように、計算結果の値「16.7万」(円/月)に応じたポイント図形画像データが表示されることになる。この表示を見たユーザは、計算結果の値の概略を知ることができるようになる。なお、表示属性対応情報における計算結果の値は、動的に変化するものであってもよい。例えば、図7のようにグラフが表示されている際には、そのグラフの値に応じて、表示属性対応情報における計算結果の値が動的に設定されてもよい。具体的には、図7の場合において、月返済額が10万円未満の場合には、「○」で表示され、月返済額が10万円以上の場合には、「×」で表示されるようにしてもよい。このように、表示属性対応情報におけるしきい値を、グラフを生成する際に用いられる関数値としてもよい。このようにすることで、ポイント図形がグラフの手前側(上側)に存在するのか、あるいは、奥側(下側)に存在するのかを一目で判断することができるようになり、検討している借入プランが返済可能なものであるかどうかを、利用者は一目瞭然で判断できる。
また、本実施の形態において、電子ノモグラム1は、数値受付部16と、表示属性対応情報記憶部17とを備え、第1から第3の数値以外の数値をも用いた所定の関数の計算結果の値が算出される際に、表示属性対応情報を用いた表示属性でポイント図形が表示されるようにしてもよい。
また、本実施の形態では、境界値受付部22が受け付けた境界値に対応するグラフが座標系画像データにおいて表示される場合について説明したが、そうでなくてもよい。境界値に対応するグラフの表示がなされない場合には、電子ノモグラム1は、境界値受付部22や、境界変更部23を備えていなくてもよい。
また、本実施の形態では、関数値受付部20が受け付けた関数値に対応するグラフが座標系画像データにおいて表示される場合について説明したが、そうでなくてもよい。関数値に対応するグラフの表示がなされない場合には、電子ノモグラム1は、関数値受付部20や、グラフ生成部21を備えていなくてもよい。
また、本実施の形態では、数値取得部13が取得した第1から第3の数値が表示される場合について説明したが、そうでなくてもよい。第1から第3の数値が表示されない場合には、画像生成部18は、第1から第3の数値画像データの生成を行わなくてもよい。
また、本実施の形態では、蓄積部15が蓄積した所定の関数の計算結果の値が表示される場合について説明したが、そうでなくてもよい。所定の関数の計算結果の値が表示されない場合には、画像生成部18は、計算結果画像データの生成を行わなくてもよい。
また、本実施の形態では、ポイント図形に対応するドロップライン図形が表示される場合について説明したが、そうでなくてもよい。ドロップライン図形が表示されない場合には、画像生成部18は、ドロップライン図形の生成を行わなくてもよい。
また、本実施の形態では、3次元の座標系が、3次元の空間座標系である場合、2次元の平面座標系と1次元の座標軸とである場合について説明したが、3次元の座標系は、3個の1次元の座標軸から構成されてもよい。3個の1次元の座標軸を用いても、第1から第3の数値を入力することができうるからである。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2による電子インプットグラムについて、図面を参照しながら説明する。本実施の形態による電子インプットグラムは、N次元(Nは1以上の整数)の座標に表示する各次元の数値と、その各次元の数値に対応した入力値とを受け付け、その数値に対応するポイント図形を表示するものである。なお、その入力値は、例えば、気温や湿度などの観測値である。
図22は、本実施の形態による電子インプットグラム3の構成を示すブロック図である。本実施の形態による電子インプットグラム3は、画像データ記憶部31と、ポイント表示属性対応情報記憶部32と、入力値受付部33と、蓄積部34と、特定指示受付部35と、画像生成部37と、画像表示部38とを備える。なお、本実施の形態では、これらの構成を有する装置を単に「電子インプットグラム」と呼ぶこととするが、この装置は、電子インプットグラム装置や、電子インプットグラム表示装置とも呼びうるものである。また、「電子インプットグラム」は、電子入力図表とも呼びうるものである。
画像データ記憶部31では、第1から第N(Nは1以上の整数)の各軸によって構成されるN次元の座標系の画像データである座標系画像データが記憶される。N次元の座標系は、例えば、N=1の場合には、1次元の座標軸となり、N=2の場合には、2次元の平面座標系となり、N=3の場合には、3次元の空間座標系となる。なお、理論上はN≧4も可能であるが、N次元の座標系を2次元平面上に表示することを考慮すると、N≦3であることが好適である。1次元の座標軸や、2次元の平面座標系、3次元の空間座標系については、実施の形態1での説明と同様であり、その説明を省略する。なお、本実施の形態では、N=3である場合について主に説明する。また、このN次元の座標系は、一の座標系のみを含むものであるとする。
画像データ記憶部31に座標系画像データが記憶される過程は問わないことは、実施の形態1の場合と同様である。また、画像データ記憶部31での記憶は、RAM等における一時的な記憶でもよく、あるいは、長期的な記憶でもよい。また、画像データ記憶部31は、所定の記録媒体(例えば、半導体メモリや磁気ディスク、光ディスクなど)によって実現されうる。
ポイント表示属性対応情報記憶部32では、後述する入力値とポイント図形の表示属性とを対応付ける情報であるポイント表示属性対応情報が記憶される。このポイント表示属性対応情報記憶部32は、第1から第3の数値以外の数値が入力値となり、表示対象の表示属性が、ポイント図形の表示属性となった以外、実施の形態1の表示属性対応情報記憶部17と同様のものであり、その説明を省略する。
入力値受付部33は、第1から第Nの各軸の値である第1から第Nの数値と、その第1から第Nの数値に対応する数値である入力値との組を複数受け付ける。この入力値は、通常、気温や気圧などの観測値であるが、その他の値であってもよい。
入力値受付部33は、例えば、入力デバイス(例えば、キーボードやマウス、タッチパネルなど)から入力された数値の組を受け付けてもよく(例えば、GUIを介して数値の組を受け付けてもよく、あるいは、テンキーなどを介して数値入力された数値の組を受け付けてもよい)、有線もしくは無線の通信回線を介して送信された数値の組を受信してもよく、所定の記録媒体(例えば、光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなど)から読み出された数値の組を受け付けてもよい。なお、入力値受付部33は、受け付けを行うためのデバイス(例えば、モデムやネットワークカードなど)を含んでもよく、あるいは含まなくてもよい。また、入力値受付部33は、ハードウェアによって実現されてもよく、あるいは所定のデバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
蓄積部34は、入力値受付部33が受け付けた第1から第Nの数値と入力値との組を記録媒体に蓄積する。前述のように、入力値受付部33は、第1から第Nの数値と入力値との組を複数受け付けるため、蓄積部34は、その数値の複数の組を蓄積することになる。その数値が蓄積される記録媒体は、例えば、半導体メモリや、光ディスク、磁気ディスク等であり、蓄積部34が有していてもよく、あるいは蓄積部34の外部に存在してもよい。また、この記録媒体は、数値の組を一時的に記憶するものであってもよく、そうでなくてもよい。
特定指示受付部35は、表示されたポイント図形を特定する指示を受け付ける。その指示は、結果としてポイント図形を特定することができるのであれば、マウス等によってGUIを介して入力されたものであってもよく、あるいは、キーボード等によってコマンドとして入力されたものであってもよい。特定指示受付部35は、例えば、入力デバイス(例えば、キーボードやマウス、タッチパネルなど)から入力された指示を受け付けてもよく、有線もしくは無線の通信回線を介して送信された指示を受信してもよい。なお、特定指示受付部35は、受け付けを行うためのデバイス(例えば、モデムやネットワークカードなど)を含んでもよく、あるいは含まなくてもよい。また、特定指示受付部35は、ハードウェアによって実現されてもよく、あるいは所定のデバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
画像生成部37は、蓄積部34が蓄積した第1から第Nの数値と入力値との各組について、第1から第Nの数値に対応する位置に、座標系上の位置を示すポイント図形の画像データであるポイント図形画像データを生成する。また、画像生成部37は、特定指示受付部35が受け付けた指示によって特定されるポイント図形に対応する、蓄積部34が蓄積した入力値を読み出し、その入力値の画像データである入力値画像データをも生成してもよい。この入力値は、実施の形態1の計算結果画像データの場合と同様に、ポイント図形の近傍に表示されてもよく、あるいは、あらかじめ設定されている場所に表示されてもよい。また、画像生成部37は、特定指示受付部35が受け付けた指示によって特定されるポイント図形に対応する、蓄積部34が蓄積した第1から第Nの数値の画像データである第1から第Nの数値画像データをも生成してもよい。また、ポイント図形画像データの生成の際に、画像生成部37は、入力値にポイント表示属性対応情報で対応付けられている表示属性を有するポイント図形画像データを生成してもよい。
なお、画像生成部37は、その他の画像データを生成してもよい。例えば、あるポイント図形が特定された際に、そのポイント図形に対してドロップライン図形画像データを生成してもよい。ポイント図形画像データや、第1から第Nの数値画像データ、ドロップライン図形画像データは、実施の形態1と同様のものであり、その説明を省略する。また、入力値画像データも、実施の形態1の計算結果画像データと同様にして生成することができる。
画像表示部38は、画像データ記憶部31から読み出した座標系画像データと、画像生成部37が生成した複数のポイント図形画像データや、入力値画像データ、第1から第Nの数値画像データ等とを表示する。画像表示部38は、実施の形態1の画像表示部19と同様のものであり、その詳細な説明を省略する。
なお、画像データ記憶部31と、ポイント表示属性対応情報記憶部32と、蓄積部34が数値の複数の組を蓄積する記録媒体とは、同一の記録媒体によって実現されてもよく、あるいは、別々の記録媒体によって実現されてもよい。前者の場合には、例えば、座標系画像データを記憶している領域が画像データ記憶部31となり、数値の複数の組を記憶している領域が蓄積部34が数値の複数の組を蓄積する記録媒体となる。
次に、本実施の形態による電子インプットグラム3の動作について、図23のフローチャートを用いて説明する。なお、この図23のフローチャートは、座標系画像データによって3次元の空間座標系が表示される場合のものであるとする。
(ステップS401)入力値受付部33は、数値の組、すなわち、第1から第Nの数値と入力値との組を受け付けたかどうか判断する。そして、受け付けた場合には、ステップS402に進み、そうでない場合には、ステップS403に進む。
(ステップS402)蓄積部34は、入力値受付部33が受け付けた数値の組を記録媒体に蓄積する。そして、ステップS401に戻る。
(ステップS403)画像表示部38は、座標系画像データ等を表示するかどうか判断する。そして、表示する場合には、ステップS404に進み、そうでない場合には、ステップS401に戻る。なお、画像表示部38は、例えば、座標系画像データ等を表示する旨の指示を受け付けた場合に、座標系画像データ等を出力すると判断してもよく、その他のタイミングで座標系画像データ等を表示すると判断してもよい。
(ステップS404)画像生成部37がポイント図形画像データを生成し、画像表示部38が、画像生成部37によって生成されたポイント図形画像データと、画像データ記憶部31から読み出した座標系画像データとを表示する。なお、画像生成部37によってポイント図形画像データ以外の画像データが生成されている場合には、画像表示部38は、その画像データをも表示してもよい。なお、この画像の表示の処理については、図24のフローチャートを用いて後述する。
(ステップS405)特定指示受付部35は、ポイント図形を特定する指示を受け付けたかどうか判断する。そして、受け付けた場合には、ステップS406に進み、そうでない場合には、ステップS407に進む。
(ステップS406)画像生成部37は、特定指示受付部35が受け付けた指示によって特定されたポイント図形に対応する数値の画像データ等を生成する。そして、ステップS404に戻る。なお、この画像の生成の処理については、図25のフローチャートを用いて後述する。
(ステップS407)画像表示部38は、座標系画像データ等の表示を終了するかどうか判断する。そして、終了する場合には、ステップS401に戻り、そうでない場合には、ステップS405に戻る。なお、画像表示部38は、例えば、座標系画像データ等の表示を終了する旨の指示を受け付けた場合に、座標系画像データ等の表示を終了すると判断してもよく、あるいは、画像データの表示を最後に行ってからあらかじめ決められた時間が経過した場合に、座標系画像データ等の表示を終了すると判断してもよい。
なお、図23のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。また、図23のフローチャートにおいて、画像の表示の処理が実行される際には、蓄積部34によって数値の複数の組がすでに蓄積されているものとする。
図24は、図23のフローチャートにおける画像の表示(ステップS404)の処理の詳細を示すフローチャートである。
(ステップS501)画像生成部37は、カウンタiを1に設定する。
(ステップS502)画像生成部37は、ポイント表示属性対応情報記憶部32で記憶されているポイント表示属性対応情報を参照し、蓄積部34が蓄積した数値の組のうち、i番目の組に対応する表示属性を取得する。具体的には、画像生成部37は、i番目の組から入力値を読み出し、表示属性対応情報において、その入力値に対応する表示属性を取得する。
(ステップS503)画像生成部37は、取得した表示属性を有するポイント図形画像データを生成する。具体的には、i番目の組の第1から第Nの数値に対応する位置に、ステップS502で取得した表示属性を有するポイント図形が表示されるように、ポイント図形画像データを生成する。なお、ポイント図形画像データから、そのポイント図形画像データに対応する数値の組を特定することができるように、ポイント図形画像データと、数値の組とが紐付けられていることが好適である。その紐付の方法としては、例えば、数値の組を識別する情報をポイント図形画像データに含めるようにしてもよく、ポイント図形画像データを識別する情報を数値の組に対応付けて蓄積してもよく、あるいは、その他の方法であってもよい。また、この紐付のために、例えば、ポイント図形画像データに対応する表示画面上での位置を示す情報(例えば、スクリーン座標の座標値やクライアント座標の座標値など)と、数値の組とを対応付ける情報を一時的に図示しない記録媒体において保持するようにしてもよい。また、第1から第Nの数値が分かっている場合に、その数値に対応するポイント図形を生成する方法は、実施の形態1で説明した通りであり、その説明を省略する。
(ステップS504)画像生成部37は、カウンタiを1だけインクリメントする。
(ステップS505)画像生成部37は、蓄積部34が蓄積した数値の組において、i番目の組が存在するかどうか判断する。そして、存在する場合には、ステップS502に戻り、そうでない場合には、ステップS506に進む。
(ステップS506)画像表示部38は、画像データ記憶部31から座標系画像データを読み出す。
(ステップS507)画像表示部38は、読み出した座標系画像データと、画像生成部37が生成した2以上のポイント図形画像データとを表示する。なお、ステップS406からステップS404に戻った場合には、画像表示部38は、ステップS406で画像生成部37によって生成された数値の画像等も表示するものとする。そして、図23のフローチャートに戻る。
図25は、図23のフローチャートにおける画像の生成(ステップS406)の処理の詳細を示すフローチャートである。
(ステップS601)画像生成部37は、特定指示受付部35が受け付けた指示によって特定されたポイント図形に対応する数値の組を特定し、その数値の組の第1から第Nの数値を用いてドロップライン図形画像データを生成する。このドロップライン図形画像データの生成の方法は、実施の形態1で説明した方法と同様であり、その詳細な説明を省略する。
(ステップS602)画像生成部37は、特定指示受付部35が受け付けた指示によって特定されたポイント図形に対応する入力値の画像データを生成する。この入力値の画像データは、ポイント図形の近傍に表示されることが好適である。なお、入力値の画像データを生成する方法は、実施の形態1で説明した数値の画像データを生成する方法と同様であり、その詳細な説明を省略する。
(ステップS603)画像生成部37は、特定指示受付部35が受け付けた指示によって特定されたポイント図形に対応する第1から第Nの数値の画像データを生成する。第1から第Nの数値の表示位置は、それぞれ、対応する軸上のその数値の近傍であってもよい。例えば、第1の数値が、第1の軸の第1の数値の近傍に表示されるように第1の数値画像データが生成されてもよい。そして、図23のフローチャートに戻る。また、第1から第3の数値の画像を生成する方法は、実施の形態1で説明した方法と同様であり、その詳細な説明を省略する。
なお、図25のフローチャートにおいて、N=1の場合、すなわち、N次元の座標系が座標軸である場合には、ステップS601におけるドロップライン図形の画像データの生成を行わなくてもよい。その場合には、ポイント図形が1次元の座標軸(数直線)上に表示されるため、ドロップライン図形が不要であることもあるからである。
次に、本実施の形態による電子インプットグラム3の動作について、具体例を用いて説明する。この具体例においても、画像表示部38は、各画像データをディスプレイに表示するものとする。
まず、数値の複数の組の受け付けについて説明する。電子インプットグラム3の図示しない記録媒体において、図26で示される数値の組のCSVファイル「気温データ.csv」が記憶されていたとする。図26において、東経、北緯、高さ(m)、温度(℃)が対応付けられている。また、その順番で、第1から第4の数値であるとする。第1から第3の数値によって、温度の測定された場所が示される。第4の数値で、その第1から第3の数値で示される場所で測定された温度が示される。図26では、各レコードが数値の一の組となる。なお、図26では、データをテーブル形式で記載したが、これは説明の便宜上であって、実際はCSVファイルであるため、数値が単に並んでいるだけであってもよい。また、図26のデータは、本実施の形態の説明のために記載したものであって、現実に測定されたデータではない。
また、この具体例では、ポイント表示属性対応情報記憶部32において、図27で示されるポイント表示属性対応情報が記憶されているものとする。図27において、入力値と、表示属性とが対応付けられている。入力値は、数値の上限や下限を示す幅を持ったものであり、表示属性は、ポイント図形の形状を示す画像データそのものである。
まず、座標系画像データが3次元の空間座標系を表示する場合、すなわち、N=3の場合について説明する。ユーザがマウス等を操作することによって、数値を読み込む画面を表示する旨の指示を電子インプットグラム3に入力したとする。すると、画像表示部38は、図示しない経路によって受け取った数値の読み込みのための画面を表示する。そして、ユーザは、図28で示されるように、「数値フォルダ」の「気温データ.csv」を選択し、「読み込み」ボタンをクリックしたとする。すると、その指示が電子インプットグラム3で受け付けられ、入力値受付部33は、図26で示される「気温データ.csv」を読み出して蓄積部34に渡す(ステップS401)。蓄積部34は、その受け取った「気温データ.csv」を図示しない記録媒体に蓄積する(ステップS402)。
その後、ユーザがマウス等を操作することによって、画像を表示する旨の指示を電子インプットグラム3に入力したとする。すると、画像表示部38は、画像の表示を行うと判断し(ステップS403)、その旨を画像生成部37に渡す。画像生成部37は、図26の数値の組を参照し、1番目の組から入力値である温度「15(℃)」を読み出す。そして、画像生成部37は、図27で示されるポイント表示属性対応情報を参照し、15℃の含まれる「10以上」を特定し、その特定したレコードに含まれる表示属性「+」を取得する(ステップS501,S502)。また、画像生成部37は、1番目の組から東経「135.4」、北緯「35.2」、高さ「0(m)」を取得し、第1から第3の軸の値がそれぞれ、取得した東経、北緯、高さとなる位置に、形状が「+」であるポイント図形の画像データを生成する(ステップS503)。そして、そのようなポイント図形画像データを生成する処理を、数値のすべての組に対して行う(ステップS502〜S505)。数値のすべての組に対するポイント図形画像データの生成が終了すると、画像表示部38は、画像データ記憶部31から座標系画像データを読み出し(ステップS506)、その座標系画像データと、生成された複数のポイント図形画像データとをディスプレイに表示する(ステップS507)。その結果、図29で示される表示がなされることになる。
図29において、東経を示す第1の軸81と、北緯を示す第2の軸82と、高さを示す第3の軸83とを有する3次元の空間座標系が表示されている。そして、対応する位置に、「+」や「×」の形状のポイント図形84が表示されている。図27の表示属性対応情報から分かるように、「+」のポイント図形84は、気温が10℃以上であることを示しており、「×」のポイント図形84は、気温が10℃未満であることを示している。したがって、図29の表示を見たユーザは、気温10℃の境界面が存在する位置の概要を知ることができる。その結果、アナログノモグラムに類似したものが表示されているということができうる。なぜならば、図29の表示を見ることによって、任意の位置に対応する気温が10℃以上か10℃未満かをだいたい知ることができるからである。
なお、図29の表示がなされている状態で、ユーザがマウスを操作することによって、あるポイント図形84をクリックしたとする。すると、そのポイント図形84を特定する指示が特定指示受付部35で受け付けられ、画像生成部37にその旨が渡される(ステップS405)。なお、その特定されたポイント図形84は、図26の2番目のレコードに対応するものであったする。画像生成部37は、ポイント図形84と、数値の組とを紐付ける情報を用いて図26の2番目のレコードを特定し、そのレコードに含まれる第1から第3の数値と入力値とを読み出す。そして、画像生成部37は、その読み出した第1から第3の数値を用いて、特定されたポイント図形84に対応するドロップライン図形画像データを生成する(ステップS601)。また、画像生成部37は、読み出した入力値を用いて、入力値の数値の画像データを生成する(ステップS602)。また、画像生成部37は、読み出した第1から第3の数値を用いて、第1から第3の数値の画像データをそれぞれ生成する(ステップS603)。その後、画像表示部38は、その生成されたドロップライン図形や、第1から第3の数値、入力値の画像データを表示する。その結果、図30で示される表示がなされることになる。
図30において、特定されたポイント図形84から、第1から第3の軸81〜83に延びるドロップライン図形85〜88が表示されていることにより、そのポイント図形84に対応する各座標値の概要を知ることができる。また、第1から第3の数値89〜91が表示されていることにより、そのポイント図形84に対応する各座標値の正確な値を知ることができる。また、入力値92が表示されていることにより、そのポイント図形84に対応する入力値である気温(℃)を知ることができる。なお、他のポイント図形84がクリックされた際には、図30で示されるドロップライン図形85〜88等が消去され、その新たに特定されたポイント図形84に対して、ドロップライン図形85〜88等が表示されることになる。
なお、この具体例では、第1から第3の数値と入力値との組のデータが読み込まれることによって、その数値の組が受け付けられる場合について説明したが、その数値の組の受け付けは、前述のように、GUIを用いてなされてもよい。例えば、ユーザが、図31において、「新規ポイント」ボタン101をクリックし、第1の軸81の東経「136.2°」の位置、第2の軸82の北緯「36.3°」の位置、第3の軸83の高さ「320」の位置をクリックし、スライダ103を13℃の位置にドラッグしたとする。すると、画像生成部37は、実施の形態1での説明や、本実施の形態での前述の説明と同様にして、ドロップライン図形画像データや、ポイント図形画像データ、数値画像データ、入力値画像データを生成し、それらが図31のように示される。この状態において、ユーザは、ドロップライン図形や、スライダ103をドラッグすることによって、所望の位置にポイント図形84を移動させる。その後、ユーザが「決定」ボタン102をクリックすると、入力値受付部33が、そのようにGUIを用いて入力された各数値の組を受け付け、蓄積部34がその数値の組を記録媒体に蓄積する。このように、GUIを用いても、数値の組の入力を行うことができうる。なお、図31では、スライダ103を用いて入力値が入力される場合について説明したが、そうでなくてもよい。例えば、入力値に対応した入力フィールドへのテンキーなどを用いたテキスト入力(数値入力)によって、入力値が入力されてもよい。
また、この具体例では、N=3の場合について説明したが、N=2、N=1の場合も、同様にして処理されることになる。例えば、N=2の場合であって、第1の数値が東経であり、第2の数値が北緯であり、入力値が第1及び第2の数値で示される位置の地表の温度である場合に、図32で示されるように、2次元の座標系の表示がなされてもよい。この表示においても、図28のポイント表示属性対応情報を用いた表示がなされているものとする。また、例えば、N=1であって、第1の数値が、ある登山ルートに沿った高さ(標高)であり、入力値が第1の数値で示される位置の温度である場合に、図33で示されるように、1次元の座標系(座標軸)の表示がなされてもよい。この表示においても、図28のポイント表示属性対応情報を用いた表示がなされているものとする。なお、この2次元や1次元の座標系の表示において、ポイント図形84をクリックすることによって、数値や入力値等が表示されることは、3次元の場合と同様であるとする。また、GUIを介して数値の組を入力可能なことも、3次元の場合と同様であるとする。
また、本実施の形態では、ポイント図形がN次元の数値と入力値との組に対応しており、そのポイント図形がN次元の座標系に表示される場合について説明したが、そうでなくてもよい。例えば、ポイント図形がM次元(MはN+1以上の整数)の数値と入力値との組に対応しており、M−N次元の軸の値を別途受け付けて、その受け付けたM−N次元の軸の値に対応するポイント図形をN次元の座標系に表示するようにしてもよい。
すなわち、図34で示されるように、電子インプットグラム3は、数値受付部36をさらに備えていてもよい。そして、座標系画像データは、前述のN次元の座標系と、第N+1から第M(MはN+1以上の整数)の各軸を有する座標系との画像データであってもよい。この第N+1から第Mの各軸を有する座標系は、第N+1から第Mの各軸によって構成される一の座標系であってもよく、そうではなく、複数の座標系から構成されてもよい(例えば、M−N個の1次元の座標軸の集合であってもよい)。また、入力値受付部33は、第1から第Mの数値と、入力値との組を複数受け付ける。また、蓄積部34は、入力値受付部33が受け付けた第1から第Mの数値と入力値との組を蓄積する。
また、数値受付部36は、第N+1から第Mの各軸の値を受け付ける。この数値受付部36が受け付ける第N+1から第Mの各軸の値は、画像データ記憶部31で記憶されている座標系画像データにおける、第N+1から第Mの各軸を有する座標系の各軸の値である。なお、数値受付部36が受け付ける各値は、ピンポイントの値(例えば、「100」など)であってもよく、幅を有する値(例えば、「100〜200」「100以上」「200以下」など)であってもよい。また、受け付けた各値自体はピンポイントであっても、その値を幅のあるものと考えてもよい。例えば、受け付けられた値が「100」である場合に、それに対して±10の範囲を追加した値「90〜110」が受け付けられたと解釈するように設定されていてもよい。その場合には、受け付けられたピンポイントの値に対して付加する幅を示す値が図示しない記録媒体において記憶されており、それを用いてピンポイントの値を幅のある値に換算してもよい。前述の例の場合には、例えば、「(受け付けられたピンポイントの値−10)〜(受け付けられたピンポイントの値+10)」の幅の値となるように設定されているものとする。数値受付部36は、例えば、入力デバイス(例えば、キーボードやマウス、タッチパネルなど)から入力された第N+1から第Mの各軸の値を受け付けてもよく(後述するように、スライダ等のGUIを用いた値の受け付けであってもよい)、有線もしくは無線の通信回線を介して送信された第N+1から第Mの各軸の値を受信してもよく、所定の記録媒体(例えば、光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなど)から読み出された第N+1から第Mの各軸の値を受け付けてもよい。なお、数値受付部36は、受け付けを行うためのデバイス(例えば、モデムやネットワークカードなど)を含んでもよく、あるいは含まなくてもよい。また、数値受付部36は、ハードウェアによって実現されてもよく、あるいは所定のデバイスを駆動するドライバ等のソフトウェアによって実現されてもよい。
また、画像生成部37は、第N+1から第Mの各軸を有する座標系上の位置であって、数値受付部36が受け付けた第N+1から第Mの軸の値に対応する位置にポイント図形画像データを生成する。その第N+1から第Mの各軸を有する座標系が一の座標系である場合には、画像生成部37は、その座標系に対して一のポイント図形を生成し、その第N+1から第Mの各軸を有する座標系が複数の座標系を含む場合には、画像生成部37は、その座標系の個数分のポイント図形を生成することになる。また、画像生成部37は、N次元の座標系上に、蓄積部34が蓄積した第1から第Mの数値と入力値との各組のうち、第N+1から第Mの数値が、数値受付部36が受け付けた第N+1から第Mの軸の値である組に対応するポイント図形画像データを生成する。
なお、この場合にも、前述の説明と同様に、N≧4も可能であるが、N次元の座標系を2次元平面上に表示することを考慮すると、N≦3であることが好適である。一方、M−N次元については、何次元であってもよい。第N+1から第Mの各軸については、1次元ごとに表示することも可能だからである。ただし、第N+1から第Mの各軸についても、3次元以下の座標系ごとに表示することが好適であることは同様である。
次に、電子インプットグラム3が数値受付部36を有する場合の処理について、図35のフローチャートを用いて説明する。なお、図35のフローチャートにおいて、ステップS701〜S703以外の処理は、図23のフローチャートと同様であり、その説明を省略する。
(ステップS701)画像生成部37は、蓄積部34が蓄積した数値の組うち、あらかじめ設定されている第N+1から第Mの数値を有する組を選択する。あらかじめ設定されている第N+1から第Mの数値は、図示しない記録媒体において記憶されており、画像生成部37は、それを読み出して用いてもよい。
なお、ステップS404では、ステップS701、S703で選択された数値の組のみが用いられて画像の表示が行われるものとする。
(ステップS702)数値受付部36は、第N+1から第Mの各軸の値を受け付けたかどうか判断する。そして、受け付けた場合には、ステップS703に進み、そうでない場合には、ステップS407に進む。
(ステップS703)画像生成部37は、数値受付部36が受け付けた第N+1から第Mの各軸の値が、第N+1から第Mの数値である数値の組を選択する。そして、ステップS404に戻る。
なお、図35のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。また、図23,図24,図35において、ステップS406からステップS404に戻った際には、ステップS404において、ポイント図形画像データの生成に関する処理、すなわち、ステップS501〜S505の処理をスキップしてもよい。すなわち、ステップS406からステップS506に戻るようにしてもよい。
次に、電子インプットグラム3が数値受付部36を備える場合における具体例について説明する。ここでは、N=2、M=3の場合について説明する。M=3であるため、この具体例でも、図26の数値の組を読み込むものとする。なお、数値の読み込みについては、前述した通りであり、その説明を省略する。
その後、ユーザがマウス等を操作することによって、画像を表示する旨の指示を電子インプットグラム3に入力したとする。すると、画像表示部38は、画像の表示を行うと判断し(ステップS403)、その旨を画像生成部37に渡す。画像生成部37は、あらかじめ図示しない記録媒体において設定されている第3の数値である「900以上1100以下」を読み出し、図26の数値の組から、その範囲内の第3の数値を有する数値の組を選択する(ステップS701)。そして、その選択した数値の組に対して、ポイント図形画像データの生成や、ポイント図形画像データ等の表示がなされることになる(ステップS404)。その処理は、前述の説明と同様であり、その説明を省略する。
なお、画像生成部37は、第3の軸83の上の「900〜1100」までの範囲に対応するポイント図形画像データも生成し、画像表示部38は、そのポイント図形画像データも表示するものとする。したがって、この場合には、図24のフローチャートのステップS507よりも以前において、第N+1から第Mの各軸の値(この具体例では、第3の軸の値)に対応するポイント図形画像データを生成する処理も実行されるものとする。
その結果、図36の表示がなされることになる。図36において、東経を示す第1の軸81と、北緯を示す第2の軸82とを有する2次元の平面座標系と、高さを示す第3の軸83である1次元の座標軸とが表示されている。また、その2次元の平面座標系で表示されているポイント図形84は、高さが900〜1100(m)のものである。その表示において、ユーザがマウスを操作することによってスライダであるポイント図形93を、高さが500〜700(m)の位置に移動させたとする。すると、数値受付部36は、第3の軸83の値である500〜700を受け付け、画像生成部37に渡す(ステップS702)。なお、第3の軸83の値を受け付ける方法は、公知のスライダを用いた入力受付と同様であり、その説明を省略する。また、画像生成部37は、第3の数値が「500以上700以下」である数値の組を図26で示される数値の組から選択する(ステップS703)。そして、その選択した数値の組に対して、前述のようにポイント図形画像データの生成等がなされることになる(ステップS404)。その結果、図37の表示がなされることになる。図37では、高さが500〜700である数値の組に対応するポイント図形84が表示されている。このように、ユーザは、スライダであるポイント図形93を所望の位置に移動させることによって、その位置に対応するポイント図形84を2次元の平面座標系において見ることができる。
なお、ここでは、第N+1から第Mの各軸の値(具体的には、第3の軸83の値)をGUIにより受け付ける場合について説明したが、そうでなくてもよい。例えば、第N+1から第Mの各軸の値はテンキーなどを用いて数値入力(テキスト入力)され、その値がポイント図形93を用いて表示されてもよい。また、第N+1から第Mの各軸の値に対応するポイント図形が平面座標系や空間座標系に表示される場合には、そのポイント図形から各軸に対して延びるドロップライン図形画像データを画像生成部37が生成するようにしてもよい。
また、ここでは、第N+1から第Mの各軸の値に対応するポイント図形画像データが生成されることによって、その第N+1から第Mの各軸の値が表示される場合について説明したが、そうでなくてもよい。例えば、図38で示されるように、電子インプットグラム3は、第N+1から第Mの各軸の値と表示属性とを対応付ける情報である表示属性対応情報が記憶される表示属性対応情報記憶部39をさらに備え、画像生成部37は、数値受付部36が受け付けた、第N+1から第Mの各軸の値に座標系表示属性対応情報で対応付けられている表示属性を用いた画像の生成を行ってもよい。この場合には、第N+1から第Mの各軸の値に応じた表示属性による表示されることになり、それを見るユーザは、その表示属性によって、第N+1から第Mの各軸の値を間接的に知ることができるようになる。すなわち、第N+1から第Mの各軸の値の一の組合せに対しては、一の表示属性が対応することになるため、ある表示属性での表示をユーザが見ることによって、その表示属性に対応する第N+1から第Mの各軸の値の一の組合せを知ることができるようになる。このように、この表示においては、表示されるすべてのポイント図形は、第N+1から第Mの各軸の値の一の組合せに対応したものとなり、一度に表示されている、あるポイント図形は、ある第N+1から第Mの各軸の値の一の組合せに対応し、別のポイント図形は、別の第N+1から第Mの各軸の値の一の組合せに対応する、ということはない。この表示属性対応情報も、実施の形態1で説明した表示属性対応情報と同様のものである。また、この場合にも、数値受付部36は、例えば、前述のように、スライダによって各軸の値を受け付けてもよく、あるいは、テンキーなどを用いて数値入力された各軸の値を受け付けてもよい。また、この場合には、画像生成部37は、第N+1から第Mの各軸の値に対応するポイント図形画像データの生成を行わなくてもよい。なお、表示属性は、例えば、ポイント図形画像データの表示属性であってもよく、画像生成部37が生成する他の画像データの表示属性であってもよく、座標系画像データの表示属性であってもよく、画像表示部38が表示するすべての画像の表示属性であってもよい。表示属性が、座標系画像データの表示属性である場合には、画像生成部37は、画像データ記憶部31で記憶されている座標系画像データの表示属性を変更する処理を実行してもよい。また、この場合の電子インプットグラム3の処理は、第N+1から第Mの各軸の値に応じた表示属性を用いた画像の生成が行われる以外は、図35で示されるものと同様であり、その説明を省略する。例えば、N=2、M=3であり、表示属性対応情報が図39で示される場合には、図36や図37と同様の表示において、第3の軸83の値である高さに応じた濃淡を用いたポイント図形等の表示が行われることになり、その濃淡を用いて、入力された第3の軸の値を知ることができるようになる(図39では、濃淡の値の大きい方が濃い表示になるものとする)。なお、濃淡や色の違いによって第N+1から第Mの各軸の値を示す場合には、画像表示部38は、その濃淡や色と、第N+1から第Mの各軸の値とを対応付ける凡例の画像をも一緒に表示することが好適である。また、M−Nが2以上である場合には、第N+1から第Mの各軸の値のそれぞれが、他の軸と干渉しない表示属性に対応していることが好適である。例えば、第N+1の軸の値は、濃淡に関する表示属性に対応しており、第N+2の軸の値は、色に関する表示属性に対応している場合には、第N+1の軸に関する表示属性と、第N+2の軸に関する表示属性とは干渉しないことになる。
また、このように、電子インプットグラム3において表示属性対応情報を用いた画像データの生成と表示が行われる場合に、数値受付部36は、時系列に沿って変化する数値を受け付けてもよい。例えば、表示属性対応情報が図39で示される場合に、数値受付部36は、「0」「1」「2」「3」「4」…と順番にインクリメントしていく第3の軸の値を受け付けてもよい。この場合には、時系列に沿って、徐々に濃淡が濃くなっていき、それに応じて徐々に高さの高い観測点に対応するポイント図形が表示されていくことになる。また、第N+1から第Mの各軸の値は、座標系に表示されないこともあるため、厳密な意味での数字ではなく、「春」「夏」「秋」「冬」などのように文字そのものであってもよい。このように、第N+1から第Mの各軸の値は厳密な意味における数字でなくてもよく、変化の対象となりうる広い意味での変数であってもよい。
また、電子インプットグラム3が数値受付部36をさらに備える場合に、画像生成部37は、第N+1から第Mの数値が、数値受付部36が受け付けた第N+1から第Mの各軸の値ではないが、その第N+1から第Mの各軸の値の近傍である場合には、第N+1から第Mの数値が、数値受付部36が受け付けた第N+1から第Mの各軸の値であるポイント図形よりも目立たない表示属性を有するポイント図形画像データを生成してもよい。「ある軸の値の近傍」は、あらかじめその範囲が定められており、図示しない記録媒体等で記憶されているものとする。例えば、受け付けられた第N+1から第Mの各軸の値に対して±10の範囲に定められていてもよい。また、第N+1から第Mの軸ごとに「近傍」の範囲が異なっていてもよい。また、「第N+1から第Mの数値が、数値受付部36が受け付けた第N+1から第Mの各軸の値の近傍である」とは、第N+1から第Mの数値のすべてが、それぞれ対応する第N+1から第Mの各軸の値の近傍であることを意味する。また、目立たない表示属性とは、他のポイント図形よりも薄い表示や、小さい表示、表示される時間の短い表示(例えば、点滅していることなど)などである。具体的には、N=2,M=3の上記具体例において、第3の軸の値として100が受け付けられた場合に、画像生成部37は、第3の軸の値が100であるポイント図形画像データを通常通りに生成すると共に、第3の軸の値が90〜110であるポイント図形画像データを、第3の軸の値が100であるポイント図形画像データよりも薄く表示されるように生成してもよい。
また、2以上の表示属性を用いた画像の生成や表示が行われる場合、例えば、ポイント表示属性対応情報と、表示属性対応情報とを用いた画像の生成や表示が行われる場合には、その2以上の表示属性は、互いに干渉しないものであることが好適である。2個の表示属性が互いに干渉しないとは、表示された表示対象を見た場合に、各表示属性を別々に認識できることである。例えば、一方の表示属性が形状の情報であり、他方の表示属性が色の情報である場合には、表示された表示対象の形状から一方の表示属性を認識でき、その表示対象の色から他方の表示属性を認識できるため、両表示属性は干渉しないことになる。それに対して、一方の表示属性が色の情報であり、他方の表示属性も色の情報である場合には、表示された表示対象の色から両表示属性のそれぞれを認識できないこともあり、その場合には、両表示属性は干渉することになる。また、本実施の形態における表示属性も、実施の形態1の場合と同様に、例えば、色の情報、濃淡の情報、または形状の情報であってもよい。
また、上記具体例では、入力値が気温であり、第1から第3の数値が気温の観測位置を示す情報である場合について説明したが、それらの具体例に限定されないことは言うまでもない。例えば、その観測値は、湿度や気圧、黄砂の量であってもよい。また、各ポイント図形がひとりの人に対応しており、第1から第3の数値が、身長、体重、胴囲であり、入力値が平均寿命を示す年数であってもよい。この場合には、身長や体重、胴囲と平均寿命との相関があるかどうかについて、視覚的に一目で判断することができるようになりうる。また、第1から第3の数値(一般的に言うと、第1から第Nの数値)や、入力値を、すでに観測や測定がされているデータベースから適宜、選択して表示すると共に、ポイント図形の表示属性に関するしきい値(すなわち、図27の入力値の値)を変更することにより、数値と入力値との相関があるかどうかなどを視覚的に判断していくことができるようになりうる。
以上のように、本実施の形態による電子インプットグラム3によれば、所定の関数、すなわち、入力される値とその値に対応する目的とする値との関係が分かっていない場合においても、観測値等を入力することによって、アナログノモグラムに類似したものを表示することができるようになる。特に、各ポイント図形が入力値に対応する表示属性で表示されることによって、入力値に関する分布が表示されることになり、ポイント図形の数が十分に多い場合には、アナログノモグラムとほぼ同じような表示となりうる。
また、ポイント図形を特定する指示に応じて、その特定されたポイント図形に対応する入力値や、第1から第3の数値が表示されることにより、所望のポイント図形に関する情報を容易に知得することができるようになる。
なお、本実施の形態では、ポイント表示属性対応情報を用いて、入力数値に応じた表示属性でポイント図形を表示する場合について説明したが、そうでなくてもよい。すなわち、入力値に応じた表示属性でポイント図形を表示せず、すべてのポイント図形の表示属性を同じにしてもよい。この場合には、電子インプットグラム3は、ポイント表示属性対応情報記憶部17を備えていなくてもよい。
また、本実施の形態では、特定指示受付部35によって受け付けられた指示によってポイント図形が特定された場合に、その特定されたポイント図形に対応する第1から第Nの数値が表示される場合について説明したが、そうでなくてもよい。特定されたポイント図形に対応する第1から第Nの数値が表示されない場合には、画像生成部37は、第1から第Nの数値画像データの生成を行わなくてもよい。なお、この場合に、入力値のみが表示されるようにしてもよい。
また、本実施の形態では、特定指示受付部35によって受け付けられた指示によってポイント図形が特定された場合に、その特定されたポイント図形に対応する入力値が表示される場合について説明したが、そうでなくてもよい。特定されたポイント図形に対応する入力値が表示されない場合には、画像生成部37は、入力値画像データの生成を行わなくてもよい。また、電子インプットグラム3は、特定指示受付部35を備えていなくてもよい。
また、上記各実施の形態では、電子ノモグラム1、電子インプットグラム3がスタンドアロンである場合について説明したが、電子ノモグラム1、電子インプットグラム3は、スタンドアロンの装置であってもよく、サーバ・クライアントシステムにおけるサーバ装置であってもよい。後者の場合には、表示部や受付部は、通信回線を介して入力を受け付けたり、情報を表示したりしてもよい。
また、上記各実施の形態において、各処理または各機能は、単一の装置または単一のシステムによって集中処理されることによって実現されてもよく、あるいは、複数の装置または複数のシステムによって分散処理されることによって実現されてもよい。
また、上記各実施の形態において、各構成要素が実行する処理に関係する情報、例えば、各構成要素が受け付けたり、取得したり、選択したり、生成したり、送信したり、受信したりした情報や、各構成要素が処理で用いるしきい値や数式、アドレス等の情報等は、上記説明で明記していない場合であっても、図示しない記録媒体において、一時的に、あるいは長期にわたって保持されていてもよい。また、その図示しない記録媒体への情報の蓄積を、各構成要素、あるいは、図示しない蓄積部が行ってもよい。また、その図示しない記録媒体からの情報の読み出しを、各構成要素、あるいは、図示しない読み出し部が行ってもよい。
また、上記各実施の形態において、各構成要素等で用いられる情報、例えば、各構成要素が処理で用いるしきい値やアドレス、各種の設定値等の情報がユーザによって変更されてもよい場合には、上記説明で明記していない場合であっても、ユーザが適宜、それらの情報を変更できるようにしてもよく、あるいは、そうでなくてもよい。それらの情報をユーザが変更可能な場合には、その変更は、例えば、ユーザからの変更指示を受け付ける図示しない受付部と、その変更指示に応じて情報を変更する図示しない変更部とによって実現されてもよい。その図示しない受付部による変更指示の受け付けは、例えば、入力デバイスからの受け付けでもよく、通信回線を介して送信された情報の受信でもよく、所定の記録媒体から読み出された情報の受け付けでもよい。
また、上記各実施の形態において、電子ノモグラム1、電子インプットグラム3に含まれる2以上の構成要素が通信デバイスや入力デバイス等を有する場合に、2以上の構成要素が物理的に単一のデバイスを有してもよく、あるいは、別々のデバイスを有してもよい。
また、上記各実施の形態において、各構成要素は専用のハードウェアにより構成されてもよく、あるいは、ソフトウェアにより実現可能な構成要素については、プログラムを実行することによって実現されてもよい。例えば、ハードディスクや半導体メモリ等の記録媒体に記録されたソフトウェア・プログラムをCPU等のプログラム実行部が読み出して実行することによって、各構成要素が実現され得る。なお、上記実施の形態における電子ノモグラム1を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、コンピュータを、第1の軸と第2の軸と第3の軸とを有する3次元の座標系の画像データである座標系画像データが記憶される画像データ記憶部で記憶されている座標系画像データにおける座標系上に表示される図形であって、前記座標系上の位置を示す図形であるポイント図形の位置を指定する情報である位置指定情報を受け付ける位置指定情報受付部、前記座標系上の前記ポイント図形の位置に対応する前記第1の軸の値である第1の数値と、前記第2の軸の値である第2の数値と、前記第3の軸の値である第3の数値とを取得する数値取得部、前記数値取得部が取得した第1から第3の数値を引数とする所定の関数の計算結果の値を算出する算出部、前記算出部が算出した所定の関数の計算結果の値を蓄積する蓄積部、前記位置指定情報受付部が受け付けた位置指定情報によって指定される位置に、前記ポイント図形の画像データであるポイント図形画像データを生成する画像生成部、前記画像データ記憶部から読み出した座標系画像データと、前記画像生成部が生成したポイント図形画像データとを表示する画像表示部、として機能させるためのプログラムである。
また、上記実施の形態における電子インプットグラム3を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、コンピュータを、第1から第N(Nは1以上の整数)の各軸によって構成されるN次元の座標系の画像データである座標系画像データが記憶される画像データ記憶部で記憶されている座標系画像データにおける第1から第Nの各軸の値である第1から第Nの数値と、当該第1から第Nの数値に対応する数値である入力値との組を複数受け付ける入力値受付部、前記入力値受付部が受け付けた第1から第Nの数値と入力値との組を蓄積する蓄積部、前記蓄積部が蓄積した第1から第Nの数値と入力値との各組について、第1から第Nの数値に対応する位置に、前記座標系上の位置を示すポイント図形の画像データであるポイント図形画像データを生成する画像生成部、前記画像データ記憶部から読み出した座標系画像データと、前記画像生成部が生成した複数のポイント図形画像データとを表示する画像表示部、として機能させるためのプログラムである。
なお、上記プログラムにおいて、上記プログラムが実現する機能には、ハードウェアでしか実現できない機能は含まれない。例えば、情報を受け付ける受付部や、情報を表示する表示部などにおけるモデムやインターフェースカードなどのハードウェアでしか実現できない機能は、上記プログラムが実現する機能には少なくとも含まれない。
また、このプログラムは、サーバなどからダウンロードされることによって実行されてもよく、所定の記録媒体(例えば、CD−ROMなどの光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなど)に記録されたプログラムが読み出されることによって実行されてもよい。また、このプログラムは、プログラムプロダクトを構成するプログラムとして用いられてもよい。
また、このプログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、あるいは分散処理を行ってもよい。
図40は、上記プログラムを実行して、上記各実施の形態による電子ノモグラム1、電子インプットグラム3を実現するコンピュータの外観の一例を示す模式図である。上記各実施の形態は、コンピュータハードウェア及びその上で実行されるコンピュータプログラムによって実現されうる。
図40において、コンピュータシステム900は、CD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)ドライブ905、FD(Floppy(登録商標) Disk)ドライブ906を含むコンピュータ901と、キーボード902と、マウス903と、モニタ904とを備える。
図41は、コンピュータシステム900の内部構成を示す図である。図41において、コンピュータ901は、CD−ROMドライブ905、FDドライブ906に加えて、MPU(Micro Processing Unit)911と、ブートアッププログラム等のプログラムを記憶するためのROM912と、MPU911に接続され、アプリケーションプログラムの命令を一時的に記憶すると共に、一時記憶空間を提供するRAM(Random Access Memory)913と、アプリケーションプログラム、システムプログラム、及びデータを記憶するハードディスク914と、MPU911、ROM912等を相互に接続するバス915とを備える。なお、コンピュータ901は、LANへの接続を提供する図示しないネットワークカードを含んでいてもよい。
コンピュータシステム900に、上記各実施の形態による電子ノモグラム1、電子インプットグラム3の機能を実行させるプログラムは、CD−ROM921、またはFD922に記憶されて、CD−ROMドライブ905、またはFDドライブ906に挿入され、ハードディスク914に転送されてもよい。これに代えて、そのプログラムは、図示しないネットワークを介してコンピュータ901に送信され、ハードディスク914に記憶されてもよい。プログラムは実行の際にRAM913にロードされる。なお、プログラムは、CD−ROM921やFD922、またはネットワークから直接、ロードされてもよい。
プログラムは、コンピュータ901に、上記各実施の形態による電子ノモグラム1、電子インプットグラム3の機能を実行させるオペレーティングシステム(OS)、またはサードパーティプログラム等を必ずしも含んでいなくてもよい。プログラムは、制御された態様で適切な機能(モジュール)を呼び出し、所望の結果が得られるようにする命令の部分のみを含んでいてもよい。コンピュータシステム900がどのように動作するのかについては周知であり、詳細な説明は省略する。
また、本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。